JP7505259B2 - 光学フィルターおよびその用途 - Google Patents
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Description
[1] 下記要件(a)~(d)を満たすことを特徴とする光学フィルター:(a)波長700nm~900nmの領域において、光学フィルターの面に対して垂直方向から入射する光に対する光学濃度(OD値)の最小値(ODa-0)が2.0以上である;(b)波長430nm~580nmの領域において、光学フィルターの面に対して垂直方向から入射する光の透過率の平均値(Ta-0)が40%以上である;(c)波長420nm~900nmの領域において、光学フィルターの面に対して垂直方向に対して5度の角度から入射する光に対する反射率の平均値(Rfa-5)が20%以下である;(d)波長650nm以上950nm未満の領域に吸収極大を有する化合物(A)を少なくとも3種含有する層を含む。
[2] さらに下記要件(e)を満たすことを特徴とする項[1]に記載の光学フィルター:(e)前記要件(d)に記載の層を含む基材と、前記基材の少なくとも片面に誘電体多層膜とを有し、前記誘電体多層膜を構成する層の中で厚みが0.5μm以下である層の層数(N)と、厚みが0.5μm以下である各層の厚みの和(TN)(μm)との積(N×TN)が150以下である。
[3] 厚みが160μm以下であることを特徴とする項[1]または[2]に記載の光学フィルター。
[4] 前記化合物(A)の少なくとも1種が、ジクロロメタンに溶解して測定される吸収特性として、下記要件(f)および(g)を満たすことを特徴とする項[1]~[3]のいずれか1項に記載の光学フィルター:(f)波長650nm以上950nm未満の領域における最大吸収波長λmaxが波長850nm以上935nm以下である;(g)波長650nm以上950nm未満の領域における最大吸光係数ελmaxを1で規格化したとき、
(g-1)波長(λmax-10)nmにおける吸光係数ελmax-10が0.80以上であり、
(g-2)波長(λmax+10)nmにおける吸光係数ελmax+10が0.80以上であり、
(g-3)波長430nm以上580nm以下の領域における吸光係数の平均値ε430-580aveが0.03以下である。
[5] 前記化合物(A)が、スクアリリウム系化合物、フタロシアニン系化合物、ナフタロシアニン系化合物、クロコニウム系化合物、シアニン系化合物、ジイモニウム系化合物、金属ジチオラート系化合物およびピロロピロール系化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を含むことを特徴とする項[1]~[4]のいずれか1項に記載の光学フィルター。
[6] 前記化合物(A)を含有する層が、環状ポリオレフィン系樹脂、芳香族ポリエーテル系樹脂、ポリイミド系樹脂、フルオレンポリカーボネート系樹脂、フルオレンポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、アラミド系樹脂、ポリサルホン系樹脂、ポリエーテルサルホン系樹脂、ポリパラフェニレン系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリエチレンナフタレート系樹脂、フッ素化芳香族ポリマー系樹脂、(変性)アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、シルセスキオキサン系紫外線硬化型樹脂、マレイミド系樹脂、脂環エポキシ熱硬化型樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、ポリアリレート系樹脂、アリルエステル系硬化型樹脂、アクリル系紫外線硬化型樹脂、ビニル系紫外線硬化型樹脂、およびゾルゲル法により形成されたシリカを主成分とする樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂からなる樹脂層であることを特徴とする項[1]~[5]のいずれか1項に記載の光学フィルター。
[7] 前記基材が、銅成分を含有するフッ素リン酸塩系ガラス層もしくはリン酸塩系ガラス層からなる基板を含むことを特徴とする項[2]に記載の光学フィルター。
[8] 項[1]~[7]のいずれか1項に記載の光学フィルターを具備することを特徴とする撮像装置。
[9] 項[1]~[7]のいずれか1項に記載の光学フィルターを具備することを特徴とするカメラモジュール。
[光学フィルター]
本発明の光学フィルターは、下記要件(a)~(d)を満たすことを特徴とする。本発明の光学フィルターは、後述する基材のみから構成されていてもよい。すなわち、本発明の光学フィルターは、誘電体多層膜を有していてもよく、また、有していなくてもよい。
(a)波長700nm~900nmの領域において、光学フィルターの面に対して垂直方向から入射する光に対する光学濃度(OD値)の最小値(ODa-0)が2.0以上である。
(b)波長430nm~580nmの領域において、光学フィルターの面に対して垂直方向から入射する光の透過率の平均値(Ta-0)が40%以上である。
(c)波長420nm~900nmの領域において、光学フィルターの面に対して垂直方向に対して5度の角度から入射する光に対する反射率の平均値(Rfa-5)が20%以下である。
(d)波長650nm以上950nm未満の領域に吸収極大を有する化合物(A)を少なくとも3種含有する層を含む。
(e)前記要件(d)に記載の層を含む基材(以下「基材(i)」ともいう。)と、前記基材(i)の少なくとも片面に誘電体多層膜とを有し、前記誘電体多層膜を構成する層の中で厚みが0.5μm以下である層の層数(N)と、厚みが0.5μm以下である各層の厚みの和(TN)(μm)との積(N×TN)が150以下である。
前記要件(a)~(e)の詳細については後述する。
要件(X):波長300nm以上1200nm以下の領域において、光学フィルターの一方の面における垂直方向に対して5度斜め方向から入射する光の反射率の最大値Rfalla-5と、他方の面における垂直方向に対して5度斜め方向から入射する光の反射率の最大値Rfallb-5とが、いずれも50%以下、より好ましくは45%以下である。
要件(a):波長700nm以上900nm以下の領域における最小値ODa-0は、2.0以上、好ましくは2.1以上8.0以下である。
ここで、OD値は透過率の常用対数値であり、下記式にて算出できる。
ある波長域における光学濃度(OD値)の最小値=-Log10(ある波長域における波長別透過率の最大値(%)/100)
要件(aX):波長700nm以上900nm以下の領域において、光学フィルターの面に対して垂直方向から入射する光に対する光学濃度の最小値ODa-0と、垂直方向に対して30度斜め方向から入射する光に対する光学濃度の最小値ODa-30と、垂直方向に対して60度斜め方向から入射する光に対する光学濃度の最小値ODa-60とが、いずれも2.0以上、好ましくは2.0以上8.0以下、より好ましくは2.1以上8.0以下である。
要件(a)、好ましくは要件(aX)を満たすことにより、光学フィルターは、垂直方向で透過する近赤外線のみでなく、高入射角で透過する近赤外線も十分にカットすることができる。
要件(b):波長430nm以上580nm以下の領域における透過率の平均値Ta-0は、40%以上、好ましくは45%以上、より好ましくは50%以上、特に好ましくは55%以上である。
要件(bX):波長430nm以上580nm以下の領域において、光学フィルターの面に対して垂直方向から入射する光の透過率の平均値Ta-0と、垂直方向に対して30度斜め方向から入射する無偏光光線の光の透過率の平均値Ta-30と、垂直方向に対して60度斜め方向から入射する無偏光光線の光の透過率の平均値Ta-60とが、いずれも40%以上、好ましくは43~99%、より好ましくは46~98%、特に好ましくは48~97%である。
要件(c):波長420nm~900nmの領域において、光学フィルターの面に対して垂直方向に対して5度の角度から入射する光における反射率の平均値(Rfa-5)は、20%以下、好ましくは15%以下であり、より好ましくは6%以下、さらにより好ましくは0.1~4%、特に好ましくは0.1~3%である
要件(d):波長650nm以上950nm未満の領域に吸収極大を有する化合物(A)を少なくとも3種含有する層を含む。
要件(e):前記基材(i)の少なくとも片面に誘電体多層膜を有し、前記誘電体多層膜を構成する層の中で厚みが0.5μm以下である層の層数(N)と、厚みが0.5μm以下である各層の厚みの和(TN)(μm)との積(N×TN)が150以下である。前記積(N×TN)は、好ましくは100以下であり、より好ましくは50以下である。
前記基材(i)は、前記要件(d)を満たしていれば特に限定されず、単層であっても多層であってもよい。また、前記基材(i)は、波長950nm以上1800nm以下の領域に吸収極大を有する化合物(B)を含有していてもよく、化合物(B)は化合物(A)と同一の層に含まれていても異なる層に含まれていてもよい。以下、化合物(A)を少なくとも1種と樹脂とを含有する層を「透明樹脂層」ともいい、それ以外の樹脂層を単に「樹脂層」ともいう。
前記化合物(A)は、波長650nm以上950nm未満の領域に吸収極大があれば特に限定されないが、スクアリリウム系化合物、フタロシアニン系化合物、ナフタロシアニン系化合物、クロコニウム系化合物およびシアニン系化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を含むことが好ましく、スクアリリウム系化合物、フタロシアニン系化合物およびシアニン系化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物を含むことがより好ましく、スクアリリウム系化合物、フタロシアニン系化合物およびシアニン系化合物から選ばれる少なくとも3種を含むことが特に好ましい。波長649nm以下に吸収極大を有する化合物は、極大吸収波長のピークに起因した吸収により420nm~580nmにおける質量吸光係数が高い傾向にある。
(g-1)波長(λmax-10)nmにおける吸光係数ελmax-10が0.80以上であり、
(g-2)波長(λmax+10)nmにおける吸光係数ελmax+10が0.80以上であり、
(g-3)波長430nm以上580nm以下の領域における吸光係数の平均値ε430-580aveが0.03以下である。ελmax-10は、より好ましくは0.85以上であり、さらにより好ましくは0.90以上である。また、ελmax+10は、より好ましくは0.85以上であり、さらにより好ましくは0.90以上である。さらにまた、ε430-580aveは、より好ましくは0.025以下であり、さらにより好ましくは0.020以下である。
前記スクアリリウム系化合物としては、特に限定されるものではないが、下記式(I)で表されるスクアリリウム系化合物(以下「化合物(I)」ともいう。)、下記式(II)で表されるスクアリリウム系化合物(以下「化合物(II)」ともいう。)、ならびに、下記式(III-J)、(III-K)および(III-L)で表わされるスクアリリウム系化合物(以下、それぞれ「化合物(III-J)」、「化合物(III-K)」および(化合物(III-L))ともいい、これらを総称して「化合物(III)」ともいう。)からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物が好ましい。
条件(α):
複数あるRaはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、スルホ基、水酸基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシ基、リン酸基、-L1または-NReRf基を表し;
複数あるRbはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、スルホ基、水酸基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシ基、リン酸基、-L1または-NRgRh基を表し;
複数あるYaはそれぞれ独立に、-NRjRk基を表し; L1は、La、Lb、Lc、Ld、Le、Lf、LgまたはLhを表し;
ReおよびRfはそれぞれ独立に、水素原子、-La、-Lb、-Lc、-Ldまたは-Leを表し;
RgおよびRhはそれぞれ独立に、水素原子、-La、-Lb、-Lc、-Ld、-Leまたは-C(O)Ri基(Riは、-La、-Lb、-Lc、-Ldまたは-Leを表す。)を表し;
RjおよびRkはそれぞれ独立に、水素原子、-La、-Lb、-Lc、-Ldまたは-Leを表し;
Laは、置換基Lを有してもよい炭素数1~12の脂肪族炭化水素基を表し;
Lbは、置換基Lを有してもよい炭素数1~12のハロゲン置換アルキル基を表し;
Lcは、置換基Lを有してもよい炭素数3~14の脂環式炭化水素基を表し;
Ldは、置換基Lを有してもよい炭素数6~14の芳香族炭化水素基を表し;
Leは、置換基Lを有してもよい炭素数3~14の複素環基を表し;
Lfは、置換基Lを有してもよい炭素数1~9のアルコキシ基を表し;
Lgは、置換基Lを有してもよい炭素数1~9のアシル基を表し;
Lhは、置換基Lを有してもよい炭素数1~9のアルコキシカルボニル基を表し;
Lは、炭素数1~12の脂肪族炭化水素基、炭素数1~12のハロゲン置換アルキル基、炭素数3~14の脂環式炭化水素基、炭素数6~14の芳香族炭化水素基、炭素数3~14の複素環基、ハロゲン原子、スルホ基、水酸基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシ基、リン酸基およびアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の置換基を表す。
1つのベンゼン環上の2つのRaのうちの少なくとも1つが、同じベンゼン環上のYと相互に結合して、窒素原子を少なくとも1つ含む構成原子数5または6の複素環を形成する;
前記複素環は置換基を有していてもよく、Rbおよび前記複素環の形成に関与しないRaは、それぞれ独立に前記条件(α)のRbおよびRaと同義である。
R1~R8は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、スルホ基、水酸基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシ基、リン酸基、-NRgRh基、-SO2Ri基、-OSO2Ri基または下記La~Lhのいずれかを表し、RgおよびRhは、それぞれ独立に水素原子、-C(O)Ri基または下記La~Leのいずれかを表し、Riは下記La~Leのいずれかを表す。
(La)炭素数1~12の脂肪族炭化水素基
(Lb)炭素数1~12のハロゲン置換アルキル基
(Lc)炭素数3~14の脂環式炭化水素基
(Ld)炭素数6~14の芳香族炭化水素基
(Le)炭素数3~14の複素環基
(Lf)炭素数1~12のアルコキシ基
(Lg)置換基Lを有してもよい炭素数1~12のアシル基、
(Lh)置換基Lを有してもよい炭素数1~12のアルコキシカルボニル基 置換基Lは、炭素数1~12の脂肪族炭化水素基、炭素数1~12のハロゲン置換アルキル基、炭素数3~14の脂環式炭化水素基、炭素数6~14の芳香族炭化水素基および炭素数3~14の複素環基からなる群より選ばれる少なくとも1種である。
前記フタロシアニン系化合物は、特に限定されるものではないが、下記式(IV)で表される化合物(以下「化合物(IV)」ともいう。)であることが好ましい。
L1は、前記式(I)において定義したL1と同義であり、
L2は、水素原子または前記式(I)において定義したLa~Leのいずれかを表し、
L3は、水酸基または前記La~Leのいずれかを表し、
L4は、前記La~Leのいずれかを表す。
前記シアニン系化合物は、特に限定されるものではないが、下記式(VII-1)~(VII-13)のいずれかで表される化合物(以下「化合物(VII-1)~(VII-13)」ともいう。)であることが好ましい。高い可視光透過率を達成できることから(VII-4)~(VII-6)および(VII-9)~(VII-11)が好ましく、(VII-4)および(VII-9)が特に好ましい。
L1は、前記式(I)において定義したL1と同義であり、
L2は、水素原子または前記式(I)において定義したLa~Leのいずれかを表し、
L3は、水素原子または前記La~Leのいずれかを表し、
L4は、前記La~Leのいずれかを表し、
Za~ZcおよびYa~Ydはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、カルボキシ基、ニトロ基、アミノ基、アミド基、イミド基、シアノ基、シリル基、-L1、-S-L2、-SS-L2、-SO2-L3、-N=N-L4(L1~L4は、前記Ra~RiにおけるL1~L4と同義である。)、または、これらのうち隣接した二つから選ばれるZ同士もしくはY同士が相互に結合して形成される、炭素数6~14の芳香族炭化水素基;窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子を少なくとも1つ含んでもよい5乃至6員環の脂環式炭化水素基;もしくは、窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子を少なくとも1つ含む、炭素数3~14の複素芳香族炭化水素基を表し、これらの芳香族炭化水素基、脂環式炭化水素基および複素芳香族炭化水素基は、炭素数1~9の脂肪族炭化水素基またはハロゲン原子を有してもよい。
前記化合物(B)としては、波長950nm以上1800nm以下の領域に吸収極大を有すれば特に限定されないが、近赤外線吸収微粒子、スクアリリウム系化合物、フタロシアニン系化合物、ナフタロシアニン系化合物、クロコニウム系化合物、シアニン系化合物、ジイモニウム系化合物、金属ジチオラート系化合物およびピロロピロール系化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物であることが好ましい。なお、化合物(B)は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。このような化合物(B)を用いることにより、幅広い近赤外線波長領域における吸収特性と優れた可視光透過率を達成することができる。
前記ジイモニウム系化合物は、特に限定されるものではないが、例えば、下記式(s1)で表わされる化合物が好ましい。
(La)炭素数1~12の脂肪族炭化水素基
(Lb)炭素数1~12のハロゲン置換アルキル基
(Lc)炭素数3~14の脂環式炭化水素基(Ld)炭素数6~14の芳香族炭化水素基
(Le)炭素数3~14の複素環基
(Lf)炭素数1~12のアルコキシ基
(Lg)置換基Lを有してもよい炭素数1~12のアシル基、
(Lh)置換基Lを有してもよい炭素数1~12のアルコキシカルボニル基
置換基Lは、炭素数1~12の脂肪族炭化水素基、炭素数1~12のハロゲン置換アルキル基、炭素数3~14の脂環式炭化水素基、炭素数6~14の芳香族炭化水素基および炭素数3~14の複素環基からなる群より選ばれる少なくとも1種であり、nは0~4の整数、Xは電荷を中和させるのに必要なアニオンを表す。
前記金属ジチオラート系化合物は、特に限定されるものではないが、例えば、下記式(s2)で表わされる化合物が好ましい。
前記Dは、好ましくは窒素原子、リン原子であり、前記Riは、好ましくはエチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基、n-ヘプチル基、フェニル基である。
前記近赤外線吸収微粒子としては、波長950nm以上1800nm以下の領域に吸収を有するものであれば特に限定されないが、例えば、国際公開2017/018419号の段落[0047]~[0075]に記載されている近赤外線吸収微粒子を挙げることができる。
前記化合物(A)の市販品としては、T090821、T091021、T089021,T090721、T090122(トスコ製)、B4360、D4773、D5013(東京化成工業製)、S4253、S1426(スペクトラムインフォ製)、ExcolorIR12、ExcolorIR14、ExcolorIR10A、ExcolorIR28、ExcolorTX-EX720、ExcolorTX-EX820、ExcolorTX-EX906(日本触媒製)などを挙げることができる。
前記基材を構成する(透明)樹脂層、樹脂製基板または樹脂製支持体に用いられる樹脂としては、本発明の効果を損なわないものである限り特に制限されないが、例えば、熱安定性およびフィルムへの成形性を確保し、かつ、100℃以上の蒸着温度で行う高温蒸着により誘電体多層膜を形成しうるフィルムとするため、ガラス転移温度(Tg)が、好ましくは110~380℃、より好ましくは110~370℃、さらに好ましくは120~360℃である樹脂が挙げられる。また、前記樹脂のガラス転移温度が150℃以上であると、樹脂に化合物を高濃度に添加しガラス転移温度が低下した場合においても、誘電体多層膜を高温で蒸着形成しえるガラス転移温度を持つフィルムが得られるため、特に好ましい。
環状ポリオレフィン系樹脂としては、下記式(X0)で表される単量体および下記式(Y0)で表される単量体からなる群より選ばれる少なくとも1種の単量体から得られる樹脂、および当該樹脂を水素添加することで得られる樹脂が好ましい。
(i')水素原子
(ii')ハロゲン原子
(iii')トリアルキルシリル基
(iv')酸素原子、硫黄原子、窒素原子またはケイ素原子を含む連結基を有する、置換または非置換の炭素数1~30の炭化水素基
(v')置換または非置換の炭素数1~30の炭化水素基
(vi')極性基(但し、(ii')および(iv')を除く。)
(vii')Rx1とRx2またはRx3とRx4とが、相互に結合して形成されたアルキリデン基(但し、前記結合に関与しないRx1~Rx4は、それぞれ独立に前記(i')~(vi')より選ばれる原子または基を表す。)
(viii')Rx1とRx2またはRx3とRx4とが、相互に結合して形成された単環もしくは多環の炭化水素環または複素環(但し、前記結合に関与しないRx1~Rx4は、それぞれ独立に前記(i')~(vi')より選ばれる原子または基を表す。)
(ix')Rx2とRx3とが、相互に結合して形成された単環の炭化水素環または複素環(但し、前記結合に関与しないRx1とRx4は、それぞれ独立に前記(i')~(vi')より選ばれる原子または基を表す。)
芳香族ポリエーテル系樹脂は、下記式(1)で表される構造単位および下記式(2)で表される構造単位からなる群より選ばれる少なくとも1種の構造単位を有することが好ましい。
ポリイミド系樹脂としては、特に制限されず、繰り返し単位にイミド結合を含む高分子化合物であればよく、例えば、特開2006-199945号公報や特開2008-163107号公報に記載されている方法で合成することができる。
フルオレンポリカーボネート系樹脂としては、特に制限されず、フルオレン部位を含むポリカーボネート樹脂であればよく、例えば、特開2008-163194号公報に記載されている方法で合成することができる。
フルオレンポリエステル系樹脂としては、特に制限されず、フルオレン部位を含むポリエステル樹脂であればよく、例えば、特開2010-285505号公報や特開2011-197450号公報に記載されている方法で合成することができる。
フッ素化芳香族ポリマー系樹脂としては、特に制限されないが、フッ素原子を少なくとも1つ有する芳香族環と、エーテル結合、ケトン結合、スルホン結合、アミド結合、イミド結合およびエステル結合からなる群より選ばれる少なくとも1つの結合を含む繰り返し単位とを含有するポリマーであることが好ましく、例えば特開2008-181121号公報に記載されている方法で合成することができる。
アクリル系紫外線硬化型樹脂としては、特に制限されないが、分子内に一つ以上のアクリル基もしくはメタクリル基を有する化合物と、紫外線によって分解して活性ラジカルを発生させる化合物を含有する樹脂組成物から合成されるものを挙げることができる。アクリル系紫外線硬化型樹脂は、前記基材(i)として、ガラス支持体上やベースとなる樹脂製支持体上に化合物(A)および硬化性樹脂を含む透明樹脂層が積層された基材や、化合物(A)を含有する透明樹脂製基板上に硬化性樹脂等からなるオーバーコート層などの樹脂層が積層された基材を用いる場合、該硬化性樹脂として特に好適に使用することができる。
ゾルゲル法によるシリカを主成分とする樹脂としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、ジメトキシジエトキシシラン、メトキシトリエトキシシランなどのテトラアルコキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシランなどのフェニルアルコキシシラン等から選ばれる1種以上のシラン類の加水分解によるゾルゲル反応により得られる化合物を樹脂として使用することができる。
透明樹脂の市販品としては、以下の市販品等を挙げることができる。環状ポリオレフィン系樹脂の市販品としては、JSR(株)製アートン、日本ゼオン(株)製ゼオノア、三井化学(株)製APEL、ポリプラスチックス(株)製TOPASなどを挙げることができる。ポリエーテルサルホン系樹脂の市販品としては、住友化学(株)製スミカエクセルPESなどを挙げることができる。ポリイミド系樹脂の市販品としては、三菱ガス化学(株)製ネオプリムLなどを挙げることができる。ポリカーボネート系樹脂の市販品としては、帝人(株)製ピュアエースなどを挙げることができる。フルオレンポリカーボネート系樹脂の市販品としては、三菱ガス化学(株)製ユピゼータEP-5000などを挙げることができる。フルオレンポリエステル系樹脂の市販品としては、大阪ガスケミカル(株)製OKP4HTなどを挙げることができる。アクリル系樹脂の市販品としては、(株)日本触媒製アクリビュアなどを挙げることができる。シルセスキオキサン系紫外線硬化型樹脂の市販品としては、新日鐵化学(株)製シルプラスなどを挙げることができる。
前記基材(i)は、本発明の効果を損なわない範囲において、さらに酸化防止剤、近紫外線吸収剤および蛍光消光剤等の添加剤を含有してもよい。これらその他成分は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記近紫外線吸収剤としては、波長250~420nmの領域に少なくとも一つの吸収極大を有する化合物であれば特に限定されないが、例えばアゾメチン系化合物、インドール系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、トリアジン系化合物、アントラセン系化合物などが挙げられる。
前記アゾメチン系化合物は、特に限定されるものではないが、例えば下記式(U-1)で表すことができる。
前記インドール系化合物は、特に限定されるものではないが、例えば下記式(U-2)で表すことができる。
前記ベンゾトリアゾール系化合物は、特に限定されるものではないが、例えば下記式(U-3)で表すことができる。
前記トリアジン系化合物は、特に限定されるものではないが、例えば下記式(U-4)、(U-5)または(U-6)で表すことができる。
前記酸化防止剤としては、例えば2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール、2,2'-ジオキシ-3,3'-ジ-t-ブチル-5,5'-ジメチルジフェニルメタン、テトラキス[メチレン-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、およびトリス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)ホスファイトなどが挙げられる。
≪樹脂製支持体≫
前記樹脂基板または樹脂製支持体に用いられる樹脂は、前述したとおりである。
前記ガラス支持体としては、特に限定されないが、例えば、ホウケイ酸塩系ガラス、ケイ酸塩系ガラス、ソーダ石灰ガラス、および近赤外線吸収ガラスなどが挙げられる。前記近赤外線吸収ガラスは、近赤外線カット特性を向上できる点と入射角依存性を低減できる点で好ましく、その具体例としては、銅成分を含有するフッ素リン酸塩系ガラスおよびリン酸塩系ガラスなどが挙げられる。
前記基材(i)が、前記化合物(A)を含有する樹脂製基板を含む基材である場合、該樹脂製基板は、例えば、溶融成形またはキャスト成形により形成することができ、さらに、必要により、成形後に、反射防止剤、ハードコート剤および/または帯電防止剤等のコーティング剤をコーティングすることで、オーバーコート層が積層された基材を製造することができる。
前記溶融成形としては、具体的には、樹脂と化合物(A)とを溶融混練りして得られたペレットを溶融成形する方法;樹脂と化合物(A)とを含有する樹脂組成物を溶融成形する方法;または、化合物(A)、樹脂および溶剤を含む樹脂組成物から溶剤を除去して得られたペレットを溶融成形する方法などが挙げられる。溶融成形方法としては、射出成形、溶融押出成形またはブロー成形などを挙げることができる。
前記キャスト成形としては、化合物(A)、樹脂および溶剤を含む樹脂組成物を適当な支持体の上にキャスティングして溶剤を除去する方法;または化合物(A)と、光硬化性樹脂および/または熱硬化性樹脂とを含む硬化性組成物を適当な支持体の上にキャスティングして溶媒を除去した後、紫外線照射や加熱などの適切な手法により硬化させる方法などにより製造することもできる。
本発明の光学フィルターは、前記基材(i)の少なくとも一方の面に反射防止層を有していてもよい。本発明における反射防止層とは、波長420nm以上1000nm以下の領域において、前記基材(i)の少なくとも一方の面に反射防止層を形成後の平均反射率が、前記基材(i)のみの平均反射率と同等あるいはより小さくなる効果を有する層である。
本発明の光学フィルターは、本発明の効果を損なわない範囲において、基材(i)と反射防止層(誘電体多層膜)との間、基材(i)の反射防止層が設けられた面と反対側の面、または反射防止層の基材(i)が設けられた面と反対側の面に、基材(i)や反射防止層の表面硬度の向上、耐薬品性の向上、帯電防止および傷消しなどの目的で、ハードコート膜や帯電防止膜などの機能膜を適宜設けることができる。
本発明の光学フィルターは、視野角が広く、赤色の感度が高く、ゴーストを改善した特性を有する。したがって、カメラモジュールのCCDやCMOSなどの固体撮像素子の視感度補正用として有用である。特に、デジタルスチルカメラ、携帯電話用カメラ、スマートフォン用カメラ、デジタルビデオカメラ、PCカメラ、監視カメラ、自動車用カメラ、テレビ、カーナビ、携帯情報端末、パソコン、ビデオゲーム、携帯ゲーム機、指紋認証システム、環境光センサー、距離測定センサー、虹彩認証システム、顔認証システム、距離測定カメラ、デジタルミュージックプレーヤー等に有用である。
本発明の固体撮像装置は、本発明の光学フィルターを具備する。ここで、固体撮像装置とはCCDやCMOSなどといった固体撮像素子を備えたイメージセンサーである。固体撮像素子を構成する部材としては、シリコンフォトダイオードや有機半導体などの特定の波長の光を電荷に変換する光電変換素子が使用される。
本発明のカメラモジュールは、本発明の光学フィルターを具備する。ここで、カメラモジュールとは、イメージセンサーや焦点調整機構、あるいは位相検出機構、距離測定機構等を備え、画像や距離情報を電気信号として出力する装置である。
樹脂の分子量は、各樹脂の溶剤への溶解性等を考慮し、下記の(a)または(b)の方法にて測定を行った。
(a)ウオターズ(WATERS)社製のゲルパーミエ-ションクロマトグラフィー(GPC)装置(150C型、カラム:東ソー社製Hタイプカラム、展開溶剤:o-ジクロロベンゼン)を用い、標準ポリスチレン換算の質量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)を測定した。
(b)東ソー社製GPC装置(HLC-8220型、カラム:TSKgelα‐M、展開溶剤:THF)を用い、標準ポリスチレン換算の質量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)を測定した。
エスアイアイ・ナノテクノロジーズ株式会社製の示差走査熱量計(DSC6200)を用いて、昇温速度:毎分20℃、窒素気流下で測定した。
光学フィルターの各波長域における透過率は、株式会社日立ハイテクノロジーズ製の分光光度計(U-4100)を用いて測定した。
ここで、光学フィルターの垂直方向から測定した場合の透過率では、図1(A)のように光学フィルター2に対して垂直に透過した光1を分光光度計3で測定し、光学フィルターの垂直方向に対して30度の角度から測定した場合の透過率では、図1(B)のように光学フィルター2の垂直方向に対して30度の角度で透過した光1'を分光光度計3で測定し、光学フィルターの垂直方向に対して60度の角度から測定した場合の透過率では、図1(C)のように光学フィルター2の垂直方向に対して60度の角度で透過した光1''を分光光度計3で測定した。
光学フィルターの各波長域における反射率は、株式会社日立ハイテクノロジーズ製の分光光度計(U-4100)を用いて測定した。 ここで、光学フィルターの垂直方向に対して5度の角度から測定した場合の反射率では、図2のように光学フィルター2の垂直方向に対して5度の角度で反射した光11を分光光度計3で測定した。
ジクロロメタン中における色素の吸収特性 波長650nm以上950nm未満の領域における最大吸収波長λmaxが波長850nm以上935nm以下である化合物(c-35)、(a-63)、(a-74)および(c-27)をジクロロメタンに溶解し、紫外可視分光光度計((株)島津製作所製、UV-3100)を用いて波長別透過率を測定し、波長850nm以上935nm未満の領域における最大吸収波長λmax、波長650nm以上950nm未満の領域における最大吸光係数ελmax(=1で規格化)、最大吸光係数ελmaxを1で規格化したときの波長(λmax-10nm)における吸光係数ελmax-10nm、最大吸光係数ελmaxを1で規格化したときの波長(λmax+10nm)における吸光係数ελmax+10nm、最大吸光係数ελmaxを1で規格化したときの波長430nm以上580nm以下の領域における波長別吸光係数の平均値ε430-580aveを算出した。これらの結果を表20に示す。
3Lの4つ口フラスコに2,6-ジフルオロベンゾニトリル35.12g(0.253mol)、9,9-ビス(4-ヒドロキシフェニル)フルオレン87.60g(0.250mol)、炭酸カリウム41.46g(0.300mol)、N,N-ジメチルアセトアミド(以下「DMAc」ともいう。)443gおよびトルエン111gを添加した。続いて、4つ口フラスコに温度計、撹拌機、窒素導入管付き三方コック、ディーンスターク管および冷却管を取り付けた。次いで、フラスコ内を窒素置換した後、得られた溶液を140℃で3時間反応させ、生成する水をディーンスターク管から随時取り除いた。水の生成が認められなくなったところで、徐々に温度を160℃まで上昇させ、そのままの温度で6時間反応させた。室温(25℃)まで冷却後、生成した塩をろ紙で除去し、ろ液をメタノールに投じて再沈殿させ、ろ別によりろ物(残渣)を単離した。得られたろ物を60℃で一晩真空乾燥し、白色粉末(以下「樹脂A」ともいう。)を得た(収率95%)。得られた樹脂Aは、数平均分子量(Mn)が75,000、質量平均分子量(Mw)が188,000であり、ガラス転移温度(Tg)が285℃であった。
下記式(8)で表される8-メチル-8-メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ-3-エン(以下「DNM」ともいう。)100部、1-ヘキセン(分子量調節剤)18部およびトルエン(開環重合反応用溶媒)300部を、窒素置換した反応容器に仕込み、この溶液を80℃に加熱した。次いで、反応容器内の溶液に、重合触媒として、トリエチルアルミニウムのトルエン溶液(0.6mol/リットル)0.2部と、メタノール変性の六塩化タングステンのトルエン溶液(濃度0.025mol/リットル)0.9部とを添加し、この溶液を80℃で3時間加熱攪拌することにより開環重合反応させて開環重合体溶液を得た。この重合反応における重合転化率は97%であった。
実施例A1では、樹脂製基板からなる基材を有する光学フィルターを以下の手順および条件で作製した。
容器に、樹脂合成例1で得られた樹脂A 100質量部、近紫外線吸収剤としてオリエント化学工業社製の光吸収剤「UA-3912」(以下「化合物(u-1)」という。)0.07部、化合物(A)として、上記化合物(a-17)0.03部、上記化合物(b-39)0.07部、上記化合物(a-47)0.04部、上記化合物(a-89)0.15部、上記化合物(a-63)0.05部、上記化合物(a-74)0.05部および上記化合物(c-27)0.03部、ならびにN,N-ジメチルアセトアミドを加えて樹脂濃度が20質量%の溶液を調製した。得られた溶液を平滑なガラス板上にキャストし、60℃で8時間乾燥した後、60℃で8時間乾燥、さらに減圧下140℃で8時間乾燥した後、ガラス板から剥離した。剥離した塗膜をさらに減圧下100℃で8時間乾燥して、厚さ0.100mm、縦200mm、横200mmの樹脂製基板からなる光学フィルターを得た。
実施例A2では、両面に樹脂層を有する樹脂製基板からなる基材を有する光学フィルターを以下の手順および条件で作製した。
容器に、樹脂合成例2で得られた樹脂B 100質量部、近紫外線吸収剤として川崎化成社製の光吸収剤「UVS-581」(以下「化合物(u-2)」という。)0.2部、化合物(A)として、上記化合物(a-17)0.03部、上記化合物(c-93)0.10部、上記化合物(a-89)0.10部および上記化合物(c-35)0.30部、ならびにジクロロメタンを加えて樹脂濃度が20質量%の溶液を調製した。得られた溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、厚さ0.100mm、縦200mm、横200mmの樹脂製基板を得た。
得られた樹脂製基板の片面に、下記組成の樹脂組成物(3)をバーコーターで塗布し、オーブン中70℃で2分間加熱して溶剤を揮発除去した。この際、乾燥後の厚みが4μmとなるように、バーコーターの塗布条件を調整した。次に、コンベア式露光機を用いて露光(露光量500mJ/cm2,200mW)を行い、樹脂組成物(3)を硬化させ、樹脂製基板上に樹脂層を形成した。同様に、樹脂製基板のもう一方の面にも樹脂組成物(3)からなる樹脂層を形成し、化合物(A)を含む樹脂製基板の両面に樹脂層を有する基材からなる光学フィルターを得た。得られた光学フィルターについて、実施例A1と同様の評価を行った。結果を表14に示す。
実施例A3では、両面に樹脂層を有する樹脂製基板からなる基材を有する光学フィルターを以下の手順および条件で作製した。
容器に、樹脂合成例2で得られた樹脂B 100質量部、近紫外線吸収剤として上記化合物(u-2)0.30部、化合物(A)として、上記化合物(a-17)0.04部、上記化合物(b-39)0.04部、上記化合物(c-93)0.14部、上記化合物(c-35)0.27部および上記化合物(c-27)0.11部、ならびにジクロロメタンを加えて樹脂濃度が20質量%の溶液を調製した。得られた溶液を用いたこと以外は実施例A1と同様にして、厚さ0.100mm、縦200mm、横200mmの樹脂製基板を得た。
得られた樹脂製基板の片面に、前記樹脂組成物(3)をバーコーターで塗布し、オーブン中70℃で2分間加熱して溶剤を揮発除去した。この際、乾燥後の厚みが2μmとなるように、バーコーターの塗布条件を調整したこと以外は実施例A2と同様にして、化合物(A)を含む樹脂製基板の両面に樹脂層を有する基材からなる光学フィルターを得た。得られた光学フィルターについて、実施例A1と同様の評価を行った。結果を表14に示す。
実施例A4では、両面に樹脂層を有する樹脂製基板からなる基材を有する光学フィルターを以下の手順および条件で作製した。
容器に、樹脂合成例2で得られた樹脂B100質量部、近紫外線吸収剤として上記化合物(u-2)0.30部、化合物(A)として、上記化合物(a-17)0.06部および上記化合物(b-39)0.07部、上記化合物(c-93)0.20部および上記化合物(c-35)0.20部、化合物(B)として上記化合物(B-1)0.33部、ならびにジクロロメタンを加えて樹脂濃度が20質量%の溶液を調製した。得られた溶液を用いたこと以外は実施例A1と同様にして、厚さ0.100mm、縦200mm、横200mmの樹脂製基板を得た。
得られた樹脂製基板の片面に、前記樹脂組成物(3)をバーコーターで塗布し、オーブン中70℃で2分間加熱して溶剤を揮発除去した。この際、乾燥後の厚みが2μmとなるように、バーコーターの塗布条件を調整したこと以外は実施例A2と同様にして、化合物(A)を含む樹脂製基板の両面に樹脂層を有する基材からなる光学フィルターを得た。得られた光学フィルターについて、実施例A1と同様の評価を行った。結果を表14に示す。
実施例A5では、ガラス基板を含む基材を有する光学フィルターを以下の手順および条件で作製した。
容器に、樹脂合成例2で得られた樹脂B 100質量部、近紫外線吸収剤として上記化合物(u-1)5.00部、化合物(A)として、上記化合物(b-39)2.50部、上記化合物(a-20)2.50部および上記化合物(a-47)2.50部、上記化合物(c-35)5.00部、上記化合物(a-63)5.00部、上記化合物(c-27)2.50部、ならびにジクロロメタンを加えて樹脂濃度が10質量%の溶液を調製した。その後、孔径5μmのミリポアフィルタでろ過して樹脂溶液(D-1)を得た。
イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性トリアクリレート(商品名:アロニックスM-315、東亜合成化学(株)製)30質量部、1,9-ノナンジオールジアクリレート20質量部、メタクリル酸20質量部、メタクリル酸グリシジル30質量部、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン5質量部、1-ヒドロキシシクロヘキシルベンゾフェノン(商品名:IRGACURE184、チバ・スペシャリティ・ケミカル(株)製)5質量部およびサンエイドSI-110主剤(三新化学工業(株)製)1質量部を混合し、固形分濃度が50wt%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに溶解した後、孔径0.2μmのミリポアフィルタでろ過し、樹脂組成物(2)を調製した。
縦200mm、横200mmの大きさにカットした、松波硝子工業(株)製近赤外線吸収ガラス基板「BS-11」(厚み80μm)の片面に、前記樹脂組成物(2)をスピンコートで塗布した後、ホットプレート上80℃で2分間加熱して溶剤を揮発除去し、後述する透明樹脂層との接着層として機能する樹脂層を形成した。この際、該樹脂層の膜厚が0.8μm程度となるようにスピンコーターの塗布条件を調整した。
実施例A6では、ガラス基板を含む基材を有する光学フィルターを以下の手順および条件で作製した。
容器に、樹脂合成例2で得られた樹脂B 100質量部、近紫外線吸収剤として上記化合物(u-2)7.50部、化合物(A)として、上記化合物(a-17)1.00部、上記化合物(b-39)0.88部、上記化合物(c-93)3.50部、上記化合物(c-35)6.75部および上記化合物(c-27)2.75部、ならびにジクロロメタンを加えて樹脂濃度が10質量%の溶液を調製した。その後、孔径5μmのミリポアフィルタでろ過して樹脂溶液(D-2)を得た。
縦200mm、横200mmの大きさにカットした、日本電気硝子株式会社製の極薄ガラスフィルム「OA-10G」(商品名、厚さ100μm)の片面に前記樹脂組成物(2)をスピンコートで塗布した後、ホットプレート上80℃で2分間加熱して溶剤を揮発除去し、後述する透明樹脂層との接着層として機能する樹脂層を形成した。この際、該樹脂層の膜厚が0.8μm程度となるようにスピンコーターの塗布条件を調整した。次に、樹脂層上に、スピンコーターを用いて樹脂溶液(D-2)を乾燥後の膜厚が4μmとなるような条件で塗布したこと以外は実施例A5と同様にして、縦200mm、横200mmの基材からなる光学フィルターを得た。得られた光学フィルターについて、実施例A1と同様の評価を行った。結果を表14に示す。
実施例A7では、両面に樹脂層を有する樹脂製基板からなる基材を有する光学フィルターを以下の手順および条件で作製した。
容器に、樹脂合成例2で得られた樹脂B 100質量部、化合物(A)として、上記化合物(a-17)0.05部、上記化合物(b-39)0.05部、上記化合物(a-89)0.10部、上記化合物(a-63)0.10部、上記化合物(a-74)0.05部および化合物(B)として、上記化合物(B-1)0.30部ならびにジクロロメタンを加えて樹脂濃度が20質量%の溶液を調製した。それ以外は実施例A2と同様の手順で化合物(A)を含む樹脂製基板の両面に樹脂層を有する基材からなる光学フィルターを得た。得られた光学フィルターについて、実施例A1と同様の評価を行った。結果を表14に示す。
実施例A8では、両面に樹脂層を有する樹脂製基板からなる基材を有する光学フィルターを以下の手順および条件で作製した。
容器に、樹脂合成例2で得られた樹脂B 100質量部、化合物(A)として、上記化合物(a-47)0.21部、上記化合物(a-89)0.05部、上記化合物(a-63)0.05部、および上記化合物(a-74)0.06部ならびにジクロロメタンを加えて樹脂濃度が20質量%の溶液を調製した。それ以外は実施例A2と同様の手順で化合物(A)を含む樹脂製基板の両面に樹脂層を有する基材からなる光学フィルターを得た。得られた光学フィルターについて、実施例A1と同様の評価を行った。結果を表14に示す。
実施例A9では、両面に樹脂層を有する樹脂製基板からなる基材を有する光学フィルターを以下の手順および条件で作製した。
容器に、樹脂合成例2で得られた樹脂B 100質量部、化合物(A)として、上記化合物(a-17)0.06部、上記化合物(b-39)0.08部、上記化合物(a-63)0.22部、および上記化合物(a-74)0.10部ならびにジクロロメタンを加えて樹脂濃度が20質量%の溶液を調製した。それ以外は実施例A2と同様の手順で化合物(A)を含む樹脂製基板の両面に樹脂層を有する基材からなる光学フィルターを得た。得られた光学フィルターについて、実施例A1と同様の評価を行った。結果を表14に示す。
比較例A1では、ガラス基板を含む基材を有する光学フィルターを以下の手順および条件で作製した。
特許6267823号公報の[0075]~[0079]および[0102]の実施例手順に従い、特許6267823号公報の実施例22に相当する、ガラス基板を含む光学フィルター(厚み380μm)を作成した。得られた光学フィルターについて、実施例A1と同様の評価を行った。結果を表14に示す。
比較例A2では、両面に樹脂層を有する樹脂製基板からなる基材を有する光学フィルターを以下の手順および条件で作製した。
容器に、樹脂合成例2で得られた樹脂B 100質量部、近紫外線吸収剤として上記化合物(u-1)0.07部、化合物(A)として、上記化合物(a-17)0.03部、上記化合物(b-39)0.07部および上記化合物(a-47)0.04部、上記化合物(a-89)0.10部および上記化合物(a-63)0.05部、ならびにジクロロメタンを加えて樹脂濃度が20質量%の溶液を調製した。得られた溶液を用いたこと以外は実施例A1と同様にして、厚さ0.100mm、縦200mm、横200mmの樹脂製基板を得た。
得られた樹脂製基板の片面に、前記樹脂組成物(3)をバーコーターで塗布し、オーブン中70℃で2分間加熱し、溶剤を揮発除去した。この際、乾燥後の厚みが2μmとなるように、バーコーターの塗布条件を調整したこと以外は実施例A2と同様にして、化合物(A)を含む樹脂製基板の両面に樹脂層を有する基材からなる光学フィルターを得た。得られた光学フィルターについて、実施例A1と同様の評価を行った。結果を表14に示す。
比較例A3では、樹脂製基板からなる基材を有する光学フィルターを以下の手順および条件で作製した。
実施例A1と同様の方法で樹脂濃度が20質量%の溶液を調製した。得られた溶液を平滑なガラス板上にキャストし、60℃で8時間乾燥した後、60℃で8時間乾燥、さらに減圧下140℃で8時間乾燥した後、ガラス板から剥離した。剥離した塗膜をさらに減圧下100℃で8時間乾燥して、厚さ0.200mm、縦200mm、横200mmの樹脂製基板からなる光学フィルターを得た。得られた光学フィルターは残留溶媒が多いため白化しており、分光透過率の評価はできなかった。
実施例B1では、樹脂製基板からなる基材の両面に反射防止層を有する光学フィルターを以下の手順および条件で作製した。
実施例A1と同様の手順で樹脂製基板からなる基材を得た。得られた基材の両面に下記表15に示す設計(III)の反射防止層を以下の手順で形成した。まず、前記基材の片面に、樹脂組成物(4)(荒川化学社製「オプスター TU2360」;590nmの屈折率:1.39)をバーコーターで塗布し、オーブン中70℃で2分間加熱して溶剤を揮発除去した。この際、乾燥後の厚みが106.3nmとなるように、バーコーターの塗布条件を調整した。次に、コンベア式露光機を用いて露光(露光量500mJ/cm2,200mW)を行い、樹脂組成物(4)を硬化させ、樹脂製基板上に反射防止層を形成した。同様に、樹脂製基板のもう一方の面にも樹脂組成物(4)からなる反射防止層を形成することにより光学フィルターを得た。
実施例B2では、樹脂製基板を含む基材の両面に反射防止層を有する光学フィルターを以下の手順および条件で作製した。
実施例A2と同様の手順で樹脂製基板の両面に樹脂層を有する基材を得た。得られた基材の両面に、イオンアシスト真空蒸着装置を用いて、下記表16に示す設計(IV)の反射防止層[シリカ(SiO2:550nmの屈折率1.46)層とチタニア(TiO2:550nmの屈折率2.48)層とが交互に積層されてなる誘電体多層膜]を蒸着温度120℃で形成することにより光学フィルターを得た。
実施例B3では、樹脂製基板を含む基材の両面に反射防止層を有する光学フィルターを以下の手順および条件で作製した。
実施例A3と同様の手順で樹脂製基板の両面に樹脂層を有する基材を得た。得られた基材の両面に、イオンアシスト真空蒸着装置を用いて、前記設計(IV)の反射防止層[シリカ(SiO2:550nmの屈折率1.46)層とチタニア(TiO2:550nmの屈折率2.48)層とが交互に積層されてなる誘電体多層膜]を蒸着温度120℃で形成することにより光学フィルターを得た。得られた光学フィルターについて、実施例B1と同様の評価を行った。結果を表19に示す。
実施例B4では、樹脂製基板を含む基材の両面に反射防止層を有する光学フィルターを以下の手順および条件で作製した。
実施例A4と同様の手順で樹脂製基板の両面に樹脂層を有する基材を得た。得られた基材の両面に前記設計(III)の反射防止層を実施例B1と同様にして形成することにより光学フィルターを得た。得られた光学フィルターについて、実施例B1と同様の評価を行った。結果を表19に示す。
実施例B5では、ガラス基板を含む基材の両面に反射防止層を有する光学フィルターを以下の手順および条件で作製した。
実施例A5と同様の手順でガラス基板の片面に透明樹脂層を有する基材を得た。得られた基材の両面に、イオンアシスト真空蒸着装置を用いて、下記表17に示す設計(V)の反射防止層[シリカ(SiO2:550nmの屈折率1.46)層とチタニア(TiO2:550nmの屈折率2.48)層とが交互に積層されてなる誘電体多層膜]を蒸着温度120℃で形成することにより光学フィルターを得た。
実施例B6では、ガラス基板を含む基材を有する光学フィルターを以下の手順および条件で作製した。
実施例A6と同様の手順でガラス基板の片面に透明樹脂層を有する基材を得た。得られた基材の両面に、イオンアシスト真空蒸着装置を用いて、前記設計(V)の反射防止層[シリカ(SiO2:550nmの屈折率1.46)層とチタニア(TiO2:550nmの屈折率2.48)層とが交互に積層されてなる誘電体多層膜]を蒸着温度120℃で形成することにより光学フィルターを得た。得られた光学フィルターについて、実施例B1と同様の評価を行った。結果を表19に示す。
実施例B7では、樹脂製基板を含む基材の両面に反射防止層を有する光学フィルターを以下の手順および条件で作製した。
実施例A7と同様の手順で樹脂製基板の両面に樹脂層を有する基材を得た。得られた基材の両面に、実施例B5と同様の手順で光学フィルターを得た。得られた光学フィルターについて、実施例B1と同様の評価を行った。結果を表19に示す。
実施例B8では、樹脂製基板を含む基材の両面に反射防止層を有する光学フィルターを以下の手順および条件で作製した。
実施例A8と同様の手順で樹脂製基板の両面に樹脂層を有する基材を得た。得られた基材の両面に、実施例B5と同様の手順で光学フィルターを得た。得られた光学フィルターについて、実施例B1と同様の評価を行った。結果を表19に示す。
実施例B9では、樹脂製基板を含む基材の両面に反射防止層を有する光学フィルターを以下の手順および条件で作製した。
実施例A9と同様の手順で樹脂製基板の両面に樹脂層を有する基材を得た。得られた基材の両面に、実施例B5と同様の手順で光学フィルターを得た。得られた光学フィルターについて、実施例B1と同様の評価を行った。結果を表19に示す。
比較例B1では、基材の両面に近赤外線反射層を有する光学フィルターを以下の手順および条件で作製した。
容器に、樹脂合成例1で得られた樹脂A 100質量部、化合物(A)として、上記化合物(a-17)0.08部および上記化合物(b-39)0.11部、ならびにN,N-ジメチルアセトアミドを加えて樹脂濃度が20質量%の溶液を調製した。得られた溶液を用いたこと以外は実施例A1と同様にして、厚さ0.070mm、縦200mm、横200mmの樹脂製基板を得た。
得られた樹脂製基板の片面に、前記樹脂組成物(3)をバーコーターで塗布し、オーブン中70℃で2分間加熱して溶剤を揮発除去した。この際、乾燥後の厚みが2μmとなるように、バーコーターの塗布条件を調整したこと以外は実施例A2と同様にして、化合物(A)を含む樹脂製基板の両面に樹脂層を有する基材を得た。
<ガラス基板>
ガラス基板(1):近赤外線吸収ガラス基板「BS-11」(松浪硝子工業(株)製)
ガラス基板(4):極薄ガラスフィルム「OA-10G」(日本電気硝子株式会社製)
ガラス基板(X):透明ガラス基板(特許6267823号公報[0075]~[0078]参照)
樹脂組成物(2):イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性トリアクリレート(商品名:アロニックスM-315、東亜合成化学(株)製)30質量部、1,9-ノナンジオールジアクリレート20質量部、メタクリル酸20質量部、メタクリル酸グリシジル30質量部、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン5質量部、1-ヒドロキシシクロヘキシルベンゾフェノン(商品名:IRGACURE184、チバ・スペシャリティ・ケミカル(株)製)5質量部およびサンエイドSI-110主剤(三新化学工業(株)製)1質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(溶剤、固形分濃度(TSC)50%)
樹脂組成物(3):トリシクロデカンジメタノールジアクリレート60質量部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート40質量部、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン5質量部、メチルエチルケトン(溶剤、固形分濃度(TSC):30%)
樹脂組成物(4):オプスター TU2360(荒川化学社製)
樹脂組成物(X):リン酸銅含有樹脂組成物(特許6267823号公報[0075]~[0078]参照)
≪近紫外線吸収剤≫
化合物(u-1):オリエント化学工業社製の光吸収剤「UA-3912」(ジクロロメタン中での極大吸収波長389nm)化合物(u-2):川崎化成社製の光吸収剤「UVS-581」(ジクロロメタン中での極大吸収波長367nm)
化合物(a-17):(ジクロロメタン中での極大吸収波長713nm)
化合物(b-39):(ジクロロメタン中での極大吸収波長736nm)
化合物(a-20):(ジクロロメタン中での極大吸収波長704nm)
化合物(a-47):(ジクロロメタン中での極大吸収波長776nm)
化合物(c-93):(ジクロロメタン中での極大吸収波長770nm)
化合物(a-63):(ジクロロメタン中での極大吸収波長868nm)
化合物(a-89):(ジクロロメタン中での極大吸収波長822nm)
化合物(c-35):(ジクロロメタン中での極大吸収波長870nm)
化合物(a-74):(ジクロロメタン中での極大吸収波長933nm)
化合物(c-27):(ジクロロメタン中での極大吸収波長933nm)
化合物(B-1):日本カーリット社製の光吸収剤「CIR-RL」(ジクロロメタン中での吸収極大波長1095nm)
2・・・光学フィルター
3・・・分光光度計
11・・・反射光
Claims (10)
- 下記要件(a)~(d)を満たすことを特徴とする光学フィルター:
(a)波長700nm~900nmの領域において、光学フィルターの面に対して垂直方向から入射する光に対する光学濃度(OD値)の最小値(ODa-0)が2.0以上である;
(b)波長430nm~580nmの領域において、光学フィルターの面に対して垂直方向から入射する光の透過率の平均値(Ta-0)が40%以上である;
(c)波長420nm~900nmの領域において、光学フィルターの面に対して垂直方向に対して5度の角度から入射する光に対する反射率の平均値(Rfa-5)が20%以下である;
(d)波長650nm以上950nm未満の領域に吸収極大を有する化合物(A)を少なくとも3種含有する層を含み、前記化合物(A)の少なくとも1種は、下記式(VII-4)または(VII-9)で表されるシアニン系化合物である。
[式(VII-4)または(VII-9)中、Xa -は1価の陰イオンを表し、
複数あるXは、酸素原子を表し、
複数あるR b、Rc、Rd、Re、RfおよびRgはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、カルボキシ基、ニトロ基、アミノ基、アミド基、イミド基、シアノ基、シリル基、-L1、-S-L2、-SS-L3、-SO2-L3、-N=N-L4、または、RbとRc、RdとRe、ReとRfおよびRfとRgのうち少なくとも1つの組み合わせが結合した、下記式(A)~(H)で表される基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基を表し、前記アミノ基、アミド基、イミド基およびシリル基は、置換基Lを有してもよく、
Lは、炭素数1~12の脂肪族炭化水素基、炭素数1~12のハロゲン置換アルキル基、炭素数3~14の脂環式炭化水素基、炭素数6~14の芳香族炭化水素基、炭素数3~14の複素環基、ハロゲン原子、スルホ基、水酸基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシ基、リン酸基およびアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の置換基を表し、
L1は、La、Lb、Lc、Ld、Le、Lf、LgまたはLhを表し、
Laは、置換基Lを有してもよい炭素数1~12の脂肪族炭化水素基を表し、
Lbは、置換基Lを有してもよい炭素数1~12のハロゲン置換アルキル基を表し、
Lcは、置換基Lを有してもよい炭素数3~14の脂環式炭化水素基を表し、
Ldは、置換基Lを有してもよい炭素数6~14の芳香族炭化水素基を表し、
Leは、置換基Lを有してもよい炭素数3~14の複素環基を表し、
Lfは、置換基Lを有してもよい炭素数1~9のアルコキシ基を表し、
Lgは、置換基Lを有してもよい炭素数1~9のアシル基を表し、
Lhは、置換基Lを有してもよい炭素数1~9のアルコキシカルボニル基を表し、
L2は、水素原子または前記La~Leのいずれかを表し、
L3は、水素原子または前記La~Leのいずれかを表し、
L4は、前記La~Leのいずれかを表し、
Za~ZcおよびYa~Ydはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、カルボキシ基、ニトロ基、アミノ基、アミド基、イミド基、シアノ基、シリル基、-L1、-S-L2、-SS-L2、-SO2-L3、-N=N-L4(L1~L4は、前記R b ~RgにおけるL1~L4と同義である。)、または、これらのうち隣接した二つから選ばれるZ同士もしくはY同士が相互に結合して形成される、炭素数6~14の芳香族炭化水素基;窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子を少なくとも1つ含んでもよい5乃至6員環の脂環式炭化水素基;もしくは、窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子を少なくとも1つ含む、炭素数3~14の複素芳香族炭化水素基を表し、これらの芳香族炭化水素基、脂環式炭化水素基および複素芳香族炭化水素基は、炭素数1~9の脂肪族炭化水素基またはハロゲン原子を有してもよい。]
[式(A)~(H)中、RxおよびRyは炭素原子を表し、複数あるRA~RLはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、アミノ基、アミド基、イミド基、シアノ基、シリル基、-L1、-S-L2、-SS-L2、-SO2-L3、-N=N-L4を表し、前記アミノ基、アミド基、イミド基およびシリル基は、前記置換基Lを有してもよく、L1~L4は前記式(VII-4)または(VII-9)において定義したL1~L4と同義である。] - 前記要件(a)における光学濃度(OD値)の最小値(ODa-0)が2.1以上であり、かつ、前記要件(b)における透過率の平均値(Ta-0)が55%以上であることを特徴とする請求項1に記載の光学フィルター。
- さらに下記要件(e)を満たすことを特徴とする請求項1または2に記載の光学フィルター:
(e)前記要件(d)に記載の層を含む基材と、前記基材の少なくとも片面に誘電体多層膜とを有し、前記誘電体多層膜を構成する層の中で厚みが0.5μm以下である層の層数(N)と、厚みが0.5μm以下である各層の厚みの和(TN)(μm)との積(N×TN)が150以下である。 - 厚みが160μm以下であることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の光学フィルター。
- 前記化合物(A)の少なくとも1種が、ジクロロメタンに溶解して測定される吸収特性として、下記要件(f)および(g)を満たすことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の光学フィルター:
(f)波長650nm以上950nm未満の領域における最大吸収波長λmaxが波長850nm以上935nm以下である;
(g)波長650nm以上950nm未満の領域における最大吸光係数ελmaxを1で規格化したとき、
(g-1)波長(λmax-10)nmにおける吸光係数ελmax-10が0.80以上であり、
(g-2)波長(λmax+10)nmにおける吸光係数ελmax+10が0.80以上であり、
(g-3)波長430nm以上580nm以下の領域における吸光係数の平均値ε430-580aveが0.03以下である。 - 前記化合物(A)が、スクアリリウム系化合物、フタロシアニン系化合物、ナフタロシアニン系化合物、クロコニウム系化合物、シアニン系化合物(前記式(VII-4)および(VII-9)で表されるシアニン系化合物を除く。)、ジイモニウム系化合物、金属ジチオラート系化合物およびピロロピロール系化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を含むことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の光学フィルター。
- 前記化合物(A)を含有する層が、環状ポリオレフィン系樹脂、芳香族ポリエーテル系樹脂、ポリイミド系樹脂、フルオレンポリカーボネート系樹脂、フルオレンポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、アラミド系樹脂、ポリサルホン系樹脂、ポリエーテルサルホン系樹脂、ポリパラフェニレン系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリエチレンナフタレート系樹脂、フッ素化芳香族ポリマー系樹脂、(変性)アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、シルセスキオキサン系紫外線硬化型樹脂、マレイミド系樹脂、脂環エポキシ熱硬化型樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、ポリアリレート系樹脂、アリルエステル系硬化型樹脂、アクリル系紫外線硬化型樹脂、ビニル系紫外線硬化型樹脂、およびゾルゲル法により形成されたシリカを主成分とする樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂からなる樹脂層であることを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の光学フィルター。
- 前記基材が、銅成分を含有するフッ素リン酸塩系ガラス層もしくはリン酸塩系ガラス層からなる基板を含むことを特徴とする請求項3に記載の光学フィルター。
- 請求項1~8のいずれか1項に記載の光学フィルターを具備することを特徴とする撮像装置。
- 請求項1~8のいずれか1項に記載の光学フィルターを具備することを特徴とするカメラモジュール。
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