JP7146867B2 - 積層体 - Google Patents
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<耐水性試験>
積層体からφ7cmの試験片を切り出し、透気抵抗度を測定する(初期の透気抵抗度)。その後、試験片を、1Lの常温水に15分間浸漬させたのち、常温で自然乾燥させる。上記試験片について、この浸漬、乾燥を1サイクルとして50サイクル繰り返し、耐水性試験後の試験片を得る。そして、得られた耐水性試験後の試験片について透気抵抗度を測定する(耐水性試験後の透気抵抗度)。そして、下記式より透気抵抗度の低下率を求める。なお、上記初期の透気抵抗度及び上記耐水性試験後の透気抵抗度はいずれもJIS P8117-2009のガーレー法に基づく透気抵抗度である。
透気抵抗度の低下率(%)=[(初期の透気抵抗度)-(耐水性試験後の透気抵抗度)]/(初期の透気抵抗度)×100
2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンとメタクリル酸ステアリルのランダム共重合体(構成単位の比率[前者/後者]:1/1、濃度:4質量%、重量平均分子量:10万)及び防腐剤を混合し、蒸留水で希釈して共重合体濃度:2質量%(共重合体は固形分中の主成分)とする組成物を得た。一方、ポリオレフィン系樹脂製多孔質基材(厚さ:20μm表面張力:32dyn)の一方の表面のコロナ処理を行い、表面張力46dynの親水性表面を形成した。そして、上記多孔質基材の親水性表面に、アプリケーターを用いて上記組成物を塗工し、50℃で3分間加熱して、透湿膜(厚さ:100~500nm)を形成した。このようにして実施例1の積層体を作製した。
多孔質基材として、ポリオレフィン系樹脂製多孔質基材(厚さ:12μm、表面張力:32dyn)を用いたこと以外は実施例1と同様にして実施例2の積層体を作製した。
多孔質基材として、ポリオレフィン系樹脂製多孔質基材(厚さ:25μm、表面張力:32dyn)を用いたこと以外は実施例1と同様にして実施例3の積層体を作製した。
多孔質基材として、ポリオレフィン系樹脂製多孔質基材(厚さ:5μm、表面張力:32dyn)を用いたこと以外は実施例1と同様にして実施例4の積層体を作製した。
2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンとメタクリル酸ステアリルのランダム共重合体(構成単位の比率[前者/後者]:1/1、濃度:4質量%、重量平均分子量:10万)及び防腐剤を混合し、蒸留水で希釈して共重合体濃度:1.5質量%(共重合体は固形分中の主成分)とする組成物を得た。そして、当該組成物を用いて透湿膜を形成したこと以外は実施例1と同様にして実施例5の積層体を作製した。
3-[2-(メタクリロイルオキシ)エチル]ジメチルアンモニウムプロピオン酸塩とアクリル酸ラウリルのランダム共重合体(構成単位の比率[前者/後者]:40/60、濃度:10質量%、重量平均分子量:80000)及び防腐剤を混合し、蒸留水で希釈して共重合体濃度:4質量%(共重合体は固形分中の主成分)とする組成物を得た。そして、当該組成物を用いて透湿膜を形成したこと以外は実施例1と同様にして実施例6の積層体を作製した。
3-[(2-メタクリロイルアミノ)プロピル]ジメチル-3-スルホブチルアンモニウムヒドロキシド塩とN-ドデシルメタクリルアミドのランダム共重合体(構成単位の比率[前者/後者]:30/70、濃度:50質量%、重量平均分子量:80000)及び防腐剤を混合し、蒸留水で希釈して共重合体濃度:2質量%(共重合体は固形分中の主成分)とする組成物を得た。そして、当該組成物を用いて透湿膜を形成したこと以外は実施例1と同様にして実施例7の積層体を作製した。
市販の全熱交換器に含まれる全熱交換シートを取り出し、比較例1の積層体として用いた。なお、当該積層体は、紙(厚さ:40μm)を多孔質基材とし、当該多孔質基材に透湿向上成分としての潮解性を有する無機塩が含浸されたものである。
ポリウレタン系樹脂溶液(商品名「サンプレン H-600」、三洋化成工業株式会社製、濃度:8質量%)を、アプリケーターを用いて紙上に塗工し、120℃で3分間加熱して、透湿膜を形成した。このようにして比較例2の積層体を作製した。
実施例及び比較例で得られた各積層体について以下の通り評価した。評価結果は表に記載した。なお、表中の「-」は評価を行わなかったことを示す。また、透湿膜が形成されていないポリオレフィン系樹脂製多孔質基材そのものを比較例3として評価を行った。
実施例で得られた積層体について、JIS P8117-2009のガーレー法に基づき、透気抵抗度を測定した。具体的には、実施例及び比較例で得られた積層体から、5cm×5cmの試験片を切り出し、ガーレー装置に供して、100ccの空気が流れる秒数をストップウォッチで計測した。
実施例及び比較例で得られた積層体について、JIS Z0208-1976の透湿度試験方法(カップ法)に基づき、透湿度を測定した。具体的には、実施例及び比較例で得られた積層体を2時間以上測定環境に静置した後に透湿シートとして上記透湿カップを覆い、気密した。そして、実質上無風状態(風速0.2m/s以下)の環境下、1時間経過時における、塩化カルシウムと透湿カップの合計質量の増加分を試験片1m2・24時間あたりの質量に換算し、透湿度として計測した。なお、温度20℃相対湿度65%、及び、温度5℃相対湿度45%の2つの環境下においてそれぞれ計測を行った。
実施例及び比較例で得られた積層体について、透湿膜表面の画像を走査型プローブ顕微鏡(SPM)(型番「Dimension Icon」、Bruker社製)で凝着力測定モードを用いて吸着力の高い部位(親水部)と吸着力の低い部位(疎水部)を凝着力によって数値化し、画像解析ソフトで処理することで、円相当径として親水部の大きさを算出し、親水部の最大径を算出した。
[付記1]多孔質基材と、前記多孔質基材の少なくとも一方の面に設けられた透湿膜と、を備え、前記透湿膜は、官能基としてベタイン基を含む側鎖を有する熱可塑性共重合体から形成される、積層体。
[付記2]前記共重合体は、前記ベタイン基を含む側鎖を有する構成単位として前記式(1)で表される構成単位を含む、付記1に記載の積層体。
[付記3]前記共重合体はさらに疎水性官能基を側鎖に有する、付記1又は2に記載の積層体。
[付記4]前記共重合体は、前記疎水性官能基を側鎖に有する構成単位として前記式(2)で表される構成単位を含む、付記3に記載の積層体。
[付記5]前記共重合体における前記式(1)で表される構成単位の、前記式(2)で表される構成単位に対するモル比が1/100~100/1である、付記4に記載の積層体。
[付記6]前記式(1)中、R1は、水素原子又はメチル基(好ましくはメチル基)である付記4又は5に記載の積層体。
[付記7]前記式(1)で表される構成単位は、アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルに由来する構成単位である、付記4~6のいずれか1つに記載の積層体。
[付記8]前記式(1)中、Xは、炭素数1~4の直鎖又は分岐鎖状アルキレン基(好ましくは炭素数1~4の直鎖状アルキレン基)である付記4~7のいずれか1つに記載の積層体。
[付記9]前記式(1)中、Yは、炭素数1~4のアルキレン基(好ましくは炭素数1~4の直鎖状アルキレン基)である付記4~8のいずれか1つに記載の積層体。
[付記10]前記式(1)中のカチオンはアンモニウムイオンである付記4~9のいずれか1つに記載の積層体。
[付記11]前記式(1)中のアニオンは、リン酸イオン、硫酸イオン、又は炭酸イオンである付記4~10のいずれか1つに記載の積層体。
[付記12]前記式(1)は、前記式(1-1)で表される基、前記式(1-2)で表される基、又は下記式(1-3)で表される基を含む、付記4~11のいずれか1つに記載の積層体。
[付記13]前記式(1-1)中、R5、R6、及びR7はメチル基である付記12に記載の積層体。
[付記14]前記式(1-1)中、Xはジメチレン基であり、Yはジメチレン基である、付記12又は13に記載の積層体。
[付記15]前記式(1-1)で表される構成単位を形成する単量体が2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンである付記12~14のいずれか1つに記載の積層体。
[付記17]前記式(1-2)中、Xはトリメチレン基であり、Yはテトラメチレン基である、付記12又は16に記載の積層体。
[付記18]前記式(1-3)中、R8及びR9はメチル基である付記12に記載の積層体。
[付記19]前記式(1-3)中、Xはジメチレン基であり、Yはメチレン基である、付記12又は18に記載の積層体。
[付記20]前記式(2)中、R2は、水素原子又はメチル基(好ましくはメチル基)である付記4~19のいずれか1つに記載の積層体。
[付記21]前記式(2)中、R3は、炭素数4~26(好ましくは8~22、より好ましくは10~20、さらに好ましくは14~18)の炭化水素基(好ましくは脂肪族炭化水素基、より好ましくは直鎖又は分岐鎖状アルキル基、さらに好ましくは直鎖状アルキル基)である付記4~20のいずれか1つに記載の積層体。
[付記22]前記式(2)で表される構成単位を形成する単量体は(メタ)アクリル酸ステアリルである付記4~21のいずれか1つに記載の積層体。
[付記24]前記式(1)で表される構成単位の前記式(2)で表される構成単位に対するモル比[前者/後者]は、0.01~90(好ましくは0.02~80、より好ましくは0.1~20、さらに好ましくは0.5~5)である付記4~23のいずれか1つに記載の積層体。
[付記25]前記式(1)で表される構成単位及び前記式(2)で表される構成単位の合計モル数は、上記共重合体を構成する全単量体に由来する構成単位の総モル数に対して、50モル%以上(好ましくは90モル%、より好ましくは99モル%以上)である付記4~24のいずれか1つに記載の積層体。
[付記26]前記共重合体の重量平均分子量は2万~200万(好ましくは3万~150万、より好ましくは5万~100万、さらに好ましくは7万~50万)である付記4~25のいずれか1つに記載の積層体。
[付記27]前記共重合体は、前記式(1)で表される構成単位を形成する単量体と前記式(2)で表される構成単位を形成する単量体とのランダム共重合体である付記4~26のいずれか1つに記載の積層体。
[付記28]前記透湿膜表面は親水部と疎水部が相分離した構造を有し、前記透湿膜表面において、親水部の最大径が50nm以下である、付記1~27のいずれか1つに記載の積層体。
[付記29]前記透湿膜は、前記透湿膜の厚さよりも小径の防腐剤を含む、付記1~28のいずれか1つに記載の積層体。
[付記31]前記多孔質基材の空隙率は30~90体積%(好ましくは40~70体積%)である付記1~30のいずれか1つに記載の積層体。
[付記32]前記多孔質基材は、前記透湿膜を備える側の表面に親水化処理が施されている付記1~31のいずれか1つに記載の積層体。
[付記33]前記多孔質基材の前記透湿膜を形成する側の面の表面張力は35~55dyn/cm(好ましくは37~50dyn/cm)である付記1~32のいずれか1つに記載の積層体。
[付記34]前記多孔質基材の前記透湿膜が形成されていない領域である内部の表面張力は35dyn/cm未満(好ましくは33dyn/cm以下)である付記1~33のいずれか1つに記載の積層体。
[付記36]JIS Z0208-1976の透湿度試験方法に基づく、温度5℃、相対湿度45%、風速0.2m/s以下の条件における透湿度は300g/(m2・24h)以上(好ましくは400g/(m2・24h)以上、より好ましくは500g/(m2・24h)以上)である付記1~35のいずれか1つに記載の積層体。
[付記37]JIS P8117-2009のガーレー法に基づく透気抵抗度は3000秒/100cc以上(好ましくは4000秒/100cc以上、より好ましくは5000秒/100cc以上)である付記1~36のいずれか1つに記載の積層体。
[付記38]下記耐水性試験による透気抵抗度の低下率が50%以下である(好ましくは20%以下、より好ましくは15%以下)である付記1~37のいずれか1つに記載の積層体。
<耐水性試験>
積層体からφ7cmの試験片を切り出し、透気抵抗度を測定する(初期の透気抵抗度)。その後、試験片を、常温の水に15分間浸漬させたのち、常温で自然乾燥させる。上記試験片について、この浸漬、乾燥を1サイクルとして50サイクル繰り返し、耐水性試験後の試験片を得る。そして、得られた耐水性試験後の試験片について透気抵抗度を測定する(耐水性試験後の透気抵抗度)。そして、下記式より透気抵抗度の低下率を求める。なお、前記初期の透気抵抗度及び前記耐水性試験後の透気抵抗度はいずれもJIS P8117-2009のガーレー法に基づく透気抵抗度である。
透気抵抗度の低下率(%)=[(初期の透気抵抗度)-(耐水性試験後の透気抵抗度)]/(初期の透気抵抗度)×100
[付記39]JIS P8117-2009のガーレー法に基づく、下記耐水性試験後の透気抵抗度は3000秒/100cc以上(好ましくは4000秒/100cc以上、より好ましくは5000秒/100cc以上)である付記1~38のいずれか1つに記載の積層体。
<耐水性試験>
積層体からφ7cmの試験片を切り出し、常温の水に15分間浸漬させたのち、常温で自然乾燥させる。前記試験片について、この浸漬、乾燥を1サイクルとして50サイクル繰り返し、耐水性試験後の試験片を得る。そして、得られた耐水性試験後の試験片について透気抵抗度を測定する。
11 多孔質基材
11a 多孔質基材の一方の面
12 透湿膜
Claims (9)
- 多孔質基材と、前記多孔質基材の少なくとも一方の面に設けられた透湿膜と、を備え、
前記透湿膜は、官能基としてベタイン基を含む側鎖を有する熱可塑性共重合体から形成され、
前記共重合体は、前記ベタイン基を含む側鎖を有する構成単位として下記式(1)で表される構成単位と、疎水性官能基を側鎖に有する構成単位として下記式(2)で表される構成単位とを含み、前記式(1)で表される構成単位の、前記式(2)で表される構成単位に対するモル比が1/100~100/1である共重合体から形成される積層体。
[式(1)中、R 1 は、水素原子又は炭素数1~4のアルキル基を示す。Xは、炭素数1~4の二価の炭化水素基を示す。Yは、炭素数1~4の二価の直鎖状炭化水素基を示す。Z 1 は、O又はNHを示す。α及びβは、カチオン及びアニオンの組み合わせを示す。]
[式(2)中、R 2 は、水素原子又は炭素数1~4のアルキル基を示し、R 3 は、炭素数2以上の炭化水素基を示す。Z 2 は、O又はNHを示す。] - 前記式(1)中のカチオンはアンモニウムイオンである請求項1に記載の積層体。
- 前記式(1)中のアニオンは、リン酸イオン、硫酸イオン、又は炭酸イオンである請求項1又は2に記載の積層体。
- 前記共重合体の重量平均分子量は2万~200万である、請求項1~4のいずれか1項に記載の積層体。
- 前記共重合体は、前記式(1)で表される構成単位を形成する単量体と前記式(2)で表される構成単位を形成する単量体とのランダム共重合体である、請求項1~5のいずれか1項に記載の積層体。
- 前記多孔質基材は、前記透湿膜を備える側の表面に親水化処理が施されている、請求項1~6のいずれか1項に記載の積層体。
- JIS Z0208-1976の透湿度試験方法に基づく、温度20℃、相対湿度65%、風速0.2m/秒以下の条件における透湿度が1600g/(m2・24h)以上である、請求項1~7のいずれか1項に記載の積層体。
- 前記透湿膜表面は親水部と疎水部が相分離した構造を有し、前記透湿膜表面において、親水部の最大径が50nm以下である、請求項1~8のいずれか1項に記載の積層体。
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