JP7201901B2 - 無菌システム - Google Patents

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Description

本発明は無菌システムに関し、詳しくは無菌チャンバの内部に設けられて所要の動作を行う動作機器と、作業者が外部から手を挿入して無菌チャンバの内部で作業を行うためのグローブとを備えた無菌システムに関する。
従来、内部に所要の動作を行う動作機器を備えた無菌チャンバに、作業者が外部から手を挿入して当該無菌チャンバの内部で作業を行うためのグローブが備えられた無菌システムが知られている(特許文献1)。
特許文献1の無菌システムにおいては、上記無菌チャンバの内部に設けた動作機器の作動時に、使用しないグローブを無菌チャンバの内部で斜め上方に向けて支持するようになっている。
特許第5916472号公報
上述したような無菌チャンバ内では、粉塵の飛散を防止するために上方から下方への一方向流(ラミナーフロー)を形成しているが、上記特許文献1に記載の無菌システムの場合、動作機器の作動中にグローブを無菌チャンバ内で斜め上方に向けて支持するため、支持したグローブによって上記一方向流が乱れるという問題があった。また、無菌チャンバ内にグローブを支持するスペースを確保できない場合もあった。
また引用文献1に記載された構成では、動作機器の作動中に作業者が上記グローブに手を挿入することが可能であり、グローブが動作機器に接触する恐れがあった。
このような問題に鑑み、本発明はグローブを使用しない時には、グローブを当該無菌チャンバの外部に引き出し、かつ、作業者がグローブに手を挿入できないようにした無菌システムを提供するものとなっている。
すなわち請求項1の発明にかかる無菌システムは、無菌チャンバの内部に設けられて所要の動作を行う動作機器と、上記無菌チャンバに作業者が外部から手を挿入して内部で作業を行うためのグローブとを備えた無菌システムにおいて、
上記無菌チャンバに設けられて上記グローブを取り付けるグローブポートと、上記無菌チャンバの外部で上記グローブポートの挿入口を覆うカバーと、上記グローブポートの挿入口からグローブに挿入させて当該グローブを上記無菌チャンバの内部空間で支持するグローブハンガーとを備え、
上記カバーは上記挿入口を完全に封鎖せず、上記グローブを無菌チャンバの外部に引き出した状態、または、上記グローブを上記グローブハンガーにより無菌チャンバの内部空間で支持した状態で、上記挿入口を覆うようにしたことを特徴としている。
上記請求項1の発明にかかる無菌システムによれば、上記グローブを無菌チャンバの外部に引き出した状態、または、上記グローブを上記グローブハンガーにより無菌チャンバの内部空間で支持した状態で、上記グローブポートの挿入口を覆うことができる。
これにより、使用しないグローブを無菌チャンバの内部に支持させることはなく、また作業者が不用意にグローブに手を挿入することが防止され、安全に無菌システムを使用することが可能となる。
本実施例にかかる無菌システムの正面斜視図 本実施例にかかる無菌システムの側方断面図 カバーの構成を示す図 グローブポートにカバーを装着した状態を示す図 グローブポートにグローブハンガーを装着した状態を示す図 グローブポートにカバーとグローブハンガーとを装着した状態を示す断面図
以下図示実施例に実施例について説明すると、図1は無菌システム1の正面斜視図を示し、図2は側方断面図を示しており、内部が無菌状態に維持された無菌チャンバ2の内部に、容器Cに薬品等の液体を充填する動作機器としての充填装置3を設けたものとなっている。
上記無菌チャンバ2は従来公知であるため詳細な説明は省略するが、無菌チャンバ2の内部は外部空間に対して気密を保った状態で区画され、無菌チャンバ2の内部に無菌エアを供給する無菌エア供給手段4と、内部空間のエアを排出する排気手段5と、内部空間を過酸化水素蒸気等の除染ガスによって除染する除染手段6とを備えている。
上記充填装置3は、従来公知の構成を有しているため詳細な説明を省略するが、当該充填装置3を作動させると、液体を容器Cに充填する作業が自動的に行われ、正常に作動している場合には人手による作業が不要となっている。
そして上記構成を有する無菌システム1では、上記充填装置3を作動させる前後に無菌チャンバ2の内部空間を除染するようになっており、図2は上記除染手段6によって無菌チャンバ2内を除染している状態を示している。
上記無菌エア供給手段4は、無菌チャンバ2の上部に設けられたHEPAフィルタ等の清浄化フィルタ11と、当該清浄化フィルタ11にエアを供給する給気ブロア12と、当該給気ブロア12の下流に設けられた電磁弁V1とから構成されている。
上記排気手段5は、無菌チャンバ2の底部に設けられた排気ダクト13と、当該排気ダクト13を介してエアを外部に排出する排気ブロア14と、当該排気ブロア14の上流に設けられた電磁弁V2とから構成されている。
このような構成により、上記無菌エア供給手段4の給気ブロア12が供給したエアが上記清浄化フィルタ11によって清浄化されて無菌チャンバ2の内部に供給される。
一方、上記排気手段5では上記排気ブロア14によって無菌チャンバ2内のエアを上記排気ダクト13を介して排出し、これにより無菌チャンバ2の内部には上記清浄化フィルタ11から排気ダクト13に向けて上方から下方に向かう一方向流(ラミナーフロー)が形成されて、粉塵の飛散を防止するようになっている。
またこの時、上記無菌エア供給手段4による給気量と、上記排気手段5による排気量とを調整することにより、無菌チャンバ2の内部空間を外部空間に対して陽圧に維持し、外気の流入を阻止して無菌状態を維持するようになっている。
上記除染手段6は、上記排気ダクト13と清浄化フィルタ11とを接続する循環通路15と、当該循環通路15に設けられるとともに上記除染ガスを発生させる除染ガス発生器16と、上記循環通路15に設けられた循環ブロア17と、上記除染ガス発生器16の下流に設けられた電磁弁V3とによって構成されている。
上記除染ガス発生器16は過酸化水素水溶液を蒸発させて除染ガスとしての過酸化水素蒸気を発生させるようになっており、これを上記循環ブロア17によって無菌チャンバ2の内部空間に供給するようになっている。
上記除染手段6を作動させる際、上記無菌エア供給手段4および排気手段5の電磁弁V1、V2は閉鎖されており、これにより上記清浄化フィルタ11を介して無菌チャンバ2内に流入した除染ガスは上記排気ダクト13を介して上記循環通路15を流通し、再び清浄化フィルタ11より無菌チャンバ2内に循環するようになっている。
そして上記除染手段6では、上記除染ガスを所要量供給させた後、上記除染ガス発生器16による除染ガスの発生を停止させ、この状態で上記循環ブロア17のみを作動させるようになっている。
そして、上記除染ガスを所要時間循環させたら、その後循環ブロア17を停止させるとともに電磁弁V3を閉じ、さらに給気ブロア12と排気ブロア14とを作動させるとともに電磁弁V1、V2を開いて、除染ガスを無菌チャンバ2から排出するエアレーションを行う。
さらに上記無菌チャンバ2の側壁2aには、作業者が外部から手を挿入して当該無菌チャンバ2の内部で作業を行うためのグローブ7が設けられており、当該グローブ7は上記側壁2aに設けたグローブポート21に取り付けられている。
上記グローブ7は耐薬品性を有する柔軟な素材からなり、先端には指部7aが形成されている。
上記無菌チャンバ2の側壁2aは透明なアクリル製となっており、内部の充填装置3を視認することができる。また当該側壁2aには上記グローブ7を取り付けるための上記グローブポート21が設けられる円形の開口部2bが形成されている。
上記グローブポート21は、上記側壁2aの開口部2bに固定されており、当該グローブポート21の外部空間側には、図2、図4に示すようにグローブポート21の挿入口21Aを覆うカバー22が装着可能となっている。
また図2、図5に示すように、上記グローブポート21には、上記無菌システム1を上記除染手段6によって除染する際に、上記グローブ7を無菌チャンバ2内で支持するためのグローブハンガー23が連結可能となっている。
上記構成を有する無菌システム1は、上記充填装置3が作動している間は、図4に示すように上記グローブポート21の挿入口21Aを上記カバー22によって覆い、作業者による作業ができないようになっている。
これに対し、充填装置3において図1に示すように容器Cが倒れる等の異常が発生した場合には、上記グローブポート21からカバー22を取り外し、作業者が上記グローブ7に手を挿入して無菌チャンバ2の内部で復旧作業を行うことが可能となっている。
さらに、上記無菌チャンバ2の内部を上記除染手段6によって除染する際には、図2や図5に示すように、グローブハンガー23を上記グローブポート21に連結して、上記グローブ7を無菌チャンバ2の内部空間で支持し、その状態で上記グローブポート21の挿入口21Aを上記カバー22によって覆うことができるようになっている。
図2に示すように、上記グローブポート21は、円筒部21aと、当該円筒部21aの一端から半径方向に突出したフランジ部21bとからなる、全体的にリング状を有した部材となっている。
上記円筒部21aは無菌チャンバ2内に突出するように設けられ、上記フランジ部21bは外部に位置して、上記フランジ部21b側の開口が作業者が手を挿入するための挿入口21Aとなっている。
上記円筒部21aを無菌チャンバ2の側壁2aに形成した開口部2bに外部空間側から嵌合させ、その状態で上記フランジ部21bの裏面を側壁2aの壁面に密着させることにより、上記グローブポート21が側壁2aに気密を保った状態で設けられている。
上記円筒部21aにおける無菌チャンバ2の内部空間側の外周面には、Oリング21cを嵌め込む溝が形成されており、上記Oリング21cによりグローブ7の末端部分を円筒部21aの外周面に固定することで、グローブ7がグローブポート21に気密を保った状態で取り付けられている。
さらに図1、図3に示すように、側壁2aにおける上記グローブポート21に隣接した位置には、カバー22の装着を非接触で検知するための検知手段24が設けられている。
上記カバー22は、グローブポート21の挿入口21Aを覆う板状の本体部31と、当該本体部31に設けられた取っ手32と、上記グローブポート21のフランジ部21bと対向する裏面に設けられたスペーサ33とを備えている。
上記本体部31は、外径が上記フランジ部21bの外径と略同径の大径部31aと、上記フランジ部21bの内径、すなわちグローブポート21の挿入口21Aの内径よりも小径の小径部31bとを有し、上記大径部31aはカバー22のほぼ上半分を占め、上記小径部31bはその下方に位置している。
このような構成により、カバー22をグローブポート21に装着すると、カバー22は上記挿入口21Aを完全に封鎖せず、図4に示すように上記小径部31bとグローブポート21の挿入口21Aの内周縁(フランジ部21bの内周縁)との間に間隙Sが形成されるようになっている。
上記間隙Sが形成されることにより、グローブ7を無菌チャンバ2の外部に引き出した状態で、挿入口21Aを覆うことが可能となっており、この間隙Sは、上記小径部31bがグローブポート21の挿入口21Aの中央部を塞いでスリット状に形成されていることから、引き出されたグローブ7がカバー22によって抑えられて下方へ折り曲げられるようになっている。
すなわち、充填装置3を作動させている間、無菌チャンバ2内は陽圧に維持されるが、カバー22によって引き出されたグローブ7の内部へのエアの流入を阻止することができ、グローブ7を無菌チャンバ2の外部に垂れ下げた状態で支持することができる。
これによりグローブ7が膨張して無菌チャンバ2の側方に突出して、無菌システム1の付近を通行する作業者の妨げになるのを防止することが可能となっている。なお、間隙Sは作業者の手が入らない程度の大きさとなっている。
そして上記本体部31の略中央に上記取っ手32が設けられており、また本体部31には、機能を損なわない程度に軽量化等を目的として、作業者の手が入らない程度の大きさの複数の貫通穴が設けられている。
上記スペーサ33は本体部31の裏面に設けられ、大径部31aの中央部分を挟んだ左右両端部の対称位置に配置されており、カバー22をグローブポート21に装着すると、上記スペーサ33がグローブポート21のフランジ部21bに当接するようになっている。
また上記スペーサ33は後述する上記グローブハンガー23を連結するための円盤部材41の板厚と同じ板厚を有しており、図4に示すようにグローブポート21にグローブハンガー23を連結しない場合には、本体部31とフランジ部21bとの間に隙間が形成されるようになっている。
上記グローブポート21のフランジ部21bの表面には、上記カバー22を所定の位置に装着するために、頂点位置にカバー22を固定するための固定ボルト35が設けられるとともに、カバー22を下方から支持する下部支持ピン34が左右対称位置に設けられている。
上記下部支持ピン34は図6に示すように、フランジ部21b側から順に、小径ピン34aと大径ピン34bと円盤状の下部プレート34cとから構成されている。
上記小径ピン34aは、上記スペーサ33の厚さに相当する長さを有しており、上記大径ピン34bは、上記カバー22の大径部31aの厚さに相当する長さを有しており、上記カバー22の大径部31aの左右下部に形成した、上記大径部31aと小径部31bとの輪郭をつなぐ傾斜部分31cに下方から当接し、上記カバー22を下方から支持するようになっている。
そして上記下部プレート34cは、上記カバー22の大径部31aが上記大径ピン34bに上方から当接した際に、当該大径部31aの表面側に係合するようになっている。
さらにフランジ部21bの表面には、後述する上記グローブハンガー23の円盤部材41を連結するために、上記左右の下部支持ピン34の各上方位置に上部支持ピン43が設けられている。
上記上部支持ピン43は、フランジ部21b側から順に小径ピン43aと大径ピン43bとから構成され、小径ピン43aは上記下部支持ピン34の小径ピン34aと、大径ピン43bは上記下部支持ピン34の大径ピン34bと同じ長さを有している。
またこれに対してカバー22には、上記グローブポート21への装着時にこれら上部支持ピン43と干渉しないために、大径部31aの上部左右対称位置を切り欠いて形成している。
上記固定ボルト35は保持プレート36によって、フランジ部21bに固定されており、これに対し上記カバー22の大径部31aの頂点部には、固定ボルト35を収容する溝31dが上下方向に形成されている。なお、溝31dの両側には、上記保持プレート36を固定するボルトをかわすための溝が形成されている。
上記保持プレート36の板厚は上記スペーサ33の厚さと同じとなっている。
上記固定ボルト35の先端には固定ナット38が予め螺着されており、上記カバー22をグローブポート21に装着する際には、上記固定ボルト35に対して上記カバー22を下方から近づけて溝31dに固定ボルト35を収容させる。
その後、大径部31aの左右の傾斜部分31cをそれぞれ左右の下部支持ピン34の下部プレート34cを乗り越えて大径ピン34bに支持させたら、上記固定ナット38を締め付ける。
これにより、カバー22をグローブポート21に固定することが可能となっており、カバー22は頂点部と左右下部の三点で支持することにより位置決めされることとなる。
またこの状態においては、カバー22の裏面のスペーサ33が、グローブポート21のフランジ部21bの表面に当接するとともに、保持プレート36の表面にカバー22の裏面が当接するようになっている。
換言すると、これ以外の部分については、大径部31aの裏面とフランジ部21bの表面は接触せず、それらの間にはスペーサ33の厚さ、すなわち後述するグローブハンガー23を連結するための円盤部材41の厚さに相当する隙間が形成されるようになっている。
上記検知手段24は、上記無菌チャンバ2の側壁2aに設けられた近接センサとなっており、上記充填装置3および除染手段6の動作を制御する図示しない制御手段に検知信号を出力するようになっている。
上記カバー22の大径部31aには、上記カバー22がグローブポート21に適正に位置決めされて装着された際に、上記検知手段24に近接するように配置されたドグ24aが設けられている。
そして上記制御手段は、上記検知手段24が上記ドグ24aを検知した状態、すなわちカバー22がグローブポート21の所定の位置に位置決めされている状態でのみ、上記充填装置3や除染手段6の作動を許容するようになっている。
従って、充填装置3や除染手段6の作動中に、誤って上記カバー22をグローブポート21より取り外すようなことがあると、上記ドグ24aが検知手段24より離脱し検知が解除されて、制御手段は直ちに上記充填装置3および除染手段6を停止させるようになっている。
次に、上記無菌チャンバ2の内部空間を除染する際に使用する、上記グローブハンガー23について説明すると、図5に示すように上記グローブハンガー23は、上記グローブポート21に連結される円盤部材41と、グローブ7に挿入されるアーム42とを備え、アーム42は円盤部材41に着脱可能に取り付けられている。
上記円盤部材41の最大径は上記グローブポート21のフランジ部21bの外径と略同径であって、その中央部にはグローブポート21の挿入口21Aの内径よりも小径の中央開孔41Aが形成されている。
上記円盤部材41は、上記グローブポート21に連結する際に上記保持プレート36と干渉しないように、頂点部分が切欠いてあり、その下方の左右対称位置に係合穴41aが形成されている。
当該係合穴41aは、上記グローブポート21のフランジ部21bに設けられた上部支持ピン43と係合するようになっている。
上記係合穴41aは、上記上部支持ピン43の小径ピン43aと係合する小径穴と、その下方に連続して形成されて上記上部支持ピン43の大径ピン43bが通過可能な大径穴とから構成され、いわゆるダルマ穴として形成されている。
このような構成により、上記グローブハンガー23をグローブポート21に装着する際には、上記左右の係合穴41aの大径穴に上記上部支持ピン43の大径ピン43bを通過させ、その後円盤部材41を下方へスライドさせて係合穴41aの小径穴に、上記小径ピン43aを係合させるようになっている。
さらに上記円盤部材41は下部が切り欠かれており、上記左右の係合穴41aの下方位置となる下端部分に、半円状の切欠きからなる下端係合部41bがそれぞれ形成されている。
このため、上記係合穴41aを小径ピン43aに係合させると、当該下端係合部41bが下部支持ピン34の小径ピン34aに係合するようになっている。
また上記円盤部材41には、上記左右の係合穴41aと下端係合部41bとの上下中間位置に、上記カバー22の裏面に設けたスペーサ33を収容可能な逃がし孔41cが設けられている。
上記アーム42は、上記円盤部材41における上記グローブポート21の挿入口21Aから無菌チャンバ2の内部に面する部分に取り付けられ、上記円盤部材41がグローブポート21に連結されると、当該アーム42はグローブ7に挿入されて無菌チャンバ2の内部でグローブ7を支持するようになっている。
上記アーム42は2本の棒状部材から構成され、先端は1本にまとめられてグローブ7の指部7aに挿入され、2本の末端にはネジが形成されている。
当該2本の末端は、上記円盤部材41の中央開孔41Aの周囲を取り囲んで設けられた多数の取り付け孔41cのいずれかに挿入され、上記ネジをナット42Aで固定するようになっている。
上記アーム42は水平方向から斜めに曲げられており、取り付け孔41cの位置によって、グローブ7を支持する方向を選択できるようになっている。
これにより、上記除染手段6によって無菌チャンバ2の内部を除染する際には、上記グローブハンガー23のアーム42を挿入口21Aからグローブ7に挿入させて支持することができ、無菌チャンバ2内に支持されたグローブ7の全面を除染することができる。
なお上記アーム42について、上記グローブ7の指部7aに挿入される棒状部材を1本としているが、これを複数としてもよく、5本とすることも可能である。
以下、上記構成を有する無菌充填システム1の使用方法について説明すると、まず図4に示すように、無菌充填システム1の上記充填装置3が作動している間は、作業者による作業が不要であることから、破線で示すようにグローブ7が無菌チャンバ2の外部空間側に引き出されている。
この状態では、上記グローブポート21にカバー22が装着されて挿入口21Aが覆われているため、作業者はグローブ7に手を挿入することができないようになっている。
仮にこの状態でカバー22を外すと、上記検知手段24がこれを検出し、制御手段が充填装置3を非常停止させるようになっており、充填装置3の作動中に作業者が誤ってグローブ7に手を挿入することが防止され、安全性が確保されるようになっている。
次に、図1に示すように上記充填装置3容器Cが転倒する等の異常が発生すると、制御手段は充填装置3を非常停止させる。
充填装置3が停止すると、作業者はグローブポート21に装着されたカバー22を取り外し、続いて上記グローブ7を無菌チャンバ2の内部空間側に押し込みながらグローブ7に手を挿入して、上記充填装置3の異常を解消する作業を行うことができる。
このとき、上記カバー22を取り外すことで、上記検知手段24のドグ24aが検知手段24より離脱しているため、制御手段はこの状態での充填装置3の作動を許容せず、作業者の安全性が確保されるようになっている。
作業者の作業によって異常が解消し、再度充填装置3を作動させるには、図3に示すように再度グローブ7を無菌チャンバ2の外部空間側に引き出し、その後図4に示すようにグローブポート21にカバー22を装着する作業を行う。
まず、図3において破線で示すように、作業者は無菌チャンバ2の内部空間に位置するグローブ7を上記グローブポート21の挿入口21Aを介して外部空間に引き出し、続いて図4に示すように上記カバー22をグローブポート21に装着する。
このとき、上記カバー22は挿入口21Aを完全には封鎖しない形状を有しているため、小径部31bと挿入口21Aの内周縁との間隙Sによって当該グローブ7を外部空間に引き出しながら挿入口21Aを覆うことができる。
ここで上記間隙Sの幅は、作業者の手が入らず、かつ、引き出されたグローブ7があっても、カバー22が装着をできる程度の最小限の幅に設定されている。
その結果、グローブ7が押し潰されて、無菌チャンバ2内のエアのグローブ7の内部への流入を阻止することができる。
このようにしてカバー22をグローブポート21に装着すると、上記カバー22に設けられたドグ24aが無菌チャンバ2に設けられた検知手段24によって検知され、上記制御手段が充填装置3を再作動させることが可能となる。
このように本実施例では、上記グローブ7を無菌チャンバ2の外部に引き出した状態で、グローブポート21の挿入口21Aをカバー22によって覆うため、無菌チャンバ2の内部で充填装置3が作動している間は、作業者がグローブ7に手を挿入できないようになっている。
また、グローブ7を外部に引き出しておくため、使用しないグローブ7が無菌チャンバ2の内部で充填装置3の動作の邪魔にならず、無菌チャンバ2内に形成される無菌エアの一方向流を乱すこともない。
さらに、グローブ7の引き出された状態を維持するための間隙Sは、最小限の幅に形成されており、無菌チャンバ2内のエアがグローブ7の内部に流入せず、グローブ7が無菌チャンバ2の外部に垂れさがった状態を維持することができる。
また、上記グローブポート21へのカバー22の装着を検知する検知手段24を設けたことにより、無菌チャンバ2の内部での動作機器の作動中にカバー22を取り外した際にはこれを検出することができる。
特に、本実施例の無菌充填システム1では、上記検知手段24が上記カバー22を検知している状態でしか、制御手段が充填装置3を作動させないようになっているため、作業者が動作機器の作動中に誤ってグローブ7に手を挿入することがない。
さらに、無菌充填システム1において上記無菌チャンバ2内の除染を行う際には、作業者は図2に示すようにグローブ7に上記グローブハンガー23のアーム42を挿入し、当該グローブハンガー23の円盤部材41を上記グローブポート21に連結する。
続いて、作業者は上記円盤部材41を間に介在させた状態で、上記カバー22をグローブポート21に装着する。このとき、カバー22の裏面に設けたスペーサ33が円盤部材41に設けた逃がし孔41cに収容された状態でフランジ部21bの表面に当接する。
そしてカバー22は、固定ボルト35と固定ナット38により保持プレート36上に固定されるとともに、下部支持ピン34の大径ピン34bに支持され、円盤部材41を介在させない場合と同じようにグローブポート21に位置決めされる。
これにより、検知手段24が上記カバー22のドグ24aを検知し、制御手段は上記除染手段6の作動を許可する。除染手段6が作動している間、上記グローブポート21の挿入口21Aは上記カバー22によって覆われることから、作業者はグローブ7に手を挿入することはできず、除染作業を妨げることができないようになっている。
なお、上記実施例では無菌チャンバ2内に充填装置3を設けているが、充填装置3に限らず、自動的に所要の動作を行う自動機やロボット等の動作機器を備えた無菌システム1であってもよい。
また、このような動作機器を備えない無菌チャンバ2であっても、例えば無菌チャンバ2内に収容した物品を所定時間静置したい場合などには、上記カバー22によってグローブポート21の挿入口21Aを覆うことで、作業者が誤ってグローブ7を使用することを防止することができ、また上記検知手段24を用いることでカバー22の取り外しを検知することが可能である。
さらに上記カバー22について、本実施例では上記グローブポート21に対して着脱可能な構成となっているが、上記グローブ7を外部に引き出した状態でグローブポート21の挿入口21Aを覆うことが可能な構成を有していれば、グローブポート21の周囲の側壁2aに装着するようにしてもよい。
また、例えばシャッター式や開閉式の扉、もしくはスライド開閉式の扉など、カバー22がグローブポート21や無菌チャンバ2の側壁2aに設置されて着脱しない構成を採用することも可能である。
1 無菌システム 2 無菌チャンバ
3 充填装置(動作機器) 7 グローブ
21 グローブポート 22 カバー
24 検知手段 31 本体部
S 間隙

Claims (3)

  1. 無菌チャンバの内部に設けられて所要の動作を行う動作機器と、上記無菌チャンバに作業者が外部から手を挿入して内部で作業を行うためのグローブとを備えた無菌システムにおいて、
    上記無菌チャンバに設けられて上記グローブを取り付けるグローブポートと、上記無菌チャンバの外部で上記グローブポートの挿入口を覆うカバーと、上記グローブポートの挿入口からグローブに挿入させて当該グローブを上記無菌チャンバの内部空間で支持するグローブハンガーとを備え、
    上記カバーは上記挿入口を完全に封鎖せず、上記グローブを無菌チャンバの外部に引き出した状態、または、上記グローブを上記グローブハンガーにより無菌チャンバの内部空間で支持した状態で、上記挿入口を覆うようにしたことを特徴とする無菌システム。
  2. 上記グローブポートの挿入口が上記カバーによって覆われたことを検知する検知手段を備え、
    上記検知手段の検知を条件として、上記動作機器の作動を許可する制御手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の無菌システム。
  3. 上記無菌チャンバの内部を除染する除染手段を備え、
    上記制御手段は、上記検知手段の検知を条件として、上記除染手段の作動を許可することを特徴とする請求項2に記載の無菌システム。
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