JP7301829B2 - ポリビニルアルコールフィルム及びその製造方法 - Google Patents
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Description
[1]PVAフィルムの幅方向をTD方向とし、機械流れ方向をMD方向とし、MD方向に1.5m以上連続して直線状に伸びる高低差0.15μm以上のスジ状欠陥がフィルム全幅で5本以下であり、かつMD方向に1.5m以上連続して直線状に伸びる高低差0.50μm以上のスジ状欠陥がフィルム全幅において存在せず、かつTD方向中央部の厚みをMD方向に0.5mm間隔で1.0mにわたり測定した際の最大値をtMAX、最小値をtMIN及び平均値をtAVEとした場合に、tAVEが35μm以下であり、かつ下記式(1)により規定される厚み斑率が5.5%以下である、ポリビニルアルコールフィルム;
厚み斑率 =(tMAX-tMIN)/tAVE×100(%) (1)
[2]幅が2.0m以上7.0m以下である、上記[1]のPVAフィルム;
[3]ポリビニルアルコールを含有する94~98℃の製膜原液を、88~92℃のロール上に流涎することにより製膜する、上記[1]または[2]に記載のポリビニルアルコールフィルムの製造方法;
である。
厚み斑率 =(tMAX-tMIN)/tAVE×100(%) (1)
スジ状欠陥は製膜時の機械流れ方向(MD方向)に伸びる1.5m以上の連続した1本線として見られる欠陥であり、光源を用いて光をフィルムに照射し、フィルムを透過した光を白い壁に投影させた際に、MD方向に伸びる連続した明模様もしくは暗模様として確認される。スジ状欠陥があるフィルムは表面の凹部分もしくは凸部分の高低差が0.15μm以上あり、前記明模様もしくは暗模様として観察可能である。具体的には、以下の実施例または比較例で得られたPVAフィルムからMD方向に1.5m、全幅で切り出したサンプル片をMD方向が上下になるように吊り下げ、フィルム面から350cm離れた位置に、約550Luxの光度を持つ株式会社エスワン製ハロゲンランプ光源を設置し、フィルム面に対し垂直に光を投射した。次いでフィルムを透過した光をフィルムから10cm離れた白い壁に投影させたときに観察されたスジ状の明模様もしくは暗模様をスジ状欠陥と判定した。そしてスジ状欠陥に対応するフィルムのそれぞれの箇所を、アンリツ株式会社製接触式厚み計「KG601A」にて欠陥部分とその周囲の部分とのフィルム厚み方向の高低差をスジ状欠陥の全数について測定した。こうして、PVAフィルム全幅における、MD方向に1.5m以上連続して直線状に伸びる高低差が0.15~0.50μmの範囲のスジ状欠陥の本数及びMD方向に1.5m以上連続して直線状に伸びる高低差0.5μm以上のスジ状欠陥の有無を求めて、以下の基準で評価した。なお、高低差が0.50μmを超える場合には、スジ状欠陥が1本でも実用上問題となる。
A:PVAフィルム全幅で、高低差が0.15~0.50μmの範囲のスジ状欠陥が5本以下であり、高低差0.5μm以上のスジ状欠陥が存在しない
B:PVAフィルム全幅で、高低差が0.15~0.50μmの範囲のスジ状欠陥が5本より多い、または高低差0.5μm以上のスジ状欠陥が存在する
PVAフィルムのTD方向(幅方向)中央部の厚みを、MD方向に0.5mmピッチで1.0mにわたり測定した。測定はアンリツ株式会社製接触式厚み計「KG601A」を用いて行った。前記測定値の最大値をtMAX(μm)、最小値をtMIN(μm)、平均値をtAVE(μm)とした。得られた値を用いて下記の式(1)にて厚み斑率を求めた。
厚み斑率 =(tMAX-tMIN)/tAVE×100(%)・・・(1)
PVAフィルムを連続延伸機にてMD方向に2.6倍に延伸後に、TD方向に並んでいるシワの発生有無を目視で観察し、以下の基準で評価した。
A:シワが生じなかったか、あるいは極めて軽微なシワが生じた。
B:顕著なシワが生じた。
ロール製膜機を使用して、ケン化度99.9モル%、平均重合度2400のPVA100質量部、グリセリン12質量部、ラウリン酸ジエタノールアミド0.1質量部、および水からなる揮発分率70質量%の製膜原液を96℃でTダイから第1乾燥ロール(表面温度91.7℃、周速度24.8m/min)に吐出し、その後第2乾燥ロールで剥離し、第2乾燥ロール以降、平均85℃で乾燥を行った。最後に巻き取り装置で巻き取ることによりPVAフィルム(厚みtAVE21.1μm、幅3000mm)を得た。得られたフィルムは厚み斑率が3.79%であり、高低差が0.15~0.50μmの範囲のスジ状欠陥の数は全幅で2本であり、高低差0.5μm以上のスジ状欠陥は存在しなかった。また、MD方向に2.6倍に延伸後に、TD方向に並んでいるシワは生じなかった。
ロール製膜機を使用して、ケン化度99.9モル%、平均重合度2400のPVA100質量部、グリセリン12質量部、ラウリン酸ジエタノールアミド0.1質量部、および水からなる揮発分率70質量%の製膜原液を94℃でTダイから第1乾燥ロール(表面温度89.7℃、周速度24.8m/min)に吐出し、その後第2乾燥ロールで剥離し、第2乾燥ロール以降、平均85℃で乾燥を行った。最後に巻き取り装置で巻き取ることによりPVAフィルム(厚みtAVE20.7μm、膜幅3000mm)を得た。得られたフィルムは厚み斑率が4.55%であり、高低差が0.15~0.50μmの範囲のスジ状欠陥の数は全幅で1本であり、高低差0.5μm以上のスジ状欠陥は存在しなかった。また、MD方向に2.6倍に延伸後に、TD方向に並んでいる極めて軽微なシワが発生した。
ロール製膜機を使用して、ケン化度99.9モル%、平均重合度2400のPVA100質量部、グリセリン12質量部、ラウリン酸ジエタノールアミド0.1質量部、および水からなる揮発分率70質量%の製膜原液を97℃でTダイから第1乾燥ロール(表面温度89.7℃、周速度24.8m/min)に吐出し、その後第2乾燥ロールで剥離し、第2乾燥ロール以降、平均85℃で乾燥を行った。最後に巻き取り装置で巻き取ることによりPVAフィルム(厚みtAVE20.4μm、膜幅3000mm)を得た。得られたフィルムは厚み斑率が5.11%であり、スジ状欠陥は全幅で生じなかった。また、MD方向に2.6倍に延伸後に、TD方向に並んでいる極めて軽微なシワが発生した。
ロール製膜機を使用して、ケン化度99.9モル%、平均重合度2400のPVA100質量部、グリセリン12質量部、ラウリン酸ジエタノールアミド0.1質量部、および水からなる揮発分率70質量%の製膜原液を96℃でTダイから第1乾燥ロール(表面温度88.0℃、周速度24.8m/min)に吐出し、その後第2乾燥ロールで剥離し、第2乾燥ロール以降、平均85℃で乾燥を行った。最後に巻き取り装置で巻き取ることによりPVAフィルム(厚みtAVE20.1μm、膜幅3000mm)を得た。得られたフィルムは厚み斑率が5.22%であり、スジ状欠陥は全幅で生じなかった。また、MD方向に2.6倍に延伸後に、TD方向に並んでいる極めて軽微なシワが発生した。
ロール製膜機を使用して、ケン化度99.9モル%、平均重合度2400のPVA100質量部、グリセリン12質量部、ラウリン酸ジエタノールアミド0.1質量部、および水からなる揮発分率70質量%の製膜原液を96.0℃でTダイから第1乾燥ロール(表面温度92.3℃、周速度24.8m/min)に吐出し、その後第2乾燥ロールで剥離し、第2乾燥ロール以降、平均85℃で乾燥を行った。最後に巻き取り装置で巻き取ることによりPVAフィルム(厚みtAVE20.1μm、膜幅3000mm)を得た。得られたフィルムは厚み斑率が4.13%であり、高低差が0.15~0.50μmの範囲のスジ状欠陥の数は全幅で12本であった。また、MD方向に2.6倍に延伸後に、TD方向に並んでいる顕著なシワが生じた。
ロール製膜機を使用して、ケン化度99.9モル%、平均重合度2400のPVA100質量部、グリセリン12質量部、ラウリン酸ジエタノールアミド0.1質量部、および水からなる揮発分率70質量%の製膜原液を98.5℃でTダイから第1乾燥ロール(表面温度89.7℃、周速度24.8m/min)に吐出し、その後第2乾燥ロールで剥離し、第2乾燥ロール以降、平均85℃で乾燥を行った。最後に巻き取り装置で巻き取ることによりPVAフィルム(厚みtAVE20.4μm、膜幅3000mm)を得た。得られたフィルムは厚み斑率が7.13%であり、高低差が0.15~0.50μmの範囲のスジ状欠陥の数は全幅で50本以上であった。また、MD方向に2.6倍に延伸後に、TD方向に並んでいる顕著なシワが生じた。
ロール製膜機を使用して、ケン化度99.9モル%、平均重合度2400のPVA100質量部、グリセリン12質量部、ラウリン酸ジエタノールアミド0.1質量部、および水からなる揮発分率70質量%の製膜原液を93.5℃でTダイから第1乾燥ロール(表面温度88.0℃、周速度24.8m/min)に吐出し、その後第2乾燥ロールで剥離し、第2乾燥ロール以降、平均85℃で乾燥を行った。最後に巻き取り装置で巻き取ることによりPVAフィルム(厚みtAVE20.3μm、膜幅3000mm)を得た。得られたフィルムは厚み斑率が5.95%であり、高低差が0.15~0.50μmの範囲のスジ状欠陥の数は全幅で2本であり、高低差0.5μm以上のスジ状欠陥は存在しなかった。また、MD方向に2.6倍に延伸後にTD方向に並んでいる顕著なシワが生じた。
ロール製膜機を使用して、ケン化度99.9モル%、平均重合度2400のPVA100質量部、グリセリン12質量部、ラウリン酸ジエタノールアミド0.1質量部、および水からなる揮発分率70質量%の製膜原液を96.0℃でTダイから第1乾燥ロール(表面温度86.7℃、周速度24.8m/min)に吐出し、その後第2乾燥ロールで剥離し、第2乾燥ロール以降、平均85℃で乾燥を行った。最後に巻き取り装置で巻き取ることによりPVAフィルム(厚みtAVE20.6μm、膜幅3000mm)を得た。得られたフィルムは厚み斑率が7.22%であり、高低差が0.15~0.50μmの範囲のスジ状欠陥の数は全幅で1本であり、高低差0.5μm以上のスジ状欠陥は存在しなかった。また、MD方向に2.6倍に延伸後に、TD方向に並んでいる顕著なシワが生じた。
ロール製膜機を使用して、ケン化度99.9モル%、平均重合度2400のPVA100質量部、グリセリン12質量部、ラウリン酸ジエタノールアミド0.1質量部、および水からなる揮発分率67質量%の製膜原液を99.6℃でTダイから第1乾燥ロール(表面温度90.0℃、周速度17.5m/min)に吐出し、その後第2乾燥ロールで剥離し、第2乾燥ロール以降、平均85℃で乾燥を行った。最後に巻き取り装置で巻き取ることによりPVAフィルム(厚みtAVE44.7μm、膜幅3000mm)を得た。得られたフィルムは厚み斑率が6.71%であり、高低差が0.15~0.50μmの範囲のスジ状欠陥の数は全幅で1本であり、高低差0.5μm以上のスジ状欠陥は存在しなかった。また、MD方向に2.6倍に延伸後に、TD方向に並んでいるシワは生じなかった。
Claims (2)
- ポリビニルアルコールフィルムの幅方向をTD方向とし、機械流れ方向をMD方向とし、MD方向に1.5m以上連続して直線状に伸びる高低差0.15μm以上のスジ状欠陥がフィルム全幅で5本以下であり、かつMD方向に1.5m以上連続して直線状に伸びる高低差0.50μm以上のスジ状欠陥がフィルム全幅において存在せず、かつ
TD方向中央部の厚みをMD方向に0.5mm間隔で1.0mにわたり測定した際の最大値をtMAX、最小値をtMIN及び平均値をtAVEとした場合に、tAVEが35μm以下であり、かつ下記式(1)により規定される厚み斑率が4%以下である、ポリビニルアルコールフィルム。
厚み斑率=(tMAX-tMIN)/tAVE×100(%) (1) - 幅が2.0m以上7.0m以下である、請求項1に記載のポリビニルアルコールフィルム。
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