JP7147467B2 - 車輪支持用転がり軸受ユニット - Google Patents
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Description
尚、本明細書及び特許請求の範囲の全体で、軸方向に関して「外」とは、自動車への組み付け状態で車体の幅方向外側を言い、反対に車体の幅方向中央側を、軸方向に関して「内」と言う。
(1) 内周面に複列の外輪軌道を有する外輪と、
外周面に複列の内輪軌道を有すると共に、アウトボード側に車輪を支持固定する為の回転側フランジを有するハブと、
前記複列の外輪軌道と前記複列の内輪軌道との間に転動自在に設けられた複数の円錐ころと、
を備え、
前記ハブは、前記回転側フランジを有するハブ輪と、該ハブ輪の外周面に外嵌され、前記ハブ輪のインボード側端部に形成された加締め部によって、前記ハブ輪に位置決めされる少なくとも一つの内輪と、を備え、
前記外輪のインボード側端部の内周面には、エンドキャップが内嵌固定され、
インボード側の前記内輪軌道を有するインボード側の内輪と前記エンドキャップとの対向面間に形成される第1の空間には、熱伝導性部材が前記両対向面間を埋めるように充填される、車輪支持用転がり軸受ユニット。
(2) 前記第1の空間は、前記加締め部の外径側で、前記インボード側の内輪の軸方向内端面と前記エンドキャップとの軸方向対向面間に形成される、(1)に記載した車輪支持用転がり軸受ユニット。
(3) インボード側の前記内輪の大鍔部には、エンコーダが取り付けられたスリンガが外嵌固定され、
前記エンドキャップは、非磁性材料から形成され、
前記エンコーダと前記エンドキャップとの対向面間に形成される第2の空間には、前記熱伝導性部材が充填される、(1)又は(2)に記載した車輪支持用転がり軸受ユニット。
第1実施形態の車輪支持用転がり軸受ユニットは、従動輪用であり、外輪1と、ハブ2と、複数の円錐ころ3、3と、複数本のスタッドボルト4と、組合せシールリング5と、エンドキャップ6とを備える。
また、スリンガ20に取り付けられるエンコーダ19とエンドキャップ6の円輪部31との対向面は、第1の空間S1と連通し、該第1の空間S1の対向面間の幅以下の幅で互いに近接する第2の空間S2を形成する。
しかしながら、ハブユニット軸受では、車両の走行時に、回転側フランジ14に路面反力に基づくモーメント荷重が加わり、外輪1の中心軸に対してハブ2の中心軸は、回転フランジ14に加わるモーメント荷重の大きさや方向などに応じて多少変化し、おおよそ、ハブ2の中心軸上で、軸方向に関して複列の円すいころ3、3同士の中央位置近傍を中心として傾斜する可能性がある。このため、第2の空間S2の軸方向幅は、車両の走行条件により変動するのであまり狭くできず、必ずしも、第1の空間S1内に位置する熱伝導性グリースG1が第2の空間S2に向かって流動するのを抑制できる対向面間の幅寸法とすることはできない。
この様な構造によれば、車両の走行条件の変動によりハブ2の中心軸に傾きが生じた場合に、第2の空間S2の軸方向幅が広がる時は、第3の空間S3の径方向隙間が狭まるという様に、空間容積の増減が互いに相殺しあう相互作用で、熱伝導性グリースG1を第1の空間S1から第3の空間S3内に保持し易くしている。
なお、スリンガ20の立板部22の外径部分をアウトボード側に曲げて(スリンガ20を断面コの字形にして)、上記熱伝導性グリースG1の空間内での保持効果をさらに高めることもできる。
さらに、第2の空間S2には、熱伝導性グリースGが充填されているので、潤滑用グリースG2が第1の空間S1側に移動するのをより確実に防止することができ、さらに、大鍔部16からスリンガ20及びエンコーダ19に伝導された熱を、熱伝導性グリースG1を介して、エンドキャップ6へ伝導することができ、大鍔部16の発熱をさらに放熱することができる。
なお、軸受を潤滑する潤滑用グリースG2としては、基油が鉱油または合成炭化水素油を含有するウエア系グリースなど、基油が鉱油または合成潤滑油を含有し、熱伝導性グリースG1と相溶性のない一般的な軸受用グリースが使用される。
また、第2の空間S2及び第3の空間S3には、熱伝導性グリースG1が充填されていなくてもよい。
次に、第2実施形態の車輪支持用転がり軸受ユニットについて、図3を参照して説明する。なお、第1実施形態と同一、又は同等部分については、同一符号を付して、説明を省略或いは簡略化する。また、以下に説明する、第2~第5実施形態では、インボード側の内輪の大鍔部付近の構成において、第1実施形態のものと異なるものであり、図2に対応する図面を参照して各実施形態を説明する。
なお、エンドキャップ6aは、円輪部31の長さやテーパ部32の傾斜角度が異なる以外は、第1実施形態のエンドキャップ6と略同じ形状を有する。
その他の構成及び作用については、第1実施形態と同様である。
なお、本実施形態においても、第2の空間S2及び第3の空間S3には、熱伝導性グリースG1が充填されていなくてもよい。
次に、第3実施形態の車輪支持用転がり軸受ユニットについて、図4を参照して説明する。なお、第1実施形態と同一、又は同等部分については、同一符号を付して、説明を省略或いは簡略化する。
また、第1の空間S1及びラビリンス空間S2~S4には、熱伝導性グリースG1が充填されているので、インボード側の内輪11の大鍔部16における熱を、熱伝導性グリースG1を介して、エンドキャップ6bだけでなく、外輪1、及び、外輪1に固定したナックルを介して、放熱することができる。
また、ラビリンス空間S2~S4に熱伝導性グリースG1が充填されているので、第1の空間S1における熱伝導性グリースG1の流動性が抑えられ、大鍔部16の放熱を長期に亘って行うことができる。
その他の構成及び作用については、第1実施形態と同様である。
次に、第4実施形態の車輪支持用転がり軸受ユニットについて、図5を参照して説明する。なお、第1実施形態と同一、又は同等部分については、同一符号を付して、説明を省略或いは簡略化する。
また、ハブ2の中心軸に傾きが生じた場合に、第1の空間S1の径方向隙間が広がる時は、第2の空間S2の軸方向幅が狭まるという様に、空間容積の増減を互いに相殺しあう相互作用で、熱伝導性グリースG1を第1及び第2の空間S1、S2内に保持するので、潤滑用グリースG2が熱伝導性グリースG1と混ざり合うことをより確実に防止できる。
その他の構成及び作用については、第1実施形態と同様である。
なお、本実施形態において、第2の空間S2には、熱伝導性グリースGが充填されない構成であってもよい。
次に、第5実施形態の車輪支持用転がり軸受ユニットについて、図6を参照して説明する。なお、第1実施形態と同一、又は同等部分については、同一符号を付して、説明を省略或いは簡略化する。
第1の空間S1は、内径側立板部60の軸方向両側部(内輪11と内径側立板部60との間と、円輪部31bと内径側立板部60との間の、各空間)に形成されており、第1の空間S1には熱伝導性グリースG1が充填されている。
したがって、スリンガ20bの円筒部21とエンドキャップ6dの他の円筒部34との径方向対向面間、及びエンコーダ19とエンドキャップ6dの円輪部31aとの軸方向対向面間に、該第1の空間S1と連通する、第2の空間S2が形成され、この第2の空間S2に熱伝導性グリースG1が充填されている。また、この場合、図示しない回転速度センサは、このクランク形状によってエンドキャップ6dに形成されたコの字状空間S3内に配置される。
また、内輪11の軸方向内端面に形成された凹部61によって、軸方向内端面の表面積を増加することができ、凹部61内の熱伝導性グリースG1によって、放熱性をさらに向上できる。
その他の構成及び作用については、第1実施形態と同様である。
例えば、上記実施形態では、図1に示すように、ハブ2は、ハブ輪9と、一対の内輪10、11とを有する構成としているが、本発明はこれに限定されない。即ち、図7に示す変形例のように、ハブ2aは、ハブ輪9aと内輪11とを備え、軸方向外側列の内輪軌道12aは、ハブ輪9aの外周面に設けられ、軸方向内側の内輪軌道12bを有する内輪11が、加締め部23によって、ハブ輪9aの小径段部13に位置決め固定される構成であってもよい。また、内部空間28の軸方向外端開口は、外輪1の外端部に支持固定されるシールリング5cによって塞がれる。なお、図7において、インボード側の内輪11の大鍔部16の熱を放熱する構成は、第1実施形態と同様である。
また、ハブ2aがハブ輪9aとインボード側の内輪11とを有する本変形例の構成は、第2~第5実施形態にも適用可能である。
さらに、上記実施形態の車輪支持用転がり軸受ユニットは、複列の円錐ころの互いのピッチ円直径を異ならせた、所謂、異径PCDタイプの複列円錐ころ軸受としてもよい。
また、本発明の熱伝導性部材は、本実施形態の熱伝導性グリースに限定されず、転がり軸受ユニットの回転を許容し、且つ、熱伝導性を有する部材であればよい。
本発明のエンドキャップは、上記実施形態の金属製のエンドキャップに限定されず、少なくとも外輪に嵌合される円筒部が金属材料で構成され、他の部分が樹脂材料で構成されたエンドキャップとしてもよい。
2、2a ハブ
3 円錐ころ
4 スタッドボルト
5 シールリング
6、6a、6b、6c、6d キャップ
7 静止側フランジ
8a、8b 外輪軌道
9、9a ハブ輪
10、11 内輪
14 回転側フランジ
12a、12b 内輪軌道
13 小径段部
14 大鍔部
19 エンコーダ
20、20a、20b スリンガ
23 加締め部
24 保持器
28 内部空間
40 他のスリンガ
50 小径段差部
60 内径側立板部
61 凹部
S1 第1の空間
S2 第2の空間
G1 熱伝導性グリース
G2 潤滑用グリース
Claims (3)
- 内周面に複列の外輪軌道を有する外輪と、
外周面に複列の内輪軌道を有すると共に、アウトボード側に車輪を支持固定する為の回転側フランジを有するハブと、
前記複列の外輪軌道と前記複列の内輪軌道との間に転動自在に設けられた複数の円錐ころと、
を備え、
前記ハブは、前記回転側フランジを有するハブ輪と、該ハブ輪の外周面に外嵌され、前記ハブ輪のインボード側端部に形成された加締め部によって、前記ハブ輪に位置決めされる少なくとも一つの内輪と、を備え、
前記外輪の内周面と前記ハブの外周面との間に存在する、前記複数の円錐ころが設けられた内部空間には、軸受を潤滑する潤滑用グリースが配置され、
前記外輪のインボード側端部の内周面には、エンドキャップが内嵌固定され、
インボード側の前記内輪軌道を有するインボード側の内輪と前記エンドキャップとの対向面間に形成される第1の空間には、熱伝導性部材が前記両対向面間を埋めるように充填され、
前記熱伝導性部材は、前記潤滑用グリースと異なる、熱伝導性グリースである、
車輪支持用転がり軸受ユニット。 - 前記第1の空間は、前記加締め部の外径側で、前記インボード側の内輪の軸方向内端面と前記エンドキャップとの軸方向対向面間に形成される、請求項1に記載した車輪支持用転がり軸受ユニット。
- インボード側の前記内輪の大鍔部には、エンコーダが取り付けられたスリンガが外嵌固定され、
前記エンドキャップは、非磁性材料から形成され、
前記エンコーダと前記エンドキャップとの対向面間に形成される第2の空間には、前記熱伝導性部材が充填される、請求項1又は2に記載した車輪支持用転がり軸受ユニット。
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|---|---|---|---|
| JP2018201658A JP7147467B2 (ja) | 2018-10-26 | 2018-10-26 | 車輪支持用転がり軸受ユニット |
Applications Claiming Priority (1)
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| JP2018201658A JP7147467B2 (ja) | 2018-10-26 | 2018-10-26 | 車輪支持用転がり軸受ユニット |
Publications (2)
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| JP7147467B2 true JP7147467B2 (ja) | 2022-10-05 |
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ID=70389987
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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| JP2018201658A Active JP7147467B2 (ja) | 2018-10-26 | 2018-10-26 | 車輪支持用転がり軸受ユニット |
Country Status (1)
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| JP2010091054A (ja) | 2008-10-09 | 2010-04-22 | Jtekt Corp | 円すいころ軸受装置 |
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- 2018-10-26 JP JP2018201658A patent/JP7147467B2/ja active Active
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