JP7510344B2 - 中空糸膜モジュール、中空糸膜モジュールの製造方法、及びろ過方法 - Google Patents
中空糸膜モジュール、中空糸膜モジュールの製造方法、及びろ過方法 Download PDFInfo
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Description
[1]
複数の中空糸膜を束ねた中空糸膜束と、
前記中空糸膜束が収容される筒状体のハウジングと、
前記中空糸膜の一方の端部において、前記中空糸膜同士及び前記中空糸膜束と前記ハウジングの内壁とを樹脂材によって接着固定する第1の接着固定部と、
前記中空糸膜の他方の端部において、前記中空糸膜同士及び前記中空糸膜束と前記ハウジングの内壁とを樹脂材によって接着固定する第2の接着固定部とを備えた中空糸膜モジュールにおいて、
前記第1の接着固定部と前記第2の接着固定部とに挟まれた領域の前記ハウジングの長手方向に垂直な断面において、前記ハウジングの内径断面積に対する、前記中空糸膜の外径断面の合計面積の割合が32~48%であり、
前記第1の接着固定部の前記第2の接着固定部側の接着固定部内表面において、前記接着固定部内表面の中心を中心点とし該接着固定部内表面の半径の3/4を半径とする円の範囲を中央部、前記中央部以外の範囲を外周部とした場合に、中心角が90度である1/4外周部-1、1/4外周部-2、1/4外周部-3、1/4外周部-4の4つの領域における、1/4外周部の面積に対する該1/4外周部に存在する前記中空糸膜の外径断面の合計面積の割合のうち、前記4つの領域の前記割合の最大値と最小値との差が12%以内であり、
前記第1の接着固定部及び前記第2の接着固定部の少なくとも一方に前記中空糸膜の配置を規制する規制部材を備え、
前記規制部材が、長手方向の少なくとも一方の端部が開口し、前記開口から前記長手方向に延びる空洞を有する形状であり、前記長手方向に直交する壁部に側孔を少なくとも1個有し、
前記規制部材の前記開口、前記空洞、及び前記側孔が前記樹脂材で満たされる、
ことを特徴とする中空糸膜モジュール。
[2]
前記接着固定部の厚さに対する、前記規制部材の長手方向の長さの割合が、0.5以上0.8以下である、[1]に記載の中空糸膜モジュール。
[3]
前記規制部材を備える接着固定部の接着固定部外表面において、
前記接着固定部外表面の表面積に対する、接着固定部外表面に含まれる前記中空糸膜の外径断面の合計面積と前記規制部材の外径断面の合計面積との総和の割合が、50%以上75%以下である、[1]又は[2]に記載の中空糸膜モジュール。
[4]
前記規制部材の前記空洞の最大内径D1と、前記側孔の最大内径D2とが、以下の式(1)の関係を満たす、[1]~[3]のいずれかに記載の中空糸膜モジュール。
D1×1/2<D2<D1×3/2 ・・・(1)
[5]
前記規制部材が熱可塑性樹脂から構成される、[1]~[4]のいずれかに記載の中空糸膜モジュール。
[6]
前記中空糸膜の前記一方の端部が閉塞し、前記他方の端部が開口している、[1]~[5]のいずれかに記載の中空糸膜モジュール。
[7]
複数の中空糸膜を束ねた中空糸膜束と、
前記中空糸膜束が収容される筒状体のハウジングと、
前記中空糸膜の一方の端部において、前記中空糸膜同士及び前記中空糸膜束と前記ハウジングの内壁とを樹脂材によって接着固定する第1の接着固定部と、
前記中空糸膜の他方の端部において、前記中空糸膜同士及び前記中空糸膜束と前記ハウジングの内壁とを樹脂材によって接着固定する第2の接着固定部と、
前記第1の接着固定部及び前記第2の接着固定部の少なくとも一方に前記中空糸膜の配置を規制する規制部材と、を備え、
前記規制部材が、長手方向の少なくとも一方の端部が開口し、前記開口から前記長手方向に延びる空洞を有する形状であり、前記長手方向に直交する壁部に側孔を少なくとも1個有し、
前記規制部材の前記開口、前記空洞、及び前記側孔が前記樹脂材で満たされる、中空糸膜モジュールの製造方法であって、
前記ハウジング内に挿入された前記中空糸膜束を略水平方向に静置して、前記中空糸膜束の鉛直方向下側から上側の順に前記規制部材を挿入することを特徴する、中空糸膜モジュールの製造方法。
[8]
[1]~[6]のいずれかに記載の中空糸膜モジュールを用いたろ過方法であって、
被処理水を前記ハウジング内の前記中空糸膜外の領域に供給し、
前記中空糸膜を透過した処理水を中空糸モジュールから取り出すことを特徴とする、ろ過方法。
本実施形態の中空糸膜モジュールは、複数の中空糸膜を束ねた中空糸膜束と、前記中空糸膜束が収容される筒状体のハウジングと、前記中空糸膜の一方の端部において、前記中空糸膜同士及び前記中空糸膜束と前記ハウジング内壁とを樹脂材によって接着固定する第1の接着固定部と、前記中空糸膜の他方の端部において、前記中空糸膜同士及び前記中空糸膜束と前記ハウジング内壁とを樹脂材によって接着固定する第2の接着固定部とを備える。
本実施形態の中空糸膜モジュールは、前記第1の接着固定部と前記第2の接着固定部とに挟まれた領域の前記ハウジングの長手方向に垂直な断面において、前記ハウジング内径断面積に対する、前記中空糸膜外径断面の合計面積の割合が32~48%であり、前記第1の接着固定部の前記第2の接着固定部側の接着固定部内表面において、前記内表面の中心を中心点とし該内表面の半径の3/4を半径とする円の範囲を中央部、前記中央部以外の範囲を外周部とした場合に、中心角が90度である1/4外周部における、前記1/4外周部の面積に対する該1/4外周部に存在する前記中空糸膜の外径断面の合計面積の割合の最大値と最小値との差が12%以内である。
図1は、本実施形態の中空糸膜モジュールの一例を示す概略図である。中空糸膜モジュール10は、中空糸膜11、接着固定部12、およびハウジング14を備えている。中空糸膜11は、樹脂材からなる接着固定部12において、両端部が樹脂材により一体化され、ハウジング14の内壁に接着固定されている。さらに、ハウジング14の両端にキャップ部材15を設けてもよい。
なお、本明細書において、接着固定部12のモジュール外側(図1のキャップ材15側)の接着固定部表面を「接着固定部外表面」と称する場合がある。また、2つの接着固定部の間に挟まれた領域側(図1の筒状部材16側)の接着固定部表面を「接着固定部内表面」と称する場合がある。
中空糸膜11は、上下端を貫通する中空の孔を有するストロー状であり、中空糸膜の側面は多孔質であり、通過する流体をろ過する。本実施形態においては、中空糸膜11は、複数本の中空糸膜11を束ねた中空糸膜束としてハウジング14に挿入された状態で収容されている。
中空糸膜束には局所的な中空糸膜11の密度分布を均一化するために規制部材30を配置してもよい。規制部材30としては、円柱形状、楕円柱状、多角柱形状、十字形状等であってよい。
上記規制部材は、中空部が開口する中空糸膜側の接着固定部に設けられることが好ましい。また、貫通孔thを設ける接着固定部に規制部材がないことが好ましい。例えば、図1の中空糸モジュール10では、上側の接着固定部にのみ規制部材が設けられ、下側の接着固定部には規制部材が設けられないことが好ましい。
例えば、中空糸膜モジュールあたりの中空糸膜表面積を増やすために、エアスクラビング洗浄の効率に支障無い範囲で、中空糸膜本数を増やすことがある。しかしながら、中空糸膜の本数を増やす程、中空糸膜の密度分布に偏りが生じやすくなる。中空糸膜の密度分布に偏りが生じると、接着固定部を形成する際、中空糸膜の充填密度が高い箇所で隣り合う中空糸膜間に樹脂材が侵入しにくくなるため、局所的に樹脂材が注入されにくい注入不良箇所が発生することがある。注入不良箇所では、エアスクラビングによる中空糸膜の揺動が大きくなり、結果として中空糸膜が破断しやすくなる。
また、エアスクラビングによる濁質排出性の効果を高めたい場合には、中空糸膜モジュールにおける中空糸膜本数を減らすことがある。中空糸膜の充填密度が低くなれば、注入不良は発生しにくいものの、中空糸膜が偏りやすくなり、中空糸膜モジュール内部に局所的に被処理液の流れが速い箇所ができ、中空糸膜が破断しやすくなる。
接着固定部を形成する際、中空糸膜の束の中に規制部材を設けることで、中空糸膜が均一に分散し、中空糸膜の密度分布の偏りや注入不良箇所を抑制することができる(図3、4)。
また、国際公開第2018/235871号では、中空糸膜の分布を均一に分散させることを意図して、規制部材の配置を調節して、モジュール外側の接着固定部外表面において中空糸膜を均一に分散させている。規制部材を設ける接着固定部は、溶液が透過しない構造とするため、接着固定部を貫通する孔を設けられない。そのため、規制部材は、接着固定部の厚さよりも短いものを使用している。ここで、本発明者らは、接着固定部厚さ方向に、規制部材が存在しない箇所では、接着固定部内で中空糸膜がハウジングの軸方向に平行に配置されず分布がわずかに乱れ、接着固定部内表面で中空糸膜を分布がわずかに乱れることがあることを見出した。特に、接着固定部内表面における中空糸膜の分布を均一にしなければ、セリ部と呼ばれる接着剤が中空糸膜に染みあがる現象を制御しにくくなり、接着固定部内表面で中空糸膜が密な箇所ができると樹脂材の注入不良箇所が発生しやすくなる。さらに、中空糸膜の外径が小さい場合、隣接する中空糸膜同士の最密充填の構造を形成しやすくなり、樹脂材の流れが不均一となる場合がある。
特に、中空糸膜11の破断を一層抑え、接着固定部内表面42における樹脂材の分布及び中空糸膜の分布が一層均一になる観点から、長手方向の少なくとも一方の端部が開口し、開口31から長手方向に伸びる空洞32をする形状であり、長手方向に直交する壁部に側孔33を少なくとも1個有する規制部材が好ましい(図7)。全ての上記側孔33は、上記空洞32に連通していることが好ましい。上記空洞32は、中空糸膜密度の分布を一層均一にし、中空糸膜の破断を一層抑える観点から、長手方向の一方の端部から他方の端部まで貫通していることが好ましい。空洞32が貫通している中空の筒状の構造とすることで、規制部材内部を通して樹脂材を流すことができ、樹脂材を接着固定部全体に一層均一に充填することができる。
また、規制部材30の先端部分(例えば、開口31と長手方向に反対側の端部)は、例えば、錘状にするなどして長さ方向についてテーパー形状であることが望ましい。これにより中空糸膜束への挿入性を向上させることができる。
中空糸膜11の充填密度により、規制部材の形状を選択してよい。
なお、硬度の低い樹脂材を、保護層として接着固定部表面上に配置する場合、規制部材30は、接着固定部の厚さに対して上記範囲の長さ割合とすることが好ましい。また、接着固定部の厚さは、接着固定部の最も厚い部分の厚さとしてよい。
ここで、規制部材の空洞又は側孔の内径が延在方向に変化する場合、最大の内径を最大内径とする。
ここで、樹脂材で満たされるとは、開口、空洞、側孔により形成される内部の空洞体積100体積%に対して、樹脂材が90体積%以上占有していることをいい、95体積%以上占有していてもよく、99体積%以上占有していてもよく、100体積%占有していてもよい。
上記規制部材は、接着固定部に内在していることが好ましい。
また規制部材30の外表面と内表面(例えば、開口、空洞、側孔の表面)は樹脂材との接着性を向上させるため、粗面化処理されていることが望ましい。もしくは接着性を向上させるために、規制部材30の外表面および内表面の少なくとも一部分に、周方向に角溝、V溝、丸溝等の凹凸の構造を設けてもよい。上述した粗面化処理や凹凸構造の付与は、規制部材30の成形時に直接付与してもよいし、後加工によって付与してもよい。
このような構成の中空糸膜モジュール10では、例えば、一方の管路21から中空糸膜モジュール10に流入させた原液は、他方の管路21に向かって中空糸膜11の中空部内を通過しながら、一部が中空糸膜11によってろ過される。ろ過されたろ液は、ハウジング14の内周面、中空糸膜の外周面、および接着固定部12の露出面により画定される内部空間に流入する。当該内部空間に流入したろ液がノズル部18から排出される。また、中空糸膜の中空部内を他方の管路21まで通過した原液が、濃縮液として当該他方の管路21から排出される。あるいは、中空糸膜モジュール10の一方のノズル部18に原液を流入させることにより、ろ液が管路21から排出され、濃縮液が他方のノズル部18から排出されてもよい。
次に、上述した中空糸膜モジュール10の製造方法について説明する。中空糸膜モジュール10の製造工程の説明においては、樹脂材としてウレタン樹脂を使用した場合について記載する。但し、ウレタン樹脂に限定されるわけではなく、他の樹脂を使用した場合でも同様の製造工程にて中空糸膜モジュール10を製造することができる。なお、本実施形態では、機械的強度の向上の観点から、樹脂材としてエポキシ樹脂が用いることが好ましい。または、本実施形態では、製造時間の短縮化および生産性の向上の観点から、樹脂材としてウレタン樹脂が用いることが好ましい。
セリ部とは、接着固定部内表面から、中空糸膜の外表面に沿って樹脂材がせりあがって形成された部分である。セリ部が短いと、接着固定部内表面において中空糸膜が柔軟に折れ曲がることができないため、中空糸膜の搖動を吸収することができず、破断しやすい。接着固定部内表面に中空糸膜11が疎な部分(図8の中央部分)ではセリ部が長くなり、密な部分(図8の右側または左側部分)ではセリ部が短くなることがあり、中空糸膜の分布が不均一であると、中空糸膜が破断しやすい箇所と破断しにくい箇所が発生しやすくなる。
上記実施形態の中空糸膜モジュール10のように、外圧式中空糸膜モジュールのろ過水の出口側であって、かつ水処理装置に組み込まれて垂直に設置されて使用される場合には、上側に配置される接着固定部12において、セリ部の長さを5mm以上とすることが好ましく、10mm以上とすることがより好ましい形態であるが、これに限らず、たとえば両端の接着固定部において中空糸膜の中空部を開口させる場合には、両端の接着固定部において、セリ部の長さを5mm以上とすることが好ましく、10mm以上とすることがより好ましい。すなわち、中空糸膜の中空部を開口させている端部側の接着固定部において、セリ部の長さを、5mm以上とすることが好ましく、10mm以上とすることがより好ましい。また、30mm未満であることが好ましい。
なお、接着固定部の厚さとは、セリ部を含まない厚さをいう。
なお、本明細書において、中空部が開口した中空糸膜が内在する接着固定部を第1の接着固定部(図1の上側の接着固定部)、中空部が閉塞した中空糸膜が内在する接着固定部
を第2の接着固定部(図1の下側の接着固定部)と称する場合がある。
本実施形態の中空糸膜モジュールは、エアスクラビング効果及び濁質排出性に優れる観点から、第1の接着固定部と第2の接着固定部とに挟まれた領域のハウジングの長手方向に垂直な断面において、ハウジング内径断面積(100%)に対する、中空糸膜の外径断面の合計面積の割合が30~50%であってよく、好ましくは32~48%、より好ましくは34~46%である。
ここで、第1の接着固定部と第2の接着固定部とに挟まれた領域のハウジングの長手方向に垂直な上記断面は、第1の接着固定部内表面と第2の接着固定部内表面とのハウジング長手方向長さの中点における断面としてよい。
なお、ハウジング内径断面積とは、中空糸膜束を上記プラスチック部材や上記保護用のネットで中空糸膜を被覆してハウジングに挿入される場合でも、ハウジングの内径断面積とする。
また、中空糸膜の外径断面の合計面積は、上記断面において、ハウジング内に存在する各中空糸膜の外径に囲まれた面積を合計した面積である。
図6を用いて、詳細に説明する。図6は、図1の片端集水方式のモジュールの第1の接着固定部内表面の断面図である。接着固定部内表面とは、図6においてハウジング14の内径に囲まれた領域をいう。接着固定部内表面の中心点46を中心とする、接着固定部内表面の半径の3/4を半径とする円43に囲まれる領域を中央部45、接着固定部内表面の外縁と円43とに囲まれる領域を外周部44とする。外周部44を中心角度90度に4等分した領域を1/4外周部とする。1/4外周部は、外周部を4つの1/4外周部に分け、1/4外周部の面積に対する該1/4外周部に存在する上記中空糸膜の外径断面の合計面積の割合の最大値と最小値の差が最も広くなるように中心角度の位置を設定してよい。
本実施形態のろ過方法は、上述の本実施形態の中空糸膜モジュールを用いたろ過方法であることが好ましい。
例えば、被処理水をハウジング内の中空糸膜外の領域に供給し、中空糸膜を透過した処理水を中空糸膜モジュールから取り出すことによりろ過する方法が好ましい。
被処理水の供給は、開口した中空部から供給してもよいし、接着固定部に設けた貫通孔から供給してもよいし、ハウジングに設けられたノズルから供給してもよい。また、処理水の取り出しは、中空糸膜を透過した溶液を回収すればよく、例えば、開口した中空部から取り出してもよいし、接着固定部に設けた貫通孔から取り出してもよいし、ハウジングに設けられたノズルから取り出してもよい。
目止め材として石膏を用いて片端の中空部を閉塞させたPVDF(ポリフッ化ビリニデン)製中空糸膜(旭化成製)10600本を束ね、一方の端にヘッダ部a、他方の端にヘッダ部bが装着された筒状部材であるハウジングに挿入した。ヘッダ部aは、ノズルを有する内径137mmの整流筒が内側に装着された部材を用い、ヘッダ部bはノズルも整流筒もない部材を用いた。用いた中空糸膜は、平均孔径0.1μm、内径0.6mm、外径1.0mmである。
次いで、中空部を目止めした側(ヘッダ部a側)の中空糸膜束の端部に、外径12mmの円筒状の規制部材を、16本均等に分布するように挿入して配置した。規制部材は、ハウジング内に挿入された中空糸膜束を水平方向に静置し、中空糸膜束の鉛直方向下側から上側に順に挿入した。規制部材の全長は40mm、筒状部の外径を12mm、筒状部内の空洞の内径を10mmとした。規制部材は、長手方向の一端から他端まで貫通する空洞を有し、該空洞に連通する側孔を4箇所設けた。側孔の直径は6mmとした。一方、ヘッダ部b側の中空部が開口した中空糸膜の中空糸膜束の端部において、貫通孔を形成予定の位置に柱状部材を挿入した。
次いで、樹脂材導入用チューブを取り付けた接着固定部形成用容器をハウジングの両端に固定し、水平方向(軸方向)に回転させながら樹脂材をハウジングのヘッダ部aおよびヘッダ部b内に注入した。樹脂材としては、2液性熱硬化型ウレタン樹脂(サンユレック社製:SA-6330A2SA-6330B5(商品名))を用いた。樹脂材の硬化反応が進行して流動化が停止した時点で遠心機の回転を停止して取り出し、オープン中で50℃に加熱してキュアーした。
その後、ハウジングのヘッダ部a側の端部を切断して、目止めされた中空部を切り落とし、中空部を開口させた第1の接着固定部を形成した。一方、ヘッダ部b側の中空部には樹脂材が侵入して閉塞され、第2の接着固定部から柱状部材を取り除いて複数の貫通孔を形成した。
次いで、中空部が開口した側を上にして中空糸膜モジュールをろ過装置に取り付け、以下の物理洗浄耐久性試験を行った。なお、本中空糸膜モジュ一ルの膜有効長は2mである。また事前に次亜塩素酸ナトリウム水溶液を中空糸膜モジュール内に充填し、薬品洗浄を再現した。
上側の第1の接着固定部側から清浄水を8m3hrの流量で供給し、同時に下側の第2の接着固定部の貫通孔に空気を8m3hrの流量で供給した。供給された両流体は、上側のヘッダ部aのノズルから排出させた。1か月毎に行うリークテストの時以外は連続的に上記の運転を実施した。なお、運転中は水温を5℃に保持した。
6か月間の運転後、中空糸膜の破断によるリークは6本発生した。
試験終了後、中空糸膜モジュールを解体して、ろ過側の第1の接着固定部の状態を確認すると、ろ過側の第1の接着固定部の厚みは、55mmから60mmの範囲であり、また、セリ部の長さが5mmから15mmであった。
このとき、第1の接着固定部の接着固定部内表面において、1/4外周部の面積に対する該1/4外周部に存在する中空糸膜の外径断面の合計面積の割合の最大値と最小値との差が最も広くなるように中心角度を設定したところ、最大値は58%、最小値は49%であり、その差は9%であった。
また、第1の接着固例部と第2の接着固定部との長手方向中点における断面において、ハウジング内径断面積に対する中空糸膜の外径断面の合計面積の割合を測定したところ、45%であった。
また、第1の接着固定部に挿入した規制部材の内部は、樹脂材で完全に満たされていた。
それぞれの領域における中空糸膜の外径断面の面積、規制部材の外径断面の面積は以下の方法で求めた。中空糸膜モジュールを切って断面を露出させ、500ルクス以上の照度のあるところでデジタルカメラにて200万画素数以上の設定にて接写モ一ドで撮影した。その後得られた写真デ-タを画像解析ソフトWinRoof6.1.3にて開き、「モノクロ画像化」コマンドにてモノクロ画像に変換した。次いで、「個数カウント」ツールにて各領域における中空糸膜の糸本数、規制部材の個数をカウントした。さらに当該領域の中空糸膜の外径、規制部材の外径をキーエンス製マイクロスコープ(VHX-S90F)により求め、面積を算出した。なお、領域の外延にまたがって存在する中空糸膜、規制部材は、領域内に存在する部分の面積を測定した。また第1の接着固定部の外表面側の中空糸膜断面を同じくキーエンス製マイクロスコープ(VHX-S90F)で観察したところ、中空糸膜内表面のさらに内側に形成された接着剤の厚さは36μmであった。
実施例1の規制部材と同様の構造であるが規制部材を20本用いたこと以外は、実施例1と同様にして中空糸膜モジュールを作製し、物理洗浄耐久性試験を行った。
6か月間の運転後、中空糸膜の破断によるリークは4本発生した。
第1の接着固定部の接着固定部内表面において、1/4外周部の面積に対する該1/4外周部に存在する中空糸膜の外径断面の合計面積の割合は、最大値が57%、最小値が50%であり、その差は7%であった。
目止め材として低硬度タイプのポリウレタン接着剤を使用し、中空糸膜端から20mmの高さまで目止めをしたこと、規制部材を用いなかったこと、以外は実施例1と同様にして中空糸膜モジュールを作製し、物理洗浄耐久性試験を行った。
6か月間の運転後、中空糸膜の破断によるリークは3本発生した。
第1の接着固定部の接着固定部内表面において、1/4外周部の面積に対する該1/4外周部に存在する中空糸膜の外径断面の合計面積の割合は、最大値が55%、最小値が51%であり、その差は4%であった。
中空糸膜端から35mmの高さまで目止めをしたこと以外は、実施例3と同様にして中空糸膜モジュールを作製し、物理洗浄耐久性試験を行った。
6か月間の運転後、中空糸膜の破断によるリークは2本発生した。
第1の接着固定部の接着固定部内表面において、1/4外周部の面積に対する該1/4外周部に存在する中空糸膜の外径断面の合計面積の割合は、最大値が56%、最小値が53%であり、その差は3%であった。
中空糸膜を15900本束ね、ヘッダaとして内径176mmの整流筒が内側に装着されたノズルを有する部材を使用し、筒状部材およびヘッダbの内径をヘッダaに合わせて変更し、中空糸膜端から40mmの高さまで目止めをしたこと以外は、実施例3と同様にして中空糸膜モジュールを作製し、物理洗浄耐久性試験を行った。
6か月間の運転後、中空糸膜の破断によるリークは2本発生した。
第1の接着固定部の接着固定部内表面において、1/4外周部の面積に対する該1/4外周部に存在する中空糸膜の外径断面の合計面積の割合は、最大値が53%、最小値が46%であり、その差は7%であった。
また、第1の接着固例部と第2の接着固定部との長手方向中点における断面において、ハウジング内径断面積に対する中空糸膜の外径断面の合計面積の割合を測定したところ、38%であった。
規制部材としてポリウレタン製の内部に空洞がない長手方向長さ50mmの棒状の部材を12本用いたこと以外は、実施例1と同様にして中空糸膜モジュールを作製し、物理洗浄耐久性試験を行った。
6か月間の運転後、中空糸膜の破断によるリークは18本発生した。
第1の接着固定部の接着固定部内表面において、1/4外周部の面積に対する該1/4外周部に存在する中空糸膜の外径断面の合計面積の割合は、最大値が57%、最小値が41%であり、その差は16%であった。
規制部材としてポリウレタン製の内部に空洞がない長手方向長さ50mmの棒状の部材を8本用いたこと以外は、実施例1と同様にして中空糸膜モジュールを作製し、物理洗浄耐久性試験を行った。
6か月間の運転後、中空糸膜の破断によるリークは40本発生した。
第1の接着固定部の接着固定部内表面において、1/4外周部の面積に対する該1/4外周部に存在する中空糸膜の外径断面の合計面積の割合は、最大値が58%、最小値が37%であり、その差は21%であった。
11 中空糸膜
12 接着固定部(樹脂材)
13 モジュールケース
14 ハウジング
15 キャップ部材
16 筒状部材
17 ヘッダ部
18 ノズル部
19 ナット
20 Oリング
21 管路
22 セリ部
30 規制部材
31 開口
32 空洞
33 側孔
41 接着固定部外表面
42 接着固定部内表面
43 接着固定部内表面の半径の3/4を半径とする円
44 外周部
45 中央部
46 中心点
th 貫通孔
Claims (8)
- 複数の中空糸膜を束ねた中空糸膜束と、
前記中空糸膜束が収容される筒状体のハウジングと、
前記中空糸膜の一方の端部において、前記中空糸膜同士及び前記中空糸膜束と前記ハウジングの内壁とを樹脂材によって接着固定する第1の接着固定部と、
前記中空糸膜の他方の端部において、前記中空糸膜同士及び前記中空糸膜束と前記ハウジングの内壁とを樹脂材によって接着固定する第2の接着固定部とを備えた中空糸膜モジュールにおいて、
前記第1の接着固定部と前記第2の接着固定部とに挟まれた領域の前記ハウジングの長手方向に垂直な断面において、前記ハウジングの内径断面積に対する、前記中空糸膜の外径断面の合計面積の割合が32~48%であり、
前記第1の接着固定部の前記第2の接着固定部側の接着固定部内表面において、前記接着固定部内表面の中心を中心点とし該接着固定部内表面の半径の3/4を半径とする円の範囲を中央部、前記中央部以外の範囲を外周部とした場合に、中心角が90度である1/4外周部-1、1/4外周部-2、1/4外周部-3、1/4外周部-4の4つの領域における、1/4外周部の面積に対する該1/4外周部に存在する前記中空糸膜の外径断面の合計面積の割合のうち、前記4つの領域の前記割合の最大値と最小値との差が12%以内であり、
前記第1の接着固定部及び前記第2の接着固定部の少なくとも一方に前記中空糸膜の配置を規制する規制部材を備え、
前記規制部材が、長手方向の少なくとも一方の端部が開口し、前記開口から前記長手方向に延びる空洞を有する形状であり、前記長手方向に直交する壁部に側孔を少なくとも1個有し、
前記規制部材の前記開口、前記空洞、及び前記側孔が前記樹脂材で満たされる、
ことを特徴とする中空糸膜モジュール。 - 前記接着固定部の厚さに対する、前記規制部材の長手方向の長さの割合が、0.5以上0.8以下である、請求項1に記載の中空糸膜モジュール。
- 前記規制部材を備える接着固定部の接着固定部外表面において、
前記接着固定部外表面の表面積に対する、接着固定部外表面に含まれる前記中空糸膜の外径断面の合計面積と前記規制部材の外径断面の合計面積との総和の割合が、50%以上75%以下である、請求項1又は2に記載の中空糸膜モジュール。 - 前記規制部材の前記空洞の最大内径D1と、前記側孔の最大内径D2とが、以下の式(1)の関係を満たす、請求項1~3のいずれか一項に記載の中空糸膜モジュール。
D1×1/2<D2<D1×3/2 ・・・(1) - 前記規制部材が熱可塑性樹脂から構成される、請求項1~4のいずれか一項に記載の中空糸膜モジュール。
- 前記中空糸膜の前記一方の端部が閉塞し、前記他方の端部が開口している、請求項1~5のいずれか一項に記載の中空糸膜モジュール。
- 複数の中空糸膜を束ねた中空糸膜束と、
前記中空糸膜束が収容される筒状体のハウジングと、
前記中空糸膜の一方の端部において、前記中空糸膜同士及び前記中空糸膜束と前記ハウジングの内壁とを樹脂材によって接着固定する第1の接着固定部と、
前記中空糸膜の他方の端部において、前記中空糸膜同士及び前記中空糸膜束と前記ハウジングの内壁とを樹脂材によって接着固定する第2の接着固定部と、
前記第1の接着固定部及び前記第2の接着固定部の少なくとも一方に前記中空糸膜の配置を規制する規制部材と、を備え、
前記規制部材が、長手方向の少なくとも一方の端部が開口し、前記開口から前記長手方向に延びる空洞を有する形状であり、前記長手方向に直交する壁部に側孔を少なくとも1個有し、
前記規制部材の前記開口、前記空洞、及び前記側孔が前記樹脂材で満たされる、中空糸膜モジュールの製造方法であって、
前記ハウジング内に挿入された前記中空糸膜束を略水平方向に静置して、前記中空糸膜束の鉛直方向下側から上側の順に前記規制部材を挿入することを特徴する、中空糸膜モジュールの製造方法。 - 請求項1~6のいずれか一項に記載の中空糸膜モジュールを用いたろ過方法であって、
被処理水を前記ハウジング内の前記中空糸膜外の領域に供給し、
前記中空糸膜を透過した処理水を中空糸モジュールから取り出すことを特徴とする、ろ過方法。
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