JP7200937B2 - 親水性コート膜形成用組成物、及びそれを用いた親水性コート膜 - Google Patents

親水性コート膜形成用組成物、及びそれを用いた親水性コート膜 Download PDF

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Description

本発明は、表面を親水化及び防曇効果を有する親水性コート膜形成用組成物、及びそれを用いた親水性コート膜に関する。
基材に求められる表面特性には、防曇性、帯電防止性、防汚性及び生体適合性等が知られている。これらの表面特性は、一般的に、基材の表面上に、親水性被膜をコート(被覆)するなどにより親水性を付与することにより達成されている。
基板に親水性を付与できるポリマーとしては、たとえば、ホスホリル基含有メタクリル酸エステルのポリマー(特許文献1参照)や、水との相互作用が非常に強いベタイン基を有する化合物に無機基材と共有結合を形成出来る官能基を導入した化合物(特許文献2参照)などが知られている。
しかし、これらの材料には、高温高湿条件下での保管によって、上記親水性、防曇性などの表面特性が徐々にあるいは急激に劣化していくという問題があった。
日本特開平6-313009号公報
本発明は、こうした点に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、高温高湿条件下での保管によっても、親水性、防曇性などの表面特性が劣化しない親水性コート膜形成用組成物及びそれを得られる親水性コート膜を提供することにある。
かくして本発明は、次の要旨を有する。
[1] 含窒素複素環構造中の窒素原子に正(+)電荷を有するベタイン基を有するシロキサンモノマーと、水又は有機溶剤と、を含有する親水性コート膜形成用組成物。
[2] 上記に記載の親水性コート膜形成用組成物を、基板上にコートして塗膜を形成し、該塗膜を乾燥し、焼成して被膜を得る親水性コートの成膜方法。
[3] 上記に記載の親水性コート膜形成用組成物から得られる親水性コート膜。
本発明によれば、高温高湿条件下での保管によっても、親水性、防曇性が劣化しない親水性コート膜形成用組成物及びそれを得られる親水性コート膜を提供できる。
本発明の親水性コート膜形成用組成物から得られる親水性コート膜は、眼鏡、カメラなどのレンズ、建屋、車などの窓等の水滴付着防止膜、防曇膜等の用に供することができる。
本発明の親水性コート膜形成用組成物は、含窒素複素環構造中の窒素原子に正(+)の電荷を有するベタイン基を有するシロキサンモノマー(以下、特定シロキサンモノマーとも称する。)と、水又は有機溶剤を含有することを特徴とする。
<特定シロキサンモノマー>
本発明の親水性コート膜形成用組成物は、含窒素複素環構造中の窒素原子に+の電荷を有するベタイン基を有するシロキサンモノマーを有する。
ベタインとは、正電荷と負電荷を同一分子内の隣り合わない位置に持ち、正電荷を持つ原子には解離し得る水素原子が結合しておらず、分子全体としては電荷を持たない化合物である。
特定シロキサンモノマーに含有されるベタイン基の正電荷は、含窒素複素環上の窒素原子に存在する。含窒素複素環の例としては、ピリジン、ピペリジン、イミダゾール、オキサゾール、チアゾール、ピラゾール、イミダゾリン、ピラジン、ベンゾイミダゾール、キノリン、イソキノリン、プリン、キノキサリン等が例示され、その中でも、ピリジン又はイミダゾリンが好ましい。
特定シロキサンモノマーは、以下の一般式で表される。
Figure 0007200937000001
上記式[1]中、Rは、炭素数1~5、好ましくは1~3のアルキル基を表す。
は、炭素数1~5、好ましくは1~4のアルキル基、炭素数2~5、好ましくは2~4のアルケニル基、又は炭素数2~5、好ましくは2~4のアルキニル基を表す。Rの有する任意の水素原子は、炭素数1~5のアルキル基、フッ素原子などのハロゲン原子、芳香族環、又は脂肪族環で置換されていてもよい。pは、1~3の整数を表す。qは、pが1のとき0~2の整数を表し、pが2のとき0~1の整数を表し、pが3のとき0を表す。
Lは炭素数1~20、好ましくは1~10のヘテロ原子を有してもよい直鎖状又は分岐状のアルキレン基を表す。該アルキレン基の任意の水素原子は、炭素数1~5好ましくは1~4のアルキル基又はフッ素原子などのハロゲン原子、芳香族環、又は脂肪族環で置換されていてもよい。その中でも、炭素数2~7、好ましくは2~6の直鎖又は分岐状のアルキレン基が好ましい。ここで、ヘテロ原子とは、酸素、窒素、硫黄、又はリンを意味し、酸素、窒素、又は硫黄が好ましい。
Xは、単結合、-O-、-COO-、-OCO-、-CONR-、-NR-CO-、又は-NR=NR-を表す。R、R、R、Rは、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1~4、好ましくは1~3のアルキル基を表す。
Yは、含窒素複素環を含む2価の有機基を表す。例としては、ピリジン、ピペリジン、イミダゾール、オキサゾール、チアゾール、ピラゾール、イミダゾリン、ピラジン、ベンゾイミダゾール、キノリン、イソキノリン、プリン、キノキサリン等が例示され、その中でも、ピリジン、又はイミダゾリンが好ましい。
Mは、炭素数1~10、好ましくは1~8の直鎖状又は分岐状のアルキレン基を表し、アルキレン基の任意の水素原子は、炭素数1~5、好ましくは1~4のアルキル基又はフッ素原子などのハロゲン原子で置換されていてもよい。その中でも、炭素数2~7、好ましくは2~6の直鎖又は分岐状のアルキレン基が好ましい。Mは、Yの有する窒素原子と結合し、M及びLのいずれか一方は、Yの有する窒素原子との結合によりN部分を形成している。
ZはCOO、SO 、又はPO を表す。得られるコート膜の耐久性の観点から、SO が好ましい。
特定シロキサンモノマーの具体例を以下に例示するが、これらに限定されない。
Figure 0007200937000002
Figure 0007200937000003
式中、Meはメチル基を表し、Etはエチル基を表す。N部分に関して、互変異性体も含む。
なかでも、特定シロキサンモノマーとしては、モノマーの安定性、原料入手性の観点から、次のものが好ましい。
Figure 0007200937000004
<特定シロキサンモノマーの製造方法>
本発明に用いる、特定シロキサンモノマーは、例えば、スルホン酸末端の場合、含窒素複素環構造含有ケイ素化合物に、1,3-プロパンスルトンや1,4-ブタンスルトン、2,4-ブタンスルトンなどのスルトン環化合物を反応させることにより製造できる。
カルボン酸末端の場合、含窒素複素環構造含有ケイ素化合物に、β-プロピオラクトンなどのラクトン環化合物と反応させることにより得ることが出来る。また、含窒素複素環構造含有ケイ素化合物にアクリル酸を付加させる方法により、カルボン酸末端化合物を得ることもできる。モノクロロ酢酸カリウム、モノクロロ酢酸ナトリウム、モノブロモ酢酸カリウム、モノブロモ酢酸ナトリウなどのハロ酢酸アルカリ金属塩と含窒素複素環構造含有ケイ素化合物を、非水系溶媒中で反応を行うことでもカルボン酸末端化合物を得ることが出来る。
反応溶媒としては、水、アルコール類(メタノール, エタノール, 2-プロパノールなど)、非プロトン性極性有機溶媒(ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドンなど)、エーテル類(ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、 tert-ブチルメチルエーテル、 シクロペンチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなど)、脂肪族炭化水素類(ペンタン、へキサン、ヘプタン、石油エーテルなど)、芳香族炭化水素類(ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ニトロベンゼン、テトラリンなど)、ハロゲン系炭化水素類(クロロホルム、ジクロロメタン、四塩化炭素、ジクロロエタンなど)、低級脂肪酸エステル類(酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチルなど)、ニトリル類(アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリルなど)などが使用できる。これらの溶媒は、反応の起こり易さなどを考慮して適宜選択することができ、1種単独で又は2種以上混合して用いることができる。また場合によっては、上記溶媒は、適当な脱水剤や乾燥剤を用いて水を含有しない溶媒として用いることもできる。
好ましい溶媒としては、アセトニトリル又はテトラヒドロフランが挙げられる。
反応時間は、30分~180時間であり、好ましくは2~120時間であり、特に好ましくは5~100時間である。
原料である含窒素複素環構造含有ケイ素化合物は、市販のものを用いるか、公知の方法によって簡便に得ることが出来る。反応温度は、0℃~各溶媒の沸点が好ましく、より好ましくは0℃~120℃、特に好ましくは5℃~100℃である。
反応生成物である特定シロキサンモノマーが反応有機溶媒中に析出する場合、濾過、乾燥する方法等により高純度化することができる。終始均一系で反応が進行する場合、得られる反応生成物をそのまま用いてもよいが、目的物である特定シロキサンモノマーが固体の場合、反応溶媒を濃縮後に貧溶媒を加えることでの晶析又は再沈殿等の公知の方法により単離、精製することができる。
<その他の成分>
本発明の親水性コート膜形成用組成物は、特定シロキサンモノマー、水又は有機溶剤の他、金属アルコキシド、金属アルコキシドリゴマー、金属アルコキシドポリマー、無機微粒子、レベリング剤及び界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも1種以上を含有させてもよい。
前記金属アルコキシドは、形成したコート膜の機械的安定性を高めるために含有させるものであり、金属アルコキシドの金属としては、ケイ素、チタン、アルミニウム、タンタル、アンチモン、ビスマス、錫、インジウム、亜鉛等が挙げられる。これらのうち、入手性の観点から好ましいのはケイ素、チタン、又はジルコニウムである。
前記金属アルコキシドとしては、下記式(II)若しくは(III)で表されるものが挙げられる。
(OR)n (II)
式(II)中、Rは、炭素数1~5、好ましくは1~3のアルキル基又はアセチル基を表す。nは、2~5の整数を表す。Mは、珪素(Si)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、又はアルミニウム(Al)が好ましく、特には、珪素(Si)又はチタン(Ti)が好ましい。また、nは3又は4が好ましい。
(OR4-x (III)
式(III)中、M、Rは上記式(I)に定義した通りである。Rは、水素原子、又は、ハロゲン原子、ビニル基、スチリル基、フェニル基、ナフチル基、及びアクリル基、メタクリル基若しくはアリール基で置換されていてもよく、かつヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数1~30のアルキル基からなる群から選ばれる基である。xは1~3の整数である。ここで、ヘテロ原子は、酸素、窒素、硫黄又はリンであり、好ましくは酸素、窒素又は硫黄である。
上記式(II)で表される金属アルコキシドとしては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、テトラアセトキシシランなどのシリコンアルコキシド、チタニウムテトラエトキシド、チタニウムテトラプロポキシド、チタニウムテトラブトキシドなどのチタンアルコキシド、ジルコニウムテトラエトキシド、ジルコニウムテトラプロポキシド、ジルコニウムテトラブトキシドなどのジルコニウムテトラアルコキシド、アルミニウムトリブトキシド、アルミニウムトリイソプロポキシド、アルミニウムトリエトキシドなどのアルミニウムトリアルコキシド化合物、タンタリウムペンタプロポキシド、タンタリウムペンタブトキシドなどのタンタリウムペンタアルコキシドなどが挙げられる。これらは、単独で、又は、2種以上組み合わせて使用することができる。
上記式(III)のMが珪素であり、かつRが水素原子である場合、例えば、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリプロポキシシラン、トリブトキシシラン等が挙げられる。これらは、単独で、又は2種以上組み合わせて使用することができる。
上記式(III)のMが珪素であり、かつRが有機基である場合、例えば、メチルトリメトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、メチルトリブトキシシラン、メチルトリペントキシシラン、メチルトリアミロキシシラン、メチルトリフェノキシシラン、メチルトリベンジルオキシシラン、メチルトリフェネチルオキシシラン、グリシドキシメチルトリメトキシシラン、グリシドキシメチルトリエトキシシラン、αーグリシドキシエチルトリメトキシシラン、α-グリシドキシエチルトリエトキシシラン、β-グリシドキシエチルトリメトキシシラン、β-グリシドキシエチルトリエトキシシラン、α-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、α-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリプロポキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリブトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリフェノキシシラン、α-グリシドキシブチルトリメトキシシラン、α-グリシドキシブチルトリエトキシシラン、β-グリシドキシブチルトリエトキシシラン、γ-グリシドキシブチルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシブチルトリエトキシシラン、δ-グリシドキシブチルトリメトキシシラン、δ-グリシドキシブチルトリエトキシシラン、(3,4-エポキシシクロヘキシル)メチルトリメトキシシラン、(3,4-エポキシシクロヘキシル)メチルトリエトキシシラン、β-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、β-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリプロポキシシラン、β-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリブトキシシラン、β-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリフェノキシシラン、γ-(3,4-エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシラン、γ-(3,4-エポキシシクロヘキシル)プロピルトリエトキシシラン、δ-(3,4-エポキシシクロヘキシル)ブチルトリメトキシシラン、δ-(3,4-エポキシシクロヘキシル)ブチルトリエトキシシラン、グリシドキシメチルメチルジメトキシシラン、グリシドキシメチルメチルジエトキシシラン、α-グリシドキシエチルメチルジメトキシシラン、α-グリシドキシエチルメチルジエトキシシラン、β-グリシドキシエチルメチルジメトキシシラン、β-グリシドキシエチルエチルジメトキシシラン、α-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、α-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、β-グリシドキシプロピルエチルジメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルメチルジプロポキシシラン、γ-グリシドキシプロピルメチルジブトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルメチルジフェノキシシラン、γ-グリシドキシプロピルエチルジメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルエチルジエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルビニルジメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルビニルジエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、γ-クロロプロピルトリメトキシシラン、γ-クロロプロピルトリエトキシシラン、γ-クロロプロピルトリアセトキシシラン、3,3,3-トリフロロプロピルトリメトキシシラン、γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ-メルカプトプロピルトリエトキシシラン、β-シアノエチルトリエトキシシラン、クロロメチルトリメトキシシラン、クロロメチルトリエトキシシラン、N-(β-アミノエチル)γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-(β-アミノエチル)γ-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-(β-アミノエチル)γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-(β-アミノエチル)γ-アミノプロピルメチルジエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン、γ-クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ-クロロプロピルメチルジエトキシシラン、ジメチルジアセトキシシラン、γ-メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ-メルカプトメチルジエトキシシラン、γ-ウレイドプロピルトリエトキシシラン、γ-ウレイドプロピルトリメトキシシラン、γ-ウレイドプロピルトリプロポキシシラン、(R)-N-1-フェニルエチル-N’-トリエトキシシリルプロピルウレア、(R)-N-1-フェニルエチル-N’-トリメトキシシリルプロピルウレア、3-イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、ブロモプロピルトリエトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、トリメチルメトキシシランなどを挙げることができる。これらは、単独で、又は2種以上組み合わせて使用することができる。
上記金属アルコキシドオリゴマー、金属アルコキシドポリマーは、形成したコート膜の機械的安定性を高めるために含有させるものである。これらの金属としては、ケイ素、チタン、アルミニウム、タンタル、アンチモン、ビスマス、錫、インジウム、亜鉛等の単独又は複合酸化物前駆体が用いられる。金属アルコキシドオリゴマー、金属アルコキシドポリマーとしては、市販品であっても、金属アルコキシドなどのモノマーから、加水分解等の常法により得られたものであってもよい。
市販品の金属アルコキシドリゴマー、金属アルコキシドポリマーの具体例としては、コルコート社製メチルシリケート51、メチルシリケート53A、エチルシリケート40、エチルシリケート48、EMS-485、SS-101等のシロキサンオリゴマー又はシロキサンポリマー、関東化学社製チタニウム-n-ブトキシドテトラマー等のチタノキサンオリゴマーが挙げられる。これらは単独2種以上混合して使用してもよい。
また、上記レベリング剤、及び界面活性剤等は、塗膜均一性を向上させるために含有させるものであり、公知のものを用いることができ、特に市販品は入手が容易なので好ましい。
上記無機微粒子としては、シリカ微粒子、アルミナ微粒子、チタニア微粒子、フッ化マグネシウム微粒子等が好ましく、これらの無機微粒子のコロイド溶液が特に好ましい。コロイド溶液は、無機微粒子粉を分散媒に分散したものでもよいし、市販品のコロイド溶液であってもよい。
本発明の組成物中に無機微粒子を含有させることにより、形成される硬化被膜の表面形状やその他の機能を付与することが可能となる。無機微粒子は、その平均粒子径が0.001~0.2μmであることが好ましく、更に好ましくは0.001~0.1μmである。該平均粒子径が0.2μmを超える場合には、調製される塗布液を用いて形成される硬化被膜の透明性が低下する場合がある。なお、平均粒子径は、50%体積平均粒径(D50)である。
無機微粒子の分散媒としては、水、又は有機溶剤を挙げることができる。コロイド溶液としては、被膜形成用塗布液の安定性の観点から、pH又はpKaが好ましくは1~10、より好ましくは2~7に調整されていることが好ましい。
無機微粒子の分散媒に用いる有機溶剤としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、2-メチル-2,4-ペンタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、エチレングリコールモノプロピルエーテル等のアルコール類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド類;酢酸エチル、酢酸ブチル、γ-ブチロラクトン等のエステル類;テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン等のエ-テル類を挙げることができる。なかでも、アルコール類又はケトン類が好ましい。これら有機溶剤は、単独で又は2種以上を混合して分散媒として使用することができる。
含有してもよいその他の成分のうち、好ましいのはアルコキシ基の一部が他の有機基で置換していてもよい金属アルコキシド、金属酸化物ゾル、又は金属アルコキシドリゴマーである。
本発明の組成物における上記金属アルコキシド、金属酸化物ゾル又は金属アルコキシドリゴマーの含有量は、特定シロキサンモノマーの100質量部に対して0.5~100質量部であり、好ましくは、1~60質量部である。かかる範囲であると、本発明の組成物が有する親水性及び膜安定性がより発揮できる。
<親水性コート膜形成用組成物>
本発明の親水性コート膜形成用組成物は、特定シロキサンモノマーと、水若しくは有機溶剤を1種又は2種以上とを混合ことで得られる溶液である。
有機溶剤としては、メタノール、エタノール、2-プロパノール、ブタノール、ジアセトンアルコール、トリフルオロエタノール、等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、へキシレングリコール等のグリコール類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコール-n-ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル等のグリコールエーテル、酢酸メチルエステル、酢酸エチルエステル、乳酸エチルエステル等のエステル類、N-メチル-2-ピロリドン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、γ-ブチロラクトン、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホトリアミド、m-クレゾール等が挙げられる。
なかでも、有機溶媒としては、モノマーの溶解性の観点により、メタノール、エタノール、2-プロパノール、トリフルオロエタノール等のアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール、へキシレングリコール等のグリコール類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコール-n-ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル等のグリコールエーテル、又はN-メチル-2-ピロリドンであるのが好ましい。
上記溶液中に含まれる特定シロキサンモノマーは加水分解されていてもよい。特定シロキサンモノマーの加水分解では、塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、蟻酸、蓚酸、マレイン酸などの酸;アンモニア、メチルアミン、エチルアミン、エタノールアミン、トリエチルアミンなどのアルカリ若しくは塩酸、硫酸、硝酸などの金属塩などの触媒などを用いてもよい。
加水分解を行う際、反応温度は0℃~沸点が好ましく、より好ましくは0℃~120℃、特に好ましくは5℃~80℃である。反応時間は10分~80時間が好ましく、より好ましくは30分~50時間、特に好ましくは30分~2時間である。
本発明においては、上記した方法で得られた溶液をそのままコート形成用組成物としてもよいし、必要に応じて、上記した方法で得られた溶液を、濃縮したり、溶媒を加えて希釈したり又は他の溶媒に置換してもよい。
その際、用いる溶媒は、溶解に用いたと同じ溶媒でもよいし、別の溶媒でもよい。この溶媒は、ケイ素化合物が均一に溶解している限りにおいて特に限定されず、一種でも複数種でも任意に選択して用いることができる。
本発明の組成物における特定シロキサンモノマーの含有量は、SiO固形分換算濃度で0.005~15質量%が好ましく、0.01~12質量%がより好ましい。かかる濃度範囲であれば、一回の塗布で所望の膜厚を得易く、充分な溶液のポットライフが得られ易い。
<製膜>
本発明の親水性コート膜形成用組成物は、既知の塗布法を適用して、基板上に塗膜を形成し、親水性コート膜とすることが可能である。塗布法としては、例えば、ディップコート法、スピンコート法、スプレーコート法、フローコート法、刷毛塗り法、バーコート法、グラビアコート法、ロール転写法、ブレードコート法、エアーナイフコート法、スリットコート法、スクリーン印刷法、インクジェット法、フレキソ印刷法などが用いられる。この中でも、スピンコート法、スリットコート法、ブレードコート法、スプレーコート法又はディップコート法が好ましい。
<基板>
基板としては、ガラス、プラスチック{ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ABS、ポリカーボネート、ポリスチレン、エポキシ、不飽和ポリエステル、メラミン、ジアリルフタレート、ポリイミド、ウレタン、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、シクロオレフィンポリマー、ポリ塩化ビニル、フッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン樹脂、ポリクロロトリフルオロエチレン樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリフッ化ビニル樹脂、ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体樹脂、エチレン・四フッ化エチレン共重合体樹脂、エチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体樹脂等)、ポリブタジエン、ポリイソプレン、SBR、ニトリルラバー、EPM、EPDM、エピクロルヒドリンラバー、ネオプレンラバー、ポルサルファイド、ブチルラバー等}、金属(鉄、アルミニウム、ステンレス、チタン、銅、黄銅、これらの合金等)、セルロース、セルロース誘導体、セルロース類似体(キチン、キトサン、ポルフィラン等)あるいは天然繊維(シルク、コットン等)等の基板、シート、フィルム、繊維の表面親水化等が挙げられる。
また、必要に応じて、基板等との接着性を向上させるため、予め基板を、プライマー処理、あるいは、真空プラズマ、大気圧プラズマ、コロナ放電処理、フレーム処理、イトロ処理、紫外線照射、オゾン処理等の表面活性化処理(基材表面の表面エネルギーを高くする手法)を行ってもよい。
<乾燥>
基材に形成された親水性コート膜形成用組成物の塗膜を、乾燥、焼成することにより本発明の親水性コート膜が得られる。乾燥工程は、室温~150℃の温度範囲であることが好ましく、40~120℃の範囲であることがより好ましい。また、その時間は30秒~10分程度が好ましく、1~8分程度がより好ましい。乾燥方法としては、ホットプレートや熱風循環式オーブンなどを用いることが好ましい。
<焼成>
焼成工程は、基材の耐熱性、環境面を考慮し、80℃~300℃の温度範囲であることが好ましく、100℃~250℃の範囲内であることがより好ましい。その時間は5分以上が好ましく、15分以上であることがより好ましい。焼成方法としては、ホットプレート、熱循環式オーブン、赤外線オーブンなどを用いることが好ましい。
上記方法で得られた被膜の厚みは必要に応じて選択することができる。親水性コート膜の安定性が得られやすいため、被膜の厚みは3~150nmが好ましい。より好ましくは、5~120nmである。
以下、実施例にしたがって本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、以下における略語は以下のとおりである。
DHIMES:トリエトキシ-3-(2-イミダゾリン-1-イル)プロピルシラン
p-PyTES:2-(4-ピリジルエチル)トリエトキシシラン
DMAPS:3-(N,N-ジメチルアミノプロピル)トリメトキシシラン
MTES:メチルトリエトキシシラン
TFE:トリフルオロエタノール
下記合成例における生成物は、1H-NMR分析により同定した。分析条件は下記の通りである。
装置:Varian NMR System 400 NB (400 MHz)
測定溶媒:CDCl3、DMSO-d6、
基準物質:テトラメチルシラン(TMS)(δ0.0 ppm for 1H)
<合成例1:A-1の合成>
Figure 0007200937000005
反応器中に、アセトニトリル(398.9g)及びDHIMES(199.5g,727mmol)を仕込み、次いで、窒素雰囲気、氷冷条件下にて、アセトニトリル(299.3g)に溶かした1,3-プロパンスルトン(97.7g)を、滴下ロートを用いて滴下した。
滴下後、アセトニトリル(99.8g)で滴下ロート上に残った残留分を流し、反応温度を室温として18時間反応させた。反応終了後、減圧濃縮する事で反応容器内の内部総重量を459gとし、テトラヒドロフラン(1596g)を加えて結晶を析出させ、ろ過、乾燥することでA-1(性状:白色結晶)を244.0g得た(収率:85%)。
H-NMR(400MHz) in CDCl:0.57-0.61ppm(m,2H),1.23ppm(t,J=7.2Hz,9H),1.69-1.76ppm(m,2H),2.14-2.21ppm(m,2H)2.90ppm(t,J=7.2Hz,2H),3.57ppm(t,J=7.2Hz,2H),3.78-3.85ppm(m,8H),3.93-3.99ppm(m,4H),8.82ppm(s,1H)
<合成例2:A-2の合成>
シロキサンモノマーとして、p-PyTESを用いた他は、合成例1と同様に実施することにより、A-2(性状:赤色結晶)を40.5g得た(収率74%)。
Figure 0007200937000006
<合成例3:A-3の合成>
シロキサンモノマーとして、DMAPSを用いた他は、合成例1と同様に実施することにより、A-3(性状:白色結晶)を49.4g得た(収率82%)。
Figure 0007200937000007
<合成例4:A-4の合成>
アセトニトリル(30.1g)中、DHIMES(20.0g,72.9mmol)を仕込み、窒素雰囲気室温条件下で1,4-ブタンスルトン(11.0g)を加えた。続いて、反応温度を45℃として約2日間反応させて原料を消失させた。反応終了後、減圧濃縮することで溶媒を除去し、酢酸エチル(20.0g)とヘキサン(20.0g)を加えて懸濁溶液を作製した。-25℃の冷凍庫にて、懸濁液を一晩放置することで結晶を析出させ、窒素雰囲気下でろ過することで結晶を回収した。得られた結晶をヘキサン(50.0g)でスラリー洗浄し、ろ過、乾燥することでA-4(性状:薄黄色結晶)を20.2g得た(収率:67%)。
Figure 0007200937000008
<合成例5:A-5の合成>
アセトニトリル(40.0g)中、トリエトキシ-3-(2-イミダゾリン-1-イル)プロピルシラン(20.0g,72.9mmol)を仕込み、窒素雰囲気氷冷条件下で2,4-ブタンスルトン(10.4g)を加えた。続いて、反応温度を室温として約1日間反応させて原料を消失させた。反応終了後、減圧濃縮することで溶媒を除去した。続いて、濃縮溶液を酢酸エチル(80.0g)で希釈し、ヘキサン(80.0g)を加えた結果、懸濁溶液を作製した。-25℃の冷凍庫にて、粘性物質を固化させ、上澄み液を除去した。再度酢酸エチル(70.0g)及びヘキサン(70.0g)を加えて懸濁液を作製し、再度-25℃の冷凍庫で放置した結果、結晶が析出した。窒素雰囲気下でろ過、ヘキサン洗浄し、乾燥することでA-5(性状:白色結晶)を28.2g得た(収率:94%、)。
Figure 0007200937000009
<調製例1>
200mLフラスコ中にA-1を39.7g及びTFEを36.4g加えて攪拌し、A-1を溶解した。そこに、蓚酸0.3g、水5.4g、及びTFE18.2gの混合物を添加し、室温下で2時間攪拌し、溶液AAを得た。
500mLフラスコ中にて、溶液AA2.5g及びTFE297.5gを混合し、さらに室温下で30分撹拌し、溶液(K1)を得た。
<調製例2>
200mLフラスコ中にA-2を39.1g及びTFEを36.7g加えて攪拌し、A-2を溶解した。そこに、蓚酸0.3g、水5.4g、及びTFE18.4gの混合物を添加し、室温下で2時間攪拌し、溶液ABを得た。
500mLフラスコ中にて、溶液AB2.5g及びTFE297.5gを混合し、さらに室温下で30分撹拌し、溶液(K2)を得た。
<調製例3>
200mLフラスコ中にA-1を27.8g、MTESを5.3g、TFEを40.8g加えて攪拌し、A-1及びMTESを溶解した。そこに、蓚酸0.3g、水5.4g、及びTFE20.4gの混合物を添加し、室温下で2時間攪拌し、溶液ACを得た。
500mLフラスコ中にて、溶液AC2.5g及びTFE297.5gを混合し、さらに室温下で30分撹拌し、溶液(K3)を得た。
<調製例4>
200mLフラスコ中にA-3を32.9g及びTFEを40.9g加えて攪拌し、A-3を溶解した。そこに、蓚酸0.3g、水5.4g、及びTFE20.5gの混合物を添加し、室温下で2時間攪拌し、溶液ADを得た。
500mLフラスコ中にて、溶液AD2.5g及びTFE297.5gを混合し、さらに室温下で30分撹拌し、溶液(K4)を得た。
<調製例5>
100mLフラスコ中にA-4を16.4g及びTFEを14.2g加えて攪拌し、A-3を溶解した。そこに、蓚酸0.1g、水2.2g、及びTFE7.1gの混合物を添加し、室温下で2時間攪拌し、溶液AEを得た。
500mLフラスコ中にて、溶液AE2.5g及びTFE297.5gを混合し、さらに室温下で30分撹拌し、溶液(K5)を得た。
<調製例6>
100mLフラスコ中にA-5を16.4g及びTFEを14.2g加えて攪拌し、A-3を溶解した。そこに、蓚酸0.1g、水2.2g、及びTFE7.1gの混合物を添加し、室温下で2時間攪拌し、溶液AFを得た。
500mLフラスコ中にて、溶液AF2.5g及びTFE297.5gを混合し、さらに室温下で30分撹拌し、溶液(K6)を得た。
<製膜法>
上記調製例1~6で得られた溶液K1~K6を孔径0.5μmのメンブランフィルターで加圧濾過し、ガラス基板にスピンコート法により成膜した。この基板を70℃のホットプレート上で3分間乾燥した後、200℃の熱風循環式オーブンで30分焼成し親水性被膜を得た。
調製例1~3、5~6でそれぞれ得られた溶液K1~K3、K5~K6の上記親水性被膜(KL1~KL5)を実施例1~5とした。また、調製例4で得られた溶液K4の上記親水性被膜(KM1)を比較例1とした。
上記実施例1~3、5~6の被膜(KL1~KL5)及び比較例1の被膜(KM1)について、次の各試験を行い、それらの結果を、表1に示した。
<水接触角>
協和界面科学社製の自動接触角計CA-Z型を使用して、純水の1マイクロリットルを滴下したときの接触角を測定した。
<高温高湿試験>
上記各被膜(KL1~KL5、KM1)を温度60℃、相対湿度90%の高温高湿槽オーブンにて3日間エージングした。その後、上記手法にて水接触角を測定した。
<水浸漬試験>
上記各被膜(KL1~KL5、KM1)を、純水を用いて室温にて5分超音波洗浄を行い、次いで80℃の熱風循環式オーブンで10分乾燥した。その後、上記高温高湿試験を行った。
<呼気試験>
上記水浸漬試験及び高温高湿試験を行った被膜(KL1~KL5、KM1)に呼気を吹きかけ、被非膜の表面が曇らなかった場合○とし、曇った場合×として、各評価を行った。
Figure 0007200937000010
実施例1~5の被膜においては、高温高湿試験後、及び水浸漬試験後であっても親水性が維持され、また呼気試験の結果から、防曇性も維持されていることが分かった。比較例1の被膜においては、水浸漬試験により、高温高湿3日後で親水性が低下しており、呼気試験においても非膜表面が曇り、防曇性も低下していた。
なお、2017年6月14日に出願された日本特許出願2017-117151号の明細書、特許請求の範囲、図面、及び要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。

Claims (11)

  1. 含窒素複素環構造中の窒素原子に正の電荷を有するベタイン基を有するシロキサンモノマーと、水又は有機溶剤と、を含有し、
    前記シロキサンモノマーが、下記式[1]で表される、親水性コート膜形成用組成物。
    Figure 0007200937000011
    式[1]中、Rは、炭素数1~5のアルキル基を表す。
    は、炭素数1~5のアルキル基、炭素数2~5のアルケニル基、又は炭素数2~5のアルキニル基を表し、Rの有する任意の水素原子は、炭素数1~5のアルキル基、ハロゲン原子、芳香族環、又は脂肪族環で置換されていてもよい。pは、1~3の整数を表す。qは、pが1のとき0~2の整数を表し、pが2のとき0~1の整数を表し、pが3のとき0を表す。
    Lは炭素数1~20のヘテロ原子を有してもよい直鎖状若しくは分岐状のアルキレン基を表し、アルキレン基の有する任意の水素原子は、炭素数1~5のアルキル基、ハロゲン原子、芳香族環、又は脂肪族環で置換されていてもよい。
    Xは、単結合、-O-、-COO-、-OCO-、-CONR-、-NR-CO-、又は-NR=NR-を表す。R、R、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1~4のアルキル基を表す。
    Yは、イミダゾール、イミダゾリン、及びベンゾイミダゾールからなる群から選ばれる。
    Mは、炭素数1~10の直鎖状若しくは分岐状のアルキレン基を表し、アルキレン基の有する任意の水素原子は、炭素数1~5のアルキル基又はハロゲン原子で置換されていてもよい。Mは、Yの有する窒素原子と結合し、M及びLのいずれか一方はYの有する窒素原子との結合によりN部分を形成している。
    ZはCOO、SO 、又はPO を表す。
  2. 前記シロキサンモノマーが、下記の化合物から選ばれる少なくとも1つである、請求項に記載の親水性コート膜形成用組成物。
    Figure 0007200937000012
    Figure 0007200937000013
  3. 前記シロキサンモノマーが、下記の化合物から選ばれる少なくとも1つである、請求項1又は2に記載の親水性コート膜形成用組成物。
    Figure 0007200937000014
  4. 前記ベタイン基を有するシロキサンモノマーをSiO固形分換算にて0.005~12質量%含有する、請求項1~3のいずれか1項に記載の親水性コート膜形成用組成物。
  5. さらに、金属アルコキシド、金属アルコキシドリゴマー、又は金属アルコキシドポリマーを含有する、請求項1~4のいずれか1項に記載の親水性コート膜形成用組成物。
  6. さらに、無機微粒子、レベリング剤、又は界面活性剤を含有する、請求項1~5のいずれか1項に記載の親水性コート膜形成用組成物。
  7. 請求項1~6のいずれか1項に記載の親水性コート膜形成用組成物を、基板上にコートして塗膜を形成し、該塗膜を乾燥し、焼成して被膜を得る親水性コートの成膜方法。
  8. 前記塗膜を室温から150℃で乾燥し、80~300℃で焼成する請求項に記載の親水性コートの成膜方法。
  9. 前記焼成後の被膜の厚みが、3~150nmである請求項7又は8に記載の親水性コートの成膜方法。
  10. 請求項1~6のいずれか1項に記載の親水性コート膜形成用組成物から得られる親水性コート膜。
  11. 水滴付着防止膜又は防曇膜である請求項10に記載の親水性コート膜。
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