JP7202190B2 - 遠心ポンプ - Google Patents

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特許法第30条第2項適用 (1)販売日 :平成30年3月26日 販売場所:(株)アクティオエンジニアリング事業部 公開者 :古河産機システムズ株式会社 (2)販売日 :平成30年10月2日 販売場所:(株)アクティオエンジニアリング事業部 公開者 :古河産機システムズ株式会社 (3)販売日 :平成30年3月26日 販売場所:(株)アクティオエンジニアリング事業部 公開者 :古河産機システムズ株式会社
本発明は、遠心ポンプに係り、特に、スラリの圧送に用いられる遠心ポンプに好適な接液部構造に関する。
この種の遠心ポンプは、フレームと、フレームの前方に設けられたケーシングと、を備えている。ケーシング内部には、クローズド型のインペラが収納されている(例えば特許文献1参照)。
要部の具体的な構成例を図4に示す。同図に示す遠心ポンプ100Bは、ケーシング102が、軸方向中央のケーシング本体120と、ケーシング本体後方のバックカバー130と、ケーシング本体前方のフロントカバー110と、フロントカバー110に前面側から固定される円環状のカバーフランジ140と、を有する。
ケーシング本体120およびバックカバー130は、ボルト・ナットで相互に固定される。ケーシング本体120およびカバーフランジ140は、ボルト・ナットで相互に固定され、ケーシング102の内部に、インペラ50の収容空間が画成される。
ケーシング本体120には、上部に吐出口120aが形成され、フロントカバー110には、中央に軸方向に沿って前方に張り出す吸込口110aが形成されている。吸込口110aは、インペラ50の吸込部50aを介して吐出口120aに連通している。
ここで、この種の遠心ポンプでは、圧送流体として、一般的にスラリと呼ばれる、非溶解粒子材料の研磨性懸濁液を圧送する場合がある。そのため、この種の遠心ポンプでは、圧送流体の性状に応じて、ケーシングの材料として、高クロム鋳鉄に熱処理を施して使用している。
特表2007-511698号公報(段落0002)
しかし、熱処理後の硬化した高クロム鋳鉄に対し、所定の精度でOリング溝を加工することは困難である。そのため、従来、この種の遠心ポンプでは、Oリングを用いずに、図5に例示するような、円環形のシートパッキン160を用いており、このシートパッキン160を、図4に示すように、ケーシング本体120およびカバーフランジ140との間に介装して耐圧を確保している。
しかし、このシートパッキン160は、比較的硬度が高い非ゴム系材料から形成されている。そして、シートパッキン160は、インペラ50とフロントカバー110の内面とが対向する部分のクリアランスを調整するためのシムも兼ねている。そのため、比較的硬度が高い非ゴム系材料が用いられているので、高耐圧にまで対応することが困難である。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、接液部におけるOリング溝の所定精度での加工を容易とし、耐圧性能を向上させ得る遠心ポンプを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る遠心ポンプは、駆動軸を回転自在に支持するフレームと、該フレームの前方に設けられるケーシングと、該ケーシングの内部に収納されるとともに前記駆動軸の先端に連結されたインペラと、を備え、前記ケーシングは、軸方向中央のケーシング本体と、ケーシング本体後方のバックカバーと、ケーシング本体前方のフロントカバーと、フロントカバーに前面側から固定される円環状のカバーフランジと、を有し、前記カバーフランジは、切削加工が可能な非熱処理状態の鋼材から形成され、前記ケーシング本体の内周面と対向する円筒面と、前記フロントカバーの外側面と対向する内側面と、を有し、前記円筒面および前記内側面に、円環状のOリング溝がそれぞれ設けられていることを特徴とする。
本発明の一態様に係る遠心ポンプによれば、カバーフランジは、切削加工が可能な非熱処理状態の鋼材から形成され、ケーシング本体の内周面と対向する円筒面と、フロントカバーの外側面と対向する内側面と、に円環状のOリング溝がそれぞれ設けられているので、所定の精度でOリング溝を円筒面上と平面上に加工することができる。よって、耐圧性能を向上させることができる。
ここで、本発明の一態様に係る遠心ポンプにおいて、インペラとフロントカバーの内面とが対向するクリアランスの調整部分に、半円状に二分割された一対の鋼製の調整プレートを、カバーフランジとフロントカバーとの間に介装することは好ましい。
このような構成であれば、環状のシートパッキンに替えて、半円状に二つ割りされた一対の調整プレートに変更したので、カバーフランジとフロントカバーとを分解せずに、外部径方向から一対の調整プレートを挿抜することによって、インペラとフロントカバーの内面とが対向する部分のクリアランスを容易に調整できる。
また、本発明の一態様に係る遠心ポンプにおいて、前記バックカバーと前記ケーシング本体とは、インロー嵌合によって嵌め合わされ、前記ケーシング本体のインロー嵌合部の内周の角部に、円環状のOリング溝が加工されていることは好ましい。
このような構成であれば、ケーシング本体に対して、インロー嵌合部の内周の角部にOリング溝を加工しているので、ケーシングの材料として高クロム鋳鉄に熱処理を施して使用している場合であっても、加工部位が角部であるため、所定の精度を有する環状のOリング溝を丈夫なバイトを用いて加工することができる。
上述のように、本発明によれば、Oリング溝の所定精度での加工を容易とし、遠心ポンプの耐圧性能を向上させることができる。
本発明の一態様に係る遠心ポンプの一実施形態の説明図であり、同図ではケーシングの部分を軸線に沿った断面にて示している。 図1の要部拡大図である。 本発明の一態様に係る遠心ポンプのインペラクリアランスを調整する一対の鋼製のプレートを示す平面図である。 従来の遠心ポンプの一例の説明図であり、同図ではケーシングの部分を軸線に沿った断面にて示している。 従来の遠心ポンプのインペラクリアランスを調整するシートパッキンを示す平面図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を適宜参照しつつ説明する。なお、図面は模式的なものである。そのため、厚みと平面寸法との関係、比率等は現実のものとは異なることに留意すべきであり、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている。
また、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記の実施形態に特定するものではない。
図1に示すように、本実施形態の遠心ポンプ100は、フレーム1の前方に設けられたケーシング2を備える。フレーム1の後部には不図示の軸受部が設けられ、軸方向の前後に離隔した軸受を介して駆動軸3が回転自在に支持される。
ケーシング2は、軸方向中央のケーシング本体20と、ケーシング本体20後方のバックカバー30と、ケーシング本体20前方のフロントカバー10と、フロントカバー10に、前面側からボルト・ナットによって固定される円環状のカバーフランジ40と、を有する。バックカバー30は、その背面部が、フレーム1の前面にボルト・ナットで固定される。
本実施形態では、フロントカバー10、ケーシング本体20およびバックカバー30の材料として、高クロム鋳鉄に熱処理を施して使用している。これに対し、円環状のカバーフランジ40は、切削加工が可能な非熱処理状態の鋼材から形成されている。本実施形態では、カバーフランジ40の素材は、例えば一般構造用圧延鋼材(SS400)や、球状黒鉛鋳鉄(FCD)などが用いられる。
ケーシング本体20およびバックカバー30は、ボルト・ナット71で相互に固定されるとともに、ケーシング本体20およびカバーフランジ40は、ボルト・ナット72で相互に固定されている。フロントカバー10は、固定ボルト73によってカバーフランジ40に固定される。
これにより、フロントカバー10はカバーフランジ40を介してケーシング本体20に固定され、ケーシング2の内部に、インペラ50の収容空間が画成される。バックカバー30の背面中央には、グランドパッキンやメカニカルシールなどを収容した円筒状の軸封装置4が設けられ、駆動軸3の先端側を軸封している。
駆動軸3の先端には、ケーシング2の内部に収納されたクローズド型のインペラ50が駆動軸3と一体で回転可能に固定されている。本実施形態では、駆動軸3の先端には雄ねじが形成され、雄ねじがインペラ50の基端側の端面中央に形成された雌ねじに螺合することにより、駆動軸3とインペラ50とが同軸に連結されている。
インペラ50は、略円板状の主板51と、主板51の吸込口側を向く面に設けられて軸方向前方に張り出す複数の羽根52と、複数の羽根52の前面に一体に形成された円環状のシュラウド53と、を有する。シュラウド53は、静止(固定)したフロントカバー10の内壁面に対向して回転する。
ケーシング本体20には、上部に吐出口20aが形成され、フロントカバー10には、中央に軸方向に沿って前方に張り出す吸込口10aが形成されている。吸込口10aは、インペラ50の吸込部50aを介して吐出口20aに連通している。本実施形態では、ケーシング本体20には、バックカバー30とのインロー嵌合部21の内周後端の角部に、Oリング溝23が加工されている。Oリング溝23には、Oリング83が嵌め込まれている。
ここで、円環状のカバーフランジ40は、図2に要部を拡大図示するように、径方向外側には、上記ケーシング本体20に、上記ボルト・ナット72で固定するための複数の第一装着穴40aが軸方向に貫通形成されている。第一装着穴40aの裏側には、円環状をなす凹の段部40tが形成され、凹の段部40tの径方向外側を向く面が、ケーシング本体20の内周面20nと径方向で対向する円筒面40sになっている。
そして、カバーフランジ40の円筒面40sには、その軸方向の略中央の位置に、円環状のOリング溝41が切削加工によって形成されている。このOリング溝41には、Oリング81が嵌め込まれている。
また、カバーフランジ40の径方向内側には、上記フロントカバー10に、上記固定ボルト73で固定するための、複数の第二装着穴40bが軸方向に貫通形成されている。第二装着穴40bは、固定ボルト73の頭部が埋入されるように、座繰り付き穴に形成されている。
第二装着穴40bの裏側には、円環状をなす凹の段部40pが形成され、この凹の段部40pの径方向内側を向く面40dが、フロントカバー10の前端に形成されたインロー凸部とインロー嵌合するようになっている。
また、径方向外側の凹の段部40tと径方向内側の凹の段部40pとの間には、軸方向後方に向けて突設するように、フロントカバー10の外側面10sと軸方向で対向する内側面40nが形成されている。
そして、カバーフランジ40の内側面40nには、その径方向の略中央の位置に、円環状のOリング溝42が切削加工によって形成されている。このOリング溝42に、Oリング82が嵌め込まれている。
そして、本実施形態のカバーフランジ40は、ケーシング本体20の先端側の取付面20mに、図3に示す、半円状に二つ割りされた一対の鋼製の調整プレート60を介して上記ボルト・ナット72で固定される。
この遠心ポンプ100は、図2に示す、ケーシング2の内面(この例では、フロントカバー10の内面)とインペラ50の前縁部との対向隙間であるインペラクリアランスΔTを、一対の調整プレート60の挿入数の増減によって調整するようになっている。
ここで、一対の調整プレート60は、図3に示すように、縦の軸線VLおよび横の軸線HLのいずれにも線対称に形成されており、上記ボルト・ナット72のボルトが挿通される装着部61、62、63は、いずれも横の軸線HLの方向に沿って内周側に開口する溝形状になっている。
これにより、インペラクリアランスΔTを、一対の調整プレート60の挿入数の増減によって調整するに際し、ボルト・ナット72の締結状態を緩めるだけで(完全に取り外すことなく)一対の調整プレート60を挿抜可能になっている。
次に、本実施形態の遠心ポンプ100の作用効果について説明する。
本実施形態の遠心ポンプ100によれば、円環状のカバーフランジ40は、切削加工が可能な非熱処理状態の鋼材から形成され、ケーシング本体20の内周面と対向する円筒面40sと、フロントカバー10の外側面と対向する内側面40nと、に円環状のOリング溝41,42がそれぞれ設けられているので、所定の精度でOリング溝41,42を円筒面40s上と内側面40n上に加工できる。よって、Oリング溝41,42の所定精度での加工を容易とし、耐圧性能を向上させることができる。本実施形態の構成において、従来の2倍以上の耐圧性能を確保できた。
また、本実施形態の遠心ポンプ100によれば、ケーシング本体20に対しては、インロー嵌合部21の内周の角部に、Oリング溝23を加工しているので、加工部位が角部であるため、所定の精度を有する環状のOリング溝23を丈夫なバイトを用いて加工することができる。
また、従来は、図5に示したような、一の環状のシートパッキン160を介装し、そのパッキン幅Wの中心線CLに沿って形成された多数の閉じた装着穴161による装着構造であったため、シートパッキン160を交換するためには、カバーフランジ40とフロントカバー10とを分解する必要がある。
これに対し、本実施形態の遠心ポンプ100によれば、図5に示したような、環状のシートパッキン160に替えて、半円状に二つ割りされた一対の調整プレート60に変更し、ボルト・ナット72のボルトが挿通される装着部61、62、63は、いずれも横の軸線HLの方向に沿って内周側に開口する溝形状になっているので、カバーフランジ40とフロントカバー10とを分解せずに、径方向の左右外側から一対の調整プレート60を挿抜することによって、インペラクリアランスΔTを容易に調整できる。
なお、本発明に係る遠心ポンプは、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能であることは勿論である。
1 フレーム
2 ケーシング
3 駆動軸
4 軸封装置
10 フロントカバー
20 ケーシング本体
21 インロー嵌合部
23 Oリング溝
30 バックカバー
40 カバーフランジ
40n 内側面
40s 円筒面
41 Oリング溝
42 Oリング溝
50 インペラ
51 主板
52 羽根
53 シュラウド
54 装着部
60 調整プレート
61 第一の凹部
62 第二の凹部
63 第三の凹部
71 ボルト・ナット
72 ボルト・ナット
81、82、83 Oリング
100 遠心ポンプ
ΔT インペラクリアランス

Claims (3)

  1. 駆動軸を回転自在に支持するフレームと、該フレームの前方に設けられるケーシングと、該ケーシングの内部に収納されるとともに前記駆動軸の先端に連結されるインペラと、を備え、
    前記ケーシングは、軸方向中央のケーシング本体と、ケーシング本体後方のバックカバーと、ケーシング本体前方のフロントカバーと、フロントカバーに前面側から固定される円環状のカバーフランジと、を有し、
    前記カバーフランジは、切削加工が可能な非熱処理状態の鋼材から形成され、前記ケーシング本体の内周面と対向する円筒面と、前記フロントカバーの外側面と対向する内側面と、を有し、前記円筒面および前記内側面に、円環状のOリング溝がそれぞれ設けられていることを特徴とする遠心ポンプ。
  2. 前記インペラと前記フロントカバーの内面とが対向するクリアランスを調整するための、半円状に二分割された一対の鋼製のプレートが、前記カバーフランジと前記フロントカバーとの間に介装されている請求項1に記載の遠心ポンプ。
  3. 前記バックカバーと前記ケーシング本体とは、インロー嵌合によって相互に嵌め合わされ、
    前記ケーシング本体のインロー嵌合部の内周の角部に、円環状のOリング溝が加工されている請求項1または2に記載の遠心ポンプ。
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