JP7378201B2 - 軸受部品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、軸受部品の製造方法に関する。
焼き戻しは、軸受部品の寸法安定性を向上させるために重要な熱処理である。高温環境下で使用される軸受の軸受部品には、より寸法安定性が求められる。そのため、高温環境下で使用される軸受の軸受部品に対しては、通常よりも強い条件(長時間、高温)での焼き戻しが行われる。
熱効率向上及び環境負荷低減の観点から、近年、焼き戻しを、大気炉中における加熱ではなく、誘導加熱により実施することがある。誘導加熱による焼き戻しは、大気炉中における加熱による焼き戻しと比較すると、生産性の観点からは不利である。このような不利な点を補うため、誘導加熱による焼き戻しにおいては、大気炉中における加熱による焼き戻しと比較して高温、短時間での加熱が行われる。
誘導加熱による焼き戻しとしては、例えば、特許文献1(特開2013-221199号公報)に記載の焼き戻し方法が知られている。特許文献1に記載の焼き戻し方法においては、焼き戻しは、3秒以上10秒以下の間、180℃以上300℃以下の温度に加熱することにより行われる。
特開2013-221199号公報
しかしながら、本発明者らが見出した知見によると、特許文献1に記載の焼き戻し方法にしたがって焼き戻しが行われた軸受の軸受部品は、高温環境下での長時間使用後における寸法変化率に改善の余地がある。
本発明は、上記のような従来技術の問題点に鑑みてなされたものである。より具体的には、本発明は、高温環境下での長時間使用後における寸法変化率を改善することができる軸受部品の製造方法を提供するものである。
本発明の一態様に係る軸受部品の製造方法は、高炭素クロム軸受鋼により構成される加工対象部材に焼き入れを行い、焼き入れ硬化層を形成する工程と、加工対象部材に焼き戻しを行う工程とを備える。焼き入れは、焼き入れ硬化層の硬さが64HRC以上68HRC以下となるように行われる。焼き戻しは、加熱温度をT(単位:ケルビン)、保持時間をt(単位:秒)とした場合に、-logt+1.13×10/T<17.9との関係を充足するように行われる。
上記の軸受部品の製造方法において、焼き入れは、焼き入れ硬化層における炭化物面積率が8パーセント以上12パーセント以下となるように行われてもよい。
上記の軸受部品の製造方法においては、焼き戻しを行う際の加熱は、高周波誘導加熱により行われてもよい。
上記の軸受部品の製造方法において、焼き戻しの加熱時間は260℃以上320℃以下であってもよく、焼き戻しの保持時間は300秒以上3600秒以下であってもよい。
上記の軸受部品の製造方法においては、大気中において160℃で2500時間保持した後において、焼き戻しが行われた後の加工対象部材の外形寸法変化率は、2×10-4以下であってもよい。
上記の軸受部品の製造方法において、高炭素クロム軸受鋼は、JIS規格に定めるSUJ2であってもよい。
本発明の一態様に係る軸受部品の製造方法によると、高温環境下での長時間使用後における寸法変化率を改善することができる。
実施形態に係る軸受部品の上面図である。 図1のII-IIにおける断面図である。 実施形態に係る軸受部品の製造方法を示す工程図である。 準備工程S1において準備される加工対象部材20の上面図である。 図4のV-Vにおける断面図である。
本発明の実施形態の詳細を、図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面においては、同一又は相当する部分に同一の符号を付し、重複する説明は繰り返さない。
(実施形態に係る軸受部品の構成)
以下に、実施形態に係る軸受部品の構成を説明する。
図1は、実施形態に係る軸受部品の上面図である。図2は、図1のII-IIにおける断面図である。図1及び図2に示すように、実施形態に係る軸受部品は、例えば、転がり軸受の内輪10である。実施形態に係る軸受部品は、これに限られるものではないが、以下においては、内輪10を例として説明する。
内輪10は、上面10aと、底面10bと、内周面10cと、外周面10dとを有している。上面10a及び底面10bは、内輪10の中心軸10eに沿う方向における端面を構成している。底面10bは、上面10aの反対面である。
内周面10c及び外周面10dは、上面10a及び底面10bに連なっている。外周面10dは、内輪10の軌道面を構成している。外周面10dには、軌道溝が形成されている。軌道溝において、外周面10dは、内周面10c側に向かって窪んでいる。軌道溝の形状は、断面視において、部分円形状となっている。
内輪10は、平面視において(上面10a及び底面10bに直交する方向からみて)リング状の形状を有している。
内輪10は、例えば、鋼により構成されている。内輪10を構成する鋼は、例えば、軸受鋼である。内輪10を構成する鋼は、JIS規格(JIS G 4805:2008)に定める高炭素クロム軸受鋼であることが好ましい。内輪10を構成する鋼は、JIS規格(JIS G 4805:2008)に定めるSUJ2であることがさらに好ましい。
内輪10は、焼き入れ硬化層10fを有している。焼き入れ硬化層10fは、内輪10の表面に配置されている。より具体的には、焼き入れ硬化層10fは、上面10a、底面10b、内周面10c及び外周面10dに配置されている。
焼き入れ硬化層10fにおける内輪10の硬度は、60HRC以下であることが好ましい。焼き入れ硬化層10fにおける内輪10の硬度は、JIS規格(JIS Z 2245:2011)に定める方法にしたがって行われる。
大気中において160℃で2500時間保持した後における内輪10の寸法変化率は、2×10-4以下である。大気中において160℃で2500時間保持した後における寸法変化率は、1.5×10-4以下であることが好ましい。大気中において160℃で2500時間保持した後における寸法変化率は、1.0×10-4以下であることがさらに好ましい。
内輪10の寸法変化率は、以下の方法により測定される。第1に、160℃で2500時間の保持を行う前における内輪10の外径(すなわち、中心軸10eを通る断面での中心軸10eを挟んだ外周面10d間の距離)が測定される。第2に、内輪10に対して、大気中において、160℃で2500時間の保持が行われる。第3に、大気中において160℃で2500時間の保持を行った後における内輪10の外径が測定される。第4に、大気中において160℃で2500時間の保持を行う前における内輪10の外径と大気中において160℃で2500時間の保持を行った後における内輪10の外径との差を、大気中において160℃で2500時間の保持を行う前の内輪10の外径で除する。これにより、大気中において160℃で2500時間の保持を行った後における内輪10の寸法変化率が得られる。
(実施形態に係る軸受部品の製造方法)
以下に、実施形態に係る軸受部品の製造方法を説明する。
図3は、実施形態に係る軸受部品の製造方法を示す工程図である。図3に示すように、実施形態に係る軸受部品の製造方法は、準備工程S1と、焼き入れ工程S2と、焼き戻し工程S3と、後処理工程S4とを有している。
準備工程S1においては、加工対象部材20の準備が行われる。図4は、準備工程S1において準備される加工対象部材20の上面図である。図5は、図4のV-Vにおける断面図である。図4及び図5に示すように、加工対象部材20は、上面20aと、底面20bと、内周面20cと、外周面20dとを有している。底面20bは、上面20aの反対面である。上面20a及び底面20bは、加工対象部材20の中心軸20eに沿う方向における端面を構成している。
内周面20c及び外周面20dは、上面20a及び底面20bに連なっている。外周面20dには、軌道溝が形成されている。軌道溝において、外周面20dは、内周面20c側に向かって窪んでいる。軌道溝の形状は、断面視において、部分円形状となっている。
加工対象部材20は、平面視において(上面20a及び底面20bに直交する方向からみて)リング状の形状を有している。
加工対象部材20は、例えば、鋼により構成されている。加工対象部材20を構成する鋼は、例えば、軸受鋼である。加工対象部材20を構成する鋼は、JIS規格(JIS G 4805:2008)に定める高炭素クロム軸受鋼であることが好ましい。加工対象部材20を構成する鋼は、JIS規格(JIS G 4805:2008)に定めるSUJ2であることがさらに好ましい。
焼き入れ工程S2は、準備工程S1の後に行われる。焼き入れ工程S2においては、焼き入れ硬化層10fの形成が行われる。焼き入れ工程S2は、加熱工程S21と、冷却工程S22とを有している。加熱工程S21においては、加工対象部材20が、加工対象部材20を構成する鋼のA変態点以上の温度(以下においては、「第1温度」という)に加熱され、所定時間(以下においては、「第1時間」という)保持される。
変態点は、加工対象部材20を構成する鋼に含まれるフェライト相がオーステナイト相への変態を開始する温度である。第1温度は、例えば、900℃以上1000℃以下である。第1温度は、900℃以上950℃以下であることが好ましい。
第1温度が高くなるほど、また第1時間が長くなるほど、オーステナイト相中に固溶する炭素量が増加する。オーステナイト相中に固溶する炭素量が増加するほど、冷却工程S22においてオーステナイト相がマルテンサイト相に変態した際に、焼き入れ硬化層10fの硬度が上昇する。第1温度及び第1時間は、焼き入れ工程S2後における焼き入れ硬化層10fの硬度が64HRC以上68HRC以下となるように適宜選択される。
上記のとおり、第1温度が高くなるほど、また第1時間が長くなるほど、オーステナイト相中に固溶する炭素量が増加する。その結果、焼き入れ工程S2後に焼き入れ硬化層10fに残留する炭化物の量が減少する。第1温度及び第1時間は、焼き入れ工程S2後における焼き入れ硬化層10f中における炭化物面積率が、8パーセント以上12パーセント以下になるように適宜選択されることが好ましい。
焼き入れ硬化層10f中における炭化物面積率は、以下の方法により測定される。第1に、焼き入れ工程S2が行われた後の加工対象部材20の鏡面研磨が行われる。第2に、鏡面研磨面の腐食が行われる。この腐食は、ピクリン酸及びアルコールを含む腐食液(ピラクル)を用いて行われる。第3に、腐食された鏡面研磨面のSEM(Scanning Electron Microscope)観察が行われる。そして、腐食された鏡面研磨面から取得されたSEM画像に対して画像解析を行うことにより、焼き入れ硬化層10f中の炭化物相の面積比率が算出される。
冷却工程S22は、加熱工程S21の後に行われる。冷却工程S22においては、加工対象部材20が、Ms変態点以下の温度に冷却される。M変態点は、加熱工程S21において形成されたオーステナイト相がマルテンサイト相への変態を開始する温度である。冷却工程S22における加工対象部材20の冷却は、油冷又は水冷により行われる。
なお、加熱工程S21において形成されたオーステナイト相は、全てがマルテンサイト相に変態するわけではなく、その一部はオーステナイト相として残留する(この残留したオーステナイト相を、以下においては「残留オーステナイト相」という)。
焼き戻し工程S3は、焼き入れ工程S2の後に行われる。焼き戻し工程S3は、加工対象部材20を、A変態点未満の温度(以下においては、「第2温度」という)において所定時間(以下においては、「第2時間」という)保持することにより行われる。焼き戻し工程S3における加熱は、高周波誘導加熱により行われることが好ましい。
焼き戻し工程S3においては、焼き入れ硬化層10f中に含まれるマルテンサイト相及び残留オーステナイト相の一部が、フェライト相とセメンタイト相とに分解される。焼き戻し工程S3においてマルテンサイト相及び残留オーステナイト相の一部がフェライト相とセメンタイト相とに分解されることにより、内輪10は、高温環境下で長時間使用された後に焼き入れ硬化層10fに含まれるマルテンサイト相及び残留オーステナイト相が分解されにくくなる。
その結果、内輪10の高温環境下で長時間使用された後の寸法変化率が改善される。また、焼き戻し工程S3においてマルテンサイト相及び残留オーステナイト相の一部がフェライト相とセメンタイト相とに分解されることにより、焼き入れ硬化層10fの硬度は、低下する。
第2温度は、260℃以上320℃以下であることが好ましい。第2時間は、300秒以上3600秒以下であることが好ましい。
第2温度をT(単位:ケルビン)、第2時間をt(単位:秒)とした場合に、第2温度及び第2時間は、-logt+1.13×10/T<17.9との関係式を充足するように選択される。
焼き戻し工程S3は、焼き戻し工程S3が行われた後における焼き入れ硬化層10fの硬度が60HRC以下となるように行われることが好ましい。
後処理工程S4は、焼き戻し工程S3の後に行われる。後処理工程S4においては、加工対象部材20に対する後処理が行われる。後処理工程S4においては、例えば、加工対象部材20の洗浄、加工対象部材20の表面に対する研削、研磨等の機械加工等が行われる。以上により、内輪10の製造が行われる。
(実施形態に係る軸受部品の製造方法の効果)
以下に、実施形態に係る軸受部品の製造方法の効果を説明する。
本発明者らが見出した知見によると、焼き入れ工程S2が焼き入れ工程S2後における焼き入れ硬化層10fの硬度が64HRC以上68HRC以下となるように行われ、かつ焼き戻し工程S3が-logt+1.13×10/T<17.9との関係式を満たすように行われる場合、大気中において160℃で2500時間保持した後の内輪10(すなわち、焼き入れ工程S2及び焼き戻し工程S3を経た加工対象部材20)の寸法変化率を2×10-4以下とすることができる。
(寸法変化率測定試験)
以下に、実施形態に係る軸受部品の製造方法の効果を確認するために行った寸法変化率測定試験を説明する。
<供試材>
上記の寸法変化率測定試験においては、供試材として、サンプル1~サンプル6が用いられた。サンプル1~サンプル6は、リング状の部材である。
サンプル1~サンプル6の外径(外周面と中心軸との距離を2倍した値)は60mmとされた。サンプル1~サンプル6の内径(内周面と中心軸との距離を2倍した値)は、54mmとされた。サンプル1~サンプル6の幅(上面と底面との距離)は、15mmとされた。
サンプル1~サンプル6を構成する鋼は、JIS規格(JIS G 4805:2008)に定める高炭素クロム軸受鋼であるSUJ2が用いられた。サンプル1~サンプル6を構成する鋼の化学組成を、表1に示す。
Figure 0007378201000001
<熱処理条件>
表2に、サンプル1~サンプル6に対して行われた熱処理(焼き入れ工程S2及び焼き戻し工程S3)の条件を示す。
Figure 0007378201000002
表2に示すように、サンプル1~サンプル6に対して行われた焼き入れ工程S2においては、第1温度は、950℃とされた。第2温度は、焼き入れ工程S2が行われた後におけるサンプル1~サンプル6の焼き入れ硬化層10f中の炭化物面積率が8パーセント以上12パーセント以下となるように設定された。冷却工程S22は、油冷で行われた。
サンプル1に対して行われた焼き戻し工程S3は、第2温度が260℃、第2時間が3600秒との条件で行われた。サンプル2に対して行われた焼き戻し工程S3は、第2温度が280℃、第2時間が1000秒との条件で行われた。サンプル3に対して行われた焼き戻し工程S3は、第2温度が300℃、第2時間が300秒との条件で行われた。サンプル4に対して行われた焼き戻し工程S3は、第2温度が320℃、第2時間が300秒との条件で行われた。
サンプル5に対して行われた焼き戻し工程S3は、第2温度が260℃、第2時間が100秒との条件で行われた。サンプル6に対して行われた焼き戻し工程S3は、第2温度が280℃、第2時間が10秒との条件で行われた。なお、サンプル1~サンプル6に対する焼き戻し工程S3は、高周波誘導加熱を用いて行われた。
<寸法変化率測定結果>
表3に、大気中において160℃で2500時間保持した後のサンプル1~サンプル6の寸法変化率を示す。表3において、寸法変化率が2×10-4以下の場合を「OK」として評価し、寸法変化率が2×10-4を超えている場合を「NG」として評価した。また、表3において、-logt+1.13×10/Tの値が17.9未満である場合に「OK」と評価し、-logt+1.13×10/Tの値が17.9以上である場合に「NG」と評価した。
Figure 0007378201000003
表3に示すように、大気中において160℃で2500時間保持した後のサンプル1の寸法変化率は、1.6×10-4であった。大気中において160℃で2500時間保持した後のサンプル2の寸法変化率は、1.4×10-4であった。大気中において160℃で2500時間保持した後のサンプル3の寸法変化率は、1.3×10-4であった。大気中において160℃で2500時間保持した後のサンプル4の寸法変化率は、0.7×10-4であった。
大気中において160℃で2500時間保持した後のサンプル5の寸法変化率は、3.1×10-4であった。大気中において160℃で2500時間保持した後のサンプル6の寸法変化率は、3.8×10-4であった。
サンプル1においては、-logt+1.13×10/Tの値は17.6であった。サンプル2においては、-logt+1.13×10/Tの値は17.4であった。サンプル3においては、-logt+1.13×10/Tの値は17.2であった。サンプル4においては、-logt+1.13×10/Tの値は16.6であった。
サンプル5においては、-logt+1.13×10/Tの値は18.4であった。サンプル6においては、-logt+1.13×10/Tの値は18.7であった。
上記のとおり、サンプル1~サンプル4においては、大気中において160℃で2500時間の保持を行った後における寸法変化率は、全て「OK」との評価であった。一方、サンプル5及びサンプル6においては、大気中において160℃で2500時間の保持を行った後における寸法変化率は、全て「NG」との評価であった。
また、上記のとおり、サンプル1~サンプル4においては、-logt+1.13×10/Tの値は、全て「OK」との評価であった。一方、サンプル5及びサンプル6においては、-logt+1.13×10/Tの値は、全て「NG」との評価であった。
このように、大気中において160℃で2500時間の保持を行った後における寸法変化率による「OK」/「NG」の判定結果と-logt+1.13×10/Tの値による「OK」/「NG」の判定結果とが一致していることに鑑みると、焼き入れ硬化層10fの硬度が64HRC以上68HRC以下となるように行われ、かつ焼き戻し工程S3が-logt+1.13×10/T<17.9との関係式を満たすように行われる場合、大気中において160℃で2500時間保持した後の内輪10(すなわち、焼き入れ工程S2及び焼き戻し工程S3を経た加工対象部材20)の寸法変化率を2×10-4以下とすることができることが、実験的にも確認された。
以上のように本発明の実施形態について説明を行ったが、上述の実施形態を様々に変形することも可能である。また、本発明の範囲は、上述の実施形態に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更を含むことが意図される。
上記の実施形態は、軸受部品の製造方法に特に有利に適用される。
10 内輪、10a 上面、10b 底面、10c 内周面、10d 外周面、10e 中心軸、10f 焼き入れ硬化層、20 加工対象部材、20a 上面、20b 底面、20c 内周面、20d 外周面、20e 中心軸、S1 準備工程、S2 焼き入れ工程、S21 加熱工程、S22 冷却工程、S3 焼き戻し工程、S4 後処理工程。

Claims (4)

  1. 高炭素クロム軸受鋼により構成される加工対象部材に焼き入れを行い、焼き入れ硬化層を形成する工程と、
    前記加工対象部材に焼き戻しを行う工程を備え、
    前記焼き入れは、前記焼き入れ硬化層の硬さが64HRC以上68HRC以下となるように行われ、
    前記焼き戻しは、前記焼き戻しの加熱温度をT(単位:ケルビン)、前記焼き戻しの保持時間をt(単位:秒)とした場合に、-logt+1.13×10/T<17.9との関係を充足するように行われ
    前記焼き戻しを行う際の加熱は、高周波誘導加熱により行われ、
    前記加熱温度は、260℃以上320℃以下であり、
    前記保持時間は、300秒以上3600秒以下である、軸受部品の製造方法。
  2. 前記焼き入れは、前記焼き入れ硬化層における炭化物面積率が8パーセント以上12パーセント以下となるように行われる、請求項1に記載の軸受部品の製造方法。
  3. 大気中において160℃で2500時間保持した後において、前記焼き戻しが行われた後の前記加工対象部材の外形寸法変化率は、2×10-4以下である、請求項1又は請求項に記載の軸受部品の製造方法。
  4. 前記高炭素クロム軸受鋼は、JIS規格に定めるSUJ2である、請求項1~請求項のいずれか1項に記載の軸受部品の製造方法。
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