JP7548193B2 - フェライト系ステンレス鋼 - Google Patents
フェライト系ステンレス鋼 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7548193B2 JP7548193B2 JP2021182360A JP2021182360A JP7548193B2 JP 7548193 B2 JP7548193 B2 JP 7548193B2 JP 2021182360 A JP2021182360 A JP 2021182360A JP 2021182360 A JP2021182360 A JP 2021182360A JP 7548193 B2 JP7548193 B2 JP 7548193B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- content
- brazing
- less
- stainless steel
- steel
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
- Y02T10/00—Road transport of goods or passengers
- Y02T10/10—Internal combustion engine [ICE] based vehicles
- Y02T10/12—Improving ICE efficiencies
Landscapes
- Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)
Description
例えば、特許文献1には、排熱回収器やEGRクーラー用材料として、ろう付け後にカチオン分率でNbを16%以上含んだ酸化皮膜が生成することで耐食性を確保するフェライト系ステンレス鋼が開示されている。
特許文献2には、排熱回収器やEGRクーラー用材料として、Al、Ti、Si添加量を制御することで耐食性を確保するフェライト系ステンレス鋼が開示されている。
特許文献3には、熱交換器や燃料供給系部材用材料として、ろう付け後の酸化皮膜中のCr、SiおよびAlの含有量と酸化皮膜の膜厚を制御することで耐食性を確保するフェライト系ステンレス鋼が開示されている。
また、特許文献4には、EGRクーラー用材料として、Cr、Cu、Al、Ti等の成分を一定の関係式において添加し、かつAl、Ti添加量を抑制することでろう付け性を確保するフェライト系ステンレス鋼が開示されている。
加えて、特許文献5には、Niろう付けにて接合した構造を有するEGRクーラー部材として、Al、Ti、Zr添加量を抑制することでろう付け性を確保するフェライト系ステンレス鋼が開示されている。
さらに、特許文献6には、ろう付け用フェライト系ステンレス鋼材として、Ti、Zr添加量を抑制することでろう付け性を確保するフェライト系ステンレス鋼が開示されている。
[1]質量%で、
C:0.003~0.030%、
Si:0.01~1.00%、
Mn:0.05~0.30%、
P:0.050%以下、
S:0.020%以下、
Cr:22.0~27.0%、
Ni:1.50~2.50%、
Mo:1.00~3.00%、
Al:0.001~0.020%、
Nb:0.20~0.80%、
N:0.030%以下
を含有し、以下の式(1)、(2)を満たすとともに、残部がFeおよび不可避的不純物からなる組成を有するフェライト系ステンレス鋼。
Ni-2.2(Si+Mn)≧0.00% ・・・(1)
3Ni-8Al-4Si-2Mn-0.1Cr≧0.00% ・・・(2)
(式(1)、(2)中のNi、Si、Mn、Cr、Alは、各元素の含有量(質量%)を示す。)
[2]さらに質量%で、
Cu:0.01~1.00%、
Co:0.01~1.00%、
W:0.01~2.00%
のうちから選んだ1種または2種以上を含有する[1]に記載のフェライト系ステンレス鋼。
[3]さらに質量%で、
Ti:0.01~0.10%、
V:0.01~0.20%、
Zr:0.01~0.10%、
Mg:0.0005~0.0050%、
Ca:0.0005~0.0050%、
B:0.0005~0.0050%、
REM(希土類金属):0.001~0.100%、
Sn:0.001~0.100%、
Sb:0.001~0.100%
のうちから選んだ1種または2種以上を含有する[1]または[2]に記載のフェライト系ステンレス鋼。
[4]少なくとも一か所以上の接合部がろう付けによって組み立てられた排熱回収器用または排気ガス再循環装置用である[1]~[3]の何れかに記載のフェライト系ステンレス鋼。
C含有量が多くなると強度が向上し、少なくなると加工性が向上する。ここで、Cは、十分な強度を得るために0.003%以上の含有が必要である。しかし、C含有量が0.030%を超えると、加工性の低下が顕著となるうえ、粒界にCr炭化物が析出して鋭敏化を起こして耐食性が低下する。そのため、C含有量は0.003~0.030%の範囲とする。C含有量は、好ましくは0.004%以上である。また、C含有量は、好ましくは0.025%以下であり、より好ましくは0.020%以下であり、さらに好ましくは0.010%以下である。
Siは、脱酸材として有用な元素である。その効果は0.01%以上のSiの含有で得られる。しかし、Si含有量が1.00%を超えると、ろう付け熱処理時にSiを主体とした酸化物が鋼板表面に形成される。この酸化物は、ろう付け性を阻害するとともに、基材(鋼材)とNiろう材の密着性を低下させるためにろう付け部の強度が低下する。そのため、Si含有量は0.01~1.00%の範囲とする。Si含有量は、好ましくは0.50%以上であり、より好ましくは0.55%以上であり、さらに好ましくは0.60%以上である。また、Si含有量は、好ましくは0.80%以下であり、より好ましくは0.70%以下である。
Mnは脱酸作用があり、その効果は0.05%以上のMnの含有で得られる。しかし、Mn含有量が0.30%を超えると、ろう付け熱処理時にMnを主体とした酸化物が鋼板表面に形成される。この酸化物は、ろう付け性を阻害するとともに、基材(鋼材)とNiろう材の密着性を低下させるためにろう付け部の強度が低下する。そのため、Mn含有量は0.05~0.30%の範囲とする。Mn含有量は、好ましくは0.10%以上である。また、Mn含有量は、好ましくは0.20%以下であり、より好ましくは0.15%以下である。
Pは、鋼に不可避的に含まれる元素であり、過剰な含有は粒界腐食を生じさせやすくする。その傾向は、Pの0.050%超の含有で顕著となる。そのため、P含有量は0.050%以下とする。好ましくは、P含有量は0.030%以下である。なお、P含有量の下限は特に限定されない。ただし、過度の脱Pはコストの増加を招くので、P含有量は0.005%以上が好ましい。
Sは、鋼に不可避的に含まれる元素であり、0.020%超のSの含有は、MnSの析出を促進し、耐食性を低下させる。よって、S含有量は0.020%以下とする。好ましくは、S含有量は0.010%以下である。なお、S含有量の下限は特に限定されない。ただし、過度の脱Sはコストの増加を招くので、S含有量は0.0005%以上が好ましい。
Crは、ステンレス鋼の耐食性を確保するために重要な元素である。Cr含有量が22.0%未満では、十分な耐食性が得られない。一方、Cr含有量が27.0%を超えると、ろう付け熱処理時にCrを主体とした酸化物が鋼板表面に形成する。この酸化物はろう付け性への影響は小さいが、基材(鋼材)とNiろう材の密着性を低下させるためにろう付け部の強度が低下する。そのため、Cr含有量は22.0~27.0%の範囲とする。Cr含有量は、好ましくは23.0%以上であり、より好ましくは24.0%以上である。また、Cr含有量は、好ましくは26.0%以下であり、より好ましくは25.0%以下である。
Niは、理由は明確ではないが1.50%以上の含有でろう付け性とろう付け部の強度の向上に有効に寄与する元素である。一方、Ni含有量が2.50%を超えると、応力腐食割れ感受性が高くなる。そのため、Ni含有量は1.50~2.50%の範囲とする。Ni含有量は、好ましくは1.70%以上であり、より好ましくは1.80%以上である。また、Ni含有量は、好ましくは2.30%以下であり、より好ましくは2.20%以下である。
Moは、ステンレス鋼の不動態化皮膜を安定化させて耐食性を向上させる。また、Laves相の析出により強度の向上に寄与する。この効果はMo含有量が1.00%以上で得られる。しかし、Mo含有量が3.00%を超えると、Laves相の析出が過剰となり加工性が低下する。よって、Mo含有量は、1.00~3.00%の範囲とする。Mo含有量は、好ましくは1.25%以上であり、より好ましくは1.50%以上である。また、Mo含有量は、好ましくは2.50%以下であり、より好ましくは2.00%以下である。
Alは脱酸に有用な元素であり、その効果は0.001%以上のAlの含有で得られる。しかし、Alは酸素に対して活性な元素であり、Al含有量が0.020%を超えると、ろう付け処理時にAlを主体とした酸化物が鋼の表面に生成する。この酸化物は、ろう付け性およびろう付け部の強度の両方を著しく低下させる。そのため、Al含有量は0.001~0.020%の範囲とする。好ましくは、Al含有量は0.015%以下である。
Nbは、CおよびNと結合することにより、ろう付け熱処理時のCr炭窒化物の析出による耐食性の低下(鋭敏化)を抑制する元素である。また、Laves相の析出により強度の向上に寄与する。この効果は、Nb含有量が0.20%以上で得られる。一方、Nb含有量が0.80%を超えると、Laves相の析出が過剰となり加工性が低下する。そのため、Nb含有量は、0.20~0.80%の範囲とする。Nb含有量は、好ましくは0.25%以上であり、より好ましくは0.30%以上である。また、Nb含有量は、好ましくは0.60%以下であり、より好ましくは0.40%以下である。
N含有量が0.030%を超えると、耐食性と加工性が低下する。従って、N含有量は0.030%以下とする。好ましくは、N含有量は0.025%以下である。さらに好ましくは、N含有量は0.020%以下である。なお、N含有量の下限については特に限定されるものではないが、過度のN含有量の低減はコストの増加を招くため、N含有量は0.003%以上とすることが好ましい。
式(1)中のNi、Si、Mnは、各元素の含有量(質量%)を示す。
本発明では、ろう付け性の向上のためにNi、SiおよびMnの夫々を所定の含有量にする。さらに本発明者らは、鋭意検討し、Ni-2.2(Si+Mn)が0.00%以上であると、所望のろう付け性が得られることを知見した。理由は明確ではないがNiはろう広がり性を向上させるが、その一方でSiおよびMnは基材の表面に酸化皮膜を形成してろう広がりを阻害するため、これらの元素のバランスがろう広がり性に及ぼす影響が大きいものと考えられる。そのため、本発明では、Ni、SiおよびMn含有量の夫々を前述した範囲とした上で、Ni-2.2(Si+Mn)を0.00%以上とする。Ni-2.2(Si+Mn)は、より好ましくは0.50%以上である。
式(2)中のNi、Al、Si、Mn、Crは、各元素の含有量(質量%)を示す。
本発明では、ろう付け部の強度向上のためにNi、Al、Si、MnおよびCrの夫々を所定の含有量にする。さらに本発明者らは、鋭意検討し、3Ni-8Al-4Si-2Mn-0.1Crが0.00%以上であると、所望のろう付け部の強度が得られることを知見した。この理由として、Niはろう付け部の強度を改善するが、その一方でAl、Si、MnおよびCrは基材(鋼材)の表面に酸化皮膜を形成して、Niろう材と基材の接合を阻害するため、これらの元素のバランスがろう付け部の強度に及ぼす影響が大きいものと考えられる。そのため、本発明では、Ni、Al、Si、MnおよびCr含有量の夫々を前述した範囲とした上で、3Ni-8Al-4Si-2Mn-0.1Crを0.00%以上とする。3Ni-8Al-4Si-2Mn-0.1Crは、より好ましくは0.50%以上である。
Cuは、耐食性を高める元素である。この効果は、Cu含有量が0.01%以上で得られる。しかし、Cu含有量が1.00%を超えると、熱間加工性が低下する。そのため、Cuを含有する場合は、Cu含有量は、0.01~1.00%の範囲とする。Cuを含有する場合、Cu含有量は、より好ましくは0.10%以上である。また、Cuを含有する場合、Cu含有量は、より好ましくは0.80%以下であり、さらに好ましくは0.60%以下である。
Coは、耐食性を高める元素である。この効果は、Co含有量が0.01%以上で得られる。しかし、Co含有量が1.00%を超えると、加工性が低下する。そのため、Coを含有する場合は、Co含有量は0.01~1.00%の範囲とする。Coを含有する場合、Co含有量は、より好ましくは0.05%以上である。また、Coを含有する場合、Co含有量は、より好ましくは0.70%以下である。
Wは、耐食性を高める元素である。この効果は、W含有量が0.01%以上で得られる。しかし、W含有量が2.0%を超えると、Laves相が過剰に析出して加工性が低下する。そのため、Wを含有する場合は、W含有量は0.01~2.00%の範囲とする。Wを含有する場合、W含有量は、より好ましくは0.05%以上である。また、Wを含有する場合、W含有量は、より好ましくは1.00%以下である。
Tiは、鋼中に含まれるCおよびNと結合し、鋭敏化を防止する効果を有する。その効果はTiの0.01%以上の含有で得られる。一方、Tiは酸素に対して活性な元素であり、0.10%超えのTiの含有はろう付け処理時にTiを主体とした酸化物が鋼の表面に形成される。この酸化物は、ろう付け性およびろう付け部の強度の両方を著しく低下させる。よって、Tiを含有する場合は、Ti含有量は0.01~0.10%の範囲とする。Tiを含有する場合、Ti含有量は、より好ましくは0.05%以下である。
Vは、Ti同様に、鋼中に含まれるCおよびNと結合し、鋭敏化を防止する。これらの効果は、V含有量が0.01%以上で得られる。一方、V含有量が0.20%を超えると、加工性が低下する。そのため、Vを含有する場合は、V含有量は0.01~0.20%の範囲とする。Vを含有する場合、V含有量は、より好ましくは0.15%以下であり、さらに好ましくは0.10%以下である。
Zrは、TiやNbと同様に、鋼中に含まれるCおよびNと結合し、鋭敏化を抑制する元素である。この効果は、Zr含有量が0.01%以上で得られる。一方、Zr含有量が0.10%を超えると、加工性が低下する。そのため、Zrを含有する場合は、Zr含有量は0.01~0.10%の範囲とする。Zrを含有する場合、Zr含有量は、より好ましくは0.03%以上である。また、Zrを含有する場合、Zr含有量は、より好ましくは0.05%以下である。
Mgは、脱酸剤として作用する。この効果はMg含有量が0.0005%以上で得られる。しかし、Mg含有量が0.0050%を超えると、鋼の靱性が低下して製造性が低下する。そのため、Mgを含有する場合は、Mg含有量は0.0005~0.0050%の範囲とする。Mgを含有する場合、Mg含有量は、より好ましくは0.0020%以下である。
Caは、溶接部の溶け込み性を改善して溶接性を向上させる。その効果は、Ca含有量が0.0005%以上で得られる。しかし、Ca含有量が0.0050%を超えると、Sと結合してCaSを生成し、耐食性が低下する。そのため、Caを含有する場合は、Ca含有量は0.0005~0.0050%の範囲とする。Caを含有する場合、Ca含有量は、より好ましくは0.0010%以上である。また、Caを含有する場合、Ca含有量は、より好ましくは0.0040%以下である。
Bは、二次加工脆性を改善する元素である。その効果は、B含有量が0.0005%以上で発現する。しかし、B含有量が0.0050%を超えると、固溶強化により延性が低下する。そのため、Bを含有する場合は、B含有量は0.0005~0.0050%の範囲とする。
REM(希土類金属:La、Ce、Ndなどの原子番号57~71の元素)は、脱酸に有効な元素である。その効果は、REM含有量が0.001%以上で得られる。しかし、REM含有量が0.100%を超えると、熱間加工性が低下する。そのため、REMを含有する場合は、REM含有量は0.001~0.100%の範囲とする。REMを含有する場合、REM含有量は、より好ましくは0.010%以上である。また、REMを含有する場合、REM含有量は、より好ましくは0.050%以下である。なお、REMは、Sc、Yと、原子番号57のランタン(La)から原子番号71のルテチウム(Lu)までの15元素の総称であり、ここでいうREM含有量は、これらの元素の合計含有量である。
Snは、加工肌荒れ抑制に有効な元素である。その効果は、Sn含有量が0.001%以上で得られる。しかし、Sn含有量が0.100%を超えると、熱間加工性が低下する。そのため、Snを含有する場合は、Sn含有量は0.001~0.100%の範囲とする。Snを含有する場合、より好ましくは、Sn含有量は0.050%以下である。
Sbは、Snと同様に、加工肌荒れ抑制に有効な元素である。その効果は、Sb含有量が0.001%以上で得られる。しかし、Sb含有量が0.100%を超えると、加工性が低下する。そのため、Sbを含有する場合は、Sb含有量は0.001~0.100%の範囲とする。Sbを含有する場合、より好ましくは、Sb含有量は0.050%以下である。
作製した冷延焼鈍板から、幅50mm、長さ50mmの試験片を切出し、水平にした試験片の表面に直径10mm、厚さ1mmのNiろう材(組成、Ni:残部(バランス)、Cr:29mass%、Si:4mass%、P:6mass%)を塗布し、その後、Niろう材を塗布した試験片をろう材を塗布した面を上にして水平に置いた状態で1080℃、1Torrの窒素キャリアガス雰囲気で10分間加熱した後、常温まで冷却するろう付け処理を行った。その後、試験片表面のろう材の円相当直径(加熱後のろう材の円相当直径)を測定した。そして、加熱前のろう材の直径(10mm、円相当直径も同じ)に対する加熱後のろう材の円相当直径の比(ろう材の広がり率)を求め、以下の基準で評価した。
加熱前に対する加熱後のろう材の広がり率=(加熱後のろう材の円相当直径/加熱前のろう材の直径(10mm))×100(%)
○(合格):150%以上
×(不合格):150%未満
各冷延焼鈍板からJIS Z 3192:1999に準拠して、板厚1.0mmの3号試験片(2枚1組)を採取して、重ねしろを5.0mmとした重ね継手部に上記のNiろう材を塗布し、1080℃、1Torrの窒素キャリアガス雰囲気で10分間加熱した後、常温まで冷却するろう付け処理を行って、Niろう材でろう付けした重ね継手部(ろう付け部)を作製した。ついでろう付けを行った後に重ね継手部からはみ出た余分なろうを除去した。このようにして得られた上記ろう付け部を有する試験片を用いてJIS Z 2241:2011に準拠して試験速度を10mm/minとして室温で引張試験を行い、ろう付け部のせん断強度を測定した。
○(合格):130N/mm2以上
×(不合格):130N/mm2未満
ろう付け処理後((1)ろう付け性の評価で実施したろう付け処理後)の各冷延焼鈍板の試験片を用いて、ろう材が付着していない部分から20mm角の試験片を採取し、この試験片に対して11mm角の測定面を残してシリコーン樹脂製のシール材で被覆した。ついで、この試験片を30℃の3.5%NaCl溶液中に浸漬させ、前記NaCl溶液の濃度以外はJIS G 0577:2014に準拠して、孔食電位測定を実施した。自然電位で10分間保持後、20mV/minの掃引速度でアノード電流密度が1.1mA/cm2に達するまで測定を行い、電流密度が100μA/cm2になった時の電位を孔食電位Vc'100とし、その値を表2に示す。なお、排熱回収器やEGRクーラーの熱交換器部分の使用条件を考慮すると、孔食電位Vc'100が排熱回収器やEGRクーラーの熱交換器部分に実績のあるSUS304L相当の300mV( vs SCE)以上であれば耐食性に優れると判定できる。
○(合格):300mV( vs SCE)以上
×(不合格):300mV( vs SCE)未満
比較例No.29(鋼記号B2)では、Al含有量が本発明の上限値超えであったため、優れたろう付け性およびろう付け部の強度を得られなかった。
比較例No.30(鋼記号B3)では、Si含有量が本発明の上限値超えであったため、優れたろう付け性およびろう付け部の強度を得られなかった。
比較例No.31(鋼記号B4)では、Mn含有量が本発明の上限値超えであったため、優れたろう付け性およびろう付け部の強度を得られなかった。
比較例No.32(鋼記号B5)では、Cr含有量が本発明の下限値未満であったため、優れた耐食性を得られなかった。
比較例No.33(鋼記号B6)では、Ni含有量が本発明の下限値未満であったため、優れたろう付け性およびろう付け部の強度を得られなかった。
比較例No.34(鋼記号B7)では、Nb含有量が本発明の下限値未満であったため、優れた耐食性を得られなかった。
比較例No.35(鋼記号B8)では、Mo含有量が本発明の下限値未満であったため、優れた耐食性を得られなかった。
比較例No.36(鋼記号B9)では、すべての成分が規定範囲であるが、式(1)を満たさず、優れたろう付け性およびろう付け部の強度が得られなかった。
比較例No.37(鋼記号B10)では、すべての成分が規定範囲であるが、式(2)を満たさず、優れたろう付け部の強度を得られなかった。
Claims (4)
- 質量%で、
C:0.003~0.030%、
Si:0.01~1.00%、
Mn:0.05~0.30%、
P:0.050%以下、
S:0.020%以下、
Cr:22.0~27.0%、
Ni:1.50~2.50%、
Mo:1.00~3.00%、
Al:0.001~0.020%、
Nb:0.20~0.80%、
N:0.030%以下
を含有し、以下の式(1)、(2)を満たすとともに、残部がFeおよび不可避的不純物からなる組成を有するフェライト系ステンレス鋼。
Ni-2.2(Si+Mn)≧0.00% ・・・(1)
3Ni-8Al-4Si-2Mn-0.1Cr≧0.00% ・・・(2)
(式(1)、(2)中のNi、Si、Mn、Cr、Alは、各元素の含有量(質量%)を示す。) - さらに質量%で、
Cu:0.01~1.00%、
Co:0.01~1.00%、
W:0.01~2.00%
のうちから選んだ1種または2種以上を含有する請求項1に記載のフェライト系ステンレス鋼。 - さらに質量%で、
Ti:0.01~0.10%、
V:0.01~0.20%、
Zr:0.01~0.10%、
Mg:0.0005~0.0050%、
Ca:0.0005~0.0050%、
B:0.0005~0.0050%、
REM(希土類金属):0.001~0.100%、
Sn:0.001~0.100%、
Sb:0.001~0.100%
のうちから選んだ1種または2種以上を含有する請求項1または2に記載のフェライト系ステンレス鋼。 - 少なくとも一か所以上の接合部がろう付けによって組み立てられた排熱回収器用または排気ガス再循環装置用である請求項1~3の何れかに記載のフェライト系ステンレス鋼。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2021182360A JP7548193B2 (ja) | 2021-11-09 | 2021-11-09 | フェライト系ステンレス鋼 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2021182360A JP7548193B2 (ja) | 2021-11-09 | 2021-11-09 | フェライト系ステンレス鋼 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2023070284A JP2023070284A (ja) | 2023-05-19 |
| JP7548193B2 true JP7548193B2 (ja) | 2024-09-10 |
Family
ID=86331380
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2021182360A Active JP7548193B2 (ja) | 2021-11-09 | 2021-11-09 | フェライト系ステンレス鋼 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP7548193B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN118703752B (zh) * | 2024-08-30 | 2024-11-12 | 太原科技大学 | 一种高强塑性含铜超级铁素体不锈钢及其生产工艺 |
Citations (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009299182A (ja) | 2008-05-12 | 2009-12-24 | Nisshin Steel Co Ltd | フェライト系ステンレス鋼 |
| CN103276307A (zh) | 2013-04-16 | 2013-09-04 | 宝钢不锈钢有限公司 | 一种高耐腐蚀性高韧性高铬铁素体不锈钢钢板及其制造方法 |
| WO2018043310A1 (ja) | 2016-09-02 | 2018-03-08 | Jfeスチール株式会社 | フェライト系ステンレス鋼 |
| WO2018216236A1 (ja) | 2017-05-26 | 2018-11-29 | Jfeスチール株式会社 | フェライト系ステンレス鋼 |
| JP7140309B1 (ja) | 2021-06-28 | 2022-09-21 | Jfeスチール株式会社 | フェライト系ステンレス鋼 |
-
2021
- 2021-11-09 JP JP2021182360A patent/JP7548193B2/ja active Active
Patent Citations (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009299182A (ja) | 2008-05-12 | 2009-12-24 | Nisshin Steel Co Ltd | フェライト系ステンレス鋼 |
| CN103276307A (zh) | 2013-04-16 | 2013-09-04 | 宝钢不锈钢有限公司 | 一种高耐腐蚀性高韧性高铬铁素体不锈钢钢板及其制造方法 |
| WO2018043310A1 (ja) | 2016-09-02 | 2018-03-08 | Jfeスチール株式会社 | フェライト系ステンレス鋼 |
| WO2018216236A1 (ja) | 2017-05-26 | 2018-11-29 | Jfeスチール株式会社 | フェライト系ステンレス鋼 |
| JP7140309B1 (ja) | 2021-06-28 | 2022-09-21 | Jfeスチール株式会社 | フェライト系ステンレス鋼 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2023070284A (ja) | 2023-05-19 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP6607268B2 (ja) | フェライト系ステンレス鋼 | |
| JP6699670B2 (ja) | フェライト系ステンレス鋼 | |
| JP5846339B1 (ja) | フェライト系ステンレス鋼およびその製造方法 | |
| JP6379283B2 (ja) | ろう付け性に優れたステンレス鋼 | |
| JP2019056179A (ja) | フェライト系ステンレス鋼 | |
| JP7548193B2 (ja) | フェライト系ステンレス鋼 | |
| JP7140309B1 (ja) | フェライト系ステンレス鋼 | |
| JP7593357B2 (ja) | フェライト系ステンレス鋼板 | |
| JP5786491B2 (ja) | Egrクーラー用フェライト系ステンレス鋼 | |
| WO2023276411A1 (ja) | フェライト系ステンレス鋼 | |
| CN111727268B (zh) | 铁素体类不锈钢 | |
| JP7694815B2 (ja) | フェライト系ステンレス鋼およびフェライト系ステンレス冷延鋼板の製造方法 | |
| JP7740603B1 (ja) | フェライト系ステンレス鋼板 | |
| JP2018172735A (ja) | ろう付け性と耐食性に優れたフェライト系ステンレス鋼およびNiろう付け接合部材 | |
| WO2019159606A1 (ja) | フェライト系ステンレス鋼 | |
| JP2023047211A (ja) | フェライト系ステンレス鋼 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20230627 |
|
| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20240730 |
|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20240730 |
|
| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20240812 |
|
| R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7548193 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |

