JP7366592B2 - 通信装置、通信装置の制御方法およびプログラム - Google Patents
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Description
Wi-Fi EasyMesh規格において、マルチAPネットワークを構成するAPは、他のAPから各種情報を取得し、当該情報を用いて複数AP間における効率的なネットワーク制御を実現することができる。
コントローラは、他のAPを制御して、マルチAPネットワーク全体を制御するAPである。一方、エージェントは、コントローラの管理下に入り、各種のネットワーク情報をコントローラに報知するAPである。
コントローラは、エージェントから報知されるネットワーク情報に基づいて、マルチAPネットワークを制御する。
同様に、コントローラの役割を担うAPの電源を切断した後や、コントローラの役割を担うAPがマルチAPネットワークから離脱した後に別のAPを新たなコントローラとして選択した場合にも、コントローラ設定情報を別のAPへ引き継ぐことができない。
また、APネットワーク上で1つであるコントローラに設定されたコントローラ設定情報を、予め別のAPへ引き継ごうとしても、現在のコントローラに替わって次にコントローラとなるべきAPは通常未定である。このため、コントローラは、次のコントローラとなるべきAPが1つであるにもかかわらず、他の全てのAPのそれぞれとの間で、予めコントローラ設定情報を共有しなければならず、無線通信リソースを無駄にしてしまう。
<本実施形態のネットワーク構成>
図1は、本実施形態に係る通信システムのネットワーク構成の一例を示す図である。
図1に示す通信システムは、1つ以上のAPで構成されるネットワークであるマルチAPネットワーク5に接続される通信装置1~4を備え、マルチAPネットワーク5上で無線通信を実行する。
図1において、通信装置1は、WAN(Wide Area Network)6に接続され、他の通信装置2~4の通信を中継してWAN6に接続させることが可能なゲートウェイとして動作するものとする。通信装置1に替えて、通信装置2がゲートウェイとして動作してもよい。なお、通信装置1および2は、無線通信に加えて、あるいは無線通信に替えて、有線通信を実行可能であってよい。
一方、コントローラの役割を担わない他方のAPである通信装置1と通信装置2の他方は、コントローラの管理下に入り、ネットワーク情報をコントローラに報知する機能を有するエージェントの役割を担う。
また、エージェントがコントローラへ報知するネットワーク情報は、エージェント自体の能力情報、および当該エージェントに接続しているSTAやAPの能力情報を含む。ここで、能力情報とは、IEEE802.11シリーズ準拠のHT(High Throughput) Capability、VHT(Very High Throughput) Capabilityであってよい。なお、ここで、エージェントに接続しているAPとは、具体的には、Backhaul STAと呼ばれるマルチAPネットワークのデバイスにおけるSTA機能を実行してエージェントに接続しているAPをいう。
Wi-Fi EasyMesh規格では、1つのマルチAPネットワークにおいて、コントローラは1つと規定されており、一方、複数のエージェントが許容されている。このため、本実施形態では、図1の通信装置1および通信装置2のいずれか一方のAP(AP1またはAP2)がコントローラとして動作し、他方のAPがエージェントとして動作するものとして説明する。
図1に示す通信装置1および通信装置2は、Wi-Fi EasyMesh規格に準拠するAPとして動作可能な通信装置であって、図2を参照して後述するハードウエアおよび機能構成を備える通信装置であればよい。通信装置1および通信装置2は、例えば、無線LAN(Local Area Network)ルータ、PC、タブレット端末、スマートフォン、テレビ、プリンタ、複写機、プロジェクタ等のデバイスであってよいが、これらに限定されない。また、通信装置1と通信装置2は相互に異なるデバイスであってよい。
図2は、本実施形態に係る通信装置のハードウエアおよび機能構成の一例を示す図である。以下、図2に示すハードウエアおよび機能構成を備える通信装置として、図1の通信装置1を参照して説明するが、通信装置2もまた、図2に示すハードウエアおよび機能構成を備えるものとする。
図2の通信装置1は、記憶部11、制御部12、機能部13、入力部14、出力部15、通信部16、およびアンテナ17を備える。
図2の通信装置1の各部は、システムバス18により通信可能に相互接続される。なお、通信装置1は、上記のモジュール全てを備えなくともよく、図2の構成に加えて追加のモジュール等を備えてもよい。
具体的には、通信装置1がコントローラの役割とエージェントの役割を同時に担う場合、制御部12は、マルチAPコントローラ部121およびマルチAPエージェント部122の双方の機能を有効化する。一方、通信装置1がコントローラの役割のみを担う、つまりエージェントの役割を担わない場合には、制御部12は、マルチAPコントローラ部121の機能を有効化し、マルチAPエージェント部122の機能を無効化する。逆に、通信装置1がエージェントの役割のみを担う、つまりコントローラの役割を担わない場合には、制御部12は、マルチAPコントローラ部121の機能を無効化し、マルチAPエージェント部122の機能を有効化する。
ここで、トポロジ情報は、例えばIEEE1905.1規格に規定されたTopology Notificationメッセージや、Topology Responseメッセージであってよい。ディスカバリー情報は、例えばIEEE1905.1規格に規定されたAP-Autoconfiguration SearchメッセージやAP-Autoconfiguration Responseメッセージであってよい。これらはいずれも、Wi-Fi EasyMesh規格の仕様に基づくメッセージである。
なお、通信装置1は、コントローラの役割を担わない場合には、マルチAPコントローラ部121を備えなくてもよい。同様に、通信装置1は、エージェントの役割を担わない場合には、マルチAPエージェント部122を備えなくてもよい。
入力部14は、マウス等のポインティングデバイスや音声入力、ボタン操作等を介してユーザからの各種操作の受付を行う。
出力部15は、ユーザに対して各種出力を行う。ここで、出力部15による出力とは、例えば、LED(Light Emitting Diode)への表示や画面上への表示、スピーカによる音声出力、振動出力等の少なくとも1つを含んでよい。あるいは、タッチパネル等のように、入力部14と出力部15の双方を1つのモジュールで実現してもよい。
本実施形態において、通信部16は、IEEE802.11規格やIEEE802.3規格に従った通信上で、IEEE1905.1規格に従ったプロトコルを実行する。通信部16はさらに、Wi-Fi EasyMesh規格に従って、コントローラ、および/またはエージェントの制御を実行する。なお、IEEE1905.1規格は、データリンク層とネットワーク層の間の階層に位置するプロトコルを規定した規格である。
ただし、通信部16が利用可能な通信方式は上記に限定されない。例えば、Bluetooth(登録商標)、NFC、UWB、ZigBee、MBOA等の他の無線通信方式に準拠した通信装置や他の有線通信方式に準拠した通信装置にも、本実施形態の構成を適用可能である。ここで、NFCは、Near Field Communicationの略である。UWBは、Ultra Wide Bandの略である。MBOAは、Multi Band OFDM Allianceの略である。また、UWBには、ワイヤレスUSB、ワイヤレス1394、WINETなどが含まれる。
通信部16は、アンテナ17を制御して、無線通信のための無線信号の送受信を実行する。
図3は、通信装置がマルチAPネットワーク5におけるコントローラとして動作する場合に実行されるコントローラ設定情報のバックアップ処理の一例を示すフローチャートである。以下、図1の通信装置1がコントローラとして動作するものとして便宜上説明するが、通信装置1に替えて通信装置2がコントローラとして図3に示す処理を実行してもよい。
なお、図3の各ステップは、通信装置1の記憶部11に記憶されたプログラムを制御部12が読み出し、実行することで実現される。また、図3に示すフローチャートの少なくとも一部をハードウェアにより実現してもよい。ハードウェアにより実現する場合、例えば、所定のコンパイラを用いることで、各ステップを実現するためのプログラムからFPGA上に自動的に専用回路を生成すればよい。FPGAとは、Field Programmable Gate Arrayの略である。また、FPGAと同様にしてGate Array回路を形成し、ハードウェアとして実現するようにしてもよい。また、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)により実現するようにしてもよい。
具体的なコントローラ設定の手法としては、例えば、入力部14を介してユーザが入力した情報を設定してもよいし、予め記憶部11に記憶されたコントローラ設定情報を読み込んで設定してもよい。あるいは、通信部16を介してエージェントから取得したネットワーク情報に基づいて、各エージェントの接続チャネルや送信パワーの設定など、マルチAPネットワーク5全体を制御するための設定を自動的に実行してもよい。
コントローラ設定情報は、SSID(Service Set Identifier)やチャネル設定、認証用のパスワードや証明書、エージェントの管理情報やネットワークトポロジ情報、ディスカバリー情報等の情報のうちの少なくとも1つを含む。
S7で、通信装置1のマルチAPコントローラ部121は、S1で設定されたコントローラ設定情報に基づいて、マルチAPネットワーク5を制御する。
コントローラがゲートウェイの場合、コントローラが故障すると、新たにコントローラの役割を担うエージェントが、マルチAPネットワーク5の外からゲートウェイを介して設定情報を取得できなくなる。そのため、コントローラである通信装置1は、自身がゲートウェイの場合、マルチAPネットワーク5内の記憶装置へコントローラ設定情報をバックアップする。
なお、S6でコントローラ設定情報のバックアップ先の所在情報を通知する通知先のエージェントは、マルチAPネットワーク5に参加中の全てのエージェントであってもよいし、その一部のエージェントであってもよい。例えば、現在のコントローラに替わり、次にコントローラの役割を担うエージェントが事前に決まっている場合、少なくとも事前に決められたエージェントへ通知すれば足りる。
図3に示すフローチャートの処理が実行された結果、本実施形態に係る通信装置1は、コントローラとして動作するために必要となるコントローラ設定情報をバックアップするともに、バックアップ先の所在情報をエージェントへ通知することができる。
なお、本実施形態では、図4に示すとおり、各フィールドの長さをそれぞれ1オクテット、2オクテット、nオクテットとして定義しているが、TLVフォーマット40は図4に示されるフィールド及びフィールド長に限定されない。また、TLVフォーマット40により記述されたコントローラ設定情報のバックアップ先の所在情報は、マルチAPネットワーク5のコントローラからエージェントへ通知されるIEEE1905.1規格に規定される制御メッセージに含まれてよい。
tlvLengthフィールド42へは、後続するフィールドにおけるオクテット数を示す可変の値を設定する。本実施形態では、tlvLengthフィールド42へは、後続のtlvValueフィールド43のオクテット数である2を設定するものとする。
なお、コントローラ設定のバックアップ先の所在情報を含む構成であれば、TVLフォーマット40の各フィールド値は上述した値に限定されず、任意の値が使用されてよい。
このように、本実施形態では、コントローラ設定のバックアップ先の所在情報に関する情報を含むようIEEE 1905.1規格に規定される各種制御メッセージを拡張して、コントローラ設定情報のバックアップ先の所在情報を通知するため使用する。
ただし、コントローラ設定情報のバックアップ先の所在情報を通知する手法も、上述したIEEE1905.1規格で規定される各種制御メッセージを使った通知手法に限定されず、任意の通知手法が使用されてよい。
図5および図6は、通信装置がマルチAPネットワーク5のエージェントとして動作する場合に実行される処理を示すフローチャートである。図5および図6の各ステップは、図3と同様に、記憶部11に記憶されたプログラムを制御部12が読み出し、実行することで実現されてもよく、少なくともその一部がハードウェアにより実現されてもよい。
以下、図1の通信装置2がエージェントとして動作するものとして便宜上説明するが、通信装置2に替えて通信装置1がエージェントとして図5および図6に示す処理を実行してもよい。
S51で、通信装置2のマルチAPエージェント部122は、コントローラからコントローラ設定情報のバックアップ先に関する通知があるか否かを判定する。具体的には、コントローラからコントローラ設定情報のバックアップ先に関する通知があるか否かは、例えば、通信部16を介してコントローラから通知メッセージを受信したか否かを判定することにより判定することが可能である。なお、通知手法の詳細は、図3のステップS6と同様であるため、説明を省略する。
S61で、通信装置2のマルチAPエージェント部122は、コントローラの機能を起動するか否かを判定する。具体的には、コントローラの機能を起動するか否かの判定は、入力部14を介してユーザからコントローラの役割を有効化する指示を受け付けたか否かを判定することで可能である。ただしユーザからの指示入力に限らず、例えば、通信部16を介してサービスプロバイダのオペレータからコントローラの役割を有効化する指示を受け付けたか否かを判定してもよい。あるいは、マルチAPネットワーク5のコントローラ自動選択アルゴリズムにより、コントローラとして選択されたか否かを判定してもよい。
なお、コントローラの探索は、例えばWi-Fi EasyMesh規格の仕様に基づき、IEEE1905.1規格に規定されるAP-Autoconfiguration Searchメッセージをマルチキャスト送信して実行することができる。送信したAP-Autoconfiguration Searchメッセージに対する応答であるAP-Autoconfiguration Responseメッセージを受信した場合には、コントローラが存在すると判定できる。ここで、応答を受信しない場合には、所定期間または所定回数だけ再度探索処理を実行してもよい。また、現在のコントローラの探索手法は上記の手法に限らず、任意のプロトコルや任意のメッセージを利用してもよい。
S62で、現在のコントローラからコントローラ設定情報を取得できると判定した場合(S62:Y)、S64で、通信装置2のマルチAPコントローラ部121は、現在のコントローラからコントローラ設定情報を取得する。現在のコントローラからコントローラ設定情報を取得する手法は、IEEE1905.1規格に規定される所定のメッセージを用いることが可能であるが、これに限定されず任意のプロトコルや任意のフォーマットを用いてもよい。
なお、S64で取得されるコントローラ設定情報は、SSIDやチャネル設定、認証に必要となるパスワードや証明書、エージェントの管理情報やネットワークのトポロジ情報、ディスカバリー情報などの情報のうちの少なくとも1つを含む。現在のコントローラは、コントローラ設定情報の取得要求に応じて、現在のコントローラに替えて新たにマルチAPネットワーク5におけるコントローラとして動作を開始するAPへ、コントローラ設定情報を転送する。
なお、現在のコントローラとバックアップ先のいずれからもコントローラ設定情報を取得できない場合、コントローラ設定情報を取得できないことを示すエラー画面を出力部15へ表示してよい。あるいは、コントローラ設定情報の入力を促す画面を出力部15へ表示し、入力部14を介してユーザにコントローラ設定情報を入力させてもよい。
S66以降、通信装置2のマルチAPコントローラ部121は、今までのコントローラに替わる新たなコントローラとして、マルチAPネットワーク5全体を制御する。
また、上記のとおり、コントローラとして起動された通信装置が同時にエージェントとして機能してもよい。この場合、通信装置2の制御部12は、マルチAPエージェント部122の機能を無効化することなく継続したまま、マルチAPコントローラ部121の機能を起動することで、コントローラの機能とエージェントの機能を同時に実行させることが可能である。一方、コントローラである通信装置が同時にエージェントとして機能することができない場合、通信装置2の制御部12は、マルチAPエージェント部122の機能を無効化して、コントローラの機能とエージェントの機能を同時に機能させないよう制御する。
図5および図6に示されるフローチャートの処理が実行された結果、通信装置2は、マルチAPネットワーク5上の現在のコントローラからコントローラ設定情報を取得できない場合であっても、バックアップ先からコントローラ設定情報を取得できる。これにより、現在のコントローラがその役割を停止した場合であっても、自装置のコントローラの機能を有効化することができる。
図7は、マルチAPネットワーク5に参加中のエージェントへ、コントローラが、コントローラ設定情報のバックアップ先の所在情報を通知する場合の通信装置間の制御シーケンスの一例を示す。
なお、図7では、AP1がコントローラとして機能し、AP2がエージェントとして機能するよう、予め設定されているものとする。APがコントローラやエージェントとして起動する場合、Wi-Fi EasyMesh規格の仕様に基づき所定の機能を立ち上げる。
具体的には、例えば、APがエージェントとして起動すると、マルチAPネットワーク5へ参加するため、まず、Backhaul STAと呼ばれるマルチAPデバイスのSTA機能を立ち上げ、マルチAPネットワーク5への参加処理を開始する。一方、APがコントローラとして起動すると、Fronthaul APと呼ばれるマルチAPデバイスのAP機能を立ち上げ、他のSTA装置や、他のAPで起動されたBackhaul STAからの接続を待ち受ける。
S702で、AP1は、S701でのコントローラ設定の完了や変更に応じて、コントローラ設定情報をバックアップする。ここで、AP1が、図1に示すように、ゲートウェイの役割を担っている場合、バックアップ先は、マルチAPネットワーク5内の他のエージェントや記憶装置となる。一方、AP1がゲートウェイの役割を担っていないものとすると、バックアップ先をマルチAPネットワーク5外のクラウドとしてもよく、マルチAPネットワーク5内の他のエージェントや記憶装置であってもよい。
なお、上記では、エージェントが1つのみ存在する例を説明したが、エージェントが複数存在する場合、コントローラ設定情報のバックアップ先の所在情報を複数のエージェントへ通知してもよい。
S704で、AP1からコントローラ設定情報のバックアップ先の所在情報の通知を受けたAP2は、S703で通知されたコントローラ設定情報のバックアップ先の所在情報を、記憶部11に記憶する。
AP2がコントローラの機能を起動する契機としては、例えばマルチAPネットワーク5全体のパフォーマンス低下を検知したユーザの手動操作により、AP2のコントローラの機能を起動してもよい。あるいは、コントローラであるAP1がマルチAPネットワーク5に存在しなくなったことを検知したAP2が、自動的にコントローラの機能を起動してもよい。ただし、コントローラ機能の起動手法はこれらに限定されず、例えば、マルチAPネットワーク5のコントローラ自動選択アルゴリズムによりAP2が新たなコントローラとして選択された場合に、AP2のコントローラの機能を起動してもよい。
このため、S708で、AP2は、S704で予め記憶したコントローラ設定情報のバックアップ先の所在情報を参照して、コントローラ設定情報のバックアップ先へコントローラ設定情報を要求する。
なお、AP2は、S707でAP1へコントローラ設定情報を要求する前に現在のコントローラであるAP1の故障や停止、マルチAPネットワーク5からの離脱を検出した場合、S707をスキップしてAP1へコントローラ設定情報を要求しなくともよい。
エージェントとして動作する通信装置は、コントローラから通知されるコントローラ設定情報のバックアップ先の所在情報を記憶する。また、エージェントとして動作する通信装置は、自装置がコントローラとして起動する際に、バックアップ先の所在情報を参照し、所在情報で識別されるバックアップ先にアクセスしてコントローラ設定情報を取得する。
これにより、マルチAPネットワーク上のコントローラ設定情報を、簡易かつ確実に新たなコントローラへ引き継ぐことができる。ユーザが新たにコントローラの役割を担うAPに対して改めてコントローラ設定を実行する必要がないため、コントローラ設定に関するユーザ操作の煩雑さが低減する。
以下、図8から図10を参照して、実施形態2を、実施形態1と異なる点についてのみ詳細に説明する。
実施形態1では、コントローラは、マルチAPネットワーク5に参加済みの他のエージェントに対して、コントローラ設定情報のバックアップ先の所在情報を通知した。これに対して本実施形態では、コントローラは、マルチAPネットワーク5への参加を試みるエージェントに対して、コントローラ設定情報のバックアップ先の所在情報を通知する。
実施形態2に係る通信装置のハードウエアおよび機能構成は、図2を参照して説明した実施形態1に係る通信装置と同様であるため、その説明を省略する。
S81で、通信装置1のマルチAPコントローラ部121は、マルチAPネットワーク5へエージェントが新たに参加したか否かを判定する。エージェントが新たにマルチAPネットワーク5参加したか否かの判定は、マルチAPネットワーク5へ参加する際にエージェントが送信するコントローラ探索メッセージを受信したか否かで判定することができる。なお、コントローラの探索手法の詳細は、図6のS62で説明した実施形態1と同様であるため説明を省略する。
一方、エージェントがマルチAPネットワークへ参加したと判定された場合(S81:Y)、S82に進む。
S82で、通信装置1のマルチAPコントローラ部121は、マルチAPネットワークへ新たに参加したエージェントに対して、コントローラ設定情報のバックアップ先の所在情報を通知する。
具体的には、コントローラは、エージェントから受信したAP-Autoconfiguration Searchメッセージに対する応答としてAP-Autoconfiguration Responseメッセージを送信する。その際、図4で示されるコントローラ設定情報のバックアップ先の所在情報を示すTLVフォーマットを含むよう本応答メッセージを拡張した制御メッセージを送信すればよい。または、任意のMulti-AP制御メッセージによりバックアップ先の所在情報を通知してもよい。なお、コントローラ設定情報のバックアップ先の所在情報を通知する手法は、上記の方式やプロトコルに限定されない。
図8に示すフローチャートの処理を実行した結果、通信装置1がコントローラとして動作する場合に、マルチAPネットワーク5へ新たに参加したエージェントに対して、コントローラ設定情報のバックアップ先の所在情報を通知することができる。
S91で、通信装置2のマルチAPエージェント部122は、例えば、ユーザーからの入力部14を介した指示に応じて、マルチAPネットワーク5へ参加する。このマルチAPネットワーク5に参加する手法には、例えば、Wi-Fi EasyMesh仕様に基づいて、Wi-Fi Protected Setup(WPS)を用いることが可能である。あるいは、Device Provisioning Protocol(DPP)を用いてもよい。WPSとDPPはWi-Fi Allianceが策定した規格であり、SSIDや暗号鍵等の無線LAN接続に必要な通信パラメータを通信装置に簡易に設定するための規格である。なお、マルチAPネットワーク5へ参加する手法は、上記の方式やプロトコルに限定されない。
S93で、通信装置2のマルチAPエージェント部122は、探索の結果発見されたコントローラから、コントローラ設定情報のバックアップ先の所在情報を取得する。
S94で、通信装置2のマルチAPエージェント部122は、取得されたコントローラ設定情報のバックアップ先の所在情報を、記憶部11に記憶する。
なお、エージェントとして動作する通信装置2が、コントローラからコントローラ設定情報のバックアップ先の所在情報を取得した後、コントローラの機能を起動する際の処理は、図6のS61~S66に示す実施形態1と同様であるため、その説明を省略する。
図9に示すフローチャートの処理が実行された結果、通信装置2がエージェントとして動作する場合に、マルチAPネットワーク5へ新たに参加するタイミングでコントローラからコントローラ設定情報のバックアップ先の所在情報を取得することができる。
なお、図10では、図7と同様、AP1がコントローラとして機能し、AP2がエージェントとして機能するよう、予め設定されているものとする。
図10において、S701とS702の処理は、それぞれ図7に示すS701とS702と同様であるため、説明を省略する。
具体的には、S103で、Wi-Fi EasyMesh規格の仕様に基づいて、WPS AuthenticationやWPS Association等の無線フレームが、AP1とAP2の間で送受信される。
S104で、エージェントであるAP2から、コントローラを探索するAP-Autoconfiguration Searchメッセージが、コントローラであるAP1に送信される。
S105で、AP-Autoconfiguration Searchメッセージへの応答として、コントローラであるAP1からエージェントであるAP2へ、AP-Autoconfiguration Responseメッセージが送信される。ここで、AP1からAP2へ送信されるAP-Autoconfiguration Responseメッセージは、図4のバックアップ先の所在情報を記述するTLVフォーマットが含まれるよう拡張された制御メッセージである。
バックアップ先所在情報を記憶した後のS705~S710のシーケンスの詳細は、図7のS705~S710を参照して説明した実施形態1と同様であるため、説明を省略する。
上記の実施形態においては、コントローラ設定情報のバックアップ先としてクラウドや他のエージェントを例示したが、コントローラ設定情報のバックアップ先はこれらに限定されない。たとえば、現在のコントローラに替わり、新たにコントローラとなるべき通信装置からアクセス可能である限り、コントローラとして動作する通信装置は、バックアップ先として、クラウドや他のエージェント以外の記憶装置を備える装置を用いてもよい。また、バックアップ先をユーザが設定できるように構成してもよい。
本発明は例えば、システム、装置、方法、プログラム若しくは記録媒体(記憶媒体)等としての実施態様をとることが可能である。具体的には、複数の機器(例えば、ホストコンピュータ、インタフェース機器、撮像装置、Webアプリケーション等)から構成されるシステムに適用してもよいし、また、一つの機器からなる装置に適用してもよい。
また、本発明は、上述の実施形態の一部または1以上の機能を実現するプログラムによっても実現可能である。すなわち、そのプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)における1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理により実現可能である。また、そのプログラムをコンピュータ可読な記録媒体に記録して提供してもよい。
また、コンピュータが読みだしたプログラムを実行することにより、実施形態の機能が実現されるものに限定されない。例えば、プログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上記した実施形態の機能が実現されてもよい。
Claims (20)
- 通信装置であって、
複数のアクセスポイントを含んで構成されるネットワークにおいて、他のアクセスポイントを制御する第1のアクセスポイントとして前記通信装置が動作するための設定情報に基づいて、前記第1のアクセスポイントとして、前記ネットワークを介して通信する通信手段と、
前記設定情報を、他の装置へバックアップするバックアップ手段と、
前記バックアップ手段により前記設定情報がバックアップされた前記他の装置の所在を示す所在情報を、前記他のアクセスポイントへ通知する通知手段と、
を有することを特徴とする通信装置。 - 前記設定情報を、前記通信装置に設定する設定手段を更に有することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
- 前記バックアップ手段は、前記設定手段により、前記通信装置への前記設定情報の設定が完了した際、または前記通信装置に設定された前記設定情報が変更された際に、前記設定情報を前記他の装置へバックアップすることを特徴とする請求項2に記載の通信装置。
- 前記バックアップ手段は、前記通信装置が前記第1のアクセスポイントとしての動作を停止する際に、前記他の装置へバックアップすることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の通信装置。
- 前記通信装置が前記ネットワークにおけるゲートウェイか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により前記通信装置がゲートウェイであると判定された場合、前記他の装置として、前記ネットワークに含まれる装置を選択する選択手段と、
を更に有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の通信装置。 - 前記選択手段は、前記判定手段により、前記通信装置がゲートウェイでないと判定された場合、前記他の装置として、前記ネットワークの外の装置を選択することを特徴とする請求項5に記載の通信装置。
- 前記通知手段は、前記バックアップ手段により前記設定情報がバックアップされた際に、前記ネットワークに参加している他のアクセスポイントに前記所在情報を通知することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の通信装置。
- 前記通知手段は、前記ネットワークに新たなアクセスポイントが参加した際に、前記新たなアクセスポイントに前記所在情報を通知することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の通信装置。
- 前記所在情報は、前記他の装置を識別するURL(Universal Resource Locator)、IP(Internet Protocol)アドレス、MAC(Media Access Control)アドレス、ファイルパスのいずれか1つ以上を含むことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の通信装置。
- 前記ネットワークは、Wi-Fi EasyMesh規格に準拠するネットワークであり、前記第1のアクセスポイントはコントローラであり、前記他のアクセスポイントはエージェントであることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の通信装置。
- 前記通知手段は、前記所在情報を、IEEE1905.1規格に規定されるAP-Autoconfiguration Responseメッセージまたは任意のMulti-AP制御メッセージに含めて、前記他のアクセスポイントへ通知することを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の通信装置。
- 通信装置であって、
複数のアクセスポイントを含んで構成されるネットワークにおいて、他のアクセスポイントを制御する第1のアクセスポイントの制御を受ける第2のアクセスポイントとして、前記ネットワークを介して通信する通信手段と、
前記第1のアクセスポイントとして他の通信装置が動作するため前記他の通信装置に設定された設定情報がバックアップされた装置の所在を示す所在情報を、前記第1のアクセスポイントから受信する受信手段と、
前記通信装置が前記第1のアクセスポイントとして起動する際に、前記受信手段により受信された前記所在情報により識別される装置から、バックアップされた前記設定情報を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記設定情報を、前記通信装置が前記第1のアクセスポイントとして起動する際の設定情報として、前記通信装置に設定する設定手段と、
を有することを特徴とする通信装置。 - 前記ネットワーク上で前記第1のアクセスポイントを探索する探索手段をさらに有し、
前記取得手段は、前記探索手段により前記第1のアクセスポイントが探索されない場合に、前記受信手段により受信された前記所在情報により識別される装置から、前記設定情報を取得することを特徴とする請求項12に記載の通信装置。 - 前記受信手段により受信された前記所在情報を記憶する記憶手段をさらに備え、
前記受信手段は、前記通信装置が前記ネットワークに参加する際に、前記第1のアクセスポイントから前記所在情報を受信して、受信された前記所在情報を前記記憶手段に記憶する
ことを特徴とする請求項12または13に記載の通信装置。 - 前記ネットワークは、Wi-Fi EasyMesh規格に準拠するネットワークであり、前記第1のアクセスポイントはコントローラであり、前記第2のアクセスポイントはエージェントであることを特徴とする請求項12から14のいずれか1項に記載の通信装置。
- 前記受信手段は、前記所在情報を、IEEE1905.1規格に規定されるAP-Autoconfiguration Responseメッセージまたは任意のMulti-AP制御メッセージを介して、前記第1のアクセスポイントから受信することを特徴とする請求項12から15のいずれか1項に記載の通信装置。
- 通信装置の制御方法であって、
複数のアクセスポイントを含んで構成されるネットワークにおいて、他のアクセスポイントを制御する第1のアクセスポイントとして前記通信装置が動作するための設定情報に基づいて、前記第1のアクセスポイントとして、前記ネットワークを介して通信するステップと、
前記設定情報を、他の装置へバックアップするステップと、
前記設定情報がバックアップされた前記他の装置の所在を示す所在情報を、前記他のアクセスポイントへ通知するステップと
を含むことを特徴とする通信装置の制御方法。 - 通信装置の制御方法であって、
複数のアクセスポイントを含んで構成されるネットワークにおいて、他のアクセスポイントを制御する第1のアクセスポイントの制御を受ける第2のアクセスポイントとして、前記ネットワークを介して通信するステップと、
前記第1のアクセスポイントとして他の通信装置が動作するため前記他の通信装置に設定された設定情報がバックアップされた装置の所在を示す所在情報を、前記第1のアクセスポイントから受信するステップと、
前記通信装置が前記第1のアクセスポイントとして起動する際に、受信された前記所在情報により識別される装置から、バックアップされた前記設定情報を取得するステップと、
取得された前記設定情報を、前記通信装置が前記第1のアクセスポイントとして起動する際の設定情報として、前記通信装置に設定するステップと
を含むことを特徴とする通信装置の制御方法。 - コンピュータを、請求項1から11のいずれか1項に記載の通信装置の各手段として機能させるためのプログラム。
- コンピュータを、請求項12から16のいずれか1項に記載の通信装置の各手段として機能させるためのプログラム。
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