JP7584164B2 - 賃貸用不動産の経営支援システム - Google Patents

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Description

本発明は、賃貸用不動産の経営支援システムに関し、特に再生可能エネルギーを利用した賃貸用不動産の経営支援システムに関する。
日本政府は、2018年7月に、エネルギー政策基本法に基づき策定しているエネルギー基本計画において、太陽光、風力その他非化石エネルギー源のうち、エネルギー源として永続的に利用することができるエネルギー(以下、再生可能エネルギーという)の日本国内での年間の発電電力量に占める割合を、2030年に22~24%にする目標を掲げた。
この日本政府の目標に対し、気候変動対策に積極的に取り組む企業や自治体やNGOなどの情報発信や意見交換を強化するため設立された気候変動イニシアティブに参加している一部の企業は、高い目標を定めることにより再生可能エネルギーの導入を加速させて、気候危機の回避により積極的に貢献できるように、再生可能エネルギーの日本国内での年間の発電電力量に占める割合の目標を40~50%に引き上げることを求める共同メッセージを発表している。
このように官民が目標を掲げて、その目標の達成のために色々な試みがされているにも拘らず、2019年度の発電電力量に占める再生可能エネルギーの割合が18.1%である。
その中で、日本政府は2021年10月発表の第6次エネルギー基本計画において、以前の目標に代えて、責任省庁による施策具体化・加速化を前提に、その効果が実現した場合の野心的な見通しとして、再生可能エネルギーの日本国内での年間の発電電力量に占める割合を36~38%へと目標を引き上げていることから、再生可能エネルギーの活用のために、更なる試みが求められている。
ところで、太陽光発電により見込まれる発電電力量は、発電電力量に占める再生可能エネルギーの割合を2030年に22~24%にする目標を達成した場合には、64GWであったのに対し、36~38%へと目標を引き上げた場合には、103.5~117.6GWと大幅に上昇している。
そのため、目標達成のために太陽光発電の更なる普及が必要である。
一方、地震や台風などの天災により、原子力発電所や火力発電所のように大規模発電設備が稼働停止になった場合の電力供給の確保のためにも、複数の小規模又は中規模の発電設備として再生可能エネルギー発電機構の普及が望まれている。
そして、地震や台風などの天災により送電線等に被害があった場合に、長期停電になるのを防ぐため、所定の地域で発電した電力をその地域内で利用する、いわゆる電力の地産地消が望まれている。
電力の地産地消を果たすためには、送電線等に被害があった場合を考慮すると、電力を発電する施設のある発電地と電力を受電する需要地の距離が短いことが好ましく、発生地と需要地が略同じであることがより好ましい。
つまり、戸建住宅などの建物に再生可能エネルギー発電機構が設置され、発生させた電気をその建物で消費するのが、電力の地産地消の観点から好ましい。
そして、戸建住宅などの建物で比較的容易に利用な再生可能エネルギー発電機構として、太陽光発電設備が挙げることができる。
以上のように、再生可能エネルギーの普及という観点と、電力の地産地消という観点から、戸建住宅などの建物での太陽光発電設備の普及が望まれており、更なる普及のために、集合住宅のような賃貸に出される複数の施設を有する賃貸用不動産への設置も求められている。
そこで、様々な提案がされており、特許文献1では、集合住宅への再生可能エネルギーによる発電設備を設置可能にする、電力供給システムが提案されている。
特許第6824600号公報
ところで、集合住宅においては、集合住宅から公共交通機関までの距離や、その集合住宅の建築からの経過年数や、各居室の広さだけでなく、その居室が何階にあるのか、同じ階にあるとしても端に位置しているのか、などの様々な条件によって、家賃が異なっていることが多い。
家賃が異なるということは、需要と供給により価格が決定される経済の原則に照らせば、一つの集合住宅において、他の居室よりも家賃が安い居室は、借り手がつきにくい、つまり、人気のない居室といえる。
リモートワークの普及により、居室において使用される電気製品が増加し、また、その使用時間も増えてきていることから、安価で安定した電力を利用できるというのは、居室を借りるか検討する際の重要な判断要素となり得る。
そのため、他の居室よりも安価で安定した電力を利用できるようにすることで、予め人気のないと想定される居室や、人気がなくなった居室に対して、その居室の需要を上げて家賃を高くすることができる。
その安価で安定した電力の供給に再生可能エネルギーを利用できるようにして賃貸用不動産を所有する者の経営を支援することで、賃貸用不動産に再生可能エネルギーによる発電設備を普及させることができる。
他方で、既に、賃貸用の施設と再生可能エネルギー発電機構を兼ね備えた賃貸用不動産も当然に存在する。これらの賃貸用不動産は、再生可能エネルギー発電機構として太陽光発電設備を備えていることが多く、その太陽光発電設備からの電力は、その一部が集合住宅の各居室の利用者が使用できる共用部でのみ消費され、その大半が固定価格買取制度により電力会社に一定期間だけ一定価格で買い取られている。
この固定価格買取制度による電力会社が一定価格で買い取る期間(固定買取期間)が経過すると、電力会社が買取る価格は、任意の相対契約に基づき定められるが、例えば40円/kWhから8円/kWhのように、価格が大きく下落することが多い。そのため、固定買取期間が終了すると、使用していた太陽光発電設備が維持されずに放棄される虞がある。
また、固定価格買取制度における買取価格の下落が続いており、固定価格買取制度の利用を想定して賃貸用不動産に太陽光発電設備を導入する動きが鈍っている。
そのため、太陽光発電設備を兼ね備えた賃貸用不動産において、固定価格買取制度を利用した場合よりも、再生可能エネルギーを有効に活用できるようにすることで、賃貸用不動産を所有する者の経営を支援するようにする必要がある。
上述したように、賃貸用不動産に再生可能エネルギーによる発電設備を普及させるため、また、既に賃貸用の施設と再生可能エネルギー発電機構を兼ね備えた賃貸用不動産を所有する者の経営を支援するため、再生可能エネルギー発電機構で産生された再生可能エネルギーを有効に活用できるようにするとともに、電力の地産地消のため、賃貸用不動産全体として再生可能エネルギーの使用率を向上させることが好ましい。
従って本発明が解決しようとする課題は、再生可能エネルギーを利用して賃貸用不動産を所有する者の経営を支援するとともに、賃貸用不動産全体として再生可能エネルギーの使用率を向上させる賃貸用不動産の経営支援システムを提供することである。
本発明の経営支援システムは、複数の施設と、複数の施設に一括受電した電力を供給するために、一括受電盤、一括受電盤により電力系統から電力が供給される上位分電盤、及び複数の施設ごとに設置され上位分電盤から電力が供給される下位分電盤と、下位分電盤により電力系統から電力が供給され施設内の負荷に電力を供給するための負荷用接続器と、を備える賃貸用不動産に用いられる経営支援システムであって、再生可能エネルギー発電設備を備える再生可能エネルギー発電機構と、再生可能エネルギー発電機構を制御する制御装置と、電力系統と一括受電盤の間に設けられ、賃貸用不動産が電力系統から受電する受電電力量E1と、再生可能エネルギー発電機構の発電電力を電力系統に売電する給電電力量E2を検出する上位メータ装置と、複数の施設のうちの少なくとも一つの施設に設置され、電力系統から受電する受電電力量E3と、再生可能エネルギー発電機構から電力系統の側に逆潮流される供給電力量E4と、を検出する第一下位メータ装置と、再生可能エネルギー発電機構で出力される電力量E6を検出する計測装置と、を有し、再生可能エネルギー発電機構が、第一下位メータ装置が設置されている施設の第一下位メータ装置と負荷接続器を繋ぐ特定配電線に繋がっている。
第一下位メータ装置が設置されている施設が他の施設よりも優先して再生可能エネルギーを使用できるようにする特定の施設であり、その特定の施設、及びそれ以外の施設の再生可能エネルギーの利用量の合計が、再生可能エネルギー発電設備で産生された再生可能エネルギーの発生量を下回ったときに、その余剰分を蓄積し、上回ったときに、特定の施設以外の施設にも供給できるように調整する再生可能エネルギー供給調整機構を有し、
再生可能エネルギー供給調整機構は、特定の施設の特定配電線と繋がっていることが好ましい。
第一下位メータ装置が設置されている施設が他の施設よりも優先して再生可能エネルギーを使用できるようにする特定の施設以外の施設であり、制御装置は、電力系統から施設の受電した電力量に対する販売価格F2を定める第2の規約と、再生可能エネルギー発電機構から特定の居室が受電した電力量に対する販売価格F3を定める第4の規約と、を記録する管理装置に、受電電力量E1と給電電力量E2と供給電力量E4の情報を出力し、管理装置は、受電電力量E1と給電電力量E2と供給電力量E4の情報を基に、下記数式を用いて電力系統100からの調達率である系統調達率γを算出し、特定の施設の料金請求データを作成することが好ましい。
γ=TE1/(TE1+TE4―TE2)
本発明によれば、再生可能エネルギーを利用して賃貸用不動産を所有する者の経営を支援するとともに、賃貸用不動産全体として再生可能エネルギーの使用率を向上させる賃貸用不動産の経営支援システムを提供することができる。
第1実施形態の賃貸用不動産の経営支援システムの概略構成を示すブロック図。 図1の経営支援システムを集合住宅に設けた場合を示す説明図。 図1の経営支援システムによる再生可能エネルギーの供給方法を説明するためのフローチャート。 図1の経営支援システムによる特定居室の料金請求データ作成処理を説明するためのフローチャート。 図1の経営支援システムによる一般居室の料金請求データ作成処理を説明するためのフローチャート。 他の実施形態の賃貸用不動産の経営支援システムの概略構成を示すブロック図。 図6の経営支援システムによる料金請求データ作成処理を説明するためのフローチャート。
〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態にかかる賃貸用不動産の経営支援システム10(以下、単に経営支援システム10という)を、図1及び2を参照しながら説明する。
本実施例において、経営支援システム10は、複数の居室71と共有施設72を有する集合住宅70に用いられる。
図1において、各ブロックを結ぶ実線は、電力の流れを示し、一点鎖線は後述する特定配電線Yを示し、各ブロックを結ぶ破線は、制御信号または通信される情報の流れを示す。破線が示す通信は、各種の機器との間を相互に接続させるための通信ネットワーク61により行われる。
本実施形態の経営支援システム10は、他の居室71よりも家賃を低く設定している特定の居室71に対して、太陽光発電設備で産生された電力を他の居室71よりも優先して利用できるようにすることで、特定居室71Aの家賃を高くした状態で、居住者を確保することを支援するためのものである。
また、特定の居室71で優先的に利用できるようにしながら、集合住宅70全体として再生可能エネルギーの使用率を向上させることもできるものである。
経営支援システム10は、後述するように、集合住宅70の所有者と電力会社との間に、集合住宅全体への電力を一括受電する契約が結ばれている場合に導入される。
まず、集合住宅70について説明し、その後に経営支援システム10について説明する。
[集合住宅70]
集合住宅70は、図1に示すように、居室71と、共有施設72と、後述する居室71と共同施設72の負荷に電力を供給するための電力供給機構80と、を有する。
電力供給機構80は、電力系統100に接続される。
集合住宅70においては、一括受電により各居室71に対して電力の供給を行う一括受電事業者が、集合住宅70全体への電力を一括受電する契約(一括受電契約)を、電力系統100を介して電力を給電する電力会社と締結している。
本実施形態では、一括受電事業者は、集合住宅70が高圧一括受電に必要な電力を消費しないので、高圧一括受電に必要な電力(例えば50kW)未満の電力での一括受電をするため、電力会社の間で低圧一括受電契約を締結している。
一括受電事業者は、集合住宅70の所有者や、その所有者に集合住宅70の管理を委託された管理者や、後述する再生可能エネルギー発電機構20の所有者などであってもよい。それらの者は、単数であってよく、または複数であってよい。また、自然人または法人であってよい。
居室71は、集合住宅70に複数戸設けられている。
本実施形態では、居室71は、図2に示すように、1階に4戸設けられ、2階にも4戸設けられている。
居室71は、居住者を確保するために家賃を低く設定している特定居室71Aと、家賃を下げなくても居住者の確保を望むことができる一般居室71Bに分けることができる。
なお、特定居室71Aと一般居室71Bを区別する必要がない場合は、単に居室71と称することがある。
居住者を確保するのが困難な条件としては、集合住宅70から最寄り駅までの距離や集合住宅70の築年数などの特定居室71Aと一般居室71Bに共通の条件の他に、各居室71の大きさや位置などが挙げられる。
居室71の位置としては、例えば、図2に示す本実施形態の特定居室71Aのように、夏になると室内温度が高くなりやすい最上階であること、いわゆる角部屋でなく両隣に居室があることなどが挙げられる。
特定居室71Aは、図1に示すように、電力を消費する特定居室負荷71aを備えることができる。
特定居室負荷71aとしては、照明器具、エアコン、電子レンジ、冷蔵庫、テレビ、ルータなどの電気機器を挙げることができる。
照明器具には、特定居室71Aの天井や壁等にソケットが予め設けられていて、入居者がそのソケットに蛍光灯やLED電灯などの電灯の口金を挿入して使用する場合には、それらの電灯も含まれる。
特定居室71Aには、使用する特定居室負荷71aに電力を供給するために接続される負荷用接続器71cが設けられている。
負荷用接続器71cには、特定居室負荷71aの電源フラグが差し込まれるとコンセントや、特定居室71Aの天井や壁等に予め設けられているソケットなどが挙げられる。
一般居室71Bも、図1に示すように、電力を消費する一般居室負荷71bを備えることができる。
一般居室負荷71bとしては、特定居室負荷71aと同様に、照明器具、エアコン、電子レンジ、冷蔵庫、テレビ、ルータなどの電気機器を挙げることができる。
照明器具には、特定居室71Aの天井や壁等にソケットが予め設けられていて、入居者がそのソケットに蛍光灯やLED電灯などの電灯の口金を挿入して使用する場合には、それらの電灯も含まれる。
一般居室71Bにも、使用する一般居室負荷71bに電力を供給するために接続される負荷用接続器71cが設けられている。
負荷用接続器71cには、一般居室負荷71bの電源フラグが差し込まれるとコンセントや、一般居室71Bの天井や壁等に予め設けられているソケットなどが挙げられる。
共有施設72は、図1に示すように、電力を消費する共用施設負荷72aを備えることができる。
共用施設負荷72aは、共有施設72において電力を消費する機器であり、例えば、非常設備(例えば、火災報知機等)、外灯や室内灯などの照明器具、および浄化槽ブロア電源などが挙げられる。
照明器具には、共有施設72の天井や壁等にソケットが予め設けられていて、入居者がそのソケットに蛍光灯やLED電灯などの電灯の口金を挿入して使用する場合には、それらの電灯も含まれる。
共有施設72にも、使用する共用施設負荷72aに電力を供給するために接続される負荷用接続器71cが設けられている。
負荷用接続器71cには、一般居室負荷71bの電源フラグが差し込まれるとコンセントや、共有施設72の天井や壁等に予め設けられているソケットなどが挙げられる。
なお、上述した特定居室71Aの特定居室負荷71aと、一般居室71Bの一般居室負荷71bと、共有施設72の共有施設負荷72aを合わせて、集合住宅負荷70aと称することがある。
電力供給機構80は、図1に示すように、上位メータ装置81と、一括受電盤82と、上位分電盤83と、下位メータ装置84と、下位分電盤85と、を有する。
上位メータ装置81は、一般的に親メータと称されているものであり、図1に示すように、電力系統100と一括受電盤82の間に設けられる。
上位メータ装置81は、計量法により検定する検定付きメータ装置であり、検定有効期間内のものである。
なお、上位メータ装置81としてスマートメータを用いてもよい。
上位メータ装置81は、集合住宅70が電力系統100から買電する電力量、すなわち集合住宅70全体で電力系統100から受電する受電電力量E1を検出する。
また、上位メータ装置81は、集合住宅70が再生可能エネルギー発電機構20の発電電力を電力系統100に売電する給電電力量E2を検出する。
給電電力量E2は、再生可能エネルギー発電機構20から出力される電力が特定居室負荷71aの受電した電力より大きい場合に、余剰電力が電力系統100の側に逆潮流されることになるが、その逆潮流された電力が、一般居室71Bの一般居室負荷71bと共有施設72の共用施設負荷72aでも受電されず、後述する第二供給調整装置34でも受電されなかった場合の余剰電力の電力量である。
そして、上位メータ装置81は、検出した受電電力量E1および給電電力量E2を制御装置50に出力する。
具体的には、上位メータ装置81は、1秒や30分や1時間などの任意の単位時間(T)毎の受電電力量E1および給電電力量E2を制御装置50に出力する。
上位メータ装置81は、集合住宅70の所有者が一括受電契約を結んでいる電力会社によって管理され、出力された受電電力量E1と給電電力量E2は、後述する料金請求データDの作成などに用いられる。
一括受電盤82は、図1に示すように、後述する検知装置31を介して上位メータ装置81に接続され、低圧一括受電により電力系統100から電力の供給を受けるために用いられる。
一括受電盤82は、電力系統100から供給された電力を上位分電盤83に供給する。
上位分電盤83は、図1に示すように、一括受電盤82から下流側に設けられている配電線が分岐点Xで2つに分岐しており、その一方と繋がっている。なお、他方は後述する第二供給調整装置34と繋がっている。
下位メータ装置84は、一般的に子メータと称されているものであり、下位メータ装置84は、計量法により検定する検定付きメータ装置であり、検定有効期間内のものである。
なお、下位メータ装置84はスマートメータであってもよい。
下位メータ装置84は、図1に示すように、特定居室71Aに設置される第一下位メータ装置84Aと、一般居室71Bに設置されている第二下位メータ装置84Bに分けられる。
第一下位メータ装置84Aは、特定居室71Aの特定居室負荷71aが電力系統100から受電する受電電力量E3を測定して、その測定した電力量を制御装置50に出力する。
さらに、特定居室71Aに設置された第一下位メータ装置84Aは、再生可能エネルギー発電機構20から出力される電力が特定居室負荷71aの受電した電力より大きい場合に、余った電力が電力系統100の側に逆潮流されることになるが、その逆潮流される余剰電力の電力量を測定して、その測定した電力量を供給電力量E4として制御装置50に出力する。
具体的には、第一下位メータ装置84Aは、1秒や30分や1時間などの任意の単位時間(T)毎の受電電力量E3と供給電力量E4を、制御装置50に出力する。
第一下位メータ装置84Aは、一括受電事業者によって管理され、出力された受電電力量E3と供給電力量E4は、特定居室71Aの居住者に課金する電気料金の計算等に用いられる。
第二下位メータ装置84Bは、一般居室71Bの一般居室負荷71bが受電する受電電力量を測定する。
一般居室負荷31bが受電する受電電力量は、電力系統100からの電力量と、特定居室71Aの特定居室負荷71aに受電されず電力系統100の側に逆潮流された再生可能エネルギー発電機構20からの電力量とを合わせた電力量E5となる。
そして、給電電力量E2は、再生可能エネルギー発電機構20から特定居室71Aに供給される電力量E6のうち、特定居室71Aの特定居室負荷71aと一般居室71Bの一般居室負荷71bと共有施設72の共用施設負荷72aに受電されず、さらに第二供給調整装置34でも受電されず、電力系統100の側に逆潮流された電力量となる。
第二下位メータ装置84Bは、一括受電事業者によって管理され、出力された受電電力量は、居住者に課金する電気料金の計算等に用いられる。
第二下位メータ装置84Bは、共有施設72の共用施設負荷72aが受電した電力量E5を測定するためにも用いられる。
第二下位メータ装置84Bは、図1に示すように、共有施設72に接続されて、共有施設72の共用施設負荷72aが受電した電力量を測定する。
下位分電盤85は、図1に示すように、各居室71と、共有施設72に設けられている。
特定居室71Aに設けられている下位分電盤85は、計測装置40を介して、再生可能エネルギー発電機構20と繋がっている。
なお、特定居室71Aに設けられている下位分電盤85だけが、再生可能エネルギー発電機構20と繋がることができる構造を有していてもよい。
[経営支援システム10]
次に、本実施形態の経営支援システム10について説明する。
経営支援システム10は、図1に示すように、再生可能エネルギー発電機構20と、再生可能エネルギー発電設備で産生された再生可能エネルギーを、特定居室71Aを優先させながら、一般居室71Bと共用施設72でも効率良く利用させるための再生可能エネルギー供給調整機構30と、再生可能エネルギー発電機構20から出力され特定居室71Aに供給される電力量E6を計測する計測装置40と、再生可能エネルギー発電機構20と再生可能エネルギー供給調整機構30を制御する制御装置50と、制御装置50から消費電力量等の情報を取得する管理装置60と、を有する。
以下に、各構成要素について説明する。
再生可能エネルギー発電機構20は、図1に示すように、太陽光発電設備21と、パワーコンディショナ(Power Conditioner System:PCS)22と、を有する。
太陽光発電設備21は、図1及び図2に示すように、太陽光モジュール21aを有する。
太陽光モジュール21aは、図2に示すように、集合住宅70の屋根上で縦方向に3枚配置してストリングを形成し、そのストリングが横方向に8枚設置してアレイを形成している。つまり本実施形態では、集合住宅70の屋根上に、24枚の太陽光モジュール21aが設置されている。
パワーコンディショナ22は、太陽光発電設備21からの充放電と、後述する第一供給調整装置33を構成する第一蓄電池33aからの充放電を制御するためのものである。
パワーコンディショナ22は、太陽光発電設備21で発生させた直流電力を交流電力に発生させるインバータと、状態検出部と、を有する。
状態検出部は、太陽光発電設備21や第一供給調整装置33の動作状態を監視し、取得した動作ログを制御装置50に出力する。
動作ログとしては、太陽光発電設備21の発電状況、第一蓄電池33aの充放電状況、エラー情報等が挙げられる。
パワーコンディショナ22は、図1に示すように、計測装置40として使用される発電メータを介して、後述する特定居室71Aの特定配電線Yと分岐点Zで繋がっている。
なお、パワーコンディショナ22は、太陽光モジュール21aごとに、最大の発電量を得られる電力点(電流×電圧の値)を自動制御する最大電力点追従(Maximum Power Point Tracking:MPPT)制御を行うオプティマイザーを備えていてもよい。
次に、再生可能エネルギー供給調整機構30について説明する。
再生可能エネルギー供給調整装置30は、図1及び図2に示すように、電力系統100からの順潮流を検知する検知装置31と、太陽光発電設備21で発電された余剰電力を特定居室71Aで優先的に使用できるようにする第一電力調整装置33と、一般個室71Bと共有施設72に太陽光発電設備21からの逆潮流がない場合に、蓄電された再生可能エネルギーを供給できるようにする第二供給調整装置34と、を有する。
検知装置31は、電力系統100からの順潮流を検知することにより、太陽光発電設備21での電力の発生量や、第一電力調整装置33と第二供給調整装置34からの電力の供給量が、集合住宅負荷70aの消費電力量を下回っているか否かを確認するためのものである。
具体的には、検知装置31が順潮流を検知した場合には、太陽光発電設備21での電力の発生量や、第一電力調整装置33と第二供給調整装置34からの電力の供給量が、集合住宅負荷70aの消費電力量を下回っているので、電力系統100から電力の供給を受けている状態である。
一方、検知装置31が順潮流を検知しない場合には、太陽光発電設備21での電力の発生量や、第一電力調整装置33と第二供給調整装置34からの電力の供給量が、集合住宅負荷70aの消費電力量を上回り逆潮流が生じている状態である。
なお、電力系統100からの順潮流と、電力系統100への逆潮流が拮抗している状態も生じ得る。しかし、拮抗状態は、後述する時間T1よりも短い時間になると考えられるので、本実施形態では考慮しない。
検知装置31は、太陽光発電設備21での電力の発生量や、第一電力調整装置33と第二供給調整装置34からの電力の供給量が集合住宅負荷70aの消費電力量を下回っているか否かを確認するため、上位メータ81と分岐点Xの間に装着されていれば足りるが、図1に示すように、上位メータ81と一括受電盤82の間に設けられることが好ましい。
検知装置31として、本実施形態では、CT(Current Transformer)センサが用いられる。
CTセンサは、順潮流を検知した場合に、その検知結果がパワーコンディショナ22の状態検出部に出力されるが、まず制御装置50に出力され、制御装置50からパワーコンディショナ22の状態検出部に出力されてもよい。
第一供給調整装置33は、太陽光発電設備21で発電された余剰電力を特定居室71Aで優先的に使用できるようにするためのものである。
本実施形態では、図1に示すように、第一供給調整装置33として、第一蓄電池33aが設けられている。
第一蓄電池33aは、集合住宅負荷70aの消費電力量が、再生可能エネルギー発電機構20からの発電量を下回る場合に、余剰電力を蓄電することができる。
具体的には、検知装置31で順潮流が検知されなかった、つまり電力系統100側に逆潮流が生じている場合に、余剰電力が第一蓄電池33aに蓄電される。そして、集合住宅負荷70aの電力消費量が、太陽光発電設備21の発電量を上回った場合に、第一蓄電池33aから特定居室71Aに優先的に供給される。
なお、特定居室負荷71aでの消費電力が太陽光発電設備21での発電量を上回る場合にも、第一蓄電池33aからも電力が供給されるようにしてもよい。
なお、第一蓄電池33aは、太陽光発電設備21での発電量がパワーコンディショナ22の処理能力を上回る場合にも、余剰電力を蓄電することができる。その場合は、太陽光発電設備21からの発電量がパワーコンディショナ22の処理能力を下回った場合に、放電することができる。
また、第一蓄電池33aは、予め定められた最大容量まで蓄電したら、第一蓄電池33aへの蓄電を停止するようにしてもよい。
さらに、予め定められた最低容量まで放電したら、第一蓄電池33aからの放電を停止するようにしてもよい。
第一蓄電池33aは、太陽光発電設備21からの直流電力をそのまま貯めるものであってもよい。その場合は、第一蓄電池33aから特定居室71Aの特定居室負荷71aや電力系統100側に電力が供給されるときに、第一蓄電池33aから取り出した直流電力をパワーコンディショナ22で交流電力に変換して供給する。
また、第一蓄電池33aには、電力系統100を介して電力を給電する電力会社から集合住宅70が受電する受電電力量E1に対する購入価格P1が時間帯で変わる場合に、購入価格P1がより安い時間帯で電気を購入して、蓄電することもできる。
第一供給調整装置33としては、蓄電池の他に、電気自動車の充電器などを好適に用いることができる。これにより、電気自動車の蓄電池に太陽光発電設備21からの電力を貯めることができる。
第一供給調整装置33が電気自動車の充電器である場合は、電気自動車に搭載されている蓄電池の電力を、特定居室71Aの特定居室負荷71aに供給するためのV2H(Vehicle to home)システムが設けられていてもよい。
V2Hシステムが設けられている場合は、電気自動車に搭載されている蓄電池から特定居室71Aの特定居室負荷71aや電力系統100側に電力が供給されるときに、電気自動車に搭載されている蓄電池の直流電力をパワーコンディショナ22で交流電流に変換して供給する。
第二供給調整装置34は、特定居室71Aから電力系統100の側に逆潮流され、一般居室71Bでも消費されず電力系統100に出ていってしまう余剰電力を、集合住宅負荷70aの消費電力量が、再生可能エネルギー発電機構20からの発電量を上回る場合に、一般居室71Bと共有施設72でも使用できるようにするためのものである。
本実施形態では、第二供給調整装置34として、第二蓄電池34aが設けられている。これにより、第二蓄電池34aに貯めた電気を、朝や夕方などの電力需要ピークとなりやすい時間帯に放電することができる。
また、第二蓄電池34aには、電力系統100を介して電力を給電する電力会社から集合住宅70が受電する受電電力量E1に対する購入価格P1が時間帯で変わる場合に、購入価格P1がより安い時間帯で電気を購入して、蓄電することもできる。
なお、蓄電している際に第二蓄電池34aへの過充電を防ぐため、予め定められた最大容量になったら蓄電を停止するようにしてもよい。さらに、放電している際に予め定められたる最低容量になったら、放電を停止するようにしてもよい。
また、第二供給調整装置34と分岐点Xの間には、特定居室71Aに設けられている下位分電盤85と再生可能エネルギー発電機構20の間に後述する計測装置40が設けられているのと同様に、計測装置40が設けられていることが好ましい。
次に、計測装置40について説明する。
計測装置40は、太陽光発電設備21又は第一供給調整装置33から出力される電力量E6を測定し、取得したデータを制御装置50に出力するためのものである。
本実実施形態では、計測装置40として、発電メータが用いられる。
発電メータは、計量法により検定する検定付きメータ装置であり、検定有効期間内のものである。
発電メータは、1秒や30分や1時間などの任意の単位時間(T)毎の電力量E6を制御装置50に出力する。
計測装置40は、図1に示すように、特定居室71Aの第一下位メータ84Aと負荷用接続器71cを繋ぐ特定配電線Yと繋がっている。
具体的には、計測装置40は、特定配電線Yに端子台により形成された分岐点Zに、配電線により繋がっている。
これにより、第一下位メータ84Aで供給電力量E4を測定することができ、かつ、特定居室負荷71aが接続される負荷用接続器71cにまで再生可能エネルギー発電機構20からの電力を供給できる。
さらに、計測装置40を特定配電線Yの繋ぎやすい場所を選ぶことができるので、既に建築された集合住宅にも経営支援システム10を設置し易くすることができる。
なお、計測装置40は、第一下位メータ84Aから負荷用接続器71cまでの特定配電線Yに繋がっていれば足りるが、集合住宅70の外壁の外側に位置している箇所や、特定居室71Aの居室内の壁面で、集合住宅70の外壁を構成している箇所に固定されている箇所と繋がっているのが好ましい。
計測装置40は、スマートメータであってもよい。
また、計量法の改正等によって許可されるのであれば、発電メータに代えて、パワーコンディショナ22を、太陽光発電設備21又は第一蓄電池33aから出力される電力量E6の測定と、その取得したデータの制御装置50への出力に用いてもよい。つまり、この場合には、パワーコンディショナ22が計測装置40としても機能する。
次に、制御装置50について説明する。
制御装置50は、データ収集部51と、制御部52と、を有する。
データ収集部51は、上位メータ装置81、第一下位メータ装置84A、第二下位メータ装置84B、及び計測装置40によって測定された電力量を通信で定期的に取得し、制御部52に出力する。
またデータ収集部51は、パワーコンディショナ22から取得した動作ログを管理装置60に出力する。
制御部52は、例えば、パワーコンディショナ22の制御、第一供給調整装置33、第二供給調整装置34の充放電の制御などを行ってもよい。
制御部52が実行する処理は、図示を省略する制御装置50の記憶部又は外部の記憶媒体に格納された制御手順を規定したプログラムを実行するためのCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサを含む。
制御部52は、通信ネットワーク61を介して、管理装置60と通信する。
制御部52は、例えば、取得した受電電力量および給電電力量、複数の個別消費電力量、ならびに発電電力量を管理装置60に出力する。
次に、管理装置60について説明する。
管理装置60は、制御装置50から消費電力量等の情報を取得して、検針データ管理支援、料金請求データDの作成支援、入居者及び管理者向けに電気使用量の推移を把握しやすくするために電気使用量の可視化サービス等を行う。
また管理装置60は、制御装置50からエラー情報を取得したとき、管理装置60のユーザである監視員に音声、ランプ、画像、映像、電話、メール等でエラーが生じていることを通知する。
管理装置60は、料金請求データDの作成のため、少なくとも、第1の規約、第2の規約、第3の規約、及び第4の規約を記憶している。
第1の規約は、電力会社から集合住宅70が受電する受電電力量E1に対する購入価格P1が定められている。
なお、購入価格P1は、昼間は購入価格P1a、夜は購入価格P1bのように時間帯ごとに定められることもできる。
第2の規約は、電力会社への給電電力量E2に対する販売価格F1を定める。
販売価格F1は、電力会社との間で定められているものであり、電力の固定価格買取制度の買取期間中においては、固定価格買取制度で定められた買取価格が販売価格F1となり、買取期間外では、任意の相対契約に基づき定められた買取価格が販売価格F1となる。
第3の規約は、電力会社から供給された電力の、各々の居室71の受電した電力量に対する販売価格F2を定める。
販売価格F2は、購入価格P1a、購入価格P1bなど購入価格P1が時間帯ごとに定められている場合は、購入価格P1aに応じた販売価格F2aと、購入価格P1bに応じた販売価格F2bのように、その時間帯に応じて定めることができる。これにより、夜の購入価格P1bが昼間の購入価格P1aよりも安い場合は、各居室71の居住者は、昼間よりも夜の時間帯に安価に電気を使用できる。
第4の規約は、再生可能エネルギー発電機構20から供給された電力の、居室71Aの受電した電力量に対する販売価格F3を定める。
販売価格F3は、販売価格F2よりも安くなるように設定されている。これにより、特定居室71Aの居住者は、再生可能エネルギー発電機構20から供給された電力を優先して利用することで、電気料金を安くすることができる。
販売料金F3は、販売価格F1よりも高いことが好ましい。これにより、集合住宅70の所有者は、電力会社に売電するよりも利益を得ることができるので、再生可能エネルギー発電機構20を導入する大きな動機となることができる。
以上から、販売価格F1、販売価格F2、販売料金F3は、以下の関係にあることが好ましい。
販売価格F2>販売料金F3>販売価格F1
管理装置60は、集合住宅70外に設けられてもよく、集合住宅70内に設けられていてもよい。
通信ネットワーク61は、LTE(long Term Evolution)やWifi(登録商標)などを用いた無線通信網や、光回線などを用いた有線通信網により構成されている。
通信ネットワーク61は、上述したような無線通信網や有線通信網が複数組み合わされて構成されていてもよい。
また、本実施形態においては、パワーコンディショナ22と制御装置50との通信は、ECHONET Lite(登録商標)に準拠するが、Modbus(登録商標)や、パワーコンディショナ22を製造しているメーカー独自のプロトコル等に伝送されていてもよい。さらに制御装置50と管理装置60との通信は、他の通信方式に基づき行われてもよい。
以上のように構成される本実施形態の経営支援システム10は、再生可能エネルギー発電機構20で発電された電力を、特定居室71A、一般居室71B、及び共有施設72に供給する。
〈経営支援システム10による再生可能エネルギーの供給方法〉
以下に、経営支援システム10による再生可能エネルギー発電機構20で産生された電再生可能エネルギーの供給方法について、図3を用いて説明する。
本実施形態の経営支援システム10は、所定の時間ごとに、後述する供給工程と蓄積工程のどちらの工程が行われるか判定する判定工程(図3:S3-1~3-3)と、太陽光発電設備21で発生させた電力量が集合住宅負荷70aの消費電力量を下回るときに、第一供給調整装置33や第二供給調整装置34に蓄積させていた再生可能エネルギーを供給する供給工程(図3:S3-4~3-6)と、太陽光発電設備21で発生させた電力のうち余剰電力を第一供給調整装置33や第二供給調整装置34に蓄電させる蓄積工程(図3:S3-7~3-9)と、を有する。
以下に、判定工程、供給工程、蓄積工程の順に説明する。
なお、後述するT1は、第一供給調整装置33の第一蓄電池33aと第二供給調整装置34の第二蓄電池34aの処理によって放充電制御能力により決められる。
具体的には、T1は、第一蓄電池33aが放電している状態から充電している状態、又は充電している状態から放電している状態に切り替えられるのに要する時間よりも長く設定される。後述する料金データDの作成においても同様である。
最初に、判定工程(図3:S3-1~3-3)について説明する。
判定工程は、図3に示すように、ステップ3-1において、時間がT1だけ経過しているか判断する。
時間がT1だけ経過している場合(図3:S3-1 Y)は、後述するステップ3-2に移行する。一方、時間がT1だけ経過していない場合(図3:S3-1 N)は、再び時間がT1だけ経過しているか判断する。
次に、ステップ3-2において、第二供給調整装置34からの充放電を停止させる。これにより、後述する供給工程と蓄積工程において、第一供給調整装置33の充放電を優先させることができる。
次に、ステップ3-3において、電力系統100からの順潮流の有無が確認される。
具体的には、検知装置31で順潮流が検知されて、その検知結果がパワーコンディショナ22と制御装置50に出力される。
検知装置31で順潮流が検知された場合(図3:S3-3 Y)は、後述する供給工程に移行する。一方、検知装置31で順潮流が検知されない場合(図3:S3-3 N)は、後述する蓄積工程に移行する。
次に、供給工程(図3:S3-4~3-6)について説明する。
まず、ステップ3-4において、第一供給調整装置33の第一蓄電池33aから放電が開始される。これにより、再生可能エネルギー発電機構20の太陽光発電設備21で発電された電力が特定居室71Aに優先的に供給される。さらに、特定居室71Aでの消費電力量が供給量よりも少ない場合には、特定居室71Aから電力系統100の側に逆潮流されて、一般居室71Bと共有施設72に供給される。
開始された第一蓄電池33aからの放電は、後述するようにステップ3-1に戻り時間T1だけ経過してステップ3-3で再び順潮流が検知された場合には、継続される。一方、ステップ3-3で順潮流が検知されない場合には、後述するステップ3-7で第一蓄電池33aでの蓄電が開始されるまで行われる。
そして、ステップ3-5において電力系統100からの順潮流の有無が確認される。
検知装置31で順潮流が検知された場合(図3:S3-5 Y)は、後述するステップ3-6に移行する。
一方、検知装置31で順潮流が検知されない場合(図3:S3-5 N)は、第一供給調整装置33から放電で足りているので、ステップ3-1に戻る。
ステップ3-6において、第二供給調整装置34の第二蓄電池34aから放電される。これにより、第二蓄電池34aに蓄積されていた再生可能エネルギーが特定居室71Aだけでなく、一般居室71Bと共有施設72に供給される。
第二蓄電池34aから放電を開始したら、ステップ3-1に戻る。
次に、蓄積工程(図3:S3-7~3-8)について説明する。
まず、ステップ3-7において、第一供給調整装置33の第一蓄電池33aでの蓄電が開始される。これにより、上述したステップ3-4において、再生可能エネルギー発電機構20の太陽光発電設備21で発電された電力を特定居室71Aに優先的に供給させることができる。
開始された第一蓄電池33aでの蓄電は、後述するようにステップ3-1に戻り時間T1だけ経過してステップ3-3で再び順潮流が検知されない場合には、継続される。一方、ステップ3-3で順潮流が検知された場合には、後述するステップ3-7で第一蓄電池33aからの放電が開始されるまで行われる。
そして、ステップ3-8において電力系統100からの順潮流の有無が確認される。
検知装置31で順潮流が検知された場合(図3:S3-8 Y)は、第一供給調整装置33から放電で足りているので、ステップ3-1に戻る。
一方、検知装置31で順潮流が検知されない場合(図3:S3-8 N)は、後述するステップ3-9に移行する。
ステップ3-9において、第二供給調整装置34の第二蓄電池34aでの蓄電が開始される。これにより、上述したステップ3-6において、第二蓄電池34aに蓄積されていた再生可能エネルギーが供給できるようになる。
第二蓄電池34aから放電を開始したら、ステップ3-1に戻る。
次に、料金請求データDの作成について説明する。最初に、特定居室71Aの場合について説明し、次に、一般居室71Bの場合に付いて説明する。
〈特定居室71Aの料金請求データDの作成〉
特定居室71Aの料金請求データDの作成について、図4を用いて説明する。
まず、ステップ4-1において、時間がT1だけ経過しているか判断する。
時間がT1だけ経過している場合(図4:S4-1 Y)は、後述するステップ4-2に移行する。一方、時間がT1だけ経過していない場合(図4:S4-1 N)は、再び時間がT1だけ経過しているか判断する。
次に、ステップ4-2において、T1の間の電力量TE6を算出する。本実施形態では、計測装置40として使用する発電メータにより測定された、1秒や30分や1時間などの単位時間(T)毎の電力量E6に基づいて算出する。
T1の間の電力量TE6を算出したら、ステップ4-3に移行する。
次に、ステップ4-3において、T1の間の電力量TE4を算出する。本実施形態では、第一下位メータ装置84Aにより測定された、1秒や30分や1時間などの単位時間(T)毎の供給電力量E4に基づいて算出する。
T1の間の電力量TE4を算出したら、ステップ4-4に移行する。
次に、ステップ4-4において、T1の間の電力量TE3を算出する。本実施形態では、第一下位メータ装置84Aにより測定された、1秒や30分や1時間などの単位時間(T)毎の受電電力量E3に基づいて算出する。
T1の間の電力量TE3を算出したら、ステップ4-5に移行する。
次に、ステップ4-5において、再生可能エネルギー発電機構20から供給された電力に対しての料金請求データである第一料金請求データD1を作成する。
具体的には、ステップ4-2において求めた電力量TE6と、ステップ4-3において求めた電力量TE4の差分を求め、その差分に第4の規約に定められている販売価格F3を掛けて作成する。
第一料金請求データD1を作成したら、ステップ4-6に移行する。
次に、ステップ4-6において、電力系統100から供給された電力に対する料金請求データである第二料金請求データD2を求める。
具体的には、特定居室71Aの特定居室負荷71aが電力系統100から受電した電力量E3の値に、第3の規約に定められている販売価格F2を掛けて、第二料金請求データD2を作成する。
第二料金請求データD2を作成したら、ステップ4-7に移行する。
次に、ステップ4-7において、T1の間の料金請求データDを作成する。
具体的には、ステップ4-5で作成した第一料金請求データD1に、ステップ4-6で作成した第二料金請求データD2を足して、料金請求データDを作成する。
料金請求データDを作成したら、ステップ4-1に戻る。
〈一般居室71Bの料金請求データDの作成〉
次に、一般居室71Bの料金請求データDの作成について、図5を用いて説明する。
一般居室71Bの料金請求データDの作成は、以下のように行われる。
まず、ステップ5-1において、検知装置31での検知回数を「0」にする。
これにより、後述するステップ5-2での時間がT1だけ経過したことの確認が、ステップ5-8で検知装置31での検知回数が所定の回数Aだけ繰り返されたことが確認できることで、T2だけ経過したと判断することができる。
つまり、T2は、T1にAを掛けた値となる。
次に、ステップ5-2において、時間がT1だけ経過しているか判断する。
時間がT1だけ経過している場合(図5:S5-2 Y)は、後述するステップ5-3に移行する。一方、時間がT1だけ経過していない場合(図5:S5-2 N)は、再び時間がT1だけ経過しているか判断する。
次に、ステップ5-3において、T1の間の電力量TE5を算出する。本実施形態では、第二下位メータ装置84Bにより測定された、30分や1時間などの単位時間(T)毎の受電電力量E5に基づいて算出する。
T1の間の電力量TE5を算出したら、ステップ5-4に移行する。
次に、ステップ5-4において、検知装置31を構成するCTセンサで電力系統100の側に流れる順潮流を検知したか判断する。この検知は、時間T1だけ経過した後に行われる検知であり、上述した再生可能エネルギーの供給調整の工程のステップ3-3の検知のことである。
順潮流が検知された場合(図5:S5-4 Y)は、後述するステップ5-5に移行する。
一方、順潮流が検知されない場合(図5:S5-4 N)は、後述するステップ5-6に移行する。
ステップ5-5において、ステップ5-4で順潮流が検知されたので、ステップ5-3で求めたTE5を、T2の間の順潮流側からの総合電力量であるTE7に加えて、TE7の値を更新する。
TE7の値を更新したら、後述するステップ5-7に移行する。
一方、ステップ5-4で順潮流が検知されていない場合には(図5:S5-4 N)、ステップ5-6において、ステップ5-3で求めたTE5を、T2の間の順潮流側からの総合電力量であるTE8に加えて、TE8の値を更新する。
TE8の値を更新したら、後述するステップ5-7に移行する。
次に、ステップ5-7において、検知装置31での検知回数Nに1を足して、検知回数Nを更新する。
次に、ステップ5-8において、検知装置31での検知回数Nが所定の回数Aに達しているか確認する。
Nが、Aと同じ値になっていたら(図5:S5-8 Y)、後述するステップ5-9に移行する。
Nが、Aと同じ値になっていなかったら(図5:S5-8 N)、ステップ5-2に戻る。
次に、ステップ5-9において、再生可能エネルギー発電機構20から供給された電力に対しての料金請求データである第一料金請求データD1を作成する。
具体的には、ステップ5-6において求めた電力量TE8に、第4の規約に定められている販売価格F3を掛けて作成する。
第一料金請求データD1を作成したら、ステップ5-10に移行する。
次に、ステップ5-10において、電力系統100から供給された電力に対する料金請求データである第二料金請求データD2を求める。
具体的には、ステップ5-5において求めた電力量TE7に、第3の規約に定められている販売価格F2を掛けて作成する。
第二料金請求データD2を作成したら、ステップ5-11に移行する。
次に、ステップ5-11において、T1の間の料金請求データDを作成する。
具体的には、ステップ5-9で作成した第一料金請求データD1に、ステップ5-10で作成した第二料金請求データD2を足して、料金請求データDを作成する。
一般居室31Bの料金請求データDを作成したら、ステップ5-1に戻る。
〈経営支援システム10により奏する効果〉
次に、本実施形態の経営支援システム10により奏する効果について説明する。
本実施形態の経営支援システム10は、複数の居室71と、複数の居室71と共有施設72に一括受電した電力を供給するために、一括受電盤82、一括受電盤82により電力系統100から電力が供給される上位分電盤83、及び複数の居室71ごとに設置され上位分電盤83から電力が供給される下位分電盤85と、下位分電盤85により電力系統100から電力が供給され居室内の負荷に電力を供給するための負荷用接続器71cと、を備える集合住宅70に用いられるものであり、太陽光発電設備21を備える再生可能エネルギー発電機構20と、再生可能エネルギー発電機構20を制御する制御装置50と、電力系統100と一括受電盤82の間に設けられ、集合住宅70が電力系統100から受電する受電電力量E1と、再生可能エネルギー発電機構20の発電電力を電力系統100に売電する給電電力量E2を検出する上位メータ装置81と、特定居室71Aに設置され、電力系統から受電する受電電力量E3と、再生可能エネルギー発電機構20から電力系統100の側に逆潮流される供給電力量E4と、を検出する第一下位メータ装置84Aと、再生可能エネルギー発電機構20で出力される電力量E6を検出する計測装置40と、を有し、再生可能エネルギー発電機構20が、第一下位メータ装置84Aが設置されている特定居室71Aの第一下位メータ装置84Aと負荷接続器71cを繋ぐ特定配電線Yに繋がっている。
本実施形態の経営支援システム10は、上記の構成を有することにより、特定居室71Aにおいて、再生可能エネルギーを他の居室よりも優先して利用できるようにすることができる。
さらに、計測装置40を特定配電線Yの繋ぎやすい場所を選ぶことができるので、既に建築された集合住宅にも経営支援システム10を設置し易くすることができる。
具体的には、既に建築された集合住宅70に経営支援システム10を導入する際には、特定居室71Aにする居室71を既に入居者が利用している場合もある。その場合は、居室71を特定居室71Aにするための工事において、居室71内で行う工程を少なくすることが好ましい。
仮に、計測装置40に繋がる配電線を特定配電線Yでなく下位分電盤85に繋げるとすると、下位分電盤85は居室71内に設置されていることが多く、居室71外から居室71内に設置された下位分電盤85まで配電線を引き込む作業が必要になる。
これに対し、本実施形態では、計測装置40に繋がる配電線を特定配電線Yのどこに繋げるか選ぶことができるので、引き込み作業のために居室内での作業時間や行程を少なくできるように特定配電線Yに繋ぐ箇所を選ぶことができ、下位メータ84Aの位置によっては計測装置40に繋がる配電線を居室内に引き込む作業を無くすことができる。そのため、経営支援システム10を設置する際の作業負担を軽減できる。
また、本実施形態の経営支援システム10は、集合住宅負荷70aでの消費電力量が太陽光発電設備21で産生された再生可能エネルギーの産生量を下回ったときに、その余剰分を蓄積し、上回ったときに、一般居室71Bと共有施設72にも供給できるように調整する再生可能エネルギー供給調整機構30を有する。
本実施形態の経営支援システム10は、上記の構成を有することにより、特定居室71Aの特定居室負荷71aへの再生可能エネルギーの供給を優先させながら、特定居室71Aの特定居室負荷71aでの電力の消費状況だけでなく、一般居室71Bの一般居室負荷71bと共有施設72の共有施設負荷72aでの電力の消費状況にも素早く対応することができ、集合住宅70全体として再生可能エネルギーの自給率を向上させることができる。
つまり、仮に、再生可能エネルギー供給調整機構が特定居室負荷71aの電力の消費状況にのみ対応する場合は、太陽光発電設備21で産生された電力量が特定居室負荷71aでの消費電力量が上回って電力系統100側に逆潮流が発生すると、その余剰分が充電されることになり、一般居室負荷71bと共有施設負荷72aに供給されなくなる。そして、充電がある程度行われると、第一蓄電池33aへの過充電を防ぐため電力系統100側に逆潮流されることになるが、一般居室負荷71bと共有施設負荷72aの電力の消費状況に関係なく電力系統100側に逆潮流されることになるので、そのまま電力系統100側に逆潮流されることがあり、自給率を向上させることができない。
これに対して、本実施形態の経営支援システム10では、太陽光発電設備21で産生された電力量が特定居室負荷71aでの消費電力量が上回っても、一般居室負荷71bと共共有施設負荷72aへの供給が止まらないので自給率を向上させることができる。
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態について、図6を用いて説明する。
第1実施形態と同様の構成要素には、第1実施形態と同じ符号を付し、説明を省略する。
図6においても、各ブロックを結ぶ実線は、電力の流れを示し、各機能ブロックを結ぶ破線は、制御信号または通信される情報の流れを示す。
本実施形態の経営支援システム10は、他の居室71よりも家賃を低く設定している特定の居室71に対して、請求する電気使用料の算出方法を他の居室71よりも低額になるようにすることで、特定居室71Aの家賃を高くした状態で、居住者を確保することを支援するためのものである。
本実施形態は、図6に示すように、第1実施形態では特定居室71Aに繋げられていた再生可能エネルギー発電機構20が、共有施設72に繋げられる。
本実施形態の共有施設72は、図6に示すように、第1実施形態では特定居室71Aに設けられていた第一下位メータ装置84Aが設けられている。
一方、特定居室71Aには、第二下位メータ装置84Bが設けられる。第二下位メータ装置84Bは、特定居室負荷71cが受電した電力量E5を測定するためにも用いられる。
本実施形態において、電力量E5は、電力系統100からの電力量と、共有施設72の共有施設負荷72に受電されず電力系統100の側に逆潮流された再生可能エネルギー発電機構20からの電力量とを合わせた電力量である。
〈施設aの料金請求データDの作成〉
次に、再生可能エネルギー発電機構20が繋がっている施設以外の他の施設aの料金請求データDの作成について、図7を用いて説明する。
本実施形態は、特定居室71Aと一般居室71Bが施設aに該当する。
まず、ステップ7-1において、時間がT1だけ経過しているか判断する。
時間がT1だけ経過している場合(図7:S7-1 Y)は、後述するステップ7-2に移行する。一方、時間がT1だけ経過していない場合(図7:S7-1 N)は、再び時間がT1だけ経過しているか判断する。
次に、ステップ7-2において、T1の間の電力量TE1を算出する。本実施形態では、上位メータ80により測定された、1秒や30分や1時間などの単位時間(T)毎の受電電力量E1に基づいて算出する。
T1の間の電力量TE1を算出したら、ステップ7-3に移行する。
次に、ステップ7-3において、T1の間の電力量TE2を算出する。本実施形態では、上位メータ80により測定された、1秒や30分や1時間などの単位時間(T)毎の給電電力量E2に基づいて算出する。
T1の間の電力量TE2を算出したら、ステップ7-4に移行する。
次に、ステップ7-4において、T1の間の電力量TE4を算出する。本実施形態では、第一下位メータ装置84Aにより測定された、1秒や30分や1時間などの単位時間(T)毎の供給電力量E4に基づいて算出する。
T1の間の電力量TE4を算出したら、ステップ7-5に移行する。
次に、ステップ7-5において、集合住宅負荷70aの電力系統100からの調達率である系統調達率γを算出する。
具体的に、系統調達率γは、ステップ7-2で算出した電力量TE1と、ステップ7-3で算出した電力量TE2と、ステップ7-4で算出した電力量TE4を用いて、下記の式により算出する。
γ=TE1/(TE1+TE4―TE2)
系統調達率γを算出したら、ステップ7-6に移行する。
次に、ステップ7-6において、各施設aのT1の間の電力量TE5aを算出する。本実施形態では、各施設aの第二下位メータ装置84Bにより測定された、1秒や30分や1時間などの単位時間(T)毎の給電電力量E5aに基づいて算出する。
T1の間の電力量TE5aを算出したら、ステップ7-7に移行する。
次に、ステップ7-7において、T1の間の各施設aの電力系統100から供給された電力量TE1aを算出する。本実施形態では、ステップ7-6で求めた電力量TE5aに、ステップ7-5で求めた系統調達率γを掛けることにより、電力量TE5aを算出する。
次に、ステップ7-8において、T1の間の各施設aの再生可能エネルギー発電機構20から供給された電力量TE4aを算出する。本実施形態では、ステップ7-6で求めた電力量TE5aから、ステップ7-7で求めた系統調達率γを電力量TE1aを引くことにより、電力量TE4aを算出する。
次に、ステップ7-9において、再生可能エネルギー発電機構20から供給された電力に対しての料金請求データである第一料金請求データD1を作成する。
具体的には、ステップ7-8において求めた電力量TE4aに、第4の規約に定められている販売価格F3を掛けて作成する。
第一料金請求データD1を作成したら、ステップ7-10に移行する。
次に、ステップ7-10において、電力系統100から供給された電力に対する料金請求データである第二料金請求データD2を求める。
具体的には、ステップ7-7において求めた電力量TE1aに、第3の規約に定められている販売価格F2を掛けて作成する。
第二料金請求データD2を作成したら、ステップ7-11に移行する。
次に、ステップ7-11において、T1の間の料金請求データDを作成する。
具体的には、ステップ7-9で作成した第一料金請求データD1に、ステップ7-10で作成した第二料金請求データD2を足して、料金請求データDを作成する。
一般居室31Bの料金請求データDを作成したら、ステップ7-1に戻る。
なお、ステップ7-11において、特定居室71Aの料金請求データDを作成する際には、第一料金請求データD1と第二料金請求データD2の一方又は双方に、特定居室71Aの料金請求データDを他の施設aよりも安くなるように設定された係数を掛けてもよい。
〈第2実施形態の経営支援システム10により奏する効果〉
次に、第2実施形態の経営支援システム10により奏する効果について説明する。
本実施形態の経営支援システム10Aは、集合住宅70の外観形状等の条件により、特定居室71Aに再生可能エネルギー発電機構20を繋げられない場合でも、集合住宅70の集合住宅負荷70aで再生可能エネルギーを有効活用できる。また、集合住宅70の他の居室71よりも家賃を低く設定している特定の居室71に対して、請求する電気使用料の算出方法を他の居室71よりも低額になるようにすることで、特定居室71Aの家賃を高くした状態で、居住者の確保を支援することができる。
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更したりすることが可能である。
例えば、上述した実施形態では、経営支援システム10は、集合住宅で用いられていたが、本発明はこれに限定されない。経営支援システム10は、その他の賃貸に出される複数の施設を有する賃貸用不動産で好適に用いることができる。
施設としては、上述した実施形態の居室や共有施設に用いることができる施設の他に、店舗、事務所、倉庫、ガレージ等の用途に用いることができる施設が挙げられる。
また、上述した実施形態では、経営支援システム10は、低圧一括受電契約を締結している集合住宅70で使用されていたが、本発明はこれに限定されない。施設の数が多いなどの理由で高圧受電が必要になることが想定されるなどの理由で、高圧一括受電契約が締結されている賃貸用不動産にも好適に用いることができる。
上述した実施形態では、再生可能エネルギー発電機構20は、太陽光発電設備21を有しているが、本発明はこれに限定されない。再生可能エネルギー発電機構20は、太陽光発電設備21に限られず、風力発電設備等のその他の公知の再生可能エネルギー発電設備を好適に使用することができる。
また、複数の種類の再生可能エネルギー発電設備を使用することができる。これにより、特定居室71Aの特定居室負荷71aが安定して再生可能エネルギー発電機構20からの電力を受電できる場合がある。
さらに、上述した実施形態では、再生可能エネルギー供給調整機構30の第一供給調整装置33に用いられる例として蓄電池や電気自動車の充電器を挙げたが、本発明はこれに限定されない。
第一供給調整装置33は、太陽光発電設備21で発電された余剰電力を用いて水を温めて作った温水を貯蔵しておく温水機や、太陽光発電設備21で発電された余剰電力を用いて水を凍らせて作った氷を貯蔵しておく製氷機でもよい。
このような温水器や製氷機が交流電力を利用するものである場合は、特定居室負荷71aと同様に下位分電盤85を経て電力が供給されてもよく、パワーコンディショナ22から下位分電盤85までの配電線が、計測装置40より下位分電盤85側で端子台により分岐して、その分岐した配電線により、電力の供給を受けていてもよい。
また、温水機や製氷機は、特定居室71Aの室内に設けられてもよく、特定居室71Aの室外に設けられていてもよい。特定居室71Aの室外に設けられている場合は、特定居室71Aの居住者のみが利用できるように設けられていていることが好ましい。
また、第二供給調整装置34も、蓄電池の他に、電気自動車の充電器や、太陽光発電設備21で発電された余剰電力を用いて水を温めて作った温水を貯蔵しておく温水機や、太陽光発電設備21で発電された余剰電力を用いて水を凍らせて作った氷を貯蔵しておく製氷機でもよい。
上述した実施形態では、検知装置31は、電力系統100側からの順潮流を検知するものであったが、本発明はこれに限定されない。電力系統100側への逆潮流を検知するものであってもよい。
また、上述した実施形態では、太陽光発電設備21での電力の発生量が集合住宅負荷70aの消費電力量を下回っている場合に、第一供給調整装置33からの供給が開始され(図3 S3-3)、その次に第二供給調整装置34からの供給が開始される(図3 S3-5)ことになっているが、本発明はこれに限定されない。太陽光発電設備21での電力の発生量が集合住宅負荷70aの消費電力量を下回っている場合に、第一供給調整装置33と第二供給調整装置34が同時に供給させてもよい。
さらに、第1実施形態では、再生可能エネルギー供給調整機構30は、第二供給調整装置34を有していたが、本発明はこれに限定されない。再生可能エネルギー供給調整機構30は、第二供給調整装置34を有していなくてもよい。その場合でも、第一電力調整装置33により、太陽光発電設備21での電力の発生量が集合住宅負荷70aの消費電力量を下回っている場合に、集合住宅負荷70aに再生可能エネルギーを供給することができる。
また、第1実施形態において、管理装置60に記憶されている第4の規約は、再生可能エネルギー発電機構20から供給された電力の、居室71Aの受電した電力量に対する販売価格F3を定めているが、本発明はこれに限定されない。
再生可能エネルギー発電機構20から供給された電力の、特定居室71Aの受電した電力量に対する販売価格F3aと、一般居室71Bの受電した電力量に対する販売価格F3bを定めてもよい。
その場合は、販売価格F3aが、販売価格F3bよりも安いことが好ましい。
つまり、販売価格F1、販売価格F2、販売価格F3a、販売価格F3bは、以下の関係にあることが好ましい。
販売価格F2>販売価格F3b>販売価格F3a>販売価格F1
さらに、第1実施形態において、管理装置60は、料金請求データDの作成のために、第1の規約、第2の規約、第3の規約、及び第4の規約を記憶しているが、本発明はこれに限定されない。管理装置60は、公差調整率αや、その他の費用βなどを記憶していてもよい。
公差調整率αは、料金請求データDを作成するために必要な第一料金請求データD1を作成する際に用いられる。
具体的には、上述したように、再生可能エネルギー発電機構20から出力される電力量E6と、特定居室71Aから電力系統100の側に逆潮流される供給電力量E4の差分を求めるが、その差分の誤差を調整するために用いられる。
つまり、第1実施形態では、図4に示すように、特定居室71Aの料金請求データDを求めるために、管理装置60によって行われる特定居室71Aの料金請求データDを作成する処理のステップ4-5おいて、ステップ4-2において求めた電力量TE6とステップ4-3において求めた電力量TE4の差分を求め、その差分に第4の規約に定められている販売価格F3を掛けて、第一料金請求データD1を作成している。これに対して、公差調整率αが管理装置60に記録されている場合は、下記のように、さらに公差調整率αを掛けて第一料金請求データD1を作成することができる。
なお、一般居室71Bの料金請求データDを求める際も同様である。
D1=(TE6-TE4)×F3×α
その他の費用βとしては、再生可能エネルギー発電促進賦課金や、燃料費調整額や、一括受電事業者と各居室の居住者との間で締結された契約により同時に使用できる電気の最大容量である契約容量に応じた定額料金や、電気料金を振込用紙により支払う居住者に対して振込用紙や使用した電気量や請求額が記載された書面を送る場合に請求する書面発行手数料などの決済方法に応じた手数料などが挙げられる。
上述したその他の費用βは、その1つ又は複数が、第一料金請求データD1と第二料金請求データD2とともに料金請求データDを求める時に用いられる。
つまり、第1実施形態では、図4に示すように、特定居室71Aの料金請求データDを求めるために、管理装置60によって行われる料金請求データDを作成する処理のステップ4-7において、ステップS4-5で作成した第一料金請求データD1に、ステップS4-6で作成した第二料金請求データD2を足して、T1の間の料金請求データDを作成している。これに対して、その他の費用βが管理装置60に記録されている場合は、ステップ4-7において、下記のように、ステップS4-5で作成した第一料金請求データD1に、ステップS4-6で作成した第二料金請求データD2と、その他の費用βを足して、料金請求データDを作成することができる。
なお、一般居室71Bの料金請求データDを求める際も同様である。
D=D1+D2+β
さらに、第1実施形態では、図2に示すように、太陽光発電設備21を構成する太陽光モジュール21aが集合住宅70の屋根に設置された状態で使用されているが、本発明はこれに限定されない。太陽光モジュール21aが集合住宅70の庭などに設置されていてもよく、集合住宅70の敷地外に設置されていてもよい。
10 経営支援システム
20 再生可能エネルギー発電機構
30 再生可能エネルギー供給調整機構
40 計測装置
50 制御装置
60 管理装置
70 集合住宅
80 電力供給機構
100 電力系統

Claims (3)

  1. 複数の施設と、
    複数の前記施設に一括受電した電力を供給するために、一括受電盤、前記一括受電盤により電力系統から電力が供給される上位分電盤、及び複数の前記施設ごとに設置され前記上位分電盤から電力が供給される下位分電盤と、
    前記下位分電盤により電力系統から電力が供給され前記施設内の負荷に電力を供給するための負荷用接続器と、
    を備える賃貸用不動産に用いられる経営支援システムであって、
    再生可能エネルギー発電設備を備える再生可能エネルギー発電機構と、
    前記再生可能エネルギー発電機構を制御する制御装置と、
    前記電力系統と前記一括受電盤の間に設けられ、前記賃貸用不動産が前記電力系統から受電する受電電力量E1と、前記再生可能エネルギー発電機構の発電電力を前記電力系統に売電する給電電力量E2を検出する上位メータ装置と、
    複数の前記施設のうちの少なくとも一つの施設に設置され、前記電力系統側から受電する受電電力量E3と、前記再生可能エネルギー発電機構から前記電力系統側に逆潮流される供給電力量E4と、を検出する第一下位メータ装置と、
    前記再生可能エネルギー発電機構で出力される電力量E6を検出する計測装置と、
    を有し、
    前記再生可能エネルギー発電機構は、前記第一下位メータ装置が設置されている前記施設の前記第一下位メータ装置と前記負荷接続器を繋ぐ特定配電線に繋がっていることを特徴とする、経営支援システム。
  2. 前記第一下位メータ装置が設置されている前記施設は、他の施設よりも優先して再生可能エネルギーを使用できるようにする特定の施設であり、
    前記特定の施設、及びそれ以外の施設の再生可能エネルギーの利用量の合計が、再生可能エネルギー発電設備で産生された再生可能エネルギーの発生量を下回ったときに、その余剰分を蓄積し、上回ったときに、前記特定の施設以外の前記施設にも供給できるように調整する再生可能エネルギー供給調整機構を有し、
    前記再生可能エネルギー供給調整機構は、前記特定の施設の特定配電線と繋がっている請求項1に記載の経営支援システム。
  3. 前記第一下位メータ装置が設置されている前記施設は、他の施設よりも優先して再生可能エネルギーを使用できるようにする特定の施設以外の施設であり、
    前記制御装置は、前記電力系統から前記施設の受電した電力量に対する販売価格F2を定める第2の規約と、前記再生可能エネルギー発電機構から前記特定の居室が受電した電力量に対する販売価格F3を定める第4の規約と、を記録する管理装置に、前記受電電力量E1と前記給電電力量E2と前記供給電力量E4の情報を出力し、
    前記管理装置は、前記受電電力量E1と前記給電電力量E2と前記供給電力量E4の情報を基に、下記数式を用いて前記電力系統100からの調達率である系統調達率γを算出し、
    前記特定の施設の料金請求データを作成する請求項1に記載の経営支援システム。
    γ=TE1/(TE1+TE4―TE2)
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