JP7283541B2 - ケーブル接続作業支援システム、ケーブル接続作業支援方法、およびケーブル接続作業支援プログラム - Google Patents

ケーブル接続作業支援システム、ケーブル接続作業支援方法、およびケーブル接続作業支援プログラム Download PDF

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Description

[関連出願についての記載]
本発明は、日本国特許出願:特願2019-108335号(2019年06月11日出願)の優先権主張に基づくものであり、同出願の全記載内容は引用をもって本書に組み込み記載されているものとする。
本発明は、ケーブル接続作業支援システム、ケーブル接続作業支援方法、およびケーブル接続作業支援プログラムに関するものである。
今日、インターネット通販の著しい増加やシステムのクラウド化の普及などに対応するために、通信事業者やデータセンターに大規模なシステムを構築することが増えている。このような大規模なシステムにおいては、単に規模が大きいだけではなく、マルチベンダー化が加速しており、すなわち、多種多様な機種を接続することが必要である。
さらに、同一機種であってもオプション等でポートが増設されている場合や、同一メーカー・ブランドでも買収により企業統合された場合などは、装置のポート仕様(ポートの配置や数字やアルファベット等でのポートの記載方針)が製品シリーズ・年代により異なることがある。また、装置のメーカー毎にポート自体に記載の記号・数値の意味が異なる場合もあり、全ての作業者が接続先の機器仕様情報を正しく把握してケーブルを接続するのが非常に困難な状況にある。
このような状況に対応するために、工事作業の自動化および効率化が提唱されている。これは、建設生産システム全体の生産性向上を図るために、国土交通省がICTを全面的に活用する取組(i-Construction)の潮流も背景にある。例えば、特許文献1には、ネットワークシステムの接続の作業負担を軽減するために、拡張現実(AR;Augmented Reality)技術を活用する技術が記載されている。また、特許文献2には、AR技術を用いた施工管理が記載されており、特許文献3には、AR技術を用いた出来形検査が記載されている。
国際公開第2015/001611号 特開2017-220109号公報 特開2018-124843号公報
なお、上記先行技術文献の各開示を、本書に引用をもって繰り込むものとする。以下の分析は、本発明者らによってなされたものである。
ところで、一般的に、通信事業者やデータセンター等でのシステム構築は、局舎内設備への加工(ドリリングや分電盤接続等)があるので、建設業法における電気通信工事に該当する。したがって、建業法等の遵法に即した作業が必要となるため、装置設置等の物理的な作業については、コンピュータ関連会社の担当者ではなく、建設許可証を保有する施工会社の作業者が行う必要がある。結果、施工会社の作業者が、コンピュータ関連会社の担当者が作成したケーブル接続設計情報(ケーブル収容リスト)を参照しながら、ケーブルの先端に付されたケーブルタグやマーキングを頼りにケーブル接続の作業を行うことになる。
しかも、通信事業者向けやデータセンター等でのシステムでは、ラック数やサーバ数・機器数、接続ポート数が非常に多く、また、接続先が物理的に離れている(建物間、局舎間等)場合もある。このような大規模なケーブルの敷設作業では、正式のケーブルタグ(丸札)Tを付けたままであると、床下やダクト内にケーブルを敷設する際に障害となってしまう。そこで、ケーブルの敷設作業時には仮のマーキングを付しておき、ケーブルの敷設作業後に正式のケーブルタグ(丸札)Tに付け替えるということも行われる。
また、接続先が物理的に離れていれば、当然ながら、ケーブルの両端を同時に確認しながら作業をすることはできない。しかも、ケーブルタグ(丸札)Tへの取り換え作業やポートへの接続作業にミスが生じた場合、後戻り作業の影響も大きい。例えば、先述の特許文献1などのように、拡張現実(AR)技術を活用して作業負担を軽減する方法も提案されているが、この技術はケーブルの先端にケーブルタグなどの物理的指標を付すことによって生じる問題を解決するものではない。つまり、ケーブルの敷設作業の前後でケーブルタグなどの物理的指標を付け替えるのでは、作業ミスやこれに伴う作業負担が依然として存在することになる。そこで、ケーブルの先端にケーブルタグなどの物理的指標を付さずとも、接続先が物理的に離れたケーブルの両端を適切に管理することが望まれている。
本発明の目的は、上述した課題を鑑み、ケーブル接続作業時の作業の効率化で作業者の負担を軽減することと、作業品質の向上に寄与するケーブル接続作業支援システム、ケーブル接続作業支援方法、およびケーブル接続作業支援プログラムを提供することにある。
本発明の第1の視点では、接続作業を行うケーブルの先端の画像を撮像する端末装置と、前記端末装置が撮像した前記ケーブルの先端の表面紋様に基づいた個品識別を行い、前記個品識別の結果に基づいた作業支援情報を前記端末装置へ送信する管理サーバと、を備えることを特徴とするケーブル接続作業支援システムが提供される。
本発明の第2の視点では、接続作業を行う作業者が撮像したケーブルの先端の表面紋様に基づいた個品識別を行い、前記個品識別の結果に基づいた作業支援情報を前記作業者へ提示することを特徴とするケーブル接続作業支援方法が提供される。
本発明の第3の視点では、接続作業を行うケーブルの先端の表面紋様の画像を受信するステップと、前記ケーブルの先端の表面紋様に基づいた個品識別を行うステップと、前記個品識別の結果に基づいた作業支援情報を送信するステップと、をコンピュータに実行させることを特徴とするケーブル接続作業支援プログラムが提供される。なお、このプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記録することができる。記憶媒体は、半導体メモリ、ハードディスク、磁気記録媒体、光記録媒体等の非トランジェント(non-transient)なものとすることができる。本発明は、コンピュータプログラム製品として具現することも可能である。
本発明の各視点によれば、ケーブル接続作業時の作業の効率化で作業者の負担を軽減することと、作業品質の向上に寄与するケーブル接続作業支援システム、ケーブル接続作業支援方法、およびケーブル接続作業支援プログラムを提供することができる。
図1は、比較例のケーブル接続方法を説明する概略図である。 図2は、比較例のケーブル接続方法を説明する概略図である。 図3は、比較例のケーブル接続方法を説明する概略図である。 図4は、比較例のケーブル接続方法を説明する概略図である。 図5は、第1実施形態に係るケーブル接続作業支援システムの概略図である。 図6は、管理サーバに実行させるケーブル接続作業支援プログラムの手順例を示す図である。 図7は、管理サーバのハードウェア構成例を示す図である。 図8は、第2実施形態に係るケーブル接続作業支援システムの概略図である。 図9は、接続設計情報(ケーブル収容リスト)の例を示す図である。 図10は、ケーブル収容リストおよび装置の実装図面をデータ格納部に格納するまでの情報の流れを示す図である。 図11は、ケーブルの両端をペアにして画像を取得する様子を示す図である。 図12は、データ格納部にケーブル収容リストとペアテーブルを格納する様子を示す図である。 図13は、ペアテーブルを格納するまでの情報の流れを示す図である。 図14は、対象装置が格納されているラック毎に床下にケーブルの敷設を行う様子を示す図である。 図15は、実際の装置の画像に重ねあわせて装置ホスト名のマーキングの表示を行う様子を示す図である。 図16は、仮想図面のデータを生成する様子を示す図である。 図17は、仮想図面のデータをデータ格納部に格納するまでの情報の流れを示す図である。 図18は、仮想マーキングデータを生成する様子を示す図である。 図19は、ポートの仮想マーキングデータを装置に重ねあわせて表示する様子を示す図である。 図20は、仮想マーキングデータを表示するまでの情報の流れを示す図である。 図21は、正しくケーブルが接続されている事を確認する様子を示す図である。 図22は、ケーブル接続設計情報(ケーブル収容リスト)に接続完了である情報を追加した図である。 図23は、接続完了の情報が登録されるまでの情報の流れを示す図である。 図24は、出来形検査の様子を示す図である。 図25は、ケーブル接続設計情報(ケーブル収容リスト)に検査結果を追加した図である。 図26は、検査結果をケーブル収容リストに追加するまでの情報の流れを示す図である。 図27は、検査結果を表示するまでの情報の流れを示す図である。 図28は、第一の変形実施形態を示す図である。 図29は、第二の変形実施形態を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。ただし、以下に説明する実施形態により本発明が限定されるものではない。また、各図面において、同一または対応する要素には適宜同一の符号を付している。さらに、図面は模式的なものであり、各要素の寸法の関係、各要素の比率などは、現実のものとは異なる場合があることに留意する必要がある。図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。
(比較例)
まず、本発明の実施形態の効果を明確にするために、比較例のケーブル接続方法について説明する。図1~図4は、比較例のケーブル接続方法を説明する概略図である。
図1に示すように、大規模システム構築のケーブル接続は2系統の担当者によって行われる。すなわち、ケーブル接続設計情報(ケーブル収容リスト)を作成するコンピュータ関連の担当者と、実際のケーブル接続作業を行う担当者とに分かれている。
例えば、図1に示すように、大規模システム構築を請け負った会社の担当者P1は、システムのケーブル接続の設計をコンピュータ関連会社の窓口担当者P2に依頼する。すると、コンピュータ関連会社におけるケーブル接続設計の担当者P3がケーブル接続設計情報(ケーブル収容リスト)Lを作成する。一方、担当者P1は、このように作成されたケーブル接続設計情報(ケーブル収容リスト)Lに従ったケーブル接続作業を施工会社の窓口担当者P4に依頼する。すると、施工会社の作業担当者P5が、ケーブル接続設計情報(ケーブル収容リスト)Lに従って、ケーブルCと装置Sとの接続作業を行う。
そこでケーブル接続作業では、図2に示すように、施工会社の作業担当者P5が、ケーブル接続設計情報(ケーブル収容リスト)Lに対応させて、ケーブルの両端に仮のマーキングであるビニールテープ(番号入り)Pを貼る。一方、作業担当者P5は、ケーブル接続設計情報(ケーブル収容リスト)Lに対応させて、正式なケーブル接続管理用のケーブルタグ(丸札)Tを作成する。
その後、図3に示すように、作業担当者P5は、仮のマーキングであるビニールテープ(番号入り)Pを頼りにケーブルCの敷き込み作業を行い、ケーブルCを各装置Sのポートに接続する。その後、作業担当者P5が仮のマーキングであるビニールテープ(番号入り)Pを正式なケーブル接続管理用のケーブルタグ(丸札)Tに取り換える。これは、大規模なシステム構築では、ケーブルCの接続先が別の部屋や別のフロアーになることも多く、初めからケーブルタグ(丸札)Tを使用した場合、床下やラック上のケーブル棚、壁内、天井裏への敷き込み作業の途中で既存のケーブルに接触し、システム障害を起こす原因となってしまったり、ケーブルタグ(丸札)Tが取れてしまうからである。
このように、ケーブル接続設計の担当者P3と、実際のケーブル接続作業を行う担当者P5とは、ケーブル接続設計情報(ケーブル収容リスト)Lという資料のやり取りで作業内容の伝達を行う。したがって、ケーブル接続設計情報(ケーブル収容リスト)Lの理解における齟齬が生じてしまえば、ケーブル接続のミスを誘発させてしまうことになる。また、システム構築が大規模になるほど、関与する担当者が増大し、かつ、伝達系統も多層化してしまう。結果、ケーブル接続設計情報(ケーブル収容リスト)Lの理解における齟齬が生じてしまい作業漏れ・間違いも増えてしまうことになる。さらに、仮のマーキングPと正式なケーブルタグ(丸札)Tとの2つを取り扱うことによる作業ミスが発生する可能性も広がってしまう。
そこで、ケーブルの接続後には大きな作業工数をかけて検査を行う。具体的には、図4に示すように、装置Sのポートとケーブルタグ(丸札)Tとの接続状態とケーブル接続設計情報(ケーブル収容リスト)Lとを目視で読み合わせ作業を行うことである。しかも、この目視での読み合わせ作業は、最初にケーブル接続作業を行う施工会社内で検査を行い、その後、元請け会社の立ち合いの上で検査を行い、最終的にシステム構築の発注者の立ち合いの上で同じ検査を行うという大きな作業工数を要する。
また、上記のように大きな作業工数をかけて検査を行ったとしても、目視確認であるので、人為的な確認ミスが発生する可能性を排除することができない。管理上も、目視確認の結果をチェックリストとして記載するだけでは、本当に接続が完了出来ているかの妥当性確認が行えないだけでなく、他の作業に検査結果をフィードバックするなどの活用ができないものである。
(第1実施形態)
図5は、第1実施形態に係るケーブル接続作業支援システムの概略図である。図5に示すように、ケーブル接続作業支援システムは、端末装置100と管理サーバ200とを備えている。
端末装置100は、ケーブル接続作業を行う作業者が用いる端末である。つまり、作業者は、端末装置100を用いて接続作業を行うケーブルの先端の画像を撮像する。一方、管理サーバ200は、作業者が端末装置100を用いて撮影した写真からケーブルの先端の表面紋様に基づいた個品識別を行い、その結果に基づいた作業支援情報を端末装置100へ送信する。その結果、ケーブル接続作業を行う作業者は、端末装置100を介して作業支援情報を受け取り、正しくケーブル接続作業を行うことができる。
上記のような構成のケーブル接続作業支援システムでは、ケーブルの先端の画像を用いて個品識別を行うので、ケーブルの先端にケーブルタグなどの物理的指標を付さずとも、正しくケーブル接続作業を行うことができる。ここで、ケーブルの先端の画像を用いた個品識別には、例えば後述する「物体指紋認証」を用いることができる。このようにケーブルの先端の画像を用いて個品識別を行うことで、ケーブルの敷設作業時にケーブルタグなどの物理的指標が障害となることもなく、付け替え作業時にミスが発生することもない。これによって、ケーブル接続時の工数を削減することだけでなく、確実な接続に寄与することができる。
端末装置100は、例えば、カメラ機能とAR技術を備えるスマートフォンやタブレット等の携帯端末とすることができる。また、AR技術を扱う事が可能なスマートグラスとすることも可能である。端末装置100としてAR技術を用いれば、作業支援情報をケーブルの先端の画像上に仮想表示して作業者に提示することも可能である。なお、ここで画像とは、動画のフレームを構成する画像も含むものとする。すなわち、以下で説明する技術は、画像をリアルタイムに逐次処理を行うことによって、動画に拡張することが可能である。
ただし、本実施形態の効果を享受するためには、端末装置100の利用は必須ではない。接続作業を行う作業者が撮像したケーブルの先端の表面紋様に基づいた個品識別を行い、個品識別の結果に基づいた作業支援情報を作業者へ提示するケーブル接続作業支援方法であれば、ケーブルの先端にケーブルタグなどの物理的指標を付さずとも、正しくケーブル接続作業を行うことができる。結果、ケーブル接続時の工数を削減することに寄与することができる。
したがって、例えば、本実施形態のケーブル接続作業支援方法を、管理サーバ200が実行するケーブル接続作業支援プログラムとして実現することも可能である。図6は、管理サーバに実行させるケーブル接続作業支援プログラムの手順例を示す図である。図6に示すように、本実施形態のケーブル接続作業支援プログラムは、接続作業を行うケーブルの先端の表面紋様の画像を受信するステップS1と、ケーブルの先端の表面紋様に基づいた個品識別を行うステップS2と、個品識別の結果に基づいた作業支援情報を送信するステップS3とを含んでいる。このようなケーブル接続作業支援プログラムを管理サーバ200上で実行することにより、ケーブルの先端にケーブルタグなどの物理的指標を付さずとも、正しくケーブル接続作業を行うことができる。結果、ケーブル接続時の工数を削減することおよび確実な接続を実現することに寄与することができる。
図7は、管理サーバの200ハードウェア構成例を示す図である。上記説明した管理サーバ200は、図7に示すハードウェア構成の情報処理装置として構成することができる。ただし、図7に示すハードウェア構成は、管理サーバ200の機能を実現するハードウェア構成の一例であり、管理サーバ200のハードウェア構成を限定する趣旨ではない。また、本実施形態のケーブル接続作業支援方法をケーブル接続作業支援方法として実現するためのハードウェア構成も図7に示すハードウェア構成に限定するものではない。管理サーバ200は、図7に示さないハードウェアを含むことができる。
図7に示すように、管理サーバ200のハードウェア構成は、例えば内部バスにより相互に接続される、CPU(Central Processing Unit)210、主記憶装置220、補助記憶装置230、および通信インターフェイスであるNIC(Network Interface Card)240を備える。
CPU210は、管理サーバ200が実行するケーブル接続作業支援プログラムを実行する。主記憶装置220は、例えばRAM(Random Access Memory)であり、管理サーバ200が実行するケーブル接続作業支援プログラムなどをCPU210が処理するために一時記憶する。
補助記憶装置230は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)であり、管理サーバ200が実行するケーブル接続作業支援プログラムなどを中長期的に記憶しておくことが可能である。ケーブル接続作業支援プログラムは、非一時的なコンピュータ可読記録媒体(non-transitory computer-readable storage medium)に記録されたプログラム製品として提供することができる。補助記憶装置230は、非一時的なコンピュータ可読記録媒体に記録されたケーブル接続作業支援プログラムを中長期的に記憶することに利用することが可能である。
NIC240は、ネットワークを介して外部端末へのインターフェイスを提供する。NIC240は、接続作業を行うケーブルの先端の表面紋様や装置のホスト名やポートの画像を受信すること、または、個品識別の結果に基づいた作業支援情報を送信することなどに用いられる。
(第2実施形態)
図8は、第2実施形態に係るケーブル接続作業支援システムの概略図である。図8に示すように、第2実施形態に係るケーブル接続作業支援システムは、端末装置100と管理サーバ200と端末装置300を備えている。
作業者が用いる端末装置100は、撮像部101と指示表示部102を備えている。一方、管理サーバ200は、データ格納部201と装置識別部202と先端識別部203と仮想データ生成部204と検査部205を備えている。また、管理者が用いる端末装置300は、結果表示部301を備えている。
作業者が用いる端末装置100は、例えば、AR技術を扱う事が可能なスマートグラスやスマートフォンやタブレット等の携帯端末とすることができる。端末装置100の撮像部は、接続作業を行うケーブルの先端の画像を撮像するために用いる。一方、端末装置100の指示表示部102は、管理サーバ200から受信した作業支援情報を、ケーブルの先端の画像上にAR技術を用いて仮想表示して作業者に提示する。
管理サーバ200におけるデータ格納部201は、ケーブルの両端の表面紋様をペアにした情報と、接続作業を行う装置のポートをペアにした情報とを含むケーブル接続設計情報(ケーブル収容リスト)Lを記憶している。
装置識別部202は、作業者が接続作業を行う装置の識別を行う。ここで、装置とは、サーバ装置であることもハブ装置であることもあり得る。装置識別部202は、作業者が端末装置100を操作することで装置識別部202に識別情報を送信することを排除するものではないが、例えば、装置の表面紋様に基づいた個品識別を行うことで、作業者が接続作業を行う装置の識別を行うことも可能である。また、接続作業を行う装置のポート数・ポート配列・ポート番号や装置の寸法や形状や装置におけるポートの位置などの情報を用いることも可能である。装置識別部202が識別した装置の情報は、ケーブル接続設計情報(ケーブル収容リスト)Lの検索に用いる。
先端識別部203は、端末装置100から受信したケーブルの先端の表面紋様に基づいてケーブルの個品識別を行う。ここで、表面紋様に基づいた個品識別とは、製品の製造過程で自然発生的に生じる個体固有の表面紋様を照合する識別方法である。この技術は、例えば「物体指紋認証」と呼ばれることもある。大量生産される製品であっても、その表面には製造工程でいくら均一に加工しようとしてもし切れずに残り、個品ごとの微細な差異が生じる。物体指紋認証は、個品ごとの微細な差異を指紋認証と同様に照合処理を行う技術である。先端識別部203は、端末装置100から受信したケーブルの先端の表面紋様とデータ格納部201に記憶されたケーブルの先端の表面紋様とを照合し、ケーブルの先端を接続すべき装置のポート情報や他の先端が接続される装置のポート情報などの作業支援情報を検索する。
なお、ケーブルの先端の表面紋様は、製造工程で不可避的に発生する表面紋様に限定されない。製造後に、塗料の塗布や梨地加工を施すなど、意図的に個品差が増大する加工を施すことも含む。
仮想データ生成部204は、装置識別部202および先端識別部203で識別した結果に基づいた作業支援情報を仮想的な可視情報として生成する。この仮想的な可視情報は、端末装置100の撮像部101が撮像した画像上に合成し、端末装置100の指示表示部102に表示する。作業支援情報の表示方法は、例えば、ケーブルの先端の近傍に仮想的なケーブルタグを表示し、このケーブルタグ上にケーブルの接続先を表示することが考えられる。
検査部205は、接続作業後のケーブルの先端および装置のポートの画像から、ケーブルとポートの接続の正当性を確認する。具体的には、装置識別部202が接続作業後のケーブルの先端および装置のポートの画像から、装置およびポートの識別を行う。一方、先端識別部203が接続作業後のケーブルの先端および装置のポートの画像から、ケーブルの識別を行う。検査部205は、これらの識別結果が、データ格納部201に記憶されたケーブル接続設計情報(ケーブル収容リスト)Lと整合しているかを判断する。
端末装置300の結果表示部301は、管理サーバ200の検査部205が判断した接続の正当性の結果を表示するための表示装置である。一般に、大規模なシステム構築におけるケーブル接続作業は、複数名の作業者が同時に作業を行う。また、大規模なシステム構築では、ケーブルの接続元と接続先が他の部屋や他の建屋などから離れていることもある。管理者が用いる端末装置300は、これら分散された接続作業をリアルタイムに一元管理することが可能である。
また、端末装置300は、出来形検査の作業効率向上にも資することになる。既に説明したようにケーブルタグなどの物理的指標を用いた出来形検査では、ケーブルタグなどの物理的指標とケーブル接続設計情報(ケーブル収容リスト)Lとを目視で読み合せていた。一方、本実施形態では、端末装置300の結果表示部301にケーブルとポートの接続の正当性が表示されるので、出来形検査の作業効率および検査品質が大幅に向上する。
次に、本実施形態の利用態様についてより詳細な説明を行う。
1)事前準備
ケーブルの接続作業を行う前に、管理サーバ200のデータ格納部201に、図9に示すような接続設計情報(ケーブル収容リスト)Lや装置の実装図面などのデータを格納する。図10は、ケーブル収容リストおよび装置の実装図面をデータ格納部201に格納するまでの情報の流れを示す図である。
また、現地作業の事前準備として、ケーブルの員数確認(長さ毎に本数の受け入れ確認)を行う際に、ケーブル接続設計情報(ケーブル収容リスト)Lの接続ポート番号単位に該当する長さのケーブルを必要数分用意する。
そして、図11に示すように、カメラ等のデバイスにより各ケーブルCの先端の表面紋様の画像を、ケーブルCの両端をペアにして取得する。図11では、画像を取得すべき領域を破線で記している。例えば、この各ケーブルの先端の表面紋様の画像取得には、端末装置100の撮像部101を用いることができる。
管理サーバ200の先端識別部203は、各ケーブルの先端の表面紋様の画像を分析し、個品識別可能な特徴を抽出する。そして、個品識別可能な各ケーブルの先端の表面紋様の特徴を、固有IDとしてデータ格納部201に格納する。このとき、ケーブルの両端の固有IDをペアにして、ケーブルの両端の関係性を登録する。例えば、このケーブルの両端の関係性は、図12に示すように、ペアテーブルとしてデータ格納部201に格納する。そして、ケーブル接続設計情報(ケーブル収容リスト)Lに、該当の接続ポートに対して接続を行うケーブルのケーブルペア番号を登録する。図13は、ペアテーブルを格納するまでの情報の流れを示す図である。
先端識別部203は、例えば、2つのケーブル先端を1本のペア(1本のケーブルの両端)として処理可能なペアモードを備えることが好ましい。具体的には、1つのケーブル先端の画像を取得すると、このペアモードの状態となり、次に取得したケーブル先端の画像を1本のケーブルの両端の画像であるものとして処理を行うものである。本動作で2つのケーブル先端が同一ケーブルの両端である事を関係付ける。なお、個品識別の精度向上のために、各ケーブルの先端に対して複数の表面紋様の画像を用いることも可能である。
ケーブルは、図14に示すように、対象装置が格納されているラック毎に床下にケーブルの敷設を行い、装置毎にケーブルの接続を行う。
2)ナビゲーション(作業支援)
管理サーバ200の装置識別部202は、端末装置100の撮像部101にて撮影した装置のポート面の画像をネットワーク経由で取得し、画像から装置の装置名(ホスト名)の識別を行う。装置識別部202は、データ格納部201に格納されているケーブル接続設計情報(ケーブル収容リスト)Lを検索し、画像から抽出される特徴に該当する装置名(ホスト名)を探し出す。仮想データ生成部204は、図15に示すように、検索された装置ホスト名用のマーキングデータを生成し、施工対象装置である旨を、指示表示部102を用いて実際の装置Sの画像に重ねあわせてマーキングMの表示を行う。
装置識別部202は、装置Sのポート面の画像をネットワーク経由で取得し、装置Sの縦横サイズを認識する。また、予め学習しておいたポートの形状をもとに、画像からポートの個数、ポートの配列数と、装置Sの上下左右からの距離を認識し、ポートの相対位置情報を把握する。さらに装置識別部202は、ポートの上段または下段に表示されている文字列からポート番号を認識する。
装置識別部202は、図16に示すように、これらの抽出・認識した情報を基に機器毎の仮想図面Zのデータを生成し、データ格納部201に格納する。図17は、仮想図面のデータをデータ格納部201に格納するまでの情報の流れを示す図である。
装置識別部202は、端末装置100の撮像部101にて撮影した装置のポート面の画像をネットワーク経由で取得し、装置のホスト名の抽出を行い、そのホスト名情報をもとにデータ格納部201に格納されている該当するケーブル接続設計情報(ケーブル収容リスト)Lのデータを抽出する。
仮想データ生成部204は、図18に示す通り、抽出された該当ホスト名のケーブル接続設計情報(ケーブル収容リスト)Lのポート情報から、該当ポートに対して仮想マーキングデータを生成する。そして、データ格納部201に格納している仮想図面上のケーブルポート位置・文字列情報に対応する位置上に仮想マーキングデータを生成し、あわせてデータ格納部201内に格納する。
一方、図19に示すように、端末装置100の指示表示部102は、データ格納部201内に格納している該当の仮想図面データと同データ格納部201に格納している仮想マーキング情報の位置に基づいて、仮想マーキングデータを装置Sに重ねあわせて表示する。図20は、仮想マーキングデータを表示するまでの情報の流れを示す図である。
実際にケーブルを接続後、端末装置100の撮像部101を用いて、接続作業後のケーブルの先端および装置のポートの画像を撮像する。装置識別部202は、ネットワーク経由で取得した画像から装置(ホスト名)を識別する。一方、先端識別部203は、ネットワーク経由で取得した画像からケーブルの先端を識別する。そして、作業者は、図21に示すように、指示表示部102に表示される支援情報に従って正しくケーブルが接続されている事を確認する。その後、図22に示すようにケーブル接続設計情報(ケーブル収容リスト)Lに接続完了である情報を追加する。図23は、接続完了の情報が登録されるまでの情報の流れを示す図である。
3)出来形検査
出来形検査を行う場合、図24に示すように、対象装置の対象全ポートへのケーブルの接続状態を端末装置100の撮像部101を用いて撮像する。管理サーバ200内の検査部205の機能である「出来形検査」の実行により、装置識別部202は、ネットワーク経由で画像データを取得し、対象ホスト名を抽出して、そのホスト名からデータ格納部201に格納されたケーブル接続設計情報(ケーブル収容リスト)L中の該当する装置名のケーブル収容リストを抽出する。
一方、先端識別部203は、ネットワーク経由で取得した画像からケーブルの先端を識別する。そして、検査部205は、データ格納部201内に格納してあるケーブル接続設計情報(ケーブル収容リスト)Lと識別結果を検証する。
そして、検査部205は、図25に示すように、データ格納部201内に格納してあるケーブル接続設計情報(ケーブル収容リスト)Lに検査結果を追加する。図26は、検査結果をケーブル収容リストに追加するまでの情報の流れを示す図である。また、検査部205は、検査結果を端末装置300に送信し、結果表示部301が検査結果を表示する。図27は、検査結果を表示するまでの情報の流れを示す図である。
(変形実施形態)
以下、本発明の幾つかの変形実施形態について説明する。
第一の変形実施形態では、図28に示すように、作業者が、本来接続するべきケーブルポートではないところに接続しようとした場合、端末装置100上のAR画面上への警告メッセージや警告音、点滅、振動等で、作業者に警告を与える。
第二の変形実施形態では、図29に示すように、丸札情報も仮想化する。本変形実施形態では、仮想データ生成部204が、データ格納部201内のケーブル接続設計情報(ケーブル収容リスト)Lの該当ポート情報から、仮想ケーブルタグ(丸札)VT情報を生成する。そして、端末装置100の指示表示部102にて、仮想ケーブルタグ(丸札)VT情報を表示する。
物理的識別標識であるケーブルタグ(丸札)Tは、機器から排気される風により他のケーブルにからみついてしまうリスクがある。また、作業中に工事対象外のケーブルの丸札をひっかけてしまい、既設ケーブルで実行されているサービスを瞬断させてしまうリスクもある。さらに、保守者・作業者が認識違いを起こしたり、構築とは異なる会社の場合、記載方法が異なり間違って解釈してしまったりと、作業ミスが混入するリスクがある。第二の変形実施形態では、丸札情報も仮想化するので、これらリスクが軽減される。
第三の変形実施形態は、システムの構成変更時にも活用する形態である。すなわち、システムの構成変更時に、外すべきケーブルを端末装置100の指示表示部102に表示したり、外したケーブルを次に接続すべきポートをマーキング情報で誘導したりする。
このために、あらかじめケーブル接続設計情報(ケーブル収容リスト)Lに、新しい接続先・接続元の情報を更新しておく。また、稼働中のケーブルの場合は、安全な実行のため、作業順序の特定が必要なため、予め登録した作業順序に従い、1つずつマーキング情報を表示する。外したケーブルの次の差し込み先が同一装置でない場合は、対象装置のホスト名等を表示して、該当装置まで作業者を誘導するように構成してもよい。
第四の変形実施形態は、作業者間でケーブル接続状況を共有(表示・閲覧)する形態である。大規模なシステム構築におけるケーブル接続作業は、複数人や複数拠点での同時作業で作業に連携が必要となる。例えば、他の拠点で特定のポートへのケーブルを接続しない限り次の拠点で作業してはいけないなど、作業順序が特定されていることもある。第四の変形実施形態は、作業順序の情報を管理サーバ200で管理し、まだ作業を行ってはいけない場合は、マーキングを非表示の状態としたり、準備中のような表示として作業を待機させたりする。さらに、他の作業者の作業が完了し、作業を開始することが可能になった場合、自動的にマーキングデータが作業許可を示す表示となり、作業者間で都度電話連絡せずとも、確実な作業連携が可能である。
第五の変形実施形態は、エンド-エンドの導通確認の結果を、物理的な接続完了とあわせて格納するものである。通常工事では、あくまで物理接続までであり、導通確認の実施は、後続のネットワーク接続作業にて実施しているが、工事側でケーブル接続後に、導通確認を実施し、そのステータスを画像で取り込み・判断をして、導通確認の結果をテーブルにあわせて格納する。
さらに、本発明の各実施形態は、ケーブル接続状況が適時保存できる事で、遠隔での管理が可能になるだけでなく、ケーブルの接続状況が視覚的にわかりやすく共有出来るため、遠隔での教育やOJTにも活用する事が可能である。また、本発明は、LAN系のケーブル接続工事だけでなく、電源系のケーブル接続や分電盤の作業、ケーブル撤去工事等による、品質向上、作業ミスの撲滅、検査の効率化にも活用可能である。
以上、本発明を実施形態に基づいて説明してきたが、本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の全開示の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施形態ないし実施例の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせ、ないし、選択(少なくとも部分的な非選択を含む)が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、修正を含むことはもちろんである。特に、本書に記載した数値範囲について、当該範囲内に含まれる任意の数値ないし小範囲が別段の記載のない場合でも具体的に記載されているものと解釈されるべきである。また、引用した上記の特許文献等の各開示は、本書に引用をもって織り込むものとする。
100 端末装置
101 撮像部
102 指示表示部
200 管理サーバ
201 データ格納部
202 装置識別部
203 先端識別部
204 仮想データ生成部
205 検査部
210 CPU
220 主記憶装置
230 補助記憶装置
240 NIC
300 端末装置
301 結果表示部
C ケーブル
M マーキング
P 仮のマーキング
S 装置
Z 仮想図面
P1~P5 担当者

Claims (10)

  1. 接続作業を行うケーブルの先端の画像を撮像し、かつ、作業支援情報を表示する端末装置と、
    前記端末装置が撮像した前記ケーブルの先端の表面紋様に基づいた個品識別を行い、ケーブルを判別するための情報と装置における接続ポート位置の認識情報とを仮想データ上に表示するための前記作業支援情報を作成して前記端末装置へ送信する管理サーバと、
    を備えることを特徴とするケーブル接続作業支援システム。
  2. 前記端末装置は、前記作業支援情報を前記ケーブルの先端の画像上に仮想表示して作業者に表示する表示部を備えることを特徴とする請求項1に記載のケーブル接続作業支援システム。
  3. 前記作業支援情報は、前記ケーブルの先端を接続すべき装置のポート情報を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のケーブル接続作業支援システム。
  4. 前記作業支援情報は、前記ケーブルにおける他の先端が接続される装置のポート情報を含むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のケーブル接続作業支援システム。
  5. 前記端末装置は、接続作業後のケーブルの先端および装置のポートの画像を撮像し、
    前記管理サーバは、前記端末装置が撮像したケーブルの先端および装置のポートの画像に基づいて接続の正当性を判断することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のケーブル接続作業支援システム。
  6. 前記管理サーバが判断した接続の正当性の結果を表示する管理端末装置をさらに備えることを特徴とする請求項5に記載のケーブル接続作業支援システム。
  7. 前記管理サーバは、前記ケーブルの両端の表面紋様をペアにした情報と、前記接続作業を行う装置のポートをペアにした情報とを含むケーブル接続設計情報を記憶しており、前記ケーブル接続設計情報を参照して前記作業支援情報を提示することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のケーブル接続作業支援システム。
  8. 前記表面紋様に基づいた個品識別は、製品の製造過程で自然発生的に生じる個体固有の表面紋様を照合することで行われることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のケーブル接続作業支援システム。
  9. ケーブルの両端の表面紋様をペアにした情報と、接続作業を行う装置のポートをペアにした情報とを含むケーブル接続設計情報を記憶している管理サーバが、前記接続作業を行う作業者が撮像したケーブルの先端の表面紋様に基づいた個品識別を行い、前記個品識別の結果に基づいて前記ケーブル接続設計情報を参照して得られた作業支援情報を前記作業者へ提示することを特徴とするケーブル接続作業支援方法。
  10. 接続作業を行うケーブルの先端の表面紋様の画像を受信するステップと、
    前記ケーブルの先端の表面紋様に基づいた個品識別を行うステップと、
    前記個品識別の結果に基づいてケーブル接続設計情報を参照して得られた作業支援情報を送信するステップと、
    前記ケーブルの両端の表面紋様をペアにした情報と、接続作業を行う装置のポートをペアにした情報とを含む前記ケーブル接続設計情報を記憶しているコンピュータに実行させることを特徴とするケーブル接続作業支援プログラム。
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