JP7501801B2 - 成形用樹脂組成物、封止構造体の製造方法および封止構造体 - Google Patents
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Description
以下の成形用樹脂組成物、封止構造体の製造方法および封止構造体が提供される。
電子部品が搭載された基板と、周方向に形成された複数のスロットを有する上記基板上に固定されたステータコアと、上記スロットに収容された複数個のコイルとを一括して封止するために用いられる成形用樹脂組成物であって、
エポキシ樹脂と、
硬化剤および硬化触媒の一方または両方と、
無機充填材と、を含み、
当該成形用樹脂組成物を140℃で2分硬化させた硬化物において、25℃における曲げ弾性率(JIS K6911:2006準拠)が0.1GPa以上30GPa以下である、成形用樹脂組成物。
[2]
上記[1]に記載の成形用樹脂組成物において、
以下の(方法1)によって測定される、ガラス転移温度(Tg)が140℃以上300℃以下である、成形用樹脂組成物。
(方法1)
上記成形用樹脂組成物を、トランスファー成形機を用いて、金型温度175℃、注入圧力6.9MPa、硬化時間90秒で、80mm×10mm×4mmの試験片を成形し、175℃2時間で後硬化する。さらに、熱機械分析装置を用いて、5℃/分の昇温速度で得られた試験片の熱膨張率を測定する。次いで、得られた測定結果に基づき、熱膨張率の変曲点から硬化物のガラス転移温度(Tg)(℃)を算出する。
[3]
上記[1]または[2]に記載の成形用樹脂組成物において、
上記エポキシ樹脂がフェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂およびトリスフェノールメタン型エポキシ樹脂からなる群より選択される1種または2種以上を含む、成形用樹脂組成物。
[4]
上記[1]~[3]のいずれか1つに記載の成形用樹脂組成物において、
上記エポキシ樹脂の含有量が、上記成形用樹脂組成物の固形分全体を100質量%としたとき、3質量%以上40質量%以下である、成形用樹脂組成物。
[5]
上記[1]~[4]のいずれか1つに記載の成形用樹脂組成物において、
上記硬化剤を含み、上記硬化剤がフェノール樹脂系硬化剤を含む、成形用樹脂組成物。
[6]
上記[5]に記載の成形用樹脂組成物において、
上記フェノール樹脂系硬化剤がフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ナフトールノボラック樹脂およびトリスフェノールメタン型フェノール樹脂からなる群より選択される1種または2種以上を含む、成形用樹脂組成物。
[7]
上記[5]または[6]に記載の成形用樹脂組成物において、
上記硬化剤の含有量が、上記成形用樹脂組成物の固形分全体を100質量%としたとき、0.8質量%以上12質量%以下である、成形用樹脂組成物。[8]
上記[1]~[7]のいずれか1つに記載の成形用樹脂組成物において、
上記硬化触媒を含み、上記硬化触媒がイミダゾール系化合物を含む、成形用樹脂組成物。
[9]
上記[8]に記載の成形用樹脂組成物において、
上記硬化触媒の含有量が、上記成形用樹脂組成物の固形分全体を100質量%としたとき、0.01質量%以上2.0質量%以下である、成形用樹脂組成物。
[10]
上記[1]~[9]のいずれか1つに記載の成形用樹脂組成物において、
当該成形用樹脂組成物を金型温度175℃、注入圧力9.8MPa、硬化時間3分で測定したスパイラルフローをS1とし、当該成形用樹脂組成物を25℃で48時間放置した後、金型温度175℃、注入圧力9.8MPa、硬化時間3分で測定したスパイラルフローをS2としたとき、S2≧0.8×S1を満たす、成形用樹脂組成物。
[11]
上記[1]~[10]のいずれか1つに記載の成形用樹脂組成物において、
以下の(方法2)によって測定される、トルク値が2N・mに達する時間が100秒未満である、成形用樹脂組成物。
(方法2)
キュラストメーター(登録商標)を用い、金型温度140℃、振幅角度±0.25度にて、上記成形用樹脂組成物のトルク値を経時的に測定する。測定結果に基づいて、測定開始から、トルク値が2N・mに達する時間(秒)を算出する。
[12]
上記[1]~[11]のいずれか1つに記載の成形用樹脂組成物において、
以下の(方法3)によって測定される、スパイラルフローが70cm以上である、成形用樹脂組成物。
(方法3)
上記成形用樹脂組成物を、低圧トランスファー成形機を用いて、ANSI/ASTM D 3123-72に準じたスパイラルフロー測定用金型に、175℃、注入圧力6.9MPa、保圧時間3分の条件で注入し、流動長を測定し、これをスパイラルフロー(cm)とする。
[13]
上記[1]~[12]のいずれか1つに記載の成形用樹脂組成物において、
以下の(方法4)によって測定される、ゲルタイムが30秒以上である、成形用樹脂組成物。
(方法4)
上記成形用樹脂組成物を、低圧トランスファー成形機を用いて、ANSI/ASTM D 3123-72に準じたスパイラルフロー測定用金型に、175℃、注入圧力6.9MPa、保圧時間3分の条件で注入する。注入開始から成形用樹脂組成物が硬化し流動しなくなるまでの時間を測定し、ゲルタイム(秒)とする。
[14]
上記[1]~[13]のいずれか1つに記載の成形用樹脂組成物において、
以下の(方法5)によって測定される、線膨張係数α1が10.0ppm/℃以下である、成形用樹脂組成物。
(方法5)
上記成形用樹脂組成物を、低圧トランスファー成形機を用いて、金型温度175℃、注入圧力9.8MPa、硬化時間3分の条件で注入成形し、15mm×4mm×4mmの成形品を得る。次いで、得られた成形品を175℃、4時間で後硬化して試験片を作製する。そして、得られた試験片に対して、熱機械分析装置を用いて、測定温度範囲0℃~400℃、昇温速度5℃/分の条件下で、25-70℃における平均線膨張係数α1(ppm/℃)を測定する。
[15]
上記[1]~[14]のいずれか1つに記載の成形用樹脂組成物において、
以下の(方法6)によって測定される、熱伝導率が0.5W/m・K以上である、成形用樹脂組成物。
(方法6)
上記成形用樹脂組成物を、トランスファー成形機を用いて、金型温度175℃、注入圧力6.9MPa、硬化時間90秒間の条件で注入成形し、80mm×10mm×4mmの成形体を得る。次いで、得られた成形体を175℃、2時間で後硬化し、試験片を得る。得られた試験片について、レーザーフラッシュ法を用いて熱拡散率を測定する。また、電子比重計を用いて、熱伝導率測定に用いた試験片の比重を測定する。さらに、示差走査熱量計を用いて、熱伝導率及び比重測定に用いた試験片の比熱を測定する。測定した熱拡散率、比重および比熱の各測定値から、当該試験片の厚さ方向の熱伝導率(W/m・K)を算出する。
[16]
トランスファー成形機中の成形型に、電子部品が搭載された基板と、周方向に形成された複数のスロットを有する上記基板上に固定されたステータコアと、上記スロットに収容された複数個のコイルと、を配置する工程と、
上記トランスファー成形機を用いるトランスファーモールド法にて、上記[1]~[15]のいずれか1つに記載の成形用樹脂組成物で上記成形型内の上記基板と、上記ステータコアと、上記コイルと、を封止成形することにより、封止構造体を得る工程と、
を含む、封止構造体の製造方法。
[17]
上記[16]に記載の封止構造体の製造方法において、
上記封止構造体を得る上記工程において、上記成形用樹脂組成物の硬化体のTg以下の温度で封止成形する、封止構造体の製造方法。
[18]
上記[16]または[17]に記載の封止構造体の製造方法において、
上記封止構造体を得る上記工程として、後硬化工程を行わない、封止構造体の製造方法。
[19]
電子部品が搭載された基板と、
上記基板の一面上に固定され、周方向に形成された複数のスロットを有するステータコアと、
上記スロットに収容された複数個のコイルと、
を含む被封止体と、
上記被封止体の一部または全部を被覆して設けられる封止部材と、を備え、
上記封止部材が、上記[1]~[15]のいずれか1つに記載の成形用樹脂組成物の硬化物により構成されている、封止構造体。
本明細書中、数値範囲に関する「X~Y」の表記は、特に断らない限り、X以上Y以下を表す。本明細書中、数値範囲に関する上限値および下限値の記載は、特に断りがなければ、記載されている上限値および下限値を任意で組み合わせることができる。
本実施形態の成形用樹脂組成物は、電子部品が搭載された基板と、周方向に形成された複数のスロットを有する上記基板上に固定されたステータコアと、上記スロットに収容された複数個のコイルとを一括して封止するために用いられる成形用樹脂組成物であって、エポキシ樹脂と、硬化触媒と、無機充填材と、を含み、当該成形用樹脂組成物を140℃で2分硬化させた硬化物において、25℃における曲げ弾性率(JIS K6911:2006準拠)が0.1GPa以上30GPa以下である。
また、曲げ弾性率の上限値は30GPa以下であるが、好ましくは27.0GPa以下、より好ましくは24.0GPa以下、さらに好ましくは21.0GPa以下である。曲げ弾性率を上記上限値以下にすることにより、硬化物中に蓄積する応力が十分に小さくなり、反りが低減される。これにより、電子部品またはステータ等の構造体を封止した際の密着性と防水性を向上させることができ、構造体の不具合が生じにくくなる。
低圧トランスファー成形機を用いて、金型温度140℃、注入圧力9.8MPa、硬化時間2分の条件で、樹脂組成物を注入成形し、長さ80mm、幅10mm、厚さ4mmの成形物を得た。得られた成形物を、後硬化として200℃で4時間加熱処理したものを試験片とし、曲げ弾性率をJIS K 6911:2006に準じて25℃の雰囲気温度下で測定することができる。低圧トランスファー成形機としては、たとえばKTS-15、KTS-30(コータキ精機社製)を用いることができる。
本実施形態の成形用樹脂組成物に用いられるエポキシ樹脂としては、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂、N,N-ジグリシジルアニリン、N,N-ジグリシジルトルイジン、ジアミノジフェニルメタン型グリシジルアミン、アミノフェノール型グリシジルアミンのような芳香族グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ハイドロキノン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂、トリスフェノールプロパン型エポキシ樹脂、アルキル変性トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂、トリアジン核含有エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フェニレンおよび/またはビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル型エポキシ樹脂、フェニレンおよび/またはビフェニレン骨格を有するナフトールアラルキル型エポキシ樹脂等のアラルキル型エポキシ樹脂等の芳香族エポキシ樹脂、ビニルシクロヘキセンジオキシド、ジシクロペンタジエンオキシド、アリサイクリックジエポキシ-アジペイド等の脂環式エポキシ等の脂肪族エポキシ樹脂が挙げられる。これらは単独でも2種以上混合して使用しても良い。
これらの中でも、本実施形態の成形用樹脂組成物に用いられるエポキシ樹脂としては、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂およびトリスフェノールメタン型エポキシ樹脂からなる群より選択される1種または2種以上を含むことが好ましい。
また、エポキシ樹脂の含有量の上限値は、低温で硬化させた際でも機械強度に優れる構造体を得る観点から、成形用樹脂組成物の固形分全体を100質量%としたとき、好ましくは40質量%以下、より好ましくは30質量%以下、さらに好ましくは20質量%以下、さらに好ましくは15質量%以下である。
本実施形態の成形用樹脂組成物におけるエポキシ樹脂の含有量は、電子部品またはステータ等の構造体を封止した際の密着性と防水性をより向上させる観点および低温で硬化させた際でも機械強度に優れる構造体を得る観点から、成形用樹脂組成物の固形分全体を100質量%としたとき、好ましくは3質量%以上40質量%以下、より好ましくは4質量%以上30質量%以下、さらに好ましくは5質量%以上20質量%以下、さらに好ましくは6質量%以上20質量%以下、さらに好ましくは7質量%以上15質量%以下である。
本実施形態の成形用樹脂組成物は、硬化剤および硬化触媒の一方または両方を含む。本実施形態の成形用樹脂組成物は、エポキシ樹脂を三次元架橋させるために、好ましくは硬化剤を含み、硬化剤を必須成分として含む場合、より好ましくはフェノール樹脂系硬化剤を含む。フェノール樹脂系硬化剤としては、例えば、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ナフトールノボラック樹脂等のノボラック型フェノール樹脂;トリスフェノールメタン型フェノール樹脂等の多官能型フェノール樹脂;テルペン変性フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂等の変性フェノール樹脂;フェニレン骨格及び/又はビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル樹脂、フェニレン及び/又はビフェニレン骨格を有するナフトールアラルキル樹脂等のアラルキル型フェノール樹脂;ビスフェノールA、ビスフェノールF等のビスフェノール化合物等が挙げられ、これらは1種類を単独で用いても2種類以上を併用してもよい。
本実施形態の成形用樹脂組成物が硬化触媒を必須成分として含む場合、本実施形態の成形用樹脂組成物に用いられる硬化触媒としては、イミダゾール系化合物を用いることが好ましい。イミダゾール系化合物は、たとえばイミダゾール、2-メチルイミダゾール、2-ウンデシルイミダゾール、2-ヘプタデシルイミダゾール、1,2-ジメチルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾール、2-フェニルイミダゾール、2-フェニル-4-メチルイミダゾール、1-ベンジル-2-フェニルイミダゾール、1-ベンジル-2-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-エチル-4-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-ウンデシルイミダゾール、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾール、2-フェニル-4,5-ジヒドロキシメチルイミダゾール、および2-フェニル-4-メチル-5-ヒドロキシメチルイミダゾール等のイミダゾール化合物、1-シアノエチル-2-ウンデシルイミダゾリウムトリメリテイト、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾリウムトリメリテイト、2,4-ジアミノ-6-[2'-メチルイミダゾリル(1')]-エチル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-[2'-ウンデシルイミダゾリル(1')]-エチル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-[2'-エチル-4-メチルイミダゾリル(1')]-エチル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-[2'-メチルイミダゾリル(1')]-エチル-s-トリアジンのイソシアヌル酸付加物、2-フェニルイミダゾールのイソシアヌル酸付加物、2-メチルイミダゾールのイソシアヌル酸付加物から選択される一種または二種以上を含むことができる。
本実施形態の成形用樹脂組成物に用いられる無機充填材としては、例えば、溶融破砕シリカ及び溶融球状シリカ等の溶融シリカ、結晶シリカ、アルミナ、カオリン、タルク、クレイ、マイカ、ロックウール、ウォラストナイト、ガラスパウダー、ガラスフレーク、ガラスビーズ、ガラスファイバー、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化アルミ、カーボンブラック、グラファイト、二酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、硫酸バリウム、セルロース、アラミド、木材、フェノール樹脂成形材料やエポキシ樹脂成形材料の硬化物を粉砕した粉砕粉等が挙げられる。この中でも、溶融破砕シリカ、溶融球状シリカ、結晶シリカ等のシリカが好ましく、溶融球状シリカがより好ましい。また、この中でも、炭酸カルシウム、ウォラストナイトがコストの面で好ましい。無機充填材は、一種で使用しても良いし、または二種以上を併用してもよい。
なお、このときのシリカの含有量の上限値は特に限定されるものではないが、成形用樹脂組成物の無機充填材全体を100質量%としたとき、たとえば100質量%以下である。
本実施形態の成形用樹脂組成物は、上記成分に加え、必要に応じてさらに、密着助剤、ワックス、カップリング剤、着色剤、難燃剤、離型剤、低応力剤等の他の成分を含んでもよい。
本実施形態の成形用樹脂組成物は、低温での硬化性を向上させるために、好ましくは密着助剤を含む。本実施形態の成形用樹脂組成物に用いられる密着助剤としては、特に限定されず、例えば、トリアゾール化合物等が挙げられ、このトリアゾール化合物としては、1,2,4-トリアゾール環を有する化合物、1,2,3-トリアゾール環を有する化合物が挙げられる。具体的な化合物としては、例えば、3-アミノ-1,2,4-トリアゾール、4-アミノ-1,2,3-トリアゾール、3-アミノ-1,2,4-トリアゾール-5-カルボン酸、3-メルカプト-1,2,4-トリアゾール、4-メルカプト-1,2,3-トリアゾール、3,5-ジアミノ-1,2,4-トリアゾール、3,5-ジメルカプト-1,2,4-トリアゾール、4,5-ジメルカプト-1,2,3-トリアゾール、3-アミノ-5-メルカプト-1,2,4-トリアゾール、4-アミノ-5-メルカプト-1,2,3-トリアゾール、3-ヒドラジノ-4-アミノ-5-メルカプト-1,2,4-トリアゾールおよび5-メルカプト-1,2,4-トリアゾール-3-メタノール等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合せて用いることができる。これらのうち、少なくとも1つのメルカプト基を有する化合物であることが好ましい。
また、密着助剤の含有量の上限値としては、例えば、成形用樹脂組成物の固形分全体を100質量%としたとき、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは1質量%以下、さらに好ましくは0.5質量%以下、さらに好ましくは0.3質量%以下である。これにより、本実施形態の成形用樹脂組成物で電子部品またはステータ等の構造体を封止した際の密着性と防水性を向上させることができる。
本実施形態の成形用樹脂組成物は、好ましくは融点が30℃から90℃のワックスを含む。このようなワックスを含むことにより、成形用樹脂組成物は、トランスファーモールドで適用される温度下で、溶融性が良好であり、よって封止時における流動性が向上するとともに、充填性が向上し得る。このようなワックスとしては、カルナバワックス等の天然ワックス、モンタン酸エステルワックスや酸化ポリエチレンワックス等の合成ワックス、ステアリン酸亜鉛等の高級脂肪酸およびその金属塩類が挙げられる。
本実施形態の成形用樹脂組成物は、エポキシ樹脂と無機充填材との密着性を向上させるため、シランカップリング剤等のカップリング剤を含んでもよい。カップリング剤としては、例えばエポキシシラン、アミノシラン、ウレイドシラン、メルカプトシラン等が挙げられる。
本実施形態の成形用樹脂組成物は、以下の(方法1)によって測定される、ガラス転移温度(Tg)の下限値が好ましくは140℃以上、より好ましくは150℃以上、さらに好ましくは155℃以上、さらに好ましくは160℃以上、さらに好ましくは165℃以上である。ガラス転移温度(Tg)が上記下限値以上であることにより、本実施形態の成形用樹脂組成物が低温でも硬化が可能となるほか、本実施形態の成形用樹脂組成物の硬化物の耐熱性が向上する。
また、ガラス転移温度(Tg)の上限値は特に限定されないが、たとえば300℃以下であり、250℃以下であり、220℃以下である。
成形用樹脂組成物を、トランスファー成形機を用いて、金型温度175℃、注入圧力6.9MPa、硬化時間90秒で、80mm×10mm×4mmの試験片を成形し、175℃2時間で後硬化する。さらに、熱機械分析装置を用いて、5℃/分の昇温速度で得られた試験片の熱膨張率を測定する。次いで、得られた測定結果に基づき、熱膨張率の変曲点から硬化物のガラス転移温度(Tg)(℃)を算出する。
具体的には、ガラス転移温度Tgは、たとえば低圧トランスファー成形機を用いて金型温度175℃、注入圧力6.9MPa、硬化時間90秒で樹脂組成物を注入成形して得た試験片を175℃、2時間で後硬化した後、当該試験片に対して熱機械分析装置を用いて測定温度範囲0℃~320℃、昇温速度5℃/分の条件下で測定を行って得た測定結果から算出することができる。低圧トランスファー成形機としては、たとえばKTS-15およびKTS-30(コータキ精機社製)等を用いることができる。また、熱機械分析装置としては、たとえばTMA/SS6000(セイコーインスツルメンツ社製)やTMA7100(日立ハイテクサイエンス社製)等を用いることができる。
また、トルク値が2N・mに達する時間の下限値は特に限定されないが、たとえば0.1秒以上であり1秒以上であってもよい。
キュラストメーター(登録商標)を用い、金型温度140℃、振幅角度±0.25度にて、成形用樹脂組成物のトルク値を経時的に測定する。測定結果に基づいて、測定開始から、トルク値が2N・mに達する時間(秒)を算出する。
また、上記スパイラルフローは、好ましくは180cm以下、より好ましくは160cm以下、さらに好ましくは140cm以下である。スパイラルフローが上記上限値以下であることにより、本実施形態の成形用樹脂組成物の長期の保存性を向上させることができる。
成形用樹脂組成物を、低圧トランスファー成形機を用いて、ANSI/ASTM D 3123-72に準じたスパイラルフロー測定用金型に、175℃、注入圧力6.9MPa、保圧時間3分の条件で注入し、流動長を測定し、これをスパイラルフロー(cm)とする。
また、上記ゲルタイムは、好ましくは80秒以下、より好ましくは70秒以下、さらに好ましくは60秒以下である。ゲルタイムが上記上限値以下であることにより、電子部品またはステータ等の構造体を封止した際の密着性と防水性をより向上させることができる。
成形用樹脂組成物を、低圧トランスファー成形機を用いて、ANSI/ASTM D 3123-72に準じたスパイラルフロー測定用金型に、175℃、注入圧力6.9MPa、保圧時間3分の条件で注入する。注入開始から成形用樹脂組成物が硬化し流動しなくなるまでの時間を測定し、ゲルタイム(秒)とする。
また、線膨張係数α1は、好ましくは10.0ppm/℃以下、より好ましくは5.0ppm/℃以下、さらに好ましくは3.0ppm/℃以下、さらに好ましくは2.0ppm/℃以下である。線膨張係数α1が上記上限値以下であることにより、電子部品またはステータ等の構造体を封止した際の密着性と防水性をより向上させることができる。
成形用樹脂組成物を、低圧トランスファー成形機を用いて、金型温度175℃、注入圧力9.8MPa、硬化時間3分の条件で注入成形し、15mm×4mm×4mmの成形品を得る。次いで、得られた成形品を175℃、4時間で後硬化して試験片を作製する。そして、得られた試験片に対して、熱機械分析装置を用いて、測定温度範囲0℃~400℃、昇温速度5℃/分の条件下で、25-70℃における平均線膨張係数α1(ppm/℃)を測定する。
また、熱伝導率は、好ましくは3.5W/m・K以下、より好ましくは3.3W/m・K以下、さらに好ましくは3.1W/m・K以下、さらに好ましくは2.9W/m・K以下、さらに好ましくは2.8W/m・K以下である。熱伝導率が上記上限値以下であることにより、本実施形態の成形用樹脂組成物を用いた成形体の内部の電子部品に対する外部からの熱の影響を抑えることができる。
成形用樹脂組成物を、トランスファー成形機を用いて、金型温度175℃、注入圧力6.9MPa、硬化時間90秒間の条件で注入成形し、80mm×10mm×4mmの成形体を得る。次いで、得られた成形体を175℃、2時間で後硬化し、試験片を得る。得られた試験片について、レーザーフラッシュ法を用いて熱拡散率を測定する。また、電子比重計を用いて、熱伝導率測定に用いた試験片の比重を測定する。さらに、示差走査熱量計を用いて、熱伝導率及び比重測定に用いた試験片の比熱を測定する。測定した熱拡散率、比重および比熱の各測定値から、当該試験片の厚さ方向の熱伝導率(W/m・K)を算出する。
本実施形態の成形用樹脂組成物は、電子部品が搭載された基板と、周方向に形成された複数のスロットを有する上記基板上に固定されたステータコアと、上記スロットに収容された複数個のコイルとを一括して封止するために用いられる。本実施形態の成形用樹脂組成物を封止材として備えるステータは、例えば、回転電機(電動機、発電機または電動機/発電機の両用機)として電動機(モータ)に適用される。
以下、本実施形態の成形用樹脂組成物を用いた封止構造体200について、図面を用いて説明する。
図1は成形前後の被封止体100および封止構造体200の上面図を模式的に表している。同様に、図2は成形前後の被封止体100および封止構造体200の側面図を模式的に表している。ここで、(a)、(c)は成形前の被封止体100を、(b)、(d)は成形後の封止構造体200を模式的に表している。
基板10の一面に、または一面および他面の双方に設けられた上記ソルダーレジスト層は、たとえばシリコーン化合物を含む樹脂組成物により形成される。これにより、表面平滑性に優れたソルダーレジスト層を実現することができる。
電子部品11としては、例えば、LEDチップなどの発光素子、脳波・筋電位などの生体電位や血圧・脈拍などの生体活動を検知する生体測定計、圧力・温度・位置・湿度・光・音・加速度などの環境情報を検知する一般的な測定計、コンデンサなどのポータブル電源、音響モジュール、通信モジュール等の素子や、上記素子を接続する配線等が挙げられる。
ステータコア20は、複数の電磁鋼板を軸方向に積層し密着固定して設けられていてもよく、樹脂組成物を成形することによって設けられていてもよい。
封止部材50の材料としては、上述した成形用樹脂組成物が用いられる。
以下、本実施形態の成形用樹脂組成物を用いた封止構造体の製造方法について説明する。
本実施形態の封止構造体の製造方法は、トランスファー成形機中の成形型に、電子部品が搭載された基板と、周方向に形成された複数のスロットを有する上記基板上に固定されたステータコアと、上記スロットに収容された複数個のコイルと、を配置する工程と、上記トランスファー成形機を用いるトランスファーモールド法にて、本実施形態の成形用樹脂組成物で上記成形型内の上記基板と、上記ステータコアと、上記コイルと、を封止成形することにより、封止構造体を得る工程と、を含む。
このとき、上記封止構造体を得る上記工程は、上記成形用樹脂組成物硬化体のTg以下の温度で封止成形することが好ましい。
(A)トランスファー成形、圧縮成形などの手法による成形工程と、
(B)成形工程の後、成形体を加熱する後硬化工程
とを含んでも良い。
これに対して、本実施形態における好ましい態様は、上記(B)の後硬化工程を行わず、上記(A)の成形工程のみを行うことである。こうすることにより、生産性が向上する上、後硬化による熱損傷、すなわち、封止対象である、ステータコア、コイルおよび基板に対する熱損傷を抑制でき、良好な封止構造体を得ることができる。
本実施形態においては、140℃で2分硬化させた硬化物において、25℃における曲げ弾性率(JIS K6911:2006準拠)が0.1GPa以上30GPa以下となるように成形用樹脂組成物を構成しているため、(B)を省略しても、良好な架橋構造が得られる。
このような低温で成形することにより、封止対象である、ステータコア、コイルおよび基板への熱損傷を抑制でき、良好な封止構造体を得ることができる。
成形温度の下限については、成形用樹脂組成物を充分に硬化させることができる限り、特に限定されない。たとえば、(Tg-80℃)以上とすることができ、90℃以上とすることができる。
<成形用樹脂組成物の調製>
各実施例、および各比較例のそれぞれについて、以下のように成形用樹脂組成物を調製した。
まず、表1に示す各成分をミキサーにより混合した。次いで、得られた混合物を、ロール混練した後、冷却、粉砕して粉粒体である成形用樹脂組成物を得た。
・無機充填材1:溶融球状シリカ(デンカ株式会社製、製品名「FB-950」)
・無機充填材2:溶融球状シリカ(デンカ株式会社製、製品名「FB-105」)
・無機充填材3:アルミナ(デンカ株式会社製、製品名「DAW-02」)
・カップリング剤1:N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン(東レ・ダウコーニング株式会社製、製品名「CF-4083」)
・エポキシ樹脂1:オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(DIC社製、製品名「EPICRON N-670」)
・硬化剤1:ビフェニレン骨格含有フェノールアラルキル型樹脂(明和化成株式会社製、製品名「MEH-7851SS」)
・硬化剤2:トリスフェニルメタン型フェノールノボラック樹脂(明和化成株式会社製、製品名「MEH-7500」)
・密着助剤1:3-アミノ-1,2,4-トリアゾール
・硬化触媒1:2-フェニルイミダゾール
・硬化触媒2:2-フェニル-4,5-ジヒドロキシメチルイミダゾール
・着色材1:カーボンブラック(三菱ケミカル株式会社製、製品名「カーボン#5」)
得られた成形用樹脂組成物を、以下の項目について評価した。評価結果を以下の表1に示す。
低圧トランスファー成形機(コータキ精機株式会社製、KTS-30)を用いて、金型温度140℃、注入圧力9.8MPa、硬化時間2分の条件で、樹脂組成物を注入成形し、長さ80mm、幅10mm、厚さ4mmの成形物を得た。得られた成形物を、後硬化として200℃で4時間加熱処理したものを試験片とし、曲げ弾性率(GPa)をJIS K 6911:2006に準じて25℃の雰囲気温度下で測定した。
キュラストメーター(登録商標)((株)エー・アンド・デイ製、キュラストメーター(登録商標)MODEL7)を用い、金型温度140℃、振幅角度±0.25度にて、得られた成形用樹脂組成物のトルク値を経時的に測定した。測定結果に基づいて、測定開始から、トルク値が2N・mに達する時間(秒)を算出した。トルク値が2N・mに達する時間(秒)から、以下の基準で低温成形性を評価した。
A:トルク値が2N・mに達する時間が30秒未満(実施例はこちら)
B:トルク値が2N・mに達する時間が30秒以上100秒未満
C:トルク値が2N・mに達する時間が100秒以上
23mmφ×0.9mmのガラスエポキシ基板(ICパッケージ及びアルミ電解コンデンサを実装した基板)に対して、低圧トランスファー成形機(コータキ精機株式会社製、KTS-30)を用いて、金型温度140℃、注入圧力3~5MPa、硬化時間2分の条件で、樹脂組成物を基板上2cm厚となるように注入成形し、ポストキュアなしで、基板封止体を得た。
その後、上記基板封止体を深さ15~100cmの純水プールに1000時間浸漬させた。その後、自然乾燥した後、テスターを用いて基板上の回路配線の導通を確認した。
A:導通不良なし
B:導通不良あり(ショート、抵抗増加など)
低圧トランスファー成形機(コータキ精機株式会社製、「KTS-15」)を用いて、ANSI/ASTM D 3123-72に準じたスパイラルフロー測定用金型に、175℃、注入圧力6.9MPa、保圧時間3分の条件で、各実施例および各比較例の成形用樹脂組成物を注入し、流動長を測定し、これをスパイラルフロー(cm)とした。また、注入開始から成形用樹脂組成物が硬化し流動しなくなるまでの時間を測定し、ゲルタイム(秒)とした。
なお、スパイラルフローは、流動性のパラメータであり、数値が大きい方が、流動性が良好である。
各実施例および各比較例について、得られた成形用樹脂組成物の線膨張係数を測定した。低圧トランスファー成形機(コータキ精機株式会社製「KTS-30」)を用いて、金型温度175℃、注入圧力9.8MPa、硬化時間3分の条件で注入成形し、15mm×4mm×4mmの成形品を得た。次いで、得られた成形品を175℃、4時間で後硬化して試験片を作製した。そして、得られた試験片に対して、熱機械分析装置(セイコーインスツル株式会社製、TMA100)を用いて、測定温度範囲0℃~400℃、昇温速度5℃/分の条件下で、25-70℃における平均線膨張係数α1(ppm/℃)を測定した。
各実施例および各比較例の成形用樹脂組成物のガラス転移温度は、JIS K 6911:2006に準じて測定した。すなわち、各実施例および各比較例の成形用樹脂組成物について、トランスファー成形機(コータキ精機株式会社製、「KTS-15」)を用いて、金型温度175℃、注入圧力6.9MPa、硬化時間90秒で、80mm×10mm×4mmの試験片を成形した。そして、175℃2時間で後硬化した。さらに、熱機械分析装置(セイコーインスツルメンツ社製、TMA/SS6000)を用いて、5℃/分の昇温速度で得られた試験片の熱膨張率を測定した。次いで、得られた測定結果に基づき、熱膨張率の変曲点から硬化物のガラス転移温度(Tg)(℃)を算出した。
各実施例および各比較例の成形用樹脂組成物について、トランスファー成形機(コータキ精機株式会社製、「KTS-15」)を用いて、金型温度175℃、注入圧力6.9MPa、硬化時間90秒間で注入成形し、80mm×10mm×4mmの成形体を得た。次いで、得られた成形体を175℃、2時間で後硬化し、試験片を得た。得られた試験片について、レーザーフラッシュ法(NETZSCH製のキセノンフラッシュアナライザーLFA447)を用いて熱拡散率を測定した。また、アルファーミラージュ株式会社製の電子比重計SD-200Lを用いて、熱伝導率測定に用いた試験片の比重を測定した。さらに、株式会社リガク製の示差走査熱量計DSC8230を用いて、熱伝導率及び比重測定に用いた試験片の比熱を測定した。測定した熱拡散率、比重および比熱の各測定値から、当該試験片の厚さ方向の熱伝導率(W/m・K)を算出した。
各実施例および各比較例の成形用樹脂組成物について、室温保存性を測定した。低圧トランスファー成形機(コータキ精機株式会社製「KTS-30」)を用いて、金型温度175℃、注入圧力9.8MPa、硬化時間3分の条件で、各実施例および各比較例の成形用樹脂組成物を注入し、流動長を測定し、このときのスパイラルフローをS1とした。
また、各実施例および各比較例の成形用樹脂組成物を25℃で48時間放置した後、上記同様の条件で流動長を測定し、このときのスパイラルフローをS2とした。
上記S1およびS2について、以下の基準で評価を行った。
A:S2≧0.8×S1を満たす。
B:S2<0.8×S1を満たす。
11 電子部品
20 ステータコア
21 スロット
30 コイル
40 リード線
50 封止部材
100 被封止体
200 封止構造体
Claims (19)
- 電子部品が搭載された基板と、周方向に形成された複数のスロットを有する前記基板上に固定されたステータコアと、前記スロットに収容された複数個のコイルとを一括して封止するために用いられる成形用樹脂組成物であって、
エポキシ樹脂と、
硬化剤および硬化触媒の一方または両方と、
無機充填材と、を含み、
当該成形用樹脂組成物を140℃で2分硬化させた硬化物において、25℃における曲げ弾性率(JIS K6911:2006準拠)が0.1GPa以上30GPa以下である、成形用樹脂組成物。 - 請求項1に記載の成形用樹脂組成物において、
以下の(方法1)によって測定される、ガラス転移温度(Tg)が140℃以上300℃以下である、成形用樹脂組成物。
(方法1)
前記成形用樹脂組成物を、トランスファー成形機を用いて、金型温度175℃、注入圧力6.9MPa、硬化時間90秒で、80mm×10mm×4mmの試験片を成形し、175℃2時間で後硬化する。さらに、熱機械分析装置を用いて、5℃/分の昇温速度で得られた試験片の熱膨張率を測定する。次いで、得られた測定結果に基づき、熱膨張率の変曲点から硬化物のガラス転移温度(Tg)(℃)を算出する。 - 請求項1または2に記載の成形用樹脂組成物において、
前記エポキシ樹脂がフェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂およびトリスフェノールメタン型エポキシ樹脂からなる群より選択される1種または2種以上を含む、成形用樹脂組成物。 - 請求項1または2に記載の成形用樹脂組成物において、
前記エポキシ樹脂の含有量が、前記成形用樹脂組成物の固形分全体を100質量%としたとき、3質量%以上40質量%以下である、成形用樹脂組成物。 - 請求項1または2に記載の成形用樹脂組成物において、
前記硬化剤を含み、前記硬化剤がフェノール樹脂系硬化剤を含む、成形用樹脂組成物。 - 請求項5に記載の成形用樹脂組成物において、
前記フェノール樹脂系硬化剤がフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ナフトールノボラック樹脂およびトリスフェノールメタン型フェノール樹脂からなる群より選択される1種または2種以上を含む、成形用樹脂組成物。 - 請求項5に記載の成形用樹脂組成物において、
前記硬化剤の含有量が、前記成形用樹脂組成物の固形分全体を100質量%としたとき、0.8質量%以上12質量%以下である、成形用樹脂組成物。 - 請求項1または2に記載の成形用樹脂組成物において、
前記硬化触媒を含み、前記硬化触媒がイミダゾール系化合物を含む、成形用樹脂組成物。 - 請求項8に記載の成形用樹脂組成物において、
前記硬化触媒の含有量が、前記成形用樹脂組成物の固形分全体を100質量%としたとき、0.01質量%以上2.0質量%以下である、成形用樹脂組成物。 - 請求項1または2に記載の成形用樹脂組成物において、
当該成形用樹脂組成物を金型温度175℃、注入圧力9.8MPa、硬化時間3分で測定したスパイラルフローをS1とし、当該成形用樹脂組成物を25℃で48時間放置した後、金型温度175℃、注入圧力9.8MPa、硬化時間3分で測定したスパイラルフローをS2としたとき、S2≧0.8×S1を満たす、成形用樹脂組成物。 - 請求項1または2に記載の成形用樹脂組成物において、
以下の(方法2)によって測定される、トルク値が2N・mに達する時間が100秒未満である、成形用樹脂組成物。
(方法2)
キュラストメーター(登録商標)を用い、金型温度140℃、振幅角度±0.25度にて、前記成形用樹脂組成物のトルク値を経時的に測定する。測定結果に基づいて、測定開始から、トルク値が2N・mに達する時間(秒)を算出する。 - 請求項1または2に記載の成形用樹脂組成物において、
以下の(方法3)によって測定される、スパイラルフローが70cm以上である、成形用樹脂組成物。
(方法3)
前記成形用樹脂組成物を、低圧トランスファー成形機を用いて、ANSI/ASTM D 3123-72に準じたスパイラルフロー測定用金型に、175℃、注入圧力6.9MPa、保圧時間3分の条件で注入し、流動長を測定し、これをスパイラルフロー(cm)とする。 - 請求項1または2に記載の成形用樹脂組成物において、
以下の(方法4)によって測定される、ゲルタイムが30秒以上である、成形用樹脂組成物。
(方法4)
前記成形用樹脂組成物を、低圧トランスファー成形機を用いて、ANSI/ASTM D 3123-72に準じたスパイラルフロー測定用金型に、175℃、注入圧力6.9MPa、保圧時間3分の条件で注入する。注入開始から成形用樹脂組成物が硬化し流動しなくなるまでの時間を測定し、ゲルタイム(秒)とする。 - 請求項1または2に記載の成形用樹脂組成物において、
以下の(方法5)によって測定される、線膨張係数α1が10.0ppm/℃以下である、成形用樹脂組成物。
(方法5)
前記成形用樹脂組成物を、低圧トランスファー成形機を用いて、金型温度175℃、注入圧力9.8MPa、硬化時間3分の条件で注入成形し、15mm×4mm×4mmの成形品を得る。次いで、得られた成形品を175℃、4時間で後硬化して試験片を作製する。そして、得られた試験片に対して、熱機械分析装置を用いて、測定温度範囲0℃~400℃、昇温速度5℃/分の条件下で、25-70℃における平均線膨張係数α1(ppm/℃)を測定する。 - 請求項1または2に記載の成形用樹脂組成物において、
以下の(方法6)によって測定される、熱伝導率が0.5W/m・K以上である、成形用樹脂組成物。
(方法6)
前記成形用樹脂組成物を、トランスファー成形機を用いて、金型温度175℃、注入圧力6.9MPa、硬化時間90秒間の条件で注入成形し、80mm×10mm×4mmの成形体を得る。次いで、得られた成形体を175℃、2時間で後硬化し、試験片を得る。得られた試験片について、レーザーフラッシュ法を用いて熱拡散率を測定する。また、電子比重計を用いて、熱伝導率測定に用いた試験片の比重を測定する。さらに、示差走査熱量計を用いて、熱伝導率及び比重測定に用いた試験片の比熱を測定する。測定した熱拡散率、比重および比熱の各測定値から、当該試験片の厚さ方向の熱伝導率(W/m・K)を算出する。 - トランスファー成形機中の成形型に、電子部品が搭載された基板と、周方向に形成された複数のスロットを有する前記基板上に固定されたステータコアと、前記スロットに収容された複数個のコイルと、を配置する工程と、
前記トランスファー成形機を用いるトランスファーモールド法にて、請求項1または2に記載の成形用樹脂組成物で前記成形型内の前記基板と、前記ステータコアと、前記コイルと、を封止成形することにより、封止構造体を得る工程と、
を含む、封止構造体の製造方法。 - 請求項16に記載の封止構造体の製造方法において、
前記封止構造体を得る前記工程において、前記成形用樹脂組成物の硬化体のTg以下の温度で封止成形する、封止構造体の製造方法。 - 請求項16に記載の封止構造体の製造方法において、
前記封止構造体を得る前記工程として、後硬化工程を行わない、封止構造体の製造方法。 - 電子部品が搭載された基板と、
前記基板の一面上に固定され、周方向に形成された複数のスロットを有するステータコアと、
前記スロットに収容された複数個のコイルと、
を含む被封止体と、
前記被封止体の一部または全部を被覆して設けられる封止部材と、を備え、
前記封止部材が、請求項1または2に記載の成形用樹脂組成物の硬化物により構成されている、封止構造体。
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