JP7601266B2 - セリア粒子及びその製造方法 - Google Patents
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Description
(1) モリブデンを含む、セリア粒子。
(2) 前記モリブデンが、前記セリア粒子の表層に偏在している、前記(1)に記載のセリア粒子。
(3) 前記セリア粒子の、[100]面の結晶子径が250nm以上である、前記(1)又は(2)に記載のセリア粒子。
(4) 前記セリア粒子の、[101]面の結晶子径が300nm以上である、前記(1)~(3)のいずれか一つに記載のセリア粒子。
(5) 前記セリア粒子の、レーザー回折・散乱法により算出されるメディアン径D50が5.00μm以上1000.00μm以下である、前記(1)~(4)のいずれか一つに記載のセリア粒子。
(6) 前記セリア粒子をXRF分析することによって求められる前記セリア粒子100質量%に対するCeO2含有率C1が60.00質量%以上99.30質量%以下であり、
前記セリア粒子をXRF分析することによって求められる前記セリア粒子100質量%に対するMoO3含有率M1が0.05質量%以上40.00質量%以下である、前記(1)~(5)のいずれか一つに記載のセリア粒子。
(7) 前記セリア粒子をXPS表面分析することによって求められる前記セリア粒子の表層100質量%に対するCeO2含有率C2が10.00質量%以上90.00質量%以下であり、
前記セリア粒子をXPS表面分析することによって求められる前記セリア粒子の表層100質量%に対するMoO3含有率M2が2.00質量%以上70.00質量%以下である、前記(1)~(6)のいずれか一つに記載のセリア粒子。
(8) 前記セリア粒子をXRF分析することによって求められる前記セリア粒子100質量%に対するMoO3含有率M1に対する、前記セリア粒子をXPS表面分析することによって求められる前記セリア粒子の表層100質量%に対するMoO3含有率M2の表層偏在比M2/M1が0.05以上1400.00以下である、前記(1)~(7)のいずれか一つに記載のセリア粒子。
(9) 前記(1)~(8)のいずれか一つに記載のセリア粒子の製造方法であって、
モリブデン化合物の存在下で、セリウム化合物を焼成することを含む、セリア粒子の製造方法。
(10) 前記モリブデン化合物が、三酸化モリブデン、モリブデン酸リチウム、モリブデン酸カリウム及びモリブデン酸ナトリウムからなる群から選ばれる少なくとも一種の化合物である、前記(9)に記載のセリア粒子の製造方法。
(11) 焼成温度が800℃以上1600℃以下である、前記(9)又は(10)に記載のセリア粒子の製造方法。
実施形態のセリア粒子は、モリブデンを含むものである。実施形態のセリア粒子は、モリブデンを含んでおり、モリブデンに由来する触媒活性等の優れた特性を有する。
ここで、本明細書において「表層」とは、実施形態のセリア粒子の表面から10nm以内のことをいう。この距離は、実施例において計測に用いたXPSの検出深さに対応する。
ここで「表層に偏在」するとは、前記表層における単位体積あたりのモリブデン又はモリブデン化合物の質量が、前記表層以外における単位体積あたりのモリブデン又はモリブデン化合物の質量よりも多い状態をいう。
実施形態のセリア粒子の製造方法(以下、単に「実施形態の製造方法」という)は、モリブデン化合物の存在下で、セリウム化合物を焼成する工程を含む。より具体的には、実施形態の製造方法は、前記セリア粒子の製造方法であって、セリウム化合物と、モリブデン化合物と、を混合して混合物とし、前記混合物を焼成することを含むものであってよい。
混合工程は、セリウム化合物と、モリブデン化合物と、を混合して混合物とする工程である。以下、混合物の内容について説明する。
セリウム化合物としては、焼成して酸化セリウムとなり得る化合物であれば限定されない。前記セリウム化合物として、酸化セリウム、水酸化セリウム、シュウ酸セリウム等が挙げられ、酸化セリウムが好ましい。前記酸化セリウムとしては、Ce2O3(酸化セリウム(III))であってもよく、CeO2(酸化セリウム(IV))であってもよく、Ce2O3とCeO2から構成される酸化セリウムであってもよい。
前記モリブデン化合物としては、酸化モリブデン、モリブデン酸塩化合物等が挙げられる。
金属化合物は所望により焼成時に使用されうる。実施形態の製造方法は、焼成工程に先立ち、セリウム化合物、モリブデン化合物、カリウム化合物、及び金属化合物を混合して混合物とする工程(混合工程)を含むことができ、前記混合物を焼成する工程(焼成工程)を含むことができる。
上記のモリブデン化合物中のモリブデン原子とセリウム化合物中のセリウム原子のモル比の上限値は、適宜定めればよいが、使用するモリブデン化合物の削減と製造効率向上の観点から、例えば、上記モル比(モリブデン/セリウム)の値は、5.00以下であってもよく、4.00以下であってもよく、3.00以下であってもよく、1.50以下であってもよい。
上記モル比(モリブデン/セリウム)の数値範囲の一例としては、例えば、モリブデン/セリウムの値が0.01以上5.00以下であってもよく、0.10以上4.00以下であってもよく、0.30以上3.00以下であってもよく、0.50以上1.50以下であってもよい。
焼成工程は、前記混合物を焼成する工程である。実施形態に係る前記セリア粒子は、前記混合物を焼成することで得られる。上記した通り、この製造方法はフラックス法と呼ばれる。
実施形態の製造方法は、焼成工程後、必要に応じてモリブデンの少なくとも一部を除去するモリブデン除去工程をさらに含んでいてもよい。
焼成工程を経て得られる焼成物は、セリア粒子が凝集して、検討される用途における好適な粒子径の範囲を満たさない場合がある。そのため、セリア粒子は、必要に応じて、好適な粒子径の範囲を満たすように粉砕してもよい。
焼成工程により得られたセリア粒子を含む焼成物は、粒子サイズの範囲の調整のために、適宜、分級処理されてもよい。「分級処理」とは、粒子の大きさによって粒子をグループ分けする操作をいう。
[比較例1]
酸化セリウム(Aladdin製)3.0gを坩堝に入れ、セラミック電気炉にて1100℃で24時間焼成を行なった。降温後、坩堝を取り出し、3.0gの灰色粉末を得た。
酸化セリウム(Aladdin製)をそのまま比較例2のサンプルとして使用した。
酸化セリウム(Aladdin製)3.0gと、三酸化モリブデン(Chengdu Hongbo Industrial製)2.71gと、炭酸カリウム1.3gと、酸化イットリウム0.015gとを乳鉢で混合し、混合物を得た。得られた混合物を坩堝に入れ、セラミック電気炉にて1300℃で24時間焼成を行なった。降温後、坩堝を取り出し、5.2gの淡黄色粉末を得た。続いて、得られた前記淡黄色粉末4.1gをイオン交換水30gに懸濁させ2時間攪拌後、濾過及び洗浄することで2.9gの淡黄色粉末を得た。
酸化セリウム(Aladdin製)3.0gと、モリブデン酸ナトリウム二水和物(Chengdu Hongbo Industrial製)3.0gとを乳鉢で混合し、混合物を得た。得られた混合物を坩堝に入れ、セラミック電気炉にて1300℃で24時間焼成を行なった。降温後、坩堝を取り出し、4.6gの薄ピンク粉末を得た。続いて、得られた前記薄ピンク粉末4.6gをイオン交換水30gに懸濁させ2時間攪拌後、濾過及び洗浄することで2.8gの薄ピンク色の粉末を得た。
実施例1~2及び比較例1~2で得られた粉末を試料粉末として、下記の評価を行った。
検出器として高強度・高分解能結晶アナライザ(CALSA)を備えるX線回折装置(株式会社リガク製、SmartLab)を用いて、下記の測定条件で粉末X線回折(2θ/θ法)による測定を行った。株式会社リガク製、解析ソフトウエア(PDXL)のCALSA関数を用いて解析し、[100]面の結晶子径については、2θ=28.5°付近に出現するピークの半値幅からシェラー式を用いて算出し、[101]面の結晶子径については、2θ=47.5°付近に出現するピークの半値幅からシェラー式を用いて算出した。結果を表1に示す。
管電圧:45kV
管電流:200mA
スキャンスピード:0.05°/min
スキャン範囲:10°から70°まで
ステップ:0.002°
βs:20rpm
装置標準幅:米国立標準技術研究所が作製している標準シリコン粉末(NIST、640d)を用いて算出した0.026°を使用した。
試料粉末を0.5mm深さの測定試料用ホルダーに充填し、それを広角X線回折(XRD)装置(株式会社リガク製 UltimaIV)にセットし、Cu/Kα線、40kV/40mA、スキャンスピード2°/min、走査範囲10°から70°までの条件で測定を行った。
レーザー回折式乾式粒度分布計(株式会社日本レーザー製 HELOS(H3355)&RODOS)を用いて、分散圧3bar、引圧90mbarの条件で、乾式で試料粉末の粒子径分布を測定した。体積積算%の分布曲線が小粒子側から10%の横軸と交差する点の粒子径をD10として、50%の横軸と交差する点の粒子径をD50として、小粒子側から90%の横軸と交差する点の粒子径をD90として、それぞれ求めた。
蛍光X線分析装置PrimusIV(株式会社リガク製)を用い、試料粉末約70mgをろ紙にとり、PPフィルムをかぶせて、次の条件でXRF(蛍光X線)分析を行った。
EZスキャンモード
測定元素:F~U
測定時間:標準
測定径:10mm
残分(バランス成分):なし
試料粉末に対する表面元素分析は、アルバック・ファイ社製QUANTERA SXMを用い、X線源に単色化Al-Kαを使用し、X線光電子分光法(XPS:XrayPhotoelectron Spectroscopy)の測定を行った。1000μm四方のエリア測定で、n=3測定の平均値を各元素についてatom%で取得した。
上記の評価により得られた各値を表1に示す。なお、「N.D.」はnot detectedの略であり、不検出であることを表す。
Claims (9)
- [100]面の結晶子径が250nm以上であり、表層にモリブデンが偏在している、セリア粒子。
- 前記セリア粒子の、[101]面の結晶子径が300nm以上である、請求項1に記載のセリア粒子。
- 前記セリア粒子の、レーザー回折・散乱法により算出されるメディアン径D50が5.00μm以上1000.00μm以下である、請求項1又は2に記載のセリア粒子。
- 前記セリア粒子をXRF分析することによって求められる前記セリア粒子100質量%に対するCeO2含有率C1が60.00質量%以上99.30質量%以下であり、
前記セリア粒子をXRF分析することによって求められる前記セリア粒子100質量%に対するMoO3含有率M1が0.05質量%以上40.00質量%以下である、請求項1~3のいずれか一項に記載のセリア粒子。 - 前記セリア粒子をXPS表面分析することによって求められる前記セリア粒子の表層100質量%に対するCeO2含有率C2が10.00質量%以上90.00質量%以下であり、
前記セリア粒子をXPS表面分析することによって求められる前記セリア粒子の表層100質量%に対するMoO3含有率M2が2.00質量%以上70.00質量%以下である、請求項1~4のいずれか一項に記載のセリア粒子。 - 前記セリア粒子をXRF分析することによって求められる前記セリア粒子100質量%に対するMoO3含有率M1に対する、前記セリア粒子をXPS表面分析することによって求められる前記セリア粒子の表層100質量%に対するMoO3含有率M2の表層偏在比M2/M1が0.05以上1400.00以下である、請求項1~5のいずれか一項に記載のセリア粒子。
- 請求項1~6のいずれか一項に記載のセリア粒子の製造方法であって、
モリブデン化合物の存在下で、セリウム化合物を焼成することを含む、セリア粒子の製造方法。 - 前記モリブデン化合物が、三酸化モリブデン、モリブデン酸リチウム、モリブデン酸カリウム及びモリブデン酸ナトリウムからなる群から選ばれる少なくとも一種の化合物である、請求項7に記載のセリア粒子の製造方法。
- 焼成温度が800℃以上1600℃以下である、請求項7又は8に記載のセリア粒子の製造方法。
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