(第一の実施形態)
以下に、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。本実施形態に係る通信システム1は、図1に示すように、情報処理装置10と、無線LANアクセスポイント20と、情報端末30と、を備える。
通信システム1は、施設に外部から訪問した来訪者(以下、ゲストと呼ぶ)に、一時的に無線LANを利用させるシステムである。施設内のネットワークを管理するネットワーク管理者等の操作によって、情報処理装置10は、ゲストに利用させる無線LANの各種設定を行う。また、ゲスト等の操作によって、情報処理装置10は、ゲスト用の無線LAN(以下、ゲストネットワークと呼ぶ)の利用開始および利用終了を設定する。なお、ネットワーク管理者およびゲストは、それぞれ情報処理装置10を使用するユーザの一例である。
情報処理装置10と無線LANアクセスポイント20とは、有線または無線のLAN、イントラネット、インターネット等のネットワークを介して通信可能に接続されている。
情報処理装置10は、専用のアプリケーションプログラム(以下、ゲストネットワーク作成アプリケーションと呼ぶ)を実行して、無線LANアクセスポイント20に制御信号を送信することによって、無線LANアクセスポイント20を制御する。
無線LANアクセスポイント20は、無線LANを設定して、情報処理装置10または他の情報端末30、もしくは無線LANアクセスポイント20に接続されたその他の機器と、情報端末30との間の通信を仲介する通信中継装置である。無線LANアクセスポイント20は、自機を識別するための識別子であるSSID(Service Set Identifier)を1つまたは2つ以上設定することができ、SSIDごとにゲストネットワークを設定する。無線LANアクセスポイント20は、情報処理装置10からの要求を受けてSSIDの追加および削除を実行するためのAPI(Application Programming Interface)等のインターフェースを有する。なお、削除とは、SSIDの利用を終了する処理であり、設定情報から物理的に消去すること、設定を無効化すること等を含む。反対に、追加とは、SSIDの利用を開始する処理であり、設定情報に物理的に追加すること、無効となっている設定を有効化すること等を含む。
情報端末30は、ゲストが所有する、スマートフォン、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)等の情報通信可能な端末である。情報端末30は、無線LANアクセスポイント20が設定した無線LANに接続して、当該無線LANと接続された各種機器と通信する。
次に、本実施形態に係る通信システム1が備える各装置のハードウェア構成について説明する。
情報処理装置10は、図2に示すように、コンピュータによって構築されており、CPU101、ROM102、RAM103、HD104、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ105、ディスプレイ106、外部機器接続I/F(Interface)108、ネットワークI/F109、バスライン110、キーボード111、ポインティングデバイス112、DVD-RW(Digital Versatile Disk Rewritable)ドライブ114、メディアI/F116を備えている。
これらのうち、CPU101は、情報処理装置10全体の動作を制御する。ROM102は、IPL(Initial Program Loader)等のCPU101の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM103は、CPU101のワークエリアとして使用される。HD104は、ゲストネットワーク作成アプリケーション等のプログラムその他の各種データを記憶する。HDDコントローラ105は、CPU101の制御にしたがってHD104に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。ディスプレイ106は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、又は画像などの各種情報を表示する。
外部機器接続I/F108は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。この場合の外部機器は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリ、プリンタ等の機器である。ネットワークI/F109は、ネットワークを利用して無線LANアクセスポイント20等との間でデータ通信をするためのインターフェースである。バスライン110は、図2に示されているCPU101等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバス、データバス等である。
また、キーボード111は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えた入力手段の一種である。ポインティングデバイス112は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行う入力手段の一種である。DVD-RWドライブ114は、着脱可能な記録媒体の一例としてのDVD-RW113に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。尚、DVD-RWに限らず、DVD-R等であってもよい。メディアI/F116は、フラッシュメモリ等のメディア115に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。
情報端末30は、図3に示すように、CPU301、ROM302、RAM303、EEPROM304、CMOSセンサ305、撮像素子I/F306、加速度・方位センサ307、メディアI/F309、GPS受信部311を備えている。
これらのうち、CPU301は、情報端末30全体の動作を制御する。ROM302は、CPU301やIPL等のCPU301の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM303は、CPU301のワークエリアとして使用される。EEPROM304は、CPU301の制御にしたがって、スマートフォン用プログラム等の各種データの読み出し又は書き込みを行う。CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ305は、CPU301の制御に従って被写体(主に自画像)を撮像して画像データを得る内蔵型の撮像手段の一種である。なお、CMOSセンサではなく、CCD(Charge Coupled Device)センサ等の撮像手段であってもよい。撮像素子I/F306は、CMOSセンサ305の駆動を制御する回路である。加速度・方位センサ307は、地磁気を検知する電子磁気コンパスやジャイロコンパス、加速度センサ等の各種センサである。メディアI/F309は、フラッシュメモリ等の記録メディア308に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。GPS受信部311は、GPS衛星からGPS信号を受信する。
また、情報端末30は、遠距離通信回路312、CMOSセンサ313、撮像素子I/F314、マイク315、スピーカ316、音入出力I/F317、ディスプレイ318、外部機器接続I/F(Interface)319、近距離通信回路320、近距離通信回路320のアンテナ320a、及びタッチパネル321を備えている。
これらのうち、遠距離通信回路312は、無線LANを介して、無線LANアクセスポイント20等の機器と通信する回路である。CMOSセンサ313は、CPU301の制御に従って被写体を撮像して画像データを得る内蔵型の撮像手段の一種である。撮像素子I/F314は、CMOSセンサ313の駆動を制御する回路である。マイク315は、音を電気信号に変える内蔵型の回路である。スピーカ316は、電気信号を物理振動に変えて音楽や音声などの音を生み出す内蔵型の回路である。音入出力I/F317は、CPU301の制御に従ってマイク315及びスピーカ316との間で音信号の入出力を処理する回路である。ディスプレイ318は、被写体の画像や各種アイコン等を表示する液晶や有機EL(Electro Luminescence)などの表示手段の一種である。外部機器接続I/F319は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。近距離通信回路320は、NFC(Near Field Communication)やBluetooth(登録商標)等の通信回路である。タッチパネル321は、利用者がディスプレイ318を押下することで、情報端末30を操作する入力手段の一種である。
また、情報端末30は、バスライン310を備えている。バスライン310は、図3に示されているCPU301等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
次に、図4を参照して、情報処理装置10が備える機能について説明する。
本実施形態に係る情報処理装置10は、記憶部11と、表示部12と、制御部13と、操作部14と、通信部15と、を備える。
記憶部11は、ゲストネットワーク作成アプリケーションのプログラムと、ゲストネットワーク作成アプリケーションを実行するための設定データを含む各種データと、を記憶する。ゲストネットワーク作成アプリケーションを実行するための設定データは、無線LANアクセスポイント管理テーブルT1と、ゲストネットワーク管理テーブルT2と、を含む。前述のROM102、RAM103、HD104等は、それぞれ記憶部11として機能する。
表示部12は、ゲストネットワーク作成アプリケーションの実行によって生成される各種データを表示する。前述のディスプレイ106は、表示部12として機能する。
制御部13は、ゲストネットワーク作成アプリケーションの実行によって後述する各種処理を実行する。制御部13は、判定部131と、パスワード生成部132と、を含む。
判定部131は、経過時間が利用可能時間を超過したか否かを継続して判定する。具体的には、判定部131は、無線LANアクセスポイント20がSSIDを追加してからの経過時間が、無線LANを利用するための時間としてあらかじめ設定された利用可能時間を超過したか否かを判定する。利用可能時間を表すデータは、後述するように、ユーザの操作によって設定され、記憶部11に格納される。
パスワード生成部132は、無線LANアクセスポイント20を利用するための操作に基づき、無線LANアクセスポイント20に接続するためのパスワードを生成する。具体的には、パスワード生成部132は、SSIDごとに設定されるネットワークに接続するためのパスワードをランダムな文字列として生成する。
なお、前述のCPU101は、ROM102等に格納されたゲストネットワーク作成アプリケーションを読み出して実行することによって、制御部13として機能する。
操作部14は、ゲストまたはネットワーク管理者の操作を受けて、情報処理装置10が実行する各種機能を実現する。操作部14は、アクセスポイント設定部141と、ゲストネットワーク設定部142と、追加指示操作部143と、削除指示操作部144と、を含む。
アクセスポイント設定部141は、無線LANアクセスポイント20の各種設定のための操作を受ける。
ゲストネットワーク設定部142は、ゲストネットワークの各種設定のための操作を受ける。
追加指示操作部143は、ゲストからSSIDを追加する指示を表す追加指示の操作を受ける。
削除指示操作部144は、ゲストまたはネットワーク管理者から、SSIDを削除する指示を表す削除指示の操作を受ける。
なお、前述のキーボード111およびポインティングデバイス112は、協働して、操作部14として機能する。
通信部15は、無線LANアクセスポイント20を制御するための各種信号を無線LANアクセスポイント20に送信し、応答信号を受信する。通信部15は、追加要求信号送信部151と、削除要求信号送信部152と、を含む。
追加要求信号送信部151は、SSIDを追加する要求(追加要求)を表す追加要求信号を無線LANアクセスポイント20に送信する。
削除要求信号送信部152は、SSIDを削除する要求(削除要求)を表す削除要求信号を無線LANアクセスポイント20に送信する。
なお、前述のネットワークI/F109は、通信部15として機能する。
次に、通信システム1の動作について、図面を参照して説明する。まず、情報処理装置10が、ネットワーク管理者等の操作によって、無線LANアクセスポイントの通信設定を行う動作について説明する。操作部14のアクセスポイント設定部141は、ネットワーク管理者等の操作によってアクセスポイント設定画面の表示要求を受けると、表示部12は、図5に示すようなアクセスポイント設定画面を表示する。
アクセスポイント設定部141は、例えば、無線LANアクセスポイント20のネットワーク設定を参照したネットワーク管理者等の操作によって、URI(Uniform Resource Identifier)入力欄1001に無線LANアクセスポイント20の所在を表すURIの入力を受ける。また、アクセスポイント設定部141は、APIKey入力欄1002に、APIKeyの入力を受ける。APIKeyは、無線LANアクセスポイント20のAPIを呼び出すためのパスワードとしてあらかじめ無線LANアクセスポイント20に定められた文字列である。そして、アクセスポイント設定部141が接続確認ボタン1003を押下する操作を受けると、通信部15は、無線LANアクセスポイント20に接続確認のための信号を送信し、応答信号を待つ。そして、通信部15が応答信号を受信すると、制御部13は、応答信号から接続が成功したか否かを判定する。表示部12は、接続状態欄1004に制御部13の判定結果を表示する。
このようにして、情報処理装置10は、ネットワーク管理者等によるアクセスポイント設定部141の操作によって、無線LANアクセスポイント20の通信設定を行う。入力された情報は、無線LANアクセスポイント管理テーブルT1として記憶部11に格納される。無線LANアクセスポイント管理テーブルT1は、図6に示すように、URIとAPIKeyを含む。
なお、システムの簡略化のため、通信システム1は、無線LANアクセスポイント20のAPIを呼び出すための認証が不要な構成であっても良い。また、無線LANアクセスポイント20のAPIを呼び出すための認証方法は、複数の認証の組み合わせ等、APIKey以外の認証方法であっても良い。
次に、情報処理装置10が、ネットワーク管理者等の操作を受けて、ゲストネットワークを設定する動作について説明する。ネットワーク管理者等が操作部14のゲストネットワーク設定部142を操作して、ゲストネットワーク設定画面の表示を要求すると、制御部13が各ゲストネットワークの利用状態を後述するゲストネットワーク管理テーブルT2から取得する。そして、制御部13は、取得した利用状態を反映したゲストネットワーク設定画面を表示部12に表示させる。ゲストネットワーク設定画面には、図7に示すように、設定対象のゲストネットワークの一覧が含まれる。ゲストネットワークの一覧には、ゲストネットワークごとに、SSID入力欄1101と、利用状態表示欄1102と、利用終了時刻表示欄1103と、利用可能時間入力欄1104と、パスワード文字種選択欄1105と、削除ボタン1106と、が含まれる。
SSID入力欄1101には、ゲストネットワークごとに設定される無線LANアクセスポイント20を識別するためのSSIDを表す文字列を入力することができる。利用状態表示欄1102には、ゲストネットワークの利用状態が表示される。利用終了時刻表示欄1103には、ゲストネットワークが利用中の場合に利用終了時刻が表示される。利用可能時間入力欄1104には、ゲストネットワークの利用可能時間を入力することができる。パスワード文字種選択欄1105では、後述する処理においてパスワードをどの文字種から生成するかを選択することができる。文字種の選択肢には、例えば、「数字」、「英字」、「英数字」等が含まれる。
なお、ネットワーク管理者等の操作によって、利用可能時間入力欄1104にゲストネットワークの利用可能時間の入力を受けることから、ゲストネットワーク設定部142は、特許請求の範囲に記載された利用可能時間設定部の一例である。
また、削除ボタン1106は、利用中のゲストネットワークを利用終了とするためのボタンである。具体的には、削除ボタン1106を押下する操作を受けると、通信部15は、利用中のゲストネットワークのSSIDを削除する要求を表す削除要求信号を無線LANアクセスポイント20に送信する。
なお、ゲストネットワークが利用中の場合には、SSID入力欄1101、利用可能時間入力欄1104およびパスワード文字種選択欄1105への入力および選択ができない状態となっている。また、ゲストネットワークが利用中でない場合には、削除ボタン1106の操作ができない状態となっている。
このようにして、情報処理装置10は、ネットワーク管理者等の操作を受けて、ゲストネットワークを設定する。入力された情報は、ゲストネットワーク管理テーブルT2として記憶部11に格納される。ゲストネットワーク管理テーブルT2は、図8に示すように、SSID、パスワード、パスワード文字種、利用状態、利用可能時間、利用開始時刻および利用終了時刻を含む。
SSIDは、SSID入力欄1101に入力された文字列である。パスワードは、後述するSSID追加処理において生成される。パスワード文字種は、パスワード文字種選択欄1105で選択された文字種である。利用状態は、ゲストネットワークの利用状態である。具体的には、利用状態は、初期状態では「空き」であり、後述するSSID追加処理が成功すると「利用中」となる。そして、後述するSSID削除処理または、前述の削除ボタン1106が押下された後の処理が成功すると、利用状態は「空き」となる。
利用可能時間は、利用可能時間入力欄1104に入力された時間であって、ゲストネットワークを利用することができる時間として予め設定される時間である。利用可能時間入力欄1104には、例えば分単位の時間が入力される。利用開始時刻は、SSIDを追加され、ゲストネットワークが利用可能となった時刻である。利用終了時刻は、利用可能時間から算出された、利用が終了する予定の時刻である。利用開始時刻および利用終了時刻は、後述するSSID追加処理において設定される。
なお、上述のゲストネットワークの設定において、ゲストネットワーク設定部142は、SSIDを表す文字列を設定する文字列設定部の一例である。
次に、ゲストがゲストネットワークの利用を開始する際に、情報処理装置10がSSIDを追加する処理を無線LANアクセスポイント20に実行させるフローについて説明する。図9に示すように、操作部14の追加指示操作部143がゲスト9によって、ゲストネットワーク作成アプリケーションの起動を要求する操作を受けると(ステップS11)、情報処理装置10の表示部12は、トップ画面を表示する(ステップS12)。具体的には、制御部13は、記憶部11に格納されたゲストネットワーク管理テーブルT2を参照して、設定されたゲストネットワークを取得する。そして、制御部13は、取得したゲストネットワークの一覧を含むトップ画面を表示部12に表示させる。トップ画面には、図10に示すように、ゲストネットワーク選択欄1201と、利用開始ボタン1202と、利用終了ボタン1203と、が含まれる。ゲストネットワーク選択欄1201には、設定されたゲストネットワークの一覧が表示される。
図9に戻り、次に、追加指示操作部143が、利用を開始したいゲストネットワークを選択する操作を受けると(ステップS13)、制御部13は、選択されたゲストネットワークを選択状態にする(ステップS14)。具体的には、制御部13は、選択されたゲストネットワークを示すSSID表示部分の背景色を白色から黄色に変更した画面を表示部12に表示させる。
続いて、追加指示操作部143が利用開始ボタン1202を押す操作を受けると(ステップS15)、パスワード生成部132は、パスワードを生成する(ステップS16)。具体的には、パスワード生成部132は、ゲストネットワーク管理テーブルT2に設定されたパスワード文字種に該当する文字の中からランダムに選択された文字列をパスワードとして生成する。そして、パスワード生成部132は、記憶部11に格納されたゲストネットワーク管理テーブルT2に生成したパスワードを反映して更新する。
次に、情報処理装置10の追加要求信号送信部151は、追加要求信号を無線LANアクセスポイント20に送信する(ステップS17)。具体的には、追加要求信号には、ステップS13で選択されたSSIDと、ステップS16で生成されたパスワードと、が含まれる。追加要求信号には、その他の情報、例えば「WPA-PSK」のような認証方式を示す情報が含まれていても良い。
無線LANアクセスポイント20は、SSIDを追加する追加部を備える。追加部は、追加要求信号を受信すると、追加要求信号に含まれた情報に基づいて、SSIDを追加する処理を実行する。これによって、無線LANアクセスポイント20は、追加されたSSIDとパスワードとの組み合わせを含めた情報端末30等からの接続要求に対して、無線LANの利用を許可する状態となる。次に、無線LANアクセスポイント20は、SSIDを追加する処理が成功すると、成功信号を送信する(ステップS18)。
情報処理装置10の通信部15が成功信号を受信すると、制御部13は、利用状態を更新して、利用終了時刻を算出する(ステップS19)。具体的には、制御部13は、記憶部11に格納されたゲストネットワーク管理テーブルT2の利用状態を「利用中」に更新する。また、制御部13は、成功信号を受信した時刻を利用開始時刻として、利用開始時刻に設定された利用可能時間を加算して利用終了時刻を算出する。そして、制御部13は、記憶部11に格納されたゲストネットワーク管理テーブルT2に、利用開始時刻と、算出した利用終了時刻と、を反映して更新する。
なお、ステップS18の処理で無線LANアクセスポイント20は、SSIDを追加する処理が失敗した場合、失敗信号を送信する。情報処理装置10の通信部15が失敗信号を受信すると、追加要求信号送信部151は、追加要求信号を無線LANアクセスポイント20に再送する。
ステップS19の処理に続いて、情報処理装置10の表示部12は、成功メッセージを表示する(ステップS20)。具体的には、表示部12は、SSIDの追加が成功した旨を表すメッセージとともに、情報端末30をゲストネットワークに接続させるための情報として、SSID、パスワード等を表示する。また、表示部12は、利用可能時間、利用開始時刻、利用終了時刻等を表示しても良い。
以上のようにして、ゲスト9による操作を受けて、情報処理装置10は、SSIDを追加する処理を無線LANアクセスポイント20に実行させる。
次に、ゲストネットワークの利用を終了する際に、情報処理装置10がSSIDを削除する処理を無線LANアクセスポイント20に実行させるフローについて説明する。
削除指示操作部144は、前述のトップ画面の表示状態におけるゲスト9の操作を受けて、利用を終了したいゲストネットワークを選択する操作を受ける(ステップS21)。すると、制御部13は、選択されたゲストネットワークを選択状態にする(ステップS22)。具体的には、制御部13は、選択されたゲストネットワークを示すSSID表示部分の背景色を白色から黄色に変更した画面を表示部12に表示させる。
続いて、削除指示操作部144が利用終了ボタン1203を押す操作を受けると(ステップS23)、表示部12は、ゲスト9がパスワードを入力するためのパスワード入力画面を表示する(ステップS24)。そして、削除指示操作部144は、パスワードを入力する操作を受ける(ステップS25)。これらのステップS23およびステップS25の操作は、SSIDの削除指示の操作の一例である。
制御部13は、パスワードを確認する(ステップS26)。具体的には、制御部13は、ゲスト9によってパスワードとして入力された文字列と、ゲストネットワーク管理テーブルT2に格納されたパスワードと、を比較して、一致していれば次の処理に進み、一致していなければパスワードが誤っている旨を表すメッセージを表示して、再度パスワード入力画面を表示部12に表示させる。
続いて、通信部15の削除要求信号送信部152は、削除要求信号を無線LANアクセスポイント20に送信する(ステップS27)。具体的には、削除要求信号には、ステップS21で選択されたSSIDが含まれる。無線LANアクセスポイント20は、SSIDを削除する削除部を備える。削除部は、削除要求信号を受信すると、削除要求信号に含まれたSSIDを削除する処理を実行する。これによって、無線LANアクセスポイント20は、削除されたSSIDの無線LANの利用を許可しない状態となる。次に、無線LANアクセスポイント20は、SSIDを削除する処理が成功すると、成功信号を送信する(ステップS28)。
情報処理装置10の通信部15が成功信号を受信すると、制御部13は、利用状態を更新する(ステップS29)。具体的には、制御部13は、記憶部11に格納されたゲストネットワーク管理テーブルT2の利用状態を「空き」に更新する。
なお、ステップS28の処理で無線LANアクセスポイント20は、SSIDを削除する処理が失敗した場合、失敗信号を送信する。情報処理装置10の通信部15が失敗信号を受信すると、削除要求信号送信部152は、削除要求信号を無線LANアクセスポイント20に再送する。
ステップS29の処理に続いて、情報処理装置10の表示部12は、成功メッセージを表示する(ステップS30)。具体的には、表示部12は、SSIDの削除が成功した旨を表すメッセージを表示する。
以上のようにして、情報処理装置10は、ゲスト9による削除指示操作部144の操作を受けて、SSIDを削除する処理を無線LANアクセスポイント20に実行させる。
次に、情報処理装置10がゲストネットワークを利用開始してからの経過時間を監視して自動的にSSIDを削除する動作について説明する。
情報処理装置10の起動またはネットワーク管理者の操作によって、情報処理装置10は、図12に示す経過時間監視処理を開始する。
情報処理装置10が経過時間監視処理を開始すると、制御部13の判定部131は、未処理のゲストネットワークを選択し、選択したゲストネットワークを作成してからの経過時間を取得する(ステップS31)。具体的には、判定部131は、この経過時間監視処理において未処理のゲストネットワークを1つ選択して、ゲストネットワーク管理テーブルT2に格納された利用開始時刻を取得する。そして、判定部131は、取得した利用開始時刻と現在時刻との差分を算出して、算出した差分を経過時間として取得する。
次に、判定部131は、経過時間が利用可能時間を超過したか否かを判定する(ステップS32)。判定部131が、経過時間が利用可能時間を超過したと判定すると(ステップS32:Yes)、削除要求信号送信部152は、削除要求信号を無線LANアクセスポイント20に送信して(ステップS33)、ステップS34の処理に進む。一方、判定部131は、経過時間が利用可能時間を超過していないと判定すると(ステップS32:No)、ステップS33の処理をスキップして、ステップS34の処理に進む。
次に、判定部131は、すべてのゲストネットワークを処理したか否かを判定する(ステップS34)。判定部131は、すべてのゲストネットワークを処理していないと判定すると(ステップS34:No)、ステップS31の処理に戻る。
一方、判定部131は、すべてのゲストネットワークを処理したと判定すると(ステップS34:Yes)、一定時間が経過したか否かをさらに判定する(ステップS35)。この一定時間は経過時間の監視を実行する間隔であり、例えば1分間とする。判定部131は、一定時間が経過していないと判定すると(ステップS35:No)、再度ステップS35の処理を実行する。
判定部131は、一定時間が経過したと判定すると(ステップS35:Yes)、すべてのゲストネットワークを未処理として(ステップS36)、再度ステップS31の処理を実行する。
以上のようにして、本実施形態に係る情報処理装置10は、ゲストネットワークを利用開始してからの経過時間を監視して、利用可能時間を超過したゲストネットワークのSSIDを、無線LANアクセスポイント20に削除させるための処理を実行する。これによって、一時的に利用可能にしたゲストネットワークを確実に利用できない状態にすることができる。したがって、例えばゲストが図11に示すような利用終了の操作を行わなかったとしても、情報処理装置10が経過時間を監視してSSIDを削除する処理を無線LANアクセスポイント20に実行させるため、安全性が高い。
また、ゲストが図11に示すような利用終了の操作をすることによって、また、ネットワーク管理者が、図7に示すようなゲストネットワークの設定画面において、利用中のゲストネットワークの利用終了の操作をすることによって、利用可能時間を経過していないゲストネットワークのSSIDの削除を柔軟に行うことができる。
図11に示すSSID削除処理におけるゲストネットワークのパスワードは、削除指示の正当性を認証するための認証情報の一例である。ゲストによる利用終了の操作において認証情報の入力を必要とすることによって、第三者によるゲストネットワークの不正な削除を回避することができる。
ゲストネットワークのパスワードによる認証方法によれば、他の認証情報を別途設ける必要が無いため、システムの導入が簡単である。
なお、認証情報は、ゲストネットワークのパスワードに限られない。認証情報は、例えば、別のパスワードであっても良いし、指紋データ、声紋データ、顔画像データ等であっても良い。また、削除指示の正当性の認証の方法は、指紋データを用いた指紋認証、声紋データを用いた声紋認証、顔認識による顔認証等であっても良い。
図12に示した経過時間監視処理に加えて、ゲストネットワーク作成アプリケーションの起動時に、経過時間が利用可能時間を超過したゲストネットワークを削除する処理を行っても良い。具体的には情報処理装置10の判定部131は、ゲストネットワーク作成アプリケーションを起動した後に、経過時間監視処理のステップS31からステップS34までの一連の処理を実行しても良い。このようにすれば、情報処理装置10がシャットダウンした場合や、経過時間監視処理の異常終了などによって経過時間監視処理が停止した場合であっても、ゲストネットワーク作成アプリケーションの起動によって不要なゲストネットワークを削除することができる。
ネットワーク管理者は、ゲストネットワークに使用するSSIDの文字列を入力することができる。これによって、運用方法に合わせて柔軟にSSIDを設定できる。
パスワード生成部132が、ネットワークに接続するためのパスワードをランダムな文字列として生成することによって、安全性の高いゲストネットワークを構築することができる。なお、システムの導入の簡略化のため、パスワードを毎回生成する代わりに、ネットワーク管理者がゲストネットワークの設定を行う際に、パスワードを入力できるようにしても良い。
ネットワーク管理者は、ゲストネットワークの利用可能時間を入力することができる。これによって、利用可能時間を運用方法に合わせて柔軟に設定できる。
図7に示すゲストネットワーク設定画面において、ゲストネットワークの設定数が3つである例を示した。しかしゲストネットワークの設定数は3つに限られず、また設定数を追加または減少することができるようにしても良い。
図9に示すSSID追加処理およびSSID削除処理において、情報処理装置10の操作部14をゲスト9が操作する例を示した。ゲスト9の代わりに、SSID追加処理およびSSID削除処理のいずれかまたは両方において、ネットワーク管理者が操作部14を操作しても良い。SSID追加処理においてネットワーク管理者が情報処理装置10を操作した場合、ネットワーク管理者がゲストネットワークに接続するための情報をゲスト9に伝えれば良い。
また、本実施形態の情報処理装置10は、例えば、PJ(Projector:プロジェクタ)、デジタルサイネージ等の出力装置、HUD(Head Up Display)装置、産業機械、医療機器、ネットワーク家電、自動車(Connected Car)、ノートPC(Personal Computer)、携帯電話、タブレット端末、ゲーム機、PDA(Personal Digital Assistant)、デジタルカメラ、ウェアラブルPCまたはデスクトップPC等であってもよい。
(第二の実施形態)
以下に図面を参照して、第二の実施形態について説明する。第二の実施形態は、無線LANアクセスポイント管理装置を設けた点が、第一の実施形態と相違する。よって、以下の第二の実施形態の説明では、第一の実施形態との相違点についてのみ説明し、第一の実施形態と同様の機能構成を有するものには、第一の実施形態の説明で用いた符号と同様の符号を付与し、その説明を省略する。
本実施形態に係る通信システム2は、情報処理装置10と、無線LANアクセスポイント20と、無線LANアクセスポイント管理装置21と、情報端末30と、を備える。
本実施形態に係る情報処理装置10の通信部15は、無線LANアクセスポイント管理装置21と通信する。すなわち、追加要求信号送信部151は、追加要求信号を無線LANアクセスポイント管理装置21に送信し、削除要求信号送信部152は、削除要求信号を無線LANアクセスポイント管理装置21に送信する。
無線LANアクセスポイント管理装置21は、無線LANアクセスポイント20を制御するための装置である。無線LANアクセスポイント管理装置21は、情報処理装置10および無線LANアクセスポイント20と通信可能に接続されている。無線LANアクセスポイント管理装置21は、情報処理装置10からSSIDの追加要求信号または削除要求信号を受信すると、無線LANアクセスポイント20にSSIDの追加要求信号または削除要求信号を送信する。
本実施形態に係る通信システム2によれば、無線LANアクセスポイント管理装置21を備えるため、クラウド管理型の無線LAN環境の実現が可能となる。
通信システム2は、複数の無線LANアクセスポイント20を備えていても良い。その場合、1台の無線LANアクセスポイント管理装置21が複数の無線LANアクセスポイント20を制御しても良い。無線LANアクセスポイント管理装置21は、1つのハードウェアでなくても良く、ネットワークを介したクラウドソリューションによって実現されても良い。
本実施形態に係る無線LANアクセスポイント20は、特許請求の範囲に記載された通信中継装置本体の一例である。
(第三の実施形態)
以下に図面を参照して、第三の実施形態について説明する。第三の実施形態は、MFP(Multifunction Peripheral/Product/Printer)を設けた点が、第一の実施形態と相違する。よって、以下の第三の実施形態の説明では、第一の実施形態との相違点についてのみ説明し、第一の実施形態と同様の機能構成を有するものには、第一の実施形態の説明で用いた符号と同様の符号を付与し、その説明を省略する。
本実施形態に係る通信システム3は、情報処理装置10と、無線LANアクセスポイント20と、情報端末30と、MFP40と、を備える。
本実施形態に係る情報処理装置10は、図9に示されるSSID追加処理のステップS20においてSSIDの追加が成功した旨のメッセージを表示するとともに、利用可能になったゲストネットワークに接続されるための情報、例えばSSID、パスワード、利用開始時刻、利用終了時刻、利用可能時間等の情報をMFP40に送信する。
MFP40は、複写機、プリンタ、イメージスキャナ、ファクシミリなどの機能を併せ持つ複合機である。MFP40は、情報処理装置10および無線LANアクセスポイント20と、通信可能に接続されている。MFP40は、情報処理装置10からネットワークに接続するための情報を受信して、紙等の媒体に印刷する。
次に、MFP40のハードウェア構成について説明する。MFP40は、図15に示すように、コントローラ410、近距離通信回路420、エンジン制御部430、操作パネル440、ネットワークI/F450を備えている。
これらのうち、コントローラ410は、コンピュータの主要部であるCPU401、システムメモリ(MEM-P)402、ノースブリッジ(NB)403、サウスブリッジ(SB)404、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)406、記憶部であるローカルメモリ(MEM-C)407、HDDコントローラ408、及び、記憶部であるHD409を有し、NB403とASIC406との間をAGP(Accelerated Graphics Port)バス421で接続した構成となっている。
これらのうち、CPU401は、MFP40の全体制御を行う制御部である。NB403は、CPU401と、MEM-P402、SB404、及びAGPバス421とを接続するためのブリッジであり、MEM-P402に対する読み書きなどを制御するメモリコントローラと、PCI(Peripheral Component Interconnect)マスタ及びAGPターゲットとを有する。
MEM-P402は、コントローラ410の各機能を実現させるプログラムやデータの格納用メモリであるROM402a、プログラムやデータの展開、及びメモリ印刷時の描画用メモリなどとして用いるRAM402bとからなる。なお、RAM402bに記憶されているプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、CD-R、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
SB404は、NB403とPCIデバイス、周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。ASIC406は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのIC(Integrated Circuit)であり、AGPバス421、PCIバス422、HDD408およびMEM-C407をそれぞれ接続するブリッジの役割を有する。このASIC406は、PCIターゲットおよびAGPマスタ、ASIC406の中核をなすアービタ(ARB)、MEM-C407を制御するメモリコントローラ、ハードウェアロジックなどにより画像データの回転などを行う複数のDMAC(Direct Memory Access Controller)、並びに、スキャナ部431及びプリンタ部432との間でPCIバス422を介したデータ転送を行うPCIユニットとからなる。なお、ASIC406には、USB(Universal Serial Bus)のインターフェースや、IEEE1394(Institute of Electrical and Electronics Engineers 1394)のインターフェースを接続するようにしてもよい。
MEM-C407は、コピー用画像バッファ及び符号バッファとして用いるローカルメモリである。HD409は、画像データの蓄積、印刷時に用いるフォントデータの蓄積、フォームの蓄積を行うためのストレージである。HD409は、CPU401の制御にしたがってHD409に対するデータの読出又は書込を制御する。AGPバス421は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレータカード用のバスインタフェースであり、MEM-P402に高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィックスアクセラレータカードを高速にすることができる。
また、近距離通信回路420には、近距離通信回路420aが備わっている。近距離通信回路420は、NFC、Bluetooth(登録商標)等の通信回路である。
更に、エンジン制御部430は、スキャナ部431及びプリンタ部432によって構成されている。また、操作パネル440は、現在の設定値や選択画面等を表示させ、操作者からの入力を受け付けるタッチパネル等のパネル表示部440a、並びに、濃度の設定条件などの画像形成に関する条件の設定値を受け付けるテンキー及びコピー開始指示を受け付けるスタートキー等からなる操作パネル440bを備えている。コントローラ410は、MFP40全体の制御を行い、例えば、描画、通信、操作パネル440からの入力等を制御する。スキャナ部431又はプリンタ部432には、誤差拡散やガンマ変換などの画像処理部分が含まれている。
なお、MFP40は、操作パネル440のアプリケーション切り替えキーにより、ドキュメントボックス機能、コピー機能、プリンタ機能、およびファクシミリ機能を順次に切り替えて選択することが可能となる。ドキュメントボックス機能の選択時にはドキュメントボックスモードとなり、コピー機能の選択時にはコピーモードとなり、プリンタ機能の選択時にはプリンタモードとなり、ファクシミリモードの選択時にはファクシミリモードとなる。
また、ネットワークI/F450は、ネットワークを利用して情報処理装置10等との間でデータ通信をするためのインターフェースである。近距離通信回路420及びネットワークI/F450は、PCIバス422を介して、ASIC406に電気的に接続されている。
本実施形態に係る通信システム3によれば、MFP40が印刷した媒体をゲストに渡すことによって、ゲストネットワークに接続するための情報を簡単にゲストに伝えることができ、利便性が高い。
なお、MFP40と情報処理装置10とは、別の装置でなくても良く、1つの装置であっても良い。例えば、MFP40が情報処理装置10の各機能の一部または全部を実現しても良い。または、MFP40と情報処理装置10とが協働して、上述した各機能を実現しても良い。
通信システム3は、MFP40の代わりに、インクジェットプリンタを備えていても良い。また、情報処理装置10が印刷機能を備えていても良い。上述のMFP40は、特許請求の範囲に記載された印刷装置の一例である。
上記で説明した実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
以上、各実施形態に基づき本発明の説明を行ってきたが、上記実施形態に示した要件に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の主旨をそこなわない範囲で変更することができ、その応用形態に応じて適切に定めることができる。