JP7597193B1 - 減速機、車両、及び電気自動車 - Google Patents

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Abstract

【課題】 トルクの伝達効率が高く、振動やノイズを抑制し、高減速比の減速を実現する摩擦伝達式の減速機を提供すること。
【解決手段】 減速機は、ケースと、中心軸に一致する回転軸を有し、回転が入力されると前記ケースに対して前記回転軸の軸周りに回転するサンローラと、前記サンローラの外周面に押し付けられる外周面を有し、前記サンローラの回転を受けて回転する複数の中間ローラと、前記ケースに設けられ、前記複数の中間ローラをそれぞれ支持する複数の支持ピンと、前記複数の中間ローラの外周面に押し付けられる外周面を有し、前記中間ローラの回転を受けて回転する複数のアウターローラと、前記アウターローラの外周面に押し付けられる内周面を有し、前記アウターローラの回転を受けて回転するアウターリングとを有する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、減速機、車両、及び電気自動車に関する。
電気自動車(EV: Electric Vehicle)用のモータの高回転化が進む近年では、モータの回転数が1分間に5万回転も目標とされるようになって来ている。このような場合、モータに組み合わされる減速機(駆動系)には従来以上の高減速比など、高入力回転数への対応が求められる。
このような高入力回転数への対応の1つとして摩擦伝達式の減速機が有望視されている。摩擦伝達式の減速機では、歯車の噛み変わりがないため、歯打ちによるトルク変動やノイズの発生が少ない。また、高回転時の歯車歯元への潤滑不良なども発生しないため、高回転化に有利と考えられている。
例えば特許文献1には、このように摩擦伝達式の車両用無段変速機が開示されている。
特開2012-167810号公報 特公昭60-5819号公報 特公昭60-24341号公報 特開2008-215478号公報
高回転のモータを用いて、トルクの伝達効率が高く、振動やノイズを抑制し、高減速比の減速を実現し得る摩擦伝達式の減速機が求められる。
本発明は、トルクの伝達効率が高く、振動やノイズを抑制し、高減速比の減速を実現する摩擦伝達式の減速機を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る減速機は、ケースと、中心軸に一致する回転軸を有し、回転が入力されると前記ケースに対して前記回転軸の軸周りに回転するサンローラと、前記サンローラの外周面に押し付けられる外周面を有し、前記サンローラの回転を受けて回転する複数の中間ローラと、前記ケースに設けられ、前記複数の中間ローラをそれぞれ支持する複数の支持ピンと、前記中間ローラの外周面に押し付けられる外周面を有し、前記中間ローラの回転を受けて回転する第1のローラ、及び、前記第1のローラに対して周方向に離間し、前記第1のローラの前記外周面が押し付けられる前記中間ローラと同じ前記中間ローラの外周面に押し付けられる外周面を有し、前記中間ローラの回転を受けて回転する第2のローラをそれぞれ備える、複数のアウターローラ部と、前記複数のアウターローラ部のうちの1つのアウターローラ部の前記第1のローラの回転軸と前記第2のローラの回転軸とを連結し、前記第1のローラ及び前記第2のローラを前記中間ローラの回転を受けて同方向に回転させ、前記ケースに当接又は離間する、第1の連結器と、前記複数のアウターローラ部のうちの他の1つのアウターローラ部の前記第1のローラの回転軸と前記第2のローラの回転軸とを連結し、前記第1のローラ及び前記第2のローラを前記中間ローラの回転を受けて同方向に回転させ、前記ケースに当接又は離間する、前記第1の連結器に対して周方向に離間する第2の連結器と、前記アウターローラ部の前記第1の連結器で連結される前記第1のローラの前記外周面及び前記第2のローラの前記外周面、前記第2の連結器で連結される前記第1のローラの前記外周面及び前記第2のローラの前記外周面に押し付けられる内周面を有し、前記アウターローラ部の前記第1のローラ及び前記第2のローラの回転を受けて回転するアウターリングとを有する。
本発明によれば、
(1)モータから回転トルクが伝達されるトルク伝達時に摩擦面間に高い押し付け荷重を発生させること、
(2)モータから回転トルクが伝達されるトルク伝達時に上記押し付け荷重をトルクに比例させること、
(3)モータから回転トルクが伝達されるトルク伝達時に摩擦接触面内に速度差を発生させないこと、
(4)モータから回転トルクが伝達されるトルク伝達時に摩擦面の押し付け力をケースで受けないこと
を満たし、トルクの伝達効率が高く、振動やノイズを抑制し、高減速比の減速を実現する摩擦伝達式の減速機を提供することができる。
図1は、電気自動車の概略図である。 図2は、実施形態に係るローラ式減速機の概略的な正面図である。 図3は、図2に示す減速機の概略的な斜視図である。 図4は、図2及び図3に示す減速機の概略的な分解斜視図である。 図5は、図2から図4に示す減速機のサンローラにトルクを伝達したときの減速機の動作を示す概略図である。
一実施形態に係る電気自動車10について、図1から図5を用いて説明する。
図1には、本実施形態に係る電気自動車10の車両(電気自動車用の車両)10aの概略図を示す。
図1に示すように、電気自動車10の車両10aは、バッテリ12と、インバータ14と、モータ16と、減速機(電気自動車用の減速機)18とを備える。バッテリ12は、直流電源として用いられる。インバータ14は、交流電源で駆動されるモータ16を駆動させるため、バッテリ12からの直流電源を交流電源に変換する。モータ16の駆動軸には、適宜の減速比に設定し得る減速機18が接続される。そして、減速機18で所定の減速比に減速した動力がドライブシャフト20を介して車輪22に伝達される。
なお、車両10aは、後輪駆動としてもよく、前輪駆動としてもよく、または、両輪駆動としてもよい。
また、図1に示す電気自動車10では、ドライブシャフト20を用いて、減速機18で減速した動力を車輪22に伝達する。電気自動車10の車両10aは、例えば各車輪22にモータ16及び減速機18を配置し、減速機18から直接車輪を駆動させるいわゆるインホイールモータ方式を採用してもよい。
本実施形態に係る減速機(ローラ式減速機)18について、図2から図5を用いて説明する。
図2は、本実施形態に係る減速機18の概略的な正面図である。図3は、本実施形態に係る減速機18の概略的な斜視図である。図4は、図2及び図3に示す本実施形態に係る減速機18の概略的な分解斜視図である。
図2から図4に示すように、減速機18は、ケース(ベース)30、サンローラ32、複数の中間ローラ34、複数のアウターローラ36、複数のアウターローラ連結器38、アウターリング40、及び、複数の中間ローラ支持ピン(複数の支持ピン)42を備える。
ケース30は、減速機18の外装として形成される。図2から図4では、ケース30の一部のみ示す。ケース30の一部は、説明の簡単のため、例えば平板状に形成されるものとする。本実施形態では、ケース30の外観の少なくとも一部は円盤状又は略円盤状に形成されるものとする。
サンローラ32、複数の中間ローラ34及び複数のアウターローラ36は、中心軸(回転軸)が互いに平行に配置され、互いに対する接触面積、接触長さを確保するため、それぞれ略円筒状のローラとして形成されることが好適である。
サンローラ32には、バッテリ12から供給される電力により駆動されるモータ16から回転(駆動力)が入力される。サンローラ32は、図示しない軸受けによりケース30に対して中心軸に一致する所定の回転軸の軸回りに回転可能に支持されている。このため、サンローラ32は、回転が入力されるとケース30に対して回転軸の軸周りに回転する。
ケース30には、中間ローラ34を回転可能に支持する中間ローラ支持ピン42が設けられる。中間ローラ支持ピン42はケース30に例えば固定されて一体化されている。中間ローラ支持ピン42は、円筒状又は円柱状に形成される。中間ローラ支持ピン42は、ケース30のうち、サンローラ32の中心軸に対して等距離となる位置で、正三角形の頂点の位置を貫通するサンローラ32の中心軸に平行な仮想軸に中間ローラ支持ピン42の中心軸が配置される。本実施形態では、3つの中間ローラ支持ピン42がケース30の平板状部分の一方の面に設けられる。3つの中間ローラ支持ピン42は、同じ大きさで同じ形状の例えば円柱状に形成される。
なお、ケース30のうち、サンローラ32の中心軸が支持される位置の回転軸を、減速機18の中心軸とする。言い換えると、サンローラ32の中心軸を、減速機18の中心軸とする。
中間ローラ支持ピン42の数は、中間ローラ34の数が4つであれば4つでもよい。中間ローラ支持ピン42が4つ以上であれば、ケース30のうち、サンローラ32の中心軸(減速機18の中心軸)に対して等距離で、正多角形の頂点の位置を貫通するサンローラ32の中心軸に平行な仮想軸に中間ローラ支持ピン42の中心軸が配置される。
そして、中間ローラ支持ピン42には、図示しない軸受けにより中間ローラ34が中間ローラ支持ピン42の中心軸を回転軸とする軸回りに回転可能に支持される。このとき、中間ローラ34の中心軸は、中間ローラ支持ピン42の中心軸と一致する。
本実施形態に係る減速機18は、6つのアウターローラ36を有する。複数のアウターローラ36は、本実施形態では、3対に形成される。すなわち、減速機18は、2つのアウターローラ36を1対として、3つのアウターローラ部37を備える。1つの中間ローラ34の外周面に対して1つのアウターローラ部37の2つのアウターローラ36の外周面がそれぞれ接触する。
このため、各アウターローラ部37は、それぞれ、中間ローラ34の外周面に押し付けられるとともに、アウターリング40の内周面に押し付けられる第1のローラ(アウターローラ)36と、第1のローラに対して周方向に離間し、中間ローラ34の外周面に押し付けられるとともに、アウターリング40の内周面に押し付けられる第2のローラ(アウターローラ)36とを備える。第1のローラ36及び第2のローラ36は、同じ大きさで同一構成のものを用いる。
各アウターローラ部37の1対のアウターローラ36は、アウターローラ連結器38で隣接しつつ、離間した状態に支持される。
アウターローラ連結器38は、プレート38aと、プレート38aに設けられる1対の支持ピン38bとを備える。
プレート38aは、ケース30の平板状部分に平行に配置され、ケース30の平板状部分に当接又は離間して支持される。1対の支持ピン38bは、円筒状又は円柱状に形成され、プレート38aの一方の面側に離間して設けられる。1対の支持ピン38bは、プレート38aの一方の面に例えば固定されて一体化されている。1対の支持ピン38bには、図示しない軸受けにより1対のアウターローラ(第1のローラ、第2のローラ)36が1対の支持ピン38bの中心軸を回転軸とする軸回りにそれぞれ回転可能に支持される。このように支持される1対のアウターローラ36の外周面は、互いに対して離間する。したがって、アウターローラ連結器38は、各アウターローラ部37の第1のローラ36の回転軸と第2のローラ36の回転軸とを連結し、第1のローラ36及び第2のローラ36を同方向に回転させることが可能である。
アウターリング40の内周面は、3対の全てのアウターローラ36の外周面に当接するように形成される。アウターリング40の中心軸は、サンローラ32、複数の中間ローラ34及び複数のアウターローラ36の中心軸と互いに平行に配置される。また、アウターリング40の中心軸は、サンローラ32の中心軸と一致するように配置される。アウターリング40の内周面は、アウターローラ36に対する接触面積、接触長さを確保するため、中心軸に沿う高さが適宜の大きさに形成されることが好適である。
図4に示すように、減速機18は、組付け時には、ケース30に対して、サンローラ32、中間ローラ34、アウターローラ連結器38で支持されたアウターローラ部37、及び、アウターリング40を適宜の順に組み付ける。これら部品が適宜の精度で形成されると、単に、ケース30に対して、サンローラ32、中間ローラ34、アウターローラ連結器38で支持されたアウターローラ部37、及び、アウターリング40を配置するだけで、ガタが少ない適宜のガタをもって減速機18が形成される。このため、減速機18は、減速機18の中心軸の位置にサンローラ32の中心軸が、サンローラ32の中心軸に対して径方向に沿うサンローラ32の外側に中間ローラ34が、サンローラ32の中心軸に対して径方向に沿う中間ローラ34の外側にアウターローラ部37が、サンローラ32の中心軸に対して径方向に沿うアウターローラ部37の外側にアウターリング40が配置される。
このとき、中間ローラ支持ピン42に支持された中間ローラ34は、サンローラ32、1対のアウターローラ36との間をサンローラ32の中心軸に対して径方向に移動しながら、適宜の位置に配置される。
また、このとき、サンローラ32の外周面と中間ローラ34の外周面との間、中間ローラ34の外周面とアウターローラ36の外周面との間、アウターローラ36の外周面とアウターリング40の内周面との間は、それぞれ、サンローラ32の中心軸に平行な線状に接触する。サンローラ32の中心軸、中間ローラ34の中心軸、アウターローラ36の中心軸、アウターリング40の中心軸は互いに平行である。また、サンローラ32の中心軸(回転軸)及びアウターリング40の中心軸(回転軸)は一致する。
減速機18がこのように形成されることにより、アウターリング40の内周面とアウターローラ36の外周面との間、アウターローラ36の外周面と中間ローラ34の外周面との間、更には、中間ローラ34の外周面とサンローラ32の外周面との間に、それぞれサンローラ32の中心軸に平行な線状に、押し付け荷重を発生させることができる。このため、アウターリング40の内周面とアウターローラ36の外周面との間、アウターローラ36の外周面と中間ローラ34の外周面との間、更には、中間ローラ34の外周面とサンローラ32の外周面との間は、それぞれ押し付けられている。
なお、減速機18の組付け時にはアウターリング40を軽く熱膨張させてからアウターローラ36の外側に組み込む焼き嵌めを行ってもよい。この場合、アウターリング40の内周面とアウターローラ36の外周面との間に初期与圧を発生させることができる。そして、アウターリング40の内周面とアウターローラ36の外周面との間、アウターローラ36の外周面と中間ローラ34の外周面との間、更には、中間ローラ34の外周面とサンローラ32の外周面との間に、それぞれサンローラ32の中心軸に平行な線状に、押し付け荷重を発生させることができる。
図5を用いて、本実施形態に係る減速機18の動作について説明する。
サンローラ32の中心軸上にあるサンローラ32の軸部32aに、モータ16から回転トルクが入力されると、減速機18は、サンローラ32の中心軸が減速機18の中心軸に一致した状態で、その位置で回転する。そして、減速機18は、サンローラ32からトルクが伝達され、中間ローラ34、及び、アウターローラ36がほぼその位置で回転し、アウターリング40がサンローラ32の中心軸の軸回りに回転する。本実施形態では、サンローラ32の回転方向と、アウターリング40の回転方向とが同一方向である。
トルク伝達時にサンローラ32にモータ16から回転トルクが入力されると、回転方向に応じて中間ローラ34の摩擦面となる外周面には、サンローラ32の摩擦面となる外周面と1対のアウターローラ36の摩擦面となる外周面との間に入り込むように力が作用する。このとき、サンローラ32の外周面と中間ローラ34の外周面との間には、サンローラ32の中心軸に平行な線状の接触面の法線方向に力が作用し続ける。中間ローラ34の外周面と1対のアウターローラ36の外周面との間には、サンローラ32の中心軸に平行な線状の接触面の法線方向に力が作用し続ける。また、1対のアウターローラ36の外周面とアウターリング40の摩擦面となる内周面との間には、サンローラ32の中心軸に平行な線状の接触面の法線方向に力が作用し続ける。これら3つの法線方向は、ケース30の平板状部分に平行な1つの平面(仮想平面)に平行である。このとき、中間ローラ34の外周面は、サンローラ32の外周面、1対のアウターローラ36の外周面に対して、それぞれサンローラ32の中心軸に平行な線状の1箇所で当接する。このため、中間ローラ34は、サンローラ32、1対のアウターローラ36に対して、互いに離間する計3箇所でサンローラ32の中心軸に平行な線状に支持されながらほぼその位置で回転する。このため、本実施形態に係る減速機18は、サンローラ32にモータ16から回転トルクが入力されると、サンローラ32、中間ローラ34、アウターローラ36がアウターリング40内でバランスする。したがって、減速機18が動作しているとき、中間ローラ34を支持する中間ローラ支持ピン42に大きな負荷をかけることを防止する。このため、本実施形態に係る減速機18は、減速機18のケース30に大きな負荷をかけることを防止する。
また、本実施形態によれば、減速機18は、サンローラ32にモータ16から回転トルクが入力されると、サンローラ32の外周面と中間ローラ34の外周面との間、中間ローラ34の外周面とアウターローラ36の外周面との間、アウターローラ36の外周面とアウターリング40の内周面との間の各摩擦面に高い押し付け荷重を発生させることができる。
そして、サンローラ32にモータ16から回転トルクが入力されると、サンローラ32の外周面に対して、中間ローラ34の外周面が滑らずに回転する。また、中間ローラ34の外周面に対して、アウターローラ36の外周面が滑らずに回転する。そして、アウターローラ36の外周面に対して、アウターリング40の内周面が滑らずに回転する。このため、本実施形態に係る減速機18では、サンローラ32の外周面と中間ローラ34の外周面との間、及び、中間ローラ34の外周面と1対のアウターローラ36の外周面(第1のローラ36の外周面、及び、第2のローラ36の外周面)との間、1対のアウターローラ36の外周面(第1のローラ36の外周面、及び、第2のローラ36の外周面)とアウターリング40の内周面との間に、それぞれ、トルクに比例した押し付け荷重を発生させることができている。したがって、本実施形態に係る減速機18を用いることで、サンローラ32にモータ16から回転トルクが入力されると、サンローラ32と中間ローラ34との間の押し付け荷重、中間ローラ34とアウターローラ36との間の押し付け荷重、及び、アウターローラ36とアウターリング40との間の押し付け荷重を、それぞれトルクに比例するように、サンローラ32から、アウターリング40に順に伝達することができる。したがって、本実施形態に係る減速機18を用いることで、モータ16からのトルク伝達時に押し付け荷重を、それぞれトルクに比例するように、サンローラ32から、アウターリング40に順に伝達することができる。
また、モータ16からのトルク伝達時にサンローラ32に回転が入力されると、サンローラ32の外周面の移動速度(周速度)と中間ローラ34の外周面の移動速度(周速度)は一致又は略一致し、中間ローラ34の外周面の移動速度(周速度)と、アウターローラ36の外周面(第1のローラ36の外周面、及び、第2のローラ36の外周面)の移動速度(周速度)は、一致又は略一致し、アウターローラ36の外周面(第1のローラ36の外周面、及び、第2のローラ36の外周面)の移動速度(周速度)と、アウターリング40の外周面の移動速度(周速度)は、一致又は略一致する。したがって、本実施形態に係る減速機18では、サンローラ32の外周面、中間ローラ34の外周面、アウターローラ36の外周面(第1のローラ36の外周面、及び、第2のローラ36の外周面)、アウターリング40の内周面の周速度に速度差が発生しないか、速度差が殆ど発生しない。したがって、本実施形態に係る減速機18では、サンローラ32の外周面の周速度とアウターリング40の内周面の周速度とが等しくなるため、サンローラ32に対してアウターリング40は、両者の直径比分の減速が実現される。
これらの内容は、サンローラ32がモータ16からの駆動力を受け、図5に示す方向に回転する場合だけでなく、図5に示す方向とは反対方向に回転する場合も同様である。この場合、アウターリング40は、動力の伝達により、図5に示す方向とは反対方向に回転する。
したがって、本実施形態よれば、
(1)モータ16から減速機18に回転トルクが伝達されるトルク伝達時に減速機18内の各摩擦面間に高い押し付け荷重を発生させること、
(2)モータ16から減速機18に回転トルクが伝達されるトルク伝達時に上記押し付け荷重をトルクに比例させること、
(3)モータ16から減速機18に回転トルクが伝達されるトルク伝達時に摩擦接触面内に速度差を発生させないこと、
(4)モータ16から減速機18に回転トルクが伝達されるトルク伝達時に摩擦面の押し付け力をケース30で受けないこと、
を全て満たす減速機18が提供される。これにより、本実施形態によれば、例えば高回転のモータ16を用いて、トルクの伝達効率が高く、振動やノイズが少なく、高減速比の減速を実現する摩擦伝達式の減速機18を提供することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の発明が含まれており、開示される複数の構成要件から選択された組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、課題が解決でき、効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
以下、この特許出願の出願時の特許請求の範囲を付記する。
[付記1]
ケースと、
中心軸に一致する回転軸を有し、回転が入力されると前記ケースに対して前記回転軸の軸周りに回転するサンローラと、
前記サンローラの外周面に押し付けられる外周面を有し、前記サンローラの回転を受けて回転する複数の中間ローラと、
前記ケースに設けられ、前記複数の中間ローラをそれぞれ支持する複数の支持ピンと、 前記複数の中間ローラの外周面に押し付けられる外周面を有し、前記中間ローラの回転を受けて回転する複数のアウターローラと、
前記アウターローラの外周面に押し付けられる内周面を有し、前記アウターローラの回転を受けて回転するアウターリングと
を有する、減速機。
[付記2]
前記支持ピンは、円筒状又は円柱状に形成され、
前記支持ピンの中心軸は、前記ケースのうち、前記サンローラの前記中心軸に対して等距離の位置に配置される、
付記1に記載の減速機。
[付記3]
前記複数のアウターローラは、それぞれ、
前記中間ローラの外周面に押し付けられるとともに、前記アウターリングの内周面に押し付けられる第1のローラと、
前記第1のローラに対して周方向に離間し、前記中間ローラの外周面に押し付けられるとともに、前記アウターリングの内周面に押し付けられる第2のローラと、
を備え、
前記減速機は、前記第1のローラの回転軸と前記第2のローラの回転軸とを連結し、前記第1のローラ及び前記第2のローラを同方向に回転させる連結器を有する、
付記1又は付記2に記載の減速機。
[付記4]
付記1又は付記2に記載の減速機と、
前記減速機の前記サンローラに駆動力を入力するモータと、
前記モータを駆動させる電力を供給するバッテリと
を有する車両。
[付記5]
付記4に記載の車両を備える電気自動車。
10…電気自動車、10a…車両、12…バッテリ、14…インバータ、16…モータ、18…減速機、20…ドライブシャフト、22…車輪、30…ケース、32…サンローラ、32a…軸部、34…中間ローラ、36…アウターローラ、37…アウターローラ部、38…アウターローラ連結器、38a…プレート、38b…支持ピン、40…アウターリング、42…中間ローラ支持ピン。

Claims (5)

  1. ケースと、
    中心軸に一致する回転軸を有し、回転が入力されると前記ケースに対して前記回転軸の軸周りに回転するサンローラと、
    前記サンローラの外周面に押し付けられる外周面を有し、前記サンローラの回転を受けて回転する複数の中間ローラと、
    前記ケースに設けられ、前記複数の中間ローラをそれぞれ支持する複数の支持ピンと、
    前記中間ローラの外周面に押し付けられる外周面を有し、前記中間ローラの回転を受けて回転する第1のローラ、及び、
    前記第1のローラに対して周方向に離間し、前記第1のローラの前記外周面が押し付けられる前記中間ローラと同じ前記中間ローラの外周面に押し付けられる外周面を有し、前記中間ローラの回転を受けて回転する第2のローラ
    をそれぞれ備える、複数のアウターローラ部と、
    前記複数のアウターローラ部のうちの1つのアウターローラ部の前記第1のローラの回転軸と前記第2のローラの回転軸とを連結し、前記第1のローラ及び前記第2のローラを前記中間ローラの回転を受けて同方向に回転させ、前記ケースに当接又は離間する、第1の連結器と、
    前記複数のアウターローラ部のうちの他の1つのアウターローラ部の前記第1のローラの回転軸と前記第2のローラの回転軸とを連結し、前記第1のローラ及び前記第2のローラを前記中間ローラの回転を受けて同方向に回転させ、前記ケースに当接又は離間する、前記第1の連結器に対して周方向に離間する第2の連結器と、
    前記アウターローラ部の前記第1の連結器で連結される前記第1のローラの前記外周面及び前記第2のローラの前記外周面、前記第2の連結器で連結される前記第1のローラの前記外周面及び前記第2のローラの前記外周面に押し付けられる内周面を有し、前記アウターローラ部の前記第1のローラ及び前記第2のローラの回転を受けて回転するアウターリングと
    を有する、減速機。
  2. 前記第1の連結器及び前記第2の連結器は、それぞれ、
    前記ケースに当接又は離間するプレートと、
    前記プレートの一方の面側に離間して設けられ、前記第1のローラの外周面と前記第2のローラの外周面とを離間させた状態で回転可能に支持する1対の支持ピンと
    を備える、請求項1に記載の減速機。
  3. 前記支持ピンは、円筒状又は円柱状に形成され、
    前記支持ピンの中心軸は、前記ケースのうち、前記サンローラの前記中心軸に対して等距離の位置に配置される、
    請求項1又は請求項2に記載の減速機。
  4. 請求項1又は請求項2に記載の減速機と、
    前記減速機の前記サンローラに駆動力を入力するモータと、
    前記モータを駆動させる電力を供給するバッテリと
    を有する車両。
  5. 請求項4に記載の車両を備える電気自動車。
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