JP7494860B2 - ボトル缶およびボトル容器 - Google Patents
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Description
このようなボトル缶100においては、その内部に飲料等の内容物が充填された後、キャッピング工程において口部101にキャップ150が捲き締められる。具体的には、口部101に有頂筒状のキャップ150を被せ、このキャップ150に下方に向かう荷重をかけてボトル缶100内を密封状態とし、この密封状態を維持しながらキャップ150の周壁部152の上部に対して、ねじ部110に対応する高さ位置にスレッドローラーを径方向内方に押し当てながら缶軸回りの周方向に転動させることにより、キャップ150の周壁部152にねじ部110の雄ねじ形状に適合する雌ねじ形状を成形し、また、キャップ150の周壁部152の下端に対して、スカート部130とビード部140とに対向する高さ位置にスカートローラーにより径方向内方に荷重を付与しながら缶軸回りの全周に転動させてキャップ150の裾部153をロールオン成形し、これにより、キャップ150の裾部153がスカート部130およびビード部140に密着して係止される(例えば特許文献1参照。)。
しかしながら、ボトル缶の軽量化を実現するにはボトル缶を形成するための原板の薄肉化を図ることになるが、軽量化(薄肉化)に伴ってボトル缶の強度低下が懸念される。具体的には、キャップ150の裾部153を係止部120の外形に沿ってロールオン成形する際に2つのスカートローラーが互いに対向してそれぞれ径方向内方に向かう荷重をかけるので、ボトル缶の口部の強度が低いと、口部101が平面視で真円から楕円に変形する度合いがより大きくなるおそれがある。口部101に変形が大きく生じると、キャップ150の裾部153が口部101の変形に伴って径方向内方に過剰に変形することからブリッジ切れが生じて消費者による開栓有無判断が正確に行うことができなくなったり、シールポイントが形成され難くキャップの保持力が不足し、十分に密封することができずに漏洩が生じてしまうなどの問題が生じるおそれがある。
前記口部は、スクリューキャップが螺着されるねじ部と、ねじ部の下方に前記スクリューキャップの裾部が係止される環状の係止部と、前記係止部の下方に連接して垂直に伸びる垂直部とを有し、
前記ボトル缶の口部の口径をA(mm)、前記ボトル缶を形成するための原板の板厚をB(mm)、前記係止部の最大外径と最小外径との半径差(ビードデプス)をC(mm)としたときに、下記式(1)を満たし、
前記口部の上端の開口縁には、径方向外側から下方へ向けて折り返されたカール部が形成され、前記口部の口径Aは、前記カール部の最大外径であり、
前記口部の口径Aが33.0~34.0mmであり、
前記ボトル缶を形成するための原板の板厚Bが0.300~0.315mmであることを特徴とする。
式(1):A×B×C>12.7
前記ボトル缶が上記のボトル缶であり、
前記スクリューキャップが、天板部とその外周縁から垂下した周壁部とを有する有頂筒状のキャップ本体の周壁部に前記ボトル缶のねじ部の雄ねじ形状に螺合可能な雌ねじ部が形成され、前記雌ねじ部の下方に前記ボトル缶の前記スカート部に係止される裾部を有することを特徴とする。
本発明の請求項3に記載の発明によれば、キャッピング工程において係止部に内方に向かう荷重がかけられたときに係止部を構成する斜面に楕円変形が生じることを抑制することができるので、十分なキャップの保持力が得られ充填した内容物の漏洩などのキャッピング不良の発生をより一層確実に防止することができる。
本発明の請求項4に記載の発明によれば、ボトル缶の口部の口径Aが33.0~34.0mmであっても、キャッピング工程においてキャップの周壁部の下端を介してボトル缶の口部に荷重がかかることを確実に抑制することができるので、確実にキャッピング工程における口部の変形を抑止することができる。
本発明の一実施形態に係るボトル容器は、図1に示すように、内部に飲料等の内容物が充填され、上部に口部101を有する有底筒状のボトル缶100と、このボトル缶100の口部101に装着されてボトル缶100を密封するスクリューキャップ150とを有する。
ボトル缶100は、缶胴(図示せず)および缶底(図示せず)を有し、缶胴は、缶底と連続する円柱状の胴部(図示せず)と、この胴部から上方に向かうに従って径方向内方に縮径するテーパー状の肩部102(図2参照)と、この肩部102の上方に垂立する垂直部144を介して立設され缶胴よりも小径の口部101とを有している。
係止部120は、図2に示されるように、ねじ部110の下方に隣接した位置に形成されたスカート部130と、スカート部130の下方に連続した位置に形成されたビード部140とを有する。
スカート部130は、径方向外方(図2において左方)に缶軸周りの全周にわたって膨出して形成された環状の凸部であり、スカート部130の外径は、例えばねじ部110の外径よりも大きい。
ビード部140は、径方向内方(図2において右方)に縮径する、缶軸周りの全周にわたってスカート部130とは反対向きに縮径して形成された環状の凹部である。
また、口部101の上端の開口縁には、径方向外側から下方へ向けて折り返されたカール部103が、缶軸周りの全周にわたって環状に形成されている。
ビード部140は、缶軸に沿った縦断面において、スカート部130の下斜面133と連続し、下方へ向かうに従って径方向内方に向かう断面略直線状の上斜面141と、上斜面141から連続する略上下方向に延びる壁面142と、壁面142から連続する下方に向かうに従って径方向外方に向かう下斜面143とを有し、各辺(各面)が滑らかな弧状に連続された断面形状のものである。ビード部140の下斜面143の下方には垂直に伸びる垂直部144が連接されており、これにより、係止部120と肩部102とが垂直部144を介して連接されている。
本実施形態においては、ビード部140の上斜面141がスカート部130の下斜面133の延長線上に一致するように形成されており、このスカート部130の下斜面133およびビード部140の上斜面141に対してキャップ150の裾部153がロールオン成形されて裾部153が径方向内方に屈曲されることにより、キャップ150が係止される。
式(1):A×B×C>12.7
ボトル缶100の口部101の口径とは、カール部103の最大外径をいう。
係止部120の最大外径とは、スカート部130の最大外径すなわち最大の膨出径をいい、本実施形態においては壁面132の最大の外径をいう。
係止部120の最小外径とは、ビード部140の最小外径をいい、本実施形態においては壁面142の最小の外径をいう。
ビードデプスが1.30mm以上であることにより、キャッピング工程においてキャップ150の周壁部の下端を介してボトル缶100の口部101に荷重がかかることを確実に抑制することができる。ビードデプスが過小である場合には、ロールオン成形時にキャップ150の裾部153を介して口部101に荷重がかかり、口部101の変形を招来するおそれがある。一方、ビードデプスが過大である場合には、成形が過酷となりビード部140などに割れ等の成形不良を生じるおそれがある。
スカート部130の最大外径は、例えば37.80mmとされる。
ビード部140の最小外径は、例えば34.90とされる。
また、ビード部140の缶軸に沿った高さは例えば4.42mmとされる。
ボトル缶100を形成するための原板の板厚は、例えば容量が300mLである場合には0.300~0.350mm、容量が400mLである場合には0.300~0.350mmとすることができる。
また、本実施形態において、スカート部130の下斜面133およびビード部140の上斜面141の傾斜角度θは、缶軸に対して例えば48.7°とされる。
スカート部130の最大外径と垂直部144の外径とが略同等の大きさであることにより、キャッピング工程において係止部120に缶軸に沿って下方に向かう荷重および径方向内方に向かう荷重がかけられたときに、ビード部140を構成する上斜面141、壁面142および下斜面143に楕円変形が生じることを抑制することができるので、十分なキャップの保持力が得られる。これは、ビード部140の上斜面141(スカート部130の下斜面133)および下斜面143のバランスが保たれて径方向内方に向かう荷重がかけられたときにも径方向内方に屈曲しにくくなると共に上下方向の変形も抑制され、軸荷重強度が向上するためと推測される。
ボトル容器は、ボトル缶100内部に飲料等の内容物が充填され、キャッピング装置によって口部101には有頂筒状のキャップ150が嵌着されることにより、製造される。
ボトル缶100にキャップ150を装着するキャッピング工程においては、口部101の開口端面にシール用部材154が当接するようにキャップ150を被せ、このキャップ150に下方に向かう荷重をかけてボトル缶100内を密封状態とし、この密封状態を維持しながらキャップ150の周壁部152の上部に対して、ねじ部110に対応する高さ位置にスレッドローラーを径方向内方に押し当てながら缶軸回りの周方向に転動させることにより、キャップ150の周壁にねじ部110の雄ねじ形状に適合する雌ねじ形状を成形しながら螺合状態を形成し、また、キャップ150の周壁の下端に対して、スカート部130とビード部140との境目に対向する高さ位置にスカートローラーにより径方向内方に荷重を付与しながら缶軸回りの全周に転動させてキャップ150の裾部153をロールオン成形して、キャップ150の裾部153がスカート部130およびビード部140に密着して係止させる。
例えば、スカート部130およびビード部140の具体的な形状は、キャップ150の裾部153をロールオン成形されて係止部120に係止させることができる形状であれば、各面が平面状でなく弧状湾曲状であってもよい。
また例えば、ボトル缶は缶胴と缶底とが別体として形成されたものであってもよい。
〔実施例1〕
以下の仕様で、図1および図2に示すボトル缶〔1〕を10缶作製した。
・容量:300mL
・原板の材質:アルミニウム合金
・原板の板厚:0.315mm
・口部の口径:33.45mm
・係止部の最大外径(スカート部の最大外径):37.80mm
・係止部の最小外径(ビード部の最小外径):34.90mm
・係止部の最大外径と最小外径との半径差(ビードデプス):1.45mm
・スカート部の下斜面の角度:48.7°
A×B×C=15.3(>12.7)であり、得られた10缶のボトル缶について、係止部を左右から約111Nの荷重で横圧縮し、平面視における初期のビード部の最小外径と横圧縮後のビード部の最小外径との差(以下「たわみ量」とする)を測定した結果、平均値は2.28mmであった。結果を図3に示す。なお、たわみ量は、2.65mm以下であればキャッピング不良の発生が抑制されて実用に耐えると考えられる。
実施例1において、係止部の最小外径を変化させて最大外径と最小外径との半径差(ビードデプス)を1.30mmとしたこと以外は同様にして、ボトル缶〔2〕を10缶作製した。
A×B×C=13.7(>12.7)であり、得られた10缶のボトル缶のたわみ量を実施例1と同様にして測定したころ、平均値は2.55mmであった。結果を図3に示す。
実施例1において、係止部の最小外径を変化させて最大外径と最小外径との半径差(ビードデプス)を1.50mmとしたこと以外は同様にして、ボトル缶〔3〕を10缶作製した。
A×B×C=15.8(>12.7)であり、得られた10缶のボトル缶のたわみ量を実施例1と同様にして測定したころ、平均値は2.28mmであった。結果を図3に示す。
実施例1において、係止部の最小外径を変化させて最大外径と最小外径との半径差(ビードデプス)を1.80mmとしたこと以外は同様にして、ボトル缶〔4〕を10缶作製した。
A×B×C=19.0(>12.7)であり、得られた10缶のボトル缶のたわみ量を実施例1と同様にして測定したころ、平均値は1.75mmであった。結果を図3に示す。
実施例1において、係止部の最小外径を変化させて最大外径と最小外径との半径差(ビードデプス)を1.20mmとしたこと以外は同様にして、ボトル缶〔5〕を10缶作製した。
A×B×C=12.6(<12.7)であり、得られた10缶のボトル缶のたわみ量を実施例1と同様にして測定したころ、平均値は3.18mmであった。結果を図3に示す。
実施例1において、用いる原板を板厚0.345mmのものとし、係止部の最小外径を変化させて最大外径と最小外径との半径差(ビードデプス)を1.20mmとしたこと以外は同様にして、ボトル缶〔6〕を10缶作製した。
A×B×C=13.8(>12.7)であり、得られた10缶のボトル缶のたわみ量を実施例1と同様にして測定したころ、平均値は2.30mmであった。結果を図3に示す。
一方、比較例1に係るボトル缶〔6〕においては、たわみ量が3.18mmと大きく、十分な強度(耐たわみ強度)が得られないことが確認された。
101 口部
102 肩部
103 カール部
110 ねじ部
120 係止部
130 スカート部
131 上斜面
132 壁面
133 下斜面
140 ビード部
141 上斜面
142 壁面
143 下斜面
144 垂直部
150 キャップ
151 天板部
152 周壁部
153 裾部
154 シール用部材
Claims (4)
- 上部に口部を有する有底筒状のボトル缶であって、
前記口部は、スクリューキャップが螺着されるねじ部と、ねじ部の下方に前記スクリューキャップの裾部が係止される環状の係止部と、前記係止部の下方に連接して垂直に伸びる垂直部とを有し、
前記ボトル缶の口部の口径をA(mm)、前記ボトル缶を形成するための原板の板厚をB(mm)、前記係止部の最大外径と最小外径との半径差(ビードデプス)をC(mm)としたときに、下記式(1)を満たし、
前記口部の上端の開口縁には、径方向外側から下方へ向けて折り返されたカール部が形成され、前記口部の口径Aは、前記カール部の最大外径であり、
前記口部の口径Aが33.0~34.0mmであり、
前記ボトル缶を形成するための原板の板厚Bが0.300~0.315mmであることを特徴とするボトル缶。
式(1):A×B×C>12.7 - 前記係止部の最大外径と最小外径との半径差(ビードデプス)Cが1.30mm以上であることを特徴とする請求項1に記載のボトル缶。
- 前記係止部の最大外径と前記垂直部の外径とが略同等であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のボトル缶。
- 上部に口部を有する有底筒状のボトル缶と、当該ボトル缶の口部に装着されるスクリューキャップとを有するボトル容器であって、
前記ボトル缶が、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のボトル缶であり、
前記スクリューキャップが、天板部とその外周縁から垂下した周壁部とを有する有頂筒状のキャップ本体の周壁部に前記ボトル缶のねじ部の雄ねじ形状に螺合可能な雌ねじ部が形成され、前記雌ねじ部の下方に前記ボトル缶の前記係止部に係止される裾部を有することを特徴とするボトル容器。
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