JP7580207B2 - 柱梁架構 - Google Patents

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本発明は、柱梁架構に関する。
平屋の工場等の大スパン構造の建物においては、ラーメン構造とすることが多い(例えば、特許文献1、2を参照)。
特開2020-37774号公報 特開2019-196637号公報
しかし、鉄骨造の柱と鉄骨造の梁によるラーメン構造とする場合、柱に梁を剛接合するための鉄骨加工に手間が掛かってしまう。
また、鉄筋コンクリート造の柱と鉄骨造の梁によるラーメン構造とする場合、梁を柱に埋め込んで柱に梁を剛接合する方法は、2方向の梁同士を接合する必要があり、さらに、これらの梁を柱のコンクリート中に埋め込む施工手間が掛かってしまう。また、柱の柱頭部の上面に設けられたトッププレートの上に梁端部を載せて、トッププレートに梁端部を溶接接合する方法は、梁端部がピン接合となるので大スパンの梁には適さない。
本発明は、上記の事実を考慮し、柱と梁の接合構造を簡略化して柱梁架構の施工性を向上させることを目的とする。
請求項1に記載の柱梁架構は、支持構造体上に立設された柱と、前記柱の頭部に架け渡されて接合され、一方向へ配置された第1鉄骨梁と、前記第1鉄骨梁と交差するように前記第1鉄骨梁の上面に架け渡されて接合された第2鉄骨梁と、を有する。
請求項1に係る柱梁架構によれば、一方向へ配置された第1鉄骨梁が、支持構造体上に立設された柱の頭部に架け渡されて接合されている。
これにより、柱と第1鉄骨梁の接合構造を、第1鉄骨梁を柱の頭部上に載置して接合するだけの構造にして簡略化することができるので、接合構造を構成するために柱や第1鉄骨梁に施す加工の手間を低減することができ、また、柱梁架構の施工性を向上させることができる。
また、第1鉄骨梁は、鉛直荷重に対して柱に剛接合されているように働くので、柱に梁がピン接合されている接合構造と比較して、大きなスパンの梁を構成することができる。
さらに、従来のような、柱から張り出して設けられた梁ブラケットに鉄骨梁が接合される継手構造では、梁ブラケットの長さで継手位置が決まってしまうが、本柱梁架構では、第1鉄骨梁の継手位置を応力の小さい位置とすることができる。これにより、第1鉄骨梁の継手構造を簡略化したり、第1鉄骨梁のスパン中間部断面を大きくサイズダウンしたりすることができる。
また、請求項1に係る柱梁架構によれば、第2鉄骨梁が、第1鉄骨梁と交差するようにして第1鉄骨梁の上面に架け渡されて接合されている。
これにより、第1鉄骨梁と第2鉄骨梁の接合構造を、第2鉄骨梁を第1鉄骨梁の上面に載置して接合するだけの構造にして簡略化することができるので、接合構造を構成するために第1鉄骨梁や第2鉄骨梁に施す鉄骨加工の手間を低減することができ、また、柱梁架構の施工性を向上させることができる。
また、第2鉄骨梁は、第1鉄骨梁上を跨るようにして連続して配置されるので、第1鉄骨梁に剛接合されているように働く。これにより、第2鉄骨梁の断面を小さくすることができ、鉄骨数量を低減することができる。
さらに、請求項1に係る柱梁架構によれば、柱の頭部に第1鉄骨梁を載せて接合し、第1鉄骨梁の上面に第2鉄骨梁を載せて接合するようにして、柱、第1鉄骨梁、第2鉄骨梁をこの順に重ねたレイヤー構造を構成している。
これにより、柱梁架構の施工効率を向上させ、施工の短工期化や省人化を図ることができる。
請求項2に記載の柱梁架構は、請求項1に記載の柱梁架構において、前記柱は、プレキャストコンクリート造である。
請求項2に係る柱梁架構によれば、柱は、プレキャストコンクリート造である。
これにより、施工現場での柱の施工手間を低減することができるので、柱梁架構の施工性をより向上させることができる。
請求項3に記載の柱梁架構は、請求項1又は請求項2に記載の柱梁架構において、前記第1鉄骨梁は、梁端部材と、前記梁端部材よりも梁成の小さい梁中間部材と、を備えている。
請求項3に係る柱梁架構によれば、第1鉄骨梁は、梁端部材と、梁端部材よりも梁成の小さい梁中間部材と、を備えている。
これにより、第1鉄骨梁を少ない鉄骨数量で構成することができる。
以上説明したように、本発明に係る柱梁架構によれば、柱と梁の接合構造を簡略化することにより柱梁架構の施工性を向上させることができる。
一実施形態に係る柱梁架構が適用された建物を示す斜視図である。 一実施形態に係る柱梁架構が適用された建物を示す側面図である。 図2に示される柱と大梁との接合構造を示す正面図である。 図3の4-4線断面図である。 図2に示される柱と大梁との接合構造を示す側面図である。 図2に示される大梁の梁端部材と梁中間部材との継手構造を示す側面図である。 従来の梁フランジと小梁との継手構造を示す正面図である。 図1に示される小梁同士の継手構造を示す正面図である。
以下、図面を参照しながら、一実施形態に係る柱梁架構について説明する。
(柱梁架構)
図1には、本実施形態に係る柱梁架構10が適用された建物12が示されている。なお、各図に示される矢印Xは、建物12の梁間方向(以下、「梁間方向X」とする)を示し、矢印Yは、平面視にて矢印Xと直交する建物12の桁行方向(以下、「桁行方向Y」とする)を示している。
図1に示されるように、建物12は、平屋の大スパン構造の工場であり、直接基礎を構成する支持構造体としてのマットスラブ14の上に建てられている。図2に示されるように、マットスラブ14は、支持地盤16の上に形成された表層地盤18の上に設けられている。
図1及び図2に示されるように、柱梁架構10は、柱20と、第1鉄骨梁としての大梁22と、第2鉄骨梁としての小梁24と、を有して構成されている。大梁22及び小梁24は、H形鋼により構成されている。
柱20は、プレキャストコンクリート造であり、支持地盤16の上に設けられたラブルコンクリート26の上に打設されて形成されたマットスラブ14の上に立設されている。柱20は、建物12に生じる地震力(水平力)を片持ち柱として負担する剛強な部材により構成されている。
図1に示されるように、大梁22は、全てが一方向としての梁間方向Xへ配置され、桁行方向Yに対して所定の間隔をあけて複数並行配置されている。
図3、図4及び図5に示されるように、大梁22は、柱20の頭部としての柱頭部28の上面に載置されている。また、大梁22の下フランジ32の両外側に下フランジ32と一体に設けられたベースプレート34を、柱頭部28に設けられ柱頭部28の上面から上方へ突出したアンカーボルト30によりボルト固定することによって、大梁22は柱20の柱頭部28に接合されている。これにより、大梁22は、柱20の柱頭部28の上を跨るように連続して配置され、柱20の柱頭部28に架け渡されて接合されている。
図2及び図6に示すように、大梁22は、梁端部材36と、梁端部材36よりも梁成の小さい梁中間部材38と、を備えている。梁端部材36及び梁中間部材38は、H形鋼により構成されている。
図6に示すように、梁端部材36と梁中間部材38とは、継手部40でスプライスプレート42、44によりボルト接合されている。この継手部40の継手位置は、大梁22に生じる応力の小さい位置に設定されている。
図1に示されるように、小梁24は、全てが桁行方向Yへ配置され、梁間方向Xに対して所定の間隔をあけて複数並行配置されている。すなわち、小梁24は、大梁22と直角に交差するように配置されている。
図3及び図5に示されるように、小梁24は、大梁22の上面に載置されている。また、大梁22の上フランジ78に小梁24の下フランジ80をボルト46によりボルト接合することによって、小梁24は大梁22に接合されている。
これにより、小梁24は、大梁22上を跨るようにして連続して配置され、大梁22の上面に架け渡されて接合されている。
図8に示すように、小梁24同士は、継手部48でスプライスプレート50、52によりボルト接合されている。この継手部48の継手位置は、小梁24に生じる応力の小さい位置に設定されている。これにより、継手部48は、小梁24のウェブ82と下フランジ80のみをスプライスプレート50、52によりボルト接合する形式となっている。
図8に示すように、小梁24の上には、折板屋根84が設けられている。折板屋根84は、小梁24の上に設置されたタイトフレーム54と、このタイトフレーム54の上に取り付けられた屋根材としての鋼製の折板56と、を有して構成されている。図1及び図2には、説明の都合上、折板屋根84が省略されている。
そして、これまで説明したように、柱梁架構10は、柱20の柱頭部28に大梁22を載せて接合し、大梁22の上面に小梁24を載せて接合するようにして、柱20、大梁22、小梁24をこの順に重ねたレイヤー構造を構成している(図2を参照)。
(柱梁架構の施工方法)
次に、本実施形態に係る柱梁架構の施工方法の一例について説明する(図2、図5及び図8を参照)。
先ず、マットスラブ14上に柱20を立設する。
次に、柱20の柱頭部28の上面に大梁22を載せて配置し、柱20の柱頭部28に大梁22を架け渡す。
次に、柱20の柱頭部28に大梁22をアンカーボルト30により接合する。
次に、大梁22の上面に小梁24を載せて配置し、大梁22の上面に小梁24を架け渡す。
次に、大梁22に小梁24をボルト46により接合する。
次に、小梁24上にタイトフレーム54を設置し、このタイトフレーム54上に折板56を取り付けて折板屋根84を形成する。
(効果)
次に、本実施形態の効果について説明する。
図1及び図2に示されるように、本実施形態の柱梁架構10によれば、一方向へ配置された大梁22が、マットスラブ14上に立設された柱20の柱頭部28に架け渡されて接合されている。
これにより、柱20と大梁22の接合構造を、大梁22を柱20の柱頭部28上に載置して接合するだけの構造にして簡略化することができるので、接合構造を構成するために柱20や大梁22に施す加工の手間を低減することができ、また、柱梁架構10の施工性を向上させることができる。
また、大梁22は、鉛直荷重に対して柱20に剛接合されているようにして働くので、柱に梁がピン接合されている接合構造と比較して、大きなスパンの梁を構成することができる。
さらに、従来のような、柱から張り出して設けられた梁ブラケットに鉄骨梁が接合される継手構造では、梁ブラケットの長さで継手位置が決まってしまう。例えば、運搬上の制約により、柱に設けられる梁ブラケットを短くしなければならない場合、梁ブラケットに鉄骨梁を接合する継手位置を、大きな応力が発生する位置にする必要がある。そのため、梁ブラケットと鉄骨梁とで断面サイズを切り分ける梁においても、梁の断面サイズを大きく落とすことができずに、鉄骨数量が多くなってしまう。
これに対して本実施形態の柱梁架構10では、図2及び図6に示すように、大梁22の継手部40の位置を応力の小さい位置とすることができる。これにより、大梁22の継手構造を簡略化してボルト本数を低減したり、大梁22のスパン中間部断面を大きくサイズダウンしたりすることができる。
また、図1及び図2に示すように、本実施形態の柱梁架構10によれば、小梁24が、大梁22と交差するようにして大梁22の上面に架け渡されて接合されている。
これにより、大梁22と小梁24の接合構造を、小梁24を大梁22の上面に載置して接合するだけの構造にして簡略化することができるので、接合構造を構成するために大梁22や小梁24に施す鉄骨加工の手間を低減することができ、また、柱梁架構10の施工性を向上させることができる。
また、小梁24は、大梁22上を跨るようにして連続して配置されるので、大梁22に剛接合されているようにして働く。これにより、小梁24の断面を小さくすることができ、鉄骨数量を低減することができる。また、大梁に突き合わせ溶接で小梁を接合する接合構造と比較して、大梁22や小梁24に施す加工手間を低減することができる。
図7に示すように、従来の剛接合小梁の継手構造では、継手部64において、大梁58のウェブ88に剛接合された梁フランジ60の端部を、スプライスプレート66、68により小梁62に接合している。また、梁フランジ60及び小梁62の上フランジ上面から上方へ突出するスプライスプレート66、ボルト及びナットの分を嵩上げする嵩上げ材74を、梁フランジ60及び小梁62の上フランジ上に設けるとともに、継手部64上にカバー材76を設け、この嵩上げ材74及びカバー材76の上にタイトフレーム70を設置し、このタイトフレーム70の上に折板72を取り付けて折板屋根86を構成している。すなわち、梁フランジ60及び小梁62の上フランジ上面から上方へ突出するスプライスプレート66、ボルト及びナットにタイトフレーム70が干渉しないように、嵩上げ材74やカバー材76のような別部材が必要になってしまう。
これに対して、本実施形態の柱梁架構10では、図8に示すように、小梁24同士が接合される継手部48の継手位置は、小梁24に生じる応力の小さい位置に設定されて、継手部48は、小梁24のウェブ82と下フランジ80のみをスプライスプレート50、52によりボルト接合する形式となっている。これにより、継手部48(小梁24)の上面がフラットとなるため、嵩上げ処置を施さずに、タイトフレーム54を小梁24の上フランジ上面にそのまま取付けることができる。
さらに、本実施形態の柱梁架構10によれば、柱20の柱頭部28に大梁22を載せて接合し、大梁22の上面に小梁24を載せて接合するようにして、柱20、大梁22、小梁24をこの順に重ねたレイヤー構造を構成している。これにより、柱梁架構10の施工効率を向上させ、施工の短工期化や省人化を図ることができる。
また、図2に示すように、本実施形態の柱梁架構10によれば、柱20は、プレキャストコンクリート造である。これにより、施工現場での柱20の施工手間を低減することができるので、柱梁架構10の施工性をより向上させることができる。
さらに、図2及び図6に示すように、本実施形態の柱梁架構10によれば、大梁22は、梁端部材36と、梁端部材36よりも梁成の小さい梁中間部材38と、を備えている。これにより、大梁22を少ない鉄骨数量で構成することができる。
(変形例)
次に、上記実施形態の変形例について説明する。
上記実施形態では、図2に示すように、大梁22及び小梁24をH形鋼により構成した例を示したが、大梁22及び小梁24は、鉄骨造であればよい。例えば、大梁22及び小梁24を溝形鋼により構成してもよい。
また、上記実施形態では、図2に示すように、柱20をプレキャストコンクリート造とした例を示したが、他の構造の柱であってもよい。例えば、柱20を現場打ち鉄筋コンクリート造や鉄骨造の柱としてもよい。
さらに、上記実施形態では、図3に示すように、柱20に大梁22をアンカーボルト30により接合した例を示したが、他の接合方法で接合してもよい。例えば、柱20に大梁22をボルト接合により接合してもよい。
また、上記実施形態では、図1に示すように、平屋の建物12に本発明の柱梁架構10を適用した例を示したが、複数階の建物の屋上部に本発明の柱梁架構10を適用するようにしてもよい。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に限定されるものでなく、一実施形態及び各種の変形例を適宜組み合わせて用いても良いし、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
10 柱梁架構
14 マットスラブ(支持構造体)
20 柱
22 大梁(第1鉄骨梁)
24 小梁(第2鉄骨梁)
28 柱頭部(頭部)
36 梁端部材
38 梁中間部材

Claims (2)

  1. 支持構造体上に立設され、プレキャストコンクリート造の柱と、
    下フランジと、前記下フランジの外側の端部に前記下フランジと同一面となるように一体に接合されたベースプレートとを備え、前記柱の頭部に前記ベースプレートを介して傾斜した状態で架け渡されて接合され、一方向へ配置された第1鉄骨梁と、
    前記第1鉄骨梁と交差するように前記第1鉄骨梁の上フランジに架け渡されて接合された第2鉄骨梁と、
    を有する柱梁架構。
  2. 前記第1鉄骨梁は、梁端部材と、前記梁端部材とボルト接合され前記梁端部材よりも梁成の小さい梁中間部材と、を備えている、
    請求項1に記載の柱梁架構。
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