JP7435170B2 - 画像処理装置及び画像処理システム - Google Patents

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Description

本発明は、クラウド連携機能を有する画像処理装置及びこれを含む画像処理システムに関する。
MFP(Multifunction Peripheral)などの画像形成装置において、クラウド連携機能を有するものが知られている(特許文献1参照)。クラウド連携機能とは、MFPと同一ネットワークに属していない端末から、サーバを経由してMFPに関する操作を行うことを可能にする機能である。この機能を用いることによって、ユーザは、端末がMFPと同じネットワークに属していない環境においても、端末からサーバにアクセスすることによって、用紙への印刷(リモートプリント)や画像の読み取りといった動作をMPFに実行させることが可能となる。
特開2015-118533号公報
公知の技術においてクラウド連携機能を用いることができるようにするためには、MFP内の埋込型ウェブサーバ(EWS)から提供されたウェブページを外部機器に表示させ、その外部機器に管理者IDとパスワードを用いてログインして各種の設定を行わなければならないことが一般的である。このように、現状においてクラウド連携機能を利用する準備(セットアップ)を行うには煩雑な操作が必要であり、一般のユーザにとって利便性が高いものとはいえない。なお、同様の問題は、媒体上の画像を読み取る読取部を備えたスキャナにおいても生じる。このように、画像を媒体に記録する記録部及び媒体上の画像を読み取る読取部の少なくともいずれか一方を備えた装置(本明細書において画像処理装置と称する)にとって、クラウド連携機能を利用する準備に関する利便性を向上させることは、共通の課題である。
本発明の目的は、ユーザが煩雑な操作を行わなくてもクラウド連携機能を実現可能な画像処理装置及びこれを含む画像処理システムを提供することである。
本発明の画像処理装置は、画像を媒体に記録する記録部及び媒体上の画像を読み取る読取部の少なくともいずれか一方と、通信部と、ユーザの操作による入力を受け付ける受信部と、報知部と、制御部とを備えた画像処理装置であって、前記制御部は、前記画像処理装置に関する操作を端末が前記画像処理装置と通信可能なサーバに対して行うことの有効化要求を、前記端末から前記通信部を介して受信する有効化要求受信処理と、前記有効化要求受信処理後に、前記報知部に報知を行わせる報知処理と、前記報知処理後に、前記有効化要求を承認する旨の承認操作を前記受信部が受け付けたか否かを確認する確認処理と、前記受信部が前記承認操作を受け付けたことが前記確認処理で確認されてから、前記端末が行う前記操作に関するサーバアクセストークンの作成要求を、前記通信部を介して前記サーバに送信するトークン作成要求処理と、前記トークン作成要求処理後に、前記サーバアクセストークンを前記サーバから前記通信部を介して受信するサーバアクセストークン受信処理と、前記サーバアクセストークン受信処理後に、前記サーバアクセストークンを、前記通信部を介して前記端末に送信するサーバアクセストークン送信処理とを実行する。
また、別の観点において、本発明は、上記のような画像処理装置と、端末と、サーバとを含む画像処理システムである。
端末が画像処理装置に有効化要求を送信した後に画像処理装置が有効化要求を承認する旨の承認操作を受け付ければ、端末はサーバが作成したサーバアクセストークンを受信することができるので、その後、端末からサーバにサーバアクセストークンを送信することによって、例えば画像記録(リモートプリント)といった画像処理装置に関する操作を端末がサーバに対して行うことが可能となる。端末がサーバアクセストークンを受信するために、ユーザは、有効化要求を送信させるための操作を端末に対して行った後に、画像処理装置への承認操作を行うだけでよく、識別情報及びパスワードを入力するといった煩雑な操作が不要となり、ユーザにとってクラウド連携機能を利用する準備に関する利便性が向上する。また、画像処理装置がサーバアクセストークンの作成をサーバに要求するに当たっては、画像処理装置の近傍にいる操作者のみ行うことができる受信部への承認操作を要件としているため、セキュリティを確保することが可能である。
本発明の一実施形態に係る画像処理装置としての複合機の内部構造を示す概略側面図である。 図1に示す複合機並びにサーバ及び携帯端末のハードウェア構成を示したブロック図である。 図1に示す複合機を含む画像処理システムにおけるクラウド連携機能のセットアップシーケンス図である。 クラウド連携機能のセットアップ中における携帯端末の液晶画面表示が遷移する様子を示した模式図である。 クラウド連携機能のセットアップ中における複合機の状態の遷移を示した模式図である。 クラウド連携機能のセットアップ中に複合機のLCDモジュールに表示される承認画面の模式図である。 図6に示した承認画面に対して禁止操作がされた場合の複合機の動作を示すフローチャートである。 図1に示す複合機を含む画像処理システムにおけるリモートプリントのシーケンス図である。 一変形例に係る画像処理システムにおけるクラウド連携機能のセットアップシーケンス図である。 別の一変形例に係る複合機の筐体表面の部分拡大図である。
[装置全体構成]
以下、本発明の好適な一実施形態に係る画像処理装置である複合機(MFP)及びこれを含む画像処理システムについて、図面を参照しつつ説明する。
図1は、複合機10の内部構成を示している。以下の説明においては、複合機10が使用可能に設置された状態(図1の状態)を基準として上下方向が定義され、筐体11の開口13が設けられている側を手前側(正面)として前後方向が定義され、複合機10を手前側(正面)から見て左右方向が定義される。
複合機10は、図1に示すように、給紙トレイ4、排出トレイ5、プリントモジュール6、搬送部7、及び制御部8を有する。給紙トレイ4、プリントモジュール6、搬送部7、及び制御部8は、複合機10の筐体11内に収容されている。制御部8は、複合機10全体の制御を行う。筐体11内において、プリントモジュール6の下方には給紙トレイ4が配置されている。なお、図1に示されていないが、複合機10は、筐体11上に配置された読み取りモジュール18及びLCDモジュール19(図2参照)をさらに有している。
給紙トレイ4は、複数の用紙9を積層状態で支持して収容することが可能なものである。給紙トレイ4は、筐体11の正面に形成された開口13から前後方向に挿抜可能となっている。なお、給紙トレイ4の前方側の上方には排出トレイ5が配置されており、排出トレイ5は給紙トレイ4と共に移動するようになっている。給紙トレイ4は、用紙9を支持する支持面4aを有している。支持面4aは上下方向に垂直な面である。給紙トレイ4が筐体11内に位置しているときは、支持面4aは筐体11の内部空間に露出している。給紙トレイ4の後端部には、傾斜板4bが設けられている。
プリントモジュール6は、キャリッジ61と、記録ヘッド63とを有している。キャリッジ61は、2つのガイドレール67a、67bによって支持されている。2つのガイドレール67a、67bは、前後方向に互いに離隔して配置され、各々が左右方向に延びている。キャリッジ61は、2つのガイドレール67a、67bを跨ぐようにして配置されている。キャリッジ61は、キャリッジ駆動モータ21(図2参照)により、2つのガイドレール67a、67bに沿って主走査方向である左右方向に往復移動される。記録ヘッド63は、キャリッジ61に搭載されている。記録ヘッド63は、インクカートリッジ(不図示)から供給されたインクを、下面のノズル面69に設けられた複数のノズル(不図示)から吐出する。
搬送部7は、用紙9をプリントモジュール6の内部において搬送するものであり、給紙ローラ70、搬送ローラ対71、排出ローラ対72、プラテン75、及びガイド部材17を含む。給紙ローラ70は、給紙モータ22(図2参照)からの駆動力が付与されて回転することによって、給紙トレイ4に支持された用紙のうちで最も上に位置する用紙9を後方に向かって送り出す。
搬送ローラ対71及び排出ローラ対72は前後方向にプリントモジュール6を挟んで配置されており、搬送ローラ対71はプリントモジュール6よりも後方に、排出ローラ対72はプリントモジュール6よりも前方に配置されている。プラテン75は、プリントモジュール6の下方においてプリントモジュール6のノズル面69と対向するように配置されている。搬送ローラ対71及び排出ローラ対72は、搬送モータ23(図2参照)からの駆動力が付与されることによって駆動される。
ガイド部材17は、給紙トレイ4から送り出された用紙9を、記録ヘッド63のノズル面69と対向する領域に送り込む搬送路14を画定している。ガイド部材17は、給紙トレイ4の後方側の端部近傍から搬送ローラ対71の近傍まで延びている。
給紙ローラ70によって給紙トレイ4から後方に送り出された用紙9は、給紙トレイ4の後端部に設けられた傾斜板4bにより斜め上方に向かい、ガイド部材17で画定された搬送路14を通って、搬送ローラ対71に挟持される位置に到達する。搬送ローラ対71に挟持された用紙9は、搬送ローラ対71によって記録ヘッド63のノズル面69と対向する領域に搬送される。搬送ローラ対71によって搬送された用紙9は、プラテン75によって支持された状態で、主走査方向に移動する記録ヘッド63のノズル(不図示)からインクが吐出されて画像が記録される。記録済みの用紙9は、排出ローラ対72によって前方に搬送されて、排紙トレイ5に排出される。
[ブロック構成]
次に、図2を参照して、本実施形態に係る複合機10を含む画像処理システムのブロック構成について説明する。図2に示すように、画像処理システムは、複合機10と、携帯端末140と、サーバ160とを含む。なお、図2には、ルーター170に複合機10が1台だけ接続された様子が描かれているが、ルーター170には、複合機10、プリンタ及びスキャナのうちの2台以上が接続されていてもよい。
複合機10の制御部8には、複合機10のキャリッジ駆動モータ21、記録ヘッド63、給紙モータ22、及び、搬送モータ23が電気的に接続されている。さらに、制御部8には、読み取りモジュール18、LCD(液晶:Liquid Crystal Display)モジュール19、無線LANモジュール25及び有線LANモジュール26が電気的に接続されている。
読み取りモジュール18は、CCD (Charge Coupled Device) などのリニア型イメージセンサを含むフラットベッド型の画像読み取り装置である。イメージセンサは主走査方向に長尺であり、これが副走査方向に移動しつつ図示しない読み取り面に置かれた原稿を読み取って画像データを出力する。LCDモジュール19は、複合機10に関する様々な情報を文字及び/又は画像で表示するディスプレイを含む。ディスプレイはタッチパネル式となっており、ユーザがディスプレイを触れた際に、その接触位置の位置情報を制御部8に出力する。すなわち、本実施形態において、LCDモジュール19は、ユーザの操作による入力を受け付ける受信部であり、報知部でもある。
無線LANモジュール25は、別の無線通信機器(本実施形態では携帯端末140)との間で、IEEE802.11acなどの無線LAN通信規格に準拠したネットワーク通信を行う。有線LANモジュール26は、LANケーブルの差し込み口であるLANポートを有しており、複合機10をルーター170を介してインターネットに接続している。本実施形態において、インターネットには、クラウド連携機能に係るサーバ160が接続されているとする。なお、複合機10は、無線LANモジュール25を介してルーター170及びインターネットに接続されていてもよい。
制御部8は、図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)81、ROM(Read Only Memory)82、RAM(Random Access Memory)83、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)84、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)85を含み、これらが協働して、クラウド連携機能に関する動作を制御し、さらに、プリントモジュール6の各部、読み取りモジュール18の各部、LCDモジュール19、無線LANモジュール25及び有線LANモジュール26の動作を制御する。なお、本実施形態においては、無線LANモジュール25及び有線LANモジュール26の両方によって、本発明の通信部が構築されている。
制御部8は、画像データに係る画像を用紙9に記録させる画像記録動作、読み取りモジュール18で得られた画像データに基づいて用紙9に画像を記録させるコピー動作、読み取りモジュール18で得られた画像データを所望の場所に格納する読み取り動作などを行う。画像記録動作において、制御部8は、キャリッジ61が主走査方向に往復移動するようにキャリッジ駆動モータ21を制御する。また、制御部8は、RAM83が記憶する画像データに基づいて、記録ヘッド63のノズル(不図示)からインクが吐出されるよう記録ヘッド63を制御する。さらに制御部8は、給紙トレイ4に収容されている用紙9が記録ヘッド63と対向する位置を通過して排紙トレイ5に排出されるように給紙モータ22及び搬送モータ23を制御する。
なお、図2では、CPU81及びASIC85を1つずつ図示しているが、制御部8は、CPU81を1つだけ含み、この1つのCPU81が必要な処理を一括して行うものであってもよいし、CPU81を複数含み、これら複数のCPU81が必要な処理を分担して行うものであってもよい。また、制御部8は、ASIC85を1つだけ含み、この1つのASIC85が必要な処理を一括して行うものであってもよいし、ASIC85を複数含み、これら複数のASIC85が必要な処理を分担して行うものであってもよい。
携帯端末140は、例としてスマートフォンやタブレットPCであって、CPU141、RAM142及びEEPROM143を有している。EEPROM143には、携帯端末140の動作を制御するOS(Operation System)のほか、複合機10の動作を制御する複合機管理プログラム(以下「複合機管理アプリ」又は単に「アプリ」と称する)などがインストールされている。また、携帯端末140は、入出力装置であるタッチパネル式のディスプレイ144を有している。
携帯端末140は、無線LANモジュール146と移動通信モジュール147とをさらに有している。本実施形態において、後述するクラウド連携機能のセットアップ時に、無線LANモジュール146は、複合機10の無線LANモジュール25とダイレクトに無線接続される(アドホックモード)。なお、ルーター170が無線LANモジュールを含んでいる場合、無線LANモジュール146がルーター170を介して複合機10と無線接続されてもよい(インフラストラクチャモード)。また、クラウド連携機能を利用した複合機10に関する操作(例えばリモートプリント指示)を行う際には、携帯端末140は、無線LANモジュール146又は移動通信モジュール147を介してサーバ160と無線通信可能である。移動通信モジュール147は、例えば第4世代移動通信規格(4G)に準拠したものであってよい。
サーバ160は、図示しないCPU、ROM、RAM及びHDD(Hard Disk Drive)等から構成されている。HDDには、サーバ160の動作を制御するOSのほか、複合機10のクラウド連携機能に関する管理プログラムがインストールされている。
サーバ160には、上述したハードウェア及びクラウド連携機能に関する管理プログラムによって、制御部161と記憶部162とが構築されている。制御部161は、トークン作成部161aと、トークン照合部161bとを含んでいる。記憶部162は、トークン記憶部162aと、データ一時記憶部162bとを含んでいる。これらの詳細については後述する。
[クラウド連携機能のセットアップ]
次に、本実施形態において、クラウド連携機能のセットアップに係る動作について、図3~図7を参照して説明する。
本実施形態に係る画像処理システムは、初期状態において、クラウド連携機能がセットアップされていない状態となっている。そのため、クラウド連携機能を最初に利用する前に、セットアップを行う必要がある。このセットアップには、複合機10がサーバ160に接続できる状態にすること(装置セットアップ)、及び、携帯端末140がサーバ160に接続できる状態にすること(端末セットアップ)の2種類がある。ある携帯端末によって装置セットアップ及び端末セットアップが実行された後は、別の携帯端末は当該複合機10に対して装置セットアップを実行不要であり、端末セットアップだけを実行すればよい。なお、上述したように、クラウド連携機能のセットアップ時には、携帯端末140は複合機10と同一ネットワーク内で無線接続されている。
最初に、ユーザが携帯端末140の複合機管理アプリを起動させ、さらにディスプレイ144をタップすることで所定の操作をアプリに対して行って、ルーター170に接続された同一ネットワーク内にある一又は複数の装置(プリンタ、スキャナ、複合機など)のリストをディスプレイ144に表示させる。そして、ユーザがディスプレイ144をタップすることで、これら装置の中から、クラウド連携機能の対象とする所望の装置を選択する(AS1)。以下、ここで選択されたのが図1の複合機10であるとして説明を進める。すると、携帯端末140は、選択された複合機10との間でSNMP(Simple Network Management Protocol)に基づいた通信を行い、複合機10の能力及び設定情報を取得する(BS1,CS1)。能力情報には、選択した複合機が、クラウド連携機能に対応しているか否かの情報が含まれる。また、設定情報には、用紙サイズ、記録画質などの様々な設定可能項目が含まれる。
選択した複合機がクラウド連携機能に対応している場合、携帯端末140のディスプレイ144には、クラウド連携機能の設定画面として、図4の(1)に示す画面が表示される。この画面には、選択された複合機10の機種名(図4の(2)~(7)においても同様)のほか、クラウド連携機能である旨及びこれを用いて使用できる機能のリストと、クラウド連携機能の有効化ボタンとが含まれる。ユーザが有効化ボタンをタップすると(AS2)、携帯端末140は複合機10に装置アクセストークンの作成要求(有効化要求)を送信し(BS2)、複合機は当該作成要求を受信する(有効化要求受信処理)。この作成要求は、アクセス種別がクラウド連携機能である旨の情報を含んでおり、HTTPS (Hypertext Transfer Protocol Secure) プロトコルに基づいて行われる。このとき、他のユーザが複合機10を使用中(他のユーザからの命令によって、印刷などの動作中となっている、又は、後述する図5において待機状態以外の状態となっている)であれば、その旨が携帯端末140に通知され、携帯端末140のディスプレイ144には、図4の(2)に示す画面が表示される。この画面には、他の人が使用中でセットアップが失敗した旨のテキストメッセージと、戻るボタンとが含まれる。
他のユーザが複合機10を使用中でなければ、複合機10の制御部8は、装置アクセストークンを作成する(CS2:装置アクセストークン作成処理)。本実施形態において、装置アクセストークンは、装置アクセストークンの作成要求を受信するごとに制御部8が発生させる所定桁数のランダムでユニークな文字列を含む情報である。なお、この装置アクセストークンは、初期状態では「未承認」であり、後述のように承認操作後に「承認済み」とされる。複合機10は、装置アクセストークンの作成要求(有効化要求)を受信すると、図5に示すように、待機状態ST1から承認待ち状態ST2に移行する(CS3)。複合機10が図5に示したいずれの状態にあるかは、RAM83に記憶される。承認待ち状態ST2に移行した複合機10は、所定期間、有効化要求を承認する旨の承認操作を行うようユーザに促す画面をLCDモジュール19に表示する(報知処理)。具体的には、図6に示すように、「リモートアクセスを許可しますか?」とのテキストメッセージと共に、「はい」及び「いいえ」の各ボタンを表示させる。
作成された装置アクセストークンは、制御部8のRAM83に一時保存され、さらに、未承認のままで携帯端末140に送信される(CS4:装置アクセストークン送信処理)。携帯端末140は受信した装置アクセストークンをRAM142に一時保存する。そして、携帯端末140のディスプレイ144には、図4の(3)に示す画面が表示される。この画面には、複合機の画面に承認操作を行うようにユーザに促すテキストメッセージと、キャンセルボタンとが含まれる。
ユーザが複合機10のLCDモジュール19に表示された「はい」ボタンをタップすると(AS3)、ユーザからの承認操作を受け付けた旨を複合機10の制御部8が確認する(確認処理)。すると、複合機10は、図5に示すように、承認待ち状態ST2からアクセス許可状態ST3に移行する。制御部8は、RAM83に一時保存されている装置アクセストークンを、承認済みに変更する(変更処理)。
アクセス許可状態ST3とは、セットアップを続行するために携帯端末140から複合機10へのアクセスが許可された状態である。このように本実施形態では、有効化要求後に複合機10のLCDモジュール19に表示された「はい」ボタンをタップすることができた場合のみ、複合機10がアクセス許可状態ST3に移行し、セットアップを続行することが可能となる。遠方にいる者は複合機10を操作することができないので、遠方にいる悪意のある第三者からの不正アクセスを防止でき、セキュリティを確保することが可能である。また、ユーザにとっては、従来のEWSを用いた技術において必要であった管理者IDとパスワードを用いてログインするという煩雑な操作が不要となって利便性が高くなる。
携帯端末140は、装置アクセストークンの受信後、HTTPSプロトコルに基づいて、複合機10が承認待ち状態ST2からアクセス許可状態ST3に移行するまで、複合機10の状態の定期的な問い合わせ(ポーリング)を行う(BS3)。この問い合わせは、有効化要求を送信した携帯端末140の識別情報としての装置アクセストークンを含むものである。
そして、複合機10は、当該問い合わせを受信すると、受信した問い合わせに係る装置アクセストークンとRAM83に一時保存された装置アクセストークンとの照合を行う。この照合において装置アクセストークンが適正であると判断され、さらに承認操作がされた、つまり「はい」ボタンがタップされてアクセス許可状態ST3に移行したことを確認すると、複合機10がアクセス許可状態ST3に移行した旨の情報を携帯端末140に送信する(CS5)。すると、携帯端末140のディスプレイ144には、図4の(4)に示す画面が表示される。この画面には、「セットアップ中:しばらくお待ちください」とのテキストメッセージが含まれる。
アクセス許可状態ST3は、所定のアクセス許可期間が終了する、又は、ユーザ操作に基づいて携帯端末140から送信されるアクセス終了通知を受信すると、待機状態ST1へと移行する。
一方、ユーザが複合機10のLCDモジュール19に表示された「いいえ」ボタンをタップ(禁止操作)すると、複合機10は、図5に示すように、承認待ち状態ST2からアクセス禁止状態ST4に移行する。なお、本実施形態において、「はい」ボタンのタップ以外の操作(例えばストップキーの押下)は禁止操作として扱ってもよい。携帯端末140からの複合機10の状態のポーリングに対して、「いいえ」ボタンがタップされてアクセス禁止状態ST4に移行したことを確認すると、複合機10がアクセス禁止状態ST4に移行した旨の情報を携帯端末140に送信する。すると、携帯端末140のディスプレイ144には、図4の(5)に示す画面が表示される。この画面には、「セットアップ失敗:装置側で承認されませんでした」とのテキストメッセージと戻るボタンとが含まれる。
後述するように、複合機10は、アクセス禁止状態ST4にある期間内は、新たな有効化要求あったとしても、報知処理及び確認処理を実行しない。図5に示すように、複合機10はアクセス禁止状態ST4に移行してから所定時間が経過すると、待機状態ST1に戻る。
また、複合機10のLCDモジュール19に図6の画面が表示されてから所定期間内に承認操作がされなかった場合(無操作タイムアウト)も、図4の(5)に示す画面が表示されるが、複合機10は待機状態ST1に戻る。なお、承認待ち状態ST2において携帯端末140から有効化要求をキャンセルする旨の信号を受信した場合にも、複合機10は待機状態ST1に戻る。
複合機10がアクセス許可状態ST3に移行した旨の情報を受信した後、携帯端末140は、複合機10に対して、HTTPSプロトコルに基づいて、サーバ160との常時接続の開始要求を送信する(BS4)。この常時接続開始要求は装置アクセストークンを含むものであり、複合機10は、受信した常時接続開始要求に係る装置アクセストークンとRAM83に一時保存された装置アクセストークンとの照合が正常に行われたことを確認すると、照合正常終了を示す信号を携帯端末140に送信する(CS6)。そして、複合機10は、この時点においてサーバ160と常時接続されていなければ、XMPP(Extensible Messaging and Presence Protocol) over BOSH(Bidirectional-streams Over Synchronous HTTP)に基づいた常時接続をサーバ160との間で開始する(常時接続確立処理)。一旦常時接続が確立されると、たとえ複合機10の電源がオフとされても、再度電源がオンとなったときにすぐに常時接続が確立されることになる。また、複合機10は、受信した装置アクセストークンの照合が正常に行われなかったことを確認すると、照合エラーを示す信号を携帯端末140に送信する。
照合正常終了を示す信号を受信した携帯端末140は、複合機10に対して、HTTPSプロトコルに基づいて、サーバ接続ステータス取得の定期的な問い合わせ(ポーリング)を行う(BS5)。この問い合わせは、有効化要求を送信した携帯端末140の識別情報としての装置アクセストークンを含むものである。そして、複合機10は、当該問い合わせを受信すると、受信した問い合わせに係る装置アクセストークンとRAM83に一時保存された装置アクセストークンとの照合を行う。この照合において装置アクセストークンが適正であると判断され、さらにサーバ160との常時接続ステータスが「未接続」から「接続中」に変更されたことを確認すると、その旨の情報を携帯端末140に送信する(CS7)。
なお、上述したように、BS4からCS7までの処理R1は、携帯端末140がクラウド連携機能の有効化要求を行った時点で既に複合機10とサーバ160との常時接続が確立している場合には行われない。
次に、常時接続ステータスが「接続中」であるとの情報を受け取った携帯端末140は、複合機10に対して、HTTPSプロトコルに基づいてサーバアクセストークンの作成要求を送信し(BS6)、複合機10がこれを受信する(装置アクセストークン受信処理)。当該作成要求は、装置アクセストークンとアプリの種別情報とを含むものである。ここでの処理は、サーバ160との接続には時間を要する場合もあるため、非同期処理として行われる。サーバアクセストークンの作成要求を受信した複合機10は、受信した作成要求に係る装置アクセストークンとRAM83に一時保存された装置アクセストークンとの照合を行う(照合処理)。この照合において装置アクセストークンが適正であると判断されると、複合機10は受付ID(その都度作成される所定桁数のランダムでユニークな文字列を含む情報)を発行し(CS8:発行処理)、それをRAM83に一時保存する。そして、受付IDを携帯端末140に送信する(CS9:認証情報送信処理)。また、複合機10は、受信した装置アクセストークンの照合が正常に行われなかったことを確認すると、照合エラーを示す信号を携帯端末140に送信する。
受付IDの作成後、複合機10は、HTTPSプロトコルに基づいて、サーバアクセストークンの作成要求をサーバ160に送信する(CS10:トークン作成要求処理)。当該作成要求は、装置ID(例えば複合機のMAC(Media Access Control )アドレス又は個々の複合機に固有の製造番号)とアプリの種別情報とを含むものである。サーバアクセストークンの作成要求を受信したサーバ160のトークン作成部161aは、サーバアクセストークンを作成する(DS1)。本実施形態において、サーバアクセストークンは、サーバアクセストークンの作成要求を受信するごとにトークン作成部161aが発生させる所定桁数のランダムでユニークな文字列を含む情報である。また、本実施形態において、サーバが作成したサーバアクセストークンは、有効期限を有している。作成されたサーバアクセストークンは、装置ID及びアプリの種別情報と関連づけられてトークン記憶部162aに有効期限を示す情報と共に格納され、さらに、複合機10に有効期限を示す情報、装置ID及びアプリの種別情報と共に送信され(DS2)、複合機10がそれを受信する(サーバアクセストークン受信処理)。複合機10は受信したサーバアクセストークン等をRAM83に一時保存する(CS11)。
受付IDを受信した携帯端末140は、複合機10に対して、HTTPSプロトコルに基づいて、サーバアクセストークン取得の定期的な問い合わせ(ポーリング)を行う(BS7)。この問い合わせは、受付IDを含むものである。当該問い合わせに対して、複合機10は、受信した受付IDと、RAM83に一時保存された受付IDとの照合を行う(CS12)。そして、照合が正常に行われたことを確認すると、サーバアクセストークン、有効期限を示す情報、装置ID及びアプリの種別情報を携帯端末140に送信する(CS13:サーバアクセストークン送信処理)。携帯端末140は、受信したサーバアクセストークン等をEEPROM143に格納する。本実施形態において、複合機10は、サーバ160から受け取ったサーバアクセストークン等をそのまま(何も処理せずに)携帯端末140に送信する。しかる後、複合機10は、RAM83に一時保存されている受付ID及びサーバアクセストークン等を削除する(CS14)。
なお、BS6からCS14までの処理R2は、1つの携帯端末について、携帯端末のアプリ種別と画像処理装置との組み合わせごとに、サーバアクセストークンの有効期限内に1回のみ行われる。
サーバアクセストークンの受領後、携帯端末140は、装置アクセストークンの削除要求を複合機10に送信する(BS8)。当該削除要求は、装置アクセストークンを含むものである。複合機10は、受信した削除要求に係る装置アクセストークンとRAM83に一時保存された装置アクセストークンとの照合が正常に行われたことを確認すると、RAM83に一時保存された装置アクセストークンを削除する(CS15)。そして、削除が成功した旨の情報を携帯端末140に送信する(CS16)。
このとき、携帯端末のディスプレイ144には、図4の(6)に示す画面が表示される。この画面には、クラウド連携機能のセットアップが完了した旨及びこれを用いて使用できる機能のリストと、メニューに戻るボタンとが含まれる。また、図4の(4)に示す画面が表示された以降に何らかのエラーが発生してセットアップができなかった場合には、図4の(7)に示す画面が表示される。この画面には、クラウド連携機能のセットアップが失敗した旨のテキストメッセージと、詳細設定ボタンとが含まれる。エラーの原因としては、複合機10がインターネット接続できないことや、複合機10のプロキシサーバ及び/又はDNSサーバの設定ミスなどが考えられる。詳細設定ボタンがタップされると、ブラウザアプリが起動し、複合機10のEWSから提供されたウェブページが自動的に表示される。ユーザは、EWSに基づいて表示された画面の入力欄にIDとパスワードを入力した上で、クラウド連携機能のセットアップを行うことが可能となる。
なお、装置アクセストークンの複合機10からの削除は、携帯端末140がサーバアクセストークンを受領したタイミング以外に、複合機10が承認待ち状態ST2、アクセス許可状態ST3(携帯端末140がサーバアクセストークンを受領した場合を除く)又はアクセス禁止状態ST4から待機状態ST1へと戻ったタイミングでも行われる。
また、携帯端末140は、任意のタイミングで、現在のステータスが待機状態ST1、承認待ち状態ST2、アクセス許可状態ST3及びアクセス禁止状態ST4のいずれであるかを、複合機10に問い合わせることができる。問い合わせを受けた複合機10は、現在のステータスを示す情報を携帯端末140に送信する。
次に、承認待ち状態ST2において禁止操作がされた場合の複合機10の動作について、図7を参照して説明する。
まず、禁止操作によって承認待ち状態ST2からアクセス禁止状態ST4に移行してから、新たな有効化要求を受信したかを判断する(S1)。有効化要求を受信したと判断した場合には(S1:YES)、有効化要求を受信したのが禁止操作が確認されてから所定期間内かを判断する(S2)。所定期間内であると判断すると(S2:YES)、携帯端末140にセットアップを続行できない旨のエラー信号を送信する(S3)。そして、携帯端末140のディスプレイ144に、例えば「現在セットアップできません。しばらくしてから再度トライしてください」といったテキストメッセージを表示させる。
所定期間内でない、つまり禁止操作が確認されてから所定期間経過後に有効化要求を受信したと判断すると(S2:YES)、複合機10はCS2と同様に装置アクセストークンを作成する(S4)。そして、CS3と同様に、待機状態ST1から承認待ち状態ST2に移行し、承認操作を行うようユーザに促す画面(図6と同様)をLCDモジュール19に表示する(S5)。
ユーザが複合機10のLCDモジュール19に表示された「はい」ボタンをタップした場合(S6:承認)、図3のCS5以下の処理が進んでいく。ユーザが「いいえ」ボタンをタップした場合(S6:禁止)、S1に戻って同様の処理を繰り返す。また、無操作タイムアウト又は有効化キャンセル信号を携帯端末から受信した場合には、複合機10は待機状態に戻る。
次に、セットアップ完了後に行われるクラウド連携機能を用いた複合機10へのリモートアクセスについて、リモートプリントを例として、図8を参照しつつ説明する。本実施形態において、リモートプリントとは、携帯端末140と複合機10とが同一ネットワーク内になく、携帯端末140が移動通信モジュール147を介してインターネットに接続されている場合に、携帯端末140からサーバ160を介して複合機10にプリント命令が供給してプリントを行うことである。
最初に、ユーザが携帯端末140の複合機管理アプリを起動させ、さらにディスプレイ144をタップすることで所定の操作をアプリに対して行って、当該携帯端末140が当該アプリを用いてクラウド連携機能をセットアップした(つまりサーバアクセストークンを受信した)一又は複数の装置(複合機、プリンタ、スキャナなど)のリストをディスプレイ144に表示させる。本実施形態において、このリストに表示されるのは、サーバアクセストークンが有効期限内であるものだけである。これは、CS13で受信したサーバアクセストークンとその有効期限と装置IDとアプリの種別情報とを関連づけてEEPROM143に記憶しておくことで実現される。そして、ユーザがディスプレイ144をタップすることで、これら装置の中から、リモートプリントの対象とする所望の装置を選択する(AR1)。以下、ここで選択されたのが図1の複合機10であるとして説明を進める。なお、リストにすべての装置を表示させて、選択された装置に係るサーバアクセストークンが有効期限内であるかを、後述するリモートプリント指示BR1を受信したサーバにおいて判断するようにしてもよい。
続いて、ユーザは、ディスプレイ144をタップすることで所定の操作をアプリに対して行って、選択された複合機10において行われるべきプリントにおいて用いられる対象の印刷ファイルを指定し、さらに設定情報(画質、プリント枚数など)を入力し、最後にリモートプリント指示操作を行う(AR2)。本実施形態において指定される印刷ファイルは携帯端末140のEEPROM143に格納されているものとして説明するが、印刷ファイルとしてはサーバ160に格納されているものでもよいし、他の場所に格納されているものでもよい。すると、携帯端末140は、HTTPSプロトコルに基づいて、移動通信モジュール147を介してサーバ160にリモートプリントを指示する(BR1)。このリモートプリント指示は、サーバアクセストークン、印刷ファイル、及び、設定情報を含んでいる。なお、携帯端末140からサーバ160へのアクセス情報は、アプリに当初から保存されていてもいいし、サーバアクセストークンに含まれていてもよい。
サーバ160がリモートプリント指示を受信すると、受信したサーバアクセストークン、印刷ファイル、及び、設定情報がデータ一時記憶部162bに記憶される。サーバ160のトークン照合部161bは、受信したリモートプリント指示に含まれるサーバアクセストークンと、トークン記憶部162aに格納されたサーバアクセストークンとを照合する。照合が正常に行われると、トークン記憶部162aにおいてサーバアクセストークンと関連づけて記憶された装置IDから、印刷を実行する複合機10が特定される(DR1)。
そして、サーバ160は、特定された複合機10に、印刷ファイルと設定情報とをインターネットを介して送信する(DR2)。これを受信した複合機10は、設定情報に基づいて印刷ファイルを用いた印刷を実行する(CR1)。
以上説明した本実施形態では、携帯端末140が複合機10に有効化要求を送信した後に複合機10が承認操作を受け付ければ、携帯端末140はサーバ160が作成したサーバアクセストークンを受信することができるので、その後、携帯端末140からサーバ160にサーバアクセストークンを送信することによって、携帯端末140はリモートプリント指示をサーバ160に対して行うことが可能となる。また、携帯端末140はサーバアクセストークンを受信するために、複合機10への承認操作を行うだけでよく、識別情報及びパスワードを入力するといった煩雑な操作が不要となり、ユーザにとってクラウド連携機能を利用する準備に関する利便性が向上する。また、複合機10がサーバアクセストークンの作成をサーバ160に要求するに当たっては、複合機10の近傍にいる操作者のみ行うことができるディスプレイ144への承認操作を要件としているため、セキュリティを確保することが可能である。
また、本実施形態では、有効化要求を受信した複合機10がユニークな文字列を含む装置アクセストークンを作成し、上記承認操作に加えて、装置アクセストークン受信処理で受信した装置アクセストークンが照合処理において適正であると判断してからサーバアクセストークン作成要求をサーバ160に送信しているために、より高いセキュリティを確保することができる。
さらに、本実施形態では、有効化要求受信処理を行うと、承認操作を受け付けるよりも前に装置アクセストークンを作成して携帯端末140に送信しているので、ディスプレイ144が承認操作を受け付けてから装置アクセストークンを作成して携帯端末140に送信するのに比べて、処理を迅速に行うことができる。
また、本実施形態では、CS8において受付IDを発行してそれを携帯端末140に送信し、受付IDを含むサーバアクセストークンの取得要求を送信してきた携帯端末140にだけサーバアクセストークンを送信することが担保されるので、より高いセキュリティを確保することができる。
加えて、本実施形態では、サーバアクセストークンがアプリの種別情報を含むものであるので、サーバアクセストークンをサーバがアプリごとに適切に管理することができる。
また、本実施形態では、有効化要求の承認操作がされたことが確認処理で確認されたときに、サーバ160と複合機10とが常時接続されていなければ、トークン作成要求処理(CS10)を実行する前に、サーバ160と複合機10との常時接続を確立する常時接続確立処理を実行している。このように常時接続を確立することは、サーバ160から複合機10にプッシュ送信できない場合に有効である。
また、本実施形態では、LCDモジュール19に表示された「はい」ボタンがタップされると、承認操作をLCDモジュール19が受け付けたことを確認処理において確認する。このように本実施形態ではユーザに煩雑な操作を要求することなく簡単なボタン操作で確認処理が行われるため、ユーザの操作負担を軽減することができる。
さらに、本実施形態では、禁止操作が確認処理で確認されてから所定期間内は、端末からの有効化要求を受信しても報知処理及び確認処理を実行しない。したがって、外部からの攻撃によって複合機の動作が止められてしまうような事態を回避することができる。
[変形例]
次に、上述した実施形態の一変形例について、図9を参照して説明する。本変形例では、クラウド連携機能のセットアップにおいて装置アクセストークンを作成せず、その代わりとして端末が作成した認証情報である端末トークンを用いる。なお、図9において、図3で説明したのと同じステップには同じ符号を付けて、その説明を省略することがある。
最初に、ディスプレイ144に表示されたリストの中から、ユーザがクラウド連携機能の対象とする所望の装置を選択する(AS1)。以下、ここで選択されたのが図1の複合機10であるとして説明を進める。すると、携帯端末140は、複合機10の能力及び設定情報を取得する(BS1,CS1)。
携帯端末140のディスプレイ144に表示されたクラウド連携機能の有効化ボタンをユーザがタップすると(AS2)、携帯端末140は複合機10に有効化要求を送信し(BS21)、複合機は当該有効化要求を受信する(有効化要求受信処理)。この有効化要求は、携帯端末140の端末トークンと、アクセス種別がクラウド連携機能である旨の情報とを含んでいる。受信した有効化要求は、制御部8のRAM83に一時保存される。端末トークンは、携帯端末140がユーザの有効化ボタンタップを受け付けるごとに携帯端末140が発生させる所定桁数のランダムでユニークな文字列を含む情報である。なお、本変形例では、セットアップが失敗する場合の説明を省略する。
複合機10は、有効化要求を受信すると、図5に示すように、待機状態ST1から承認待ち状態ST2に移行する(CS3)。承認待ち状態ST2に移行した複合機10は、所定期間、有効化要求を承認する旨の承認操作を行うようユーザに促す画面をLCDモジュール19に表示する(報知処理)。具体的には、図6に示すように、「リモートアクセスを許可しますか?」とのテキストメッセージと共に、「はい」及び「いいえ」の各ボタンを表示させる。また、携帯端末140には、複合機10が承認待ち状態ST2に移行した旨が通知される(CS41)。
ユーザが複合機10のLCDモジュール19に表示された「はい」ボタンをタップすると(AS3)、ユーザからの承認操作を受け付けた旨を複合機10の制御部8が確認する(確認処理)。すると、複合機10は、図5に示すように、承認待ち状態ST2からアクセス許可状態ST3に移行する。このように、本変形例においても、「はい」ボタンをタップすることができた場合のみ、複合機10がアクセス許可状態ST3に移行し、セットアップを続行することが可能となる。遠方にいる者は複合機10を操作することができないので、遠方にいる悪意のある第三者からの不正アクセスを防止でき、セキュリティを確保することが可能である。
携帯端末140は、複合機10が承認待ち状態ST2に移行した旨が通知された後、HTTPSプロトコルに基づいて、複合機10が承認待ち状態ST2からアクセス許可状態ST3に移行するまで、複合機10の状態の定期的な問い合わせ(ポーリング)を行う(BS31)。この問い合わせは、有効化要求を送信した携帯端末140の端末トークンを含むものである。
そして、複合機10は、当該問い合わせを受信すると、受信した問い合わせに係る端末トークンとRAM83に一時保存された端末トークンとの照合を行う。この照合において認証情報が適正であると判断され、さらに承認操作がされた、つまり「はい」ボタンがタップされてアクセス許可状態ST3に移行したことを確認すると、複合機10がアクセス許可状態ST3に移行した旨の情報を携帯端末140に送信する(CS51)。
複合機10がアクセス許可状態ST3に移行すると、複合機10は、この時点においてサーバ160と常時接続されていなければ、常時接続をサーバ160との間で開始する(常時接続確立処理)。
複合機10がアクセス許可状態ST3に移行した旨の情報を受信した携帯端末140は、複合機10に対して、サーバ接続ステータス取得の定期的な問い合わせ(ポーリング)を行う(BS51)。この問い合わせは、有効化要求を送信した携帯端末140の端末トークンを含むものである。そして、複合機10は、当該問い合わせを受信すると、受信した問い合わせに係る端末トークンとRAM83に一時保存された端末トークンとの照合を行う。この照合において端末トークンが適正であると判断され、さらにサーバ160との常時接続ステータスが「未接続」から「接続中」に変更されたことを確認すると、その旨の情報を携帯端末140に送信する(CS7)。
なお、上述したように、常時接続開始ステップからCS7までの処理R1’は、携帯端末140がクラウド連携機能の有効化要求を行った時点で既に複合機10とサーバ160との常時接続が確立している場合には行われない。
常時接続が確立されると、複合機10は、HTTPSプロトコルに基づいて、サーバアクセストークンの作成要求をサーバ160に送信する(CS10:トークン作成要求処理)。そして、サーバ160がサーバアクセストークンを作成し(DS1)、複合機10に送信され(DS2)、複合機10がそれを受信する(サーバアクセストークン受信処理)。複合機10は受信したサーバアクセストークン等をRAM83に一時保存する(CS11)。
常時接続ステータスが「接続中」に変更された情報を受信した携帯端末140は、複合機10に対して、HTTPSプロトコルに基づいて、サーバアクセストークン取得の定期的な問い合わせ(ポーリング)を行う(BS71)。この問い合わせは、端末トークンを含むものである。当該問い合わせに対して、複合機10は、受信した端末トークンと、RAM83に一時保存された端末トークンとの照合を行う(CS121)。そして、照合が正常に行われたことを確認すると、サーバアクセストークン、有効期限を示す情報、装置ID及びアプリの種別情報を携帯端末140に送信する(CS13:サーバアクセストークン送信処理)。携帯端末140は、受信したサーバアクセストークン等をEEPROM143に格納する。しかる後、複合機10は、RAM83に一時保存されている端末トークン及びサーバアクセストークン等を削除する(CS141)。
なお、CS10からCS141までの処理R2’は、1つの携帯端末について、携帯端末のアプリ種別と画像処理装置との組み合わせごとに、サーバアクセストークンの有効期限内に1回のみ行われる。
このように、本変形例では、携帯端末140の認証情報である端末トークンを含むサーバアクセストークンの取得要求を送信してきた端末にだけサーバアクセストークンを送信することが担保されるので、セキュリティを確保することができる。また、装置アクセストークンを作成しなくてもよいので、装置アクセストークンの作成と送受信に要する時間を短縮することができる。
[別の変形例]
次に、上述した実施形態の別の一変形例について、図10を参照して説明する。本変形例では、複合機がLCDモジュール19を有しておらず、その代わりに、受信部としての複数の物理ボタンと、報知部としてのLED(Light Emitting Diode)ランプとを有している。以下の説明では、上述した実施形態との共通個所についての説明を省略し、それとの相違点について主に説明する。
図10に示すように、本変形例に係る複合機の筐体表面には、電源ボタン201と、白黒コピーボタン202と、カラーコピーボタン203と、LEDランプ204とが配置されている。電源ボタン201、白黒コピーボタン202及びカラーコピーボタン203は、操作者によって操作されるとその位置などの物理的状態が変化することに伴ってステータスの変化する電気信号を出力することが可能な、機械的構造を有するスイッチである。
電源ボタン201が押下されると、複合機の電源をオンからオフに、又は、オフからオンに切り替えることができる。白黒コピーボタン202が押下されると、読取りモジュール18のフラットベッド(図示せず)に載置された原稿を読み取って画像データを生成し、生成された画像データに基づいてプリントモジュール6を動作させて用紙に画像を形成して原稿のモノクロコピーを作成することができる。同様にして、カラーコピーボタン203が押下されると、原稿のカラーコピーを作成することができる。LEDランプ204は、複合機のステータスをその点灯パターンでユーザに報知する。
本変形例では、複合機が承認待ち状態ST2に移行すると(CS3)、複合機は、所定期間、LEDランプ204を所定パターンで点滅させる。この点滅パターンは、有効化要求を承認する旨の所定承認操作(具体的には2つのボタン202、203の同時押し)を行うようユーザに促すことを意味するものである。そして、ユーザが白黒コピーボタン202とカラーコピーボタン203とを同時に押すと、複合機は承認操作を受け付けたことを確認し、アクセス許可状態ST3に移行する。以後、上述した実施形態で説明したのと同様の処理が実行される。
本変形例によると、複合機の通常操作では行うことがない2つのボタン202,203の同時押しといった特殊なボタン操作があったときに承認操作を受け付けたことを確認する。そのため、承認操作用のボタンを別途設ける必要が無く、機械的なボタンの数が増えるのを抑制することができる。
なお、本変形例において、装置アクセストークンを受信した携帯端末140は、複合機10の2つのボタン202、203を同時押しすることをユーザに促す画面をディスプレイ144に表示してもよい。
[その他の変形例]
次に、上述した実施形態の様々な変形例について説明する。
・承認操作後に複合機10が装置アクセストークンを作成して携帯端末140に送信してもよいし、承認操作前に複合機10が装置アクセストークンを作成して承認操作後に携帯端末140に送信してもよい。
・装置アクセストークン及び端末トークンを用いないでもよい。なお、トークンは識別情報であればどのようなものでもよいが、セキュリティの観点からはその都度発行されるランダムな文字列であることが好ましい。
・上述した実施形態ではクラウド連携機能についてリモートプリントを例に説明したが、本発明におけるクラウド連携機能は、端末がサーバに対して行う画像処理装置に関する操作であれば、どのようなものであってもよい。例えば、読取りモジュールで行われる読み取り動作のトリガであってもよいし、スキャナからサーバに送られた画像データにアクセスして画像データを取得するものでよいし、装置に関する各種の設定であってもよい。
・受信部は、物理的ボタン、タッチパネルのほか、NFC(Near Field Communication)カードなどの非接触通信のインターフェイスであってもよい。
・サーバアクセストークンには有効期限が無くてもよい。
・携帯端末には、移動通信モジュールがなく、無線LANモジュールだけがあってもよい。
・上述した実施形態では、機械的な構造を有する2つのボタンの同時押下によって承認操作がされたと確認しているが、機械的な構造を有するボタンに対してこれ以外の操作が行われたときに承認操作がされたと確認してもよい。例えば、ボタンが所定時間以上連続して押下された場合や、ボタンが所定時間内に2以上の所定回数押下された場合が該当する。
・上述した実施形態及び変形例では、複合機は報知部としてLCDモジュール又はLEDランプのような装置を有しているが、本発明に係る画像処理装置は、報知部としてLCDモジュール及びLEDランプの代わりにブザー又はスピーカーのような音響発生装置を有しており、音で報知を行うものでもよい。
・また、本発明の画像処理装置は、携帯端末による報知を行わせる報知信号を携帯端末に向けて出力する報知部を有するものであってもよい。その場合、例えば、報知部は、携帯端末のディスプレイに、承認操作を行うための複合機の操作方法を表示させたり、携帯端末のスピーカーから承認操作を行うように促すメッセージを出力してもよい。
・また、上述の実施形態では、ノズルから吐出されたインクによって画像の記録を行うインクジェット式の画像処理装置を例に説明したが、本発明は、例えばレーザ式などインクジェット式以外の記録形式の記録部を有する画像処理装置にも適用することが可能である。
以上、本発明の好適な実施形態及び変形例について説明したが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更を上述の実施の形態に施すことが可能である。
6 プリントモジュール(記録部)
7 搬送部
8 制御部
10 複合機(画像処理装置)
140 携帯端末(端末)
160 サーバ

Claims (11)

  1. 画像を媒体に記録する記録部及び媒体上の画像を読み取る読取部の少なくともいずれか一方と、通信部と、ユーザの操作による入力を受け付ける受信部と、報知部と、制御部とを備えた画像処理装置であって、
    前記制御部は、
    前記画像処理装置に関する操作を端末が前記画像処理装置と通信可能なサーバに対して行うことの有効化要求を、前記端末から前記通信部を介して受信する有効化要求受信処理と、
    前記有効化要求受信処理後に、前記報知部に報知を行わせる報知処理と、
    前記報知処理後に、前記有効化要求を承認する旨の承認操作を前記受信部が受け付けたか否かを確認する確認処理と、
    前記受信部が前記承認操作を受け付けたことが前記確認処理で確認されてから、前記端末が行う前記操作に関するサーバアクセストークンの作成要求を、前記通信部を介して前記サーバに送信するトークン作成要求処理と、
    前記トークン作成要求処理後に、前記サーバアクセストークンを前記サーバから前記通信部を介して受信するサーバアクセストークン受信処理と、
    前記サーバアクセストークン受信処理後に、前記サーバアクセストークンを、前記通信部を介して前記端末に送信するサーバアクセストークン送信処理とを実行することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記制御部は、
    前記有効化要求受信処理後に、前記端末からの前記画像処理装置に対するアクセスに関する装置アクセストークンを作成する装置アクセストークン作成処理と、
    前記装置アクセストークン作成処理で作成した前記装置アクセストークンを、前記通信部を介して前記有効化要求を送信した前記端末に送信する装置アクセストークン送信処理と、
    前記装置アクセストークンを前記通信部を介して前記端末から受信する装置アクセストークン受信処理と、
    前記装置アクセストークン受信処理で受信した前記装置アクセストークンが適正であるかを判断する照合処理をさらに実行し、
    前記受信部が前記承認操作を受け付けたことが前記確認処理で確認され且つ前記照合処理で前記装置アクセストークンが適正であると判断されてから、前記トークン作成要求処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記装置アクセストークン作成処理で作成されて前記装置アクセストークン送信処理で前記端末に送信する前記装置アクセストークンは、承認済みではなく、
    前記制御部は、
    前記受信部が前記承認操作を受け付けたことが前記確認処理で確認されると、前記画像処理装置に保存した前記装置アクセストークンを承認済みに変更する変更処理をさらに実行することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記制御部は、
    前記装置アクセストークン受信処理で受信した前記装置アクセストークンの受付に関する認証情報を発行する発行処理と、
    前記発行処理で発行した前記認証情報を、前記通信部を介して前記端末に送信する認証情報送信処理とをさらに実行し、
    前記端末から受信した前記サーバアクセストークンの取得要求が前記認証情報を含むものであれば、前記サーバアクセストークン送信処理を実行することを特徴とする請求項2又は3に記載の画像処理装置。
  5. 前記有効化要求受信処理において前記端末から受信した前記有効化要求に認証情報が含まれている場合に、
    前記制御部は、
    前記端末から受信した前記サーバアクセストークンの取得要求が前記認証情報を含むものであれば、前記サーバアクセストークン送信処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  6. 前記トークン作成要求処理が、前記画像処理装置に関する前記操作を行うために前記端末において実行されているアプリの種別情報を含むものであり、
    前記サーバアクセストークン送信処理で前記端末に送信される前記サーバアクセストークンがアプリの種別情報を含むことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  7. 前記受信部が前記承認操作を受け付けたことが前記確認処理で確認されたときに、前記サーバと前記画像処理装置とが前記通信部を介して常時接続されていなければ、前記トークン作成要求処理を実行する前に、前記サーバと前記画像処理装置との前記通信部を介した常時接続を確立する常時接続確立処理をさらに実行することを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  8. 前記受信部が、ユーザによる操作可能な一又は複数のボタンを含んでおり、
    前記制御部は、前記確認処理において、前記一又は複数のボタンのうちの少なくとも1つが操作されると、前記承認操作を前記受信部が受け付けたことを確認することを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  9. 前記一又は複数のボタンが機械的な構造を有しており、
    前記制御部は、前記確認処理において、前記ボタンが所定時間以上連続押下される或いは所定時間内に2以上の所定回数押下される、又は、2以上の前記ボタンが同時に押下されると、前記承認操作を前記受信部が受け付けたことを確認することを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置。
  10. 前記有効化要求を承認しない旨の禁止操作を前記受信部が受け付けたことが前記確認処理で確認された場合、当該確認から所定期間内は、前記端末からの有効化要求を受信しても前記報知処理及び前記確認処理を実行しないことを特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  11. 画像処理装置と、端末と、サーバとを含む画像処理システムであって、
    前記画像処理装置は、画像を媒体に記録する記録部及び媒体上の画像を読み取る読取部の少なくともいずれか一方と、通信部と、ユーザの操作による入力を受け付ける受信部と、報知部と、制御部とを備えており、
    前記端末は、前記画像処理装置に関する操作を前記端末が前記画像処理装置と通信可能なサーバに対して行うことの有効化要求を、前記画像処理装置に送信し、
    前記制御部は、
    前記有効化要求を、前記通信部を介して受信する有効化要求受信処理と、
    前記有効化要求受信処理後に、前記報知部に報知を行わせる報知処理と、
    前記報知処理後に、前記有効化要求を承認する旨の承認操作を前記受信部が受け付けたか否かを確認する確認処理と、
    前記受信部が前記承認操作を受け付けたことが前記確認処理で確認されてから、前記端末が行う前記操作に関するサーバアクセストークンの作成要求を、前記通信部を介して前記サーバに送信するトークン作成要求処理とを実行し、
    前記サーバは、前記サーバアクセストークンの前記作成要求を受信すると、前記サーバアクセストークンを作成して前記画像処理装置に送信し、
    前記制御部は、さらに、
    前記トークン作成要求処理後に、前記サーバアクセストークンを前記サーバから前記通信部を介して受信するサーバアクセストークン受信処理と、
    前記サーバアクセストークン受信処理後に、前記サーバアクセストークンを、前記通信部を介して前記端末に送信するサーバアクセストークン送信処理とを実行し、
    前記端末は、前記画像処理装置から前記サーバアクセストークンを受信した後に、前記サーバアクセストークン、及び、前記画像処理装置に関する前記操作を含む命令を前記サーバに送信することを特徴とする画像処理システム。
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