JP7600657B2 - 電子回路、電力変換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子回路及び電力変換装置に関する。
電力変換回路において、スイッチング素子の寄生容量を介して漏洩電流が流れると、入力端子に雑音端子電圧が発生することがある(例えば、特許文献1)。
特開2009-77533号公報
ところで、特許文献1では、漏洩電流を打ち消すべく、補助電流を発生させるためのコイルが用いられているため、一般に電力変換回路の製造コストが高くなる。
本発明は、上記のような従来の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、安価な構成で漏洩電流を打ち消すことができる電子回路を提供することにある。
前述した課題を解決する本発明の電子回路は、電源側の第1ラインと、接地側の第2ラインと、の間に設けられたスイッチング素子の電源側のノードに接続される第1コンデンサと、前記第1コンデンサにカソードが接続される第1ダイオードと、前記ノードに接続される第2コンデンサと、前記第2コンデンサにカソードが接続される第2ダイオードと、前記スイッチング素子がオフする際の前記第1コンデンサの電流に基づいて、接地された第3コンデンサを放電する第1カレントミラー回路と、前記スイッチング素子がオンする際の前記第2コンデンサの電流に基づいて、前記第3コンデンサを充電する第2カレントミラー回路と、を備える。
安価な構成で漏洩電流を打ち消すことができる電子回路を提供することができる。
電力変換回路10の一例を示す図である。 電力変換回路10の構成の一例を示す図である。 電力変換回路10に流れる電流経路の一例を示す図である。 電力変換回路10に流れる電流経路の一例を示す図である。 電力変換回路10の主要な波形を示す図である。 電力変換装置200の構造の一例を示す図である。 電力変換回路15の一例を示す図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
=====本実施形態=====
<<<電力変換回路10の概要>>>
図1は、本発明の一実施形態である電力変換回路10の構成を示す図である。電力変換回路10は、例えば、入力電圧Vinから、三相(U,V,W)の交流電圧のうち、U相の交流電圧を生成する回路である。電力変換回路10は、ラインL1,L2、コンデンサCd,Ce,Cc、NMOSトランジスタ30,31、及び充放電回路32を含んで構成される。
電源側(P端子側)のラインL1と、接地側(N端子側)のラインL2との間に設けられたコンデンサCdは、整流回路(不図示)により整流された電圧を平滑化するための素子である。なお、本実施形態では、コンデンサCdに印加される電圧を、入力電圧Vinとする。コンデンサCeは、電力変換回路10を接地するための素子である。なお、ラインL1は、「第1ライン」に相当し、ラインL2は、「第2ライン」に相当する。
NMOSトランジスタ30は、ハイサイド側のスイッチング素子であり、NMOSトランジスタ31は、ローサイド側のスイッチング素子である。本実施形態では、ラインL1と、ラインL2との間に設けられたNMOSトランジスタ30,31が、駆動回路(不図示)により相補的にオンオフされることにより、U相の交流電圧が生成される。なお、本実施形態では、NMOSトランジスタ30のソース電極と、NMOSトランジスタ31のドレイン電極と、U端子(後述)と、が接続されたノードを、ノードN0とする。また、ノードN0は、「電源側のノード」に相当する。
ところで、NMOSトランジスタ30,31は、電力変換に用いられるパワートランジスタである。このため、例えば、NMOSトランジスタ31のドレイン電極と、接地との間には、寄生容量Csが発生する。そして、NMOSトランジスタ30,31がスイッチングされ、ノードN0の電圧が変化すると、寄生容量Csを介してコンデンサCeに漏洩電流ILが流れることになる。
具体的には、NMOSトランジスタ30がオンし、NMOSトランジスタ31がオフすると、ノードN0の電圧は、入力電圧Vinのレベル(例えば、数百Vであり、以降Hレベルとする。)まで上昇する。この結果、寄生容量Csから、コンデンサCeに、一点鎖線で示す漏洩電流ILが流れる。一方、NMOSトランジスタ30がオフし、NMOSトランジスタ31がオンすると、ノードN0の電圧は、接地レベル(例えば、0Vであり、以降Lレベルとする。)まで低下する。この結果、コンデンサCeから、寄生容量Csに点線で示す漏洩電流ILが流れる。したがって、NMOSトランジスタ30,31がオン、オフすると、コンデンサCeには、漏洩電流ILに応じた雑音端子電圧が発生することになる。
そして、コンデンサCeに発生する雑音端子電圧は、例えば接地側のラインL2を介して接続される他の回路や電子機器に悪影響を与えることがある。したがって、コンデンサCeに発生する雑音端子電圧を抑制することが好ましい。本実施形態では、このような雑音端子電圧を抑制すべく、漏洩電流ILをキャンセルするための補償電流を生成するコンデンサCc及び充放電回路32が設けられている。なお、電力変換回路10においては、実際には漏洩電流ILはキャンセルされるが、図1では、理解を容易にするために、便宜上漏洩電流ILを描いている。
<<コンデンサCc及び充放電回路32の詳細>>
ここで、図2を参照しつつ、コンデンサCc及び充放電回路32の詳細について説明する。コンデンサCcは、補償電流を流すための素子であり、一端が接地されている。充放電回路32は、漏洩電流ILとは逆向きに流れる補償電流を、コンデンサCcを介して流すための回路である。充放電回路32は、電源回路40、放電回路41、及び充電回路42を含んで構成される。なお、本実施形態において、コンデンサCcを含む充放電回路32は、「電子回路」に相当する。
<<電源回路40>>
電源回路40は、ノードN0からの電圧に基づいて、充電回路42が動作するための電源電圧Vddを生成する回路である。電源回路40は、コンデンサ50,52、ダイオード51,53、及びツェナーダイオード54を含んで構成される。ノードN0と、接地側のラインL2との間には、コンデンサ50、ダイオード51、及びコンデンサ52が直列に接続されている。また、ダイオード51のアノードは、コンデンサ50に接続され、カソードは、コンデンサ52に接続されている。なお、詳細は後述するが、本実施形態のコンデンサ52には、充電回路42を動作させることができるよう、充電回路42の充放電電荷に対し、電圧変動を十分に抑制できる容量を有するものとする。
このため、ノードN0がLレベルからHレベルになると、コンデンサ50、及びダイオード51を介してコンデンサ52が充電される。また、コンデンサ50と、ラインL2との間には、ダイオード53が接続されている。具体的には、ダイオード53のカソードは、コンデンサ50に接続され、アノードは、ラインL2に接続されている。したがって、ノードN0がHレベルからLレベルになると、コンデンサ50は、ダイオード53を介してノードN0へと放電されることになる。
ここで、上述のようにコンデンサ52には、カソードが接続されたダイオード51が接続されている。したがって、ノードN0がHレベルからLレベルになった場合であっても、コンデンサ52に充電された電荷を放電されることはない。つまり、コンデンサ52は、スイッチング周期毎にノードN0から充電されるため、コンデンサ52には、充電回路42を安定に動作させることができる電源電圧Vddが生じることになる。
なお、コンデンサ52と、接地側のラインL2との間には、カソードがコンデンサ52に接続され、アノードがラインL2に接続されたツェナーダイオード54が接続されている。したがって、ツェナーダイオード54は、電源電圧Vddが所定電圧より高くならないよう、電源電圧Vddをクランプする素子として動作する。なお、本実施形態における「所定電圧」は、ツェナーダイオード54のツェナー電圧(例えば、10V)である。このため、電源回路40は、例えば10Vの電源電圧Vddを充電回路42に供給することになる。
なお、本実施形態では、電源電圧Vddが印加される配線を、「ラインL3」とし、ラインL3は、「第3ライン」に相当する。また、コンデンサ52は、「第4コンデンサ」に相当し、コンデンサ50は、「第5コンデンサ」に相当する。さらに、ダイオード51は、「第3ダイオード」に相当し、ダイオード53は、「第4ダイオード」に相当し、ツェナーダイオード54は、「クランプ素子」に相当する。
<<放電回路41>>
放電回路41は、寄生容量Csが充電される際に、漏洩電流ILがコンデンサCeに流れないよう、コンデンサCcを放電する回路である。放電回路41は、コンデンサ60,ダイオード61,及びNPNトランジスタ62,63を含んで構成される。
コンデンサ60は、寄生容量Csと同様に、ノードN0の電圧レベルの変化に応じた電流を流す素子である。コンデンサ60の一端は、ノードN0に接続され、他端は、ダイオード61と、ダイオード接続されたNPNトランジスタ62と、に接続されている。このため、ノードN0がHレベルになると、コンデンサ60を介してダイオード接続されたNPNトランジスタ62に、寄生容量Csと同様の電流が流れることになる。
図3は、ノードN0がHレベルに変化した際に、電力変換回路10に流れる電流の経路の一例を説明するための図である。また、図4は、電力変換回路10の主要は波形の一例を示す図である。まず、図4の時刻t1に、NMOSトランジスタ30がオンし、NMOSトランジスタ31がオフすると、ノードN0はHレベルとなる。この結果、図3に示すように、寄生容量Csから接地へと一点鎖線に示す電流が流れるとともに、コンデンサ60を介し、NPNトランジスタ62へと、二点鎖線で示す電流が流れる。
ここで、NPNトランジスタ62と、NPNトランジスタ63とはカレントミラー回路を構成する。したがって、NPNトランジスタ63は、NPNトランジスタ62に流れる電流に基づいて、コンデンサCcを放電する。具体的には、NPNトランジスタ63は、NPNトランジスタ62に流れる電流に応じた補償電流Ic(実線)を生成し、コンデンサCcからの電荷を吸い込む。この結果、寄生容量Csから接地へと流れる漏洩電流IL(一点鎖線)は、補償電流Ic(ここでは、放電電流)として、コンデンサCcを介して、NPNトランジスタ63に吸い込まれることになる。
そして、NPNトランジスタ62,63からの電流は、例えば、接地側のラインL2、コンデンサCd、電源側のラインL1、NMOSトランジスタ30を介してノードN0へと循環する。
ここで、本実施形態では、図4の時刻t1の波形の拡大図に示すように、漏洩電流IL(実線)と、補償電流Ic(一点鎖線)との大きさ(絶対値)の時間変化が等しくなるよう、コンデンサ60,Ccの容量値等が定められている。なお、ここでは、電力変換回路10から、接地へと流れる電流の向きを「正方向」とし、接地から、電力変換回路10へと流れる電流の向きを「負方向」としている。
したがって、電力変換回路10においては、ノードN0がHレベルになった際に、漏洩電流ILが、補償電流Icとして、コンデンサCcを介してNPNトランジスタ63に流れることになる。したがって、漏洩電流ILがコンデンサCeに流れることを防ぐことができるため、コンデンサCeの電圧Vceの変化を抑制できる。なお、図4では、参考波形として、充放電回路32及びコンデンサCcが無い場合の電圧Vceの波形を描いている。このように、本実施形態では、ノードN0がHレベルとなる際、コンデンサCeに雑音端子電圧が発生することを精度良く抑制できる。
なお、ノードN0がLレベルになると、ダイオード61がオンするため、コンデンサ60の電荷は、ダイオード61、コンデンサ60、及びノードN0を経由する電流により放電される。したがって、コンデンサ60には、ノードN0がHレベルになる毎に、寄生容量Csの電流と、波形が相似形となる電流が流れる。
本実施形態のコンデンサ60は、「第1コンデンサ」に相当し、ダイオード61は、「第1ダイオード」に相当する。また、コンデンサCcは、「第3コンデンサ」に相当し、NPNトランジスタ62,63で構成されるカレントミラー回路は、「第1カレントミラー回路」に相当する。
<<充電回路42>>
充電回路42は、寄生容量Csが放電される際に、漏洩電流ILがコンデンサCeに流れないよう、コンデンサCcを充電する回路である。充電回路42は、コンデンサ70,ダイオード71,及びPNPトランジスタ72,73を含んで構成される。
コンデンサ70は、寄生容量Csと同様に、ノードN0の電圧レベルの変化に応じた電流を流す素子である。コンデンサ70の一端は、ノードN0に接続され、他端は、ダイオード71と、ダイオード接続されたPNPトランジスタ72と、に接続されている。このため、ノードN0がLレベルになると、コンデンサ70を介してダイオード接続されたPNPトランジスタ72に、寄生容量Csと同様の電流が流れることになる。
図5は、NMOSトランジスタ30がオフし、NMOSトランジスタ31がオンすることによりノードN0がLレベルに変化した際に、電力変換回路10に流れる電流の経路の一例を説明するための図である。例えば、図4の時刻t2に、NMOSトランジスタ30がオフし、NMOSトランジスタ31がオンすると、ノードN0はLレベルとなる。この結果、図5に示すように、寄生容量CsからノードN0(または、NMOSトランジスタ31のドレイン電極)へと一点鎖線に示す電流が流れる。また、この際には、PNPトランジスタ72から、コンデンサ70を介してノードN0へと二点鎖線で示す電流が流れる。
ここで、PNPトランジスタ72と、PNPトランジスタ73とはカレントミラー回路を構成する。したがって、PNPトランジスタ73は、PNPトランジスタ72に流れる電流に基づいて、コンデンサCcを充電する。具体的には、PNPトランジスタ73は、PNPトランジスタ72に流れる電流に応じた補償電流Ic(実線)を生成し、コンデンサCcへ供給する。この結果、PNPトランジスタ73からコンデンサCcを介して接地へと流れる補償電流Ic(ここでは、充電電流)が、寄生容量Csを介して流れる漏洩電流ILとして供給されることになる。
そして、ノードN0への電流は、例えば、NMOSトランジスタ31、接地側のラインL2、コンデンサ52、を介して電源回路40のラインL3へと循環する。なお、上述のように、コンデンサ52は充電回路42の充放電電荷に対し、電圧変動を十分に抑制できる容量を有する。このため、コンデンサ52から、充電回路42のカレントミラー回路に電流が供給されても、電源回路40は、安定した電圧Vddを生成することができる。
ここで、本実施形態では、図4の時刻t2の波形の拡大図に示すように、漏洩電流IL(実線)と、補償電流Ic(一点鎖線)との大きさ(絶対値)の時間変化が等しくなるよう、コンデンサ70,Ccの容量値等が定められている。したがって、電力変換回路10においては、ノードN0がLレベルになった際に、補償電流Icが、漏洩電流ILとして、コンデンサCsを介して流れることになる。したがって、漏洩電流ILがコンデンサCeに流れることを防ぐことができるため、コンデンサCeの電圧Vceの変化を抑制できる。このように、本実施形態では、ノードN0がLレベルとなる際、コンデンサCeに雑音端子電圧が発生することを精度良く抑制できる。
なお、本実施形態のコンデンサ70は、「第2コンデンサ」に相当し、ダイオード71は、「第2ダイオード」に相当する。また、PNPトランジスタ72,73で構成されるカレントミラー回路は、「第2カレントミラー回路」に相当する。
<<<電力変換装置の一例>>>
図6は、電力変換回路10を含む電力変換装置200の平面図の一例である。なお、電力変換回路10と、電力変換装置200とで同じ符号が付された構成は同じである。電力変換装置200は、筐体210、ヒートシンク220、半導体モジュール230、及び回路基板240を含んで構成される。
筐体210は、例えば樹脂で形成され、おもて面に開口を有する略矩形の箱状部材であり、ヒートシンク220、半導体モジュール230、及び回路基板240を収納する。筐体の底面には、例えば銅で形成された金属製のヒートシンク220が取り付けられ、ヒートシンク220のおもて面には、半導体モジュール230が取り付けられている。
半導体モジュール230は、NMOSトランジスタ30,31を内部に含む電子部品であり、おもて面には、端子P,N,Uが設けられている。なお、端子Pは、例えば、NMOSトランジスタ30のドレイン電極と、電源側のラインL1に接続される端子であり、端子Nは、NMOSトランジスタ31のソース電極と、接地側のラインL2に接続される端子である。また、端子Uは、NMOSトランジスタ30,31が接続されたノードN0に接続される端子である。
回路基板240は、電力変換回路10のうち、充放電回路32と、コンデンサCcとが実装された矩形状のプリント基板であり、端子Uに接続された金属板250と、端子Nに接続された金属板251と、を介して半導体モジュール230に固定されている。なお、回路基板240には、端子Uと、端子Nとの夫々に接続される導電パターン(不図示)が形成されている。
また、回路基板240のおもて面には、端子Uの辺側の領域には、放電回路41のコンデンサ60と、充電回路42のコンデンサ70と、コンデンサCcと、が実装されている。そして、回路基板240の中央付近には、コンデンサ60を除く放電回路41を構成する部品と、コンデンサ70を除く充電回路42を構成する部品と、が実装されている。さらに、回路基板240の端子Uから遠い辺側の領域には、電源回路40を構成する部品が実装されている。なお、コンデンサCcの一端は、金属製のワイヤ252と、端子253とを介して、接地として機能するヒートシンク220に取り付けられている。
このように、コンデンサ60,70を、放電回路41、充電回路42のそれぞれのカレントミラー回路より、端子Uに近い領域に配置しているため、端子Uと、コンデンサ60,70との間のインピーダンスを小さくすることができる。したがって、コンデンサ60,70に印加される電圧と、NMOSトランジスタ30の寄生容量Csに印加される電圧とを略等しくなる。このため、電力変換装置200では、補償電流Icの波形と、漏洩電流ILの波形とを精度良く一致させることが可能となる。
なお、電力変換装置200において、端子Uは、「第1端子」に相当し、端子Nは、「第2端子」に相当し、端子253は、「接地端子」に相当する。
<<<電力変換回路15の一例>>>
図7は、電力変換回路15の一例を示す図である。電力変換回路15は、例えば3レベルインバータのU相の電圧を生成する際に用いられる回路である。電力変換回路15は、ラインL1,L2、コンデンサCdp,Cdn,Ce,Cc、NMOSトランジスタ35~38、ダイオードD1,D2、及び充放電回路39を含んで構成される。なお、図2等に図示した電力変換回路10と、電力変換回路15とで同じ符号が付された回路や素子は同じである。このため、ここでは、電力変換回路10と異なる回路や素子を中心に説明する。
電源側(P端子側)のラインL1と、接地側(N端子側)のラインL2との間には、直列接続されたコンデンサCdp,Cdnが設けられている。コンデンサCdp,Cdnが接続されたノードは、M端子(不図示)に接続されるノードであり、例えば、入力電圧Vinの半分の電圧(Vin/2)が、電圧Vmとして印加される。
また、ラインL1と、ラインL2との間には、4つのNMOSトランジスタ35~38が直列に接続されている。そして、本実施形態では、NMOSトランジスタ35のソース電極と、NMOSトランジスタ36のドレイン電極とが接続されたノードN1には、NMOSトランジスタ35~38を含む半導体モジュールの端子Up(不図示)が接続される。
また、NMOSトランジスタ36のソース電極と、NMOSトランジスタ37のドレイン電極とが接続されたノードN2には、半導体モジュールの端子U(不図示)が接続される。さらに、NMOSトランジスタ37のソース電極と、NMOSトランジスタ38のドレイン電極とが接続されたノードN3には、半導体モジュールの端子Un(不図示)が接続される。
また、直列に接続されたダイオードD1,D2は、ノードN1と、ノードN3との間に接続され、ダイオードD1,D2の接続ノードには、電圧Vmが印加されている。そして、NMOSトランジスタ35~38が、駆動回路(不図示)に所定のタイミングでオンオフされることにより、3つのレベル(0,Vin/2,Vin)に応じたU相の電圧が、ノードN1~N3から出力される。
ところで、NMOSトランジスタ35~38は、電力変換に用いられるパワートランジスタである。このため、例えば、NMOSトランジスタ36のドレイン電極と、接地との間には、寄生容量Cs1が発生する。そして、例えば、NMOSトランジスタ35,36が相補的にスイッチングされ、ノードN1の電圧が変化すると、寄生容量Cs1を介してコンデンサCeに漏洩電流ILが流れることになる。
本実施形態では、NMOSトランジスタ37のドレイン電極と、接地との間には、寄生容量Cs2が発生し、NMOSトランジスタ38のドレイン電極と、接地との間には、寄生容量Cs3が発生する。このため、上述した漏洩電流ILは、ノードN2,N3の電圧が変化した際にも発生する。そこで、電力変換回路15には、電力変換回路10と同様に、漏洩電流ILをキャンセル(または、抑制)するためのコンデンサCc及び充放電回路39が設けられている。
<<コンデンサCc及び充放電回路39の詳細>>
コンデンサCcは、補償電流を流すための素子であり、一端が接地されている。充放電回路39は、漏洩電流ILとは逆向きに流れる補償電流を、コンデンサCcを介して流すための回路である。充放電回路39は、電源回路40、放電回路45、及び充電回路46を含んで構成される。なお、電源回路(PS)40は、上述した図2の回路と同じであるため、ここでは詳細な説明は省略する。
<<放電回路45>>
放電回路45は、寄生容量Cs1~Cs3の夫々が充電される際に、漏洩電流ILがコンデンサCeに流れないよう、コンデンサCcを放電する回路である。放電回路45は、ダイオード61,NPNトランジスタ62,63、及びコンデンサ64~66を含んで構成される。なお、ダイオード61,NPNトランジスタ62,63は、上述した図2の素子と同じであるため、ここでは詳細な説明は省略する。
コンデンサ64は、寄生容量Cs1と同様に、ノードN1の電圧レベルの変化に応じた電流を流す素子である。コンデンサ64の一端は、ノードN1に接続され、他端は、ダイオード61と、ダイオード接続されたNPNトランジスタ62と、に接続されている。このため、ノードN1のレベルが高くなると、コンデンサ64を介してダイオード接続されたNPNトランジスタ62に、寄生容量Cs1と同様の電流が流れることになる。
コンデンサ65は、寄生容量Cs2と同様に、ノードN2の電圧レベルの変化に応じた電流を流す素子である。コンデンサ65の一端は、ノードN2に接続され、他端は、ダイオード61と、ダイオード接続されたNPNトランジスタ62と、に接続されている。このため、ノードN2のレベルが高くなると、コンデンサ65を介してダイオード接続されたNPNトランジスタ62に、寄生容量Cs2と同様の電流が流れることになる。
コンデンサ66は、寄生容量Cs3と同様に、ノードN3の電圧レベルの変化に応じた電流を流す素子である。コンデンサ66の一端は、ノードN3に接続され、他端は、ダイオード61と、ダイオード接続されたNPNトランジスタ62と、に接続されている。このため、ノードN3のレベルが高くなると、コンデンサ66を介してダイオード接続されたNPNトランジスタ62に、寄生容量Cs3と同様の電流が流れることになる。
このように、本実施形態では、NMOSトランジスタ36~38の寄生容量Cs1~Cs3に流れる漏洩電流ILと同様の電流を生成可能なコンデンサ64~66が、ノードN1~N3に接続されている。そして、これらのコンデンサ64~66に生成される電流に基づいて、コンデンサCcには、漏洩電流ILとは逆向きの補償電流Icが生成される。したがって、本実施形態では、ノードN1~N3の夫々の電圧レベルが高くなった際、コンデンサCeに雑音端子電圧が発生することを精度良く抑制できる。
<<充電回路46>>
充電回路46は、寄生容量Cs1~Cs3の夫々が放電される際に、漏洩電流ILがコンデンサCeに流れないよう、コンデンサCcを充電する回路である。充電回路46は、ダイオード71,PNPトランジスタ72,73、及びコンデンサ74~76を含んで構成される。なお、ダイオード71,PNPトランジスタ72,73は、上述した図2の素子と同じであるため、ここでは詳細な説明は省略する。
コンデンサ74は、寄生容量Cs1と同様に、ノードN1の電圧レベルの変化に応じた電流を流す素子である。コンデンサ74の一端は、ノードN1に接続され、他端は、ダイオード71と、ダイオード接続されたPNPトランジスタ72と、に接続されている。このため、ノードN1のレベルが低くなると、コンデンサ74を介してダイオード接続されたPNPトランジスタ72に、寄生容量Cs1と同様の電流が流れることになる。
コンデンサ75は、寄生容量Cs2と同様に、ノードN2の電圧レベルの変化に応じた電流を流す素子である。コンデンサ75の一端は、ノードN2に接続され、他端は、ダイオード71と、ダイオード接続されたPNPトランジスタ72と、に接続されている。このため、ノードN2のレベルが低くなると、コンデンサ75を介してダイオード接続されたPNPトランジスタ72に、寄生容量Cs2と同様の電流が流れることになる。
コンデンサ76は、寄生容量Cs3と同様に、ノードN3の電圧レベルの変化に応じた電流を流す素子である。コンデンサ76の一端は、ノードN3に接続され、他端は、ダイオード71と、ダイオード接続されたPNPトランジスタ72と、に接続されている。このため、ノードN3のレベルが低くなると、コンデンサ76を介してダイオード接続されたPNPトランジスタ72に、寄生容量Cs3と同様の電流が流れることになる。
このように、本実施形態では、NMOSトランジスタ36~38の寄生容量Cs1~Cs3に流れる漏洩電流ILと同様の電流を生成可能なコンデンサ74~76が、ノードN1~N3に接続されている。そして、これらのコンデンサ74~76に生成される電流に基づいて、コンデンサCcには、漏洩電流ILとは逆向きの補償電流Icが生成される。したがって、本実施形態では、ノードN1~N3の夫々の電圧レベルが低くなった際、コンデンサCeに雑音端子電圧が発生することを精度良く抑制できる。
====まとめ====
以上、本実施形態の電力変換回路10,15について説明した。例えば、電力変換回路10においては、コンデンサ60,70が、NMOSトランジスタ31の対地間の寄生容量Csが発生するノードN0に接続されている。そして、充放電回路32は、コンデンサ60,70に流れる電流に基づいて、漏洩電流ILをキャンセルする補償電流IcをコンデンサCcに生成する。したがって、電力変換回路10は、例えば補助コイル等の電子部品を用いる必要がないため、安価な構成で漏洩電流ILを抑制することができる。
また、ダイオード61,71の夫々のアノードはラインL2に接続されているため、ダイオード61,71は、コンデンサ60,70を適切に放電することができる。なお、例えば、ダイオード61,71の夫々のアノードは接地しても良い。しかしながら、例えば、電力変換装置200においてダイオード61,71を接地する場合、夫々のアノードを例えば、ワイヤ(不図示)を介してヒートシンク220に接続する必要がある。本実施形態では、ダイオード61,71の夫々のアノードを回路基板240のラインL2(つまり、端子N)に接続された導電パターン(不図示)に接続できるため、ワイヤ等の部品点数を削減できる。
また、例えば、図5に示すように、充電回路42から出力される補償電流Icは、コンデンサCc、NMOSトランジスタ31、ラインL2、コンデンサ52、ラインL3を介して、PNPトランジスタ72,73のカレントミラー回路へと流れる。このような経路で電流が流れることにより、漏洩電流ILがコンデンサCeに流れることを防ぐことができる。
また、例えば、充電回路42を動作させる電源電圧Vddは、例えばラインL1,L2を分圧する分圧回路を用いて生成しても良い。しかしながら、そのような分圧回路を用いると、分圧回路で消費する電力が大きくなってしまう。本実施形態の電源回路40は、Hレベルと、Lレベルとの間で変化するノードN0の電圧に基づいて、電源電圧Vddを生成しているため、消費電力を削減できる。
また、電源回路40は、ノードN0の電圧を分圧するコンデンサ50,52と、コンデンサ52の放電を防止するダイオード51と、を含んでいる。さらに、コンデンサ52がスイッチング周期毎に充電されるよう、ノードN0がLレベルになるとコンデンサ50を放電するダイオード53を含んでいる。このような構成の電源回路40を用いることにより、ノードN0の電圧に基づいて、安定な電源電圧Vddを生成することができる。
また、コンデンサ50を放電するダイオード53のアノードは、接地でなく、接地側のラインL2に接続されている。このため、例えば、電力変換装置200において、ワイヤ等の部品点数を削減することができる。
また、電源回路40には、電源電圧Vddがツェナー電圧(例えば、10V)より高くならないよう、電源電圧Vddをクランプするツェナーダイオード54が設けられている。したがって、本実施形態では、PNPトランジスタ72,73に高い電圧が印加されることを防ぐことができる。
また、一般に、スイッチング素子を含む装置を動作させた際、漏洩電流が発生し、大きな雑音端子電圧が発生してしまうことがある。このような場合、例えば、図6の電力変換装置200に示すように、コンデンサCc及び充放電回路32が実装された回路基板240を、半導体モジュール230に取り付けても良い。このような回路基板240を半導体モジュール230に取り付けることにより、確実に漏洩電流はキャンセルされるため、雑音端子電圧の発生を抑制できる。
また、寄生容量Csと同様の機能を有するコンデンサ60,70は、回路基板240において、端子Uの近くに実装することが好ましい。そのような位置にコンデンサ60,70を配置することにより、より高い精度で補償電流Icと、漏洩電流ILと、を一致させることができる。
なお、本実施形態では、ラインL1と、ラインL2との間に設けられる電力変換用のスイッチング素子として、MOSトランジスタが用いられることとしたが、例えば、バイポーラトランジスタ、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)であっても良い。また、NMOSトランジスタ30,31の夫々には、例えば、ドレイン―ソース間、ゲート―ソース間に寄生容量があるが、本実施形態では省略している。
また、充放電回路32のカレントミラー回路には、バイポーラトランジスタが用いられているが、例えばMOSトランジスタを用いても良い。
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。また、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更や改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれるのはいうまでもない。
10,15 電力変換回路
30,31,35~38 NMOSトランジスタ
32,39 充放電回路
40 電源回路
41 放電回路
42 充電回路
50,52,60,65,66,70,75,76,Cd,Cdp,Cdn,Ce,Cc,Cs,Cs1~Cs3 コンデンサ
51,53,61,71,D1,D2 ダイオード
54 ツェナーダイオード
62,63 NPNトランジスタ
72,73 PNPトランジスタ
200 電力変換装置
210 筐体
220 ヒートシンク
230 半導体モジュール
240 回路基板
250,251 金属板
252 ワイヤ
253,U,N,P 端子
L1~L3 ライン
N0~N3 ノード

Claims (9)

  1. 電源側の第1ラインと、接地側の第2ラインと、の間に設けられた前記電源側の第1スイッチング素子及び前記接地側の第2スイッチング素子の前記第2スイッチング素子の出力側のノードに接続される第1コンデンサと、
    前記第1コンデンサにカソードが接続される第1ダイオードと、
    前記ノードに接続される第2コンデンサと、
    前記第2コンデンサにカソードが接続される第2ダイオードと、
    前記第1スイッチング素子がオンし、前記第2スイッチング素子がオフする際の前記第1コンデンサの電流に基づいて、接地された第3コンデンサを放電する第1カレントミラー回路と、
    前記第1スイッチング素子がオフし、前記第2スイッチング素子がオンする際の前記第2コンデンサの電流に基づいて、前記第3コンデンサを充電する第2カレントミラー回路と、
    を備え
    前記第1カレントミラー回路は、前記第1コンデンサを介して流れる電流が供給されることにより動作し、前記第3コンデンサを放電し、
    前記第2カレントミラー回路は、前記第2コンデンサを介して流れる電流が出力されることにより動作し、前記第3コンデンサを充電する、
    電子回路。
  2. 請求項1に記載の電子回路であって、
    前記第1ダイオードのアノードは、前記第2ラインに接続され、
    前記第2ダイオードのアノードは、前記第2ラインに接続される、
    電子回路。
  3. 請求項1または請求項2に記載の電子回路であって、
    前記第2カレントミラー回路の電源電圧が印加される第3ラインに一端が接続され、前記第2ラインに他端が接続される第4コンデンサを備える、
    電子回路。
  4. 請求項3に記載の電子回路であって、
    前記ノードの電圧に基づいて、前記電源電圧を生成する電源回路を備える、
    電子回路。
  5. 請求項4に記載の電子回路であって、
    前記電源回路は、
    前記第4コンデンサと、
    前記ノードに接続される第5コンデンサと、
    前記第5コンデンサにアノードが接続され、前記第4コンデンサにカソードが接続される第3ダイオードと、
    前記第5コンデンサにカソードが接続される第4ダイオードと、
    を含む電子回路。
  6. 請求項5に記載の電子回路であって、
    前記第4ダイオードのアノードは、前記第2ラインに接続される、
    電子回路。
  7. 請求項5または請求項6に記載の電子回路であって、
    前記電源回路は、
    前記電源電圧が所定電圧より高くならないよう、前記電源電圧をクランプするクランプ素子をさらに含む、
    電子回路。
  8. 請求項1~請求項7の何れか一項に記載の電子回路と、
    前記第1及び第2スイッチング素子を含む半導体モジュールと、
    接地される接地端子と、
    を備える電力変換装置。
  9. 請求項8に記載の電力変換装置は、
    前記電子回路が実装された回路基板を備え、
    前記半導体モジュールは、前記ノードに接続された第1端子と、前記第2ラインに接続された第2端子と、を有し、
    前記回路基板において、前記第1及び第2コンデンサは、前記第1及び第2カレントミラー回路を構成する素子より前記第1端子側に設けられる、
    電力変換装置。
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