以下、適宜図面を参照しながら、本開示に係る無線通信システム、基地局および無線通信方法の構成および作用を具体的に開示した実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になることを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるものであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る無線通信システム100が配置される工場内WL1のレイアウト例を示す模式図である。実施の形態1では、無線通信システム100は工場内WL1等の物理的に狭域な通信エリア内に配置されるとして説明するが、前述した通信エリア内に配置されるのであれば工場内WL1に限定されない。なお、通信エリアは、一定数の基地局が置局可能な空間容積を有する場所(例えば、工場、交差点、工事現場、野球場あるいはサッカー場等のスタジアム、国際会議場等の大会議室)であればよい。
無線通信システム100は、複数の通信端末UE1,UE2,UE3,UE4,UE5,UE6と、基地局BS1とを含む構成である。なお、図1には合計6台の通信端末UE1~UE6が図示されているが、基地局BS1との間で無線通信が可能に接続される通信端末の台数は6台に限定されない。更に、図1には計1台の基地局BS1のみが図示されているが、無線通信システム100を構成する基地局の台数は1台に限定されない。
以下の実施の形態では、複数の通信端末UE1~UE5のそれぞれ(既接続通信端末の一例)は基地局BS1との間で無線通信が可能に既に接続されており、通信端末UE6が新たに無線通信システム100に参画する時のユースケースを例示して説明する。通信端末UE6が無線通信システム100に参画するとは、通信端末UE6に関する情報が管理者端末(図示略)等の入力操作によって基地局BS1に対して入力され、基地局BS1との間でデータ通信等の無線通信が可能となるように新たに無線接続されることを示す。
また、以下の実施の形態では、無線通信システム100において5G(第5世代移動通信方式)の3大特長の一つである「URLLC」(高信頼かつ低遅延を両立する通信)を実現するための一例として、それぞれの通信端末から基地局BS1に対して上り回線(UL:UpLink)を用いてデータ送信(データ通信の一例)する動作手順例を説明する。
無線通信システム100は、通信端末UE1~UE6のそれぞれと基地局BS1とが同一の無線規格方式に準拠した無線通信をそれぞれ実行可能なネットワークを構成する。通信端末UE1~UE6のそれぞれは、基地局BS1から指定された上り回線無線資源(例えば、後述するリソースブロック(RB:Resource Block))が事前割当されると、基地局BS1へのデータ送信に関する事前の許可を取得すること無く、基地局BS1との間で無線通信を開始する。言い換えると、実施の形態1では、通信端末UE1~UE6のそれぞれは、基地局BS1から上り回線無線資源が事前に(つまり、UL送信ユーザデータの送信前に)割り当てられると、その上り回線無線資源を用いて、基地局BS1との間でGFA(Grant Free Access)によるデータ通信を行うことが可能である。
ここで、リソースブロックとは、通信端末UE1~UE6のそれぞれと基地局BS1との間の無線通信において使用される無線資源であり、具体的には、無線通信に使用される無線周波数(例えばサブキャリア周波数)の周波数軸および時間軸(例えばタイムスロット)で分割された割り当て可能な最小単位の無線資源である。リソースブロックの具体例については後述する。
なお、上述したように、実施の形態1では通信端末から基地局BS1への上り回線を介した通信例を説明するので、上述したリソースブロックは「上り回線リソースブロック」を意味する。なお、実施の形態1では詳細は言及しないが、基地局BS1から通信端末UE1~UE6への下り回線を介した通信におけるリソースブロックは上り回線リソースブロックと同一でもよいし異なってもよい。
通信端末UE1~UE6および基地局BS1は、それぞれが採用可能な無線アクセス技術(例えば、無線通信規格および無線周波数)に準拠してよい。但し、本開示に係る無線通信システムの特徴およびその特徴に基づく効果が大きく発揮されるのは、それぞれの通信端末UE1~UE6から基地局BS1に対して同時にUL送信ユーザデータ(後述参照)が送信されるとデータの衝突(干渉)が発生し得る場合の例として、通信端末UE1~UE6および基地局BS1が同一の周波数帯域を使用する無線通信方式の場合である。このため、以下の実施の形態1では、無線通信システム100の無線通信に用いられる無線規格方式として、高周波数帯(例えば、5G(第5世代移動通信方式)での使用が検討されている28GHz帯)を例示して説明する。
例えば、基地局BS1のセル半径は10m~50mであり、LTE(Long Term Evolution)あるいはLTE-Advancedにおいて提供されるマクロセルのセル半径に比べて比較的小さい。基地局BS1が採用可能な無線アクセス技術は、多様であってよく、複数種類存在してよい。基地局BS1の通信可能範囲は、例えば基地局BS1の位置とセル半径に応じて定まってよい。
また、無線通信システム100により構成されるネットワークは、C/U分離型のネットワークでなくてもよいし、C/U分離型のネットワークであってもよい。実施の形態1では、C/U分離型ではないネットワークを例示する。つまり、無線通信システム100では、制御データの通信とユーザデータの通信とが同じ基地局により実施される。
基地局BS1は、上述した28GHz帯に基づく高速なスループットを提供可能なスモールセル基地局である(図1参照)。通信端末UE1~UE6のそれぞれは、基地局BS1との間において、制御データを通信し、ユーザデータを通信する。制御データは、C(Control)-planeに係るデータを含む。ユーザデータは、U(User)-planeに係るデータを含む。ユーザデータは、例えば画像データ(例えば動画、静止画)、音声データ、センシングデータ(例えば、温度情報、圧力情報)を含み、高信頼かつ低遅延のデータ通信が強く望まれるデータを含み得る。高信頼かつ低遅延のデータ通信(URLLC)が望まれるデータの具体例には、例えば、工場において各工程の進捗状況あるいは異常有無の情報がわかる静止画、自動運転車両に搭載されたカメラが撮影する運転地点周辺の動画像、自動翻訳を施すべき音声データ、工場内の各種機器を自動制御するための各種センシングデータなどが考えられる。
C-planeは、無線通信における呼接続および無線資源割当の制御データを通信するための通信プロトコルである。U-planeは、通信端末と基地局との間で、割り当てられた無線資源を使用して実際に通信(例えば映像通信、音声通信、データ通信)するための通信プロトコルである。
図2は、実施の形態1に係る通信端末10および基地局20の内部構成例を詳細に示すブロック図である。図1に示す通信端末UE1~UE6のそれぞれは通信端末10と同一の構成を有し、図1に示す基地局BS1は基地局20と同一の構成を有する。
通信端末10は、プロセッサPRC1と、メモリM1と、送信アンテナAt1が接続されたUL送信無線部2と、受信アンテナAr1が接続されたDL受信無線部3とを含む構成である。通信端末10は、例えば工場内WL1において基地局20との間で無線通信が可能に接続され、具体的には、ユーザにより携帯されるスマートフォン、タブレット端末、PDA(Personal Digital Assistant)、または据置型のセンサあるいは監視カメラ等のIoT(Interest of Things)機器等である。
プロセッサPRC1は、例えばCPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)あるいはFPGA(Field Programmable Gate Array)を用いて構成される。具体的には、プロセッサPRC1は、UL(Up Link)送信ベースバンド信号処理部1と、DL(Down Link)受信ベースバンド信号処理部4と、UL無線リソース管理部5とを有する。言い換えると、UL送信ベースバンド信号処理部1と、DL受信ベースバンド信号処理部4と、UL無線リソース管理部5とは、プロセッサPRC1がメモリM1と協働することで機能的な構成として実現可能である。
UL送信ベースバンド信号処理部1は、通信端末10において実行されるアプリケーション等のUL送信ユーザデータ生成部(図示略)からUL送信ユーザデータを入力する。UL送信ユーザデータは、例えば撮影された撮像画像データあるいは音楽データ等のユーザデータでもよいし制御データでもよく、ヘッダ領域に送信元(つまり、通信端末10)の識別情報が格納されている。UL送信ベースバンド信号処理部1は、UL無線リソース管理部5からの制御信号に従い、そのUL送信ユーザデータに対してベースバンド帯域での各種の信号処理(いわゆるベースバンド信号処理)を施してベースバンド帯域の送信信号を生成する。このベースバンド処理は、例えば、符号化処理、デジタル信号をアナログ信号に変換するためのDA(Digital Analog)変換、MCS(Modulation Coding Scheme)に従った送信データの変調処理を含む。UL送信ベースバンド信号処理部1は、ベースバンド処理後の送信信号をUL送信無線部2に出力する。
UL送信無線部2は、UL送信ベースバンド信号処理部1からの送信信号を入力する。UL送信無線部2は、UL無線リソース管理部5からの上り回線無線資源(例えば、上り回線リソースブロック)の指定信号に従い、UL送信ベースバンド信号処理部1からの送信信号を、上述した5G(第5世代移動通信方式)での使用が検討されている高周波数帯(例えば28GHz帯)の送信RF(Radio Frequency)信号に変換する。また、UL送信無線部2は、送信RF信号に対し、無線通信規格に対応した送信電力の最大レベルを超えない所定レベルまで送信電力の増幅処理を施す。UL送信無線部2は、増幅処理が施された送信RF信号を送信アンテナAt1から送信する。
DL受信無線部3は、受信アンテナAr1により受信された受信RF(Radio Frequency)信号(例えば、基地局20から送信された送信RF信号)を入力する。DL受信無線部3は、入力された受信RF信号の受信電力の増幅処理を施し、更に、その受信RF信号をベースバンド帯域の受信信号に変換する。DL受信無線部3は、ベースバンド帯域の受信信号をDL受信ベースバンド信号処理部4に出力する。
DL受信ベースバンド信号処理部4は、DL受信無線部3からの受信信号を入力する。DL受信ベースバンド信号処理部4は、入力されたベースバンド帯域の受信信号に対してベースバンド帯域での各種の信号処理(いわゆるベースバンド信号処理)を施してDL受信ユーザデータを生成する。このベースバンド処理は、例えば、復号処理、アナログ信号をデジタル信号に変換するためのAD(Analog Digital)変換、MCS(Modulation Coding Scheme)に従った受信信号の復調処理を含む。DL受信ベースバンド信号処理部4は、ベースバンド処理後のDL受信ユーザデータを出力する。
また、DL受信ベースバンド信号処理部4は、入力された受信信号のベースバンド処理結果に基づいて、基地局20により通信端末10の通信用に上り回線無線資源を新たに割り当てた旨の指示情報(以下「RB事前割当情報」)を取得する。更に、DL受信ベースバンド信号処理部4は、入力された受信信号のベースバンド処理結果に基づいて、基地局20により通信端末10の通信用に既に割り当てられた上り回線リソースブロックを解放するための指示情報(以下「RB解放情報」)を取得する。DL受信ベースバンド信号処理部4は、RB事前情報あるいはRB解放情報を取得した場合、RB事前情報あるいはRB解放情報をUL無線リソース管理部5に出力する。
UL無線リソース管理部5は、DL受信ベースバンド信号処理部4からの入力に基づいて、現在の通信端末10の上り回線に関する無線資源の管理情報(上り回線無線資源に関する情報の一例)を管理する。例えば、UL無線リソース管理部5は、上り回線に関する無線資源の管理情報を規定した上り回線無線資源テーブル(図示略)を自ら保持、またはメモリM1に保持する。言い換えると、UL無線リソース管理部5は、通信端末10からの上り回線を介した無線通信において、基地局20により現在どの無線資源(つまり上り回線リソースブロック)を割り当てられているか、あるいは現在どの無線資源を割り当てられていないかを管理する。
例えば、UL無線リソース管理部5は、DL受信ベースバンド信号処理部4からRB事前割当情報を入力すると、上述した上り回線無線資源テーブルを更新することで、最新の上り回線無線資源テーブルの内容を管理できる。UL無線リソース管理部5は、RB事前割当情報において指定されている、割り当て済みの上り回線リソースブロックを指定するための指定信号を生成してUL送信無線部2に出力する。
例えば、UL無線リソース管理部5は、DL受信ベースバンド信号処理部4からRB解放情報を入力すると、上述した上り回線無線資源テーブルを更新することで、最新の上り回線無線資源テーブルの内容を管理できる。UL無線リソース管理部5は、RB解放情報において指定されている、解放済みの上り回線リソースブロックの指定を解放するための指定信号を生成してUL送信無線部2に出力する。
メモリM1は、例えば通信端末10の処理時に用いられるワークメモリとしてのRAM(Random Access Memory)と、通信端末10の動作を規定したプログラムおよびデータを格納するROM(Read Only Memory)とを有する。RAMには、通信端末10の各部により生成あるいは取得されたデータもしくは情報が一時的に保存される。ROMには、通信端末10の動作(例えば、通信端末10により実行されるステップ(処理))を規定するプログラムが書き込まれている。
基地局20は、プロセッサPRC2と、メモリM2と、受信アンテナAr2が接続されたUL受信無線部22と、送信アンテナAt2が接続されたDL送信無線部24とを含む構成である。基地局20は、例えば工場内WL1において通信端末UE1~UE6のそれぞれとの間で無線通信可能な基地局である。
プロセッサPRC2は、例えばCPU、DSPあるいはFPGAを用いて構成される。具体的には、プロセッサPRC2は、UL受信ベースバンド信号処理部21と、DL送信ベースバンド信号処理部23と、UL無線リソース管理部25と、ULデータ送信回数計測部26と、RB事前割当/RB解放制御信号生成部27とを有する。言い換えると、UL受信ベースバンド信号処理部21と、DL送信ベースバンド信号処理部23と、UL無線リソース管理部25と、ULデータ送信回数計測部26と、RB事前割当/RB解放制御信号生成部27とは、プロセッサPRC2がメモリM2と協働することで機能的な構成として実現可能である。
UL受信ベースバンド信号処理部21は、UL受信無線部22からのベースバンド帯域の受信信号(後述参照)に対してベースバンド帯域での各種の信号処理(いわゆるベースバンド信号処理)を施してUL受信ユーザデータを生成する。このベースバンド処理は、例えば、復号処理、アナログ信号をデジタル信号に変換するためのAD変換、MCSに従った受信信号の復調処理を含む。UL受信ベースバンド信号処理部21は、ベースバンド処理後のUL受信ユーザデータを出力する。
また、UL受信ベースバンド信号処理部21は、入力された受信信号のベースバンド処理結果に基づいて、通信端末10の無線通信システム100への新たな参画を示す参画通知を取得する。UL受信ベースバンド信号処理部21は、この参画通知を取得した場合には、参画通知をUL無線リソース管理部25およびRB事前割当/RB解放制御信号生成部27にそれぞれ出力する。
また、UL受信ベースバンド信号処理部21は、入力された受信信号のベースバンド処理結果に基づいて、通信端末10から基地局20に対してUL送信ユーザデータが送信された旨の情報をULデータ送信回数計測部26に出力する。ULデータ送信回数計測部26に入力される情報には、通信端末10から基地局20に対してUL送信ユーザデータが送信された旨の情報と、通信端末10の識別情報とが少なくとも含まれる。
通信部の一例としてのUL受信無線部22は、受信アンテナAr2により受信された受信RF信号(例えば、通信端末10から送信された送信RF信号)を入力する。UL受信無線部22は、入力された受信RF信号の受信電力の増幅処理を施し、更に、UL無線リソース管理部25からの上り回線無線資源(例えば、通信端末の識別情報と上り回線無線資源)の指定信号に従い、その受信RF信号をベースバンド帯域の受信信号に変換する。UL受信無線部22は、ベースバンド帯域の受信信号をUL受信ベースバンド信号処理部21に出力する。
DL送信ベースバンド信号処理部23は、基地局20から通信端末10に対して送信されるDL送信ユーザデータを入力する。DL送信ユーザデータは、例えば撮影された撮像画像データあるいは音楽データ等のユーザデータでもよいし制御データでもよく、ヘッダ領域に送信元(つまり、基地局20)の識別情報が格納されている。DL送信ベースバンド信号処理部23は、RB事前割当/RB解放制御信号生成部27からの制御信号に従い、そのDL送信ユーザデータあるいはRB事前割当/RB解放制御信号生成部27からの制御信号の内容に対してベースバンド帯域での各種の信号処理(いわゆるベースバンド信号処理)を施してベースバンド帯域の送信信号を生成する。このベースバンド処理は、例えば、符号化処理、デジタル信号をアナログ信号に変換するためのDA(Digital Analog)変換、MCS(Modulation Coding Scheme)に従った送信データの変調処理を含む。DL送信ベースバンド信号処理部23は、ベースバンド処理後の送信信号をDL送信無線部24に出力する。
DL送信無線部24は、DL送信ベースバンド信号処理部23からの送信信号を入力する。DL送信無線部24は、DL無線リソース管理部28からの下り回線無線資源(例えば、下り回線リソースブロック)の指定信号に従い、DL送信ベースバンド信号処理部23からの送信信号を、上述した5G(第5世代移動通信方式)での使用が検討されている高周波数帯(例えば28GHz帯)の送信RF(Radio Frequency)信号に変換する。また、DL送信無線部24は、送信RF信号に対し、無線通信規格に対応した送信電力の最大レベルを超えない所定レベルまで送信電力の増幅処理を施す。DL送信無線部24は、増幅処理が施された送信RF信号を送信アンテナAt2から送信する。
UL無線リソース管理部25は、UL受信ベースバンド信号処理部21からの入力に基づいて、現在の基地局20に接続中の通信端末ごとに割り当てた上り回線に関する無線資源の管理情報(上り回線無線資源に関する情報の一例)を管理する。UL無線リソース管理部25は、通信端末10に割り当て済みの上り回線リソースブロックを指定するための指定信号(上述参照)を生成してUL受信無線部22に出力する。
また、UL無線リソース管理部25は、通信端末10の無線通信システム100への新たな参画を示す参画通知を取得すると、その対象となる通信端末10に新たに割り当てるための上り回線無線資源を検索して抽出する。UL無線リソース管理部25は、その抽出された上り資源無線資源を、参画通知の対象となる通信端末10に割り当てるとともに、上り回線に関する無線資源の管理情報を更新することで、最新の無線資源の管理情報の内容を適正に管理できる。更に、UL無線リソース管理部25は、上り回線に関する無線資源を割り当てた旨の指示を、対象となる通信端末10の識別情報と上り回線無線資源(上り回線リソースブロック)の情報と含めてRB事前割当/RB解放制御信号生成部27に出力する。
また、UL無線リソース管理部25は、ULデータ送信回数計測部26からの出力を入力し、この出力に基づいて、上り回線リソースブロックが既に割り当てられた通信端末10からのデータ送信の頻度情報が上り回線リソースブロックの解放成立条件を満たすか否かを認識する。UL無線リソース管理部25は、上り回線リソースブロックの解放成立条件を満たすと認識した場合には、その上り回線リソースブロックの解放指示をRB事前割当/RB解放制御信号生成部27に出力する。
また、UL無線リソース管理部25は、ULデータ送信回数計測部26からの計測結果を入力し、この計測結果に基づいて、上り回線リソースブロックが既に解放された通信端末10からのデータ送信の頻度情報が上り回線リソースブロックの事前割当成立条件を満たすか否かを認識する。UL無線リソース管理部25は、上り回線リソースブロックの事前割当成立条件を満たすと認識した場合には、その上り回線リソースブロックの事前割当指示をRB事前割当/RB解放制御信号生成部27に出力する。
ここで、事前割当成立条件を満たした通信端末10が改めて上り回線リソースブロックが割り当てられる際、以前に解放された上り回線リソースブロックと同一でも良いし、異なる上り回線リソースブロックでもよい。これは、改めて通信端末10に上り回線リソースブロックが割り当てられるタイミングにおいて、以前に割り当てられた上り回線リソースブロックの空きが保証されないためである。
ULデータ送信回数計測部26は、通信端末10から基地局20に対してUL送信ユーザデータが送信される度に、その送信があった旨の情報をUL受信ベースバンド信号処理部21から取得する。ULデータ送信回数計測部26は、UL受信ベースバンド信号処理部21からの情報に基づいて、どの識別情報を有する通信端末10がどのような頻度でデータ送信を行っているかを計測し、計測結果をUL無線リソース管理部25に出力する。
RB事前割当/RB解放制御信号生成部27は、UL無線リソース管理部25からの指示に従い、対象となる通信端末10に対して上り回線リソースブロックを事前割当するための制御信号を生成してDL送信ベースバンド信号処理部23に出力する。
具体的には、RB事前割当/RB解放制御信号生成部27は、上り回線リソースブロックが通信端末10に対して新たに割り当てられた旨の情報をUL無線リソース管理部25から取得した場合、上り回線リソースブロックを割り当てた旨の情報と対象となる通信端末10の識別情報および上り回線リソースブロックの情報とを含む制御信号を生成してDL送信ベースバンド信号処理部23に出力する。
また、RB事前割当/RB解放制御信号生成部27は、上り回線リソースブロックの解放指示をUL無線リソース管理部25から取得した場合、上り回線リソースブロックを解放した旨の情報と対象となる通信端末10の識別情報および上り回線リソースブロックの情報とを含む制御信号を生成してDL送信ベースバンド信号処理部23に出力する。
また、RB事前割当/RB解放制御信号生成部27は、上り回線リソースブロックの事前割当指示をUL無線リソース管理部25から取得した場合、上り回線リソースブロックを事前割当した旨の情報と対象となる通信端末10の識別情報および上り回線リソースブロックの情報とを含む制御信号を生成してDL送信ベースバンド信号処理部23に出力する。
DL無線リソース管理部28は、現在の基地局20に接続中の通信端末ごとに割り当てた下り回線に関する無線資源の管理情報(下り回線無線資源に関する情報の一例)を管理する。DL無線リソース管理部28は、通信端末10との間の下り回線における通信に用いる下り回線リソースブロックを指定するための指定信号(上述参照)を生成してDL送信無線部24に出力する。
メモリM2は、例えば基地局20の処理時に用いられるワークメモリとしてのRAMと、基地局20の動作を規定したプログラムおよびデータを格納するROMとを有する。RAMには、基地局20の各部により生成あるいは取得されたデータもしくは情報が一時的に保存される。ROMには、基地局20の動作(例えば、基地局20により実行されるステップ(処理)))を規定するプログラムが書き込まれている。
次に、図3および図4を参照して、実施の形態1に係る無線通信システム100に適用され得るシステム設計の具体例を考察して説明する。図3は、通信端末の基地局に対するデータ通信がTDDに従って送信と受信とで交互に切り替わる例を示す図である。図4は、通信端末の基地局に対するデータ通信がUL専用チャネルにより実行される例を示す図である。
実施の形態1に係る無線通信システム100では、基地局20とそれぞれの通信端末10が使用する高周波数帯が5G(第5世代移動通信方式)であることを想定している。この場合、例えば無線帯域幅(BW:Band Width)を100[MHz]、サブキャリア間隔(SCS:Sub Carrier Separation)を30[kHz]とすることができる。従って、サブキャリアの本数は、周波数の余剰分を確保することを考慮したとしても、約3000本を確立できると考えられる。なお、LTEではサブキャリア間隔は15[kHz]である。
1つのリソースブロックが12サブキャリアにより構成されると定義すると、図3および図4にそれぞれ示すように、3000÷12=250個のリソースブロックが存在する(RB1~RB250参照)。1つのリソースブロックを用いた無線通信では、例えば400kHz程度の周波数帯を利用可能である。
1つのリソースブロックを「12サブキャリア×1TTI(Transmission Time Interval、つまり14シンボル分の時間長)」とすると、サブキャリア間隔(SCS)が30[kHz]であればTTI=0.5[msec]となる。12サブキャリア×1TTIは、168シンボル分/0.5[msec]となるので、例えばMIMO(Multi Input Multi Output)を使用せず、変調方式がQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)を使用し、誤り訂正係数=1/2であると、336[kbps]のスループットが得られることになる。
そこで、実施の形態1においてURLLCを実現する無線通信を行う通信端末10に、1つのリソースブロック(12サブキャリア)を固定的に割り当てることを考慮すると、リソースブロック数が250個であるため、合計250台の通信端末10が、無線帯域幅100[MHz]の基地局20において収容可能となる。
更に、336[kbps]のスループットが得られるため、通信端末10は、1TTI(つまり、0.5[msec])あたりに168[kbits]=21[kbyte]のデータ送信を基地局20に対して行うことができる。21[byte]あるいはその数倍程度あれば温度情報などのセンシングデータを伝達することができるので、数TTI時間でそのようなセンシングデータを即刻に転送完了することができる。また、1秒あたりでは336[kbits]=21[kbyte]のデータ送信を基地局20に対して行うことができる。このデータ送信速度であれば、例えばデジタルカメラあるいはスマートフォンにより撮像された撮像画像データが圧縮された画像データが40~100[kbyte]程度であることを考慮すると、通信端末10は、UL送信ユーザデータとして、数秒毎に1枚程度の画像データを送信する程の高速なデータ送信が実現可能となる。
また、1つの基地局20がカバーするセル半径を9[m]とすると、セル半径は9×9×π=250[m2]である。従って、実施の形態1に係る無線通信システム100によれば、通信端末250台/250[m2]=1通信端末/1[m2]とする5G(第5世代移動通信方式)の要求を満たすことが可能となる。この数値例が示すように、実施の形態1に係る基地局20においてリソースブロックの事前割当という手段がURLLCを要する無線通信システムでの収容端末数および1通信端末当りのスループットの観点で、実用的な性能を確保可能であることがわかる。
図3の通信例では、TDD(Time Division Duplex)方式により、通信端末10において1つの送信期間と2つの受信期間とが基本単位となって時分割に切り替わって繰り返される例が示されている。送信期間と受信期間とが構成される割合は図3の例に限定されない。一般的には、送信期間と受信期間とが時分割に切り替わる場合、受信期間には通信端末10は基地局20に対してデータ送信を行えず、URLLCの実現が困難である。しかし、例えば5G(第5世代移動通信方式)のような高周波数帯の無線通信では、それぞれの送信期間および受信期間が極短い期間(例えばLTEにおける送信期間および受信期間が1[msec]に比べて、1/2~1/8[msec])に設計可能であるため、受信期間が存在していても通信端末10は相対的に低遅延での通信が可能と考えられる。言い換えると、URLLCの実現が可能と考えることができる。
一方、図4の通信例では、通信端末10から基地局20へのデータ送信に上り回線使用時の専用チャネル(以下「UL専用チャネル」)を用いることで、通信端末10から基地局20へのデータ送信が低遅延で実現できることが示されている。現在、5G(第5世代移動通信方式)においては、通信端末10から基地局20へのデータ送信時のSUL(Supplemental Up Link)として、UL専用チャネルの構築が必要であると検討されている。従って、通信端末10から基地局20へのデータ送信時にUL専用チャネルが使用可能となることで、図3に示す通信例に比べると、通信端末10から基地局20へのデータ送信は低遅延で行うことが可能と考えられる。言い換えると、URLLCの実現が可能と考えることができる。
図5は、無線通信方式においてスロットタイミングに制約が無い場合の送信タイミング例を示す図である。図6は、無線通信方式においてスロットタイミングに制約がある場合の送信タイミング例を示す図である。
実施の形態1に係る無線通信システム100では、通信端末10の無線通信システム100への参画が基地局20において認識されると、その通信端末10がデータ送信に用いる上り回線リソースブロックが基地局20において事前に割り当てられる。そして、基地局20から上り回線リソースブロックの割り当てがなされた旨の情報が通信端末10に伝達される。通信端末10は、基地局20からの情報に従い、上り回線リソースブロックの使用が基地局20により許可されたことを認識できる。これにより、通信端末10は、データ送信(より具体的には、UL送信ユーザデータ)の開始前に、データ送信に用いる上り回線リソースブロックを把握して設定できる。
従って、図5に示すように、通信端末10と基地局20との間の無線通信規格に対応するタイムスロットにおいて制約が無ければ、通信端末10は、UL送信ユーザデータが発生した時点で即時に、基地局20により割り当てられた上り回線リソースブロックを用いて、UL送信ユーザデータの送信を開始できる。また、通信端末10は、同じ上り回線リソースブロックを用いて、UL送信ユーザデータの送信完了までUL送信ユーザデータの送信を1TTIごとに繰り返して継続できる。なお、図5および図6において、1TTIは、例えば0.5[msec]としている。
また、図6に示すように、通信端末10と基地局20との間の無線通信規格に対応するタイムスロットにおいて制約が存在する場合には、通信端末10は、UL送信ユーザデータが発生した時点から規定の送信タイミングになるまでのΔtの経過を待機し、そのΔtが経過した時点で、基地局20により割り当てられた上り回線リソースブロックを用いて、データ送信を実行できる。Δtは1TTI(つまり、0.5[msec])に比べて短い期間である。同様に、通信端末10は、同じ上り回線リソースブロックを用いて、UL送信ユーザデータの送信完了までUL送信ユーザデータの送信を継続できる。
次に、実施の形態1に係る無線通信システム100において、通信端末10から基地局20への上り回線を介したデータ送信時の動作手順例について、図7を参照して説明する。図7は、実施の形態1に係る通信端末10および基地局20のデータ通信に係る動作手順例を時系列に示すシーケンス図である。図7では、便宜的に通信端末を「UE」(User Equipment)と記載し、基地局を「BTS」(Base Station)と記載している。また、図7の説明を分かり易くするために、基地局20は、無線通信システム100への参画を行う対象となる通信端末10に対して、UL専用チャネル上の上り回線リソースブロックを割り当てるとして説明する(図4参照)。
図7において、ユーザの操作により、通信端末10の無線通信システム100への参画を指示する処理が実行されると(St0)、通信端末10は、既定のランダムアクセスプリアンブルをPRACH(Physical Random Access Channel)により基地局20に対して送信する(St1)。基地局20は、PRACHにより送信された既定のランダムアクセスプリアンブルを受信すると、データ送信をしたい通信端末10の存在を認識する。
基地局20は、ステップSt1において既定のランダムアクセスプリアンブルを送信した通信端末10に対し、UL-SCH(Up Link Shared Channel)上のどの上り回線リソースブロックを用いて送信させるかを決定する。基地局20は、その決定されたUL-SCH上の上り回線リソースブロックの情報を含む応答メッセージ(つまり、ランダムアクセス応答)をDL-SCH(Down Link Shared Channel)により返送する(St2)。
通信端末10は、ステップSt2において返送されたランダムアクセス応答を受信すると、そのランダムアクセス応答において指定されたUL-SCH上の上り回線リソースブロックを用いて、通信端末10の識別情報を含むコネクション要求信号をUL-SCHにより基地局20に送信する(St3)。
基地局20は、ステップSt3において送信されたコネクション要求信号に含まれる識別情報に対応する通信端末10に対し、コネクション要求信号に対応するコネクションセットアップ信号をDL-SCHにより返送する(St4)。
通信端末10は、ステップSt4においてコネクションセットアップ信号を受信すると、通信端末10の識別情報(例えば識別子)をUL-SCHにより基地局20に送信する(St5)。
基地局20は、ステップSt5において送信された通信端末10の識別情報とステップSt3において送信されたコネクション要求信号に含まれる通信端末10の識別情報との一致を判定すると、その通信端末10に対し、UL専用チャネルの上り回線リソースブロックを割り当てる(St6)。また、基地局20は、UL専用チャネル上の上り回線リソースブロックを割り当てた後、どのUL専用チャネルの上り回線リソースブロックを割り当てたかを示す情報をDL-SCHにより通信端末10に返送する(St6)。なお、ステップSt1~St6の処理は、通信端末10が無線通信システム100に参画する時に一度だけ実行される。
通信端末10は、ステップSt6において送信された情報を受信すると、その情報により指定されたUL専用チャネル上の上り回線リソースブロックの情報に基づいて、基地局20との間のUL送信ユーザデータの送信に用いる上り回線リソースブロックを設定管理する。これにより、通信端末10は、基地局20により事前割当されたUL専用チャネルの上り回線リソースブロックを用いて、UL送信ユーザデータが発生した時点で、UL送信ユーザデータを送信できる(St7~St8)。
なお、ステップSt7あるいはステップSt8において、通信端末10から基地局20に対して送信されるUL送信ユーザデータのヘッダ領域内に、通信端末10の識別情報が含まれてもよいし、含まれなくてもよい。
例えば、UL送信ユーザデータに通信端末10の識別情報がヘッダ領域内に含まれる場合、基地局20は、UL送信ユーザデータを受信した際に、そのUL送信ユーザデータのヘッダ領域内に含まれる識別情報を基にして、送信元の通信端末10を識別できる。
一方、UL送信ユーザデータに通信端末10の識別情報がヘッダ領域内に含まれなくても、基地局20は、ステップSt6においてUL専用チャネル上の上り回線リソースブロックを割り当てた通信端末10の識別情報を把握しているので、UL送信ユーザデータを受信した際に、UL専用チャネル上のどの上り回線リソースブロックを用いて送信したかを判定することで、送信元の通信端末10を識別できる。
以上により、実施の形態1に係る無線通信システム100では、基地局20は、自局との間で高周波を用いた無線通信が可能に接続中の少なくとも1台の既接続通信端末(例えば通信端末10)に割り当て済みの上り回線無線資源に関する情報をメモリM2において保持する。基地局20は、新たな通信端末10からの無線通信システム100への参画通知を受信すると、上り回線無線資源に関する情報に基づいて、未割り当ての高周波を用いた上り回線無線資源を通信端末10に割り当てる。通信端末10は、割り当てられた上り回線無線資源を用いて、基地局20に対してデータ送信を行う。
これにより、無線通信システム100は、5G(第5世代移動通信方式)での使用が想定されている高周波数帯を用いた無線通信の際(例えば、複数の通信端末10が同時に基地局20に対して送信する可能性が高いデータ送信時)に、データ送信前に基地局20から上り回線リソースブロックの事前割当を受けることができるため、高信頼と低遅延とを両立してリアルタイム性が要求される高速な無線通信の実現を支援できる。例えば、基地局20に通信可能に接続中の個々の通信端末10に対して異なる上り回線リソースブロックが割り当てられる。従って、データ送信時の干渉(例えば送信UEユーザデータの衝突)が発生する確率が著しく低減可能となるために通信の高信頼性が実現可能となり、また、個々の通信端末10がGFA(Grant Free Access)によるデータ送信を行えるのでARQ(Automatic Repeat reQuest)やデータ連送を不要とでき通信の低遅延化が実現可能となる。
また、基地局20は、未割り当ての上り回線無線資源の割り当てに応じて、上り回線無線資源に関する情報を更新する。これにより、基地局20は、上り回線無線資源(例えば、上り回線リソースブロック)の割り当て状況を常に最新の状態に更新でき、新たに無線通信システム100に参画したい通信端末10に対して適切に上り回線リソースブロックを割り当てできる。
また、基地局20は、未割り当ての上り回線無線資源を通信端末10に割り当てるとともに、その度に上り回線専用チャネルを介したデータ送信を指示してもよい。通信端末10は、上り回線専用チャネルを介して、データ送信を行う。これにより、通信端末10は、基地局20との間のデータ送信の際に、それぞれ上り回線専用チャネル上の異なる上り回線リソースブロックを用いるので、例えば送信期間と受信期間とが時分割に設定された場合に比べて受信期間の終了を待機する必要がない点でより一層データ送信の低遅延化を実現できる。
また、通信端末10は、上り回線無線資源が基地局20により割り当てられた後、基地局に対してGFA(Grant Free Access)によるデータ送信を行う。これにより、通信端末10は、従来技術のように基地局との間でのデータ送信の前に送信の許可を得るための事前処理を行う必要が無く、基地局20から事前割当された上り回線リソースブロックを用いてUL送信ユーザデータが発生した時点で即時にデータ送信を開始できるので、通信の低遅延化を実現できる。
(実施の形態1の変形例)
実施の形態1では、基地局20は、有限の無線資源(例えばリソースブロック)を、データ送信を実行していないが基地局20との間で接続中の通信端末10にも割り当てていた。このため、例えばデータ送信を殆どあるいは全く実行しない通信端末10が存在していたり、データ送信の頻度が高くない通信端末10が存在していたりすると、有限の周波数の利用効率が大幅に損なわれるという懸念が考えられる。なお、周波数利用効率が低くても、無線通信システム100の提供可能なシステム容量が通信トラフィックに対して余裕がある場合等の事情がある場合には、上述した懸念は大きな問題とならない。
そこで、実施の形態1の変形例では、基地局20は、所定のリソースブロック解放条件を満たす通信端末10が存在すると判定した場合には、その通信端末10に対して既に割り当てた上り回線リソースブロックを解放する。また、基地局20は、所定のリソースブロック事前割当条件を満たす通信端末10が存在すると判定した場合には、その通信端末10に対して、実施の形態1と同様にして、改めて未割り当ての上り回線リソースブロックを事前割当する。
なお、実施の形態1の変形例に係る無線通信システム100の構成は図1および図2に示した構成と同一であり、同一の構成には同一の符号を割当して説明を簡略化あるいは省略し、異なる内容について説明する。
次に、実施の形態1の変形例に係る無線通信システム100において、通信端末10から基地局20への上り回線を介したデータ送信時の動作手順例について、図8を参照して説明する。図8は、実施の形態1の変形例に係る通信端末10および基地局20のデータ通信に係る動作手順例を時系列に示すシーケンス図である。図8では、便宜的に通信端末を「UE」(User Equipment)と記載し、基地局を「BTS」(Base Station)と記載している。また、図8の説明において、図7に記載の処理と重複する処理については同一のステップ番号を割当して説明を簡略化あるいは省略し、異なる内容について説明する。また、図8の説明を分かり易くするために、基地局20は、再び上り回線リソースブロックが割り当てられる通信端末10に対して、UL専用チャネル上の上り回線リソースブロックを割り当てるとして説明する(図4参照)。
図8において、ステップSt8の後、基地局20は、ステップSt6において既に上り回線リソースブロックが割り当てられた少なくとも1台の通信端末10が所定のリソースブロック解放条件を満たしたことを認識する(St11)。所定のリソースブロック解放条件とは、周波数利用効率を上げる観点から、データ送信があまり行われていない通信端末に対して上り回線リソースブロックを無駄に割り当てることを止めて解放して他のデータ送信が必要な通信端末に割り当てるための条件である。所定のリソースブロック解放条件は、例えば、所定期間(例えば24時間)におけるデータ送信頻度が所定値(例えば3)未満であること、あるいは所定時間(例えば48時間)以上にわたってデータ送信が一度も無いことが考えられるが、これらに限定されない。
基地局20は、所定のリソースブロック解放条件を満たした通信端末10に対して既に割り当てていたUL専用チャネル上の上り回線リソースブロックの解放処理を実行する(St12)。基地局20は、UL専用チャネル上の上り回線リソースブロックの解放処理を実行した旨の指示を該当する通信端末10に送信する(St12)。
通信端末10は、基地局20からの指示を受信すると、UL専用チャネル上の上り回線リソースブロックの使用設定をUL無線リソース管理部5において解除する。従って、以後の通信端末10はUL専用チャネル上の上り回線リソースブロックが割り当てられていた時のようなURLLCの通信が保証されなくなる。このため、通信端末10は、データ送信する際には従来のランダムアクセス方式に従い、基地局20から上り回線リソースブロックを割り当ててもらってからデータ送信を実行することになる。
通信端末10は、改めてデータ送信を行う際、ステップSt1~St4の手順と同様にして基地局20に上り回線リソースブロックを割り当ててもらうための処理を実行する。具体的には、通信端末10は、既定のランダムアクセスプリアンブルをPRACHにより基地局20に対して送信する(St13)。基地局20は、PRACHにより送信された既定のランダムアクセスプリアンブルを受信すると、データ送信をしたい通信端末10の存在を認識する。
基地局20は、ステップSt13において既定のランダムアクセスプリアンブルを送信した通信端末10に対し、UL-SCH上のどの上り回線リソースブロックを用いて送信させるかを決定する。基地局20は、その決定されたUL-SCH上の上り回線リソースブロックの情報を含む応答メッセージ(つまり、ランダムアクセス応答)をDL-SCHにより返送する(St14)。
通信端末10は、ステップSt14において返送されたランダムアクセス応答を受信すると、そのランダムアクセス応答において指定されたUL-SCH上の上り回線リソースブロックを用いて、通信端末10の識別情報を含むコネクション要求信号をUL-SCHにより基地局20に送信する(St15)。
基地局20は、ステップSt14において送信されたコネクション要求信号に含まれる識別情報に対応する通信端末10に対し、コネクション要求信号に対応するコネクションセットアップ信号をDL-SCHにより返送する(St16)。
通信端末10は、UL送信ユーザデータが発生した時点で、ステップSt15での送信に用いたUL-SCH上の上り回線リソースブロックを用いて、UL送信ユーザデータを基地局20に対して送信する(St17)。上述したように、ステップSt13~St17の通信端末10と基地局20との各処理は従来技術におけるランダムアクセス方式によるデータ送信の動作手順と変わりないので、通信端末10はURLLCを実現したデータ送信の実行が保証されない。しかし、通信端末10によるデータ送信の頻度が増してくると、基地局20は、所定のリソースブロック事前割当条件を満たしたとして、UL専用チャネル上の上り回線リソースブロックを再び事前割当することが可能である。
ステップSt17の後、基地局20は、UL-SCH上の上り回線リソースブロックを用いたデータ送信(ステップSt13~St17参照)を繰り返した通信端末10が所定のリソースブロック事前割当条件を満たしたことを認識する(St18)。所定のリソースブロック事前割当条件とは、周波数利用効率を上げる観点から、データ送信が多い通信端末に対して上り回線リソースブロックを優先的に割り当てるための条件である。所定のリソースブロック事前割当条件は、例えば、所定期間(例えば24時間)におけるデータ送信頻度が所定値(例えば1)以上であることが考えられるが、これに限定されない。
基地局20は、所定のリソースブロック事前割当条件を満たした通信端末10に対してUL専用チャネル上の上り回線リソースブロックを改めて新規に割り当てるための事前割当処理を実行する(St19)。基地局20は、UL専用チャネル上の上り回線リソースブロックの事前割当処理を実行した旨の指示を該当する通信端末10に送信する(St19)。
通信端末10は、ステップSt6において送信された情報を受信すると、その情報により指定されたUL専用チャネル上の上り回線リソースブロックの情報に基づいて、基地局20との間のUL送信ユーザデータの送信に用いる上り回線リソースブロックを設定管理する。これにより、通信端末10は、基地局20により事前割当されたUL専用チャネルの上り回線リソースブロックを用いて、UL送信ユーザデータが発生した時点で、UL送信ユーザデータを送信できる(St7~St8)。従って、以後の通信端末10はUL専用チャネル上の上り回線リソースブロックを用いることで、URLLCの通信が保証される。
このように、実施の形態1の変形例に係る無線通信システム100では、基地局20は、既接続通信端末(例えば通信端末UE1~UE5)および通信端末UE6のうち少なくとも1台の通信端末10からの所定期間におけるデータ送信頻度が所定値未満であるとの判定に従い、その通信端末10に対応して割り当て済みの上り回線無線資源を解放する。そして、基地局20は、上り回線無線資源に関する情報を更新する。
これにより、無線通信システム100は、一度基地局20に対して無線通信が可能に接続された通信端末UE1~UE6のうちデータ送信の頻度が特に低い通信端末10においてはUL専用チャネル上の上り回線リソースブロックを解放するので、限られた周波数を有効利用できる。また、基地局20は、割り当て済みおよび未割り当てのUL専用チャネル上の上り回線リソースブロックを正確に管理できる。例えば、基地局20は、無線通信システム100に新たに参画する等の他の通信端末に対して、データ送信頻度の低いことで取り上げられたUL専用チャネル上の上り回線リソースブロックを改めて割り当てることで、周波数の有効利用を的確に図ることが可能となる。
また、実施の形態1の変形例に係る無線通信システム100では、基地局20は、既接続通信端末(例えば通信端末UE1~UE5)および通信端末UE6のうち少なくとも1台の通信端末10から所定時間以上にわたってデータ送信がないとの判定に従い、その通信端末10に対応して割り当て済みの上り回線無線資源を解放する。そして、基地局20は、上り回線無線資源に関する情報を更新する。
これにより、無線通信システム100は、一度基地局20に対して無線通信が可能に接続された通信端末UE1~UE6のうちデータ送信が所定時間以上にわたって実行されていない通信端末10においてはUL専用チャネル上の上り回線リソースブロックを解放するので、限られた周波数を有効利用できる。また、基地局20は、割り当て済みおよび未割り当てのUL専用チャネル上の上り回線リソースブロックを正確に管理できる。例えば、基地局20は、無線通信システム100に新たに参画する等の他の通信端末に対して、データ送信が行われていないことで取り上げられたUL専用チャネル上の上り回線リソースブロックを改めて割り当てることで、周波数の有効利用を的確に図ることが可能となる。
また、基地局20は、上り回線無線資源が解放された通信端末10からの所定期間におけるデータ送信頻度が所定値以上であるとの判定に従い、その通信端末に対応して未割り当ての上り回線無線資源を割り当てる。また、基地局20は、上り回線無線資源に関する情報を更新する。これにより、基地局20は、頻繁にデータ送信を行うようになった通信端末10に対してUL専用チャネル上の上り回線リソースブロックを改めて事前割当することで、データ送信の多い通信端末10を優先的に限られた周波数を割り当てることで周波数の有効利用を的確に図ることができる。また、基地局20は、割り当て済みおよび未割り当てのUL専用チャネル上の上り回線リソースブロックを正確に管理できる。
以上、添付図面を参照しながら実施の形態について説明したが、本開示はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例、修正例、置換例、付加例、削除例、均等例に想到し得ることは明らかであり、それらについても本開示の技術的範囲に属すると了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
例えば、通信端末10に事前割当される上り回線リソースブロックの数は、1台の通信端末10に1個とは限らず複数個でもよい。また、通信端末10に事前割当される上り回線リソースブロックは、唯一の搬送波周波数上の上り回線リソースブロックではなく、複数の搬送波周波数上の上り回線リソースブロックにわたっていてもよい。