JP7208737B2 - カメラ評価値測定装置およびカメラ評価値測定方法 - Google Patents
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Description
MTFの測定には、チャートサイズが比較的小さくてフレーミングが不要なSlanted-edge法(傾斜エッジ法)が提案されている。Slanted-edge法は、撮像素子に対して垂直(または水平)方向から数度傾いた境界が直線となる白黒パターンをカメラで撮像し、撮像画像中の所定領域(ROI:Region Of Interest〔関心領域〕)の画像(ROI画像)を用いて、周波数特性(MTF)を測定する手法である(特許文献1,2、非特許文献1~4参照)。
SNRの測定には、種々の手法がある。例えば、デジタルカメラのノイズ評価方法として、ISO 15739が規定されている(非特許文献5参照)。また、SNRは、放送用カメラの場合、100%の信号出力に対して暗時撮影時のノイズレベルとして表される。
また、MTFおよびSNRの測定では、性能評価の正確性から、入力した信号に対してエンハンス等の信号処理を行わずに測定を行うのが通例である。
また、前記したようにMTFやSNRを測定する際には、カメラ内部の信号処理を行わない状態(信号処理フィルタを切った状態)で測定する。しかし、単板カメラ等、信号処理フィルタ(デモザイキング処理等)が常に介在するカメラも存在する。この信号処理フィルタは、カメラメーカにより多種多様であり、フィルタ設計によってはMTFを犠牲にしてSNRを高めることも可能であるため、総合的なカメラ評価はさらに難しくなる。そのため、MTFおよびSNRを総合して一元的にカメラ評価を行うことが可能な手法が望まれていた。
このパラメータは、映像信号に対するフィルタを特定する係数である。信号処理手段は、このフィルタを用いて、映像信号を畳み込むことで映像信号の変調度を調整する。
そして、カメラ評価値測定装置は、MTF測定手段によって、信号処理手段で変調度が調整された映像信号においてMTFを測定する。
そして、カメラ評価値測定装置は、パラメータ制御手段によって、MTFが予め定めた所定レベルになるように、信号処理手段に出力するパラメータを制御する。
そして、カメラ評価値測定装置は、SNR測定手段によって、パラメータに基づいて信号処理手段で変調度が調整された映像信号においてSNRを測定する。
これによって、カメラ評価値測定装置は、測定対象の複数のカメラの評価を行う際に、MTFを基準として、SNRを測定することができる。
そして、カメラ評価値測定方法は、パラメータ制御ステップで、パラメータ制御手段によって、MTFが予め定めた所定レベルになるように信号処理手段で使用するパラメータを制御する。
そして、カメラ評価値測定方法は、信号処理ステップで、信号処理手段によって、パラメータに基づいて映像信号の変調度を調整する。
以上の動作を繰り返すことで、カメラ評価値測定方法は、カメラが撮影した映像信号のMTFを所定のレベルに調整することができる。
そして、カメラ評価値測定方法は、SNR測定ステップで、MTFが所定のレベルに調整された後に、SNR測定手段によって、信号処理手段で変調度が調整された映像信号においてSNRを測定する。
これによって、カメラ評価値測定方法は、測定対象の複数のカメラの評価を行う際に、MTFのレベルを揃えた状態で、SNRを測定することができる。
本発明によれば、測定対象の複数のカメラにおいて、MTFのレベルを揃えた状態でSNRを測定する、または、SNRのレベルを揃えた状態でMTFを測定することができる。
本発明は、MTFのレベルを揃えてカメラのSNRを測定する、または、SNRのレベルを揃えてMTFを測定することで、同一条件下でカメラの総合的な優劣を評価することが可能になる。
[カメラ評価値測定装置の構成]
最初に、図1を参照して、本発明の実施形態に係るカメラ評価値測定装置1の構成について説明する。
ここで、カメラ評価値測定装置1は、カメラ2と表示装置3とを接続する。
なお、表示装置3は、カメラ2が撮像したチャート画像を表示する表示装置と、測定結果を表示する表示装置とをそれぞれ別に設けてもよい。
以下、カメラ2が出力する映像信号によって、カメラ2のMTFを調整してSNRを測定するカメラ評価値測定装置1の構成について詳細に説明する。
図1に示すように、カメラ評価値測定装置1は、信号処理手段10と、MTF測定手段11と、SNR測定手段12と、を備える。
信号処理手段10は、MTF測定手段11のパラメータ制御手段113から出力されるパラメータで、映像信号の変調度を調整する。
例えば、信号処理手段10は、エンハンスフィルタの係数を調整可能にした以下の式(1)に示すタップ数3の1次元フィルタ(1行3列)を用いて、映像信号に畳み込み演算を行う。
ここで、図3(a)(b)(c)を参照して、パラメータαを用いた映像信号の画素値の変化について説明する。図3(a)(b)(c)において、横軸は水平座標値(x座標値)、縦軸は画素値を示す。
図3(a)は、α=0の状態で、水平座標値x0において、エッジが存在する映像信号の例を示している。
また、αの値を小さくする(α<0、例えば、“-0.2”等)ことで、図3(c)に示すように、水平座標値x0の左の水平座標値x-1において画素値が大きくなり、水平座標値x0の右の水平座標値x1において画素値が小さくなる。これによって、映像信号のエッジがなまり、解像度を低くすることができる。
なお、図2(b)のように、境界線を斜め水平方向にした状態でチャートCHを撮像した場合、信号処理手段10は、以下の式(2)に示すタップ数3の1次元フィルタ(3行1列)を用いて、映像信号に畳み込み演算を行えばよい。
なお、前記式(1)~式(3)は、以下の式(4)~式(6)に示すように、αの符号を変えたものであっても構わない。
図1に戻って、カメラ評価値測定装置1の構成について説明を続ける。
MTF測定手段11は、図1に示すように、ROI設定手段110と、ROI画像抽出手段111と、MTF算出手段112と、パラメータ制御手段113と、を備える。
なお、ROI設定手段110によるROIの設定は、順次入力されるチャート画像において、ROIを変更する必要がなければ、一度の設定でよい。また、ROI設定手段110が設定するROIは、領域の形状が特定できれば、必ずしも矩形である必要はない。
ROI設定手段110は、設定したROIの領域(位置、大きさ等)を示すROI情報をROI画像抽出手段111に出力する。
ROI画像抽出手段111は、抽出したROI画像を、MTF算出手段112に出力する。
MTF算出手段112は、一般的なSlanted-edge法によりMTFを算出する。
そして、MTF算出手段112は、図4に示すように、エッジeの傾きθeと同じ角度で水平軸(x軸)にROI画像の画素を投影する。このとき、投影軸の座標の幅(ビン幅)は、画素よりも小さいサブピクセル単位(例えば、1画素の1/4の幅)とする。
そして、MTF算出手段112は、図5に示すように、投影軸のビンごとに画素値を平均化することで、エッジの特性を示すエッジプロファイルを生成する。
そして、MTF算出手段112は、エッジプロファイルを微分することで、線広がり関数(LSF:Line Spread Function)を求め、そのLSFをフーリエ変換することでMTFを求める。
これによって、MTF算出手段112は、ROI画像から、MTFを算出することができる。
ここでは、パラメータ制御手段113は、予め定めた空間周波数におけるMTF値が所定値となるように、外部からの調整でパラメータを変化させる。一般的なHDカメラでは、800TV本の空間周波数でMTFが35%以上となることが推奨されており、より一般的には、図7に示すように、空間周波数0.37(cycles/pixel)で、MTF値が35%以上となるMTFが推奨される。この値が、一般的な放送用HDカメラや4K/8KカメラのMTFを決める基準となる。そのため、本実施形態では、一例として35%のMTF値を所定値として説明する。
一方、空間周波数が0.37(cycles/pixel)で、MTF値が35%よりも大きければ、測定者は、パラメータαの値を小さくする方向に調整する。
パラメータ制御手段113は、適宜調整されるパラメータαを信号処理手段10に出力する。なお、ここでは、信号処理手段10で使用するフィルタが、前記式(1)、式(2)または式(3)の例で説明したが、前記式(4)、式(5)または式(6)のフィルタであれば、パラメータαの調整方向が逆になるだけである。
このαの調整は、例えば、図示を省略したボリューム用つまみ等で行うことができる。
なお、ここでは、αの調整を測定者が行うこととしたが、パラメータ制御手段113は、MTF値が所定値(35%)となるように、αの値をPID制御することとしてもよい。また、パラメータ制御手段113は、必ずしもMTF測定手段11の内部に備える必要はなく、MTF測定手段11とは独立した構成としてもよい。
SNR測定手段12は、図1に示すように、SNR算出手段120を備える。
このSNR算出手段120は、MTF測定手段11において、所定の空間周波数におけるMTF値を所定値に調整した後、測定者によって、起動が指示される。なお、MTFの値を小さくすることで、ノイズが低減され、SNRの値は大きくなる。また、MTFの値を大きくすることで、ノイズが強調され、SNRの値は小さくなる。
また、カメラ2が一般的なデジタルカメラであれば、SNR算出手段120は、ISO 15739で規定されている手法によってSNRを算出する。
SNRの算出手法は、算出したSNRの測定結果を表示装置3に表示する。
これによって、カメラ評価値測定装置1は、MTF値を揃えた状態で、カメラ2のSNRを測定することで、一元的にカメラ2の優劣を評価することができる。
なお、カメラ評価値測定装置1は、コンピュータを、前記した各手段として機能させるためのプログラム(カメラ評価値測定プログラム)により動作させることができる。
次に、本発明の実施形態に係るカメラ評価値測定装置1の動作について説明する。なお、測定対象のカメラ2は、チャートCHを撮像した映像信号をカメラ評価値測定装置1に出力した状態とする。また、カメラ2から入力される映像信号は、逐次、信号処理手段10によって、パラメータαに応じた変調度の調整が行われる。
ステップS5において、測定者は、グラフにより、所定の空間周波数(例えば、0.37〔cycles/pixel〕)において、MTF値が所定値(例えば、35%)であるか否かを判定する。
そして、ステップS7において、信号処理手段10は、ステップS6で制御されたパラメータαで、映像信号の変調度を調整する。
その後、カメラ評価値測定装置1は、ステップS2に戻って、新たなROI画像からMTFを測定する。
このように、カメラ評価値測定装置1は、パラメータの制御を順次繰り返すことで、MTFを所定値となるように調整する。
そして、ステップS9において、SNR測定手段12のSNR算出手段120は、所定の空間周波数(例えば、0.37〔cycles/pixel〕)におけるMTF値が所定値(例えば、35%)となるように調整された映像信号のSNRを算出する。
そして、ステップS10において、SNR算出手段120は、算出したSNRを表示装置3に表示する。
なお、ここでは、測定者が、MTF値が所定値か否かを判定し、パラメータを制御することとした。しかし、カメラ評価値測定装置1は、測定者を介さずに、自動でパラメータを制御することとしてもよい。
その場合、ステップS4を省略し、ステップS5において、パラメータ制御手段113が、ステップS3で算出されたMTF値が所定値であるか否かを判定し、ステップS6において、MTF値が所定値となる方向にパラメータαを制御すればよい。
例えば、ここでは、パラメータ制御手段113が、予め定めた空間周波数におけるMTF値が所定値(所定レベル)となるように、パラメータを制御した。
しかし、パラメータ制御手段113は、例えば、MTF算出手段112(MTF測定手段11)で算出(測定)される空間周波数ごとのMTF値の総和が、予め定めた基準を満たすMTFカーブ(図7参照)における空間周波数ごとのMTF値の総和と予め定めた誤差内で一致するように、パラメータを制御しても構わない。
しかし、カメラ評価値測定装置1は、SNRを予め定めた所定レベルに揃えた状態で、MTFを測定することとしてもよい。
その場合、カメラ評価値測定装置1は、最初にSNR測定手段12によって、SNRの測定を行い、パラメータ制御手段113によって、測定されるSNRが予め定めた値(所定レベル)となるように、外部からの指示、あるいはPID制御によりパラメータを制御する。そして、カメラ評価値測定装置1は、SNRが予め定めた値(所定レベル)となった後に、MTF測定手段11によって、MTFを測定すればよい。
これによって、カメラ評価値測定装置1は、SNRを揃えた状態で、カメラ2のMTFを測定することで、一元的にカメラ2の優劣を評価することができる。
10 信号処理手段
11 MTF測定手段
110 ROI設定手段
111 ROI画像抽出手段
112 MTF算出手段
113 パラメータ制御手段
12 SNR測定手段
120 SNR算出手段
2 カメラ
3 表示装置
CH チャート画像
Claims (8)
- カメラの空間周波数特性を表すMTFを予め定めた所定レベルに調整して、前記カメラが撮影する映像信号と雑音の比率を表すSNRを測定するカメラ評価値測定装置であって、
前記映像信号の変調度をパラメータに基づいて調整する信号処理手段と、
前記信号処理手段で変調度が調整された映像信号において前記MTFを測定するMTF測定手段と、
前記MTFが前記所定レベルになるように前記パラメータを制御するパラメータ制御手段と、
前記パラメータに基づいて前記信号処理手段で変調度が調整された映像信号において前記SNRを測定するSNR測定手段と、を備えることを特徴とするカメラ評価値測定装置。 - 前記所定レベルは、予め定めた空間周波数における予め定めたMTF値とすることを特徴とする請求項1に記載のカメラ評価値測定装置。
- 前記所定レベルを、予め定めた基準を満たすMTFカーブにおける空間周波数ごとのMTF値の総和とし、前記パラメータ制御手段は、前記MTF測定手段で測定される空間周波数ごとのMTF値の総和が、前記所定レベルと予め定めた誤差内で一致するように前記パラメータを制御することを特徴とする請求項1に記載のカメラ評価値測定装置。
- 前記パラメータ制御手段は、3タップの1次元または2次元のフィルタを特定する係数を前記パラメータとして用いることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のカメラ評価値測定装置。
- カメラの空間周波数特性を表すMTFを予め定めた所定レベルに調整して、前記カメラが撮影する映像信号と雑音の比率を表すSNRを測定するカメラ評価値測定方法であって、
MTF測定手段によって、前記カメラで撮影され、信号処理手段で変調度が調整された映像信号において前記MTFを測定するMTF測定ステップと、
パラメータ制御手段によって、前記MTFが前記所定レベルになるように信号処理手段で使用するパラメータを制御するパラメータ制御ステップと、
前記信号処理手段によって、前記パラメータに基づいて前記映像信号の変調度を調整する信号処理ステップと、を順次繰り返し、
前記MTFが前記所定レベルに調整された後に、SNR測定手段によって、前記信号処理手段で変調度が調整された映像信号において前記SNRを測定するSNR測定ステップと、を含むことを特徴とするカメラ評価値測定方法。 - カメラが撮影する映像信号と雑音の比率を表すSNRを予め定めた所定レベルに調整して、カメラの空間周波数特性を表すMTFを測定するカメラ評価値測定装置であって、
前記映像信号の変調度をパラメータに基づいて調整する信号処理手段と、
前記信号処理手段で変調度が調整された映像信号において前記SNRを測定するSNR測定手段と、
前記SNRが前記所定レベルになるように前記パラメータを制御するパラメータ制御手段と、
前記パラメータに基づいて前記信号処理手段で変調度が調整された映像信号において前記MTFを測定するMTF測定手段と、を備えることを特徴とするカメラ評価値測定装置。 - カメラが撮影する映像信号と雑音の比率を表すSNRを予め定めた所定レベルに調整して、カメラの空間周波数特性を表すMTFを測定するカメラ評価値測定方法であって、
SNR測定手段によって、前記カメラで撮影され、信号処理手段で変調度が調整された映像信号において前記SNRを測定するSNR測定ステップと、
パラメータ制御手段によって、前記SNRが前記所定レベルになるように信号処理手段で使用するパラメータを制御するパラメータ制御ステップと、
前記信号処理手段によって、前記パラメータに基づいて前記映像信号の変調度を調整する信号処理ステップと、を順次繰り返し、
前記SNRが前記所定レベルに調整された後に、MTF測定手段によって、前記信号処理手段で変調度が調整された映像信号において前記MTFを測定するMTF測定ステップと、を含むことを特徴とするカメラ評価値測定方法。
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