JP7364929B2 - 光ファイバアレイの接続方法 - Google Patents

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Description

本発明は、微小な光ビーム径を有する光素子に光信号送受信用光ファイバを接続する際の光接続損失を低減するために有効な光ファイバアレイ及びその接続方法に関する。
近年、光通信方式の多様化、通信容量の大容量化に伴い、高速な光信号処理を可能とする高機能光モジュールの開発が必要となっている。例えば100Gbit/S超の伝送システムでは、超高速デジタル信号処理を取り入れたデジタルコヒーレント技術により、伝送距離の延伸化が可能となっている。ところが、係る伝送システムは、偏波多重及び多値変調技術を用いているため、変復調器が複雑な構成となるため、光集積技術の高精度化が求められている。
デジタルコヒーレント技術を導入した小型トランシーバのキーとなる光モジュールは、光の強度と位相とを同時に変調可能なIQ(Inphase-Quadrature)変調器、光信号を受信する集積コヒーレント受信器である。これら光モジュールにおける更なる小型化・低消費電力化に向けて、シリコンフォトニクス技術を用い、これらのキーとなる光部品をシリコン基板上にワンチップ集積した小型アセンブリが注目されている。その一例として、小型のコヒーレントサブアセンブリ(COSA:Coherent Optical SubAssembly)が挙げられる。
シリコンフォトニクス技術では、これまでのLSI(large-scale integrated circuit)技術によって培われてきた微細加工技術を用いている。そして、通信波長帯である波長1.55μm帯において透明なシリコンを集積回路プラットフォームとして活用する。近年では、シリコン基板上に光変調器、ゲルマニウム等を用いた受光素子等の集積化が可能となっており、上記小型コヒーレントサブアセンブリの高性能化が急速に進展している。
シリコンフォトニクス技術を導入した小型のコヒーレント光トランシーバは、送信側に光変調器、受信側に集積コヒーレント受信器が集積されている。また、それぞれ光インタフェースとなる出力及び入力用の光ファイバが光導波路端面に接続されている。更に、送信側の光源、及び受信側の集積コヒーレント受信器の局発光源として狭線幅のチューナブルレーザが接続される。このチューナブルレーザへの接続用として、偏波保持ファイバが光導波路端面に接続される。このため、3芯以上の光ファイバが必要となる。
ところで、係る技術により形成される光導波路は、伝搬する光のモードフィールド径(Mode Field Diameter:以下、MFDと呼ぶ)が小さい。光導波路端面にMFDへの拡大構造を設けたとしても、水平方向4μm、垂直方向2μm程度の大きさである。この大きさは、一般的な光ファイバのコア径10μmと比べて1/4程度である。このため、周知の石英系ガラスを材料とした光導波路基板への光ファイバ接続を行う場合のように、端面同士をバットジョイント接続する方法では、3dB程度の光結合損失が発生するという問題がある。従って、この光結合損失を低減するために、シリコン基板側では光のMDFを拡大する構造が必要となる反面、光ファイバ側では光のMFDを小さくする構造が必要となる。
また、光のMFDの異なる光導波路基板と光ファイバとを接続する場合、光モジュールとしての光挿入損失を低減するため、光のMFDを変換するための何らかの構造が必要となる。こうした技術は、幾つか提案されている。
一例として、光導波路基板側に、光導波路の入出力部に断面構造を変化させてMFD変換部を設ける手法を開示したスポットサイズ変換器(特許文献1参照)が挙げられる。また、他の例として、異なるMFDを有する光ファイバを用いてコア径をなだらかに変化させて融着し、MFD変換部を設ける手法を開示したモードフィールド変換ファイバ部品(特許文献2参照)が挙げられる。
特開2006-323210号公報 特開平5-88038号公報
上述した特許文献1に係る手法では、一般的に、光導波路幅をテーパ状に徐々に拡げるか、或いは縮めて光の染み出しによりMFD変換部を作製し、主にMFDの水平方向を拡大する。また、MFDの垂直方向に対しても、水平方向と同様に光導波路の高さをスロープ状に変化させてMFDの垂直方向を拡大させる。例えば、石英ガラスを材料とする光導波路基板では、フォトレジストに濃淡のグラデーションを付けエッチング量に差を付けてスロープを形成する方法が知られている。
このエッチングによる垂直方向のスロープ加工では、フォトマスクの金属パターンを島状にして密度の違いにより濃淡を付けフォトレジストに濃淡を転写する必要がある。このため、フォトマスク作製の高精度化及びフォトレジストの高性能化が求められ、エッチング工程の厳格化、複雑化等により製造コストが増大してしまうという問題がある。
また、シリコンフォトニクス技術を用いた光導波路基板では、上部のクラッド層をエッチングにより削除し、露出された光導波路層の上面に光学ポリマーを用いた別のMFD拡大用の光導波路基板を張り合わせる。こうした状態で、ビームをポリマー導波路側に遷移させることにより、MFD変換を行う方法が知られている。ところが、異種の導波路基板の貼り合わせる場合には、ウエハ全域での位置決め精度が必要となるため、歩留り低下が懸念されるという問題がある。
特許文献2に係る手法では、コア径の異なる光ファイバを融着により接続する必要がある。係る手法では、コア径の小さい方の光ファイバのコアを放電加工、或いはバーナーで加熱して溶融させることにより、コア径の大きい方の光ファイバのコア径までテーパ状に拡大させてMFD変換部を作製することになる。このMFD変換部を配置する位置が光モジュールのサイズを決定する上で重要視される。一般的には、光モジュールの入出力ファイバの中間部分、即ち、光コネクタから光モジュールの入出力部までの光ファイバの引き回し部に配置される。
ところが、このような形態では、融着部の補強用スリーブが必要となり、コヒーレント光トランシーバ等の複数の光ファイバが必要な場合、光ファイバの本数に応じて補強用スリーブが必要となるため、実装体積を占有する問題が生じる。また、複数の光ファイバを、長さを揃えて融着する場合、クリーブカットの失敗、融着時の損失エラー等により光モジュール作製の歩留りを低下させる懸念が生じてしまうという問題がある。
その他の手法として、コア拡散融着部を光コネクタ内のセラミックフェルール内、或いは光ファイバアレイ内に配置させる手法が知られている。ところが、微小な領域へ光ファイバの融着部を配置する際、種々要因によりフェルール穴内、ファイバアレイのV溝内でコアの位置ズレ、偏心等の不具合が発生し易い。係る要因には、光ファイバのクラッド外径の製造ばらつき、コア偏心量の差、溶融によるクラッド外径の膨らみ等が挙げられる。
更に、光ファイバ融着機にセットする場合、光ファイバの被覆を除去するクリーブカットを行う。このとき、光コネクタのハウジング内、ファイバアレイ内に被覆部を収めるために被覆除去端から光ファイバのクリーブカット端面までのベアファイバ長を2mm程度に抑える必要がある。こうした場合、通常のクリーブカッターを用いる手法とは異なる特殊な短尺カットを実施する必要がある。こうした短いベアファイバ長のクリーブカットには、レーザカット、ダイシングソーを用いる等の工程が別途必要となるため、工程が複雑化してしまうという問題がある。
本発明の各実施形態は、このような問題点を解決すべくなされたものである。その目的は、接続相手側基板への複雑な作製工程、及び手間の掛かるコア拡散融着を要することなく、簡単に接続相手側基板の光導波路のコアに光接続することが可能な光ファイバアレイ及びその接続方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の他の形態は、接続相手側基板の上面に形成された光導波路のコアと、光ファイバの被覆の除去された箇所の露呈部における先端部分と、を光接続する光ファイバアレイの接続方法であって、露呈部における先端部分を切削加工し、内部を通る光ビームを集光してモードフィールド径を小さく変換する集光部とする第1の工程と、集光部を保護用部材で覆う第2工程と、光導波路のコアと、装着用基板に設けられた光ファイバを位置決めするための溝に装着された露呈部の保護用部材で覆われた集光部と、を光学的に調芯する第3工程と、第3工程の後に、接続相手側基板と装着用基板との間を接着固定する第4工程と、第4工程の後に、保護用部材を除去して集光部の周囲に空隙を形成する第5工程と、を有することを特徴とする。
本発明の効果は、上記一形態に係る構成によるか、或いは上記他の形態に係るプロセスの実施により得られる。これらによって、接続相手側基板への複雑な作製工程、及び手間の掛かるコア拡散融着を要することなく、簡単に接続相手側基板の光導波路のコアに光接続することが可能になる。
周知の光ファイバアレイの基本構造を一部破断して接続相手側基板との結合状態にして示した斜視図である。 本発明の実施形態1に係る光ファイバアレイの基本構造を一部破断して示した斜視図である。 図2に示す光ファイバアレイの側面図を示したものである。 図2に示す光ファイバアレイを接続相手側基板と結合する接続方法を工程別に示した側面図である。(A)は保護用部材被覆工程、(B)は光学調芯工程、(C)は接着固定工程、(D)は保護用部材除去工程である。 本発明の実施形態2に係る光ファイバアレイの基本構造を一部破断して示した斜視図である。 図5に示す光ファイバアレイの側面図を示したものである。 図5に示す光ファイバアレイの保護用部材除去後の接続相手側基板との結合状態を示した側面図である。
以下、本発明の光ファイバアレイ及びその接続方法について、幾つかの実施形態を挙げ、図面を参照して詳細に説明する。
最初に本発明の理解を深めるため、従来例に係るファイバアレイを説明する。図1は、周知の光ファイバアレイ10Aの基本構造を一部破断して接続相手側基板1との結合状態にして示した斜視図である。
図1を参照すれば、この光ファイバアレイ10Aは、被覆が除去されて適度な長さにカットされた2芯型の光ファイバ4を水平方向及び垂直方向に高精度に配置可能な構造を有している。ここでの光ファイバ4の芯数は3以上であっても良い。このような配置を行うため、溝加工により光ファイバ4の被覆の除去された箇所の露呈部4Aを装着して位置決めするための並設された溝5Aを持つ装着用基板としての下側基板5を用いている。下側基板5には、光ファイバ4の被覆部分が載置される凹部5Bが設けられ、溝5Aと凹部5Bとが段差を有して設けられている。
下側基板5の光ファイバ4の位置決め部分となる溝5Aは、接続相手側基板1の上面に形成された光導波路2のコア2Aと、装着された光ファイバ4の露呈部4Aにおける先端部分と、を光接続可能な間隔で形成される。溝5Aの数は、光ファイバ4の芯数以上となるように並設されるもので、溝5Aの延在方向と垂直な方向の断面形状がV字状又はU字状として形成されている。
また、下側基板5の溝に装着された光ファイバ4の露呈部4Aを抑え付けて安定化させる板状の蓋部材としてのリッド6を用いている。更に、これらの各部材を固定するために、透明な紫外線(UV)硬化接着剤を用いる。この紫外線硬化接着剤は、紫外線を照射することにより硬化され、そのときに各部材を一体的に接着固定する。これにより、補強用部材7として形成される。
紫外線硬化接着剤が充填される接着箇所は、下記の通りである。即ち、下側基板5の凹部5B及び段差端面と、リッド6における光ファイバ4の被覆側の端面と、光ファイバ4における凹部5Bでの被覆の装着箇所と、が該当する。これらの接着箇所に紫外線硬化接着剤を充填した後、紫外線を紫外線硬化接着剤に照射することにより、硬化させて各部材を一体的に接着固定する。
この光ファイバアレイ10Aにおける光ファイバ4の露呈部4Aの先端部分は、接続相手側基板1の上面に設けられた光導波路2のコア2Aとの間で光接続に供される。光導波路2のコア2Aは、Si等による接続相手側基板1の上面にクラッド層に覆われるように設けられる。この光導波路2のコア2Aの中心の軸芯が、光ファイバ4の露呈部4Aの先端部分の中心の軸芯と位置合わせで合致するように光学的に調芯されることにより、光接続が実施可能になる。
その他、相手側基板1の上面のリッド6側には、保護部材としての保護用ガラス板3が配置されている。保護用ガラス板3は、相手側基板1の光学研磨の際の欠けを防止する他、リッド6と合わせて接合面積を増やし、光接続箇所への塵等の異物の侵入を防止する役割を担う。但し、ここでの保護用ガラス板3及びリッド6は、必ずしも具備される必要はなく、使用環境に応じて配備の必要が選択されるものである。
これらの光ファイバアレイ10A及び光導波路2のコア2Aを有する接続相手側基板1では、光接続に供される各部材の端面が光学的に研磨される。そして、接続相手側基板1の上面に設けられた光導波路2のコア2Aの軸芯と光ファイバ4の露呈部4Aの先端部分の軸芯とが結合される。この結合状態では、低い光接続損失で高信頼な光接続が図られる構造になっている。即ち、光ファイバアレイ10Aは、図1に示されるように、最終的に接着等を経て光導波路2のコア2Aを有する接続相手側基板1と結合され、組み付けられた状態となる。
ところが、この光ファイバアレイ10Aの場合、光ファイバ4の露呈部4Aの先端部分が接続相手側基板1の光導波路2のコア2Aの軸芯と光接続される際の光結合損失を低減するための対策が十分に図られていない。この光結合損失を低減するためには、必要とされる光のMFDを小さくすれば良いので、各実施形態では、光のMFDを小さくする構造を具現化して提供する。
(実施形態1)
図2は、本発明の実施形態1に係る光ファイバアレイ10Bの基本構造を一部破断して示した斜視図である。また、図3は、この光ファイバアレイ10Bの側面図を示したものである。
各図を参照すれば、実施形態1の光ファイバアレイ10Bは、図1に示した従来例の光ファイバアレイ10Aと比べ、光ファイバ4の露呈部4Aにおける先端部分が相違している。即ち、光ファイバアレイ10Bにおける光ファイバ4の露呈部4Aにおける先端部分は、内部を通る光ビームを集光してMFDを小さく変換する集光部を有している。具体的に云えば、光ファイバ4の集光部は、レンズ形状に切削加工されたレンズ形状部4´となっている。ここでの切削加工とは、光学的な研磨を示すものである。尚、光ファイバ4については、芯数を3本とした場合を例示するが、芯数は、2本以上であっても、4本以上であっても良い。
その他の構成部分は、共通している。即ち、この光ファイバアレイ10Bにおいても、被覆が除去されて適度な長さにカットされた光ファイバ4を水平方向及び垂直方向に高精度に配置可能な構造を有している。このような配置を行うため、溝加工により光ファイバ4の被覆の除去された箇所の露呈部4Aを装着して位置決めするための並設された溝5Aを持つ装着用基板としての下側基板5を用いている。下側基板5には、光ファイバ4の被覆部分が載置される凹部5Bが溝5Aとの間で段差を成すように設けられている。
下側基板5の材料には、ガラス、セラミック等が挙げられる。下側基板5の光ファイバ4の位置決め部分となる溝5Aは、接続相手側基板1の上面に形成された光導波路2のコア2Aと、装着された光ファイバ4の露呈部4Aにおける先端部分と、を光接続可能な間隔で形成される。光ファイバ4の位置を高精度に揃えるために溝5Aの延在方向と垂直な方向の断面形状がV字状又はU字状として形成される。下側基板5の溝5Aの本数についても、光ファイバ4の芯数以上で並設されるのが一般的である。
また、溝5Aに装着された光ファイバ4の露呈部4Aを抑え付けて安定化させる板状の蓋部材としてのリッド6を用いる。例えば、溝5AがV字状であれば、リッド6は、光ファイバ4の露呈部4AをV溝内で法面接触するように上から押える役割を担う。更に、これらの各部材を固定するために、透明な紫外線(UV)硬化接着剤を用いる。この紫外線硬化接着剤についても、紫外線を照射することにより硬化され、そのときに各部材を一体的に接着固定する。これにより、補強用部材7として形成される。
紫外線硬化接着剤が充填される接着箇所は、下記の通りである。即ち、下側基板5の凹部5A及びその凹部5A及び段差端面と、リッド6における光ファイバ4の被覆側の端面と、光ファイバ4における凹部5B上での被覆の装着箇所と、が該当する。これらの接着箇所に紫外線硬化接着剤を充填した後、紫外線の照射により硬化させて各部材を一体的に接着固定する。
下側基板5の段差は、リッド6を上から貼り付ける際に用いる紫外線硬化接着剤が光ファイバ4の先端部分のレンズ形状部4´に回り込むのを防ぐために設けられたものである。尚、ここでは、光ファイバアレイ10Bにおける光ファイバ4の先端部分の集光部とされるレンズ形状部4´が接続相手側基板1の光導波路2のコア2Aとの間で光接続に供される。
図4は、光ファイバアレイ10Bを接続相手側基板1と結合する接続方法を工程別に示した側面図であり、(A)は保護用部材被覆工程、(B)は光学調芯工程である。また、(C)は接着固定工程、(D)は保護用部材除去工程である。
図4の(A)を参照すれば、保護用部材被覆工程は、光ファイバアレイ10Bの光ファイバ4の集光部と接続相手側基板1の光導波路2のコア2Aとの結合に先立って行われる。まず、保護用部材被覆工程において、光ファイバ4の露呈部4Aの先端部分の集光部であるレンズ形状部4´に対し、透明な樹脂等で覆って保護用部材8を被せて仮の端面を形成する。この透明な樹脂は、硬化収縮の小さいものを用いることが好ましい。
図4の(B)を参照すれば、光学調芯工程において、光ファイバアレイ10Bと接続相手側基板1の光導波路2のコア2Aとの光学的な調芯を行う。この光導波路2のコア2Aの中心の軸芯が、光ファイバ4の先端部分の集光部であるレンズ形状部4´の中心の軸芯と位置合わせで合致するように光学的に調芯されることにより、光接続が行われる。尚、ここでのレンズ形状部4´には、保護用部材8が被せられているが、その状態のままで光学的な調芯を行うことになる。
詳細に説明すれば、保護用部材8は、下側基板5及びリッド6の端面から僅かに凸状に膨らみ、下側基板5の水平方向にドーム状の突起が形成されている。そこで、光ファイバ4の先端部分に加工されたレンズ形状部4´のレンズの焦点距離に整合するように、保護用部材8の突起の高さと光ファイバ4との位置関係を調整する。また、一般的に光ファイバアレイ10B等による光導波路2の端面を対象とする光学的な調芯では、アクティブアライメントが用いられる。
このため、保護用部材8の形成に使用される樹脂は、光通信波長帯において透過率が大きい種類を選定することが望ましい。ここでの光学調芯工程は、従来例の光ファイバアレイ10Aの場合の調芯と同様に行うことができる。尚、接続相手側基板1の上面のリッド6側には、ここでも保護部材としての保護用ガラス板3が配置された構成としている。
更に、図4の(C)を参照すれば、接着固定工程は、光学的な調芯を行った後に実施する。接着固定工程では、接続相手側基板1の端面と下側基板5の端面との間、及び接続相手側基板1の上の保護用ガラス板3の端面とリッド6の端面との間を接着箇所とする。そこで、これらの間に紫外線硬化接着剤を充填した後、紫外線硬化接着剤に紫外線を照射して硬化させることにより、各部材を一体的に固定させる。手順上では、紫外線硬化接着剤を必要な箇所に滴下してから紫外線を照射することにより、接着固定が行われることになる。
紫外線硬化接着剤には、硬化後の屈折率がガラスの屈折率n=1.46よりも小さくなるように調整した材料を用いると、優れた集光効果が得られる。例えば、硬化後の屈折率nがn=1.3となる紫外線硬化接着剤(樹脂)を用いる場合を例示できる。
最後に、図4の(D)を参照すれば、保護用部材除去工程において、光ファイバ4の露呈部4Aの先端部分のレンズ形状部4´に被覆した保護用部材8をエタノール等の溶剤を側面方向から滴下するように用いて除去する。この結果、光ファイバ4の先端部分のレンズ形状部4´の周囲には、空隙Gが形成される。尚、ここでの保護用ガラス板3及びリッド6についても、必ずしも具備される必要はなく、使用環境に応じて配備の必要が選択されるものである。
以上に説明したように、実施形態1に係る光ファイバアレイ10Bは、光ファイバ4の露呈部4Aの先端部分が内部を通る光ビームを集光してMFDを小さく変換する集光部とされている。このため、接続相手側基板1への複雑な作製工程、及び手間の掛かるコア2Aの拡散融着を要することなく、簡単に接続相手側基板1の光導波路2のコア2Aに結合することができる。この結果、光ファイバアレイ10Bの光ファイバ4の集光部と接続相手側基板1の光導波路2のコア2Aとの間で光接続損失を低減できるように光接続することが可能なる。
また、光ファイバ4の先端部分の集光部をレンズ形状部4´とすることにより、光導波路2のコア2Aの端面まで適切な焦点距離で接続固定できるため、光接続損失を適確に低減することができる。即ち、光ファイバ4の先端部分のレンズ形状部4´によって、接続界面のMFDを自在に調整することができるため、光接続損失を適確に低減することが可能となる。例えば、接続相手側基板1の光導波路2がシリコン、リン化インジウムのような微小な光ビーム径を有する光素子である場合を想定しても、光信号送受信用の光ファイバ4を接続する際に有効に光接続損失を低減できる。即ち、このような性能の光ファイバ4を持つ光ファイバアレイ10Bを提供できることになる。
(実施形態2)
図5は、本発明の実施形態2に係る光ファイバアレイ10Cの基本構造を一部破断して示した斜視図である。また、図6は、光ファイバアレイ10Cの側面図を示したものである。
各図を参照すれば、実施形態2の光ファイバアレイ10Cは、実施形態1の光ファイバアレイ10Bと比べ、下側基板5´及びリッド6´における接続相手側基板1´及び保護用ガラス板3´との結合箇所を形状変更した点が相違している。但し、光ファイバ4の露呈部4Aの先端部分がレンズ形状部4´となっている点は、共通している。尚、下側基板5´において、露呈部4Aを装着して光ファイバ4を位置決めするための溝5A´と光ファイバ4の被覆の部分が載置される凹部5B´とが段差を成して設けられる構造である点も同じである。
即ち、ここでの下側基板5´及びリッド6´は、接続相手側基板1´及び保護用ガラス板3´との接合箇所を切り欠くように、段差加工されている。この段差加工では、レンズ形状部4´のレンズの焦点距離に合致し、且つ接合強度の確保ための接着面積を有するようにする。下側基板5´については、接続結合される接続相手側基板1´の厚さに合わせて、高さが調整された2段差構造となっている。また、リッド6´についても、接続結合される保護用ガラス板3´の厚さに合わせて、高さが調整された段差構造となっている。
図7は、光ファイバアレイ10Cの保護用部材8除去後の接続相手側基板1´との結合状態を示した側面図である。
図7を参照すれば、ここでも、幾分肉薄な接続相手側基板1´の上面に光導波路2´のコア2A´が形成され、接続相手側基板1´の上面のリッド6´側に幾分肉薄な保護用ガラス板3´が配置された構成での結合相手を想定している。光ファイバアレイ10C及び接続相手側基板1´の接続方法は、接着固定工程での接着対象箇所が異なる点を除けば、実施形態1の場合と同様である。ここでも、光学的な調芯を行った後に接着固定工程が実施される。
実施形態2の接着固定工程では、接着対象箇所が異なる。ここでの接着対象の一つは、接続相手側基板1´の主面の局部及び装着用基板5´の光ファイバ4の芯方向における切り欠き部の間である。もう一つは、接続相手側基板1´の上面の保護用ガラス板3´の主面の局部及びリッド6´の光ファイバ4の芯方向における切り欠き部の間である。これらの間に対して、紫外線硬化接着剤を充填した後、紫外線硬化接着剤に紫外線を照射して硬化させることにより、各部材を一体的に接着固定する。これにより、補強用部材7として形成される。上記段差構造では、下側基板5´の二つ目の段差に接続相手側基板1´が結合され、リッド6´の段差に保護用ガラス板3´が結合される。但し、ここでは、光ファイバ4の先端部分のレンズ形状部4´に回り込まないように紫外線硬化接着剤を滴下する。
この後は、保護用部材8を実施形態1の場合と同様に溶剤を用いて除去し、図7に示されるように、光ファイバ4の先端部分の集光部としたレンズ形状部4´の周囲に空隙Gを形成する。尚、ここでの保護用ガラス板3´及びリッド6´についても、必ずしも具備される必要はなく、使用環境に応じて配備の必要が選択されるものである。
以上に説明したように、実施形態2に係る光ファイバアレイ10Cにおいても、光ファイバ4の露呈部4Aの先端部分について、内部を通る光ビームを集光してMFDを小さく変換する集光部としている。また、集光部をレンズ形状部4´としている。このため、実施形態1の場合と同様な作用効果を奏する。実施形態2に係る光ファイバアレイ10Cの場合には、特に低背の接続相手側基板1´の光導波路2´のコア2A´との接合に適している。
上述した各実施形態で説明した技術的概要は、光ファイバアレイ10B、10Cの接続方法として換言することができる。この接続方法は、接続相手側基板1、1´の上面に形成された光導波路2、2´のコア2A、2A´と、光ファイバ4の被覆の除去された箇所の露呈部4Aにおける先端部分と、を光接続することを前提とし、下記の第1工程~第5工程を実施するものである。
第1工程では、光ファイバ4の露呈部4Aにおける先端部分を切削加工し、内部を通る光ビームを集光してMFDを小さく変換する集光部とする。第2の工程では、集光部を保護用部材8で覆う。第3工程では、光導波路2、2´のコア2A、2A´と、下側基板5、5´に設けられた光ファイバ4を位置決めするための溝5A、5A´に装着された露呈部4Aの保護用部材8で覆われた集光部と、を光学的に調芯する。尚、光ファイバ4の露呈部4Aを下側基板5、5´の溝5A、5A´に装着するとき、光ファイバ4の被覆の部分は、溝5A、5A´と段差を成すように下側基板5、5´に形成された凹部5B、5B´に載置されることが好ましい。
第4工程では、第3工程の後に、接続相手側基板1、1´と下側基板5、5´との間を接着固定する。第5工程では、第4工程の後に、保護用部材8を除去して集光部の周囲に空隙Gを形成する。尚、汎用的に光ファイバ4の芯数は2以上である。そこで、下側基板5、5´における溝5A、5A´は、光ファイバ4の芯数以上で並設された形態となる。
1、1´ 接続相手側基板
2、2´ 光導波路
2A、2A´ コア
3、3´ 保護用ガラス板(保護部材)
4 光ファイバ
4´ レンズ形状部(集光部)
4A 露呈部
5、5´ 下側基板(装着用基板)
5A、5A´ 溝部
5B、5B´ 凹部
6、6´ リッド(蓋部材)
7 補強用部材
8 保護用部材
10A、10B、10C 光ファイバアレイ
G 空隙

Claims (2)

  1. 接続相手側基板の上面に形成された光導波路のコアと、光ファイバの被覆の除去された箇所の露呈部における先端部分と、を光接続する光ファイバアレイの接続方法であって、
    前記露呈部における先端部分を切削加工し、内部を通る光ビームを集光してモードフィールド径を小さく変換する集光部とする第1の工程と、
    前記集光部を保護用部材で覆う第2工程と、
    前記光導波路のコアと、装着用基板に設けられた前記光ファイバを位置決めするための溝に装着された前記露呈部の前記保護用部材で覆われた前記集光部と、を光学的に調芯する第3工程と、
    前記第3工程の後に、前記接続相手側基板と前記装着用基板との間を接着固定する第4工程と、
    前記第4工程の後に、前記保護用部材を除去して前記集光部の周囲に空隙を形成する第5工程と、を有する
    ことを特徴とする光ファイバアレイの接続方法。
  2. 前記光ファイバの芯数は2以上であり、
    前記装着用基板における前記溝は、前記光ファイバの芯数以上で並設された
    ことを特徴とする請求項記載の光ファイバアレイの接続方法。
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