以下、適宜図面を参照しながら、本開示に係る実装基板製造システムおよび実装基板製造方法の構成および作用を具体的に開示した実施の形態を詳細に説明する。ただし、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
例えば、実施の形態でいう「部」または「装置」とは単にハードウェアによって実現される物理的構成に限らず、その構成が有する機能をプログラム等のソフトウェアにより実現されるものも含む。また、1つの構成が有する機能が2つ以上の物理的構成により実現されても、または2つ以上の構成の機能が例えば1つの物理的構成によって実現されていても構わない。
<実装基板製造ラインの構成>
先ず図1を参照して、実施の形態1に係る実装基板製造システム1の構成について説明する。図1は、実施の形態1に係る実装基板製造システム1の構成を例示する正面図である。
図1に示すように、半導体や電子回路等の製造工場には複数本の実装基板製造ラインLが配置されており、実装基板製造システム1は、これら複数本の実装基板製造ラインLを含んで構成される。なお、実装基板製造システム1は、1本の実装基板製造ラインLにより構成されてよい。実装基板製造ラインLは、基板供給装置11と、スクリーン印刷装置12と、印刷半田検査装置13と、複数(例えば、実施の形態1では3台。以下同様。)の部品装着装置MC1,MC2,MC3と、部品装着状態検査装置14と、リフロー装置15と、実装基板検査装置16と、実装基板回収装置17と、を含んで構成される。また、実装基板製造システム1は下述する情報処理装置40を更に有しており、情報処理装置40は所定の接続ネットワーク2を介して複数の部品装着装置MC1,MC2,MC3のそれぞれを含めた他の装置との間で情報や信号の送受信が可能に構成される。なお、実装基板製造ラインLは、これら装置に限らず、その他種々の装置を含んで構成されてもよい。
基板供給装置11は、基板W(図2~図4参照)を実装基板製造ラインLに順次供給する。スクリーン印刷装置12は、供給された基板Wに対し、例えばクリーム半田等を所定の位置(以下、「装着点」という)にスクリーン印刷する。印刷半田検査装置13は、基板Wに印刷された半田の状態を検査する。部品装着装置MC1,MC2,MC3のぞれぞれは、その上流の部品装着装置(例えば部品装着装置MC1)から下流の部品装着装置(例えば部品装着装置MC2,MC3)へ順次基板Wを搬送して、スクリーン印刷装置12によってクリーム半田が印刷された装着点に部品P(図4参照)を装着する。このように、部品装着装置を複数台配置することにより、実装基板製造ラインLは、基板W上に互いに異なる複数種の部品Pを多数装着可能となる。なお、実施の形態1では、部品Pが装着される基板W上の位置を示す装着点の情報は生産プログラム41A(図7参照)内において記述されており、この生産プログラム41Aは、部品装着装置MC1,MC2,MC3のぞれぞれの記憶部31に記憶保持される。
部品装着状態検査装置14は、基板Wに装着された複数の部品Pの状態を検査する。リフロー装置15は、部品Pが装着された基板Wに対し半田付けを行う。すなわち、実装基板検査装置16は、いわゆる加熱炉であり、基板Wの半田を熱して溶融した後、冷却固化して基板Wに対し部品Pを半田付けする。実装基板回収装置17は、このように部品Pが半田付けされた基板Wを回収して実装基板製造ラインLの外部に搬送可能な状態にする。
<部品装着装置のハードウェア構成>
次に図2~図4を参照して、実装基板製造ラインLの部品装着装置MC1,MC2,MC3のハードウェア構成について説明する。図2は、図1に示す部品装着装置MC1,MC2,MC3のハードウェア構成を例示する上面図である。図3は、図2に示す1つの部品装着装置のハードウェア構成を例示する側面図である。図4は、図3に示す部品保持ノズル27Aの動作を例示する斜視図である。なお、図2および図3において、部品装着装置MC1,MC2,MC3の正面側(図2で下側(マイナスY方向)、図3で左側(マイナスY方向))を前(フロント)側、その裏面側(図2で上側(プラスY方向)、図3で右側(プラスY方向))を後(リア)側ともいう。
図2および図3に示すように、部品装着装置MC1,MC2,MC3それぞれの本体ベース部21の中央部にはX方向(言い換えると、基板Wの搬送方向)に沿って基板搬送機構22が配設される。基板搬送機構22は、X方向に沿って延設される一対のコンベア部22Aと、一対のコンベア部22AをY方向(つまりX方向と直交する方向)で連結して設けられる基板保持部22Bと、を有する。基板保持部22Bの端部それぞれには、基板Wを固定保持するための基板クランパ22Cが配設される。
また、3台の部品装着装置MC1,MC2,MC3において、基板搬送機構22のそれぞれはその基板Wの搬送方向に沿って互いに連結される。この連結により、上述したように、3台の部品装着装置MC1,MC2,MC3は、部品装着装置MC1から、その下流に配置される部品装着装置MC2,MC3のそれぞれへ順次基板Wを搬送可能に設けられる。基板搬送機構22は、上流側の他の装置(例えば、印刷半田検査装置13やその他の部品装着装置MC1,MC2,MC3等)から供給される基板Wを搬送して位置決め保持する。
基板搬送機構22の前後両側(図2で上下両側、図3で左右両側)には、前後一対の部品供給部23がそれぞれ対向して配設される。すなわち、本体ベース部21の前後両側にはそれぞれ一対の壁部21Aが設けられており、部品供給部23はこの一対の壁部21Aで囲われる空間内にそれぞれ配置される。部品供給部23のそれぞれは、スロット23Bが設けられるフィーダベース23Aを有しており、スロット23Bにはパーツフィーダとして複数のテープフィーダ23Cが並列に装着される。
また、部品装着装置MC1,MC2,MC3のそれぞれはフィーダーカート24を更に有する。フィーダーカート24は、その下側に複数の車輪が配設される台車部24Aと、台車部24Aの上側において互いに段違いに配設される複数のリールストック部24Bと、を含んで構成される。リールストック部24Bのそれぞれにはリール24Cが収容されており、リール24Cそれぞれから部品Pが収容されるキャリアテープ24Dが引き出されてテープフィーダ23Cに部品Pが供給される。これにより、テープフィーダ23Cは、キャリアテープ24Dをテープ送り方向にピッチ送りすることにより、下述する部品装着装置MC1,MC2,MC3の装着ヘッド27による取出位置に供給する。
また、本体ベース部21の上面には、Y軸テーブル機構25がY方向に沿って配設される。また、前後一対のX軸テーブル機構26がX方向に沿って配設されており、Y方向に沿ってスライド移動可能にY軸テーブル機構25にそれぞれ取り付けられる。また、前後一対のX軸テーブル機構26それぞれの先端部には装着ヘッド27がX方向に沿ってスライド移動可能に取り付けられる。すなわち、実施の形態1では、1つの部品装着装置MC1,MC2,MC3につき、一対(2つ)の装着ヘッド27が搭載されており、装着ヘッド27それぞれはX軸テーブル機構26およびY軸テーブル機構25によって互いに独立に移動可能に設けられる。なお、X軸テーブル機構26およびY軸テーブル機構25はいずれもリニアガイド駆動機構により構成される。
図4に示すように、装着ヘッド27それぞれは複数の保持ヘッドを有する多連型ヘッドであり、それぞれの保持ヘッドの下端部には複数の部品保持ノズル27Aが並設される。部品保持ノズル27Aのそれぞれは、空気圧を利用して部品供給部23のテープフィーダ23Cから部品Pを真空吸着して保持し個別に昇降する。また、装着ヘッド27は、部品保持ノズル27Aそれぞれを個別に昇降させるZ軸昇降機構(図示略)と、部品保持ノズル27Aそれぞれをノズル軸回に個別に回転させるθ軸回転機構(図示略)と、を更に有する。Y軸テーブル機構25およびX軸テーブル機構26が駆動することにより、装着ヘッド27は水平面(XY平面)において任意の位置に位置決めされる。これにより、装着ヘッド27は、部品供給部23のテープフィーダ23Cの取出位置から複数の部品Pを部品保持ノズル27Aそれぞれによって取り出す。この部品Pの取出は、装着ヘッド27の部品保持ノズル27A全てに部品Pが吸着保持されるまで実行される。
また、図2および図4に示すように、前後一対の部品供給部23と基板搬送機構22との間には、部品認識カメラ28がそれぞれ配設される。部品供給部23から部品Pを取り出した部品保持ノズル27Aが部品認識カメラ28の上方を通過する際、その部品認識カメラ28はその通過する部品保持ノズル27Aに吸着保持された部品Pを撮像する。この撮像結果を認識処理することにより、部品Pの識別や位置検出が実行される。
また、図3に示すように、装着ヘッド27には、X軸テーブル機構26の下面側に配設され、装着ヘッド27と一体に移動する基板認識カメラ29が固設される。装着ヘッド27が移動することにより、基板認識カメラ29は基板搬送機構22によって位置決めされた基板Wの位置認識用の基準マーク(例えば基板Wの両端側に設けられた2箇所の基準マーク)を撮像する。この撮像結果を同様に認識処理することにより、基板Wの位置が検出される。
このとき、図4に示すように、部品装着装置MC1,MC2,MC3のそれぞれは、この基板Wの位置の検出結果、および部品装着装置MC1,MC2,MC3それぞれの生産プログラム31A(図7参照)に従って装着ヘッド27の部品保持ノズル27Aそれぞれによって複数の部品Pをその装着点(つまり、基板W上における部品Pが装着されるべき装着位置および装着姿勢)のそれぞれに装着する。この部品Pの1回あたりの装着は、装着ヘッド27の部品保持ノズル27Aそれぞれによって吸着保持された部品Pが全て基板W上に装着されるまで実行される。
このようにして、部品装着装置MC1,MC2,MC3それぞれは、自装置に割り当てられた複数の装着点での装着が全て完了するまで、装着ヘッド27の複数の部品保持ノズル27Aによる複数の部品Pの取出、装着、取出位置への移動の一連の作業を繰り返し実行する。この作業の繰り返しにより、部品装着装置MC1からその下流の部品装着装置MC2および部品装着装置MC3へ順次搬送される基板Wのそれぞれには、多数の部品Pが順次装着される。このようにハードウェア構成された部品装着装置MC1,MC2,MC3を適切に動作させるため、部品装着装置MC1,MC2,MC3のそれぞれには制御部30が更に設けられる。
図3に示すように、制御部30は、部品装着装置MC1,MC2,MC3の本体ベース部21の内部に収納されており、部品装着装置MC1,MC2,MC3の各ハードウェア構成を制御する。なお、実施の形態1では、この複数の部品Pの取出、装着、取出位置への移動の一連の作業単位を「1ターン」の装着作業ともいう。
<部品装着装置のソフトウェア構成>
次に図5を参照して、制御部30によって実現される部品装着装置MC1,MC2,MC3のソフトウェア構成について説明する。図5は、図3に示す部品装着装置MC1,MC2,MC3の制御部30の機能的構成を例示するブロック図である。なお、部品装着装置MC1,MC2,MC3の制御部30は、コンピュータにより構成されており、コンピュータのROMやRAM等の記憶装置に記憶保持されたソフトウェアとしてのプログラムが、そのCPU等の演算装置によって実行される。なお、部品装着装置MC1,MC2,MC3の制御部30は、コンピュータを構成する専用の制御ボードを用いて構成されてもよいし、汎用のコンピュータを用いて構成されてもよい。すなわち、図5に示す各ブロックはプログラム等のソフトウェアにより実現される機能を表している。ただし、そのブロックそれぞれで表現される機能はソフトウェアに限らず、それぞれが「装置」の物理的構成としてハードウェアによって実現されてもよい。
図5に示すように、部品装着装置MC1,MC2,MC3それぞれの制御部30は、記憶部31と、部品管理部32と、部品装着処理部33と、部品切れ判定部34と、基板ログ情報管理部35と、通信部36と、を含んで構成される。
記憶部31は、生産プログラム31Aと、再配置情報31Bと、部品管理情報31Cと、基板ログ情報31Dと、を少なくとも保存(記憶保持)する。生産プログラム31Aは、下述するように部品Pが装着される基板W上の装着点の情報を含む情報である。また、生産プログラム31Aは、情報処理装置40の生産プログラム41Aと同一のものであり、情報処理装置40から送信されて制御部30に記憶保持される。再配置情報31B(振り分け情報の一例)は、情報処理装置40の再配置情報設定部43(下述)によって生成された再配置情報41Bと同一のものであり、情報処理装置40から送信されて制御部30に記憶保持される。また、他の部品装着装置MC1,MC2,MC3に割り当てられていた装着点の「装着点番号」(図7参照)が記憶部31の再配置情報31Bに記憶保持されると、その再配置情報31Bを保持する部品装着装置MC1,MC2,MC3がその装着点への部品装着を担当することになる。また、部品管理情報31Cは、部品供給部23における部品Pの残数や部品Pの供給が可能な否かが記憶保持された情報である。基板ログ情報31Dは、実装基板製造ラインL上を搬送された基板Wの装着点への部品Pの装着状況に関する情報を含む。
部品管理部32は、部品装着によって消費された部品Pの残数を減算したり、また部品Pを供給するキャリアテープ24Dが空から新規なものに交換された場合に部品Pの残数を更新したりする。また、部品管理部32は、部品Pの供給が可能か否かの情報についても部品管理情報31Cに記憶保持させる。部品装着処理部33は、記憶部31に記憶保持された各種情報に基づいて、基板搬送機構22、部品供給部23、X軸テーブル機構26、Y軸テーブル機構25および部品保持ノズル27A等の駆動部を駆動制御する。これにより、部品装着処理部33は、部品装着装置MC1,MC2,MC3に搬送される基板Wに対し部品Pを装着させる。
部品切れ判定部34は、記憶部31に記憶保持された各種情報に基づいて部品Pの残数がゼロ(0)となった場合、部品切れが発生したと判定する。また、部品切れ判定部34は、部品保持ノズル27Aの吸着異常(部品保持ノズル27Aが部品を保持できなかった現象)が連続発生した場合も同様に、部品切れが発生したと判定する。具体的には、部品切れ判定部34は、部品保持ノズル27Aが部品Pを真空吸引している際、所定以上の空気が流入する場合、部品保持ノズル27Aに部品Pが保持されていないとして吸着異常の発生を検知する。部品切れ判定部34は、その吸着異常の連続回数を計数しており、その連続回数が所定以上となった場合、部品切れが発生したと判定する。
基板ログ情報管理部35は、実装基板製造ラインL上で搬送される基板Wの基板ログ情報41Dを情報処理装置40から受信する。この受信により、基板ログ情報管理部35は、上流の部品装着装置MC1,MC2,MC3によって部品Pが装着された装着点を把握する。また、基板ログ情報管理部35は、自装置で部品Pを装着した装着点を基板ログ情報31Dとして記録し、その記録情報を制御部30の記憶部31に記憶保持させる。また、基板ログ情報管理部35は、基板Wが自装置から搬出されるタイミングで基板ログ情報31Dを情報処理装置40に送信する。また、通信部36は、通信インターフェイスであり、無線または有線の接続ネットワーク2を介して、装着ヘッド27、X軸テーブル機構26およびY軸テーブル機構25等との間で情報や信号等を送受信する。また、部品装着装置MC1,MC2,MC3は、通信部36を介して情報処理装置40とも接続ネットワーク2に接続されており、情報処理装置40との間でも情報や信号等を送受信可能に設けられる。
<情報処理装置の構成>
次に図6および図7を参照して、実施の形態1に係る情報処理装置40の構成について説明する。図6は、図1に示す情報処理装置40の機能的構成を例示するブロック図である。図7は、図6に示す生産プログラム41Aのデータ構造を例示するテーブルTである。
図6に示すように、情報処理装置40は、装置本体46と、装置本体46に接続される入力部47および表示部48と、を有する。装置本体46は、コンピュータにより構成されており、コンピュータのROMやRAM等の記憶装置に記憶保持されたソフトウェアとしてのプログラムが、そのCPU等の演算装置によって実行される。なお、部品装着装置MC1,MC2,MC3の制御部30と同様に、情報処理装置40の装置本体46は、コンピュータを構成する専用の制御ボードを用いて構成されてもよいし、汎用のコンピュータを用いて構成されてもよい。また、入力部47は、汎用のキーボードやマウスであり、装置本体46に対し作業者から所定のコマンドやデータ等が入力される。表示部48は、汎用のディスプレイ装置であり、その装置本体46によって演算されたり記憶保持されたりした結果が作業者に表示される。
装置本体46は、記憶部41と、基板ログ情報更新部42と、再配置情報設定部43と、部品管理情報更新部44と、通信部45と、を含んで構成される。通信部45は、通信インターフェイスであり、無線または有線の接続ネットワーク2を介して複数の部品装着装置MC1,MC2,MC3のそれぞれと接続する。情報処理装置40は、通信部45を介して複数の部品装着装置MC1,MC2,MC3の間で情報を送受信する。なお、図6の装置本体46の内部に示される各ブロックはプログラム等のソフトウェアにより実現される機能を表している。ただし、部品装着装置MC1,MC2,MC3の制御部30と同様に、そのブロックそれぞれで表現される機能はソフトウェアに限らず、それぞれが「装置」の物理的構成としてハードウェアによって実現されてもよい。
記憶部41は、生産プログラム41Aと、再配置情報41B(振り分け情報の一例)と、部品管理情報41Cと、基板ログ情報41Dと、を少なくとも保存(記憶保持)する。記憶部41は、部品装着装置MC1,MC2,MC3それぞれに送信するために生産プログラム31Aを記憶保持しており、通信部45を介して部品装着装置MC1,MC2,MC3のそれぞれに送信し、その部品装着装置MC1,MC2,MC3の記憶部31それぞれに記憶保持させる。すなわち、情報処理装置40の生産プログラム41Aは、部品装着装置MC1,MC2,MC3のそれぞれの記憶部31に記憶保持される生産プログラム31Aと同一であり、部品装着装置MC1,MC2,MC3それぞれは、その生産プログラム31Aに記録された装着点の情報に従って部品Pを装着する。
具体的には、図7に示すように、生産プログラム41AはテーブルT形式のデータで管理されており、各装着点の情報はそのテーブルTでのレコードとしてそれぞれ記録される。また、レコードそれぞれには、「装着点番号」、「部品」、「部品供給部ID」、「装着位置(X,Y,θ)」、「装着ヘッド、部品保持ノズルID」がそのカラムごとに整理されて記録される。「装着点番号」のカラムには、装着点それぞれの管理番号が示される。「部品」のカラムには、その装着点で装着予定の部品Pの種類が示される。また、部品装着装置MC1,MC2,MC3の部品供給部23それぞれには事前に識別番号(ID)が割り当てられており、「部品供給部ID」のカラムにはその装着予定の部品Pが供給される部品供給部23のIDが示される。「装着位置(X,Y,θ)」のカラムには、基板W上のその部品Pが装着されるべき装着位置(X座標、Y座標)およびその装着姿勢(回転(θ)座標)が示される。装着ヘッド27および部品保持ノズル27Aにも同様に事前にIDが割り当てられており、「装着ヘッド、部品保持ノズルID」にはその部品Pを取り出したり装着したりする装着ヘッド27および部品保持ノズル27AのIDが示される。
再度、図6に戻って説明を続ける。図6に示すように、再配置情報41Bは、部品装着装置MC1,MC2,MC3それぞれが担当する装着点を再設定するための情報である。また、再設定情報では部品装着の処理番号が指定可能に設けられており、その処理番号につき再設定情報が生産プログラム31A,41Aより優先されて実行される。
基板ログ情報41Dは、部品装着装置MC1,MC2,MC3それぞれから送信された基板ログ情報31Dを全て統合して一元的に記録している。この基板ログ情報41Dによって、情報処理装置40は、実装基板製造ラインL上の基板Wの位置、および部品装着装置MC1,MC2,MC3によって部品Pが装着された装着点の状況を把握可能である。また、部品管理情報41Cも同様に、部品装着装置MC1,MC2,MC3のそれぞれから送信された部品管理情報31Cを全て統合して一元的に記録している。この部品管理情報41Cを参照することにより、情報処理装置40は、複数の部品装着装置MC1,MC2,MC3のそれぞれが現在保持している部品Pの残数を把握可能である。
基板ログ情報更新部42は、部品装着装置MC1,MC2,MC3のそれぞれから送信された部品管理情報31Cを記憶部41にその基板ログ情報41Dとして記憶保持させる。また、部品管理情報更新部44は、部品装着装置MC1,MC2,MC3のそれぞれから送信された部品管理情報31Cに基づいて記憶部41の部品管理情報41Cを更新し、記憶部41にその部品管理情報41Cとして記憶保持させる。
再配置情報設定部43は、複数の部品装着装置MC1,MC2,MC3のうち1つ(例えば部品装着装置MC1)で部品切れが発生した場合、その他の複数の部品装着装置(例えば部品装着装置MC2および部品装着装置MC3)のそれぞれに対し、部品切れが発生した部品装着装置MC1に割り当てられている複数の装着点を振り分けるための再配置(振り分け処理の一例)を行う。具体的には、再配置情報設定部43は、記憶部41の部品管理情報41Cと基板ログ情報41Dとに基づいて、リカバリー可否の回答、再配置情報41Bの生成、再配置情報41Bの適応タイミング調整、および再配置情報41Bの削除に係る処理をそれぞれ適宜実行する。
なお、以下の説明を分かり易くするために、特段の説明が無い限り、部品切れが発生した部品装着装置(第1の部品装着装置の一例)を部品装着装置MC1として説明し、その他の複数の部品装着装置を部品装着装置MC2および部品装着装置MC3として説明する。但し、上述したように、部品切れが発生した部品装着装置は部品装着装置MC1に限定されず、部品装着装置MC2でもよいし、部品装着装置MC3でもよい。
リカバリー可否の回答の処理では、再配置情報設定部43は、部品切れが発生した部品装着装置MC1からリカバリー処理の可否の問い合わせを受けた場合、記憶部41の部品管理情報41Cを参照してその問い合わせに回答する。再配置情報41Bの生成の処理では、再配置情報設定部43は、部品切れが発生した部品装着装置(例えば部品装着装置MC1)に対しリカバリー処理が可能であると判断して回答した場合、他の複数の部品装着装置(例えば部品装着装置MC2,MC3)のそれぞれに再配置を実行させるための再配置情報41Bを生成する。またこのときには、再配置情報設定部43は、部品切れが発生した部品装着装置MC1に割り当てられている同一種類の複数の部品Pの装着をそれぞれに振り分けるための再配置情報41Bを生成する。このような再配置情報41Bの生成により、部品切れが発生した部品装着装置MC1以外の他の部品装着装置MC2,MC3のそれぞれは、この再配置情報41Bにより指定された装着点に対応する部品Pを装着することで実装基板製造ラインLのリカバリーを行うことが可能となる。
再配置情報41Bの適応タイミング調整の処理では、再配置情報設定部43は、基板Wの搬送のタイミングに対応して、再配置情報41Bの生成の処理で生成された再配置情報41Bを記憶部41の再配置情報41Bとして記憶保持させる。また、再配置情報41Bの削除の処理は、再配置情報41Bの生成の前の時点の生産プログラム41Aを戻すための処理である。すなわち、再配置情報41Bの削除の処理では、再配置情報設定部43は、部品切れが発生した部品装着装置MC1において部品Pの補給作業が完了等して後回し(スキップ)されていた装着点への部品装着が再開可能となった場合、具体的には部品切れが発生した部品装着装置MC1に供給される部品Pの補給が完了した旨の信号を受信した場合、基板Wの搬送に対応して再配置情報41Bを解除(消去)する。また、再配置情報設定部43は、この解除とともに再配置情報41Bの削除と生産プログラム41Aに従った部品Pの装着の再開とを他の部品装着装置MC2,MC3のそれぞれに指示する。なお、他に部品切れが発生した場合、上述の再配置情報41Bの生成の処理、および再配置情報41Bの適応タイミング調整の処理において再配置情報41Bが更新される。
ここで、上述したように3台の部品装着装置MC1,MC2,MC3それぞれは、情報処理装置40から送信された生産プログラム41Aを記憶部31の生産プログラム31Aおよび再配置情報31Bとして記憶保持する。3台の部品装着装置MC1,MC2,MC3それぞれは、通常の状態では生産プログラム31Aに従って基板W上の装着点に多数の部品Pをそれぞれ装着する。この装着に伴って部品Pは消費され、各部品装着装置MC1,MC2,MC3での残数が減少する。このとき、作業者または搬送ロボットによって部品Pの補給作業が行われるが、その補給作業が間に合わず、部品装着装置MC1,MC2,MC3のいずれかで部品切れが発生する場合がある。
実施の形態1では、このように部品切れが発生した場合でも、情報処理装置40は、複数の部品装着装置MC1,MC2,MC3のそれぞれとの間で情報の送受信を行い、部品切れが発生した部品装着装置MC1に割り当てられている複数の装着点をその他の部品装着装置MC2,MC3に振り分けるための再配置を行う。すなわち、情報処理装置40は、再配置情報41Bを生成して部品装着装置MC1,MC2,MC3のそれぞれに送信する。部品装着装置MC1,MC2,MC3それぞれは、送信された再配置情報41Bを記憶部31の再配置情報31Bとして記憶保持する。部品切れが発生した部品装着装置MC1以外の他の部品装着装置MC2,MC3のそれぞれは、再配置情報31Bに従いこの再配置によって振り分けられた装着点へ対応する部品Pを装着する。この再配置による振り分けにより、3台の部品装着装置MC1,MC2,MC3の間で部品装着によるリカバリー処理の実行負担を適応的に分散可能となる。
<部品装着装置の処理フロー>
次に図8および図9を参照して、実施の形態1に係る部品装着装置MC1,MC2,MC3の処理フローについて説明する。図8は、図5に示す制御部30で実行されるメインルーチンを例示するフローチャートである。図9は、図8に示す部品装着処理のサブルーチンを例示するフローチャートである。
図8に示すように、3台の部品装着装置MC1,MC2,MC3のそれぞれは、生産が開始されると、上流から下流へと順次基板Wを搬送する(S1)。部品装着装置MC1,MC2,MC3の制御部30は、情報処理装置40の記憶部41から基板ログ情報41Dを取得し、制御部30の記憶部31に同じく基板ログ情報31Dとして記憶保持する。制御部30は、その基板ログ情報31Dに基づき、搬送された基板Wの装着点への部品Pの装着状況を把握する(S2)。また、部品装着装置MC1,MC2,MC3の制御部30は、情報処理装置40に対し情報処理装置40の再配置情報設定部43によって再配置情報41Bが生成されているか否かの問い合わせを実行する(S3)。
その問い合わせを通じて、制御部30は、情報処理装置40の再配置情報41Bを参照し、自装置向けの再配置情報41Bが含まれているか否か、また自装置の記憶部31で記憶保持している再配置情報31Bよりも新しいものがあるか否かを判定する(S4)。判定の結果、自装置向けの再配置情報41Bが含まれている、または自装置の再配置情報31Bよりも新しい情報がある、のいずれかに該当する場合(S4のYES)、制御部30は、情報処理装置40の記憶部41から再配置情報41Bを取得し、自装置の記憶部31に再配置情報31Bとして記憶保持する(S5)。この再配置情報41Bの取得後、部品装着装置MC1,MC2,MC3の動作フローは、部品装着処理(S6)のサブルーチンに進む。その一方、判定の結果、いずれにも該当しない場合(S4のNO)、部品装着装置MC1,MC2,MC3の動作フローは部品装着処理(S6)のサブルーチンにそのまま進む。
図9に示すように、部品装着処理(S6)のサブルーチンでは、部品装着装置MC1,MC2,MC3の制御部30は、自装置に割り当てられている処理情報(データ)を1ターンの装着作業分で取得する(S61)。その1ターン分の処理情報の取得に基づいて、部品装着装置MC1,MC2,MC3は、上述したように部品保持ノズル27Aでの部品Pの吸着保持、基板認識カメラ29による撮像、制御部30による部品認識と装着ヘッド27の位置ずれの補正、部品保持ノズル27Aによる部品装着、部品切れの判定等の一連の装着作業(1ターンの装着作業)を実行する(S62)。
部品切れ判定部34は、記憶部31に記憶保持された各種情報に基づいて1ターンの装着作業で部品切れが発生したか否かを判定する(S63)。判定の結果、部品切れが発生したと判定する場合(S63のYES)、部品装着装置MC1,MC2,MC3の制御部30は、情報処理装置40に対しリカバリー処理の可否の問い合わせを行う(S64)。具体的には、この問い合わせの際、制御部30は、情報処理装置40に対し他の部品装着装置MC1,MC2,MC3が部品Pの装着を代行できるかを問い合わせする。このとき、情報処理装置40は、部品管理情報41Cを参照してリカバリー処理が可能か不可能かを判定し、その判定の結果を回答する。
その問い合わせの結果、制御部30は、情報処理装置40からリカバリー処理が不可能と回答された場合(S65のNO)、該当する部品装着装置MC1,MC2,MC3の動作を停止する(S67)。その一方、部品切れが発生していないと判定する場合(S63のNO)や情報処理装置40からリカバリー処理が可能と回答された場合(S65のYES)、制御部30は、次の1ターンの装着作業があるか否かを判定する(S66)。判定の結果、次の1ターンの装着作業があると判定する場合、部品装着処理(S6)のサブルーチンは初期から再開される。その一方、次の1ターンの装着作業がないと判定する場合、部品装着処理(S6)のサブルーチンは終了する。すなわち、装着作業の処理がなくなるまで、部品装着処理(S6)のサブルーチンは繰り返し実行される。
また、制御部30が部品装着装置MC1,MC2,MC3のいずれかを動作を停止した後(S67)、制御部30は、実装基板製造システム1に対し部品補給の要求情報を送信する(S68)。このとき、実装基板製造システム1は、例えば表示装置や作業者用端末等を通じて作業者等に部品Pの供給を要請する。制御部30は、部品装着装置MC1,MC2,MC3に部品Pが供給されて、部品Pの補給が完了したか否かを判定する(S69)。判定は部品Pの補給が完了するまで繰り返し実行される(S69のNO)。部品Pの補給が完了したと判定する場合、制御部30は、情報処理装置40に対し部品Pの補給が完了した旨の信号を送信する(S69のYES)。送信後、制御部30は、上述したように次の1ターンの装着作業があるか否かを判定する(S66)。判定の結果、次のターンがないと判定する場合、部品装着処理(S6)のサブルーチンは終了して、メインルーチンの処理に戻る(リターン)。
再度図8に戻って説明を続ける。図8に示すように、部品装着処理(S6)の実行後、部品装着装置MC1,MC2,MC3の制御部30は、リカバリー可能な装着点があれば、リカバリー処理(振り分けられた装着点への部品Pの装着)を実行する(S7)。すなわち、部品装着装置MC1,MC2,MC3は、スキップした装着点のうち、部品装着処理(S6)の実行中に部品切れの部品Pが補給されて部品Pの装着が可能になったものがあれば、基板Wが搬出される前にリカバリー処理を実行する。リカバリー処理(S7)の実行後、部品装着装置MC1,MC2,MC3は基板Wを下流側に搬出して(S8)、部品管理情報31Cおよび基板ログ情報31Dを情報処理装置40に送信する(S9)。
更に部品装着装置MC1,MC2,MC3は、基板Wへの部品装着に関し予定数が生産できたか否かを判定する(S10)。判定の結果、予定数未満であると判定する場合(S10のNO)、メインルーチン(生産)は初期から再開される。その一方、予定数が生産されたと判定する場合、生産が終了する。
<情報処理装置による再配置の動作(第1の具体例および第2の具体例)>
次に、図10および図11を参照して、第1の具体例および第2の具体例を挙げながら情報処理装置40による部品装着装置MC1,MC2,MC3間の再配置の動作について説明する。図10は、図6に示す情報処理装置40による再配置の動作を例示する模式図である。図11は、図6に示す情報処理装置40による再配置の他の動作を例示する模式図である。
なお、図10および図11中、状態1~状態7のそれぞれは、基板Wが搬送され、それぞれの部品装着装置MC1,MC2,MC3で部品Pが装着された様子を時系列的に示している。時間は、状態1が最も古く、状態7が最も新しい。また、その状態が1つ次の状態に進む(例えば、状態nから状態n+1、ただしnは自然数)と、図中の右下がりの矢印で示すように、1つ下流側の部品装着装置MC1,MC2,MC3に基板Wが搬送される。また、図中、基板W内にそれぞれ配置されており、符号「P1」が付された四角形の図形、符号「P2」が付された三角形の図形、符号「P3」が付された十字形の図形のぞれぞれは互いに異なる部品Pを示しており、また、この図形中の黒塗りの図形は、搬送された基板Wに対し自装置が担当して装着した部品Pを示している。また、対角の縞模様が付された図形は、自装置よりも上流側の部品装着装置MC1,MC2,MC3が装着した部品Pを示している。また、符号「P1」が付された部品Pを「第1の部品」、符号「P2」が付された部品Pを「第2の部品」、符号「P3」が付された部品Pを「第3の部品」ともいう。
また、図10および図11は具体的事例の1つとして例示するものであり、図示の動作や明細書の記載内容に限定されることは意図されない。すなわち、実施の形態1はこの例示内容に限定されず、様々な状況に適応可能である。
(第1の具体例)
図10は、上流の部品装着装置(例えば部品装着装置MC1)で部品切れが発生した場合の、その他の複数の部品装着装置MC2,MC3での部品装着の様子を第1の具体例として示している。
図10に示すように、状態1において、いずれの部品装着装置MC1,MC2,MC3にも部品切れが発生しておらず、通常通り、3台の部品装着装置MC1,MC2,MC3のそれぞれは、部品Pが装着される基板W上の装着点の情報を含む生産ブログラムに従って装着点に部品Pを装着する。
ここで、状態2において第1の部品P1の部品切れが部品装着装置MC1で発生すると、情報処理装置40の再配置情報設定部43は、他の複数の部品装着装置MC2および部品装着装置MC3のそれぞれに再配置を実行させるための再配置情報41Bを生成する(すなわち再配置情報41Bの生成の処理)。またこの生成とともに、再配置情報設定部43は、その基板Wの搬送のタイミングに対応してその再配置情報41Bの適応タイミングを調整する(すなわち再配置情報41Bの適応タイミング調整の処理)。なお、状態2では、部品装着装置MC2および部品装着装置MC3は、通常通りにそれぞれの装着点に部品Pを装着する。
このような生成および調整の処理により、状態3において、部品装着装置MC2に再配置情報31Bが設定される。これにより、部品装着装置MC2は、状態2での部品装着装置MC1の部品切れによって装着できなかった装着点のうち一部(本具体例では1つ)が自装置の装着点として指定され、その装着点に対応する1つの部品P(第1の部品P1)を装着する。また、状態4において、部品装着装置MC3にも同様に再配置情報31Bが設定される。これにより、部品装着装置MC3は、装着できなかった装着点のうちその残部(本具体例では2つ)が自装置の装着点として指定され、その装着点に対応する2つの部品P(第1の部品P1)を装着する。なお、本具体例では、再配置情報設定部43は、部品装着装置MC2および部品装着装置MC3に対する再配置情報41Bを生成する際、部品装着装置MC1に割り当てられている同一種類、すなわち第1の部品P1を部品装着装置MC2および部品装着装置MC3のそれぞれに振り分けるように生成する。
状態3および状態4においても、部品装着装置MC1の部品切れが未解消であるため、部品装着装置MC1は第1の部品P1を装着点に装着未だ不可能な状態である。そのため、部品装着装置MC1への部品Pの補給が完了するまで(すなわち状態5まで)、情報処理装置40の再配置情報設定部43は、上述の再配置情報41Bの生成の処理および再配置情報41Bの適応タイミング調整の処理を継続して実行する。この実行により、状態4~状態6においても、部品装着装置MC2および部品装着装置MC3に再配置情報31Bが設定され続ける。
すなわち、状態3で部品装着装置MC1が装着できなかった4つの装着点に対し、状態4において、部品装着装置MC2は、再配置情報31Bによる指定に従ってその4つの装着点のうち2つにその装着点に対応するする2つの部品P(第1の部品P1)を装着する。状態5において、部品装着装置MC3は、同様に再配置情報31Bによる指定に従って、残りの2つの装着点に対し、その装着点に対応する残りの2つの部品P(第1の部品P1)を装着する。
また、状態4で部品装着装置MC1が装着できなかった4つの装着点に対し、状態5において、部品装着装置MC2は、再配置情報31Bによる指定に従ってその4つの装着点のうち2つにその装着点に対応するする2つの部品P(第1の部品P1)を装着する。状態6において、部品装着装置MC3は、同様に再配置情報31Bによる指定に従って、残りの2つの装着点にその装着点に対応する残り2つの部品P(第1の部品P1)を装着する。
このように本具体例によれば、部品切れが発生した部品装着装置が、3台の部品装着装置MC1,MC2,MC3のうち上流の部品装着装置MC1であった場合でも、実施の形態1に係る情報処理装置40は、生産プログラム41Aによって部品装着装置MC1に割り当てられている複数の装着点を他の複数の部品装着装置MC2および部品装着装置MC3のそれぞれに振り分けるための処理(再配置)を均等に行う。これにより、部品装着装置MC2および部品装着装置MC3は、部品装着装置MC1が装着できなかった装着点に対し、互いに分担して第1の部品P1を装着し、その結果、実装基板製造ラインLの稼働効率の低下を抑制可能となる。
(第2の具体例)
図11は、部品装着装置MC1の下流に配置される、部品装着装置MC2で部品切れが発生した場合の、その他の複数の部品装着装置MC1,MC3での部品装着の様子を第2の具体例として示している。
図11に示すように、状態21において、いずれの部品装着装置MC1,MC2,MC3にも部品切れが発生しておらず、通常通り、3台の部品装着装置MC1,MC2,MC3のそれぞれは、部品Pが装着される基板W上の装着点の情報を含む生産ブログラムに従って装着点に部品Pを装着する。
ここで、状態22において第2の部品P2の部品切れが部品装着装置MC2(第1の部品装着装置の一例)で発生すると、情報処理装置40の再配置情報設定部43は、上述したように再配置情報41Bの生成の処理、および再配置情報41Bの適応タイミング調整の処理を実行する。この実行により、状態23において部品装着装置MC3に再配置情報31Bが設定される。これにより、部品装着装置MC3は、状態23での部品装着装置MC2の部品切れによって装着できなかった装着点全てが自装置の装着点として指定され、その装着点に対応する3つの部品P(第2の部品P2)を装着する。
また、状態23において、上述の第1の具体例とは異なり、部品装着装置MC2の上流の部品装着装置MC1、つまり部品装着装置MC1に対しても再配置情報31Bが再配置情報設定部43によって送信され設定される。すなわち、情報処理装置40は、状態24における、部品装着装置MC2が部品切れによって装着できない4つの装着点を事前に予測する。この予測により、部品装着装置MC1は、状態23において、再配置情報31Bによる指定に従ってこの4つの装着点のうち2つに対し、その装着点に対応する2つの部品P(第2の部品P2)を前倒しで装着する。この前倒しの装着により、部品装着装置MC3の負担を低減可能となる。
状態23および状態24においても、部品装着装置MC2の部品切れが未解消であるため、部品装着装置MC2は第2の部品P2を装着点に装着未だ不可能な状態である。そのため、部品装着装置MC2への部品Pの補給が完了するまで(すなわち状態25まで)、情報処理装置40の再配置情報設定部43は、上述の再配置情報41Bの生成の処理および再配置情報41Bの適応タイミング調整の処理を継続して実行する。この実行により、状態24、状態25においても部品装着装置MC1,MC3に再配置情報41Bが設定され続ける。
すなわち、状態24において、部品装着装置MC3は、部品装着装置MC2の部品切れによって装着できなかった装着点全てに対し、その装着点に対応する4つの部品P(第2の部品P2)を装着する。また、部品装着装置MC1は、状態23と同様に、4つの装着点のうち2つに対し、その装着点に対応する2つの部品P(第2の部品P2)を前倒しで装着する。状態25では、部品装着装置MC1は、状態23および状態24と同様に2つの部品P(第2の部品P2)を前倒しで装着する。また、部品装着装置MC2は、残りの第2の部品P2の装着点に対し、その第2の部品P2を装着する。
このように本具体例によれば、部品切れが発生した部品装着装置が、3台の部品装着装置MC1,MC2,MC3のうち下流の部品装着装置MC2であった場合でも、実施の形態1に係る情報処理装置40は、生産プログラム41Aによって部品装着装置MC2に割り当てられている複数の装着点をその他の部品装着装置MC1,MC3に振り分けるための処理(再配置)を適応的(つまり最適)に行う。また、本具体例によれば、部品装着装置MC2の上流の部品装着装置MC1も含めて、再配置によって振り分けられた装着点へ対応する部品Pを装着する。これにより、部品装着装置MC1,MC3は、部品装着装置MC2が装着できない、あるいは装着できなかった装着点に対し、互いに分担して第2の部品P2を装着可能となる。
以上により、実施の形態1に係る実装基板製造システム1および実装基板製造方法によれば、複数の部品装着装置MC1,MC2,MC3のそれぞれによる部品Pの装着の際、生産プログラム31A,41Aによって部品切れ等が発生した部品装着装置(例えば部品装着装置MC1)に割り当てられている複数の装着点を他の複数の部品装着装置(例えば部品装着装置MC2,MC3)に振り分けるための振り分け処理(再配置)を行う(振り分け工程)。また、情報処理装置40は、この振り分け処理を実行させるための振り分け情報を複数の部品装着装置MC1,MC2,MC3のそれぞれとの間で送受信させて(通信工程)、他の複数の部品装着装置MC2,MC3のそれぞれに対し、振り分け処理によって振り分けられた装着点へ対応する部品Pを装着させる(装着工程)。
このため、他の部品装着装置MC2,MC3のそれぞれは、部品切れ等が発生した部品装着装置MC1が装着できない、あるいは装着できなかった装着点に対し、互いに分担して部品Pを装着できる。これにより、実装基板製造システム1は、複数台の部品装着装置MC1,MC2,MC3が並んで配置された生産ラインにおいて、部品切れ等の事象による部品装着のリカバリー処理の実行負荷を適応的に分散でき、実装基板製造ライン(生産ライン全体)Lでの部品装着の稼働効率の低下を抑制できる。
また、実施の形態1に係る実装基板製造システム1によれば、情報処理装置40は、他の複数の部品装着装置MC2,MC3のそれぞれに再配置を実行させるための振り分け情報(例えば再配置情報41B)を生成する再配置情報設定部43を有する。また、他の複数の部品装着装置MC2,MC3のそれぞれは、情報処理装置40から送られた振り分け情報(例えば再配置情報41B)により指定された装着点に対応する部品Pを装着する。このため、リカバリー処理を担当する他の複数の部品装着装置MC2,MC3は振り分け処理(例えば再配置情報41B)に従って対応する部品Pを装着点に装着できる。これにより、他の複数の部品装着装置MC2,MC3のそれぞれは、部品切れ等が発生した部品装着装置MC1が担当すべきであった装着作業を、ミスが発生することなく、より的確に分担して円滑に連携して部品装着できる。
また、実施の形態1に係る実装基板製造システム1によれば、情報処理装置40は、複数の部品装着装置MC1,MC2,MC3のそれぞれが現在保持している部品Pの残数を示す部品管理情報41Cを保存する記憶部41を有する。また、情報処理装置40は、部品切れ等が発生した部品装着装置MC1からリカバリー処理の可否の問い合わせを受けると、部品管理情報41Cに基づいてリカバリー処理が可能と判断した場合に振り分け情報(例えば再配置情報41B)を生成する。このため、部品切れ等が発生した部品装着装置MC1からの振り分け情報(例えば再配置情報41B)が生成するタイミングを限定できる。すなわち、振り分け処理(再配置)が必要な状況が発生した場合にのみ振り分け情報(例えば再配置情報41B)を生成するため、システムへの負担を低減できる。
また、実施の形態1に係る実装基板製造システム1によれば、情報処理装置40は、部品切れ等が発生した部品装着装置MC1に供給される部品Pの補給が完了した旨の信号を受けると、振り分け情報(例えば再配置情報41B)を削除するとともに、振り分け情報(例えば再配置情報41B)の削除と生産プログラム41Aに従った部品Pの装着の再開とを他の複数の部品装着装置MC2,MC3のそれぞれに指示する。このため、振り分け処理(再配置)が必要な状況が解消すると振り分け情報(例えば再配置情報41B)を削除して再開を指示するため、実装基板製造ラインLを通常状態に早期に復帰させることができる。
また、実施の形態1に係る実装基板製造システム1によれば、情報処理装置40は、部品切れ等が発生した部品装着装置MC1に割り当てられている同一種類の複数の部品Pの装着を他の複数の部品装着装置MC2,MC3のそれぞれに振り分けるための振り分け情報(例えば再配置情報41B)を生成する。このため、他の複数の部品装着装置MC2,MC3のそれぞれは、部品切れ等が発生した部品装着装置MC1が担当すべきであった装着作業を互いに効率的に分担できる。これにより、実装基板製造ラインL全体での部品装着の稼働効率の低下を早期に抑制できる。
また、実施の形態1に係る実装基板製造システム1によれば、部品切れ等が発生した部品装着装置は、複数の部品装着装置MC1,MC2,MC3のうち上流の部品装着装置MC1あるいは部品装着装置MC2であってもよい。この場合でも、情報処理装置40の再配置に従って、他の部品装着装置MC2,MC3あるいは他の部品装着装置MC1,MC3のそれぞれは、部品切れ等が発生した部品装着装置MC1あるいは部品装着装置MC2が装着できなかった装着点に対し、その下流の複数の部品装着装置MC2,MC3あるいは部品装着装置MC1,MC3で互いに分担して部品Pを装着できる。
また、実施の形態1に係る実装基板製造システム1によれば、部品切れ等が発生した部品装着装置は、複数の部品装着装置MC1,MC2,MC3のうち下流の部品装着装置MC2あるいは部品装着装置MC3であってもよい。この場合でも、情報処理装置40の再配置に従って、他の部品装着装置MC1,MC3あるいは他の部品装着装置MC1,MC2のそれぞれは、部品切れ等が発生した部品装着装置MC2あるいは部品装着装置MC3が装着できない、あるいは装着できなかった装着点に対し、互いに分担して部品Pを装着できる。
また、このとき、部品切れ等が発生した部品装着装置MC2,MC3の上流の部品装着装置MC1,MC2も含めて、振り分け処理(再配置)によって振り分けられた装着点へ対応する部品Pを装着するとよい。この場合、情報処理装置40が振り分け処理(再配置)を行う際、下流の部品装着装置に負担が集中するのを抑制できる。
以上、図面を参照しながら実施の形態について説明したが、本開示はかかる例に限定されないことはいうまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例、修正例、置換例、付加例、削除例、均等例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。