JP7202608B2 - 筋膜リリース用治具 - Google Patents
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Description
このような問題に対して、いわゆる筋膜リリースを行うための治具が各種開発されている。
このような筋膜リリース用治具を示す従来技術として、例えば下記特許文献1がある。
しかしながら上記特許文献1の技術においては、連続した一平面で皮膚をとらえる形状であることから、皮膚に対して単調な刺激しか与えることができず、効果的な筋膜リリースを行うことができないという問題があった。また皮膚に直接的に密着させて使用するものであることから、着衣の上から施術を行うことができず、施術者と被施術者との性別が異なる場合、施術が行い難いという問題があった。
更に皮膚接触部をシート状部材で構成すると共に、前記シート状部材を基台部に対して着脱自在に取り付けてあることを第1の特徴としている。
また本発明の筋膜リリース用治具は、上記第1の特徴に加えて、複数の凸部の各表面に凹状溝を設けてあると共に、前記凹状溝は筋膜リリース用治具の移動方向とは反対方向に向けて凸状に湾曲した湾曲溝部を備えるものであることを第2の特徴としている。
また本発明の筋膜リリース用治具は、上記第2の特徴に加えて、凹状溝は、半球形状と、渦巻き形状と、弓型形状との少なくとも何れか一つからなることを第3の特徴としている。
また本発明の筋膜リリース用治具は、上記第1~第3の何れか1つの特徴に加えて、基台部及び皮膚接触部は、ウレタンで構成されると共に、前記基台部における皮膚接触部を設けてある面の裏側の面に、筋膜リリース用治具の移動方向に伸びる切欠きを設けてあることを第4の特徴としている。
また凹部は、筋膜リリース用治具の移動方向に対向配置される一対の傾斜面で構成されており、前記一対の傾斜面は、前記移動方向に対して直交する方向に配置されると共に、一対の傾斜面のうち、前記移動方向の後方側に配置される後方側傾斜面の傾斜角度が、筋膜リリース用治具の移動方向の接線に対して略90度である構成とすることで、使用状態において、凹部が皮膚に引っ掛かる状態を一段と効果的に生み出すことができる。よって、一段と効果的に筋膜リリースを行うことができる。
更に本実施形態においては、被施術者に対して、被施術者とは別人である施術者が筋膜リリースを行うものとして、以下の説明を行うものとする。勿論、このような場合に限るものではなく、被施術者が自ら筋膜リリース用治具を使用して筋膜リリースを行うものであってもよい。
また本実施形態においては、基台部10の素材としてウレタンを用いてある。勿論、基台部10を形成する素材はウレタンに限るものではなく、適宜変更可能である。但し、好適には軽量性と、適度な伸縮性とを兼ね備えたウレタンなどの樹脂素材を用いる構成とすることが望ましい。
また本実施形態においては、図1、図3に示すように、湾曲面12の所定領域(平坦面11と対向する領域)の表面に、接着材30を介して、シート状部材(薄板状部材)で構成される皮膚接触部20を湾曲面12に沿って着脱自在に貼り付けてある。なお接着材30としては、皮膚接触部20を基台部10の表面に着脱自在に貼り付けることができるものであれば、如何なるものを用いてもよい。本実施形態においては、接着材30として、両面テープを用いる構成としてある。
更に好適には、基台部10の短手方向における長さと、長手方向における長さとの長さの比率が1対2である構成とすることが望ましい。このような構成とすることで、手2で把持して移動させ易く、また手2でこねるような動作が生じることを防止でき、皮膚3に皮膚接触部20を十分に接触させることができるからである。
本実施形態においては、平面視において外形が矩形状のシート状部材で皮膚接触部20を形成してある。またウレタンで形成されたシート状部材を用いる構成としてある。更に皮膚接触部20を形成するウレタンの硬度を、基台部10を形成するウレタンの硬度よりも高くする構成としてある。
勿論、皮膚接触部20を形成する素材は本実施形態のものに限るものではなく、適宜変更可能である。但し、好適には軽量性と、適度な伸縮性とを兼ね備えたウレタンなどの樹脂素材で形成されたシート状部材を用いる構成とすることが望ましい。
本実施形態においては、図1~図3に示すように、接着材30を介して、皮膚接触部20を基台部10の表面の所定領域に着脱自在に貼り付けることで、基台部10の表面の所定領域に皮膚接触部20を設けてある。
また凹凸列21を、筋膜リリース用治具1の移動方向に対して交差する方向(本実施形態においては筋膜リリース用治具1の短手方向)に複数列(本実施形態においては4列)並列配置させてある。
更に隣接する凹凸列21の間に、筋膜リリース用治具1の移動方向に伸びる直線状で、且つ平面視において細長い矩形状の溝部24を設けてある。
具体的には、図3(b)に示すように、凹部22を、筋膜リリース用治具1の移動方向に対向配置される前方側傾斜面22aと後方側傾斜面22bとの一対の傾斜面で構成してある。また一対の傾斜面22a、22bを、筋膜リリース用治具1の移動方向に対して直交する方向に配置してある。更に図1~図4に示すように、前方側傾斜面22aと後方側傾斜面22bとを、筋膜リリース用治具1の内方に向かって窪んだ一対の湾曲面とすると共に、一対の湾曲面の曲率半径を同じ曲率半径とする構成としてある。
また図3(b)に示すように、凸部23を、前方側傾斜面23aと、後方側傾斜面23bと、前方側傾斜面23aと後方側傾斜面23bとの間に配置される頂上面23cとで構成してある。また本実施形態においては図3(a)に示すように、頂上面23cを筋膜リリース用治具1の外方に向けて凸状に湾曲した湾曲面で構成してある。
なお、前記前方側傾斜面23aは、凹部22を構成する後方側傾斜面22bを兼ねており、前記後方側傾斜面23bは、凹部22を構成する前方側傾斜面22aを兼ねている。
そして皮膚3に接触させた状態において、皮膚3に対して適度な圧(皮膚内部に向かう方向への圧)を加えながら、皮膚3上の一方向(図1(b)の白抜き矢印で示す方向)に筋膜リリース用治具1を移動させる。この際、皮膚3に対する加圧力によって、複数の凹凸列21のうち、皮膚3と当接する凹凸列21の数を適宜変更することができる。なお、本実施形態においては、加圧力を加えずに筋膜リリース用治具1を皮膚3に接触させた状態でも二つの凹凸列21が皮膚3と当接する構成としてある。
なお、筋膜の委縮程度、癒着程度により、上記の動作を1乃至複数回行う。
より具体的には、図1(b)に示すように、癒着部分Yのように、癒着状態にあった筋肉K1の筋膜(図示しない)と筋肉K2の筋膜(図示しない)や、筋肉K1、筋肉K2などを圧迫、伸張、振動させることができる。これにより、循環不良状態にあった血液、間質液、リンパ液といった体液を良好な循環状態に戻すことができる。よって、筋肉K1、筋肉K2を正常な位置に戻すことができ、筋膜の癒着を解消させることができる。
以上のような動作によって、筋膜リリース用治具1を用いて施術者が被施術者に対して効果的に筋膜リリースの施術を行うことができる。
これにより血液、間質液、リンパ液といった体液の循環不良が解消されることで、内部環境が改善され、酸素をはじめとする栄養素が細胞へ届き易くなる。その結果、老廃物や疲労物質が身体の特定部分に残らない状態を生み出すことができ、身体の特定部分に生じる疼痛等の痛みを改善、解消することができる。また血液、間質液、リンパ液といった体液の循環不良が解消されることで、関節の可動域を効果的に広げることができる。更に内部環境が改善されることで、疲労の早期回復、免疫力の向上、けがの予防を実現することができる。また、むくみやだるさを軽減、解消することができる。
また皮膚3に直接的に接触させるだけでなく、着衣時などにおいて間接的に接触させた状態でも使用できる構成とすることで、施術者と被施術者との性別が異なる場合でも施術し易い治具とすることができる。よって施術者と被施術者の双方にとって、身体的、精神的苦痛や負担を軽減可能な筋膜リリース用治具とすることができる。加えて、夫婦間、親子間、運動選手間、運動選手と指導者間で使用する場合などでは、良好なコミュニケーションを取る機会を創出することができ、コミュニケーション不足の解消にも寄与できる筋膜リリース用治具とすることができる。
更に皮膚3に直接的又は間接的に接触させた状態で一方向に向けて移動させるだけであるため、短時間での施術が可能となり、短時間で血液などの循環の改善や痛みの軽減、可動域の改善を体感することができる。よって術前術後の自覚的及び他覚的所見の判断が容易な筋膜リリース用治具とすることができる。
本変形例1~変形例4は、既述した本発明の第1の実施形態に係る筋膜リリース用治具1に対して、凸部23の構成を変形させたものである。
また図5(c)、図5(d)を参照して、本発明の第1の実施形態に係る筋膜リリース用治具1の変形例2においては、凹状溝として、筋膜リリース用治具1の移動方向(図5(c)において白抜き矢印で示す。)とは反対方向に向けて凸状に湾曲した湾曲溝部26aを有する弓型形状の凹状溝26を設ける構成としてある。
また図6(c)を参照して、本発明の第1の実施形態に係る筋膜リリース用治具1の変形例4においては、凹状溝として、四列ある凹凸列のうち、隣接する二列の各凸部23には、半球形状の凹状溝25を設け、他の隣接する二列の各凸部23には、弓型形状の凹状溝26を設けてある。つまり、複数の凹凸列21で凹状溝の形状を異なる形状としてある。
また、このような半球形状の凹状溝25、弓型形状の凹状溝26、渦巻き形状の凹状溝27は、例えば射出成形型を用いたり、ウレタンで形成されるシート状部材に切削加工を施したりすることで形成することができる。
また凹状溝を渦巻き形状の凹状溝27とすれば、図6(a)に示すように、湾曲溝部を複数設けることが可能となる。よって凸部23の凹状溝27においても皮膚3に引っ掛かる状態を一段と生み出すことができる。
本変形例5に係る筋膜リリース用治具1は、既述した本発明の第1の実施形態に係る筋膜リリース用治具1に対して、基台部10の構成を変形させたものである。
具体的には、基台部10の皮膚接触部20を設けてある面の裏側の面に、筋膜リリース用治具1の移動方向(筋膜リリース用治具1の長手方向)に伸びる切り欠き13を設ける構成としてある。
本変形例5においては、図7(a)に示すように、切り欠き13として、基台部10の外側から中心に向かって幅狭となる、側面視において略二等辺三角形状の切り欠き13を設ける構成としてある。また切り欠き13の内面を、一対の湾曲面で形成してある。加えて、頂部Cも湾曲面で形成してある。
なお、切り欠き13は、例えば基台部10を切削することで形成することができる。
具体的には、基台部10を手で強く握ることにより、図7(b)の白抜き矢印で示すように、皮膚接触部20の短手方向端部に、皮膚接触部20の外側下方に向かう引っ張り力を負荷することができる。これにより、図7(a)に示す基台部10を手で強く握る前の隣接する凹凸列21の凸部23の湾曲面の溝部24付近の接線が交差することで形成される角度D1を、図7(b)に示す基台部10を手で強く握った後の隣接する凹凸列21の凸部23の湾曲面の溝部24付近の接線が交差することで形成される角度D2に広げることができる。これにより、凹凸列21を構成する複数の凹部22と複数の凸部23の形状や配置位置を変形させることができ、皮膚3に対して異なる刺激を与えることができる。よって簡易な構成で一段と効果的に筋膜リリースを行うことができる筋膜リリース用治具1とすることができる。
また切り欠き13の内面と、頂部Cを湾曲面で形成することで、図7(a)に破線で示すように、切り欠き13を矩形状とすることで、その頂部Cに角部Eが生じる場合に比べて、基台部10を手で強く握った際に頂部Cに応力が集中することを効果的に防止することができる。よって応力が集中することに伴って頂部Cに破断が生じることを防止することができる。従って切り欠き部13に破断が生じ難く、耐久性の良好な筋膜リリース用治具1とすることができる。
本変形例6に係る筋膜リリース用治具1は、既述した本発明の第1の実施形態に係る筋膜リリース用治具1に対して、凹部22の形状を変形させたものである。
具体的には、凹部22の前方側傾斜面22a(凸部23の後方側傾斜面23b)と凹部22の後方側傾斜面22b(凸部23の前方側傾斜面23a)とを、筋膜リリース用治具1の内方に向かって窪んだ一対の湾曲面とはせず、平坦な一対の傾斜面とする構成としたものである。
また一対の傾斜面である前方側傾斜面22a(後方側傾斜面23b)と後方側傾斜面22b(前方側傾斜面23a)の頂上面23cに対する傾斜角度を同じ角度とする構成としてある。
このような構成とすることで、凹部22及び凸部23を一段と容易に形成することができ、製造効率の良い筋膜リリース用治具1とすることができる。
本変形例7に係る筋膜リリース用治具1は、既述した本発明の第1の実施形態に係る筋膜リリース用治具1に対して、凹部22の形状を変形させたものである。
具体的には図8(b)を参照して、凹部22の前方側傾斜面22a(凸部23の後方側傾斜面23b)と凹部22の後方側傾斜面22b(凸部23の前方側傾斜面23a)とを、筋膜リリース用治具1の内方に向かって窪んだ一対の湾曲面とはせず、平坦な一対の傾斜面とする構成としたものである。
また一対の傾斜面のうち、筋膜リリース用治具1の移動方向の後方側に配置される後方側傾斜面22b(前方側傾斜面23a)の傾斜角度を、筋膜リリース用治具1の移動方向の接線(図8(b)に二点鎖線で示す。)に対して90度とする構成としてある。
なお、筋膜リリース用治具を指に装着して使用可能とする構成は、既述した構成に限るものではない。例えば図9(c)に示すように、基台部10を、半円形状の弓型に構成し、基台部10に指を嵌め込むことで、指に装着可能な筋膜リリース用治具5とするような構成としてもよい。この場合においても、指を嵌め込んだ際に、手の平側に皮膚接触部20が配置されるように指を嵌め込むことが望ましい。また基台部10の素材として、基台部10に指を嵌め込んだ際に、容易に指にフィットするような弾性を備えた樹脂素材を用いる構成とすることが望ましい。このような構成とすることで、指への装着の手間を一段と省くことができ、利便性の高い筋膜リリース用治具5とすることができる。
なお、図9において、既述した本発明の第1の実施形態に係る筋膜リリース用治具1と同一部材、同一機能を果たすものには、同一番号、同一符号を付すものとする。
このように、指に装着して使用できるような構成とすることで、持ち運びが極めて容易で、狭小なスペースでも筋膜リリースを行うことができ、また、身体の様々な部位に対して筋膜リリースを行うことが可能な筋膜リリース用治具4とすることができる。
2 手
3 皮膚
4 筋膜リリース用治具
5 筋膜リリース用治具
10 基台部
11 平坦面
12 湾曲面
13 切り欠き
14 孔
20 皮膚接触部
21 凹凸列
22 凹部
22a 前方側傾斜面
22b 後方側傾斜面
23 凸部
23a 前方側傾斜面
23b 後方側傾斜面
23c 頂上面
24 溝部
25 凹状溝
25a 湾曲溝部
26 凹状溝
26a 湾曲溝部
27 凹状溝
27a 湾曲溝部
30 接着材
C 頂部
D1 角度
D2 角度
E 角部
K1 筋肉
K2 筋肉
T1 頂部
T2 頂部
T3 頂部
T4 頂部
Y 癒着部分
Claims (4)
- 皮膚に直接的又は間接的に接触させた状態で一方向に向けて移動させ、皮膚を一方向に動かすことで筋膜リリースを行う筋膜リリース用治具であって、基台部と、前記基台部の表面の所定領域に設けられて皮膚との直接的又は間接的な接触部を形成する皮膚接触部とを備え、前記皮膚接触部は、表面に、複数の凹部と複数の凸部とを筋膜リリース用治具の移動方向に交互に且つ一直線状に配置してなる凹凸列を備えると共に、前記凹凸列を筋膜リリース用治具の移動方向に対して直交する方向に複数列並列配置させて備え、前記凹部は、筋膜リリース用治具の移動方向に対向配置される一対の傾斜面で構成されており、前記一対の傾斜面は、前記移動方向に対して直交する方向に配置されると共に、一対の傾斜面のうち、前記移動方向の後方側に配置される後方側傾斜面の傾斜角度が、筋膜リリース用治具の移動方向の接線に対して略90度であり、且つ隣接する凹凸列の間に筋膜リリース用治具の移動方向に伸びる溝部を設けており、
更に皮膚接触部をシート状部材で構成すると共に、前記シート状部材を基台部に対して着脱自在に取り付けてあることを特徴とする筋膜リリース用治具。 - 複数の凸部の各表面に凹状溝を設けてあると共に、前記凹状溝は筋膜リリース用治具の移動方向とは反対方向に向けて凸状に湾曲した湾曲溝部を備えるものであることを特徴とする請求項1に記載の筋膜リリース用治具。
- 凹状溝は、半球形状と、渦巻き形状と、弓型形状との少なくとも何れか一つからなることを特徴とする請求項2に記載の筋膜リリース用治具。
- 基台部及び皮膚接触部は、ウレタンで構成されると共に、前記基台部における皮膚接触部を設けてある面の裏側の面に、筋膜リリース用治具の移動方向に伸びる切欠きを設けてあることを特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載の筋膜リリース用治具。
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