JP7555846B2 - 便器用吐水部品、吐水部品を有する便器、及び便器アセンブリ - Google Patents
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Description
一方、仮設トイレは、そもそも簡易タイプであるという認識があり、それに伴ってコスト面等から複雑構造が不可あるいは避けられる傾向にある。さらに、仮設トイレでは、設置形態から使用可能な洗浄水量が限られる場合が多い。よって、水量及び水圧の確保が比較的に容易な、常設トイレにおける上述のような構造を仮設トイレに適用することは、困難である。
これらのことから、特に仮設トイレでは、便器のボウル全面へ流水を行うという意識自体が希薄であったと思われ、ボウル面における汚物付着の残留、及びこれに伴う悪臭発生を抑制するという観点において、未だ工夫する余地がある。
即ち、本発明の第1態様における便器用吐水部品は、便器に設けられる便器用吐水部品で、便器のボウル面に向かって当該便器用吐水部品から下方及び左右方向へ洗浄水を吐出する便器用吐水部品であって、
洗浄水吐出口を有し上記ボウル面に沿って設置される本体部と、
洗浄水吐出口及び本体部に対向しかつ本体部との間に隙間を形成して本体部と一体的に設けられる吐出口カバーで、洗浄水吐出口から吐出した洗浄水を、上記隙間を通して上記下方及び上記左右方向へ吐出させる吐出口カバーと、
を備え、
本体部又は吐出口カバーは、
上記下方へ洗浄水を吐出させる第1隙間を本体部と吐出口カバーとの間に形成させる第1領域と、
上記左右方向へ洗浄水を吐出させる第2隙間を本体部と吐出口カバーとの間に形成させる第2領域とを有し、
上記第1隙間及び上記第2隙間は、互いに連通して上記隙間を構成しており、
上記吐出口カバーは、上記下方に向かって上記本体部側へ接近するように傾斜している、
ことを特徴とする
本便器アセンブリ500は、便器200を備え、さらに、便器200へ洗浄水の吐出を人力にて行う吐水用ポンプ350を備えることもできる。このような便器アセンブリ500は、便器200が洋式便器本体220を有し、該洋式便器本体220における座位前部222の左右側部222a,222b、及び座位後部223の、少なくとも合計3箇所から洋式便器本体220のボウル面210へ洗浄水を吐水する構成を有する。
尚、本実施形態において、約40-約120(kg)の体重の人が吐水用ポンプ350に片足で全体重を乗せて踏み込んだ場合にて、吐出圧力は、一例として0.05-0.15(MPa)程度であり、吐出流量は、一例として100-200(ml)程度である。
また、本実施形態では、洋式便器本体220における上側開口221の中心点221cは、洋式便器本体220における後述の下側開口229の中心とは、図9の0-180度方向においてズレている。よって、下側開口229の中心を頂点としたときには、上述の角度αは、43度程度になる。
さらに仮設トイレの場合、図2に示すように、カバー20及びアダプター30を取り付けた便器アセンブリ500は、洗浄水タンク50と共に床部材40に載置、固定される。また、洗浄水タンク50には、以下で説明する吐水用ポンプ350が装着される。
尚、洋式便器本体220、フラッパアセンブリ10、カバー20、アダプター30、床部材40、及び洗浄水タンク50は、樹脂材のブロー成形及び射出成形により作製可能である。
まず、便器200について説明を行う。
上述したように便器200は、洋式便器本体220を有し、該洋式便器本体220は、図1等に示すように、大略コーン形状を有し、平面視でほぼ楕円(卵形)形状であり、大径の上側開口221と円形で小径の下側開口229との間にコーン状のボウル面210を有する。さらに便器200は、前部吐水部品320及び後部吐水部品230を有する。尚、前部吐水部品320は、便器アセンブリ500における名称及び付番であり、追って詳述する便器用吐水部品100として読み替えることができる。
これらの前部吐水部品320(100)及び後部吐水部品230については、追って詳しく説明する。
また、図1に示すように、洋式便器本体220の上側開口221側には、トップカバー250が載置され、トップカバー250は、洋式便器本体220と一体化されて固定される。吐水パイプ410は、このトップカバー250の周囲壁面251と、洋式便器本体220の上側開口221との間に配置され、外見上、隠れている。
まず、前部吐水部品100(便器用吐水部品100と読み替えてもよい)について、主に図5A-図5D(まとめて図5と記す場合もある)から図7を参照して説明する。
前部吐水部品100は、上述したように、洋式便器本体220における座位前部222の左右側部222a,222bの2箇所にそれぞれ取り付け可能な部品であり、上述の第1洗浄水配管310から供給された洗浄水を洋式便器本体220のボウル面210に向かって当該便器用吐水部品100から下方190及び左右方向192へ吐出する部品である。尚、下方190とは、重力方向に対応して洗浄水がボウル面210を流れ落ちる方向及びその両側付近への方向を指す。また、左右方向192は、下方190よりも上側に位置した、下方190に対する左右側の方向を意味する。
また、前部吐水部品100は、本実施形態では、左右側部222a,222bの少なくとも2箇所に設置されるが、必要に応じて、座位前部222において3箇所以上に設置されてもよい。
機能及び作用的には、以下に説明するように、本実施形態で使用している第2タイプ(改良型)が第1タイプ(プロトタイプ)よりも優れる。尚、以下では、第2タイプについて前部吐水部品100と称して、説明を行う。また、説明の便宜上、第1タイプについては、前部吐水部品100Pと付番し、第2タイプの前部吐水部品100と共通する、前部吐水部品100Pの構成部分については、前部吐水部品100と同じ符号を用いる。また上述のように、前部吐水部品320は、前部吐水部品100及び前部吐水部品100Pの両方を含む概念である。
本体部110は、図5及び図6に示すように、隙間形成部112と、該隙間形成部112の上部に位置し吐出口カバー130の取付座となる台座部114とを有する。隙間形成部112は、本実施形態では平面視で大略半円形状を有し、吐出口カバー130とによって下記の隙間150を形成する部分である。本実施形態では、隙間形成部112及び台座部114は、一体成形されている。
また本体部110は、本体部110から延在するノズル111の洗浄水吐出口111aを隙間形成部112の上部に有し、隙間形成部112が洋式便器本体220のボウル面210に沿って設置される。尚、本実施形態では、洗浄水吐出口111aは、図5Aに示すように、その出口面をボウル面210とほぼ平行にして配向しているが、その出口面を下方190側へ配向してもよい。また、ノズル111の内径について、図5D及び図6では、ノズル111の縦延在部分と、洗浄水吐出口111aを含む横延在部分とは、同径にて示しているが、横延在部分の内径は、縦延在部分よりも小さくしてもよく、また、横延在部分では、洗浄水吐出口111aに向かってテーパー状に拡がるように構成してもよい。これらの構成を採ることで、本体部110の成形を容易にすると共に、前部吐水部品100における、後述の、吐水圧力の調整を可能にし、洗浄効率向上に寄与することができる。
また、符号290は、前部吐水部品100を洋式便器本体220へ設置する際のO-リングを示す。
また、吐出口カバー130は、本実施形態では図5Bに示すように、平坦な金属板を用いており、洗浄水吐出口111aから吐出される洗浄水の吐出圧に対して耐え得る剛性、つまり吐出圧に対して変形しない程度の剛性を有する。ここで、変形しない程度とは、前部吐水部品100から下方190及び左右方向192への適切な洗浄水吐出が困難になる、換言すると、ボウル面210における左右側部領域211,212への洗浄水吐出が不十分になる、さらに言い換えると、吐出口カバー130と本体部110との間に形成される隙間150の寸法が変化する、ような変形程度を意味する。
金属板にてなる吐出口カバー130は、本実施形態では、締結部材の一例としてのボルトナットにて本体部110に取り付けられ固定される。
しかしながら吐出口カバー130は、金属製に限定されず、例えば、高剛性を有する樹脂材で作製してもよく、さらに、該高剛性樹脂材にて本体部110と一体成形してもよい。
即ち、図5及び図6を参照して、本体部110の隙間形成部112は、上述の下方190へ洗浄水を吐出させるため、吐出口カバー130との間に第1隙間151を形成する第1領域112Aと、上述の各左右方向192へ洗浄水を吐出させるため、吐出口カバー130との間に第2隙間152を形成する第2領域112Bとを有する。このような第1隙間151及び第2隙間152は、互いに連通して上述の隙間150を構成する。
即ち、本実施形態では上述のように、第1隙間151及び第2隙間152を形成する手法として、本体部110に対して第1領域112A及び第2領域112Bを形成し、一方、吐出口カバー130は、平坦な板材を用いている。この構成の変形例として、本体部110と吐出口カバー130との構成を逆転させた形態を採ることもできる。尚、該変形例について、前部吐水部品100Cと記す。
即ち、図10に示すように、前部吐水部品100Cにおける本体部110Cは、台座部114については、前部吐水部品100の本体部110のものと同様に構成しているが、本体部110における第1領域112A及び第2領域112Bに対応する、前部吐水部品100Cの本体部110Cにおける各領域は、平坦面にて構成している。
一方、前部吐水部品100Cの吐出口カバー130Cは、上述した第1領域112A及び第2領域112Bに対応した、第1領域132A及び第2領域132Bの各領域を有している。
このような前部吐水部品100Cにおいても、前部吐水部品100における上述の効果を奏することができる。
図7に示すように、前部吐水部品100Pは、第2領域112Bを有さない点で、言い換えると第2領域112Bが第1領域112Aと同じ構成である点で、前部吐水部品100と異なる。その他の構成は、前部吐水部品100と同じであり、それらの詳しい説明は、ここでは省略する。
後部吐水部品230は、既に説明し、また図1に示すように、上述の第1洗浄水配管310が接続され、第1洗浄水配管310から供給された洗浄水を、洋式便器本体220の座位後部223におけるボウル面210に向かって当該後部吐水部品230から下方194及び左右方向196へ吐出する部品である。このような後部吐水部品230は、洋式便器本体220の上側開口221の周囲部221aにおいて、図9に示す180度の位置に設置される。
尚、下方194とは、重力方向に対応して洗浄水がボウル面210を流れ落ちる方向及びその両側付近への方向を指す。また、左右方向196は、下方194よりも上側に位置した、下方194に対する左右側の方向を意味する。
このように構成される後部吐水部品230によれば、洋式便器本体220における座位後部223におけるボウル面210の全面に吐水することが可能である。
説明したように、便器アセンブリ500は、第1吐水系300及び第2吐水系400を有し、これらのいずれからも洋式便器本体220へ洗浄水の吐出を行うことが可能である。
便器アセンブリ500が例えば仮設トイレとして使用され、第1吐水系300を用いる場合には、便器アセンブリ500に備わることができる吐水用ポンプ350におけるピストン部分を、使用者が操作する(例えば踏む)ことで、洗浄水タンク50内の洗浄水は、第1洗浄水配管310の主第1洗浄水配管310Aを通り、後部吐水部品230へ供給されると共に、後部吐水部品230にて分岐して第1洗浄水配管310における各分岐第1洗浄水配管310Bを通り、2つの前部吐水部品100へそれぞれ供給される。そして、この洗浄水は、後部吐水部品230から洋式便器本体220の座位後部223におけるボウル面210に、及び、2つの前部吐水部品100から座位前部222におけるボウル面210に、それぞれ吐水され、ボウル面210の全面へ吐水される。
この場合、第2吐水系400における連結部412に、既設の、上述した第2洗浄水配管Xを連結する。そして第2洗浄水配管Xに備わる吐水用器具を操作することで、第2洗浄水配管Xを通った洗浄水は、第2吐水系400へ供給され、連結部412を介して吐水パイプ410の複数の吐水口からボウル面210の全面へ吐水される。
その結果、ボウル面210における汚物付着の残留、及びこれに伴う悪臭発生を抑制することが可能となる。
尚、第1吐水系300と第2吐水系400とを併用することも可能である。
112A…第1領域、112B…第2領域、112AS…両翼箇所、
112c…境界、112d…境界線、
130…吐出口カバー、
150…隙間、151…第1隙間、152…第2隙間、
190…下方、192…左右方向、
200…便器、210…ボウル面、220…洋式便器本体、221…上側開口、
221a…周囲部、222…座位前部、222a,222b…左右側部、
211,212…左右側部領域、223…座位後部、213…後部領域、
230…後部吐水部品、
300…第1吐水系、320…前部吐水部品、
400…第2吐水系、410…吐水パイプ、412…連結部、
500…便器アセンブリ。
Claims (14)
- 便器(200)に設けられる便器用吐水部品(100)で、便器のボウル面(210)に向かって当該便器用吐水部品から下方(190)及び左右方向(192)へ洗浄水を吐出する便器用吐水部品であって、
洗浄水吐出口(111a)を有し上記ボウル面に沿って設置される本体部(110)と、
洗浄水吐出口及び本体部に対向しかつ本体部との間に隙間(150)を形成して本体部と一体的に設けられる吐出口カバーで、洗浄水吐出口から吐出した洗浄水を、上記隙間を通して上記下方及び上記左右方向へ吐出させる吐出口カバー(130)と、
を備え、
本体部又は吐出口カバーは、
上記下方へ洗浄水を吐出させる第1隙間(151)を本体部と吐出口カバーとの間に形成させる第1領域(112A)と、
上記左右方向へ洗浄水を吐出させる第2隙間(152)を本体部と吐出口カバーとの間に形成させる第2領域(112B)とを有し、
上記第1隙間及び上記第2隙間は、互いに連通して上記隙間を構成しており、
上記吐出口カバーは、上記下方に向かって上記本体部側へ接近するように傾斜しており、
上記第1隙間の寸法は、上記第2隙間の寸法に比べて大きい、
ことを特徴とする便器用吐水部品。 - 上記第1領域は、上記洗浄水吐出口から下方へ扇状に広がる扇形であり、上記第2領域は、上記扇形の両翼箇所(112AS)よりも上側にそれぞれ位置する三角形である、請求項1に記載の便器用吐水部品。
- 上記第1領域と上記第2領域との境界(112c)は、上記両翼箇所に位置し、各境界に位置する各境界線(112d)は、上記洗浄水吐出口よりも上側にて交差する、請求項2に記載の便器用吐水部品。
- 上記第1領域及び上記第2領域は、上記本体部が有し、上記吐出口カバーは、平坦板である、請求項1から3のいずれかに記載の便器用吐水部品。
- 上記第1領域及び上記第2領域は、上記下方及び上記左右方向へ延在し、上記洗浄水吐出口から下方及び左右方向に向かって第1隙間及び第2隙間の寸法が増加していく、請求項4に記載の便器用吐水部品。
- 上記吐出口カバーは、上記洗浄水吐出口から吐出される洗浄水の吐出圧に耐え得る剛性を有する金属板である、請求項5に記載の便器用吐水部品。
- 上記本体部は、上記吐出口カバーの取付座となる台座部(114)を有し、該台座部における吐出口カバーの取付面(114a)は、上記下方に向かって下り傾斜面であり、吐出口カバーを本体部側へ傾斜させる、請求項1から6のいずれかに記載の便器用吐水部品。
- 上記本体部は、上記吐出口カバーの取付座となる台座部(114)に吐出口カバーの取付面(114a)を有し、吐出口カバーは、上記取付面より下方側を、本体部側へ傾斜させている、請求項1から6のいずれかに記載の便器用吐水部品。
- 上記第1領域及び上記第2領域は、上記吐出口カバーが有し、上記本体部は、平坦である、請求項1から3のいずれかに記載の便器用吐水部品。
- 上記第1領域及び上記第2領域は、上記下方及び上記左右方向へ延在し、上記洗浄水吐出口から下方及び左右方向に向かって第1隙間及び第2隙間の寸法が増加していく、請求項9に記載の便器用吐水部品。
- コーン状のボウル面(210)を有する洋式便器本体(220)と、
上記洋式便器本体の上側開口(221)の周囲部(221a)において、上記洋式便器本体の座位前部(222)における左右側部(222a,222b)にそれぞれ設けられ、上記座位前部での上記ボウル面における左右側部領域(211,212)へ洗浄水を吐出する、請求項1から10のいずれかに記載の便器用吐水部品(100)と、
上記周囲部において上記洋式便器本体の座位後部(223)に設けられ、上記ボウル面における後部領域(213)へ洗浄水を吐出する後部吐水部品(230)と、
を備えたことを特徴とする便器。 - 第1洗浄水配管を有する第1吐水系(300)と、第1洗浄水配管とは別個の第2洗浄水配管が接続可能である第2吐水系(400)とを備え、第1吐水系又は第2吐水系のどちらかから便器へ洗浄水の吐出を行う便器アセンブリ(500)であって、
コーン状のボウル面(210)を有する洋式便器本体(220)と、
上記第1吐水系に備わる部品で、上記第1洗浄水配管と接続され、かつ、上記洋式便器本体の上側開口(221)の周囲部(221a)において、上記洋式便器本体の座位前部(222)における左右側部(222a、222b)にそれぞれ設けられて、上記座位前部での上記ボウル面における左右側部領域(211、212)へ洗浄水を吐出する、少なくとも2つの前部吐水部品(320)と、
上記第1吐水系に備わり、上記第1洗浄水配管と接続され、上記周囲部において上記洋式便器本体の座位後部(223)に設けられ、上記ボウル面における後部領域(213)へ洗浄水を吐出する後部吐水部品(230)と、
ここで上記第1洗浄水配管は、上記前部吐水部品及び上記後部吐水部品から吐出される洗浄水が人力によって供給される配管であり、
上記第2吐水系に備わるパイプで、上記第2洗浄水配管が連結可能な連結部(412)を有し、上記洋式便器本体の上側開口に沿って延在して、上記連結部から供給された洗浄水を上記後部領域及び上記左右側部領域へ吐出する吐水パイプ(410)と、
を備えたことを特徴とする便器アセンブリ。 - 上記前部吐水部品は、請求項1から10のいずれかに記載の便器用吐水部品である、請求項12に記載の便器アセンブリ。
- 上記第1吐水系に備わり、上記第1洗浄水配管と接続され第1洗浄水配管を通して人力によって洗浄水を上記後部吐水部品及び上記前部吐水部品から吐出させる吐水用ポンプ(350)をさらに備えた、請求項12又は13に記載の便器アセンブリ。
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