JP7561507B2 - 解析装置、解析方法、及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、解析装置、解析方法、及びプログラムに関する。
新たな施設の設計又はレイアウト変更の際には、ユーザが利用しやすい施設にすることが望まれる。このような施設内にユーザが作業するための領域が配置されると、そのユーザは、配置された領域内の任意の位置から、または作業用に割り当てられたユーザの座席の位置から施設内を移動して所望の業務を遂行する。このような施設内のユーザの移動を伴う行動を解析するための解析技術が知られている。施設内に配置され、利用目的が互いに異なる領域の面積に基づいて、ユーザの移動の傾向を解析することがある。
特開2016-115004号公報
しかしながら、利用目的が互いに異なる領域の面積に基づいて解析しても、ユーザの移動の傾向を表すことが困難な場合があった。
本発明は、斯かる実情に鑑みなされたものであり、本発明の目的は、ユーザの移動の傾向をより精度よく推定できる解析装置、解析方法、及びプログラムを提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の第1の態様である解析装置は、建物内の第1領域からマグネットスペースである第2領域に移動するユーザの移動確率を用いて、建物の環境を推定したデータを生成する解析装置であって、建物のレイアウト変更前の前記第1領域から前記第2領域に移動するユーザの移動確率を、レイアウト変更後における前記第2領域の面積と、前記第1領域と前記第2領域の配置関係を示す配置関係指標値と、前記第2領域の誘因力を示す誘因力指標値とを用いて補正した補正移動確率を算定する算定部を備え、前記算定部により算定された前記補正移動確率を用いてレイアウト変更後の建物の環境を推定したデータを生成する解析装置である。
また、解析装置において、前記算定部は、前記配置関係指標値として、前記第1領域から前記第2領域を見込んだときの前記第2領域の可視可能な範囲の面積に基づいた比率を用いる。
また、解析装置において、前記算定部は、前記配置関係指標値として、前記第1領域から前記第2領域を見込んだときの前記第2領域の可視可能な範囲の面積と所定の面積との比率を用いる。
また、解析装置において、前記所定の面積は、前記第2領域の面積又は前記ユーザの行動範囲の面積である。
また、解析装置において、前記算定部は、前記誘因力指標値を、前記第2領域への訪問回数及びその訪問に費やす時間を変数に含めた解析結果に基づいて導出する。
また、解析装置において、前記算定部は、前記補正移動確率を用いてレイアウト変更後の建物の環境を推定したデータを用いて、前記ユーザの行動を模擬する。
また、本発明の他の態様の解析方法は、建物内を第1領域からマグネットスペースである第2領域に移動するユーザの移動確率を用いて、建物の環境を推定したデータを生成するコンピュータが、建物のレイアウト変更前の前記第1領域から前記第2領域に移動するユーザの移動確率を、レイアウト変更後における前記第2領域の面積と、前記第1領域と前記第2領域の配置関係を示す配置関係指標値と、前記第2領域の誘因力を示す誘因力指標値とを用いて補正した補正移動確率を算定するステップと、前記算定された前記補正移動確率を用いてレイアウト変更後の建物の環境を推定したデータを生成するステップを含む。
また、本発明の他の態様のプログラムは、物内を第1領域からマグネットスペースである第2領域に移動するユーザの移動確率を用いて、建物の環境を推定したデータを生成するコンピュータに、建物のレイアウト変更前の前記第1領域から前記第2領域に移動するユーザの移動確率を、レイアウト変更後における前記第2領域の面積と、前記第1領域と前記第2領域の配置関係を示す配置関係指標値と、前記第2領域の誘因力を示す誘因力指標値とを用いて補正した補正移動確率を算定するステップと、前記算定された前記補正移動確率を用いてレイアウト変更後の建物の環境を推定したデータを生成するステップを実行させるプログラムである。
本発明によれば、ユーザの移動の傾向をより精度よく推定できる解析装置、解析方法、及びプログラムを提供できる。
本発明の実施形態に係るオフィス計画設計支援システムの構成図である。 実施形態に係るオフィス計画設計支援システムのデータフローを示す説明図である。 実施形態における検討対象のオフィスの一例を示す図である。 実施形態のシーンの配置を説明するための図である。 実施形態のユーザの行動に係る「シーン」について説明するための図である。 実施形態の移動確率の補正について説明するための図である。 見え方の指標の第1実施例について説明するための図である。 見え方の指標の第1実施例について説明するための図である。 見え方の指標の第2実施例について説明するための図である。 2つのシーンの距離関係について説明するための図である。 見え方の解析結果の表示方法について説明するための図である。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して説明する。
本実施形態の中で、解析範囲内の特定の領域が「可視可能」であることとは、配置図データ(平面図データ)に基づいた解析の結果において、配置図に描かれた構造物(柱、壁)などの障害物によって遮蔽されないことをいう。この場合、実空間に存在し、配置図(平面図)に図示されないものがあれば、そのものによって「可視可能」でなくなるが、この領域は、「可視可能」として扱ってもよい。
図1Aは、本発明の実施形態に係るオフィス計画設計支援システムの構成図である。図1Bは、実施形態に係るオフィス計画設計支援システムのデータフローを示す説明図である。
図1Aに示すオフィス計画設計支援システム1(解析装置)は、主観調査システム100、客観調査システム200、シミュレータ300(算定部)、計画要件抽出システム400(行動特性数値化装置)、記憶部500、基本データ入力システム800、及び、データ出力システム700を備える。
主観調査システム100は、実在するオフィスの施設2(既利用施設)を利用する利用者(ユーザ)の意見を収集し、収集した意見を基にして、施設2を利用するうえで各ユーザが感じていることを可視化するとともに、そのデータを出力する。
客観調査システム200は、複数の種類の業務が各ユーザによってそれぞれ遂行されるように構成される施設2におけるオフィス活動を分析する。このような客観調査システム200は、ユーザを介することなく、施設2の利用状態を示す情報を収集する。客観調査システム200は、収集したデータを基にして、施設2の利用状態を分析して、分析した後のデータを出力する。
基本データ入力システム800は、後述のシミュレータ300における処理に用いる基本データを取得して、記憶部500に記憶させる。例えば、基本データ入力システム800は、主観調査システム100と客観調査システム200とが生成したデータを、上記の基本データとして取得する。なお、主観調査システム100と客観調査システム200が直接、各データを記憶部500に格納する場合には、基本データ入力システム800からのデータに代えることができる。
シミュレータ300は、実在する施設2又は設計段階のオフィス(施設)において業務がそれぞれ遂行される状況を、施設2或いは設計段階のオフィス(施設)に対応する仮想の施設において業務が夫々遂行されるものとしてシミュレーションする。このシミュレーションにより、シミュレータ300は、仮想の施設に対応する施設におけるオフィス環境を推定したデータを生成する。シミュレータ300は、設計者により設計されたオフィス計画についての検証を実施してもよい。シミュレータ300は、後述する計画要件抽出システム400の処理に利用するためのデータを生成してもよい。
計画要件抽出システム400は、作成したオフィス計画が有効に機能するものとなるように、かつ施設における最適なオフィス計画が作成されるように支援する。例えば、計画要件抽出システム400は、複数の種類の業務が各ユーザによってそれぞれ遂行されるような施設であって、当該ユーザが利用する施設のオフィス計画の作成を支援する。計画要件抽出システム400は、記憶部500に記憶された各種調査データに基づいてオフィス計画を設計するための計画要件を生成する。例えば、このような計画要件抽出システム400は、主観調査システム100、客観調査システム200、シミュレータ300などを連携させて各種処理を実施する。
データ出力システム700は、主観調査システム100、客観調査システム200、シミュレータ300、計画要件抽出システム400がそれぞれ生成したデータを出力する。例えば、データ出力システム700は、計画要件抽出システム400により生成された基本計画の計画要件に係るデータと、計画要件生成部411により可視化された主観調査データと客観調査データとを含む調査データと、シミュレータ300により検証された検証結果とを含むデータを出力する。
記憶部500は、主観調査システム100、客観調査システム200、シミュレータ300、及び計画要件抽出システム400の各部において生成され、出力された各種データ、及び、これらの各システムの処理に用いる各種データを記憶する。例えば、記憶部500は、ユーザの主観調査結果又は前記主観調査結果に基づいた分析結果の何れかを含む主観調査データと、ユーザの活動に対する客観調査結果又は前記客観調査結果に基づいた分析結果の何れかを含む客観調査データとのうちの何れか又は双方を調査データに含み、当該調査データを記憶する。上記の客観調査データに前記ユーザが利用している既利用施設における前記ユーザの活動についての客観調査の結果から得た情報が含まれる場合、同客観調査データとして、既利用施設内の各機能の利用状況を示す情報が含まれる。なお、既利用施設内の各機能の利用状況を示す情報として、携行型もしくは設置型のセンサーによるユーザ(ワーカー)の行動情報、スケジュール情報、交信情報などの情報が含まれていてもよい。また、上記主観調査の対象にするユーザと上記客観調査の対象にするユーザの何れもが、実存する施設の利用者にする。
なお、主観調査システム100、客観調査システム200、計画要件抽出システム400、及び、シミュレータ300について、特開2016-115005号公報などを参照して、これに準じて構成してもよい。
図2は、実施形態における検討対象のオフィスの一例を示す図である。
検討対象の施設2は、例えば、複数の階を有する建物の1フロアに設けられる。このフロアの中に、利用目的が互いに異なる複数の領域が配置される。このフロア内の各所に、ユーザは自由に移動できるものとする。このユーザは、利用目的が異なる複数の領域を利用することができる。利用目的が互いに異なる複数の領域の面積は、例えば、予め定められた所定の値に規定されている。図2に示すフロアと配置は、一例であり、これに制限されない。
ユーザは、その目的に応じてフロア内を移動して、その目的に即した所望の行動を行う。シミュレータ300は、このようなユーザの行動を模擬して、仮想空間のエージェントに同様の行動を実行させる。シミュレータ300は、例えば、第1領域にいるユーザが第2領域まで移動を試みる傾向を、第1領域と第2領域のつながり方の解析結果を用いて数値化するシミュレーションを実施する。シミュレータ300は、シミュレーションの結果を出力することにより、フロア内の配置を決定するための情報を提供する。
ノード単体やネットワーク全体の特徴量をグラフ理論の「中心性」を用いて示す方法が知られている。例えば、空間をノードに割り当てて、空間同士のつながりをネットワーク化することで、これを用いて、例えば、建物内の第1領域と第2領域との関係を示すことができる。
例えば、第1領域と第2領域との関係には、ユーザが移動するときの「行きやすさ」、または「見通しのよさ」などがあげられる。これらの情報を用いて、第1領域と第2領域のつながり方を解析することで、第1領域内からの第2領域のつながりの程度についての情報を得ることができる。
ユーザの行動を区分して、区分された行動を「シーン」と呼ぶ。各「シーン」には、区分を識別するための識別子が付与されている。例えば、特許4500846号などに示されているように、ユーザの行動を、複数の「シーン(ワークシーン)」の何れかに区分してもよい。「シーンA」から「シーンH」は、その区分の一例である。例えば、上記のシーには、次に示す7つのシーンを設定する。7つのシーンは、「スィンク(Think)」、「ステーション(Station)」、「コミュニティー(Community)」、「レビュー(Review)」、「レセプション(Reception)」、「アカデミー(Academy)」、「ブレイク(Break)」である。上記の各シーンについての詳しい説明は、上記の特許4500846号などを参照してよい。
図3は、実施形態のシーンの配置を説明するための図である。
同一のフロア内にシーンA-1とシーンA-2の配置が先に決められているときに、そのフロア内にシーンBを最適な位置に配置する課題を例示して、シーンの配置について説明する。
図3にシーンA-1からのシーンBの位置の候補シーンB♯1、シーンB♯2までの距離を矢印で示す。シーンA-1内のある地点からシーンBの位置の候補シーンB#1の代表地点までの距離と候補シーンB#2の代表地点までの距離は、ほぼ等しい。これに対して、シーンA-2から候補シーンB#1の代表地点までの距離と、シーンA-2から候補シーンB#2の代表地点までの距離とを比較すると、シーンA-2内のどの地点からも候補シーンB#1の代表地点までの距離のほうが長くなることが明らかである。対象のシーンがユーザの業務に必須のものでなければ、対象のシーンまでの距離が長くなるほど、ユーザがそのシーンを利用する確率が低下する場合がある。
ところで、各シーンに割り当てられる領域の面積(「シーンの面積」という。)に応じてそのシーンの利用確率が決定するという考えがある。この考え方に従う比較例の場合には、シーン間を移動する距離などによらずに、シーンに割り付けられた面積でシーンの利用確率が決定される。条件により、実際のユーザの行動との乖離が大きくなることがある。これは、ユーザの移動の傾向を、施設内に配置される領域の面積に基づいて表すことが困難な場合の一例である。また、シーンに割り付けられた面積でシーンの利用確率が決定される場合には、シーン間のつながりの程度がシーンの利用確率に影響することはない。
以下に示す実施形態では、例えば、シーン間の配置に関係するシーン間のつながりの程度を、その配置の評価指標に用いて解析する。
(シミュレータ300によるシミュレーション処理の概要)
図4から図9を参照して、シミュレータ300によるシミュレーション処理の概要について説明する。シミュレーション処理は、例えば、以下の手順で実施される。
Step1:シミュレータ300は、行動モニタリングの結果からシーン間の移動確率を算出する。図4は、実施形態のユーザの行動に係る「シーン」について説明するための図である。図4に示すテーブルは、ユーザの現時点の行動が、「シーンA」に区分され、さらに、そのユーザが次に選択しうる行動が、「シーンA」から「シーンH」の何れかになる場合の一例である。このテーブル内の数値は、各シーンに遷移する場合の確率である。この確率を「移動確率」と呼ぶ。この移動確率は、後述する補正がなされる前のものであり、以降の説明でこれを「旧移動確率」と呼ぶことがある。
例えば、現時点にシーンAにいて、次にシーンBに移動する確率が「17%」であって、同様にシーンCに移動する確率が「29%」である。以下、同様である。確率の値が「0%」である場合には、そのシーンへの移動の可能性が極めて低いことを示す。
Step2:シミュレータ300は、レイアウト変更前の移動確率(旧移動確率)を、レイアウト変更後の移動確率に補正する。例えば、「オフィスレイアウト(配置)が変われば、上記の移動確率も変わる」ということを前提にして、シミュレータ300は、レイアウト変更後の移動確率に補正する。レイアウト変更後の移動確率を「補正移動確率」と呼ぶ。このStep2の処理は、例えば、シーンAにいるユーザがシーンBまで移動を試みる傾向を、シーンAとシーンBのつながり方の解析結果を用いて数値化させる処理(ステップ)の一例である。
Step3:シミュレータ300は、例えば、新たなシーンの配置結果と補正移動確率とに基づいて、ユーザに対応するエージェントを、仮想空間内を移動させる。シミュレータ300は、各シーンの利用率や、他のエージェントとのすれ違い量を検証する。なお、上記の処理については、特開2016-115005号公報などを参照してもよい。
次に、上記の処理の中で、「補正移動確率」の精度をより高めるための処理について説明する。
各シーンの必要面積は、調査結果などに基づいて、レイアウト変更前とレイアウト変更後についてそれぞれ算出される。レイアウト変更前の必要面積を「現状面積」とよび、レイアウト変更後の必要面積を「計画面積」と呼ぶ。
ここで、比較例として、シーンごとの現状面積と計画面積とに基づいて補正移動確率を生成する事例を挙げる。この比較例の事例の場合、各シーンの配置関係が移動確率に影響しないため、実際のユーザの行動に合わない場合があった。
このような場合には、レイアウト変更前後のシーン間の配置を補正の条件に加えることによって実際のユーザの行動に近づけるとよい。なお、「シーン間の配置」の関係を、シーン間のつながり方、他のシーンへの行きやすさ、他のシーンの領域の見通しの良さ等を指標に用いて示すことができる。以下、これについてのより具体的な事例を示し、詳細に説明する。
図5を参照して、移動確率の補正について説明する。図5は、実施形態の移動確率の補正について説明するための図である。図5に示すように、建物のフロア内に、例えばシーンAとシーンBとを配置する。例えば、シーンAの領域RAの形状を矩形SAで示し、シーンBの領域RBの形状を矩形SBで示す。領域RAは、壁などの障害物になるものが配置されていない辺SAS1とSAS4と、外壁または窓に面した辺SAS2とSAS3とで囲まれている。領域RBは、外壁に面した辺SBS1と、壁などの障害物になるものが配置されていない辺SBS2とSBS3と、壁が設けられている辺SBS4に囲まれている。なお、辺SBS2とSBS3の間に柱SBP23が設けられている。例えば、辺SBS4の壁は、光が透過しないように構成され、または壁を挟んで壁の向こう側の像(状況)を視認できないように構成されている。
移動確率の補正は、レイアウト変更前および後の「行動誘発度(AED: Activity Encouragement Degree)」に基づいて補正するものである。補正によって生成される「移動確率」のことを、以下の説明のなかで「新移動確率」と呼ぶことがある。以下、「行動誘発度」と、レイアウト変更前および後の「行動誘発度」を用いた移動確率の補正とについて順に説明する。
(行動誘発度に基づく補正)
「行動誘発度」とは、第1のシーンから第2のシーンに移動することを誘発する程度を示す指標である。例えば、シーンAからシーンBに移動する際の「行動誘発度」を、次の式(1)を用いて規定して、「シーンA→シーンBのAED」と示す。例えば、「シーンA→シーンBのAED」(第2算定値)は、可視率(第1指標値)と、面積比率(第2指標値)と、距離関係(第3指標値)と、誘因力(第4指標値)とを用いて算定される。
(シーンA→シーンBのAED)
=α×(A→Bの可視率)+β×(ABの距離関係)+γ×(Bの面積比率)+δ×(Bの誘因力) ・・・(1)
上記の式(1)における、α、β、γ、δは、重み係数である。なお、シーンBがマグネットスペース以外の場合のδの値は、0または0近傍の比較的小さな値にするとよい。以下の説明では、まずδを0にした場合を例示する。マグネットスペースに関する詳細を後述する。
「A→Bの可視率」とは、「シーンA」から「シーンB」を見込んだときの見え方の指標の一例である。
「ABの距離関係」とは、「シーンA」と「シーンB」の2つのシーン間の距離を示す指標の一例である。「ABの距離関係」は、「シーンA」と「シーンB」の配置結果に基づいて算出される。
「Bの面積比率」とは、フロアの全領域またはフロア内でユーザが移動可能な領域のうちからシーンAの領域RAを除く領域の面積に対する領域RBの面積の比率である。
「Bの誘因力」とは、「シーンB」の誘因力を示す指標(誘因力指標値という。)の一例である。例えば、複合機が遠くに置かれていても、そこまでの距離に関係なく、ユーザは自身の業務の目的を果たすために複合機まで行く傾向が高い。このような複合機は、誘因力が高い構成要素の一例である。「Bの誘因力」は、例えば後述するマグネットスペースの場合に用いられる。
上記の「A→Bの可視率」、「ABの距離関係」、「Bの面積比率」および「Bの誘因力」の各変数は、0から1までの値をとるように規格化する。「Bの面積比率」の例を式(2)に示す。
(Bの面積比率)=(Bの面積の合計)/(A以外の面積の合計) ・・・(2)
上記の「Bの面積の合計」は、対象の領域が複数に分割された場合には、分割された各領域の面積の合計であってもよい。後述する図6Bの領域RBPA2Aaの面積と領域RBPA2Abの面積の合計は、上記の一例である。
なお、上記の式(2)は、シーンB(第2領域)の面積と、ユーザが移動可能な範囲の面積と、シーンA(第1領域)の面積とに基づいた面積比率(第2指標値)を算出するための演算式の一例である。シーン「A以外の面積の合計」は、上記の「ユーザが移動可能な範囲の面積」から、「シーンA(第1領域)の面積」を減算して、「ユーザが移動可能な範囲の面積」から「シーンAの面積」を除いた「基準面積」を得ることができる。シミュレータ300は、式(2)を用いて、上記の面積比率を算出するとよい。なおユーザが移動可能な範囲は、同一のフロアの一部または全部のなかなどに制限してもよい。
以下、上記の「見え方の指標」と「ABの距離関係」のより具体的な一例を示し、これについて説明する。
(見え方の指標の第1実施例)
次に、上記の見え方の指標の第1実施例について説明する。
図6Aと図6Bは、見え方の指標の第1実施例について説明するための図である。見え方の指標の第1実施例は、対象のシーンの可視領域面積を利用して、「A→Bの可視率」を算出する。例えば、「A→Bの可視率」を、式(3)に示すように規定してもよい。
(A→Bの可視率)=((A→Bの可視領域面積の合計)/(Bの面積の合計))の平均値
・・・(3)
「A→Bの可視領域面積の合計」とは、シーンA内の特定の地点からシーンBの領域を見込んだ際に、什器、壁、柱などの障害物に遮られることなくシーンBの領域を視認可能な領域の面積の合計値のことである。なお、上記の「視認可能」とは、例えば平面図から読み取れる範囲で、特定の地点からシーンBの領域の間に什器、壁、柱などの障害物がないと判断しうる場合のことである。実際に視認できるか否かを実空間で検証することを要求するものではない。
なお、上記の式(3)は、シーンB(第2領域)の面積と、「A→Bの可視領域面積の合計」(可視可能な範囲の面積)とに基づいた可視率(第1指標値)を算出するための演算式の一例である。シミュレータ300は、式(3)を用いて、上記の可視率を算出するとよい。
シーンA内の観測地点PA1とPA2は、シーンA内の観測地点の一例である。まず、各観測地点からシーンBをそれぞれ見込んだときについて説明する。
例えば、図6Aに示すようにシーンA内の観測地点PA1からシーンBを見込んだときに、シーンBの領域RBのうち、領域RBPA1Aの範囲が視認可能な領域になり、壁または柱で遮られた領域RBPA1Nの範囲が視認できない領域になる。観測地点PA1からシーンBの領域を視認可能な領域の面積は、領域RBPA1Aの面積になる。これにより、観測地点PA1からシーンBを視認可能な領域面積(合計)とシーンBの面積(合計)の比率RATE1が算出される。
同様に、図6Bに示すようにシーンA内の観測地点PA2からシーンBを見込んだときに、シーンBの領域RBのうち、領域RBPA2AaとRBPA2Abの範囲が視認可能な領域になり、柱で遮られた領域RBPA2Nの範囲が視認できない領域になる。観測地点PA2からシーンBの領域を視認可能な領域の面積は、領域RBPA2Aaの面積と領域RBPA2Abの面積の合計になる。これにより、観測地点PA2からシーンBを視認可能な領域面積の合計とシーンBの面積の合計の比率RATE2が算出される。なお、図6に示すように、柱SBP23があることによって、観測地点PA2からシーンBを視認可能な領域が2つに分割されている。複数の障害物が存在すれば、シーンBを視認可能な領域が3つ以上に分割されることがある。このような場合も、上記のように、シーンBを視認可能な領域面積の合計を算出するとよい。
図6Aと図6Bに示すように、シーンA内には複数の観測地点が設けられている。観測地点について上記の式(3)を用いて、観測地点ごとに算出された比率(RATE)の平均値を算出して、これを「A→Bの可視率」の代表値にするとよい。
(見え方の指標の第2実施例)
次に、上記の見え方の指標の第2実施例について説明する。この第2実施例は、前述の第1実施例の観測地点の位置を規則正しく配置した場合に相当する。
図7は、見え方の指標の第2実施例について説明するための図である。シーンAの領域RA内に所定の間隔の格子を定義して、各観測地点を格子の交点の位置に(グリッド状に)配置する。上記の格子の間隔は、任意に定めることができ、例えば、1.5m(メートル)にする。この程度の間隔を選択することにより、シーンA内に配置される各机の位置からシーンBを見込む場合のシーンBの見え方について検証することができる。ここでは、シーン単位の配置を評価するため、各観測地点ごとに算出したシーンB(対象シーン)の可視率を用いて、(A→Bの可視率)を算出する。この関係を式(4)に示す。
(A→Bの可視率)
=Σ((各観測地点における対象シーンの可視率)/(観測地点の個数)) ・・・(4)
次に、図8を参照して、2つのシーンの距離関係について説明する。
図8は、2つのシーンの距離関係について説明するための図である。観測地点PA1から、シーンBの領域までの最短距離をDA1Bminで示し、当該フロアまたは建物内で取りうる最長距離をDA1Bmaxで示す。観測地点PA1からシーンBの領域までの距離関係(「PA1→Bの距離関係」と呼ぶ。)を式(5)に示す。
(PA1→Bの距離関係)
=(最短距離DA1Bmin)/(最長距離DA1Bmax) ・・・(5)
上記の手法で、シーンA内の各観測地点からシーンBの距離関係を導出する。上記の式(5)は、シーンA内の特定の地点とシーンBの近端との距離(最短距離DA1Bmin)と、当該フロアまたは建物内で歩行しうる最も長い距離(最長距離DA1Bmax)との少なくとも何れかを用いて距離関係(第3指標値)を算定するときの一例である。式(5)に制限されることなく、上記のとおりの「距離関係」を利用することができる。「当該フロアまたは建物内で歩行しうる最も長い距離(最長距離DA1Bmax)」とは、例えば、当該フロアまたは建物内に什器等が配置されていない状態で、当該フロアまたは建物内の任意の位置に第1地点と第2地点を定めて、第1地点から第2地点まで最短の経路で歩行して移動するときの道のりの最大値のことである。「当該フロアまたは建物内で歩行しうる最も長い距離」は、シーン、什器の配置には依存せず、フロア形状又は建物の壁、内壁等の構造物の位置に依存する。より具体的には、歩行による移動が可能なルートの中から任意の2点間のルート検索を行い、検索されたルートの最大値を、最長距離DA1Bmaxにするとよい。
シミュレータ300は、上記の式(5)を、シーンA内の各観測地点(特定の地点)とシーンBとの位置関係に基づいた第3指標値(距離関係)を、ユーザが移動を試みる傾向を数値化することに利用してもよい。これらの解析の結果を用いて、シーンA内の各観測地点からシーンBの距離関係(「A→Bの距離関係」)を、式(6)に示す関係を用いて導出してもよい。
(A→Bの距離関係)
=(Σ((最短距離)/(最長距離)))/(観測地点の個数) ・・・(6)
上記の式(6)から導かれる「A→Bの距離関係」は、各観測地点の(最短距離)と(最長距離)との比率の平均値になる。
(マグネットスペースの特徴に基づく補正)
次に、マグネットスペースの特徴に基づく補正について説明する。シーンの中にマグネットスペースと呼ばれる領域が含まれる場合がある。マグネットスペースとは、マグネット(磁石)に磁力があることによって引き合ってそれぞれ近づくように、「オフィス内の人々が自然に集まるスペース」のことであって、所望の用事があるときや休憩を目的に訪れる場所のことである。例えば、「複合機の前」、「給湯室」や「キッチン」、休憩室などが含まれる。これに対して、マグネットスペースには、会議室のように時間を決めて集合する場所が含まれない。より具体的には、マグネットスペースは、例えば次の構成要素を含み、これらがその領域に配置される。シンク、給茶機(ウォーターサーバ)、冷蔵庫、お菓子、文具置き場、複合機などは、上記の構成要素の一例である。
このようなマグネットスペースは、同じフロアを利用する他部署に対しての、あるいは立場を超えたインフォーマルコミュニケーションを生み出す。そのため、オフィス内のマグネットスペースの配置計画は、重要視されている。マグネットスペースを含むシーンには、「コミュニティー(Community)」、「アカデミー(Academy)」、「ブレイク(Break)」などがあげられる。
このようにマグネットスペースには、特有の「誘因力」がある。このような誘因力を有するマグネットスペースについては、その「誘因力」を用いて移動率について補正することが望ましい。
マグネットスペースの誘因力を式(7)を用いて定式化する。式(7)は、例えば、シーンBの「誘因力」を算出するための演算式の一例である。
(Bの誘因力)
=(構成要素1の誘因力 ×(0 or 1) + 構成要素2の誘因力×(0 or 1) +・・・)
/(構成要素1の誘因力 ×1 + 構成要素2の誘因力 ×1 +・・・) ・・・(7)
上記の式(7)における「構成要素」とは、給茶機、冷蔵庫などのように、マグネットスペースの中にあるものであって、そのものがあることによって人を引き付けるように作用するものことである。例えば、給茶機、冷蔵庫を、構成要素1、2にそれぞれ対応させる。上記の式(7)の算出に用いる構成要素の個数は、適宜所定の値に定めるとよい。一般的な建物を対象にする場合には、例えば、10から20個の構成要素の個数であっても、主な構成要素を網羅することができる。
「構成要素nの誘因力」(nは自然数。)とは、各構成要素への訪問回数及びそれに費やす時間に基づいて決定される予め定められた値によって、その構成要素が持つ特徴量のことである。例えば、上記の「訪問回数と費やす時間の実測値」に基づいて、各構成要素の誘因力を規定するとよい。「費やす時間」は、例えば、1回の訪問時の「滞在時間」と、1回の訪問に要する移動距離の合計値として規定してもよい。より具体的には、各構成要素への訪問回数及びそれに費やす時間に対する値を参照可能なテーブルを構成要素nごとに設けて、このテーブルから参照される値を、その「構成要素nの誘因力」とする。
特定のシーンに各構成要素のすべてがあるとは限らない。例えば、各構成要素のそれぞれがシーンBにある場合とない場合がある。このような条件を、重み付けのための係数を用いて規定するとよい。各構成要素が、各構成要素がシーンBにあれば「1」、なければ「0」となる重みづけを行う。上記の「(0 or 1)」は、0または1の値をとる重み付けのための係数の一例である。
マグネットスペースの誘因力が高ければ、配置された位置によらずにユーザがマグネットスペース内の構成要素を利用するという傾向がある。そのため、前述の式(1)のδを0以外の値にすることで、マグネットスペースのAEDの算出に「誘引力」を含めることができる。例えば、シーンBにマグネットスペースが含まれているものとする。
例えば、シミュレータ300は、フロア内をシーンAからマグネットスペースであるシーンBに移動するユーザの行動特性をモデル化する。その際、シミュレータ300は、シーンBの面積と、シーンAとシーンBの配置関係を示す配置関係指標値と、シーンBの誘因力を示す誘因力指標値と、を変数に含めた演算処理の結果を用いる。シミュレータ300は、上記のユーザの行動特性のモデルを用いたシミュレーションを実施することにより、ユーザの行動を模擬することができる。
シミュレータ300は、配置関係指標値として、シーンAからシーンBを見込んだときのシーンBの可視可能な範囲の面積に基づいた比率を用いてもよい。その際に、シミュレータ300は、配置関係指標値として、シーンAからシーンBを見込んだときのシーンBの可視可能な範囲の面積と所定の面積との比率を用いるとよい。例えば、その所定の面積は、シーンBの面積又はユーザの行動範囲の面積である。
(移動確率の補正)
次に、「移動確率」の補正の必要性について説明する。
シーンごとに「移動確率」を補正すると、補正後の移動確率の合計が、「1」にならないことがある。このような結果を調整するために次に示す式(8)と式(9)を用いて、合計値が1になるように規格化した「新移動確率」を定義する。
Figure 0007561507000001
上記の式(8)の第3項は、規格化係数kである。規格化係数kは、例えば式(9)により規定される。式(9)の分母は、各シーンの規格化前の移動確率の合計値である。上記のように、式(8)に規格化係数kを設けたことにより、各シーンの「移動確率」を規格化して「新移動確率」を導出し、それらの合計値を1にすることができる。
例えば、「行動誘発度」に基づいた「移動確率」の補正の場合には、「行動誘発度」を用いて算出した「新AED」を利用する。
なお、上記の式(8)に従えば、例えば、シーンBの面積に基づいて数値化された「旧AED(ユーザが移動を試みる傾向を示す第1算定値)」と、補正された「新AED(ユーザが移動を試みる傾向を示す第2算定値)」とを用いて、ユーザが複数の領域の中でシーンBに移動する「新移動確率」を算定できる。シミュレータ300は、上記の式(8)を用いて、「新移動確率」を算定するとよい。より具体的には、シミュレータ300は、シーンBの面積に基づいて数値化された「旧AED」と、補正された「新AED」と、後述する「旧移動確率(第1確率)」とに基づいて、ユーザが複数のシーン(領域)の中でシーンBに移動する「新移動確率(第2確率)」を算定する。
上記の式(8)は、例えば、シーンBの面積に基づいて数値化された「旧AED」と、補正された「新AED」とを用いて、「旧移動確率(第1確率)」を「新移動確率(第2確率)」に補正するための演算式の一例である。上記の「旧移動確率(第1確率)」とは、ユーザが複数のシーン(領域)の中でシーンBに移動する確率を、シーンの面積に基づいて算出した場合の「移動確率」の一例である。
なお、前述の式(1)に示した通り「新AED」は、可視率(第1指標値)と、面積比率(第2指標値)と、距離関係(第3指標値)とを用いて算定されたものであってよい。
図9を参照して、対象のシーンの見え方の解析結果の表示方法について説明する。図9は、見え方の解析結果の表示方法について説明するための図である。図9に示すヒートマップは、特定の位置から対象のシーンを見込んだときの見えやすさ程度を示す。
例えば、シーンAに対応する領域RA内に、上記の特定の位置を定め、上記の各特定の位置からシーンBを見込んだときの見えやすさ程度を示す。このとき、前述の図7に示した格子の位置に、上記の特定の位置を対応させてもよい。このとき、シーンA側のヒートマップが示す諧調表示は、例えば、各マス内の表示が濃くなるほど、そのマスの位置からシーンBの領域RB内が見えにくい場所であることを示す。
また、これと同様に、シーンB側のヒートマップが示す諧調表示は、例えば、各マス内の表示が濃くなるほど、そのマスの位置からシーンAの領域RA内が見えにくい場所であることを示す。
シミュレータ300は、数値化された移動を試みる傾向に基づいて、実空間内に配置されたシーンAとシーンBの何れかの位置の評価値を算出し、これをヒートマップにして表示してもよい。この評価値に、例えば、上記の見え方の解析結果が対応付けられてもよい。
上記の実施形態によれば、オフィス計画設計支援システム1は、シーンBをマグネットスペースと仮定すると、建物内をシーンAからシーンBに移動するユーザの行動特性を、シーンBの面積と、シーンAとシーンBの配置関係を示す配置関係指標値と、シーンBの誘因力を示す誘因力指標値と、を変数に含めてモデル化することにより、ユーザの移動の傾向をより精度よく推定できる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態について説明する。第1の実施形態では、ユーザが実空間内で移動を試みる傾向について解析する事例を説明した。本実施形態では、これに代えて、エージェントが仮想空間内で移動を試みる傾向を決定する事例について説明する。
エージェントが仮想空間内で移動を試みる傾向が互いに異なることは、仮想空間内で移動させるエージェントの自律的な移動を特徴づけることに繋がる。
仮想空間においてエージェントが移動可能な範囲内には所定の面積を夫々有する複数のシーン(領域)が規定されているなかで、シミュレータ300は、仮想空間におけるエージェントを、その仮想空間内で移動させる。少なくとも複数のシーンにはシーンAとシーンBとが含まれていて、シミュレータ300は、シーンAにいるエージェントがシーンBまで移動を試みる傾向を、シーンAとシーンBのつながり方の解析結果を用いて数値化する。これによって、シミュレータ300は、エージェントを仮想空間で移動させるときに、エージェントに関連付けられたエージェントの特徴データの精度を高めることができる。なお、シーンAとシーンBのつながり方の解析の方法は、第1の実施形態の方法を適用してよい。
(第3の実施形態)
第3の実施形態について説明する。第1の実施形態では、ユーザが実空間内で移動を試みる傾向について解析する事例について説明し、第2の実施形態では、エージェントが仮想空間内で移動を試みる傾向について解析する事例について説明した。本実施形態では、上記の2つの実施形態を組み合わせたものである。
例えば、シミュレータ300は、実空間におけるユーザの移動を試みる傾向を導出(数値化)し、さらに、数値化されたユーザの移動を試みる傾向に基づいて、実空間に対応する仮想空間内で、ユーザのアバターを移動させるとよい。
(第4の実施形態)
第4の実施形態について説明する。本実施形態では、マグネットスペースの特徴に基づく補正について説明する。
例えば、各シーンに割り当てられる領域が、壁などに覆われて見通せない場合には、上記のマグネットスペースの特徴に基づく補正を適用することで、所望の精度を得ることができる。
少なくとも、上記の実施形態によれば、オフィス計画設計支援システム1は、シミュレータ300を含む。シミュレータ300は、建物内をシーンAからシーンBに移動するユーザの行動特性を、シーンBの面積と、シーンAとシーンBの配置関係を示す配置関係指標値と、シーンBの誘因力を示す誘因力指標値と、を変数に含めてモデル化することにより、オフィス計画設計支援システム1は、ユーザの移動の傾向をより精度よく推定できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、図1に示すオフィス計画設計支援システム1における主観調査システム100、客観調査システム200、シミュレータ300、計画要件抽出システム400は、内部にコンピュータシステムを有している。そして、上述した処理に関する一連の処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここで、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリなどをいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。また、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSなども含むものとする。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の実施形態は上記のものに限定されない。本発明の実施形態は、例えば、上記の実施形態を次のように変形したものとすることができる。
例えば、上記の実施形態では、本発明に関連する構成を便宜上、オフィス計画設計支援システム1を主観調査システム100、客観調査システム200、シミュレータ300、及び、計画要件抽出システム400に分けて説明した。主観調査システム100、客観調査システム200、シミュレータ300、及び、計画要件抽出システム400の分割を、上記に例示したものと変更してもよく、各システム同士を一体化してもよい。また、各システムに含まれる一部の構成を、他のシステムの構成に含めて構成してもよい。
なお、上記の説明において「オフィス」または「フロア」として説明した箇所を「ワークプレイス」と読み合えてもよい。
1 オフィス計画設計支援システム(解析装置)、100 主観調査システム、200 客観調査システム、300 シミュレータ(算定部)、400 計画要件抽出システム(行動特性数値化装置)、500 記憶部

Claims (8)

  1. 建物内の第1領域からマグネットスペースである第2領域に移動するユーザの移動確率を用いて、建物の環境を推定したデータを生成する解析装置であって、
    建物のレイアウト変更前の前記第1領域から前記第2領域に移動するユーザの移動確率を、レイアウト変更後における前記第2領域の面積と、前記第1領域と前記第2領域の配置関係を示す配置関係指標値と、前記第2領域の誘因力を示す誘因力指標値とを用いて補正した補正移動確率を算定する算定部
    を備え、
    前記算定部により算定された前記補正移動確率を用いてレイアウト変更後の建物の環境を推定したデータを生成する
    解析装置。
  2. 前記算定部は、
    前記配置関係指標値として、前記第1領域から前記第2領域を見込んだときの前記第2領域の可視可能な範囲の面積に基づいた比率を用いる、
    請求項1に記載の解析装置。
  3. 前記算定部は、
    前記配置関係指標値として、前記第1領域から前記第2領域を見込んだときの前記第2領域の可視可能な範囲の面積と所定の面積との比率を用いる、
    請求項1に記載の解析装置。
  4. 前記所定の面積は、前記第2領域の面積又は前記ユーザの行動範囲の面積である、
    請求項3に記載の解析装置。
  5. 前記算定部は、
    前記誘因力指標値を、前記第2領域への訪問回数及びその訪問に費やす時間を変数に含めた解析結果に基づいて導出する、
    請求項1から請求項4の何れか1項に記載の解析装置。
  6. 前記算定部は、
    前記補正移動確率を用いてレイアウト変更後の建物の環境を推定したデータを用いて、前記ユーザの行動を模擬する、
    請求項1から請求項5の何れか1項に記載の解析装置。
  7. 建物内の第1領域からマグネットスペースである第2領域に移動するユーザの移動確率を用いて、建物の環境を推定したデータを生成するコンピュータが、
    建物のレイアウト変更前の前記第1領域から前記第2領域に移動するユーザの移動確率を、レイアウト変更後における前記第2領域の面積と、前記第1領域と前記第2領域の配置関係を示す配置関係指標値と、前記第2領域の誘因力を示す誘因力指標値とを用いて補正した補正移動確率を算定するステップと、
    前記算定された前記補正移動確率を用いてレイアウト変更後の建物の環境を推定したデータを生成するステップと
    を含む解析方法。
  8. 建物内を第1領域からマグネットスペースである第2領域に移動するユーザの移動確率を用いて、建物の環境を推定したデータを生成するコンピュータに
    建物のレイアウト変更前の前記第1領域から前記第2領域に移動するユーザの移動確率を、レイアウト変更後における前記第2領域の面積と、前記第1領域と前記第2領域の配置関係を示す配置関係指標値と、前記第2領域の誘因力を示す誘因力指標値とを用いて補正した補正移動確率を算定するステップ
    前記算定された前記補正移動確率を用いてレイアウト変更後の建物の環境を推定したデータを生成するステップと
    を実行させるプログラム。
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