JP7267442B2 - スラグ流の形成方法、有機化合物の製造方法、粒子の製造方法、及び抽出方法 - Google Patents

スラグ流の形成方法、有機化合物の製造方法、粒子の製造方法、及び抽出方法 Download PDF

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Description

本開示は、スラグ流の形成方法、有機化合物の製造方法、粒子の製造方法、及び抽出方法に関する。
管路内で互いに相分離した2つの相が交互に流れるという流動様相を示すスラグ流は、例えば、有機合成反応(例えば、重合)、及び抽出方法への適用が期待されている。スラグ流を形成するために種々の技術が提案されている。
例えば、特開2009-220041号公報には、互いに混じり合わない複数の流体を、それぞれ個別に複数の流入流路を通して一箇所に合流させると共に、単一の流出流路を通して流出させるマイクロリアクターであって、上記流出流路の中途部に一時滞留空間部を設けて、同一時滞留空間部の内壁表面と各流体との親和性により各流体の一時滞留空間部内での滞留時間に差異が生じるようにしたことを特徴とするマイクロリアクターが開示されている。
例えば、特開2007-303659号公報には、軸線方向中間部と軸線方向両端部とにポートを持つシリンダと、上記シリンダの軸線方向に往復移動可能に上記シリンダ内に収容されるとともに永久磁石を有し、上記シリンダの軸線方向両端部のポートを選択的に閉止するプランジャと、上記シリンダの軸線方向中間部のポートを挟んだ両側の部分の少なくとも一方の周囲に設けられた電磁石と、上記シリンダの内周面に形成され、上記シリンダの軸線方向に延在するとともに上記軸線方向中間部のポートに連通する一または複数の通路溝と、を具えてなる、マイクロ電磁バルブが開示されている。
例えば特開2009-220041号公報に記載されたマイクロリアクターにおいては、流出流路の中途部に設けられた一時滞留空間部の出口から油性流体と水性流体とを交互に流出することで、スラグ流を形成する。しかしながら、上記のような一時滞留空間部でスラグ流を形成する方法では、せん断応力によって液体の乳化が起こりやすくなる可能性があり、また、圧力損失が高くなるため、流量が制限される可能性もある。このため、スラグ長(スラグ流を構成する相(区分)の長さをいう。以下同じ。)を容易に調節することができない可能性がある。
また、例えば特開2007-303659号公報に記載されたマイクロ電磁バルブについては、構造が複雑であり、しかも電力を用いて駆動させる必要があることから、耐圧性が十分ではない可能性がある。このため、スラグ長を容易に調節することができない可能性がある。
本開示は、上記の事情に鑑みてなされたものである。
本開示の一態様は、簡便な方法でスラグ長を調節することができるスラグ流の形成方法を提供することを目的とする。
本開示の他の一態様は、簡便な方法でスラグ長を調節することができるスラグ流の形成方法を利用した有機化合物の製造方法を提供することを目的とする。
本開示の他の一態様は、簡便な方法でスラグ長を調節することができるスラグ流の形成方法を利用した粒子の製造方法を提供することを目的とする。
本開示の他の一態様は、簡便な方法でスラグ長を調節することができるスラグ流の形成方法を利用した抽出方法を提供することを目的とする。
本開示には、以下の態様が含まれる。
<1> 第1の液と、上記第1の液とは相溶しない第2の液と、を合流させることと、上記第1の液に合流した上記第2の液を、上記第1の液と上記第2の液との合流点よりも上記第1の液の流れ方向の上流側へ移動させることと、上記第1の液と上記第2の液との合流点よりも上記第1の液の流れ方向の上流側で滞留した上記第2の液を、上記第1の液によって、上記第1の液と上記第2の液との合流点よりも上記第1の液の流れ方向の下流側へ移動させることと、を含み、上記第1の液の密度D1、及び上記第2の液の密度D2が、D1>D2の関係を満たすスラグ流の形成方法。
<2> 上記第1の液と上記第2の液との合流点において、上記第2の液に合流する上記第1の液の流れ方向と重力方向とのなす角θ1、及び上記第1の液に合流する上記第2の液の流れ方向と重力方向とのなす角θ2が、θ1<θ2の関係を満たす<1>に記載のスラグ流の形成方法。
<3> 上記第1の液と上記第2の液との合流点において、上記第2の液に合流する上記第1の液の流れ方向と重力方向とのなす角θ1が、0°以上90°未満である<1>又は<2>に記載のスラグ流の形成方法。
<4> 上記第1の液と上記第2の液との合流点よりも上記第1の液の流れ方向の上流側へ移動した上記第2の液を、上記第1の液と上記第2の液との合流点よりも上記第1の液の流れ方向の上流側で滞留させて、重力方向において上記第1の液と上記第2の液とを上下に配置することを含む<1>~<3>のいずれか1つに記載のスラグ流の形成方法。
<5> 上記第1の液の密度D1、及び上記第2の液の密度D2が、5kg/m≦D1-D2の関係を満たす<1>~<4>のいずれか1つに記載のスラグ流の形成方法。
<6> 上記第1の液の流量R1、及び上記第2の液の流量R2が、R1>R2の関係、又はR1<R2の関係を満たす<1>~<5>のいずれか1つに記載のスラグ流の形成方法。
<7> 上記第1の液が流れる第1の管路と、上記第2の液が流れる第2の管路と、上記第1の管路と上記第2の管路とが連通し、上記第1の液と上記第2の液とが合流する合流部と、上記合流部に接続し、合流した上記第1の液、及び上記第2の液が流れる第3の管路と、を有する装置の上記合流部で、上記第1の液と、上記第2の液と、を合流させる<1>~<6>のいずれか1つに記載のスラグ流の形成方法。
<8> 上記第1の管路内に位置し、上記第1の液と上記第2の液との合流点よりも上記第1の液の流れ方向の上流側へ移動した上記第2の液を滞留させる滞留部で、上記第2の液を滞留させることを含む<7>に記載のスラグ流の形成方法。
<9> 上記滞留部が、上記第1の液の流れ方向の下流側から上流側に向かって内径が小さくなっている縮径部である<8>に記載のスラグ流の形成方法。
<10> 上記滞留部が、上記第1の液の流れ方向の下流側から上流側に向かって内径が小さくなっており、かつ、上記合流部の中心から上記滞留部までの距離L1を調節可能な縮径部である<8>に記載のスラグ流の形成方法。
<11> 上記滞留部が、上記第1の液と上記第2の液との合流点よりも上記第1の液の流れ方向の上流側で上記第1の管路内に挿通され、上記第1の管路の内径よりも小さい内径を有する管路の端部である<8>に記載のスラグ流の形成方法。
<12> 上記滞留部が、内径が部分的に小さくなっている狭窄部である<8>に記載のスラグ流の形成方法。
<13> 上記滞留部が、網目状の部材である<8>に記載のスラグ流の形成方法。
<14> 上記合流部の中心から上記滞留部までの距離L1が、1mm以上である<8>~<13>のいずれか1つに記載のスラグ流の形成方法。
<15> 上記合流部の中心から上記滞留部までの距離L1、及び上記第1の管路の内径L2が、L1>L2の関係を満たす<8>~<14>のいずれか1つに記載のスラグ流の形成方法。
<16> 有機合成反応に用いられる<1>~<15>のいずれか1つに記載のスラグ流の形成方法。
<17> 粒子形成反応に用いられる<1>~<15>のいずれか1つに記載のスラグ流の形成方法。
<18> 抽出方法に用いられる<1>~<15>のいずれか1つに記載のスラグ流の形成方法。
<19> <1>~<15>のいずれか1つに記載のスラグ流の形成方法を含む有機化合物の製造方法。
<20> <1>~<15>のいずれか1つに記載のスラグ流の形成方法を含む粒子の製造方法。
<21> <1>~<15>のいずれか1つに記載のスラグ流の形成方法を含む抽出方法。
本開示の一態様によれば、簡便な方法でスラグ長を調節することができるスラグ流の形成方法が提供される。
本開示の他の一態様によれば、簡便な方法でスラグ長を調節することができるスラグ流の形成方法を利用した有機化合物の製造方法が提供される。
本開示の他の一態様によれば、簡便な方法でスラグ長を調節することができるスラグ流の形成方法を利用した粒子の製造方法が提供される。
本開示の他の一態様によれば、簡便な方法でスラグ長を調節することができるスラグ流の形成方法を利用した抽出方法が提供される。
図1は、本開示に係るスラグ流の形成方法によって形成されるスラグ流の流動様相の一例を示す概略図である。 図2は、流れ方向と重力方向とのなす角の一例を示す概略図である。 図3は、本開示に係るスラグ流の形成方法に用いられる装置における合流部の一例を示す概略断面図である。 図4は、本開示に係るスラグ流の形成方法によるスラグ流の形成過程の一例を示す概略図である。 図5は、本開示に係るスラグ流の形成方法に用いられる装置における滞留部の一例を示す概略断面図である。 図6は、本開示に係るスラグ流の形成方法に用いられる装置における滞留部の一例を示す概略断面図である。 図7は、本開示に係るスラグ流の形成方法に用いられる装置における滞留部の一例を示す概略断面図である。 図8は、本開示に係るスラグ流の形成方法に用いられる装置における滞留部の一例を示す概略断面図である。 図9は、本開示に係るスラグ流の形成方法に用いられる装置の全体構成の一例を示す概略図である。 図10は、実施例、及び比較例で用いた合流部の構成を示す概略図である。
以下、本開示の実施形態について詳細に説明する。なお、本開示は、以下の実施形態に何ら制限されず、本開示の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。本開示の実施形態について図面を参照して説明する場合、図面において重複する構成要素、及び符号については、説明を省略することがある。図面において同一の符号を用いて示す構成要素は、同一の構成要素であることを意味する。図面における寸法の比率は、必ずしも実際の寸法の比率を表すものではない。
本開示において、「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。本開示に段階的に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本開示において、組成物中の各成分の量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する複数の物質の合計量を意味する。
本開示において、2以上の好ましい態様の組み合わせは、より好ましい態様である。
本開示において、「質量%」と「重量%」とは同義であり、「質量部」と「重量部」とは同義である。
本開示において、序数詞(例えば、「第1」、及び「第2」)は、構成要素を区別するために使用する用語であり、構成要素の数、及び構成要素の優劣を制限するものではない。
<スラグ流の形成方法>
本開示に係るスラグ流の形成方法は、(1)第1の液と、上記第1の液とは相溶しない第2の液と、を合流させること(以下、「段階(A)」という場合がある。)と、(2)上記第1の液に合流した上記第2の液を、上記第1の液と上記第2の液との合流点よりも上記第1の液の流れ方向の上流側へ移動させること(以下、「段階(B)」という場合がある。)と、(3)上記第1の液と上記第2の液との合流点よりも上記第1の液の流れ方向の上流側で滞留した上記第2の液を、上記第1の液によって、上記第1の液と上記第2の液との合流点よりも上記第1の液の流れ方向の下流側へ移動させること(以下、「段階(C)」という場合がある。)と、を含み、上記第1の液の密度D1、及び上記第2の液の密度D2が、D1>D2の関係を満たす。本開示において、「第1の液と第2の液との合流点」とは、第1の液と第2の液とが合流する地点を意味し、具体的には、第1の液の流れ方向の中心線と第2の液の流れ方向の中心線との交点を意味する。ある観点によれば、第1の液と第2の液との合流点は、第1の液の流路の中心を通る線と第2の液の流路の中心を通る線との交点である。
本開示に係るスラグ流の形成方法は、上記構成を含むことで、簡便な方法でスラグ長を調節することができる。本開示に係るスラグ流の形成方法が上記効果を奏する理由は明らかではないが、以下のように推察される。上記のとおり、例えば、特開2009-220041号公報、又は特開2007-303659号公報に記載された技術を用いたスラグ流の形成方法において、スラグ長の制御は、条件、及び装置によって大きな制約を受ける可能性がある。従来のスラグ流の形成方法に対して、本開示に係るスラグ流の形成方法は、(1)第1の液と、第1の液とは相溶しない第2の液(第2の液の密度D2は、第1の液の密度D1よりも小さい。)と、を合流させ、(2)第1の液に合流した第2の液を、第1の液と第2の液との合流点よりも第1の液の流れ方向の上流側へ移動させ、そして、(3)第1の液と第2の液との合流点よりも第1の液の流れ方向の上流側で滞留した第2の液を、第1の液によって、第1の液と第2の液との合流点よりも第1の液の流れ方向の下流側へ移動させるという過程を経て、スラグ流を形成することができる。すなわち、第1の液に合流した第2の液を、第1の液と第2の液との合流点よりも第1の液の流れ方向の上流側に移動させた後、第1の液の流れ方向の上流側に移動した第2の液を、第1の液によって押し戻すように第1の液の流れ方向の下流側へ移動させる。また、第1の液の密度D1、及び第2の液の密度D2が、D1>D2の関係を満たすことで、第1の液に合流した第2の液は、第1の液内を上昇するような挙動を示すことができる。例えば、密度差によって第1の液内を第2の液が上昇するという挙動を利用することで、第1の液に合流した第2の液を、第1の液と第2の液との合流点よりも第1の液の流れ方向の上流側へ容易に移動させることができる。よって、本開示に係るスラグ流の形成方法によれば、第1の液と第2の液との合流点よりも第1の液の流れ方向の上流側へ移動した第2の液の量(第1の液と第2の液との合流点よりも第1の液の流れ方向の上流側で滞留した第2の液の量を含む。)に応じてスラグ長を調節することができるため、従来のスラグ流の形成方法に比べて、より簡便な方法でスラグ長を調節することができる。
本開示に係るスラグ流の形成方法によって形成されるスラグ流は、互いに相分離した2つの相(すなわち、第1の液を含む相、及び第2の液を含む相)が交互に流れるという流動様相を示す。ここで、スラグ流の流動様相について図1を参照して説明する。図1は、本開示に係るスラグ流の形成方法によって形成されるスラグ流の流動様相の一例を示す概略図である。
図1に示すように、スラグ流は、管路3内で互いに相分離した第1の液1と第2の液2とが交互に流れるという流動様相を示す。図1において、SL1は、第1の液1のスラグ長を表す。図1において、SL2は、第2の液2のスラグ長を表す。
<<段階(A)>>
段階(A)では、第1の液と、第1の液とは相溶しない第2の液と、を合流させる。本開示において、「相溶しない」とは、複数の液が互いに混ざり合わずに分離(すなわち、相分離)する性質(以下、「非相溶性」という場合がある。)を意味する。
[第1の液]
第1の液の密度D1は、第2の液の密度D2よりも大きい。すなわち、第1の液の密度D1、及び第2の液の密度D2は、D1>D2の関係を満たす。第1の液の密度D1、及び第2の液の密度D2が、D1>D2の関係を満たすことで、段階(B)において、第1の液に合流した第2の液を、第1の液と第2の液との合流点よりも第1の液の流れ方向の上流側へ容易に移動させることができる。段階(B)における第2の液の移動を容易にすることで、スラグ長の制御性を向上させることができる。本開示において、「液の密度」とは、温度25℃、及び標準気圧(具体的には1013.25hPa)における、液の体積に対する液の質量の比([液の質量]/[液の体積])を意味する。
第1の液の密度D1は、第2の液の密度D2よりも大きな値であれば制限されない。第1の液の密度D1は、スラグ長の制御性の観点から、100kg/m~2,000kg/mであることが好ましく、500kg/m~2,000kg/mであることがより好ましく、800kg/m~1,000kg/mであることが特に好ましい。
第1の液の粘度は、制限されない。第1の液の粘度は、スラグ長の制御性の観点から、0.1mPa・s~100mPa・sであることが好ましく、0.1mPa・s~50mPa・sであることがより好ましく、1mPa・s~10mPa・sであることが特に好ましい。
第1の液の温度は、制限されない。第1の液の温度は、例えば、第1の液の沸点以下の範囲で決定すればよい。第1の液の沸点が第2の液の沸点よりも高い場合、第1の液の温度は、第2の液の沸点以下の範囲であることが好ましい。第1の液の温度の下限は、第1の液が流動性を示す範囲であれば制限されない。第1の液の温度は、例えば、15℃以上(好ましくは20℃以上)の範囲で決定すればよい。例えば、第1の液が水である場合、第1の液の温度は、15℃~100℃の範囲で決定すればよい。
第1の液の組成は、制限されず、第2の液に対する非相溶性、及び第2の液の密度(すなわち、第1の液の密度が第2の液の密度よりも大きくなる範囲)に応じて決定すればよい。第1の液は、純物質、又は混合物(例えば、溶液)であってもよい。
第1の液としては、例えば、フッ素オイル、及び水が挙げられる。第1の液は、第2の液に対する非相溶性の観点から、フッ素オイル、又は水を含むことが好ましく、水を含むことがより好ましい。
フッ素オイルとしては、例えば、ハイドロフルオロエーテル、及びパーフルオロポリエーテルオイルが挙げられる。フッ素オイルの市販品としては、例えば、ノベック(3M社)が挙げられる。
第1の液がフッ素オイル又は水を含む場合、第1の液におけるフッ素オイル又は水の含有率は、制限されず、第2の液に対する非相溶性、及び目的とする密度に応じて決定すればよい。第1の液におけるフッ素オイル又は水の含有率は、第1の液の全質量に対して、例えば、90質量%~100質量%の範囲で決定すればよい。
第1の液が溶液又は分散系である場合、第1の液における溶媒又は分散媒の含有率は、制限されず、目的に応じて決定すればよい。第1の液における溶媒又は分散媒の含有率は、第1の液の全質量に対して、例えば、80質量%~99.9質量%の範囲で決定すればよい。
第1の液は、溶質として化合物を含んでいてもよい。化合物としては、例えば、重合開始剤、乳化剤、及びモノマーが挙げられる。
第1の液が溶質として化合物を含む場合、第1の液における化合物の含有率は、制限されず、目的に応じて決定すればよい。例えば、本開示に係るスラグ流の形成方法を用いて乳化重合を実施する場合、第1の液における化合物の含有率は、第1の液の全質量に対して、0.1質量%~10質量%の範囲で決定すればよい。
[第2の液]
第2の液の密度D2は、第1の液の密度D1よりも小さな値であれば制限されない。第2の液の密度D2は、スラグ長の制御性の観点から、100kg/m~2000kg/mであることが好ましく、500kg/m~2,000kg/mであることがより好ましく、800kg/m~1,000kg/mであることが特に好ましい。
第1の液の密度D1、及び第2の液の密度D2は、スラグ長の制御性の観点から、5kg/m≦D1-D2の関係を満たすことが好ましく、40kg/m≦D1-D2の関係を満たすことがより好ましく、80kg/m≦D1-D2の関係を満たすことが特に好ましい。「D1-D2」の上限は、制限されない。第1の液の密度D1、及び第2の液の密度D2は、D1-D2≦500kg/mの関係を満たすことが好ましく、D1-D2≦250kg/mの関係を満たすことがより好ましく、D1-D2≦100kg/mの関係を満たすことが特に好ましい。第1の液の密度D1、及び第2の液の密度D2は、D1-D2≦5kg/mの関係、又はD1-D2≦10kg/mの関係を満たしてもよい。
第2の液の粘度は、制限されない。第2の液の粘度は、スラグ長の制御性の観点から、0.1mPa・s~100mPa・sであることが好ましく、1mPa・s~50mPa・sであることがより好ましく、1mPa・s~10mPa・sであることが特に好ましい。
第2の液の温度は、制限されない。第2の液の温度は、例えば、第2の液の沸点以下の範囲で決定すればよい。第2の液の沸点が第1の液の沸点よりも高い場合、第2の液の温度は、第1の液の沸点以下の範囲であることが好ましい。第2の液の温度の下限は、第2の液が流動性を示す範囲であれば制限されない。第2の液の温度は、例えば、15℃以上(好ましくは20℃以上)の範囲で決定すればよい。例えば、第2の液がスチレンである場合、第2の液の温度は、15℃~145℃の範囲で決定すればよい。
第2の液の組成は、制限されず、第1の液に対する非相溶性、及び第1の液の密度(すなわち、第2の液の密度が第1の液の密度よりも小さくなる範囲)に応じて決定すればよい。第2の液は、純物質、又は混合物(例えば、溶液)であってもよい。
第2の液としては、例えば、炭化水素、シリコーンオイル、脂肪油、水、エーテル、及びフッ素オイルが挙げられる。
炭化水素としては、飽和炭化水素、不飽和炭化水素、脂環式炭化水素、及び芳香族炭化水素が挙げられる。具体的な炭化水素としては、例えば、スチレン、トルエン、ドデカン、及びシクロヘキサンが挙げられる。
シリコーンオイルとしては、例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、及び変性シリコーンオイルが挙げられる。シリコーンオイルは、例えば、信越化学工業株式会社製のKF-96(例えば、KF-96-0.65CS、KF-96-10CS、及びKF-96-100CS)として入手可能である。
脂肪油としては、例えば、オレイン酸、リノレン酸、及びコーン油が挙げられる。
エーテルとしては、例えば、ジメチルエーテル、エチルメチルエーテル、ジエチルエーテル、及びテトラヒドロフランが挙げられる。
フッ素オイルとしては、上記「第1の液」の項において説明したフッ素オイルが挙げられる。
第2の液は、第1の液に対する非相溶性の観点から、水、又は炭化水素を含むことが好ましく、炭化水素を含むことがより好ましく、芳香族炭化水素を含むことが特に好ましい。
第2の液が溶液又は分散系である場合、第2の液における溶媒又は分散媒の含有率は、制限されず、目的に応じて決定すればよい。第2の液における溶媒又は分散媒の含有率は、第2の液の全質量に対して、例えば、80質量%~99.9質量%の範囲で決定すればよい。
第2の液は、溶質として化合物を含んでいてもよい。化合物としては、例えば、重合開始剤、乳化剤、及びモノマーが挙げられる。
第2の液が溶質として化合物を含む場合、第2の液における化合物の含有率は、制限されず、目的に応じて決定すればよい。例えば、本開示に係るスラグ流の形成方法を用いて乳化重合を実施する場合、第2の液における化合物の含有率は、第2の液の全質量に対して、0.1質量%~10質量%の範囲で決定すればよい。
[方法、及び条件]
第1の液と第2の液との合流点において、第2の液に合流する第1の液の流れ方向と重力方向とのなす角θ1、及び第1の液に合流する第2の液の流れ方向と重力方向とのなす角θ2は、θ1<θ2の関係を満たすことが好ましい。θ1、及びθ2がθ1<θ2の関係を満たすことで、段階(B)において、第1の液の密度D1と第2の液の密度D2との差を利用して、第1の液に合流した第2の液を、第1の液と第2の液との合流点よりも第1の液の流れ方向の上流側へ容易に移動することができる。段階(B)における第2の液の移動を容易にすることで、スラグ長の制御性を向上させることができる。
ここで、第1の液と第2の液との合流点において、第2の液に合流する第1の液の流れ方向と重力方向とのなす角θ1、及び第1の液に合流する第2の液の流れ方向と重力方向とのなす角θ2について、図2を参照して説明する。図2は、流れ方向と重力方向とのなす角の一例を示す概略図である。
図2に示すように、第2の液に合流する第1の液の流れ方向FD1(以下、単に「流れ方向FD1」という場合がある。)と重力方向GDとのなす角θ1は、第1の液と第2の液との合流点Oで交わる第1の液の流れ方向FD1と重力方向GDとによって作られる角度である。
図2に示すように、第1の液に合流する第2の液の流れ方向FD2と重力方向GDとのなす角θ2は、第1の液と第2の液との合流点Oで交わる第2の液の流れ方向FD2(以下、単に「流れ方向FD2」という場合がある。)と重力方向GDとによって作られる角度である。
第1の液と第2の液との合流点において、第2の液に合流する第1の液の流れ方向と重力方向とのなす角θ1は、0°以上90°未満であることが好ましく、0°~45°であることがより好ましく、0°~30°であることがさらに好ましく、0°~15°であることが特に好ましい。θ1が上記範囲であることで、段階(B)において、第1の液の密度D1と第2の液の密度D2との差を利用して、第1の液に合流した第2の液を、第1の液と第2の液との合流点よりも第1の液の流れ方向の上流側へ容易に移動することができる。段階(B)における第2の液の移動を容易にすることで、スラグ長の制御性を向上させることができる。
第1の液の流量R1は、制限されない。第1の液の流量R1は、生産性の観点から、0.001mL/分以上であることが好ましく、0.01mL/分以上であることがより好ましく、0.1mL/分以上であることが特に好ましい。第1の液の流量R1は、安定なスラグ流の形成の観点から、1,000mL/分以下であることが好ましく、500mL/分以下であることがより好ましく、100mL/分以下であることが特に好ましい。
第2の液の流量R2は、制限されない。第2の液の流量R2は、生産性の観点から、0.001mL/分以上であることが好ましく、0.01mL/分以上であることがより好ましく、0.1mL/分以上であることが特に好ましい。第2の液の流量R2は、安定なスラグ流の形成の観点から、1,000mL/分以下であることが好ましく、500mL/分以下であることがより好ましく、100mL/分以下であることが特に好ましい。
第1の液の流量R1、及び第2の液の流量R2は、同一であっても異なっていてもよい。第1の液の流量R1、及び第2の液の流量R2は、R1>R2、又はR1<R2の関係を満たすことが好ましい。第1の液の流量R1、及び第2の液の流量R2が、R1>R2の関係を満たすことで、第1の液を含む相のスラグ長を第2の液を含む相のスラグ長よりも長くすることができる。第1の液の流量R1、及び第2の液の流量R2が、R1<R2の関係を満たすことで、第2の液を含む相のスラグ長を第1の液を含む相のスラグ長よりも長くすることができる。
段階(A)では、例えば、以下に示す構成要素を有する装置を用いることで、第1の液と第2の液とを合流させることができる。段階(A)では、第1の液が流れる第1の管路と、第2の液が流れる第2の管路と、第1の管路と第2の管路とが連通し、第1の液と第2の液とが合流する合流部と、合流部に接続し、合流した第1の液、及び第2の液が流れる第3の管路と、を有する装置(以下、「装置(A)」という場合がある。)の合流部で、第1の液と、第2の液と、を合流させることが好ましい。ここで、「合流した第1の液、及び第2の液」との用語は、第1の液と第2の液とを含むスラグ流を含む。以下、装置(A)の構成について説明する。ただし、装置(A)の構成は、以下の実施形態に制限されない。
第1の管路は、第1の液が流れる管路である。第1の管路の一方の端部は、第2の管路と連通することで、合流部を形成する。第1の管路は、合流部において第2の管路と、着脱可能、又は着脱不可能に連通していてもよい。第1の管路の他方の端部は、他の部材(例えば、第1の液を供給する供給装置、又は他の管路)と連通していてもよい。本開示において「連通する」との用語は、流体が流通できるように2つ以上の物を接続することを意味する。
第1の管路の材料としては、例えば、ガラス、樹脂、及び金属が挙げられる。
樹脂は、溶剤に対して耐性を有する樹脂であることが好ましい。樹脂としては、アクリル(アクリル樹脂ともいう。)、ポリカーボネート、ポリジメチルシロキサン、又はフッ素樹脂が好ましく、フッ素樹脂がより好ましい。フッ素樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、及びパーフルオロアルコキシアルカン(PFA)が挙げられる。
金属としては、例えば、ステンレス鋼が挙げられる。
第1の管路の断面形状は、制限されない。第1の管路の断面形状としては、例えば、真円、楕円、及び四角形が挙げられる。
第1の管路の径は、制限されない。第1の管路の外径は、例えば、1mm~100mmの範囲で決定すればよい。第1の管路の内径は、例えば、0.1mm~50mmの範囲で決定すればよい。本開示において、「内径」とは、特に断りのない限り、対象物の断面における内側の径の最大長さを意味する。本開示において、「外径」とは、特に断りのない限り、対象物の断面における外側の径の最大長さを意味する。
第2の管路は、第2の液が流れる管路である。第2の管路の一方の端部は、第1の管路と連通することで、合流部を形成する。第2の管路は、合流部において第1の管路と、着脱可能、又は着脱不可能に連通していてもよい。第2の管路の他方の端部は、他の部材(例えば、第2の液を供給する供給装置、又は他の管路)と連通していてもよい。
第2の管路の材料としては、例えば、上記した第1の管路の材料が挙げられる。第2の管路の材料は、第1の管路の材料と同一であっても異なっていてもよい。
第2の管路の断面形状は、制限されない。第2の管路の断面形状としては、例えば、真円、楕円、及び四角形が挙げられる。第2の管路の断面形状は、第1の管路の断面形状と同一であっても異なっていてもよい。
第2の管路の径は、制限されない。第2の管路の外径は、例えば、1mm~100mmの範囲で決定すればよい。第2の管路の内径は、例えば、0.1mm~50mmの範囲で決定すればよい。第2の管路の径は、第1の管路の径と同一であっても異なっていてもよい。
合流部は、第1の管路と第2の管路とが連通し、第1の液と第2の液とが合流する部分である。合流部の構造は、第1の管路を流れる第1の液、及び第2の管路を流れる第2の液を合流させることが可能な構造であれば制限されない。すなわち、合流部において、第1の管路、及び第2の管路は、液が流通できるように連なっていればよい。合流部は、第1の管路と第2の管路とが直接的に連通することによって形成されていてもよい。また、合流部は、第1の管路と第2の管路とが他の部材を介して間接的に連通することによって形成されていてもよい。
ここで、合流部の構造について図3を参照して説明する。図3は、本開示に係るスラグ流の形成方法に用いられる装置における合流部の一例を示す概略断面図である。
図3に示す合流部40では、第1の液が流れる第1の管路10と、第2の液が流れる第2の管路20と、合流した第1の液、及び第2の液(すなわち、スラグ流)が流れる第3の管路30とが連通している。図3に示す合流部40は、第1の管路10、第2の管路20、及び第3の管路30が互いに接続することによって一体的に形成されている。
図3において、第1の管路10、第2の管路20、及び第3の管路30は、同一平面上で配置されている。第1の管路10は、同一平面上で、第2の管路20と直角に接続している。第2の管路20は、同一平面上で、第3の管路30と直角に接続している。
第3の管路は、合流部に接続し、合流した第1の液、及び第2の液が流れる管路である。第3の管路は、合流部と、着脱可能、又は着脱不可能に接続していてもよい。
第3の管路の材料としては、例えば、上記した第1の管路の材料が挙げられる。第3の管路の材料は、第1の管路の材料と同一であっても異なっていてもよい。第3の管路の材料は、第2の管路の材料と同一であっても異なっていてもよい。
第3の管路の断面形状は、制限されない。第3の管路の断面形状としては、例えば、真円、楕円、及び四角形が挙げられる。第3の管路の断面形状は、第1の管路の断面形状と同一であっても異なっていてもよい。第3の管路の断面形状は、第2の管路の断面形状と同一であっても異なっていてもよい。
第3の管路の径は、制限されない。第3の管路の外径は、例えば、1mm~100mmの範囲で決定すればよい。第3の管路の内径は、例えば、0.1mm~50mmの範囲で決定すればよい。第3の管路の径は、第1の管路の径と同一であっても異なっていてもよい。第3の管路の径は、第2の管路の径と同一であっても異なっていてもよい。
<<段階(B)>>
段階(B)では、第1の液に合流した第2の液を、第1の液と第2の液との合流点よりも第1の液の流れ方向の上流側へ移動させる(例えば、図4(a)~図4(b)参照)。段階(B)では、第1の液と第2の液との合流点よりも第1の液の流れ方向の上流側へ移動させる第2の液の量(第1の液と第2の液との合流点よりも第1の液の流れ方向の上流側で滞留した第2の液の量を含む。)に応じてスラグ長を調節することができる。
ここで、段階(B)について図4を参照して説明する。図4は、本開示に係るスラグ流の形成方法によるスラグ流の形成過程の一例を示す概略図である。
図4(a)に示すように、流れ方向FD2へ流れる第2の液2は、流れ方向FD1へ流れる第1の液1に合流する。
図4(a)に示すように、第1の液1に合流した第2の液2を、第1の液1と第2の液2との合流点よりも流れ方向FD1の上流側(すなわち、流れ方向FD1の反対方向)へ移動させる。上記したように、例えば、第1の液1の密度と第2の液2の密度との差(すなわち、第2の液2の密度が第1の液1の密度よりも小さいこと)を利用して、第1の液1に合流した第2の液2を、流れ方向FD1の上流側へ移動させることができる。
段階(B)において、第1の液と第2の液との合流点よりも第1の液の流れ方向の上流側へ移動する第2の液の量は、例えば、第1の液の流量R1、及び第2の液の流量R2によって調節することができる。第1の液の流量R1を第2の液の流量R2よりも大きくすることで、第1の液の流れ方向の上流側へ移動する第2の液の量を少なくすることができる。一方、第2の液の流量R2を第1の液の流量R1よりも大きくすることで、第1の液の流れ方向の上流側へ移動する第2の液の量を多くすることができる。
<<段階(C)>>
段階(C)では、第1の液と第2の液との合流点よりも第1の液の流れ方向の上流側で滞留した第2の液を、第1の液によって、第1の液と第2の液との合流点よりも第1の液の流れ方向の下流側へ移動させる(例えば、図4(b)~図4(d)参照)。ここで、「滞留」との用語は、第2の液が見かけ上静止していること、及び第1の液の流れ方向の上流側への第2の液の移動が滞ることを含む。
図4(b)に示すように、第1の液1と第2の液2との合流点よりも流れ方向FD1の上流側へ移動した第2の液2は、第1の液1と第2の液2との合流点よりも流れ方向FD1の上流側で滞留している。第2の液2の滞留は、例えば、流れ方向FD1へ流れる第1の液1によって受ける力によって生じていると考えられる。
図4(c)に示すように、滞留した第2の液2を、第1の液1によって流れ方向FD1の下流側へ移動させる。第1の液1による第2の液2の移動は、例えば、第1の液1の流れを遮るように第2の液が滞留することによって起こると考えられる。第1の液1の流れを遮るように第2の液が滞留することで、第2の液2は、第1の液1によって第2の液2が押し流されるように移動する。
図4(d)に示すように、滞留した第2の液2を、第1の液1によって、第1の液1と第2の液2との合流点よりも流れ方向FD1の下流側へ移動させる。図4(d)に示すように、流れ方向FD1の下流側へ移動した第2の液2は、流れ方向の前後を第1の液1によって挟まれた状態で流れる。
本開示に係るスラグ流の形成方法においては、例えば図4(a)~図4(d)に示すような過程を繰り返すことで、第1の液と第2の液とが交互に流れるスラグ流を形成することができる。
<<段階(D)>>
本開示に係るスラグ流の形成方法は、第1の液と第2の液との合流点よりも第1の液の流れ方向の上流側へ移動した第2の液を、第1の液と第2の液との合流点よりも第1の液の流れ方向の上流側で滞留させて、重力方向において第1の液と第2の液とを上下に配置すること(以下、段階(D)という場合がある。)を含むことが好ましい。本開示に係るスラグ流の形成方法が段階(D)を含むことで、スラグ流の形成性を向上させることができる。本開示において、「重力方向において第1の液と第2の液とを上下に配置する」とは、水平方向から第1の液と第2の液とを観察した場合に、第1の液、及び第2の液の一方が上側に位置し、第1の液、及び第2の液の他方が下側に位置することを意味する。例えば、図4(b)に示される流れ方向FD1を重力方向と仮定した場合、図4(b)は、重力方向において上下に配置された第1の液1及び第2の液2を示す。本開示に係るスラグ流の形成方法が段階(D)を含む場合、段階(D)は、段階(B)と段階(C)との間で実施することが好ましい。
<<液の滞留方法>>
本開示に係るスラグ流の形成方法では、例えば、以下に示す滞留部を有する装置を用いることで、第2の液を効果的に滞留させることができる。上記装置(A)を用いて本開示に係るスラグ流の形成方法を実施する場合、本開示に係るスラグ流の形成方法は、第1の管路内に位置し、第1の液と第2の液との合流点よりも第1の液の流れ方向の上流側へ移動した第2の液を滞留させる滞留部で、第2の液を滞留させることを含むことが好ましい。第1の管路内に滞留部を配置することで、第2の液を容易に滞留させることができる。また、滞留部で第2の液を滞留させることで、第1の液と第2の液との合流点よりも第1の液の流れ方向の上流側で滞留した第2の液の量を安定的に調節することができるため、スラグ長の制御性を向上させることができる。
滞留部としては、第1の液と第2の液との合流点よりも第1の液の流れ方向の上流側へ移動した第2の液を滞留させることができる部材であれば制限されない。滞留部は、第1の管路とは独立した部材であってもよい。また、滞留部は、第1の管路によって構成される部材であってもよい。
以下、滞留部について図5~図8を参照しながら説明する。図5~図8は、それぞれ、本開示に係るスラグ流の形成方法に用いられる装置における滞留部の一例を示す概略断面図である。
ある実施形態において、滞留部は、第1の液の流れ方向の下流側から上流側に向かって内径が小さくなっている縮径部であることが好ましい。縮径部によって、第1の液の流れ方向の上流側への第2の液の移動を滞らせることができるため、第2の液を容易に滞留させることができる。
縮径部では、縮径部を通過する液の流れの断面積を減少させるように内径が小さくなっていればよい。縮径部の内径は、第1の液の流れ方向の下流側から上流側に向かって、線形的、又は非線形的(例えば、曲線状、又は階段状)に小さくなっていてもよい。
縮径部は、第1の管路の内径を小さくすることによって形成されてもよい。また、縮径部は、第1の管路とは独立した部材によって形成されてもよい。縮径部が第1の管路とは独立した部材である場合、縮径部の材料としては、例えば、樹脂、及び金属が挙げられる。樹脂としては、例えば、第1の管路の材料として既述した樹脂が挙げられる。金属としては、例えば、第1の管路の材料として既述した金属が挙げられる。
例えば、図5に示す合流部41では、第1の液が流れる第1の管路11と、第2の液が流れる第2の管路21と、合流した第1の液、及び第2の液が流れる第3の管路31とが連通している。第1の管路11内には、滞留部50として、流れ方向FD1の下流側から上流側に向かって内径が小さくなっている縮径部が設けられている。図5に示す滞留部50では、第1の液の流れ方向の上流側で第1の管路11の内径が小さくなっている。
ある実施形態において、滞留部は、第1の液の流れ方向の下流側から上流側に向かって内径が小さくなっており、かつ、合流部の中心から滞留部までの距離L1(以下、単に「距離L1」という場合がある。)を調節可能な縮径部であることも好ましい。本開示において、「合流部の中心」とは、第1の管路の中心線と第2の管路の中心線との交点を意味する。本開示において、「合流部の中心から滞留部まで」とは、合流部の中心から、第1の液の流れ方向の最も下流側に位置する、滞留部の端部までを意味する。距離L1を調節可能な縮径部によれば、距離L1を調節することによってスラグ長を調節することができる。例えば、距離L1を短くすることで、滞留する第2の液の量が少なくなるため、スラグ長を短くすることができる。また、距離L1を長くすることで、滞留する第2の液の量が多くなるため、スラグ長を長くすることができる。具体的に、滞留部は、第1の液と第2の液との合流点よりも第1の液の流れ方向の上流側で第1の管路内に挿通され、第1の管路の内径よりも小さい内径を有する管路の端部であることが好ましい。例えば、第1の管路内に挿通された管路の端部の位置を、合流部の中心に近づけることで、距離L1を短くすることができる。また、第1の管路内に挿通された管路の端部の位置を、合流部の中心から離間させることで、距離L1を長くすることができる。滞留部として、第1の管路内に挿通された管路の材料としては、例えば、上記した第1の管路の材料が挙げられる。
例えば、図6に示す合流部42では、第1の液が流れる第1の管路12と、第2の液が流れる第2の管路22と、合流した第1の液、及び第2の液が流れる第3の管路32とが連通している。第1の管路12内には、滞留部51として、第1の液と第2の液との合流点よりも第1の液の流れ方向FD1の上流側で第1の管路12内に挿通され、第1の管路の内径よりも小さい内径を有する管路の端部が設けられている。図6においては、第1の管路12内に挿通された管路を上下に移動させることによって、滞留部51の位置を調節することができる。図6において、Cは、合流部の中心を示す。図6において、L1は、合流部の中心Cから滞留部51までの距離を示す。図6において、L2は、第1の管路12の内径を示す。
ある実施形態において、滞留部は、内径が部分的に小さくなっている狭窄部であることも好ましい。ここで、「内径が部分的に小さくなっている」とは、狭窄部の前後にある各部の内径に比べて、狭窄部の内径が小さいことを意味する。狭窄部によって、第1の液の流れ方向の上流側への第2の液の移動を滞らせることができるため、第2の液を容易に滞留させることができる。
狭窄部では、狭窄部を通過する液の流れの断面積を減少させるように内径が小さくなっていればよい。
狭窄部は、第1の管路を部分的に狭窄することによって形成されてもよい。また、狭窄部は、第1の管路とは独立した部材によって形成されてもよい。狭窄部が第1の管路とは独立した部材である場合、狭窄部の材料としては、例えば、樹脂、及び金属が挙げられる。樹脂としては、例えば、第1の管路の材料として既述した樹脂が挙げられる。金属としては、例えば、第1の管路の材料として既述した金属が挙げられる。
例えば、図7に示す合流部43では、第1の液が流れる第1の管路13と、第2の液が流れる第2の管路23と、合流した第1の液、及び第2の液が流れる第3の管路33とが連通している。第1の管路13内には、滞留部52として、内径が部分的に小さくなっている狭窄部が設けられている。滞留部52では、第1の管路13の内壁面から中央へ突出した構造によって内径が部分的に小さくなっている。
ある実施形態において、滞留部は、網目状の部材であることも好ましい。網目状の部材によって、第1の液の流れ方向の上流側への第2の液の移動を滞らせることができるため、第2の液を容易に滞留させることができる。網目状の部材の材料としては、例えば、樹脂、及び金属が挙げられる。樹脂としては、例えば、第1の管路の材料として既述した樹脂が挙げられる。金属としては、例えば、第1の管路の材料として既述した金属が挙げられる。
例えば、図8に示す合流部44では、第1の液が流れる第1の管路14と、第2の液が流れる第2の管路24と、合流した第1の液、及び第2の液が流れる第3の管路34とが連通している。第1の管路14内には、滞留部53として、網目状の部材が設けられている。滞留部53は、第1の管路14内を塞ぐように設けられている。
ある実施形態において、滞留部は、第2の液との親和性が高い部材であってもよい。第2の液との親和性が高い部材によって、第1の液の流れ方向の上流側への第2の液の移動を滞らせることができるため、第2の液を容易に滞留させることができる。例えば、第2の液との親和性が高い材料(例えば、第2の液が疎水性である場合には疎水性の材料)を用いて第1の管路の内壁を表面処理することで、第1の管路内に滞留部を設けることができる。また、第2の液との親和性が高い材料を用いて、上記した縮径部等の滞留部を表面処理してもよい。
合流部の中心から滞留部までの距離L1は、1mm以上であることが好ましく、2mm以上であることがより好ましく、4mm以上であることが特に好ましい。距離L1が上記範囲であることで、スラグ長を長くすることができる。距離L1の上限は、制限されず、目的とするスラグ長に応じて決定すればよい。距離L1は、例えば、100mm以下(好ましくは10mm以下)の範囲で決定すればよい。
合流部の中心から滞留部までの距離L1、及び第1の管路の内径L2は、L1>L2の関係を満たすことが好ましい。第1の液と第2の液との合流点から滞留部までの距離L1、及び第1の管路の内径L2が、L1>L2の関係を満たすことで、スラグ長を長くすることができる。第1の管路の内径L2は、合流部の中心から滞留部までの範囲における第1の管路の内径を指す。
<<本開示に係るスラグ流の形成方法の一例>>
以下、本開示に係るスラグ流の形成方法の一例について、図9を参照して説明する。図9は、本開示に係るスラグ流の形成方法に用いられる装置の全体構成の一例を示す概略図である。
図9に示す装置100は、第1の管路15と、第2の管路25と、第3の管路35と、合流部45と、供給部60と、供給部61と、ポンプ70と、ポンプ71と、を有する。装置100は、合流部45で第1の液と第2の液とを合流させることによってスラグ流を形成することができる装置である。装置100は、上記した装置(A)の一例である。
合流部45は、第1の管路15と第2の管路25とが連通する部分である。合流部45では、第1の管路15、第2の管路25、及び第3の管路35が互いに接続している。
第1の管路15は、第1の液が流れる管路である。第1の管路15の一方の端部には、第2の管路25、及び第3の管路35が接続している。
第1の管路15の他方の端部には、供給部60が接続している。供給部60は、第1の液を貯留し、そして、第1の管路15を経由して合流部45へ第1の液を供給するための装置である。
第1の管路15の途中には、ポンプ70が設けられている。ポンプ70は、供給部60に貯留された第1の液を合流部45へ供給する装置である。
第2の管路25は、第2の液が流れる管路である。第2の管路25の一方の端部には、第1の管路15、及び第3の管路35が接続している。
第2の管路25の他方の端部には供給部61が接続している。供給部61は、第2の液を貯留し、そして、第2の管路25を経由して合流部45へ第2の液を供給するための装置である。
第2の管路25の途中には、ポンプ71が設けられている。ポンプ71は、供給部61に貯留された第2の液を合流部45へ供給する装置である。
第3の管路35は、合流した第1の液、及び第2の液が流れる管路である。
次に、図9に示す装置100を用いた、本開示に係るスラグ流の形成方法の一例について図9を参照して説明する。
供給部60に貯留した第1の液を合流部45へ供給すると共に、供給部61に貯留した第2の液を合流部45へ供給することによって、合流部45内で、供給部60から合流部45へ供給した第1の液と、供給部61から合流部45へ供給した第2の液と、を合流させる。
合流部45では、重力方向に沿って流れる第1の液と、水平方向に沿って流れる第2の液とが合流するように、第1の管路15、及び第2の管路25が連通している。すなわち、合流部45において、第2の液に合流する第1の液の流れ方向と重力方向とのなす角θ1は、0°に調節されている。また、合流部45において、第1の液に合流する第2の液の流れ方向と重力方向とのなす角θ2は、90°に調節されている。
合流部45内で合流した第1の液、及び第2の液は、図4(a)~図4(d)に示すような過程を繰り返すことでスラグ流を形成する。そして、合流部45内で形成されたスラグ流は、第3の管路35を経由して排出される。
<<用途>>
本開示に係るスラグ流の形成方法は、スラグ長を容易に調節することができるため、種々の用途に適用することができる。本開示に係るスラグ流の形成方法の用途としては、例えば、有機合成反応、粒子形成反応、及び抽出方法が挙げられる。
本開示に係るスラグ流の形成方法は、有機合成反応に用いられることが好ましい。有機合成反応においては、本開示に係るスラグ流の形成方法によって形成されるスラグ流を反応場として利用することができる。有機合成反応としては、例えば、重合(例えば、乳化重合)、及び相間移動触媒を用いた有機合成反応(例えば、アルキル化反応、及び酸化反応)が挙げられる。
本開示に係るスラグ流の形成方法は、粒子形成反応に用いられることが好ましい。粒子形成反応においては、本開示に係るスラグ流の形成方法によって形成されるスラグ流を反応場として利用することができる。粒子形成反応としては、例えば、有機粒子、又は無機粒子を形成する反応が挙げられる。例えば、有機粒子を形成する反応においては、上記した有機合成反応(例えば、乳化重合)を利用することができる。また、本開示に係るスラグ流の形成方法は、顔料粒子を形成する反応に用いられてもよい。
本開示に係るスラグ流の形成方法は、抽出方法に用いられることが好ましい。抽出方法においては、第1の液、及び第2の液の一方の液に含まれる成分を、第1の液、及び第2の液の他方の液に抽出することができる。
<有機化合物の製造方法>
本開示に係る有機化合物の製造方法は、本開示に係るスラグ流の形成方法を含む。本開示に係る有機化合物の製造方法によれば、簡便な方法でスラグ長を調節することができるため、スラグ流を反応場として種々の有機合成反応を進行させることができる。
有機合成反応としては、例えば、上記「用途」の項において説明した有機合成反応が挙げられる。有機合成反応の条件としては、制限されず、公知の条件を適用することができる。
ここで、有機合成反応の一例である乳化重合について説明する。乳化重合においては、例えば、重合開始剤、乳化剤、及び水を含む第1の液と、モノマー、及び有機溶媒(例えば、炭化水素)を含む第2の液と、を合流させることによって形成したスラグ流を反応場として利用することで、モノマーの重合を進行させることができる。モノマーとしては、例えば、スチレン、アクリル酸エステル(例えば、アクリル酸メチル)、及びメタクリル酸エステル(例えば、メタクリル酸メチル)が挙げられる。例えば、モノマーとしてスチレンを乳化重合することによって、ポリスチレンを製造することができる。
本開示に係る有機化合物の製造方法によって得られる有機化合物は、低分子化合物、又は高分子化合物であってもよい。
<粒子の製造方法>
本開示に係る粒子の製造方法は、本開示に係るスラグ流の形成方法を含む。本開示に係る粒子の製造方法によれば、簡便な方法でスラグ長を調節することができるため、スラグ流を反応場として種々の粒子を製造することができる。
本開示に係る粒子の製造方法においては、例えば、上記した乳化重合を利用することで、有機粒子を製造することができる。例えば、モノマーとしてスチレンを乳化重合することによって、ポリスチレン粒子を製造することができる。
本開示に係る粒子の製造方法によって得られる粒子は、有機粒子、又は無機粒子であってもよい。また、粒子は、顔料粒子であってもよい。
<抽出方法>
本開示に係る抽出方法は、本開示に係るスラグ流の形成方法を含む。本開示に係る抽出方法によれば、簡便な方法でスラグ長を調節することができるため、スラグ流において隣り合う第1の液に含まれる成分を、第2の液に抽出することができる。また、スラグ流において隣り合う第2の液に含まれる成分を、第1の液に抽出することもできる。
抽出方法としては、例えば、ドデカン(第2の液)に含まれるフェノール成分を水相(第1の液)に抽出する方法が挙げられる。
以下、実施例により本開示を詳細に説明するが、本開示はこれらに制限されるものではない。
<装置の構成>
実施例、及び比較例では、図10に示すような構成要素を有する合流部を有する装置を用いた。図10は、実施例、及び比較例で用いた合流部の構成を示す概略図である。
図10に示す合流部46では、T字状の配管80(以下、単に「配管80」という場合がある。)に、連結部材(不図示)によって、配管81、配管82、及び配管83がそれぞれ接続している。
配管80内には、滞留部(不図示)が設けられている。滞留部としては、(1)図5に示すような構造を有する、配管80と配管81との接続部で形成された縮径部(以下、滞留部の種類において「1」と表記する。)、又は(2)図6に示すような構造を有する、配管80内に挿通された配管81の端部(以下、滞留部の種類において「2」と表記する。)を適用した。
配管81を経由して配管80内に導入された液、及び配管82を経由して配管80内に導入された液は、配管80内で合流することができる。
図10において、L1は、合流部の中心から滞留部までの距離を示す。
図10において、GDは、重力方向を示す。
<実施例1>
以下の条件で、配管81内に水相(第1の液)を導入し、そして、配管82内に油相(第2の液)を導入した。合流部46で水相と油相とを合流させることによって、スラグ流を形成した。
(条件)
・水相の種類:水
・油相の種類:スチレン
・合流部の配置:垂直
・滞留部の種類:1
・距離L1:3.5mm
・配管80の内径:2mm
・配管81の外径:1.6mm
・配管81の内径:1mm
・流量(水相):1mL/分
・流量(油相):1mL/分
上記条件における「合流部の配置」について説明する。合流部の配置が「垂直」であるとは、配管81を経由して配管80内に導入された液が配管80内を重力方向(図10においてGDで示す方向)に流れるように、配管80を配置したことを意味する。すなわち、配管80内に導入される液の流れ方向と重力方向とのなす角は、0°である。一方、配管82を経由して配管80内に導入される液の流れ方向と重力方向とのなす角は、90°である。
<実施例2~21、及び比較例1~3>
表1~表3の記載にしたがって条件を変更したこと以外は、実施例1と同様の方法によって、スラグ流を形成した。
<実施例20>
表3の記載にしたがって条件を変更したこと、配管81内に油相(フッ素オイル、第1の液)を導入したこと、及び配管82に水相(水、第2の液)を導入したこと以外は、実施例1と同様の方法によって、スラグ流を形成した。
<評価>
[スラグ長の制御性]
配管80と配管83との接続部から下流側へ50cmの位置(以下、「観察地点」という。)で、配管83内を流れるスラグ流における水相のスラグ長、及び油相のスラグ長を、一定の間隔(具体的には30秒毎)でそれぞれ測定した。スラグ長の測定は、観察地点に設けた定規を用いて目視で測定した。スラグ長の測定を10回繰り返すことによって算出したスラグ長の偏差に基づいて、以下の基準に従って、スラグ長の制御性を評価した。評価結果を表1~3に示す。
(基準)
A:スラグ長の偏差が±5%以内である。
B:スラグ長の偏差が±5%を超える。
Figure 0007267442000001
Figure 0007267442000002
Figure 0007267442000003
各表において、図10に示す配管82の寸法、及び配管83の寸法は、それぞれ、配管81の寸法と同じである。
各表において、「密度差」の欄に記載された数値は、水相の密度と油相の密度との差([水相の密度]-[油相の密度])を表す。「密度差」の欄に記載された数値が正の値である場合、水相の密度が油相の密度よりも大きいことを意味する。「密度差」の欄に記載された数値が負の値である場合、水相の密度が油相の密度よりも小さいことを意味する。
各表において、「合流部の配置」の欄が「垂直」である場合、配管81を経由して配管80内に導入された液が配管80内を重力方向(図10においてGDで示す方向)に流れるように、配管80を配置したことを意味する。すなわち、配管80内に導入される液の流れ方向と重力方向とのなす角は、0°である。一方、配管82を経由して配管80内に導入される液の流れ方向と重力方向とのなす角は、90°である。
各表において、「合流部の配置」の欄が「水平」である場合、配管80内で第1の液と第2の液とが水平面に沿って合流するような位置に配管80を配置したことを意味する。
各表において、「滞留部」の欄が「1」である場合、図5に示すような構造を有する、配管80と配管81との接続部で形成された縮径部を適用したことを意味する。
各表において、「滞留部」の欄が「2」である場合、図6に示すような構造を有する、配管80内に挿通された配管81の端部を適用したことを意味する。
各表において、「配管80の内径」は、第1の管路の内径L2に対応する。
表1~表3より、実施例1~実施例20のスラグ長の偏差は、比較例1~3に比べて小さいことがわかった。上記結果より、実施例1~実施例20のスラグ長の制御性は、比較例1~3に比べて高いことがわかった。
2019年9月24日に出願された日本国特許出願2019-173323号の開示は、その全体が参照により本明細書に取り込まれる。本明細書に記載された全ての文献、特許出願、及び技術規格は、個々の文献、特許出願、及び技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記載された場合と同程度に、本明細書に参照により取り込まれる。

Claims (21)

  1. 第1の液と、前記第1の液とは相溶しない第2の液と、を合流させることと、
    前記第1の液に合流した前記第2の液を、前記第1の液と前記第2の液との合流点よりも前記第1の液の流れ方向の上流側へ移動させることと、
    前記第1の液と前記第2の液との合流点よりも前記第1の液の流れ方向の上流側で滞留した前記第2の液を、前記第1の液によって、前記第1の液と前記第2の液との合流点よりも前記第1の液の流れ方向の下流側へ移動させることと、を含み、
    前記第1の液の密度D1、及び前記第2の液の密度D2が、D1>D2の関係を満たす
    スラグ流の形成方法。
  2. 前記第1の液と前記第2の液との合流点において、前記第2の液に合流する前記第1の液の流れ方向と重力方向とのなす角θ1、及び前記第1の液に合流する前記第2の液の流れ方向と重力方向とのなす角θ2が、θ1<θ2の関係を満たす請求項1に記載のスラグ流の形成方法。
  3. 前記第1の液と前記第2の液との合流点において、前記第2の液に合流する前記第1の液の流れ方向と重力方向とのなす角θ1が、0°以上90°未満である請求項1又は請求項2に記載のスラグ流の形成方法。
  4. 前記第1の液と前記第2の液との合流点よりも前記第1の液の流れ方向の上流側へ移動した前記第2の液を、前記第1の液と前記第2の液との合流点よりも前記第1の液の流れ方向の上流側で滞留させて、重力方向において前記第1の液と前記第2の液とを上下に配置することを含む請求項1~請求項3のいずれか1項に記載のスラグ流の形成方法。
  5. 前記第1の液の密度D1、及び前記第2の液の密度D2が、5kg/m≦D1-D2の関係を満たす請求項1~請求項4のいずれか1項に記載のスラグ流の形成方法。
  6. 前記第1の液の流量R1、及び前記第2の液の流量R2が、R1>R2の関係、又はR1<R2の関係を満たす請求項1~請求項5のいずれか1項に記載のスラグ流の形成方法。
  7. 前記第1の液が流れる第1の管路と、
    前記第2の液が流れる第2の管路と、
    前記第1の管路と前記第2の管路とが連通し、前記第1の液と前記第2の液とが合流する合流部と、
    前記合流部に接続し、合流した前記第1の液、及び前記第2の液が流れる第3の管路と、
    を有する装置の前記合流部で、前記第1の液と、前記第2の液と、を合流させる請求項1~請求項6のいずれか1項に記載のスラグ流の形成方法。
  8. 前記第1の管路内に位置し、前記第1の液と前記第2の液との合流点よりも前記第1の液の流れ方向の上流側へ移動した前記第2の液を滞留させる滞留部で、前記第2の液を滞留させることを含む請求項7に記載のスラグ流の形成方法。
  9. 前記滞留部が、前記第1の液の流れ方向の下流側から上流側に向かって内径が小さくなっている縮径部である請求項8に記載のスラグ流の形成方法。
  10. 前記滞留部が、前記第1の液の流れ方向の下流側から上流側に向かって内径が小さくなっており、かつ、前記合流部の中心から前記滞留部までの距離L1を調節可能な縮径部である請求項8に記載のスラグ流の形成方法。
  11. 前記滞留部が、前記第1の液と前記第2の液との合流点よりも前記第1の液の流れ方向の上流側で前記第1の管路内に挿通され、前記第1の管路の内径よりも小さい内径を有する管路の端部である請求項8に記載のスラグ流の形成方法。
  12. 前記滞留部が、内径が部分的に小さくなっている狭窄部である請求項8に記載のスラグ流の形成方法。
  13. 前記滞留部が、網目状の部材である請求項8に記載のスラグ流の形成方法。
  14. 前記合流部の中心から前記滞留部までの距離L1が、1mm以上である請求項8~請求項13のいずれか1項に記載のスラグ流の形成方法。
  15. 前記合流部の中心から前記滞留部までの距離L1、及び前記第1の管路の内径L2が、L1>L2の関係を満たす請求項8~請求項14のいずれか1項に記載のスラグ流の形成方法。
  16. 有機合成反応に用いられる請求項1~請求項15のいずれか1項に記載のスラグ流の形成方法。
  17. 粒子形成反応に用いられる請求項1~請求項15のいずれか1項に記載のスラグ流の形成方法。
  18. 抽出方法に用いられる請求項1~請求項15のいずれか1項に記載のスラグ流の形成方法。
  19. 請求項1~請求項15のいずれか1項に記載のスラグ流の形成方法を含む有機化合物の製造方法。
  20. 請求項1~請求項15のいずれか1項に記載のスラグ流の形成方法を含む粒子の製造方法。
  21. 請求項1~請求項15のいずれか1項に記載のスラグ流の形成方法を含む抽出方法。
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