JP7583706B2 - 半導体装置の製造方法及び積層体 - Google Patents
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Description
1枚のウエハからのチップの取り数を増やす等の目的で、SDBG(Stealth Dicing Before Grinding)と称される方法も提案されている。SDBGとは、ウエハに対して透過性を有する波長のレーザーの集光点をウエハ内部に位置付けて、分割予定ラインに沿ってレーザーをウエハに照射して、ウエハ内部に多光子吸収による改質層を形成した後、ウエハの裏面側を研削してウエハを薄くするとともに、改質層を分割起点にしてウエハを個々の半導体チップに分割する加工方法である。
SDBGのように、分割されたウエハにおけるチップ間の隙間が非常に小さくなる加工方法を用いると、個片化された半導体チップに欠けや割れを生じることがある。このため、例えば、特許文献1では、ウエハ表面の分割予定ラインの各交差点に金属膜等からなる欠け防止層を設けることが提案されている。
すなわち、本発明は、以下の[1]~[6]を提供するものである。
[1]平面形状が矩形状の半導体装置の製造方法であって、
マトリクス状に並んでいる複数の矩形状の個片化予定領域を含むウエハの表面に、前記個片化予定領域の短辺方向に沿って粘着シートを貼付し、
前記粘着シートが貼付されたウエハの裏面を研削するととともに、前記個片化予定領域を画定する分割予定線に沿って前記ウエハを分割する、半導体装置の製造方法。
[2]前記ウエハの表面に前記粘着シートを貼付した後、前記分割予定線に対応する平面位置における前記ウエハの内部に、分割の起点となる改質部を形成し、
前記粘着シートが貼付された前記ウエハの裏面を研削し、前記分割予定線に沿って前記ウエハを分割する、上記[1]に記載の半導体装置の製造方法。
[3]前記個片化予定領域の、長辺方向の長さ/短辺方向の長さ、で表されるアスペクト比が、1.05以上である、上記[1]又は[2]に記載の半導体装置の製造方法。
[4]前記個片化予定領域は、長辺方向の長さが5~50mmであり、短辺方向の長さが2~20mmである、上記[1]~[3]のいずれか一つに記載の半導体装置の製造方法。
[5]研削後の前記ウエハの裏面に転写シートを貼付し、
前記転写シート貼付後に、前記粘着シートを前記ウエハから分離する、上記[1]~[4]のいずれか一つに記載の半導体装置の製造方法。
[6]マトリクス状に並んだ複数の矩形状の個片化予定領域を含むウエハと、
前記個片化予定領域の短辺方向に沿ってテンションを付加した状態で、前記ウエハの表面に貼付された粘着シートと、を備える、積層体。
[ウエハ、積層体、及び、半導体装置]
本実施形態の半導体装置の製造方法によって製造される半導体装置は、ウエハ部分とその表面に形成された回路部とを備えており、平面形状が矩形状である。本明細書において、「半導体装置」とは、プロセッサ、メモリ、センサ等に用いられる、半導体特性を利用することで機能し得る装置全般を指す。具体的には、集積回路を備えるウエハ、集積回路を備える薄化されたウエハ、集積回路を備えるチップ、集積回路を備える薄化されたチップ、これらのチップを含む電子部品、及び当該電子部品を備える電子機器類等が挙げられる。パッケージングされる前のチップも含まれる。
半導体装置は、回路層が表面に設けられたウエハを個片化することによって得られる。
また、回路層が設けられたウエハを半導体装置へと加工する工程において、ウエハの回路層形成面に粘着シートを貼付した積層体が用いられる。
図1は、回路層が形成されたウエハ、このウエハの回路層が形成された面に粘着シートが貼付された積層体、及び、上記ウエハを加工することによって得られる、半導体装置としての半導体チップの模式的な断面図である。
図1(A)に示すように、まず、フォトリソ法を含む半導体形成プロセスによって、表面に回路層Cが形成されたウエハWを準備する。
次に、図1(B)に示すように、ウエハWの回路層Cが形成された面に粘着シート1を貼付して、積層体10を得る。
さらに、図1(C)に示すように、ウエハWの裏面を必要に応じて研削するとともに、ウエハWを、個片化予定領域を画定する分割予定線に沿って分割することで、個片化後のウエハWIとする。こうして、回路層Cを有するウエハWを複数に個片化し、半導体装置としての半導体チップCPを得る。個片化予定領域については後ほど詳しく説明する。
ウエハWは、高純度の単結晶シリコンを円盤状に切り出したものである。ウエハWの直径は、これに限るものではないが、例えば12インチである。
回路層Cは、半導体製造プロセスによってウエハWの表面に形成された半導体回路を含む層である。
半導体プロセスは、シリコンウエハ上に回路の素材となる酸化シリコンやアルミニウム等を、スパッタリング、電気めっき、CVD等によって薄膜形成した後、フォトリソ法によって半導体回路を形成する工程を含む。
フォトリソ法は、シリコンウエハ上に形成された上記薄膜をレジスト膜で被覆する工程、回路パターンが形成されたマスクを介してUV光を上記レジスト膜に照射する工程、上記レジスト膜のうち未硬化の部分を現像して選択的に除去する工程、現像によって露出した薄膜をエッチングして除去する工程、エッチングによって露出したシリコン基板にリンやホウ素等の不純物を注入して半導体特性を付与する工程、フラッシュランプやレーザー照射等を用いる熱処理によって不純物イオンを活性化する工程、及び、レジスト膜を剥離する工程、を有する。
ウエハWは、一例として、平面視したときのサイズで、それぞれが12mm×6mm程度の大きさの複数の半導体チップとなるように分割される。このサイズに分割する場合、直径12インチのウエハからは、約1,000個の半導体チップが得られる。
半導体装置である半導体チップは、上述したように、ウエハWに由来するウエハ部分と、その表面に形成された回路層Cに由来する回路部とを備えている。
本実施形態の半導体装置の製造方法によって得られる半導体チップは、矩形状の平面形状を有する。このため、半導体チップに様々な機能を付与したり、半導体チップの天地を容易に把握したりすることができる。
積層体10は、回路層Cが形成されたウエハWの表面に粘着シート1が貼付されたものである。
粘着シート1は、基材層と、この基材層上に積層された粘着剤層とを含む積層体であり、典型的には、基材層と、基材層の少なくとも一方の面側に設けられた緩衝層と、基材層の他方の面側に設けられた粘着剤層とを含む積層体である。粘着シート1は、これら以外の他の構成層を含むことができ、例えば、粘着剤層側の基材表面にはプライマー層が形成されていてもよく、粘着剤層の表面には、使用時まで粘着剤層を保護するための剥離シートが積層されていてもよい。また、基材は単層であってもよく、多層であってもよい。緩衝層および粘着剤層も同様である。粘着シート1の粘着剤層がウエハWの回路層Cに接するようにして、粘着シート1がウエハWに貼付されることにより、粘着シート1は、ウエハWの回路層Cを保護する保護フィルムとしての役割を果たす。
基材層の材質は、特に制限されないが、紙や不織布と比べて塵芥発生が少ないために電子部品の加工部材に好適であり、入手が容易であるとの観点から、樹脂フィルムであることが好ましい。粘着シートが基材層を有することで、粘着シートの形状安定性を向上させたり、粘着シートにコシを与えたりすることができる。また、ウエアWの回路層Cの凹凸が大きい場合でも、粘着シートの貼付面と逆の面が平滑に保たれやすくなる。
基材層は、1つの樹脂フィルムからなる単層フィルムからなる基材層でもよいし、複数の樹脂フィルムが積層した複層フィルムからなる基材層でもよい。
基材層の厚さは、粘着シートに適度な弾力を与える観点、また、粘着シートの巻収時の取り扱い性の観点から、好ましくは5~250μm、より好ましくは10~200μm、さらに好ましくは25~150μmである。
基材層に用いられ得る樹脂フィルムとしては、例えば、ポリオレフィン系フィルム、ハロゲン化ビニル重合体系フィルム、アクリル樹脂系フィルム、ゴム系フィルム、セルロース系フィルム、ポリエステル系フィルム、ポリカーボネート系フィルム、ポリスチレン系フィルム、ポリフェニレンサルファイド系フィルム、シクロオレフィンポリマー系フィルム、及び、ウレタン樹脂を含むエネルギー線硬化性組成物の硬化物からなるフィルムが挙げられる。
基材層に用いられるポリエステル系フィルムは、ポリエステルの共重合体からなるフィルムであってもよく、上記ポリエステルと比較的少量の他樹脂との混合物からなる樹脂混合フィルムであってもよい。これらのポリエステル系フィルムの中でも、入手が容易で、厚み精度が高いとの観点から、ポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましい。
基材層又は中間層上に設けられる粘着剤層は、ウエハWの回路層Cに粘着シートを確実に固定することにより回路層Cを保護する。
粘着剤層は粘着剤を含む。粘着剤としては、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ポリビニルエーテル系粘着剤、オレフィン系粘着剤等が挙げられる。これらの粘着剤は、1種又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
粘着剤層の厚さは、保護対象となる回路層の凹凸の大きさに応じて適宜調整することができるが、好ましくは5~200μm、より好ましくは7~150μm、さらに好ましくは10~100μmである。
中間層は、特に制限されないが、良好な凹凸吸収性を得る観点から、ウレタン(メタ)アクリレート及びチオール基含有化合物を含む樹脂組成物から形成されることが好ましい。
中間層の厚さは、保護対象となる半導体表面の凹凸の大きさに応じて適宜調整することができるが、比較的大きな凹凸を吸収することを可能とする観点から、好ましくは50~400μm、より好ましくは70~300μm、さらに好ましくは80~250μmである。
図2は、ウエハWへの粘着シート1の貼付方向と、ウエハW上の個片化予定領域Rとの関係を示す説明図である。
図2(A)に示すように、ウエハWの表面には、ウエハWに対する処理や加工の基準方向を示すVノッチWvと、分割予定線Eによって規定される個々の個片化予定領域R内に設けられた半導体回路とが形成されている。半導体回路はVノッチWvが示す方向を基準にして形成されている。また、後述する粘着シートの貼り合わせもVノッチWvが示す方向を基準にして行われる。
ここで、個片化予定領域Rは平面視で矩形状である。個片化予定領域Rを画定する分割予定線Eは仮想的なものであり、分割予定線Eを跨がないように個々の回路が形成されていればよく、個片化予定領域Rを画定する分割予定線EをウエハWの表面や回路層Cに物理的に形成しておく必要はない。しかし、個片化予定領域Rを認識しやすくしたり、ウエハWの分割がスムーズに進むようにしたりするために、フォトリソ法によって予め、分割予定線Eとなる加工溝等を形成しておいてもよい。
個片化予定領域Rを矩形状とすることにより、最終的に得られる半導体チップの形状も矩形となる。
図2(A)に示す例では、各個片化予定領域Rの短辺方向d2が、VノッチWvが示す方向d3(以下、縦方向ともいう)に一致するように回路層Cの各回路が形成されている。これにより、個片化予定領域の長辺方向d1は、VノッチWvが示す方向d3に直交する方向(以下、横方向ともいう)に一致している。
個片化予定領域Rの短辺方向の長さは、取り扱いの容易性を高めたり、半導体チップに必要最低限の機能を付与しやすくしたりする観点から、好ましくは2~20mm、より好ましくは3~18mm、さらに好ましくは4~15mmである。
個片化予定領域Rの、長辺方向の長さと短辺方向の長さとの比率(長辺方向の長さ/短辺方向の長さ)で表されるアスペクト比は、製造工程中における半導体チップの欠けや割れの抑制性と、半導体チップへの機能の付与性のバランスを適切に保つ観点から、好ましくは1.05以上、より好ましくは1.10以上、さらに好ましくは1.15以上であり、また、好ましくは10以下、より好ましくは7.0以下、さらに好ましくは5.0以下である。
なお、個片化予定領域R以外に半導体回路を設けないようにしてもよいし、個片化予定領域外にも使用しない半導体回路をダミー回路として設けておいてもよい。
粘着シート1を貼付するにあたっては、VノッチWvが示す方向d3を基準にして貼り合わせ装置にウエハWをセットする。この際、貼付装置による粘着シート1の貼付方向d4が、VノッチWvが示す方向d3に沿うようにウエハWをセットする。これによって、本実施形態においては、VノッチWvが示す方向d3に、個片化予定領域Rの短辺方向d2が沿うことになる。
粘着シート1がウエハWの回路層C上に貼付された後、必要に応じて、ウエハWからはみ出した粘着シート1を切断して除去する。後述するように、粘着シート1の撓みをなくすようにテンションをかけながら貼付する方法等により粘着シート1を貼付すると、粘着シート1の貼付方向d4に沿ってテンションが付加された状態で粘着シート1が回路層C上に貼付される。これにより、個片化予定領域Rの短辺方向d2に沿う方向にテンションが付加された状態で積層体10が形成される。
ここで、粘着シートの貼付方向d4は、VノッチWvが示す方向d3(つまり、本例では個片化予定領域Rの短辺方向d2)に沿うように設定されるが、図2(B)に示すように、粘着シート1の貼付方向d4は、VノッチWvが示す方向d3に対して一定の角度θ内となるように設定すればよい。ここで、θは、VノッチWvが示す方向d3に対して、好ましくは±45°、より好ましくは±40°、さらに好ましくは±35°の範囲内である。
図3は、積層体の作製工程を示す模式的な断面図である。図3(A)は、回路層Cが形成されたウエハWを支持体100上に載置した様子を示す図であり、図3(B)は、ウエハWの回路層C上に粘着シート1を貼付する様子を示す図であり、図3(C)は、ウエハWの回路層C上に粘着シート1が貼付された様子を示す図である。
図3(A)に示すように、回路層Cが形成されたウエハWの裏面が支持体100に接するように、ウエハWを支持体100に載置した後、図3(B)に示すように、ウエハWの回路層C上に粘着シート1を貼付する。本例では、粘着シート1の一端を、巻き取り部材で巻き取ったり、把持部材で把持したりして、ウエハWから浮いた状態に保持しつつ、他端から押圧体101によって粘着シート1を順次押圧しながら、ウエハWの回路層Cの形成面に粘着シート1を貼付する。
このとき、粘着シート1の弛みをできるだけなくすように、一定のテンションが粘着シート1の長手方向(つまり、粘着シート1の貼付方向)に加えられたり、押圧体による押圧力が粘着シート1の長手方向に付加されたりすることによって、貼付方向d4にテンションがかかった状態で粘着シート1がウエハWに貼付される。粘着シート1の短手方向には殆どテンションがかからない状態で粘着シート1がウエハWの回路層Cに貼付される。
粘着シート1が回路層C上に貼付された後、必要に応じて、ウエハWからはみ出した粘着シート1を切断して除去する。こうして、図3(C)に示すように、ウエハWの回路層C上に粘着シート1が貼付された積層体10が作製される。
なお、支持体100を構成する材料には、特に制限はなく、例えば、ステンレス等の金属材料が用いられる。
本実施形態の半導体装置の製造方法の一例は、ウエハの回路層上に粘着シートが貼付された積層体に対して加工を行い、ウエハを分割するとともにウエハの裏面を研削し、分割されたウエハの、回路層形成面とは反対の面(つまり、ウエハの裏面)に転写シートを貼付し、粘着シートを除去した後、ウエハを転写シートとともに分断して個片化する工程を含む。以下、各工程について、順次説明する。なお、転写シートとは、ウエハの裏面に貼付されることにより、上記粘着シートからウエハが分離された後、当該ウエハがその表面に転写され、当該ウエハを保持するためのシートである。
図4(A)は、支持体100とは別の支持体200上に積層体10を載置した状態を示す図である。図4(A)に示すように、粘着シート1が支持体200に接するように、積層体10を支持体200に載置する。なお、支持体200としては、例えば、支持体100と同様の材質のものや、セラミック製のポーラステーブルを用いることができる。
図4(B)は、裏面側からウエハWに対してレーザーを照射する様子を示す図である。図4(B)に示すように、集光器102を用いて、ウエハWに対して透過性を有する波長のレーザー103の集光点がウエハWの内部になるようにレーザー103の位置を定め、個片化予定領域Rを画定する分割予定線Eに沿ってレーザー103とウエハWとを相対的に移動させながら、裏面側からウエハWにレーザー103を照射する。これによって、分割予定線Eに対応する平面位置におけるウエハWの内部に改質部Mが形成される。改質部Mはレーザーの照射によってウエハWが改質された部分であり、ウエハWが割断する起点となる。
図4(C)は、ウエハWの裏面側を研削する様子を示す図である。図4(C)に示すように、グラインダー104を用いて、所望の厚さになるまでウエハWの裏面を研削する。この処理によって、ウエハWは薄型化・軽量化される。同時に、改質部Mを起点にして、個片化予定領域Rを画定する分割予定線Eに沿ってウエハWが割断される。また、ウエハW内に形成された改質部Mが研削によって除去される。
なお、本実施形態では、研削によって改質部を除去しているが、例えば、ウエハの薄型化が求められない用途や、ウエハがそもそも分厚い場合などにおいては、研削後も改質部の少なくとも一部がウエハに残るようにしてもよい。
図5(A)に示すように支持体200から分離された、ウエハWが研削・分割された積層体11を、図5(B)に示すように、リングフレーム300によって周囲が保持された、フィルム状接着剤301と支持シート302とを含む転写シート303の、フィルム状接着剤301に貼着する。そして、図5(C)に示すように、ウエハWが研削・分割された積層体11から粘着シート1を分離し、さらに、図5(D)に示すように、支持シート302を引っ張ることにより、フィルム状接着剤301もチップに合わせて切断し(切断後のフィルム状接着剤を符号301aで示す)、チップ間に隙間Gを空け、個々のチップへと分離する。
なお、転写シート303としては、例えば、上述した粘着シート1の基材層と同様の材質からなる基材を含む支持シート302上に、必要に応じて粘着剤層を介して、硬化性を有するフィルム状接着剤301が設けられたものを用いることができる。
[実施例及び比較例]
実施例1~3及び比較例1~4のチップを、以下の手順で作製した。なお、実施例1~3及び比較例1~4は、実験条件をできるだけ揃え、かつ、実験を容易にする観点から、全て回路層が形成されていないミラーウエハを使用した。
直径12インチの単結晶シリコンのミラーウエハを準備し、このミラーウエハに設けられたVノッチを基準にして、Vノッチの頂点が示す方向(以下、縦方向という)に沿って、粘着シートをウエハの一方の面(以下、第1表面という)に貼付した。粘着シートとしては、リンテック株式会社製バックグラインドテープ「E-3135KN」を用いた。粘着シートの貼付は、貼付装置(リンテック株式会社製「RAD-3510F/12」)を用いて、押込量15μm、突出量150μm、貼付速度5mm/s、貼付応力0.35MPa、貼付温度23℃、の条件で行った。
次に、縦方向の長さが6mm、縦方向に対して直交する方向(以下、横方向という)の長さが12mmとなるようにSDBGを施した。具体的には、株式会社ディスコ製ステルスダイシングレーザソー「DFL7361」を用いて、ウエハの第1表面とは反対側の表面(以下、第2表面という)側からレーザー照射を行って、縦6mm×横12mmのサイズの個片化予定領域が980個、マトリクス状に並んで形成されるようにウエハ内部に改質層を形成した。
さらに、裏面研削装置(株式会社ディスコ製「DPG8760」)を用いて、ウエハの厚さが30μmとなるまで、ウエハの他方の面(以下、第2表面という)を研削することにより、ウエハ内部の改質層を除去するとともに各個片化予定領域を画定する分割予定線に沿ってウエハを割断させた。
次に、リンテック株式会社製テープマウンター「RAD-2700」に設置されたダイシングテープ(リンテック株式会社製「D-175」)に、個片化されたウエハの第2表面に貼付し、粘着シートを除去した。そして、ステルスダイシングレーザソーに設置されているIRカメラを用いて、第1表面側からクラックの発生の有無を観察し、クラックが発生したチップの数をカウントした。
クラックが発生したチップは980個のうち1個であり、クラックの発生率は0.10%であった。
実施例1と同様の手順で縦方向に沿って、第1表面に粘着シートが貼付されたウエハに対して、縦方向の長さが4mm、横方向の長さが12mmとなるようにした以外は、実施例1と同じ条件でウエハに対してSDBGによる加工を行い、1471個のチップとなるように個片化した。
実施例1と同様にして観察を行ったところ、クラックが発生したチップは、1471個のうち1個であり、クラック発生率は0.07%であった。
実施例1と同様の手順で縦方向に沿って、第1表面に粘着シートが貼付されたウエハに対して、縦方向の長さが8mm、横方向の長さが12mmとなるようにした以外は、実施例1と同じ条件でウエハに対してSDBGによる加工を行い、735個のチップとなるように個片化した。
実施例1と同様にして観察を行ったところ、クラックが発生したチップは、735個のうち1個であり、クラック発生率は0.13%であった。
実施例1と同様の手順で縦方向に沿って、第1表面に粘着シートが貼付されたウエハに対して、縦方向の長さが12mm、横方向の長さが6mmとなるようにした以外は、実施例1と同じ条件でウエハに対してSDBGによる加工を行い、980個のチップとなるように個片化した。
図6は、本発明の実施例と比較例とを対比して示す模式的な平面図である。図6(A)に示すように、実施例1、2のウエハW1においては、粘着シート1の貼付方向d4及び個片化予定領域Rの短辺方向d2を、VノッチWvが示す方向d3に一致させている。一方、図6(B)に示すように、比較例1のウエハW2においては、粘着シートの貼付方向d4及び個片化予定領域Rの長辺方向d1を、Vノッチが示す方向d3に一致させている。
実施例1と同様にして観察を行ったところ、クラックが発生したチップは、980個のうち11個であり、クラック発生率は1.12%であった。
実施例1と同様にして第1表面に粘着シートが貼付されたウエハに対して、縦方向の長さが12mm、横方向の長さが4mmとなるようにした以外は、実施例1と同じ条件でウエハに対してSDBGによる加工を行い、1471個のチップとなるように個片化した。
実施例1と同様にして観察を行ったところ、クラックが発生したチップは、1471個のうち14個であり、クラック発生率は0.95%であった。
実施例1と同様にして第1表面に粘着シートが貼付されたウエハに対して、縦方向の長さが12mm、横方向の長さが12mmとなるようにした以外は、実施例1と同じ条件でウエハに対してSDBG加工を行い、490個のチップとなるように個片化した。
実施例1と同様にして観察を行ったところ、クラックが発生したチップは、490個のうち6個であり、クラック発生率は1.22%であった。
実施例1と同様にして第1表面に粘着シートが貼付されたウエハに対して、縦方向の長さが12mm、横方向の長さが8mmとなるようにした以外は、実施例1と同じ条件でウエハに対してSDBGによる加工を行い、735個のチップとなるように個片化した。
実施例1と同様にして観察を行ったところ、クラックが発生したチップは、735個のうち9個であり、クラック発生率は1.22%であった。
これに対して、粘着シートの貼付方向と、チップの長辺方向とを揃えるようにした比較例1、2、4においては、クラックが発生したチップの数が増えている。特に、比較例1、2は、クラック発生率の値が、実施例1、2に比べてそれぞれ10倍以上に上昇しており、比較例4も実施例3の10倍近くに上昇していることが分かる。
また、チップの形状を正方形とし、1辺の長さを、実施例1~3のチップの長辺の長さと等しくした比較例3においても、クラックを発生したチップの数が増え、クラック発生率の値が、実施例1、2に比べてそれぞれ10倍以上に上昇し、実施例3の10倍近くに上昇していることが分かる。
10:積層体
11:ウエハ部分が研削・分割された積層体
100、200:支持体
101:押圧体
102:集光器
103:レーザー
104:グラインダー
300:リングフレーム
301:フィルム状接着剤
301a:切断されたフィルム状接着剤
302:支持シート
303:転写シート
C:回路層
CP:半導体チップ(半導体装置)
d1:長辺方向
d2:短辺方向
d3:Vノッチが示す方向
d4:貼付方向(テンション方向)
E:分割予定線
G:隙間
M:改質部
P:亀裂
R:個片化予定領域
Wv:Vノッチ
W:ウエハ
WI:個片化されたウエハ
Claims (6)
- 平面形状が矩形状の半導体装置の製造方法であって、
マトリクス状に並んでいる複数の矩形状の個片化予定領域を含むウエハの表面に、前記個片化予定領域の短辺方向に沿って粘着シートを貼付し、
前記ウエハの表面に前記粘着シートを貼付した後、前記個片化領域を確定する分割予定線に対応する平面位置における前記ウエハの内部に、分割の起点となる改質部を形成し、
前記粘着シートが貼付されたウエハの裏面を研削するととともに、前記分割予定線に沿って前記ウエハを分割する、半導体装置の製造方法。 - 平面形状が矩形状の半導体装置の製造方法であって、
マトリクス状に並んでいる複数の矩形状の個片化予定領域を含むウエハの表面に、前記個片化予定領域の短辺方向に沿って粘着シートを貼付し、
前記粘着シートが貼付されたウエハの裏面を研削するととともに、前記個片化予定領域を画定する分割予定線に沿って前記ウエハを分割し、
前記個片化予定領域の、長辺方向の長さ/短辺方向の長さ、で表されるアスペクト比が、1.05以上である、半導体装置の製造方法。 - 平面形状が矩形状の半導体装置の製造方法であって、
マトリクス状に並んでいる複数の矩形状の個片化予定領域を含むウエハの表面に、前記個片化予定領域の短辺方向に沿って粘着シートを貼付し、
前記粘着シートが貼付されたウエハの裏面を研削するととともに、前記個片化予定領域を画定する分割予定線に沿って前記ウエハを分割し、
前記個片化予定領域は、長辺方向の長さが5~50mmであり、短辺方向の長さが2~20mmである、半導体装置の製造方法。 - 平面形状が矩形状の半導体装置の製造方法であって、
マトリクス状に並んでいる複数の矩形状の個片化予定領域を含むウエハの表面に、前記個片化予定領域の短辺方向に沿って粘着シートを貼付し、
前記粘着シートが貼付されたウエハの裏面を研削するととともに、前記個片化予定領域を画定する分割予定線に沿って前記ウエハを分割し、
研削後の前記ウエハの裏面に転写シートを貼付し、
前記転写シート貼付後に、前記粘着シートを前記ウエハから分離する、半導体装置の製造方法。 - マトリクス状に並んだ複数の矩形状の個片化予定領域を含むウエハと、
前記個片化予定領域の短辺方向に沿ってテンションを付加した状態で、前記ウエハの表面に貼付された粘着シートと、を備え、
前記個片化予定領域の、長辺方向の長さ/短辺方向の長さ、で表されるアスペクト比が、1.05以上である、積層体。 - マトリクス状に並んだ複数の矩形状の個片化予定領域を含むウエハと、
前記個片化予定領域の短辺方向に沿ってテンションを付加した状態で、前記ウエハの表面に貼付された粘着シートと、を備え、
前記個片化予定領域は、長辺方向の長さが5~50mmであり、短辺方向の長さが2~20mmである、積層体。
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