JP7302441B2 - 無線フレーム解析システム、無線フレーム解析方法、及びプログラム - Google Patents

無線フレーム解析システム、無線フレーム解析方法、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、無線フレームを解析することで分析対象のネットワーク構成を分析する無線フレーム解析システム、無線フレーム解析方法、及びプログラムに関する。特に、無線フレームを解析する際の解析期間の算出方法に関する。
電波センサやトラフィックモニターなどを用いて、対象端末の無線フレームやトラフィックを解析することでそれらの伝送内容を推定したり、分析対象のネットワークの構成を推定したりするシステムが提案されている。以下、分析対象のネットワークを対象ネットワークと称すことがある。ここで、伝送内容の例としては、音声通話、映像伝送、テレビ電話、放送、テレビ放送、衛星放送、ラジオ、SMS(Short Message Service)、Webアクセス、SNS(Social Networking Service)アプリ、iMode等のキャリア機能利用、スマートフォンアプリケーション、テレメトリ、ゲーム、FTP(File Transfer Protocol)、SSH(Secure Shell)、Telnet、RDP(Remote Desktop Protocol)、などである。また、ネットワーク構成の例としては、ツリー型、スター型、リング型、メッシュ型、バス型、フルコネクト型、これらの複合型、などである。
無線フレームやトラフィックを解析する手法の1つとして、ある単位時間当たりの転送データ量や、転送データ個数、転送回数、転送頻度、転送時間などのフレーム特徴量を抽出して分析する方法が提案されている。
特許文献1では、一定時間ごとの加入者毎のデータ量や消費リソース量を抽出してサービス料金を清算する方法が提案されている。各加入者が利用可能なリソースは、他のユーザがリソースを利用しているかを含む様々な条件によって変動する。このため、この文献の方法では、一定時間ごとに加入者ごとのデータ量だけでなくリソース量も抽出して、サービス料金を消費されたリソースの量と伝達されたデータの量の双方の関数として決定することで、妥当なサービス料金の清算と徴収を可能にする。この場合、データ量やリソース量を抽出する期間の基準となる一定時間(単位時間)を、清算対象時間等に合わせて固定的に設定(例えば、1時間ごと、1日ごと、1か月ごと、等のように)することで所望の清算料金を双方の関数から算出できる。しかしながら、この単位時間を適切に設定できない場合は、適切な算出結果が得られず、妥当な清算料金が得られないという課題がある。
また、特許文献2では、アドホックネットワークにおいて転送された回数(ホップ数)をカウントし、それを抽出することで、各ノードに転送するためのアドホックネットワークを選択的に決定する方法が提案されている。具体的には、同期メッセージには、その同期メッセージが転送された回数のカウントを含み、エッジノードではもはやその同期メッセージは転送されない。このメッセージを受信するルートノードでは、これらのノードがアドホックネットワークのエッジ付近に位置するかどうかを認識することができ、他のアドホックネットワークを選択的に走査することができる。この方法では、当該メッセージがエッジノードまで到達するまでの所要時間を待って当該メッセージを受信することで、正しい転送回数(ホップ数)を抽出して所望の選択が可能である。しかしながら、この所要時間を適切に設定できない場合は、まだエッジノードまで到達しないメッセージを受信することで誤った選択判断をしてしまうという課題がある。
特表2008-510372号公報 特表2016-502811号公報
無線フレームやトラフィックを解析する手法の1つとして、ある単位時間当たりの転送データ量や、転送データ個数、転送回数、転送頻度、転送時間などのフレーム特徴量を抽出して分析する方法が提案されている。しかし、対象ネットワークの方式や仕様、送信パケットの単位時間等がわかっている状況では適切な単位時間を設定して所望の分析が可能であるものの、方式や仕様、送信パケットの単位時間等が全く未知の状況では適切な抽出及び分析は難しいという課題がある。
一例として、単位時間あたりの各送信ノードからの送信データ量の比率から、どの送信ノードがスター型ネットワークのハブ局であるかを分析する場合を考える。この場合、単位パケット長やユーザ切り替え単位が未知の場合、各送信ノードからの送信データ量を抽出する単位時間を適切に設定できない。すなわち、例えば単位時間を単位パケット長と同程度の時間長に設定して抽出すると、単位時間では常に1つの送信ノード分(1単位パケット分)のデータ量しか送信されない。このため、各送信ノードの送信データ量の比率は0%か100%かのいずれかとなってしまい、所望の分析ができない。一方で、単位時間を複数パケットが含まれるように長くすることで、単位時間内に複数の送信ノードからの複数の送信パケットが含まれるようになり、送信データ量の比率も統計化(平均化)されて所望の分析が可能になる。しかしながら、どこまで長くすれば良いかはわからないため、長くしすぎるとそれだけ分析結果を得るのに時間がかかってしまうという課題がある。すなわち、単位パケット長又はユーザの切り替え単位等が不明な場合、送信データ量などのフレーム特徴量を算出する期間を適切に決められないことが課題である。
そこで、本明細書に開示される実施形態が達成しようとする目的の1つは、無線フレーム解析やトラフィック解析において、フレーム特徴量を抽出して分析する場合に、フレーム特徴量の抽出のための受信データ系列の取得期間として、適切な(すなわち必要十分な)時間を設定することである。
第1の態様にかかる無線フレーム解析システムは、
受信データ系列から送信ノード数をカウントする送信ノード数カウント手段と、
前記送信ノード数カウント手段のカウント結果に基づいて取得期間を算出する取得期間算出手段と、
前記取得期間に受信した受信データ系列から各送信ノードのフレーム特徴量を抽出するフレーム特徴量抽出手段と、
を含む。
第2の態様にかかる無線フレーム解析方法では、
受信データ系列から送信ノード数をカウントし、
カウント結果に基づいて取得期間を算出し、
前記取得期間に受信した受信データ系列から各送信ノードのフレーム特徴量を抽出する。
第3の態様にかかるプログラムは、
受信データ系列から送信ノード数をカウントする送信ノード数カウントステップと、
前記送信ノード数カウントステップでのカウント結果に基づいて取得期間を算出する取得期間算出ステップと、
前記取得期間に受信した受信データ系列から各送信ノードのフレーム特徴量を抽出するフレーム特徴量抽出ステップと、
をコンピュータに実行させる。
上述の態様によれば、フレーム特徴量の抽出のための受信データ系列の取得期間として、適切な時間を設定することができる無線フレーム解析システム、無線フレーム解析方法、及びプログラムを提供することができる。
実施の形態の概要における無線フレーム解析システムのブロック図である。 第1の実施の形態における無線フレーム解析システムの全体構成を示す図である。 第1の実施の形態における無線フレーム解析システムの処理フローを示す図である。 第1の実施の形態における取得期間可変制御の処理イメージの例を示す図である。 第1の実施の形態におけるフレーム特徴量をプロットした分布図の例を示す図である。 第1の実施の形態におけるフレーム特徴量をプロットした分布図の例を示す図である。 課題と実施の形態の効果を説明する図である。 第2の実施の形態における無線フレーム解析システムの全体構成を示す図である。 第2の実施の形態における無線フレーム解析システムの処理フローを示す図である。 第2の実施の形態における取得期間可変制御の処理イメージの例を示す図である。 第2の実施の形態におけるフレーム特徴量をプロットした分布図の例を示す図である。 第2の実施の形態におけるフレーム特徴量をプロットした分布図の例を示す図である。 第3の実施の形態における無線フレーム解析システムの全体構成を示す図である。 受信電波強度と送受信間距離の関係の例を示す図である。 第3の実施の形態におけるフレーム特徴量を用いた散布図の例を示す図である。 各実施の形態における無線フレーム解析システムのコンピュータ構成を示すブロック図である。
<実施形態の概要>
実施形態の詳細な説明に先立って、実施形態の概要を説明する。図1は、実施の形態の概要にかかる無線フレーム解析システム1の構成の一例を示すブロック図である。図1に示すように、無線フレーム解析システム1は、送信ノード数カウント部2と、取得期間算出部3と、フレーム特徴量抽出部4とを備えている。
送信ノード数カウント部2は、受信データ系列から送信ノード数をカウントする。取得期間算出部3は、送信ノード数カウント部2のカウント結果に基づいて取得期間を算出する。フレーム特徴量抽出部4は、取得期間算出部3により算出された取得期間に受信した受信データ系列から各送信ノードのフレーム特徴量を抽出する。なお、フレーム特徴量とは、送信ノード毎の送信態様を表す特徴量であり、例えば、送信データ量、送信頻度、送信回数、送信時間、占有率、送信フレーム数、送信帯域、送信データの個数、送信変調レート、送信電力などが該当する。
このような構成を有する無線フレーム解析システム1によれば、送信パケットの単位時間等が未知な場合であっても、取得期間算出部3によって、解析対象のネットワークに応じた適切な取得期間を算出することができる。このため、無線フレーム解析やトラフィック解析において、フレーム特徴量を抽出して分析する場合に、フレーム特徴量の抽出のための受信データ系列の取得期間として、適切な時間を設定することができる。
次に、図2から図14を参照して、実施の形態について詳細に説明する。第1の実施の形態では、無線フレーム解析システムの例として、受信データ系列からフレーム特徴量として送信データ量を抽出するフレーム特徴量抽出部や、その取得期間を制御する取得期間可変制御部の基本構成と特徴、動作について詳説する。また、第2の実施の形態では、フレーム特徴量として送信回数や送信時間を抽出する場合の例について説明する。更に、第3の実施の形態では、複数の電波センサを用いて各々の送信ノードの位置や送信電力も推定した上で無線フレーム解析する場合の例について説明する。
<第1の実施の形態>
<構成の説明>
図2は、第1の実施の形態である無線フレーム解析システムの全体構成を示す図である。一例として、当該システムは、受信データ系列からフレーム特徴量として送信データ量を抽出するフレーム特徴量抽出部や、フレーム特徴量を規格化する規格化部、抽出する単位期間を算出する取得期間可変制御部を備える。以下、具体的に説明する。
第1の実施の形態である無線フレーム解析システム100は、受信データ取得部10と、取得期間可変制御部20、フレーム特徴量抽出部30、フレーム特徴量規格化部40を備える。ここで、取得期間可変制御部20は、送信ノード数カウント部50、取得期間算出部55、送信ノード数更新部60を含む。なお、図示されていないが、フレーム特徴量規格化部40の後段に、その出力結果を用いて対象ネットワーク構成や各送信ノードの特徴などを分析する分析処理部を備えていても良い。
受信データ取得部10は、例えば、電波センサ等を用いて取得した受信データ系列から、その無線フレーム情報(電波強度情報、周波数帯域情報、フレーム長情報、使用プロトコル情報、送信元情報、送信先情報、ヘッダ情報など)を取得する。また、フレーム特徴量抽出部30は、取得期間可変制御部20から指定された取得期間に従って、受信データ系列の無線フレーム情報からフレーム特徴量(送信ノードごとの送信データ量など)を抽出する。更に、フレーム特徴量規格化部40は、その無線フレーム特徴量を規格化した上で、後段の分析処理部等に出力する。
また、取得期間可変制御部20における送信ノード数カウント部50は、受信データ系列から送信ノード情報を抽出して送信ノード数をカウントする。そして、予め設定した「所定の送信ノード数」分の送信ノードからデータを受信したら、取得期間算出部55は、それまでに要した時間と当該送信ノード数の情報から、その後の取得期間を決定し、フレーム特徴量抽出部30に伝達する。また、送信ノード数更新部60は、カウントされた送信ノードの総数が「所定の送信ノード数」より増加した場合に、「所定の送信ノード数」を更新して送信ノード数カウント部50に転送する。
<動作の説明>
第1の実施の形態の動作について図2から図6を用いて説明する。
図3は、第1の実施の形態における無線フレーム解析システム100の処理フロー例を示す図である。第1の実施の形態の動作としては、まず、受信データ取得部10にて、例えば電波センサ等を用いて取得した受信データ系列から、その無線フレーム情報の取得を行う(S11)。ここで、受信データ取得部10は、取得期間可変制御部20から通知される取得期間になるまで無線フレーム情報の取得を継続する(S12)。そして、取得期間が経過したら、フレーム特徴量抽出部30では、送信データ量などのフレーム特徴量を、取得期間内に取得された無線フレーム情報(取得期間内に取得された受信データ系列)から抽出する(S13)。具体的には、例えば、取得期間内に送信された送信ノードごとの送信データ量をカウントし、それを送信ノードごとのフレーム特徴量として抽出する。なお、フレーム特徴量としては、送信データ量の他に、送信頻度、送信回数、送信時間、占有率、送信フレーム数、送信帯域、送信データの個数、送信変調レート、送信電力などの特徴量であっても良い。
ここで、取得期間可変制御部20では、前記した取得期間の決定を行う。図4は、第1の実施の形態である無線フレーム解析システム100の処理イメージを示す図である。取得期間可変制御部20では、受信データ取得部10にて取得した無線フレーム情報を基に、送信ノード数カウント部50にて送信ノード数のカウントを開始する(S21、図4の[1])。ここで、送信ノードの情報は、例えばWi-Fi(登録商標)の場合であればMACアドレスのように、無線フレーム情報の中から取得しても良い。また、送信ノードの位置や送信電力から送信ノードを推定する、又は、物理層の信号波形情報から送信ノードを識別する、など他の手段で送信ノードの情報が取得されても良い。そして、その送信ノード数が、予め設定した所定の送信ノード数Nに達したら(S22)、取得期間算出部55による取得期間を決定する処理に移行する(S23、図4の[2])。ここで、所定の送信ノード数Nとして、分析したいネットワークの諸元に合わせて、想定される最小のノード数を設定しても良いし、分析したいネットワークの諸元が未知であれば、ネットワークとして意味を持つ最小の数(例えば3)を設定する。図4の例では、所定の送信ノード数Nの初期値としてN=3を用いた。取得期間算出部55では、送信ノード数のカウントを開始したタイミングT1から所定の送信ノード数Nに達したタイミングT2までの経過時間T1_2(図4の[1]に相当する時間)と、カウントした送信ノード数の情報Nを用いて、フレーム特徴量を抽出するための取得期間を算出する。取得期間算出部55は、具体的には、例えば、次のように取得期間を算出する。T2は、所定の送信ノード数であるN(=M)個目の最初のデータを取得したタイミングといえる。このため、取得期間算出部55は、T1からT2までの途中経過時間T1_2を、直前までカウントした送信ノード数である(M-1)で除算して、送信ノード1個分に相当するデータ送信時間T2_3を算出する(S23、図4の[2])。そして、取得期間算出部55は、所定の送信ノード数に達するまでの時間(途中経過時間T1_2)に、送信ノード1個分に相当するデータ送信時間T2_3を加えた期間を、フレーム特徴量を抽出するための取得期間とする。すなわち、取得期間算出部55は、観測された送信ノード数が所定の送信ノード数に達したタイミングの後、送信ノード1個分に相当するデータ送信時間T2_3を追加することより、期間を延長することで、送信ノードM個分のデータ送信時間に相当する取得期間T1_3を決定する(S23、図4の[3])。具体的には、[1]経過時間T1_2に対して、(M-1)で除算してMを乗算した期間が、[3]取得期間T1_3として算出される(T1_3=T1_2×M/(M-1))。つまり、フレーム特徴量を抽出するための取得期間の開始タイミングは、送信ノード数のカウントを開始したタイミングT1である。そして、フレーム特徴量を抽出するための取得期間の終了タイミングは、観測された送信ノード数が所定の送信ノード数に達したタイミングT2から、送信ノード1個分に相当するデータ送信時間T2_3が経過したタイミングである。なお、もし取得期間算出部55にて取得期間を算出中に、観測された送信ノード数が増えた場合(例えばN+1個目やN+2個目の送信ノードからデータ受信した場合)には、取得期間算出部55は、次のように取得期間を算出してもよい。すなわち、取得期間算出部55は、更なる送信ノードが観測されたタイミングを新たにT2とし、Mを観測されたノード数として(すなわち、例えばM=N+1またはM=N+2として)、新たに[3]取得期間T1_3=T1_2×M/(M-1)を算出する。
そして、前述したように、フレーム特徴量抽出部30では、取得期間可変制御部20にて算出された取得期間における、送信ノードごとの送信データ量などといったフレーム特徴量を抽出する(S13)。更に、フレーム特徴量抽出部30から出力される送信ノードごとのフレーム特徴量の情報を、フレーム特徴量規格化部40にて規格化する(S14)。そして、フレーム特徴量規格化部40は、規格化された情報を、分類処理やクラスタリング処理等を行うことによってネットワーク分析処理を行う、分析処理部などの後段の機能に出力する(S14)。そして、1回の取得期間分におけるフレーム特徴量を抽出したら、規格化して出力する処理と並行して、また次の取得期間における無線フレーム解析処理を受信データ取得から繰り返す(S00, S11)。同時に、送信ノード数カウント部50においても、取得した受信データ(無線フレーム情報)を用いて送信ノード数のカウントから繰り返す(S21)。
フレーム特徴量規格化部40は、例えば、取得した全送信ノード数M個分の送信データ量などのフレーム特徴量の和(Sum_of_each_frame_feature)を、その送信ノード数であるMに相当する値として、各送信ノードにおけるフレーム特徴量(each_frame_feature)を規格化する。つまり、抽出したフレーム特徴量の値を送信ノード数であるMで規格化する。例えば、フレーム特徴量の和をSum_of_each_frame_featureとし、その値がMとなるように規格化すると、規格化後の各送信ノードのフレーム特徴量(Each_Normalized_frame feature)は、{Each_Normalized_frame_feature} = M×{each_frame_feature}/{Sum_of each_frame_feature} として規格化できる。これは、送信ノード数の数が異なっても、取得期間内における送信データ量などのフレーム特徴量の割合が各送信ノード間で均等である場合には、規格化後の各送信ノードのフレーム特徴量は、常に1に相当する値に規格化されて出力されることを意味する。(仮に({each_frame_feature}=={Sum_of_each_frame feature}/M)の場合、{Each_Normalized_frame_feature = 1}となる)。すなわち、取得期間や、送信ノード数が可変であっても、送信ノード間における相対的なフレーム特徴量の関係性が変わらなければ、常に同じ値に規格化される。取得期間を取得期間可変制御部20にて繰り返し算出し、フレーム特徴量抽出部30とフレーム特徴量規格化部40にて、連続して繰り返しフレーム特徴量を抽出して規格化することにより、後段で所望のネットワーク分析が可能になる。
図5A及び5Bは、フレーム特徴量を送信データ量とした場合に、送信ノードごとにフレーム特徴量をプロットした分布図(散布図)の例を示す図である。図5Aは、各送信ノードの送信データ量がほぼ均等である場合である。これは、各送信ノードが対象ネットワークの中で同じ役割のノードである場合に相当する。一方で、図5Bは、送信ノードによって送信データ量に顕著な差がみられる場合である。これは例えば、送信ノードA, B, Cはスター型ネットワークの端末局やツリー型ネットワークの子局に相当し、送信ノードDはスター型のハブ局(統制局)やツリー型のルートノードに相当する場合などが考えられる。図5Aでは、各送信ノードからの送信データ量が均等であるため、フレーム特徴量規格化部40による規格化により、取得期間や送信ノード数、送信データ量の絶対値等に依存せず各送信ノードにおける送信データ量は概ね1の近傍にプロットされる。一方で、図5Bでは、各送信ノードからの送信データ量に偏りがあるため、例えば、ハブ局やルートノードに相当する送信ノードDの送信データ量は1より明らかに大きい値(例えば(M+1)/2)の近傍にプロットされる。そして、端末局や子局に相当するA, B, Cの送信データ量は1より明らかに小さい値(例えば1/2)の近傍にプロットされる。ここで、図5A、図5Bともに、各送信ノードからの規格化された送信データ量(フレーム特徴量)の和は、取得期間や送信データ量の絶対値に関わらず、送信ノード数であるMとなることに注意されたい。
最後に、送信ノード数更新部60における送信ノード数更新処理(S24, S25)について説明する。図4に示した処理例では、例えば、1回目の取得期間における送信ノード数のカウントを、所定の送信ノード数N=3で開始し、送信ノードD, A, Bの順で3つカウントした。次に、2回目の取得期間における送信ノード数カウントでは、同様にN=3で開始し、今度は送信ノードC, D, Bの順で3つカウントした。ここで、1回目はA, B, Dの3つ、2回目はB, C, Dの3つが検出されたため、2回の取得期間で送信ノードは少なくともA, B, C, Dの4つ存在することがわかる。このように、予め設定した所定の送信ノード数(本例ではN=3)を超える送信ノードが存在する場合(S24)には、送信ノード数更新部60にて、次回以降に設定する「所定の送信ノード数」を更新する処理を行う(S25)。例えば、検出された送信ノード数の値(図4の例では4)にそのまま更新しても良いし、または、検出された送信ノード数から所定数を差し引いた値や、検出された送信ノード数に対して8割や7割にした値に更新しても良い。すなわち、検出された送信ノード数に対し所定の割合だけ減少させた値に更新して良い。ただし、更新前の「所定の送信ノード数」以上の値となるように更新する。ここで、必ずしも検出された送信ノード数に等しい値でなくても良い理由は次の通りである。すなわち、無線フレーム解析の目的は対象ネットワークの構成等を推定することであるため、送信頻度の低い送信ノードも含めて必ずしも全ての送信ノードからのデータ送信を待ってフレーム特徴量を抽出する必要はないためである。このように、所定の送信ノード数を更新することで、例えば図4における3回目の取得期間においては、所定の送信ノード数N=4として送信ノード数のカウントを開始する。このような送信ノード数更新処理を行なうことにより、実際の送信ノード数に応じた適切な解析が可能となる。
図6は、課題と実施の形態の効果の例を示す図である。対象ネットワークの方式や仕様、送信パケットの単位時間等がわかっていない未知の状況を仮定する。この場合、横軸である時間の単位や絶対値が不明なため、ネットワーク構成等の分析のためにフレーム特徴量を取得する取得期間を固定的に設定すると、その値に依存して、例えばP1、P2、P3のような取得期間となり得る。ここで、取得期間がP1の場合は、その取得期間が単位送信パケット長とほぼ等しい場合と仮定すると、いずれの取得期間P1で取得しても、取得できる送信データ量はいずれか1つの送信ノードからの送信パケット1個分程度の送信データ量となる。この場合、実際の送信ノード間に存在する可能性のある送信データ量の偏りは反映されず、送信データ量であるフレーム特徴量は常に同一の範囲の値として抽出される。結果として、分布図(箱ひげ図、散布図)等へのプロットに、送信ノード間の偏りが反映されないため、所望の分析が不可能であるという課題がある。
次に、取得期間がP2の場合は、その取得期間内に、各々の送信ノードから様々な送信データが送信されるため、フレーム特徴量(送信データ量)も、各送信ノード間における偏りを反映する形で抽出される。この場合、取得期間P2によるフレーム特徴量の抽出を繰り返して分布図(箱ひげ図、散布図)等にプロットすることにより、どの送信ノードがハブ局やルートノードであるかの分類など、所望の分析を実現可能である。最後に、取得期間がP3の場合は、取得期間P2の場合と同様、各送信ノード間における偏りを反映したフレーム特徴量(送信データ量)の抽出が可能である。しかしながら、この場合は、1回のフレーム特徴量の抽出に必要な時間がP2に比べて長時間必要であり、所望の分析までに時間がかかるという課題がある。すなわち、対象ネットワークの方式や仕様、単位時間が未知の場合を考えると、必要最小限の最適な取得期間を決定できないことが課題である。
一方で、第1の実施の形態における無線フレーム解析システム100では、送信ノード数カウント部50にて所定の送信ノード数の送信ノードからデータを取得するまでカウントし、取得期間算出部55においてその後の取得期間を算出する。これによって、所望のフレーム特徴量(送信ノードごとの送信データ量の比率など)を、必要十分な長さ(所望の分析が可能である一方で必要最小限の長さ)の単位時間で取得することが可能になる。すなわち、図6の例では、必要最小限の取得期間P2を求められるという利点があり、これは、必要最小限の時間で、所望の分析が可能になるという利点につながる。
また、取得したフレーム特徴量をフレーム特徴量規格化部40において規格化することで、適時設定した単位時間の差によって生じる絶対的なフレーム特徴量の差を、所望の分析に必要な相対的な差として抽出することも可能になる。これは例えば、図6の例における取得期間P3のように、各送信ノードが全体的に通信しない期間を含むような場合には、フレーム特徴量(送信データ量)の絶対値としては、各送信ノードが取得期間中に常に送信していた場合に比べて小さくなる。その場合、分布図(箱ひげ図、散布図)に絶対値をそのままプロットすると、取得期間ごとにプロットの分布がずれてしまい、分析の精度が低下する。一方で、フレーム特徴量規格化部40にて規格化した場合は、絶対値に依存せず、各送信ノード間の偏りのみを反映したプロットが可能になる。また、送信ノード数更新部60において所定の送信ノード数が更新される可能性がある。この場合も、送信データ量の絶対値としては取得期間ごとに差異が出る可能性があるが、フレーム特徴量規格化部40にて規格化することにより、各送信ノード間における送信データ量の偏りのみを反映させた相対値として抽出することが可能になる。これにより、複数回の取得期間でフレーム特徴量の抽出を繰り返すことにより、分析の精度を高めることが可能となる。
<第2の実施の形態>
図7は、第2の実施の形態である無線フレーム解析システムの構成例を示す図である。具体的には、フレーム特徴量として、各送信ノードからの送信回数と送信時間をそれぞれ抽出する場合の無線フレーム解析システム101の構成例を示す図である。ここで、「送信回数」は「送信頻度」であっても問題なく、「送信時間」は「送信時間占有率」であっても良い。
<構成の説明>
第2の実施の形態における無線フレーム解析システム101は、第1の実施の形態と同様、受信データ取得部10と、取得期間可変制御部20、フレーム特徴量抽出部31、フレーム特徴量規格化部41を備える。ここで、取得期間可変制御部20は、第1の実施の形態と同様、送信ノード数カウント部50、取得期間算出部55、送信ノード数更新部60を含む。なお、フレーム特徴量規格化部41の後段に、その出力結果を用いて分類処理やクラスタリング処理等を行うことで対象ネットワーク構成や伝送内容の種類などを分析する分析処理部81を備えていても良い。
受信データ取得部10は、第1の実施の形態と同様、例えば、電波センサ等を用いて取得した受信データ系列から、その無線フレーム情報(電波強度情報、周波数帯域情報、フレーム長情報、使用プロトコル情報、送信元情報、送信先情報、ヘッダ情報など)を取得する。また、フレーム特徴量抽出部31は、取得期間可変制御部20から指定された取得期間に従って、受信データ系列の無線フレーム情報からフレーム特徴量を抽出する。ここで、第2の実施の形態に特有の構成として、フレーム特徴量抽出部31では、主に各送信ノードからの送信回数と、送信時間などについて抽出する。フレーム特徴量規格化部41では、そのフレーム特徴量である送信回数、送信時間などを第1の実施の形態と同様に規格化した上で、後段の分析処理部81等に出力する。
また、取得期間可変制御部20内における構成は、第1の実施の形態と同様であるため、説明を割愛する。
<動作の説明>
第2の実施の形態の動作について図7から図10を用いて説明する。
図8は、第2の実施の形態における無線フレーム解析システム101の処理フロー例を示す図である。無線フレーム解析システム101における処理フローは、第1の実施の形態とほぼ同じであるが、第2の実施の形態に特有の処理として、フレーム特徴量抽出部31におけるフレーム特徴量の抽出がある(S15)。第2の実施の形態におけるフレーム特徴量抽出部31では、フレーム特徴量として送信ノードごとの送信回数、送信ノードごとの送信時間の2つの情報を抽出する。
そして、フレーム特徴量規格化部41では、「送信ノードごとの送信回数」と「送信ノードごとの送信時間」の両方のフレーム特徴量について、それぞれ規格化した上で出力する(S16)。各々の規格化の方法については第1の実施の形態と同様であり、取得した全送信ノード数M個分のフレーム特徴量の和(Sum_of_each_frame_feature)を、その全送信ノード数であるMに相当する値として、送信ノードごとのフレーム特徴量(each_frame_feature)を規格化する。これはすなわち、送信ノード数の数が異なっても、取得期間内における送信回数や送信時間などのフレーム特徴量の割合が各送信ノード間で均等である場合には、規格化後の各送信ノードのフレーム特徴量は、常に1に相当する値に規格化されて分析処理部81に出力されることを意味する。
図9は、第2の実施の形態である無線フレーム解析システム101の処理イメージを示す図である。図8にも示したように、第2の実施の形態における取得期間可変制御部20において、送信ノード数カウント処理(S21、S22)、取得期間算出処理(S23)、送信ノード数更新処理(S24、S25)等の動作も、基本的には第1の実施の形態と同様である。なお、図9の例では、分析対象であるネットワークの想定から、当初設定する所定の送信ノード数を4としている。そのため、1回目の取得期間では送信ノード数が4個になるまで待って(図9の例では、送信ノードC, E, A, Bから受信するまで待って)、以降の取得期間を算出し、フレーム特徴量(送信ノードごとの送信回数および送信時間)の抽出を行う。また、2回目の取得期間も同様に送信ノード数をカウントし、送信ノード数が4個になるまで待って(図9の例では、送信ノードC, E, D, Bから受信するまで待って)、以降の取得期間を算出し、フレーム特徴量の抽出を行う。2回目までの取得期間において、合計5個(A, B, C, D, E)の送信ノードが検出されたため、送信ノード数更新部60において、必要に応じて所定の送信ノード数を更新しても良い。図9における3回目の取得期間の算出は、所定の送信ノード数を5に更新して実施した場合の例である。
図10A、図10Bは、フレーム特徴量を送信回数および送信時間とした場合に、送信ノードごとにフレーム特徴量をプロットした分布図(散布図)の例を示す図である。図10Aは、フレーム特徴量として規格化後の送信回数をプロットした場合の分布の例であり、図10Bは、フレーム特徴量として規格化後の送信時間をプロットした場合の分布の例である。取得期間可変制御部20による送信ノード数をカウントした上での取得期間の算出により、各送信ノードからの相対的な差や傾向、関係性が反映された形で、フレーム特徴量のプロットが可能である。また、フレーム特徴量規格化部41による各フレーム特徴量の規格化により、可変に制御され得る取得期間の長さには依存せず、各送信ノードからの相対的な関係性のみが反映されてプロットが可能である。
例えば、図10Aおよび図10Bは、図9に示した各送信ノードからの送信回数および送信時間をそれぞれ抽出及び規格化してプロットした場合の例である。図10Aの送信回数をプロットした場合の例では、送信ノードA, B, C, Dの分布に対して、送信ノードEの分布には有意な差があることがわかる。このことから、図9に示したように、送信ノードA, B, C, Dはスター型やツリー型の端末局(子局)であり、ほぼ同等な送信機会(送信回数、送信頻度)で伝送している可能性が高いと推定できる。そして、送信ノードEについては、スター型のハブ局やツリー型のルートノードのように、送信ノードA, B, C, Dよりも著しく多い(例えば各端末局の送信機会の総和に近い)送信機会(送信回数、送信頻度)で伝送している可能性が高いと推定できる。
次に、図10Bの送信時間をプロットした場合の例では、送信ノードA, B, Dの分布に対して、送信ノードCの分布には有意な差があり、更に送信ノードEの分布とも有意な差があることがわかる。図10Aと図10Bの関係から、送信ノードCは、送信ノードA, B, Dに比べて同等の送信回数にも関わらず送信時間は長いということになる。これは例えば、送信ノードCは、1回の送信機会で送信するデータ量やパケット長が、送信ノードA, B, Dに比べて長いということが推察される。その結果、例えば、送信ノードCは音声や映像のような連続データ(またはペイロード長が相対的に長いデータ)を送信するようなノードである可能性が高いと推定できる。そして、送信ノードA, B, DはWebアクセスや制御コマンドなどのような制御データ(ペイロード長が相対的に短いデータ)を送信するノードである可能性が高いと推定できる。
このように、第2の実施の形態における無線フレーム解析システム101では、取得期間可変制御部20により算出された取得期間ごとに、送信機会(送信回数、送信頻度)、および、送信時間(送信時間占有率)など、複数のフレーム特徴量を抽出する。これにより、後段の分析処理部81では、対象ネットワークの構成だけでなく、分析時間中に各々の送信ノードから伝送された伝送内容の推定など、様々な分析をすることが可能である。例えば、上述したように、対象ネットワークの構成分析としては、各送信ノードが、スター型やツリー型の端末局や子局に相当するのか、ハブ局やルートノードに相当するのか、の分析が相当する。また、伝送内容の推定としては、各送信ノードから伝送される内容が、音声や映像のような連続データなのか、制御データパケットなのか、の分析が相当する。また、この他にも、フレーム特徴量として、転送データ量や、転送データ個数、転送回数、転送頻度、転送時間、転送レートなどの情報を組み合わせることにより、様々な分析が可能になる。
<第3の実施の形態>
図11は、第3の実施の形態である無線フレーム解析システムの例として、複数の電波センサを用いて各々の送信ノードの位置又は送信電力も推定した上で無線フレーム解析する場合の例について示す図である。
<構成の説明>
第3の実施の形態における無線フレーム解析システム102は、第1の実施の形態と同様、受信データ取得部11と、取得期間可変制御部22、フレーム特徴量抽出部32、フレーム特徴量規格化部42を備える。ここで、取得期間可変制御部22は、第1の実施の形態と同様、送信ノード数カウント部52、取得期間算出部55、送信ノード数更新部60を含む。なお、フレーム特徴量規格化部42の後段に、その出力結果を用いて分類処理やクラスタリング処理等を行うことで対象ネットワーク構成や伝送内容の種類、各送信ノードの特徴等を分析するネットワーク構成分析処理部80を備えていても良い。
受信データ取得部11は、第1の実施の形態と同様、例えば、電波センサ等を用いて取得した受信データ系列から、その無線フレーム情報を取得する。また、フレーム特徴量抽出部32は、取得期間可変制御部20から指定された取得期間に従って、受信データ系列の無線フレーム情報からフレーム特徴量を抽出する。フレーム特徴量規格化部42は、上述した実施の形態と同様、規格化を行なう。
ここで、第3の実施の形態に特有の構成として、無線フレーム解析システム102は、複数の位置に配置された複数の電波センサからの受信データ系列をそれぞれ取得する、複数の受信データ取得部11, 12, 13を備える。ここで、図11の例では3つの電波センサと受信データ取得部を記載しているが、その個数は特に3に限定されない。また、これらの受信データ取得部11, 12, 13は、物理的に無線フレーム解析システム102内に存在しても良いし、各々の電波センサ側に存在しても良い。そして、無線フレーム解析システム102は、送信ノード推定部70を備える。送信ノード推定部70は、これらの受信データ取得部11, 12, 13にて取得された無線フレーム情報の1つである受信電波強度情報(受信電力情報)を入力し、当該受信データ信号が送信された送信位置や送信電力を推定する。
また、取得期間可変制御部22内における構成は、第1の実施の形態と同様であるため、説明を割愛する。ただし、第3の実施の形態に特有の構成として、送信ノード数カウント部52にて、各々の受信データがいずれの送信ノードから送信されたものであるかという送信ノード情報を取得するために、送信ノード推定部70からの送信ノード情報を用いてもよい。
最後に、ネットワーク構成分析処理部80は、第1及び第2の実施の形態と同様の規格化後の各フレーム特徴量の情報だけでなく、第3の実施の形態に特有の構成として、送信ノード推定部70で推定される送信ノードごとの推定送信電力の情報等も用いる。すなわち、ネットワーク構成分析処理部80は、これらの情報を用いて、対象ネットワーク構成や伝送内容の種類、各送信ノードの特徴等の分析を行う。
<動作の説明>
第3の実施の形態の動作について図11から図13を用いて説明する。
無線フレーム解析システム102における動作は、第1及び第2の実施の形態とほぼ同じである。ただし、第3の実施の形態に特有の動作として、複数の受信データ取得部11, 12, 13では、対応する複数の電波センサで受信した受信データ系列から受信電波強度(受信電力)情報を取得する。そして、各々の受信電波強度の情報を送信ノード推定部70に送り、送信ノード推定部70では、分散設置された複数の電波センサで受信した各々の受信電波強度(受信電力)の情報を用いて、送信ノードの位置や送信電力を推定する。
例えば、本実施の形態では下記の数式(以下、数式1と称す)に示すような伝搬モデルを用いて、送信電力と送信位置を推定する。
Figure 0007302441000001
数式1におけるm (φ)は、電波センサnにおける受信電波強度である。また、数式1における伝搬定数αは一般に電波の送信出力に関連したパラメータで、βは単位距離における減衰率に関連したパラメータである。d(φ)は電波センサnと送信ノードとの距離であり、φ=(x,y,z)は送信ノードの位置座標、(xn1,xn2,xn3)は電波センサnの位置座標である。電波センサが配置された環境において、事前に送信位置と送信電力が既知である送信ノードから発信した電波を各電波センサで受信すれば、図12のグラフが得られる。図12は、数式1の伝搬モデルを例として、既知の送信ノードからの電波を電波センサで受信した際の受信電波強度と、送信ノード-電波センサ間距離との関係をプロットした図である。ここで、図12の例では、高出力の送信ノード(例:固定AP(アクセスポイント))と、低出力の送信ノード(例:携帯端末)という送信電力が異なる2種類の送信ノードについてプロットしている。そして、事前に測定した受信電波強度と、送信ノード-電波センサ間距離との値を、最小二乗法や最尤推定法などを用いて数式1にフィッティングすることで、各々の伝搬定数(α,β)が得られる。なお、伝搬環境が同じであれば、減衰率に関連するβは同じ値になることが期待され、送信ノードの送信電力の違いがαとして表現される。
そして、送信ノード推定部70における位置推定処理では、各電波センサで受信した受信強度情報を基に、この伝搬定数(α,β)を含む数式1を用いて、各電波センサから送信ノードまでの距離を推定した上で送信ノードの位置を推定する。この時、各送信ノードにおける送信電力が既知の場合は、事前に推定した高出力送信ノードと低出力送信ノードの各々の伝搬定数αの値から、当該送信電力の送信ノードに相当するαを推定した上で、送信ノードの位置を推定する。一方で、各送信ノードにおける送信電力が未知の場合は、伝搬定数αとしていくつかの候補値を用いて送信位置の推定を行い、位置推定の信頼度(複数センサからの距離が任意の1点に集まる結合尤度)が最も高くなる推定位置と、その時の伝搬定数αに対応する送信電力を、それぞれ当該送信ノードの位置と推定送信電力として出力する。なお、送信ノード推定部70における位置推定や送信電力推定は、上記の他に、パーティクルフィルタ等を用いて、リアルタイムに伝搬定数であるαやβ、送信位置を一括して推定及び更新するような手法を用いても良い。
このように、送信ノード推定部70にて、受信データ系列から送信ノードの位置と送信電力の推定を行い、送信ノード情報として出力し、取得期間可変制御部22における送信ノードのカウント時に利用しても良い。つまり、送信ノード数カウント部52では、第1の実施の形態のように、例えばWi-Fiの場合であれば無線フレーム情報の中からMACアドレスを取得して送信ノードを得ても良いし、送信ノード推定部70から入力される送信位置や送信電力から送信ノードを特定しても良い。
また、第3の実施の形態において、取得期間可変制御部22の動作や、フレーム特徴量抽出部32、フレーム特徴量規格化部42等の動作は、第1および第2の実施の形態における動作と同様であるため、説明を割愛する。
第3の実施の形態に特有の動作として、ネットワーク構成分析処理部80では、第1及び第2の実施の形態と同様の規格化後のフレーム特徴量の情報だけでなく、送信ノード推定部70で推定した送信位置や送信電力の情報も用いる。すなわち、ネットワーク構成分析処理部80は、これらの情報を用いて、ネットワーク構成や各送信ノードの分析を行う。図13は、推定送信電力と送信データ量などのフレーム特徴量との関係を、送信ノードごとにプロットした散布図である。ネットワーク構成分析処理部80では、この散布図を基に分類処理やクラスタリング処理することによって、対象ネットワーク構成や各送信ノードの諸元を分析する。例えば、図13の例からは、送信データ量も多く送信電力も大きい送信ノードBは、スター型やツリー型の統制局(ハブ局)で且つ送信電力の大きい固定APや車載局である可能性が高いと推定できる。一方で、送信データ量も少なく送信電力も小さい送信ノードCは、子局であり且つ人が携帯する携帯端末局である可能性が高いと推定できる。
このように、第3の実施の形態の効果としては、分散配置された複数の電波センサで受信した受信電波強度等の情報を用いて、送信ノード推定部70にて送信位置と送信電力を推定することにより、受信データ系列から送信ノードの情報を推定できる。これにより、送信ノード数カウント部52において、フレーム情報からは送信ノード情報が取得できない(Wi-Fi等のMACアドレスのような情報が得られない)未知のネットワークノードであっても、送信ノード数のカウントが可能になるという利点がある。また、同様に、送信ノード推定部70にて推定された送信位置や送信電力の情報も用いることにより、ネットワーク構成分析処理部80では、各送信ノードの諸元(固定AP型の車載局や、携帯型の端末局など)も分析することが可能である。
<コンピュータ構成>
図14は、上述した各実施の形態における無線フレーム解析システム100、101、102のコンピュータ構成を示すブロック図である。図14に示すように、無線フレーム解析システム100、101、102は、例えば、ネットワークインタフェース110、メモリ120、及びプロセッサ130を含む。
ネットワークインタフェース110は、外部と通信するために使用される。ネットワークインタフェース110は、例えば、ネットワークインタフェースカード(NIC)を含んでもよい。
メモリ120は、例えば、揮発性メモリ及び不揮発性メモリの組み合わせによって構成される。メモリ120は、プロセッサ130により実行される、1以上の命令を含むソフトウェア(コンピュータプログラム)、及び、各種処理に用いられるデータなどを格納するために使用される。
上述したプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、Compact Disc Read Only Memory(CD-ROM)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、Programmable ROM(PROM)、Erasable PROM(EPROM)、フラッシュROM、Random Access Memory(RAM))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
プロセッサ130は、メモリ120からソフトウェア(コンピュータプログラム)を読み出して実行することで、上述した各実施の形態における無線フレーム解析システム100、101、102の処理を行う。すなわち、無線フレーム解析システム100、101、102の処理は、プログラムの実行により実現されてもよい。なお、無線フレーム解析システム100、101、102の処理の一部又は全てをハードウェア回路などにより実現してもよい。プロセッサ130は、例えば、マイクロプロセッサ、MPU(Micro Processor Unit)、又はCPU(Central Processing Unit)などであってもよい。プロセッサ130は、複数のプロセッサを含んでもよい。
<実施の形態の効果>
以上のように、上述した実施の形態によれば、以下のような効果が期待できる。
第1の効果は、対象ネットワークの単位パケット長などの単位時間が不明確な場合においても、必要十分な取得期間にて送信データ量等のフレーム特徴量を抽出可能であり、効率的にネットワーク構成等を分析できることである。その理由は、上述した無線フレーム解析システムでは、送信ノード数カウント部で所定の送信ノード数の送信ノードからデータが送信されるまでカウントし、取得期間算出部においてその後の取得期間を算出することによって、所望のフレーム特徴量(送信ノードごとの送信データ量の比率など)を、必要十分な長さ(所望の分析が可能である一方で必要最小限の長さ)の単位時間で取得することが可能になるためである。また、取得したフレーム特徴量をフレーム特徴量規格化部において規格化することで、適時設定した単位時間の差によって生じる絶対的なフレーム特徴量の差を、所望の分析に必要な相対的な差として抽出することも可能になるためである。
第2の効果は、対象ネットワーク構成や各送信ノードの諸元を分析するまでの時間を短縮(高速化)できることである。上述した無線フレーム解析システムでは、第1の効果としても述べたように、送信ノード数カウント部で所定の送信ノード数の送信ノードからデータが送信されるまでカウントし、取得期間算出部においてその後の取得期間を算出する。これによって、所望のフレーム特徴量を、必要十分な長さの単位時間で取得することが可能である。これは、第2の実施の形態でも示したように、取得したいフレーム特徴量や対象ネットワークの単位パケット長、伝送内容などが異なっても、それに合わせて必要十分な長さに取得期間を最適化できることを意味する。すなわち、予め取得したいフレーム特徴量の情報や対象ネットワークの仕様から最悪ケースを考慮した取得期間設定をする場合(例:図6の取得期間P3)に比べて、必要十分な長さに短縮した最適な取得期間(例:図6の取得期間P2)にて、フレーム特徴量の取得が可能になる。よって、上述の通り、対象ネットワーク構成や各送信ノードの諸元を分析するまでの時間を短縮(高速化)できる。
第3の効果は、複数のフレーム特徴量を組み合わせて分析することにより、対象ネットワーク構成だけでなく、各送信ノードからの伝送内容など、様々な分析が可能になることである。その理由は、第2の実施の形態でも説明したように、例えば、フレーム特徴量として、送信回数と送信時間など、2種類以上の特徴量を抽出して分析することにより、その両者の関係性から、次のような情報も取得できるためである。すなわち、1送信機会あたりの送信時間や送信データ量など、例えば伝送内容(制御情報、データ情報など)の推定につながるような情報も取得できるためである。そして、これらは、取得期間可変制御部による取得期間の最適化により、複数のフレーム特徴量に対して必要十分な取得期間でフレーム特徴量を抽出でき、分析できることによって実現できる効果である。
また、同様の副次的な効果として、受信強度情報を用いた送信電力推定と組み合わせることにより、各送信ノードの種別推定(車載型・携帯型など)も含めた形での対象ネットワーク構成の分析が可能になるという利点がある。その理由は、次の通りである。第3の実施の形態にて説明したように、複数の分散配置された電波センサで受信した受信電波強度等の情報を用いて、送信ノード推定部で送信位置と送信電力を推定する。そして、送信ノード推定部にて推定された送信ノード情報(送信位置や送信電力)も用いることにより、ネットワーク構成分析処理部では、各送信ノードの諸元(固定AP型の車載局や、携帯型の端末局など)も分析することが可能になるためである。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
100、101、102… 無線フレーム解析システム
10、11、12、13… 受信データ取得部
20、22 … 取得期間可変制御部
30、31、32 … フレーム特徴量抽出部
40、41、42 … フレーム特徴量規格化部
50、52 … 送信ノード数カウント部
55 … 取得期間算出部
60 … 送信ノード数更新部
70 ……… 送信ノード推定部
80 … ネットワーク構成分析処理部
81 …分析処理部

Claims (10)

  1. 受信データ系列から送信ノード数をカウントする送信ノード数カウント手段と、
    前記送信ノード数カウント手段のカウント結果に基づいて取得期間を算出する取得期間算出手段と、
    前記取得期間に受信した受信データ系列から各送信ノードのフレーム特徴量を抽出するフレーム特徴量抽出手段と、
    を含む無線フレーム解析システム。
  2. 送信ノードごとに抽出した前記フレーム特徴量を規格化するフレーム特徴量規格化手段をさらに備える、請求項1に記載の無線フレーム解析システム。
  3. 前記フレーム特徴量規格化手段は、前記取得期間中に抽出した全送信ノード数分の前記フレーム特徴量の総和を、送信ノード数で割った値を基準として規格化する、請求項2に記載の無線フレーム解析システム。
  4. 前記フレーム特徴量は、送信データ量、送信頻度、送信回数、送信時間、占有率、送信フレーム数、送信帯域、送信変調レート、送信電力のいずれか1つまたは複数を含む、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の無線フレーム解析システム。
  5. 前記送信ノードごとに抽出されたフレーム特徴量を用いて、前記送信ノードを含む対象ネットワークについて推定する分析処理手段をさらに含む、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の無線フレーム解析システム。
  6. 複数の受信センサを用いて、各受信センサで取得した受信データ系列の受信強度の情報から、各送信ノードの送信電力を推定する送信電力推定手段をさらに含む、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の無線フレーム解析システム。
  7. 前記分析処理手段は、前記送信ノードごとに推定した送信電力の情報も用いて分析を行う、請求項5を引用する請求項6に記載の無線フレーム解析システム。
  8. 複数の受信センサを用いて、各受信センサで取得した受信データ系列の受信強度の情報から、各送信ノードの送信位置を推定する位置推定手段をさらに含む、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の無線フレーム解析システム。
  9. 受信データ系列から送信ノード数をカウントし、
    カウント結果に基づいて取得期間を算出し、
    前記取得期間に受信した受信データ系列から各送信ノードのフレーム特徴量を抽出する
    無線フレーム解析方法。
  10. 受信データ系列から送信ノード数をカウントする送信ノード数カウントステップと、
    前記送信ノード数カウントステップでのカウント結果に基づいて取得期間を算出する取得期間算出ステップと、
    前記取得期間に受信した受信データ系列から各送信ノードのフレーム特徴量を抽出するフレーム特徴量抽出ステップと、
    をコンピュータに実行させるプログラム。
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