JP7609014B2 - 乗物用照明装置 - Google Patents

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本発明は、乗物用照明装置に関する。
車両等の乗物の乗物室には、夜間や暗所での視認性や利便性を高める目的で、あるいは意匠性を高める目的で、一般に、照明装置が取り付けられる。例えば、特許文献1には、鉄道車両の天井に、構造が同一の第1および第2の照明装置を、給電経路が異なるように直列に接続する構成が開示されている。
具体的には、各照明装置においては、複数の単位LEDモジュールが直列接続されており、各単位LEDモジュールは、複数のLEDを搭載した基板と、複数のLEDに接続する一対のプラス配線およびマイナス配線と、複数のLEDに接続しない一対のプラス配線およびマイナス配線と、を備えている。そして第1照明装置と第2の照明装置とは、第1照明装置において複数のLEDに接続する配線対が、第2の照明装置においてLEDに接続しない配線対と接続するように、また、第1照明装置において複数のLEDに接続しない配線対が、第2の照明装置においてLEDに接続する配線対と接続するように、クロス結線されている。このような構成によると、同一の構成の第1の照明装置および第2の照明装置を、同期させて、あるいは、同期させずに、発光態様を制御することができる。
特許第6550037号公報 特開2012-243462号公報
ところで上記構成によると、照明装置ごとに発光態様を異ならせるには、各単位LEDモジュールに、当該単位LEDモジュールに実装されているLEDの発光を制御するための配線対に加え、異なる単位LEDモジュールに実装されているLEDの発光を制御するための配線対を、発光態様の数だけ備える必要がある。そして発光態様が増えるほど、当該単位LEDモジュールでは利用しない余分な配線対を設けるための基板スペースが必要になるという課題がある。また、照明装置を異なる態様で発光させるには、照明装置の間をクロス結線する必要があり、例えば、特許文献2に示されるように、2つの単位LEDモジュールを連続して配置させることはできず、一方の単位LEDモジュールと他方の単位LEDモジュールとの間でLEDの配列間隔がずれるという課題がある。
本技術は、異なる態様で発光させる場合でも互いに連続して配置することが可能な回路基板の提供を一つの目的とする。また、この回路基板を用いた乗物用照明装置の提供を他の目的とする。
本技術は、上記課題を解決するものとして、少なくとも1つの光源が実装されている複数の回路基板と、隣り合う前記回路基板を電気的に接続するコネクタ部材と、により構成される乗物用照明装置を提供する。ここで前記回路基板は、帯状をなし、長手方向の両端部において、幅方向の中央部分が長手方向の中央側に向けて後退してなる切欠部をそれぞれ備えるとともに、前記切欠部の間において、前記光源に電気的に接続される一対の接続端子を備え、一の前記回路基板の長手方向に沿う一方の端部と他の前記回路基板の長手方向に沿う他方の端部とを当接させたとき、両回路基板の当接部において互いの前記切欠部によって開口が形成される。
上記構成によると、複数の回路基板をコネクタ部材によって接続することで、所望の長さの長尺な乗物用照明装置を実現することができる。このとき、回路基板は、離間して配列することもできるが、長手方向に連続して配列することも可能とされ、連続して配列させたときには、隣接する基板の間に一方の面と他方の面とを連通する開口が形成される。そのため、例えば、回路基板を連続配列させて、ケーブル状のコネクタ部材を特定の回路基板の一方の面において接続端子に接続したときに、コネクタ部材のケーブル部分は開口を通じて基板の他方の面の側に引き出して配線することができる。換言すると、複数の回路基板に様々な制御配線(ケーブル状のコネクタ部材)を接続して異なる態様で光源を発光させるとき、当該回路基板の制御に用いるコネクタ部材のみを、開口を通じて一方の面に引き出して接続端子に接続し、当該回路基板の制御に用いない制御配線については他方の面の側にまとめて配線することができる。これにより、例えば回路基板を連続して(ゼロギャップで)配列させた場合であっても、多様な形態で光源を発光させることができる乗物用照明装置が実現される。
好適な一態様において、前記一対の接続端子は、前記切欠部の縁部にそれぞれ配置されており、前記コネクタ部材は、本体部と、前記本体部の一方と、前記一方とは反対側の他方とに突出し、前記接続端子に嵌り合う一対のコネクタ側端子部と、を備える第1コネクタ部材を含み、前記第1コネクタ部材は、一の前記回路基板の長手方向に沿う一方の端部と他の前記回路基板の長手方向に沿う他方の端部とを当接させたとき、前記本体部を前記開口に配した状態で、前記一対のコネクタ側端子部を、一の前記回路基板の接続端子と、他の前記回路基板の接続端子と、に嵌めることができる構成を備えている。上記構成の第1コネクタ部材によると、複数の回路基板を長手方向に沿って連続して配列させたときに、当該第1コネクタ部材を開口に配しながら各回路基板間を直線状に連結することができる。
好適な一態様において、前記回路基板は両面基板であって、前記一対の接続端子は、前記回路基板の前記光源が設けられた側とは反対側の表面に備えられており、前記コネクタ部材は、ケーブル状の配線部と、前記配線部の両端に設けられ、前記一対の接続端子に嵌り合う一対のコネクタ側端子部と、を備える第2コネクタ部材を含む。上記構成によると、複数の回路基板を直線状に配列するのみならず、例えば任意の曲率の円弧状に配列させたり、任意の角度で屈折させることができる。また、複数の回路基板を配列方向に沿って連続して配列させるのみならず、離間して配列させることが可能となる。これにより、同一の回路基板を用いながら、回路基板(光源)を任意のパターンに配列させることができ、発光による多様な意匠を実現することができる。
好適な一態様において、可視光を透過することができ、前記回路基板を幅方向の両端に沿って支持するとともに、前記光源を覆うレンズ部材をさらに備えている。上記構成によると、回路基板を安定して支持することができるとともに、光源に外部からの汚れ等が付着することを防止することができる。また、光源から発せられる光はレンズ部材において拡散され得る。したがって、光源として指向性の強い点光源であるLEDを用いた形態では、光源からの強い光を柔らかな光に変えて出射させることができる。特に、レンズ部材が回路基板より十分に長尺な態様では、複数の回路基板を直線状に配列した状態で安定して支持することができる。このような構成は、運転時に振動が生じる乗物に取り付けられる乗物用照明装置に適用されることで、上記効果がより一層顕著となるために好適である。
なお、本技術において、レンズ部材を構成する材料は、可視光を透過することができるものであればよく、好ましくは、ISO 13468-1(2019)にて規定される全光線透過率が20%以上のものをいう。全光線透過率は、好ましくは25%以上、30%以上、35%以上であり、好ましくは90%以下、80%以下、70%以下、60%以下である。
好適な一態様において、前記レンズ部材は、互いに対向しながら長手方向に沿って延びる一対の壁部と、前記一対の壁部に連続する底部と、を備え、前記一対の壁部の互いに対向する面には、他方の面に向けて突出し、前記回路基板の幅方向の前記両端を支持する支持部がそれぞれ備えられている。上記構成のレンズ部材は、長手方向に交わる断面形状が一定であることから、例えば押し出し法によって簡便かつ低コストに製造することができる。また、支持部において回路基板を支持したときに、基板と底部との間に確保される空間によって、光源から発せられる光を拡散した状態でレンズ部材に入射させることができる。これにより、回路基板の安定的な支持と光の均一化とを両立することができる。
前記レンズ部材は、屈折率が1.4以上の高屈折率材料によって構成されている。上記構成によると、光源から発せられた光を、レンズ部材を透過する際に屈折させてから出射させることができる。また、複数の光源をカバーするレンズ部材において、光源からの光の入射角によっては、入射した光をレンズ部材の内部で導光させることができる。これにより、光源からの光をより均質に出光させることができる。
他の側面において、本技術は、少なくとも1つの光源が実装されている複数の回路基板が、コネクタ部材によって電気的に接続されて構成される乗物用照明装置に用いられる前記回路基板を提供する。この回路基板は、帯状をなし、長手方向の両端部において、幅方向の中央部分が長手方向の中央側に向けて後退してなる切欠部をそれぞれ備えるとともに、前記切欠部の間において、前記光源に電気的に接続される一対の接続端子を備え、一の前記回路基板の長手方向に沿う一方の端部と他の前記回路基板の長手方向に沿う他方の端部とを当接させたとき、両回路基板の当接部において互いの前記切欠部によって開口が形成される。
LED等の光源が実装される回路基板においては、回路基板の打ち抜きにコストを要することから、一の形状のプリント配線板を用いて回路基板が構成されていることが望ましい。また、一の形状の回路基板を用いて多様な発光制御が可能な照明装置を構成できることが好ましい。上記構成によると、一の形状のプリント配線板を用いて一の構成の回路基板が構成されるとともに、上記のとおり多様な形態で光源を発光させることができる乗物用照明装置を実現することができる。
本技術によれば、異なる態様で発光させる場合でも互いに連続して配置することが可能な回路基板とすることができる。
一実施形態に係る乗物用照明装置が採用された車両の斜視図 図1の乗物用照明装置が車両の床面を照明する様子を示す要部断面図 図2の乗物用照明装置を示す他の要部斜視図 図2の乗物用照明装置の要部分解斜視図 図2の乗物用照明装置の要部斜視図 図2の乗物用照明装置の他の要部分解斜視図 図2の乗物用照明装置の他の要部分解斜視図 一実施形態に係る乗物用照明装置を模式的に示す平面図 図8の乗物用照明装置の断面図 一実施形態に係る乗物用照明装置のブロック図 図1の車両の天井に取り付けた乗物用照明装置を示す要部分解斜視図 図11の要部拡大図 図11の乗物用照明装置が車両の天井を照明する様子を示す要部断面図 図11の乗物用照明装置の断面図 図11の乗物用照明装置の要部分解斜視図 図11の乗物用照明装置のにおける回路基板の斜視図 他の実施形態に係る乗物用照明装置の構造を示す斜視図 一実施形態に係る乗物用照明装置を模式的に示す平面図 図18の乗物用照明装置の断面図
≪実施形態1≫
本技術に係る乗物用照明装置と回路基板とについて、図1~図10を適宜参照しつつ説明する。なお、各図に示した符号D1,D2,D3,D4,U,Dはそれぞれ、乗物用照明装置における回路基板の長手方向に沿う一方,他方,長手方向に直交する幅方向の一方,他方,鉛直方向の上,下を示している。ただし、上記方向は、乗物用照明装置の説明のために便宜的に定めたものに過ぎず、限定的に解釈すべきものではない。
図1は、自動車等の車両1の車室の天井と、床面に近い側壁とに、車室を囲むように乗物用照明装置10,100(以下単に、「照明装置」という。)を取り付けた様子を示している。天井に取り付けた照明装置100については、実施形態2において説明する。車室は、大まかには、側壁材2、床材3、および天井材4によって取り囲まれている。床材3は、図2および図3に示すように、床面の周縁において上方に向けて立ち上がるように湾曲されており、この床材3の立上がり部と側壁材2の下端との間に設けられた間隙に、床面を照明する照明装置10が設置されている。本例の照明装置10は、概ね直線状をなしており、長尺でありながら、幅寸法および高さ寸法がコンパクトに設計されている。本例の照明装置10は、金属製のボディパネル5に対して、締結部材9によって固定されている。照明装置10は、図4に示すように、複数の回路基板12と、複数のコネクタ部材20と、を備えて構成される。本実施形態の照明装置10は、図3に示すように、付加的に、レンズ部材30とカバー部材39とを備えている。以下に、各要素について説明する。
回路基板12は、照明装置10を主として構成する要素である。複数の回路基板12がコネクタ部材20によって所望の形状に連結されることで、照明装置10が構築される。回路基板12は、プリント配線板14と、このプリント配線板に実装された光源16および接続端子18と、を備えている。なお、回路基板12には、光源16および接続端子18の他に、光源16に電力を安定して供給する目的などで、コンデンサ等の受動素子や,ツェナダイオード等の能動素子に代表される、他の電子素子が搭載されていてもよい。
プリント配線板14は、絶縁性の基板を主体として構成されており、その基板の一方の表面または両面に所定の回路パターン(図示せず)が備えられている。回路パターンは、光源16と接続端子18とを電気的に接続するように設計されている。本例のプリント配線板14は、いわゆるリジッド基板であり、例えば、パターン化された銅張配線を備えるガラスエポキシ基板である。プリント配線板14は、概して略矩形の帯状をなしている。また、プリント配線板14は、その長手方向の両端部において、幅方向の中央部分が長手方向の中央側に向けて後退してなる切欠部15をそれぞれ備えている。本例における一つの切欠部15は、略コの字状をなしており、プリント配線板14の端部から寸法L3だけ後退している。これにより、プリント配線板14はアルファベットのHのような形状を呈している。
光源16は、可視光を発光することができるLED(Light Emitting Diode)素子からなる。プリント配線板14に光源16が実装されることで、回路基板12が構成されている。光源16は、一つの回路基板12に1つが実装されていてもよいし、2つ以上が実装されていてもよい。本例の回路基板12には、4つのLED素子が、長手方向について等間隔に配されている。4つのLED素子の離間距離L1は、長手方向に沿う両端のLED素子の、プリント配線板14の長手方向の端部からの距離L2の約2倍となるように調整されている。
接続端子18は、コネクタ部材20とプリント配線板14の回路パターンとを電気的に接続する要素である。本例の接続端子18は、嵌合インターフェースの一方を構成しており、ソケット(雌)型のハウジングと、このハウジングの内部に絶縁状態で配されたプラスとマイナスの一対の端子と、を備えている。接続端子18は、プリント配線板14の両端の切欠部15の縁部に、それぞれ一つずつ配されている。接続端子18は、勘合方向がプリント配線板14の長手方向に沿い(換言すれば、基板の表面に水平に)、かつ、ソケット開口が外側を向くように、プリント配線板14に実装されている。
コネクタ部材20は、回路基板12に電気的に接続し、回路基板12に対して電力や、制御のための電気信号を送るための要素である。コネクタ部材20は、この照明装置10における嵌合インターフェースの他方を構成しており、接続端子18と嵌合接続できる構成を備えている。コネクタ部材20は、大まかに、二つの回路基板12をゼロギャップで直線的に接続する第1コネクタ部材21と、回路基板12を他の電子部品(回路基板12を含む)と自由に接続する第2コネクタ部材22と、を含み得る。コネクタ部材20は、照明装置の形状に応じて、第1コネクタ部材21、および第2コネクタ部材22のいずれか一方を備えていてもよいし、両方を備えてもよい。また、コネクタ部材20は、所望の照明装置の形態に応じて、各コネクタ部材21,22をそれぞれ任意の数で含むことができる。
第1コネクタ部材21は、二つの回路基板12を直線的に当接させた状態で(ゼロギャップで)、電気的に、かつ、物理的に接続する要素である。以下、二つの回路基板12を区別する必要がある場合は、その一方を回路基板12Aと表し、他方を回路基板12Bと表す。第1コネクタ部材21は、図4に示すように、略直方体形状をなす本体部21Aと、この本体部21Aから一方に突出するコネクタ側端子部21Bと、その反対側の他方に突出するコネクタ側端子部21Cと、を備える。本体部21Aは、コネクタ側端子部21B,21Cを支持する要素である。本体部21Aは、コネクタ側端子部21B,21Cの突出方向に沿う嵌合方向の寸法が、切欠部15の長手方向に沿う寸法L3よりもやや小さくなるように構成されている。また、本体部21Aは、その平面形状が切欠部15よりもやや小さくなるように構成されている。コネクタ側端子部21B,21Cはそれぞれ、プラスとマイナスの一対の端子によって構成されている。本例のコネクタ側端子部21B,21Cは、プラグ(雄)型の端子であり、プラスとマイナスの一対の端子が本体部21Aから絶縁状態で突出するように、本体部21Aによって支持されている。
第1コネクタ部材21のコネクタ側端子部21Bは、一の回路基板12Aの長手方向の一方の端部に設けられた接続端子18と嵌合接続される。また、第1コネクタ部材21のコネクタ側端子部21Cは、他の回路基板12Bの長手方向の他方の端部に設けられた接続端子18と嵌合接続される。このとき、図5および図6に示すように、一の回路基板12Aの長手方向の一方の端部と、他の回路基板12Bの長手方向の他方の端部と、が当接し、両方の回路基板12A,12Bの当接部には、互いの切欠部15によって開口が形成される。また、両方の回路基板12A,12Bの当接部に形成された開口には、第1コネクタ部材21の本体部21Aが配されるようになっている。
第2コネクタ部材22は、一つの回路基板12と、他の電子部品とを、互いの相対姿勢を制限することなく自由に電気的に接続する要素である。他の電子部品は、回路基板12であってよく、以下、他の電子部品が回路基板12である場合を例にして、第2コネクタ部材22について説明する。第2コネクタ部材22は、図7に示すように、配線部22Cと、この配線部22Cの一方の端部に設けられた本体部22Aと、この本体部22Aから一方に突出するコネクタ側端子部22Bと、を備える。配線部22Cの他方の端部は、他の電子機器に接続するための接続端子部(図示せず)が備えられている。配線部22Cの他方の端部は、一方の端部と同様の構成であってもよいし、異なる構成であってもよい。配線部22Cは、例えば樹脂被覆銅線等によって構成されており、屈曲させることができる。本体部22Aは、コネクタ側端子部22Bを支持する要素である。本体部22Aは、コネクタ側端子部22Bの突出方向に沿う嵌合方向の寸法が、切欠部15の長手方向に沿う寸法L3よりも十分小さくなるように構成されている。また、本体部21Aは、その平面形状が切欠部15よりもやや小さくなるように構成されている。コネクタ側端子部22Bは、プラスとマイナスの一対の端子によって構成されている。本例のコネクタ側端子部22Bは、プラグ(雄)型の端子であり、プラスとマイナスの一対の端子が本体部22Aから絶縁状態で突出するように、本体部22Aによって支持されている。
第2コネクタ部材22のコネクタ側端子部22Bは、例えば図8および図9に示すように、一の回路基板12Cの長手方向の一方の端部に設けられた接続端子18と嵌合接続される。このとき、一の回路基板12Cの長手方向の一方の端部と、他の回路基板12Bの長手方向の他方の端部と、が当接し、両方の回路基板12B,12Cの当接部には、互いの切欠部15によって開口が形成される。また、両方の回路基板12B,12Cの当接部に形成された開口には、第2コネクタ部材22の本体部22Aが配されるとともに、その配線部22Cが、回路基板12Bの光源実装面から反対側の面へと引き出されている。
レンズ部材30は、光源16を覆うことで光源16の破損や汚れ等を防止する要素である。また、レンズ部材30は、光源16から発せられる光を拡散する要素である。さらに、本例のレンズ部材30は、回路基板12を幅方向の両端に沿って支持する支持部材をも兼ねている。レンズ部材30は、可視光を透過することができる材料によって構成されており、レンズ部材30の色は、例えば、透明であってもよく、光拡散性の高い乳半色、ないしは乳白色等であってもよい。このようなレンズ部材30は、例えば、ポリカーボネート、塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂等の合成樹脂によって構成することができる。なかでも、屈折率が1.4以上の高屈折率を有する合成樹脂材料によって構成することで、光源16から発せられた光を、レンズ部材30を透過する際に屈折させてから出射させたり、光源16からの光の入射角によっては、入射した光をレンズ部材30の内部で導光させることができる。これにより、光源16からの光を、より均質に出光させることができる。
レンズ部材30は、互いに対向しながら長手方向に沿って延びる一対の壁部31,32と、これらの壁部31,32に連続する底部33と、を備えている。レンズ部材30は、断面形状が略U字型を呈し、図3に示す例では、上方に向けて開口している。一対の壁部31,32の互いに対向する面にはそれぞれ、回路基板12を支持するための支持部34が、他方の面に向けて互いに突出するかたちで設けられている。本例の支持部34は、壁部31,32の対向面において、長手方向に沿い、かつ、上下に離間して延びる2本の突条部によって構成されている。支持部34のこの2本の突条部の間に回路基板12の幅方向の両端部を挿入することで、回路基板12を上下方向から支持することができるようになっている。このとき、回路基板12は、光源搭載面が底部33の側を向くようにレンズ部材30に装着される。このような構成のレンズ部材30によると、支持部34において回路基板12を支持したときに、基板12と底部33との間に確保される空間によって、光源16から発せられる光を拡散させた状態でレンズ部材30に入射させることができる。
レンズ部材30は、一つの回路基板12と同程度の長さであってもよいし、複数の回路基板12を支持することができる長い任意の長さであってよい。このようなレンズ部材30は、長手方向に直交する断面形状が一定とされており、例えば、熱可塑性樹脂を押出成形することで好適に製造することができる。レンズ部材30は、やや撓むことができる程度の弾性を有する合成樹脂によって構成することで、壁部31,32の間を広げるように撓めながら、回路基板12を支持部34に装着することができる。
本例のレンズ部材30において、一対の壁部31,32のうち、一方の壁部31は、他方の壁部32よりも底部33からの高さ寸法が大きくなるように延長されている。壁部31の延長部分31Aには、複数の長孔31Bが設けられており、この長孔31Bを利用してレンズ部材30をボディパネル5に固定できるようになっている。
カバー部材39は、レンズ部材30の上方に向かう開口を覆う要素であり、長尺の板状をなし、その幅方向の寸法は、一対の壁部31,32の離間距離よりもやや小さく、対向する支持部34の離間距離よりもやや大きくなるように設計されている。カバー部材39は、レンズ部材30に回路基板12を装着したのち、回路基板12を覆うように、支持部34の上方に載置される。本例の回路基板12は、切欠部15を備えることから、カバー部材39で覆うことによって、空気中の水分や埃等が切欠部15を介してレンズ部材30の内部に進入することが防止される。カバー部材39は、回路基板12からの放熱性を高めるために、長手方向に交わる断面の形状が湾曲するように構成されていてもよい。
次に、本技術の作用効果について説明する。本技術によると、複数の回路基板12を第1コネクタ部材21および第2コネクタ部材22によって接続することで、所望の長さの長尺な照明装置10を実現することができる。このとき、回路基板12は、離間して配列することもできるが、例えば図8~図10に示すように、長手方向に連続して配列することが可能とされている。そして連続して配列させたときには、隣接する回路基板12A,12B,12Cの間に、光源搭載面(一方の面)とその反対側の面(他方の面)とを連通する開口が形成される。そのため、例えば、回路基板12を連続配列させて、ケーブル状の第2コネクタ部材22を特定の回路基板12A,12Cの一方の面において接続端子18に接続したときに、第2コネクタ部材22の配線部22Cは開口を通じて回路基板12の反対側の面に引き出して配線することができる。
これにより、例えば図8に示すように、回路基板12A,12Bと回路基板12Cとに、異なる制御配線(第2コネクタ部材22)を接続して異なる態様で光源16を発光させるとき、回路基板12Aの一方の接続端子18に第1の制御配線(第2コネクタ部材22)を接続し、回路基板12Aと回路基板12Bとの間は第1コネクタ部材21によって接続し、回路基板12Cの一方の接続端子18には第2の制御配線(第2コネクタ部材22)を接続すればよい。そして、第2コネクタ部材22の他端は、回路基板12A,12B,12Cの基板搭載面とは反対側に配されることとなる。このような構成によると、例えば制御配線の数が増えても、制御配線が光源16に重なることがなく、光源から発せられる光を遮蔽することを防止できる。また、回路基板12A,12B,12Cを連続して(ゼロギャップで)配列させることができるため、光源16の配列ピッチを一定に保つことができ、長手方向で均一な光を照射することができる。さらに、第1の制御配線による回路基板12A,12Bの発光制御と、第2の制御配線による回路基板12Cの発光制御とは、同期させることもできるし、独立して同期させないこともできる。これにより、多様な形態で光源16を発光させることができる照明装置10が実現される。このような照明装置10は、共通の回路基板12A,12B,12Cによって実現できる点においても好適である。なお、図10では、複数の回路基板12が2列に分かれて示されているが、これは異なる制御配線によって電力や制御信号が送られることを示すためのものであり、実際には、複数の回路基板12は一列に配列されている。また、図10等において、複数の回路基板12の間に便宜的に隙間が設けられているが、実際には、複数の回路基板12は連続して(ゼロギャップで)配列されている。
上記構成の第1コネクタ部材21によると、複数の回路基板12A,12Bを長手方向に沿って連続して配列させたときに、当該第1コネクタ部材21を開口に配しながら各回路基板12A,12Bの間を直線状に連結することができる。
なお、上記構成のレンズ部材30によると、1つまたは複数の回路基板12A,12B,12Cを安定して支持することができるとともに、光源16に外部からの汚れ等が付着することを防止することができる。また、光源16から発せられる光はレンズ部材30において拡散され得る。したがって、光源16として指向性の強い点光源であるLEDを用いた形態では、光源16からの強い光を柔らかな光に変えて出射させることができる。特に、レンズ部材30が回路基板12A,12B,12Cより十分に長尺な態様では、複数の回路基板12A,12B,12Cを直線状に配列した状態で安定して支持することができる。このような構成は、運転時に振動が生じる乗物に取り付けられる照明装置10に適用されることで、上記効果をより一層明瞭なものとして発揮し得る。
≪実施形態2≫
実施形態2に係る照明装置100について、図1および図11~図19を参照して説明する。本実施形態の照明装置100は、図1の車両1の天井材4の周縁に沿って取付けられている。天井材4は、図11に示すように、天井の周縁を構成する周縁部材4Aと、この周縁部材4Aよりも上方に向けてドーム状に膨出された中央部材4Bと、により構成されており、これら周縁部材4Aと中央部材4Bとの間に形成された間隙に、中央部材4Bの車室側の表面を照明する照明装置100が設置されている。
本例の照明装置100は、概して、直線部分と湾曲部分とが組み合わされた長円形状に設置されている。照明装置100は、全体が長尺でありながら、幅寸法および高さ寸法がコンパクトに設計されている。直線部分については、実施形態1の乗物用照明装置10と同様の構成を有し、湾曲部分(典型的には、図12に示す湾曲部分)については、実施形態1における回路基板12、コネクタ部材20、およびレンズ部材30とはそれぞれ異なる、回路基板112、コネクタ部材120、およびレンズ部材130を備えて構成されている。また、本例の照明装置100は、図13に示すように、レンズ部材130の開口が下方を向く姿勢で周縁部材4Aに載置されることから、カバー部材39を備えていない。以下に特記する差異点以外の構成および作用効果については、実施形態1と同様であってよく、同様の構成、作用および効果についての説明は省略する。
回路基板112において、プリント配線板114は、図14~図17に示すように、両面に所定の回路パターン(図示せず)が備えられ、両面の回路パターンはスルーホール(図示せず)を介して電気的に接続されている。そして、光源16は、回路基板112の一方の面である光源搭載面114Aに実装されており、一対の接続端子118は、他方の面である裏面114Bに実装されている。これらの光源16と接続端子118とは、回路パターンによって電気的に接続されている。なお、本例の接続端子118は、プリント配線板114の端部から長手方向の中央側に向かう寸法L4が、切欠部15についての寸法L3よりも大きく、接続端子18と比較して長手方向の中央よりの位置においてプリント配線板114に配されている。各接続端子118は、プラスとマイナスの一対の端子を備えている。
コネクタ部材120は、隣合う二つの回路基板112を、互いの相対姿勢を制限することなく自由に電気的に接続する要素である。コネクタ部材120は、実施形態1における第2コネクタ部材22の一例であり、二つの回路基板112を離間して配置できるように配線部122Cの長さが、寸法L4の2倍よりも、少なくとも離間距離の分だけ長くなるように構成されている。配線部122Cの両端にはそれぞれ、接続端子118と嵌合接続するコネクタ側接続端子122Aが備えられている。各コネクタ側接続端子122Aは、プラスとマイナスの一対の端子を備えている。
上記構成の回路基板112とコネクタ部材120とを組み合わせて用いることで、複数の回路基板112を、直線状に配列させたり、例えば任意の曲率の円弧状に配列させたり(図12等参照)、任意の角度をなして配列させることができる。また、複数の回路基板112を配列方向に沿って離間して配列させることが可能となり、配線部122Cを撓ませることで連続して配列させることも可能となる(図19等参照)。これにより、一の回路基板112を用いながら、回路基板112(光源16)を任意のパターンに(形状に)配列させることができ、発光による多様な意匠を実現することができる。
レンズ部材130における一対の壁部131,132は、図14に示すように、底部33からの高さ寸法が概ね等しくなるように構成されている。このレンズ部材130は、これに限定されるものではないが、実施形態1におけるレンズ部材30の延長部分31Aを取り去ること(例えば、カッターにより切断すること)で得られる構成となっている。したがって、レンズ部材130は、一見するとレンズ部材30と形状が異なるものの、レンズ部材30を用いて簡単に用意できる部材となっている。このレンズ部材130は、図12に示すように、周縁部材4Aに設けられた複数のリブ135によって壁部132の上端部(開口側の端部)と底部33とをレンズ部材130の高さ方向で挟持することで、固定することができる。
≪他の実施形態≫
ここに開示される技術は、上記の実施形態に開示されたものに限定されるものではなく、例えば、以下の態様もここに開示される技術範囲に含まれる。また、ここに開示される技術は、その本質から逸脱しない範囲において種々変更された態様で実施することができる。
(1)上記実施形態において、回路基板12,112を構成するプリント配線板は、いわゆるリジッド基板であったが、プリント配線板は、フレキシブル基板であってもよいし、これらが組み合わされたリジッド・フレキシブル基板であってもよい。乗物に搭載される用途の照明装置10,100においては、プリント配線板はリジッド基板が好ましい。
(2)また上記実施形態において、複数の回路基板12,112に実装された各光源16の発光制御の具体的な態様については何ら制限されない。例えば、照明装置10,100は、全体として各光源16が長尺のライン状に配されたライン照明を構成しており、長手方向に沿っていくつかの部分に区分されるとともに、各区分ごとに互いに異なる制御配線が接続されていてもよい。照明装置10,100は、各区分ごとに、光源16の発光の態様が異なるように制御されてもよいし、発光の態様が同一となるように制御されていてもよいし、これらの組み合わせであってもよい。
(3)上記実施形態の照明装置10,100を構成する各部材は、照明装置10,100の組立用部品、照明装置10,100の組立用キット等として提供されてもよい。
(4)上記実施形態において照明装置10,100は床面や天井面を照明するために利用されるものであったが、照明装置の照明対象および全体形状はこれらの例に限定されない。例えば照明装置は、乗物シートや、サイドトリム、インストルメントパネル、ドアトリム等の他の部分を照明するために、様々な全体形状をなすものであってよい。
(5)上記実施形態においてレンズ部材30,130を構成する合成樹脂材料の硬度は特に制限されていない。しかしながら、例えば施工現場等におけるレンズ部材30の延長部分31Aの除去を容易に実行したり、回路基板12,112の保持を容易にするために、レンズ部材30,130を構成する合成樹脂材料は、自重によっては変形しないが、人の手指によって撓ませることができる程度の可撓性を有する合成樹脂であるとよい。一例として、JIS K6253に準じて測定されるタイプAデュロメーター(ショアA)にる硬度が凡そ20以上(例えば、30以上)であって60以下(例えば、50以下)程度の合成樹脂であるとよい。
(6)上記実施形態では、乗物用照明装置が取付けられる乗物として車両が例示されていたが、乗物用照明装置が取付けられる乗物は種々の乗物であってもよい。例えば、地上の乗物としての列車や遊戯用車両、無人走行車両、飛行用乗物としての飛行機やヘリコプター、海上や海中用乗物としての船舶や潜水艇などの乗物についても、ここに開示される照明装置の取付構造と、照明付内装材を適用することができる。
10,100…照明装置(乗物用照明装置)、12,12A,12B,12C,112…回路基板、14,114…プリント配線板、15…切欠部、16…光源、18,118…接続端子、20,120…コネクタ部材、21…第1コネクタ部材、21A…本体部、21B,21C…コネクタ側端子部、22…第2コネクタ部材、22A…本体部、22B…コネクタ側端子部、22C,122C…配線部、30,130…レンズ部材、31,32,131,132…壁部、33…底部、34…支持部

Claims (5)

  1. 少なくとも1つの光源が実装されている複数の回路基板と、
    隣り合う前記回路基板を電気的に接続する第1コネクタ部材と、
    第2コネクタ部材と、
    により構成される乗物用照明装置であって、
    前記回路基板は、帯状をなし、
    長手方向の両端部において、幅方向の中央部分が長手方向の中央側に向けて後退してなる切欠部をそれぞれ備えるとともに、
    前記切欠部の間において、前記光源に電気的に接続される一対の接続端子を備え、
    一の前記回路基板の長手方向に沿う一方の端部と他の前記回路基板の長手方向に沿う他方の端部とを当接させたとき、両回路基板の当接部において互いの前記切欠部によって開口が形成され
    前記回路基板は、前記切欠部が形成された帯状のプリント配線板を備え、
    前記一対の接続端子及び前記光源は、前記プリント配線板における一方の面に設けられ、
    前記第2コネクタ部材は、
    配線部と、
    前記配線部の一方の端部に設けられた第2コネクタ部材本体部と、
    前記第2コネクタ部材本体部から突出する第2コネクタ側端子部と、を備え、
    連続して並ぶ3つの前記回路基板のうち、前記第1コネクタ部材によって電気的に接続されている2つの前記回路基板を、第1回路基板及び第2回路基板とし、前記第2回路基板に対して前記第1回路基板とは反対側に配される回路基板を第3回路基板とした場合において、
    前記第2回路基板及び前記第3回路基板においては、前記プリント配線板における前記一方の面の各々が同じ方向を向く形で配され、
    前記第3回路基板における前記一対の接続端子のうち前記第2回路基板側に配される一方の接続端子には、前記第2コネクタ側端子部が接続され、
    前記配線部は、前記第2回路基板及び前記第3回路基板によって形成された前記開口を通じて、前記プリント配線板における前記一方の面側から他方の面側に引き出された後、前記第2回路基板の前記プリント配線板における前記他方の面を覆う形で配されている、乗物用照明装置。
  2. 前記一対の接続端子は、前記切欠部の縁部にそれぞれ配置されており、
    前記第1コネクタ部材は、
    本体部と、
    前記本体部の一方と、前記一方とは反対側の他方とに突出し、前記接続端子に嵌り合う一対のコネクタ側端子部と、を備え、
    前記第1コネクタ部材は、前記第1回路基板の長手方向に沿う一方の端部と前記第2回路基板の長手方向に沿う他方の端部とを当接させたとき、前記第1回路基板及び前記第2回路基板によって形成された前記開口に前記本体部を配した状態で、前記一対のコネクタ側端子部を、前記第1回路基板の接続端子と、前記第2回路基板の接続端子と、に嵌めることができる構成を備えている、請求項1に記載の乗物用照明装置。
  3. 可視光を透過することができ、前記回路基板を幅方向の両端に沿って支持するとともに、前記光源を覆うレンズ部材をさらに備えている、請求項1又は請求項2に記載の乗物用照明装置。
  4. 前記レンズ部材は、
    互いに対向しながら長手方向に沿って延びる一対の壁部と、前記一対の壁部に連続する底部と、を備え、
    前記一対の壁部の互いに対向する面には、他方の面に向けて突出し、前記回路基板の幅方向の前記両端を支持する支持部がそれぞれ備えられている、請求項3に記載の乗物用照明装置。
  5. 前記レンズ部材は、屈折率が1.4以上の高屈折率材料によって構成されている、請求項3又は請求項4に記載の乗物用照明装置。
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