JP7622063B2 - コンパレータ及びアナログ-デジタル変換器 - Google Patents

コンパレータ及びアナログ-デジタル変換器 Download PDF

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Description

本開示は、コンパレータ及びアナログ-デジタル変換器に関する。
サンプリングスイッチと、2つの差動入力信号対が入力されるコンパレータと、デジタル-アナログ変換器(以下、DAC)とを備えた逐次比較型アナログ-デジタル変換器(以下、逐次比較型ADC)が知られている(非特許文献1参照)。この種のコンパレータは、一方の差動入力信号対の差信号と、他方の差動入力信号対の差信号とに応じた信号を保持する。コンパレータが保持した信号によりDACが制御され、DACの出力信号に基づいて2つの差動入力信号対が生成される。
コンパレータの内部には、一方の差動入力信号対の差信号を生成する比較器と、他方の差動入力信号対の差信号を生成する比較器とが設けられているが、各比較器を構成するトランジスタの製造ばらつきにより、ゲインミスマッチが生じる。ゲインミスマッチは、一方の差動入力信号対のコモン電圧と、他方の差動入力信号対のコモン電圧とがずれている場合にも生じる。ゲインミスマッチが生じると、ADCのS/N比が低下したり、安定性が悪くなる。
そこで、本開示では、ゲインミスマッチを検出可能なコンパレータ及びアナログ-デジタル変換器を提供するものである。
上記の課題を解決するために、本開示によれば、第1差動入力信号対を比較する第1比較回路と、
第2差動入力信号対を比較する第2比較回路と、
前記第1比較回路にて前記第1差動入力信号対を比較するとともに前記第2比較回路にて前記第2差動入力信号対を比較するか、又は、前記第1比較回路と前記第2比較回路とのゲイン差を比較するかを切り替える切替回路と、を備えるコンパレータが提供される。
記第1比較回路のゲイン及び前記第2比較回路のゲインを補正する補正回路を備えてもよい。
前記補正回路は、前記ゲイン差がより小さくなるように前記第1比較回路のゲイン及び前記第2比較回路のゲインを補正してもよい。
前記切替回路で切り替えられた差動信号を伝送する比較出力ノード対を備え、
前記補正回路は、前記ゲイン差がより小さくなるように、前記比較出力ノード対の一方のノードから前記切替回路及び前記第1比較回路を通って基準電位ノードに至る放電経路の放電速度と、前記比較出力ノード対の他方のノードから前記切替回路及び前記第2比較回路を通って前記基準電位ノードに至る放電経路の放電速度とを調整してもよい。
前記第1比較回路と前記基準電位ノードとの間に接続される第1可変容量と、
前記第2比較回路と前記基準電位ノードとの間に接続される第2可変容量と、を備え、
前記補正回路は、前記第1可変容量及び前記第2可変容量の少なくとも一方の容量値を調整することにより、前記放電速度を調整してもよい。
前記第1比較回路は、
前記第1差動入力信号対の差信号を生成する第1トランジスタ対と、
前記第1トランジスタ対と前記基準電位ノードとを接続するか否かを切り替える第1切替回路と、を有し、
前記第2比較回路は、
前記第2差動入力信号対の差信号を生成する第2トランジスタ対と、
前記第2トランジスタ対と前記基準電位ノードとを接続するか否かを切り替える第2切替回路と、を有し、
前記補正回路は、前記第1切替回路及び前記第2切替回路の少なくとも一方を切り替えるタイミングを調整することにより、前記放電速度を調整してもよい。
前記第1比較回路は、前記第1差動入力信号対の差信号に応じて前記基準電位ノードに流れる電流を調整可能な第1電流源を有し、
前記第2比較回路は、前記第2差動入力信号対の差信号に応じて前記基準電位ノードに流れる電流を調整可能な第2電流源を有し、
前記補正回路は、前記第1電流源及び前記第2電流源の少なくとも一方から前記基準電位ノードに流れる電流を調整することにより、前記放電速度を調整してもよい。
前記第1比較回路は、前記第1差動入力信号対の差信号に応じた第1差動出力信号対を生成する第1トランジスタ対を有し、
前記第2比較回路は、前記第2差動入力信号対の差信号に応じた第2差動出力信号対を生成する第2トランジスタ対を有し、
前記補正回路は、前記第1トランジスタ対及び前記第2トランジスタ対の中の少なくとも一つのトランジスタのゲート幅を調整することにより、前記放電速度を調整してもよい。
前記第1比較回路は、前記第1差動入力信号対の差信号に応じた第1差動出力信号対を生成する第1トランジスタ対を有し、
前記第2比較回路は、前記第2差動入力信号対の差信号に応じた第2差動出力信号対を生成する第2トランジスタ対を有し、
前記ゲイン差は、前記第1トランジスタ対のトランスコンダクタンスと、前記第1差動入力信号対のコモン電圧との積と、前記第2トランジスタ対のトランスコンダクタンスと、前記第2差動入力信号対のコモン電圧との積との差分であってもよい。
前記切替回路で切り替えられた差動信号を伝送する比較出力ノード対と、
前記比較出力ノード対の前記差動信号を保持するラッチ回路と、を備えてもよい。
前記比較出力ノード対にそれぞれ配置され、前記差動信号の波形整形を行う第1波形整形回路及び第2波形整形回路を備え、
前記ラッチ回路は、前記第1波形整形回路及び前記第2波形整形回路が波形整形した差動信号を保持してもよい。
前記第1波形整形回路及び前記第2波形整形回路のそれぞれは、インバータであってもよい。
前記ラッチ回路は、
前記第1比較回路にて前記第1差動入力信号対を比較するとともに前記第2比較回路にて前記第2差動入力信号対を比較する際に前記比較出力ノード対上の前記差動信号を保持する第1ラッチ部と、
前記第1比較回路と前記第2比較回路とのゲイン差を比較する際に前記比較出力ノード対上の前記差動信号を保持する第2ラッチ部と、を有してもよい。
前記ラッチ回路は、前記比較出力ノード対よりも電圧レベルの高い電源電圧ノードと、前記比較出力ノード対との間に接続されてもよい。
前記切替回路は、前記第1比較回路にて前記第1差動入力信号対を比較するとともに前記第2比較回路にて前記第2差動入力信号対を比較する第1動作モードと、前記第1比較回路と前記第2比較回路とのゲイン差を比較する第2動作モードとを、交互に繰り返してもよい。
前記切替回路は、動作開始時に前記第1動作モードを行い、その後、前記第2動作モード及び前記第1動作モードの順に切替動作を繰り返してもよい。
前記切替回路は、動作開始時に前記第2動作モードを行い、その後、前記第1動作モード及び前記第2動作モードの順に切替動作を繰り返してもよい。
前記第1比較回路は、前記第1差動入力信号対の差信号に応じた第1差動出力信号対を生成する第1トランジスタ対を有し、
前記第2比較回路は、前記第2差動入力信号対の差信号に応じた第2差動出力信号対を生成する第2トランジスタ対を有し、
前記切替回路は、前記第1比較回路と前記第2比較回路とのゲイン差を比較する際には、前記第1トランジスタ対のゲート同士を短絡し、かつ前記第2トランジスタ対のゲート同士を短絡してもよい。
前記切替回路で切り替えられた差動信号を伝送する比較出力ノード対を備え、
前記第1比較回路は、第1出力ノード及び第2出力ノードを有し、
前記第2比較回路は、第3出力ノード及び第4出力ノードを有し、
前記切替回路は、前記第1比較回路にて前記第1差動入力信号対を比較するとともに前記第2比較回路にて前記第2差動入力信号対を比較する際には、前記第1出力ノード及び前記第3出力ノードを前記比較出力ノード対の一方のノードに接続するとともに、前記第2出力ノード及び前記第4出力ノードを前記比較出力ノード対の他方のノードに接続し、前記第1比較回路と前記第2比較回路とのゲイン差を比較する際には、前記第1出力ノード及び前記第2出力ノードを前記比較出力ノード対の一方のノードに接続するとともに、前記第3出力ノード及び前記第4出力ノードを前記比較出力ノード対の他方のノードに接続してもよい。
本開示の一態様では、差動入力信号対の一方の信号をサンプリングするか否かを切り替える第1サンプリングスイッチと、
サンプリングされた前記一方の信号を複数ビットからなるデジタル信号に1ビットずつ順に変換するとともに、未変換のビットに応じた電圧レベルの信号を出力する第1デジタル-アナログ変換器と、
前記差動入力信号対の他方の信号をサンプリングするか否かを切り替える第2サンプリングスイッチと、
サンプリングされた前記他方の信号を複数ビットからなるデジタル信号に1ビットずつ順に変換するとともに、未変換のビットに応じた電圧レベルの信号を出力する第2デジタル-アナログ変換器と、
前記第1デジタル-アナログ変換器の出力信号と、前記第2デジタル-アナログ変換器の出力信号とをサンプリングして出力するフィルタ回路と、
前記第1デジタル-アナログ変換器の出力信号と前記第2デジタル-アナログ変換器の出力信号とを対とする第1差動入力信号対の差信号と、前記フィルタ回路から出力された第2差動入力信号対の差信号と、に応じた信号を出力するコンパレータと、
前記コンパレータの出力信号に基づいて、前記第1デジタル-アナログ変換器及び前記第2デジタル-アナログ変換器を制御する制御回路と、を備え
前記コンパレータは、
前記第1差動入力信号対を比較する第1比較回路と、
前記第2差動入力信号対を比較する第2比較回路と、
前記第1比較回路にて前記第1差動入力信号対を比較するとともに前記第2比較回路にて前記第2差動入力信号対を比較するか、又は、前記第1比較回路と前記第2比較回路とのゲイン差を比較するかを切り替える切替回路と、を有するアナログ-デジタル変換器が提供される。
前記第1サンプリングスイッチ及び前記第2サンプリングスイッチによる前記差動入力信号対のサンプリングと、前記第1デジタル-アナログ変換器及び前記第2デジタル-アナログ変換器による前記デジタル信号への変換と、前記ゲイン差の比較と、前記ゲイン差の補正とが順繰りに繰り返し行われてもよい。
第1の実施形態によるコンパレータの回路図。 一比較例によるコンパレータの回路図。 コンパレータの比較動作時の比較出力信号対の波形図。 コンパレータの比較動作時の比較出力信号対の波形図。 第1比較回路のゲインと第2比較回路のゲインとを比較した図。 コンパレータを備えた逐次比較型ADCの回路図。 図5の第1DACの出力ノード電圧と第2DACの出力ノード電圧の電圧波形図。 図6のADCの動作タイミングを示すタイミング図。 図5のADCの処理手順を示すフローチャート。 図5のADCの処理手順の一変形例を示すフローチャート。 第2の実施形態によるコンパレータの回路図。 第3の実施形態によるコンパレータの回路図。 第4の実施形態によるコンパレータの回路図。 第5の実施形態によるコンパレータの回路図。 第6の実施形態によるコンパレータの回路図。 第7の実施形態によるコンパレータの回路図。 第8の実施形態によるコンパレータの回路図。 第9の実施形態によるコンパレータの回路図。
以下、図面を参照して、コンパレータ及びアナログ-デジタル変換器の実施形態について説明する。以下では、コンパレータ及びアナログ-デジタル変換器の主要な構成部分を中心に説明するが、コンパレータ及びアナログ-デジタル変換器には、図示又は説明されていない構成部分や機能が存在しうる。以下の説明は、図示又は説明されていない構成部分や機能を除外するものではない。
(第1の実施形態)
図1は第1の実施形態によるコンパレータ1の回路図である。図2は一比較例によるコンパレータ101の回路図である。図1及び図2のコンパレータ1、101は、後述するように、例えば逐次比較型ADCで用いられるが、図1及び図2のコンパレータ1、101の用途は必ずしもADCには限らない。図1及び図2のコンパレータ1、101には、2つの差動入力信号対(以下、第1差動入力信号対Vin_p、Vin_nと第2差動入力信号対Vns_p、Vns_nと呼ぶ)が入力される。コンパレータ1、101は、第1差動入力信号対Vin_p、Vin_nの差信号と、第2差動入力信号対Vns_p、Vns_nの差信号とに応じた差動出力信号対Vout_p、Vout_nを出力する。このように、図1及び図2のコンパレータ1、101は、2つの差動入力信号対(Vin_p、Vin_n),(Vns_p、Vns_n)の比較動作を行うダイナミックコンパレータである。
以下では、図1のコンパレータ1の構成及び動作を説明する前に、図2のコンパレータ101の構成及び動作を説明する。図2のコンパレータ101は、第1比較回路2と、第2比較回路3を備えている。
第1比較回路2は、第1差動入力信号対Vin_p、Vin_nの差信号に応じた第1差動出力信号対を出力する。第1比較回路2は、第1差動入力信号対Vin_p、Vin_nがゲートに入力される第1トランジスタ対Q11、Q12と、スイッチとして機能するトランジスタQ13とを有する。トランジスタQ13のゲートにはクロック信号Clkが入力されており、クロック信号Clkがハイ電位のときにトランジスタQ13はオンし、第1比較回路2は比較動作を行う。
第2比較回路3は、第2差動入力信号対Vns_p、Vns_nの差信号に応じた第2差動出力信号対を出力する。第2比較回路3は、第2差動入力信号対Vns_p、Vns_nがゲートに入力される第2トランジスタ対Q21、Q22と、スイッチとして機能するトランジスタQ23とを有する。トランジスタQ23のゲートに入力されるクロック信号Clkがハイ電位のときに第2比較回路3は比較動作を行う。
第1トランジスタ対Q11、Q12の各ドレインは、比較出力ノード対n1、n2に接続されている。同様に、第2トランジスタ対Q21、Q22の各ドレインも、同じ比較出力ノード対n1、n2に接続されている。本明細書では、比較出力ノード対n1、n2上の電圧信号を、比較出力信号対Vgm_p、Vgm_nと呼ぶ。比較出力ノード対n1、n2には、プルアップ回路4とラッチ回路5が接続されている。
プルアップ回路4はトランジスタ対Q1、Q2を有し、クロック信号Clkがローレベルのときに、比較出力ノード対n1、n2をハイ電位にプルアップする。このように、プルアップ回路4は、第1比較回路2と第2比較回路3が比較動作を行っていないときに比較出力ノード対n1、n2をハイ電位にプルアップする。
ラッチ回路5は、トランジスタQ31~Q40を有する。ラッチ回路5は、比較出力ノード対n1、n2の放電速度の差に応じて、ラッチ出力の論理を決定する。より具体的には、比較出力オード対n1、n2のうち、放電速度が速い方のノードがハイ電位に、遅い方のノードがロー電位になる。
次に、図2のコンパレータ101の動作を説明する。クロック信号Clkがローレベルからハイレベルに遷移すると、図2のコンパレータ101は比較動作を開始する。クロック信号Clkがローレベルの間は、比較出力ノード対n1、n2は、ハイ電位にプルアップされている。クロック信号Clkがハイレベルに遷移すると、比較出力ノード対n1、n2上の電位Vgm_p、Vgm_nは、第1トランジスタ対Q11、Q12の一方のトランジスタと、第2トランジスタ対Q21、Q22の一方のトランジスタがオンすることで、放電により低下していく。
第1トランジスタ対Q11、Q12の各トランジスタのトランスコンダクタンスをgm_in、第2トランジスタ対Q21、Q22の各トランジスタのトランスコンダクタンスをgm_nsとすると、(Vin_p×gm_in+Vns_p×gm_ns)>(Vin_n×gm_in+Vns_n×gm_ns)のとき、Vgm_pの放電速度>Vgm_nの放電速度となる。逆に、(Vin_p×gm_in+Vns_p×gm_ns)<(Vin_n×gm_in +Vns_n×gm_ns)のとき、Vgm_pの放電速度<Vgm_nの放電速度となる。
このように、比較出力信号対Vgm_p、Vgm_nの放電速度は、第1差動入力信号対Vin_p、Vin_n及び第2差動入力信号対Vns_p、Vns_nの電位と、第1トランジスタ対Q11、Q12及び第2トランジスタ対Q21、Q22のトランスコンダクタンスとに依存する。
図3A及び図3Bはコンパレータ101の比較動作時の比較出力信号対Vgm_pとVgm_nの波形図である。図3Aは(Vin_p×gm_in+Vns_p×gm_ns)>(Vin_n×gm_in +Vns_n×gm_ns)のときの波形図、図3Bは(Vin_p×gm_in+Vns_p×gm_ns)<(Vin_n×gm_in +Vns_n×gm_ns)のときの波形図である。
比較出力信号対Vgm_p、Vgm_n Vgm_p、Vgm_nの放電速度の差によって、コンパレータ101の後段側のラッチ回路5のラッチ出力の論理が決まる。Vgm_pの放電速度>Vgm_nの放電速度であれば、Vout_p=High/Vout_n=Lowになる。Vgm_pの放電速度<Vgm_nの放電速度であれば、Vout_p=Low/Vout_n=Highになる。
図1及び図2のコンパレータ1、101は、後述するように逐次比較型ADCの内部で用いることができる。逐次比較型ADCでは、A/D変換を行うべき差動のアナログ入力信号をサンプリングして、最上位ビット側から順にデジタル変換した電圧を第1差動入力信号対Vin_p、Vin_nとし、後述する容量DACに残留した電圧をフィルタリングした後の差動信号を第2差動入力信号対Vns_p、Vns_nとして、コンパレータ1、101で比較動作を行う。
ところが、図2のコンパレータ101では、第1差動入力信号対Vin_p、Vin_nを比較する第1比較回路2のゲインと、第2差動入力信号対Vns_p、Vns_nを比較する第2比較回路3のゲインとがずれるゲインミスマッチが問題となりうる。
図4は図2のコンパレータ101における第1比較回路2のゲインと第2比較回路3のゲインとを比較した図である。図4の横軸は第2差動入力信号対Vns_p、Vns_nの電位差、縦軸は第1差動入力信号対Vin_p、Vin_nの電位差である。図4の破線w1は、第1差動入力信号対Vin_p、Vin_nの電位差の絶対値と第2差動入力信号対Vns_p、Vns_nの電位差の絶対値が等しい場合を示している。
図4の破線w1よりも上の領域は、第1差動入力信号対Vin_p、Vin_nの電位差の絶対値が第2差動入力信号対Vns_p、Vns_nの電位差の絶対値よりも大きい場合であり、この場合はラッチ回路5の出力電位Vout_pはハイ電位、Vout_nはロー電位になる。一方、図4の破線w1よりも下の領域は、第1差動入力信号対Vin_p、Vin_nの電位差の絶対値が第2差動入力信号対Vns_p、Vns_nの電位差の絶対値よりも小さい場合であり、この場合はラッチ回路5の出力電位Vout_pはロー電位、Vout_nはハイ電位になる。
図4において、第1比較回路2内の第1トランジスタ対Q11、Q12のトランスコンダクタンスgm_inと第1差動入力信号対Vin_p、Vin_nのコモン電圧Vin_cmとの積gm_in×Vin_cmが、第2比較回路3内の第2トランジスタ対Q21、Q22のトランスコンダクタンスgm_nsと第2差動入力信号対Vns_p、Vns_nのコモン電圧Vns_cmとの積gm_ns×Vns_cmと等しければ、図4の破線w1の特性が得られるが、実際にはgm_in×Vin_cmはgm_ns×Vns_cmと同一にはならず、例えば図4の実線w2のような特性になる。
図4の実線w2の場合、第2差動入力信号対Vns_p、Vns_nの電位差Vns_p-Vns_n=1mVの場合に、Vin_p-Vin_n>-1.1mVであれば、コンパレータ101の出力電圧Vout_pはハイ電位、Vout_nはロー電位になる。Vin_p-Vin_n<1.1mVであれば、Vout_pはロー電位、Vout_nはハイ電位になる。
図4の実線w2のような特性は、コンパレータ101内の第1比較回路2と第2比較回路3にゲイン差すなわちゲインミスマッチがあるために生じる。ゲイン差とは、より正確には、gm_in×Vin_cmとgm_ns×Vns_cmに差異があることを指す。図4の実線w2のような特性を持つコンパレータ101は、非理想性のコンパレータである。ゲイン差のあるコンパレータは、S/Nなどの性能が低下し、安定性が悪くなるおそれがある。このため、ゲインミスマッチをできるだけ抑えたコンパレータが望ましい。
ゲイン差が発生する主な要因は、上述したように、gm_in×Vin_cmとgm_ns×Vns_cmが一致しないためである。gm_in×Vin_cmとgm_ns×Vns_cmが一致しない要因は複数考えられる。その要因の一つは、コンパレータ101を半導体基板上に形成する際の製造プロセスのばらつきである。製造プロセスのばらつきにより、第1トランジスタ対Q11、Q12のトランスコンダクタンスgm_inと第2トランジスタ対Q21、Q22のトランスコンダクタンスgm_nsがずれてしまう。
また、他の要因として、第1差動入力信号対Vin_p、Vin_nのコモン電圧Vin_cmと第2差動入力信号対Vns_p、Vns_nのコモン電圧Vns_cmとがずれることが挙げられる。第1差動入力信号対Vin_p、Vin_nのコモン電圧Vin_cmは、ADCに入力される差動入力信号対のコモン電圧に依存し、第2差動入力信号対Vns_p、Vns_nのコモン電圧Vns_cmは、ADC内のフィルタ回路の特性に依存するため、両コモン電圧が一致する保証はない。
第1比較回路2内の第1トランジスタ対Q11、Q12と第2比較回路3内の第2トランジスタ対Q21、Q22のトランスコンダクタンスgm_in、gm_nsは、μCox×(W/L)×(Vgs-Vth)という式で表される。μは移動度、Coxはゲート酸化膜厚、Wはゲート幅、Lはゲート長、Vgsはゲート-ソース間電圧、Vthは閾値電圧である。このうち、移動度μ、酸化膜厚Cox、ゲート幅W、ゲート長L、閾値電圧Vthは、製造ばらつきによって変化するパラメータである。ゲート-ソース間電圧Vgsは第1差動入力信号対Vin_p、Vin_nや第2差動入力信号対Vns_p、Vns_nのコモン電圧に依存するパラメータである。
このように、製造ばらつきやコモン電圧の変動は、コンパレータ101のゲイン差すなわちゲインミスマッチを生じさせ、コンパレータ1のS/N比の低下や安定性の悪化を招くおそれがある。
図1のコンパレータ1は、製造ばらつきやコモン電圧の変動に対する対策を施したことを特徴としている。以下、図1のコンパレータ1の構成及び動作を説明する。図1のコンパレータ1は、第1比較回路2と、第2比較回路3と、切替回路6とを備えている。
第1比較回路2は、第1差動入力信号対Vin_p、Vin_nを比較する。第1比較回路2は、第1差動入力信号対Vin_p、Vin_nの差信号に応じた第1差動出力信号対を生成する第1トランジスタ対Q11、Q12を有する。第2比較回路3は、第2差動入力信号対Vns_p、Vns_nを比較する。第2比較回路3は、第2差動入力信号対Vns_p、Vns_nの差信号に応じた第2差動出力信号対を生成する第2トランジスタ対Q21、Q22を有する。
切替回路6は、第1比較回路2にて第1差動入力信号対Vin_p、Vin_nを比較するとともに第2比較回路3にて第2差動入力信号対Vns_p、Vns_nを比較するか、又は、第1比較回路2と第2比較回路3とのゲイン差を比較するかを切り替える。
本実施形態によるコンパレータ1は、補正回路7を備えている。補正回路7は、第1比較回路2のゲイン及び第2比較回路3のゲインを補正する。補正回路7は、ゲイン差がより小さくなるように第1比較回路2のゲインと第2比較回路3のゲインを補正する。補正回路7は、後述するように、ADC内の制御回路に内蔵することができる。
本実施形態によるコンパレータ1は、切替回路6で切り替えられた差動信号を伝送する比較出力ノード対n1、n2を備えている。補正回路7は、ゲイン差がより小さくなるように、比較出力ノード対n1、n2の一方のノードn1の電圧が切替回路6及び第1比較回路2を通って基準電位ノードに放電される際の放電速度と、比較出力ノード対n1、n2の他方のノードn2の電圧が切替回路6及び第2比較回路3を通って基準電位ノードに放電される際の放電速度とを調整する。
図1の第1比較回路2は、第1差動入力信号対Vin_p、Vin_nの差信号に応じた差動出力信号対を生成する第1トランジスタ対Q11、Q12を有する。第1トランジスタ対Q11、Q12は、例えば一対のNMOSトランジスタである。本明細書では、第1トランジスタ対Q11、Q12を構成する一対のNMOSトランジスタのトランスコンダクタンスgm_inが互いに等しいものとする。
第1トランジスタ対Q11、Q12のソースと基準電位ノード(例えば接地ノード)との間には、スイッチとして機能するNMOSトランジスタが接続されている。このトランジスタのゲートにはクロック信号Clkが入力されている。
図1の第2比較回路3は、第2差動入力信号対Vns_p、Vns_nの差信号に応じた差動出力信号対を生成する第2トランジスタ対Q21、Q22を有する。第2トランジスタ対Q21、Q22は、例えば一対のNMOSトランジスタである。本明細書では、第2トランジスタ対Q21、Q22を構成する一対のNMOSトランジスタのトランスコンダクタンスgm_nsが互いに等しいものとする。
第2トランジスタ対Q21、Q22のソースと基準電位ノード(例えば接地ノード)との間には、スイッチとして機能するNMOSトランジスタが接続されている。このトランジスタのゲートにはクロック信号Clkが入力されている。
クロック信号Clkがロー電位の間は、第1比較回路2と第2比較回路3は比較動作を行わず、クロック信号Clkがロー電位からハイ電位に遷移すると、第1比較回路2と第2比較回路3は比較動作を開始する。
図1のコンパレータ1では、第1比較回路2の出力ノード対と第2比較回路3の出力ノード対は、切替回路6を介して比較出力ノード対n1、n2に接続されている。第1比較回路2の出力ノード対からは第1差動出力信号対が出力され、第2比較回路3の出力ノード対からは第2差動出力信号対が出力される。
図1の切替回路6は、第1比較回路2にて前記第1差動入力信号対Vin_p、Vin_nを比較するとともに前記第2比較回路3にて前記第2差動入力信号対Vns_p、Vns_nを比較する第1動作モード(以下では、通常比較モードとも呼ぶ)と、第1比較回路2と前記第2比較回路3とのゲイン差を比較するかを切り替える第2動作モード(以下では、ゲイン比較モードとも呼ぶ)の切替を行う。
切替回路6は、第1~第4スイッチ対6a、6b、6c、6dを有する。第1スイッチ対6aを構成する2つのスイッチSW1,SW2と、第2スイッチ対6bを構成する2つのスイッチSW3,SW4は、通常比較モードのときにオンする。スイッチSW1の一端はトランジスタQ11のドレインに接続され、他端は比較出力ノードn1に接続されている。スイッチSW2の一端はトランジスタQ12のドレインに接続され、他端は比較出力ノードn2に接続されている。スイッチSW3の一端はトランジスタQ21のドレインに接続され、他端は比較出力ノードn1に接続されている。スイッチSW4の一端はトランジスタQ22のドレインに接続され、他端は比較出力ノードn2に接続されている。
第3スイッチ対6cを構成する2つのスイッチSW5,SW6と、第4スイッチ対6dを構成する2つのスイッチSW7,SW8は、ゲイン比較モードのときにオンする。スイッチSW5の一端はトランジスタQ11のドレインに接続され、他端は比較出力ノードn1に接続されている。スイッチSW6の一端はトランジスタQ12のドレインに接続され、他端は比較出力ノードn1に接続されている。スイッチSW7の一端はトランジスタQ21のドレインに接続され、他端は比較出力ノードn2に接続されている。スイッチSW8の一端はトランジスタQ22のドレインに接続され、他端は比較出力ノードn2に接続されている。
通常比較モードでは、第1比較回路2から出力された第1差動出力信号対は切替回路6を介して比較出力ノード対n1、n2に供給されるとともに、第2比較回路3から出力された第2差動出力信号対は切替回路6を介して比較出力ノード対n1、n2に供給される。
一方、ゲイン比較モードでは、第1比較回路2から出力された第1差動出力信号対は切替回路6を介して比較出力ノードn1に供給されるとともに、第2比較回路3から出力された第2差動出力信号対は切替回路6を介して比較出力ノードn2に供給される。
図1のコンパレータ1は、第1比較回路2内の第1トランジスタ対Q11、Q12のソースと基準電位ノード(例えば接地ノード)の間に接続された第1可変容量C1と、第2比較回路3内の第2トランジスタ対Q21、Q22のソースと基準電位ノード(例えば接地ノード)の間に接続された第2可変容量C2とを備えている。これら第1可変容量C1と第2可変容量C2の容量値は、補正回路7により調整可能である。補正回路7は、第1比較回路2と第2比較回路3とのゲイン差がより小さくなるように、第1可変容量C1と第2可変容量C2の容量値を調整する。ここで、ゲイン差とは、第1トランジスタ対Q11、Q12のトランスコンダクタンスgm_inと第1差動入力信号対Vin_p、Vin_nのコモン電圧Vin_cmとの積gm_in×Vin_cmと、第2トランジスタ対Q21、Q22のトランスコンダクタンスgm_nsと第2差動入力信号対Vns_p、Vns_nのコモン電圧Vns_cmとの積gm_ns×Vns_cmとの差分である。
補正回路7は、第1可変容量C1の容量値と第2可変容量C2の容量値を個別に制御することができる。補正回路7は、後述するADC内の制御回路の内部に設けることができる。上述したように、第1比較回路2と第2比較回路3は、クロック信号Clkがロー電位からハイ電位に遷移すると、比較動作を開始するが、第1可変容量C1と第2可変容量C2の容量値を可変制御することで、第1比較回路2と第2比較回路3が比較動作を開始するタイミングを調整することができる。すなわち、補正回路7が第1可変容量C1と第2可変容量C2の容量値を個別に制御することで、比較出力ノード対n1、n2の一方のノードの放電速度と、他方のノードの放電速度とを個別に調整できる。第1可変容量C1の容量値を小さくするほど、比較出力ノードn1の放電速度を高速化することができる。同様に、第2可変容量C2の容量値を小さくするほど、比較出力ノードn2の放電速度を高速化することができる。
ラッチ回路5のラッチ出力の論理は、比較出力ノード対n1、n2の一方のノードと他方のノードの放電速度の違いによって大小関係が決まる。第1比較回路2と第2比較回路3に上述したゲイン差がある場合に、補正回路7により第1可変容量C1と第2可変容量C2の容量値を個別に制御することで、ゲイン差がより小さくなるように、比較出力ノード対n1、n2の一方のノードの放電速度と他方のノードの放電速度を設定できる。
例えば、gm_ns×Vns_cm<gm_in×Vin_cmの場合には、第2比較回路3に接続された第2可変容量C2の容量値を少しずつ小さくして、比較出力ノードノードn2の放電速度を徐々に高速化する。比較出力ノード対n1、n2の放電速度がほぼ等しくなると、ゲイン比較モードでの補正回路7による補正処理を終了する。この状態では、ゲイン差がなくなっており、その後に通常比較モードを行うことで、ゲイン差の影響を受けずに、第1差動入力信号対Vin_p、Vin_n及び第2差動入力信号対Vns_p、Vns_nの比較処理を行うことができる。
図1のコンパレータ1では、補正回路7により第1可変容量C1の容量値と第2可変容量C2の容量値を制御することにより、図4の破線w1のような特性を持たせることができる。
図5は本実施形態によるコンパレータ1を備えた逐次比較型ADC11の回路図である。図5の逐次比較型ADC11は、差動入力信号対Vad_p、Vad_nを5ビットのデジタル信号に変換する例を示している。なお、逐次比較型ADC11のビット数は任意である。また、逐次比較型ADC11の回路構成は、図5に示すものに限定されない。
図5の逐次比較型ADC11は、第1サンプリングスイッチ12と、第2サンプリングスイッチ13と、第1デジタル-アナログ変換器(以下、第1DAC)14と、第2デジタル-アナログ変換器(第2DAC)15と、フィルタ回路16と、コンパレータ1と、制御回路(SARロジック)17とを備えている。本明細書では、第1DAC14と第2DAC15を総称して容量DAC18と呼ぶ。
第1サンプリングスイッチ12は、差動入力信号対Vad_p、Vad_nの一方の信号Vad_pをサンプリングするか否かを切り替える。第2サンプリングスイッチ13は、差動入力信号対Vad_p、Vad_nの他方の信号Vad_nをサンプリングするか否かを切り替える。
第1DAC14は、サンプリングされた一方の信号Vad_pを複数ビットからなるデジタル信号に1ビットずつ順に変換するとともに、未変換のビットに応じた電圧レベルの信号を出力する。
第1DAC14は、2のべき乗倍ずつ容量が異なる5つのキャパシタC1~C5と、各キャパシタC1~C5に接続される3つのスイッチ(第1~第3スイッチ)SW11~SW13とを有する。第1スイッチSW11は、キャパシタC1~C5の一端を0Vに設定するか否かを切り替える。第2スイッチSW12は、キャパシタC1~C5の一端をコモン電圧Vcomに設定するか否かを切り替える。第3スイッチSW13は、キャパシタC1~C5の一端を基準電圧Vrefに設定するか否かを切り替える。コモン電圧Vcomは、例えば基準電圧Vrefの1/2の電圧レベルである。
第1~第3スイッチSW11~SW13は、制御回路17からの制御信号に基づいて、オン又はオフが切り替えられる。制御回路17は、比較動作の開始時点では第2スイッチSW12をオンする。その後、制御回路17は、第1DAC14の出力ノード電圧(第1差動入力信号対Vin_p、Vin_nの一方)Vin_pを下げたい場合には第1スイッチSW11をオンし、第1DAC14の出力ノード電圧(第1差動入力信号対Vin_p、Vin_nの一方)Vin_pを上げたい場合には第3スイッチSW13をオンする。
第2DAC15は、サンプリングされた他方の信号を複数ビットからなるデジタル信号に1ビットずつ順に変換するとともに、未変換のビットに応じた電圧レベルの信号を出力する。第2DAC15は、第1DAC14と同様に構成されており、第1DAC14と同様に制御回路17からの制御信号に基づいて第1~第3スイッチSW11~SW13を切り替える。
フィルタ回路16は、第1DAC14の出力信号と第2DAC15の出力信号とをサンプリングして出力する。フィルタ回路16から出力される差動出力信号対が第2差動入力信号対Vns_p、Vns_nである。
コンパレータ1は、図1に示す構成を備えている。コンパレータ1には、第1DAC14の出力信号と第2DAC15の出力信号とを対とする第1差動入力信号対Vin_p、Vin_nと、フィルタ回路16から出力された第2差動入力信号対Vns_p、Vns_nとが入力される。コンパレータ1は、第1差動入力信号対Vin_p、Vin_nの差信号と、第2差動入力信号対Vns_p、Vns_nの差信号とに応じた差動出力信号対Vout_p、Vout_nを出力する。
制御回路17は、コンパレータ1の差動出力信号対に基づいて、第1DAC14及び第2DAC15内の第1~第3スイッチSW11~SW13の切替制御を行う。制御回路17は、図1等に示した補正回路7を内蔵することができる。以下では、制御回路17が補正回路7を内蔵する例を説明する。制御回路17は、コンパレータ1の差動出力信号対に基づいて、信号Sw_comp、信号Sw_gain、信号Comp_end、信号Gain_cal_in、信号Gain_cal_nsを生成する。信号Sw_compは、通常比較モードのときにハイ電位になる信号である。信号Sw_gainは、ゲイン比較モードのときにハイ電位になる信号である。信号Comp_endは、ゲイン比較モード時にゲイン差がなくなったときにハイ電位になる信号である。信号Gain_cal_inは、ゲイン比較モードでの調整後の第1可変容量C1の容量値を調整する信号である。信号Gain_gain_nsは、ゲイン比較モードでの調整後の第2可変容量C2の容量値を調整する信号である。
コンパレータ1に入力されるクロック信号Clkのタイミングは、第1サンプリングスイッチ12及び第2サンプリングスイッチ13の切替信号Clk_smplと、コンパレータ1の差動出力信号対と、信号Comp_endとによって設定される。クロック信号Clkのタイミングを設定するために、図5のADC11は、インバータ31,32と、NORゲート33と、ANDゲート34,35とを備えている。なお、これらの論理ゲートは、他の論理回路素子に置換可能である。
図6は、図5の第1DAC14の出力ノード電圧(第1差動入力信号対Vin_p、Vin_nの一方)Vin_pと、第2DAC15の出力ノード電圧(第1差動入力信号対Vin_p、Vin_nの他方)Vin_nの電圧波形図である。まず初めは、第1サンプリングスイッチ12と第2サンプリングスイッチ13をともにオンして、差動入力信号対Vad_p、Vad_nをサンプリングする。このとき、各キャパシタC1~C5の一端は第2スイッチSW12を介して、第1差動入力信号対Vin_p、Vin_nのコモン電圧Vcomに設定される。これにより、容量DAC18には、差動入力信号対Vad_p、Vad_nの差信号に応じた電荷が蓄積される。容量DAC18を構成する第1DAC14の出力信号と第2DAC15の出力信号は、コンパレータ1に入力される第1差動入力信号対Vin_p、Vin_nである。また、フィルタ回路16の差動出力信号は、コンパレータ1に入力される第2差動入力信号対Vns_p、Vns_nである。
その後、第1サンプリングスイッチ12と第2サンプリングスイッチ13をともにオフにして、コンパレータ1による比較動作を開始する。容量DAC18の出力は、サンプリングされた差動入力信号対Vad_p、Vad_nの差信号に応じて、図6に示すように上記ビットから順に第1差動入力信号の電位差が小さくなるように制御され、第1差動入力信号の電位差は徐々にゼロに近づいていく。
制御が完了すると、容量DAC18に残留した電圧がフィルタ回路16でサンプリングされて、フィルタ回路16の出力電圧(第2差動入力信号)を変化させる。通常は、容量DAC18の制御完了時の残留電圧は非常に小さい電圧レベルであり、フィルタ回路16は、小さい電圧レベルの信号を出力し続ける。すなわち、第2差動入力信号対Vns_p、Vns_nの差信号(Vns_p-Vns_n)≒0という状態を保持する。
図7は図6のADC11の動作タイミングを示すタイミング図である。時刻t1~t2では、信号Clk_smplがハイになり、第1サンプリングスイッチ12と第2サンプリングスイッチ13がオンする。これにより、第1DAC14と第2DAC15は、差動入力信号Vad_p、Vad_nをサンプリングする。時刻t2で第1サンプリングスイッチ12と第2サンプリングスイッチ13はオフし、差動入力信号Vad_p、Vad_nのサンプリングは終了する。また、時刻t2で信号Sw_compはハイ電位に遷移し、コンパレータ1内の切替回路6は、第1比較回路2から出力された第1差動出力信号対を比較出力ノード対n1、n2に接続し、第2比較回路3から出力された第2差動出力信号対を比較出力ノード対n1、n2に接続する。
時刻t3でクロック信号Clkがロー電位からハイ電位に遷移すると、図5のコンパレータ1は比較動作を開始する。コンパレータ1内の第1比較回路2と第2比較回路3は、クロック信号Clkがハイ電位の期間のみ、比較動作を行う。時刻t3以降、クロック信号Clkがロー電位からハイ電位に遷移するたびに、第1DAC14と第2DAC15は、サンプリングされた差動入力電圧を、上位ビットから順に、1ビットずつデジタル値に変換する。より詳細には、第1比較回路2は、第1DAC14と第2DAC15の出力電圧(第1差動入力信号対Vin_p、Vin_n)の差信号Vin_p-Vin_nが正か負かを判別し、その判別結果を示す差動出力信号対を出力する。制御回路17は、第1DAC14と第2DAC15の出力電圧(第2差動入力信号対Vns_p、Vns_n)の差信号Vin_p-Vin_nがゼロに近づくように、第1DAC14と第2DAC15の最上位ビットから順に各ビットの値を制御する。これにより、図6に示したように、第1差動入力信号対Vin_p、Vin_nの差信号は次第にゼロに近づく。
時刻t4で、第1DAC14と第2DAC15によるD/A変換処理が終了すると、信号Sw_compはロー電位に遷移するとともに、信号Sw_gainが所定の期間だけハイ電位になる。信号Sw_gainがハイ電位になると、ゲイン比較モードになり、切替回路6は、第1比較回路2から出力された第1差動出力信号対を比較出力ノード対n1、n2の一方に接続し、第2比較回路3から出力された第2差動出力信号対を比較出力ノード対n1、n2の他方に接続する。
時刻t5になると、信号Comp_endがハイ電位になり、それ以降は、第1比較回路2と第2比較回路3にクロック信号Clkが供給されなくなる。
時刻t6になると、ゲイン比較モードにおける比較結果をもとに、補正回路7は、gm_in×Vin_cm とgm_ns×Vns_cmの差が小さくなるように、第1可変容量C1の容量値と第2可変容量C2の容量値を制御する。ゲイン調整信号Gain_cal_inは第1可変容量C1の容量値を指定する信号であり、ゲイン調整信号Gain_cal_nsは第2可変容量C2の容量値を指定する信号である。時刻t6前後で、ゲイン調整信号Gain_cal_inにて第1可変容量C1の容量値設定が切り替わるとともに、ゲイン調整信号Gain_cal_nsにて第2可変容量C2の容量値設定が切り替わる。その後、時刻t7以降では、時刻t1~t6と同様の動作を繰り返す。
図8は図5のADC11の処理手順を示すフローチャートであり、図6のタイミング図に準拠したものである。ADC11に電源電圧が供給されると、まず、外部から入力された差動入力信号対Vad_p、Vad_nをサンプリングする(ステップS1)。次に、通常比較モードに設定して、サンプリングされた電圧に基づいて、第1DAC14と第2DAC15の容量を制御して、最上位ビットから1ビットずつ順にデジタル値に変換する(ステップS2)。次に、ゲイン比較モードに設定して、第1比較回路2のゲインと第2比較回路3のゲインを比較して(ステップS3)、ゲイン差がなくなるように第1可変容量C1と第2可変容量C2の容量値を制御する(ステップS4)。ゲイン差がなくなると、ステップS2以降の処理を繰り返す。
図8の処理順序の一部を入れ替えてもよい。図9は図5のADC11の処理手順の一変形例を示すフローチャートである。ADC11に電源電圧を供給後、まず、ゲイン比較モードに設定して、第1比較回路2のゲインと第2比較回路3のゲインを比較して(ステップS11)、ゲイン差がなくなるように第1可変容量C1と第2可変容量C2の容量値を制御する(ステップS12)。ゲイン差がなくなると、外部から入力された差動入力信号対Vad_p、Vad_nをサンプリングする(ステップS13)。次に、通常比較モードに設定して、サンプリングされた電圧に基づいて、第1DAC14と第2DAC15の容量を制御して、最上位ビットから1ビットずつ順にデジタル値に変換する(ステップS14)。最下位ビットまでデジタル値に変換すると、ステップS11以降の処理を繰り返す。
このように、図8は、ADC11に電源電圧が供給されると、まず最初に差動入力信号対のサンプリング及びA/D変換を行った後にゲイン比較及びゲイン補正を行うの対し、図9は、まず最初にゲイン比較及びゲイン補正を行った後に、サンプリング及びA/D変換を行う点で異なる。しかしながら、図8と図9は、ADC11に電源電圧が供給された直後の動作が異なるだけで、サンプリング及びA/D変換を行うたびに、ゲイン比較及びゲイン補正を行う点では共通する。
上述したように、第1の実施形態では、コンパレータ1内の第1比較回路2と第2比較回路3のゲイン差がなくなるように、第1可変容量C1の容量値と第2可変容量C2の容量値を制御するため、製造ばらつきにより、第1比較回路2内の第1トランジスタ対Q11、Q12のトランスコンダクタンスと第2比較回路3内の第2トランジスタ対Q21、Q22のトランスコンダクタンスに差異があっても、また、第1比較回路2に入力される第1差動入力信号対Vin_p、Vin_nのコモン電圧と、第2比較回路3に入力される第2差動入力信号対Vns_p、Vns_nのコモン電圧に差異があっても、gm_in×Vin_cm とgm_ns×Vns_cmが等しくなるように制御でき、ADC11及びコンパレータ1のS/N比を向上でき、かつ安定性も高くなる。
(第2の実施形態)
図1のコンパレータ1では、第1比較回路2に入力される第1差動入力信号対Vin_p、Vin_nの電圧レベルが大きい場合や、第2比較回路3に入力される第2差動入力信号対Vns_p、Vns_nの電圧レベルが大きい場合に正しい比較結果を出力しない場合が起こりうる。そこで、第2の実施形態では、このような不具合が起きないようにしたものである。
図10は第2の実施形態によるコンパレータ1aの回路図である。図10のコンパレータ1aは、図5のコンパレータ1の代わりに用いることができ、これにより図5と同様の動作を行うADC11を構成することができる。
図10のコンパレータ1aは、切替回路6の構成が図1のコンパレータ1と一部異なっている。図10の切替回路6は、図1の切替回路6のスイッチ構成に加えて、第1トランジスタ対Q11、Q12のゲート同士を短絡するか否かを切り替えるスイッチSW9と、第2トランジスタ対Q21、Q22のゲート同士を短絡するか否かを切り替えるスイッチSW10とを有する。これらスイッチSW9,SW10は、通常比較モード時はオフであり、ゲイン比較モード時にオンする。これらスイッチSW9,SW10がオンすると、第1トランジスタ対Q11、Q12のゲート同士は短絡され、同様に、第2トランジスタのゲート同士は短絡される。よって、第1トランジスタ対Q11、Q12のゲート同士は同電位になり、第2トランジスタ対Q21、Q22のゲート同士も同電位になる。
ゲイン比較モード時は、第1トランジスタ対Q11、Q12と第2トランジスタ対Q21、Q22のトランスコンダクタンスの違いと、第1差動入力信号対Vin_p、Vin_nと第2差動入力信号対Vns_p、Vns_nのコモン電圧の違いを補正するものであり、第1トランジスタ対Q11、Q12のゲート同士を短絡し、かつ第2トランジスタ対Q21、Q22のゲート同士を短絡しても、補正処理を行うことができる。むしろ、第1差動入力信号対Vin_p、Vin_n同士を短絡し、かつ第2差動入力信号同士を短絡した状態でゲイン比較及びゲイン補正を行うことで、第1トランジスタ対Q11、Q12のゲート間や第2トランジスタ対Q21、Q22のゲート間に大きな電圧が印加されなくなり、第1比較回路2と第2比較回路3が誤った比較結果を出力するおそれがなくなる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態によるコンパレータ1bは、第1及び第2の実施形態によるコンパレータ1とは、トランジスタの導電型を逆にしたものである。
図11は第3の実施形態によるコンパレータ1bの回路図である。図11のコンパレータ1bは、図5のコンパレータ1の代わりに用いることができ、これにより図5と同様の動作を行うADC11を構成することができる。
図11のコンパレータ1bは、図1のコンパレータ1内の各トランジスタの導電型を逆にした構成を有する。図11のコンパレータ1b内の第1比較回路2は、2つのPMOSトランジスタからなる第1トランジスタ対Q11a、Q12aを有する。電源電圧ノードと第1トランジスタ対Q11a、Q12aのソースとの間には、PMOSトランジスタQ13aからなるスイッチと、第1可変容量C1とが接続されている。図11のコンパレータ1b内の第2比較回路3は、2つのPMOSトランジスタからなる第2トランジスタ対Q21a、Q22aを有する。電源電圧ノードと第2トランジスタ対Q21a、Q22aのソースとの間には、PMOSトランジスタQ23aからなるスイッチと、第2可変容量C2とが接続されている。
第1トランジスタ対Q11a、Q12aのドレイン及び第2トランジスタ対Q21a、Q22aのドレインと比較出力ノード対n1、n2の間には、切替回路6が接続されている。切替回路6と基準電圧ノード(例えば接地ノード)との間には、プルダウン回路8が接続されている。図11のラッチ回路5は、図1のラッチ回路5とは異なる導電型のトランジスタを有する。
図11のコンパレータ1bは、トランジスタの導電型が図1のコンパレータ1とは逆であるものの、回路の動作としては同じである。ゲイン比較モード時にゲイン差がゼロになるように、第1可変容量C1の容量値と第2可変容量C2の容量値を制御するため、製造ばらつきにより第1トランジスタ対Q11a、Q12aと第2トランジスタ対Q21a、Q22aのトランスコンダクタンスに差異が生じても、また、第1差動入力信号対Vin_p、Vin_nのコモン電圧と第2差動入力信号対Vns_p、Vns_nのコモン電圧にずれがあっても、gm_in×Vin_cm とgm_ns×Vns_cmが等しくなるように制御でき、ADC11のS/N比を向上でき、かつ安定性も向上できる。
なお、図11のコンパレータ1bと同様に、図10のコンパレータ1a内の各トランジスタの導電型を逆にしてもよい。
(第4の実施形態)
第4の実施形態は、ラッチ回路5の接続場所が図1のコンパレータ1とは異なるものである。
図12は第4の実施形態によるコンパレータ1cの回路図である。図12のコンパレータ1cは、電源電圧ノードと比較出力ノード対n1、n2との間に接続されたラッチ回路5を備えている。ラッチ回路5内のトランジスタの導電型は、図1のラッチ回路5内のトランジスタとは逆になっている。図12のコンパレータ1cは、図5のコンパレータ1の代わりに用いることができ、これにより図5と同様の動作を行うADC11を構成することができる。
図12のコンパレータ1cは、図1のコンパレータ1と同様の切替回路6、第1可変容量C1、第2可変容量C2及び補正回路7を備えているため、図1のコンパレータ1と同様に、ゲイン比較モード時にgm_in×Vin_cm とgm_ns×Vns_cmが等しくなるように制御でき、ADC11のS/N比を向上でき、かつ安定性も向上できる。
(第5の実施形態)
第5の実施形態は、比較出力ノード対n1、n2で伝送される信号のドライブ能力を高めて、ラッチ回路5のラッチ動作を高速化するものである。
図13は第5の実施形態によるコンパレータ1dの回路図である。図13のコンパレータ1dは、比較出力ノード対n1、n2に接続されたインバータIV1,IV2を備えている。これらインバータIV1,IV2は、信号の論理を反転して出力するが、その際に、出力信号波形を急峻にする波形整形を行う。このように、これらインバータIV1,IV2は、波形整形回路として機能する。インバータIV1,IV2の代わりに、種々の論理演算素子(例えば、NAND素子やNOR素子など)を用いてもよい。図13のコンパレータ1dは、図5のコンパレータ1の代わりに用いることができ、これにより図5と同様の動作を行うADC11を構成することができる。
図13のように、比較出力ノード対n1、n2にインバータIV1,IV2を設けると、信号の論理が反転するため、ラッチ回路5の内部構成を図1とは異なるものにする必要がある。図13のラッチ回路5は、比較出力ノード対n1、n2に接続されるゲートを有する2つのNMOSトランジスタQ41,Q42と、これらNMOSトランジスタQ41,Q42のソースと基準電圧ノード(例えば接地ノード)との間に接続される2つのNMOSトランジスタQ43,Q44と、これらNMOSトランジスタQ43,Q44のドレインと電源電圧ノードとの間に接続されるPMOSトランジスタQ45~Q48とを有する。
このように、図13のコンパレータ1dは、比較出力ノード対n1、n2にインバータIV1,IV2を接続するため、比較出力ノード対n1、n2の信号の波形整形を行うことができ、ラッチ回路5のラッチ動作を高速化することができる。
(第6の実施形態)
第6の実施形態は、第1可変容量C1及び第2可変容量C2の代替手段を設けたものである。
図14は第6の実施形態によるコンパレータ1eの回路図である。図14のコンパレータ1eは、図5のコンパレータ1の代わりに用いることができ、これにより図5と同様の動作を行うADC11を構成することができる。図14のコンパレータ1eは、図1の第1可変容量C1及び第2可変容量C2の代わりに、第1比較回路2内のスイッチであるトランジスタQ13がオンするタイミングを制御する第1可変遅延バッファ21と、第2比較回路3内のスイッチであるトランジスタQ23がオンするタイミングを制御する第2可変遅延バッファ22とを備えている。
第1可変遅延バッファ21は、信号Gain_cal_inにより、入力されたクロック信号Clkを出力するまでの遅延時間を可変制御する。同様に、第2可変遅延バッファ22は、信号Gain_cal_nsにより、入力されたクロック信号Clkを出力するまでの遅延時間を可変制御する。ゲイン比較モード時には、第1可変遅延バッファ21の出力がハイ電位になるタイミングに応じて、比較出力ノードn1から第1比較回路2内のトランジスタQ11又はQ12とトランジスタQ13を通って接地ノードに至る放電経路の放電速度が変化する。同様に、ゲイン比較モード時には、第2可変遅延バッファ22の出力がハイ電位になるタイミングに応じて、比較出力ノードn2から第2比較回路3内のトランジスタQ21又はQ22とトランジスタQ23を通って接地ノードに至る放電経路の放電速度が変化する。
よって、第1可変遅延バッファ21と第2可変遅延バッファ22の遅延時間を個別に制御することにより、第1比較回路2と第2比較回路3とのゲイン差がゼロになるように調整できる。
第1可変遅延バッファ21と第2可変遅延バッファ22の遅延時間の調整は補正回路7が行う。補正回路7は、第1可変遅延バッファ21と第2可変遅延バッファ22の遅延時間を調整することにより、スイッチであるトランジスタQ13、Q23が基準電位ノード(例えば接地ノード)に短絡されるタイミングを調整して、比較出力ノードn1、n2の放電速度を調整する。
図14のコンパレータ1eでは、第1可変容量C1と第2可変容量C2の代わりに、第1可変遅延バッファ21と第2可変遅延バッファ22の遅延時間の調整でゲイン差をゼロにするため、図1のコンパレータ1よりもコンパレータ1eの回路面積を縮小することができる。
(第7の実施形態)
第7の実施形態は、第1可変容量C1及び第2可変容量C2の代替手段を設けたものである。
図15は第7の実施形態によるコンパレータ1fの回路図である。図15のコンパレータ1fは、図5のコンパレータ1の代わりに用いることができ、これにより図5と同様の動作を行うADC11を構成することができる。図15のコンパレータ1fは、図1の第1可変容量C1及び第2可変容量C2の代わりに、第1比較回路2内に第1可変電流源23を設けるとともに、第2比較回路3内に第2可変電流源24を設けている。
第1可変電流源23は、第1比較回路2内のトランジスタQ13のソースと基準電圧ノード(例えば接地ノード)の間に接続されている。また、第2可変電流源24は、第2比較回路3内のトランジスタQ23のソースと基準電圧ノードとの間に接続されている。第1可変電流源23は、信号Gain_cal_inにより電流値が制御される。第2可変電流源24は、信号Gain_cal_nsにより電流値が制御される。
図15のコンパレータ1fでは、第1可変電流源23と第2可変電流源24を流れる電流値を個別に制御することにより、比較出力ノード対n1、n2の放電速度を調整できる。よって、図1のコンパレータ1fと同様に、ゲイン比較モード時にgm_in×Vin_cm とgm_ns×Vns_cmが等しくなるように制御でき、ADC11のS/N比を向上でき、かつ安定性も向上できる。
(第8の実施形態)
第8の実施形態は、第1可変容量C1及び第2可変容量C2の代替手段を設けたものである。
図16は第8の実施形態によるコンパレータ1gの回路図である。図16のコンパレータ1gは、図5のコンパレータ1の代わりに用いることができ、これにより図5と同様の動作を行うADC11を構成することができる。図16のコンパレータ1gは、図1の第1可変容量C1及び第2可変容量C2の代わりに、第1比較回路2内の第1トランジスタ対Q11s、Q12sのサイズを可変制御でき、かつ第2比較回路3内の第2トランジスタ対Q21s、Q22sのサイズを可変制御できるようにしている。
サイズとは、例えばゲート幅である。複数のトランジスタのうち任意の数のトランジスタを選択可能なスイッチを設けて、スイッチの切替により、任意の数のトランジスタを直列又は並列接続した回路を一つのトランジスタとして扱うことで、実質的にトランジスタのゲート幅を可変調整することができる。
図16のコンパレータ1gにおいても、図1のコンパレータ1gと同様に、ゲイン比較モード時にgm_in×Vin_cm とgm_ns×Vns_cmが等しくなるように制御でき、ADC11のS/N比を向上でき、かつ安定性も向上できる。
(第9の実施形態)
第9の実施形態は、通常比較モード用のラッチ回路5と、ゲイン比較モード用のラッチ回路5とを別個に設けるものである。
図17は第9の実施形態によるコンパレータ1hの回路図である。図17のコンパレータ1hは、ラッチ回路5の構成が異なる他は、図1のコンパレータ1hと同様に構成されている。図17のコンパレータ1hは、図5のコンパレータ1の代わりに用いることができ、これにより図5と同様の動作を行うADC11を構成することができる。
図17のコンパレータ1hは、比較出力ノード対n1、n2に接続された2つのラッチ回路5(以下、第1ラッチ回路5aと第2ラッチ回路5bと呼ぶ)を備えている。第1ラッチ回路5aと第2ラッチ回路5bの内部構成は、基本的には図1のラッチ回路5と同じであるが、切替動作のためのNANDゲート36,37を有する。
第1ラッチ回路5a内のNANDゲート36は、信号Sw_gainがハイ電位のときに、クロック信号Clkを反転出力して、第1ラッチ回路5a内に供給する。第1ラッチ回路5aは、信号Sw_gainがハイ電位のときにラッチ動作を行う。
第2ラッチ回路5b内のNANDゲート37は、信号Sw_compがハイ電位のときに、クロック信号Clkを反転出力して、第2ラッチ回路5b内に供給する。第2ラッチ回路5bは、信号Sw_compがハイ電位のときにラッチ動作を行う。
図17のように、通常比較モード用の第1ラッチ回路5aと、ゲイン比較用の第2ラッチ回路5bを設けることで、通常比較モードが終了した後、第1ラッチ回路5aを初期化することなく、ゲイン比較用の第2ラッチ回路5bでラッチ動作を行うことができるため、通常比較モードとゲイン比較モードの切替を迅速に行うことができる。
上述した図15~図17における第1可変容量C1及び第2可変容量C2の代替手段は、図1のコンパレータ1だけでなく、図10~図14のコンパレータ1a、1b、1c、1d、1eにも適用可能である。
なお、本技術は以下のような構成を取ることができる。
(1)第1差動入力信号対を比較する第1比較回路と、
第2差動入力信号対を比較する第2比較回路と、
前記第1比較回路にて前記第1差動入力信号対を比較するとともに前記第2比較回路にて前記第2差動入力信号対を比較するか、又は、前記第1比較回路と前記第2比較回路とのゲイン差を比較するかを切り替える切替回路と、を備えるコンパレータ。
(2)記第1比較回路のゲイン及び前記第2比較回路のゲインを補正する補正回路を備える、(1)に記載のコンパレータ。
(3)前記補正回路は、前記ゲイン差がより小さくなるように前記第1比較回路のゲイン及び前記第2比較回路のゲインを補正する、(2)に記載のコンパレータ。
(4)前記切替回路で切り替えられた差動信号を伝送する比較出力ノード対を備え、
前記補正回路は、前記ゲイン差がより小さくなるように、前記比較出力ノード対の一方のノードから前記切替回路及び前記第1比較回路を通って基準電位ノードに至る放電経路の放電速度と、前記比較出力ノード対の他方のノードから前記切替回路及び前記第2比較回路を通って前記基準電位ノードに至る放電経路の放電速度とを調整する、(3)に記載のコンパレータ。
(5)前記第1比較回路と前記基準電位ノードとの間に接続される第1可変容量と、
前記第2比較回路と前記基準電位ノードとの間に接続される第2可変容量と、を備え、
前記補正回路は、前記第1可変容量及び前記第2可変容量の少なくとも一方の容量値を調整することにより、前記放電速度を調整する、(4)に記載のコンパレータ。
(6)前記第1比較回路は、
前記第1差動入力信号対の差信号を生成する第1トランジスタ対と、
前記第1トランジスタ対と前記基準電位ノードとを接続するか否かを切り替える第1切替回路と、を有し、
前記第2比較回路は、
前記第2差動入力信号対の差信号を生成する第2トランジスタ対と、
前記第2トランジスタ対と前記基準電位ノードとを接続するか否かを切り替える第2切替回路と、を有し、
前記補正回路は、前記第1切替回路及び前記第2切替回路の少なくとも一方を切り替えるタイミングを調整することにより、前記放電速度を調整する、(4)に記載のコンパレータ。
(7)前記第1比較回路は、前記第1差動入力信号対の差信号に応じて前記基準電位ノードに流れる電流を調整可能な第1電流源を有し、
前記第2比較回路は、前記第2差動入力信号対の差信号に応じて前記基準電位ノードに流れる電流を調整可能な第2電流源を有し、
前記補正回路は、前記第1電流源及び前記第2電流源の少なくとも一方から前記基準電位ノードに流れる電流を調整することにより、前記放電速度を調整する、(4)に記載のコンパレータ。
(8)前記第1比較回路は、前記第1差動入力信号対の差信号に応じた第1差動出力信号対を生成する第1トランジスタ対を有し、
前記第2比較回路は、前記第2差動入力信号対の差信号に応じた第2差動出力信号対を生成する第2トランジスタ対を有し、
前記補正回路は、前記第1トランジスタ対及び前記第2トランジスタ対の中の少なくとも一つのトランジスタのゲート幅を調整することにより、前記放電速度を調整する、(4)に記載のコンパレータ。
(9)前記第1比較回路は、前記第1差動入力信号対の差信号に応じた第1差動出力信号対を生成する第1トランジスタ対を有し、
前記第2比較回路は、前記第2差動入力信号対の差信号に応じた第2差動出力信号対を生成する第2トランジスタ対を有し、
前記ゲイン差は、前記第1トランジスタ対のトランスコンダクタンスと、前記第1差動入力信号対のコモン電圧との積と、前記第2トランジスタ対のトランスコンダクタンスと、前記第2差動入力信号対のコモン電圧との積との差分である、(1)乃至(7)のいずれか一項に記載のコンパレータ。
(10)前記切替回路で切り替えられた差動信号を伝送する比較出力ノード対と、
前記比較出力ノード対の前記差動信号を保持するラッチ回路と、を備える、(1)乃至(3)のいずれか一項に記載のコンパレータ。
(11)前記比較出力ノード対にそれぞれ配置され、前記差動信号の波形整形を行う第1波形整形回路及び第2波形整形回路を備え、
前記ラッチ回路は、前記第1波形整形回路及び前記第2波形整形回路が波形整形した差動信号を保持する、(9)に記載のコンパレータ。
(12)前記第1波形整形回路及び前記第2波形整形回路のそれぞれは、インバータである、(11)に記載のコンパレータ。
(13)前記ラッチ回路は、
前記第1比較回路にて前記第1差動入力信号対を比較するとともに前記第2比較回路にて前記第2差動入力信号対を比較する際に前記比較出力ノード対上の前記差動信号を保持する第1ラッチ部と、
前記第1比較回路と前記第2比較回路とのゲイン差を比較する際に前記比較出力ノード対上の前記差動信号を保持する第2ラッチ部と、を有する、(10)乃至(12)のいずれか一項に記載のコンパレータ。
(14)前記ラッチ回路は、前記比較出力ノード対よりも電圧レベルの高い電源電圧ノードと、前記比較出力ノード対との間に接続される、(13)に記載のコンパレータ。
(15)前記切替回路は、前記第1比較回路にて前記第1差動入力信号対を比較するとともに前記第2比較回路にて前記第2差動入力信号対を比較する第1動作モードと、前記第1比較回路と前記第2比較回路とのゲイン差を比較する第2動作モードとを、交互に繰り返す、(1)乃至(14)のいずれか一項に記載のコンパレータ。
(16)前記切替回路は、動作開始時に前記第1動作モードを行い、その後、前記第2動作モード及び前記第1動作モードの順に切替動作を繰り返す、(15)に記載のコンパレータ。
(17)前記切替回路は、動作開始時に前記第2動作モードを行い、その後、前記第1動作モード及び前記第2動作モードの順に切替動作を繰り返す、(15)に記載のコンパレータ。
(18)前記第1比較回路は、前記第1差動入力信号対の差信号に応じた第1差動出力信号対を生成する第1トランジスタ対を有し、
前記第2比較回路は、前記第2差動入力信号対の差信号に応じた第2差動出力信号対を生成する第2トランジスタ対を有し、
前記切替回路は、前記第1比較回路と前記第2比較回路とのゲイン差を比較する際には、前記第1トランジスタ対のゲート同士を短絡し、かつ前記第2トランジスタ対のゲート同士を短絡する、(1)乃至(17)のいずれか一項に記載のコンパレータ。
(19)前記切替回路で切り替えられた差動信号を伝送する比較出力ノード対を備え、
前記第1比較回路は、第1出力ノード及び第2出力ノードを有し、
前記第2比較回路は、第3出力ノード及び第4出力ノードを有し、
前記切替回路は、前記第1比較回路にて前記第1差動入力信号対を比較するとともに前記第2比較回路にて前記第2差動入力信号対を比較する際には、前記第1出力ノード及び前記第3出力ノードを前記比較出力ノード対の一方のノードに接続するとともに、前記第2出力ノード及び前記第4出力ノードを前記比較出力ノード対の他方のノードに接続し、前記第1比較回路と前記第2比較回路とのゲイン差を比較する際には、前記第1出力ノード及び前記第2出力ノードを前記比較出力ノード対の一方のノードに接続するとともに、前記第3出力ノード及び前記第4出力ノードを前記比較出力ノード対の他方のノードに接続する、(1)乃至(3)のいずれか一項に記載のコンパレータ。
(20)差動入力信号対の一方の信号をサンプリングするか否かを切り替える第1サンプリングスイッチと、
サンプリングされた前記一方の信号を複数ビットからなるデジタル信号に1ビットずつ順に変換するとともに、未変換のビットに応じた電圧レベルの信号を出力する第1デジタル-アナログ変換器と、
前記差動入力信号対の他方の信号をサンプリングするか否かを切り替える第2サンプリングスイッチと、
サンプリングされた前記他方の信号を複数ビットからなるデジタル信号に1ビットずつ順に変換するとともに、未変換のビットに応じた電圧レベルの信号を出力する第2デジタル-アナログ変換器と、
前記第1デジタル-アナログ変換器の出力信号と、前記第2デジタル-アナログ変換器の出力信号とをサンプリングして出力するフィルタ回路と、
前記第1デジタル-アナログ変換器の出力信号と前記第2デジタル-アナログ変換器の出力信号とを対とする第1差動入力信号対の差信号と、前記フィルタ回路から出力された第2差動入力信号対の差信号と、に応じた信号を出力するコンパレータと、
前記コンパレータの出力信号に基づいて、前記第1デジタル-アナログ変換器及び前記第2デジタル-アナログ変換器を制御する制御回路と、を備え
前記コンパレータは、
前記第1差動入力信号対を比較する第1比較回路と、
前記第2差動入力信号対を比較する第2比較回路と、
前記第1比較回路にて前記第1差動入力信号対を比較するとともに前記第2比較回路にて前記第2差動入力信号対を比較するか、又は、前記第1比較回路と前記第2比較回路とのゲイン差を比較するかを切り替える切替回路と、を有するアナログ-デジタル変換器。 (21)前記第1サンプリングスイッチ及び前記第2サンプリングスイッチによる前記差動入力信号対のサンプリングと、前記第1デジタル-アナログ変換器及び前記第2デジタル-アナログ変換器による前記デジタル信号への変換と、前記ゲイン差の比較と、前記ゲイン差の補正とが順繰りに繰り返し行われる、(20)に記載のアナログ-デジタル変換器。
本開示の態様は、上述した個々の実施形態に限定されるものではなく、当業者が想到しうる種々の変形も含むものであり、本開示の効果も上述した内容に限定されない。すなわち、特許請求の範囲に規定された内容およびその均等物から導き出される本開示の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更および部分的削除が可能である。
1、1a、1b、1c、1d、1e、1f、1g、1h、101 コンパレータ、2 第1比較回路、3 第2比較回路、4 プルアップ回路、5 ラッチ回路、5a 第1ラッチ回路、5b 第2ラッチ回路、6 切替回路、6a 第1スイッチ対、6b 第2スイッチ対、6c 第3スイッチ対、6d 第4スイッチ対、7 補正回路、11 ADC、12 第1サンプリングスイッチ、13 第2サンプリングスイッチ、14 第1DAC、15 第2DAC、16 フィルタ回路、17 制御回路、18 容量DAC

Claims (21)

  1. 第1差動入力信号対を比較する第1比較回路と、
    第2差動入力信号対を比較する第2比較回路と、
    前記第1比較回路にて前記第1差動入力信号対を比較するとともに前記第2比較回路にて前記第2差動入力信号対を比較するか、又は、前記第1比較回路と前記第2比較回路とのゲイン差を比較するかを切り替える切替回路と、を備えるコンパレータ。
  2. 記第1比較回路のゲイン及び前記第2比較回路のゲインを補正する補正回路を備える、請求項1に記載のコンパレータ。
  3. 前記補正回路は、前記ゲイン差がより小さくなるように前記第1比較回路のゲイン及び前記第2比較回路のゲインを補正する、請求項2に記載のコンパレータ。
  4. 前記切替回路で切り替えられた差動信号を伝送する比較出力ノード対を備え、
    前記補正回路は、前記ゲイン差がより小さくなるように、前記比較出力ノード対の一方のノードから前記切替回路及び前記第1比較回路を通って基準電位ノードに至る放電経路の放電速度と、前記比較出力ノード対の他方のノードから前記切替回路及び前記第2比較回路を通って前記基準電位ノードに至る放電経路の放電速度とを調整する、請求項3に記載のコンパレータ。
  5. 前記第1比較回路と前記基準電位ノードとの間に接続される第1可変容量と、
    前記第2比較回路と前記基準電位ノードとの間に接続される第2可変容量と、を備え、
    前記補正回路は、前記第1可変容量及び前記第2可変容量の少なくとも一方の容量値を調整することにより、前記放電速度を調整する、請求項4に記載のコンパレータ。
  6. 前記第1比較回路は、
    前記第1差動入力信号対の差信号を生成する第1トランジスタ対と、
    前記第1トランジスタ対と前記基準電位ノードとを接続するか否かを切り替える第1切替回路と、を有し、
    前記第2比較回路は、
    前記第2差動入力信号対の差信号を生成する第2トランジスタ対と、
    前記第2トランジスタ対と前記基準電位ノードとを接続するか否かを切り替える第2切替回路と、を有し、
    前記補正回路は、前記第1切替回路及び前記第2切替回路の少なくとも一方を切り替えるタイミングを調整することにより、前記放電速度を調整する、請求項4に記載のコンパレータ。
  7. 前記第1比較回路は、前記第1差動入力信号対の差信号に応じて前記基準電位ノードに流れる電流を調整可能な第1電流源を有し、
    前記第2比較回路は、前記第2差動入力信号対の差信号に応じて前記基準電位ノードに流れる電流を調整可能な第2電流源を有し、
    前記補正回路は、前記第1電流源及び前記第2電流源の少なくとも一方から前記基準電位ノードに流れる電流を調整することにより、前記放電速度を調整する、請求項4に記載のコンパレータ。
  8. 前記第1比較回路は、前記第1差動入力信号対の差信号に応じた第1差動出力信号対を生成する第1トランジスタ対を有し、
    前記第2比較回路は、前記第2差動入力信号対の差信号に応じた第2差動出力信号対を生成する第2トランジスタ対を有し、
    前記補正回路は、前記第1トランジスタ対及び前記第2トランジスタ対の中の少なくとも一つのトランジスタのゲート幅を調整することにより、前記放電速度を調整する、請求項4に記載のコンパレータ。
  9. 前記第1比較回路は、前記第1差動入力信号対の差信号に応じた第1差動出力信号対を生成する第1トランジスタ対を有し、
    前記第2比較回路は、前記第2差動入力信号対の差信号に応じた第2差動出力信号対を生成する第2トランジスタ対を有し、
    前記ゲイン差は、前記第1トランジスタ対のトランスコンダクタンスと、前記第1差動入力信号対のコモン電圧との積と、前記第2トランジスタ対のトランスコンダクタンスと、前記第2差動入力信号対のコモン電圧との積との差分である、請求項1に記載のコンパレータ。
  10. 前記切替回路で切り替えられた差動信号を伝送する比較出力ノード対と、
    前記比較出力ノード対の前記差動信号を保持するラッチ回路と、を備える、請求項1に記載のコンパレータ。
  11. 前記比較出力ノード対にそれぞれ配置され、前記差動信号の波形整形を行う第1波形整形回路及び第2波形整形回路を備え、
    前記ラッチ回路は、前記第1波形整形回路及び前記第2波形整形回路が波形整形した差動信号を保持する、請求項10に記載のコンパレータ。
  12. 前記第1波形整形回路及び前記第2波形整形回路のそれぞれは、インバータである、請求項11に記載のコンパレータ。
  13. 前記ラッチ回路は、
    前記第1比較回路にて前記第1差動入力信号対を比較するとともに前記第2比較回路にて前記第2差動入力信号対を比較する際に前記比較出力ノード対の前記差動信号を保持する第1ラッチ部と、
    前記第1比較回路と前記第2比較回路とのゲイン差を比較する際に前記比較出力ノード対の前記差動信号を保持する第2ラッチ部と、を有する、請求項10に記載のコンパレータ。
  14. 前記ラッチ回路は、前記比較出力ノード対よりも電圧レベルの高い電源電圧ノードと、前記比較出力ノード対との間に接続される、請求項13に記載のコンパレータ。
  15. 前記切替回路は、前記第1比較回路にて前記第1差動入力信号対を比較するとともに前記第2比較回路にて前記第2差動入力信号対を比較する第1動作モードと、前記第1比較回路と前記第2比較回路とのゲイン差を比較する第2動作モードとを、交互に繰り返す、請求項1に記載のコンパレータ。
  16. 前記切替回路は、動作開始時に前記第1動作モードを行い、その後、前記第2動作モード及び前記第1動作モードの順に切替動作を繰り返す、請求項15に記載のコンパレータ。
  17. 前記切替回路は、動作開始時に前記第2動作モードを行い、その後、前記第1動作モード及び前記第2動作モードの順に切替動作を繰り返す、請求項15に記載のコンパレータ。
  18. 前記第1比較回路は、前記第1差動入力信号対の差信号に応じた第1差動出力信号対を生成する第1トランジスタ対を有し、
    前記第2比較回路は、前記第2差動入力信号対の差信号に応じた第2差動出力信号対を生成する第2トランジスタ対を有し、
    前記切替回路は、前記第1比較回路と前記第2比較回路とのゲイン差を比較する際には、前記第1トランジスタ対のゲート同士を短絡し、かつ前記第2トランジスタ対のゲート同士を短絡する、請求項1に記載のコンパレータ。
  19. 前記切替回路で切り替えられた差動信号を伝送する比較出力ノード対を備え、
    前記第1比較回路は、第1出力ノード及び第2出力ノードを有し、
    前記第2比較回路は、第3出力ノード及び第4出力ノードを有し、
    前記切替回路は、前記第1比較回路にて前記第1差動入力信号対を比較するとともに前記第2比較回路にて前記第2差動入力信号対を比較する際には、前記第1出力ノード及び前記第3出力ノードを前記比較出力ノード対の一方のノードに接続するとともに、前記第2出力ノード及び前記第4出力ノードを前記比較出力ノード対の他方のノードに接続し、前記第1比較回路と前記第2比較回路とのゲイン差を比較する際には、前記第1出力ノード及び前記第2出力ノードを前記比較出力ノード対の一方のノードに接続するとともに、前記第3出力ノード及び前記第4出力ノードを前記比較出力ノード対の他方のノードに接続する、請求項1に記載のコンパレータ。
  20. 差動入力信号対の一方の信号をサンプリングするか否かを切り替える第1サンプリングスイッチと、
    サンプリングされた前記一方の信号を複数ビットからなるデジタル信号に1ビットずつ順に変換するとともに、未変換のビットに応じた電圧レベルの信号を出力する第1デジタル-アナログ変換器と、
    前記差動入力信号対の他方の信号をサンプリングするか否かを切り替える第2サンプリングスイッチと、
    サンプリングされた前記他方の信号を複数ビットからなるデジタル信号に1ビットずつ順に変換するとともに、未変換のビットに応じた電圧レベルの信号を出力する第2デジタル-アナログ変換器と、
    前記第1デジタル-アナログ変換器の出力信号と、前記第2デジタル-アナログ変換器の出力信号とをサンプリングして出力するフィルタ回路と、
    前記第1デジタル-アナログ変換器の出力信号と前記第2デジタル-アナログ変換器の出力信号とを対とする第1差動入力信号対の差信号と、前記フィルタ回路から出力された第2差動入力信号対の差信号と、に応じた信号を出力するコンパレータと、
    前記コンパレータの出力信号に基づいて、前記第1デジタル-アナログ変換器及び前記第2デジタル-アナログ変換器を制御する制御回路と、を備え
    前記コンパレータは、
    前記第1差動入力信号対を比較する第1比較回路と、
    前記第2差動入力信号対を比較する第2比較回路と、
    前記第1比較回路にて前記第1差動入力信号対を比較するとともに前記第2比較回路にて前記第2差動入力信号対を比較するか、又は、前記第1比較回路と前記第2比較回路とのゲイン差を比較するかを切り替える切替回路と、を有するアナログ-デジタル変換器。
  21. 前記第1サンプリングスイッチ及び前記第2サンプリングスイッチによる前記差動入力信号対のサンプリングと、前記第1デジタル-アナログ変換器及び前記第2デジタル-アナログ変換器による前記デジタル信号への変換と、前記ゲイン差の比較と、前記ゲイン差の補正とが順繰りに繰り返し行われる、請求項20に記載のアナログ-デジタル変換器。
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