JP7204301B2 - 遠隔制御システムおよび遠隔制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、操作スイッチを有する装置の遠隔制御システムおよび遠隔制御方法に関する。
一般に、非常停止スイッチ(操作スイッチ)は、操作者が押し込み操作可能な押しボタンと、押しボタンの押し込み操作によりスライド移動する操作軸と、操作軸の移動に応じて接断される接点とを備えている(特開2001-35302号公報の図1参照)。非常停止スイッチの操作時には、操作軸の移動により接点がOFF状態となることで装置が緊急停止するようになっている(停止カテゴリー0または1による停止)。
従来の非常停止スイッチは、押しボタン操作の際に操作者が非常停止スイッチのすぐ近くにいる必要があり、非常停止スイッチから離れた場所からでは操作できなかった。そのため、非常停止スイッチから離れた場所からでも操作を行える遠隔操作機能付きの非常停止スイッチの要請があった。
その一方、上記停止カテゴリー0または1による停止では装置への電力供給が遮断されるが、装置には、電力供給が維持された状態で装置を停止させる、いわゆるソフト停止(停止カテゴリー2による停止)のための停止スイッチが設置されている。この停止スイッチについても、スイッチ操作の際には操作者が停止スイッチのすぐ近くにいる必要があり、停止スイッチから離れた場所からでは操作できなかった。そのため、停止スイッチから離れた場所からでも装置の停止操作を行えるようにしたいとする要請があった。
本発明は、このような従来の実情に鑑みてなされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、遠隔操作端末を用いることにより、操作スイッチの遠隔操作で装置を遠隔制御できるとともに、遠隔操作の有効化/無効化に応じて装置を遠隔制御できる遠隔制御システムおよび遠隔制御方法を提供することにある。また、本発明の課題は、遠隔操作端末からの遠隔操作により、装置を非常停止できるばかりでなく、装置をソフト停止できるようにすることにある。
本発明は、操作スイッチを有する装置の遠隔制御システムであって、遠隔操作端末と、遠隔操作端末による遠隔操作を検知する検知部と、検知部で検知された遠隔操作に基づいて操作スイッチを作動させる作動部と、検知部で遠隔操作が検知された際に、遠隔操作を有効/無効のいずれとすべきかの判断にしたがって、操作スイッチへの遠隔操作を有効化/無効化する有効化/無効化手段と、危険の度合いに応じて遠隔操作の有効/無効を判断するとともに、有効化/無効化手段により遠隔操作を有効化した場合に作動部により操作スイッチを作動させるよう制御する制御手段とを備えている。
本発明においては、遠隔操作端末による遠隔操作が検知部で検知されると、有効化/無効化手段が、危険の度合いに応じて遠隔操作を有効/無効のいずれとすべきかの制御手段による判断にしたがって操作スイッチへの遠隔操作を有効化/無効化する。制御手段は、有効化/無効化手段が遠隔操作を有効化した場合に作動部により操作スイッチを作動させる。
このようにして、遠隔操作端末を用いることにより、操作スイッチの遠隔操作で装置を遠隔制御できる。また、遠隔操作の有効化/無効化に応じて装置を遠隔制御できるので、遠隔操作による操作とは異なる操作で装置を遠隔制御することも可能になる。
本発明では、遠隔操作端末による遠隔操作によって装置が操作スイッチを介することなく直接制御されている。
本発明では、有効化/無効化手段により遠隔操作を無効とした場合に、制御手段が操作スイッチの遠隔操作による操作とは異なる操作により装置を制御している。
本発明では、操作スイッチが非常停止スイッチであり、遠隔操作が非常停止である。また、本発明では、遠隔操作による操作と異なる操作がソフト停止である。この場合には、非常停止が有効とされた場合には、作動部が非常停止スイッチを作動させて、装置を非常停止させ、非常停止が無効とされた場合には、装置をソフト停止させる。ここで、本明細書中で用いられる「ソフト停止」とは、機械安全国際規格IEC 60204-1(日本工業規格JIS B 9960-1)に規定された停止カテゴリー2による停止を意味している。一方、非常停止とは、停止カテゴリー0または1による停止である。
また、本発明は、操作スイッチを有する装置の遠隔制御方法であって、遠隔操作端末から遠隔操作信号を送信し、送信された遠隔操作信号を受信し、遠隔操作信号の受信後に、危険の度合いに応じて遠隔操作の有効/無効を判断し、その判断にしたがって、操作スイッチへの遠隔操作を有効化または無効化するようにし、遠隔操作を有効化した場合に操作スイッチを作動させるようにする。
本発明によれば、遠隔操作端末から遠隔操作信号が送信されて装置を遠隔制御できる。また、遠隔操作の有効化/無効化に応じて装置を遠隔制御できるので、遠隔操作による操作とは異なる操作で装置を遠隔制御することも可能になる。
以上のように本発明によれば、遠隔操作端末による遠隔操作が検知部で検知されると、有効化/無効化手段が、遠隔操作を有効/無効のいずれとすべきかの判断にしたがって操作スイッチへの遠隔操作を有効化/無効化し、制御手段は、危険の度合いに応じて遠隔操作の有効/無効を判断するとともに、有効化/無効化手段が遠隔操作を有効化した場合に作動部により操作スイッチを作動させる。これにより、操作スイッチの遠隔操作で装置を遠隔制御できるのみならず、遠隔操作の有効化/無効化に応じて装置を遠隔制御できるので、遠隔操作による操作とは異なる操作で装置を遠隔制御することも可能になる。
本発明の一実施例による遠隔制御システムによって制御される製造ラインの一例を示す全体斜視図である。 前記遠隔制御システムを構成する携帯型無線端末の正面概略図である。 前記遠隔制御システムを構成する非常停止スイッチユニットの縦断面概略構成図であって、非常停止スイッチの非操作時の状態を示している。 前記遠隔制御システムを構成する非常停止スイッチユニットの縦断面概略構成図であって、非常停止スイッチの操作時(遠隔操作時/手動操作時)の状態を示している。 前記遠隔制御システムの概略ブロック構成図である。 前記遠隔制御システムの制御フローの一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて説明する。
図1ないし図6は、本発明の一実施例による遠隔制御システムを説明するための図であって、図1は本実施例による遠隔制御システムにより制御される製造ラインの全体構成を示し、図2は操作者が着用する携帯型(ウェアラブル)無線端末を示し、図3、図4は遠隔制御システムにより操作される非常停止スイッチユニットを示し、図5は遠隔制御システムの概略ブロック構成を示し、図6は遠隔制御システムの制御フローの一例を示している。なお、図3および図4は、図示の便宜上、ハッチングを省略して示している。
図1には、本実施例による遠隔制御システムにより遠隔制御される装置として、ロボットRを含む製造ラインが示されている。同図に示すように、この製造ラインは、ワークWを搬送するコンベアCと、作業者(操作者)によってテーブルTの上に配置されたワークWを把持して、コンベアCの上に載置するロボットRと、ロボットRの制御プログラムを格納するとともに、ロボットRに対して各種設定を行うロボットコントローラRCと有している。
コンベアCの側面には、複数の非常停止スイッチユニット(操作スイッチ)2が設けられている。非常停止スイッチユニット2は、ロボットコントローラRCの正面パネルにも取り付けられている。ロボットコントローラRCは、各種表示を行う表示部12を有しており、その正面パネルには、非常停止スイッチ2に加えて、停止スイッチ16が取り付けられている。また、ロボットRの近傍には、レーザスキャナ13が配置されている。レーザスキャナ13は、人やワークW等の接近を検出するためのものであって、レーザスキャナ13の周囲には、人が進入すると警告音等で注意を喚起する警告領域E1と、その内側に配置され、人が接近すると危険と判断される防護領域E2とが設定されている。
操作者の一方の手首には、図2に示すような携帯型無線端末(遠隔操作端末)4が装着されている。無線端末4は、非常停止スイッチユニット2およびロボットRを遠隔操作するためのものであって、同図に示すように、操作者がもう一方の指や手で操作可能な押しボタン40と、ディスプレイ(表示部)43と、操作者の手首の周りに巻回される左右一対のバンド45とを有しており、バンド45は、腕時計のバンドと同様に、一方のバンド45に複数の小穴45aが貫通形成され、他方のバンド45には、これらの小穴45aに挿入される、腕時計バンドのつく棒に相当する棒状部材(図示せず)が設けられている。なお、面ファスナやその他の係脱手段により双方のバンド45を係脱自在に構成するようにしてもよい。
非常停止スイッチユニット2は、図3および図4に示すように、ケース(ハウジング)20と、ケース20の一端側に設けられ、ケース20に軸方向スライド可能に支持されるとともに、操作者が手動で押し込み操作(手動操作)するための押圧面21aを有する非常停止ボタン21と、非常停止ボタン21の押圧面21aと逆側の裏面に連結され、ケース20の内部において軸方向に延びる操作軸22と、操作軸22の先端に取り付けられ、操作軸22とともに移動する可動接点23と、ケース20の内壁面に固定され、可動接点23に対向配置されるとともに、可動接点23に対して接離する固定接点24とを備えている。この例では、非常停止ボタン21は非常停止スイッチユニット2の一端側に配置され、接点は非常停止スイッチユニット2の他端側に配置されている。
非常停止スイッチユニット2は、さらに、ケース20の内部に設けられ、非常停止ボタン21を作動させるための電磁ソレノイド(作動部)3と、ケース20の外壁面に取り付けられ、無線端末4からの無線信号を受信する受信部(検知部)32と、受信部32で受信(検知)された無線信号に基づいてソレノイド3の駆動を制御する制御回路33とを備えている。ソレノイド3は、接点と非常停止ボタン21の間に配置されている。また、ソレノイド3は、ソレノイド本体(電磁コイル部)30を有しており、ソレノイド本体30は、操作軸22を軸方向スライド可能に保持している。ソレノイド本体30は、操作軸22を軸方向に移動させるように作用する。制御回路33は、リード線34によりソレノイド3に接続されている。
操作軸22は、その略中央において外周側に張り出すフランジ部22aを有している。一方、ケース20の内壁面には、内周側に張り出す張出し部20aが設けられている。張出し部20aは、軸方向に所定の間隔を隔ててフランジ部22aに対向配置されている。フランジ部22aおよび張出し部20a間には、コイルばね25が圧縮状態で配設されている。コイルばね25の一端は、フランジ部22aに当接して係止されることで軸部22の移動とともに移動するようになっている。コイルばね25の他端は、張出し部20aに当接して係止されることでケース20の側に係止されている。コイルばね25は、フランジ部22aおよび張出し部20aに対して弾性反発力を作用させている。この弾性反発力により、可動接点23は固定接点24から離れる方向(接点開離方向(図4右側)すなわち非常停止ボタン21のON状態からOFF状態の側)に付勢されている。
図3に示す非常停止スイッチ2の非操作時(操作前)においては、コイルばね25は張出し部20aおよびフランジ部22a間で最大圧縮された状態におかれており、コイルばね25の弾性反発力は最大であって、最大の弾性エネルギーを保有している。これに対して、図4に示す非常停止スイッチ2の操作時においては、コイルばね25は図3の状態から軸方向に伸びていて、コイルばね25の弾性反発力は減少しており、コイルばね25が保有する弾性エネルギーも減少している。
操作軸22は、非常停止ボタン21の近傍において外周側に突出する突部22bを有している。突部22bは縦断面が台形形状をしており、一対の傾斜面を有している。一方、ケース20の内部には、一対の係合部材26が設けられている。各係合部材26は、突部22bの各傾斜面と係合し得る一対の傾斜面を有している。各係合部材26は、ケース20の内部に配設されたばね27の弾性反発力により、対応する各突部22bの側に付勢されている。図3に示す非操作時の状態では、突部22bの図示右側の傾斜面に係合部材26の図示左側の傾斜面が係合しており、図4に示す操作時の状態では、突部22bの図示左側の傾斜面に係合部材26の図示右側の傾斜面が係合している。
ケース20において、ソレノイド3、コイルばね25、操作軸22の突部22bおよび係合部材26が収容された部分は操作部20Aに相当しており、可動接点23および固定接点24からなる接点が収容された部分は接点部(コンタクト部)20Bに相当している。操作部20Aの一端側に非常停止ボタン21が配置され、他端側に接点部20Bが配置されている。
次に、遠隔制御システムの概略ブロック構成について図5を用いて説明する。
同図に示すように、遠隔制御システム1は、ロボットコントローラRCを有している。ロボットコントローラRCには、ロボットRに対して各種設定等を行うための入出力部11と、各種表示を行う表示部12と、レーザスキャナ13と、他の機器との間で送受信を行うための送受信部14と、ロボットRのアームやエンドエフェクタ等を駆動するロボット駆動部15と、ロボットRのアーム等をソフト停止させるための停止スイッチ16と、ロボットRの周囲を監視する監視カメラ(図示せず)やロボットRに取り付けられたセンサ(図示せず)等のセンシング機器17と、他の機器との間で送受信を行うための送受信部18と、ロボットRのアーム等を非常停止させるための非常停止スイッチユニット2とが接続されている。非常停止スイッチユニット2に対しては、無線端末4、4が送受信可能に設けられている。
無線端末4は、図5に示すように、各種制御を行うための制御回路44を有している。制御回路44には、非常停止スイッチユニット2を遠隔操作するための押しボタン40と、押しボタン40の押込み時に非常停止信号を送信する送信部41と、他の機器からの信号を受信する受信部42と、表示部43とが接続されている。無線端末4は無線端末4とほぼ同様の構成を有しているが、無線端末4には、ESスイッチ(非常停止スイッチ)およびSSスイッチ(ソフト停止スイッチ)(いずれも図示せず)がさらに設けられている。
非常停止スイッチユニット2の制御回路33には、図5に示すように、非常停止ボタン21と、無線端末4の送信部41から送信された非常停止信号を無線で受信する受信部32と、他の機器に対して信号を送信する送信部35と、ソレノイド3とが接続されている。
送信部41および受信部32間の通信(他の機器との間の通信についても同様)については、たとえば、Wi-Fi(登録商標)通信、BLUETOOTH(登録商標)通信、ZIGBEE(登録商標)通信、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)通信、WiMAX(登録商標)通信、赤外線通信等が用いられる。
次に、本実施例による遠隔制御システム1の制御フローの一例について、図1ないし図5を参照しつつ、図6のフローチャートを用いて説明する。
無線端末1のステップT1において、非常停止信号(遠隔操作信号)が送信される。すなわち、操作者が無線端末4の押しボタン40を押込み操作することにより、送信部41から非常停止信号が無線で送信される。
送信された非常停止信号は、非常停止スイッチユニットのステップS1において、非常停止スイッチユニット2の受信部32で受信され、受信後、ステップS2に移行する。ステップS2では、タイマーを起動させる。次に、ステップS3では、送信部35から確認信号が送信される。送信された確認信号は、無線端末2/センシング機器(レーザスキャナ含む)のステップC1において、無線端末2または(および)センシング機器17で受信される。
ここで、無線端末1は操作者によって携帯されているのに対し、無線端末2は操作者の監督者または現場責任者が携帯している。操作者の無線端末1から非常停止信号が送信されたことの確認信号を無線端末2によって監督者等が認知すると、監督者等は、たとえば、実際の製造ラインにおいて操作者が危険源のロボットRに対してどれだけ離れているかに基づいてロボットRを非常停止させるべきか否か(すなわち、非常停止を有効化すべきか無効化すべきか)判断し、非常停止させるべきと判断すれば、無線端末2のESスイッチをオンにする。すると、無線端末2の送信部からES信号が送信される(ステップC3)。これに対して、非常停止させなくてもよいと判断すれば、監督者等は無線端末2のSSスイッチをオンにする。すると、無線端末2の送信部から無効化信号が送信される(ステップC4)。したがって、これらの場合、ステップC2においては、監督者等による無線端末2のスイッチ操作を待っている待機状態にあるといえる。
その一方、非常停止スイッチユニット2の送信部35から送信された確認信号が、ステップC1においてセンシング機器17で受信されると、ステップC2に移行する。ステップC2においては、無線端末1によりなされた非常停止(遠隔操作)が有効か否か(すなわち、非常停止を有効化すべきか無効化すべきか)判断する。このとき、センシング機器17が監視カメラの場合には、監視カメラで撮影された画像を分析して操作者がロボットRの可動範囲に進入しているか否かに基づいて判断し、センシング機器17がロボットRに取り付けられたセンサである場合には、センサのセンシング領域に操作者が進入しているか否かに基づいて判断し、センシング機器17がレーザスキャナ13である場合には、レーザスキャナ13の防護領域E2に操作者が進入しているか否かに基づいて判断する。
操作者がロボットRの可動範囲、センサのセンシング領域またはレーザスキャナ13の防護領域E2に進入している場合には、ステップC2において非常停止を有効化すべきと判断されて、ステップC3に移行し、ES信号が送信される。これに対して、操作者がロボットRの可動範囲、センサのセンシング領域またはレーザスキャナ13の防護領域E2に進入していない場合には、ステップC2において非常停止を無効化すべきと判断されて、ステップC4に移行し、無効化信号が送信される。
ステップC3でES信号が送信されると、非常停止スイッチユニットのステップS6に移行する。ステップS6では、非常停止スイッチユニット2の制御回路33からソレノイド3のソレノイド本体30に電流が供給されてソレノイドがONとなり、これにより、図4に示すように、ソレノイド3のプランジャ31が引き込まれて図示右側に移動する。その結果、プランジャ31に連結された操作軸22も同様に図示右側に移動し、可動接点23が固定接点24から開離して接点がオフとなり、非常停止ボタン21が押し込まれた状態でロックされる。このような遠隔操作時には、操作者が非常停止ボタン21を手動で押し込み操作した場合と全く同じ状態におかれている。ステップS6で接点がオフになると、ロボットコントローラのステップR5において、ロボットRのアーム等が非常停止する。
ステップC4で無効化信号が送信されると、非常停止スイッチユニットのステップS4に移行する。すると、ステップS4での判断が「Yes」となる。ロボットコントローラのステップR2では、非常停止スイッチユニットのステップS4で無効化信号が受信されたのを受けて、SS(ソフト停止)信号を生成し、ステップR3ではSS信号を送信する。すると、ステップR4において、ロボットRのアーム等がソフト停止する。
ここで、「ソフト停止」とは、既述したように、機械安全国際規格IEC 60204-1(日本工業規格JIS B 9960-1)に規定された停止カテゴリー2による停止であって、このソフト停止時には、ロボットRはロボット駆動部15に電力が供給されたままの状態で、たとえば制御プログラムやシーケンサー、論理回路等によってアーム等がたとえば減速しながら停止する。また、「非常停止」とは、既述したように上記規格に規定された停止カテゴリー0または1による停止であって、この非常停止時には、ロボットRのロボット駆動部15への電力供給が遮断された状態でロボットRが停止する。
またステップC4から無効化信号が送信されなければ、ステップS4での判断が「No」となって、ステップS5に移行し、ステップS2で起動されたタイマーによる設定時間が経過してタイムアウトになったか否か判断する。まだタイムアウトになっていなければ、ステップS4に戻り、無効化信号が受信されるのを待つ。ステップS5でタイムアウトになれば、ステップS6に移行する。ステップS6では、非常停止スイッチユニット2のソレノイド3をONにして、ロボットRを非常停止させる(ステップR5参照)。
その一方、無線端末1のステップT1において、非常停止信号(遠隔操作信号)が送信されると、送信された非常停止信号は、ロボットコントローラのステップR1で受信される。そして、受信後、ステップR2に移行してSS(ソフト停止)信号を生成し、ステップR3においてSS信号を送信する。これにより、ステップR4において、ロボットRのアーム等がソフト停止する。すなわち、この場合には、ロボットRは非常停止スイッチユニット2を介することなく直接制御されており、無線端末1から非常停止信号が送信されれば、これを直接受信して必ずソフト停止するようになっている。
なお、無線端末1との通信不良等が原因で万一ロボットコントローラ側で非常停止信号が無線で受信されなかった場合でも、非常停止スイッチユニットのステップS4で受信された無効化信号はロボットコントローラ側で受け取ることができるので、ロボットコントローラは、ステップR2~R4の処理を行ってロボットRをソフト停止させることができる。また、ロボットコントローラ側の処理回路では、非常停止スイッチユニット2からの非常停止信号および無効化信号が2重化されて論理和(OR)回路で接続されており、そのため、いずれかの信号が入力されれば、ロボットRがソフト停止処理されるようになっている。また、その場合でも、ステップC2での有効化の判断を受けて、非常停止スイッチユニットのステップS6でソレノイドがONされれば、ロボットRは非常停止する(ステップR5参照)。
本実施例によれば、無線端末4(4)から送信された非常停止信号が非常停止スイッチユニット2の受信部32で受信されると、有効化/無効化手段が、非常停止を有効化/無効化のいずれとすべきかの判断にしたがって、具体的には、無線端末4(4)を携帯した操作者がたとえばロボットRの防護領域にいるか警告領域にいるか等の判断基準にしたがって(すなわち、危険度合いに応じて)、非常停止スイッチユニット2への非常停止(遠隔操作)を有効化/無効化する。非常停止を有効化した場合には、ソレノイド3が非常停止ボタン21を作動させてロボットRを非常停止させる。
このようにして、無線端末4(4)を用いることにより、非常停止スイッチユニット2の遠隔操作で装置を遠隔制御(つまり非常停止)できるのみならず、遠隔操作の有効化/無効化に応じて装置を遠隔制御できるようになる。その結果、非常停止スイッチユニット2の遠隔操作(非常停止)による操作とは異なる操作で装置を遠隔制御(ソフト停止)できるようになる。よって、停止スイッチ16から離れた場所にいる場合でも、無線端末4(4)を操作することで、ロボットRをソフト停止できるようになる。この場合、無線端末4(4)は、危険源であるロボットRからの距離が近ければ非常停止スイッチとして機能し、危険源である装置からの距離が遠ければソフト停止スイッチとして機能することになる。
〔第1の変形例〕
前記実施例では、図6のフローチャートのステップR1に示すように、無線端末1のステップT1で送信された非常停止信号(遠隔操作信号)がロボットコントローラ側で受信されるように構成した例を示したが、このステップR1は省略するようにしてもよい。この場合、ロボットRは、非常停止スイッチユニット2からの無効化信号を受けてからソフト停止することになる。
〔第2の変形例〕
前記実施例では、図6のフローチャートに示すように、非常停止スイッチユニットのステップS1において非常停止信号を受信した後、ステップS2に移行してタイマーを起動するようにした例を示したが、ステップS1とステップS2の間に、受信した非常停止信号の電波強度の大小について判断するステップを設けるようにしてもよい。
一般に、電波強度は距離の2乗に反比例して減衰する特性があるので、受信した非常停止信号の電波強度が一定レベル以上であれば、無線端末4(4)を携帯した操作者が非常停止スイッチユニット2に近い位置にいるということなので、その場合には、ステップS2~S5をスキップしてステップS6に移行し、ソレノイド3をONにしてロボットRを停止させるようにする。一方、受信した非常停止信号の電波強度が一定レベルに達していなければ、無線端末1を携帯した操作者が非常停止スイッチユニット2から離れた位置にいるということなので、その場合には、前記実施例と同様にして、ステップS2~S6の処理を行う。
〔第3の変形例〕
前記実施例では、ロボットコントローラRCに接続されるセンシング機器17として、監視カメラやセンサを例にとって説明したが、無線端末4(4)にGPS機能を搭載させることにより、無線端末4(4)を携帯する操作者およびロボットRのそれぞれの座標位置から両者間の距離を算出し、当該距離に基づいてステップC2での判断を行うようにしてもよい。
〔第4の変形例〕
前記実施例では、無線端末4(4、4)として、操作者が手首に装着することができるリストウォッチ(またはリストバンド)タイプのものを例にとって説明したが、操作者が身に付ける場所としては、手首に限らず、指(つまり指輪タイプ)でもよく、手の平に装着するタイプでもよい。また、手首のスナップ動作で動作するように加速度センサが内蔵されたものでもよい。さらに、無線端末4(4、4)としては、これら携帯型(ウェアラブルタイプ)のものに限らない。操作者の体に装着するためのバンド45等の装着部がないものでもよい。この場合、無線端末4(4、4)は、たとえば作業服のポケット等に収納される。あるいは、無線端末4(4、4)は、ペンダント型の操作端末でもよい。
〔第5の変形例〕
前記実施例では、無線端末4(4)が単一の無線端末から構成された例を示したが、本発明の適用はこれに限定されない。無線端末4(4)は、2つ以上の無線端末から構成されていてもよく、タブレットやスマートフォン等と連携させるようにしてもよい。これにより、他の無線端末やタブレット等との間で通信が可能になって、操作支援の確実性をさらに向上できる。
〔第6の変形例〕
前記実施例において、無線端末4(4、4)の押しボタン40は、ボタンを押した後に手を離してもON状態を保持するオルタネイト動作方式でも、ボタンを押している間だけON状態になるモーメンタリ動作方式でもどちらでもよい。また、オルタネイト動作方式においては、ボタンを押したときに送信信号を連続して送信するタイプでなくてもよく、送信信号を間欠的に送信するタイプであってもよい。
〔他の適用例〕
前記実施例では、本発明がFA(Factory Automation)に適用された例を示したが、本発明は、装置のみで自動化された製造/組立等のラインのみならず、人とロボットが協調して作業を行う協調ロボットを含むラインにも適用でき、工場や倉庫内を移動する無人搬送車(AGV:automated guided vehicle)にも適用できる。また、本発明は、製造業や流通業の分野に限らず、飲食業界や食品業界、医療、建設、土木の分野にも同様に適用可能である。
〔その他の変形例〕
上述した実施例および各変形例はあらゆる点で本発明の単なる例示としてのみみなされるべきものであって、限定的なものではない。本発明が関連する分野の当業者は、本明細書中に明示の記載はなくても、上述の教示内容を考慮するとき、本発明の精神および本質的な特徴部分から外れることなく、本発明の原理を採用する種々の変形例やその他の実施例を構築し得る。
本発明は、遠隔操作端末により、操作スイッチの遠隔操作で装置を遠隔制御できる遠隔制御システムおよび遠隔制御方法に有用である。
1: 遠隔操作システム

2: 非常停止スイッチユニット(操作スイッチ)
3: 電磁ソレノイド(作動部)
32: 受信部(検知部)

4(4): 携帯型無線端末(遠隔操作端末)

ステップC3: 有効化手段
ステップC4: 無効化手段
ステップR1: SS信号生成(操作信号生成)手段
特開2001-35302号公報(図1参照)

Claims (7)

  1. 操作スイッチを有する装置の遠隔制御システムであって、
    遠隔操作端末と、
    前記遠隔操作端末による遠隔操作を検知する検知部と、
    前記検知部で検知された前記遠隔操作に基づいて前記操作スイッチを作動させる作動部と、
    前記検知部で前記遠隔操作が検知された際に、前記遠隔操作を有効/無効のいずれとすべきかの判断にしたがって、前記操作スイッチへの前記遠隔操作を有効化/無効化する有効化/無効化手段と、
    危険の度合いに応じて前記遠隔操作の有効/無効を判断するとともに、前記有効化/無効化手段により前記遠隔操作を有効化した場合に、前記作動部により前記操作スイッチを作動させるよう制御する制御手段と、
    を備えた遠隔制御システム。
  2. 請求項1において、
    前記遠隔操作端末による前記遠隔操作によって前記装置が前記操作スイッチを介することなく直接制御されている、
    ことを特徴とする遠隔制御システム。
  3. 請求項1において、
    前記制御手段は、前記有効化/無効化手段により前記遠隔操作を無効化した場合に、前記操作スイッチの前記遠隔操作による操作とは異なる操作により前記装置を制御している
    ことを特徴とする遠隔制御システム。
  4. 請求項において、
    前記操作スイッチが非常停止スイッチであり、前記遠隔操作が非常停止であって、前記異なる操作がソフト停止である
    ことを特徴とする遠隔制御システム。
  5. 請求項において、
    前記操作スイッチが非常停止スイッチであり、前記遠隔操作が非常停止である
    ことを特徴とする遠隔制御システム。
  6. 操作スイッチを有する装置の遠隔制御方法であって、
    遠隔操作端末から遠隔操作信号を送信し、
    送信された前記遠隔操作信号を受信し、
    前記遠隔操作信号の受信後に、危険の度合いに応じて遠隔操作の有効/無効を判断し、その判断にしたがって、前記操作スイッチへの前記遠隔操作を有効化または無効化するようにし、前記遠隔操作を有効化した場合に前記操作スイッチを作動させるようにした、
    ことを特徴とする遠隔制御方法。
  7. 請求項6において、
    前記操作スイッチが非常停止スイッチであり、前記遠隔操作が非常停止である、
    ことを特徴とする遠隔制御方法。
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