JP7420237B2 - 物体検出方法、物体検出装置および物体検出システム - Google Patents

物体検出方法、物体検出装置および物体検出システム Download PDF

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Description

本発明は、ビームフォーミングが可能な無線送信装置および無線受信装置の情報に基づいて、通信エリア内を検出エリアとして物体を検出するデバイスフリー型の物体検出方法、物体検出装置および物体検出システムに関する。
無線通信の分野では、増加し続ける無線トラヒックを安定的に収容するために、電波の指向性を制御するビームフォーミングの技術など、様々な技術を用いて通信速度の改善が進められている。
一方で、無線信号の信号強度情報(例えばRSS(Received Signal Strength))を利用して、通信エリア内における無線端末の検出や位置情報を提供するサービスが考えられている。そのようなサービスでは、例えば、複数の無線基地局から送信されるビーコン信号のRSSを無線端末が測定し、測定された複数のRSSから無線端末の位置が計算される(例えば、非特許文献1参照)。この方法は、GPS(Global Positioning System)の利用が困難な屋内環境における測位システムとして広く利用されている。
また、アンテナなどの特別なデバイスを保持しない物体(人などの対象物)の検出を行うデバイスフリー型の検出方法が知られている(例えば、非特許文献2参照)。デバイスフリー型の検出方法では、検出エリア内もしくは検出エリア周辺に固定された無線基地局および無線端末が測定するRSSの変動特性から物体の有無や物体の状態を検出する。
Navarro Eduardo,2011."Wi-Fi Localization Using RSSI Fingerprinting", California Polytechnic State University, United States of America. http://digitalcommons.calpoly.edu/cpesp/17/ (17 Aug.2011) Wang, Wei, et al."Understanding and modeling of wifi signal based human activity recognition."Proceedings of the 21st annual international conference on mobile computing and networking. ACM, 2015.
デバイスフリー型の検出方法は、アンテナなどの特別なデバイスを保持する物体の検出方法に比べて、一般に伝搬環境の変動が小さいため、検出精度に課題がある。この課題に対して、無線基地局および無線端末の設置台数を増やす方法が考えられるが、コストが増加するという問題が生じる。
本発明は、デバイスフリー型の物体検出において、無線通信システムで利用されるビームフォーミング機能を用いることにより、高い検出精度でコストの増加を抑えることができる物体検出方法、物体検出装置および物体検出システムを提供することを目的とする。
本発明は、ビームフォーミング機能をそれぞれ有する無線送信装置および無線受信装置が出力する情報に基づいて検出エリア内の物体を物体検出装置により検出する物体検出方法であって、前記無線送信装置および前記無線受信装置は、前記物体が存在する前記検出エリアの周辺に設置され、前記ビームフォーミング機能は、任意の形状の電波放射特性を形成し、特定方向の電波の強弱を調整して任意のビームパタンの実現が可能なものであり、前記ビームパタンは、前記無線送信装置から送信される電波または前記無線受信装置により受信される電波の放射特性であり、前記無線送信装置は、予め決められた複数のビームパタンで無線信号を送信し、当該ビームパタンに対応する送信ビーム識別子を前記物体検出装置に出力し、前記無線受信装置は、前記無線送信装置が送信する無線信号を予め決められた複数のビームパタンで受信し、前記ビームパタンごとに受信信号強度を測定して、当該ビームパタンに対応する受信ビーム識別子と前記受信信号強度とを前記物体検出装置に出力し、前記物体検出装置は、前記無線送信装置および前記無線受信装置に接続され、前記無線送信装置から入力する送信ビーム識別子と、前記無線受信装置から入力する受信ビーム識別子および当該受信ビーム識別子に対応する前記受信信号強度とに基づいて、前記検出エリア内の物体を検出し、前記物体検出装置は、前記送信ビーム識別子と前記受信ビーム識別子との組み合わせごとに対応する受信信号強度のデータベースを作成し、前記検出エリア内に物体が無い場合の事前測定の前記データベースを第1事前測定データベースとして保持し、前記検出エリアをメッシュ化し、メッシュ化された各エリアに学習用の物体を配置した場合の事前測定の前記データベースを第2事前測定データベースとして保持し、前記第1事前測定データベースの前記受信信号強度と前記第2事前測定データベースの前記受信信号強度との差分の絶対値が予め決められたしきい値以上の変化がある前記エリアを有効エリアに設定し、前記検出エリア内の物体を検出する本測定の前記データベースを本測定データベースとして保持し、前記送信ビーム識別子および前記受信ビーム識別子の組み合わせごとの前記有効エリアに設定された前記第1事前測定データベースの前記受信信号強度と前記本測定データベースの前記受信信号強度とを比較して、前記検出エリア内の物体を検出することを特徴とする。
また、本発明は、ビームフォーミング機能をそれぞれ有する無線送信装置および無線受信装置が出力する情報に基づいて検出エリア内の物体を検出する物体検出装置において、前記無線送信装置および前記無線受信装置は、前記物体が存在する前記検出エリアの周辺に設置され、前記ビームフォーミング機能は、任意の形状の電波放射特性を形成し、特定方向の電波の強弱を調整して任意のビームパタンの実現が可能なものであり、前記ビームパタンは、前記無線送信装置から送信される電波または前記無線受信装置により受信される電波の放射特性であり、予め決められた複数のビームパタンで無線信号を送信する前記無線送信装置から、当該ビームパタンに対応する送信ビーム識別子を入力し、前記無線送信装置が送信する無線信号を予め決められた複数のビームパタンで受信し、当該ビームパタンごとの受信信号強度を測定する前記無線受信装置から、当該ビームパタンに対応する受信ビーム識別子と前記受信信号強度とを入力し、前記無線送信装置から入力する送信ビーム識別子と、前記無線受信装置から入力する受信ビーム識別子および当該受信ビーム識別子に対応する前記受信信号強度とに基づいて、前記検出エリア内の物体を検出する解析部を有し、前記解析部は、前記送信ビーム識別子と前記受信ビーム識別子との組み合わせごとに対応する受信信号強度のデータベースを作成し、前記検出エリア内に物体が無い場合の事前測定の前記データベースを第1事前測定データベースとして保持し、前記検出エリアをメッシュ化し、メッシュ化された各エリアに学習用の物体を配置した場合の事前測定の前記データベースを第2事前測定データベースとして保持し、前記第1事前測定データベースの前記受信信号強度と前記第2事前測定データベースの前記受信信号強度との差分の絶対値が予め決められたしきい値以上の変化がある前記エリアを有効エリアに設定し、前記検出エリア内の物体を検出する本測定の前記データベースを本測定データベースとして保持し、前記送信ビーム識別子および前記受信ビーム識別子の組み合わせごとの前記有効エリアに対応する前記第1事前測定データベースの前記受信信号強度と前記本測定データベースの前記受信信号強度とを比較して、前記検出エリア内の物体を検出することを特徴とする。
また、本発明は、ビームフォーミング機能をそれぞれ有する無線送信装置および無線受信装置が出力する情報に基づいて検出エリア内の物体を検出する物体検出装置を有する物体検出システムにおいて、前記無線送信装置および前記無線受信装置は、前記物体が存在する前記検出エリアの周辺に設置され、前記ビームフォーミング機能は、任意の形状の電波放射特性を形成し、特定方向の電波の強弱を調整して任意のビームパタンの実現が可能なものであり、前記ビームパタンは、前記無線送信装置から送信される電波または前記無線受信装置により受信される電波の放射特性であり、前記無線送信装置は、予め決められた複数のビームパタンで無線信号を送信し、当該ビームパタンに対応する送信ビーム識別子を前記物体検出装置に出力し、前記無線受信装置は、前記無線送信装置が送信する無線信号を予め決められた複数のビームパタンで受信し、前記ビームパタンごとに受信信号強度を測定して、当該ビームパタンに対応する受信ビーム識別子と前記受信信号強度とを前記物体検出装置に出力し、前記物体検出装置は、前記無線送信装置および前記無線受信装置に接続され、前記無線送信装置から入力する送信ビーム識別子と、前記無線受信装置から入力する受信ビーム識別子および当該受信ビーム識別子に対応する前記受信信号強度とに基づいて、前記検出エリア内の物体を検出し、前記物体検出装置は、前記送信ビーム識別子と前記受信ビーム識別子との組み合わせごとに対応する受信信号強度のデータベースを作成し、前記検出エリア内に物体が無い場合の事前測定の前記データベースを第1事前測定データベースとして保持し、前記検出エリアをメッシュ化し、メッシュ化された各エリアに学習用の物体を配置した場合の事前測定の前記データベースを第2事前測定データベースとして保持し、前記第1事前測定データベースの前記受信信号強度と前記第2事前測定データベースの前記受信信号強度との差分の絶対値が予め決められたしきい値以上の変化がある前記エリアを有効エリアに設定し、前記検出エリア内の物体を検出する本測定の前記データベースを本測定データベースとして保持し、前記送信ビーム識別子および前記受信ビーム識別子の組み合わせごとの前記有効エリアに設定された前記第1事前測定データベースの前記受信信号強度と前記本測定データベースの前記受信信号強度とを比較して、前記検出エリア内の物体を検出することを特徴とする。
本発明に係る物体検出方法、物体検出装置および物体検出システムは、デバイスフリー型の物体検出において、無線通信システムで利用されるビームフォーミング機能を用いることにより、高い検出精度でコストの増加を抑えることができる。
物体検出システムの構成例を示す図である。 無線送信装置の構成例を示す図である。 無線受信装置の構成例を示す図である。 物体検出装置の構成例を示す図である。 物体検出方法の処理手順の一例を示す図である。 事前測定結果または本測定結果のデータベースの一例を示す図である。 高精度な物体検出方法の処理手順の一例を示す図である。
以下、図面を参照して本発明に係る物体検出方法、物体検出装置および物体検出システムの実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る物体検出システム10の構成例を示す。図1において、物体検出システム10は、無線送信装置20、無線受信装置30および物体検出装置40を有する。なお、無線送信装置20および無線受信装置30は、検出エリア15内もしくは検出エリア15の周辺に設置されるものとする。また、検出対象の物体50は、検出エリア15内に存在するものとする。
ここで、本実施形態に係る物体検出システム10は、ミリ波などの高周波帯を用いた無線通信システムで採用されている無線通信用のビームフォーミング機能を物体の検出に利用する。ビームフォーミング機能は、任意の形状の電波放射特性を形成する機能であり、特定方向の電波の強弱を調整して任意のビームパタンの実現が可能である。ビームパタンは、無線送信装置20から送信される電波(または無線受信装置30により受信される電波)の放射特性である。
無線送信装置20は、予め決められた複数のビームパタンで無線信号を空中に送信する。そして、無線送信装置20は、ビームパタンに対応する送信ビーム識別子(送信ビームIDと称する)を物体検出装置40に出力する。送信ビームIDは、ビームパタンの形状ごとに割り当てられる識別子であり、送信ビームIDが異なればビームパタンも異なる。
無線受信装置30は、予め決められた複数のビームパタンで無線送信装置20が送信する無線信号を受信し、受信信号強度RSSを測定する。そして、ビームパタンに対応する受信ビーム識別子(受信ビームIDと称する)とRSSとを物体検出装置40に出力する。受信ビームIDは、送信ビームIDと同様に、ビームパタンの形状ごとに割り当てられる識別子であり、受信ビームIDが異なればビームパタンも異なる。
物体検出装置40は、無線送信装置20および無線受信装置30に有線もしくは無線で接続されている。そして、物体検出装置40は、無線送信装置20から入力する送信ビームIDと、無線受信装置30から入力する受信ビームIDおよびRSSとに基づいて、物体の検出を行う。具体的には、物体検出装置40は、事前情報として保存される検出エリア15の地図情報と無線送信装置20および無線受信装置30が設置されている場所およびビーム形状の情報などから、物体50の有無や物体50の場所を出力する。なお、検出エリア15の地図情報は、検出エリア15のレイアウト情報であり、距離情報を含む平面の情報である。
このようにして、本実施形態に係る物体検出システム10は、検出エリア15内の物体50の有無や物体50の場所を推定することができる。
なお、図1の例では、無線送信装置20および無線受信装置30がそれぞれ1台ずつ設置されているが、複数の無線送信装置20および複数の無線受信装置30が設置されてもよい。この場合、無線送信装置20の数と無線受信装置30の数は異なっていてもよい。また、図1では、検出エリア15内に1個の検出対象の物体50がある例を示しているが、検出エリア15内に複数の物体があっても構わない。
図2は、本実施形態に係る無線送信装置20の構成例を示す。図2において、無線送信装置20は、アンテナ21、送信部22、ビーム制御部23を有する。なお、物体検出専用のシステムではなく、通信システムとして実際に運用されている無線送信装置では、図2の構成要素の他にデータ通信を行うための構成要素が存在するが、本実施形態では、物体検出に関わる要素のみを記載している。
アンテナ21は、例えば複数のアンテナからなるアレーアンテナで構成され、ビーム制御部23から指定されるビームパタンを形成するためのビーム形成機能を有する。例えばアレーアンテナである場合、送信部22から出力される送信信号が各アンテナに入力されるときの位相および振幅を制御することにより、特定方向の電波の強弱を調整することができる。このようにして、任意のビームパタンの形成が可能である。そして、アンテナ21は、送信部22から出力される送信信号を電波に変換し、ビーム制御部23に指定されたビームパタンで空中に送信する。
送信部22は、送信データを通信用の送信信号または計測用の送信信号に変調してアンテナ21に出力する。ここで、物体検出には、通信用の送信信号を利用してもよいが、予め決められた計測用の送信信号を利用するのが好ましい。
ビーム制御部23は、複数のビームパタンのいずれかのビームパタンをアンテナ21に指示し、アンテナ21に指示したビームパタンに対応する送信ビームIDを物体検出装置40に出力する。ここで、ビーム制御部23は、複数のビームパタンを順番にアンテナ21に指示するようにしてもよいし、予め設定されたビームパタンのみをアンテナ21に指示してもよい。
このようにして、本実施形態に係る無線送信装置20は、ビーム制御部23が指示するビームパタンで信号を送信し、信号を送信したビームパタンに対応する送信ビームIDを物体検出装置40に通知する。これにより、物体検出装置40は、複数のビームパタンのうち、どのビームパタンで信号が送信されたかを確認することができる。
図3は、本実施形態に係る無線受信装置30の構成例を示す。図3において、無線受信装置30は、アンテナ31、受信部32、ビーム制御部33を有する。なお、図2と同様に、物体検出専用のシステムではなく、通信システムとして実際に運用されている無線受信装置では、図3の構成要素の他にデータ通信を行うための構成要素が存在するが、本実施形態では、物体検出に関わる要素のみを記載している。
アンテナ31は、無線送信装置20のアンテナ21と同様に、例えば複数のアンテナからなるアレーアンテナで構成され、ビーム制御部33から指定されるビームパタンを形成するためのビーム形成機能を有する。そして、アンテナ31は、ビーム制御部33に指定されたビームパタンで受信した電波を受信信号に変換して受信部32に出力する。
受信部32は、アンテナ31から入力される通信用の受信信号または計測用の受信信号を受信データに復調する。また、受信部32は、受信信号の受信信号強度RSSを測定し、受信信号強度RSSの測定結果を物体検出装置40に出力する。
ビーム制御部33は、複数のビームパタンのいずれかのビームパタンをアンテナ31に指示し、アンテナ31に指示したビームパタンに対応する受信ビームIDを物体検出装置40に出力する。ここで、ビーム制御部23と同様に、ビーム制御部33は、複数のビームパタンを順番にアンテナ31に指示するようにしてもよいし、予め設定されたビームパタンのみをアンテナ31に指示してもよい。
このようにして、本実施形態に係る無線受信装置30は、ビーム制御部33が指示するビームパタンで信号を受信し、受信信号強度RSSを測定する。そして、無線受信装置30は、信号を受信したビームパタンに対応する受信ビームIDと、当該ビームパタンで受信したときの受信信号強度RSSとを物体検出装置40に通知する。これにより、物体検出装置40は、複数のビームパタンのうちどのビームパタンで信号が受信されたかを受信ビームIDにより確認することができ、受信ビームIDに対応する受信信号強度RSSを取得できる。ここで、物体検出装置40は、無線受信装置30が受信信号強度RSSを測定したときの無線送信装置20の送信ビームIDを無線送信装置20から受け取っているので、送信ビームIDと受信ビームIDとの組み合わせごとの受信信号強度RSSを取得できる。
図4は、本実施形態に係る物体検出装置40の構成例を示す。図4において、物体検出装置40は解析部41を有する。ここで、物体検出装置40は、検出エリア15の地図情報、無線送信装置20および無線受信装置30の設置場所の情報、送信ビームIDおよび受信ビームIDに対応するビームパタンの情報、などを事前情報として外部または内部の記憶装置に保持する。
解析部41は、上述の事前情報を参照して、逐次的に、無線送信装置20から入力される送信ビームIDと、無線受信装置30から入力される受信ビームIDおよび受信信号強度RSSとに基づいて、物体50の有無や物体50の場所などを解析する。例えば、解析部41は、無線送信装置20および無線受信装置30を制御して、検出対象の物体50が無い状況において事前測定を行い、送信ビームIDと受信ビームIDとの組み合わせごとに受信信号強度RSSを測定する。同様に、解析部41は、物体50の有無を検出する本測定を行い、送信ビームIDと受信ビームIDとの組み合わせごとに受信信号強度RSSを測定する。そして、解析部41は、事前測定結果と本測定結果とを比較して、物体50の有無や物体50の場所などの解析結果を外部に出力する。ここで、解析結果の出力先は、例えばシステム運用者のモニタ画面であってもよいし、ネットワークを介して接続されるシステム管理装置などであってもよい。なお、事前測定結果と本測定結果との具体的な比較方法については、後で説明する。
このようにして、本実施形態に係る物体検出装置40は、無線送信装置20から入力される送信ビームID、無線受信装置30から入力される受信ビームIDおよびRSSに基づいて、物体50の有無や物体50の場所を検出することができる。
図5は、本実施形態に係る物体検出方法の処理手順の一例を示す。なお、図5で説明する処理は、図1から図4で説明した無線送信装置20、無線受信装置30および物体検出装置40により実行される。
ステップS101において、物体検出装置40は、事前測定を行う。事前測定では、検出対象の物体が無い状況において、無線送信装置20の送信ビームIDおよび無線受信装置30の受信ビームIDの組み合わせごとのRSSの測定が行われる。ここで、無線送信装置20の送信ビームIDおよび無線受信装置30の受信ビームIDの全ての組み合わせについて測定が行われてもよいし、予め決められた組み合わせについて測定が行われてもよい。なお、測定例は、図6を用いて後で説明する。
ステップS102において、物体検出装置40は、本測定を行う。本測定では、事前測定と同様に、無線送信装置20の送信ビームIDおよび無線受信装置30の受信ビームIDの組み合わせごとのRSSが測定される。
ステップS103において、物体検出装置40は、ステップS101の事前測定結果とステップS102の本測定結果とに基づいて、物体50の有無や物体50の場所を検出する。具体的には、物体検出装置40は、ステップS101の事前測定結果とステップS102の本測定結果との差分を計算し、差分がしきい値以上の場合に物体があると判断する。なお、差分は、送信ビームIDと受信ビームIDの組み合わせごとに計算され、同じ組み合わせの事前測定結果の受信信号強度RSSと本測定結果の受信信号強度RSSとの差の絶対値が差分となる。そして、送信ビームIDと受信ビームIDのいずれかの組み合わせにおける差分が予め設定されたしきい値以上の場合に物体があると判断する。逆に、差分がしきい値以上ではない場合、物体検出装置40は、物体がないと判断する。
例えば、送信ビームID=n、受信ビームID=mの組み合わせにおいて、事前測定結果の受信信号強度をRSS-nm(A)、本測定結果の受信信号強度をRSS-nm(B)とする。この場合、送信ビームID=n、受信ビームID=mの組み合わせにおける差分(nm)は式(1)で表される。
差分(nm)=|(RSS-nm(A))-(RSS-nm(B))|…(1)
ここで、|x|は、xの絶対値である。
そして、式(1)が次式を満たすか否かを判別する。
差分(nm)≧しきい値 …(2)
差分(nm)<しきい値 …(3)
差分(nm)が式(2)を満たす場合、送信ビームID=n、受信ビームID=mの組み合わせにおいて、物体50が有ると判断する。
逆に、差分(nm)が式(3)を満たす場合、送信ビームID=n、受信ビームID=mの組み合わせにおいて、物体50が無いと判断する。
ここで、送信ビームIDと受信ビームIDの組み合わせごとにビームパタンが決まっているので、物体50が検出されたときのビームパタンから物体50の場所の検出が可能である。
また、しきい値は予め設定される値であり、本実施形態では事前測定で得られた結果に基づいて、高い精度の物体検出が期待される値に設定される。例えば事前測定で得られた測定値に対する所定の変動率(例えば10%など)を決めておくことにより、式(4)のように、しきい値が設定される。
しきい値=(事前測定の測定値)×(変動率) …(4)
あるいは、事前測定を複数回行って得られた結果を統計処理することにより、しきい値が設定されてもよい。
また、上述の例では、送信ビームIDと受信ビームIDの組み合わせごとにしきい値が設定されるが、全ての組み合わせに共通のしきい値が設定されてもよい。
図5において、物体検出装置40は、ステップS102とステップS103の処理を繰り返すことにより、時間的に移動する動的な物体を検出することができる。具体的には、物体50の移動方向や移動速度などの検出が可能である。
図6は、事前測定結果または本測定結果のデータベースの一例を示す。図6において、図5で説明したステップS101の物体が無い状況での事前測定結果をデータベース42(事前測定データベース)、ステップS102の本測定結果をデータベース43(本測定データベース)とする。なお、図6において、行方向は、1からN(Nは正の整数)の送信ビームID、列方向は、1からM(Mは正の整数)の受信ビームIDをそれぞれ示す。
ここで、無線送信装置20および無線受信装置30は、送信ビームIDおよび受信ビームIDにそれぞれ対応するビームパタンを順番に設定して、送信ビームIDおよび受信ビームIDの組み合わせごとにRSSを測定する。そして、物体検出装置40は、事前測定および本測定のそれぞれについて、送信ビームIDおよび受信ビームIDの組み合わせごとのRSSの測定を行う。これにより、図6に示すような事前測定結果のデータベース42および本測定結果のデータベース43が得られる。
図6の例では、送信ビームID=1、受信ビームID=1の組み合わせにおける事前測定結果(または本測定結果)はRSS-11である。同様に、送信ビームID=1、受信ビームID=2の組み合わせにおける事前測定結果(または本測定結果)はRSS-12、送信ビームID=1、受信ビームID=Mの組み合わせにおける事前測定結果(または本測定結果)はRSS-1Mである。
このようにして、物体検出装置40は、送信ビームIDが1からNと受信ビームIDが1からMとのN×M個の組み合わせの事前測定結果または本測定結果のRSSのデータベース42またはデータベース43を作成する。そして、図5で説明したように、物体検出装置40は、検出対象の物体が無い状況での事前測定結果のデータベース42と、本測定結果のデータベース43とに基づいて、差分を計算することにより、物体50の有無および物体50の場所を検出する。
図7は、高精度な物体検出方法の処理手順の一例を示す。なお、図7で説明する処理は、図5で説明した処理と同様に、図1から図4で説明した無線送信装置20、無線受信装置30および物体検出装置40により実行される。図7では、図5の処理に対して有効エリアを抽出する処理が追加され、物体50を確実に検出できる有効エリアを設定することにより、物体検出の精度が向上する。
ここで、有効エリアとは、検出エリア15の中において、高い精度で物体を検出できるエリアである。図7の処理では、2つの事前測定を行う。
1つ目は、図5で説明したように、検出対象の物体が無い状況において事前測定を行う。そして、図6で説明したような事前測定結果のデータベース42を作成する。ここで、検出対象の物体が無い状況での事前測定結果を第1事前測定結果とし、このときのデータベース42をデータベース42(A)(第1事前測定データベース)とする。
2つ目は、事前情報として保存される検出エリア15の地図情報から検出エリア15をメッシュ化し、メッシュ化された各エリアに学習用の物体を配置して事前測定を行う。ここで、学習用の物体を配置して事前測定を行ったときの事前測定結果を第2事前測定結果とし、このときのデータベース42をデータベース42(B)(第2事前測定データベース)とする。なお、データベース42(B)は、学習用の物体を配置するエリアごとに得られる。
そして、物体検出装置40は、第1事前測定結果と学習用の物体が有る状況で第2事前測定結果とに基づいて、有効エリアのデータベースを作成する。具体的には、例えば、第1事前測定結果のデータベース42(A)と第2事前測定結果のデータベース42(B)との差分が物体の有無を検出するしきい値以上の変化があるメッシュ化された各エリアを有効エリアに設定する。そして、有効エリアに設定された第1事前測定結果のデータベース42(A)を有効エリアのデータベース42(C)として登録する。
以下、図7の処理について説明する。
ステップS201において、図5のステップS101と同様に、物体検出装置40は、検出対象の物体が無い状況において事前測定を行い、第1事前測定結果としてデータベース42(A)を作成する。
ステップS202において、物体検出装置40は、有効エリアの抽出を行う。有効エリアの抽出は、先に説明したように、メッシュ化された各エリアに学習用の物体を配置して事前測定を行い、第2事前測定結果としてデータベース42(B)を作成する。そして、物体検出装置40は、ステップS201の第1事前測定結果と第2事前測定結果とに基づいて、有効エリアのデータベース42(C)を作成して登録する。
ステップS203において、図5のステップS102と同様に、物体検出装置40は、本測定を行い、図6で説明したようなデータベース43を作成する。
ステップS204において、物体検出装置40は、ステップS202で登録した有効エリアのデータベース42(C)とステップS203の本測定結果のデータベース43とに基づいて、有効エリアにおける物体50の有無や物体50の場所を検出する。具体的な検出方法は、ステップS103と同じであるが、物体検出装置40は、有効エリアのデータベース42(C)とステップS203の本測定結果のデータベース43との差分を計算し、差分がしきい値以上の場合に物体があると判断する。
このようにして、図7の処理では、有効エリアのデータベース42(C)のみを参照して物体検出を行うので、図5の処理に比べて、より高い精度での物体検知が可能である。
次に、物体検出だけでなく、物体の位置を出力する方法について説明する。図7で説明した検出方法の拡張により、物体50の位置検出が可能である。
具体的には、物体検出装置40は、第1事前測定結果のデータベース42(A)とメッシュ化された各エリアに学習用の物体を配置したときの第2事前測定結果のデータベース42(B)との差分を求める。そして、物体検出装置40は、差分の絶対値が最も大きい(つまり変化が最も大きい)送信ビームIDと受信ビームIDとの組み合わせと、測定したときの学習用の物体の位置(メッシュ化されたエリアの位置)とを関連付けて記憶しておく。これにより、変化が最も大きい送信ビームIDと受信ビームIDとの組み合わせのエリアの位置が物体50の位置となる。このように、全てのメッシュの各エリアに学習用の物体を配置して上述の事前測定を行い、変化が最も大きい送信ビームIDと受信ビームIDとの組み合わせと、そのときのエリアの位置とを関連付けて位置データベースを作成しておく。
そして、物体検出装置40は、物体50が検出エリア15内にある状況で本測定を行い、本測定結果のデータベース43と第1事前測定結果のデータベース42(A)との差分の絶対値が最も大きい送信ビームIDと受信ビームIDの組み合わせを算出する。そして、物体検出装置40は、算出した送信ビームIDと受信ビームIDの組み合わせに対応するエリアの位置を位置データベースから取得し、取得したエリアの位置を物体50の位置として出力する。
なお、上述の実施形態では、無線送信装置20および無線受信装置30は1つの周波数チャネルを用いて各処理を実行するものとして説明したが、複数の周波数チャネルを用いて各処理を実行してもよい。これにより、さらなる検出精度の向上が可能となる。この場合、周波数チャネルごとに物体の複数の検出結果が得られるので、複数の検出結果を例えば統計処理することにより、検出精度が向上する。
また、周波数チャネルごとに有効エリアの位置が異なる場合、周波数チャネルごとの複数の有効エリアを複合して用いることができるので、高精度に検出できる有効エリアを広げることができる。
また、有効エリアに指定されない送信ビームIDおよび受信ビームIDの組み合わせがある場合に、当該組み合わせでの測定を省略することにより、検出処理の高速化が可能である。
以上のように、本発明に係る物体検出方法、物体検出装置および物体検出システムは、デバイスフリー型の物体検出において、無線通信システムで利用されるビームフォーミング機能を用いることにより、高い検出精度でコストの増加を抑えることができる。
10・・・物体検出システム;15・・・検出エリア;20・・・無線送信装置;21・・・アンテナ;22・・・送信部;23・・・ビーム制御部;30・・・無線受信装置;31・・・アンテナ;32・・・受信部;33・・・ビーム制御部;40・・・物体検出装置;41・・・解析部;50・・・物体

Claims (3)

  1. ビームフォーミング機能をそれぞれ有する無線送信装置および無線受信装置が出力する情報に基づいて検出エリア内の物体を物体検出装置により検出する物体検出方法であって、
    前記無線送信装置および前記無線受信装置は、前記物体が存在する前記検出エリアの周辺に設置され、前記ビームフォーミング機能は、任意の形状の電波放射特性を形成し、特定方向の電波の強弱を調整して任意のビームパタンの実現が可能なものであり、前記ビームパタンは、前記無線送信装置から送信される電波または前記無線受信装置により受信される電波の放射特性であり、
    前記無線送信装置は、予め決められた複数のビームパタンで無線信号を送信し、当該ビームパタンに対応する送信ビーム識別子を前記物体検出装置に出力し、
    前記無線受信装置は、前記無線送信装置が送信する無線信号を予め決められた複数のビームパタンで受信し、前記ビームパタンごとに受信信号強度を測定して、当該ビームパタンに対応する受信ビーム識別子と前記受信信号強度とを前記物体検出装置に出力し、
    前記物体検出装置は、前記無線送信装置および前記無線受信装置に接続され、前記無線送信装置から入力する送信ビーム識別子と、前記無線受信装置から入力する受信ビーム識別子および当該受信ビーム識別子に対応する前記受信信号強度とに基づいて、前記検出エリア内の物体を検出し、
    前記物体検出装置は、
    前記送信ビーム識別子と前記受信ビーム識別子との組み合わせごとに対応する受信信号強度のデータベースを作成し、
    前記検出エリア内に物体が無い場合の事前測定の前記データベースを第1事前測定データベースとして保持し、
    前記検出エリアをメッシュ化し、メッシュ化された各エリアに学習用の物体を配置した場合の事前測定の前記データベースを第2事前測定データベースとして保持し、前記第1事前測定データベースの前記受信信号強度と前記第2事前測定データベースの前記受信信号強度との差分の絶対値が予め決められたしきい値以上の変化がある前記エリアを有効エリアに設定し、
    前記検出エリア内の物体を検出する本測定の前記データベースを本測定データベースとして保持し、
    前記送信ビーム識別子および前記受信ビーム識別子の組み合わせごとの前記有効エリアに設定された前記第1事前測定データベースの前記受信信号強度と前記本測定データベースの前記受信信号強度とを比較して、前記検出エリア内の物体を検出する
    ことを特徴とする物体検出方法。
  2. ビームフォーミング機能をそれぞれ有する無線送信装置および無線受信装置が出力する情報に基づいて検出エリア内の物体を検出する物体検出装置において、
    前記無線送信装置および前記無線受信装置は、前記物体が存在する前記検出エリアの周辺に設置され、前記ビームフォーミング機能は、任意の形状の電波放射特性を形成し、特定方向の電波の強弱を調整して任意のビームパタンの実現が可能なものであり、前記ビームパタンは、前記無線送信装置から送信される電波または前記無線受信装置により受信される電波の放射特性であり、
    予め決められた複数のビームパタンで無線信号を送信する前記無線送信装置から、当該ビームパタンに対応する送信ビーム識別子を入力し、
    前記無線送信装置が送信する無線信号を予め決められた複数のビームパタンで受信し、当該ビームパタンごとの受信信号強度を測定する前記無線受信装置から、当該ビームパタンに対応する受信ビーム識別子と前記受信信号強度とを入力し、
    前記無線送信装置から入力する送信ビーム識別子と、前記無線受信装置から入力する受信ビーム識別子および当該受信ビーム識別子に対応する前記受信信号強度とに基づいて、前記検出エリア内の物体を検出する解析部を有し、
    前記解析部は、
    前記送信ビーム識別子と前記受信ビーム識別子との組み合わせごとに対応する受信信号強度のデータベースを作成し、
    前記検出エリア内に物体が無い場合の事前測定の前記データベースを第1事前測定データベースとして保持し、
    前記検出エリアをメッシュ化し、メッシュ化された各エリアに学習用の物体を配置した場合の事前測定の前記データベースを第2事前測定データベースとして保持し、前記第1事前測定データベースの前記受信信号強度と前記第2事前測定データベースの前記受信信号強度との差分の絶対値が予め決められたしきい値以上の変化がある前記エリアを有効エリアに設定し、
    前記検出エリア内の物体を検出する本測定の前記データベースを本測定データベースとして保持し、
    前記送信ビーム識別子および前記受信ビーム識別子の組み合わせごとの前記有効エリアに対応する前記第1事前測定データベースの前記受信信号強度と前記本測定データベースの前記受信信号強度とを比較して、前記検出エリア内の物体を検出する
    ことを特徴とする物体検出装置。
  3. ビームフォーミング機能をそれぞれ有する無線送信装置および無線受信装置が出力する情報に基づいて検出エリア内の物体を検出する物体検出装置を有する物体検出システムにおいて、
    前記無線送信装置および前記無線受信装置は、前記物体が存在する前記検出エリアの周辺に設置され、前記ビームフォーミング機能は、任意の形状の電波放射特性を形成し、特定方向の電波の強弱を調整して任意のビームパタンの実現が可能なものであり、前記ビームパタンは、前記無線送信装置から送信される電波または前記無線受信装置により受信される電波の放射特性であり、
    前記無線送信装置は、予め決められた複数のビームパタンで無線信号を送信し、当該ビームパタンに対応する送信ビーム識別子を前記物体検出装置に出力し、
    前記無線受信装置は、前記無線送信装置が送信する無線信号を予め決められた複数のビームパタンで受信し、前記ビームパタンごとに受信信号強度を測定して、当該ビームパタンに対応する受信ビーム識別子と前記受信信号強度とを前記物体検出装置に出力し、
    前記物体検出装置は、前記無線送信装置および前記無線受信装置に接続され、前記無線送信装置から入力する送信ビーム識別子と、前記無線受信装置から入力する受信ビーム識別子および当該受信ビーム識別子に対応する前記受信信号強度とに基づいて、前記検出エリア内の物体を検出し、
    前記物体検出装置は、
    前記送信ビーム識別子と前記受信ビーム識別子との組み合わせごとに対応する受信信号強度のデータベースを作成し、
    前記検出エリア内に物体が無い場合の事前測定の前記データベースを第1事前測定データベースとして保持し、
    前記検出エリアをメッシュ化し、メッシュ化された各エリアに学習用の物体を配置した場合の事前測定の前記データベースを第2事前測定データベースとして保持し、前記第1事前測定データベースの前記受信信号強度と前記第2事前測定データベースの前記受信信号強度との差分の絶対値が予め決められたしきい値以上の変化がある前記エリアを有効エリアに設定し、
    前記検出エリア内の物体を検出する本測定の前記データベースを本測定データベースとして保持し、
    前記送信ビーム識別子および前記受信ビーム識別子の組み合わせごとの前記有効エリアに設定された前記第1事前測定データベースの前記受信信号強度と前記本測定データベースの前記受信信号強度とを比較して、前記検出エリア内の物体を検出する
    ことを特徴とする物体検出システム。
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