JP7362897B2 - 分岐ポリエステルシロキサン - Google Patents
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Description
- 機械的特性の向上、例えば、耐衝撃性の向上
- 表面特性の向上、例えば、耐引掻性または耐擦性(耐摩擦性)
- 熱的特性の向上、例えば、高い軟化温度または流動性の向上
- 光学特性の向上、例えば、光沢性の向上、透明性の向上、低グレーヘイズの低減、または色の深みの増大
- 望ましくない分解プロセスに対する安定性の向上
- 電気特性の向上、例えば、十分な耐トラッキング性
- 火炎および防火特性の向上、例えば、難燃性の向上、排煙濃度の低下または熱放出の遅延
- ポリエステル変性分岐オルガノシロキサンから選択される少なくとも1つのプラスチック添加剤(A)と、
- 少なくとも1つのプラスチック(B)と
を含むプラスチック組成物により、この課題が解決されることが今や判明している。
- ポリエステル変性分岐オルガノシロキサンから選択される少なくとも1つのプラスチック添加剤(A)と、
- 少なくとも1つのプラスチック(B)と
を含むプラスチック組成物である。
MmDdTtQq 式(1)
[式中、
M=[R3SiO1/2]であり、
D=[R2SiO2/2]であり、
T=[RSiO3/2]であり、
Q=[SiO4/2]であり、
Rは、それぞれ互いに独立して、R(I)およびR(II)からなる群から選択され、
R(I)は、それぞれ互いに独立して、一価の炭化水素基から選択され、
R(II)は、それぞれ互いに独立して、それぞれ1つ以上のポリエステル基を有する一価の有機基から選択され、
さらに、
m=2+t+2×q≧3であり、
d≧0であり、
t≧0であり、
q≧0であるが、
ただし、少なくとも1つの基R(II)が含まれているものとする]の化合物から選択されることが好ましい。
MmDdTtQq 式(2)
[式中、
M=[R3SiO1/2]であり、
D=[R2SiO2/2]であり、
T=[RSiO3/2]であり、
Q=[SiO4/2]であり、
Rは、それぞれ互いに独立して、R(I)およびR(II)からなる群から選択され、
R(I)は、それぞれ互いに独立して、一価の炭化水素基から選択され、
R(II)は、それぞれ互いに独立して、それぞれ1つ以上のポリエステル基を有する一価の有機基から選択され、
さらに、
m=2+t+2×q=3~60、好ましくは3~20、特に3~10であり、
d=0~120、好ましくは10~50、特に15~40であり、
t=0~10、好ましくは1~7、特に1~5であり、
q=0~10、好ましくは0~5、特に0~1であるが、
ただし、オルガノシロキサンは、基R(II)を少なくとも1つ、好ましくは2~10個、特に3~7つ有するものとする]の化合物から選択されることがさらに好ましい。
M1 m1M2 m2D1 d1D2 d2TtQq 式(3)
[式中、
M1=[R1 3SiO1/2]であり、
M2=[R2R1 2SiO1/2]であり、
D1=[R1 2SiO2/2]であり、
D2=[R1R2SiO2/2]であり、
T=[R1SiO3/2]であり、
Q=[SiO4/2]であり、
R1は、それぞれ互いに独立して、1~30個の炭素原子を有する炭化水素基から選択され、
R2は、それぞれ互いに独立して、式(4)
-R3-(O-R4)p 式(4)
の一価の有機基から選択され、
R3は、それぞれ互いに独立して、2~10個の炭素原子を有する(p+1)価の有機基から選択され、
R4は、それぞれ互いに独立して、4~1000個の炭素原子を有する一価のポリエステル基から選択され、
m1=0~30、好ましくは0~10、特に0~3であり、
m2=0~30、好ましくは0~10、特に0~7であり、
d1=0~100、好ましくは10~40、特に24~34であり、
d2=0~20、好ましくは0~10、特に0~3であり、
t=0~10、好ましくは1~7、特に1~5であり、
q=0~10、好ましくは0~5、特に0~1であり、
p=1~4、好ましくは1~3、特に1~2であるが、
ただし、
m1+m2=2+t+2×q=3~60、好ましくは3~20、特に3~10であり、
m2+d2=少なくとも1、好ましくは2~10、特に3~7であるものとする]の化合物から選択されることがさらに好ましい。
R4は、それぞれ互いに独立して、式(5a)または(5b)
-[(C=O)-R5-O-]kR6 式(5a)
-[(C=O)-R5-(C=O)-O-R5-O-](k/2)R6 式(5b)
[式中、
R5は、それぞれ互いに独立して、2~10個の炭素原子を有する二価の炭化水素基から選択され、
R6は、それぞれ互いに独立して、H、1~4個の炭素原子を有するアルキル基、および1~4個の炭素原子を有するアシル基からなる群から選択され、
k=2~50、好ましくは4~40、特に6~30である]のポリエステル基から選択される。
1.SiH官能性分岐オルガノシロキサンによる1つ以上のヒドロキシル基を有するオレフィン性不飽和化合物のヒドロシリル化によるヒドロキシ官能性オルガノシロキサンの製造、および
2.ヒドロキシ官能性オルガノシロキサンとラクトンとの反応
が含まれるように行われる。
以下に示す実施例において本発明を例示的に説明するが、本発明の適用範囲は、明細書全体および特許請求の範囲から明らかになるものであり、本発明を、実施例に挙げられた実施形態に限定して論じることはできない。特に、シロキサン骨格に分岐を有し、任意でポリエステル部分に追加の分岐を有する本発明によるプラスチック添加剤の合成について以下に説明する。
全般的な方法:
核磁気共鳴分光法(NMR分光法):
オルガノシロキサンの特性決定を、1H-NMR分光法および29Si-NMR分光法によって行うことができる。これらの方法は、特にカップリングの多重性を考慮して、当業者に周知である。
使用したSiH官能性オルガノシロキサンのSiH値および反応マトリックスのSiH値を、計量した試料のアリコートのナトリウムブトキシド/ブタノールにより誘発させた分解により、ガスビュレットでガス体積測定により測定する。測定した水素体積を一般的な気体の状態方程式に代入することにより、出発材料中のSiH官能基の含有量および反応バッチ中のSiH官能基の含有量を求めることができ、それにより転化率制御が可能となる。ナトリウムブトキシドのブタノール溶液(ナトリウムブトキシド5質量%)を使用する。
ポリエステル変性オルガノシロキサンの製造を、3つのステップで行う。第1のステップでは、SiH官能性オルガノシロキサンを製造する。第2のステップでは、製造したSiH官能性オルガノシロキサンから、不飽和アルコールのヒドロシリル化によってヒドロキシ官能性オルガノシロキサンを製造する。第3のステップでは、得られたヒドロキシ官能性オルガノシロキサンをラクトンと重付加反応させて、ポリエステル変性オルガノシロキサンを得る。
製造を、欧州特許第2176319号明細書に開示されているとおりに行った。
KPG撹拌機、内部温度計、および還流冷却器を備えた不活性化された2Lの三ツ口フラスコ内で、各量のSiH官能性オルガノシロキサン、ならびに2-アリルオキシエタノール、1-ヘキセノール、およびトリメチロールプロパンモノアリルエーテル(TMPMAE)から選択される不飽和アルコール(表2参照)を混合し、撹拌しながら80℃まで加熱した。ジ(μ-クロロ)ジクロロビス(シクロヘキセン)二白金(II)6mgおよびN-エチルジイソプロパノールアミン0.36gをこれに加えて撹拌し、その際、向流冷却により発熱を制御することで、温度を125℃に保持した。ヒドロシリル化反応は、SiH官能性オルガノシロキサンの水素含有量の観点から、完全な転化に至った。本発明では、完全な転化とは、99%超のSiH官能基が反応したことを意味すると理解される。検出を、アルカリ分解後のガス体積測定により、当業者に周知の様式で行う。完全な転化まで反応させた後、得られた粗生成物を、130℃、1mbarで1時間蒸留することにより精製した。いずれの場合も、透明でややベージュがかった液状の生成物が得られた。ヒドロキシ官能性オルガノシロキサンの製造に関する初期質量およびその他のデータを、表2にまとめた。
KPG撹拌機、滴下漏斗、内部温度計および還流冷却器を備えた不活性化された500mLの三ツ口フラスコ内で、ヒドロキシ官能性オルガノシロキサン、ならびにε-カプロラクトンおよびδ-バレロラクトンから選択されるラクトンの各量(表3参照)を、撹拌しながら135℃に加熱した。留出液20gを慎重に真空引きして除去した。その後、装置を窒素パージして大気圧にした。その後、145℃に加熱し、2-エチルヘキサン酸スズ(II)500ppmをこれに加え、反応混合物を150℃で6時間撹拌した。得られた粘性液体を金属製のシャーレに充填して冷却した。生成物が完全に硬化し、冷却された後、砕いて白色のフレーク状物とするか、または破砕して白色粉末とした。ポリエステル変性オルガノシロキサンの製造に関する初期質量およびその他のデータを、表3にまとめた。
市販品であるTEGOMER(登録商標)H-Si 6440P(Evonik社)を本発明によらない比較例として応用試験で用いた。これは、α,ω位をポリエステル変性した線状オルガノシロキサンである。これを、以下ではPES0とも表記する。
コンパウンドの製造 -全般的な説明:
対応するプラスチック(PMMA、PE、PP、PA、TPU)と、選択したプラスチック添加剤とからなる、各2.5kgのプレミックスを準備した。ここで、本発明によるプラスチック添加剤、および本発明によらないプラスチック添加剤を、全組成物に対して示されたそれぞれの質量分率(%または質量%で示す)でプレミックスに添加した。
以下に、製造したコンパウンドをベースとする本発明による成形部品および本発明によらない成形部品の製造に用いた、適用した応用技術的方法を列挙する。方法の概要を表5に示す。
製造したコンパウンドを、射出成形機(ES 200/50HL型、Engel Schwertberg社、オーストリア)で、サイズ6cm×6cm、厚さ2mmの平滑なシート(射出成形型:平滑ダブルシート、AXXICON社)に加工した。射出成形条件は、使用するプラスチックのテクニカルデータシートに従って選択した。また、ブローフィルムユニットやキャストフィルムユニットで製造したフィルムサンプルについても、後述のとおりに評価することができた。そのために、フィルムから8cm×8cmの材料片を切り出して、試料として使用した。生じ得る特性のばらつきが膜厚のばらつきに起因するものとならないように、あらかじめフィルムの膜厚をテストしておいた。このとき、これらの膜厚において、所望の膜厚および比較試料の膜厚から10%を上回るずれが生じないようにした。フィルムの製造のために、Brabender GmbH & Co KG社製Brabender Lab Station 815801型を使用し、付属のBrabender社製小型押出機625249,120型を用いて材料をダイに供給した。キャストフィルム用の幅15cmのスロットダイを取り付けるか、または直径10cmのブローフィルムヘッドを取り付けて、そこでブローフィルムを製造した。その後、キャストフィルムをBrabender社製Univex Take off 843322型機器で巻き取り、ブローフィルムをBrabender社製の840806型機器で巻き取った。フィルム製造の条件は、加工したプラスチックのテクニカルデータシートから取得し、いずれのフィルムも18m/minの速度で製造した。
製造したコンパウンドのメルトフロー挙動を、DIN 53735に準拠して試験した(使用機器:MeltflixerLT、MFI-LT型、SWO Polymertechnik GmbH社)。ここで、MFI(メルトフローインデックス)は、プラスチックおよびコンパウンドの場合、プラスチックのグラム数/10minで示される:
MFI=(質量[g]/時間[s])×600[s]
難燃性ポリアミドコンパウンドの流動性を、スパイラルフロー(射出成形型:スパイラルフロー、AXXICON社)の製造により測定した。難燃性ポリアミドコンパウンドを射出成形機(ES 200/50HL型、Engel Schwertberg社、オーストリア)で製造し、添加剤不含のコンパウンドと比較した。射出成形の条件は、使用したポリアミドのテクニカルデータシートの仕様に従って選択した。スパイラルフローが長いほど、流動性が良好であることを意味する。
表面品質評価用のPEおよびPPフィルムサンプルを、モジュール式ブラベンダーセットアップを使用して、方法[1]、[2]、[3]に記載されているとおりに製造した。得られたフィルムから8cm×8cmのサイズの材料片を切り出し、目視で評価し、以下のように等級付けを行った:
1=非常に平滑=シャークスキンなし
2=平滑=ほぼシャークスキンなし
3=やや波打っており、透明性がやや低下=わずかなシャークスキン
4=波打っており、透明性が低下=強度のシャークスキン
コンパウンドの機械的特性を試験するために、プラスチックのテクニカルデータシートに記載されている射出成形条件に従って、射出成形機(ES 200/ 50HL型、Engel Schwertberg社、オーストリア)を用いて肩付き試験片(DIN EN ISO 527-2 タイプ1Aによる)を射出成形した(射出成形型:肩付き試験片、AXXICON社)。引張試験機(Zwick Roell Z010型、BDO-FBO10TN型、マクロ装備品B066550型を装備)を用いて試験片を力学的に試験し、次のパラメータを求めた:引張弾性率/ヤング率(Et)(DIN EN ISO 527-2 タイプ1Aによる)。
製造したコンパウンドを射出成形機(ES 200/50HL型、Engel Schwertberg社、オーストリア)で、サイズ6cm×6cm、厚さ2mmの平滑なシートに加工した(光学特性を評価するための成形部品と同様)。試験で生じた引掻傷および擦過傷の評価に、黒色および透明なシートを利用した。
施与荷重200g(約2Nの施与力Fpに相当)で、TPU板(6cm×6cm、厚さ2mm)を金属板上で100mm/minの速度で移動させた。得られた力FDを、15cmの進行距離にわたって検出し、グラフとして記録した。摩擦係数は、得られた力(引張力)および施与力の商である(COF=FD/FP)。測定機器として、2016年11月製造のZiegler社製FT-1000-H型機器を使用した。しかし、プラスチック組成物を評価したところ、COFが低下しただけでなく、以下に説明するように、プラスチック組成物を例えばポンプなどの可動部材において封止材として組み込めるようなグラフの形状が生じた。そのために、測定したグラフを図1、図2および図3の曲線タイプと比較し、分類した:
図1=劣悪
図2=中程度
図3=非常に良好
PAコンパウンドを残留水分0.1質量%未満まで乾燥させた後、これを射出成形機(ES 200/50HL型、Engel Schwertberg社、オーストリア)で加工して試験体とした(射出成形型:引張試験片 厚さ1.5mm、厚さ3.00mm、AXXICON社)。UL 94試験(Underwriter Laboratories)を用いて試験体の難燃性を試験し、分類した。以下に示す燃焼グレードによる難燃性を判定するため、製造したコンパウンド1つにつき各5つの試験体をUL 94試験に供した。
V-0:残炎が10秒を超えてはならない。10回の着火の残炎時間の合計が50秒を超えてはならない。試料が燃焼状態で滴下してはならない。試料が完全に燃え尽きてはならない。着火終了後の試料のアフターグローが30秒を超えてはならない
V-1:残炎が30秒を超えてはならない。10回の着火の残炎時間の合計が250秒を超えてはならない。着火終了後の試料のアフターグローが60秒を超えてはならない。その他の基準はV0と同様である
V-2:燃焼滴下により綿毛が燃焼する。その他の基準はV-1と同様である
n.b.:不合格。燃焼グレードV-2にも適合していない。
耐トラッキング性について述べるために、方法[7]に従って製造したPA試験体からCTI(Comparative Tracking Index)値を求めた。この場合、試験を、肩付き試験片の2つの頭部端での二重測定により行った。CTI値は、標準化された電解質溶液を30秒ごとに2つの白金電極間に滴下(最大50滴)したとき、試験体がいずれの電圧(単位:ボルト)までトラッキングを示さないかを表す。ここで、トラッキングとは、電圧下で試験体が導電性になり、発火することである。コンパウンドにノッチを焼き付け、次いでそれを測定する。このようなコンパウンドの最適な分類は、E+E用途で達成されるべき600Vおよび<1mmの焼き付け深さである。CTIの測定には、PTL Dr. Grabenhorst GmbH社製M 31.06型機器を使用した。
ポリエチレン(PE)およびポリプロピレン(PP)系ポリオレフィン組成物の結果:
ポリエチレン組成物(PE)の結果:
分岐ポリエステルシロキサンPES1~PES8を線状ポリエステルシロキサンPES0と比較して、それぞれ全組成物に対して2質量%使用し、2mmシートの不透明度および20°での光沢度に関して添加剤不含のPE(ゼロ試料)と比較した。得られたコンパウンドを、以下でPE0-A~PE8-Aと表記する。同様に、それぞれポリエステルシロキサンの含有量が3.5質量%であるコンパウンドも製造した。得られたコンパウンドを、以下でPE0-B~PE8-Bと表記する。これらのコンパウンドおよび添加剤不含のPE(ゼロ試料)から厚さ100μmのフィルムを製造した。こうして得られたフィルムの不透明度に加え、コンパウンドのメルトフローインデックス(MFI)を測定した。結果を表6にまとめた。
分岐ポリエステルシロキサンPES1~PES8を、線状ポリエステルシロキサンPES0と比較して、それぞれ全組成物に対して2質量%使用し、2mmシートの不透明度に関して添加剤不含のPP(ゼロ試料)と比較した。得られたコンパウンドを、以下でPP0-A~PP8-Aと表記する。さらに、PP0-A~PP8-Aの材料を着色し、達成可能な色強度を調べた。このため、材料を青色に着色するために、PPマスターバッチの全組成物に対して1.5質量%を使用した。PPマスターバッチは、MFIが45g/10minであるPPを60質量%と、ブルーフタロシアニン顔料を30質量%と、TEGOMER(登録商標)P 121を10質量%と(PPマスターバッチの組成に対する質量%)から構成されていた。L*a*b*値に対する色強度を算出するために、対応する添加剤不含のPPコンパウンドをゼロ試料として使用した。ここで、ゼロ試料の色強度を100%とした。さらに、ポリエステルシロキサンを6質量%含むコンパウンドも製造した。得られたコンパウンドを、以下でPP0-B、PP8-Bと表記する。これらの材料からMFIを求めた。結果を表7にまとめた。
さらなるステップで、添加剤含有量が10質量%のPP系コンパウンドを製造した。このような高濃度コンパウンドは、工業的には添加剤マスターバッチとも呼ばれている。その後、このコンパウンド1質量%をブローフィルムユニットで使用し、ブラベンダーユニットで添加剤不含の99質量%のPPと混合したため、製造した80μmのフィルムにおいて得られた添加剤濃度は0.1質量%であった。対応する組成物を、以下でPP0-C~PP8-Cと表記する。ここで、これらのフィルムを、時間経過に伴うさめ肌(シャークスキン)形成に関して評価した。ここで、さめ肌形成を、上記で説明したように評点1~4で評価した。上記のように得られたフィルム試料を用いて、30秒間隔でフィルムの品質を評価した。使用するプラスチック添加剤は、短時間で低評点のものほど良好である。同様に、PP0-D~PP8-Dの組成物をベースとするフィルムも製造した。これらの組成物は、ブローフィルムユニットで10%のコンパウンド0.5質量%のみとPP99.5質量%とを混合したものであるため、製造された80μmのフィルムにおいて生じる添加剤濃度は、0.05質量%であった。結果を表8にまとめた。
本発明によらないポリエステルシロキサンPES0および本発明によるポリエステルシロキサンPES1~PES8の一部を加工して、透明PMMA(PLEXIGLAS(登録商標)8N)とした。この場合、ポリエステルシロキサンの濃度は、全組成物に対して、コンパウンドPMMA0-A~PMMA8-Aでは2質量%、コンパウンドPMMA0-B~PMMA8-Bでは3質量%であった。ゼロ試料として、添加剤を添加していないPLEXIGLAS(登録商標)8Nを使用した。厚さ2mmのシートの不透明度およびビカー軟化温度を測定した。一方で、耐引掻性(5フィンガーテスト)および耐擦性(Crockmaster)の測定には、黒色に着色されたPMMAを使用した。よって、黒色の着色のために、製造時に2質量%の黒色マスターバッチFibaplast Schwarz PMMA Batch 30504410をコンパウンドPMMA0-A~PMMA8-Aに添加した。結果を表9にまとめた。
本発明によるポリエステルシロキサンPES1~PES8および本発明によらないポリエステルシロキサンPES0をポリアミド6とともに加工して、コンパウンドが得られた。ここで、ポリエステルシロキサンの濃度は、コンパウンドPA0-A~PA8-Aでは2質量%、コンパウンドPA1-B~PA8-Bでは3質量%であった。厚さ1.5mmおよび3.0mmの難燃性試験用の標準試験片を製造し、それぞれ5本ずつ試験した。UL 94のグレードV-0、V-1、およびV-2のうちいずれが達成されたか、また達成された頻度について記録した。少なくとも4本がV-0を、1本がV-1を達成することが目標であるが、コンパウンドが確実にUL 94のV-0であると評価し得るためには、5本がV-0であることが特に有利である。また、コンパウンドPA0-A~PA8-AのCTI試験を行い、これらのコンパウンドのスパイラルフローの長さを求めた。また、コンパウンドPA0-A~PA8-Aのヤング率も同様に求めた。結果を表10にまとめた。
分岐ポリエステルシロキサンPES1~PES8および線状ポリエステルシロキサンPES0をTPUとともに加工して、コンパウンドが得られた。ここで、ポリエステルシロキサンの濃度は、コンパウンドTPU0-A~TPU8-Aでは1質量%、コンパウンドTPU0-B~TPU8-Bでは2質量%であった。厚さ2mmのシートおよび厚さ0.5mmのフィルムの不透明度を測定した。線状ポリエステルシロキサンPES0は、2質量%の濃度で強い混濁を生じたため、不透明度の測定は、もはや意義を有していなかった。さらに、摩擦挙動(COF)を調べ、Crockmasterにより耐摩擦性を測定した。結果を表11にまとめた。
Claims (15)
- - ポリエステル変性分岐オルガノシロキサンから選択される少なくとも1つのプラスチック添加剤(A)と、
- 少なくとも1つのプラスチック(B)と
を含む、プラスチック組成物。 - 前記少なくとも1つのプラスチック添加剤(A)が、式(1)
MmDdTtQq 式(1)
[式中、
M=[R3SiO1/2]であり、
D=[R2SiO2/2]であり、
T=[RSiO3/2]であり、
Q=[SiO4/2]であり、
Rは、それぞれ互いに独立して、R(I)およびR(II)からなる群から選択され、
R(I)は、それぞれ互いに独立して、一価の炭化水素基から選択され、
R(II)は、それぞれ互いに独立して、それぞれ1つ以上のポリエステル基を有する一価の有機基から選択され、
さらに、
m=2+t+2×q≧3であり、
d≧0であり、
t≧0であり、
q≧0であるが、
ただし、少なくとも1つの基R(II)が含まれているものとする]の化合物から選択されている、請求項1記載のプラスチック組成物。 - 前記プラスチック添加剤(A)が、式(2)
MmDdTtQq 式(2)
[式中、
M=[R3SiO1/2]であり、
D=[R2SiO2/2]であり、
T=[RSiO3/2]であり、
Q=[SiO4/2]であり、
Rは、それぞれ互いに独立して、R(I)およびR(II)からなる群から選択され、
R(I)は、それぞれ互いに独立して、一価の炭化水素基から選択され、
R(II)は、それぞれ互いに独立して、それぞれ1つ以上のポリエステル基を有する一価の有機基から選択され、
さらに、
m=2+t+2×q=3~60、好ましくは3~20、特に3~10であり、
d=0~120、好ましくは10~50、特に15~40であり、
t=0~10、好ましくは1~7、特に1~5であり、
q=0~10、好ましくは0~5、特に0~1であるが、
ただし、前記オルガノシロキサンは、基R(II)を少なくとも1つ、好ましくは2~10個、特に3~7つ有するものとする]の化合物から選択されている、請求項1または2記載のプラスチック組成物。 - 前記プラスチック添加剤(A)が、式(3)
M1 m1M2 m2D1 d1D2 d2TtQq 式(3)
[式中、
M1=[R1 3SiO1/2]であり、
M2=[R2R1 2SiO1/2]であり、
D1=[R1 2SiO2/2]であり、
D2=[R1R2SiO2/2]であり、
T=[R1SiO3/2]であり、
Q=[SiO4/2]であり、
R1は、それぞれ互いに独立して、1~30個の炭素原子を有する炭化水素基から選択され、
R2は、それぞれ互いに独立して、式(4)
-R3-(O-R4)p 式(4)
の一価の有機基から選択され、
R3は、それぞれ互いに独立して、2~10個の炭素原子を有する(p+1)価の有機基から選択され、
R4は、それぞれ互いに独立して、4~1000個の炭素原子を有する一価のポリエステル基から選択され、
m1=0~30、好ましくは0~10、特に0~3であり、
m2=0~30、好ましくは0~10、特に0~7であり、
d1=0~100、好ましくは10~40、特に24~34であり、
d2=0~20、好ましくは0~10、特に0~3であり、
t=0~10、好ましくは1~7、特に1~5であり、
q=0~10、好ましくは0~5、特に0~1であり、
p=1~4、好ましくは1~3、特に1~2であるが、
ただし、
m1+m2=2+t+2×q=3~60、好ましくは3~20、特に3~10であり、
m2+d2=少なくとも1、好ましくは2~10、特に3~7であるものとする]の化合物から選択されている、請求項1から3までのいずれか1項記載のプラスチック組成物。 - R4は、それぞれ互いに独立して、式(5a)または(5b)
-[(C=O)-R5-O-]kR6 式(5a)
-[(C=O)-R5-(C=O)-O-R5-O-](k/2)R6 式(5b)
[式中、
R5は、それぞれ互いに独立して、2~10個の炭素原子を有する二価の炭化水素基から選択され、
R6は、それぞれ互いに独立して、H、1~4個の炭素原子を有するアルキル基、および1~4個の炭素原子を有するアシル基からなる群から選択され、
k=2~50、好ましくは4~40、特に6~30である]のポリエステル基から選択されている、請求項4記載のプラスチック組成物。 - 前記プラスチック添加剤(A)のケイ素原子の5%~50%、好ましくは5%~40%、特に5%~25%が、1つ以上のポリエステル基を有する、請求項1から5までのいずれか1項記載のプラスチック組成物。
- R3が、2つの炭化水素基R(a)およびR(b)と1つの酸素原子とからなり、ここで、R(a)およびR(b)は、前記酸素原子を介して互いに結合しており、R(a)は、ケイ素原子に結合しており、R(b)は、ケイ素原子に結合していない、請求項4から6までのいずれか1項記載のプラスチック組成物。
- R(a)が、2~4個の炭素原子、好ましくは2~3個の炭素原子を有する飽和または不飽和炭化水素基であり、R(b)が、1~6個の炭素原子、好ましくは2~6個の炭素原子を有する飽和炭化水素である、請求項7記載のプラスチック組成物。
- 前記プラスチック組成物の全質量に対するすべてのプラスチック添加剤(A)の総量の質量分率が、0.02%~<50.00%、好ましくは0.05%~10.00%、特に0.10%~5.00%である、請求項1から8までのいずれか1項記載のプラスチック組成物。
- 前記少なくとも1つのプラスチック(B)が、熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂からなる群から選択され、好ましくは熱可塑性樹脂からなる群から選択される、請求項1から9までのいずれか1項記載のプラスチック組成物。
- a)前記熱可塑性樹脂が、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン(ABS)、ポリアミド(PA)、ポリ乳酸(PLA)、ポリ(アルキル)(メタ)アクリレート、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリ塩化ビニル(PVC)、および熱可塑性エラストマー(TPE)からなる群から選択され、前記熱可塑性エラストマーは、好ましくは、熱可塑性ポリアミドエラストマー(TPA、TPE-A)、熱可塑性コポリエステルエラストマー(TPC、TPE-E)、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO、TPE-O)、熱可塑性スチレンブロック共重合体(TPS、TPES)、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、熱可塑性加硫物(TPV、TPE-V)、およびオレフィン系架橋熱可塑性エラストマー(TPV、TPE-V)からなる群から選択され、かつ/または
b)前記熱硬化性樹脂が、ジアリルフタレート樹脂(DAP)、エポキシ樹脂(EP)、尿素-ホルムアルデヒド樹脂(UF)、メラミン-ホルムアルデヒド樹脂(MF)、メラミン-フェノール-ホルムアルデヒド樹脂(MPF)、フェノール-ホルムアルデヒド樹脂(PF)、不飽和ポリエステル樹脂(UP)、ビニルエステル樹脂、およびポリウレタン(PU)からなる群から選択される、請求項10記載のプラスチック組成物。 - 前記プラスチック組成物の全質量に対するすべてのプラスチック(B)の総量の質量分率が、>50.00%~99.98%、好ましくは90.00%~99.95%、特に95.00%~99.90%である、請求項1から11までのいずれか1項記載のプラスチック組成物。
- 請求項1から12までのいずれか1項記載のプラスチック組成物を含む、成形材料または成形体。
- - 自動車、船舶、航空機、風力タービンブレード、コンシューマーエレクトロニクス、ならびに家電製品および医療技術製品における装飾カバーパネル、付属部品、内装部品または外装部品の製造のための、
- キッチンまたは実験室の作業面、フィルム、繊維、異形縁部材、装飾用縁部材、ケーブルの製造のための、
- 液状からの一次成形および可塑状態からの一次成形からなる群から選択される一次成形プロセスにおける、好ましくは、重力注型、加圧注型、低圧注型、遠心注型、ディップ成形、繊維強化プラスチックの一次成形、圧縮成形、射出成形、トランスファー成形、管押出、押出成形、絞り成形、カレンダ成形、ブロー成形、およびモデリングからなる群から選択される一次成形プロセスにおける、
- 深絞りおよび熱成形からなる群から選択される変形加工プロセスにおける、または
- 3D印刷における、
請求項1から12までのいずれか1項記載のプラスチック組成物、または請求項13記載の成形材料もしくは成形体の使用。 - ポリエステル変性分岐オルガノシロキサンを含有するプラスチック添加剤であって、
前記ポリエステル変性分岐オルガノシロキサンが、式(1)
M m D d T t Q q 式(1)
[式中、
M=[R 3 SiO 1/2 ]であり、
D=[R 2 SiO 2/2 ]であり、
T=[RSiO 3/2 ]であり、
Q=[SiO 4/2 ]であり、
Rは、それぞれ互いに独立して、R (I) およびR (II) からなる群から選択され、
R (I) は、それぞれ互いに独立して、一価の炭化水素基から選択され、
R (II) は、それぞれ互いに独立して、それぞれ1つ以上のポリエステル基を有する一価の有機基から選択され、
さらに、
m=2+t+2×q≧3であり、
d≧0であり、
t≧0であり、
q≧0であるが、
ただし、少なくとも1つの基R (II) が含まれているものとする]の化合物から選択される、
前記プラスチック添加剤。
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