JP7277251B2 - 撮像装置およびその制御方法 - Google Patents

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本発明は、撮像装置およびその制御方法に関する。
デジタルカメラなどの撮像装置において、非常に明るい環境下での撮影のために、撮影光量の透過率を低下させて撮影する技法が知られている。これは、明るい環境下であっても、絞りを開いて被写界深度の浅い被写体表現を実現するため、又は長秒露光を行っても飽和を発生させずに被写体(例えば、滝等)の動いた軌跡を表現するためであり、従来はNDフィルタ等の光学フィルタを用いて行われていた。
これに対し、特許文献1は、光電変換部により変換された電荷を蓄積部に複数回転送し、複数回転送された電荷をまとめて蓄積することで、露光時間、露光量などの条件を高速かつ自在に変化させることができる固体撮像装置を開示している。この件を応用して撮像素子の動作を制御することで、1フレーム期間において、短い蓄積期間を1フレーム期間に均等に分散させ、複数回まとめて蓄積することで光学フィルタを用いずに光量調整を可能としつつ、かつ、自然な動画を得ることができる。
また、特許文献2は、フォトダイオードにおける光電変換部からの電荷がフローティングディフュージョン部(FD部)に転送されることにより、フローティングディフュージョン部の電位が光に応じて変化する固体撮像装置を開示している。また、特許文献2では、FD部で発生するリセットによる固定パターンノイズに対し、信号電荷を転送前の暗出力をサンプリングしてコンデンサに蓄積しておき、明出力との差をとることで固定パターンノイズを除去する技術も開示されている。また、特許文献3は、各々異なるシェーディング補正を施された複数枚の露光画像データを多重加算して合成画像データを作成する際に、ノイズ低減用のダーク画像データに対しても、シェーディング補正の影響を考慮した補正を行う撮像装置を開示している。
特開2010-157893号公報 特開平9-46596号公報 特許第05889324号公報
しかしながら、特許文献1においては、FD部においてリセットにより発生するノイズ等の、固定パターンノイズの影響を抑制する構成が用いられておらず、ノイズにより画質が悪化してしまう。また、特許文献2の撮像装置では、FD部におけるリセットによる固定パターンノイズを暗出力として差し引くことで画質を向上させている。しかしながら、特許文献1のように1フレーム内で複数回の蓄積を行う際には、この他に光電変換部から電荷を保持するメモリ部に電荷を転送する際に発生するタイプの固定パターンノイズが存在する。特許文献2においては、メモリ部への転送の際に生じる固定パターンノイズに対する対策がなされておらず、差し引きされずに残ってしまうため、画質が悪化してしまう。また、特許文献3の撮像装置では、露光された画像にシェーディング補正が施されることによってノイズ低減演算に生じる誤差の影響を、ノイズ低減演算に用いるダーク画像に対してもそれに応じた数値的な演算を施すことで打ち消している。しかし、特許文献1のように複数回露光を行う際には、補正すべき固定パターンノイズがフローティングディフュージョン領域に発生するものと、蓄積部とフォトダイオード間の経路通過時に発生するものの2種類がある。さらに、固定パターンノイズは、一撮影周期中にそれぞれ異なる回数発生している。そのため、各々発生回数が異なる複数の種類のノイズの影響を単一のダーク画像から再現することは困難であり、ノイズ低減演算において差し引きすべき固定パターンノイズを正確に推測できず、ノイズ低減が不十分となり画質が劣化する恐れがある。
本発明は、光学フィルタを用いずに光量調整を行いつつも、撮像素子における固定パターンノイズの影響を抑制可能な撮像装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の撮像装置は、1つの光電変換部に対して少なくとも1つの電荷保持部を有する画素を2次元に配列した撮像素子と、前記撮像素子を制御し、シャッタを開いた状態で撮像した第1の画像とシャッタを閉じた状態で撮像した第2の画像とを取得する取得手段と、前記第2の画像を用いて前記第1の画像を補正する補正手段と、を備える。前記取得手段は、前記第1の画像を、1撮影周期中に前記電荷保持部に時分割で電荷を蓄積して取得し、前記第2の画像を、前記第1の画像に対応する時分割の回数以下の回数で前記電荷保持部に電荷を蓄積して取得し、前記第2の画像に対応する1回あたりの露光蓄積時間は、前記第1の画像に対応する1回あたりの露光蓄積時間より短い。
本発明によれば、光学フィルタを用いずに光量調整を行いつつも、撮像素子における固定パターンノイズの影響を抑制可能な撮像装置を提供することができる。
撮像装置の外観を示す図である。 撮像装置の構成を示す図である。 撮像素子の回路を示す図である。 読み出し回路を示す図である。 第1実施形態における、撮像素子の駆動シーケンスを示すタイミングチャートである。 従来例における、撮像素子の駆動シーケンスを示すタイミングチャートである。 第2実施形態における、撮像素子の駆動シーケンスを示すタイミングチャートである。 第3実施形態における、撮像素子の駆動シーケンスを示すタイミングチャートである。 第3実施形態における、撮像装置の構成を示す図である。 第3実施形態における、撮像動作を示すフローチャートである。
(第1実施形態)
図1は、撮像装置100の外観図である。図1(A)は撮像装置100の正面図、図1(B)は撮像装置100の背面図である。撮像装置10は、例えば、静止画および動画の撮影が可能なデジタルモーションカメラである。本実施形態では、撮像装置本体とレンズが一体となった撮像装置の例を説明するがこれに限られるものではなく、例えば、レンズ交換式のデジタル一眼カメラであってもよい。また、撮像素子184から出力される画像信号を処理する画像処理部は、必ずしも撮像装置の一部として構成される必要はなく、撮像素子184や撮像光学系とは別のハードウェアにより構成されていてもよい。また、画像処理部の機能の全部又は一部を、撮像素子184に搭載するようにしてもよい。
撮像装置100は、撮像装置本体151、撮像装置本体151の正面部に撮像光学系152、撮像装置本体151の上面部にスイッチST154を備える。また、撮像装置100は撮像装置本体151の背面部に、表示部153、スイッチMV155、選択レバー156、メニューボタン157、アップスイッチ158、ダウンスイッチ159、ダイアル160および再生ボタン161を備える。
撮像装置本体151は、内部に撮像素子184やシャッタ装置を収納した撮像装置100の本体部である。撮像光学系152は、撮像素子184に被写体の光学像を結像するための光学系であり、内部にレンズや絞りを有している。表示部153は、撮影情報や映像を表示するための表示部である。表示部153は、ダイナミックレンジの広い映像の輝度範囲を抑制することなく表示できるだけの表示輝度範囲を有している。また、表示部153には、必要に応じて画面の向きを変えるための可動機構を備えていてもよい。
スイッチST154は、主に静止画の撮影を行うために使用するシャッターボタンである。スイッチMV155は、動画撮影を開始および停止するためのボタンである。選択レバー156は、撮影モードを選択するための切り替えスイッチである。メニューボタン157は、撮像装置100の機能設定を行う機能設定モードへ移行するためのメニューボタンである。アップスイッチ158およびダウンスイッチ159は、各種の設定値を変更するためのアップダウンスイッチである。ダイアル160は、各種の設定値を変更するためのダイアルである。再生ボタン161は、撮像装置100内の記録媒体193に記録されている映像を表示部153上で再生する再生モードへ移行するためのボタンである。
図2は、撮像装置100の構成例を示すブロック図である。撮像装置100は、撮像光学系152、絞り181、絞り制御部182、光学フィルタ183、撮像素子184、ブレ補正レンズ185およびブレ補正駆動部186を備える。また、撮像装置100は、デジタル信号処理部187、タイミング発生部189、システム制御CPU178、スイッチ入力手段179およびメモリ部190を備える。また、撮像装置100は、表示I/F191、表示部153、記録I/F192、記録媒体193、プリントI/F194、外部I/F196および無線I/F198を備える。
光軸180は、撮像光学系152の光軸である。撮像光学系152は、被写体の光学像を撮像素子184に結像させる。撮像光学系152は、フォーカスレンズ、シフトレンズ等の複数のレンズを含む。絞り181は、撮像光学系152を通る光の量を調節する。絞り制御部182は、絞り181を制御する。光学フィルタ183は、撮像素子184に入射する光の波長および撮像素子184に伝達する空間周波数を制限する。
撮像素子184は、撮像光学系152を介して結像された被写体の光学像を電気的な画像信号に変換する。撮像素子184は、Ultra High Definition Televisionの規格を満たすに十分な画素数、信号読み出し速度、色域、ダイナミックレンジを有している。
デジタル信号処理部187は、撮像素子184より出力された画像信号のアナログ処理とアナログ-デジタル変換を行い、デジタル映像データに各種の補正を行った後に、映像データを圧縮する。タイミング発生部189は、撮像素子184およびデジタル信号処理部187に各種タイミング信号を出力し、各種タイミングを制御する。システム制御CPU178は、各種演算を行い、撮像装置100全体を制御するCPU(Central Processing Unit)である。すなわち、タイミング発生部189およびシステム制御CPU178は、撮像素子184における信号電荷の転送や蓄積、読み出しのタイミングを制御する制御手段の機能を有する。
メモリ部190は、映像データを一時的に記憶する。表示I/F191は、撮影された映像を表示部153に表示するためのインターフェースである。表示部153は、液晶ディスプレイ等の表示部である。記録I/F192は、記録媒体193に記録または読み出しを行うためのインターフェースである。記録媒体193は、映像データや付加データ等を記録するためのメモリ等の記録媒体である。記録媒体193は、撮像装置100に備え付けられていてもよいし着脱可能でもよい。
プリントI/F194は、撮影された映像を外部のプリンタ195に出力し印刷するためのインターフェースである。プリンタ195は、小型インクジェットプリンタ等のプリンタである。外部I/F196は、外部装置197等と通信するためのインターフェースである。外部装置197は、コンピュータやテレビなどの画像を表示可能な装置である。無線I/F198は、外部のネットワーク199と通信するためのインターフェースである。ネットワーク199は、インターネットなどのコンピュータネットワークである。スイッチ入力部179は、スイッチST154やスイッチMV155や各種モードの切り替えを行う複数のスイッチを含み、ユーザからの操作を受け付ける。
図3は、撮像素子184の画素の構成を示す回路図である。撮像素子184は、2次元配列された多数の画素要素(画素部)を有している。図3では、撮像素子184の多数の画素要素のうち、1行1列目(1,1)の画素部300と、最終行であるm行1列目(m、1)の画素部301を示している。画素部300と画素部301の構成は同じであるため、各画素の各構成要素には同じ符号を付している。なお、信号保持部を有する撮像素子184の基本構造は、特許文献1にて開示されているので説明は省略する。
<撮像素子構成と画像信号生成過程及び減光手段の説明>
1つの画素部300は、フォトダイオード500、第1の転送トランジスタ501A、信号保持部507A、第2の転送トランジスタ502Aを有する。さらに、画素部300は、第3の転送トランジスタ503、フローティングディフュージョン領域(以下、FD領域と記す)508、リセットトランジスタ504、増幅トランジスタ505、選択トランジスタ506を有する。さらに、画素部300には、電源線520、電源線521および信号出力線523が含まれる。なお、本実施形態では各画素部に電荷保持部が1つある例を説明するが、これに限られるものではなく、電荷保持部は複数あってもよい。
フォトダイオード500のアノードは、接地線に接続されている。フォトダイオード500のカソードは、第1の転送トランジスタ501Aのソース、第3の転送トランジスタ503のソースに、それぞれ接続されている。第1の転送トランジスタ501Aのドレインは、第2の転送トランジスタ502Aのソースに接続されている。第1の転送トランジスタ501Aのドレインと第2の転送トランジスタ502Aのソースとの間の接続ノードは、電荷保持部507Aを構成する。
第2の転送トランジスタ502Aのドレインは、リセットトランジスタ504のソースおよび増幅トランジスタ505のゲートに接続されている。第2の転送トランジスタ502Aのドレイン、リセットトランジスタ504のソースおよび増幅トランジスタ505のゲートの接続ノードは、FD領域508を構成する。増幅トランジスタ505のソースは、選択トランジスタ506のドレインに接続されている。リセットトランジスタ504のドレインおよび増幅トランジスタ505のドレインは、電源線520に接続されている。第3の転送トランジスタ503のドレインは、電源線521に接続されている。選択トランジスタ506のソースは、信号出力線523に接続されている。信号出力線523の他端は、読み出し回路600に接続されている。
撮像素子184の複数の画素は、行単位で、垂直走査回路700から行方向に配された制御線に接続されている。各行の制御線は、転送トランジスタ501A,502A,501B,502B,503、リセットトランジスタ504、選択トランジスタ506のゲートにそれぞれ接続された複数の制御線を含む。垂直走査回路307から各トランジスタに、システム制御CPU178からの制御信号に基づいて各制御パルスが送出される。各トランジスタは、制御パルスがハイレベルのときにオンとなり、制御パルスがローレベルのときにオフとなる。
具体的には、第1の転送トランジスタ501Aは、転送パルスφTX1Aにて制御される。第2の転送トランジスタ502Aは、転送パルスφTX2Aにて制御される。リセットトランジスタ504は、リセットパルスφRESで制御される。選択トランジスタ506は、選択パルスφSELで制御される。第3の転送トランジスタ503は、転送パルスφTX3にて制御される。
<ノイズリセット回路構成説明>
図4は、撮像素子184の読み出し回路600の構成例を示す回路図である。読み出し回路600では、リセットノイズの補正を行うことができる。読み出し回路600は、各画素部とは信号出力線523を通して接続されており、各画素部から出力された電荷信号が送られてくる。読み出し回路600は、第1のスイッチ414、第2のスイッチ415、第3のスイッチ418、第4のスイッチ419、第1の容量410、第2の容量411、第1の水平出力線424、第2の水平出力線425、出力アンプ421を含む。
第1のスイッチ414は、容量410への画素信号の書き込みを制御するスイッチである。第1のスイッチ414は、転送パルスTsで制御されるスイッチであり、転送パルスTsがハイレベルのときにオン状態となり、信号出力線523の出力端子と容量410とを接続する。第2のスイッチ415は、容量411への画素信号の書き込みを制御するスイッチである。第2のスイッチ415は、転送パルスTnで制御されるスイッチであり、転送パルスTnがハイレベルのときにオン状態となり、信号出力線523の出力端子と容量411とを接続する。
第3のスイッチ418は、容量410に保持されている画素信号の出力アンプ421への出力を制御するスイッチである。第4のスイッチ419は、容量411に保持されている画素信号の出力アンプ421への出力を制御するスイッチである。第3のスイッチ418および第4のスイッチ419は、水平シフトレジスタ431からの制御信号に応じてオン状態になる。これにより、容量410に書き込まれた信号は、第3のスイッチ418および水平出力線424を介して出力アンプ421に出力される。また、容量411に書き込まれた信号は、第4のスイッチ419および水平出力線425を介して出力アンプ421に出力される。
出力アンプ421は、水平出力線424と水平出力線425からの信号の差動信号を出力する。出力アンプ421の出力は、デジタル信号処理部187に送られ、A/D変換器でデジタル信号に変換される。転送パルスTs、転送パルスTnおよび水平シフトレジスタ431からの信号は、システム制御CPU178による制御に基づいて、タイミング発生部189から供給される信号である。
図5を用いて撮像素子184の動作の詳細を説明する。図5は、第1実施形態における、撮像素子184の駆動シーケンスを示すタイミングチャートである。以下の説明では、30fpsの条件で動画撮影を行うことを想定し、1撮影周期である1/30秒の間に1/480秒の蓄積を4回加算することにより、画像信号を得る場合を例に、撮像素子の制御のタイミングを説明する。タイミングチャートに示される光電変換・蓄積・排出等のタイミング情報はメモリ部190に記憶されており、システム制御CPU178が撮影を行う際にメモリ部190から読み出した上で撮像素子184に伝達し、撮像素子184の動作を制御する。
撮像素子184は垂直方向に多数行の画素列があり、以下の説明では、図3に示される回路図の(1,1)の画素部300を含む第1行を例に、撮像素子の制御のタイミングを説明する。これらの制御が水平同期信号により垂直方向に走査されることで撮像素子184の全画素の蓄積動作が行われる。なお、図5のタイミングチャートでは時間の間隔を模式的に示しており、実際の制御の時間間隔とは異なる。
図5においては、時刻t1~時刻t16までを一つの撮影周期(N番目の撮影周期)とする。以下では、撮影条件として、動画は1/30秒の周期中に、動画信号の主成分となる明出力信号として1/480秒の蓄積を4回加算することにより1/120秒の露光1回分と等価な露光量を得る場合を一例として示している。
まず、時刻t1において、垂直走査回路700から供給される第1行の転送パルスφTX3(1)がハイレベルからローレベルとなる。これにより、第3の転送トランジスタ503がオフとなり、第1行のフォトダイオード500のリセットが解除されてフォトダイオード500での信号電荷の蓄積が開始される。また、同時に第1行の転送パルスφTX1(1)がローレベルからハイレベルとなる。これにより、第1の転送トランジスタ501Aがオンとなり、フォトダイオード500に蓄積された信号電荷は第1行の動画の電荷を保持する信号保持部507Aへ転送が開始される。この時点を撮影周期の開始とする。なお、時刻t1においてシャッタは閉じており、いわゆるダーク画像が撮像される。
時刻t2において、第1行の転送パルスφTX1(1)がローレベルとなる。これにより、第1の転送トランジスタ501Aがオフとなり、フォトダイオード500に蓄積された信号電荷の信号保持部507Aへの転送が終了する。また、同時に第1行の転送パルスφTX3(1)がローレベルからハイレベルとなる。これにより、第3の転送トランジスタ503がオフとなり、第1行のフォトダイオード500が再びリセット状態になる。
時刻t3において、時刻t1の時と同様に、再び第1行の転送パルスφTX3(1)がハイレベルからローレベルとなる。これにより、第3の転送トランジスタ503がオフとなり、第1行のフォトダイオード500のリセットが解除されてフォトダイオード500での信号電荷の蓄積が開始される。また、同時に第1行の転送パルスφTX1(1)がローレベルからハイレベルとなる。これにより、第1の転送トランジスタ501Aがオンとなり、フォトダイオード500に蓄積された信号電荷は第1行の動画の電荷を保持する信号保持部507Aへ転送が開始される。
時刻t4において、時刻t2の時と同様に、第1行の転送パルスφTX1(1)がローレベルとなる。これにより、第3の転送トランジスタ501Aがオフとなり、フォトダイオード500に蓄積された信号電荷の信号保持部507Aへの転送が終了する。また、同時に第1行の転送パルスφTX3(1)がローレベルからハイレベルとなる。これにより、第3の転送トランジスタ503がオフとなり、第1行のフォトダイオード500が再びリセット状態になる。
時刻t3~時刻t4の動作は時刻t1からt2の動作の繰り返し動作となっており、本実施形態では、上記繰り返し動作が、時刻t4の後にさらに2回行われ、総計で図示の蓄積時間601-1,601-2,601-3,601-4の計4回行われる。なお、蓄積時間601-3、601-4における制御動作は、蓄積時間601-1,601-2とすべて同様であるため説明を省略する。上記4回の動作により生じた電荷信号は、信号保持部507Aにおいて積算されて保持される。蓄積時間601-1~601-4では、シャッタが閉じた状態で露光蓄積が行われ、暗出力信号(第2の画像信号)が取得される。
なお、本実施形態では、光電変換された電荷の信号保持部507Aへの転送を4回行う例を説明したが、これに限られるものではなく、信号保持部507Aへの転送すなわち蓄積部である信号保持部507Aでの蓄積は複数回行われればその回数は問わない。なお、時刻t1~t2等の4回の暗出力信号の蓄積時間はそれぞれ、後述する明出力信号における蓄積時間に対し、短い時間であるとする。望ましくは、撮像装置100が制御可能な最小時間単位の時間であることが求められる。
上記4回の繰り返しが終了した後、時刻t5において、第1行のリセットパルスφRES(1)がローレベルとなる。これにより、第1行のリセットトランジスタ504がオフとなって、FD領域508のリセット状態が解除される。同時に、第1行の選択パルスφSEL(1)がハイレベルとなる。これにより、第1行の選択トランジスタ506がオンとなって、第1行の電荷信号の読み出しが可能となる。
時刻t6において、第1行の転送パルスφTX2(1)がハイレベルとなる。これにより、第1行の第2の転送トランジスタ502Aがオンとなって、信号保持部507Aに保持されていた電荷信号がFD領域508に転送される。そして、FD領域508の電位の変化に応じた出力が増幅トランジスタ505及び選択トランジスタ506を介して信号出力線523に読み出され、読み出し回路600に供給される。この時、同時に読み出し回路600内の転送パルスTnがハイレベルとなる。これにより、回路内の第2のスイッチ415がオンとなって、信号出力線523を通じて読み出し回路600に供給された電荷信号は信号保持部411に転送されて保持される。
時刻t7において第1行のリセットパルスφRES(1)がハイレベルになる。これにより、リセットトランジスタ504がオン状態になり、第1行のFD領域508および第1の信号保持部507Aがリセットされる。なお、時刻t7においては、第1行の選択パルスφSEL(1)、第1行の転送パルスφTX2(1)、読み出し回路600の転送パルスTnはローレベルとなっている。信号保持部411に転送されて保持された信号は、固定パターンノイズ信号を主として含む暗出力信号である。
時刻t8において、再び垂直走査回路700から供給される第1行の転送パルスφTX3(1)がハイレベルからローレベルとなる。これにより、第3の転送トランジスタ503がオフとなり、第1行のフォトダイオード500のリセットが解除されてフォトダイオード500での動画用としての信号電荷の蓄積が開始される。
時刻t9において、第1行の転送パルスφTX1(1)がローレベルからハイレベルになる。これにより、第1の転送トランジスタ501Aがオンとなり、時刻t8からフォトダイオード500に蓄積され続けていた信号電荷は、第1行の動画の電荷を保持する信号保持部507Aに転送され始める。
時刻t10において第1行の転送パルスφTX1(1)がハイレベルからローレベルになる。これにより、第1行の転送トランジスタ501Aがオフとなった時点で、信号保持部507Aへのフォトダイオードからの電荷の転送が終了する。同時に、第1行の転送パルスφTX3(1)がローレベルからハイレベルに戻り、再び第1行のフォトダイオード500がリセット状態になる。
時刻t8から時刻t10が、撮影周期における動画の1回の蓄積時間1/480秒に相当し、右上がり斜線部領域の蓄積時間602-1として図示される。このような蓄積動作を離散的に4回行い、右上がり斜線部領域の蓄積時間602-1、602-2、602-3、602-4として図示される。そして、これら4回の蓄積を加算することで1回分の蓄積と同等の蓄積時間(1/480秒×4回=1/120秒)を得る。なお、蓄積時間602-2、602-3、602-4における制御動作は蓄積時間602-1とすべて同様であるため説明を省略する。蓄積時間602-1~602-4では、シャッタが開いた状態で露光蓄積が行われ、明出力信号(第1の画像信号)が取得される。
時刻t11において、第1行のリセットパルスφRES(1)がローレベルとなる。これにより、第1行のリセットトランジスタ504がオフとなって、FD領域508のリセット状態が解除される。同時に、第1行の選択パルスφSEL(1)がハイレベルとなる。これにより、第1行の選択トランジスタ506がオンとなって、第1行の電荷信号の読み出しが可能となる。
時刻t12において、第1行の転送パルスφTX2(1)がハイレベルとなる。これにより、第1行の第2の転送トランジスタ502Aがオンとなって、信号保持部507Aに保持されていた電荷信号がFD領域508に転送される。そして、FD領域508の電位の変化に応じた出力が増幅トランジスタ505および選択トランジスタ506を介して信号出力線523に読み出され、読み出し回路600に供給される。この時、同時に読み出し回路600内の転送パルスTsがハイレベルとなる。これにより、回路内の第1のスイッチ414がオンとなって、信号出力線523を通じて読み出し回路600に供給された電荷信号は信号保持部410に転送されて保持される。
時刻t13において、第1行のリセットパルスφRES(1)がハイレベルとなる。これにより、リセットトランジスタ504がオン状態になり、第1行のFD領域508および第1の信号保持部507Aがリセットされる。なお、時刻t13には、第1行の選択パルスφSEL(1)、第1行の転送パルスφTX2(1)、読み出し回路600の転送パルスTsはローレベルとなっている。
ここで、信号保持部410に転送されて保持された信号は、最終的な画像出力信号の主成分となる明出力信号である。なお、本実施形態においては、明出力信号と暗出力信号の露光・蓄積を等しく4回行う例について説明するが、これに限られるものではなく、暗出力信号を取得する際の露光・蓄積の繰り返し回数は、明出力信号の露光・蓄積の繰り返し回数以下であればよい。
時刻t14において、水平シフトレジスタ431からの信号Tdがハイレベルとなる。これにより、第3のスイッチ418と第4の419を同時にオンの状態にする。そして、信号保持部410に書き込まれた最終的な画像出力信号の主成分となる明出力信号を水平出力線424を介して出力アンプ421に出力する。また、信号保持部411に書き込まれた固定パターンノイズ信号を主として含む暗出力信号を水平出力線425を介して出力アンプ421に出力する。出力アンプ421では水平出力線424および水平出力線425からの信号の差動信号を出力する。これにより、最終的な画像出力信号の主成分となる明出力信号から残留固定パターンノイズを取り除いた画像信号を取り出すことが可能となる。
時刻t15において、パルス信号Tdがハイレベルからローレベルとなる。これにより、第3のスイッチ418と第4の419をオフの状態にして、出力アンプ421への出力が終了し、撮影周期が終了する。
時刻t16において、時刻t1の際と同様に第1行の転送パルスφTX3(1)がハイレベルからローレベルとなる。これにより、第3の転送トランジスタ503Aがオフになり、光電変換部500のリセット状態が解除され、時刻t16からt17で図示される次の撮影周期が開始される。これは、時刻t1からt15で解説した一つ前の撮影周期における動作と同様の動作の繰り返しとなるため、詳しい説明は省略する。
なお、第2行目のタイミングチャートは、時刻t1直後の水平同期振動φHに同期して実行される。すなわち時刻t1から時刻t16の間に全行のタイミングチャートが開始される。例えば、時刻t0のときの水平同期信号φHによって開始されるタイミングチャートを第m行とする。そのときのスイッチ信号は、φSEL(m)、φRES(m)、φTX3(m)、φTX1A(m)、φTX1B(m)、φTX2A(m)、φTX2B(m)と表すことが可能となる。
<減光手段による光量調整効果>
以上のようなタイミングチャートにより、動画信号の主成分となる明出力信号を、1/30秒の1撮影周期中に時分割した1/480秒の蓄積を4回加算することで、1/120秒の露光1回分と等価な露光量を得ることができる。この露光量は、1撮影周期である1/30秒間フルに露光した場合に比して、1/4の露光時間となっている。よって、総露光量が1/4となる、ND2段分の減光効果が発揮されている。
本実施形態ではND2段分の効果を発揮する例を説明したが、1回あたりの露光(光電変換)・蓄積時間1/480秒を適宜設定することによって、総露光量を制御し、減光効果を任意に調整することができる。例えば、1/30秒の1撮影周期中に4回に渡り露光・蓄積・転送動作を繰り返す場合、1回あたりの設定可能な露光時間は、最大で1撮影周期である1/30秒の1/4にあたる1/120秒となる。このとき、露光時間の合計は1/120秒露光を4回繰り返すため、4倍して、1/30秒となり、1撮影周期の時間である1/30秒に等しくなる。これがND効果なしの状態に相当する。
また、1/30秒の1撮影周期中に4回に渡り露光・蓄積・転送動作を繰り返し、1回あたりの露光時間が半分の1/240秒である場合、同様に露光時間の合計は1/240秒を4倍して、1/60秒となる。これは1撮影周期の時間である1/30秒の1/2なので、1/30秒全て露光した場合に比べて1/2の光量を受けたことになる。つまり、光量を1/2にする、ND1段分の効果となる。また、同様に1回あたりの露光時間が1/480秒である場合、露光時間の合計は1/480秒を4倍して、1/120秒となる。これは1撮影周期の時間である1/30秒の1/4なので、1/30秒全て露光した場合に比べて1/4の光量を受けたことになる。つまり、光量を1/4にする、ND2段分の効果となる。同様に1回あたりの露光時間が1/960秒である時、光量が1/8となるND3段分の効果が、さらには1回当たりの露光時間が1/1920秒である時、光量が1/16となるND4段分の効果が発揮される。このように、1回あたりの露光・蓄積時間を調整することで、減光量を調整することが可能となっている。
本実施形態の撮影動作で得られた動画は、1/30秒の撮影周期中に略等間隔で設定された短い蓄積時間を加算することによって、1つの画像信号を得る構成となっている。そのため、コマ送り的なパラパラ感のない高品位な動画を得ることができる。なお、上記実施形態では、動画の蓄積加算回数を4回前提で説明したが、例えば8回、16回、32回、64回の場合でも適用可能である。
<固定パターンノイズの除去>
ただし、動画信号の主成分となる明出力信号においては、画素における残留固定パターンノイズが含まれ、画質の悪化を引き起こす懸念がある。本実施形態においては、残留固定パターンノイズによる画質の悪化を抑制するために、動画信号の主成分となる明出力信号から、画素に生じる固定パターンノイズの信号を差し引くために、固定パターンノイズ信号を見積もるための期間を設けて対応している。図5における時刻t1から時刻t7までの期間がそれに相当する。
従来、固定パターンノイズ対策としては、FD領域508で生じるリセットノイズを想定し、その影響の除去を行う技術が特許文献1において紹介されている。従来技術を適用した場合の撮像タイミングチャートを図6に示す。図6は、従来例における、撮像素子184の駆動シーケンスを示すタイミングチャートである。図6は、図5と同じく、30fpsの条件で動画撮影を行うことを想定し、1撮影周期である1/30秒の間に1/480秒の蓄積を4回加算することにより、画像信号を得る場合に対応している。時刻T1から時刻T12までを1つの撮影周期としている。
従来例(図6)と本実施形態(図5)が異なる点は、固定パターンノイズを見積もる期間の動作にある。従来例では、撮影周期は時刻T1において、第1行のリセットパルスφRES(1)がローレベルとなると、第1行のリセットトランジスタ504がオフとなって、FD領域508のリセット状態が解除される時点から始まる。同時に、第1行の選択パルスφSEL(1)がハイレベルとなると第1行の選択トランジスタ506がオンとなって、第1行の電荷信号の読み出しが可能となる。これは、本実施形態における時刻t5の動作と同じ動作である。本実施形態では、t1から始まってt5までに4回繰り返される601-1、601-2、601-3、601-4のフォトダイオードから転送トランジスタ501Aを経由した信号保持部507Aへの転送・蓄積の期間が存在した。しかし、従来例のタイミングチャートではこれが存在しない。
また、従来例における時刻T2では第1行の転送パルスφTX2(1)がハイレベルとなると、第1行の第2の転送トランジスタ502Aがオンとなって、信号保持部507Aに保持されていた電荷信号がFD領域508に転送される。そして、FD領域508の電位の変化に応じた出力が増幅トランジスタ505及び選択トランジスタ506を介して信号出力線523に読み出され、読み出し回路600に供給される。この時、同時に読み出し回路600内の転送パルスTnがハイレベルとなり、回路内の第2のスイッチ415がオンとなって、信号出力線523を通じて読み出し回路600に供給された電荷信号は信号保持部411に転送されて保持される。これは本実施形態における時刻t6の動作と等しい動作であるが、上述したように、本実施形態では存在した蓄積時間601-1~601-4の転送・蓄積動作が、従来例では存在しない。そのため、従来例の時刻T2で信号保持部411に転送されて保持された電荷は、フォトダイオード500及び転送トランジスタ501A由来の電荷は存在せず、FD領域508で生じるリセットノイズ信号のみが暗出力信号として保持されている。
時刻T3において、第1行のリセットパルスφRES(1)がハイレベルとなる。これにより、リセットトランジスタ504がオン状態になり、第1行のFD領域508および第1の信号保持部507Aがリセットされる。なお、時刻T3には、第1行の選択パルスφSEL(1)、第1行の転送パルスφTX2(1)、読み出し回路600の転送パルスTnはローレベルとなっている。これは、上記と同様に図5における時刻t7の動作に等しい。
図6における時刻T4~時刻T9の動作は、蓄積時間602-1,602-2,602-3,602-4の4回繰り返す露光・蓄積期間を通じて明出力信号を得る動作である。これは、図5における時刻t8~t13の蓄積時間602-1~602-4の4回繰り返す露光・蓄積期間を通じて明出力信号を得る動作と等しい動作を行っており、両者は等しい明出力信号が得られる。そのため、説明を省略する。得られた明出力信号は、信号保持部410に保持される。
図6の時刻T10において、図5の時刻t14と同様に、読み出し回路の水平シフトレジスタ431からの信号Tdがハイレベルになる。これにより、第3のスイッチ418と第4のスイッチ419を同時にオンの状態にする。そして、信号保持部410に書き込まれた画像出力信号の主成分となる明出力信号を水平出力線424を介して出力アンプ421に出力する。また、信号保持部411に書き込まれた固定パターンノイズ信号を主として含む暗出力信号を水平出力線425を介して出力アンプ421に出力する。出力アンプ421では、水平出力線424、水平出力線425からの信号の差動信号を出力する。これにより、最終的な画像出力信号の主成分となる明出力信号から残留固定パターンノイズを取り除いた画像信号を取り出すことが可能となる。
このとき、図6における信号保持部411に保持されている暗出力信号はFD領域508で生じるリセットノイズ信号のみであり、それを固定パターンノイズ信号として明出力信号から差し引きしている。特許文献1においては、明出力信号(以下、Ssとする)の値から上記FD領域508のリセットノイズ信号(以下、第1のノイズ信号SRとする)のみを差し引きすることで、画質の向上を図っている。
一方、本実施形態のように、各画素において電荷保持部507Aを光電変換部500からFD領域508までの間の経路に有する撮像素子の場合、固定パターンノイズの発生源はフローティングディフュージョン508のみではない。光電変換部500にて生じた電荷信号は、時刻t9~t10の動作ように、光電変換部と電荷保持部507Aの間の転送を制御する第1の転送トランジスタ501Aのオフ/オン切替によって光電変換部500から電荷保持部507Aへ移動される。このとき、電荷保持部507Aには、光電変換部500で生じた電荷信号に加えて、前述の従来例にはない、第1の転送トランジスタ501Aを経由した転送に起因する固定パターンノイズSが加算されて保持される。
一例として、図5において、時刻t8~時刻t10の間に蓄積時間602-1で図示された1回の露光・転送・蓄積動作後に、電荷保持部507Aに保持された総電荷をSa1とする。1回の露光時間(1/480秒)において光電変換部500で光電変換によって生じた電荷をSpとすると、Sa1=Sp+Sとなる。
また、複数回の露光・蓄積を繰り返す本実施形態では、第1の転送トランジスタ501Aのオフ/オン切替を行うことによる、光電変換部500から電荷保持部507Aへの転送を、複数回繰り返し行っている。そのため、第1の転送トランジスタ501Aを経由した転送に起因する固定パターンノイズSは、1回の転送ごとに毎回略同量が生じる。電荷保持部507Aには、最終的に光電変換部500にて光電変換によって生じた電荷に加えて、第1の転送トランジスタ501Aのオフ/オン切替回数に略線形比例した量の固定パターンノイズが保持されることとなる。この場合、M回転送後の電荷保持部507Aに保持された総電荷SaMは、SaM=M×Sp+M×Sとなる。上記例においては4回の転送が行われているため、総電荷はSa4=4×Sp+4×Sとなる。
この後、時刻t11においてFD領域508のリセットを解除した後、信号保持部507Aから第2の転送トランジスタ502Aを経由してFD領域508、信号出力線523へ信号電荷が転送される。この際、FD領域508の通過に際して、FD領域508におけるリセットノイズ信号SRが加算される。よって、明出力信号Ssとして信号出力線523から読み出し回路600へ出力される電荷信号は、転送回数をM回とすると、Ss=M×Sp+M×S+Sである。本実施形態においては4回の転送が行われているため、明出力信号SsはSs=4×Sp+4×S+Sとなる。このように、明出力信号Ssには、光電変換によって生じた電荷Spに加えて、固定パターンノイズとして転送トランジスタ501A経由の転送に起因するノイズであるM回分のSと、FD起因の1回分のリセットノイズSが含まれる。
明出力信号Ssから、従来例通りにFD領域508におけるリセットノイズSのみの差し引きを行うと、従来例においては、差し引きされた最終的な出力信号SFは、転送回数をM回とすると下記の式で表される。
SF=Ss-S
=(M×Sp+M×S+S)-S
=M×Sp+M×S
このように、従来例では、最終的な出力信号SFにはM回分の第1の転送トランジスタ501A経由の転送に起因するノイズM×Sのノイズ成分が全て残ってしまい、画質悪化の原因となってしまう。4回の転送が行われている場合は、最終的な出力信号SsはSs=4×Sp+4×Sとなり、4回分のノイズ成分Sが残留していることになる。
一方、本実施形態では、図5における時刻t1~時刻t7の間に、リセットノイズS取得に加え、複数回の第1の転送トランジスタ501Aのオン/オフ切替による転送に起因するノイズSを含めたノイズ補正信号Snの取得を行っている。そのため、第1の転送トランジスタ501A経由の転送に起因するノイズを除去することができる。
具体的には、図5の時刻t1~時刻t2のごく短時間の期間において、転送パルスφTX3がハイレベルからローレベルとなり、第1行のフォトダイオード500のリセットが解除される。同時に転送パルスφTX1がローレベルからハイレベルとなり、第1の転送トランジスタ501Aがオン状態になる。この時、フォトダイオード500においてごく短時間に光電変換で生じたわずかな電荷をSp_minとすると、この電荷Sp_minは信号保持部507Aへと転送されることとなる。また、この際に第1の転送トランジスタ501Aを経由して光電変換部500から信号保持部507Aへの転送が行われているため、それに付随して、第1の転送トランジスタ501Aを経由する転送に起因したノイズSが生じる。この転送に起因するノイズSはわずかな電荷Sp_minと共に信号保持部507Aに加算蓄積されて保持される。その結果、時刻t1~時刻t2の蓄積時間601-1で図示された1回の露光・転送・蓄積動作後に、電荷保持部507Aに保持された総電荷Sa1は、Sa1=Sp_min+Sとなる。
時刻t3以降に蓄積時間601-1と同様の動作が蓄積時間601-2,601-3,601-4で計4回繰り返される。第1の転送トランジスタ501Aを経由することに起因するノイズSは転送回数に略線形比例して積算されるため、M回転送後の電荷保持部507Aに保持された最終的な電荷SaMは、SaM=M×Sp_min+M×Sとなる。本実施形態では、M=4回であるため、最終的な電荷Sa4は、Sa4=4×Sp_min+4×Sとなる。
時刻t5~時刻t7においてFD領域508のリセットを解除した後、信号保持部507Aから第2の転送トランジスタ502Aを経由してFD領域508、ひいては信号出力線523へ信号電荷が転送される。この際、FD領域508の通過に際して、FD領域508におけるリセットノイズ信号Sが加算される。信号出力線523から読み出し回路600へ出力される暗出力信号Snは、M回転送時にはSn=M×Sp_min+M×S+Sとなる。本実施形態においてはM=4回であるため、Sn=4×Sp_min+4×S+Sとなる。この暗出力信号Snは、信号保持部411に保持される。
また、時刻t8以降に蓄積時間602-1,602-2,602-3,602-4で示された1/480秒間ずつの4回の露光・転送・蓄積により取得する明出力信号Ssの電荷量はSs=4×Sp+4×S+Sである。この明出力信号Ssの電荷は信号保持部410に保持される。M回転送の場合、Ss=M×Sp+M×S+Sとなる。
時刻t14~時刻t15において、信号保持部410に保存された明出力信号Ssから、信号保持部411に保存された暗出力信号Snの差分をとった最終的な出力信号SFは、M回転送時においては、下記の式で表される。
SF =Ss-Sn
=(M×Sp+M×S+S)-(M×Sp_min+M×S+S
=M×(Sp-Sp_min)
このとき、電荷Sp_minを発生させる露光時間は撮像装置100が制御可能な最小時間単位であり、極めて短時間であるとして、Sp>>Sp_minとする。この場合、SF=M×(Sp-Sp_min)をSF=M×Spと近似でき、ノイズの影響を排除し、光電変換によって生じた電荷信号Spの項のみを取り出せたこととなる。本実施形態ではM=4回であり、SF=4×Spとなる。なお、本実施形態ではSp_minの露光時間を撮像装置が制御可能な最小時間単位としたが、それに限定されるものではなく、明出力信号の取得の際の1回あたりの露光時間より短ければよい。
ただし、時刻t1~時刻t2で生じた電荷Sp_minが、時刻t8~時刻t10で生じた電荷Spに対し、無視できるほど小さくない場合も存在する。例えば、減光手段による減光割合が増加する場合に起こりうる。本実施形態ではND2段を想定して、明出力信号取得の際の1回あたりの露光蓄積時間が1/480秒であった。しかし、ND3段であれば1/960秒、ND4段であれば1/1920秒と、明出力信号取得の際の1回あたりの露光蓄積時間が短くなる。この場合、明出力信号の1回あたりの露光蓄積で得られる電荷Spの値は小さくなる。一方で、暗出力信号を取得する際の時間は変わらないため、電荷Sp_minの値は不変である。その結果、電荷Sp_minより十分に大きい値を持っていた電荷Spも、ND段数が上がると、両者の差が相対的に減少し、電荷Sp_minの影響を無視できなくなってくる。
そこで、設定されたND段数において、電荷Sp_minが電荷Spに対し無視できるほど小さくない場合、最終的な出力信号SF=M×(Sp-Sp_min)においてノイズが除去できた信号が取得できるようにする。そのためには、明出力信号取得の際の1回あたりの露光時間を電荷Sp_minによる減少量に相当する分だけ増加すればよい。一例として、Sp_minを差し引くことでSpに対して10%の減少がある場合には、明出力信号取得の際の1回あたりの露光時間1/480秒を、減少の影響を打ち消すべく10%増加させ、11/4800秒を1回当たりの露光時間と設定すればよい。すなわち、減光手段による減光量が所定の減光量を超えた場合には、明出力信号取得の際の1回あたりの露光時間を、暗出力信号取得の際の1回あたりの露光蓄積時間の分増やせばよい。このように、減光手段による減光量が所定の割合を超えた場合には、明出力信号取得の際の1回あたりの露光時間を増加させることで、ノイズの影響を抑制することができる。
以上、本実施形態によると、短い蓄積期間を1フレーム期間に均等に分散させ、複数回まとめて蓄積することで撮像信号を得る場合においても、複雑な固定パターンノイズ成分を撮像信号より除去し、画質を向上させることができる。
(第2実施形態)
第1実施形態においては、明出力信号を得る期間における4回の露光・蓄積動作(602-1~602-4)の繰り返し回数と同回数である4回の期間で、ノイズ補正信号作成のための暗出力を得る露光・蓄積動作(601-1~601-4)を行っていた。本実施形態では、1回の暗出力の露光・蓄積回数によりノイズ補正情報を取得する例について説明する。なお、本実施形態では、明出力信号を得る期間における露光・蓄積動作より少ない回数の例として1回の場合について説明するがこれに限られるものではなく、暗出力を得る露光蓄積動作の回数は、明出力を得る露光蓄積動作の回数以下であればよい。
図7は、第2実施形態における、撮像素子184の駆動シーケンスを示すタイミングチャートである。以下の説明では、第1実施形態(図5)と同様に、30fpsの条件で動画撮影を行うことを想定し、1撮影周期である1/30秒の間に1/480秒の蓄積を4回加算することにより、画像信号を得る場合を例に、撮像素子の制御のタイミングを説明する。タイミングチャートに示される光電変換・蓄積・排出等のタイミング情報はメモリ部190に記憶されており、システム制御CPU178が撮影を行う際にメモリ部190から読み出した上で撮像素子184に伝達し、撮像素子184の動作を制御する。図7においては、時刻t1~時刻t17までを一つの撮影周期(N番目の撮影周期)として、時刻t17以降はその繰り返しとなる。
時刻t1において、垂直走査回路700から供給される第1行の転送パルスφTX3(1)がハイレベルからローレベルとなる。これにより、第3の転送トランジスタ503がオフとなり、第1行のフォトダイオード500のリセットが解除されてフォトダイオード500での信号電荷の蓄積が開始される。また同時に、第1行の転送パルスφTX1(1)がローレベルからハイレベルになる。これにより、第1の転送トランジスタ501Aがオンとなり、フォトダイオード500に蓄積された信号電荷は第1行の動画の電荷を保持する信号保持部507Aに転送され始める。この時刻t1を撮影周期の開始とする。
時刻t2において、第1行の転送パルスφTX1(1)がローレベルとなる。これにより、第1の転送トランジスタ501Aがオフとなり、フォトダイオード500に蓄積された信号電荷の信号保持部507Aへの転送が終了する。また同時に、第1行の転送パルスφTX3(1)がローレベルからハイレベルとなる。これにより、第3の転送トランジスタ503がオフとなり、第1行のフォトダイオード500が再びリセット状態になる。
第2実施形態では、時刻t1~時刻t2で1回の蓄積・転送動作が行われているため、信号保持部507Aに保存された暗出力信号は、このわずかな蓄積時間に生じた電荷Sp_minと転送に起因するノイズSが1回だけ加算されている。そのため、時刻t1~時刻t2の蓄積時間701-1で図示された1回の露光・転送・蓄積動作後に、電荷保持部507Aに保持された総電荷Sa1’’は、Sa1’’=Sp_min+Sとなる。時刻t1~時刻t2は第1実施形態と同様であるが、第1実施形態では暗出力信号取得のために4回の蓄積・転送動作を行ったのに対し、第2実施形態においては暗出力信号の取得のための信号保持部507Aへの蓄積・転送動作をこの1回のみで終了する。
時刻t3において、第1行のリセットパルスφRES(1)がローレベルとなる。これにより、第1行のリセットトランジスタ504がオフとなって、FD領域508のリセット状態が解除される。同時に、第1行の選択パルスφSEL(1)がハイレベルとなる。これにより、第1行の選択トランジスタ506がオンとなって、第1行の電荷信号の読み出しが可能となる。
時刻t4において、第1行の転送パルスφTX2(1)がハイレベルとなる。これにより、第1行の第2の転送トランジスタ502Aがオンとなって、信号保持部507Aに保持されていた電荷信号がFD領域508に転送される。そして、FD領域508の電位の変化に応じた出力が増幅トランジスタ505及び選択トランジスタ506を介して信号出力線523に読み出される。この際、FD領域508を通過する際にリセットノイズSが加算された信号が信号出力線523に読み出されており、この読み出された暗出力信号をSn1’’とすると、Sn1’’=Sp_min+S+Sとなる。
また、第2実施形態では第1実施形態の場合と異なり、信号出力線523が直接デジタル信号処理部187に連結しているとする。信号出力線523を通じてデジタル信号処理部187に出力された暗出力信号の情報は、CPU178によりメモリ部190に保存され。
時刻t5において第1行のリセットパルスφRES(1)がハイレベルになる。これにより、リセットトランジスタ504がオン状態になり、第1行のFD領域508、第1の信号保持部507Aがリセットされる。なお、時刻t5には、第1行の選択パルスφSEL(1)、第1行の転送パルスφTX2(1)はローレベルとなっている。
時刻t6において、再び第1行のリセットパルスφRES(1)がローレベルとなる。これにより、第1行のリセットトランジスタ504がオフとなって、FD領域508のリセット状態が解除される。同時に、第1行の選択パルスφSEL(1)がハイレベルとなる。これにより、第1行の選択トランジスタ506がオンとなって、第1行の電荷信号の読み出しが可能となる。
時刻t7において、第1行の転送パルスφTX2(1)がハイレベルとなる。これにより、第1行の第2の転送トランジスタ502Aがオンとなって、信号保持部507Aに保持されていた電荷信号がFD領域508に転送される。そして、FD領域508の電位の変化に応じた出力が増幅トランジスタ505および選択トランジスタ506を介して信号出力線523に読み出される。この時、時刻t5~時刻t7の間には露光・蓄積動作が1回も行われていないため、従来例の場合と同様に、信号出力線523に読み出される信号には、FD領域508におけるリセットノイズSのみが含まれる。これを第2の暗出力信号Sn2”(=SR)とする。第2の暗出力信号Sn2”は、信号出力線523からデジタル信号処理部187に出力され、CPU178によりメモリ部190に情報が保存される。時刻t1~時刻t8までに得られた2種の信号は、ともに固定パターンノイズを主とする暗出力信号である。暗出力信号の情報はデジタル信号処理部187を通じてメモリ部190に記憶されている。
時刻t9~時刻t14までの動作は、4回繰り返す露光・蓄積期間を通じて明出力信号を得る動作である。これは、第1実施形態(図5)の時刻t8~時刻t13において4回繰り返す露光・蓄積期間(蓄積時間602-1~602-4)を通じて明出力信号を得る動作と同様であるため、説明を省略する。第1実施形態と第2実施形態とでは、等しい明出力信号が得られる。ただし、信号出力線523に読み出された信号は、直接デジタル信号処理部187に出力され、CPU178によりメモリ部190に明出力情報として保存されるものとする。
4回の露光・蓄積を行う場合、明出力信号Ssは、固定パターンノイズ信号であるS,Sを含み、Ss=4×Sp+4×S+Sで表される。固定パターンノイズ信号を含むため、このままでは画質が悪化している懸念がある。明出力信号Ssは、転送に起因するノイズSは4回分、リセットノイズSは1回分と含まれる回数が異なる。そのため、明出力信号Ssから除去すべきノイズ信号を単純に1回ずつのS,Sを含む第1の暗出力信号Sn1”=Sp_min+S+Sの整数倍では見積もることができない。
そこで、本実施形態では、メモリ部190に保存した、第1の暗出力信号Sn1”と第2の暗出力信号Sn2”を組み合わせて、明出力信号Ssより差し引くことで、ノイズ影響の除去を行う。ノイズ除去演算後の最終的な画像出力信号をSF、明出力信号取得時の露光・蓄積繰り返し回数をM回とすると、下記の式で演算することでノイズ影響を除去できる。
SF=Ss-M×(Sn1”-Sn2”)-S
この時、Sn1”=Sp_min+S+S,Sn2”=S,Ss=M×Sp+M×S+Sなので、上記式は下記のように展開できる。
SF=Ss-M×{(Sp_min+S+S)-S}-S
=Ss-M×(Sp_min+S)-S
=Ss-(M×Sp_min+M×S-S
=M×Sp+M×S+S-(M×Sp_min+M×S-S
=M×Sp-M×Sp_min
=M×(Sp-Sp_min)
第1実施形態と同様に、Sp_minの露光時間は撮像装置が制御可能な最小時間単位であり、極めて短時間であるとして、Sp>>Sp_minとすると、SF=M×Spと近似できる。そのため、取得した明出力信号からノイズ影響を排除し、光電変換によって生じた電荷信号Spの項のみを取り出せたこととなる。本実施形態では転送回数Mは4回であるため、SF=4×Spとなる。また、第1実施形態と同様に、Sp_minの露光時間は撮像装置が制御可能な最小時間単位に限定されるものではなく、明出力信号の取得の際の1回あたりの露光時間より短ければよい。
以上、本実施形態によると、明出力信号取得時の露光・蓄積繰り返し回数より少ない回数の露光・蓄積回数により取得された暗出力信号を用いた場合においても、複雑な固定パターンノイズ成分を除去し、画質を向上させた画像を取得することが可能となる。
(第3実施形態)
第1実施形態および第2実施形態においては、撮影周期ごとに毎回暗出力信号を得ていた。しかし、暗出力信号の値に変化がない環境においては、毎回暗出力信号を得る必要はなく、それ以前に得た暗出力信号の値を記録しておき、その値を補正信号として用いてもよい。第3実施形態では、過去に記録した暗出力信号の情報を補正信号として用いて、撮像画像からノイズを除去する補正を行う例を説明する。
図8は、第2実施形態における、撮像素子184の駆動シーケンスを示すタイミングチャートである。以下の説明では、第2実施形態(図7)と同様に、30fpsの条件で動画撮影を行うことを想定し、1撮影周期である1/30秒の間に1/480秒の蓄積を4回加算することにより、画像信号を得る場合を例に、撮像素子の制御のタイミングを説明する。タイミングチャートに示される光電変換・蓄積・排出等のタイミング情報はメモリ部190に記憶されており、システム制御CPU178が撮影を行う際にメモリ部190から読み出した上で撮像素子184に伝達し、撮像素子184の動作を制御する。図8においては、時刻t1~時刻t17までを一つの撮影周期(N番目の撮影周期)とし、時刻t17~時刻t23をN+1番目の撮影周期としている。以下では、第2実施形態と異なる点について説明を行う。
第3実施形態では、過去に記録した暗出力信号の情報を補正信号として用いて、撮像画像からノイズを除去する補正を行う。そこで、N番目の撮影周期で暗出力信号を取得し、N+1番目の撮影周期では暗出力信号を得る期間Pnを設けず、N番目の撮影周期で取得した暗出力信号の情報に基づいて補正を行う例について説明する。すなわち、図8では、N番目の撮影周期では暗出力信号と明出力信号の双方の取得期間Pn,Psを設けているが、N+1番目の撮影周期では暗出力信号を得る期間Pnを設けず、明出力信号を取得する期間Ps’のみを設けている。
本実施形態(図8)における時刻t1~t17のN番目の撮影周期の動作は、第2実施形態(図7)における時刻t1~t17の動作と同様である。このN番目の撮影周期からは、暗出力信号(第1の暗出力信号Sa1’’と第2の暗出力信号Sa2’’)と明出力信号Ssの双方が得られ、CPU178はそれらの情報をメモリ部190に保存する。そして、明出力信号Ssから暗出力信号を数値演算した値を差し引くことでノイズの除去を行う。本実施形態においては、N番目の撮影周期のノイズ除去処理が終了した後も暗出力信号の情報を保存しておき、次のN+1撮影周期のノイズ除去処理においても使用する。
本実施形態における時刻t17~時刻t23のN+1番目の撮影周期の動作は明出力信号の取得動作のみを含み、暗出力信号の取得動作は含んでいない。時刻t17~時刻t23の明出力信号取得動作は、第2実施形態(図7)における時刻t9~時刻t16の明出力信号取得動作と同様である。取得された明出力信号は、CPU178によりメモリ部190に保存される。
ここで、N+1番目の撮影周期においては暗出力信号を取得していないため、ノイズ除去のために明出力信号から差し引きすべき暗出力信号が同じ撮影周期からは得られない。そこで、N番目の撮影周期において取得した暗出力信号情報をメモリ部190に保持しておき、N+1番目の撮影周期から取得した明出力信号から、N番目の撮影周期から取得した暗出力信号を演算して差し引くことで、ノイズ除去を可能とする。
本実施形態によると、ノイズの低減を実現しつつも、撮影周期ごとに暗出力信号を処理する必要がなくなるため、CPU178の演算量を低減することができる。また、本実施形態では、暗出力信号の転送に要する時間がなくなることにより、一撮影周期中における明出力信号の露光・蓄積に使用できる時間の制限がなくなり、シャッタ速度の設定の自由度が増す。
動画を長時間撮影することにより、撮像素子184が発熱した場合には暗出力信号に変化が生じ、保存した暗出力信号情報では理想的なノイズ除去を実現できない場合がある。そこで、第3実施形態の変形例として、温度検知手段を備え、撮像素子温度を検知してその検知結果に応じて、暗出力信号をとり直す構成について説明する。図9は、第3実施形態の変形例における撮像装置100の構成を説明する図である。図2の撮像装置100に対し、図9で示す撮像装置100には温度検知部188が追加され、その他の構成は同様である。
図10は、温度変化を想定した場合の動画撮影処理を示すフローチャートである。動画撮影が開始により図10のフローは開始される。
ステップS001において、図8におけるN番目の撮影周期における撮像動作と同様の動作を行い、暗出力信号と明出力信号の両方を取得してメモリ部190に保存する。また、明出力信号から暗出力信号を演算した値を差し引いてノイズ除去を行った信号を、この撮影周期における最終的な撮像信号としてメモリ190に保存する。暗出力信号と明出力信号の両方を取得するシークエンスを、第1の撮像シークエンスとする。最終的な撮像信号の取得・保存まで終了した時点で、ステップS002に進む。
ステップS002において、ステップS001で取得された暗出力信号を最新の暗出力信号として情報を更新して、メモリ190に保存し、ステップS003に進む。
ステップS003において、ユーザにより動画撮像を終了する動作が行われたか否かを判定する。終了する動作が行われていた場合はフローを終了し、そうでない場合はステップS004に進む。
ステップS004において、温度検知部188により検出される撮像素子184の温度において、所定以上の変化があるか否かの判定を行う。温度に所定の温度以上の変化がある場合はステップS001に戻り、明出力信号と共に暗出力信号の取得も行う。一方、温度が所定の温度未満の変化である場合はステップS005に進む。
ステップS005において、図8におけるN+1番目の撮影周期における撮像動作と同様の動作を行い、明出力信号のみを取得してメモリ部190に保存する。また、ステップS002において保存された暗出力信号を、本ステップで取得した明出力信号から差し引く演算を行い、ノイズ除去を行う。明出力信号から暗出力信号を差し引いた信号を、この撮影周期における最終的な撮像信号としてメモリ190に保存する。明出力信号のみを取得し、過去に保存した暗出力信号を用いて補正を行うこのシークエンスを、第2の撮像シークエンスとする。最終的な撮像信号の取得・保存まで終了したら、ステップS003に戻る。
本変形例によると、撮影周期ごとに暗出力信号をとる必要性をなくし演算量を低減しつつも、温度変化による暗出力信号の誤差が生じた場合には、新たな暗出力信号をとり直すことで、高精度に固定パターンノイズの影響を除去することができる。なお、新たな暗出力信号をとり直す条件として、温度の変化の例を説明したがこれに限られるものではない。例えば、明出力信号を取得するための分割回数を変更した場合や、明出力信号を取得するための露光時間を変更した場合にも、明出力信号のノイズ補正に適した暗出力信号を取得するために新たな暗出力信号をとり直すようにすればよい。
(その他の実施例)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。
100 撮像装置
184 撮像素子
187 デジタル信号処理部
178 システム制御CPU
500 光電変換部
507A 第1の信号保持部

Claims (10)

  1. 1つの光電変換部に対して少なくとも1つの電荷保持部を有する画素を2次元に配列した撮像素子と、
    前記撮像素子を制御し、シャッタを開いた状態で撮像した第1の画像とシャッタを閉じた状態で撮像した第2の画像とを取得する取得手段と、
    前記第2の画像を用いて前記第1の画像を補正する補正手段と、を備え、
    前記取得手段は、
    前記第1の画像を、1撮影周期中に前記電荷保持部に時分割で電荷を蓄積して取得し、
    前記第2の画像を、前記第1の画像に対応する時分割の回数以下の回数で前記電荷保持部に電荷を蓄積して取得し、
    前記第2の画像に対応する1回あたりの露光蓄積時間は、前記第1の画像に対応する1回あたりの露光蓄積時間より短いことを特徴とする撮像装置。
  2. 前記第2の画像に対応する露光蓄積の回数は、前記第1の画像に対応する露光蓄積の回数と等しいことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記取得手段は、前記撮像素子の温度に所定の温度以上の変化があった場合に、前記第2の画像を取得することを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
  4. 前記取得手段は、前記第1の画像に対応する露光蓄積時間が変更された場合に、前記第2の画像を取得することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の撮像装置。
  5. 前記取得手段は、前記第1の画像に対応する時分割の回数が変更された場合に、前記第2の画像を取得することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の撮像装置。
  6. 前記補正手段は、前記第2の画像からノイズ補正のための補正情報を生成し、前記第1の画像から前記補正情報を差し引くことで前記第1の画像を補正することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の撮像装置。
  7. 前記補正情報を記憶するメモリをさらに備えることを特徴とする請求項6に記載の撮像装置。
  8. 前記第2の画像に対応する1回あたりの露光蓄積時間は撮像装置が制御可能な最小時間単位であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の撮像装置。
  9. 時分割による前記第1の画像の減光量が所定の減光量を超えた場合、前記第1の画像に対応する1回あたりの露光蓄積時間を、前記第2の画像に対応する1回あたりの露光蓄積時間の分増やすことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の撮像装置。
  10. 1つの光電変換部に対して少なくとも1つの電荷保持部を有する画素を2次元に配列した撮像素子を有する撮像装置の制御方法であって、
    シャッタを開いた際の第1の画像を、1撮影周期中に前記電荷保持部に時分割で電荷を蓄積して取得する工程と、
    シャッタを閉じた際の第2の画像を、前記第1の画像に対応する時分割の回数以下の回数で前記電荷保持部に電荷を蓄積して取得する工程と、
    前記第2の画像を用いて前記第1の画像を補正する工程と、を有し、
    前記第2の画像に対応する1回あたりの露光蓄積時間は、前記第1の画像に対応する1回あたりの露光蓄積時間より短いことを特徴とする制御方法。
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