JP7159152B2 - トリアリールメタン系化合物 - Google Patents
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Description
トリアリールメタン系化合物としては、構造中に4級窒素等のカチオン基を有するカチオン性化合物が知られているが、発色性が優れる反面、耐光性等の耐久性が劣るという欠点がある。このためカチオン性化合物の耐久性を向上する手段として、例えば特許文献1などに、シアノホウ酸イオン、フルオロアルキルリン酸イオン、フルオロアルキルホウ酸塩イオン、イミド酸イオンなどの特定の対アニオンを用いることが開示されている。しかしながら、これらのトリアリールメタン系化合物は、耐光性が十分でないか、各種溶媒への溶解性が低いという問題があった。
また、特許文献2では、光反応性基を持つスルホニルイミド系対アニオンを有するトリアリールメタン系染料が開示されている。ここでは光により重合する重合性基を導入することにより、耐久性を向上させることを目的としているが、有機溶媒、樹脂に対する溶解性が不十分で、特に溶解安定性に乏しく、結晶が析出するため、耐久性の向上が十分でない。
すなわち、本発明は、
(i)下記一般式(I)で表されるトリアリールメタン系化合物、
(一般式(I)中、*は環Aの、**は環Bの、***は環Cの、それぞれ結合位置を表し、環Aは下記一般式(2)~(6)のいずれかを表し、
*は前記一般式(I)における結合位置を表す。)
(一般式(7)~(11)中、R47~R93はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、直鎖もしくは分岐のアルキル基、直鎖、分岐もしくは環状のアルコキシ基、直鎖、分岐もしくは環状のアルコキシアルキル基、直鎖、分岐もしくは環状のアルコキシアルコキシ基、アセチルアミノ基、または置換もしくは未置換のアリール基を表す。前記置換アリール基の置換基は一般式(2)~(6)の前記置換アリール基の前記置換基と同様である。
**は前記一般式(I)における結合位置を表す。)
(一般式(12)~(13)中、R94~R 100 はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、直鎖もしくは分岐のアルキル基、直鎖、分岐もしくは環状のアルコキシ基、直鎖、分岐もしくは環状のアルコキシアルキル基、直鎖、分岐もしくは環状のアルコキシアルコキシ基、または置換もしくは未置換のアリール基を表す。前記置換アリール基の置換基は一般式(2)~(6)の前記置換アリール基の前記置換基と同様である。
Ra~Rbはそれぞれ独立に、水素原子、直鎖もしくは分岐のアルキル基、または直鎖、分岐もしくは環状のアルコキシアルキル基を表す。
***は前記一般式(I)における結合位置を表す。)
ただし、前記一般式(I)において、
前記環Aが一般式(2)で表され、R 1 ~R 3 が水素原子、メチル基、またはエチル基であり、R 4 ~R 6 が何れも水素原子であり、
前記環Bが一般式(7)で表され、R 48 ~R 50 が水素原子、メチル基、またはエチル基であり、R 47 、R 51 およびR 52 が何れも水素原子であり、かつ
前記環Cが一般式(12)で表され、R 94 ~R 97 が何れも水素原子であり、Raがメチル基、またはエチル基である組合せからなる場合を除く。
一般式(I)中、Xは水素原子の少なくとも一部がフッ素原子に置換されていてもよいアルキル基を表し、Yは二価の炭化水素基を表し、Zは光反応性基である。)
(iii)前記一般式(I)におけるYがアリーレン基である、(i)または(ii)のトリアリールメタン系化合物、
(iv)前記一般式(I)におけるZがビニル基、アリル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、及び(メタ)アクリロイル基から選ばれる基である、(i)~(iii)いずれかのトリアリールメタン系化合物、
(vi)(i)~(v)いずれかに記載のトリアリールメタン系化合物を含有する染料、
(vii)(i)~(v)いずれかに記載のトリアリールメタン系化合物を含有するインキ、
(viii)(i)~(v)いずれかに記載のトリアリールメタン系化合物と樹脂を含有する着色組成物、
である。
[トリアリールメタン系化合物]
本発明のトリアリールメタン系化合物は、下記一般式(I)で表される。
(一般式(I)中、*は環Aの、**は環Bの、***は環Cの、それぞれ結合位置を表し、環Aは下記一般式(2)~(6)のいずれかを表し、
(一般式(2)~(6)中、R1~R46はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、直鎖もしくは分岐のアルキル基、直鎖、分岐もしくは環状のアルコキシ基、直鎖、分岐もしくは環状のアルコキシアルキル基、直鎖、分岐もしくは環状のアルコキシアルコキシ基、アセチルアミノ基、または置換もしくは未置換のアリール基を表す。*は前記一般式(I)における結合位置を表す。)
(一般式(7)~(11)中、R47~R93はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、直鎖もしくは分岐のアルキル基、直鎖、分岐もしくは環状のアルコキシ基、直鎖、分岐もしくは環状のアルコキシアルキル基、直鎖、分岐もしくは環状のアルコキシアルコキシ基、アセチルアミノ基、または置換もしくは未置換のアリール基を表す。**は前記一般式(I)における結合位置を表す。)
(一般式(12)~(15)中、R94~R105はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、直鎖もしくは分岐のアルキル基、直鎖、分岐もしくは環状のアルコキシ基、直鎖、分岐もしくは環状のアルコキシアルキル基、直鎖、分岐もしくは環状のアルコキシアルコキシ基、または置換もしくは未置換のアリール基を表し、Ra~Rdはそれぞれ独立に、水素原子、直鎖もしくは分岐のアルキル基、または直鎖、分岐もしくは環状のアルコキシアルキル基を表す。***は前記一般式(I)における結合位置を表す。)
一般式(I)中、Xは水素原子の少なくとも一部がフッ素原子に置換されていてもよいアルキル基を表し、Yは二価の炭化水素基を表し、Zは光反応性基である。)
R1~R46はより好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~20の直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、炭素数1~20の直鎖、分岐もしくは環状のアルコキシ基、炭素数2~20の直鎖、分岐もしくは環状のアルコキシアルキル基、炭素数2~20の直鎖、分岐もしくは環状のアルコキシアルコキシ基、アセチルアミノ基、または炭素数4~20の置換もしくは未置換のアリール基である。
例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert-ペンチル基、n-ヘキシル基、1-メチルペンチル基、4-メチル-2-ペンチル基、3,3-ジメチルブチル基、2-エチルブチル基、n-ヘプチル基、1-メチルヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、n-オクチル基、tert-オクチル基、1-メチルヘプチル基、2-エチルヘキシル基、2-プロピルペンチル基、n-ノニル基、2,2-ジメチルヘプチル基、2,6-ジメチル-4-ヘプチル基、3,5,5-トリメチルヘキシル基、n-デシル基、n-ウンデシル基、1-メチルデシル基、n-ドデシル基、n-トリデシル基、1-ヘキシルヘプチル基、n-テトラデシル基、n-ペンタデシル基、n-ヘキサデシル基、n-ヘプタデシル基、n-オクタデシル基、n-エイコシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、4-メチルシクロヘキシル基、4-tert-ブチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基などの直鎖、分岐または環状のアルキル基;
アセチルアミノ基;
2-フルオロフェニル基、3-フルオロフェニル基、4-フルオロフェニル基、2-クロロフェニル基、3-クロロフェニル基、4-クロロフェニル基、4-ブロモフェニル基、3-トリフルオロメチルフェニル基、4-トリフルオロメチルフェニル基、3-トリフルオロメチルオキシフェニル基、4-トリフルオロメチルオキシフェニル基、2,4-ジフルオロフェニル基、2,4-ジクロロフェニル基、3,4-ジフルオロフェニル基、3,4-ジクロロフェニル基、3,5-ジフルオロフェニル基、3,5-ジクロロフェニル基、3,4,5-トリフルオロフェニル基、2-メチル-4-クロロフェニル基、2-クロロ-4-メチルフェニル基、3-クロロ-4-メチルフェニル基、2-クロロ-4-メトキシフェニル基、3-メトキシ-4-フルオロフェニル基、3-メトキシ-4-クロロフェニル基、3-フルオロ-4-メトキシフェニル基、2,3,4,5,6-ペンタフルオロフェニル基、4-フェニルフェニル基、3-フェニルフェニル基、4-(4’-メチルフェニル)フェニル基、4-(4’-メトキシフェニル)フェニル基、1-ナフチル基、2-ナフチル基、4-メチル-1-ナフチル基、4-エトキシ-1-ナフチル基、6-n-ブチル-2-ナフチル基、6-メトキシ-2-ナフチル基、7-エトキシ-2-ナフチル基、1-アントラセニル基、2-アントラセニル基、9-アントラセニル基、2-テトラセニル基、2-フルオレニル基、9,9-ジメチル-2-フルオレニル基、9,9-ジ-n-プロピル-2-フルオレニル基、2-フリル基、5-n-ブチル-2-フリル基、5-n-ヘキシル-2-フリル基、5-n-オクチル-2-フリル基、2-チエニル基、5-n-プロピル-2-チエニル基、5-n-ブチル-2-チエニル基、5-n-ヘキシル-2-チエニル基、5-n-オクチル-2-チエニル基、5-n-デシル-2-チエニル基、5-n-トリデシル-2-チエニル基、5-フェニル-2-チエニル基、5-(2’-チエニル)-2-チエニル基、5-(5’-n-ブチル-2’-チエニル)-2-チエニル基、5-(5’-n-ヘキシル-2’-チエニル)-2-チエニル基、5-(5’-n-デシル-2’-チエニル)-2-チエニル基、3-チエニル基、2-ピリジル基、3-ピリジル基、4-ピリジル基などの置換または未置換のアリール基を挙げることができる。
R47~R93はより好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~20の直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、炭素数1~20の直鎖、分岐もしくは環状のアルコキシ基、炭素数2~20の直鎖、分岐もしくは環状のアルコキシアルキル基、炭素数2~20の直鎖、分岐もしくは環状のアルコキシアルコキシ基、アセチルアミノ基、または炭素数4~20の置換もしくは未置換のアリール基である。
R47~R93の具体例としては、前記一般式(2)~(6)におけるR1~R46の具体例と同様のものを挙げることができる。
R94~R105はより好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~20の直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、炭素数1~20の直鎖、分岐もしくは環状のアルコキシ基、炭素数2~20の直鎖、分岐もしくは環状のアルコキシアルキル基、炭素数2~20の直鎖、分岐もしくは環状のアルコキシアルコキシ基、または炭素数4~20の置換もしくは未置換のアリール基である。R94~R105の具体例としては、前記一般式(2)~(6)におけるR1~R46の具体例と同様のものを挙げることができる。
Ra~Rdの具体例としては、例えば、水素原子、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert-ペンチル基、n-ヘキシル基、1-メチルペンチル基、4-メチル-2-ペンチル基、3,3-ジメチルブチル基、2-エチルブチル基、n-ヘプチル基、1-メチルヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、n-オクチル基、tert-オクチル基、1-メチルヘプチル基、2-エチルヘキシル基、2-プロピルペンチル基、n-ノニル基、2,2-ジメチルヘプチル基、2,6-ジメチル-4-ヘプチル基、3,5,5-トリメチルヘキシル基、n-デシル基、n-ウンデシル基、1-メチルデシル基、n-ドデシル基、n-トリデシル基、1-ヘキシルヘプチル基、n-テトラデシル基、n-ペンタデシル基、n-ヘキサデシル基、n-ヘプタデシル基、n-オクタデシル基、n-エイコシル基、
Xを構成するアルキル基としては、前記一般式の(2)~(6)R1~R46におけるアルキル基の具体例と同様のものが挙げられるが、一部の水素原子がフッ素原子に置換されていてもよい。特に炭素数が1~3であり、水素原子の一部又は全部がフッ素原子に置換されたフッ化アルキル基が好ましく、中でもすべての水素原子がフッ素原子に置換されているパーフルオロアルキル基が、イミド酸の酸性度を高め染料の安定性を向上させる点で特に好ましい。
具体的には、例えば、トリフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、フルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、2-フルオロエチル基、3,3,3-トリフルオロプロピル基、3-フルオロプロピル基等を挙げることができる。
なお、アリールアルキレン基では、オルト体、メタ体及びパラ体があるが、立体障害がないことの観点から、パラ体であることが好ましい。
光ラジカル重合反応性基としては、例えば、エチレン性不飽和結合(好ましくはエチレン性二重結合)を有する官能基が挙げられ、具体的には、ビニル基、アリル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アクリロイル基、ビニルシクロアルキル基等が挙げられる。これらのうち、ビニル基、アリル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、及び(メタ)アクリロイル基が好ましい。
また、光カチオン重合反応性基としては、例えば、エポキシ基、オキセタニル基等の環状エーテル基、チオエーテル基、ビニルエーテル基が挙げられる。
カチオン部としては、例えば、下記例示カチオン部(1)~(20)で示される構造が挙げられる。
本発明の一般式(1)で表されるトリアリールメタン系化合物は、まず前記カチオン部を対応するフタリド化合物より製造し、次いで、一般式(16)で表される塩化合物とイオン交換を行うことにより、製造することができる。
(一般式(16)中、Xは水素原子の少なくとも一部がフッ素原子に置換されていてもよいアルキル基を表し、Yは二価の炭化水素基を表し、Zは光反応性基である。Eは水素原子、ナトリウム、カリウム、またはトリアルキルアミンを示す。)
スルホニルイミド酸の使用量は、前記フタリド化合物に対し1~3等量程度である。反応溶媒としてはメタノール、エタノール、2-プロパノール等のアルコール系溶媒が好ましくクロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエチレンなどのハロゲン系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶媒;ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、1,4-ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶媒を併用してもよい。前記カチオン部を製造した反応液に、一般式(16)で表される塩化合物を加えることでも良い。
反応温度としては0℃から40℃が好適である。反応後、水に排出し沈殿を濾過により取り出すができる。
本発明のトリアリールメタン系化合物は、水性インキ、油性インキ、インクジェット用インキ、カラーフィルター用インキ、各種塗料、樹脂用着色剤など種々の用途における染料として好適である。染料として使用する際に、調色などの目的で、他の構造の色素を併用することも好ましい。
本発明のインキは、本発明のトリアリールメタン系化合物を含有するが、同時に各種溶剤を含有する。
各種溶剤としては、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート等のエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、カルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート等のジエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;ジプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類等の酢酸エステル類;エチレングリコールジアルキルエーテル類;メチルカルビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール等のジエチレングリコールジアルキルエーテル類;トリエチレングリコールジアルキルエーテル類;プロピレングリコールジアルキルエーテル類;ジプロピレングリコールジアルキルエーテル類;1,4-ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;メタノール、エタノール、ブタノール等のアルコール類;ベンゼン、トルエン、キシレン、オクタン、デカン等の炭化水素類;石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサ等の石油系溶剤;乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル等の乳酸エステル類;ジメチルホルムアミド、N-メチルピロリドン等が挙げられる。
特に、アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、酢酸エステル類が好ましい。
また、本発明のインキは各種樹脂を更に含有することも好ましい。
各種樹脂については後記着色組成物の項で具体的に説明する。
本発明の着色組成物は、本発明のトリアリールメタン系化合物と樹脂を含有する。
樹脂としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、感光性樹脂等を用いられる。また、樹脂の前躯体としては、紫外線照射により硬化して樹脂を生成するモノマーまたはオリゴマーがあげられる。これらを単独で、または2種以上混合して用いることができる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ塩化ビニルなどがあげられる。
熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂などがあげられる。
アクリル樹脂としては、例えば、(メタ)アクリル酸や(メタ)アクリル酸エステルモノマーや(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルモノマーなどから選ばれるモノマーを二種以上、好ましくは3~5種程度用いて、重量平均分子量5,000~100,000程度に重合した樹脂を使用することができる。尚、本明細書において、「(メタ)アクリル酸」なる用語は、アクリル酸とメタクリル酸の総称として用いる。
また、(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸-n-ブチル、(メタ)アクリル酸-tert-ブチル、(メタ)アクリル酸-n-プロピル等を用いることが可能である。
また、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸-2-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸-4-ヒドロキシブチル等の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル類、前記(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル類のε-カプロラクトン縮合物、モノ(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール、モノ(メタ)アクリル酸プロピレングリコール、(メタ)アクリル酸-2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル、トリ(メタ)アクリル酸ペンタエリスリトール、ペンタ(メタ)アクリル酸ジペンタエリスリトール等がある。
光重合開始剤としては、特に制限なく、公知のものを使用でき、トリアジン系化合物、イミダゾール系化合物又はベンゾフェノン系化合物を使用することが好ましい。
本発明の着色組成物は、更に各種溶剤を含有していても良い。また、着色組成物を製造する過程で各種溶剤を含有し、最終形態では溶剤が除かれていても良い。
各種溶剤としては、前記[インキ]の項で示した溶剤類が挙げられるが、その他に、使用するアクリル系樹脂のモノマー組成、光重合性モノマーの種類、光重合開始剤の種類等に応じて適宜選択できる。このような溶剤としては、トルエン、キシレン、エチルセロソルブ、エチルセロソルブアセテート、エタノール、酢酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジグライム、シクロヘキサノン等から選ばれる一種または複数種を使用する。
トリフルオロメタンスルホンアミド3.00gを塩化メチレン30mL中に溶解し、内温を5℃以下に冷却した。内温が10℃を越えないようにトリエチルアミン5.10gを滴下し、滴下終了後10℃以下でp-ビニルフェニルスルホニルクロライド4.07gを添加した。5℃以下で1時間攪拌した後、室温下で5時間さらに攪拌し、反応液に水100mLを加え攪拌した。有機層を分液後水洗し、硫酸マグネシウムで脱水し、エバポレーターで減圧濃縮して、粘性物8.07gを得た。
下記の分析結果より目的の化合物であることを確認した。
・MS(ESI)(m/z):102(+)、314(-)
・元素分析値:CHN実測値(42.93%、5.42%、6.94%);
理論値(43.26%、5.57%、6.73%)
下記の分析結果より目的の化合物であることを確認した。
・MS(ESI)(m/z):102(+)、358(-)
・元素分析値:CHN実測値(41.65%、5.01%、6.11%);
理論値(41.73%、5.03%、6.08%)
下記の分析結果より目的の化合物であることを確認した。
・MS(ESI)(m/z):102(+)、430(-)
・元素分析値:CHN実測値(45.00%、5.85%、5.11%);
理論値(45.10%、5.87%、5.26%)
下記の分析結果より目的の化合物であることを確認した。
・MS(ESI)(m/z):518(+)、314(-)
・元素分析値:CHN実測値(57.73%、5.60%、6.72%);
理論値(57.68%、5.69%、6.73%)
得られた化合物のメタノール溶液の吸収スペクトルを、紫外・可視分光分析計((株)日立ハイテクノロジーズ製分光光度計U-4100)を用いて測定した。λmaxは664nmであった。紫外・可視分光分析(UV-vis測定)結果を図1に示す。
下記の分析結果より目的の化合物であることを確認した。
・MS(ESI)(m/z):519(+)、314(-)
・元素分析値:CHN実測値(57.73%、5.60%、6.72%);
理論値(57.68%、5.69%、6.73%)
得られた化合物のメタノール溶液の吸収スペクトルを実施例4と同様に測定し、λmaxは534nmであった。紫外・可視分光分析(UV-vis測定)結果を図2に示す。
下記の分析結果より目的の化合物であることを確認した。
・MS(ESI)(m/z):439(+)、358(-)
・元素分析値:CHN実測値(58.50%、4.76%、5.20%);
理論値(58.71%、4.80%、5.27%)
得られた化合物のメタノール溶液の吸収スペクトルを実施例4と同様に測定し、λmaxは585nmであった。紫外・可視分光分析(UV-vis測定)結果を図3に示す。
下記の分析結果より目的の化合物であることを確認した。
・MS(ESI)(m/z):483(+)、430(-)
・元素分析値:CHN実測値(59.26%、5.49%、4.70%);
理論値(59.13%、5.51%、4.60%)
得られた化合物のメタノール溶液の吸収スペクトルを実施例4と同様に測定し、λmaxは575nmであった。紫外・可視分光分析(UV-vis測定)結果を図4に示す。
・MS(ESI)(m/z):651(+)、314(-)
・元素分析値:CHN実測値(61.95%、6.40%、7.16%);
理論値(62.16%、6.47%、7.25%)
得られた化合物のメタノール溶液の吸収スペクトルを実施例4と同様に測定し、λmaxは618nmであった。紫外・可視分光分析(UV-vis測定)結果を図5に示す。
・MS(ESI)(m/z):484(+)、314(-)
・元素分析値:CHN実測値(58.55%、5.05%、7.16%);
理論値(58.63%、5.17%、7.01%)
得られた化合物のメタノール溶液の吸収スペクトルを実施例4と同様に測定し、λmaxは579nmであった。紫外・可視分光分析(UV-vis測定)結果を図6に示す。
下記の分析結果より目的の化合物であることを確認した。
・MS(ESI)(m/z):622(+)、314(-)
・元素分析値:CHN実測値(65.15%、5.52%、5.84%);
理論値(65.37%、5.49%、5.98%)
得られた化合物のメタノール溶液の吸収スペクトルを実施例4と同様に測定し、λmaxは695nmであった。紫外・可視分光分析(UV-vis測定)結果を図7に示す。
下記の分析結果より目的の化合物であることを確認した。
・MS(ESI)(m/z):954(+)、314(-)
・元素分析値:CHN実測値(61.20%、4.52%、5.56%);
理論値(61.56%、4.61%、5.52%)
得られた化合物のメタノール溶液の吸収スペクトルを実施例4と同様に測定し、λmaxは804nm、602nm、452nmであった。紫外・可視分光分析(UV-vis測定)結果を図8に示す。
下記の分析結果より目的の化合物であることを確認した。
・MS(ESI)(m/z):1202(+)、314(-)
・元素分析値:CHN実測値(67.20%、4.50%、4.57%);
理論値(67.32%、4.39%、4.62%)
得られた化合物のメタノール溶液の吸収スペクトルを実施例4と同様に測定し、λmaxは881nm、658nm、482nmであった。紫外・可視分光分析(UV-vis測定)結果を図9に示す。
下記の分析結果より目的の上記構造化合物であることを確認した。
・MS(ESI)(m/z):478(+)、314(-)
・元素分析値:CHN実測値(63.55%、5.92%、7.01%);
理論値(63.62%、5.97%、7.07%)
得られた化合物のメタノール溶液の吸収スペクトルを実施例4と同様に測定し、λmaxは594nmであった。紫外・可視分光分析(UV-vis測定)結果を図10に示す。
下記の分析結果より目的の上記構造化合物であることを確認した。
・MS(ESI)(m/z):478(+)、358(-)
・元素分析値:CHN実測値(61.66%、5.62%、6.60%);
理論値(61.71%、5.66%、6.69%)
・MS(ESI)(m/z):478(+)、430(-)
・元素分析値:CHN実測値(61.88%、6.05%、6.23%);
理論値(62.10%、6.10%、6.16%)
上記実施例、比較例で製造した各化合物の溶解度試験を以下のように実施した。
溶剤に対する溶解性試験:PGMEA=プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、樹脂に対する溶解性試験:MMA=メタクリル酸メチルを使用し、それぞれ100質量部に対する各化合物の溶解量を測定し、下記評価基準に従って溶解性を評価した。結果を表1に示す。
◎:40質量部以上溶解
○:20質量部以上、40質量部未満の範囲で溶解
△:10質量部以上、20質量部未満の範囲で溶解
×:10質量部未満の溶解
ここで、「溶解」とは、目視により固体が見えない状態を指す。
実施例4で製造した例示化合物2を6.6g、アクリル樹脂としてポリメタクリル酸(重量平均分子量10,000)を6.3g、アクリル酸ヒドロキシエチルとメタクリル酸の共重合体(重量平均分子量30,000))を6.3g、アクリル酸2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピルを3g、2-(p-メトキシスチリル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジンを0.8g、PGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)を77gを混合し、回転式攪拌機(回転数:500~1,000rpm、時間:5~10分)で攪拌してインキを製造した。
実施例13における例示化合物2の代わりに、それぞれ実施例5~12の化合物を使用した以外は実施例13と同様に操作してインク2~9を製造した。
実施例13における例示化合物2の代わりに、それぞれ比較例1~3で製造した化合物を用いた以外は実施例13と同様に行って比較インキ1~3を製造した。
ガラス基板上に、前記実施例13~21で製造したインク1~9をそれぞれスピンコート(3000rpm、10sec)し、乾燥させ、70℃で20分間プリベークし、露光した(50mJ/cm2)。十分に水洗後、乾燥させ、230℃で1時間ベークして、着色組成物1~9を製造した。
ガラス基板の上に、比較例4~6で製造した比較インキ1~3をそれぞれスピンコート(3000rpm、10sec)し、乾燥させ、70℃で20分間プリベークし、露光した(50mJ/cm2)。十分に水洗後、乾燥させ、230℃で1時間ベークして、比較着色組成物1~3を製造した。
実施例22~30及び比較例7~9で作成した、着色組成物1~9及び比較着色組成物1~3に対して、キセノンランプを9.5万luxで20時間照射した後、色度計MCPD-1000(大塚電子(株)製)を用いて照射前後でのパターン像における色度変化、すなわちΔEab値を測定した。得られた色差ΔEab値は耐光性の程度を示す指標として、下記基準に基づいて評価した。ΔEab値の小さい方が耐光性に優れる。結果を表2に示す。
○:ΔEab値が5以下
△:ΔEab値が5~10
×:ΔEab値10~15
Claims (8)
- 下記一般式(I)で表されるトリアリールメタン系化合物。
(一般式(I)中、*は環Aの、**は環Bの、***は環Cの、それぞれ結合位置を表し、環Aは下記一般式(2)~(6)のいずれかを表し、
(一般式(2)~(6)中、R1~R46はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、直鎖もしくは分岐のアルキル基、直鎖、分岐もしくは環状のアルコキシ基、直鎖、分岐もしくは環状のアルコキシアルキル基、直鎖、分岐もしくは環状のアルコキシアルコキシ基、アセチルアミノ基、または置換もしくは未置換のアリール基を表す。前記置換アリール基の置換基は、ハロゲン原子;炭素数1~20の直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基;炭素数1~20の直鎖、分岐もしくは環状のアルコキシ基;あるいは炭素数4~20のハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基で置換または未置換のアリール基である。
*は前記一般式(I)における結合位置を表す。)
一般式(I)中、環Bは下記一般式(7)~(11)のいずれかを表し、
(一般式(7)~(11)中、R47~R93はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、直鎖もしくは分岐のアルキル基、直鎖、分岐もしくは環状のアルコキシ基、直鎖、分岐もしくは環状のアルコキシアルキル基、直鎖、分岐もしくは環状のアルコキシアルコキシ基、アセチルアミノ基、または置換もしくは未置換のアリール基を表す。前記置換アリール基の置換基は一般式(2)~(6)の前記置換アリール基の前記置換基と同様である。
**は前記一般式(I)における結合位置を表す。)
一般式(I)中、環Cは下記一般式(12)または(13)を表し、
(一般式(12)~(13)中、R94~R 100 はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、直鎖もしくは分岐のアルキル基、直鎖、分岐もしくは環状のアルコキシ基、直鎖、分岐もしくは環状のアルコキシアルキル基、直鎖、分岐もしくは環状のアルコキシアルコキシ基、または置換もしくは未置換のアリール基を表す。前記置換アリール基の置換基は一般式(2)~(6)の前記置換アリール基の前記置換基と同様である。
Ra~Rbはそれぞれ独立に、水素原子、直鎖もしくは分岐のアルキル基、または直鎖、分岐もしくは環状のアルコキシアルキル基を表す。
***は前記一般式(I)における結合位置を表す。)
ただし、前記一般式(I)において、
前記環Aが一般式(2)で表され、R 1 ~R 3 が水素原子、メチル基、またはエチル基であり、R 4 ~R 6 が何れも水素原子であり、
前記環Bが一般式(7)で表され、R 48 ~R 50 が水素原子、メチル基、またはエチル基であり、R 47 、R 51 およびR 52 が何れも水素原子であり、かつ
前記環Cが一般式(12)で表され、R 94 ~R 97 が何れも水素原子であり、Raがメチル基、またはエチル基である組合せからなる場合を除く。
一般式(I)中、Xは水素原子の少なくとも一部がフッ素原子に置換されていてもよいアルキル基を表し、Yは二価の炭化水素基を表し、Zは光反応性基である。) - 前記一般式(I)における環Aが前記一般式(2)、(3)、(6)のいずれかであり、環Bが前記一般式(7)、(8)、(11)のいずれかであり、環Cが前記一般式(12)、(13)のいずれかである、請求項1に記載のトリアリールメタン系化合物。
- 前記一般式(I)におけるYがアリーレン基である、請求項1または請求項2に記載のトリアリールメタン系化合物。
- 前記一般式(I)におけるZがビニル基、アリル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、及び(メタ)アクリロイル基から選ばれる基である、請求項1~請求項3いずれかに記載のトリアリールメタン系化合物。
- 前記一般式(I)におけるXがパーフルオロアルキル基である、請求項1~請求項4いずれかに記載のトリアリールメタン系化合物。
- 請求項1~請求項5いずれかに記載のトリアリールメタン系化合物を含有する染料。
- 請求項1~請求項5いずれかに記載のトリアリールメタン系化合物を含有するインキ。
- 請求項1~請求項5いずれかに記載のトリアリールメタン系化合物と樹脂を含有する着色組成物。
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