JP7409331B2 - コーティング組成物、コーティング被膜及び該被膜を有する物品 - Google Patents
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Description
1.(A)(a1)下記一般式(1)で示されるオルガノポリシロキサン50~99質量部と、(a2)2種以上のアクリル系単量体を含有する混合物1~50質量部とを含む重合物であり、(a2)成分をポリマー化して得られるアクリル系ポリマーのガラス転移温度(Tg)が、各アクリル系単量体のホモポリマーのガラス転移温度(Tg)からFox式を用いて計算されたTgで60℃未満となるように、上記(a2)成分のアクリル系単量体が調製されるものであるシリコーンアクリル共重合樹脂、及び
(B)アミド化合物、エーテル化合物、ケトン化合物、芳香族炭化水素類及び酢酸エステル類からなる群から選ばれる1種以上の有機溶剤
を含有することを特徴とするコーティング組成物。
2.(B)成分の有機溶剤が、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン、1,4-ジオキサン、1,3-ジオキソラン、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、トルエン、キシレン、酢酸エチル及びプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートからなる群から選ばれる上記1記載のコーティング組成物。
3.上記(A)成分であるシリコーンアクリル共重合樹脂が、(a1)成分と(a2)成分との混合物の乳化グラフト重合物である上記1又は2記載のコーティング組成物。
4.上記式(1)で示されるオルガノポリシロキサンが、環状オルガノシロキサン、α,ω-ジヒドロキシシロキサンオリゴマー、α,ω-ジアルコキシシロキサンオリゴマー又はアルコキシシランと、下記一般式(2)で示されるシランカップリング剤との重合物である上記1~3のいずれかに記載のコーティング組成物。
R3 (4-e-f)R4 fSi(OR5)e (2)
(式中、R3はメルカプト基、アクリロキシ基またはメタクリロキシ基置換の炭素数1~6のアルキル基であり、R4は炭素数1~4のアルキル基であり、R5は炭素数1~4のアルキル基であり、eは2又は3、fは0又は1で、e+fは2又は3である。)
5.上記(a2)成分の混合物は、ホモポリマーのガラス転移温度(Tg)が50℃以上となる単量体と、ホモポリマーのガラス転移温度(Tg)が50℃未満となる単量体との少なくとも2種以上の単量体を含有する上記1~4のいずれかに記載のコーティング組成物。
6.上記(a1)成分のオルガノポリシロキサンの重量平均分子量が10万~50万である上記1~5のいずれかに記載のコーティング組成物。
7.上記1~6のいずれかに記載のコーティング組成物を乾燥してなるコーティング被膜。
8.上記7記載のコーティング被膜を有する合成皮革または樹脂物品。
以下、各成分について詳述する。
R3 (4-e-f)R4 fSi(OR5)e (2)
(式中、R3はメルカプト基、アクリロキシ基またはメタクリロキシ基置換の炭素数1~6のアルキル基であり、R4は炭素数1~4のアルキル基であり、R5は炭素数1~4のアルキル基であり、eは2又は3、fは0又は1で、e+fは2又は3である。)
ηsp=(η/η0)-1
(η0:トルエンの粘度 η:溶液の粘度)
ηsp=[η]+0.3[η]2
[η]=2.15×10-4M0.65
具体的には、エマルジョン20gをIPA(イソプロピルアルコール)20gと混合し、エマルジョンを破壊した後、IPAを廃棄し、残ったゴム状のオルガノポリシロキサンを105℃×3時間で乾燥する。これを1g/100ml濃度のオルガノポリシロキサンのトルエン溶液とし、ウベローデ粘度計にて25℃で測定を行う。上記式に粘度を代入することにより分子量を求めることができる(参考文献:中牟田、日化、77 858[1956]、Doklady Akad. Nauk. U.S.S.R. 89 65[1953])。
即ち、アクリル成分のポリマーのガラス転移温度(K)をTg、用いられるn種類のアクリル系単量体において、各アクリル系単量体のホモポリマーガラス転移温度(K)をTg1,Tg2,・・・・Tgnとすると共に、各アクリル系単量体の含有量(質量%)をP1,P2,・・・・Pnとすると、下記式(I)で表される。
(P1+P2+・・・・Pn)/Tg=(P1/Tg1)+(P2/Tg2)+・・・・・+(Pn/Tgn) (I)
なお、P1+P2+・・・・Pn=100(質量%)であり、上記の各アクリル系単量体のホモポリマーガラス転移温度(K)は、JIS K7121に基づいて測定することができる。
(a1)オルガノポリシロキサンを含むエマルジョン組成物の調製
オクタメチルシクロテトラシロキサン828g、3-メタクリロキシプロピルジメトキシシラン0.7g、ラウリル硫酸ナトリウム8.3gを純水75gに溶解したもの、及びドデシルベンゼンスルホン酸8.3gを純水75gに溶解したものを2Lのポリエチレン製ビーカーに仕込み、ホモミキサーで均一に乳化した後、純水629gを徐々に加えて希釈し、圧力300kgf/cm2で高圧ホモジナイザーに2回通し、均一な白色エマルジョンを得た。このエマルジョンを撹拌装置、温度計、還流冷却器の付いた2Lのガラスフラスコに移し、55℃で24時間重合反応を行った後、15℃で24時間熟成してから10%炭酸ナトリウム水溶液27gでpH6~8に中和して、シリコーンエマルジョン組成物を得た。このエマルジョンは105℃で3時間乾燥後の不揮発分が45.4%で、エマルジョン中のオルガノポリシロキサンは非流動性の軟ゲル状のものであった。上記重合反応により得られるオルガノポリシロキサンの構造は、1H-NMR(周波数600MHz、室温、積算回数128回)及び29Si―NMR(周波数600MHz、室温、積算回数5,000回)(装置名:JNM-ECA600、測定溶媒:CDCl3)によって確認した。なお、オルガノポリシロキサン(a1)の重量平均分子量(Mw)は上記の通りに測定し、表1に示す。
上記で得たシリコーンエマルジョン組成物にメタクリル酸メチル(MMA)、アクリル酸ブチル(BA)、メタクリル酸アリル(AMA)を、MMA/BA/AMA=75.8/24/0.2(%)の比率で3~5時間かけて滴下しながら、室温にて過酸化物と還元剤を添加して酸化還元反応を行いアクリルグラフト共重合させて、シリコーンアクリルグラフト共重合樹脂を含む、約45%のアクリルシリコーン樹脂エマルジョン(アクリル変性オルガノポリシロキサン)を得た。このエマルジョンの平均粒子径は280nmであった。なお、上記アクリル成分の計算Tgは、メタクリル酸メチル(ホモポリマーTg:105℃)、アクリル酸ブチル(ホモポリマーTg:-52℃)、メタクリル酸アリル(ホモポリマーTg:52℃)を上記の質量比率で前述の計算式を用いて計算したところ50℃であった。なお、上記TgはJIS K7121に基づく測定値である。これをスプレードライ乾燥することにより、シリコーンアクリル共重合樹脂粉体(製造例1)を得ることができた。なお、表1には(a1)の重量平均分子量(Mw)を示すが、該Mwは上記方法により測定した。
(a1)オルガノポリシロキサンを含むエマルジョン組成物の調製
オクタメチルシクロテトラシロキサン828g、3-メタクリロキシプロピルジメトキシシラン0.7g、ラウリル硫酸ナトリウム8.3gを純水75gに溶解したもの、及びドデシルベンゼンスルホン酸8.3gを純水75gに溶解したものを2Lのポリエチレン製ビーカーに仕込み、ホモミキサーで均一に乳化した後、純水629gを徐々に加えて希釈し、圧力300kgf/cm2で高圧ホモジナイザーに2回通し、均一な白色エマルジョンを得た。このエマルジョンを撹拌装置、温度計、還流冷却器の付いた2Lのガラスフラスコに移し、55℃で24時間重合反応を行った後、15℃で24時間熟成してから10%炭酸ナトリウム水溶液27gでpH6~8に中和して、シリコーンエマルジョン組成物を得た。このエマルジョンは105℃で3時間乾燥後の不揮発分が45.4%で、エマルジョン中のオルガノポリシロキサンは非流動性の軟ゲル状のものであった。
上記で得たシリコーンエマルジョン組成物にメタクリル酸メチル(MMA)、アクリル酸ブチル(BA)、メタクリル酸アリル(AMA)を、MMA/BA/AMA=70.5/29.3/0.2(%)の比率で3~5時間かけて滴下しながら、室温にて過酸化物と還元剤を添加して酸化還元反応を行いアクリルグラフト共重合させて、シリコーンアクリルグラフト共重合樹脂を含む、約45%のアクリルシリコーン樹脂エマルジョン(アクリル変性オルガノポリシロキサン)を得た。このエマルジョンの平均粒子径は270nmであった。なお、上記アクリル成分の計算Tgは、メタクリル酸メチル(ホモポリマーTg:105℃)、アクリル酸ブチル(ホモポリマーTg:-52℃)、メタクリル酸アリル(ホモポリマーTg:52℃)を上記の質量比率で前述の計算式を用いて計算したところ40℃であった。これをスプレードライ乾燥することによりシリコーンアクリル共重合樹脂粉体(製造例2)を得ることができた。
(a1)オルガノポリシロキサンを含むエマルジョン組成物の調製
オクタメチルシクロテトラシロキサン828g、3-メタクリロキシプロピルジメトキシシラン0.7g、ラウリル硫酸ナトリウム8.3gを純水75gに溶解したもの、及びドデシルベンゼンスルホン酸8.3gを純水75gに溶解したものを2Lのポリエチレン製ビーカーに仕込み、ホモミキサーで均一に乳化した後、純水629gを徐々に加えて希釈し、圧力300kgf/cm2で高圧ホモジナイザーに2回通し、均一な白色エマルジョンを得た。このエマルジョンを撹拌装置、温度計、還流冷却器の付いた2Lのガラスフラスコに移し、55℃で24時間重合反応を行った後、10℃で24時間熟成してから10%炭酸ナトリウム水溶液27gでpH6~8に中和して、シリコーンエマルジョン組成物を得た。このエマルジョンは105℃で3時間乾燥後の不揮発分が45.4%で、エマルジョン中のオルガノポリシロキサンは非流動性の軟ゲル状のものであった。
上記で得たシリコーンエマルジョン組成物にメタクリル酸メチル(MMA)、アクリル酸ブチル(BA)、メタクリル酸アリル(AMA)を、MMA/BA/AMA=75.8/24/0.2(%)の比率で3~5時間かけて滴下しながら、室温にて過酸化物と還元剤を添加して酸化還元反応を行いアクリルグラフト共重合させて、シリコーンアクリルグラフト共重合樹脂を含む、約45%のアクリルシリコーン樹脂エマルジョン(アクリル変性オルガノポリシロキサン)を得た。このエマルジョンの平均粒子径は280nmであった。なお、上記アクリル成分の計算Tgは、メタクリル酸メチル(ホモポリマーTg:105℃)、アクリル酸ブチル(ホモポリマーTg:-52℃)、メタクリル酸アリル(ホモポリマーTg:52℃)を上記の質量比率で前述の計算式を用いて計算したところ50℃であった。これをスプレードライ乾燥することによりシリコーンアクリル共重合樹脂粉体(製造例3)を得ることができた。
(a1)オルガノポリシロキサンを含むエマルジョン組成物の調製
オクタメチルシクロテトラシロキサン828g、3-メタクリロキシプロピルジメトキシシラン0.7g、ラウリル硫酸ナトリウム8.3gを純水75gに溶解したもの、及びドデシルベンゼンスルホン酸8.3gを純水75gに溶解したものを2Lのポリエチレン製ビーカーに仕込み、ホモミキサーで均一に乳化した後、純水629gを徐々に加えて希釈し、圧力300kgf/cm2で高圧ホモジナイザーに2回通し、均一な白色エマルジョンを得た。このエマルジョンを撹拌装置、温度計、還流冷却器の付いた2Lのガラスフラスコに移し、55℃で24時間重合反応を行った後、15℃で24時間熟成してから10%炭酸ナトリウム水溶液27gでpH6~8に中和して、シリコーンエマルジョン組成物を得た。このエマルジョンは105℃で3時間乾燥後の不揮発分が45.4%で、エマルジョン中のオルガノポリシロキサンは非流動性の軟ゲル状のものであった。
上記で得たシリコーンエマルジョン組成物にメタクリル酸メチル(MMA)、アクリル酸-2-エチルへキシル(AEH)、メタクリル酸アリル(AMA)を、MMA/AEH/AMA=79.8/20/0.2(%)の比率で3~5時間かけて滴下しながら、室温にて過酸化物と還元剤を添加して酸化還元反応を行いアクリルグラフト共重合させて、シリコーンアクリルグラフト共重合樹脂を含む、約45%のアクリルシリコーン樹脂エマルジョン(アクリル変性オルガノポリシロキサン)を得た。このエマルジョンの平均粒子径は270nmであった。なお、上記アクリル成分の計算Tgは、メタクリル酸メチル(ホモポリマーTg:105℃)、アクリル酸-2-エチルへキシル(ホモポリマーTg:-70℃)、メタクリル酸アリル(ホモポリマーTg:52℃)を上記の質量比率で前述の計算式を用いて計算したところ50℃であった。これをスプレードライ乾燥することによりシリコーンアクリル共重合樹脂粉体(製造例4)を得ることができた。
(a1)オルガノポリシロキサンを含むエマルジョン組成物の調製
オクタメチルシクロテトラシロキサン828g、3-メタクリロキシプロピルジメトキシシラン0.7g、ラウリル硫酸ナトリウム8.3gを純水75gに溶解したもの、及びドデシルベンゼンスルホン酸8.3gを純水75gに溶解したものを2Lのポリエチレン製ビーカーに仕込み、ホモミキサーで均一に乳化した後、純水629gを徐々に加えて希釈し、圧力300kgf/cm2で高圧ホモジナイザーに2回通し、均一な白色エマルジョンを得た。このエマルジョンを撹拌装置、温度計、還流冷却器の付いた2Lのガラスフラスコに移し、55℃で24時間重合反応を行った後、15℃で24時間熟成してから10%炭酸ナトリウム水溶液27gでpH6~8に中和して、シリコーンエマルジョン組成物を得た。このエマルジョンは105℃で3時間乾燥後の不揮発分が45.4%で、エマルジョン中のオルガノポリシロキサンは非流動性の軟ゲル状のものであった。
上記で得たシリコーンエマルジョン組成物にメタクリル酸メチル(MMA)、アクリル酸エチル(EA)、メタクリル酸アリル(AMA)を、MMA/EA/AMA=65.8/34/0.2(%)の比率で3~5時間かけて滴下しながら、室温にて過酸化物と還元剤を添加して酸化還元反応を行いアクリルグラフト共重合させて、シリコーンアクリルグラフト共重合樹脂を含む、約45%のアクリルシリコーン樹脂エマルジョン(アクリル変性オルガノポリシロキサン)を得た。このエマルジョンの平均粒子径は270nmであった。なお、上記アクリル成分の計算Tgは、メタクリル酸メチル(ホモポリマーTg:105℃)、アクリル酸エチル(ホモポリマーTg:-22℃)、メタクリル酸アリル(ホモポリマーTg:52℃)を上記の質量比率で前述の計算式を用いて計算したところ50℃であった。これをスプレードライ乾燥することによりシリコーンアクリル共重合樹脂粉体(製造例5)を得ることができた。
(a1)オルガノポリシロキサンを含むエマルジョン組成物の調製
オクタメチルシクロテトラシロキサン828g、3-メタクリロキシプロピルジメトキシシラン0.7g、ラウリル硫酸ナトリウム8.3gを純水75gに溶解したもの、及びドデシルベンゼンスルホン酸8.3gを純水75gに溶解したものを2Lのポリエチレン製ビーカーに仕込み、ホモミキサーで均一に乳化した後、純水629gを徐々に加えて希釈し、圧力300kgf/cm2で高圧ホモジナイザーに2回通し、均一な白色エマルジョンを得た。このエマルジョンを撹拌装置、温度計、還流冷却器の付いた2Lのガラスフラスコに移し、55℃で24時間重合反応を行った後、15℃で24時間熟成してから10%炭酸ナトリウム水溶液27gでpH6~8に中和して、シリコーンエマルジョン組成物を得た。このエマルジョンは105℃で3時間乾燥後の不揮発分が45.4%で、エマルジョン中のオルガノポリシロキサンは非流動性の軟ゲル状のものであった。
上記で得たシリコーンエマルジョン組成物にメタクリル酸メチル(MMA)とメタクリル酸-2-ヒドロキシエチル(2-HEMA)とを、MMA/2-HEMA=98/2(%)の比率で3~5時間かけて滴下しながら、室温にて過酸化物と還元剤を添加して酸化還元反応を行いアクリルグラフト共重合させて、シリコーンアクリルグラフト共重合樹脂を含む、約45%のアクリルシリコーン樹脂エマルジョン(アクリル変性オルガノポリシロキサン)を得た。このエマルジョンの平均粒子径は290nmであった。なお、上記アクリル成分の計算Tgは、メタクリル酸メチル(ホモポリマーTg:105℃)、メタクリル酸-2-ヒドロキシエチル(ホモポリマーTg:55℃)を上記の質量比率で前述の計算式を用いて計算したところ104℃であった。これをスプレードライ乾燥することによりシリコーンアクリル共重合樹脂粉体(比較製造例1)を得ることができた。
(a1)オルガノポリシロキサンを含むエマルジョン組成物の調製
オクタメチルシクロテトラシロキサン828g、3-メタクリロキシプロピルジメトキシシラン0.7g、ラウリル硫酸ナトリウム8.3gを純水75gに溶解したもの、及びドデシルベンゼンスルホン酸8.3gを純水75gに溶解したものを2Lのポリエチレン製ビーカーに仕込み、ホモミキサーで均一に乳化した後、純水629gを徐々に加えて希釈し、圧力300kgf/cm2で高圧ホモジナイザーに2回通し、均一な白色エマルジョンを得た。このエマルジョンを撹拌装置、温度計、還流冷却器の付いた2Lのガラスフラスコに移し、55℃で24時間重合反応を行った後、15℃で24時間熟成してから10%炭酸ナトリウム水溶液27gでpH6~8に中和して、シリコーンエマルジョン組成物を得た。このエマルジョンは105℃で3時間乾燥後の不揮発分が45.4%で、エマルジョン中のオルガノポリシロキサンは非流動性の軟ゲル状のものであった。
上記で得たシリコーンエマルジョン組成物にメタクリル酸メチル(MMA)、アクリル酸ブチル(BA)、メタクリル酸アリル(AMA)を、MMA/BA/AMA=89.8/10/0.2(%)の比率で3~5時間かけて滴下しながら、室温にて過酸化物と還元剤を添加して酸化還元反応を行いアクリルグラフト共重合させて、シリコーンアクリルグラフト共重合樹脂を含む、約45%のアクリルシリコーン樹脂エマルジョン(アクリル変性オルガノポリシロキサン)を得た。このエマルジョンの平均粒子径は280nmであった。なお、上記アクリル成分の計算Tgは、メタクリル酸メチル(ホモポリマーTg:105℃)、アクリル酸ブチル(ホモポリマーTg:-52℃)、メタクリル酸アリル(ホモポリマーTg:52℃)を上記の質量比率で前述の計算式を用いて計算したところ80℃であった。これをスプレードライ乾燥することによりシリコーンアクリル共重合樹脂粉体(比較製造例2)を得ることができた。
(a1)オルガノポリシロキサンを含むエマルジョン組成物の調製
オクタメチルシクロテトラシロキサン828g、3-メタクリロキシプロピルジメトキシシラン0.7g、ラウリル硫酸ナトリウム8.3gを純水75gに溶解したもの、及びドデシルベンゼンスルホン酸8.3gを純水75gに溶解したものを2Lのポリエチレン製ビーカーに仕込み、ホモミキサーで均一に乳化した後、純水629gを徐々に加えて希釈し、圧力300kgf/cm2で高圧ホモジナイザーに2回通し、均一な白色エマルジョンを得た。このエマルジョンを撹拌装置、温度計、還流冷却器の付いた2Lのガラスフラスコに移し、55℃で24時間重合反応を行った後、15℃で24時間熟成してから10%炭酸ナトリウム水溶液27gでpH6~8に中和して、シリコーンエマルジョン組成物を得た。このエマルジョンは105℃で3時間乾燥後の不揮発分が45.4%で、エマルジョン中のオルガノポリシロキサンは非流動性の軟ゲル状のものであった。
上記で得たシリコーンエマルジョン組成物にメタクリル酸メチル(MMA)、アクリル酸ブチル(BA)、メタクリル酸アリル(AMA)を、MMA/BA/AMA=80.8/19/0.2(%)の比率で3~5時間かけて滴下しながら、室温にて過酸化物と還元剤を添加して酸化還元反応を行いアクリルグラフト共重合させて、シリコーンアクリルグラフト共重合樹脂を含む、約45%のアクリルシリコーン樹脂エマルジョン(アクリル変性オルガノポリシロキサン)を得た。このエマルジョンの平均粒子径は280nmであった。なお、上記アクリル成分の計算Tgは、メタクリル酸メチル(ホモポリマーTg:105℃)、アクリル酸ブチル(ホモポリマーTg:-52℃)、メタクリル酸アリル(ホモポリマーTg:52℃)を上記の質量比率で前述の計算式を用いて計算したところ60℃であった。これをスプレードライ乾燥することによりシリコーンアクリル共重合樹脂粉体(比較製造例3)を得ることができた。
製造例1~5、比較製造例1~3のシリコーンアクリル共重合樹脂について、キャピラリーレオメーター(CAPILLARY RHEOMETER)CFT-500D(島津製作所製)にて荷重5kgf、昇温法で測定した。
軟化温度については、40~80℃であることが好ましく、さらに好ましくは50~70℃である。軟化温度は低い方が柔軟な被膜が得られるが、乾燥被膜を得る際に熱融着が起こる可能性があるため、上記範囲であることが好ましい。
また、流動開始温度については、100~160℃であることが好ましい。
MMA:メタクリル酸メチル Tg:105℃
BA:アクリル酸ブチル Tg:-52℃
AEH:アクリル酸2-エチルへキシル Tg:-70℃
EA:アクリル酸エチル Tg:-22℃
AMA:メタクリル酸アリル Tg:52℃
2-HEMA:メタクリル酸2-ヒドロキシエチル Tg:55℃
トルエン30部、メチルエチルケトン30部、N,N-ジメチルホルムアミド20部を混合して混合溶剤を調製し、製造例1で得られたシリコーンアクリル共重合樹脂20部を溶解してコーティング組成物を作製した。コーティング組成物をポリウレタン合成皮革(厚み1mm)にドクターナイフにてドライで約15μmになるように塗布し、120℃×1分乾燥を行い、ポリウレタン合成皮革上にコーティング膜を形成した。
<光沢の測定方法>
コーティング膜を形成したポリウレタン合成皮革を目視評価した。
○:高級感のある光沢が見られる。
△:やや光沢が見られる。
×:ほとんど光沢効果が見られない。
コーティング膜を形成したポリウレタン合成皮革を指で触り官能評価した。
○:特有の良好な滑り感がある。
△:やや良好な滑り感がある。
×:指に抵抗を感じ滑り感がない。
水洗前:コーティング膜を形成した黒色ポリウレタン合成皮革(厚み1mm)を強く引っ張り、張力のかかった部分の色調の変化を目視評価した。
水洗後:コーティング膜を形成した黒色ポリウレタン合成皮革を流水で1分間揉み洗いし、水分を拭取り、室温で24時間乾燥させた後、強く引っ張り、張力のかかった部分の色調の変化を目視評価した。
○:白化が見られない。
△:局所的に白化が見られる。
×:全体的に白化が見られる。
HEIDON TYPE-38(新東科学社製)にて200gの金属圧子を、コーティング膜を形成したポリウレタン合成皮革に垂直に接触させ、3cm/分で移動させた時の摩擦力を測定し、摩擦力から摩擦係数を算出した。
なお、ポリウレタン合成皮革での静・動摩擦係数の好ましい範囲は、静摩擦係数が0.01~0.40であり、動摩擦係数が0.01~0.30である。
シリコーンアクリル共重合樹脂及び有機溶剤を表2に示す割合で配合し、実施例1と同様に評価した。その結果を表2に示す。
Claims (8)
- (A)(a1)下記一般式(1)で示されるオルガノポリシロキサン50~99質量部と、(a2)2種以上のアクリル系単量体を含有する混合物1~50質量部とを含む重合物であり、(a2)成分をポリマー化して得られるアクリル系ポリマーのガラス転移温度(Tg)が、各アクリル系単量体のホモポリマーのガラス転移温度(Tg)からFox式を用いて計算されたTgで60℃未満となるように、上記(a2)成分のアクリル系単量体が調製されるものであるシリコーンアクリル共重合樹脂、及び
(B)アミド化合物、エーテル化合物、ケトン化合物、芳香族炭化水素類及び酢酸エステル類からなる群から選ばれる1種以上の有機溶剤
を含有することを特徴とするコーティング組成物。
(式中、R1は同一又は異種の非置換もしくは置換の炭素数1~20の1価炭化水素基であり、R2はメルカプト基、アクリロキシ基またはメタクリロキシ基置換の炭素数1~6のアルキル基である。Xは同一又は異種の非置換もしくは置換の炭素数1~20の1価炭化水素基、炭素数1~20のアルコキシ基又はヒドロキシル基、YはX又は-[O-Si(X)2]d-Xで示される同一又は異種の基で、X及びY中の少なくとも2個はヒドロキシル基である。Zは炭素数1~4のアルキル基、炭素数1~4のアルコキシ基又はヒドロキシル基である。aは0~1,000の正数、bは100~10,000の正数、cは1~10の正数、dは1~1,000の正数である。) - (B)成分の有機溶剤が、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン、1,4-ジオキサン、1,3-ジオキソラン、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、トルエン、キシレン、酢酸エチル及びプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートからなる群から選ばれる請求項1記載のコーティング組成物。
- 上記(A)成分であるシリコーンアクリル共重合樹脂が、(a1)成分と(a2)成分との混合物の乳化グラフト重合物である請求項1又は2記載のコーティング組成物。
- 上記式(1)で示されるオルガノポリシロキサンが、環状オルガノシロキサン、α,ω-ジヒドロキシシロキサンオリゴマー、α,ω-ジアルコキシシロキサンオリゴマー又はアルコキシシランと、下記一般式(2)で示されるシランカップリング剤との重合物である請求項1~3のいずれか1項記載のコーティング組成物。
R3 (4-e-f)R4 fSi(OR5)e (2)
(式中、R3はメルカプト基、アクリロキシ基またはメタクリロキシ基置換の炭素数1~6のアルキル基であり、R4は炭素数1~4のアルキル基であり、R5は炭素数1~4のアルキル基であり、eは2又は3、fは0又は1で、e+fは2又は3である。) - 上記(a2)成分の混合物は、ホモポリマーのガラス転移温度(Tg)が50℃以上となる単量体と、ホモポリマーのガラス転移温度(Tg)が50℃未満となる単量体との少なくとも2種以上の単量体を含有する請求項1~4のいずれか1項記載のコーティング組成物。
- 上記(a1)成分のオルガノポリシロキサンの重量平均分子量が10万~50万である請求項1~5のいずれか1項記載のコーティング組成物。
- 請求項1~6のいずれか1項記載のコーティング組成物を乾燥してなるコーティング被膜。
- 請求項7記載のコーティング被膜を有する合成皮革または樹脂物品。
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