JP7576460B2 - 磁気抑制シート及びこれを備えるコイル装置 - Google Patents

磁気抑制シート及びこれを備えるコイル装置 Download PDF

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Description

本開示は磁気抑制シート及びこれを備えるコイル装置に関する。
近年、電源ケーブルを用いることなく、送電コイルから受電コイルにワイヤレスにて電力を伝送するワイヤレス電力伝送システムが注目されている(特許文献1参照)。ワイヤレス電力伝送システムは、送電コイルを有するワイヤレス送電装置と、受電コイルを有するワイヤレス受電装置とを含んで構成され、送電コイルから生じる磁束が受電コイルと鎖交することによって、ワイヤレス電力伝送が実現される。
特表2020-524438号公報
しかしながら、送電コイルから生じる磁束の一部は受電コイルと鎖交することなく、輻射ノイズとして周囲に放射される。このような輻射ノイズは、周囲の電子機器を誤動作させる原因となることから、できる限り抑制することが望ましい。
したがって、本開示は、不要な輻射ノイズの放射を抑えることが可能な磁気抑制シート及びこれを備えるコイル装置を提供することを目的とする。
本開示の一実施態様による磁気抑制シートは、絶縁性基材と、絶縁性基材の表面に設けられた導体パターンとを備え、導体パターンは、第1の方向に延在する幹線パターンと、幹線パターンから第1の方向とは異なる第2の方向に分岐し、第1の方向に配列された複数の枝線パターンと、幹線パターンに接続されたターミナル接続部とを含むことを特徴とする。
このように、本開示によれば、不要な輻射ノイズの放射を抑えることが可能な磁気抑制シート及びこれを備えるコイル装置を提供することが可能となる。
図1は、本開示の一実施形態による磁気抑制シート1の構造を説明するための模式的な平面図である。 図2は、図1に示す領域Aの拡大図である。 図3は、図2に示すB-B線に沿った略断面図である。 図4は、枝線パターン22の厚みが一定ではない例を示す略断面図である。 図5は、磁気抑制シート1を用いたワイヤレス電力伝送システム100の構成を示すブロック図である。 図6は、磁気抑制シート1と送電コイル2の位置関係を説明するための模式的な断面図である。 図7は、実施例の測定結果を示す表である。
以下、添付図面を参照しながら、本開示の好ましい実施形態について詳細に説明する。
図1は、本開示の一実施形態による磁気抑制シート1の構造を説明するための模式的な平面図である。また、図2は図1に示す領域Aの拡大図であり、図3は図2に示すB-B線に沿った略断面図である。
図1~図3に示すように、本実施形態による磁気抑制シート1は、絶縁性基材10と、絶縁性基材10の表面11に設けられた導体パターン20によって構成されている。絶縁性基材10の材料については特に限定されないが、PCBに用いるリジッドな材料よりもPETフィルムなど可撓性を有する材料を用いることが好ましい。絶縁性基材10の厚みTについては、機械的強度が確保される限りにおいてできるだけ薄いことが好ましい。一例として、絶縁性基材10の材料としてPETフィルムを用いた場合、その厚みTを20μm程度とすることができる。絶縁性基材10の裏面12には導体パターン20は設けられていない。
導体パターン20は、銅(Cu)などの良導体からなり、x方向に延在する幹線パターン21と、y方向に延在する複数の枝線パターン22と、ターミナル接続部23と、幹線パターン21とターミナル接続部23を接続する複数の接続パターン24とを含んでいる。これら導体パターン20には、ターミナル接続部23を介してグランド電位などの固定電位が与えられる。幹線パターン21は、x方向に延在し互いに反対側に位置する辺21a,21bを有している。複数の枝線パターン22は、幹線パターン21の辺21aから分岐してy方向に延在し、x方向に配列されている。本実施形態においては、幹線パターン21の延在方向と枝線パターン22の延在方向が互いに直交しているが、本開示においてこの点は必須でない。また、枝線パターン22の本数についても特に限定されない。なお、x方向は第1の方向の一例であり、y方向は第2の方向の一例である。また、辺21aは第1の辺の一例であり、辺21bは第2の辺の一例である。
複数の枝線パターン22は、y方向における一端において幹線パターン21に接続され、y方向における他端に位置する先端部分は開放されている。また、枝線パターン22同士も、幹線パターン21を介して接続されている他、直接接続されることなく独立して設けられている。このため、磁気抑制シート1に対してz方向の磁界が印加されると、一部の磁界は枝線パターン22に印加されて渦電流を発生させるが、枝線パターン22はループ状のパターンを構成しないため、磁界によって生じた電流が大きくループすることによる損失は発生しない。
幹線パターン21のy方向における幅はW1であり、枝線パターン22のx方向における幅はW2である。また、x方向に隣接する枝線パターン22のx方向における間隔はSである。さらに、枝線パターン22の厚みはHである。枝線パターン22の厚みHは、3~35μm程度である。枝線パターン22を含む導体パターン20の厚みは、全体的にほぼ一定であっても構わないし、導体パターン20の厚みが平面位置によって異なっていても構わない。一例として、図4に示すように、幹線パターン21に接続される部分における枝線パターン22の厚みH1よりも、幹線パターン21から離れた先端部分における枝線パターン22の厚みH2の方が薄くても構わない。これによれば、枝線パターン22を薄く設計しても、幹線パターン21に対する接続抵抗を低くすることが可能となる。上述の通り、絶縁性基材10の厚みTは十分に薄く、枝線パターン22の厚みHよりも薄くすることが好ましい。また、枝線パターン22の幅W2は、枝線パターン22の厚みHより大きくても構わない。これによれば、枝線パターン22が細くなりすぎず、且つ、厚くなりすぎないため、枝線パターン22の作製が容易となる。なお、図4に示す例においては、枝線パターン22は、幹線パターン21に接続される部分から、幹線パターン21から離れた先端部分に向かって漸次厚みが薄くなっている。
本実施形態においては、枝線パターン22の幅W2よりも、枝線パターン22の間隔Sの方が大きくなるよう設計されている。つまり、S>W2である。これは、枝線パターン22の間隔Sを十分に確保することにより、枝線パターン22間を磁束が通過しやすくなるためである。特に、枝線パターン22の間隔Sは、枝線パターン22の幅W2の7倍以上、13倍以下であることが好ましい。つまり、W2×13≧S≧W2×7を満たすことが好ましい。これは、枝線パターン22の間隔Sを枝線パターン22の幅W2の7倍以上とすることにより、枝線パターン22間を磁束が十分に通過しやすくなるからであり、枝線パターン22の間隔Sを枝線パターン22の幅W2の13倍以下とすることにより、輻射ノイズの遮蔽効果を十分に得ることができるからである。一例として、枝線パターン22の幅W2を0.1~0.2mm程度、枝線パターン22の間隔Sを0.1~1mm程度とすることができる。また、枝線パターン22の幅W2は、枝線パターン22の厚みHより大きいことが好ましい。
幹線パターン21の幅W1は、例えば0.1~5mm程度であり、枝線パターン22の幅W2よりも大きいことが好ましい。これは、多数の枝線パターン22に接続される幹線パターン21の幅W1を大きくすることにより、枝線パターン22の電位がより安定するからである。但し、幹線パターン21の幅W1が広すぎると磁束が通過しにくくなるため、幹線パターン21の幅W1は、枝線パターン22の間隔Sよりも小さいことが好ましい。一例として、枝線パターン22の幅W2が0.1mm、枝線パターン22の間隔Sが0.9mmであれば、幹線パターン21の幅W1は0.2mm程度とすることができる。このように、幹線パターン21の幅W1と枝線パターン22の幅W2との差は、幹線パターン21の幅W1と枝線パターン22の間隔Sとの差よりも小さい方が好ましい。
図1に示すように、ターミナル接続部23は、複数の接続パターン24を介して幹線パターン21の辺21bに接続される。ターミナル接続部23の接続位置は、幹線パターン21の端部近傍であり、x方向にオフセットして配置されている。これにより、ターミナル接続部23と磁束の干渉を低減することができる。また、ターミナル接続部23は幹線パターン21と直接接続されるのではなく、y方向に延在しx方向に配列された複数の接続パターン24を介して接続されていることから、ターミナル接続部23の近傍を磁束が通過しやすくなる。
図5は、磁気抑制シート1を用いたワイヤレス電力伝送システム100の構成を示すブロック図である。
図5に示すワイヤレス電力伝送システム100は、送電コイル2及び受電コイル3と、送電コイル2に交流電流を流す送電回路4と、受電コイル3に流れる交流電流を受ける受電回路5とを備えており、送電コイル2と受電コイル3の間に磁気抑制シート1が配置される。送電回路4には、電源回路6を介して直流電力が供給される。受電回路5から出力される直流電力は、負荷回路7に供給される。これにより、ワイヤレス電力伝送システムが構成され、送電コイル2及び送電回路4はワイヤレス送電装置を構成し、受電コイル3及び受電回路5はワイヤレス受電装置を構成する。
送電コイル2に交流電流が流れると、送電コイル2からは磁束φが発生する。この磁束φの大部分は受電コイル3と鎖交し、これによって受電コイル3に交流電流が流れる。しかしながら、送電コイル2から発生する磁束φの一部は、受電コイル3と鎖交することなく、輻射ノイズとして周囲に放射される。このような輻射ノイズは、周囲の電子機器を誤動作させるおそれがあることから、できる限り抑制することが望ましい。本実施形態による磁気抑制シート1は、このような輻射ノイズを低減するものであり、送電コイル2と受電コイル3の間であって、送電コイル2の近傍に配置することにより、受電コイル3と鎖交する磁束φを確保しつつ、多くの輻射ノイズを遮蔽することができる。このように本実施形態による磁気抑制シート1は、ワイヤレス電力伝送システムに用いることが可能である。
図6は、磁気抑制シート1と送電コイル2の位置関係を説明するための模式的な断面図である。
図6に示すように、送電コイル2は、PETフィルム等からなる絶縁性基材30と、絶縁性基材30の表面31及び裏面32にそれぞれ形成されたコイルパターン41,42を備えている。コイルパターン41,42は、直列または並列に接続されることによりコイル導体を構成する。絶縁性基材30の表面31に形成されたコイルパターン41の表面は、送電コイル2のコイル放射面2aを構成する。絶縁性基材30の裏面32に形成されたコイルパターン42の表面は、送電コイル2のコイル裏面2bを構成する。そして、コイル放射面2aと向かい合うように磁気抑制シート1が配置され、コイル裏面2bと向かい合うように磁性体シート8が配置される。コイル放射面2aとコイル裏面2bに構造上の差は無いが、磁気抑制シート1と向かい合う側がコイル放射面2a、磁性体シート8と向かい合う側がコイル裏面2bと定義される。なお、コイル放射面2aは、コイル面の一例である。送電コイル2、磁気抑制シート1及び磁性体シート8は、コイル装置を構成する。
送電コイル2のコイル放射面2aは、絶縁性を有するレジスト51を介して、磁気抑制シート1を構成する絶縁性基材10の裏面12が積層されている。レジスト51は、コイルパターン41の表面に導電性の異物が付着することを防止するために設けられる絶縁性部材である。これにより、コイルパターン41と導体パターン20の間には、レジスト51と絶縁性基材10が介在することになる。コイル放射面2aから導体パターン20の表面までの距離、つまり、レジスト51と絶縁性基材10の合計厚みはL1である。
送電コイル2のコイル裏面2bは、絶縁性を有する接着シート52を介して、磁性体シート8に接着される。コイル放射面2aから磁性体シート8の表面までの距離、つまり、コイルパターン41,42、絶縁性基材30及び接着シート52の合計厚みはL2である。ここで、コイル放射面2aから導体パターン20の表面までの距離L1は、コイル放射面2aから磁性体シート8の表面までの距離L2以下であることが好ましく、距離L2の半分以下であることがより好ましい。これは、距離L1をできるだけ短くすることにより、不要な輻射ノイズをより効果的に遮蔽することができるからである。特に、距離L1は、枝線パターン22の間隔S以下であることが好ましい。これによれば、送電コイル2のQ値を十分に確保しつつ、不要な輻射ノイズをより効果的に遮蔽することが可能となる。
また、不要な輻射ノイズをより効果的に遮蔽するためには、磁気抑制シート1に設けられる導体パターン20の外径サイズD1が送電コイル2の外形サイズD2よりも大きいことが好ましく、平面視で、送電コイル2の全体が導体パターン20の形成領域で覆われることが好ましい。このように、送電コイル2の全体を導体パターン20の形成領域で覆うことにより、不要な輻射ノイズをより効果的に遮蔽することが可能となる。
また、磁気抑制シート1を送電コイル2の近傍に配置するのに加え、或いは、磁気抑制シート1を送電コイル2の近傍に配置するのに代えて、磁気抑制シート1を受電コイル3の近傍に配置しても構わない。この場合、受電コイル3、磁気抑制シート1及び磁性体シート8がコイル装置を構成する。
以上説明したように、本実施形態による磁気抑制シート1を送電コイル2と受電コイル3の間に配置すれば、送電コイル2のQ値を十分に確保しつつ、周囲に放射される不要な輻射ノイズを低減することが可能となる。
以上、本開示の好ましい実施形態について説明したが、本開示は、上記の実施形態に限定されることなく、本開示の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本開示の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
本開示に係る技術には、以下の構成例が含まれるが、これに限定されるものではない。
本開示の一実施態様による磁気抑制シートは、絶縁性基材と、上記絶縁性基材の表面に設けられた導体パターンとを備え、上記導体パターンは、第1の方向に延在する幹線パターンと、上記幹線パターンから上記第1の方向とは異なる第2の方向に延在し、上記第1の方向に配列された複数の枝線パターンと、上記幹線パターンに接続されたターミナル接続部とを含むことを特徴とする。
係る磁気抑制シートにおいては、磁界を発生させるコイルパターンの表面に磁気抑制シートを配置することにより、周囲に放射される不要な輻射ノイズを低減することが可能となる。
また、上記第1の方向に隣接する上記枝線パターンの間隔は、上記枝線パターンの上記第1の方向における幅よりも大きくても構わない。これによれば、磁気抑制シートを配置することによるコイルのQ値の低下が抑えられる。この場合、上記間隔は、上記幅の7倍以上、13倍以下であっても構わない。これによれば、Q値の低下を効果的に抑えつつ、輻射ノイズの低減効果を十分に確保することが可能となる。
また、上記幹線パターンの上記第2の方向における幅は、上記第1の方向に隣接する上記枝線パターンの間隔よりも小さく、且つ、上記枝線パターンの上記第1の方向における幅よりも大きくても構わない。これによれば、Q値の低下を効果的に抑えつつ、輻射ノイズの低減効果を十分に確保することが可能となる。この場合、上記幹線パターンの上記第2の方向における幅と上記枝線パターンの上記第1の方向における幅との差は、上記幹線パターンの上記第2の方向における幅と上記第1の方向に隣接する上記枝線パターンの間隔との差よりも小さくても構わない。これによれば、Q値の低下をより効果的に抑えることが可能となる。
また、上記枝線パターンの上記第1の方向における幅は、上記枝線パターンの厚みより大きくても構わない。これによれば、枝線パターンの作製が容易となる。
また、上記枝線パターンの厚みは、上記絶縁性基材の厚みより大きくても構わない。これによれば、枝線パターンをコイルパターンにより近づけることが可能となる。
また、上記枝線パターンは、上記幹線パターンに接続される部分の厚みよりも、上記幹線パターンから離れた先端部分における厚みの方が薄くても構わない。これによれば、枝線パターンと幹線パターンの接続抵抗を低くすることが可能となる。
また、上記導体パターンが銅からなるものであっても構わない。これによれば、不要な輻射ノイズを効果的に低減することが可能となる。
また、上記幹線パターンは上記第1の方向に延在し互いに反対側に位置する第1及び第2の辺を有し、上記複数の枝線パターンは上記幹線パターンの上記第1の辺に接続され、上記ターミナル接続部は、上記幹線パターンの上記第2の辺に接続され、且つ、上記第1の方向にオフセットして配置されていても構わない。これによれば、ターミナル接続部に起因するQ値の低下を抑えることが可能となる。この場合、上記導体パターンは、上記第1の方向に配列され、上記幹線パターンの上記第2の辺と上記ターミナル接続部を接続する複数の接続パターンをさらに含んでいても構わない。これによれば、幹線パターンとターミナル接続部を接続する接続パターンに起因するQ値の低下を抑えることが可能となる。
また、本開示の一実施態様によるコイル装置は、上記の磁気抑制シートと、磁性体シートと、上記磁気抑制シートと上記磁性体シートの間に配置され、上記磁気抑制シートと向かい合うコイル面を有するコイルパターンとを備えることを特徴とする。
係るコイル装置によれば、コイルパターンから周囲に放射される不要な輻射ノイズを低減することが可能となる。
また、上記コイル面から上記導体パターンの表面までの距離は、上記コイル面から上記磁性体シートの表面までの距離以下であっても構わない。これによれば、輻射ノイズの低減効果を高めることが可能となる。この場合、上記コイル面から上記導体パターンの表面までの距離は、上記コイル面から上記磁性体シートの表面までの距離の半分以下であっても構わない。これによれば、輻射ノイズの低減効果をより高めることが可能となる。
また、上記コイル面から上記導体パターンの表面までの距離は、上記第1の方向に隣接する上記枝線パターンの間隔以下であっても構わない。これによれば、輻射ノイズの低減効果をより高めることが可能となる。
また、上記導体パターンの外形サイズは、上記コイルパターンの外形サイズよりも大きくても構わない。これによれば、輻射ノイズの低減効果をより高めることが可能となる。
また、上記磁気抑制シートの上記絶縁性基材は、絶縁性部材を介して上記コイルパターンの上記コイル面に積層されていても構わない。これによれば、磁気抑制シートとコイルパターンの距離を短縮することが可能となる。
図1に示した磁気抑制シート1と同様の構造を有する複数のサンプルA0~A7を実際に作製した。そして、これらサンプルをコイルパターンに重ねた状態で、コイルパターンに交流電流を流した場合に得られるコイルパターンの抵抗値及びQ値を測定した。サンプルA1~A7の絶縁性基材10としては、厚さ20μmのフレキシブルなPETフィルムを用い、サンプルA0の絶縁性基材10としては、厚さ1000μmのリジッドなPCB基板を用いた。導体パターン20としては、サンプルA0~A7のいずれも厚さ35μmの銅パターンを用いた。また、コイルパターンの直流抵抗値は0.123Ω、100kHzにおけるインダクタンスは1.05×10-5Hに設計した。
測定結果を図7に示す。各サンプルにおける幹線パターン21の幅W1、枝線パターン22の幅W2、枝線パターン22の間隔S及び枝線パターン22の本数は図7に示すとおりである。また、図7には、磁気抑制シート1を用いなかった場合の結果も示されている。図7に示す「Q値比率」は、磁気抑制シート1を用いなかった場合のQ値を100%とした場合の相対値である。
サンプルA1,A2は、W1=0.2mm、W2=0.2mmであり、枝線パターン22の間隔Sが互いに相違している。この場合、間隔Sが0.6mmであるサンプルA1よりも、間隔Sが0.8mmであるサンプルA2の方が高いQ値が得られた。また、サンプルA0は、サンプルA1の絶縁性基材10をPETフィルムからPCB基板に変更したものであり、Q値比率は77.0%であった。これは、PCB基板の厚さが大きいため、コイルパターンと導体パターン20の距離が離れたことが原因であると考えられる。サンプルA6は、W1=1mmとした他はサンプルA1と同じ構造を有しており、Q値はサンプルA1よりもやや低かった。
サンプルA3~A5は、W1=0.2mm、W2=0.1mmであり、枝線パターン22の間隔Sが互いに相違している。サンプルA3~A5は、サンプルA1,A2よりも総じて高いQ値が得られたが、間隔Sが0.4であるサンプルA5よりも、間隔Sが0.7mmまたは0.9mmであるサンプルA3,A4の方がより高いQ値が得られた。このように、幹線パターン21の幅W1と枝線パターン22の幅W2との差(W1-W2)が幹線パターン21の幅W1と枝線パターン22の間隔Sとの差(S-W1)よりも小さいサンプルにおいては、100%に近いQ値比率が得られた。サンプルA7は、W1=1mmとした他はサンプルA3と同じ構造を有しており、Q値はサンプルA3よりもやや低かった。
1 磁気抑制シート
2 送電コイル
2a コイル放射面
2b コイル裏面
3 受電コイル
4 送電回路
5 受電回路
6 電源回路
7 負荷回路
8 磁性体シート
10 絶縁性基材
11 絶縁性基材の表面
12 絶縁性基材の裏面
20 導体パターン
21 幹線パターン
21a,21b 幹線パターンの辺
22 枝線パターン
23 ターミナル接続部
24 接続パターン
30 絶縁性基材
31 絶縁性基材の表面
32 絶縁性基材の裏面
41,42 コイルパターン
51 レジスト
52 接着シート
100 ワイヤレス電力伝送システム
φ 磁束

Claims (16)

  1. 絶縁性基材と、
    前記絶縁性基材の表面に設けられた導体パターンと、を備え、
    前記導体パターンは、第1の方向に延在する幹線パターンと、前記幹線パターンから前記第1の方向とは異なる第2の方向に延在し、前記第1の方向に配列された複数の枝線パターンと、前記幹線パターンに接続されたターミナル接続部とを含み、
    前記枝線パターンは、前記幹線パターンに接続される部分の厚みよりも、前記幹線パターンから離れた先端部分における厚みの方が薄いことを特徴とする磁気抑制シート。
  2. 前記第1の方向に隣接する前記枝線パターンの間隔は、前記枝線パターンの前記第1の方向における幅よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の磁気抑制シート。
  3. 前記間隔は、前記幅の7倍以上、13倍以下であることを特徴とする請求項2に記載の磁気抑制シート。
  4. 前記幹線パターンの前記第2の方向における幅は、前記第1の方向に隣接する前記枝線パターンの間隔よりも小さく、且つ、前記枝線パターンの前記第1の方向における幅よりも大きいことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の磁気抑制シート。
  5. 前記幹線パターンの前記第2の方向における幅と前記枝線パターンの前記第1の方向における幅との差は、前記幹線パターンの前記第2の方向における幅と前記第1の方向に隣接する前記枝線パターンの間隔との差よりも小さいことを特徴とする請求項4に記載の磁気抑制シート。
  6. 前記枝線パターンの前記第1の方向における幅は、前記枝線パターンの厚みより大きいことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の磁気抑制シート。
  7. 前記枝線パターンの厚みは、前記絶縁性基材の厚みより大きいことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の磁気抑制シート。
  8. 前記導体パターンが銅からなることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の磁気抑制シート。
  9. 前記幹線パターンは、前記第1の方向に延在し互いに反対側に位置する第1及び第2の辺を有し、
    前記複数の枝線パターンは、前記幹線パターンの前記第1の辺に接続され、
    前記ターミナル接続部は、前記幹線パターンの前記第2の辺に接続され、且つ、前記第1の方向にオフセットして配置されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の磁気抑制シート。
  10. 前記導体パターンは、前記第1の方向に配列され、前記幹線パターンの前記第2の辺と前記ターミナル接続部を接続する複数の接続パターンをさらに含むことを特徴とする請求項に記載の磁気抑制シート。
  11. 請求項1乃至10のいずれか一項に記載の磁気抑制シートと、
    磁性体シートと、
    前記磁気抑制シートと前記磁性体シートの間に配置され、前記磁気抑制シートと向かい合うコイル面を有するコイルパターンと、を備えることを特徴とするコイル装置。
  12. 前記コイル面から前記導体パターンの表面までの距離は、前記コイル面から前記磁性体シートの表面までの距離以下であることを特徴とする請求項11に記載のコイル装置。
  13. 前記コイル面から前記導体パターンの表面までの距離は、前記コイル面から前記磁性体シートの表面までの距離の半分以下であることを特徴とする請求項12に記載のコイル装置。
  14. 前記コイル面から前記導体パターンの表面までの距離は、前記第1の方向に隣接する前記枝線パターンの間隔以下であることを特徴とする請求項11乃至13のいずれか一項に記載のコイル装置。
  15. 前記導体パターンの外形サイズは、前記コイルパターンの外形サイズよりも大きいことを特徴とする請求項11乃至14のいずれか一項に記載のコイル装置。
  16. 前記磁気抑制シートの前記絶縁性基材は、絶縁性部材を介して前記コイルパターンの前記コイル面に積層されていることを特徴とする請求項11乃至15のいずれか一項に記載のコイル装置。
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