JP7564652B2 - 成形体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂を含む熱成形用樹脂シート、その製造方法、及び、該樹脂シートからの成形体の製造方法に関する。
近年、欧州を中心に生ゴミの分別回収やコンポスト処理が進められており、生ゴミと共にコンポスト処理できるプラスチック製品が望まれている。そのようなプラスチック製品の一例として、特許文献1では、ポリ乳酸系重合体からなるシートを熱成形した加工品が開示されている。
一方で、廃棄プラスチックが引き起こす環境問題がクローズアップされ、特に海洋投棄や河川などを経由して海に流入したプラスチックが、地球規模で多量に海洋を漂流していることが判ってきた。この様なプラスチックは長期間にわたって形状を保つため、海洋生物を拘束、捕獲する、いわゆるゴーストフィッシングや、海洋生物が摂取した場合は消化器内に留まり摂食障害を引き起こすなど、生態系への影響が指摘されている。
更には、プラスチックが紫外線などで崩壊・微粒化したマイクロプラスチックが、海水中の有害な化合物を吸着し、これを海生生物が摂取することで有害物が食物連鎖に取り込まれる問題も指摘されている。
この様なプラスチックによる海洋汚染に対し、生分解性プラスチックの使用が期待されるが、国連環境計画が2015年に取り纏めた報告書では、ポリ乳酸などのコンポストで生分解可能なプラスチックは、温度が低い実海洋中では短期間での分解が期待できないために、海洋汚染の対策にはなりえないと指摘されている。
この様な中、ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂は海水中でも生分解が進行しうる材料であるため、上記課題を解決する素材として注目されている。
特許文献2では、2種のポリヒドロキシアルカノエートを含有するポリエステル樹脂組成物が記載されており、その成形品の一例としてフィルムやシートが挙げられ、厚さ100μmのシートを製造したことが記載されている。
特許文献3では、ポリヒドロキシアルカノエートを主成分とする熱可塑性樹脂を溶融してフィルム状に成形し、結晶化させた後、当該樹脂の融点以下、ガラス転移温度以上の温度で圧延して一次延伸し、さらに前記圧延温度より高い温度で二次延伸することにより、フィルムを製造することが記載されている。
一方、樹脂シートを、真空成形などの熱成形に付すことによって、例えば食品容器など、中央に凹部を有する容器に成形する方法が知られている。前述の特許文献2では熱成形について言及はあるが、実際に熱成形を実施したことは記載されておらず、熱成形の実現性について全く検討されていない。また、特許文献3では、熱成形そのものについて記載も示唆もされていない。
特開2002-248677号公報 国際公開第2015/146194号 特開2006-168159号公報
本発明者らが検討したところ、ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂を含む樹脂シートは、これを熱成形に付して、深い凹部を有する形状の容器等の成形体に成形すると、局部的に厚みが極端に薄い箇所が生じて、成形体の強度が不十分となる場合があることが判明した。
本発明は、上記現状に鑑み、ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂を含有し、かつ、熱成形によって、比較的均一な肉厚を有する成形体に成形され得る、熱成形用樹脂シートを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定温度で加熱して測定した加熱収縮率が特定値以上を示すように、ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂を含む樹脂シートを構成することで、該樹脂シートを、深い凹部を有するような形状の容器等の成形体であっても比較的均一な肉厚を有する成形体に熱成形できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂を含む熱成形用樹脂シートであって、前記熱成形用樹脂シートが示す温度として160℃に加熱し測定した前記熱成形用樹脂シートのMD方向及び/又はTD方向の加熱収縮率が2%以上である、熱成形用樹脂シートに関する。
好ましくは、前記ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂が、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシヘキサノエート)を含む。
好ましくは、前記熱成形用樹脂シートは、さらに充填材を含有し、前記充填材の含有量は、ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂100重量部に対して1~100重量部である。好ましくは、前記充填材が無機充填材であり、より好ましくは、前記無機充填材が、珪酸塩、炭酸塩、硫酸塩、燐酸塩、酸化物、水酸化物、窒化物、及びカーボンブラックから選択される少なくとも1種を含む。また、好ましくは、前記充填材が有機充填材である。
好ましくは、前記ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂の示差走査熱量分析における融点ピーク温度と、融点ピークの高温側の終了温度の差が、10℃以上70℃以下である。
好ましくは、前記熱成形用樹脂シートの厚みが0.1~1mmである。
好ましくは、前記熱成形用樹脂シートについて下記方法により測定したドローダウンが10cm以下である。
ドローダウン:中央に縦17.5cm×横17.5cmの正方形状の開口を有する縦20cm×横20cm×高さ50cmの枠台上に、MD方向20cm×TD方向20cmの前記熱成形用樹脂シートを固定し、前記熱成形用樹脂シートの温度を140℃に加熱した時の前記熱成形用樹脂シートの固定面から最下点までの鉛直方向の距離。
また本発明は、前記熱成形用樹脂シートを製造する方法であって、前記ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂を含むシート原料を押出機で溶融した後、シート状に成形する工程、及び、成形したシートを、一軸方向または二軸方向に延伸倍率1.1倍以上で延伸して、熱成形用樹脂シートを得る工程を含む、製造方法にも関する。
好ましくは、前記ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂を含むシート原料を押出機で溶融してから延伸して前記熱成形用樹脂シートを得るまで該シート原料及び該熱成形用樹脂シートの温度が40℃以上165℃以下の範囲内にある。
好ましくは、前記シート状への成形を、溶融したシート原料を2本以上のロールで挟み込むことにより実施する。
好ましくは、前記シート状への成形を、溶融したシート原料をTダイから押出すことにより実施する。
さらに本発明は、前記熱成形用樹脂シートを予備加熱した後に、成形する工程を含む、成形体の製造方法にも関する。
好ましくは、前記熱成形用樹脂シートを、前記ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂の示差走査熱量分析における融点ピーク温度と、融点ピークの高温側の終了温度の間の温度に予備加熱する。
本発明によれば、ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂を含有し、かつ、熱成形によって、比較的均一な肉厚を有する成形体に成形され得る、熱成形用樹脂シートを提供することができる。
実施例及び比較例で熱成形を行った際に使用した金型を示す図 実施例及び比較例で加熱収縮率を測定する際の樹脂シートを示す上面図 実施例及び比較例でドローダウンを測定する際に使用した枠台を示す図 実施例及び比較例で測定したドローダウンを説明する側面図
以下に、本発明の実施形態について説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
本発明の一実施形態は、ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂を含む熱成形用樹脂シートに関する。
前記ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂は、微生物から生産され得る脂肪族ポリエステル樹脂であって、3-ヒドロキシブチレートを繰り返し単位とするポリエステル樹脂である。当該ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂は、3-ヒドロキシブチレートのみを繰り返し単位とするポリ(3-ヒドロキシブチレート)であってもよいし、3-ヒドロキシブチレートと他のヒドロキシアルカノエートとの共重合体であってもよい。また、前記ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂は、単独重合体と1種または2種以上の共重合体の混合物、又は、2種以上の共重合体の混合物であってもよい。
前記ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂の具体例としては、ポリ(3-ヒドロキシブチレート)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシヘキサノエート)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシバリレート)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-4-ヒドロキシブチレート)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシオクタノエート)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシオクタデカノエート)等が挙げられる。中でも、工業的に生産が容易であることから、ポリ(3-ヒドロキシブチレート)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシヘキサノエート)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシバリレート)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-4-ヒドロキシブチレート)が好ましい。
更には、繰り返し単位の組成比を変えることで、融点、結晶化度を変化させ、ヤング率、耐熱性などの物性を変化させることができ、ポリプロピレンとポリエチレンとの間の物性を付与することが可能であること、また、工業的に生産が容易であり、物性的に有用なプラスチックであるという観点から、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシヘキサノエート)が好ましい。特に、180℃以上の加熱下で熱分解しやすい特性を有するポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂の中でも、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシヘキサノエート)は融点を低くすることができ、低温での成形加工が可能となる観点からも好ましい。
前記ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシヘキサノエート)の繰り返し単位の組成比は、柔軟性と強度のバランスの観点から、3-ヒドロキシブチレート単位/3-ヒドロキシヘキサノエート単位の組成比が80/20~99/1(mol/mol)であることが好ましく、75/15~97/3(mo1/mo1)であることがより好ましい。その理由は、柔軟性の点から99/1以下が好ましく、また樹脂が適度な硬度を有する点で80/20以上が好ましいからである。
ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシヘキサノエート)の市販品としては、株式会社カネカ「カネカ生分解性ポリマーPHBH」(登録商標)などが挙げられる。
前記ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシバリレート)は、3-ヒドロキシブチレート成分と3-ヒドロキシバリレート成分の比率によって融点、ヤング率などが変化するが、両成分が共結晶化するため結晶化度は50%以上と高く、ポリ(3-ヒドロキシブチレート)に比べれば柔軟ではあるが、脆性の改良は不充分である。
一般に、樹脂シートを容器等の成形体に成形するには、予熱したシートに型で付型する熱成形が適用される。この様な熱成形においては、シート端部をクランプやピンで固定し、遠赤外線ヒータなどを用いてシートを予熱して軟化させた後、真空または圧空でシートを型に沿わせることで実施される。この様な成形において、予熱が不充分であると、シートを型に充分に沿わせることができず、いわゆる型決まりが悪い成形体となる。しかし、予熱を充分に行った時に軟化した樹脂の張力が低下しすぎると、深い凹部を有する容器等の成形体に熱成形する場合に、特にシートが大きく引き伸ばされることになる部分で、局部的に厚みが極端に薄い箇所が発生し、そのために成形体の強度が損なわれるといった課題があった。
優れた熱成形性を付与するため、本発明の一実施形態に係る熱成形用樹脂シートは、該樹脂シートが示す温度として160℃に加熱し測定した、該樹脂シートのMD方向及び/又はTD方向の加熱収縮率が2%以上である。加熱収縮率とは、樹脂シートを加熱した時の樹脂シートの収縮の程度を示す数値である。当該加熱収縮率が2%以上であると、加熱によって樹脂シートが軟化する時に、樹脂シートが収縮することでドローダウンが抑制され、賦形するまでに樹脂シートが伸びすぎて厚みが不均一になることを防ぐことができる。そのため、厚みが比較的均一な成形体を形成することが可能となる。なお、当該加熱収縮率を満足する熱成形用樹脂シートは、後述するように、特定の延伸倍率で延伸する工程を実施することにより製造できる。
一般に、前記MD方向は機械方向、流れ方向、又は長尺方向とも呼ばれ、前記TD方向はMD方向に対して垂直の方向であり、垂直方向、又は幅方向とも呼ばれる。本発明の一実施形態において、MD方向の加熱収縮率のみが前記数値範囲を満足するものであってもよいし、TD方向の加熱収縮率のみが前記数値範囲を満足するものであってもよいし、また、MD方向とTD方向それぞれの加熱収縮率が前記数値範囲を満足するものであってもよい。
前記加熱収縮率は、3%以上であることが好ましく、5%以上であることがより好ましく、6%以上であることがさらに好ましい。前記加熱収縮率の上限は特に限定されないが、熱成形の容易さの観点から、90%以下であることが好ましく、70%以下であることがより好ましく、50%以下であることがさらに好ましく、30%以下であることがよりさらに好ましく、20%以下であることが特に好ましい。
加熱収縮率は以下のように測定される。図2に示すように樹脂シートをMD方向120mm×TD方向120mmのサイズにカットし、その中央に、MD方向100mm×TD方向100mmの正方形状に印を付ける。該樹脂シートを、シリカを塗布した紙の上に置き、160℃に設定した乾燥機に入れ10分間加熱した後、室温まで冷却してから、前記正方形のMD方向及び/又はTD方向の辺の長さを測定し、式1により加熱収縮率を求める。
式1:加熱収縮率=((加熱前の長さ(mm))-(加熱後の長さ(mm)))/(加熱前の長さ(mm))×100
本発明の一実施形態では、より優れた熱成形性を付与するため、ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂として、示差走査熱量分析における融点ピーク温度と、融点ピークの高温側の終了温度の差が10℃以上70℃以下であるポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂を用いることが好ましい。当該温度差が10℃以上であると、ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂を溶融させると同時に、一部の結晶を溶融させずに残存させることが容易になるためである。これによって、シートを熱成形する際に、シートを付型するのに充分な予熱を行いつつ、残存する結晶により保持される張力によって付型の際に均一な伸びを実現することができる。そのため、シートの熱成形によって、厚みが比較的均一な成形体を提供することが容易になる。
前記温度差は、12℃以上であることがより好ましく、15℃以上であることがさらに好ましく、18℃以上であることがよりさらに好ましい。前記温度差の上限は70℃以下であり、ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂の製造の容易さの観点から、50℃以下であることが好ましく、40℃以下であることがより好ましく、35℃以下であることがさらに好ましく、30℃以下であることがよりさらに好ましい。
示差走査熱量分析における融点ピーク温度と、融点ピークの高温側の終了温度は、以下のように測定される。樹脂試料4~10mgをアルミパンに充填し、示差走査熱量分析器を用いて、窒素気流下、30℃から180℃まで10℃/分の速度で昇温して前記樹脂試料を融解した時に得られる吸熱曲線において、吸熱量が最大となった温度を融点ピーク温度とし、融点ピーク温度よりも高温側で融点ピークが終了し吸熱が認められなくなった温度を、融点ピークの高温側の終了温度とした。なお、前記融点ピーク温度及び融点ピークの高温側の終了温度は、熱成形用樹脂シートに含まれるポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂全体について測定される。
前記融点ピーク温度と融点ピークの高温側の終了温度の温度差が10℃以上であるポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂としては、融点ピークがブロードで高融点成分を含むポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂を使用することができる。また、当該融点ピークがブロードで高融点成分を含むポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂と、該樹脂と融点特性が異なる他のポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂とを組み合わせて使用することもできる。
前記融点ピークがブロードで高融点成分を含むポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂の具体的な製造方法は、例えば、国際公開第2015/146194号に記載されている。
本発明の一実施形態に係る熱成形用樹脂シートは、充填材を含有しないものであってもよいが、充填材を含有することが好ましい。充填材を含むことで熱成形後の寸法変化を抑制することが期待される。前記充填材としては、無機充填材と有機充填材いずれでもあってよく、両者を併用してもよい。無機充填材としては特に限定されないが、例えば、珪酸塩、炭酸塩、硫酸塩、燐酸塩、酸化物、水酸化物、窒化物、カーボンブラック等が挙げられる。無機充填材は1種類のみを使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。
前記充填材の含有量は、ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂100重量部に対して1~100重量部であることが好ましく、3~80重量部であることがより好ましく、5~70重量部であることが更に好ましく、10~60重量部であることがより更に好ましい。
本発明の一実施形態に係る熱成形用樹脂シートには、発明の効果を損なわない範囲で、ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂以外の他の樹脂が含まれていてもよい。そのような他の樹脂としては、例えば、ポリブチレンサクシネートアジペート、ポリブチレンサクシネート、ポリカプロラクトン、ポリ乳酸などの脂肪族ポリエステル系樹脂や、ポリブチレンアジペートテレフタレート、ポリブチレンセバテートテレフタレート、ポリブチレンアゼレートテレフタレートなどの脂肪族芳香族ポリエステル系樹脂等が挙げられる。他の樹脂としては1種のみが含まれていてもよいし、2種以上が含まれていてもよい。
前記他の樹脂の含有量は、特に限定されないが、ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂100重量部に対して、30重量部以下が好ましく、20重量部以下がより好ましく、10重量部以下がさらに好ましい。他の樹脂の含有量の下限は特に限定されず、0重量部以上であって良い。
また、本発明の一実施形態に係る熱成形用樹脂シートは、該樹脂シートを80℃以上で保存した時にブリードアウトする添加剤を含有しないことが好ましい。国際公開第2015/052876号にてペンタエリスリトールを添加したサンプルが23℃、湿度50%以下にて1ヶ月保存後、ブリードアウトしないことが判明しているが、80℃以上の保存条件下ではブリードアウトする可能性がある。そのため、本発明の一実施形態に係る熱成形用樹脂シートは、ペンタエリスリトールを含有しないことが好ましい。また、ペンタエリスリトール等の結晶核剤を含有しなくとも、後述する製造方法を採用することによって、生産性良く熱成形用樹脂シートを製造することができる。
また、本発明の一実施形態に係る熱成形用樹脂シートは、発明の効果を阻害しない範囲で、ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂と共に使用可能な添加剤を含んでもよい。そのような添加剤としては顔料、染料などの着色剤、活性炭、ゼオライト等の臭気吸収剤、バニリン、デキストリン等の香料、可塑剤、酸化防止剤、抗酸化剤、耐候性改良剤、紫外線吸収剤、結晶核剤、滑剤、離型剤、撥水剤、抗菌剤、摺動性改良剤等が挙げられる。添加剤としては1種のみが含まれていてもよいし、2種以上が含まれていてもよい。これら添加剤の含有量は、その使用目的に応じて当業者が適宜設定可能である。
本発明の一実施形態に係る熱成形用樹脂シートの厚みは、熱成形において均一な予熱が行いやすく、比較的均一な肉厚を有し且つ外観が良好な成形体を製造できる観点、また、得られる成形体の剛性や軽量性の観点から、0.1~1mmであることが好ましい。シートの厚みが前記範囲より薄くなると、シートの熱成形により得られる成形体に皺や表面荒れなどの外観不良が発生し、また、逆に厚くなると、賦形可能な程度の充分な予熱を行うと同時に、比較的均一な肉厚を有し且つ外観が良好な成形体を得ることが困難となる。前記シートの厚みは、0.15~0.8mmが好ましく、0.20~0.6mmがより好ましい。
本発明の一実施形態に係る熱成形用樹脂シートは、下記方法により測定したドローダウンが10cm以下であることが好ましい。ドローダウンとは、加熱され軟化した樹脂シートが自重で垂れ下がる時の当該垂れ下がりの程度を示す数値である。前記ドローダウンが10cm以下であると、樹脂シートを熱成形する際に軟化させてから賦形するまでに樹脂シートが伸びすぎて厚みが不均一になることを防ぐことができる。そのため、厚みが比較的均一な成形体を形成することが可能となる。なお、当該ドローダウンを満足する熱成形用樹脂シートは、後述するように、特定の延伸倍率で延伸する工程を実施することにより製造できる。
前記ドローダウンは、9cm以下であることがより好ましく、8cm以下であることがさらに好ましい。前記ドローダウンの下限は特に限定されないが、熱成形の容易さの観点から、1cm以上が好ましく、2cm以上がより好ましく、3cm以上がさらに好ましく、4cm以上が特に好ましい。
ドローダウンは以下のように測定される。中央に縦17.5cm×横17.5cmの正方形状の開口を有する縦20cm×横20cm×高さ50cmの枠台上に、MD方向20cm×TD方向20cmの熱成形用樹脂シートを固定し、該熱成形用樹脂シートの温度を140℃に加熱した時の該熱成形用樹脂シートの固定面から最下点までの鉛直方向の距離を、ドローダウンとする。前記最下点とは、樹脂シートが加熱による軟化によって、図4に示すように、その自重で前記開口を通って垂れ下がった時の最下点を指す。
(熱成形用樹脂シートの製造方法)
次に、本発明の一実施形態に係る熱成形用樹脂シートを製造する方法について説明する。
本発明の一実施形態に係る熱成形用樹脂シートを製造する方法は特に限定されないが、該製造方法は、前記ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂を含むシート原料を押出機で溶融した後、シート状に成形する工程、及び、成形したシートを、一軸方向(MD方向又はTD方向)または二軸方向(MD方向及びTD方向)に延伸倍率1.1倍以上で延伸して、熱成形用樹脂シートを得る工程を含む。
具体的には、前記シート状への成形は、溶融したシート原料を2本以上のロールで挟み込むこと、即ちカレンダー法により実施してもよいし、また、溶融したシート原料をTダイから押出すこと、即ち押出成形法により実施してもよい。シート状に成形した後、該シートを、1本以上の冷却ロール上で冷却してもよいし、または、2本の冷却ロールで挟み込むことにより冷却してもよい。
一般的に、ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂は、ポリプロピレンなど他の結晶性樹脂と比べて、結晶化速度が極めて遅い。そのため、冷却ロール表面で充分に結晶固化せず冷却ロールに粘着しやすい傾向がある。そこで、前記冷却ロールの温調は、ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂の結晶化をある程度進行させ、冷却ロールへの粘着を回避する目的で、40~100℃であることが好ましい。
シートを冷却する過程などで、ロール間の回転速度に差をつけてシートをMD方向に引っ張る、及び/又は、シートの幅方向端部をクランプしてTD方向に引っ張ることで、シートをMD方向及び/又はTD方向に延伸する工程を実施することが好ましい。当該延伸工程を実施することで、得られた熱成形用樹脂シートを加熱した時に、延伸された分子鎖が収縮し、シート全体が大きく収縮することになるので、上述した加熱収縮率の数値範囲を満足する熱成形用樹脂シートを得ることができる。
前記延伸工程での延伸倍率は1.1倍以上が好ましく、1.2倍以上がより好ましく、1.3倍以上がさらに好ましく、1.4倍以上が特に好ましい。延伸倍率の上限は特に限定されないが、3.0倍以下が好ましく、2.5倍以下がより好ましく、2.0倍以下がさらに好ましい。
前記シート状に成形する工程及び延伸する工程は連続的に実施することが好ましい。具体的には、前記シート状に成形する工程を行った後、特許文献3に記載のように結晶化工程(具体的には、氷水に入れて急冷した後、40℃で12時間アニールを行う工程)を実施することなく、前記延伸工程を実施することが好ましい。
即ち、本発明の一実施形態では、前記延伸工程に付する前記ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂は完全に結晶化しているものではない。しかし、一部の結晶は溶融せずにシート中に残存しており、樹脂の結晶と溶融物が混在している。このようなシートに対して前記延伸工程を実施することによって、上述した加熱収縮率の数値範囲を満足する熱成形用樹脂シートを得ることができると共に、前述の煩雑な結晶化工程を実施しなくとも、延伸工程中及びその後に、残存した結晶が起点となって、ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂全体の結晶化が進行しやすくなる。
以上の観点から、前記ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂を含むシート原料を押出機で溶融してから延伸して前記熱成形用樹脂シートを得るまで、該シート原料及び該熱成形用樹脂シートの温度が40℃以上165℃以下の範囲内に収まるように製造条件を設定することが好ましい。該温度が165℃を超えると、該製造過程でポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂中の結晶を残存させることができず、結果、ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂全体の結晶化が進行しにくくなり、熱成形用樹脂シートの生産性が低下する場合がある。また、40℃未満であると、シート状への成形や所定倍率の延伸を十分に実施できなかったり、また、得られる熱成形用樹脂シートが上述した加熱収縮率の数値範囲を満足しなくなる恐れがある。前記温度は40℃以上165℃以下がより好ましく、60℃以上160℃以下がさらに好ましい。
(成形体の製造方法)
本発明の一実施形態に係る熱成形用樹脂シートは、熱成形によって、容器等の、凹部及び/又は凸部を有する成形体に成形するために使用される。熱成形は、上述のように、予備加熱して軟化したシートを、真空または圧空を利用して型に沿わせることで実施することができる。前記熱成形の具体例としては、真空成形、圧空成形、真空圧空成形、マッチド・モールド成形、プラグアシスト成形、TOM成形などの方法が挙げられるが、簡便で金型費用が安価であることから、真空成形、圧空成形が好ましい。
前記予備加熱により達成するシートの温度は当業者が適宜設定することができるが、前記ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂の示差走査熱量分析における融点ピーク温度と、融点ピークの高温側の終了温度の間の温度であることが好ましい。このような温度までシートを予備加熱することで、ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂の大部分を溶融させると同時に、一部の結晶を溶融させずに残存させ、これによって、賦形可能な程度の充分な予熱と、残存する結晶に起因した均一な伸びを両立でき、厚みが比較的均一な成形体を製造することが可能となる。
前記温度にシートを予備加熱するために使用する装置としては特に限定されず、遠赤外線ヒーター、熱線ヒーター、温風ヒーターなどが例示されるが、これらの内、早く均一に加熱しやすいことから、遠赤外線ヒーターが好ましい。遠赤外線ヒーターを使用する場合、一般には目的のシート温度よりも高くヒーターの温度を設定し、ヒーターとシートまでの距離や予熱時間でシートの温度をコントロールする。例えば、300~350℃に設定した遠赤外線ヒーターをシートから10~50cmの距離に設置し、5~30秒間加熱する方法などが挙げられる。前記シートの実際の温度は、赤外線を用いた非接触温度計で測定する方法や、温度により色が変わるサーモラベル(登録商標)をシートに貼付して予熱条件を設定する方法などが挙げられる。
本発明の一実施形態に係る熱成形用樹脂シートを熱成形して得られる成形体としては特に限定されないが、例えば、中央に凹部を有する容器や、仕切りを有する容器、開口部周辺に折り返し部を有する容器、蓋、等が挙げられる。
以下に実施例と比較例を示し、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
実施例及び比較例においては、以下の原料を使用した。
(ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂)
A-1:国際公開第2013/147139号に記載の方法に準じて得た、3-ヒドロキシヘキサノエート(3HH)組成が11.2モル%、GPCで測定される標準ポリスチレン換算の重量平均分子量が58万であるポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシヘキサノエート)(P3HB3HH)
A-2:国際公開第2008/010296号に記載の方法に準じて得た、3HH組成が5.4モル%、GPCで測定される標準ポリスチレン換算の重量平均分子量が62万であるP3HB3HH
実施例及び比較例においては充填材として下記のタルクを使用した。
B-1:ミクロエースK-1(日本タルク製)
(示差走査熱量分析評価)
樹脂試料4~10mgをアルミパンに充填し、示差走査熱量分析器を用いて、窒素気流下、30℃から180℃まで10℃/分の速度で昇温して前記樹脂試料が融解した時に得られる吸熱曲線において、吸熱量が最大となった温度を融点ピーク温度とし、融点ピーク温度よりも高温側で融点ピークが終了し吸熱が認められなくなった温度を、融点ピークの高温側の終了温度とした。
(樹脂シートの厚みの評価)
樹脂シートのTD方向に沿って10cmおきに10箇所で、ノギスを用いて厚みを測定し、10箇所の厚みの算術平均値を算出して樹脂シートの厚みとした。
(加熱収縮率評価)
図2に示すように樹脂シートをMD方向120mm×TD方向120mmのサイズにカットし、その中央に、MD方向100mm×TD方向100mmの正方形状に印を付けた。該樹脂シートを、シリカを塗布した紙の上に置き、160℃に設定した乾燥機に入れ10分間加熱した後、室温まで冷却してから、前記正方形のMD方向の辺の長さを測定し、式1により加熱収縮率を求めた。
式1:加熱収縮率=((加熱前の長さ(mm))-(加熱後の長さ(mm)))/(加熱前の長さ(mm))×100
(ドローダウン評価)
MD方向20cm×TD方向20cmの樹脂シートの中央にサーモグラフを貼り付け、中央に縦17.5cm×横17.5cmの正方形状の開口を有する縦20cm×横20cm×高さ50cmの枠台上に該樹脂シートを固定し、160℃に設定したオーブンに枠台を入れて、サーモグラフが140℃を示したところで枠台11を取り出し、図4に示すように、樹脂シートの固定面から、垂れ下がっている樹脂シート12の最下点14までの鉛直方向の距離13を測定し、ドローダウンを評価した。
(樹脂シートの熱成形方法)
真空成形機を用いて樹脂シートの熱成形を行った。まず、樹脂シートを一辺300mmに切り出し、正方形の型枠に固定し、樹脂シート中央にサーモラベル(登録商標)を貼付した後、遠赤外線ヒーターを350℃に設定した予熱室にて、サーモラベル(登録商標)の表示が所定温度(予熱温度)に到達するまで樹脂シートの予熱を行った。次いで、樹脂シート下方より金型を突き上げ、金型を樹脂シートと接触させた後、金型底部に設けられた孔から真空引きを行い、樹脂シートを金型に沿わせることで容器形状に成形し、離型して成形体を得た。なお、本評価に使用した金型は、開口部が110mm角で深さ35mmの角丸容器のものであり、底部は80mm角でR=10mmの角丸形状で、底部と側壁部にもR=10mmの曲線部を有していた。金型の形状の概略図を図1に示す。
(熱成形性評価)
上記熱成形で得られた成形体は、底角部が最も大きく引き延ばされ厚みが薄くなったことから、当該底角部、及び、容器底の平面部中央を切り出し、各々の厚みをノギスで測定し、以下の式2にて厚み比を算出し、以下の基準で評価した。
式2:厚み比=(底角部の厚み(mm))/(底平面部の厚み(mm))
○:前記厚み比が0.7以上
×:前記厚み比が0.7未満
(熱成形後寸法変化率測定)
熱成形直後と、熱成形から1週間経過した時の成形体開口部の幅を計測し、式3より熱成形後寸法変化率を求めた。
式3:熱成形後寸法変化率=((1週間経過時の幅(mm))-(成形直後の幅(mm)))/(成形直後の幅(mm))×100
Figure 0007564652000001
<実施例1>
遊星押出機にA-1、A-2、及びB-1を表1に示す配合比にて投入し、設定温度140℃にて溶融混練後、溶融混練した樹脂をロール径60cm、ロール幅1400cm、ロール設定温度125℃、ロール回転速度10rpmの2本のロールにて挟み込むことでシートの形状とし、延伸倍率が1.5倍になるように回転数を調節した設定温度80℃の冷却ロールにてシートをMD方向に延伸しながら冷却し、幅方向端部をスリットすることで、幅1000mm、厚み0.3mmの熱成形用樹脂シートを得た。
シート成形時に遊星押出機の出口から出た樹脂と冷却ロールを通過した直後の樹脂シートの温度を非接触式温度計にて測定した。また、樹脂シートの示差走査熱量分析評価を実施して融点ピーク温度と、融点ピークの高温側の終了温度を測定した。評価結果を表1に示す。
樹脂シートの熱成形評価には、一辺300mmの型枠を用い、予熱温度が140℃になるよう樹脂シートの予熱を行い、熱成形を実施した。評価結果を表1に示す。
<実施例2>
配合比率を変更した以外は実施例1と同様にして熱成形用樹脂シートを得、示差走査熱量分析評価、熱成形評価を行った。評価結果を表1に示す。
<実施例3>
配合比率を変更した以外は実施例1と同様にして熱成形用樹脂シートを得、示差走査熱量分析評価、熱成形評価を行った。評価結果を表1に示す。
<比較例1>
延伸倍率を1.0倍に変更した以外は実施例3と同様にして熱成形用樹脂シートを得、示差走査熱量分析評価、熱成形評価を行った。評価結果を表1に示す。
[ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂ペレットの製造]
A-1、A-2、及びB-1を表2の実施例4~6又は比較例2に示す配合比でドライブレンドした。得られた樹脂材料を、シリンダー温度及びダイ温度を150℃に設定したφ26mmの同方向二軸押出機に投入して押出し、45℃の湯を満たした水槽に通してストランドを固化し、ペレタイザーで裁断することにより、樹脂ペレットを得た。
<実施例4>
幅1500mmのTダイを接続したφ90mmの単軸押出機のシリンダー温度及びダイ温度をそれぞれ160℃に設定し、前記樹脂ペレットを投入してTダイにてシート状に押出し、1本目の設定温度80℃の冷却ロールにて冷却後、延伸倍率が1.5倍になるように回転数を調節した2本目の設定温度60℃の冷却ロールにてシートをMD方向に延伸しながら冷却し、幅方向端部をスリットすることで、幅1000mm、厚み0.3mの熱成形用樹脂シートを得た。
シート成形時にTダイの出口から出た樹脂と2本目の冷却ロールを通過した直後の樹脂シートの温度を非接触式温度計にて測定した。実施例1と同様にして樹脂シートの示差走査熱量分析評価、熱成形評価を行った。評価結果を表2に示す。
<実施例5>
配合比率を変更した以外は実施例4と同様にして熱成形用樹脂シートを得、示差走査熱量分析評価、熱成形評価を行った。評価結果を表2に示す。
<実施例6>
配合比率を変更した以外は実施例4と同様にして熱成形用樹脂シートを得、示差走査熱量分析評価、熱成形評価を行った。評価結果を表2に示す。
<比較例2>
延伸倍率を1.0倍に変更した以外は実施例6と同様にして熱成形用樹脂シートを得、示差走査熱量分析評価、熱成形評価を行った。評価結果を表2に示す。
Figure 0007564652000002
加熱収縮率が2%以上であった実施例1~6の熱成形用樹脂シートでは、該樹脂シートから成形された成形体において、熱成形によって最も大きく引き延ばされる底角部の厚みが他の部位と比べて極端に薄くなっておらず、該成形体は容器として好適に使用しうることが判る。
一方、加熱収縮率が2%未満であった比較例1及び2の熱成形用樹脂シートでは、該樹脂シートから成形された成形体の底角部の厚みが、他の部位に比べて大幅に薄くなった。
また、充填材を添加した実施例2、3、5及び6の成形体は、充填材を添加しなかった実施例1及び4の成形体に比べて熱成形後寸法変化率が小さいことが判る。
11 枠台
12 枠台の開口から垂れ下がっている樹脂シート
13 ドローダウン
14 樹脂シートの最下点

Claims (14)

  1. ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂を含む熱成形用樹脂シートを予備加熱した後に、成形する工程を含む、成形体の製造方法であって、
    前記熱成形用樹脂シートが示す温度として160℃に加熱し測定した前記熱成形用樹脂シートのMD方向及び/又はTD方向の加熱収縮率が2%以上である、成形体の製造方法。
  2. 前記ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂が、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシヘキサノエート)を含む、請求項1に記載の成形体の製造方法。
  3. 前記熱成形用樹脂シートがさらに充填材を含有し、前記充填材の含有量は、ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂100重量部に対して1~100重量部である、請求項1又は2に記載の成形体の製造方法。
  4. 前記充填材が無機充填材である、請求項3に記載の成形体の製造方法。
  5. 前記無機充填材が、珪酸塩、炭酸塩、硫酸塩、燐酸塩、酸化物、水酸化物、窒化物、及びカーボンブラックから選択される少なくとも1種を含む、請求項4に記載の成形体の製造方法。
  6. 前記充填材が有機充填材である、請求項3に記載の成形体の製造方法。
  7. 前記ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂の示差走査熱量分析における融点ピーク温度と、融点ピークの高温側の終了温度の差が、10℃以上70℃以下である、請求項1~6のいずれか1項に記載の成形体の製造方法。
  8. 前記熱成形用樹脂シートの厚みが0.1~1mmである、請求項1~7のいずれか1項に記載の成形体の製造方法。
  9. 前記熱成形用樹脂シートについて下記方法により測定したドローダウンが10cm以下である、請求項1~8のいずれか1項に記載の成形体の製造方法。
    ドローダウン:中央に縦17.5cm×横17.5cmの正方形状の開口を有する縦20cm×横20cm×高さ50cmの枠台上に、MD方向20cm×TD方向20cmの前記熱成形用樹脂シートを固定し、前記熱成形用樹脂シートの温度を140℃に加熱した時の前記熱成形用樹脂シートの固定面から最下点までの鉛直方向の距離。
  10. 前記熱成形用樹脂シートを、前記ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂の示差走査熱量分析における融点ピーク温度と、融点ピークの高温側の終了温度の間の温度に予備加熱する、請求項1~9のいずれか1項に記載の成形体の製造方法。
  11. 前記熱成形用樹脂シートが、一軸方向または二軸方向に延伸倍率1.1倍以上で延伸されたシートである、請求項1~10のいずれか1項に記載の成形体の製造方法。
  12. 前記延伸倍率が1.3倍以上である、請求項11に記載の成形体の製造方法。
  13. 前記加熱収縮率が5%以上である、請求項1~12のいずれか1項に記載の成形体の製造方法。
  14. 前記加熱収縮率が50%以下である、請求項1~13のいずれか1項に記載の成形体の製造方法。
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