JP7429332B2 - カチオン電着塗料組成物、電着塗装物および電着塗装物の製造方法 - Google Patents
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Description
[1]
アミン化エポキシ樹脂(A)と、
ブロックイソシアネート硬化剤(B)と、
顔料(C)と、
ポリアミジン化合物またはその疎水化変性体(D)と、を含み、
前記ポリアミジン化合物またはその疎水化変性体(D)は、下記一般式(I):
で表される構成単位を有する、カチオン電着塗料組成物。
[2]
前記ポリアミジン化合物の疎水化変性体が、構成単位(I)に加えて、不飽和ニトリルに由来する環化構造単位または以下の一般式(X):
(式中、R1およびR2はそれぞれ独立して、水素原子または炭素数1~3の炭化水素基であり、R3は置換または非置換の直鎖状または分枝状の炭素数3~12のアルキル基、または、置換または非置換の炭素数6~12の芳香族基のいずれかを少なくとも含む、疎水性構成単位である。)
で表される構造単位を有する、[1]に記載のカチオン電着塗料組成物。
[3]
前記ポリアミジン化合物またはその疎水化変性体(D)の固形分質量は、前記カチオン電着塗料組成物の固形分質量の0.2ppm以上1,200ppm以下である、[1]または[2]に記載のカチオン電着塗料組成物。
[4]
前記ポリアミジン化合物またはその疎水化変性体(D)の重量平均分子量は、5万以上である、[1]または[2]に記載のカチオン電着塗料組成物。
[5]
前記顔料(C)は、体質顔料を含む、[1]または[2]に記載のカチオン電着塗料組成物。
[6]
前記カチオン電着塗料組成物は、有機スズ化合物を含まないか、あるいは、有機スズ化合物の含有量が、0.25質量%以下である、[1]または[2]に記載のカチオン電着塗料組成物。
[7]
前記アミン化エポキシ樹脂(A)が、アミン化合物とエポキシ樹脂を反応させることで得られるアミン化エポキシ樹脂であり、
前記アミン化合物が、第1アミンと第2アミンとの2種類の組合せであり、
前記第1アミンが、式:
NH2-(CH2)n-NR11R12
(式中、R11およびR12は、同一または異なって、末端に水酸基を有してもよい炭素数1~6のアルキル基を表し、nは2~4の整数を表す。)
を有し、
前記第2アミンが式:
R13R14NH
(式中、R13およびR14は、同一または異なって、末端に水酸基を有する炭素数1~4のアルキル基を表す。)
を有する、か、または
前記アミン化合物は、ケチミン化合物およびジケチミン化合物からなる群から選択される1種または2種以上を含む、
[1]または[2]に記載のカチオン電着塗料組成物。
[8]
被塗物と、
前記被塗物上に、[1]または[2]に記載のカチオン電着塗料組成物により形成された電着塗膜と、を有する電着塗装物。
[9]
[1]または[2]に記載のカチオン電着塗料組成物に被塗物を浸漬した後、前記被塗物と対極との間に電圧を印加して、前記被塗物に未硬化の電着塗膜を形成する工程と、
前記未硬化の電着塗膜を75℃以上200℃以下の温度で加熱して、硬化された電着塗膜を得る工程と、を備える、電着塗装物の製造方法。
[10]
被塗物に電着前処理剤を付与する工程と、
カチオン電着塗料組成物に、前記電着前処理剤が付与された前記被塗物を浸漬し、次いで、前記被塗物と対極との間に電圧を印加して、前記被塗物に未硬化の電着塗膜を形成する工程と、
前記未硬化の電着塗膜を75℃以上200℃以下の温度で加熱して、硬化された電着塗膜を得る工程と、を備え、
前記カチオン電着塗料組成物は、アミン化エポキシ樹脂(A)と、ブロックイソシアネート硬化剤(B)と、顔料(C)と、ポリアミジン化合物またはその疎水化変性体(D)と、を含み、
前記ポリアミジン化合物またはその疎水化変性体(D)は、下記一般式:
で表される構成単位を有する、電着塗装物の製造方法。
本実施形態に係るカチオン電着塗料組成物(以下、単に塗料組成物と称する場合がある。)は、アミン化エポキシ樹脂(A)と、ブロックイソシアネート硬化剤(B)と、顔料(C)と、ポリアミジン化合物またはその疎水化変性体(D)と、を含む。
前記ポリアミジン化合物またはその疎水化変性体(D)は、下記一般式:
で表される構成単位を有する。
アミン化エポキシ樹脂(A)は塗膜形成樹脂である。アミン化エポキシ樹脂は、ブロック化ポリイソシアネート硬化剤とともに、樹脂エマルションの形態で塗料組成物に含まれる。アミン化エポキシ樹脂(A)において、エポキシ樹脂の少なくとも1つのオキシラン環(「エポキシ基」ともいう。)がアミン化されている。
(1)200ml三角フラスコにアミン化エポキシ樹脂を500mg精秤する。
(2)氷酢酸約50mlを加え、均一に溶解する。
(3)指示薬(メチルバイオレット溶液)を5~6滴加え、均一に攪拌する。
(4)0.1N過塩素酸酢酸溶液で滴定していき、明緑色となった点を終点とする。
(上記(3)および(4)は電位差滴定に置き換えてもよい。)
第1アミンが、式:
NH2-(CH2)n-NR11R12 (1)
(式(1)中、R11およびR12が、同一または異なって、末端に水酸基を有してもよい炭素数1~6のアルキル基を表し、nは2~4の整数を表す。)
を有し、
第2アミンが式:
R13R14NH (2)
(式(2)中、R13およびR14が、末端に水酸基を有する炭素数1~4のアルキル基を表す。)
を有するものを用いる態様が挙げられる。これらのアミン化合物を用いると、まず、第1アミンの一級アミノ基がエポキシ樹脂と反応して消費され、残るアミノ基は二級アミノ基だけになり、これがエポキシ樹脂のエポキシ基と反応するので、反応性に優劣が無く均等に反応が進んで、分子量分布を制御できると考えている。第1アミンに存在する三級アミノ基あるいは二級アミノ基の反応で生じた三級アミノ基も、エポキシ基と反応して4級アンモニウム基になることも考えられるが、この反応は少ないと考えられる。
塗料組成物は、必要に応じて、アミン化エポキシ樹脂(A)以外のアミン化樹脂、例えば、アミン化アクリル樹脂、アミン化ポリエステル樹脂を含んでもよい。塗料組成物は、また、上記アミン化樹脂以外の他の塗膜形成樹脂を含んでもよい。他の塗膜形成樹脂としては、例えば、水酸基含有アクリル樹脂、水酸基含有ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ブタジエン系樹脂、フェノール樹脂、キシレン樹脂が挙げられる。塗料組成物に含まれるすべての硬化性化樹脂のうち、80質量%以上、さらには90質量%以上、特には100質量%が、アミン化エポキシ樹脂(A)であってよい。
ブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)(以下、単に硬化剤(B)と称する場合がある。)もまた、電着塗膜を構成する。ブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)は、アミン化エポキシ樹脂(A)のアミン基と優先的に反応し、さらに水酸基と反応して、アミン化エポキシ樹脂(A)を硬化させる。ブロックイソシアネート硬化剤(B)は、ポリイソシアネートを、封止剤でブロック化することによって調製することができる。
顔料は、塗料組成物において一般的に用いられる顔料である。顔料としては、例えば、チタンホワイト(二酸化チタン)、カーボンブラックおよびベンガラなどの着色顔料;カオリン、タルク、ケイ酸アルミニウム、炭酸カルシウム、マイカおよびクレーなどの体質顔料;リン酸鉄、リン酸アルミニウム、リン酸カルシウム、トリポリリン酸アルミニウム、およびリンモリブデン酸アルミニウム、リンモリブデン酸アルミニウム亜鉛などの防錆顔料が挙げられる。エッジ部防錆性がより向上し得る点で、塗料組成物は体質顔料を含んでいてよい。体質顔料は、環状ポリアミジン化合物と適度に相互作用し得る。
顔料分散樹脂は、顔料を分散させるための樹脂である。顔料分散樹脂としては、例えば、四級アンモニウム基、三級スルホニウム基および一級アミノ基から選択される少なくとも1種を有する変性エポキシ樹脂などの、カチオン基を有する顔料分散樹脂が挙げられる。顔料分散樹脂の具体例としては、四級アンモニウム基含有エポキシ樹脂、三級スルホニウム基含有エポキシ樹脂が挙げられる。水性溶媒としては、例えば、イオン交換水、少量のアルコール類を含むイオン交換水が挙げられる。
環状ポリアミジン化合物またはその疎水化変性体(D)は、下記一般式:
で表される構成単位を有する。
(上記一般式(II)中、R4、R5およびR6は、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1~3の炭化水素基である。)
この一般式の(II)の共重合体は、各モノマーが交互に重合した状態を表しているが、実際は以下のN-ビニルカルボン酸アミドからの構成単位(III)と、不飽和ニトリルからの構成単位(IV)と、がランダムに結合して構成されているものである:
(上記式(III)および(IV)中、R4~R6は、前記と同意義。)
この反応式から明らかなように、二つのニトリル基(CN)が環化して、上記のような窒素原子含有6員環構造(アミノピリジン構造または6員環ピリジン誘導体様構造)が形成され、このニトリル環化構造単位が他部分と比較して疎水性が高くなっているため、疎水化することができる。
塗料組成物は、硬化触媒を含んでもよい。硬化触媒は特に限定されず、塗料分野において公知のものが使用できる。硬化触媒としては、例えば、有機スズ化合物、ビスマス化合物が挙げられる。有機スズ化合物としては、例えば、ジブチル錫オキサイド、ジオクチル錫オキサイド、ジオクチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジベンゾエート、ジオクチル錫ジベンゾエートが挙げられる。ビスマス化合物としては、酸化ビスマス、水酸化ビスマス、次サリチル酸ビスマス、次硝酸ビスマスが挙げられる。
塗料組成物は、さらに亜硝酸金属塩を含んでもよい。亜硝酸金属塩によって、エッジ部防錆性がより向上し得る。亜硝酸金属塩としては、アルカリ金属の亜硝酸塩またはアルカリ土類金属の亜硝酸塩が好ましく、アルカリ土類金属の亜硝酸塩がより好ましい。亜硝酸金属塩としては、例えば、亜硝酸カルシウム、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウム、亜硝酸マグネシウム、亜硝酸ストロンチウム、亜硝酸バリウム、亜硝酸亜鉛が挙げられる。
塗料組成物は、必要に応じて、塗料分野において一般的に用いられている添加剤、例えば、有機溶媒、乾き防止剤、消泡剤などの界面活性剤、アクリル樹脂微粒子などの粘度調整剤、はじき防止剤、無機防錆剤を含んでよい。有機溶媒としては、例えば、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノエチルヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテルが挙げられる。無機防錆剤としては、例えば、バナジウム塩、銅、鉄、マンガン、マグネシウム、カルシウム塩が挙げられる。
塗料組成物は、塗膜形成樹脂(代表的には、アミン化エポキシ樹脂(A))および硬化剤(代表的には、ブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B))を含む樹脂エマルション、顔料(C)を含む顔料分散ペースト、および、環状ポリアミジン化合物またはその疎水化変性体(D:以下、単に「環状ポリアミジン化合物(D)」と表すと、「環状ポリアミジンまたはその疎水化変性体(D)」を表すこともある。)を、通常用いられる方法により混合することによって、調製される。
樹脂エマルションは、アミン化エポキシ樹脂(A)およびさらにその他の塗膜形成樹脂、ならびに、ブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)およびさらにその他の硬化剤のそれぞれを、有機溶媒中に溶解させて溶液を調製し、これらの溶液を混合した後、中和酸を用いて中和することにより、調製することができる。
顔料分散ペーストは、顔料分散樹脂および顔料を混合して調製される。顔料分散ペースト中の顔料分散樹脂の固形分質量は特に限定されず、例えば、顔料100質量部に対して20質量部以上100質量部以下であってよい。
塗料組成物を用いて被塗物に対し電着塗装することによって、電着塗膜が形成される。
電着塗膜を有する電着塗装物は、本実施形態に係るカチオン電着塗料組成物中に被塗物を浸漬した後、被塗物と対極との間に電圧を印加して、被塗物に未硬化の電着塗膜を形成する工程と、塗膜を75℃以上200℃以下の温度で加熱して、硬化された電着塗膜を得る工程と、を備える方法(製造方法1)により製造される。
カチオン電着塗料組成物中に被塗物を浸漬した後、被塗物を陰極として、対極(陽極)との間に電圧を印加する。これにより、未硬化の電着塗膜が被塗物上に析出する。
電圧は、例えば、50V以上450V以下である。浴液温度は、例えば、10℃以上45℃以下である。電圧を印加する時間は特に限定されず、例えば、2分以上5分以下である。
被塗物の材質は特に限定されず、通電可能であればよい。被塗物の形状も特に限定されず、平板状であってよく、複雑な立体形状であってよい。被塗物としては、例えば、冷延鋼板、熱延鋼板、ステンレス、電気亜鉛めっき鋼板、溶融亜鉛めっき鋼板、亜鉛-アルミニウム合金系めっき鋼板、亜鉛-鉄合金系めっき鋼板、亜鉛-マグネシウム合金系めっき鋼板、亜鉛-アルミニウム-マグネシウム合金系めっき鋼板、アルミニウム系めっき鋼板、アルミニウム-シリコン合金系めっき鋼板、錫系めっき鋼板、およびこれらに化成処理(例えば、リン酸塩、ジルコニウム塩などを用いた表面処理)を施したものが挙げられる。リン酸塩で化成処理する場合、化成処理の前に、被塗物を亜鉛系、チタン系、マンガン系の表面調整剤で表面調整処理してもよい。これにより、リン酸亜鉛皮膜の結晶がより緻密になる。
形成された未硬化の電着塗膜を、必要に応じて水洗した後、75℃以上200℃以下の温度で加熱する。これにより、硬化反応が生じて、硬化した電着塗膜が得られる。
硬化温度は、100℃以上であってよく、110℃以上であってよい。硬化温度は、例えば180℃以下であってよく、150℃以下であってよい。加熱時間は特に限定されず、例えば、10分から30分である。
電着塗装物は、被塗物と、被塗物上に、上記のカチオン電着塗料組成物により形成された電着塗膜と、を有する。電着塗膜は硬化している。電着塗装物は、例えば、上記の方法により製造される。電着塗装物は、防錆性、特にエッジ部防錆性に優れる。電着塗装物は、さらに、良好な外観を有する。
環状ポリアミジン化合物の作用効果を考慮すると、環状ポリアミジン化合物は、電着塗装の前処理剤(電着前処理剤)として用いられてもよい。環状ポリアミジン化合物を含む電着前処理層は、エッジ部にも析出するため、優れたエッジ部防錆性を有する塗膜が得られる。
被塗物に環状ポリアミジン化合物またはその疎水化変性体(D)を含む電着前処理剤を付与する。電着前処理剤は、例えば、環状ポリアミジン化合物またはその疎水化変性体(D)の水溶液である。環状ポリアミジン化合物の濃度は、例えば10質量%である。
カチオン電着塗料組成物中に、電着前処理剤が付与された被塗物を浸漬した後、被塗物を陰極として、対極(陽極)との間に電圧を印加する。これにより、未硬化の電着塗膜が、環状ポリアミジン化合物またはその疎水化変性体(D)を含む膜を介して、被塗物上に析出する。印加条件は、製造方法1と同様であってよい。
形成された未硬化の電着塗膜を、必要に応じて水洗し、75℃以上200℃以下の温度で加熱する。これにより、硬化反応が生じて、硬化した電着塗膜が得られる。硬化条件は、製造方法1と同様であってよい。
製造方法2により、被塗物と、被塗物上に形成された環状ポリアミジン化合物またはその疎水化変性体(D)を含む電着前処理層と、アミン化エポキシ樹脂(A)、ブロックイソシアネート硬化剤(B)および顔料(C)を含むカチオン電着塗料組成物により形成される電着塗膜と、を含む電着塗装物が得られる。
反応容器に、ブチルセロソルブ26部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品名DER-331J、ダウケミカル社製)940部、ビスフェノールA380部、フェノール58部、ジメチルベンジルアミン2部を加え、内部の温度を120℃に保持した。エポキシ当量が1100g/eqになるまで反応させた後、反応容器内の温度が110℃になるまで冷却した。ジエタノールアミン(DETA)60部、N-メチルエタノールアミン(MMA)20部、ジエチレントリアミンジケチミン(ジケチミン:固形分73%のメチルイソブチルケトン溶液)85部を添加し、140℃で1時間反応させることにより、アミン化エポキシ樹脂を得た。
ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(ポリメリックMDI)1370部およびメチルイソブチルケトン(MIBK)732部を反応容器に仕込み、これを60℃まで加熱した。ここに、ブチルジグリコールエーテル300部、ブチルセロソルブ1330を60℃で2時間かけて滴下した。さらに75℃で4時間加熱した後、IRスペクトルの測定において、イソシアネート基に基づく吸収が消失したことを確認した。放冷後、MIBK27部を加えてブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)を得た。
撹拌装置、冷却管、窒素導入管及び温度計を装備した反応容器に、イソホロンジイソシアネート2220部およびメチルイソブチルケトン342.1部を仕込んだ。50℃に昇温して、さらにジブチル錫ラウレート2.2部を投入し、60℃に昇温して、さらにメチルエチルケトンオキシム878.7部を投入した。その後、60℃で1時間保温し、NCO当量が348となっていることを確認し、ジメチルエタノールアミン890部をさらに投入した。さらに、60℃で1時間保温し、IRでNCOピークが消失していることを確認した。次いで、60℃を超えないよう冷却しながら、50%乳酸1872.6部および脱イオン水495部を投入して四級化剤を得た。
サンドグラインドミルに製造例3で得た顔料分散樹脂1,200部、カーボンブラック3部、カオリン620部、二酸化チタン500部、酸化ビスマス70部、脱イオン水1100を入れ、粒度10μm以下になるまで分散して、顔料分散ペーストA(固形分50%)を得た。
サンドグラインドミルに製造例3で得た顔料分散樹脂1,500部、カーボンブラック18部、カオリン680部、二酸化チタン590部、有機スズ90部、脱イオン水570部を入れ、粒度10μm以下になるまで分散して、顔料分散ペーストB(固形分52%)を得た。
(1)カチオン電着塗料組成物A1の調製
ステンレス容器に、イオン交換水1394g、以下のようにして調製した樹脂エマルション560gおよび顔料分散ペーストA41gを添加した。その後、40℃で16時間エージングした。さらに、ポリアミジン化合物(D1)(ハイモ株式会社、ハイモロックZP-700、重量平均分子量300万、アクリロニトリル・N-ビニルホルムアミド共重合物の部分加水分解物、構成単位(I)構成単位(I+II)の割合:I/I+II=30~40%)の2%水溶液を、その固形分量がカチオン電着塗料組成物の固形分質量の25ppmになるように、添加して、カチオン電着塗料組成物A1を得た。
製造例1で得たアミン化エポキシ樹脂(A)400g(固形分)と、製造例2で得たブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)160g(固形分)とを混合し、エチレングリコールモノ-2-エチルヘキシルエーテルを固形分に対して3%(15g)になるように添加した。次にギ酸を中和率40%になるように加えて中和し、イオン交換水を加えてゆっくり希釈して樹脂エマルションを得た。
被塗物として冷延鋼板(JIS G3141、SPCC-SD)を準備した。この鋼板を、サーフクリーナーEC90(日本ペイント・サーフケミカルズ社製)中に50℃で2分間浸漬して、脱脂処理した。続いて、サーフダインEC3200(日本ペイント・サーフケミカルズ社製、ジルコニウム化成処理剤)に35℃で90秒浸漬した。その後、脱イオン水による水洗を行った。
ポリアミジン化合物(D1)の添加量を100ppmとしたこと以外、実施例1と同様にして、カチオン電着塗料組成物A2を調製し、電着塗装物を作製した。
ポリアミジン化合物(D1)に替えて、環状ポリアミジン化合物(D2)(ハイモ株式会社、ハイモロックPVAD、重量平均分子量10万、アクリロニトリル・N-ビニルホルムアミド共重合物の部分加水分解物、構成単位(I)構成単位(I+II)の割合:I/I+II=30~40%)を100ppm添加したこと以外、実施例1と同様にして、カチオン電着塗料組成物A3を調製し、電着塗装物を作製した。
ポリアミジン化合物(D2)を1,000ppm添加したこと以外、実施例1と同様にして、カチオン電着塗料組成物A4を調製し、電着塗装物を作製した。
顔料分散ペーストAに替えて顔料分散ペーストBを用いたこと、および、ポリアミジン化合物(D1)を添加しなかったこと以外、実施例1と同様にして、カチオン電着塗料組成物a1を得て、電着塗装物を作製した。
比較例1で調製されたカチオン電着塗料組成物a1に、ポリビニルホルムアミド(重量平均分子量300万)を、その固形分量がカチオン電着塗料組成物a2の固形分質量の100ppmになるように添加して、カチオン電着塗料組成物a2を得た。これを用いて、実施例1と同様にして、電着塗装物を作製した。
比較例1で調製されたカチオン電着塗料組成物a1に、ポリN-ビニルアセトアミド(重量平均分子量5万)を、その固形分量がカチオン電着塗料組成物a3の固形分質量の100ppmになるように添加して、カチオン電着塗料組成物a3を得た。これを用いて、実施例1と同様にして、電着塗装物を作製した。
上記実施例1~4および比較例1~3で得られた電着塗装物の塗膜の外観(表面粗さRaでの評価)およびエッジ防錆性について、以下の方法で評価した。結果を表1に示す。表1には、ポリアミジン化合物、ポリビニルホルムアミドまたはポリN-ビニルアセトアミドの電着塗料中への配合量も記載している。
JIS-B0601に準拠した方法により、評価型表面粗さ測定機(Mitsutoyo社製、SURFTEST SJ-201P)を用いて、硬化電着塗膜の粗さ曲線の算術平均粗さ(Ra)を測定した。2.5mm幅カットオフ(区画数5)を入れたサンプルを用いて7回測定し、上下消去平均によりRa値(μm)を得た。Ra値が小さい程、凹凸が少なく、塗膜外観が良好である。
被塗物を、冷延鋼板(JIS G3141、SPCC-SD)からL型専用替刃(LB10K:オルファ株式会社製、長さ100mm、幅18mm、厚さ0.5mm)に変更したこと以外は、上記と同様の手順で、膜厚20μmの硬化電着塗膜を有する試験片を作製した。
この試験片に対して、JIS Z 2371(2000)に準拠した塩水噴霧試験(35℃×72時間)を行い、被塗物のエッジ部に発生した錆の個数を調べた。
最良:錆が10個未満
良:錆が10個以上20個未満
可:錆が20個以上50個未満
不良:錆が50個以上100個未満
不可:錆が100個以上
比較例1は、本開示におけるポリアミジン化合物の添加剤を含まない例である。この例では、エッジ防錆性が劣ることが確認された。
比較例2、3は、エッジ防錆性向上用添加剤として知られる化合物(ポリビニルホルムアミド、ポリN-ビニルアセトアミド)を含む例である。この例では、エッジ防錆性は向上した一方で、表面粗さが顕著に高くなり、塗膜外観が劣ることとなった。
(1)電着前処理剤の調製
ポリアミジン化合物(D1)の100ppm水溶液を調製した。
ポリアミジン化合物(D1)を添加しなかったこと以外、実施例1と同様にして、カチオン電着塗料組成物Bを調製した。
冷延鋼板に対して、実施例1と同様にして、ジルコニウム化成処理剤を用いた化成処理を行った。次いで、電着前処理剤に上記の鋼板を全て埋没させて、すぐに引き上げた。
続いて、電着前処理剤が付与された鋼板に、カチオン電着塗料組成物Bを用いたこと以外は実施例1と同様にして、膜厚20μmの硬化電着塗膜を形成し、電着塗装物を得た。
電着前処理剤を、以下のように電析により鋼板に付与したこと以外、実施例5と同様にして、膜厚20μmの硬化電着塗膜を有する電着塗装物を得た。
電着前処理剤に鋼板を全て埋没させた後、直ちに電圧の印加を開始した。電圧は、30秒間昇圧し180Vに達してから30秒間保持する条件で印加した。これにより、被塗物上に電着前処理剤を含む膜を析出させた。
電着前処理剤として、ポリビニルホルムアミド(重量平均分子量300万)の100ppm水溶液を用いたこと以外、実施例5と同様にして、電着前処理剤を付与した後、硬化電着塗膜を形成し、電着塗装物を得た。
(1)電着前処理剤の調製
電着前処理剤として、ポリN-ビニルアセトアミド(重量平均分子量5万)の100ppm水溶液を用いたこと以外、実施例5と同様にして、電着前処理剤を付与した後、硬化電着塗膜を形成し、電着塗装物を得た。
上記実施例5~6および比較例4~6で得られた電着塗装物の塗膜の外観(表面粗さRaでの評価)およびエッジ防錆性について、表1で測定した方法で評価した。結果を表2に示す。表2には、ポリアミジン化合物、ポリビニルホルムアミドまたはポリN-ビニルアセトアミドの電着塗料中への配合量も記載している。また、表2には、比較例1も比較のために乗せている。
ポリアミジン化合物(D1)を2ppm添加したこと以外、実施例1と同様にして、カチオン電着塗料組成物を調製し、電着塗装物を作製した。
ポリアミジン化合物(D1)を10ppm添加したこと以外、実施例1と同様にして、カチオン電着塗料組成物を調製し、電着塗装物を作製した。
上記実施例7および8で得られた電着塗装物の塗膜の外観(表面粗さRaでの評価)およびエッジ防錆性について、表1で測定した方法で評価した。結果を表3に示す。表3には、ポリアミジン化合物、ポリビニルホルムアミドまたはポリN-ビニルアセトアミドの電着塗料中への配合量も記載している。
反応容器に、ブチルセロソルブ26部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品名DER-331J、ダウケミカル社製)940部、ビスフェノールA380部、フェノール58部、ジメチルベンジルアミン2部を加え、内部の温度を120℃に保持した。エポキシ当量が1100g/eqになるまで反応させた後、反応容器内の温度が110℃になるまで冷却した。ジエタノールアミン(DETA)60部、N-メチルエタノールアミン(MMA)20部、ジエチレントリアミンジケチミン(ジケチミン:固形分73%のメチルイソブチルケトン溶液)85部を添加し、140℃で1時間反応させることにより、アミン化エポキシ樹脂(A1)を得た。
ブチルセロソルブ12部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品名DER-331J、ダウケミカル社製)940部、ビスフェノールA325部、フェノール4.2部、ジメチルベンジルアミン2部を加え、反応容器内の温度を120℃に保持し、エポキシ当量が620g/eqになるまで反応させた後、反応容器内の温度が110℃になるまで冷却した。ついでジエタノールアミン(DETA)110部、ジエチルアミノプロパンジアミン(DEAPA)70部の混合物を添加し、140℃で1時間反応させることにより、アミン化エポキシ樹脂(A2)を得た。
ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(ポリメリックMDI)1370部およびメチルイソブチルケトン(MIBK)732部を反応容器に仕込み、これを60℃まで加熱した。ここに、ブチルジグリコールエーテル300部、ブチルセロソルブ1330を60℃で2時間かけて滴下した。さらに75℃で4時間加熱した後、IRスペクトルの測定において、イソシアネート基に基づく吸収が消失したことを確認した。放冷後、MIBK27部を加えてブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)を得た。
アミン化エポキシ樹脂(A1)400g(固形分)と、製造例2で得たブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)160g(固形分)とを混合し、エチレングリコールモノ-2-エチルヘキシルエーテルを固形分に対して3%(15g)になるように添加した。次にギ酸を中和率40%になるように加えて中和し、イオン交換水を加えてゆっくり希釈して樹脂エマルション(1)を得た。
アミン化エポキシ樹脂(A2)400g(固形分)と、製造例2で得たブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)160g(固形分)とを混合し、エチレングリコールモノ-2-エチルヘキシルエーテルを固形分に対して3%(15g)になるように添加した。次にギ酸を中和率40%になるように加えて中和し、イオン交換水を加えてゆっくり希釈して樹脂エマルション(2)を得た。
撹拌装置、冷却管、窒素導入管及び温度計を装備した反応容器に、イソホロンジイソシアネート2220部およびメチルイソブチルケトン342.1部を仕込んだ。50℃に昇温して、さらにジブチル錫ラウレート2.2部を投入し、60℃に昇温して、さらにメチルエチルケトンオキシム878.7部を投入した。その後、60℃で1時間保温し、NCO当量が348となっていることを確認し、ジメチルエタノールアミン890部をさらに投入した。さらに、60℃で1時間保温し、IRでNCOピークが消失していることを確認した。次いで、60℃を超えないよう冷却しながら、50%乳酸1872.6部および脱イオン水495部を投入して四級化剤を得た。
サンドグラインドミルに製造例3で得た顔料分散樹脂1,200部、カーボンブラック3部、カオリン620部、二酸化チタン500部、酸化ビスマス70部、脱イオン水1100を入れ、粒度10μm以下になるまで分散して、顔料分散ペーストA(固形分50%)を得た。
(1)アミン化剤の調製
反応容器にジエタノールアミン179部を加え、50度まで昇温しビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品名DER-331J、ダウケミカル社製)320部を加えた。その後、110度に保持し、エポキシ当量が290g/eq になるまで反応させた後、80度まで冷却し、90%酢酸17部を加えた。10分間撹拌した後、脱イオン水420部を加えて、アミン基を導入したエポキシ樹脂を得た。
ポリアミジン(ハイモ株式会社、ハイモロックZP-700、重量平均分子量300万、アクリロニトリル・N-ビニルホルムアミド共重合物の部分加水分解物、構成単位(I)構成単位(I+II)の割合:I/I+II=30~40%)1部、脱イオン水 499部を反応容器内に加えて撹拌し2%水溶液を調製した。その後、反応容器内の温度を90度に保持し、90%酢酸 1部、そしてアミン触媒として上記で調製したアミン基を導入したエポキシ樹脂 30部加えて60時間加温することで、不飽和ニトリル環化セグメント(二つのニトリル基(CN)が環化した)単位を有するポリアミジン化合物(ポリアミジン化合物の疎水化変性体)である添加剤Aを得た。
ポリアミジン(ハイモ株式会社、ハイモロックZP-700、重量平均分子量300万、アクリロニトリル・N-ビニルホルムアミド共重合物の部分加水分解物、構成単位(I)構成単位(II)の割合:I/I+II=30~40%)35部、NaOH 1部、脱イオン水 2947部、クロロヘキサン40部を反応容器内に加えて30分撹拌した。その後、反応容器内の温度を90度に保持し15時間攪拌することで、前記一般式(X)の疎水性構成単位R3がヘキサニル基であるポリアミジン化合物(ポリアミジン化合物の疎水化変性体)である添加剤Bを得た。
エポキシ当量220g/当量である液状エポキシ樹脂33.6部を反応器に入れ、撹拌しながら50℃に加熱した後、ジアルキルアミン5.1部を加えてさらに1時間撹拌した。
別の容器で、メチルイソブチルケトン50部およびイソホロンジイソシアネート11.2部を混合し、混合物を撹拌しながら70℃に加熱した。
次いで、上記液状エポキシ樹脂およびジアルキルアミンの反応混合物を1.5時間かけて加え、70で1時間撹拌して反応させて、カチオン化剤を得た。
ポリビニルアルコール(クラレ社製、Mowiol)99部および上記カチオン化剤1部を混合して、ポリビニルアルコール(PVA)中間体を得た。
その後、撹拌混合物にイソブタノール9.4部を加えて、105℃に冷却した後、ジエチレントリアミンとメチルイソブチルケトンとの反応物であるポリアミン2.2部を加え、カチオン化剤を調製した。
アルコキシル化ポリエチレンイミン(Sokalan HP-20、BASF社製)を、添加剤Dとして用いた。
撹拌器、温度計、冷却管を有する反応装置を準備し、エポキシ当量475のビスフェノールA型エポキシ樹脂950部、プロピレングリコールメチルエーテルを588部を仕込み、撹拌下で110℃に加熱し、エポキシ樹脂を溶解させた。これを80℃に冷却し、ジケチミン化合物(メチルエチルケトン2モルとジエチレントリアミン1モルとを加熱し、脱水縮合によって得られたもの)422部を加え、80℃で2時間保持した後、酢酸12部と脱イオン水180部を加え、80℃で1時間反応させて固形分濃度70%で、1分子当たり4個の1級アミノ基を含有するエポキシ樹脂誘導体(e1)を得た。
ポリビニルホルムアミド(三菱ケミカル社製、KP8040)1部を、脱イオン水99部に溶解し撹拌することにより、ポリビニルポリアミド/ポリアミン共重合体1%水溶液である添加剤Fを得た。
ステンレス容器に、イオン交換水1394部、製造例3-2で調製した樹脂エマルション(2)560部、製造例5で調製した顔料分散ペースト41部部を加え、その後40℃で16時間エージングした。
次いで、製造例16-1で調製した添加剤Aを、その固形分量がカチオン電着塗料組成物の固形分質量の10ppmとなる量で添加して、カチオン電着塗料組成物を調製した。
樹脂エマルションおよび/または添加剤の種類などを下記表4に示すものに変更したこと以外は、実施例11と同様の手順により、カチオン電着塗料組成物を調製した。
外観(表面粗さRa)およびエッジ防錆性評価
上記実施例1~7および比較例1~5の評価で実施した「(1)外観評価」および「(2)エッジ部防錆性評価」と同様の手順および評価項目により、評価した。評価結果を下記表4に示す。
実施例11~14および比較例11~14のカチオン電着塗料組成物の調製で用いた樹脂エマルション10部に対して、各実施例または比較例で用いた添加剤A~Fいずれかを0.3部加えて混合した。得られた混合物を40℃で24時間静置した後、下記基準で目視評価を行った。
評価基準
〇:分離発生が確認されない
×:分離発生が確認される
[1]
アミン化エポキシ樹脂(A)と、
ブロックイソシアネート硬化剤(B)と、
顔料(C)と、
ポリアミジン化合物またはその疎水化変性体(D)と、を含み、
前記ポリアミジン化合物またはその疎水化変性体(D)は、下記一般式(I):
で表される構成単位を有する、カチオン電着塗料組成物。
[2]
前記ポリアミジン化合物の疎水化変性体が、構成単位(I)に加えて、不飽和ニトリルに由来する環化構造単位または以下の一般式(X):
(式中、R1およびR2はそれぞれ独立して、水素原子または炭素数1~3の炭化水素基であり、R3は置換または非置換の直鎖状または分枝状の炭素数3~12のアルキル基、または、置換または非置換の炭素数6~12の芳香族基のいずれかを少なくとも含む、疎水性構成単位である。)
で表される構造単位を有する、[1]に記載のカチオン電着塗料組成物。
[3]
前記ポリアミジン化合物またはその疎水化変性体(D)の固形分質量は、前記カチオン電着塗料組成物の固形分質量の0.2ppm以上1,200ppm以下である、[1]または[2]に記載のカチオン電着塗料組成物。
[4]
前記ポリアミジン化合物またはその疎水化変性体(D)の重量平均分子量は、5万以上である、[1]~[3]のいずれかに記載のカチオン電着塗料組成物。
[5]
前記顔料(C)は、体質顔料を含む、[1]~[4]のいずれかに記載のカチオン電着塗料組成物。
[6]
前記カチオン電着塗料組成物は、有機スズ化合物を含まないか、あるいは、有機スズ化合物の含有量が、0.25質量%以下である、[1]~[5]のいずれかにに記載のカチオン電着塗料組成物。
[7]
前記アミン化エポキシ樹脂(A)が、アミン化合物とエポキシ樹脂を反応させることで得られるアミン化エポキシ樹脂であり、
前記アミン化合物が、第1アミンと第2アミンとの2種類の組合せであり、
前記第1アミンが、式:
NH2-(CH2)n-NR11R12
(式中、R11およびR12は、同一または異なって、末端に水酸基を有してもよい炭素数1~6のアルキル基を表し、nは2~4の整数を表す。)
を有し、
前記第2アミンが式:
R13R14NH
(式中、R13およびR14は、同一または異なって、末端に水酸基を有する炭素数1~4のアルキル基を表す。)
を有する、か、または
前記アミン化合物は、ケチミン化合物およびジケチミン化合物からなる群から選択される1種または2種以上を含む、
[1]~[6]のいずれかに記載のカチオン電着塗料組成物。
[8]
被塗物と、
前記被塗物上に、[1]~[7]のいずれかに記載のカチオン電着塗料組成物により形成された電着塗膜と、を有する電着塗装物。
[9]
[1]~[7]のいずれかに記載のカチオン電着塗料組成物に被塗物を浸漬した後、前記被塗物と対極との間に電圧を印加して、前記被塗物に未硬化の電着塗膜を形成する工程と、
前記未硬化の電着塗膜を75℃以上200℃以下の温度で加熱して、硬化された電着塗膜を得る工程と、を備える、電着塗装物の製造方法。
[10]
被塗物に電着前処理剤を付与する工程と、
カチオン電着塗料組成物に、前記電着前処理剤が付与された前記被塗物を浸漬し、次いで、前記被塗物と対極との間に電圧を印加して、前記被塗物に未硬化の電着塗膜を形成する工程と、
前記未硬化の電着塗膜を75℃以上200℃以下の温度で加熱して、硬化された電着塗膜を得る工程と、を備え、
前記カチオン電着塗料組成物は、アミン化エポキシ樹脂(A)と、ブロックイソシアネート硬化剤(B)と、顔料(C)と、ポリアミジン化合物またはその疎水化変性体(D)と、を含み、
前記ポリアミジン化合物またはその疎水化変性体(D)は、下記一般式:
で表される構成単位を有する、電着塗装物の製造方法。
Claims (9)
- 前記ポリアミジン化合物またはその疎水化変性体(D)の固形分質量は、前記カチオン電着塗料組成物の固形分質量の0.2ppm以上1,200ppm以下である、請求項1に記載のカチオン電着塗料組成物。
- 前記ポリアミジン化合物またはその疎水化変性体(D)の重量平均分子量は、5万以上である、請求項1または2に記載のカチオン電着塗料組成物。
- 前記顔料(C)は、体質顔料を含む、請求項1または2に記載のカチオン電着塗料組成物。
- 前記カチオン電着塗料組成物は、有機スズ化合物を含まないか、あるいは、有機スズ化合物の含有量が、0.25質量%以下である、請求項1または2に記載のカチオン電着塗料組成物。
- 前記アミン化エポキシ樹脂(A)が、アミン化合物とエポキシ樹脂を反応させることで得られるアミン化エポキシ樹脂であり、
前記アミン化合物が、第1アミンと第2アミンとの2種類の組合せであり、
前記第1アミンが、式:
NH2-(CH2)n-NR11R12
(式中、R11およびR12は、同一または異なって、末端に水酸基を有してもよい炭素数1~6のアルキル基を表し、nは2~4の整数を表す。)
を有し、
前記第2アミンが式:
R13R14NH
(式中、R13およびR14は、同一または異なって、末端に水酸基を有する炭素数1~4のアルキル基を表す。)
を有する、か、または
前記アミン化合物は、ケチミン化合物およびジケチミン化合物からなる群から選択される1種または2種以上を含む、
請求項1または2に記載のカチオン電着塗料組成物。 - 被塗物と、
前記被塗物上に、請求項1または2に記載のカチオン電着塗料組成物により形成された電着塗膜と、を有する電着塗装物。 - 請求項1または2に記載のカチオン電着塗料組成物に被塗物を浸漬した後、前記被塗物と対極との間に電圧を印加して、前記被塗物に未硬化の電着塗膜を形成する工程と、
前記未硬化の電着塗膜を75℃以上200℃以下の温度で加熱して、硬化された電着塗膜を得る工程と、を備える、電着塗装物の製造方法。 - 被塗物に電着前処理剤を付与する工程と、
カチオン電着塗料組成物に、前記電着前処理剤が付与された前記被塗物を浸漬し、次いで、前記被塗物と対極との間に電圧を印加して、前記被塗物に未硬化の電着塗膜を形成する工程と、
前記未硬化の電着塗膜を75℃以上200℃以下の温度で加熱して、硬化された電着塗膜を得る工程と、を備え、
前記カチオン電着塗料組成物は、アミン化エポキシ樹脂(A)と、ブロックイソシアネート硬化剤(B)と、顔料(C)と、を含み、
前記電着前処理剤は、ポリアミジン化合物またはその疎水化変性体(D)を含み、
前記ポリアミジン化合物またはその疎水化変性体(D)は、下記一般式:
(式中、R1およびR2は、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1~3の炭化水素基であり、Xはアニオンである。)
で表される構成単位を有する、電着塗装物の製造方法。
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