JP7625258B2 - 窓用透明断熱フィルム - Google Patents

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本発明は、窓用透明断熱フィルムに関する。さらに詳しくいえば、本発明は、家屋、ビル等の建材用窓ガラス、自動車用の窓ガラス等の保護フィルムとして用いられる窓用透明断熱フィルムに関する。
建築分野や自動車分野等では、省エネルギー、環境問題並びに居住空間の快適性を確保する必要性から、熱の出入りが大きい窓ガラス面の断熱性の向上が求められている。室内から外気および外気から室内への熱の移動を遮断させる方法として、ガラスとガラスの間に空気層を設け、熱伝導率を小さくさせた複層ガラスや放射率の小さい金属等をガラス表面に蒸着やスパッタリング等でコーティングさせた低放射ガラスなどがある。また、熱伝導率の小さい中空微粒子を分散させた塗料をフィルムにコーティングさせた断熱フィルムや遠赤外線(波長2.5μm~50μm)」に対し反射率の大きい金属や金属酸化物等を蒸着やスパッタリングさせた窓ガラス用断熱フィルムなどがある。
例えば、熱伝導率の小さい中空微粒子をコーティングさせた断熱フィルムの一例として、特許文献1には、フィルムの片側に赤外線遮蔽層を設けて遮熱させ、さらにその反対側に10nm~300nmの範囲内の外径を有するシリカ殻からなるナノ中空粒子を透明合成樹脂中に分散し、熱伝導率を2.5W/mK以下とした断熱層を設けた断熱フィルムが開示されている。
また、特許文献2には、フェニル基を有する化合物で表面修飾したシリカ微粒子とポリシランと電離放射線硬化型材料と油溶性アゾ重合開始剤を含有する透明断熱層形成用樹脂組成物であって、透明基材に前記透明断熱層形成用樹脂組成物を塗工、硬化させて空隙率の大きい透明断熱層を形成し、その上に粘着剤を設けた透明断熱フィルムが開示されている。
さらにまた、特許文献3においては、シリカの中空微粒子ではなく、プラスチックフィルム上に、平均孔径が5~1000nmであるポーラス構造を有し、厚みが0.01~500μmの範囲であるブロックコポリマー層が形成され、断熱性と透明性に優れた断熱フィルムが開示されている。
特許第5810361号公報 特許第6604053号公報 特許第6445975号公報
しかしながら、建装材で用いられる断熱材が熱伝導率0.1W/mK以下であり、特許文献1の断熱フィルムの断熱効果は十分とはいえない。さらに断熱性を向上させるためにナノ中空粒子を多く積層させ厚みを厚くして断熱効果を向上させることは出来るが、機械的強度の低下、断熱材の使用量の増加に伴うコスト高、断熱のための容量増大などから、その厚みを厚くさせることには限界がある。また、特許文献2の透明断熱フィルムの熱伝導率は0.040W/mK~0.056W/mKと非常に小さいので透明断熱層の厚みを厚くして断熱効果を向上させることは出来るが、空隙率が38%~48%と大きいので、特許文献1の断熱フィルムと同様に機械的強度の低下、断熱材の使用量の増加に伴うコスト高、断熱のための容量増大などから、その厚みを厚くさせることには限界がある。さらにまた、特許文献3の断熱フィルムは、特許文献1の断熱フィルムと同様に、厚みを厚くすると機械的強度の低下、断熱材の使用量の増加に伴うコスト高、断熱のための容量増大などから、その厚みを厚くさせることには限界がある。窓ガラス用断熱フィルムとしては、機械的強度にも優れ、十分な断熱効果を有するのが望ましいが、このようなものはまだ実現されていない。
そこで、本発明は、かかる不具合を解決すべくなされたものであって、本発明の主たる目的は、機械的強度に優れ、十分な断熱効果を有する窓用透明断熱フィルムを提供することにある。
本発明者らは、上記目的の実現に向け鋭意検討した。その結果、機械的強度にも優れ、十分な断熱効果を有する窓用透明断熱フィルムを提供するために、断熱のために遮蔽させる遠赤外線(波長2.5μm~50μm)と中空微粒子の粒子外径との関係、熱伝導率と仕切られた粒子内径との関係、干渉による打消し効果により可視光線透過率を向上させるため、中空微粒子と粘着剤の屈折率と厚みの関係ならびに該フィルム基板および貼付させるガラス基板との屈折率と厚みの関係を見いだし、本発明を完成するにいたった。
すなわち、本発明の窓用透明断熱フィルムは、窓用ガラス基材に接合用の透明断熱フィルムである窓用透明断熱フィルムであって、遠赤外線を透過させる基材フィルムの少なくとも片面に、内部空間が、68nm以下に略均一に仕切られているシリカ殻の中空微粒子が分散した断熱層であって、前記シリカ殻の中空微粒子が、前記断熱層の、前記シリカ殻の中空微粒子を除く固形分全量に対し0.07質量%以上分散した断熱層が形成されていることを特徴とする。
本発明の窓用透明断熱フィルムは、前記断熱層が遠赤外線を透過させる透明断熱粘着層であって、前記シリカ殻の中空微粒子の平均外径が3μm~55μmであり、かつ、前記透明断熱粘着層の、前記シリカ殻の中空微粒子を除く固形分全量に対し0.07質量%~1.7質量%分散していることが好ましい。なお、本発明において「シリカ殻の中空微粒子の外径」とは、球相当径を指し、(レーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置(株)堀場製作所製LA-950V2を用い、測定粒子径範囲:湿式0.01μmから3000μm、測定方式:フローセル測定、で測定)、「平均外径」とは、求めた球相当径(体積基準)の算術平均値を指す。
また、本発明の窓用透明断熱フィルムは、前記断熱層が遠赤外線を透過させる透明断熱樹脂層であって、前記シリカ殻の中空微粒子の平均外径が3μm~55μmであり、かつ、前記透明断熱樹脂層の、前記シリカ殻の中空微粒子を除く固形分全量に対し0.07質量%~1.7質量%分散していることが好ましい。
さらにまた、本発明の窓用透明断熱フィルムは、前記断熱層の厚みが10~200μmであることが好ましい。
本発明によれば、機械的強度に優れ、十分な断熱効果を有する窓用透明断熱フィルムを提供することができる。
本発明の一好適な実施の形態に係る窓用透明断熱フィルムの断面図である。 本発明の他の好適な実施の形態に係る窓用透明断熱フィルムの断面図である。
本発明の窓用透明断熱フィルムは、窓用ガラス基材に接合用の透明断熱フィルムである窓用透明断熱フィルムであって、遠赤外線を透過させる基材フィルムの少なくとも片面に、内部空間が、68nm以下に略均一に仕切られているシリカ殻の中空微粒子が分散した断熱層であって、前記シリカ殻の中空微粒子が前記断熱層の、前記シリカ殻の中空微粒子を除く固形分全量に対し0.07質量%以上分散した断熱層が形成されていることを特徴とするものである。
一般的に、遠赤外線を反射や吸収で遮蔽させるために反射率や吸収率の大きい金属やセラミックスなどの物質を用いると、可視光線の波長域でも同じように反射・吸収するので、反射率や吸収率の大きい金属やセラミックスなどを用いて遮蔽を大きくさせると可視光線まで反射・吸収し、窓用フィルムとしての機能まで損なってしまう。そこで遠赤外線だけを選択的に遮蔽すれば可視光線の透明度や透過性を損なうことはないが、それを実現することは現在の技術においては非常に難しい。そこで、可視光線の透明度や透過性を損なうことなく、遠赤外線だけを遮蔽させる方法を検討し、本発明に至った。
微粒子が分散されている透明な物質中に光が入射したとき、光の波長が微粒子の大きさより短いときは微粒子により遮蔽される。しかし、その波長が微粒子より長くなると回析現象により物体の間を擦り抜ける。例えば、粒子径のごく小さな微粒子が分散されている紫外線カット剤は、光が照射されたとき直進性の強い紫外線は微粒子に衝突して遮蔽されるが、直進性の緩やかな可視光線は、回析現象により、その微粒子の裏側に回り込み透明に見える。しかし、この微粒子の粒子径が可視光線よりも大きくなると、少々曲がっても、その大きな微粒子の裏側に回り込むことが出来ないので、紫外線と同じく可視光線まで遮蔽されることになる。同様な現象は、音波にも起こる。なお、回折は音波、水の波、電磁波(可視光やX線など)を含むあらゆる波について起こる現象なので、遠赤外線を遮蔽させるには、遠赤外線の波長より大きい微粒子を樹脂などに分散させれば良いことが分かる。しかし、遠赤外線の波長より大きい微粒子を樹脂などに分散させて遮蔽させると、微粒子の粒子径が可視光線の波長より大きいので可視光線まで遮蔽されてしまい、反射率の大きい金属やセラミックスなどと同様に可視光線の透明度や透過性を損なってしまう。
通常、金属のような物体は、放射熱の一部を吸収して、他をすべて反射するので吸収率α 、反射率ρの間に次の関係式「α+ρ=1」が成り立ち、可視光線、赤外線帯域において透過しないことが分かる。しかし、ガラスやプラスチックスなどの物体は、放射熱を一部吸収し、一部反射し、一部透過する灰色体である。このような灰色体の場合は、吸収率α、反射率ρおよび透過率τの間に次の関係式「α+ρ+τ=1」が成り立ち、可視光線、赤外線帯域において透過することが分かる。また、下記ランバート・ベールの法則によると、殻の厚みを薄くすれば透過率が高くなることが分かる。
吸光度A=-logT=εCL
(A:吸光度、T:透過率、ε:物質固有の値である吸光係数、C:セル溶液内の物質のモル濃度、L:セル長さ(照射方向の長さ))
そこで、反射、吸収の大きい中実の微粒子の替わりに、膜厚を非常に薄くした殻の透明な中空微粒子を用いれば、中空微粒子表面での反射に加えて、殻を透過して中空微粒子の内部に入射した放射熱も殻と内部の空気層の屈折率の差による反射を起こすので、透明で遠赤外線に対し大きな遮蔽効果を得ることができる。また、微粒子に光が照射されたときの反射は散乱であり、光の波長よりも小さい微粒子による散乱をレイリー散乱、光の波長と同じか、それより少し大きい微粒子による散乱をミー散乱という。そして、微粒子の大きさが光の波長よりさらに大きくなると幾何光学的な近似で表現できる。
次に、可視光線の透過率を上げる方法を検討する。一般に、光を吸収しない平滑基板の場合、屈折率n1の媒体1から屈折率n2の媒体2に光が垂直入射するときの反射率Rは下記フレネルの式で表される。
R=[(n1-n2)/(n2+n1)]
上記から明らかなように、例えば媒体1が空気層(n1= 1.00)の場合、媒体2の屈折率n2 は1.00 に近いほうが反射率は小さくなり、光の透過量も増大する。
また、基板に反射防止層を設けた場合、反射光の強度は基本的には、上記フレネルの式を各境界面に適用し、光の干渉効果を考慮すると主に以下の2つの条件によって求められる。
1 : 位相条件;d=(1/4)・(λ/n2)
2 : 振幅条件;n2 =(n1・n3)1/2
( n1:空気の屈折率、n2:被膜の屈折率、n3:基板の屈折率、d:膜厚(nm)、λ:入射光の波長(nm))
上記から入射光の波長と被膜の屈折率が分かると、反射率が低減する膜厚を求めることができる。原理としては、膜表面からの反射光と膜-基板界面からの反射光が互いに相殺的に干渉させ、振幅を打ち消しあって反射率が低減する。
上記から、可視光線透過率を向上させるには屈折率の小さい物質を所定の厚みで積層させれば良いことがわかる。しかし、可視光線透過率向上のため反射防止だけを考えた前記の条件で積層させると、常温熱放射の波長域における放射熱の反射が低減し、可視光線透過率は向上するが断熱効果が小さくなってしまう。通常、微粒子が光の波長程度の大きさになると干渉効果が入り、粒子が更に大きくなると、干渉による打消し効果が大きくなる。無限の大きさでは、打消しが完全になり散乱がなくなり完全な透明になる。例えば、透明なガラスを細かく粉砕すると乱反射が起こり白く不透明になることは良く知られている。よって、可視光線帯域の波長より微粒子の径が大きければ大きいほど干渉による打消し効果が大きくなり可視光線帯域を透明にすることができる。
本発明は、これらの考えにより、遮蔽させる遠赤外線と中空微粒子の粒子径との関係、干渉による打消し効果により可視光線透過率の向上させるための、中空微粒子と粘着剤の屈折率と厚みの関係ならびに該フィルム基板および貼付させるガラス基板との屈折率と厚みの関係、さらには、遠赤外線を遮蔽するために外径が大きい中空微粒子の内部空間を大気の平均自由行程68nmより小さくなるように略均一に仕切り熱伝導率を小さくさせたシリカ殻の中空微粒子を使用することを見い出したものであり、透明で断熱効果の高い窓用断熱フィルムを得ることができる。
特許文献1~3に開示されているナノ中空粒子は透明度を上げるためにナノ中空粒子の外径を可視光線の波長より小さくさせ、また、断熱性を向上させるためにナノ中空粒子の細孔を、中空内分子の平均自由行程より小さくすることで熱伝導率を小さくしている。しかし、十分な効果を得られているとはいえない。このように外径も内径も小さい中空微粒子を多層重ねて、熱伝導率を小さくさせようとすると機械的強度が低下するが、外径が大きく内部空間が小さく仕切られている中空微粒子は、1層でも多層重ねたものと同等の熱伝導率を示すことができ、機械的強度も強い。また、数層重ねて熱伝導率をさらに小さくさせても機械的強度はほとんど小さくなることはない。
窓ガラス用フィルムに用いられる粘着剤やコーティング剤と用いられる透明樹脂に前記特許文献のようなナノ中空粒子ではなく、内部空間が、68nm以下に略均一に仕切られているシリカ殻の中空微粒子を粘着剤やコーティング剤に用いられる透明樹脂に分散させることで遠赤外線(波長2.5μm~50μm)も遮蔽され、断熱効果が格段に向上する。
以下、本発明の窓用透明断熱フィルムの好適な実施形態について添付図面を参照して説明する。ただし、本発明の窓用透明断熱フィルムはこれらの実施形態になんら限定されるものではない。
図1に、本発明の一好適な実施の形態に係る窓用透明断熱フィルムの断面図を示す。窓用透明断熱フィルム10は、基材フィルム1と粘着剤2にシリカ殻の中空微粒子3を分散させた透明断熱粘着層4とを有したうえで、さらに基材フィルム1をはさんで透明断熱粘着層4の反対側にハードコート層5を有しており、各層はこの順に積層されている。基材フィルム1と窓ガラス面は、透明断熱粘着層4を介して密着させることができる。
図2に、本発明の他の好適な実施の形態に係る窓用透明断熱フィルムの断面図を示す。窓用透明断熱フィルム20は、基材フィルム11と透明樹脂12にシリカ殻の中空微粒子13を分散させた透明断熱樹脂層14とハードコート層15とを有したうえで、さらに基材フィルム11をはさんで透明断熱樹脂層14とハードコート層15の反対側に粘着層16を有しており、各層はこの順に積層されている。基材フィルム11と窓ガラス面は、粘着層16を介して密着させることができる。
図1を用いて、本発明の窓用透明断熱フィルムの熱の流れを説明する。本発明の窓用透明断熱フィルムの熱の流れは、以下のものであると考えられる。室内から外気に移動する熱は、放射と対流による熱があるが、今回は、遠赤外線放射熱の遮蔽を目的としたので放射熱の流れについて説明する。
まず、遠赤外線は、室内側から窓ガラスに向かって放射される。
基材フィルム1および粘着剤2は遠赤外線(波長2.5μm~50μm)を多く透過させるので基材フィルム1を透過した遠赤外線は、粘着剤2も透過してシリカ殻の中空微粒子3に到達する。
シリカ殻の中空微粒子3に到達した遠赤外線はシリカ殻の中空微粒子3の表面で散乱し各方向に放射される。
入射側の基材フィルム1方面に反射された遠赤外線は、一部が粘着剤2および基材フィルム1で吸収され、残りが透過して室内側に放射される。
シリカ殻の中空微粒子3を透過した遠赤外線はシリカ殻の中空微粒子3とシリカ殻の中空微粒子3内部の空気との屈折率の違いにより全反射が起こりフィルム方面に反射され、一部が粘着剤2および基材フィルム1で吸収され、残りが透過して室内側に放射される。
透過してシリカ殻の中空微粒子3内部に侵入した遠赤外線は、内部で散乱し同様に反射・吸収を繰り返す。
また、窓用透明断熱フィルム10内部で吸収された熱は、伝導で温度の低い外気側に流れるが、熱伝導率が小さいシリカ殻の中空微粒子3で遮断される。
そして、シリカ殻の中空微粒子3に吸収された熱は、再放射によりシリカ殻の中空微粒子3の内部に放射され同様の作用を行う。
以下、本発明の窓用透明断熱フィルムを構成する各構成要素について詳述する。
<シリカ殻の中空微粒子>
本発明の窓用透明断熱フィルムに用いられるシリカ殻の中空微粒子は、撥水性で、内部空間が、68nm以下に略均一に仕切られている。当該シリカ殻の中空微粒子の一般的な物性値は、かさ密度が0.1g /cm~ 0.15g /cm、熱伝導率が0.01W/m・K~0.06W/m・Kである。
従来のシリカ殻などの中空微粒子は、シリカ殻のかさ密度を小さくすることが極めて低い熱伝導率を得るために必要との知見から、ミクロ細孔を除いたシリカ殻のみの密度が非常に小さいシリカ殻の中空微粒子を樹脂に分散させて断熱フィルムを作成している。しかし、特許文献1の6μm程度といった、従来の分散層の厚さでは、熱伝導率をいくら小さくさせても大きな断熱効果を得ることは難しい。
中空微粒子の表面および界面で乱反射を起こして遠赤外線を反射させ、さらに熱伝導率の小さい中空微粒子の特性を生かした窓用透明断熱フィルムにおいては、シリカ殻の外径を大きくさせる必要がある。しかし、中空微粒子の熱伝導率を小さくさせるには、空間内部でガスの対流や分子運動による熱交換が起こらないようにその内径を大気の平均自由行程68nmより小さくさせる必要がある。通常、このように中空体は内径が小さければ外径も小さくなるので中空微粒子の表面および界面で乱反射を起こし、遠赤外線を反射させることは難しい。
そこで両方の効果を得るために、遠赤外線の波長より外径が大きいシリカ殻の中空微粒子を用い、その内部空間を大気の平均自由行程68nmより小さくなるように略均一に仕切られているものを選択した。ここで、上記「大気の平均自由行程68nm」とは、
「L=(√2nσ)-1
L:平均自由行程(m)、n:散乱源の数密度(m-3)、σ:散乱時の有効断面積(m)で粒子の速度がマクスウェル分布に従うと仮定される場合の式を用いて、大気圧が1013hpaのときの算出条件で求めた大気の平均自由行程であり、「内部空間が略均一に仕切られており」とは、「内部空間が、例えば、「蜂の巣」のように小さなセル状の空間に区切られている状態」を指し、「68nmより小さくなるように略均一に仕切られている」とは、「(透過型電子顕微鏡(FEI COMPANY製)で撮影した画像からランダムに30ヶ所選択して測定した前記「セル状の空間」の縦、横、高さが各68nm以下である」ことを指す。
本発明のシリカ殻の中空微粒子は、乱反射による断熱効果を得るために外径が比較的大きい微粒子を用いる。本発明のシリカ殻の中空微粒子の平均外径は、好ましくは3μm~55μm、より好ましくは5μm~45μmであり、5μm~35μmが最も好ましい。平均外径が3μm以上であれば、本発明の断熱効果を得ることができ、55μm以下であれば、視認性、透明性を高く維持することができる。
また、本発明のシリカ殻の中空微粒子の外径範囲は、一定範囲であることが好ましい。本発明のシリカ殻の中空微粒子の外径範囲は、好ましくは2μm~60μm、より好ましくは2.5μm~50μmであり、3μm~40μmが最も好ましい。本発明のシリカ殻の中空微粒子の外径範囲が2μm~60μmであれば、遠赤外線の波長を有効に遮断でき、さらに断熱層に分散させやすく、その厚みを薄くすることができる。なお、本発明において「シリカ殻の中空微粒子の外径範囲」とは、遠赤外線遮断に有効な球相当径(体積基準)の最小から最大を指す。
<フィルム基材>
本発明の窓用透明断熱フィルムに用いられる基材フィルムは、遠赤外線を透過させ、窓面への貼付作業に必要な強度を与えることができるものであれば特に限定されない。基材フィルムを構成する材料は特に限定されず、例えば、ポリエステル系フィルム、ポリカーボネート系フィルム、ポリアクリル系フィルム等であってよい。これらの中でも、汎用性があり、視認性、透明性に優れるという点からポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアリレート等のポリエステル系フィルムが好ましい。
基材フィルムの厚さは、窓用透明断熱フィルムが十分な強度を確保できる厚さであればよく、特に限定されないが、好ましくは10~200μm、より好ましくは20~150μmである。基材フィルムの厚さが10μm以上であれば窓用透明断熱フィルムが十分な強度を確保でき、200μm以下であればガラス等に貼付させても高い視認性、透明性を維持し、かつ窓ガラスに簡便に貼付することができる。
また、基材フィルムは単数又は複数の透明近赤外線遮蔽層を有するものであっても良い。
<断熱層>
本発明の窓用透明断熱フィルムに用いられる断熱層には、透明粘着層にシリカ殻の中空微粒子を分散させた透明断熱粘着層、あるいは透明樹脂層にシリカ殻の中空微粒子を分散させた透明断熱樹脂層があり、それらを窓ガラス用フィルムの片面、あるいは両面に形成させてもよい。なお、透明断熱樹脂層は透明断熱粘着層と窓ガラス用フィルムの間に形成させてもよく、透明断熱粘着層と反対側の面に形成させても良い。また、断熱層は一層でもよいが、必要があれば複層でもよい。
特許文献1の分散層のように厚さが6μm程度では、本発明で用いるシリカ殻の中空微粒子を分散できないので、本発明の断熱層は厚みが厚い。本発明の断熱層の厚さは、好ましくは10~200μm、より好ましくは20~100μmである。断熱層の厚さが10μm以上であれば、本発明の断熱効果を維持しつつガラス等との密着強度が確保され、200μm以下であれば高い視認性、透明性を維持することができる。
本発明の断熱層は、シリカ殻の中空微粒子を、断熱層の、シリカ殻の中空微粒子を除く固形分全量に対し0.07質量%以上含む。シリカ殻の中空微粒子を、断熱層の、シリカ殻の中空微粒子を除く固形分全量に対し0.07質量%以上含むことで本発明の断熱効果を得ることができる。また、シリカ殻の中空微粒子を、断熱層の、シリカ殻の中空微粒子を除く固形分全量に対し0.07質量%~1.7質量%含むことが好ましい。シリカ殻の中空微粒子の含有量が、断熱層の、シリカ殻の中空微粒子を除く固形分全量に対し1.7質量%以下であれば高い視認性、透明性を維持することができる。
<透明断熱粘着層および粘着剤>
本発明の窓用透明断熱フィルムに用いられる透明断熱粘着層を形成するために用いられる粘着剤は、遠赤外線を透過させ透明である限り、種類は特に限定されず、窓用透明断熱フィルムを窓面に接着可能なものであればよい。例えば、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコン系粘着剤など任意のものを用いることができるが、シリカ殻の中空微粒子の分散性を考慮すると、これらのうちアクリル系粘着剤が特に好適に用いられる。
粘着剤は、単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよく、また、本発明の目的が損なわれない範囲で、例えば、粘着付与剤、紫外線吸収剤、赤外線遮蔽剤、可塑剤、光重合性化合物、光開始剤、発泡剤、重合禁止剤、老化防止剤、充填剤、カップリング剤、帯電防止剤等のその他の成分を添加してもよい。なお、紫外線吸収剤、赤外線遮蔽剤等を、透明な樹脂に含有させて粘着剤の反対側の面または粘着剤とフィルム面の間に紫外線吸収剤層、赤外線遮蔽剤層等を形成させても良い。
前記の通り、透明断熱粘着層の厚さは、好ましくは10~200μm、より好ましくは20~100μmである。透明断熱粘着層の厚さが10μm以上であれば、本発明の断熱効果を維持しつつガラス等との密着強度が確保され、200μm以下であれば高い視認性、透明性を維持することができる。
前記の通り、透明断熱粘着層は、シリカ殻の中空微粒子を、透明断熱粘着層の、シリカ殻の中空微粒子を除く固形分全量に対し0.07質量%以上含む。シリカ殻の中空微粒子を、透明断熱粘着層の、シリカ殻の中空微粒子を除く固形分全量に対し0.07質量%以上含むことで本発明の断熱効果を得ることができる。また、シリカ殻の中空微粒子を、透明断熱粘着層の、シリカ殻の中空微粒子を除く固形分全量に対し0.07質量%~1.7質量%含むことが好ましい。シリカ殻の中空微粒子の含有量が、透明断熱粘着層の、シリカ殻の中空微粒子を除く固形分全量に対し1.7質量%以下であれば高い視認性、透明性を維持することができる。
<透明断熱樹脂層および透明樹脂>
本発明の窓用透明断熱フィルムに用いられる透明断熱樹脂層の透明樹脂としては、遠赤外線を透過させ透明である限り、種類は特に限定されず、基材フィルム面に接着可能なものであればよい。例えば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、シリコン系樹脂など任意のものを用いることができるが、シリカ殻の中空微粒子の分散性を考慮すると、これらのうちアクリル系樹脂が特に好適に用いられる。
透明樹脂は、単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよく、また、本発明の目的が損なわれない範囲で、例えば、紫外線吸収剤、赤外線遮蔽剤、可塑剤、光重合性化合物、光開始剤、発泡剤、重合禁止剤、老化防止剤、充填剤、カップリング剤、帯電防止剤等のその他の成分を添加してもよい。
前記の通り、透明断熱樹脂層の厚さは、好ましくは10~200μm、より好ましくは20~100μmである。透明断熱粘着層の厚さが10μm以上であれば、本発明の断熱効果を維持しつつガラス等との密着強度が確保され、200μm以下であれば高い視認性、透明性を維持することができる。
前記の通り、透明断熱樹脂層は、シリカ殻の中空微粒子を、透明断熱樹脂層の、シリカ殻の中空微粒子を除く固形分全量に対し0.07質量%以上含む。シリカ殻の中空微粒子を、透明断熱樹脂層の、シリカ殻の中空微粒子を除く固形分全量に対し0.07質量%以上含むことで本発明の断熱効果を得ることができる。また、シリカ殻の中空微粒子を、透明断熱樹脂層の、シリカ殻の中空微粒子を除く固形分全量に対し0.07質量%~1.7質量%含むことが好ましい。シリカ殻の中空微粒子の含有量が、透明断熱樹脂層の、シリカ殻の中空微粒子を除く固形分全量に対し1.7質量%以下であれば高い視認性、透明性を維持することができる。
(実施例1)
内部空間が68nmより小さい65nmに仕切られており、熱伝導率が0.02W/m・Kのテイエムファクトリー(株)製のシリカ殻の中空微粒子「SUFA」を篩にかけ得た、平均外径が32.8μm(外径範囲:球相当径(体積基準)3.0μm~51.2μm、レーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置(株)堀場製作所製LA-950V2で測定)のシリカ殻の中空微粒子を、綜研化学(株)製の粘着剤「SKダイン」の固形分に対し0.05質量%、0.1質量%、0.7質量%、1.3質量%、2.0質量%分散させたものを用意した。
25cm×25cmで厚さ50μmのPETフィルムに、用意した粘着剤を各々25μm積層させた。そして、25cm×25cmで厚さ3mmの板ガラスに、粘着剤を各々25μm積層させたPETフィルムを次のとおり接着させたものを6枚用意した。
(1)粘着剤にシリカ殻の中空微粒子を含有させないPETフィルムを貼付させた厚さ3mmの板ガラス
(2)粘着剤に平均外径32.8μmのシリカ殻の中空微粒子を0.05質量%含有させたPETフィルムを貼付させた厚さ3mmの板ガラス
(3)粘着剤に平均外径32.8μmのシリカ殻の中空微粒子を0.1質量%含有させたPETフィルムを貼付させた厚さ3mmの板ガラス
(4)粘着剤に平均外径32.8μmのシリカ殻の中空微粒子を0.7質量%含有させたPETフィルムを貼付させた厚さ3mmの板ガラス
(5)粘着剤に平均外径32.8μmのシリカ殻の中空微粒子を1.3質量%含有させたPETフィルムを貼付させた厚さ3mmの板ガラス
(6)粘着剤に平均外径32.8μmのシリカ殻の中空微粒子を2.0質量%含有させたPETフィルムを貼付させた厚さ3mmの板ガラス
次に、測定装置として、厚さ5mmの発泡スチロール製の板を用いて一面が開放された25×25×25cmの箱を6個作成した。箱の開口部を上面に向けて、その箱内部の下側中央部にコルクボードを置いてその上に陶器製の板を置き、その上に熱源として100V・150Wのヒータを置きその上に6×6cmのヒートシンクを置き、箱内温度を測定する熱電対のセンサー部分をアルミ箔で覆い箱内の中心部に設置した。
次に、上記で作成したPETフィルムを接着させた厚さ3mmの板ガラスを、厚さ5mmの発泡スチロール製の箱の開口部に、フィルム面が中側になるように配置して取り付けた。
次に、フィルム貼付させたガラス板を取り付けた発泡スチロール製の箱を、各々ガラス面を上に向けて配置し、18℃に設定された室内に置いた。そして、ヒータに電源を入れて箱内を加熱し、箱内温度が定常状態になったときの温度を測定した。このときの印加電力は32.1Wであった。
また、そのときのヘーズ値を日本電色工業(株)製 分光ヘーズメータ(SH7000)を用いてJIS K7136によりを求めた。その結果を表1に示す。
Figure 0007625258000001
ヒータにより加熱したときの箱内温度は、平均外径32.8μmのシリカ殻の中空微粒子を0.07質量%以上含有させた粘着剤を積層させたPETフィルムを貼付させた厚さ3mmの板ガラスは、シリカ殻の中空微粒子を含有させない粘着剤を積層させたPETフィルムを貼付させた板ガラスより箱内温度が、3.5℃~5.4℃高くなり、シリカ殻の中空微粒子を、粘着剤に対し0.07質量%以上含有させた本発明の粘着剤層は断熱効果を有することが分かる。なお、今回の実施例は、大気の平均自由行程68nmに近い65nmに仕切った形で本願発明の効果を確認しており、これより仕切りの距離が小さくなった場合には、前述(段落0032~0033に記載)の通り、ガスの対流や分子運動による熱交換が起こらず、断熱効果はさらに向上すると考えられる。
また、シリカ殻の中空微粒子の含有量が1.7質量%以下であればヘ-ズ値が小さく、高い視認性、透明性を維持することができることが分かる。従って、シリカ殻の中空微粒子の含有量としては、0.07質量%~1.7質量%が好ましい。
(実施例2)
内部空間が68nmより小さい65nmに仕切られており、熱伝導率が0.02W/m・Kのテイエムファクトリー(株)製のシリカ殻の中空微粒子「SUFA」を篩にかけ、微粒子の大きさを平均外径5.1μm、12.3μm、32.8μm、50.2μm、60.7μmに分類し粘着剤の固形分に対し各々0.1質量%分散させたものを用意した。
25cm×25cmで厚さ50μmのPETフィルムに、用意した粘着剤を各々25μm積層させた。そして、25cm×25cmで厚さ3mmの板ガラスに、粘着剤を各々25μm積層させたPETフィルムを次のとおり接着させたものを6枚用意した。
(7)粘着剤にシリカ殻の中空微粒子を含有させないPETフィルムを貼付させた厚さ3mmの板ガラス
(8)粘着剤に平均外径5.1μmのシリカ殻の中空微粒子を0.1質量%含有させたPETフィルムを貼付させた厚さ3mmの板ガラス
(9)粘着剤に平均外径12.3μmのシリカ殻の中空微粒子を0.1質量%含有させたPETフィルムを貼付させた厚さ3mmの板ガラス
(10)粘着剤に平均外径32.8μmのシリカ殻の中空微粒子を0.1質量%含有させたPETフィルムを貼付させた厚さ3mmの板ガラス
(11)粘着剤に平均外径50.2μmのシリカ殻の中空微粒子を0.1質量%含有させたPETフィルムを貼付させた厚さ3mmの板ガラス
(12)粘着剤に平均外径60.7μmのシリカ殻の中空微粒子を0.1質量%含有させたPETフィルムを貼付させた厚さ3mmの板ガラス
次に、測定装置として、厚さ5mmの発泡スチロール製の板を用いて一面が開放された25×25×25cmの箱を6個作成した。箱の開口部を上面に向けて、その箱内部の下側中央部にコルクボードを置いてその上に陶器製の板を置き、その上に熱源として100V・150Wのヒータを置きその上に6×6cmのヒートシンクを置き、箱内温度を測定する熱電対のセンサー部分をアルミ箔で覆い箱内の中心部に設置した。
次に、上記で作成したPETフィルムを接着させた厚さ3mmの板ガラスを、厚さ5mmの発泡スチロール製の箱の開口部に、フィルム面が中側になるように配置して取り付けた。
次に、フィルム貼付させたガラス板を取り付けた発泡スチロール製の箱を、各々ガラス面を上に向けて配置し、18℃に設定された室内に置いた。そして、ヒータに電源を入れて箱内を加熱し、箱内温度が定常状態になったときの温度を測定した。このときの印加電力は32.1Wであった。
また、そのときのヘーズ値を日本電色工業(株)製 分光ヘーズメータ(SH7000)を用いてJIS K7136によりを求めた。その結果を表2に示す。
Figure 0007625258000002
ヒータにより加熱したときの箱内の定常温度は、平均外径3μm以上のシリカ殻の中空微粒子を0.1質量%含有させた粘着剤を積層させたPETフィルムを貼付させた厚さ3mmの板ガラスは、シリカ殻の中空微粒子を含有させない粘着剤を積層させたPETフィルムを貼付させた板ガラスより箱内温度が、3.5℃~4.9℃高くなることが分かる。
また、粘着剤に含有させるシリカ殻の中空微粒子の平均外径が55μm以下であればヘ-ズ値が小さく、高い視認性、透明性を維持することができることが分かる。従って、シリカ殻の中空微粒子の平均外径としては、3μm~55μmが好ましく、5μm~45μmがより好ましく、5μm~35μmが最も好ましい。
以上のように本発明によれば、機械的強度にも優れ、十分な断熱効果を有する窓用透明断熱フィルムを提供できることが分かる。
1 基材フィルム
2 粘着剤
3 シリカ殻の中空微粒子
4 透明断熱粘着層
5 ハードコート層
10 窓用透明断熱フィルム
11 基材フィルム
12 透明樹脂
13 シリカ殻の中空微粒子
14 透明断熱樹脂層
15 ハードコート層
16 粘着層
20 窓用透明断熱フィルム

Claims (3)

  1. 窓用ガラス基材に接合用の透明断熱フィルムである窓用透明断熱フィルムであって、
    遠赤外線を透過させる基材フィルムの少なくとも片面に、内部空間が、68nm以下に略均一に仕切られているシリカ殻の中空微粒子が分散した断熱層であって、前記シリカ殻の中空微粒子が、前記断熱層の、前記シリカ殻の中空微粒子を除く固形分全量に対し0.07質量%以上分散した断熱層が形成され
    前記断熱層が遠赤外線を透過させる透明断熱粘着層であって、
    前記シリカ殻の中空微粒子の平均外径が3μm~55μmであり、かつ、前記透明断熱粘着層の、前記シリカ殻の中空微粒子を除く固形分全量に対し0.07質量%~1.7質量%分散していることを特徴とする窓用透明断熱フィルム。
  2. 窓用ガラス基材に接合用の透明断熱フィルムである窓用透明断熱フィルムであって、
    遠赤外線を透過させる基材フィルムの少なくとも片面に、内部空間が、68nm以下に略均一に仕切られているシリカ殻の中空微粒子が分散した断熱層であって、前記シリカ殻の中空微粒子が、前記断熱層の、前記シリカ殻の中空微粒子を除く固形分全量に対し0.07質量%以上分散した断熱層が形成され、
    前記断熱層が遠赤外線を透過させる透明断熱樹脂層であって、
    前記シリカ殻の中空微粒子の平均外径が3μm~55μmであり、かつ、前記透明断熱樹脂層の、前記シリカ殻の中空微粒子を除く固形分全量に対し0.07質量%~1.7質量%分散していることを特徴とする窓用透明断熱フィルム。
  3. 前記断熱層の厚みが10~200μmである請求項1または2に記載の窓用透明断熱フィルム。
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