JP7621793B2 - トナー、二成分現像剤及びトナーの製造方法 - Google Patents
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Description
前記樹脂成分は、ビニル系重合体Aと非晶性ポリエステルPを含有し、
前記樹脂成分中の前記ビニル系重合体Aの含有割合が、50.0~90.0質量%であり、
前記ビニル系重合体AはモノマーユニットA及びモノマーユニットBを含有し、
前記モノマーユニットAは下記式(A)で示されるモノマーユニットであり、
前記モノマーユニットBのSP値をSPB(J/cm3)0.5としたとき、前記SPBが21.00(J/cm3)0.5以上であり、
前記ビニル系重合体A中の前記モノマーユニットAの含有割合が、20.0~90.0質量%であり、
前記樹脂成分中の前記非晶性ポリエステルPの含有割合が、10.0~49.0質量%であり、
前記ビニル系重合体AのSP値をSPA1(J/cm3)0.5、前記非晶性ポリエステルPのSP値をSPP1(J/cm3)0.5としたとき、前記SPA1及び前記SPP1が下記式(2)を満たし、
前記トナー粒子の断面において、
(i)前記ビニル系重合体Aを含有するマトリクスと、前記非晶性ポリエステルPを含有するドメインとで構成されるドメインマトリクス構造が観察され、
(ii)前記ドメインの中に内包されているワックスの面積をIWとし、前記ドメインの中に内包されていないワックスの面積をSWとしたとき、
前記Iw及び前記Swが下記式(3)を満たす、
ことを特徴とするトナーが提供される。
3.0(J/cm3)0.5≦SPP1-SPA1≦8.0(J/cm3)0.5・・・(2)
0.00≦SW/IW≦0.70・・・(3)
特許文献1に係るトナーの耐擦過性が十分でない場合がある理由について、本発明者らは以下のように推測している。
本開示の効果を発現する想定メカニズムを、図1を用いて説明する。
本開示のトナー粒子はワックスを含有し、トナー粒子の断面において、
(i)ビニル系重合体Aを含有するマトリクスと、非晶性ポリエステルPを含有するドメインとで構成されるドメインマトリクス構造が観察され、
(ii)ドメインの中に内包されているワックスの面積をIWとし、ドメインの中に内包されていないワックスの面積をSWとしたとき、
Iw及びSwが下記式(3)を満たす。
0.00≦SW/IW≦0.70・・・(3)
0.00≦SW/IW≦0.30・・・(4)
上記SW及びIWは、トナーを製造する際の、非晶性ポリエステルPとワックスを混合して混合物を得たのち、該混合物とビニル系重合体Aを混合してトナーを製造することに上記の好ましい範囲を満たしやすい。また、非晶性ポリエステルPの量、ワックスの量などによって、SW及びIWの値を制御することができる。
また、上記ドメインの中に内包されているワックスの平均長径は、20~100nmであることが好ましい。該平均長径が20nm以上であると、上記ドメインに内包されているワックスのサイズが過小になりにくく、優れた離型性を有するトナーが得られやすい。そのため、20nm以上であることが好ましく、45nm以上であることがより好ましい。また、100nm以下であると、上記ドメインに内包されるワックスが上記ドメイン中で分散されやすく、該ワックスが定着時にトナー表面に染み出しやすいと推測される。そのため、該平均長径が100nm以下であることが好ましく、60nm以下であることがより好ましい。
トナー粒子中のワックスの含有割合が1.0~10.0質量%であることが好ましい。1.0質量%以上であると、トナー粒子中に十分な量のワックスが含有されており、優れた離型性を有するトナーが得られやすい。そのため、1.0質量%以上であることが好ましく、3.0質量%以上であることがより好ましい。また、10.0質量%以下であると、上記ドメインに内包されていないワックスの量が過大になりにくく、優れた低温定着性及び耐擦過性を有するトナーが得られやすい。そのため、10.0質量%以下であることが好ましく、7.0質量%以下であることがより好ましい。
本開示のトナー粒子に含有されるワックスは、例えば以下のものが挙げられる。
樹脂成分は結着樹脂であることが好ましい。即ち、結着樹脂及びワックスを含有するトナー粒子を有するトナーであって、
結着樹脂は、ビニル系重合体Aと非晶性ポリエステルPを含有し、結着樹脂中の前記ビニル系重合体Aの含有割合が、50.0~90.0質量%であり、該結着樹脂中の前記非晶性ポリエステルPの含有割合が、10.0~49.0質量%であることが好ましい。
樹脂成分は、上記式(A)で示されるモノマーユニットAを有するビニル系重合体Aを含有する。即ち、モノマーユニットAはビニル系モノマーユニットである。
ビニル系重合体AはモノマーユニットBを含有し、モノマーユニットBのSP値をSPB(J/cm3)0.5としたとき、SPBが21.00(J/cm3)0.5以上である。また、モノマーユニットBはビニル系モノマーユニットであることが好ましい。
3.00(J/cm3)0.5≦(SPB-SPA)≦15.00(J/cm3)0.5・・・(1)
Xは、単結合又は炭素数1~6のアルキレン基を示し、
R4は、シアノ基(-C≡N)、-C(=O)NHR7(R7は水素原子、若しくは炭素数1~4のアルキル基))、ヒドロキシ基、-COOR8(R8は炭素数1~6(好ましくは炭素数1~4)のアルキル基、若しくは炭素数1~6(好ましくは炭素数1~4)のヒドロキシアルキル基)、-NHCOOR9(R9は炭素数1~4のアルキル基)、-NH-C(=O)-NH(R10)2(R10はそれぞれ独立して、水素原子若しくは炭素数1~6(好ましくは炭素数1~4)のアルキル基)、-COO(CH2)2NHCOOR11(R11は炭素数1~4のアルキル基)、又は-COO(CH2)2-NH-C(=O)-NH(R12)2(R12はそれぞれ独立して、水素原子若しくは炭素数1~6(好ましくは炭素数1~4)のアルキル基)を示し、R6は、炭素数1~4のアルキル基を示し、R3及びR5は、それぞれ独立して、水素原子又はCH3を示す。)
ビニル系重合体Aには、上述したモノマーユニットA、及びモノマーユニットBの好ましい含有割合を損ねない範囲で、上記式(1)を満たさないその他のモノマーユニットCが含まれていてもよい。
ビニル系重合体Aの酸価は、30.0mgKOH/g以下であることが好ましい。30.0mgKOH/g以下であると、ビニル系重合体Aの結晶化を阻害しにくい。20.0mgKOH/g以下であることがより好ましい。下限は特に制限されず、0mgKOH/g以上である。ビニル系重合体Aの酸価は、組み込まれるモノマーユニットAの種類や量、組み込まれるモノマーユニットBの種類や量などによって調整可能である。
ビニル系重合体Aは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される重量平均分子量(Mw)が、10000~200000であることが好ましい。より好ましくは20000~150000であり、より好ましくは、20000~100000であり、さらに好ましくは20000~50000である。該Mwが上記範囲内であることで、室温付近での弾性が維持させやすくなる。また、ビニル系重合体AはTHFに可溶な重合体であることが好ましい。
ビニル系重合体Aの融点は、50℃~80℃であることが好ましい。融点が50℃以上であると、優れた耐熱保存性を有するトナーが得られやすい。そのため、50℃以上であることが好ましく、53℃以上であることがより好ましい。また、80℃以下であると、優れた低温定着性を有するトナーが得られやすい。そのため、80℃以下であることが好ましく、70℃以下であることがより好ましい。ビニル系重合体Aの融点は、組み込まれるモノマーユニットAの種類や量、組み込まれるモノマーユニットBの種類や量などによって調整可能である。
また、樹脂成分中のビニル系重合体Aの含有割合は、50.0~90.0質量%である。該含有割合が、50.0質量%以上であると、優れた低温定着性を有するトナーが得られやすい。そのため、50.0質量%以上であり、55.0質量%以上であることがより好ましい。また、該含有割合が90.0質量%以下であると、トナーの弾性が過小になりにくく、また、樹脂成分中に非晶性ポリエステルPを十分に含有させやすい。そのため、90.0質量%以下が好ましく、75.0質量%以下がより好ましく、65.0質量%以下がさらに好ましい。
本開示に係る樹脂成分は非晶性ポリエステルPを含有し、上記ビニル系重合体AのSP値をSPA1(J/cm3)0.5、非晶性ポリエステルPのSP値をSPP1(J/cm3)0.5としたとき、SPA1とSPP1が下記式(2)を満たす。
3.0(J/cm3)0.5≦SPP1-SPA1≦8.0(J/cm3)0.5・・・(2)
SPP1-SPA1が3.0以上であることで、ビニル系重合体Aと非晶性ポリエステルPの相溶性が適切に保たれやすく、ビニル系重合体Aがマトリクスに含有され、非晶性ポリエステルPがドメインに含有されるドメインマトリクス構造が形成されやすい。これによって、ビニル系重合体Aが集合しやすくなり、優れた低温定着性を有するトナーが得られやすい。また、非晶性ポリエステルPが集合しやすくなると、ドメインにワックスを内包させるという構成を形成させやすい。また、SPP1-SPA1が8.0以下であることで、ビニル系重合体Aと非晶性ポリエステルPの相溶性が過小になりにくく、ビニル系重合体Aのみを含有するトナーや非晶性ポリエステルPのみを含有するトナーが得られにくいため好ましい。より好ましくは、SPP1-SPA1が5.0以下である。
19.0(J/cm3)0.5≦SPA1≦24.0(J/cm3)0.5・・・(7)
SPA1が上記範囲である場合、ビニル系重合体Aとワックスとが相溶しにくくなり、定着時にワックスがトナー表面に染み出しやすくなると推測される。その結果、優れた耐擦過性を有するトナーが得られやすいため好ましい。
23.0(J/cm3)0.5≦SPP1≦29.0(J/cm3)0.5・・・(8)
非晶性ポリエステルP中に含有されるTHF不溶分の含有割合が、50質量%以上であることが好ましい。該含有割合が50質量%以上であると、非晶性ポリエステルPと、ビニル系重合体A及びワックスとの相溶性が小さくなりやすく、上記のドメインマトリクス構造が形成されやすいと推測される。そのため、該含有割合が50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、85質量%以上であることがさらに好ましい。上限としては特に制限されないが、95質量%以下であることが好ましい。該THF不溶分の含有割合の制御は、非晶性ポリエステルPの分子量を制御することによってすることができる。
非晶性ポリエステルPのTHF可溶分のピークトップ分子量(Mp)が10000~250000であることが好ましい。該Mpが10000以上であると、ビニル系重合体Aと非晶性ポリエステルPの相溶性が適切に保たれやすくなると推測され、優れた低温定着性及び耐擦過性を有するトナーが得られやすい。そのため、該Mpが10000以上であることが好ましく、80000以上であることがより好ましく、100000以上であることがより好ましく、150000以上であることがさらに好ましい。また、該Mpが250000以下であると、ビニル系重合体Aと非晶性ポリエステルPの相溶性が過小になりにくく、ビニル系重合体Aのみを含有するトナーや非晶性ポリエステルPのみを含有するトナーが得られにくいため好ましい。そのため、該Mpが250000以下であることが好ましく、210000以下であることがより好ましい。
非晶性ポリエステルPは、多価アルコール及び、多価カルボン酸(又は多価カルボン酸誘導体)をモノマーとして縮重合反応を行うことによって製造することができる。多価カルボン酸の誘導体しては、その多価カルボン酸の酸無水物及び酸ハロゲン化物、並びに多価カルボン酸の低級アルキルエステルが挙げられる。また、多価アルコール及び多価カルボン酸は2価及び/又は3価であることが好ましい。
樹脂成分及びワックス以外に必要により、着色剤、磁性体、荷電制御剤及び流動化剤などから選ばれる1種以上の添加剤をトナーに含有させてもよい。
着色剤としては、以下のものが挙げられる。
荷電制御剤としては特に制限されず使用できるが、無色でトナーの帯電スピードが速く、且つ一定の帯電量を安定して保持できるため、芳香族カルボン酸の金属化合物が好ましい。
無機微粒子は、トナー粒子に内添してもよいし、外添剤としてトナーと混合してもよい。無機微粒子としては、シリカ微粒子、酸化チタン微粒子、アルミナ微粒子又はそれらの複酸化物の微粒子のような微粒子が挙げられる。無機微粒子の中でもシリカ微粒子及び酸化チタン微粒子が、流動性改良及び帯電均一化のために好ましい。
トナーは、一成分系現像剤としても使用できるが、ドット再現性をより向上させるために、また、長期にわたり安定した画像を供給するために、磁性キャリアと混合して二成分系現像剤として用いることが好ましい。
本開示のトナーについては、その製造方法は特に制限されず、粉砕法、懸濁重合法、溶解懸濁法、乳化凝集法、分散重合法などの方法を用いることができる。
非晶性ポリエステルPとワックスを含有する材料を溶融混錬し、第一溶融混錬物を得る第一溶融混錬工程と、
第一溶融混錬物を粉砕して第一粉体を得る第一粉砕工程と、
第一粉体及びビニル系重合体Aを含有する材料を溶融混錬し、第二溶融混錬物を得る第二溶融混錬工程と、
第二溶融混錬物を粉砕して第二粉体を得る第二粉砕工程を含む、トナーの製造方法であることが好ましい。
非晶性ポリエステルPとワックスを含有する第一微粒子分散液を得る工程と、
ビニル系重合体Aを含有する第二微粒子分散液を得る工程と、
第一微粒子分散液と第二微粒子分散液に凝集剤を添加して、凝集体粒子を形成する工程を含むトナーの製造方法であることが好ましい。
以下、粉砕法でのトナー製造手順について説明する。
各種測定方法等について以下に説明する。
トナーに含まれる各材料の溶剤への溶解度の差を利用して、トナーから各材料を分離することができる。
ポリマー中のモノマーユニットの含有割合の測定は、1H-NMRにより以下の条件にて行う。
測定装置 :FT NMR装置 JNM-EX400(日本電子社製)
測定周波数:400MHz
パルス条件:5.0μs
周波数範囲:10500Hz
積算回数 :64回
測定温度 :30℃
試料 :測定試料50mgを内径5mmのサンプルチューブに入れ、溶媒として重クロロホルム(CDCl3)を添加し、これを40℃の恒温槽内で溶解させて調製する。
ビニル系重合体A中のモノマーユニットAの含有割合(モル%)=
{(S1/n1)/((S1/n1)+(S2/n2)+(S3/n3))}×100
モノマーユニットB及びモノマーユニットCも同様に含有割合を算出する。
SP値は、Fedorsによって提案された算出方法に従い、以下のようにして求める。
トナー粒子断面の作成は以下の手順で行う。
トナー粒子の断面における、ドメインに中に内包されているワックス面積IW、及びドメインの中に内包されていないワックス面積SWは以下のように測定する。
加速電圧:20kV
倍率:10000倍
THF不溶分を測定する試料1.5gを精秤(W1g)し、予め精秤した円筒濾紙(商品名:No.86R、サイズ28×100mm、アドバンテック東洋社製)に入れてソックスレー抽出器にセットする。
THF不溶分(質量%)=(W2/W1)×100・・・(A)
非晶性ポリエステルのTHF可溶分の分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、以下のようにして測定する。
装置:HLC8120 GPC(検出器:RI)(東ソー社製)
カラム:Shodex KF-801、802、803、804、805、806、807の7連(昭和電工社製)
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速:1.0ml/min
オーブン温度:40.0℃
試料注入量:0.10mL
重合体Aの分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、以下のようにして測定する。
装置 :HLC-8121GPC/HT(東ソー社製)
カラム:TSKgel GMHHR-H HT(7.8cm I.D×30cm)2連(東ソー社製)
検出器:高温用RI
温度 :135℃
溶媒 :トルエン
流速 :1.0mL/min
試料 :0.1%の試料を0.4mL注入
実施例中における、それぞれの測定結果は、上記で記載した測定方法で測定した結果である。
・溶媒:トルエン 100.0部
・単量体組成物:100.0部
(単量体組成物は以下のアクリル酸ベヘニル・アクリロニトリル・スチレンを以下に示す割合で混合したものとする)
・アクリル酸ベヘニル(重合性単量体A) 67.0部(25.3モル%)
・アクリロニトリル(重合性単量体B) 22.0部(59.5モル%)
・スチレン(重合性単量体C) 11.0部(15.2モル%)
・重合開始剤 t-ブチルパーオキシピバレート(日油社製:パーブチルPV)0.5部
重合体A1の製造例において、それぞれの重合性単量体及び部数を表1となるように変更した以外は同様の操作を行い、重合体A2~A12を得た。重合体A1~A12の物性を表2、表3に示す。
BEA:ベヘニルアクリレート
STA:ステアリルアクリレート
MYA:ミリシルアクリレート
HA:ヘキサデシルアクリレート
AN:アクリロニトリル
VA:酢酸ビニル
AA:アクリルアミド
St:スチレン
※表1において、ヘキサデシルアクリレートは重合性単量体Aには該当しないが、重合性単量体Aの列に記載している。
・ビスフェノールA・PO付加物(平均付加モル数2.0):37.0部(13.6mol%)
・エチレングリコール:13.0部(35.5mol%)
・テレフタル酸:50.0部(50.9mol%)
・チタンテトラブトキシド(エステル化触媒):0.5質量部
冷却管、攪拌機、窒素導入管、及び、熱電対のついた反応槽に、上記材料を秤量した。次にフラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、200℃の温度で撹拌しつつ、2時間反応させた。
非晶性ポリエステルP1の製造例において、それぞれの重合性単量体の種類及び部数を表4となるように変更したこと、表5に記載の分子量(Mp)となるように反応条件を調整したこと以外は同様の操作を行い、非晶性ポリエステルP2~P27を得た。非晶性ポリエステルP2~P27の物性を表5に示す。
PO2:ビスフェノールA・プロピレンオキサイド付加物(平均付加モル数2.0)
EO2:ビスフェノールA・エチレンオキサイド付加物(平均付加モル数2.0)
ED:エチレングリコール
THM:ペンタエリスリトール
TPA:テレフタル酸
AA:アジピン酸
・非晶性ポリエステルP1:40部
・炭化水素ワックス(HNP-51、日本精蝋製):5部
・着色剤(シアン顔料 大日精化製:Pigment Blue 15:3):10部
上記材料をヘンシェルミキサー(FM-75型、三井鉱山(株)製)を用いて、回転数1500rpm、回転時間3分で混合した後、温度150℃に設定した二軸混練機(PCM-30型、株式会社池貝製)にて混練した。得られた混練物を冷却し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、粗砕物1を得た。
・重合体A1:60部
・粗砕物1:55部
・トナー粒子1:100部
・シリカ微粒子A:ヘキサメチルジシラザンで表面処理したヒュームドシリカ
(個数基準におけるメジアン径(D50)が120nm)4部
・小粒径無機微粒子:イソブチルトリメトキシシランで表面処理した酸化チタン微粒子
(個数基準におけるメジアン径(D50)が10nm)1部
トナー1の製造例において、重合体Aの種類及び添加量、非晶性ポリエステルPの種類及び添加量を表6の通りとなるように変更した以外はトナー1の製造例と同様の操作を行い、トナー3~37を得た。得られた物性を表6に示す。
・トルエン(和光純薬製):300部
・重合体A1:100部
上記材料を秤量・混合し、90℃で溶解させ、トルエン溶液を得た。
・テトラヒドロフラン(和光純薬製):300.0部
・非晶性ポリエステルP2:100.0部
・炭化水素ワックス(HNP-51、日本精蝋製):12.5部
・アニオン界面活性剤ネオゲンRK(第一工業製薬製):0.5部
上記材料を秤量・混合し、溶解させた。
・着色剤(シアン顔料 大日精化製:Pigment Blue 15:3):50.0部
・アニオン界面活性剤ネオゲンRK(第一工業製薬製):7.5部
・イオン交換水:442.5部
上記材料を秤量・混合して溶解し、高圧衝撃式分散機ナノマイザー(吉田機械興業製)を用いて約1時間分散して、着色剤を分散させてなる着色剤微粒子の濃度が10質量%の水系分散液(着色剤微粒子分散液)を得た。
・重合体A1微粒子分散液:300部
・炭化水素ワックス含有非晶性ポリエステルP2微粒子分散液:225部
・着色剤微粒子分散液:50部
・イオン交換水:160部
上記の各材料を丸型ステンレス製フラスコに投入し、混合した後、10%硫酸マグネシウム水溶液10部を添加した。続いて、ホモジナイザー ウルトラタラックスT50(IKA社製)を用いて5000r/分で10分間分散した。その後、加熱用ウォーターバス中で撹拌翼を用いて、混合液が撹拌されるような回転数を適宜調節しながら58℃まで加熱した。
・トナー粒子2:100部
・シリカ微粒子A:ヘキサメチルジシラザンで表面処理したヒュームドシリカ
(個数基準におけるメジアン径(D50)が120nm)4部
・小粒径無機微粒子:イソブチルトリメトキシシランで表面処理した酸化チタン微粒子
(個数基準におけるメジアン径(D50)が10nm)1部
・個数平均粒径0.30μm、(1000/4π(kA/m)の磁界下における磁化の強さ65Am2/kg)のマグネタイト1
・個数平均粒径0.50μm、(1000/4π(kA/m)の磁界下における磁化の強さ65Am2/kg)のマグネタイト2
上記の材料それぞれ100部に対し、4.0部のシラン化合物(3-(2-アミノエチルアミノプロピル)トリメトキシシラン)を加え、容器内にて100℃以上で高速混合撹拌し、それぞれの微粒子を処理した。
・ホルムアルデヒド溶液:6質量%
(ホルムアルデヒド40質量%、メタノール10質量%、水50質量%)
・上記シラン化合物で処理したマグネタイト1:58質量%
・上記シラン化合物で処理したマグネタイト2:26質量%
上記材料100部と、28質量%アンモニア水溶液5部、及び水20部をフラスコに入れ、撹拌、混合しながら30分間で85℃まで昇温し、3時間保持して重合反応させて、生成するフェノール樹脂を硬化させた。
92.0部の磁性キャリア1と8.0部のトナー1をV型混合機(V-20、セイシン企業製)により混合し、二成分系現像剤1を得た。
二成分系現像剤1の製造例において、トナーの種類を表7のように変更する以外は同様の操作を行い、二成分系現像剤2~37を得た。
上記二成分系現像剤1を用いて、トナー1を以下の様に評価した。
トナーの耐擦過性の評価には、画像形成装置として、デジタル商業印刷用プリンター(商品名:imageRUNNER ADVANCE C5560、キヤノン社製)の改造機を用いた。装置の改造点としては、定着温度、プロセススピード、現像剤担持体の直流電圧VDC、静電潜像担持体の帯電電圧VD、及び、レーザーパワーを自由に設定できるようにした点であった。また、シアン位置の現像器内部から二成分系現像剤を取り出し、二成分系現像剤1を入れた。
・白色用紙(商品名:イメージコートグロス158(158.0g/m2)、キヤノンマーケティングジャパン社)
・紙上のトナーの載り量:0.05mg/cm2
(現像剤担持体の直流電圧VDC、静電潜像担持体の帯電電圧VD、及びレーザーパワーにより調整)
・評価画像:上記A4用紙の中心に3cm×15cmの画像を配置
・定着試験環境:常温常湿環境(温度23℃/湿度50%RH(以下N/N))
・定着温度:180℃
・プロセススピード:377mm/秒
反射率の差分(%)=摩擦時に用いなかった新品の評価紙の反射率(%)-評価画像の画像部と摩擦された部分の反射率(%)
上記トナーの耐擦過性の評価で用いた画像形成装置を用い、下記の条件で評価画像を出力した。
・白色用紙(商品名:GFC-081(81.0g/m2)、キヤノンマーケティングジャパン社)
・紙上のトナーの載り量:0.70mg/cm2
(現像剤担持体の直流電圧VDC、静電潜像担持体の帯電電圧VD、及びレーザーパワーにより調整)
・評価画像:上記A4用紙の中心に2cm×5cmの画像を配置
・試験環境:低温低湿環境:温度15℃/湿度10%RH(以下「L/L」)
・定着温度:150℃
・プロセススピード:377mm/秒
画像濃度の低下率(%)={(摩擦前の画像濃度-摩擦後の画像濃度)/摩擦前の画像濃度}×100
二成分系現像剤2~37を用いた以外は、実施例1と同様にして評価を行った。評価結果を表7に示す。
2 ビニル系重合体Aを含有するマトリクス
3 非晶性ポリエステルPを含有するドメイン
4 ドメインに内包されたワックス
5 ドメインに内包されていないワックス
Claims (15)
- 樹脂成分及び炭化水素系ワックスを含有するトナー粒子を有するトナーであって、
前記樹脂成分は、
(1)下記式(A)で示されるモノマーユニットA及びSP値(SP B [J/cm 3 ] 0.5 )が21.00(J/cm 3 ) 0.5 以上であるモノマーユニットBを含有するビニル系樹脂である、ビニル系重合体Aと、
(2)前記樹脂成分中において非晶性ポリエステルとして含有される唯一の成分である、非晶性ポリエステルPと、
を含有し、
前記ビニル系重合体Aは、結晶性樹脂であり、
前記樹脂成分中の前記ビニル系重合体Aの含有割合が、50.0~90.0質量%であり、
前記ビニル系重合体A中の前記モノマーユニットAの含有割合が、20.0~90.0質量%であり、
前記樹脂成分中の前記非晶性ポリエステルPの含有割合が、10.0~49.0質量%であり、
前記ビニル系重合体AのSP値をSPA1(J/cm3)0.5、前記非晶性ポリエステルPのSP値をSPP1(J/cm3)0.5としたとき、前記SPA1及び前記SPP1が下記式(2)を満たし、
前記トナー粒子の断面において、
(i)前記ビニル系重合体Aを含有するマトリクスと、前記非晶性ポリエステルPを含有するドメインとで構成されるドメインマトリクス構造が観察され、
(ii)前記ドメインの中に内包されているワックスの面積をIWとし、前記ドメインの中に内包されていないワックスの面積をSWとしたとき、
前記Iw及び前記Swが、下記式(3)を満たす、
ことを特徴とするトナー。
3.0(J/cm3)0.5≦SPP1-SPA1≦8.0(J/cm3)0.5・・・(2)
0.00≦SW/IW≦0.70・・・(3)
(式(A)中、R1はH又はCH3を示し、R2は炭素数18~36のアルキル基を示す。) - 前記Iw及び前記Swが、下記式(4)を満たす請求項1に記載のトナー。
0.00≦SW/IW≦0.30・・・(4) - 前記ビニル系重合体A中の、前記モノマーユニットBの含有割合が、1.0~70.0質量%である請求項1又は2に記載のトナー。
- 前記モノマーユニットBが、下記式(B1)で示されるモノマーユニット及び下記式(B2)で示されるモノマーユニットからなる群から選ばれる少なくとも1つのモノマーユニットである請求項1~3の何れか一項に記載のトナー。
(式(B1)及び(B2)中、
Xは、単結合又は炭素数1~6のアルキレン基を示し、
R4は、シアノ基(-C≡N)、-C(=O)NHR7(R7は水素原子、若しくは炭素数1~4のアルキル基))、ヒドロキシ基、-COOR8(R8は炭素数1~6のアルキル基、若しくは炭素数1~6のヒドロキシアルキル基)、-NHCOOR9(R9は炭素数1~4のアルキル基)、-NH-C(=O)-NH(R10)2(R10はそれぞれ独立して、水素原子若しくは炭素数1~6のアルキル基)、-COO(CH2)2NHCOOR11(R11は炭素数1~4のアルキル基)、又は-COO(CH2)2-NH-C(=O)-NH(R12)2(R12はそれぞれ独立して、水素原子若しくは炭素数1~6のアルキル基)を示し、R6は、炭素数1~4のアルキル基を示し、R3及びR5は、それぞれ独立して、水素原子又はCH3を示す。) - 前記トナー粒子中に含有される前記ワックスの含有割合が、1.0~10.0質量%である請求項1~4の何れか一項に記載のトナー。
- 前記トナー粒子の断面において、
前記ドメインの中に内包されているワックスの平均長径が、20~100nmである請求項1~5の何れか一項に記載のトナー。 - 前記SPA1が、下記式(7)を満たす請求項1~6の何れか一項に記載のトナー。
19.0(J/cm3)0.5≦SPA1≦24.0(J/cm3)0.5・・・(7) - 前記非晶性ポリエステルP中に含有されるTHF不溶分の含有割合が、50質量%以上である請求項1~7の何れか一項に記載のトナー。
- 前記ビニル系重合体A中の前記モノマーユニットCの含有割合が、1.0~30.0質量%である請求項9に記載のトナー。
- 前記非晶性ポリエステルPのTHF可溶分のピークトップ分子量(Mp)が10000~250000である請求項1~10の何れか一項に記載のトナー。
- 前記ビニル系重合体Aの酸価が、30.0mgKOH/g以下である請求項1~11の何れか一項に記載のトナー。
- トナー及び磁性キャリアを含有する二成分系現像剤であって、
前記トナーが請求項1~12の何れか一項に記載のトナーである二成分系現像剤。 - 請求項1~12の何れか一項に記載のトナーを製造するトナーの製造方法であって、
前記製造方法が、
前記非晶性ポリエステルPとワックスを含有する材料を溶融混錬し、第一溶融混錬物を得る第一溶融混錬工程と、
前記第一溶融混錬物を粉砕して第一粉体を得る第一粉砕工程と、
前記第一粉体及び前記ビニル系重合体Aを含有する材料を溶融混錬し、第二溶融混錬物を得る第二溶融混錬工程と、
前記第二溶融混錬物を粉砕して第二粉体を得る第二粉砕工程、を含む
ことを特徴とするトナーの製造方法。 - 請求項1~12の何れか一項に記載のトナーを製造するトナーの製造方法であって、
前記製造方法が、
前記非晶性ポリエステルPとワックスを含有する第一微粒子分散液を得る工程と、
前記ビニル系重合体Aを含有する第二微粒子分散液を得る工程と、
前記第一微粒子分散液と前記第二微粒子分散液に凝集剤を添加して、凝集体粒子を形成する工程と、を含む
ことを特徴とするトナーの製造方法。
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