JP7375320B2 - 積層体、蓋材及び蓋付容器 - Google Patents
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Description
本発明の積層体は、外面側から最内面側へ順に積層された基材層、接着樹脂層、金属箔及びシーラント層を少なくとも備える。最内面とは、積層体から形成される蓋材において、内容物の側に位置する面である。また、外面とは、最内面の反対側に位置する面であるが、積層体は、外面に位置する層の外側に更なる層を備えてもよい。本願において、「この順に備える」や「順に積層された」などの記載における「順」という用語は、特に断らない限り、外面側から内面側に向かう方向における順序を表している。
バイオマス由来のポリエチレン(以下、バイオマスポリエチレンとも称する)の原料となるバイオマス由来のエチレンの製造方法は、特に限定されず、従来公知の方法により得ることができる。以下、バイオマス由来のエチレンの製造方法の一例を説明する。
バイオマスポリエチレンは、バイオマス由来のエチレンを含むモノマーが重合してなるものである。バイオマス由来のエチレンには、上記の製造方法により得られたものを用いることが好ましい。原料であるモノマーとしてバイオマス由来のエチレンを用いているため、重合されてなるポリエチレンはバイオマス由来となる。バイオマスポリエチレンが、バイオマス由来の低密度ポリエチレンである場合は、バイオマス由来のエチレンを用いて、上記重合方法により重合したポリエチレンである。なお、ポリエチレンの原料モノマーは、バイオマス由来のエチレンを100質量%含むものでなくてもよい。
基材層は、基材層上に設けられる他の層を支持できる機械的強度を有することが必要である。基材層は、紙基材であってもよい。
なお、本発明において、「(メタ)アクリル」とは「アクリル」と「メタアクリル」の両方を包含することを意味する。また、「(メタ)アクリレート」とは「アクレート」と「メタアクレート」の両方を包含することを意味する。
シーラント層は、第1層と、積層体の最内面に位置する第2層とを含む。また、第1層と、第2層とは、直接又は熱可塑性樹脂層を介して積層されている。シーラント層は、バイオマス由来の低密度ポリエチレンを含んでもよい。これにより、化石燃料の使用量を削減することができる。
第1層は、熱可塑性樹脂を含んでもよい。第1層は、従来公知の方法、例えば溶融押出しラミネート法やサンドラミネート法により形成することができる。第1層の熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂、又は環状ポリオレフィン系樹脂、又はこれら樹脂を主成分とする共重合樹脂、変性樹脂、又は、混合体(アロイを含む)を用いることができる。ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポリプロピレン(PP)、メタロセン触媒を利用して重合したエチレン-αオレフィン共重合体、エチレン-ポリプロピレンのランダムもしくはブロック共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン-アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン-アクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン-メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン-メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)、エチレン-マレイン酸共重合体、アイオノマー樹脂、また、層間の密着性を向上させるために、上記したポリオレフィン系樹脂を、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂等を用いることができる。また、ポリオレフィン樹脂に、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸無水物、エステル単量体をグラフト重合、又は、共重合した樹脂等を用いることができる。これらの材料は、一種単独又は二種以上を組み合わせて使用することができる。環状ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、エチレン-プロピレン共重合体、ポリメチルペンテン、ポリブテン、ポリノルボネン等の環状ポリオレフィン等を用いることができる。これらの樹脂は、単独又は複数を組み合せて使用できる。
第2層は、積層体の最内面に位置し、イージーピール性を有する層である。また、第2層は、主成分である低密度ポリエチレンと、ポリブテン-1とを含む。イージーピール性を有する蓋材は、剥離機構の違いによって界面剥離タイプ、層間剥離タイプ、凝集剥離タイプに大別される。これらの中でも凝集剥離タイプは、層に含まれる樹脂が開封時に内部凝集破壊を生ずることによりイージーピール性を発現するものである。第2層に含まれるポリブテン-1は、低密度ポリエチレンと実質的に非相溶であり、これらの混合物は、主成分の低密度ポリエチレンが「海」、ポリブテン-1が「島」を形成する、所謂「海島構造」を形成し、第2層の凝集力を低下させる。これにより、蓋付容器の開封時に凝集破壊を生じることが可能になり、凝集剥離タイプのイージーピール性を発現させることができる。本発明において、主成分とは、層中に含まれる成分のうち、50質量%を超える成分である。
熱可塑性樹脂層は、いずれか2層をラミネートにより貼合するために形成される層である。熱可塑性樹脂層は、従来公知の方法、例えば溶融押出しラミネート法やサンドラミネート法により形成することができる。熱可塑性樹脂層の材料としては、ポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂、又は環状ポリオレフィン系樹脂、又はこれら樹脂を主成分とする共重合樹脂、変性樹脂、又は、混合体(アロイを含む)を用いることができる。ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポリプロピレン(PP)、メタロセン触媒を利用して重合したエチレン-αオレフィン共重合体、エチレン-ポリプロピレンのランダムもしくはブロック共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン-アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン-アクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン-メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン-メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)、エチレン-マレイン酸共重合体、アイオノマー樹脂、また、層間の密着性を向上させるために、上記したポリオレフィン系樹脂を、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂等を用いることができる。また、ポリオレフィン樹脂に、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸無水物、エステル単量体をグラフト重合、又は、共重合した樹脂等を用いることができる。これらの材料は、一種単独又は二種以上を組み合わせて使用することができる。環状ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、エチレン-プロピレン共重合体、ポリメチルペンテン、ポリブテン、ポリノルボネン等の環状ポリオレフィン等を用いることができる。これらの樹脂は、単独又は複数を組み合せて使用できる。
積層体は金属箔を備える。金属箔は、金属を圧延することによって得られた部材である。積層体が金属層を備えることにより、酸素ガス及び水蒸気等の透過を阻止するガスバリア性や、可視光及び紫外線等の透過を阻止する遮光性を向上することができる。金属箔に用いられる金属種としては、アルミニウム、銀、金、ニッケル、銅、クロム、及びこれらの合金等が挙げられる。これらの中でも、加工性やコスト等の観点から、アルミニウムが好適に用いられる。
接着樹脂層は、熱可塑性樹脂を含む。接着樹脂層は、従来公知の方法、例えば溶融押出しラミネート法やサンドラミネート法により形成することができる。接着樹脂層の熱可塑性樹脂としては、第1層の熱可塑性樹脂と同様のものを使用することができる。
積層体は、金属箔と、シーラント層との間にアンカーコート層を更に備えてもよい。アンカーコート層は、積層される側の表面にアンカーコート剤を塗布して乾燥させることにより形成することができる。アンカーコート剤としては、耐熱温度が135℃以上である任意の樹脂、例えばビニル変性樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレンイミン等からなるアンカーコート剤が挙げられるが、特に、構造中に2以上のヒドロキシル基を有するポリアクリル系又はポリメタクリル系樹脂(ポリオール)と、硬化剤としてのイソシアネート化合物との硬化物であるアンカーコート剤を、好ましく使用することができる。また、これに添加剤としてシランカップリング剤を併用してもよく、また、硝化綿を、耐熱性を高めるために併用してもよい。
積層体は、上記の層以外に、その他の層を少なくとも1層有してもよい。その他の層を2層以上有する場合、それぞれが、同一の組成であってもよいし、異なる組成であってもよい。その他の層としては、例えば、印刷層を挙げることができる。印刷層は、従来公知の顔料や染料を用いて形成することができ、その形成方法は特に限定されない。
次に、本発明の積層体の製造方法の一例について説明する。
蓋材20(図5及び図6参照)は、上記積層体を含む。蓋材は上記積層体を用いて作製することができる。蓋材は、上記積層体が備える第2層が、蓋材の最内面に位置するものであってもよい。最内面とは、蓋付容器において、蓋付容器に収容される内容物側に位置する面である。
図5に示すように、蓋付容器40は、上記蓋材20と容器30とを含む。蓋付容器40の形状は、特に限定されるものではなく、図5に示すような形状(カップ形状)であってもよい。
基材層として、80g/m2の秤量を有するコート紙を準備した。続いて、基材層と金属箔とを、接着樹脂層を介して、サンドラミネート法により貼り合せた。金属箔としては、7μmのアルミニウム箔(AL箔、東洋アルミニウム(株)製、商品名:1N30材)を用いた。接着樹脂層としては、バイオマス由来の低密度ポリエチレン(石化LDPE-A、ブラスケム社製、商品名:SBC-818、密度:918kg/m3、MFR:8.1g/10分、バイオマス度95%)用いた。接着樹脂層の厚みは15μmであった。
紙/バイオLDPE-A_15/AL箔_7/AC/バイオLDPE-A_50/バイオLDPE-B(80)+石化PB1(20)_10
「/」は、層と層の境界を意味する。「+」は、複数成分をブレンド層であることを意味する。「()」内の数字は、ブレンド層における各成分の配合比率(単位は質量%)を意味する。「_」に続く数字は、層の厚み(単位はμm)を意味する。左端の層が、包装材料の外面を構成する層であり、右端の層が、包装材料の最内面を構成する層である。
「紙」は、基材層を意味する。「バイオLDPE-A」は、バイオマス由来の低密度ポリエチレン(ブラスケム社製、商品名:SBC-818)を意味する。「AL箔」は、アルミニウム箔(東洋アルミニウム(株)製、商品名:1N30材)を意味する。「AC」は、アンカーコート層を意味する。「バイオLDPE-B」は、バイオマス由来の低密度ポリエチレン(ブラスケム社製、商品名:SPB-608)を意味する。「石化PB1」は化石燃料由来のポリブテン-1(三井化学(株)製、商品名:タフマー(登録商標)BL4000)を意味する。
基材層として、80g/m2の秤量を有するコート紙を準備した。続いて、基材層と金属箔とを、接着樹脂層を介して、サンドラミネート法により貼り合せた。金属箔としては、7μmのAL箔を用いた。接着樹脂層としてはバイオLDPE-Aを用いた。接着樹脂層の厚みは15μmであった。
紙/バイオLDPE-A_15/AL箔_7/石化EMAA_30/バイオLDPE-B(60)+石化PB1(40)_10
「石化EMAA」は、化石燃料由来のエチレン-メタクリル酸共重合体(三井・デュポンポリエチレン(株)製、商品名:ニュクレル(登録商標)N0908C)を意味する。
第1層として、化石燃料由来の低密度ポリエチレン(石化LDPE-A、日本ポリエチレン(株)製、商品名:ノバテック(登録商標)LC600A、MFR:7.0)を用いたこと以外は、実施例1の場合と同様にして積層体を作製した。
紙/バイオLDPE-A_15/AL箔_7/AC/石化LDPE-A_50/バイオLDPE-B(80)+石化PB1(20)_10
「石化LDPE-A」は、化石燃料由来の低密度ポリエチレン(日本ポリエチレン(株)製、商品名:ノバテック(登録商標)LC600A)を意味する。
接着樹脂層として、石化LDPE-Aを用いたこと以外は、実施例1の場合と同様にして積層体を作製した。
紙/石化LDPE-A_15/AL箔_7/AC/バイオLDPE-A_50/バイオLDPE-B(80)+石化PB1(20)_10
接着樹脂層として、石化LDPE-Aを用いたこと以外は、実施例2の場合と同様にして積層体を作製した。
紙/石化LDPE-A_15/AL箔_7/石化EMAA_30/バイオLDPE-B(60)+石化PB1(40)_10
接着樹脂層及び第1層として、石化LDPE-Aを用いたこと以外は、実施例1の場合と同様にして積層体を作製した。
紙/石化LDPE-A_15/AL箔_7/AC/石化LDPE-A_50/バイオLDPE-B(80)+石化PB1(20)_10
第2層として、80質量部の化石燃料由来の低密度ポリエチレン(石化LDPE-B、旭化成(株)製、商品名:サンテック(登録商標)M6545、密度:915kg/m3、MFR:45g/10分)と、20質量部の石化PB1とを用いたこと以外は、実施例1と同様にして積層体を作製した。
紙/バイオLDPE-A_15/AL箔_7/AC/バイオLDPE-A_50/石化LDPE-B(80)+石化PB1(20)_10
「石化LDPE-B」は、化石燃料由来の低密度ポリエチレン(旭化成(株)製、商品名:サンテック(登録商標)M6545)を意味する。
第2層として、60質量部の石化LDPE-Bと、40質量部の石化PB1とを用いたこと以外は、実施例2と同様にして積層体を作製した。
紙/バイオLDPE-A_15/AL箔_7/石化EMAA_30/石化LDPE-B(60)+石化PB1(40)_10
第1層として、石化LDPE-Aを用いたこと、及び第2層として、80質量部の石化LDPE-Bと、20質量部の石化PB1とを用いたこと以外は、実施例1と同様にして積層体を作製した。
紙/バイオLDPE-A_15/AL箔_7/AC/石化LDPE-A_50/石化LDPE-B(80)+石化PB1(20)_10
接着樹脂層として、石化LDPE-Aを用いたこと、及び第2層として、80質量部の石化LDPE-Bと、80質量部の石化PB1とを用いたこと以外は、実施例1と同様にして積層体を作製した。
紙/石化LDPE-A_15/AL箔_7/AC/バイオLDPE-A_50/石化LDPE-B(80)+石化PB1(20)_10
接着樹脂層として、石化LDPE-Aを用いたこと、第1層として、石化LDPE-Aを用いたこと、及び第2層として、80質量部の石化LDPE-Bと、20質量部の石化PB1とを用いたこと以外は、実施例1と同様にして積層体を作製した。
紙/石化LDPE-A_15/AL箔_7/AC/石化LDPE-A_50 /石化LDPE-B(80)+石化PB1(20)_10
接着樹脂層として、石化LDPE-Aを用いたこと、及び第2層として、60質量部の石化LDPE-Bと、40質量部の石化PB1とを用いたこと以外は、実施例2と同様にして積層体を作製した。
紙/石化LDPE-A_15/AL箔_7/石化EMAA_30/石化LDPE-B(60)+石化PB1(40)_10
11:基材層
12:接着樹脂層
13:金属箔
14:シーラント層
15:第1層
16:第2層
17:熱可塑性樹脂層
18:アンカーコート層
20:蓋材
30:容器
31:本体部
32:開口部
33:フランジ部
40:蓋付容器
Claims (8)
- 基材層、接着樹脂層、金属箔、シーラント層を順に備える積層体であって、
前記シーラント層が、第1層と、積層体の最内面に位置する第2層とを含み、
前記第1層と、前記第2層とが、直接又は熱可塑性樹脂層を介して積層され、
前記第2層が、主成分である低密度ポリエチレンと、ポリブテン-1とを含み、且つバイオマス由来の成分を含まず、
前記接着樹脂層及び前記シーラント層の少なくとも一方が、バイオマス由来の低密度ポリエチレンを含み、
前記金属箔と、前記シーラント層との間に、アンカーコート層を更に備える、積層体。 - 前記シーラント層が、バイオマス由来の低密度ポリエチレンを含む、請求項1に記載の積層体。
- 前記第2層における低密度ポリエチレンの含有量が50質量%超90質量%未満であり、前記ポリブテン-1の含有量が10質量%以上50質量%未満である、請求項1又は2に記載の積層体。
- 前記第1層が、熱可塑性樹脂を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の積層体。
- 前記第1層が、バイオマス由来の低密度ポリエチレンを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の積層体。
- 前記接着樹脂層が、バイオマス由来の低密度ポリエチレンを含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の積層体。
- 請求項1~6のいずれか一項に記載の積層体を含む、蓋材。
- 請求項7に記載の蓋材と、容器とを含む、蓋付容器。
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