以下、図面を参照しながら、本開示の実施形態を詳細に説明する。以下の実施形態は、例示であり、本開示による発光装置および面状光源は、以下の実施形態に限られない。例えば、以下の実施形態で示される数値、形状、材料、ステップ、そのステップの順序などは、あくまでも一例であり、技術的に矛盾が生じない限りにおいて種々の改変が可能である。以下に説明する各実施形態は、あくまでも例示であり、技術的に矛盾が生じない限りにおいて種々の組み合わせが可能である。
図面が示す構成要素の寸法、形状等は、分かりやすさのために誇張されている場合があり、実際の発光装置または面状光源における寸法、形状および構成要素間の大小関係を反映していない場合がある。また、図面が過度に複雑になることを避けるために、一部の要素の図示を省略することがある。
以下の説明において、実質的に同じ機能を有する構成要素は共通の参照符号で示し、説明を省略することがある。以下の説明では、特定の方向または位置を示す用語(例えば、「上」、「下」、「右」、「左」およびそれらの用語を含む別の用語)を用いる場合がある。しかしながら、それらの用語は、参照した図面における相対的な方向または位置を分かりやすさのために用いているに過ぎない。参照した図面における「上」、「下」等の用語による相対的な方向または位置の関係が同一であれば、本開示以外の図面、実際の製品、製造装置等において、参照した図面と同一の配置でなくてもよい。本開示において「平行」とは、特に他の言及がない限り、2つの直線、辺、面等が0°から±5°程度の範囲にある場合を含む。また、本開示において「垂直」または「直交」とは、特に他の言及がない限り、2つの直線、辺、面等が90°から±5°程度の範囲にある場合を含む。
(発光装置の実施形態1)
図1は、本開示のある実施形態による発光装置の例示的な構成を示す。図1に示す発光装置100Aは、上面120a(第1上面)および側面120c(第1側面)を有する発光素子120と、第1透光性部材130Aと、第2透光性部材140Aと、第1光反射性部材150とを含む。図1に例示する構成において、発光装置100Aは、さらに、被覆部材110を含む。図1は、発光装置100Aを発光素子120の中央付近で上面120aに垂直に切断したときの模式的な断面と、発光装置100Aから第2透光性部材140Aおよび第1光反射性部材150を除いた構造を上面120aの法線方向に沿って見たときの模式的な外観とをあわせて1つの図に示している。
図1に例示する構成において、第1透光性部材130Aは、平面視において発光素子120を取り囲む形状を有している。第2透光性部材140Aは、板状の形状を有し、発光素子120および第1透光性部材130Aの上方に位置する。第1光反射性部材150は、光反射性を有し、この例では、層状の第1光反射性部材150が第2透光性部材140Aの上面140a(第3上面)に配置されている。平面視における発光装置100Aの形状は、典型的には、矩形状である。
発光素子120から出射される光のうち、側面120cから出射する光の大部分は、第1透光性部材130Aの内部を進行し、第1透光性部材130Aの外側面130cから発光装置100Aの外部に出射する。これに対し、発光素子120の上面120aから出射された光は、主に、第2透光性部材140A内を上面140aに向かって進行した後、第1光反射性部材150によって反射され、第2透光性部材140Aの面内に拡散する。第1光反射性部材150で反射された光の一部は、第2透光性部材140Aの外側面140cから発光装置100Aの外部に出射し、他の一部は、第1透光性部材130Aの内部に進行した後、第1透光性部材130Aの外側面130cから発光装置100Aの外部に出射する。
本開示の実施形態では、第2透光性部材140Aが蛍光体などの波長変換材料を含有することに対して、第1透光性部材130Aは、波長変換材料を実質的に含有しない。そのため、波長変換材料を含有する部材で発光素子の側面を覆った構成と比較して、波長変換材料を含有する部材中を通過する光の割合を低減できる。これにより、波長変換材料によって散乱された後に発光素子に吸収されてしまう光の割合が低下する結果、光取り出し効率が向上する。
以下、発光装置100Aの各構成要素をより詳細に説明する。
[発光素子120]
発光素子120の典型例は、LEDである。発光素子120は、サファイアまたは窒化ガリウム等の透光性の基板12sと、半導体積層体12mと、正負一対の電極124とを有する。図1に示す例では、半導体積層体12mの上面に基板12sが配置され、基板12sの上面が発光素子120の上面120aを構成している。電極124は、半導体積層体12mの下面に位置する。換言すれば、電極124は、発光素子120において上面120aとは反対側の下面120b(第1下面)側に位置している。図1に示すように、半導体積層体12mの側面が第1透光性部材130Aで覆われることにより、蛍光体によって散乱を受ける光の割合をより効果的に低下させることができる。
半導体積層体12mは、n型半導体層およびp型半導体層と、これらに挟まれた発光層とを含む。発光層は、ダブルヘテロ接合または単一量子井戸(SQW)等の構造を有していてもよいし、多重量子井戸(MQW)のようにひとかたまりの活性層群をもつ構造を有していてもよい。半導体積層体12mは、可視光または紫外光を発光可能に構成されている。このような発光層を含む半導体積層体12mは、例えばInxAlyGa1-x-yN(0≦x、0≦y、x+y≦1)を含むことができる。
半導体積層体12mは、n型半導体層とp型半導体層との間に1つ以上の発光層を含む構造を有していてもよいし、n型半導体層と発光層とp型半導体層とを順に含む構造が複数回繰り返された構造を有していてもよい。半導体積層体12mが複数の発光層を含む場合、発光ピーク波長が異なる発光層を含んでいてもよいし、発光ピーク波長が同じ発光層を含んでいてもよい。なお、発光ピーク波長が同じとは、数nm程度のばらつきがある場合も含む。複数の発光層の間の発光ピーク波長の組み合わせは、適宜選択することができる。例えば半導体積層体12mが2つの発光層を含む場合、青色光と青色光、緑色光と緑色光、赤色光と赤色光、紫外光と紫外光、青色光と緑色光、青色光と赤色光、または、緑色光と赤色光等の組み合わせで発光層を選択することができる。各発光層は、発光ピーク波長が異なる複数の活性層を含んでいてもよいし、発光ピーク波長が同じ複数の活性層を含んでいてもよい。
図1に示す例では、電極124は、半導体積層体12m側に位置するパッド部12pと、パッド部12pの下面に位置する導電部材13とを有する。導電部材13は、例えば、Cuで構成された柱状の部材である。導電部材13の下面13bは、被覆部材110の下面110bから露出されている。
図1に示すように、発光素子120の平面視における形状は、典型的には、矩形状である。発光素子120の矩形状の一辺の長さは、例えば1000μm以下である。発光素子120の矩形状の一辺の長さは、500μm以下であってもよい。矩形状の一辺の長さが500μm以下の発光素子は、安価に調達しやすい。あるいは、発光素子120の矩形状の一辺の長さは、200μm以下であってもよい。発光素子120の矩形状の一辺の長さが小さいと、液晶表示装置のバックライトユニットへの適用において、高精細な映像の表現、ローカルディミング動作等に有利である。特に、発光素子120の矩形状のすべての辺の長さが250μm以下であるような発光素子は、上面の面積が小さくなるので発光素子の側面からの光の出射量が相対的に大きくなる。つまり、バットウィング型の配光特性を得やすい。ここで、バットウィング型の配光特性とは、広義には、発光素子の上面に垂直な光軸を0°として、0°よりも配光角の絶対値が大きい角度において発光強度が高い発光強度分布で定義されるような配光特性を指す。
発光素子120の側面120cは、発光素子120の表面のうち、上面120aと下面120bとの間に位置する部分を指す。発光素子120の上面120aの形状が矩形状である場合、発光素子120は、4つの側面120cを有する。なお、図1では、側面120cを上面120aに垂直な平坦面として示しているが、断面視において、側面120cは、湾曲または段差等を含む形状を有し得る。下面120bも同様に、湾曲または段差等を含む形状を有し得る。側面120cは、上面120aに垂直な面に対して傾斜していてもよい。なお、実施形態1では、発光素子120が基板12sを含む構成を例示しているが、発光素子120が半導体積層体12mと電極124とから構成されることもあり得る。
[第1透光性部材130A]
第1透光性部材130Aは、発光素子120の側面120cの少なくとも一部上に位置する。発光素子120が複数の側面120cを有する場合、第1透光性部材130Aは、各側面120c(ここでは4つの側面120cのそれぞれ)の一部または全部を覆う。
図1に示すように、第1透光性部材130Aは、発光素子120の上面120aを覆う部分を有しない。第1透光性部材130Aは、平面視において発光素子120を取り囲むように発光装置100Aに設けられる。したがって、第1透光性部材130Aの上面130a(第2上面)は、発光素子120の上面120aに重ならない環状を有している。図1に示す例では、第1透光性部材130Aの上面130aは、発光素子120の上面120aと同一平面にある。
第1透光性部材130Aの材料には、透明な樹脂を母材として含む樹脂材料を適用できる。第1透光性部材130Aの母材として、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン変性樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリメチルペンテン樹脂もしくはポリノルボルネン樹脂、または、これらの2種以上を含む材料を用いてもよい。
本開示の実施形態において、第1透光性部材130Aは、蛍光体の粒子等の波長変換材料を実質的に含有しない。本明細書において、「実質的に含有しない」とは、製造工程などにおける不可避的な混入による波長変換材料または光拡散材の含有までをも排除することを意図しない。第1透光性部材130Aに意図せず混入した波長変換材料の、第1透光性部材130A全体に対する重量比は、好ましくは、0.05重量%以下である。第1透光性部材130Aが光拡散材を実質的に含有しないことにより、第1透光性部材130A内部での散乱を抑制できる。
第1透光性部材130Aは、発光素子120の発光ピーク波長を有する光に対して、例えば60%以上の透過率を有する。光の取出し効率を高める観点から、発光素子120の発光ピーク波長における第1透光性部材130Aの透過率が70%以上であると有益であり、80%以上であるとより有益である。
第1透光性部材130Aが波長変換材料を実質的に含有しないので、発光素子120に青色LEDを適用した場合、第1透光性部材130Aの外側面130cから出射される光は、基本的に青色光である。すなわち、本実施形態によれば、発光装置100Aの側方に向けてより多くの青色光を出射させることができる。これは、導光板に光学的に結合される光源としての応用において、導光板の表面のうち第1透光性部材130Aの外側面130cに対向させられた面から、青色の成分が多く含まれた光を導入させることが可能であることを意味する。例えば、導光板と組み合わされたバックライトへの応用においてより有利に本開示の実施形態による発光装置を光源として利用し得る。
[第2透光性部材140A]
第2透光性部材140Aは、発光素子120の上面120aおよび第1透光性部材130Aの上面130aにわたってこれらを覆うように発光装置100Aに設けられる。図1に例示する構成において、第2透光性部材140Aは、発光素子120の上面120aに直接接している。この例では、第2透光性部材140Aは、第1透光性部材130Aの上面130aにも直接接している。
図1に例示する構成において、第2透光性部材140Aの4つの外側面140cのそれぞれは、第1透光性部材130Aの外側面130cのうちの対応する1つと面一である。第2透光性部材140Aの外側面140cと、第1透光性部材130Aの対応する外側面130cとにわたって、これらの面上に光拡散層を配置してもよい。このような光拡散層の配置により、発光素子120からの光を光拡散層で拡散させることができる。
第2透光性部材140Aの母材には、第1透光性部材130Aの母材と同様の材料を適用できる。第1透光性部材130Aが蛍光体の粒子等の波長変換材料を実質的に含有しないことに対し、第2透光性部材140Aは、波長変換材料を含有する。第2透光性部材140Aの波長変換材料は、第2透光性部材140Aに入射した光の少なくとも一部を吸収して、発光素子120からの光の波長とは異なる波長の光を発する。波長変換材料としては、例えば、発光素子120からの青色光の一部を波長変換して黄色光を発するものを選択できる。このような構成によれば、第2透光性部材140Aを通過した青色光と、第2透光性部材140Aに含まれる波長変換材料から発せられた黄色光との混色によって、白色光が得られる。
第2透光性部材140Aに含有させる波長変換材料としては、例えば、公知の蛍光体を適用することができる。蛍光体の例は、KSF系蛍光体(例えばK2SiF6:Mn)、KSAF系蛍光体(例えばK2(Si,Al)F6:Mn)等のフッ化物系蛍光体およびCASN等の窒化物系蛍光体(例えばCaAlSiN3:Eu、(Sr,Ca)AlSiN3:Eu)、YAG系蛍光体(例えばY3(Al,Ga)5O12:Ce)、βサイアロン蛍光体(例えば(Si,Al)3(O,N)4:Eu)等である。KSF系蛍光体およびCASNは、青色光を赤色光に変換する波長変換材料の例であり、YAG系蛍光体は、青色光を黄色光に変換する波長変換材料の例である。βサイアロン蛍光体は、青色光を緑色光に変換する波長変換材料の例である。蛍光体は、ペロブスカイト構造を有する蛍光体(例えばCsPb(F,Cl,Br,I)3)、または、量子ドット蛍光体(例えばCdSe、InP、AgInS2またはAgInSe2)であってもよい。第2透光性部材140Aは、二酸化チタン、酸化ケイ素の粒子等の光拡散材をさらに含有していてもよい。
発光素子120の上面120aから第2透光性部材140Aに導入された光(ここでは青色光)の一部は、後述の第1光反射性部材150によって反射されることにより、第1透光性部材130Aの上面130aを介して第1透光性部材130Aに入射する。第2透光性部材140Aから第1透光性部材130Aに導入された光は、第1透光性部材130Aの内部で波長変換材料による散乱を受けることなく発光装置100Aの外部に出射する。すなわち、本開示の実施形態によれば、第1透光性部材130Aが波長変換材料を実質的に含有しないことにより、第1透光性部材130A内部を進行する光の散乱が低減される。そのため、発光素子120の上面120aに垂直な断面において高い指向性を示す光を第1透光性部材130Aの外側面130cから取り出すことが可能になる。換言すれば、第1透光性部材130Aの外側面130cから発光装置100Aの側方に出射する光をより遠方まで伝播させ得る。
[第1光反射性部材150]
第1光反射性部材150は、第2透光性部材140Aの上面140a上に設けられる。第1光反射性部材150は、典型的には、上面140aの全体を覆う。第1光反射性部材150の材料には、例えば、白色の樹脂材料を用いることができる。白色の樹脂材料は、典型的には、母材と、光反射性のフィラーとを含む。
第1光反射性部材150の母材の例は、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、BTレジン、ポリフタルアミド(PPA)等である。光反射性のフィラーとしては、金属の粒子、または、母材よりも高い屈折率を有する無機材料もしくは有機材料の粒子を用いることができる。光反射性のフィラーの例は、二酸化チタン、酸化ケイ素、二酸化ジルコニウム、チタン酸カリウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、ムライト、酸化ニオブ、硫酸バリウムの粒子、または、酸化イットリウムおよび酸化ガドリニウム等の各種希土類酸化物の粒子等である。
本明細書において、「光反射性」とは、発光素子120の発光ピーク波長における反射率が60%以上であることを指す。第1光反射性部材150の反射率は、発光装置の用途によって適宜に調整され得る。第1光反射性部材150は、発光素子120から出射された光を適度に反射させ、発光素子120直上の輝度を適度に低下できればよい。第1光反射性部材150が発光素子120からの光を完全に遮蔽することは、必須ではない。
第1光反射性部材150は、白色の樹脂層に限定されない。第1光反射性部材150は、Ag膜もしくはAl膜等の金属膜または誘電体多層膜等の反射膜であってもよい。第1光反射性部材150は、白色の樹脂層と反射膜との複合体であってもよい。例えば、第1光反射性部材150は、白色の樹脂層と金属膜との複合体であってもよい。
発光素子120の上方に第1光反射性部材150を配置することにより、発光素子120から上方に向けて出射された光の少なくとも一部を第1光反射性部材150で反射させることができる。第1光反射性部材150と第2透光性部材140Aとの界面での反射により、発光素子120の光軸上の輝度を抑えつつ、発光装置100Aの側方に向けてより多くの光を放射させ得る。本開示の実施形態による発光装置のこのような構成は、後述するように、導光板に光学的に結合される光源としての応用に有利である。
発光装置100Aの外部に取り出される光には、第2透光性部材140Aの内部において、第1光反射性部材150と、発光素子120の上面120aまたは第1透光性部材130Aの上面130aとの間で導光されて第2透光性部材140Aの外側面140cから出射する光が含まれる。第2透光性部材140Aが波長変換材料を含有することにより、第2透光性部材140A内で波長変換された光を発光装置100Aの側方に向けて出射させることができる。例えば、青色光と黄色光との混合による白色光を発光装置100Aの側方に向けて出射させることができる。
[被覆部材110]
図1に例示するように、発光装置は、発光素子120の下面120b側に光反射性の被覆部材110を有することができる。図1に示す例において、被覆部材110は、第1透光性部材130Aの、上面130aとは反対側に位置する下面130b(第2下面)を覆っている。また、被覆部材110は、電極124の下面(ここでは導電部材13の下面13b)を除いて発光素子120を覆っている。図1に示す例では、導電部材13の下面13bは、被覆部材110の下面110bと同一の平面にある。
被覆部材110は、例えば、第1光反射性部材150と同様に、母材と、光反射性のフィラーとを含有する。この場合、被覆部材110は、光反射層として機能する。発光素子120の下面120b側に被覆部材110を設けることにより、発光素子120の下面120b側からの光の漏れを低減でき、光の取出し効率の低下を回避し得る。
(発光装置の実施形態2)
図2は、本開示の他のある実施形態による発光装置の例示的な構成を示す。図1を参照しながら説明した発光装置100Aと比較して、図2に示す発光装置100Bは、第1透光性部材130Aおよび第2透光性部材140Aにそれぞれ代えて、第1透光性部材130Bおよび第2透光性部材140Bを有する。
図2に例示する構成において、第1透光性部材130Bの上面130aは、発光素子120の上面120aよりも下側に位置している。そのため、この例では、第2透光性部材140Bが、発光素子120の側面120cの一部を覆っている。発光素子120の側面120cのうち第2透光性部材140Bによって覆われる割合を調整することにより、波長変換された光の取出し量を調整することができる。例えば、発光素子120の側面120cのうちより多くの部分を第2透光性部材140Bで覆うことにより、波長変換された光の取出し量を増やすことができる。
反対に、発光素子120の側面120cのうちより多くの部分が第1透光性部材130Bで覆われるようにすれば、第2透光性部材140Bの内部で波長変換材料によって散乱され結果的に発光素子120に吸収される光の割合を低減できる。すなわち、波長変換されていない光の割合が増大されることになり、発光装置全体としての光取出し効率が向上し得る。また、バットウィング型の配光特性を得ることもより容易になる。
図2に示す例では、第2透光性部材140Bは、発光素子120の側面120cの一部を構成する、基板12sの各側面12scの一部を覆っている。第2透光性部材140Bは、基板12sの各側面12scの全体を覆っていてもよいし、半導体積層体12mの側面の一部をさらに覆っていてもよい。
例えば青色光と黄色光との混色によって白色光を得る観点からは、被覆部材110の上面110aの位置(換言すれば、被覆部材110と第1透光性部材130Bとの間の界面の位置)を基準としたときの、第1透光性部材130Bの高さが、発光素子120の半導体積層体12mの厚さの1倍以上5倍以下の範囲であると有益である。なお、図2では、第1透光性部材130Bの高さが発光素子120の半導体積層体12mの厚さのおおよそ2.5倍であるような例を示している。ここで、第1透光性部材130Bの高さとは、発光素子120の上面120aの法線方向における、被覆部材110の上面110aから第1透光性部材130Bの上面130a(換言すれば、第2透光性部材140Bと第1透光性部材130Bとの間の界面)までの距離である。
(変形例)
図3は、発光装置の変形例を示す。図1に示す発光装置100Aと比較して、図3に示す発光装置100Cは、発光素子120の電極124に接続された配線層170を有している。
この例では、導電部材13の下面13b上と、被覆部材110の下面110b上とにまたがって配線層170が配置されている。配線層170は、発光素子120の電極124に電気的に接続され、発光素子120に電流を供給するための外部接続部として機能する。図1に示す発光装置100A、あるいは図2に示す発光装置100Bに配線層170を設けてもよい。
図3に例示する構成において、発光装置100Cは、透光性の接合部材180をさらに有している。接合部材180は、例えば透明な樹脂を含有する接着剤の硬化により形成される部材である。この例において、発光素子120は、接合部材180によって第2透光性部材140Aに固定されている。図3に示すように、接合部材180は、第2透光性部材140Aの下面140bと、発光素子120の上面120aとの間に位置する部分を有し得る。
(発光装置の製造方法の概略)
ここで、図4~図11を参照しながら、本開示の実施形態による発光装置の例示的な製造方法の概略を説明する。
まず、図4に示すように、支持体62を準備する。ここでは、リングフレームに貼り付けられた耐熱性の粘着シートを支持体62として用いる。
次に、支持体62上に未硬化または半硬化の状態の第1樹脂材料110rを付与する。ここでは、支持体62の上面62aにリング状のシム64を配置した後、シム64で囲まれた領域に第1樹脂材料110rを付与している。
次に、発光素子120を準備する。発光素子120の電極124は、パッド部12p上に導電部材13が配置された状態であってもよい。発光素子120の準備後、発光素子120の下面120bを支持体62に向けて、発光素子120を支持体62上に配置する。ここでは、支持体62上に複数の発光素子120を配置している。このとき、発光素子120を支持体62に向けて押しつけることにより、図5に示すように、電極124を第1樹脂材料110r内部に埋没させることができる。典型的には、電極124の下面が支持体62の上面62aに接するまで発光素子120を支持体62に向かって押し付ける。なお、第1樹脂材料110rの層の厚さは、シム64の厚さによって調整可能である。第1樹脂材料110rの層の厚さは、例えば、10μm以上90μm以下の範囲であり、電極124の厚さに応じて適宜調整され得る。
次に、第1樹脂材料110rを硬化させる。第1樹脂材料110rの硬化により、支持体62上に第1樹脂層110Lを形成できる。第1樹脂層110Lの形成後、図6に示すように、第1樹脂層110Lのうち発光素子120を除く領域に第2樹脂材料130rを付与する。第2樹脂材料130rとしては、波長変換材料も光拡散材も実質的に含有しない材料を用いる。
このとき、第1樹脂層110L上に付与された第2樹脂材料130rの表面が平坦化された際に第2樹脂材料130rの層の上面が発光素子120の上面120aと同じ高さとなるように第2樹脂材料130rの供給量を調整する。第2樹脂材料130rの層の上面の位置は、発光素子120の上面120aの位置に一致させられてもよいし、発光素子120の上面120aの位置よりも低くてもよい。その後、第2樹脂材料130rを硬化させる。なお、本明細書における「平坦化」とは、第2樹脂材料130rの上面の全体が平坦になることに限定されない。本明細書における「平坦化」は、第2樹脂材料130rの上面のうち、少なくとも、互いに隣接する2つの発光素子120に挟まれた領域の中央部が平坦であるような状態を指す。本明細書における「平坦化」には、互いに隣接する2つの発光素子120に挟まれた領域において、第2樹脂材料130rの上面のうち発光素子120に近い部分が発光素子120の側面120cに這い上がった状態にあることも含まれる。
第2樹脂材料130rの硬化により、図7に示すように、発光素子120の周囲に第2樹脂層130Lを形成できる。なお、発光素子120の上面120aの位置よりも高い位置まで第2樹脂材料130rを配置し、第2樹脂材料130rを硬化させてもよい。この場合、第2樹脂材料130rの硬化後に研削を実行することにより、発光素子120の上面120aと同一平面にある上面130aを有する第2樹脂層130Lを得られる。
次に、発光素子120の上面120aおよび第2樹脂層130Lの上面130aに第3樹脂材料を付与し、硬化させることにより、図8に示すように、複数の発光素子120を一括して覆う第3樹脂層140Lを形成する。第3樹脂材料は、波長変換材料を含有する。
その後、第4樹脂材料を第3樹脂層140Lの上面140aに付与し、第4樹脂材料を硬化させる。第4樹脂材料の硬化により、図9に示すように、第3樹脂層140L上に光反射性の第4樹脂層150Lを形成できる。第1樹脂材料110rと共通の材料を第4樹脂材料として用いることができる。
次に、支持体62およびシム64を除去し、図10に示すように、支持体62から分離された構造の上下を反転させて支持体66上に配置する。支持体66には、紫外線の照射によって粘着力の低下するUVテープを適用できる。支持体66は、リングフレーム68によって支持され得る。
必要に応じ、支持体66に支持された構造を、第1樹脂層110L側から例えば20μm~40μm程度研削する。この研削の工程により、例えば電極124の下面(電極124が導電部材13を含む場合にはその下面13b)を研削面から露出させることができる。
また、必要に応じ、第1樹脂層110L上に金属膜を形成し、金属膜のパターニングにより、第1樹脂層110L上に導電層を形成してもよい。例えば、第1樹脂層110L上に順にNi、RuおよびAuを堆積させ、第1樹脂層110L上の積層膜をパターニングしてもよい。あるいは、第1樹脂層110L上に順にTi、PtおよびAuを堆積させ、第1樹脂層110L上の積層膜をパターニングしてもよい。導電層の最表面がAu層であると、発光装置の実装時のはんだに対する濡れ性が向上する。導電層が、Ru層、Mo層、Ta層等の高融点の金属層を含んでいると、そのような層がはんだ中のSnの電極への拡散を抑制する拡散防止層として機能し得るので有益である。
その後、図11に示すように、互いに隣接する2つの発光素子120の間の位置で第1樹脂層110L、第2樹脂層130L、第3樹脂層140Lおよび第4樹脂層150Lを切断する。この個片化の工程により、第1樹脂層110Lおよび第4樹脂層150Lから被覆部材110および第1光反射性部材150をそれぞれ形成できる。
図6に示す、第2樹脂材料130rの付与の工程において、第2樹脂材料130rの層の上面の位置を発光素子120の上面120aの位置に一致させれば、第2樹脂層130Lおよび第3樹脂層140Lから第1透光性部材130Aおよび第2透光性部材140Aをそれぞれ形成でき、図1に示す発光装置100Aが得られる。第2樹脂材料130rの付与の工程において、第2樹脂材料130rの層の上面の位置を発光素子120の上面120aの位置よりも低くすれば、第2樹脂層130Lおよび第3樹脂層140Lから第1透光性部材130Bおよび第2透光性部材140Bをそれぞれ形成でき、図2に示す発光装置100Bが得られる。第1樹脂層110L上に導電層を形成してから個片化の工程を実行することにより、被覆部材110上に配線層170を有する発光装置(図3参照)を得られる。配線層170は、省略されてもよい。
なお、第1樹脂層110Lの形成後、透光性の接着剤により、透光性の樹脂層および光反射性の樹脂層を含む樹脂シート片を各発光素子120の上面120aに接合してもよい。透光性の接着剤の硬化後、各発光素子120の周囲に第2樹脂材料130rを配置し、第2樹脂材料130rを硬化させる。その後、個片化の工程を実行することにより、透光性の接着剤から接合部材180を形成して、図3に示す発光装置100Cを得ることができる。
(面状光源への応用例1)
次に、上述した発光装置100A~100Cの、光源としての応用例を説明する。以下では、発光装置100A~100Cのうち発光装置100Bを面状光源に適用した例を説明するが、発光装置100Bに代えて発光装置100Aまたは100Cを適用すること、および、面状光源が複数の光源を含む場合にそれら光源として発光装置100A、100Bおよび100Cを混在させることは、当然に可能である。
図12は、本開示のさらに他のある実施形態による面状光源の例示的な構成を示す。図12に示す面状光源300Aは、上面310aを有する導光板310Aと、複数の発光装置100Bとを有する。この例では、面状光源300Aは、さらに、導光板310Aの下方に位置する配線基板340を有している。なお、図12には、説明の便宜のために、互いに直交するX方向、Y方向およびZ方向を示す矢印があわせて図示されている。本開示の他の図面においてもこれらの方向を示す矢印を図示することがある。
面状光源300Aは、全体として板状である。面状光源300Aの発光面を構成する、導光板310Aの上面310aは、典型的には、矩形状を有する。ここでは、上述のX方向およびY方向は、導光板310Aの矩形状の互いに直交する辺の一方および他方にそれぞれ一致している。上面310aの矩形状の一辺の長さは、例えば20cm以上40cm以下の範囲である。
図12に例示する構成において、面状光源300Aは、各々が少なくとも1つの発光装置100Bを有する複数の発光領域200Aを含む。図12に模式的に示すように、面状光源300Aは、この例では、4行4列に配列された合計16個の発光領域200Aを含んでいる。面状光源に含まれる発光領域の数およびそれら発光領域の配置は、任意であり、図12に示す構成に限定されない。例えば、面状光源は、2以上の発光領域の一次元配列によって構成されていてもよい。単一の発光領域から面状光源が構成されることもあり得る。
図12に示すように、各発光領域200Aは、導光板310Aの上面310aに位置する開口10aをその一部に含む貫通孔10を有する。各発光領域200Aの発光装置100Bは、複数の貫通孔10のうち対応する1つの内部に位置する。この例では、発光領域200Aが4行4列に配置されていることに対応して、発光装置100BがX方向およびY方向に沿って配線基板340上に4行4列に配列されている。
図13は、図12に示す発光領域200Aの模式的な断面を示す。図13に示す断面は、面状光源300Aを導光板310Aの上面310aに垂直に切断したときの断面の一部に相当する。
発光領域200Aは、概略的には、導光板210Aと、光源(ここでは発光装置100B)と、配線基板240とを含む。導光板210Aは、上面210aと、上面210aとは反対側の下面210bとを有する。配線基板240は、導光板210Aの下面210b側に位置する。導光板210Aには、上面210aに位置する開口10aを含む貫通孔10が設けられている。導光板210Aは、図12に示す導光板310Aの一部であり、図13中の貫通孔10は、図12に示す複数の貫通孔10のうちの1つである。
ここでは、貫通孔10は、概ね円柱形状を有している。図13に示すように、貫通孔10は、開口10aに加えて、導光板210の下面210bに位置する開口10bと、開口10aと開口10bとの間に位置する側面10cとを含む。貫通孔の側面とは、貫通孔の形状を規定する、導光板の内側面である。貫通孔10の具体的な形状は、この例に限定されない。貫通孔10の形状は、角柱状、円錐台形状、逆円錐台形状、多角錐台形状等であってもよい。
発光装置100Bは、貫通孔10の内部に位置する。この例では、発光装置100Bは、第3透光性部材23によって覆われている。
図13に示す配線基板240は、図12に示す配線基板340の一部であり、1以上の配線層241と、樹脂等の絶縁部244とを含む。配線基板240は、上面240aと、上面240aとは反対側に位置する下面240bとを有する。ここでは、配線基板240の上面240aと、導光板210Aの下面210bとの間に介在された接着シート250により、導光板210Aが配線基板240に接合されている。発光装置100B中の発光素子120は、配線基板240の配線層241に電気的に接続される。
本実施形態では、各発光領域の光源として、発光装置100A、発光装置100Bまたは発光装置100Cを用いることができる。上述したように、発光装置100A~100Cでは、波長変換材料を実質的に含有しない第1透光性部材130Aまたは130Bを発光素子120の側面120c上に配置することにより、波長変換材料によって散乱された後に発光素子に吸収されてしまう光の割合を低下させている。また、第1透光性部材130A、130Bが波長変換材料を実質的に含有しないことにより、第1透光性部材の内部を進行する光の散乱が低減される結果、発光装置の側方に出射する光をより遠方まで伝播させ得る。そのため、導光板との組み合わせによる応用において、発光領域のうち発光装置から離れた部分に、より多くの光を到達させ得る。発光装置100A~100Cの構成によれば、特に、波長変換されていない成分(例えば青色光)を多く含む光をより遠方まで伝播させることができる。各発光領域の発光面のうち相対的に暗くなりやすい領域の輝度が向上する結果、導光板の厚さの増大を抑制しながら、輝度ムラをより効果的に抑制することが可能になる。
以下、発光領域200A中の各部材の詳細を説明する。
[導光板210A]
導光板210Aは、アクリル、ポリカーボネート、環状ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタラート、ポリエステル等の熱可塑性樹脂、または、エポキシ、シリコーン等の熱硬化性樹脂で構成される概ね板状の部材であり、透光性を有する。導光板210Aは、光源(ここでは発光装置100B)からの光をその内部に伝播させて上面210aから出射させる機能を有する。導光板210Aの上面210aは、典型的には、導光板310の上面310aと同様に矩形状を有する。本実施形態において、複数の導光板210Aの上面210aの集合は、面状光源300Aの発光面を構成する。
図1から理解されるように、本開示の実施形態による発光装置の平面視における形状は、典型的には、矩形状である。この場合、発光装置(例えば発光装置100B)は、その矩形状の一辺が導光板210Aの矩形状の一辺と平行となるように貫通孔10内に配置されてもよいし、導光板210Aの矩形状の一辺に対して傾斜するように貫通孔10内に配置されてもよい。例えば、発光装置100Bは、平面視においてその矩形状が導光板210Aの矩形状に対して45°傾けられて貫通孔10内に配置され得る。いずれの配置においても、導光板210Aの貫通孔の中心は、発光装置100Bの光軸に概ね一致させられる。
図13に例示するように、導光板210Aは、1以上の区画溝210gを有し得る。区画溝210gは、例えば、面状光源300Aにおいて、互いに隣接する2つの発光領域200Aの境界に設けられ、平面視において各発光領域200Aの発光装置100Bを取り囲む配置を有する。導光板210Aに区画溝210gを設けることにより、例えばローカルディミング駆動下において、互いに隣接する2つの発光領域200Aの間におけるコントラスト比(発光装置100Bが点灯させられた発光領域200Aと、その発光領域200Aに隣接し、かつ発光装置100Bが消灯させられた発光領域200Aとの間における輝度変化の急峻さ)を有利に向上させ得る。
この例では、各区画溝210gは、導光板210Aの上面210aに位置する開口を含み下面210bにまで達している。区画溝210gの深さは、例えば、導光板210Aの厚さの例えば20%以上100%以下の範囲である。なお、図13に示す例では、区画溝210gは、接着シート250をも貫通して、後述の光反射性シート255まで達している。この意味で、区画溝210gは、導光板の厚さよりも大きな深さを有することもあるといってよい。区画溝210gの形状として、導光板210Aの上面210aに開口を有しておらず、かつ、下面210bに開口しているような形状も採用し得る。
区画溝210gの形状を規定する内側面210cは、断面視において、導光板210Aの上面210aに垂直であってもよいし、上面210aに対して傾いていてもよい。区画溝210gの内側面210cは、断面視において段差を有していてもよい。
図14は、面状光源300Aの導光板310Aにおける区画溝210gの配置の一例を示す。図14に例示する構成において、複数の区画溝210gのそれぞれは、二次元に配列された発光領域200Aのうち互いに隣接する2つの間、または、導光板310Aの外縁に沿ってX方向またはY方向に直線状に延びている。すなわち、この例では、区画溝210gは、互いに隣接する2つの発光領域200Aの境界に位置する複数の溝を含み、複数の区画溝210gの集合は、導光板310Aに設けられた格子状の溝構造を形成している。各区画溝210gの上面視における幅は、例えば220μm程度である。なお、導光板310Aの外縁に位置する区画溝210gは、省略されることがあり得る。
[区画部材21]
再び図13を参照する。図13に示す例では、区画溝210gの内部に光反射性の区画部材21が位置している。区画部材21は、例えば、母材としての樹脂と、光反射性のフィラーとを含有する樹脂材料で構成される。区画部材21の材料としては、第1光反射性部材150または被覆部材110と同様の材料を用い得る。区画部材21は、白色の樹脂層であり得る。
区画部材21の材料は、樹脂を母材とする材料に限定されない。区画部材21は、金属膜(Ag膜、Al膜等)、誘電体多層膜等の反射膜であってもよい。なお、区画部材21は、その一部が導光板210Aの上面210aおよび/または下面210bを覆う形状を有していてもよい。
[第3透光性部材23]
図13に例示する構成において、発光領域200Aは、導光板210Aの貫通孔10の内部に配置された第3透光性部材23をさらに有する。この例では、開口10aおよび10bと、側面10cとによって規定される空間のうち発光装置100Bを除く部分に第3透光性部材23が配置されている。
第3透光性部材23の上面23aは、第3透光性部材23の表面のうち導光板210Aの上面210a側に位置する面である。第3透光性部材23の上面23aは、導光板210Aの上面210aに対して盛り上がった形状、あるいは、導光板210Aの上面210aの位置から窪んだ形状であってもよい。
第3透光性部材23の材料には、樹脂を母材として含む材料を適用できる。第3透光性部材23の母材の典型例は、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂である。発光装置100Bからの光を導光板210Aの内部に効率的に導入する観点からは、第3透光性部材23が導光板210Aの材料と同等かあるいは導光板210Aの材料よりも高い屈折率を有していると有利である。
第3透光性部材23には波長変換材料を含有させることができる。また、波長変換材料に代えて、あるいは、波長変換材料に加えて、第3透光性部材23に光拡散材を含有させることもできる。本開示の実施形態による発光装置は、蛍光体等を含有する部材で発光素子の上面に加えて側面も覆った構成と比較して、波長変換されていない光の割合が高い。そのため、第3透光性部材23が波長変換材料を含有する場合であっても、第3透光性部材23の上面23aから出射する光の色温度の意図しない低下(例えば、白色光が黄色みを帯びること)を抑制し得る。
また、配線基板240に導光板210Aを接合し、配線基板240上であって導光板210Aの貫通孔10内部に発光装置を実装後に、発光装置からの光の色度が所期の色度からずれていることが判明することがある。そのような場合であっても、第3透光性部材23に波長変換材料を含有させることにより、発光装置からの光(例えば、青色光)によって第3透光性部材23中の波長変換材料を励起させ、波長変換された光を得ることができるので、発光装置を点灯させたときの第3透光性部材23の上面23aの色度を複数の発光領域200Aの間で揃えることができる。発光装置の配線基板240への実装後に事後的に色補正が可能になるので、所期の色度からのずれが発見された発光装置自体を取り換えることなく、面状光源300Aの歩留まりを向上させ得る。
[第2光反射性部材22]
図13に示す例では、発光領域200Aは、第3透光性部材23の上面23a上に配置された第2光反射性部材22を有している。第2光反射性部材22には、第1光反射性部材150または被覆部材110と同様の材料を用いることができる。
各発光領域200Aの第2光反射性部材22は、導光板210Aの上面210a側において貫通孔10を覆う。第2光反射性部材22を発光素子120の上方に配置することにより、発光素子120から上方に向けて出射された光の少なくとも一部を第2光反射性部材22で反射させることができる。したがって、発光領域200Aの発光面のうち発光素子120から離れた位置にある領域と比較して、発光素子120の直上に位置する領域の輝度が極端に高くなることを抑制し得る。
第2光反射性部材22は、発光領域200Aの発光面のうち、第3透光性部材23の上面23a上に選択的に配置されてもよいし、その一部が導光板210Aの上面210a上に配置されてもよい。第2光反射性部材22の平面視における形状は、典型的には、貫通孔10の開口10aの形状に相似である。
[配線基板240]
配線基板240は、導光板210Aの下面210b側に位置し、導光板210Aを支持する。換言すれば、導光板210Aは、配線基板240上に配置されている。図13に示す配線基板240は、図12に示す配線基板340の一部であり、典型的には、1以上の配線層と、樹脂等の絶縁部とを含む。ここでは、配線基板240は、配線層241と、絶縁部244と、ビア60とを有している。配線基板240の例は、フレキシブルプリント基板(FPC)である。配線基板240は、両面プリント基板であってもよいし、片面プリント基板であってもよい。
配線基板240の配線層241の大部分は、絶縁部244内に配置されている。図13に例示する構成において、配線層241は、配線基板240の上面240a側に位置する第1配線層241aおよび配線基板240の下面240b側に位置する第2配線層241bを含む。第1配線層241aおよび第2配線層241bは、銅等の金属で構成され、配線基板240内部において、ビア(図13において不図示)により互いに電気的に接続される。
ビア60は、配線基板240の上面240aから下面240bまでを貫通して設けられており、発光素子120の電極124と配線層241の第2配線層241bとを電気的に接続する。この例では、ビア60のうち配線基板240の下面240b側に表れた部分は、絶縁性の保護部材245によって覆われている。保護部材245は、例えば樹脂で構成される。
図13に例示する構成において、絶縁部244は、第1配線層241aおよび第2配線層241bを支持するシート状の絶縁基材244sと、配線基板240の上面240a側において第1配線層241aを覆う第1被覆層244tと、配線基板240の下面240b側において第2配線層241bを覆う第2被覆層244uと、上述の保護部材245とを含む。
[接着シート250]
接着シート250としては、接着剤の層を有する公知の樹脂シートを用いることができる。例えば、シート状の光学用透明粘着剤(OCA)を接着シート250に適用できる。
接着シート250は、例えば光反射性のフィラーを含有することにより、光反射性を有していてもよい。接着シート250が光反射性を有することにより、発光装置100Bから導光板210Aに導入されて導光板210Aの下面210bに向かう光を接着シート250により導光板210Aの上面210aに向けて反射させることができ、光の取出し効率が向上する。
[光反射性シート255]
図13に例示する構成において、発光領域200Aは、光反射性シート255をさらに有している。この例において、光反射性シート255は、上述の接着シート250と、配線基板240上に位置する、後述の接着シート270との間に位置している。
光反射性シート255は、例えば白色の部材であり、導光板210A内部において配線基板240側に向かって進行する光を導光板の上面210aに向けて反射させることにより、光の取出し効率を向上させる。光反射性シート255の材料としては、光拡散材として光反射性のフィラーを含有する樹脂材料を適用できる。光反射性シート255は、例えば、ポリエチレンテレフタラートを母材として含む樹脂シートであり得る。光拡散材としては、例えば二酸化チタンの粒子を用いることができる。母材中に光拡散材を含有する材料で光反射性シート255を構成することに代えて、多数の気泡を含む白色のポリエチレンテレフタラートのシートを光反射性シート255として用いてもよい。
[接着シート270]
接着シート270は、配線基板240と光反射性シート255との間に配置され、光反射性シート255を配線基板240の上面240aに固定する。接着シート270は、例えば、アクリル等の樹脂材料で構成される接着層であり得る。ボンディングシート等の、接着剤の層を有する公知の樹脂シートを接着シート270として用いてもよい。上述の接着シート250と同様に、接着シート270は、光反射性を有していてもよい。
(面状光源への応用例2)
図15は、面状光源の他の例示的な構成を示す。図15に示す面状光源300Bは、上面310aを有する導光板310Bと、複数の発光装置100Bとを含む。この例では、面状光源300Bは、導光板310Bの上面310aとは反対側に位置する概ね層状の光反射性部材360をさらに含んでいる。図15に例示する構成において、面状光源300Bは、16個の発光領域200Bの4行4列の配列から構成されている。
図16は、図15に示す発光領域200Bの模式的な断面を示す。発光領域200Bは、図13に示す発光領域200Aと比較して、貫通孔10が設けられた導光板210Aに代えて、上面210aに第1凹部31を有する導光板210Bを含む。導光板210Bの材料には、上述の導光板210Aと同様の材料を適用できる。
図16に例示する構成において、発光領域200Bは、導光板210Bに加えて、発光装置100Bと、第3光反射性部材50と、第4光反射性部材260とを有する。導光板210Bは、図15に示す導光板310Bの一部であり、第4光反射性部材260は、図15に示す光反射性部材360の一部である。以下、発光領域200Bの各構成要素をより詳細に説明する。
[導光板210B]
導光板210Bは、上面210aの概ね中央部に第1凹部31を有する。この例では、第1凹部31は、上面210aに位置する第1開口31aと、導光板210Bの上面210aに概ね平行な第1底面31bと、上面210aに対して傾斜している第1側面31cとを有している。第1凹部31の第1側面31cは、第1開口31aと第1底面31bとの間に位置する。
第1凹部31の第1側面31cは、光源(ここでは発光装置100B)から出射されて導光板210Bに導入された光に対して反射面として機能する。第1凹部31の第1側面31cにおける反射により、発光素子120から出射された光を導光板210B内部に効果的に拡散させることができる。導光板210Bの第1凹部31は、光拡散構造として機能する。導光板210Bにこのような光拡散構造としての第1凹部31を設けることにより、上面210aのうち発光装置100Bの直上以外の領域における輝度を向上させることができる。すなわち、発光領域200Bの発光面における輝度ムラを抑制することができる。
図15および図16から理解されるように、ここでは、第1凹部31は、逆円錘台形状を有している。しかしながら、第1凹部31の形状は、この例に限定されず、逆角錐台状、逆円錐状または逆角錐状等の他の形状であってもよい。平面視における第1開口31aの形状および第1底面31bの形状は、正円に限定されず、楕円等であってもよい。また、断面視における第1側面31cの形状は、直線状であってもよいし、曲線状であってもよい。断面視における第1側面31cの形状は、段差および/または屈曲を含むような形状であってもよい。
図16に示すように、導光板210Bは、下面210b側に第2凹部32を有する。第2凹部32は、例えば四角錐台状の形状を有し、第1凹部31の第1底面31bに対向する第2底面32bを有する。ここで、第2凹部32の第2底面32bは、導光板210Bの下面210bを上に向けたときの第2凹部32の底に位置する面を指す。
第2凹部32の平面視における形状が矩形状である場合、第2凹部32は、その矩形状の一辺が導光板210Bの矩形状の一辺と平行となるように導光板210Bの下面210bに設けられてもよい。あるいは、第2凹部32は、その矩形状の外形の一辺が導光板210Bの矩形状の辺に対して傾斜するように下面210bに設けられてもよい。例えば、第2凹部32の開口の矩形状の一辺が導光板210Bの矩形状の対角線と概ね平行となるように第2凹部32を導光板210Bに形成してもよい。第2凹部32の形状として、円錘台状、円柱状または角柱状等の他の形状を採用することも可能である。
図16に例示する構成において、導光板210Bの下面210bは、導光板210Bの外縁に近づくに従って上面210aに近づくような形状を有している。換言すれば、この例では、導光板210Bは、外縁に近づくに従って厚さが減少するような形状を有している。したがって、ここでは、導光板210Bの下面210bは、発光装置100Bを取り囲むように設けられた傾斜面210sを含む。
図16中に実線の矢印Ryで模式的に示すように、傾斜面210sが反射面として機能することにより、導光板210Bの面内に拡散された光を導光板210Bの上面210aのうち発光装置100Bから離れた領域から取り出しやすくなる。すなわち、導光板210Bの下面210bの一部を傾斜面210sとすることにより、相対的に暗くなりやすい、上面210aのうち発光装置100Bから離れた領域の輝度を向上させることが可能になり、発光面における輝度ムラを抑制し得る。
傾斜面210sの断面視における形状は、図16に示すような曲線状であってもよいし、直線状であってもよい。傾斜面210sの断面視における形状は、これらに限定されず、段差、屈曲等を含んでいてもよい。
[接合部材40]
本実施形態において、発光装置100Bは、第2凹部32の内部に位置する。発光装置100Bは、第2凹部32の内部のうち発光装置100Bを除く部分を満たす接合部材40により、第2凹部32内に配置される。接合部材40は、第2凹部32の第2底面32bと発光装置100Bの上面との間に位置する部分を有していてもよい。図16に示すように、接合部材40の少なくとも一部は、第2凹部32の内部に位置する。
接合部材40の材料には、例えば、透明な樹脂を母材として含む樹脂材料を適用できる。接合部材40は、典型的には、導光板210Bの屈折率よりも低い屈折率を有する。接合部材40は、例えば母材とは異なる屈折率を有する材料を含有することにより、光拡散機能を有していてもよい。図16に示すように、接合部材40が、導光板210Bの下面210bよりも上面210aとは反対側に盛り上がった部分を有していてもかまわない。
[第3光反射性部材50]
第3光反射性部材50には、上述の第2光反射性部材22、第1光反射性部材150等と同様の材料を用いることができる。第3光反射性部材50は、第1凹部31の内部に位置し、ここでは、第1側面31cおよび第1底面31bによって規定される空間の一部を占めている。
発光素子120の上方に第3光反射性部材50を配置することにより、導光板210Bの中央付近で導光板210Aの上面210aに向かって進行する光を第3光反射性部材50で反射させることができる。すなわち、発光装置100Bから出射された光を導光板210Bの面内でより効果的に拡散させ得る。また、導光板210Bの上面210aのうち発光素子120の直上の領域の輝度が局所的に極端に高くなることを抑制することができる。
[第4光反射性部材260]
第4光反射性部材260は、導光板210Bの下面210b側に位置し、導光板210Bの下面210bと、第2凹部32内に配置される接合部材40とを覆う。第4光反射性部材260は、第3光反射性部材50と同様の、光反射性の樹脂材料で構成される。
導光板210Bの下面210b側に第4光反射性部材260を配置することにより、導光板210B内において下面210bに向かう光を導光板210Bと第4光反射性部材260との界面で上面210aに向けて反射させることができる。したがって、導光板210Bの上面210aからより効率的に光を取り出すことが可能になる。特に、ここでは、第4光反射性部材260は、導光板210Bの下面210bに加えて接合部材40をも覆っている。接合部材40を第4光反射性部材260で覆うことにより、接合部材40からの導光板210Bの下面210b側への光の漏れを抑制できる。
導光板210Bの下面210bを第4光反射性部材260で覆うことにより、導光板210Bの下面210bからの光の漏れを抑制しながら、導光板210Bと第4光反射性部材260との界面で効果的に光を反射させ得る。また、導光板210Bの補強の効果も得られる。第4光反射性部材260の下面260b上に、発光装置100Bに電気的に接続される配線層を配置してもよい。必要に応じ、第4光反射性部材260の下面260b側に配線基板を配置してもよい。