簡単な概要
本発明者らは、GPR174と機能的に相互作用しかつ1つまたは複数のGPR174媒介性シグナル伝達経路を阻害する化学的化合物を同定し、さらに、Gsシグナル伝達経路を含むGPR174受容体シグナル伝達プロファイルを特徴決定した。本発明者らは、代表的なGPR174阻害性化合物が、実施例6、8、および9に記載されているように、ヒト末梢血単核細胞(PBMC)中の高度に抑制性の制御性T細胞または「T-Reg」(FoxP 3+Helios+)の画分を減少させることができることを実証した。本発明者らは、さらに、実施例6~11に記載されているように、GPR174阻害が、PBMCにおいて用量依存的様式でIL-2産生を刺激することを明らかにした。本発明者らは、実施例13および14に記載されているように、GPR174阻害が、免疫細胞関連プログラム死リガンド1(PD-L1)発現、細胞傷害性Tリンパ球関連抗原4(CTLA4)発現、IgおよびITIMドメインを有するT細胞免疫受容体(TIGIT)発現、ならびにアンフィレグリン(AREG)発現を低下させることも明らかにした。したがって、GPR174阻害性化合物は、哺乳動物対象において免疫応答を刺激するのに使用するための薬物として使用することができ、さらなる治療用物質に対する基礎を形成することができる。これらの発見に基づいて、本開示は、特に非悪性新生物または悪性新生物(すなわち、がん)を患っている対象において、GPR174受容体を阻害し、それによって免疫応答を刺激するためのインビボおよびインビトロ方法に関する。
本明細書にさらに記載されているように、本発明者らは、実施例15、18~23、27、および29に記載されているように、GPR174の阻害と、アデノシン2a受容体(A2aR)の阻害および/またはアデノシン2b受容体(A2bR)の阻害とを組み合わせると、ヒトPBMCにおいてTh1サイトカイン産生(例えば、IFN-γ、IL-2、TNF、およびGM-CSF)の相乗的誘導をもたらすことも実証した。
本明細書にさらに記載されているように、本発明者らは、実施例24および実施例25に記載されるように、マウス結腸がん腫瘍増殖および黒色腫腫瘍増殖が、野生型マウスと比較して、抗GITR抗体(すなわち、Treg減弱化物質)で処置されたGPR174欠損マウスにおいて低下したことも実証した。
本明細書にさらに記載されているように、本発明者らは、実施例26に記載されているように、がん細胞由来エキソソームがGPR174を刺激し、がん細胞由来エキソソームの存在下でのGPR174の阻害がTh1サイトカインレベルを増強し、それによって免疫系を刺激および/または増幅することを明らかにした。
要約すると、本明細書で実証されるように、GPR174は免疫系制限Gαs共役GPCRであり、リポソームおよび細胞膜上に露出されたPSはGPR174を刺激し、腫瘍微小環境における活性なGPR174媒介性の免疫抑制のモデルを支持する。PS/lysoPSおよびアデノシンの両方が存在する条件下では、T細胞機能の効果的な回復のために両方の軸の阻害が必要である。本明細書でさらに実証されるように、GPR174欠損は、マウスにおいて抗腫瘍免疫応答を増強する。
したがって、一局面では、本開示は、がんもしくはがん転移を患っている対象、またはがんもしくはがん転移を発症するリスクのある対象に、単剤として、または任意でATP-アデノシンA2aRまたはA2bR媒介性シグナル伝達の阻害物質(A2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニストおよび/もしくはCD73阻害物質および/もしくはCD38阻害物質および/もしくはCD39阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質、またはこれらの組み合わせなど)と組み合わせて、GPR174媒介性シグナル伝達の阻害物質の治療有効量を投与し、それにより、その必要のある哺乳動物対象において免疫応答を刺激および/または増幅することによって、(例えば、がんを処置するために)免疫応答を刺激および/または増幅するための方法および組成物を提供する。いくつかの態様では、方法は、がんを患っている対象にGPR174の阻害物質およびA2aRアンタゴニストを投与する工程を含む。いくつかの態様では、方法は、がんを患っている対象にGPR174の阻害物質およびA2bRアンタゴニストを投与する工程を含む。いくつかの態様では、方法は、がんを患っている対象にGPR174の阻害物質およびA2aR/A2bRアンタゴニストを投与する工程を含む。いくつかの態様では、方法は、がんを患っている対象にGPR174の阻害物質およびCD73阻害物質を投与する工程を含む。いくつかの態様では、方法は、がんを患っている対象にGPR174の阻害物質およびCD38阻害物質を投与する工程を含む。いくつかの態様では、方法は、がんを患っている対象にGPR174の阻害物質およびCD39阻害物質を投与する工程を含む。いくつかの態様では、方法は、がんを患っている対象にGPR174の阻害物質およびTreg減弱化物質を投与する工程を含む。いくつかの態様では、方法は、がんを患っている対象に、GPR174の阻害物質およびA2aRアンタゴニストと、任意でA2bRアンタゴニスト、CD73阻害物質、CD38阻害物質、CD39阻害物質、およびTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つまたは複数とを投与する工程を含む。いくつかの態様では、A2aRアンタゴニストは小分子である。いくつかの態様では、A2aRアンタゴニストは抗体である。いくつかの態様では、A2aRアンタゴニストは、ペプチドまたはヌクレオチド/核酸をベースとする分子である。いくつかの態様では、A2bRアンタゴニストは小分子である。いくつかの態様では、A2bRアンタゴニストは抗体である。いくつかの態様では、A2bRアンタゴニストは、ペプチドまたはヌクレオチド/核酸をベースとする分子である。いくつかの態様では、CD38阻害物質は小分子である。いくつかの態様では、CD38阻害物質は抗体である。いくつかの態様では、CD38アンタゴニストは、ペプチドまたはヌクレオチド/核酸をベースとする分子である。いくつかの態様では、CD39阻害物質は小分子である。いくつかの態様では、CD39阻害物質は抗体である。いくつかの態様では、CD39アンタゴニストは、ペプチドまたはヌクレオチド/核酸をベースとする分子である。いくつかの態様では、CD73阻害物質は小分子である。いくつかの態様では、CD73阻害物質は抗体である。いくつかの態様では、CD73アンタゴニストは、ペプチドまたはヌクレオチド/核酸をベースとする分子である。いくつかの態様では、Treg減弱化物質は小分子である。いくつかの態様では、Treg減弱化物質は抗体である。いくつかの態様では、Treg減弱化物質は、ペプチドまたはヌクレオチド/核酸をベースとする分子である。いくつかの態様では、GPR174阻害物質は小分子である。いくつかの態様では、GPR174阻害物質は抗体である。方法のいくつかの態様では、GPR174阻害物質、ならびにA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、およびTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つまたは複数は、同時に投与される(例えば、別々にもしくは一緒に共投与される)か、または、第2の(および任意で第3の)投与された阻害物質または減弱化物質の時点でも第1の投与された阻害物質の効果が依然として存在することを条件に任意の順序で連続的に投与される。
本明細書の実施例16および17にさらに記載されているように、本発明者らは、ホスファチジルセリン(PS)がGPR174媒介性Gsシグナル伝達のアゴニストであることも発見した。実施例17は、アポトーシス細胞がGPR174を発現する細胞中でGPR174 Gsシグナル伝達経路を刺激することを実証する実験結果を提供する。実施例16にさらに記載され、図47A~図47Fに示されているように、PS媒介性GPR174 Gsシグナル伝達は、異なる化学クラス(すなわち、グループI、II、およびIV)に属する代表的なGPR174阻害性化合物6、10、11、20、23、および30によって阻害される。このデータは、化合物6、10、11、20、23、および30がGPR174アンタゴニストとして作用しかつPSリポソーム媒介性cAMPシグナル伝達を阻害することを実証する。したがって、GPR174を介したPSリポソームシグナル伝達は、多様な化学構造を有する複数のGPR174阻害性小分子化合物によって阻害される。したがって、一態様では、本開示は、GPR174を発現する免疫細胞におけるGPR174 Gsシグナル伝達のPS媒介性活性化を阻害する方法であって、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせた、GPR174 Gsシグナル伝達の阻害物質と、前記免疫細胞を接触させる工程を含む、方法を提供する。一態様では、本開示は、がんを患っている対象においてT細胞媒介性免疫を刺激する方法であって、GPR174阻害物質を、単剤として、またはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせて、本明細書に記載のT細胞媒介性免疫を刺激するのに有効な量で前記対象に投与する工程を含む、方法を提供する。
別の態様では、本開示は、A2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/またはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つでの処置を現在受けているかまたは受けたことがある対象において抗腫瘍免疫応答を増大させる方法であって、対象において、増強された抗腫瘍免疫応答を刺激するためにGPR174阻害物質の有効量を投与する工程を含み、ただし、初期腫瘍形成中または転移の状況においてはCD73を活性のままに保つことが好ましい場合があるという事実のために、CD73阻害物質の使用がこのような状況においては好ましくは回避される、方法を提供する。
いくつかの態様では、その必要のある哺乳動物患者において免疫応答を刺激する方法であって、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質を単独でまたはATP-アデノシンA2aRもしくはATP-アデノシンA2bR媒介性シグナル伝達の阻害物質(A2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、および/もしくはCD73阻害物質および/もしくはCD38阻害物質および/もしくはCD39阻害物質など)および/もしくはTreg減弱化物質と組み合わせて哺乳動物患者に投与する工程を含む、方法が本明細書で提供される。いくつかの態様では、GPR174阻害物質は、3’,5’-環状アデノシン一リン酸(cAMP)依存性経路を刺激するヘテロ三量体Gタンパク質のGsαサブユニットを介したGPR174媒介性シグナル伝達を阻害する。cAMP依存性経路(Gsシグナル伝達またはGs経路とも呼ばれる)は、セカンドメッセンジャーcAMPの合成を伴い、次いで、cAMPがcAMP依存性プロテインキナーゼ(プロテインキナーゼAまたはPKA)を活性化する。
一態様では、本開示は、GPR174シグナル伝達の阻害物質と、アデノシンA2A受容体アンタゴニスト、アデノシンA2B受容体アンタゴニスト、CD73阻害物質および/またはCD38阻害物質および/またはCD39阻害物質のうちの少なくとも1つまたは複数との組み合わせならびに薬学的に許容される担体を含む、薬学的組成物を提供する。
一態様では、本開示は、GPR174シグナル伝達の阻害物質とTreg減弱化物質との組み合わせならびに薬学的に許容される担体を含む、薬学的組成物を提供する。
いくつかの態様では、GPR174阻害物質は、GPR174シグナル伝達のインバースアゴニストである小分子阻害物質である。
いくつかの態様では、小分子阻害物質は、GPR174シグナル伝達のアンタゴニストである。
いくつかの態様では、小分子阻害物質は、GPR174を発現する細胞において、GPR174シグナル伝達のホスファチジルセリン(PS)依存性またはリゾホスファチジルセリン(LysoPS)依存性またはペプデュシン依存性活性化を少なくとも25%阻害する。
いくつかの態様では、刺激された免疫応答は、T細胞媒介性免疫応答を含む。
いくつかの態様では、T細胞媒介性免疫応答は、T-Regの活性、分化、成長、および/または増殖の抑制を含む。いくつかの態様では、T細胞媒介性免疫応答は、Tエフェクターの活性、分化、成長および/または増殖の刺激を含む。いくつかの態様では、T細胞媒介性免疫応答は、Th1細胞の活性、分化、成長、および/または増殖の刺激を含む。いくつかの態様では、T細胞媒介性免疫応答は、Th17細胞の活性、分化、成長、および/または増殖の抑制を含む。一態様では、T細胞媒介性免疫応答は、T制御性細胞の増殖および活性化よりTエフェクター細胞の優先的な増殖および活性化を含み、T制御性細胞の頻度、存在量、および/または機能の相対的減少をもたらす。
いくつかの態様では、刺激された免疫応答は、免疫細胞関連もしくはがん細胞関連プログラム死リガンド1(PD-L1)発現または細胞傷害性Tリンパ球関連抗原4(CTLA4)発現またはIgおよびITIMドメインを有するT細胞免疫受容体(TIGIT)発現またはアンフィレグリン(AREG)発現の低下を含む。
いくつかの態様では、刺激された免疫応答はNK細胞媒介性免疫応答を含む。いくつかの態様では、T細胞またはNK細胞の少なくとも一部はGPR174を発現する。いくつかの態様では、NK細胞媒介性免疫応答は、NK細胞の機能、活性、分化、成長、および/または増殖の刺激を含む。
いくつかの態様では、刺激された免疫応答および/または増幅された免疫応答は、がん細胞由来エキソソームの存在下でのTh1サイトカイン産生の増加を含む。
いくつかの態様では、患者は、身体によって自己として認識されない新生物を患っているか、または保有している。いくつかの態様では、新生物は、非悪性腫瘍などの非悪性新生物である。いくつかの態様では、新生物は悪性腫瘍である。いくつかの態様では、新生物(悪性または非悪性腫瘍のいずれか)はT細胞浸潤物を含む。いくつかの態様では、腫瘍細胞は、単剤として、またはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせて、GPR174阻害性化合物によって刺激される免疫応答によって破壊される。
いくつかの態様では、患者はがん患者である。いくつかの態様では、哺乳動物患者はヒトである。いくつかの態様では、がんは固形腫瘍である。いくつかの態様では、がんは血液がんである。いくつかの態様では、がんは、本明細書に開示されているとおりである。いくつかの態様では、がん細胞の少なくとも一部がGPR174を発現する。いくつかの態様では、GPR174は、配列番号:1に対する90%または90%超の配列同一性を有する。
いくつかの態様では、T細胞の活性、分化、増殖、および/または成長は、GPR174小分子阻害物質と接触させていない末梢血単核細胞(PBMC)の対照集団と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174小分子阻害物質と接触させたPBMCの集団において刺激される。
いくつかの態様では、FoxP3+Helios+T細胞(制御性T細胞)の割合は、小分子GPR174阻害物質と接触させていないPBMCの対照集団と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174小分子阻害物質と接触させたPBMCの集団において少なくとも20%減少する。
いくつかの態様では、cAMPレベルは、GPR174小分子阻害物質と接触させていないGPR174を発現する対照細胞と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質と接触させたGPR174を発現する細胞において、少なくとも20%、少なくとも50%、または少なくとも75%減少する。
いくつかの態様では、プロテインキナーゼA(PKA)の活性は、GPR174小分子阻害物質と接触させていない対照細胞と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174の小分子阻害物質と接触させたGPR174を発現する細胞において少なくとも20%減少する。
いくつかの態様では、PKA活性は、GPR174小分子阻害物質と接触させていないGPR174を発現する対照細胞と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質と接触させたGPR174を発現する細胞において、少なくとも20%、少なくとも50%、または少なくとも75%減少する。
いくつかの態様では、IL-2、IFN-γ、TNF-α、IL-6、およびIL-10のうちの1つまたは複数の産生は、小分子阻害物質と接触させていない対照細胞と比較して、GPR174の小分子阻害物質と接触させた末梢血単核細胞(PBMC)において少なくとも20%増加する。
いくつかの態様では、IL-2、IFN-γ、TNF-α、およびGM-CSFのうちの1つまたは複数の産生は、GPR174の小分子阻害物質と接触させていない対照細胞と比較して、A2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/またはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174の小分子阻害物質と接触させた末梢血単核細胞(PBMC)において、少なくとも20%増加する。
いくつかの態様では、IL-17Aの産生は、小分子阻害物質と接触させていない対照細胞と比較して、小分子阻害物質と接触させたPBMCにおいて少なくとも20%減少する。
いくつかの態様では、1つまたは複数のサイトカインの産生は、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されていないPBMCの集団と比較して、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されたPBMCの集団において、少なくとも20%、少なくとも50%、または少なくとも80%減少する。いくつかの態様では、IL-17Aの産生は、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されていないPBMCの集団と比較して、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されたPBMCの集団において、少なくとも20%、少なくとも50%、または少なくとも80%減少する。
いくつかの態様では、1つまたは複数のサイトカインの産生は、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されていないPBMCの集団と比較して、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されたPBMCの集団において、少なくとも20%、少なくとも50%、または少なくとも80%増加する。いくつかの態様では、サイトカインは、IL-2、IFN-γ、TNF、IL-6、およびIL-10から選択される。
いくつかの態様では、1つまたは複数のサイトカインの産生は、GPR174の小分子阻害物質と接触させていない対照細胞と比較して、A2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/またはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174の小分子阻害物質に曝露されたPBMCの集団において、少なくとも20%、少なくとも50%、または少なくとも80%増加する。いくつかの態様では、サイトカインは、IL-2、IFN-γ、TNF、およびGM-CSFから選択されるTヘルパー1型細胞(Th1)サイトカインである。
いくつかの態様では、1つまたは複数のサイトカインの産生は、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されていないPBMCの集団と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されたPBMCの集団において、少なくとも20%、少なくとも50%、少なくとも100%、少なくとも500%、または少なくとも1000%増加する。いくつかの態様では、サイトカインは、IL-2、IFN-γ、TN、FおよびGM-CSFから選択される。いくつかの態様では、IL-2、IFN-γ、TNF、またはGM-CSFのうちの1つまたは複数の産生は、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されていないPBMCの集団と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されたPBMCの集団において、少なくとも20%、少なくとも50%、少なくとも100%、少なくとも500%、または少なくとも1000%増加する。
いくつかの態様では、IL-2の産生は、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されていないPBMCの集団と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されたPBMCの集団において、少なくとも100%、少なくとも500%、または少なくとも1000%増加する。いくつかの態様では、IFN-γの産生は、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されていないPBMCの集団と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されたPBMCの集団において、少なくとも50%、少なくとも100%、または少なくとも500%増加する。いくつかの態様では、TNF-αの産生は、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されていないPBMCの集団と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されたPBMCの集団において、少なくとも50%、少なくとも100%、または少なくとも500%増加する。
いくつかの態様では、GM-CSFの産生は、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されていないPBMCの集団と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されたPBMCの集団において、少なくとも50%、少なくとも100%、または少なくとも500%増加する。
いくつかの態様では、1つまたは複数のサイトカインの産生は調節されず、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されていないPBMCの集団と比較して、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されたPBMCの集団において、20%を超えて増加も減少もしない。いくつかの態様では、1つまたは複数のサイトカインは、IL-4、IL-5、IL-9、IL-13、IL-17F、IL-21、およびIL-22からなる群より選択される。
いくつかの態様では、1つまたは複数のサイトカインの産生は、小分子阻害物質と接触させていないGPR174を発現する対照細胞と比較して、小分子阻害物質と接触させたGPR174を発現する細胞において、少なくとも20%、少なくとも50%、または少なくとも80%減少する。いくつかの態様では、IL-17Aの産生は、小分子阻害物質と接触させていないGPR174を発現する対照細胞と比較して、小分子阻害物質と接触させたGPR174を発現する細胞において、少なくとも20%、少なくとも50%、または少なくとも80%減少する。
いくつかの態様では、1つまたは複数のサイトカインの産生は、GPR174の小分子阻害物質と接触させていないGPR174を発現する対照細胞と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質と接触させたGPR174を発現する細胞において、少なくとも20%、少なくとも50%、少なくとも100%、少なくとも500%、または少なくとも1000%増加する。いくつかの態様では、IL-2、IFN-γ、TNF、またはGM-CSFのうちの1つまたは複数の産生は、GPR174の小分子阻害物質と接触させていないGPR174を発現する対照細胞と比較して、GPR174の小分子阻害物質と接触させたGPR174を発現する細胞において、少なくとも20%、少なくとも50%、少なくとも100%、少なくとも500%、または少なくとも1000%増加する。いくつかの態様では、IL-2の産生は、GPR174の小分子阻害物質と接触させていないGPR174を発現する対照細胞と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質と接触させたGPR174を発現する細胞において、少なくとも100%、少なくとも500%、または少なくとも1000%増加する。いくつかの態様では、IFN-γの産生は、GPR174の小分子阻害物質と接触させていないGPR174を発現する対照細胞と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質と接触させたGPR174を発現する細胞において、少なくとも50%、少なくとも100%、または少なくとも500%増加する。いくつかの態様では、TNF-αの産生は、GPR174の小分子阻害物質と接触させていないGPR174を発現する対照細胞と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質と接触させたGPR174を発現する細胞において、少なくとも50%、少なくとも100%、または少なくとも500%増加する。
いくつかの態様では、IL-4、IL-5、IL-9、IL-13、IL-17F、IL-21、およびIL-22のうちの1つまたは複数の産生は調節されず、小分子阻害物質と接触させていないGPR174を発現する対照細胞と比較して、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質と接触させたGPR174を発現する細胞においては、20%を超えて増加も減少もしない。いくつかの態様では、患者は、浸潤性制御性T細胞を含んでもよいかまたは含まなくてもよい1つまたは複数の腫瘍を有する。
いくつかの態様では、GPR174を発現する細胞中のcAMPのレベルを阻害する方法であって、細胞を、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質と接触させる工程を含む、方法が本明細書で提供される。
いくつかの態様では、cAMPレベルは、GPR174の小分子阻害物質と接触させていないGPR174を発現する対照細胞と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質と接触させたGPR174を発現する細胞において、少なくとも20%、少なくとも50%、または少なくとも75%減少する。
いくつかの態様では、接触させる工程はインビボである。いくつかの態様では、接触させる工程はインビトロである。いくつかの態様では、接触させる工程はエクスビボである。
いくつかの態様では、細胞は免疫細胞である。いくつかの態様では、細胞はT細胞またはNK細胞である。いくつかの態様では、NK細胞またはT細胞の活性、分化、成長、および/または増殖が刺激される。いくつかの態様では、細胞は哺乳動物細胞である。いくつかの態様では、細胞はヒト細胞である。いくつかの態様では、細胞は、胸腺細胞、リンパ節細胞、脾臓細胞、骨髄細胞、またはPMBC細胞である。
いくつかの態様では、GPR174は、配列番号:1に対する91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%などの、90%または90%超の配列同一性を有する。いくつかの態様では、GPR174は、配列番号:1として示される配列を有する。
いくつかの態様では、PBMC中の1つまたは複数のサイトカインのレベルを調節する方法であって、PBMCを、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質と接触させる工程を含む、方法が本明細書で提供される。
いくつかの態様では、接触させる工程はインビボである。いくつかの態様では、接触させる工程はインビトロである。いくつかの態様では、接触させる工程はエクスビボである。
いくつかの態様では、PBMCは免疫細胞を含む。いくつかの態様では、免疫細胞はT細胞またはNK細胞を含む。いくつかの態様では、NK細胞またはT細胞の活性、分化、成長、および/または増殖が刺激される。いくつかの態様では、PBMCは哺乳動物細胞を含む。いくつかの態様では、PBMCはヒト細胞を含む。
いくつかの態様では、GPR174は、配列番号:1に対する90%または90%超の配列同一性を有する。
いくつかの態様では、サイトカインは、IL-2、IFN-γ、TNF、GM-CSF、IL-6、IL-17A、IL-10、IL-4、IL-5、IL-9、IL-12、IL-13、IL-17F、IL-21、およびIL-22から選択される。いくつかの態様では、1つまたは複数のサイトカインのレベルが増加する。いくつかの態様では、IL-2、IFN-γ、TNF、およびGM-CSFからなる群より選択されるサイトカインのうちの1つまたは複数のレベルが増加する。いくつかの態様では、1つまたは複数のサイトカインのレベルが減少する。いくつかの態様では、1つまたは複数のサイトカインのレベルは調節されない。
いくつかの態様では、1つまたは複数のサイトカインのレベルは、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されていないPBMCの集団と比較して、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されたPBMCの集団において、少なくとも20%、少なくとも50%、または少なくとも80%減少する。いくつかの態様では、IL-17Aのレベルは、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されていないPBMCの集団と比較して、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されたPBMCの集団において、少なくとも20%、少なくとも50%、または少なくとも80%減少する。
いくつかの態様では、1つまたは複数のサイトカインのレベルは、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されていないPBMCの集団と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されたPBMCの集団において、少なくとも20%、少なくとも50%、または少なくとも80%増加する。いくつかの態様では、サイトカインは、IL-2、IFN-γ、TNF、およびGM-CSFから選択される。
いくつかの態様では、1つまたは複数のサイトカインのレベルは、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されていないPBMCの集団と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されたPBMCの集団において、少なくとも20%、少なくとも50%、少なくとも100%、少なくとも500%、または少なくとも1000%増加する。いくつかの態様では、サイトカインは、IL-2、IFN-γ、TNF、およびGM-CSFから選択される。いくつかの態様では、IL-2、IFN-γ、TNF-α、またはGM-CSFのうちの1つまたは複数のレベルは、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されていないPBMCの集団と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されたPBMCの集団において、少なくとも20%、少なくとも50%、少なくとも100%、少なくとも500%、または少なくとも1000%増加する。
いくつかの態様では、IL-2のレベルは、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されていないPBMCの集団と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されたPBMCの集団において、少なくとも100%、少なくとも500%、または少なくとも1000%増加する。いくつかの態様では、IFN-γのレベルは、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されていないPBMCの集団と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されたPBMCの集団において、少なくとも50%、少なくとも100%、または少なくとも500%増加する。いくつかの態様では、TNF-αのレベルは、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されていないPBMCの集団と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されたPBMCの集団において、少なくとも50%、少なくとも100%、または少なくとも500%増加する。
いくつかの態様では、1つまたは複数のサイトカインのレベルは調節されず、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されていないPBMCの集団と比較して、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されたPBMCの集団において、20%を超えて増加も減少もしない。いくつかの態様では、1つまたは複数のサイトカインは、IL-4、IL-5、IL-9、IL-13、IL-17F、IL-21、およびIL-22からなる群より選択される。
いくつかの態様では、1つまたは複数のサイトカインのレベルは、小分子阻害物質と接触させていないGPR174を発現する対照細胞と比較して、小分子阻害物質と接触させたGPR174を発現する細胞において、少なくとも20%、少なくとも50%、または少なくとも80%減少する。いくつかの態様では、IL-17Aのレベルは、小分子阻害物質と接触させていないGPR174を発現する対照細胞と比較して、小分子阻害物質と接触させたGPR174を発現する細胞において、少なくとも20%、少なくとも50%、または少なくとも80%減少する。
いくつかの態様では、1つまたは複数のサイトカインのレベルは、GPR174の小分子阻害物質と接触させていないGPR174を発現する対照細胞と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174の小分子阻害物質と接触させたGPR174を発現する細胞において、少なくとも20%、少なくとも50%、少なくとも100%、少なくとも500%、または少なくとも1000%増加する。いくつかの態様では、IL-2、IFN-γ、TNF、またはGM-CSFのうちの1つまたは複数のレベルは、GPR174の小分子阻害物質と接触させていないGPR174を発現する対照細胞と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174の小分子阻害物質と接触させたGPR174を発現する細胞において、少なくとも20%、少なくとも50%、少なくとも100%、少なくとも500%、または少なくとも1000%増加する。
いくつかの態様では、IL-2のレベルは、GPR174の小分子阻害物質と接触させていないGPR174を発現する対照細胞と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質と接触させたGPR174を発現する細胞において、少なくとも100%、少なくとも500%、または少なくとも1000%増加する。
いくつかの態様では、IFN-γのレベルは、GPR174の小分子阻害物質と接触させていないGPR174を発現する対照細胞と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質と接触させたGPR174を発現する細胞において、少なくとも50%、少なくとも100%、または少なくとも500%増加する。
いくつかの態様では、TNF(「TNF-α」とも称される)のレベルは、GPR174の小分子阻害物質と接触させていないGPR174を発現する対照細胞と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質と接触させたGPR174を発現する細胞において、少なくとも50%、少なくとも100%、または少なくとも500%増加する。
いくつかの態様では、IL-4、IL-5、IL-9、IL-13、IL-17F、IL-21、およびIL-22のうちの1つまたは複数のレベルは調節されず、小分子阻害物質と接触させていないGPR174を発現する対照細胞と比較して、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質と接触させたGPR174を発現する細胞においては、20%を超えて増加も減少もしない。
いくつかの態様では、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質と薬学的に許容される賦形剤とを含む薬学的組成物が本明細書で提供される。
いくつかの態様では、A2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、および/またはCD73阻害物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質と、薬学的に許容される賦形剤とを含む薬学的組成物が本明細書で提供される。
いくつかの態様では、A2aRアンタゴニストと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質と、薬学的に許容される賦形剤とを含む薬学的組成物が本明細書で提供される。
いくつかの態様では、A2bRアンタゴニストと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質と、薬学的に許容される賦形剤とを含む薬学的組成物が本明細書で提供される。
いくつかの態様では、A2aRアンタゴニストおよびA2bRアンタゴニストと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質と、薬学的に許容される賦形剤とを含む薬学的組成物が本明細書で提供される。
いくつかの態様では、Treg減弱化物質と組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質と、薬学的に許容される賦形剤とを含む薬学的組成物が本明細書で提供される。
いくつかの態様では、GPR174の小分子阻害物質と、(i)A2aRアンタゴニストおよび/またはA2bRアンタゴニストのうちの少なくとも1つと、(ii)CD73阻害物質および/またはCD38阻害物質および/またはCD39阻害物質のうちの少なくとも1つとを含む薬学的組成物が本明細書で提供される。いくつかの態様では、薬学的組成物は、Treg減弱化物質をさらに含む。
いくつかの態様では、GPR174の小分子阻害物質は、10個またはそれ以上のC原子を含むアルキル鎖を含まない。いくつかの態様では、GPR174の小分子阻害物質は、ペプデュシンでも、LysoPSでも、PSでも、米国特許出願公開第2015/0361119号中に開示されている化合物でもない。いくつかの態様では、小分子阻害物質は、約50Da~約2500Daの分子量を有する。いくつかの態様では、小分子阻害物質は、約50~800Da、例えば約100Da~約800Daの分子量を有する。
いくつかの態様では、小分子阻害物質は、阻害物質の非存在下での組換えGPR174ポリペプチドの細胞分布と比較して、核局在化シグナルを含むように改変された組換えGPR174ポリペプチドの細胞分布を変化させる。いくつかの態様では、小分子阻害物質は、化合物1~59のいずれか1つと比較して、GPR174に競合的に結合する。いくつかの態様では、小分子阻害物質は、細胞再分布アッセイ(CRA)によって測定される場合、15μM未満のGPR174に対するEC50を有する。CRAは、本明細書において「スクリーニング方法」の下で詳細に説明されている。いくつかの態様では、小分子阻害物質は、化合物1~59のいずれか1つと比較して、GPR174に競合的に結合し、GPR174を発現する細胞を化合物および小分子阻害物質と同時に接触させた場合にGPR174単独に対する化合物の結合親和性と比較してGPR174に対する化合物の見かけの結合親和性の変化をもたらす。いくつかの態様では、小分子阻害物質は、前記参照化合物の存在下で試験された場合に、参照化合物単独の阻害活性と比較して、GPR174媒介性シグナル伝達アッセイにおける参照化合物1~59のいずれか1つの阻害活性に差を引き起こす。いくつかの態様では、小分子阻害物質は、化合物1~59のいずれか1つと比較して、GPR174にアロステリックに結合する。いくつかの態様では、小分子阻害物質は、本明細書に開示されるGPCRの参照パネル中の1つまたは複数のGPCRと比較して、GPR174に特異的である。いくつかの態様では、小分子阻害物質は、P2Y10と比較してGPR174に特異的である。いくつかの態様では、小分子阻害物質は、GPR34と比較してGPR174に特異的である。いくつかの態様では、小分子阻害物質はGsシグナル伝達経路を阻害する。
いくつかの態様では、T細胞の活性、分化、増殖、および/または成長は、GPR174の小分子阻害物質と接触させていない末梢血単核細胞(PBMC)の対照集団と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174の小分子阻害物質と接触させたPBMCの集団において刺激される。
いくつかの態様では、制御性T細胞の亜集団は、GPR174の小分子阻害物質と接触させていないPBMCの対照集団と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質と接触させたPBMCの集団において減少する。
いくつかの態様では、FoxP3+Helios+T細胞(制御性T細胞)の割合は、GPR174の小分子阻害物質と接触させていないPBMCの対照集団と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174の小分子阻害物質と接触させたPBMCの集団において少なくとも20%減少する。
いくつかの態様では、cAMPのレベルは、GPR174の小分子阻害物質と接触させていないGPR174を発現する対照細胞と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質と接触させたGPR174を発現する細胞において、少なくとも20%減少する。
いくつかの態様では、cAMPレベルは、GPR174の小分子阻害物質と接触させていないGPR174を発現する対照細胞と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質と接触させたGPR174を発現する細胞において、少なくとも20%、少なくとも50%、または少なくとも75%減少する。
いくつかの態様では、PKAの活性は、GPR174の小分子阻害物質と接触させていない対照細胞と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174の小分子阻害物質と接触させたGPR174を発現する細胞において少なくとも20%減少する。
いくつかの態様では、PKA活性は、GPR174の小分子阻害物質と接触させていないGPR174を発現する対照細胞と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174の小分子阻害物質と接触させたGPR174を発現する細胞において、少なくとも20%、少なくとも50%、または少なくとも75%減少する。
いくつかの態様では、1つまたは複数のサイトカインのレベルは、GPR174の小分子阻害物質と接触させていない対照細胞と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質と接触させたPBMCにおいて調節される。
いくつかの態様では、IL-2、IFN-γ、TNF、およびGM-CSFのうちの1つまたは複数のレベルは、GPR174の小分子阻害物質と接触させていない対照細胞と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質と接触させたPBMCにおいて少なくとも20%増加する。
いくつかの態様では、IL-17Aのレベルは、小分子阻害物質と接触させていない対照細胞と比較して、小分子阻害物質と接触させたPBMCにおいて少なくとも20%減少する。
いくつかの態様では、1つまたは複数のサイトカインのレベルは、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されていないPBMCの集団と比較して、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されたPBMCの集団において、少なくとも20%、少なくとも50%、または少なくとも80%減少する。いくつかの態様では、IL-17Aのレベルは、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されていないPBMCの集団と比較して、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されたPBMCの集団において、少なくとも20%、少なくとも50%、または少なくとも80%減少する。
いくつかの態様では、1つまたは複数のサイトカインのレベルは、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されていないPBMCの集団と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されたPBMCの集団において、少なくとも20%、少なくとも50%、または少なくとも80%増加する。いくつかの態様では、サイトカインは、IL-2、IFN-γ、TNF、およびGM-CSFから選択される。
いくつかの態様では、1つまたは複数のサイトカインのレベルは、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されていないPBMCの集団と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されたPBMCの集団において、少なくとも20%、少なくとも50%、少なくとも100%、少なくとも500%、または少なくとも1000%増加する。いくつかの態様では、サイトカインは、IL-2、IFN-γ、TNFおよびGM-CSFから選択される。いくつかの態様では、IL-2、IFN-γ、TNF、またはGM-CSFのうちの1つまたは複数のレベルは、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されていないPBMCの集団と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されたPBMCの集団において、少なくとも20%、少なくとも50%、少なくとも100%、少なくとも500%、または少なくとも1000%増加する。
いくつかの態様では、IL-2のレベルは、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されていないPBMCの集団と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されたPBMCの集団において、少なくとも100%、少なくとも500%、または少なくとも1000%増加する。いくつかの態様では、IFN-γのレベルは、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されていないPBMCの集団と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されたPBMCの集団において、少なくとも50%、少なくとも100%、または少なくとも500%増加する。いくつかの態様では、TNF-αのレベルは、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されていないPBMCの集団と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されたPBMCの集団において、少なくとも50%、少なくとも100%、または少なくとも500%増加する。
いくつかの態様では、1つまたは複数のサイトカインのレベルは調節されず、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されていないPBMCの集団と比較して、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されたPBMCの集団において、20%を超えて増加も減少もしない。いくつかの態様では、1つまたは複数のサイトカインは、IL-4、IL-5、IL-9、IL-13、IL-17F、IL-21、およびIL-22からなる群より選択される。
いくつかの態様では、1つまたは複数のサイトカインのレベルは、小分子阻害物質と接触させていないGPR174を発現する対照細胞と比較して、小分子阻害物質と接触させた免疫細胞において、少なくとも20%、少なくとも50%、または少なくとも80%減少する。いくつかの態様では、IL-17Aのレベルは、小分子阻害物質と接触させていない対照細胞と比較して、小分子阻害物質と接触させた免疫細胞において、少なくとも20%、少なくとも50%、または少なくとも80%減少する。
いくつかの態様では、1つまたは複数のサイトカインのレベルは、GPR174の小分子阻害物質と接触させていない対照細胞と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質と接触させた免疫細胞において、少なくとも20%、少なくとも50%、少なくとも100%、少なくとも500%、または少なくとも1000%増加する。いくつかの態様では、IL-2、IFN-γ、TNF、またはGM-CSFのうちの1つまたは複数のレベルは、GPR174の小分子阻害物質と接触させていない対照細胞と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174の小分子阻害物質と接触させた免疫細胞において、少なくとも20%、少なくとも50%、少なくとも100%、少なくとも500%、または少なくとも1000%増加する。
いくつかの態様では、IL-2のレベルは、GPR174の小分子阻害物質と接触させていない対照細胞と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質と接触させた免疫細胞において、少なくとも100%、少なくとも500%、または少なくとも1000%増加する。いくつかの態様では、IFN-γのレベルは、GPR174の小分子阻害物質と接触させていない対照細胞と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質と接触させた免疫細胞において、少なくとも50%、少なくとも100%、または少なくとも500%増加する。いくつかの態様では、TNF-αのレベルは、GPR174の小分子阻害物質と接触させていない対照細胞と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質と接触させた免疫細胞において、少なくとも50%、少なくとも100%、または少なくとも500%増加する。
いくつかの態様では、IL-4、IL-5、IL-9、IL-13、IL-17F、IL-21、およびIL-22のうちの1つまたは複数のレベルは調節されず、小分子阻害物質と接触させていない対照細胞と比較して、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質と接触させた免疫細胞においては、20%を超えて増加も減少もしない。
いくつかの態様では、小分子阻害物質は、小分子阻害物質と接触させていない対照細胞と比較して、GPR174を発現する細胞におけるGPR174のリガンド誘導性受容体内部移行を低下させる。
いくつかの態様では、受容体内部移行は、小分子阻害物質と接触させていないGPR174を発現する対照細胞と比較して、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質と接触させたGPR174を発現する細胞において、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも50%、または少なくとも80%低下する。いくつかの態様では、受容体内部移行は、小分子阻害物質と接触させていないGPR174を発現する対照細胞と比較して、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質と接触させたGPR174を発現する細胞において、1~99%低下する。いくつかの態様では、受容体内部移行は、小分子阻害物質と接触させていないGPR174を発現する対照細胞と比較して、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質と接触させたGPR174を発現する細胞において、1~20%、20~40%、40~60%、60~80%、または80~99%低下する。
いくつかの態様では、β-アレスチン動員は、小分子阻害物質と接触させていないGPR174を発現する対照細胞と比較して、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質と接触させたGPR174を発現する細胞において、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも50%、または少なくとも80%低下する。いくつかの態様では、β-アレスチン動員は、小分子阻害物質と接触させていないGPR174を発現する対照細胞と比較して、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質と接触させたGPR174を発現する細胞において、1~99%低下する。いくつかの態様では、β-アレスチン動員は、小分子阻害物質と接触させていないGPR174を発現する対照細胞と比較して、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質と接触させたGPR174を発現する細胞において、1~20%、20~40%、40~60%、60~80%、または80~99%低下する。
いくつかの態様では、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174の小分子阻害物質と、GPR174を発現する細胞とを含む組成物が本明細書で提供される。
いくつかの態様では、細胞は哺乳動物細胞である。いくつかの態様では、細胞はヒト細胞である。いくつかの態様では、細胞は免疫細胞である。いくつかの態様では、細胞はT細胞である。いくつかの態様では、T細胞はナイーブT細胞である。いくつかの態様では、T細胞は制御性T細胞である。いくつかの態様では、T細胞はエフェクターT細胞である。いくつかの態様では、細胞は、胸腺細胞、リンパ節細胞、脾臓細胞、骨髄細胞、またはPBMC細胞である。いくつかの態様では、cAMPのレベルは、GPR174の小分子阻害物質と接触させていないGPR174を発現する対照細胞と比較して、組成物中で少なくとも20%減少する。いくつかの態様では、PKAの活性は、GPR174の小分子阻害物質と接触させていないGPR174を発現する対照細胞と比較して、組成物中で少なくとも20%減少する。いくつかの態様では、1つまたは複数のサイトカインのレベルは、GPR174の小分子阻害物質と接触させていないGPR174を発現する対照細胞と比較して、組成物中で調節される。
いくつかの態様では、cAMPレベルは、GPR174の小分子阻害物質と接触させていないGPR174を発現する対照細胞と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質と接触させたGPR174を発現する細胞において、少なくとも20%、少なくとも50%、または少なくとも75%減少する。
いくつかの態様では、PKA活性は、GPR174の小分子阻害物質と接触させていないGPR174を発現する対照細胞と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質と接触させたGPR174を発現する細胞において、少なくとも20%、少なくとも50%、または少なくとも75%減少する。
いくつかの態様では、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質と、細胞の集団の少なくとも一部がGPR174を発現しかつGPR174を発現する細胞の集団の少なくとも一部がT細胞を含む、細胞の集団とを含む、組成物が本明細書で提供される。
いくつかの態様では、細胞の集団はがん細胞を含む。いくつかの態様では、T細胞の集団は制御性T細胞を含む。いくつかの態様では、T細胞の集団はエフェクターT細胞を含む。
別の局面では、本開示は、細胞におけるGPR174媒介性シグナル伝達経路(例えば、Gsシグナル伝達経路)を阻害する方法を特徴とする。この方法は、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174と機能的に相互作用すると予め判定された単離された化合物と細胞を接触させる工程を含み、細胞は、GPR174媒介性シグナル伝達経路を含み、GPR174(例えば、GPR174ポリペプチド)を発現し、単離された化合物は、GPR174がGPR174媒介性シグナル伝達経路を調節する能力を阻害し、それによって細胞中のGPR174媒介性シグナル伝達経路を阻害する。特定の態様では、化合物は、配列番号:1として示される配列を有するヒトGPR174と、または配列番号:1に対する少なくとも90%の同一性を有するGPR174の天然に存在するバリアントと機能的に相互作用することができる。特定の態様では、単離された化合物は、化合物の非存在下での組換えGPR174ポリペプチドの細胞分布と比較して、細胞分布を変化させるように改変された組換えGPR174ポリペプチド(例えば、配列番号:1の配列を有するヒトGPR174)の細胞分布を変化させることができる。いくつかの態様では、細胞は、がんなどの疾患を患っている対象においてインビボで接触させられる。
関連する局面では、本開示は、(i)ヒトGPR174と機能的に相互作用すること、およびGPR174を発現する細胞中のGPR174媒介性シグナル伝達経路を阻害すると予め判定された単離された化合物を提供し、(ii)GPR174を発現する細胞を、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせた前記単離された化合物と接触させ、それにより、細胞におけるGPR174媒介性シグナル伝達経路を阻害することによって、細胞におけるGPR174媒介性シグナル伝達経路を阻害する方法を特徴とする。いくつかの態様では、細胞は、配列番号:1として示されている配列を有するヒトGPR174、または配列番号:1に対する少なくとも90%の同一性(例えば、配列番号:1に対する少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性)を有するGPR174の天然に存在するバリアントを発現し、GPR174を発現する細胞中のGPR174媒介性シグナル伝達経路を阻害する。いくつかの態様では、方法は、ヒトGPR174を発現する細胞を、配列番号:1として示される配列を有するヒトGPR174とまたは配列番号:1に対する少なくとも90%(少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%など)の同一性を有するGPR174の天然に存在するバリアントと機能的に相互作用すること、およびGPR174を発現する細胞中のGPR174媒介性シグナル伝達経路を阻害すると予め判定された単離された化合物と接触させる工程を含む。いくつかの態様では、工程(i)は、工程(ii)によって細胞を接触させる前に、前記化合物のGPR174との機能的相互作用を測定するための少なくとも1つのアッセイを実施することを含む。
いずれの局面でも、化合物は、任意で、以下に提供される化合物1~59のいずれか1つと同一のGPR174の領域を競合的に結合する。
別の局面では、本開示は、細胞中のGPR174媒介性シグナル伝達経路を阻害するために小分子化学的化合物を使用する方法であって、
(a)小分子化学的化合物を提供する工程であって、小分子化学的化合物が、GPR174と機能的に相互作用し、かつ、GPR174を発現する細胞中のGPR174媒介性Gsシグナル伝達経路を阻害し、化合物が、以下の基準:
(i)化合物が、式I、II、III、IV、V、およびVI(または(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(Va)、もしくは(VI))からなる群より選択される構造を有する;または
(ii)化合物が、参照化合物1~59(表1に記載されている)のいずれか1つのGPR174への結合親和性を変化させる;または
(iii)化合物が、参照化合物の存在下で試験された場合に、参照化合物単独の阻害活性と比較して、GPR174媒介性シグナル伝達経路アッセイにおいて参照化合物1~59(表1に記載されている)のいずれか1つの阻害活性に差を生じさせる:
のうちの少なくとも1つによって特徴決定される、工程;ならびに
(b)GPR174媒介性Gsシグナル伝達経路を含むGPR174を発現する細胞を、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせた工程(a)に記載の化合物と接触させ、それにより、細胞におけるGPR174媒介性シグナル伝達経路を阻害する工程
を含む、方法を特徴とする。
別の局面では、本開示は、細胞中のGPR174媒介性シグナル伝達経路を阻害するために小分子化学的化合物を使用する方法であって、
(a)小分子化学的化合物を提供する工程であって、小分子化学的化合物が、GPR174と機能的に相互作用し、かつ、GPR174を発現する細胞中のGPR174媒介性Gsシグナル伝達経路を阻害し、化合物が、以下の基準:
(i)化合物が、式I、II、III、IV、V、およびVI(または(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(Va)、もしくは(VI))からなる群より選択される構造を有する;または
(ii)化合物が、参照化合物1~59(表1に記載されている)のいずれか1つのGPR174に対する見かけの結合親和性を変化させる;または
(iii)化合物が、前記参照化合物の存在下で試験された場合に、参照化合物単独の阻害活性と比較して、GPR174媒介性シグナル伝達経路アッセイにおいて参照化合物1~59(表1に記載されている)のいずれか1つの阻害活性に差を生じさせる:
のうちの少なくとも1つによって特徴決定される、工程;ならびに
(b)GPR174媒介性Gsシグナル伝達経路を含むGPR174を発現する細胞を、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせた工程(a)に記載の化合物と接触させ、それにより、細胞におけるGPR174媒介性シグナル伝達経路を阻害する工程
を含む、方法を特徴とする。
いくつかの態様では、化合物は、本明細書中に記載される化合物(例えば、表1の参照化合物1~59のいずれか1つ)のいずれか1つの結合親和性を変化させる。特定の態様において、化合物は、GPR174に対する参照化合物1~59のいずれか1つの結合親和性を減少させる(すなわち、阻害する)。特定の態様では、化合物は、GPR174に対する参照化合物1~59のいずれか1つの結合親和性を競合的に減少させる(すなわち、競合的に阻害する)。代替の態様では、化合物は、GPR174に対する参照化合物1~59のいずれか1つの結合親和性を増加させる。一態様では、前記化合物は、式I~VIからなる群より選択される構造を有する。一態様では、前記化合物は、前記細胞におけるGPR174受容体のリゾホスファチジルセリン(LysoPS)依存性活性化を阻害する。一態様では、前記化合物は、前記細胞におけるGPR174受容体のリゾホスファチジルセリン(LysoPS)依存性活性化を阻害する。
一態様では、前記化合物は、前記細胞におけるGPR174受容体のホスファチジルセリン(PS)依存性活性化を阻害する。本明細書の実施例16および17に記載されるように、本発明者らは、ホスファチジルセリン(PS)がGPR174媒介性Gsシグナル伝達のアゴニストであることを発見した。実施例17は、アポトーシス細胞がGPR174を発現する細胞中でGPR174 Gsシグナル伝達経路を刺激することを実証する実験結果を提供する。実施例16にさらに記載され、図47A~図47Fに示されているように、PS媒介性GPR174 Gsシグナル伝達は、異なる化学クラス(すなわち、グループI、IIおよびIV)に属する代表的なGPR174阻害性化合物6、10、11、20、23、および30によって阻害される。このデータは、化合物6、10、11、20、23、および30がGPR174アンタゴニストとして作用し、PSリポソーム媒介性cAMPシグナル伝達を阻害することを実証する。したがって、GPR174を介したPSリポソームシグナル伝達は、多様な化学構造を有する複数のGPR174阻害性小分子化合物によって阻害される。
本明細書に記載されるように、細胞外PSは、腫瘍微小環境において高度に濃縮されており、腫瘍細胞の他に、固形腫瘍を透過する血管の内皮細胞の表面上に見出される。さらに、いずれもPSを露出するアポトーシス性好中球および活性化血小板も固形腫瘍に動員される(A. K. and Rao D. A.,Blood 120:4667~4668,2012;Schlesinger,M.,Journal of Hematologyand and Oncology(11)125,2018;Treffers L. W.ら、Immunological Reviews vol 273:312-328,2016;およびGregory A. D. and Houghton A. M.,Cancer Research Vol 71(7):2411-6,2011参照)。したがって、高濃度のPSは、腫瘍媒介性免疫抑制の主要な供給源と考えられ、チェックポイント阻害物質などのがん免疫療法に対する耐性において役割を果たし得る。
したがって、実施例16および17に記載されている実験結果は、がんを患っている対象においてT細胞媒介性免疫を刺激する方法であって、GPR174阻害物質を、単剤として、またはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせて、本明細書に記載のT細胞媒介性免疫を刺激するのに有効な量で前記対象に投与する工程を含む、方法に対する裏付けを提供する。
本明細書にさらに記載されているように、本発明者らは、実施例26に記載されているように、がん細胞由来エキソソームがGPR174を刺激し、がん細胞由来エキソソームの存在下でのGPR174の阻害がPSリポソームの存在下よりTh1サイトカインレベルをより大きな程度まで増大させることを明らかにした。したがって、一態様では、がんもしくはがん転移を患っている哺乳動物対象、またはがんもしくはがん転移を発症するリスクのある哺乳動物対象において免疫応答を刺激および/または増幅するための方法であって、
(a)前記哺乳動物対象から得られた試料において、ホスファチジルセリン(PS)を発現するがん細胞由来エキソソームの存在を判定する工程;および
(b)治療有効量のGPR174阻害物質を前記対象に投与する工程
を含む、方法が提供される。
いくつかの態様では、GPR174阻害物質は、PS媒介性免疫抑制を阻害する小分子である。いくつかの態様では、試料は、組織、細胞、もしくは細胞抽出物であるか、または血液、血清、血漿、痰、尿、唾液、および涙からなる群より選択される体液である。いくつかの態様では、工程(a)は、前記試料または前記試料から得られたエキソソーム抽出物をPS結合物質と接触させそれにより前記がん細胞由来エキソソームの存在を判定することを含む。エキソソーム表面膜はそれらの親細胞の形質膜を反映するので、腫瘍細胞由来のエキソソームは、正常細胞由来のエキソソームとは対照的に、それらの表面上にホスファチジルセリン(PS)を有することを特徴とする。例示的なPS結合物質としては、例えば、抗PS抗体または任意の他のPS結合物質、例えば、PKC、プロテインS、第VII因子、第III因子、および他の公知のPS結合物質などが挙げられる。PS結合物質は、放射性同位体、比色標識、蛍光標識、磁気共鳴標識、酵素、アフィニティーリガンド、または発光標識などの検出可能な作用物質で標識され得る。エキソソームは、例えば、選択的沈殿、アフィニティー精製などの様々な手段によって、または公知の方法による分画遠心分離(例えば、Zhang Y.ら、Mol Cell 39:133-144,2010を参照)によって、対象から得られた試料から抽出され得る。いくつかの態様では、工程(a)は、対象から得られた試料中のがん細胞由来エキソソームの定量的量を決定することを含む。いくつかの態様では、方法は、対象が、がん(すなわち、1つまたは複数の腫瘍)の存在を示す閾値を超えるがん細胞由来エキソソームの量を有するか否かを判定することを含む。一般に、正常な無腫瘍個体は、濃縮されていない試料中に検出不能なレベルのPS-エキソソームを有する。対照的に、腫瘍を有する患者は、典型的には、濃縮されていない試料中に試料の100 pg/50μLを超える値を示す。したがって、50pg/50μL血漿(または血清)を超える値は、悪性腫瘍(すなわち、がんまたは1つもしくは複数の腫瘍)を示す。
PSを発現するエキソソームが腫瘍細胞から放出され、循環するPS陽性腫瘍エキソソームが血液および尿などの生体液中で検出され得ることがわかっている。いくつかの態様では、PSを発現する前記がん細胞由来エキソソームは、肺がん細胞、膵臓がん細胞、卵巣がん細胞、乳がん細胞、大腸(colon)がん細胞、腎臓がん細胞、肝臓がん細胞、皮膚がん細胞、脳がん細胞、頭頸部がん細胞、もしくは甲状腺がん細胞、または本明細書に開示される任意の他のがん細胞型に由来する。いくつかの態様では、方法は、A2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つを前記対象に投与する工程をさらに含む。
いくつかの態様では、GPR174阻害性化合物は、GPR174に対する本明細書に記載される化合物のいずれか1つ(例えば、表1の参照化合物1~59のいずれか1つ)の見かけの結合親和性を変化させる。特定の態様では、化合物は、GPR174に対する参照化合物1~59のいずれか1つの見かけの結合親和性を減少させる。特定の態様では、化合物は、GPR174に競合的に結合し、GPR174に対する参照化合物1~59のいずれか1つの見かけの結合親和性を減少させる。代替の態様では、化合物は、GPR174にアロステリックに結合し、GPR174に対する参照化合物1~59のいずれか1つの見かけの結合親和性を減少させる。代替の態様では、化合物は、GPR174に対する参照化合物1~59のいずれか1つの見かけの結合親和性を増加させる。一態様では、前記化合物は、式I~VIからなる群より選択される構造を有する。一態様では、前記化合物は、前記細胞におけるGPR174受容体のリゾホスファチジルセリン(LysoPS)依存性活性化を阻害する。一態様では、前記化合物は、前記細胞におけるGPR174受容体のPS依存性活性化を阻害する。
GPR174を発現する細胞は、哺乳動物細胞(例えば、ヒト細胞)などの真核細胞であり得る。細胞は、哺乳動物(例えば、ヒト、非ヒト霊長類、げっ歯類、イヌ、ネコ、ウマ、ブタ、またはウシ)中に存在し得る。いくつかの態様では、細胞はインビトロで接触させる。いくつかの態様では、細胞は哺乳動物中に存在し、かつインビボで接触させる。いくつかの態様では、GPR174を発現する細胞は、T細胞などの免疫細胞である。特定の態様では、哺乳動物(例えば、ヒト)は、がんを患い得るか、またはがんを発症するリスクを有し得る。
別の局面では、本開示は、GPR174と相互作用してGPR174媒介性シグナル伝達経路(例えば、Gsシグナル伝達経路)を阻害することを特徴とし、GPR174阻害性化合物が、単剤としてまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせてがんを処置するために使用される、がんを処置する際に使用するための化合物を特徴とする。特定の態様では、このGPR174阻害性化合物は、化合物の非存在下での組換えGPR174ポリペプチドの細胞分布と比較して、核局在化シグナルを含むように改変された組換えGPR174ポリペプチドの細胞分布を変化させる能力も示すことを特徴とする。いくつかの態様では、方法は、GPR174を発現するがん細胞および/またはGPR174を発現する免疫細胞を、単離された化合物と接触させる工程であって、単離された化合物が、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174と機能的に相互作用しかつGPR174媒介性シグナル伝達経路を阻害すると予め判定されている、工程を含む。いくつかの態様では、方法は、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせた、GPR174媒介性シグナル伝達経路を阻害する化合物と、T細胞などのGPR174を発現する免疫細胞を接触させる工程を含む。いくつかの態様では、方法は、前記化合物を対象に投与する前に、前記化合物のGPR174との機能的相互作用を測定するための少なくとも1つのアッセイを実施する工程を含む。別の局面では、本開示は、がんを患っている患者における腫瘍を処置する際に使用するための化合物であって、GPR174と相互作用して、単剤として、またはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせてGPR174媒介性シグナル伝達経路(例えば、Gsシグナル伝達経路)を阻害することを特徴とする、化合物を特徴とする。特定の態様では、このGPR174阻害性化合物は、化合物の非存在下での組換えGPR174ポリペプチドの細胞分布と比較して、核局在化シグナルを含むように改変された組換えGPR174ポリペプチドの細胞分布を変化させる能力も示すことを特徴とする。いくつかの態様では、腫瘍は制御性T細胞(Treg)浸潤を含む。いくつかの態様では、Treg浸潤を含む腫瘍は、固形臓器腫瘍である。いくつかの態様では、腫瘍は、乳がん、肺がん(小細胞肺がんまたは非小細胞肺がんなど)、結腸直腸がん、子宮頸がん、腎がん、卵巣がん、黒色腫、膵臓がん、肝細胞がん、胃がん、神経膠芽腫、神経膠腫、膀胱がん、骨髄腫(多発性骨髄腫など)、前立腺がん、甲状腺がん、精巣がん、および食道がんからなる群より選択されるがんを患っている対象中に存在する。いくつかの態様では、方法は、前記化合物を対象に投与する前に、前記化合物のGPR174との機能的相互作用を測定するための少なくとも1つのアッセイを実施する工程を含む。
別の局面では、本開示は、その必要のある対象においてがんを処置または予防する方法を特徴とする。方法は、化合物を対象に投与する工程であって、化合物が、GPR174受容体に結合してGPR174受容体を阻害し、それによりGPR174媒介性シグナル伝達経路を阻害する、工程を含み、A2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害性物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/またはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと任意で組み合わせたGPR174阻害物質によるGPR174媒介性シグナル伝達経路の阻害ががんの処置または予防をもたらす。いくつかの態様では、方法は、単離された化合物を対象に投与する工程であって、単離された化合物が、GPR174と機能的に相互作用しかつGPR174媒介性シグナル伝達経路を阻害すると予め判定されている、工程を含み、シグナル伝達経路の阻害はがんの処置をもたらす。いくつかの態様では、GPR174阻害性化合物は、以下の基準:
(i)化合物が、式I~VIからなる群より選択される構造を有する;
(ii)化合物が、参照化合物1~59(表1に記載されている)のいずれか1つのGPR174への結合親和性を変化させる;および/または
(iii)化合物が、前記参照化合物の存在下で試験された場合に、参照化合物単独の阻害活性と比較して、GPR174媒介性シグナル伝達経路アッセイにおいて参照化合物1~59(表1に記載されている)のいずれか1つの阻害活性に差を生じさせる:
のうちの少なくとも1つによって特徴決定される。いくつかの態様では、前記化合物は、前記対象におけるGPR174受容体のLysoPS依存性活性化を阻害する。いくつかの態様では、前記化合物は、前記対象におけるGPR174受容体のPS依存性活性化を阻害する。いくつかの態様では、GPR174阻害性化合物は、以下の基準:
(i)化合物が、式I~VIからなる群より選択される構造を有する;
(ii)化合物が、前記参照化合物1~59(表1に記載されている)のいずれか1つのGPR174に対する見かけの結合親和性を変化させる;および/または
(iii)化合物が、参照化合物の存在下で試験された場合に、参照化合物単独の阻害活性と比較して、GPR174媒介性シグナル伝達経路アッセイにおいて参照化合物1~59(表1に記載されている)のいずれか1つの阻害活性に差を生じさせる:
のうちの少なくとも1つによって特徴決定される。いくつかの態様では、前記化合物は、前記対象におけるGPR174受容体のLysoPS依存性またはPS依存性活性化を阻害する。別の局面では、本開示は、がんを患っている対象におけるT細胞媒介性免疫を刺激する方法であって、GPR174媒介性シグナル伝達経路を阻害すると予め判定された小分子化合物を、単剤として、またはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、および/もしくはCD73阻害物質のうちの少なくとも1つと組み合わせて対象に投与する工程を含む、方法を特徴とする。いくつかの態様では、化合物は、制御性T細胞におけるGPR174媒介性シグナル伝達を阻害し、それにより、制御性T細胞の成長および/または増殖を阻害し、かつ/または活性を阻害する。いくつかの態様では、化合物は、エフェクターT細胞におけるGPR174媒介性シグナル伝達を阻害し、それによりエフェクターT細胞の成長および/または増殖および/または細胞傷害活性を刺激する。いくつかの態様では、対象は、制御性T細胞を含む腫瘍を患っており、GPR174の阻害は、制御性T細胞の成長および/または増殖を阻害および/または抑制する。上記局面のいずれかのいくつかの態様では、細胞は哺乳動物中に存在し、かつ前記哺乳動物はがんを患っているか、またはがんを発症するリスクを有する。
いくつかの態様では、対象は、身体によって自己として認識されない新生物を患っているかまたは保有している。いくつかの態様では、新生物は非悪性新生物である。いくつかの態様では、新生物は悪性新生物である。
いくつかの態様では、対象は、聴神経腫瘍、肛門がん(上皮内がん腫を含む)、扁平上皮がん、副腎腫瘍(腺腫、高アルドステロン症、副腎皮質がんを含む)、クッシング症候群、良性傍神経節腫、虫垂がん(腹膜偽粘液腫、カルチノイド腫瘍、非カルチノイド虫垂腫瘍を含む)、胆管がん(肝内胆管がん、肝外胆管がん、肝門部領域胆管がん、遠位胆管がんを含む)、胆嚢がん、骨がん(軟骨肉腫、骨肉腫、悪性線維性組織球腫、線維肉腫、脊索腫を含む)、脳腫瘍(頭蓋咽頭腫、類皮嚢胞、類表皮腫瘍、神経膠腫、星状細胞腫、低悪性度星状細胞腫、未分化星状細胞腫、上衣腫、神経膠芽腫、乏突起膠腫、血管芽腫、松果体腫瘍、下垂体腫瘍、肉腫、脊索腫を含む)、乳がん(小葉がん腫、トリプルネガティブ乳がん、再発乳がん、脳転移を含む)、膀胱がん(移行上皮膀胱がん、扁平上皮がん腫、腺がんを含む)、原発(urimary)不明がん(CUP)、(腺がん、低分化がん腫、扁平上皮がん腫、低分化悪性新生物、神経内分泌がん腫を含む)、子宮頸がん(扁平上皮がん腫、腺がん、混合がん腫を含む)、カルチノイド腫瘍、小児胚細胞腫瘍(卵黄嚢腫瘍、奇形腫、胚性がん腫、多胎芽腫、胚細胞腫を含む)、小児脳腫瘍、(上衣腫、頭蓋咽頭腫、脊索腫、多形黄色星状細胞腫、髄膜腫、原始神経外胚葉性腫瘍、神経節膠腫、松果体芽腫、胚細胞腫瘍、混合膠細胞・神経細胞腫瘍、星状細胞腫、脈絡叢腫瘍を含む)、小児白血病(リンパ芽球性白血病、骨髄性白血病を含む)、小児血液障害(ファンコニ貧血、ダイアモンド・ブラックファン貧血、再生不良貧血、シュワックマン・ダイアモンド症候群、コストマン症候群、好中球減少症、血小板減少症、異常ヘモグロビン症、赤血球増加症、組織球障害、鉄過剰症、凝固、および出血障害を含む)、小児肝臓がん(肝芽腫、肝細胞がん腫を含む)、小児リンパ腫(ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、バーキットリンパ腫、リンパ芽球性リンパ腫、大細胞型リンパ腫を含む)、小児骨肉腫;小児黒色腫;小児軟部組織肉腫、大腸がん(腺がん、遺伝性非ポリープ性結腸直腸がん症候群、家族性大腸腺腫症を含む)、線維形成性小円形細胞腫瘍(DSRCT);食道がん(腺がん、扁平上皮がん腫を含む)、ユーイング肉腫(骨のユーイング肉腫、骨外ユーイング腫瘍、末梢性未分化神経外胚葉性腫瘍を含む)、眼がん(ブドウ膜黒色腫、基底細胞がん腫、扁平上皮がん腫、眼瞼の黒色腫、結膜の黒色腫、脂腺がん腫、メルケル細胞がん腫、粘膜関連リンパ組織リンパ腫、眼窩リンパ腫、眼窩肉腫、眼窩および視神経髄膜腫、転移性眼窩腫瘍、涙腺リンパ腫、腺様嚢胞がん腫、多形腺腫、移行上皮がん腫、涙嚢リンパ腫を含む);卵管がん(類内膜腺がん、漿液性腺がん、平滑筋肉腫、移行上皮卵管がんを含む);ホジキンリンパ腫(古典的ホジキンリンパ腫、結節硬化型ホジキンリンパ腫、リンパ球豊富型古典的ホジキンリンパ腫、混合細胞型ホジキンリンパ腫、リンパ球減少型ホジキンリンパ腫、リンパ球優位型ホジキンリンパ腫を含む)、インプラント関連未分化大細胞リンパ腫(ALCL);炎症性乳がん(IBC);腎臓がん(腎細胞がん腫、腎臓、腎盂、および尿管の尿路上皮がんを含む);白血病、(急性リンパ球白血病、急性骨髄性白血病、慢性リンパ芽球性白血病、慢性骨髄性白血病を含む)、肝臓がん(肝細胞がん腫、線維層板型肝細胞がん腫、血管肉腫、肝芽腫、血管肉腫を含む)、肺がん(非小細胞肺がん、腺がん、扁平上皮がん腫、大細胞がん腫、小細胞肺がん、カルチノイド腫瘍、唾液腺がん腫、肺転移、肉腫を含む);髄芽腫;黒色腫(皮膚黒色腫、表在拡大型黒色腫、結節性黒色腫、悪性黒子由来黒色腫、末端黒子型黒色腫、眼黒色腫、粘膜黒色腫を含む);中皮腫(肉腫型中皮腫、二相性中皮腫を含む)、多発性内分泌腫瘍症(MEN)、(多発性内分泌腫瘍症1型、多発性内分泌腫瘍症2型を含む);多発性骨髄腫;骨髄異形成症候群(MDS)(不応性貧血、多血球系統の異形成を伴う不応性血球減少症、環状鉄芽球を伴う不応性貧血、過剰芽細胞を伴う不応性貧血、多血球系統の異形成および環状鉄芽球を伴う不応性血球減少症を含む);骨髄増殖性障害(MPD)、(真性赤血球増加症、原発性骨髄線維症、本態性血小板血症、全身性肥満細胞症、好酸球増加症候群を含む);神経芽細胞腫;神経線維腫症(神経線維腫症1型、神経線維腫症2型、神経鞘腫症を含む);非ホジキンリンパ腫(b細胞リンパ腫、t細胞リンパ腫、NK細胞リンパ腫、粘膜関連リンパ系組織リンパ腫、濾胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、びまん性大細胞型リンパ腫、原発性縦隔大細胞リンパ腫、未分化大細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、リンパ芽球性リンパ腫、辺縁帯リンパ腫を含む);口腔がん(扁平上皮がん腫を含む);卵巣がん(卵巣上皮がん、胚細胞卵巣がん、間質性卵巣がん、原発性腹膜卵巣がんを含む);膵臓がん(膵島細胞がん腫、肉腫、リンパ腫、偽乳頭状新生物、乳頭部がん、膵芽腫、腺がんを含む);副甲状腺疾患(副甲状腺亢進症、副甲状腺機能低下症、副甲状腺がんを含む)、陰茎がん(扁平上皮がん腫、カポジ肉腫、腺がん、黒色腫、基底細胞がん腫を含む);下垂体腫瘍(非機能性がん、機能性腫瘍、下垂体がんを含む)、前立腺がん(腺がん、前立腺上皮内新生物を含む)、結腸がん(腺がんを含む)、網膜芽細胞腫(片側性網膜芽細胞腫、両側性網膜芽細胞腫、PNET網膜芽細胞腫を含む)、皮膚がん(基底細胞がん腫、扁平上皮がん腫、光線角化症(日光角化症)を含む);頭蓋底腫瘍(髄膜腫、下垂体腺腫、聴神経腫瘍、グロムス腫瘍、扁平上皮がん腫、基底細胞がん腫、腺様嚢胞がん腫、腺がん、軟骨肉腫、横紋筋肉腫、骨肉腫、感覚芽腫(esthesioblastoma)、神経内分泌がん腫、粘膜黒色腫を含む)、軟部組織肉腫;脊髄腫瘍(髄内脊髄腫瘍、硬膜内髄外脊髄腫瘍、硬膜外脊髄腫瘍、骨芽細胞腫、内軟骨腫、動脈瘤様骨嚢胞、巨細胞腫瘍、血管腫(hangioma)、好酸球性肉芽腫、肉腫、脊索腫、軟骨肉腫、形質細胞腫を含む);胃がん(リンパ腫、消化管間質腫瘍、カルチノイド腫瘍を含む);精巣がん(胚細胞腫瘍、非精上皮腫、精上皮腫、胚性がん腫、卵黄嚢腫瘍、奇形腫、セルトリ細胞腫瘍、絨毛がん、間質性腫瘍、ライディッヒ腫瘍を含む);咽喉がん(扁平上皮がん腫を含む);甲状腺がん(甲状腺乳頭がん、濾胞性甲状腺がん、好酸性細胞がん腫、甲状腺髄様がん、組織非形成性甲状腺がんを含む);子宮がん(類内膜腺がん、子宮がん肉腫、子宮肉腫を含む);膣がん(扁平上皮がん腫、腺がん、黒色腫、肉腫を含む);外陰がん(扁平上皮がん腫、腺がん、黒色腫、肉腫を含む);フォンヒッペル・リンダウ病;ワルデンストレーム高ガンマグロブリン血症;ならびにウィルムス腫瘍からなる群より選択される悪性新生物(すなわち、がん)を患っているかまたは保有している。
いくつかの態様では、対象は、以下の項目1~10に記載される悪性または非悪性新生物を患っているかまたは保有している。
結合組織、(成体線維組織、胚性(粘液腫性)線維組織、脂肪、軟骨、骨、脊索を含む):
1a. 結合組織の良性新生物には、線維腫、粘液腫、脂肪腫、軟骨腫、骨腫、および線維性組織細胞腫が含まれる。
1b. 結合組織の悪性新生物には、線維肉腫、粘液肉腫、脂肪肉腫、軟骨肉腫、骨肉腫、脊索腫、悪性線維性組織球腫が含まれる。
内皮および中皮(血管、リンパ管、および中皮を含む):
2a. 内皮および中皮の良性新生物には、血管腫、血管周囲細胞腫、およびリンパ管腫が含まれる。
2b. 内皮および中皮の悪性新生物には、血管肉腫(hemangiosarcoma)、血管肉腫(angiosarcoma)、リンパ管肉腫、および中皮腫が含まれる。
血液およびリンパ系細胞(造血細胞およびリンパ系組織を含む):
3a. 血液およびリンパ系細胞の良性新生物には、前白血病、骨髄増殖性障害、および形質細胞増加症が含まれる。
3b. 血液およびリンパ系細胞の悪性新生物には、形質細胞腫、多発性骨髄腫、ホジキンリンパ腫、および非ホジキンリンパ腫が含まれる。
筋肉(平滑筋および横紋筋を含む):
4a. 筋肉の良性新生物には、平滑筋腫および横紋筋腫が含まれる。
4b. 筋肉の悪性新生物には、平滑筋肉腫および横紋筋肉腫が含まれる。
上皮組織(重層扁平、腺上皮(肝臓、腎臓、および胆管を含む)、移行上皮、胎盤、ならびに精巣を含む):
5a. 上皮組織の良性新生物には、乳頭腫、脂漏性角化症および皮膚付属器腫瘍、腺腫(肝腺腫、腎尿細管腺腫および胆管腺腫を含む)、移行上皮乳頭腫および胞状奇胎が含まれる。
5b. 上皮組織の悪性新生物には、扁平上皮がん腫、類表皮がん腫悪性皮膚付属器腫瘍、腺がん、肝細胞腫、肝細胞がん腫、腎細胞がん腫、グラヴィッツ腫瘍、胆管細胞がん腫、移行上皮がん腫、絨毛がん、精上皮腫、および胚性細胞がん腫が含まれる。
神経組織(膠細胞、神経細胞、髄膜、および神経鞘を含む):
6a. 神経組織の良性新生物には、神経節神経腫、髄膜腫、シュワン細胞腫、神経鞘腫、および神経線維腫が含まれる。
6b. 神経組織の悪性新生物には、神経膠腫(グレードI~III)、未分化多形神経膠芽腫(グレードIV)、神経芽腫、髄芽腫、悪性髄膜腫、悪性シュワン細胞腫、神経線維肉腫が含まれる。
アミン前駆体の取り込みおよび脱炭酸(APUD)組織(下垂体、副甲状腺、甲状腺(C細胞)、気管支内層(クルチツキー細胞)、副腎髄質、褐色細胞腫、膵臓、胃および腸、頸動脈小体および化学受容体系を含む):
7a. APUD組織の良性新生物には、好塩基球性腺腫、好酸球性腺腫、嫌色素性腺腫、副甲状腺腺腫、C細胞過形成、褐色細胞腫、膵島細胞腺腫、インスリノーマ、ガストリン産生腫瘍、カルチノイド、非クロム親和性傍神経細胞腫、および傍神経節腫が含まれる。
7b. APUD組織の悪性新生物には、副甲状腺がん腫、甲状腺髄様がん腫、気管支カルチノイド、燕麦細胞がん腫、悪性褐色細胞腫、膵島細胞がん腫、悪性カルチノイド、悪性カルチノイド、および悪性傍神経節腫が含まれる。
他の神経堤由来細胞(皮膚、眼、および時には他の部位内の色素産生細胞、末梢神経系のシュワン細胞、および扁平上皮中のメルケル細胞を含む):
8a. 神経堤由来細胞の良性新生物には、母斑、シュワン細胞腫、および神経鞘腫が含まれる。
8b. 神経堤由来細胞の悪性新生物には、黒色腫、悪性シュワン細胞腫、およびメルケル細胞新生物が含まれる。
腫瘍(乳房組織および腎原基組織を含む)
9a. 乳房組織の良性新生物には、線維腺腫が含まれる。
9b. 乳房組織の悪性新生物には、葉状嚢胞肉腫が含まれ、腎原基の悪性新生物には、ウィルムス腫瘍が含まれる。
卵巣および精巣(多分化能細胞、胚細胞、結合組織間質、および上皮組織を含む)
10a. 卵巣および精巣の悪性新生物には、精上皮腫(女性では、未分化胚細胞腫)、絨毛がん、胚性がん腫、内胚葉洞腫瘍、ならびに奇形がん腫およびセルトリ・ライディッヒ細胞腫瘍が含まれる。
いくつかの態様では、対象は、腺腫(肝臓、副腎、下垂体、甲状腺、ならびに結腸および胃のポリープを含む)、星状細胞腫、頭蓋咽頭腫、類腱腫、内軟骨腫、子宮線維腫などの任意の器官の線維腫または類線維腫、神経節細胞腫、血管腫(hemagioma)、脂肪腫、脂肪芽細胞腫、褐色脂肪腫、リンパ管腫(lymphanglioma)、髄膜腫、筋腫(平滑筋腫および横紋筋腫を含む)、母斑またはほくろ、神経腫、神経線維腫、シュワン細胞腫、骨軟骨腫、ならびに乳頭腫(皮膚、子宮頸部、乳管、および結膜を含む)からなる群より選択される非悪性腫瘍を患っているかまたは保有している。
いくつかの態様では、対象は、がん患者であり、がんは、乳がん、黒色腫、大腸がん、泌尿器がん、肺がん、小細胞および非小細胞肺がん、再発性または難治性悪性腫瘍、非ホジキンリンパ腫およびホジキンリンパ腫、リンパ腫、濾胞性リンパ腫、リンパ球性リンパ腫、CNSリンパ腫、T細胞リンパ腫、AIDS関連リンパ腫、急性リンパ芽球性白血病、消化器がん、肝臓がん、肝細胞がん腫、卵巣がん、膵臓がん、胆管がん、前立腺がん、腎がん、膀胱がん、結腸直腸がん、多発性骨髄腫、中皮腫、子宮頸がん、膣がん、肛門がん、中咽頭がん、骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、胃がん、上咽頭がん腫、頭頸部がん腫、神経膠芽腫、神経膠肉腫、扁平上皮脳がん、悪性神経膠腫、びまん性橋膠腫、食道がん、甲状腺がん、星状細胞腫、胸部がん、子宮内膜がん、皮膚細胞がん腫、白血病、腺房細胞がん腫、腺がん、細気管支肺胞がん腫、胆管細胞がん腫、脊索腫、巨細胞がん腫、腸がん腫、大唾液腺がん腫、悪性歯原性新生物、悪性末梢神経鞘腫瘍、皮膚がん、精巣がん、胚細胞腫瘍、神経内分泌がん腫、副甲状腺がん腫、下垂体がん腫、胎盤性絨毛がん腫、陰嚢がん、気管がん、移行上皮がん腫、子宮のがん、外陰がん、腎臓がん、直腸がん、卵管がん腫、腹膜がん腫、上皮がん、胸膜中皮腫、肉腫様がん腫、滑膜肉腫、腎芽細胞腫、神経芽細胞腫、成体急性骨髄性白血病、骨髄異形成/骨髄増殖性新生物、胚性がん腫、カポジ肉腫、骨がん、子宮がん、胃がん、子宮内膜のがん腫、小腸のがん、内分泌系のがん、副腺(paragland)のがん、副腎のがん、軟部組織の肉腫、尿道のがん、陰茎のがん、尿管のがん、骨盤(pelvis)のがん、中枢神経系の新生物、原発性腫瘍血管新生、脊髄の軸の腫瘍、類表皮がん、アスベストによって誘発されたがんを含む環境によって誘発されたがん、腺肉腫、腺扁平上皮がん腫、副腎皮質がん腫、星状細胞腫瘍、基底細胞がん腫、軟骨肉腫(chondosarcoma)、ユーイング肉腫、胆嚢がん、下咽頭がん、眼球内黒色腫、喉頭がん、平滑筋肉腫、口唇および口腔がん、悪性中皮腫瘍、悪性胸腺腫、髄芽腫、髄上皮腫、メルケル細胞がん腫、粘液類上皮がん腫、骨髄異形成症候群、鼻腔および副鼻腔がん、骨肉腫、肺芽腫、松果体およびテント上原始神経外胚葉性腫瘍、形質細胞新生物、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、肉腫、神経外胚葉性腫瘍、ならびにウィルムス腫瘍からなる群より選択される。
いくつかの態様では、対象は、固形腫瘍を患っているかまたは保有しているがん患者である。いくつかの態様では、がん患者は、GPR174を発現するリンパ球細胞が浸潤した固形腫瘍を有する。
いくつかの態様では、対象は、例えば、乳がん、肺がん(小細胞肺がんまたは非小細胞肺がんなど)、結腸直腸がん、子宮頸がん、腎がん、卵巣がん、黒色腫、膵臓がん、肝細胞がん、胃がん、神経膠芽腫、神経膠腫、膀胱がん、骨髄腫(多発性骨髄腫など)、前立腺がん、甲状腺がん、精巣がん、および食道がんなどの制御性T細胞が浸潤した1つまたは複数の腫瘍を有する。
いくつかの態様では、方法は、GPR174阻害性化合物を単剤として投与する工程を含む。いくつかの態様では、方法は、A2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/またはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせてGPR174阻害性化合物を投与する工程を含む。いくつかの態様では、方法は、A2aRアンタゴニストと組み合わせてGPR174阻害性化合物を投与する工程を含む。いくつかの態様では、方法は、A2bRアンタゴニストと組み合わせてGPR174阻害性化合物を投与する工程を含む。いくつかの態様では、方法は、Treg減弱化物質、例えばGITR、CTLA-4、CD25、LAG3、TIGIT、NRP1、TGF-β、CCR2、CCR4、CCR8、TNFR2、および/またはEZH2のうちの1つまたは複数に結合してTreg細胞の腫瘍抑制機能を減弱させるか、枯渇させるか、またはそうでなければ減少させる作用物質などと組み合わせてGPR174阻害性化合物を投与する工程を含む。いくつかの態様では、Treg減弱化物質は小分子である。いくつかの態様では、Treg減弱化物質は、抗GITR、抗CTLA-4、抗CD25、抗LAG3、抗TIGIT、抗NRP1、抗TGF-β、抗CCR2、抗CCR4、抗CCR8、抗TNFR2、および/または抗EZH2抗体からなる群より選択される。本開示の組成物および方法において使用するための例示的なTreg減弱化物質は、実施例25に提供される。
いくつかの態様では、方法は、1つまたは複数のさらなる治療用物質を投与する工程をさらに含む。特定の態様では、がん細胞を化学療法剤とさらに接触させる。
別の局面では、本開示は、以下に記載されている化合物のいずれか(例えば、式I~VIのものおよび表1の化合物1~59)から選択されるGPR174阻害物質と、ATP-アデノシン-A2aR-A2bR媒介性シグナル伝達の阻害物質(A2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニストおよび/またはCD73阻害物質および/またはCD38阻害物質および/またはCD39阻害物質および/またはTreg減弱化物質など)との組み合わせと、薬学的に許容される担体とを含む薬学的組成物を特徴とする。薬学的組成物は、単位剤形であり得る。特定の態様では、化合物は、経口、静脈内、腹腔内、筋肉内、局所、直腸、皮膚、皮下、鼻、皮膚(例えば、経皮パッチとして)、脳室内、実質内、髄腔内、吸入、頭蓋内、または眼投与用に製剤化され得る。薬学的組成物は、本明細書に開示される方法を実施するために使用され得る。
別の局面では、本開示は、GPR174阻害物質としての活性を有する式Iの化合物を特徴とする。いくつかの態様では、式Iの化合物は、本明細書に記載されている式IAもしくは式IBまたは式ICによる構造を有する。いくつかの態様では、本開示は、式Iの化合物、例えば本明細書に記載の式IAまたは式IBまたは式ICによる化合物を含む薬学的組成物を特徴とする。式Iの化合物は、本明細書に記載されているがんを処置または予防するために、単剤として、またはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせて、少なくとも1つのGPR174媒介性シグナル伝達経路を阻害する方法において有用である。
別の局面では、本開示は、GPR174阻害物質としての活性を有する式IIの化合物を特徴とする。いくつかの態様では、式IIの化合物は、本明細書に記載の式IIA、式IIB、式IIC、式IID、または式IIEによる構造を有する。いくつかの態様では、本開示は、式IIの化合物、例えば本明細書に記載の式IIA、式IIB、式IIC、式IID、または式IIEによる化合物を含む薬学的組成物を特徴とする。式IIの化合物は、本明細書に記載のがんを処置または予防するために、単剤として、またはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせて、少なくとも1つのGPR174媒介性シグナル伝達経路を阻害する方法において有用である。
別の局面では、本開示は、GPR174阻害物質としての活性を有する式IIIの化合物を特徴とする。いくつかの態様では、式IIIの化合物は、本明細書に記載の式IIIA、式IIIB、式IIIC、式IIID、式IIIE、または式IIIFによる構造を有する。いくつかの態様では、本開示は、式IIIの化合物、例えば本明細書に記載の式IIIA、式IIIB、式IIIC、式IIID、式IIIE、または式IIIFによる化合物を含む薬学的組成物を特徴とする。式IIIの化合物は、本明細書に記載されているがんを処置または予防するために、単剤として、またはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせて、少なくとも1つのGPR174媒介性シグナル伝達経路を阻害する方法において有用である。
別の局面では、本開示は、GPR174阻害物質としての活性を有する式IVの化合物を特徴とする。いくつかの態様では、式IVの化合物は、本明細書に記載の式IVA、式IVB、式IVC、式IVD、または式IVEによる構造を有する。いくつかの態様では、本開示は、式IVの化合物、例えば本明細書に記載の式IVA、式IVB、式IVC、式IVD、または式IVEによる化合物を含む薬学的組成物を特徴とする。式IVの化合物は、本明細書に記載のがんを処置または予防するために、単剤として、またはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせて、少なくとも1つのGPR174媒介性シグナル伝達経路を阻害する方法において有用である。
別の局面では、本開示は、GPR174阻害物質としての活性を有する式Vの化合物を特徴とする。いくつかの態様では、本開示は、本明細書に記載の式Vの化合物を含む薬学的組成物を特徴とする。式Vの化合物は、本明細書に記載されているがんを処置または予防するために、単剤として、またはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせて、少なくとも1つのGPR174媒介性シグナル伝達経路を阻害する方法において有用である。
別の局面では、本開示は、GPR174阻害物質としての活性を有する式Vaの化合物を特徴とする。いくつかの態様では、本開示は、本明細書に記載の式Vaの化合物を含む薬学的組成物を特徴とする。式Vaの化合物は、本明細書に記載されているがんを処置または予防するために、単剤として、またはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせて、少なくとも1つのGPR174媒介性シグナル伝達経路を阻害する方法において有用である。
別の局面では、本開示は、GPR174阻害物質としての活性を有する式VIの化合物を特徴とする。いくつかの態様では、本開示は、本明細書に記載の式VIの化合物を含む薬学的組成物を特徴とする。式VIの化合物は、本明細書に記載されているがんを処置または予防するために、単剤として、またはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせて、少なくとも1つのGPR174媒介性シグナル伝達経路を阻害する方法において有用である。
別の局面では、本開示は、GPR174媒介性シグナル伝達経路の阻害物質である化合物を含む薬学的組成物を調製する方法であって、化合物が、GPR174を発現する哺乳動物細胞とインビトロで接触させられ、GPR174媒介性シグナル伝達経路を阻害すると判定されており、前記GPR174媒介性シグナル伝達経路を阻害する化合物の能力がGPR174阻害物質であることを示し、方法が、単剤として、またはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせてGPR174阻害性化合物を薬学的に許容される担体とともに製剤化する工程を含み、GPR174阻害性化合物が、以下の基準:
(i)化合物が、式I~VIからなる群より選択される構造を有する;
(ii)化合物が、参照化合物1~59(表1に記載されている)のいずれか1つのGPR174に対する結合親和性を変化させる;および/または
(iii)化合物が、前記参照化合物の存在下で試験された場合に、参照化合物単独の阻害活性と比較して、GPR174媒介性シグナル伝達経路アッセイにおいて参照化合物1~59(表1に記載されている)のいずれか1つの阻害活性に差を生じさせる:
のうちの少なくとも1つによって特徴決定される、方法を特徴とする。
別の局面では、本開示は、GPR174媒介性シグナル伝達経路の阻害物質である化合物を含む薬学的組成物を調製する方法であって、化合物が、GPR174を発現する哺乳動物細胞とインビトロで接触させられ、GPR174媒介性シグナル伝達経路を阻害すると判定されており、前記GPR174媒介性シグナル伝達経路を阻害する化合物の能力がGPR174阻害物質であることを示し、方法が、単剤として、またはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つと組み合わせてGPR174阻害性化合物を薬学的に許容される担体と製剤化する工程を含み、GPR174阻害性化合物が、以下の基準:
(i)化合物が、式I~VIからなる群より選択される構造を有する;
(ii)化合物が、参照化合物1~59(表1に記載されている)のいずれか1つのGPR174に対する見かけの結合親和性を変化させる;および/または
(iii)化合物が、前記参照化合物の存在下で試験された場合に、参照化合物単独の阻害活性と比較して、GPR174媒介性シグナル伝達経路アッセイにおいて参照化合物1~59(表1に記載されている)のいずれか1つの阻害活性に差を生じさせる:
のうちの少なくとも1つによって特徴決定される、方法を特徴とする。
別の態様では、本開示は、本明細書に開示される式I~VIのいずれかによる構造と検出可能な部分とを含むGPR174相互作用化合物を特徴とする。いくつかの態様では、GPR174相互作用化合物は、以下の基準:
(i)化合物が、式I~VIからなる群より選択される構造を有する;
(ii)化合物が、参照化合物1~59(表1に記載されている)のいずれか1つのGPR174に対する結合親和性を変化させる;および/または
(iii)化合物が、前記参照化合物の存在下で試験された場合に、参照化合物単独の阻害活性と比較して、GPR174媒介性シグナル伝達経路アッセイにおいて参照化合物1~59(表1に記載されている)のいずれか1つの阻害活性に差を生じさせる:
のうちの少なくとも1つによって特徴決定される。一態様では、検出可能な部分を含むGPR174相互作用化合物は、表1に開示される化合物1~59のいずれかによる構造を含む。特定の態様では、検出可能な部分は、放射性同位体、生物発光タグ、化学発光タグ、または光親和性標識のうちの少なくとも1つである。一態様では、検出可能な部分は放射性同位体である。
別の態様では、本開示は、本明細書に開示される式I~VIのいずれかによる構造と検出可能な部分とを含むGPR174相互作用化合物を特徴とする。いくつかの態様では、GPR174相互作用化合物は、以下の基準:
(i)化合物が、式I~VIからなる群より選択される構造を有する;
(ii)化合物が、参照化合物1~59(表1に記載されている)のいずれか1つのGPR174に対する見かけの結合親和性を変化させる;および/または
(iii)化合物が、前記参照化合物の存在下で試験された場合に、参照化合物単独の阻害活性と比較して、GPR174媒介性シグナル伝達経路アッセイにおいて参照化合物1~59(表1に記載されている)のいずれか1つの阻害活性に差を生じさせる:
のうちの少なくとも1つによって特徴決定される。一態様では、検出可能な部分を含むGPR174相互作用化合物は、表1に開示される化合物1~59のいずれかによる構造を含む。特定の態様では、検出可能な部分は、放射性同位体、生物発光タグ、化学発光タグ、または光親和性標識のうちの少なくとも1つである。一態様では、検出可能な部分は放射性同位体である。
上記局面のいずれにおいても、GPR174阻害性化合物は、合成化合物、半合成化合物(例えば、天然源に由来する化学的に修飾されたステロイド)、または天然の生成物であり得る。特定の態様では、化合物は、GPR174の内因性リガンドではない(例えば、サロゲートリガンドである)。様々な態様では、化合物は、GPR174媒介性シグナル伝達経路の機能的阻害物質(例えば、アンタゴニスト、部分アゴニスト、インバースアゴニスト、部分インバースアゴニスト、またはネガティブアロステリック調節物質)である。いくつかの態様では、化合物は、GPR174のアンタゴニストであり、アゴニストまたは部分アゴニストの存在下で少なくとも1つのGPR174媒介性シグナル伝達経路を阻害する。いくつかの態様では、化合物は、インバースアゴニストである。特定の態様では、化合物は、40、25、10、5、1、0.5、0.25、0.1、または0.5μM未満の濃度(例えば、0.01μM~0.5μM、0.01μM~0.5μM、0.01μM~5μM、0.01μM~10μM、0.01μM~25μM、または0.01μM~40μM)で、GPR174媒介性シグナル伝達経路の活性化を、基礎活性の少なくとも2/3、1/2、1/5、1/10、1/50、または1/100減少させる。いくつかの態様では、化合物は、インバースアゴニストであり、10μM未満の濃度(例えば、0.01μM~10μM)で、基礎活性と比較して、少なくとも1つのGPR174媒介性シグナル伝達経路を少なくとも1/2減少させる。
GPR174阻害性化合物は、ポリペプチド、抗体、非ペプチド化合物、GPR174発現を阻害する発現阻害物質(例えば、アンチセンスRNA、アンチセンスDNAもしくはアンチセンスオリゴヌクレオチド、GPR174リボザイムもしくはGPR174 RNAi分子などのGPR174アンチセンス核酸分子)、または小分子(例えば、小さな有機分子もしくは有機金属分子)であり得る。
いくつかの態様では、化合物は、2019年1月11日より前にはいずれの主体によっても開発中ではなかった。いくつかの態様では、化合物は規制当局によって承認された化合物ではない。いくつかの態様では、化合物は、GPR174と関連する疾患での使用について米国食品医薬品局または他の規制当局によって2019年1月11日より前に承認されていなかった化合物である。いくつかの態様では、化合物は、GPR174と関連する疾患での使用について2019年1月11日より前にいずれの主体によっても開発中ではなかった。いくつかの態様では、化合物は、米国食品医薬品局または同等の規制当局によって、GPR174を標的にするものとして2019年1月11日より前に承認されなかった。特定の態様では、化合物は、抗体またはその受容体結合断片ではない。特定の態様では、化合物は、細胞を貫通する膜繋留型ペプチドであるペプデュシンではない(例えば、Covic L.ら、PNAS 99(2):643-8(2002)参照)。
任意の局面の特定の態様では、GPR174阻害性の単離された化合物は、LysoPSでもPSでもない。
特定の態様では、GPR174阻害性化合物は、配列番号:1の配列を有するヒトGPR174と機能的に相互作用することができ、かつ/または化合物の非存在下での組換えGPR174ポリペプチドの細胞分布と比較して、核局在化シグナルを含むように改変された組換えGPR174ポリペプチド(例えば、配列番号:1の配列を有するヒトGPR174)の細胞分布を変化させることができる。
化合物は、例えば、GPCRの参照パネルと比較して、GPR174に対して特異的であり得る。
任意の局面の特定の態様では、単離された化合物は、GPR174に選択的に結合し、P2Y10に結合しない。
任意の局面の特定の態様では、単離された化合物は、GPR174に選択的に結合し、GPR34に結合しない。
任意の局面の特定の態様では、単離された化合物は、GPR174と機能的に相互作用し、P2Y10に結合しない。
任意の局面の特定の態様では、単離された化合物は、GPR174と機能的に相互作用し、GPR34に結合しない。
任意の局面の特定の態様では、単離された化合物は、US2015/0361119に開示されていない。
さらに、本開示の局面のいずれかの方法および組成物は、以下に記載されている式による構造を有する任意の化合物、例えば表1中の例示的な化合物またはその薬学的に許容される塩を使用し得る。
いくつかの態様では、GPR174阻害性化合物は、以下の式(I):
による構造もしくはその立体異性体、またはこれらの薬学的に許容される塩を有し、
式中、
X
1は、NまたはCR
10であり;
X
2は、NまたはCR
11であり;
X
3は、NまたはCR
12であり;
X
4は、NまたはCR
13であり;
X
5は、NまたはCR
14であり;
X
6は、NまたはCR
15であり;
X
7は、NまたはCR
16であり;
R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、R
8、およびR
9のそれぞれは独立して、H、ヒドロキシ、チオール、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアミド、シアノ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
6アルコキシ、置換されていてもよいC
6~C
10アリールオキシ、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールオキシ、置換されていてもよいC
2~C
6アルカノイル、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイル、ヒドロキシカルボニル、置換されていてもよいエステル、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいC
1~C
6アルカノイルオキシ、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイルオキシ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルフィニル、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルホニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールスルフィニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールスルフィニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルスルフィニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC
2~C
6ヘテロアルケニル、置換されていてもよいC
2~C
6ヘテロアルキニル、置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキル、置換されていてもよいC
4~C
10シクロアルケニル、置換されていてもよいC
8~C
10シクロアルキニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
2~C
6アルケニル、もしくは置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
2~C
6アルキニルであるか;または
R
2とR
3は、結合して=O、=S、もしくは=NR
17を形成するか;または
R
4とR
5は、結合して=O、=S、もしくは=NR
17を形成するか;または
R
6とR
7は、結合して=O、=S、もしくは=NR
17を形成するか;または
R
8とR
9は、結合して=O、=S、もしくは=NR
17を形成し;
R
10、R
11、R
12、R
13、R
14、R
15、およびR
16のそれぞれは独立して、H、ヒドロキシ、ハロゲン、チオール、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアミド、シアノ、ニトロ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
6アルコキシ、置換されていてもよいC
6~C
10アリールオキシ、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールオキシ、置換されていてもよいC
2~C
6アルカノイル、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイル、ヒドロキシカルボニル、置換されていてもよいエステル、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいC
1~C
6アルカノイルオキシ、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイルオキシ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルフィニル、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルホニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールスルフィニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールスルフィニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC
2~C
6ヘテロアルケニル、置換されていてもよいC
2~C
6ヘテロアルキニル、置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキル、置換されていてもよいC
4~C
10シクロアルケニル、置換されていてもよいC
8~C
10シクロアルキニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
2~C
6アルケニル、もしくは置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
2~C
6アルキニルであるか;または
(i)R
12とR
13は、それぞれが結合されている原子と一緒に、結合して、置換されていてもよい5員、6員、もしくは7員環を形成すること;
(ii)R
13とR
14は、それぞれが結合されている原子と一緒に、結合して、置換されていてもよい5員、6員、もしくは7員環を形成すること;
(iii)R
14とR
15は、それぞれが結合されている原子と一緒に、結合して、置換されていてもよい5員、6員、もしくは7員環を形成すること;および
(iv)R
15とR
16は、それぞれが結合されている原子と一緒に、結合して、置換されていてもよい5員、6員、もしくは7員環を形成すること
のうちの1つであり、かつ
R
17は、H、ヒドロキシル、シアノ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアミド、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
6アルカノイル、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイル、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルフィニル、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルホニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールスルフィニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールスルフィニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC
2~C
6ヘテロアルケニル、置換されていてもよいC
2~C
6ヘテロアルキニル、置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキル、置換されていてもよいC
4~C
10シクロアルケニル、置換されていてもよいC
8~C
10シクロアルキニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
2~C
6アルケニル、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
2~C
6アルキニルであり;
X
3、X
4、X
5、X
6、およびX
7のうちの3つまたはそれ未満はNであり;かつ
X
1およびX
2のうちの少なくとも1つはNである。
式(I)のいくつかの態様では、X1はNである。式(I)の特定の態様では、X2はNである。式(I)の特定の態様では、X3はCR12である。式(I)の他の態様では、X4はCR13である。式(I)のさらに他の態様では、X5はCR14である。式(I)のさらに他の態様では、X6はCR15である。式(I)の特定の他の態様では、X7はCR16である。
式(I)の特定の態様では、単離された化合物は、式(IA):
による構造を有する。
式(I)または(IA)の特定の態様では、R2は、H、置換されていてもよいC1~C6アルキル、置換されていてもよいC3~C10シクロアルキル、置換されていてもよいC6~C10アリール、置換されていてもよいC6~C10アリールC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリール、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリル、または置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルC1~C6アルキルである。式(I)または(IA)のいくつかの態様では、R2は、Hまたは置換されていてもよいC1~C6アルキルである。式(I)または(IA)の他の態様では、R2はHである。
式(I)または(IA)のさらに別の態様では、R3は、H、置換されていてもよいC1~C6アルキル、置換されていてもよいC3~C10シクロアルキル、置換されていてもよいC6~C10アリール、置換されていてもよいC6~C10アリールC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリール、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリル、または置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルC1~C6アルキルである。式(I)または(IA)のさらに別の態様では、R3は、Hまたは置換されていてもよいC1~C6アルキルである。式(I)または(IA)の特定の態様では、R3はHである。
式(I)または(IA)のいくつかの態様では、R4は、H、置換されていてもよいC1~C6アルキル、置換されていてもよいC3~C10シクロアルキル、置換されていてもよいC6~C10アリール、置換されていてもよいC6~C10アリールC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリール、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリル、または置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルC1~C6アルキルである。式(I)または(IA)の特定の態様では、R4は、Hまたは置換されていてもよいC1~C6アルキルである。式(I)または(IA)の特定の態様では、R4はHである。
式(I)または(IA)の別の態様では、R5は、H、置換されていてもよいC1~C6アルキル、置換されていてもよいC3~C10シクロアルキル、置換されていてもよいC6~C10アリール、置換されていてもよいC6~C10アリールC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリール、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリル、または置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルC1~C6アルキルである。式(I)または(IA)のさらに別の態様では、R5は、Hまたは置換されていてもよいC1~C6アルキルである。式(I)または(IA)のさらに他の態様では、R5はHである。
式(I)または(IA)の特定の態様では、R6は、H、置換されていてもよいC1~C6アルキル、置換されていてもよいC3~C10シクロアルキル、置換されていてもよいC6~C10アリール、置換されていてもよいC6~C10アリールC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリール、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリル、または置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルC1~C6アルキルである。式(I)または(IA)の特定の態様では、R6は、Hまたは置換されていてもよいC1~C6アルキルである。式(I)または(IA)のいくつかの態様では、R6はHである。
式(I)または(IA)の特定の態様では、R7は、H、置換されていてもよいC1~C6アルキル、置換されていてもよいC3~C10シクロアルキル、置換されていてもよいC6~C10アリール、置換されていてもよいC6~C10アリールC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリール、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリル、または置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルC1~C6アルキルである。式(I)または(IA)の別の態様では、R7は、Hまたは置換されていてもよいC1~C6アルキルである。式(I)または(IA)のさらに他の態様では、R7はHである。
式(I)または(IA)のいくつかの態様では、R8は、H、置換されていてもよいC1~C6アルキル、置換されていてもよいC3~C10シクロアルキル、置換されていてもよいC6~C10アリール、置換されていてもよいC6~C10アリールC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリール、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリル、または置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルC1~C6アルキルである。式(I)または(IA)の特定の態様では、R8は、Hまたは置換されていてもよいC1~C6アルキルである。式(I)または(IA)の特定の態様では、R8はHである。
式(I)または(IA)の別の態様では、R9は、H、置換されていてもよいC1~C6アルキル、置換されていてもよいC3~C10シクロアルキル、置換されていてもよいC6~C10アリール、置換されていてもよいC6~C10アリールC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリール、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリル、または置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルC1~C6アルキルである。式(I)または(IA)のさらに別の態様では、R9は、Hまたは置換されていてもよいC1~C6アルキルである。式(I)または(IA)のさらに他の態様では、R9はHである。
式(I)または(IA)の特定の態様では、R13は、H、ヒドロキシ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC3~C10シクロアルキル、置換されていてもよいC1~C6アルコキシ、置換されていてもよいC6~C10アリールオキシ、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールオキシ、置換されていてもよいC6~C10アリール、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリール、または置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルである。式(I)または(IA)の特定の態様では、R13は、Hまたは置換されていてもよいC1~C6アルキルである。式(I)または(IA)の他の態様では、R13はHである。
式(I)または(IA)の特定の態様では、R16は、H、ハロゲン、シアノ、ニトロ、置換されていてもよいC1~C6アルキル、置換されていてもよいC3~C10シクロアルキル、置換されていてもよいC6~C10アリール、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリール、置換されていてもよいC2~C6アルカノイル、置換されていてもよいC7~C11アリーロイル、置換されていてもよいC2~C10ヘテロアリーロイル、置換されていてもよいC2~C10ヘテロシクリロイル、ヒドロキシカルボニル、置換されていてもよいエステル、または置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルである。式(I)または(IA)の別の態様では、R16は、Hまたは置換されていてもよいC1~C6アルキルである。式(I)または(IA)のさらに別の態様では、R16はHである。
式(I)のいくつかの態様では、化合物は、式(IB):
による構造を有する。
式(I)、(IA)、または(IB)の特定の態様では、R12は、H、ハロゲン、シアノ、ニトロ、置換されていてもよいC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C6アルコキシ、置換されていてもよいC1~C6アルカノイル、置換されていてもよいC7~C11アリーロイル、置換されていてもよいC2~C10ヘテロシクリロイル、置換されていてもよいC2~C10ヘテロアリーロイル、置換されていてもよいC1~C6アルキルスルホニル、置換されていてもよいC6~C10アリールスルホニル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールスルホニル、ヒドロキシカルボニル、置換されていてもよいエステル、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいC1~C6アルカノイルオキシ、置換されていてもよいC7~C11アリーロイルオキシ、置換されていてもよいC2~C10ヘテロアリーロイルオキシ、置換されていてもよいC2~C10ヘテロシクリロイルオキシ、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリール、または置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルである。式(I)、(IA)、または(IB)の特定の態様では、R12は、H、ハロゲン、シアノ、ニトロ、置換されていてもよいC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C6アルコキシ、置換されていてもよいC1~C6アルカノイル、置換されていてもよいC1~C6アルキルスルホニル、ヒドロキシカルボニル、置換されていてもよいエステル、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいC1~C6アルカノイルオキシ、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリール、または置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルである。式(I)、(IA)、または(IB)の他の態様では、R12は、H、ハロゲン、シアノ、ニトロ、置換されていてもよいC1~C6アルキル、置換されていてもよいエステル、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいC1~C6アルカノイルオキシ、または置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールである。式(I)、(IA)、または(IB)のさらに他の態様では、R12は、H、ハロゲン、ニトロ、置換されていてもよいエステル、または置換されていてもよいC1~C6アルカノイルオキシである。式(I)、(IA)、または(IB)のさらに他の態様では、R12はハロゲンである(例えば、R12はフッ素である)。式(I)、(IA)、または(IB)の特定の態様では、R12はニトロである。
式(I)、(IA)、または(IB)の特定の態様では、R14は、H、ハロゲン、シアノ、ニトロ、置換されていてもよいC1~C6アルキル、ヒドロキシカルボニル、置換されていてもよいエステル、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいC1~C6アルカノイルオキシ、置換されていてもよいC7~C11アリーロイルオキシ、置換されていてもよいC2~C10ヘテロアリーロイルオキシ、置換されていてもよいC2~C10ヘテロシクリロイルオキシ、置換されていてもよいC1~C6アルカノイル、置換されていてもよいC7~C11アリーロイル、置換されていてもよいC2~C10ヘテロシクリロイル、置換されていてもよいC2~C10ヘテロアリーロイル、置換されていてもよいC1~C6アルキルスルホニル、置換されていてもよいC6~C10アリールスルホニル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールスルフィニル、置換されていてもよいC6~C10アリール、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリール、または置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルである。式(I)、(IA)、または(IB)のいくつかの態様では、R14は、H、ハロゲン、シアノ、置換されていてもよいC1~C6アルキル、置換されていてもよいエステル、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいC1~C6アルカノイルオキシ、置換されていてもよいC1~C6アルカノイル、置換されていてもよいC7~C11アリーロイル、置換されていてもよいC2~C10ヘテロシクリロイル、置換されていてもよいC2~C10ヘテロアリーロイル、置換されていてもよいC1~C6アルキルスルホニル、置換されていてもよいC6~C10アリールスルホニル、または置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールである。式(I)、(IA)、または(IB)の他の態様では、R14は、H、ハロゲン、置換されていてもよいC1~C6アルキル、置換されていてもよいエステル、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいC1~C6アルカノイルオキシ、置換されていてもよいC1~C6アルカノイルである。式(I)、(IA)、または(IB)のさらに他の態様では、R14は、ハロゲン、置換されていてもよいC1~C6アルキル、または置換されていてもよいC1~C6アルカノイルである。式(I)、(IA)、または(IB)のさらに他の態様では、R14はハロゲンである(例えば、R14はフッ素である)。式(I)、(IA)、または(IB)のいくつかの態様では、R14は、置換されていてもよいC1~C6アルカノイルである。式(I)、(IA)、または(IB)の特定の態様では、R14は、置換されていてもよいC2~C4アルカノイルである。式(I)、(IA)、または(IB)のある特定の態様では、R14は、置換されていないC2~C4アルカノイルである。
式(I)、(IA)、または(IB)のいくつかの態様では、R15は、H、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアミド、置換されていてもよいC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C6アルコキシ、置換されていてもよいC6~C10アリールオキシ、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールオキシ、置換されていてもよいC1~C6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC3~C10シクロアルキル、置換されていてもよいC6~C10アリール、置換されていてもよいC6~C10アリールC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリール、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリル、または置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルC1~C6アルキルである。式(I)、(IA)、または(IB)の特定の態様では、R15は、H、置換されていてもよいC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C6アルコキシ、置換されていてもよいC6~C10アリールオキシ、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールオキシ、置換されていてもよいC1~C6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC3~C10シクロアルキル、置換されていてもよいC6~C10アリール、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリール、または置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルである。式(I)、(IA)、または(IB)の特定の態様では、R15は、Hまたは置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルである。式(I)、(IA)、または(IB)の他の態様では、R15はHである。式(I)、(IA)、または(IB)のさらに他の態様では、R15は、置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルである(例えば、R15は、ピペリジニル、メチル置換されたピペリジニルまたはベンズピペリジニルである)である。
式(IB)のいくつかの態様では、R1は、C1~C6アルカノイル、C6~C10アリール、C7~C11アリーロイル、C2~C10ヘテロアリーロイル、C2~C7アルコキシカルボニル、およびC6~C10アリールスルホニルからなる群より選択され、R1は、置換されていてもよく;
R12は、H、ニトロ、またはハロゲンであり;
R14は、C1~C6アルカノイルまたはハロゲンであり;かつ
R15は、Hまたは置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルである。
式(IB)のいくつかの態様では、R1は、C1~C6-アルカノイル、C7~C11アリーロイル、C2~C10ヘテロアリーロイル、C2~C7アルコキシカルボニル、およびC6~C10アリールスルホニルからなる置換されていてもよい基から選択される。
式(IB)のいくつかの態様では、R12はニトロであり、R14はフルオロである。
式(IB)のいくつかの態様では、R
15は、置換されていてもよいピペリジン-1-イルまたは置換されていてもよいアゼパン-1-イルである。式(I)、(IA)、または(IB)のいくつかの態様では、化合物は、式(IC):
による構造を有し、
式中、R
16は、HまたはC
1~C
6アルキルである。
式(IC)のいくつかの態様では、R16は、Hまたはメチルである。
式(I)、(IA)、(IB)、または(IC)の特定の態様では、R1は、H、置換されていてもよいC1~C6アルキル、置換されていてもよいC2~C6アルカノイル、置換されていてもよいC7~C11アリーロイル、置換されていてもよいC2~C10ヘテロアリーロイル、置換されていてもよいC2~C10ヘテロシクリロイル、置換されていてもよいエステル、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいC1~C6アルキルスルホニル、置換されたC6~C10アリールスルホニル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールスルホニル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルスルホニル、置換されていてもよいC1~C6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC3~C10シクロアルキル、置換されていてもよいC6~C10アリール、置換されていてもよいC6~C10アリールC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリール、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリル、または置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルC1~C6アルキルである。式(I)、(IA)、(IB)、または(IC)の特定の態様では、R1は、置換されていてもよいC1~C6アルキル、置換されていてもよいC2~C6アルカノイル、置換されていてもよいC7~C11アリーロイル、置換されていてもよいC2~C10ヘテロアリーロイル、置換されていてもよいC2~C10ヘテロシクリロイル、置換されていてもよいエステル、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいC1~C6アルキルスルホニル、置換されたC6~C10アリールスルホニル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールスルホニル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルスルホニル、置換されていてもよいC6~C10アリールC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールC1~C6アルキル、または置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルC1~C6アルキルである。式(I)、(IA)、(IB)、または(IC)の特定の態様では、R1は、置換されていてもよいC1~C6アルキル、置換されていてもよいC2~C6アルカノイル、置換されていてもよいC7~C11アリーロイル、置換されていてもよいC2~C10ヘテロアリーロイル、置換されていてもよいエステル、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいC1~C6アルキルスルホニル、置換されたC6~C10アリールスルホニル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールスルホニル、置換されていてもよいC6~C10アリールC1~C6アルキル、または置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールC1~C6アルキルである。式(I)、(IA)、(IB)、または(IC)のいくつかの態様では、R1は、置換されていてもよいC1~C6アルキル、置換されていてもよいC2~C6アルカノイル、置換されていてもよいC7~C11アリーロイル、置換されていてもよいエステル、置換されていてもよいC6~C10アリールスルホニル、または置換されていてもよいC6~C10アリールC1~C6アルキルである。式(I)、(IA)、(IB)、または(IC)の他の態様では、R1は、置換されていてもよいC1~C6アルキル、置換されていてもよいC2~C6アルカノイル、置換されていてもよいC7~C11アリーロイル、置換されていてもよいC2~C10ヘテロアリーロイル、置換されていてもよいC6~C10アリールスルホニル、または置換されていてもよいエステルである。式(I)、(IA)、(IB)、または(IC)のさらに他の態様では、R1は、置換されていてもよいC2~C7アルコキシカルボニル(例えば、メチルオキシカルボニルまたはエチルオキシカルボニル)である。式(I)、(IA)、(IB)、または(IC)のさらに他の態様では、R1は、置換されていてもよいC2~C6アルカノイルである(例えば、R1は、アセチル、プロパノイル、n-ブタノイル、イソブタノイル、またはt-ペンタノイルである)。式(I)、(IA)、(IB)、または(IC)のいくつかの態様では、R1は、置換されていてもよいC7~C11アリーロイルである(例えば、R1は、4-フルオロベンゾイルまたはベンゾイルである)。式(I)、(IA)、(IB)、または(IC)の他の態様では、R1は、置換されていてもよいC2~C10ヘテロアリーロイルである(例えば、R1は、2-チオフェンカルボニルである)。式(I)、(IA)、(IB)、または(IC)の特定の態様では、R1は、置換されていてもよいC6~C10アリールスルホニルである(例えば、R1は、p-トリルスルホニルまたはフェニルスルホニルである)。式(I)、(IA)、(IB)、または(IC)の他の態様では、R1は、置換されていてもよいC1~C6アルキルである(例えば、R1は、エチルまたはメチルである)。
式(I)、(IA)、(IB)、または(1C)の特定の態様では、単離された化合物は、化合物1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、または53:
である。
式(IB)の特定の態様では、単離された化合物は化合物53:
である。
いくつかの態様では、GPR174阻害性化合物は、式(II):
による構造もしくはその立体異性体、またはこれらの薬学的に許容される塩を有し、
式中、
X
1は、NまたはCR
2であり;
X
2は、NまたはCR
3であり;
R
AとR
Bは、結合されている原子と一緒に、結合して、置換されていてもよい5員環、置換されていてもよい6員環、または置換されていてもよい7員環を形成し;
R
1は、H、ハロ、ヒドロキシ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアミド、チオール、シアノ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
6アルコキシ、置換されていてもよいC
6~C
10アリールオキシ、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールオキシ、置換されていてもよいC
2~C
6アルカノイル、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイル、ヒドロキシカルボニル、置換されていてもよいC
2~C
7アルコキシカルボニル、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいC
1~C
6アルカノイルオキシ、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイルオキシ、置換されていてもよいC
1~C
6チオアルキル、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルフィニル、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルホニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールチオ、置換されていてもよいC
6~C
10アリールスルフィニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールチオ、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールスルフィニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルスルフィニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルスルホニル、置換されていてもよいスルファモイル、置換されていてもよいC
1~C
6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC
2~C
6ヘテロアルケニル、置換されていてもよいC
2~C
6ヘテロアルキニル、置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキル、置換されていてもよいC
4~C
10シクロアルケニル、置換されていてもよいC
8~C
10シクロアルキニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
2~C
6アルケニル、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
2~C
6アルキニルであり;かつ
Ar
1は、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルである。
式(II)のいくつかの態様では、RAおよびRBは、それぞれが結合されている原子と一緒に、結合して、置換されていてもよい炭素環を形成する。式(II)の特定の態様では、RAおよびRBは、それぞれが結合されている原子と一緒に、結合して、置換されていてもよい複素環を形成する。式(II)の特定の態様では、RAおよびRBは、それぞれが結合されている原子と一緒に、結合して、置換されていてもよい6員環を形成する。式(II)の他の態様では、RAおよびRBは、それぞれが結合されている原子と一緒に、結合して、置換されていてもよい非芳香環を形成する。式(II)のさらに他の態様では、RAおよびRBは、それぞれが結合されている原子と一緒に、結合して、置換されていてもよい芳香環を形成する。
式(II)のさらに他の態様では、単離された化合物は、式(IIA):
による構造を有し、
式中、
X
3は、N、CR
4であり;
X
4は、N、CR
5であり;
X
5は、N、CR
6であり;
X
6は、N、CR
7、または非存在であり;かつ
R
4、R
5、R
6、およびR
7のそれぞれは独立して、H、ハロ、ヒドロキシ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアミド、チオール、シアノ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
6アルコキシ、置換されていてもよいC
6~C
10アリールオキシ、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールオキシ、置換されていてもよいC
2~C
6アルカノイル、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイル、ヒドロキシカルボニル、置換されていてもよいC
2~C
7アルコキシカルボニル、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいC
1~C
6アルカノイルオキシ、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイルオキシ、置換されていてもよいC
1~C
6チオアルキル、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルフィニル、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルホニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールチオ、置換されていてもよいC
6~C
10アリールスルフィニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールチオ、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールスルフィニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルスルフィニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルスルホニル、置換されていてもよいスルファモイル、置換されていてもよいC
1~C
6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC
2~C
6ヘテロアルケニル、置換されていてもよいC
2~C
6ヘテロアルキニル、置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキル、置換されていてもよいC
4~C
10シクロアルケニル、置換されていてもよいC
8~C
10シクロアルキニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
2~C
6アルケニル、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
2~C
6アルキニルであり;
X
1、X
2、X
3、X
4、X
5、およびX
6のうちの3つまたはそれ未満は、Nである。
式(IIA)の特定の態様では、X3はCR4である。
式(IIA)のさらに他の態様では、X4はCR5である。
式(IIA)の他の態様では、X5はCR6である。式(IIA)のさらに他の態様では、X6はCR7である。
式(II)または(IIA)のいくつかの態様では、X1はNである。式(II)または(IIA)の特定の態様では、X2はNである。
式(II)のさらに他の態様では、単離された化合物は、式(IIB):
の構造を有する。
式(IIA)または(IIB)のいくつかの態様では、R4は、H、置換されていてもよいアミノ、ハロ、置換されていてもよいアミド、シアノ、置換されていてもよいC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C6アルコキシ、置換されていてもよいC6~C10アリールオキシ、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールオキシ、置換されていてもよいC2~C6アルカノイル、置換されていてもよいC7~C11アリーロイル、置換されていてもよいC2~C10ヘテロアリーロイル、置換されていてもよいC2~C10ヘテロシクリロイル、ヒドロキシカルボニル、置換されていてもよいC2~C7アルコキシカルボニル、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいC1~C6アルカノイルオキシ、置換されていてもよいC7~C11アリーロイルオキシ、置換されていてもよいC2~C10ヘテロアリーロイルオキシ、置換されていてもよいC2~C10ヘテロシクリロイルオキシ、置換されていてもよいC1~C6アルキルスルホニル、置換されていてもよいC6~C10アリールスルホニル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールスルホニル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルスルホニル、置換されていてもよいスルファモイル、置換されていてもよいC1~C6チオアルキル、置換されていてもよいC1~C6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC3~C10シクロアルキル、置換されていてもよいC6~C10アリール、置換されていてもよいC6~C10アリールC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリール、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリル、または置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルC1~C6アルキルである。式(IIA)または(IIB)の特定の態様では、R4は、H、置換されていてもよいアミノ、ハロ、置換されていてもよいアミド、シアノ、置換されていてもよいC1~C6アルキル、置換されていてもよいC2~C7アルコキシカルボニル、置換されていてもよいC2~C7アルコキシカルボニル、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいC1~C6アルカノイルオキシ、置換されていてもよいC7~C11アリーロイルオキシ、置換されていてもよいC2~C10ヘテロアリーロイルオキシ、置換されていてもよいC2~C10ヘテロシクリロイルオキシ、置換されていてもよいC1~C6アルキルスルホニル、置換されていてもよいC6~C10アリールスルホニル、置換されていてもよいスルファモイル、置換されていてもよいC1~C6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC6~C10アリール、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリール、または置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルである。式(IIA)または(IIB)の特定の態様では、R4は、H、ハロ、置換されていてもよいC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C6アルキルスルホニル、置換されていてもよいカルボキサミド、または置換されていてもよいスルファモイルである。式(IIA)または(IIB)の他の態様では、R4はHである。
式(IIA)または(IIB)のさらに他の態様では、R5は、H、置換されていてもよいアミノ、ハロ、置換されていてもよいアミド、置換されていてもよいカルボキサミド、シアノ、置換されていてもよいC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C6アルコキシ、置換されていてもよいC6~C10アリールオキシ、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールオキシ、置換されていてもよいC2~C6アルカノイル、置換されていてもよいC7~C11アリーロイル、置換されていてもよいC2~C10ヘテロアリーロイル、置換されていてもよいC2~C10ヘテロシクリロイル、ヒドロキシカルボニル、置換されていてもよいC2~C7アルコキシカルボニル、置換されていてもよいC1~C6アルキルスルホニル、置換されていてもよいC6~C10アリールスルホニル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールスルホニル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルスルホニル、置換されていてもよいC1~C6チオアルキル、置換されていてもよいC1~C6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC3~C10シクロアルキル、置換されていてもよいC6~C10アリール、置換されていてもよいC6~C10アリールC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリール、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリル、または置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルC1~C6アルキルである。式(IIA)または(IIB)のさらに他の態様では、R5は、H、置換されていてもよいアミノ、ハロ、シアノ、置換されていてもよいC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C6アルコキシ、置換されていてもよいC6~C10アリールオキシ、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールオキシ、置換されていてもよいC1~C6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC6~C10アリール、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリール、または置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルである。式(IIA)または(IIB)のいくつかの態様では、R5は、H、置換されていてもよいアミノ、ハロ、置換されていてもよいC1~C6アルキル、置換されていてもよいC6~C10アリールオキシ、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールオキシ、または置換されていてもよいC6~C10アリールである。式(IIA)または(IIB)の特定の態様では、R5はHである。
式(IIA)または(IIB)の特定の態様では、R6は、H、置換されていてもよいアミノ、ハロ、置換されていてもよいアミド、置換されていてもよいカルボキサミド、シアノ、置換されていてもよいC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C6アルコキシ、置換されていてもよいC6~C10アリールオキシ、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールオキシ、置換されていてもよいC2~C6アルカノイル、置換されていてもよいC7~C11アリーロイル、置換されていてもよいC2~C10ヘテロアリーロイル、置換されていてもよいC2~C10ヘテロシクリロイル、ヒドロキシカルボニル、置換されていてもよいC2~C7アルコキシカルボニル、置換されていてもよいC1~C6アルキルスルホニル、置換されていてもよいC6~C10アリールスルホニル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールスルホニル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルスルホニル、置換されていてもよいC1~C6チオアルキル、置換されていてもよいC1~C6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC3~C10シクロアルキル、置換されていてもよいC6~C10アリール、置換されていてもよいC6~C10アリールC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリール、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリル、または置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルC1~C6アルキルである。式(IIA)または(IIB)の他の態様では、R6は、H、置換されていてもよいアミノ、ハロ、置換されていてもよいアミド、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいC1~C6アルキル、置換されていてもよいC2~C7アルコキシカルボニル、置換されていてもよいC1~C6アルコキシ、置換されていてもよいC6~C10アリールオキシ、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールオキシ、置換されていてもよいC1~C6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC6~C10アリール、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリール、または置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルである。式(IIA)または(IIB)のさらに他の態様では、R6は、H、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアミド、ハロ、または置換されていてもよいC1~C6アルキルである。式(IIA)または(IIB)のさらに他の態様では、R6はHである。
式(IIA)または(IIB)のいくつかの態様では、R7は、H、置換されていてもよいアミノ、ハロ、置換されていてもよいアミド、シアノ、置換されていてもよいC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C6アルコキシ、置換されていてもよいC6~C10アリールオキシ、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールオキシ、置換されていてもよいC2~C6アルカノイル、置換されていてもよいC7~C11アリーロイル、置換されていてもよいC2~C10ヘテロアリーロイル、置換されていてもよいC2~C10ヘテロシクリロイル、ヒドロキシカルボニル、置換されていてもよいC2~C7アルコキシカルボニル、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいC1~C6アルカノイルオキシ、置換されていてもよいC7~C11アリーロイルオキシ、置換されていてもよいC2~C10ヘテロアリーロイルオキシ、置換されていてもよいC2~C10ヘテロシクリロイルオキシ、置換されていてもよいC1~C6アルキルスルホニル、置換されていてもよいC6~C10アリールスルホニル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールスルホニル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルスルホニル、置換されていてもよいスルファモイル、置換されていてもよいC1~C6チオアルキル、置換されていてもよいC1~C6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC3~C10シクロアルキル、置換されていてもよいC6~C10アリール、置換されていてもよいC6~C10アリールC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリール、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリル、または置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルC1~C6アルキルである。式(IIA)または(IIB)の特定の態様では、R7は、H、置換されていてもよいアミノ、ハロ、置換されていてもよいアミド、シアノ、置換されていてもよいC1~C6アルキル、置換されていてもよいC2~C7アルコキシカルボニル、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいC1~C6アルカノイルオキシ、置換されていてもよいC7~C11アリーロイルオキシ、置換されていてもよいC2~C10ヘテロアリーロイルオキシ、置換されていてもよいC2~C10ヘテロシクリロイルオキシ、置換されていてもよいC1~C6アルキルスルホニル、置換されていてもよいC6~C10アリールスルホニル、置換されていてもよいスルファモイル、置換されていてもよいC1~C6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC6~C10アリール、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリール、または置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルである。式(IIA)または(IIB)の特定の態様では、R7は、H、ハロ、置換されていてもよいC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C6アルキルスルホニル、置換されていてもよいカルボキサミド、または置換されていてもよいスルファモイルである。式(IIA)または(IIB)の他の態様では、R7はHである。
式(II)のさらに他の態様では、単離された化合物は、式(IIC):
による構造を有する。
式(II)、(IIA)、(IIB)、または(IIC)のいくつかの態様では、Ar1は、置換されていてもよいC6~C10アリールである。式(II)、(IIA)、(IIB)、または(IIC)の他の態様では、Ar1は置換されていてもよいC6アリールである。
式(II)のさらに他の態様において、単離された化合物は、式(IID):
による構造を有し、
式中、
R
8、R
9、R
10、R
11、およびR
12のそれぞれは独立して、H、ハロ、ヒドロキシ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアミド、チオール、シアノ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
6アルコキシ、置換されていてもよいC
6~C
10アリールオキシ、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールオキシ、置換されていてもよいC
2~C
6アルカノイル、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイル、ヒドロキシカルボニル、置換されていてもよいC
2~C
7アルコキシカルボニル、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいC
1~C
6アルカノイルオキシ、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイルオキシ、置換されていてもよいC
1~C
6チオアルキル、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルフィニル、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルホニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールチオ、置換されていてもよいC
6~C
10アリールスルフィニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールチオ、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールスルフィニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルスルフィニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルスルホニル、置換されていてもよいスルファモイル、置換されていてもよいC
1~C
6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC
2~C
6ヘテロアルケニル、置換されていてもよいC
2~C
6ヘテロアルキニル、置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキル、置換されていてもよいC
4~C
10シクロアルケニル、置換されていてもよいC
8~C
10シクロアルキニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
2~C
6アルケニル、もしくは置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
2~C
6アルキニルであるか;
または、隣接するR
8、R
9、R
10、R
11、およびR
12のうちの任意の2つは、それらが結合されている2つの隣接する炭素原子と一緒に、5員、6員、もしくは7員の置換されていてもよい炭素環もしくは複素環を形成する。
式(IID)の特定の態様では、R8は、H、ハロ、または置換されていてもよいC1~C6アルキルである。式(IID)の他の態様では、R8はHである。
式(IID)の特定の態様では、R11は、H、ハロ、または置換されていてもよいC1~C6アルキルである。式(IID)の他の態様では、R11はHである。
式(IID)のいくつかの態様では、R12は、H、ハロ、または置換されていてもよいC1~C6アルキルである。式(IID)の他の態様では、R12はHである。
式(IID)の特定の態様では、R9は、H、置換されていてもよいアミノ、ハロ、置換されていてもよいアミド、置換されていてもよいカルボキサミド、シアノ、ニトロ、置換されていてもよいC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C6アルコキシ、置換されていてもよいC6~C10アリールオキシ、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールオキシ、置換されていてもよいC2~C6アルカノイル、置換されていてもよいC7~C11アリーロイル、置換されていてもよいC2~C10ヘテロアリーロイル、置換されていてもよいC2~C10ヘテロシクリロイル、ヒドロキシカルボニル、置換されていてもよいC2~C7アルコキシカルボニル、置換されていてもよいC1~C6アルキルスルフィニル、置換されていてもよいC1~C6アルキルスルホニル、置換されていてもよいC6~C10アリールスルフィニル、置換されていてもよいC6~C10アリールスルホニル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールスルフィニル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールスルホニル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルスルホニル、置換されていてもよいスルファモイル、置換されていてもよいC1~C6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC3~C10シクロアルキル、置換されていてもよいC6~C10アリール、置換されていてもよいC6~C10アリールC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリール、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリル、または置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルC1~C6アルキルである。式(IID)の他の態様では、R9は、H、置換されていてもよいアミド、ハロ、シアノ、置換されていてもよいC1~C6アルキル、置換されていてもよいC2~C7アルコキシカルボニル、置換されていてもよいC1~C6アルキルスルホニル、置換されていてもよいC6~C10アリールスルホニル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールスルホニル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルスルホニル、置換されていてもよいスルファモイル、置換されていてもよいC1~C6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC6~C10アリール、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリール、または置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルである。式(IID)のさらに他の態様では、R9はH、置換されていてもよいカルボキサミド、ハロ、置換されていてもよいC1~C6アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルスルホニル、または置換されていてもよいスルファモイルである。式(IID)の式のさらに他の態様では、R9は、置換されていてもよいスルファモイル(例えば、置換されていないスルファモイル)である。
式(IID)の特定の態様では、R10は、H、ハロ、シアノ、置換されていてもよいC1~C6アルキル、置換されていてもよいC2~C6アルケニル、置換されていてもよいC2~C6アルキニル、置換されていてもよいC2~C6アルカノイル、ヒドロキシカルボニル、置換されていてもよいC2~C7アルコキシカルボニル、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいC1~C6チオアルキル、置換されていてもよいC1~C6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC3~C10シクロアルキル、置換されていてもよいC6~C10アリールC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリル、または置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルC1~C6アルキルである。式(IID)のさらに他の態様では、R10は、H、ハロ、置換されていてもよいC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC3~C10シクロアルキル、置換されていてもよいC6~C10アリールC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリル、または置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルC1~C6アルキルである。式(IID)のさらに他の態様では、R10は、置換されていてもよいC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C6ヘテロアルキル、または置換されていてもよいC3~C10シクロアルキルである。式(IID)の式のいくつかの態様では、R10は、置換されていてもよいC1~C6アルキル(例えば、メチル)である。
式(II)、(IIA)、(IIB)、(IIC)、または(IID)の特定の態様では、R1は、H、ヒドロキシ、置換されていてもよいアミノ、ハロ、チオール、置換されていてもよいアミド、置換されていてもよいカルボキサミド、シアノ、置換されていてもよいC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C6アルコキシ、置換されていてもよいC6~C10アリールオキシ、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールオキシ、置換されていてもよいC1~C6アルカノイルオキシ、置換されていてもよいC7~C11アリーロイルオキシ、置換されていてもよいC2~C10ヘテロアリーロイルオキシ、置換されていてもよいC2~C10ヘテロシクリロイルオキシ、置換されていてもよいC1~C6チオアルキル、置換されていてもよいC1~C6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC3~C10シクロアルキル、置換されていてもよいC6~C10アリール、置換されていてもよいC6~C10アリールC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリール、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリル、または置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルC1~C6アルキルである。式(IID)の特定の態様では、R10は、H、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアミド、置換されていてもよいC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C6アルコキシ、置換されていてもよいC6~C10アリールオキシ、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールオキシ、置換されていてもよいC1~C6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC6~C10アリールC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリル、または置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルC1~C6アルキルである。式(II)、(IIA)、(IIB)、(IIC)、または(IID)のいくつかの態様では、R1は、H、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいC6~C10アリールオキシ、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールオキシ、置換されていてもよいC6~C10アリール、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリール、または置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルである。式(II)、(IIA)、(IIB)、(IIC)、または(IID)の他の態様では、R1は、置換されていてもよいアミノである。式(IID)のさらに他の態様では、R10は、置換されたアミノであり、少なくとも1つの置換基はフェニルである。式(II)、(IIA)、(IIB)、(IIC)、または(IID)のさらに他の態様では、R1は置換されたアミノであり、少なくとも1つの置換基はo-トリルである。
式(II)のいくつかの態様では、式(II)の化合物は、式(IIE):
の構造を有し、
式中、
R
Aは、置換されていてもよいフェニルであり、かつ
Ar
1は、置換されていてもよいフェニルである。
式(IIE)のいくつかの態様では、RAは、フェニルまたは2-メチルフェニルである。
式(IIE)のいくつかの態様では、Ar1は、3-アミノスルホニル-4-メチルフェニルである。
式(II)、(IIA)、(IIB)、または(IIC)のいくつかの態様では、単離された化合物は化合物19または20:
である。
いくつかの態様では、GPR174阻害性化合物は、式(III):
による構造もしくはその立体異性体、もしくは互変異性体、またはこれらの薬学的に許容される塩を有し、
式中、
R
1およびR
2のそれぞれは独立して、H、ハロ、シアノ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、または置換されていてもよいC
1~C
6ヘテロアルキルであり;かつ
Ar
1およびAr
2のそれぞれは独立して、置換されていてもよいC
6~C
10アリールまたは置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールである。
式(III)の特定の態様では、Ar1は、置換されていてもよいC6~C10アリールである。式(III)の他の態様では、Ar1は、置換されていてもよいC6アリール、例えば、置換されていてもよいフェニルである。
式(III)の特定の態様では、Ar2は、置換されていてもよいC6~C10アリールである。式(III)の他の態様では、Ar2は、置換されていてもよいC6アリール、例えば、置換されていてもよいフェニルである。
式(III)のさらに他の態様では、単離された化合物は、式(IIIA):
による構造を有し、
式中、
R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11、およびR
12のそれぞれは独立して、H、ハロ、ヒドロキシ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアミド、チオール、シアノ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
6アルコキシ、置換されていてもよいC
6~C
10アリールオキシ、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールオキシ、置換されていてもよいC
2~C
6アルカノイル、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイル、ヒドロキシカルボニル、置換されていてもよいC
2~C
7アルコキシカルボニル、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいC
2~C
6アルカノイルオキシ、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
6アルカノイルアミノ、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイルアミノ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイルアミノ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイルアミノ、置換されていてもよいC
1~C
6チオアルキル、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルフィニル、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルホニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールチオ、置換されていてもよいC
6~C
10アリールスルフィニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールチオ、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールスルフィニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルスルフィニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルスルホニル、置換されていてもよいスルファモイル、置換されていてもよいC
1~C
6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC
2~C
6ヘテロアルケニル、置換されていてもよいC
2~C
6ヘテロアルキニル、置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキル、置換されていてもよいC
4~C
10シクロアルケニル、置換されていてもよいC
8~C
10シクロアルキニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
2~C
6アルケニル、もしくは置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
2~C
6アルキニルである。
式(III)または(IIIA)の特定の態様では、R1は、H、ハロ、または置換されていてもよいC1~C6アルキルである。式(III)または(IIIA)の他の態様では、R1は、H、ハロ、またはメチルである。式(III)または(IIIA)のさらに他の態様では、R1はHである。
式(III)または(IIIA)の特定の態様では、R2は、H、ハロ、または置換されていてもよいC1~C6アルキルである。式(III)または(IIIA)の他の態様では、R2は、H、ハロ、またはメチルである。式(III)または(IIIA)のさらに他の態様では、R2はHである。
式(III)または(IIIA)のいくつかの態様では、単離された化合物は、式(IIIB):
による構造を有する。
式(III)、(IIIA)、または(IIIB)の特定の態様では、R3は、H、ハロ、または置換されていてもよいC1~C6アルキルである。式(III)、(IIIA)、または(IIIB)の他の態様では、R3はHである。
式(III)、(IIIA)、または(IIIB)の特定の態様では、R4は、H、ハロ、または置換されていてもよいC1~C6アルキルである。式(III)、(IIIA)、または(IIIB)の他の態様では、R4はHである。
式(III)、(IIIA)、または(IIIB)のいくつかの態様では、R7は、H、ハロ、または置換されていてもよいC1~C6アルキルである。式(III)、(IIIA)、または(IIIB)の他の態様では、R7はHである。
式(III)、(IIIA)、または(IIIB)の他の態様では、単離された化合物は、式(IIIC):
による構造を有する。
式(III)、(IIIA)、(IIIB)、または(IIIC)の特定の態様では、R11は、H、ハロ、または置換されていてもよいC1~C6アルキルである。式(III)、(IIIA)、(IIIB)、または(IIIC)の他の態様では、R11はHである。
式(III)、(IIIA)、(IIIB)、または(IIIC)の特定の態様では、R12は、H、ハロ、または置換されていてもよいC1~C6アルキルである。式(III)、(IIIA)、(IIIB)、または(IIIC)の他の態様では、R12はHである。
式(III)、(IIIA)、(IIIB)、または(IIIC)のいくつかの態様では、R8は、H、ハロ、または置換されていてもよいC1~C6アルキルである。式(III)、(IIIA)、(IIIB)、または(IIIC)の他の態様では、R8はHである。
式(III)、(IIIA)、(IIIB)、または(IIIC)の他の態様では、単離された化合物は、式(IIID):
による構造を有する。
式(III)、(IIIA)、(IIIB)、(IIIC)、または(IIID)のいくつかの態様では、R5は、H、ハロ、シアノ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいC1~C6アルキル、置換されていてもよいC2~C6アルカノイル、置換されていてもよいC7~C11アリーロイル、置換されていてもよいC2~C10ヘテロアリーロイル、置換されていてもよいC2~C10ヘテロシクリロイル、置換されていてもよいC2~C6アルカノイルオキシ、置換されていてもよいC7~C11アリーロイルオキシ、置換されていてもよいC2~C10ヘテロアリーロイルオキシ、置換されていてもよいC2~C10ヘテロシクリロイルオキシ、置換されていてもよいC2~C6アルカノイルアミノ、置換されていてもよいC7~C11アリーロイルアミノ、置換されていてもよいC2~C10ヘテロアリーロイルアミノ、置換されていてもよいC2~C10ヘテロシクリロイルアミノ、ヒドロキシカルボニル、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいC1~C6アルキルスルホニル、置換されたC6~C10アリールスルホニル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールスルホニル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルスルホニル、置換されていてもよいC1~C6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC3~C10シクロアルキル、置換されていてもよいC6~C10アリール、置換されていてもよいC6~C10アリールC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリール、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリル、または置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルC1~C6アルキルである。式(III)、(IIIA)、(IIIB)、(IIIC)、または(IIID)の他の態様では、R5は、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいC2~C6アルカノイルオキシ、置換されていてもよいC7~C11アリーロイルオキシ、置換されていてもよいC2~C10ヘテロアリーロイルオキシ、置換されていてもよいC2~C10ヘテロシクリロイルオキシ、置換されていてもよいC2~C6アルカノイルアミノ、置換されていてもよいC7~C11アリーロイルアミノ、置換されていてもよいC2~C10ヘテロアリーロイルアミノ、置換されていてもよいC2~C10ヘテロシクリロイルアミノ、ヒドロキシカルボニル、または置換されていてもよいカルボキサミドである。式(III)、(IIIA)、(IIIB)、(IIIC)、または(IIID)のさらに他の態様では、R5は、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいC2~C6アルカノイルアミノ、置換されていてもよいC7~C11アリーロイルアミノ、置換されていてもよいC2~C10ヘテロアリーロイルアミノ、または置換されていてもよいC2~C10ヘテロシクリロイルアミノである。
式(III)、(IIIA)、(IIIB)、(IIIC)、または(IIID)の特定の態様では、R10は、H、ハロ、シアノ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいC1~C6アルキル、置換されていてもよいC2~C6アルカノイル、置換されていてもよいC7~C11アリーロイル、置換されていてもよいC2~C10ヘテロアリーロイル、置換されていてもよいC2~C10ヘテロシクリロイル、置換されていてもよいC2~C6アルカノイルオキシ、置換されていてもよいC7~C11アリーロイルオキシ、置換されていてもよいC2~C10ヘテロアリーロイルオキシ、置換されていてもよいC2~C10ヘテロシクリロイルオキシ、置換されていてもよいC2~C6アルカノイルアミノ、置換されていてもよいC7~C11アリーロイルアミノ、置換されていてもよいC2~C10ヘテロアリーロイルアミノ、置換されていてもよいC2~C10ヘテロシクリロイルアミノ、ヒドロキシカルボニル、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいC1~C6アルキルスルホニル、置換されたC6~C10アリールスルホニル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールスルホニル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルスルホニル、置換されていてもよいC1~C6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC3~C10シクロアルキル、置換されていてもよいC6~C10アリール、置換されていてもよいC6~C10アリールC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリール、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリル、または置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルC1~C6アルキルである。式(III)、(IIIA)、(IIIB)、(IIIC)、または(IIID)の他の態様では、R10は、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいC2~C6アルカノイルオキシ、置換されていてもよいC7~C11アリーロイルオキシ、置換されていてもよいC2~C10ヘテロアリーロイルオキシ、置換されていてもよいC2~C10ヘテロシクリロイルオキシ、置換されていてもよいC2~C6アルカノイルアミノ、置換されていてもよいC7~C11アリーロイルアミノ、置換されていてもよいC2~C10ヘテロアリーロイルアミノ、置換されていてもよいC2~C10ヘテロシクリロイルアミノ、ヒドロキシカルボニル、または置換されていてもよいカルボキサミドである。式(III)、(IIIA)、(IIIB)、(IIIC)、または(IIID)のさらに他の態様では、R10は、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいC2~C6アルカノイルアミノ、置換されていてもよいC7~C11アリーロイルアミノ、置換されていてもよいC2~C10ヘテロアリーロイルアミノ、または置換されていてもよいC2~C10ヘテロシクリロイルアミノである。
式(III)、(IIIA)、(IIIB)、(IIIC)、または(IIID)の特定の態様では、単離された化合物は、式(IIIE):
による構造を有し、
式中、
R
AおよびR
Bのそれぞれは独立して、Hまたは置換されていてもよいC
1~C
6アルキルであり、かつ
R
CおよびR
Dのそれぞれは独立して、H、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルである。
式(III)、(IIIA)、(IIIB)、(IIIC)、(IIID)、または(IIIE)のいくつかの態様では、RAはHである。式(III)、(IIIA)、(IIIB)、(IIIC)、(IIID)、または(IIIE)の他の態様では、RBはHである。
式(III)、(IIIA)、(IIIB)、(IIIC)、(IIID)、または(IIIE)の特定の態様では、RCは、置換されていてもよいC6~C10アリール、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールである。式(III)、(IIIA)、(IIIB)、(IIIC)、(IIID)、または(IIIE)の他の態様では、RCは、置換されていてもよいC4ヘテロアリール、例えば、チオフェン-2-イルである。
式(III)、(IIIA)、(IIIB)、(IIIC)、(IIID)、または(IIIE)の他の態様では、RDは、置換されていてもよいC6~C10アリール、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールである。式(III)、(IIIA)、(IIIB)、(IIIC)、(IIID)、または(IIIE)のさらに他の態様では、RDは、置換されていてもよいC4ヘテロアリール、例えば、チオフェン-2-イルである。
式(III)、(IIIA)、(IIIB)、(IIIC)、(IIID)、または(IIIE)の特定の態様では、R6は、H、ハロ、置換されていてもよいC1~C6アルキル、置換されていてもよいC2~C6アルケニル、置換されていてもよいC2~C6アルキニル、置換されていてもよいC1~C6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC3~C10シクロアルキル、置換されていてもよいC6~C10アリール、置換されていてもよいC6~C10アリールC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリール、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリル、または置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルC1~C6アルキルである。式(III)、(IIIA)、(IIIB)、(IIIC)、(IIID)、または(IIIE)の他の態様では、R6は、H、ハロ、置換されていてもよいC1~C6アルキル、置換されていてもよいC2~C6アルケニル、置換されていてもよいC2~C6アルキニル、置換されていてもよいC1~C6ヘテロアルキル、または置換されていてもよいC3~C10シクロアルキルである。式(III)、(IIIA)、(IIIB)、(IIIC)、(IIID)、または(IIIE)の他の態様では、R6は、H、ハロ、置換されていてもよいC1~C6アルキル、置換されていてもよいC2~C6アルケニル、置換されていてもよいC2~C6アルキニル、置換されていてもよいC1~C6ヘテロアルキル、または置換されていてもよいC3~C10シクロアルキルである。式(III)、(IIIA)、(IIIB)、(IIIC)、(IIID)、または(IIIE)のさらに他の態様では、R6は、Hまたは置換されていてもよいC1~C6アルキルである。式(III)、(IIIA)、(IIIB)、(IIIC)、または(IIID)のいくつかの態様では、R6はHである。式(III)、(IIIA)、(IIIB)、(IIIC)、(IIID)、または(IIIE)の他の態様では、R6はC1~C6アルキル、例えばメチルである。
式(III)、(IIIA)、(IIIB)、(IIIC)、(IIID)、または(IIIE)の特定の態様では、R9は、H、ハロ、置換されていてもよいC1~C6アルキル、置換されていてもよいC2~C6アルケニル、置換されていてもよいC2~C6アルキニル、置換されていてもよいC1~C6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC3~C10シクロアルキル、置換されていてもよいC6~C10アリール、置換されていてもよいC6~C10アリールC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリール、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリル、または置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルC1~C6アルキルである。式(III)、(IIIA)、(IIIB)、(IIIC)、(IIID)、または(IIIE)の他の態様では、R9は、H、ハロ、置換されていてもよいC1~C6アルキル、置換されていてもよいC2~C6アルケニル、置換されていてもよいC2~C6アルキニル、置換されていてもよいC1~C6ヘテロアルキル、または置換されていてもよいC3~C10シクロアルキルである。式(III)、(IIIA)、(IIIB)、(IIIC)、(IIID)、または(IIIE)の他の態様では、R9は、H、ハロ、置換されていてもよいC1~C6アルキル、置換されていてもよいC2~C6アルケニル、置換されていてもよいC2~C6アルキニル、置換されていてもよいC1~C6ヘテロアルキル、または置換されていてもよいC3~C10シクロアルキルである。式(III)、(IIIA)、(IIIB)、(IIIC)、(IIID)、または(IIIE)のさらに他の態様では、R9は、Hまたは置換されていてもよいC1~C6アルキルである。式(III)、(IIIA)、(IIIB)、(IIIC)、(IIID)、または(IIIE)のいくつかの態様では、R9はHである。式(III)、(IIIA)、(IIIB)、(IIIC)、(IIID)、または(IIIE)の他の態様では、R9はC1~C6アルキル、例えばメチルである。
いくつかの態様では、式(III)の化合物は、式(IIIF):
の構造を有し、
式中、
R
CおよびR
Dのそれぞれは独立して、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールであり;かつ
R
6およびR
9のそれぞれは独立して、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルである。
式(IIIF)のいくつかの態様では、RCおよびRDのそれぞれは独立して、置換されていないC1~C9ヘテロアリールであり;R6およびR9のそれぞれは独立して、置換されていないC1~C6アルキルである。
式(IIIF)のいくつかの態様では、RCおよびRDのそれぞれは、チエン-2-イルである。
式(IIIF)のいくつかの態様では、R6およびR9のそれぞれは、メチルである。
式(III)、(IIIA)、(IIIB)、(IIIC)、(IIID)、または(IIIE)のいくつかの態様では、単離された化合物は、化合物21:
である。
いくつかの態様では、GPR174阻害性化合物は、式(IV):
による構造もしくはその立体異性体、もしくはこれらの互変異性体、またはこれらの薬学的に許容される塩を有し、
式中、
R
1およびR
2のそれぞれは独立して、H、ヒドロキシ、ハロ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアミド、チオール、シアノ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
6アルコキシ、置換されていてもよいC
6~C
10アリールオキシ、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールオキシ、置換されていてもよいC
2~C
6アルカノイル、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイル、ヒドロキシカルボニル、置換されていてもよいC
2~C
7アルコキシカルボニル、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいC
1~C
6アルカノイルオキシ、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイルオキシ、置換されていてもよいC
1~C
6チオアルキル、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルフィニル、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルホニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールチオ、置換されていてもよいC
6~C
10アリールスルフィニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールチオ、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールスルフィニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルスルフィニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC
2~C
6ヘテロアルケニル、置換されていてもよいC
2~C
6ヘテロアルキニル、置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキル、置換されていてもよいC
4~C
10シクロアルケニル、置換されていてもよいC
8~C
10シクロアルキニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
2~C
6アルケニル、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
2~C
6アルキニルであり;
R
3およびR
4のそれぞれは独立して、H、ヒドロキシ、ハロ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアミド、チオール、シアノ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
6アルコキシ、置換されていてもよいC
6~C
10アリールオキシ、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールオキシ、置換されていてもよいC
2~C
6アルカノイル、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイル、ヒドロキシカルボニル、置換されていてもよいC
2~C
7アルコキシカルボニル、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいC
1~C
6アルカノイルオキシ、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイルオキシ、置換されていてもよいC
1~C
6チオアルキル、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルホニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールチオ、置換されていてもよいC
6~C
10アリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールチオ、置換されていてもよいC
1~C
6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC
2~C
6ヘテロアルケニル、置換されていてもよいC
2~C
6ヘテロアルキニル、置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキル、置換されていてもよいC
4~C
10シクロアルケニル、置換されていてもよいC
8~C
10シクロアルキニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
2~C
6アルケニル、もしくは置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
2~C
6アルキニルであり;
R
5は、H、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
6アルコキシ、置換されていてもよいC
6~C
10アリールオキシ、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールオキシ、置換されていてもよいC
2~C
6アルカノイル、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイル、置換されていてもよいC
1~C
6アルコキシカルボニル、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルフィニル、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルホニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールスルフィニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールスルフィニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルスルフィニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC
2~C
6ヘテロアルケニル、置換されていてもよいC
2~C
6ヘテロアルキニル、置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキル、置換されていてもよいC
4~C
10シクロアルケニル、置換されていてもよいC
8~C
10シクロアルキニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
2~C
6アルケニル、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
2~C
6アルキニルであり;
nは、0、1、2、3、または4であり;かつ
mは、0、1、2、3、4、5、または6である。
式(IV)のいくつかの態様では、mは0である。
式(IV)の他の態様では、単離された化合物は、式(IVA):
による構造を有する。
式(IV)または(IVA)の特定の態様では、R1は、H、ハロ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアミド、チオール、シアノ、または置換されていてもよいC1~C6アルキルである。式(IV)または(IVA)の他の態様では、R1は、H、ハロ、または置換されていてもよいC1~C6アルキルである。式(IV)または(IVA)のさらに他の態様では、R1はHである。
式(IV)または式(IVA)の特定の態様では、単離された化合物は、式(IVB):
による構造を有する。
式(IV)、(IVA)、または(IVB)のいくつかの態様では、R5は、H、置換されていてもよいC1~C6アルキル、置換されていてもよいC2~C6アルケニル、置換されていてもよいC2~C6アルキニル、置換されていてもよいC2~C6アルカノイル、置換されていてもよいC7~C11アリーロイル、置換されていてもよいC2~C10ヘテロアリーロイル、置換されていてもよいC2~C10ヘテロシクリロイル、置換されていてもよいC1~C6アルキルオキシカルボニル、置換されていてもよいC1~C6アルキルスルホニル、または置換されていてもよいC6~C10アリールスルホニルである。式(IV)、(IVA)、または(IVB)の他の態様では、R5は、H、置換されていてもよいC1~C6アルキル、置換されていてもよいC2~C6アルカノイル、置換されていてもよいC7~C11アリーロイル、または置換されていてもよいC1~C6アルキルオキシカルボニルである。式(IV)、(IVA)、または(IVB)のさらに他の態様では、R5は、H、置換されていてもよいC1~C6アルキル、または置換されていてもよいC2~C6アルカノイルである。式(IV)、(IVA)、または(IVB)のさらに他の態様では、R5はHである。
式(IV)、(IVA)、または(IVB)の特定の態様では、単離された化合物は、式(IVC):
による構造を有する。
式(IV)、(IVA)、(IVB)、または(IVC)の特定の態様では、R2は、H、置換されていてもよいC1~C6アルキル、置換されていてもよいC2~C6アルケニル、置換されていてもよいC2~C6アルキニル、置換されていてもよいC1~C6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC2~C6ヘテロアルケニル、置換されていてもよいC2~C6ヘテロアルキニル、置換されていてもよいC3~C10シクロアルキル、置換されていてもよいC4~C10シクロアルケニル、置換されていてもよいC8~C10シクロアルキニル、置換されていてもよいC6~C10アリール、置換されていてもよいC6~C10アリールC1~C6アルキル、置換されていてもよいC6~C10アリールC2~C6アルケニル、置換されていてもよいC6~C10アリールC2~C6アルキニル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリール、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールC2~C6アルケニル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールC2~C6アルキニル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルC2~C6アルケニル、または置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルC2~C6アルキニルである。式(IV)、(IVA)、(IVB)、または(IVC)の他の態様では、R2は、置換されていてもよいC3~C10シクロアルキル、置換されていてもよいC4~C10シクロアルケニル、置換されていてもよいC8~C10シクロアルキニル、置換されていてもよいC6~C10アリール、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリール、または置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルである。式(IV)、(IVA)、(IVB)、または(IVC)のさらに他の態様では、R2は、置換されていてもよいC6~C10アリール、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリール、または置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルである。式(IV)、(IVA)、(IVB)、または(IVC)のさらに他の態様では、R2は、置換されていてもよいC6~C10アリールまたは置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールである。式(IV)、(IVA)、(IVB)、または(IVC)の他の態様では、R2は、置換されていてもよいピリジル(例えば、2-ピリジル、3-ピリジル、または4-ピリジル)である。式(IV)、(IVA)、(IVB)、または(IVC)の特定の態様では、R2は、置換されていてもよいフェニルである。
式(IV)、(IVA)、(IVB)、または(IVC)のいくつかの態様では、単離された化合物は、式(IVD):
による構造を有し、
式中、
R
6は、各出現において独立して、ハロ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
2~C
6ヘテロアリール、置換されていてもよいC
2~C
6ヘテロシクリル、置換されていてもよいC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアミド、チオール、シアノ、ニトロ、C
1~C
6アルキルスルホニル、ヒドロキシカルボニル、置換されていてもよいC
2~C
7アルコキシカルボニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールオキシ、または置換されていてもよいC
2~C
6ヘテロアリールオキシであり;
Z
1は、CまたはNであり;
Z
2は、CまたはNであり;
Z
3は、NまたはCであり;かつ
pは、0、1、2、3、4、または5である。
式(IVD)のいくつかの態様では、Z1はCであり、Z2はCであり、Z3はNである。式(IVD)の他の態様では、Z1はCであり、Z2はNであり、Z3はCである。式(IVD)の特定の態様では、Z1はNであり、Z2はCであり、Z3はCである。式(IVD)の特定の他の態様では、Z1はCであり、Z2はCであり、Z3はCである。
式(IV)、(IVA)、(IVB)、または(IVC)のいくつかの態様では、単離された化合物は、式(IVD):
による構造を有し、
式中、
R
6は、各出現において独立して、ハロ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
2~C
6ヘテロアリール、置換されていてもよいC
2~C
6ヘテロシクリル、置換されていてもよいC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアミド、チオール、シアノ、ニトロ、C
1~C
6アルキルスルホニル、ヒドロキシカルボニル、置換されていてもよいC
2~C
7アルコキシカルボニル、置換されていてもよいC
2~C
6アルコキシ、置換されていてもよいC
2~C
6アルケノキシ、置換されていてもよいC
6~C
10アリールオキシ、または置換されていてもよいC
2~C
6ヘテロアリールオキシであり;
Z
1は、CHまたはNであり;
Z
2は、CHまたはNであり;
Z
3は、NまたはCHであり;かつ
pは、0、1、2、3、4、または5である。
式(IVD)のいくつかの態様では、Z1はCであり、Z2はCであり、Z3はNである。式(IVD)の他の態様では、Z1はCであり、Z2はNであり、Z3はCHである。式(IVD)の特定の態様では、Z1はNであり、Z2はCHであり、Z3はCHである。式(IVD)の特定の他の態様では、Z1はCHであり、Z2はCHであり、Z3はCHである。
式(IVD)のいくつかの態様では、pは0である。式(IVD)の他の態様では、pは1である。式(IVD)の特定の態様では、pは2である。式(IVD)のいくつかの態様では、pは1であり、R6はp位またはm位に存在する。
式(IVD)の特定の態様では、R6は、メトキシ、メチル、ヒドロキシル、エトキシ、エチル、置換されていてもよいフェノキシ、置換されていてもよいシクロペンチルオキシ、t-ブトキシ、アリオキシ、イソプロピルオキシ、n-ペンチルオキシ、トリフルオロメチルオキシ、ジフルオロメチルオキシ、フルオロ、クロロ、ニトロ、2-ヒドロキシエチルオキシ、置換されていてもよい1,3,4-オキサジアゾリル、または置換されていてもよいピロリジルである。
式(IV)、(IVA)、(IVB)、(IVC)、または(IVD)の特定の態様では、R3は、H、ハロ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアミド、チオール、シアノ、ヒドロキシカルボニル、置換されていてもよいC2~C7アルコキシカルボニル、または置換されていてもよいC1~C6アルキルである。
式(IV)、(IVA)、(IVB)、(IVC)、または(IVD)の他の態様では、nは0である。
式(IV)のいくつかの態様において、化合物は、式(IVE):
の構造を有し、
式中、
Z
2およびZ
3のそれぞれは独立して、CR
6またはNであり;かつ
R
6の各々は独立して、H、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
6アルコキシ、置換されていてもよいC
4~C
11シクロアルコキシ、置換されていてもよいC
1~C
6ハロアルコキシ、置換されていてもよいC
2~C
6-アルケノキシ、置換されていてもよいC
6~C
10アリールオキシ、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、もしくは置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールであるか;
または、2つの隣接するR
6基は、それらが結合されている炭素原子と一緒に、C
1~C
9ヘテロシクリルを形成する。
式IV、(IVA)、(IVB)、または(IVC)のいくつかの態様では、単離された化合物は、化合物22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、54、または55:
である。
いくつかの態様では、式(IVE)の化合物は、化合物54または55:
である。
いくつかの態様では、GPR174阻害性化合物は、以下の式(V):
による構造もしくはその立体異性体、もしくはこれらの互変異性体、またはこれらの薬学的に許容される塩を有し、
式中、
R
1は、フェニルであり、かつ
R
2は、置換されていてもよいC
6~C
10アリールまたは置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールである。
式(V)のいくつかの態様では、R2は、置換されていてもよいフェニルである。
式(V)のいくつかの態様では、R2は、パラ-C2~C6アルケノキシで置換されたフェニルである。
式(V)のいくつかの態様では、R2は、パラ-(2-メチルアリル)オキシで置換されたフェニルである。
式(V)のいくつかの態様では、式(V)の化合物は、化合物56:
である。
いくつかの態様では、GPR174阻害性化合物は、以下の式(Va):
による構造、もしくはその立体異性体、もしくはこれらの互変異性体、またはこれらの薬学的に許容される塩を有し、
式中、
Xは、OまたはSであり;
R
1aは、置換されていてもよいフェニルであり;かつ
R
2aは、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
3~C
9ヘテロアリール、または置換されていてもよいC
3~C
10ヘテロアリールアルキルである。
いくつかの態様では、R
1aは、置換されたフェニルである。いくつかのより具体的な態様では、R
1aは、ハロ(例えば、F、Br、Cl、またはI)で置換されていてもよい。いくつかの態様では、R
1aは、以下の構造:
を有する。
いくつかの態様では、R
2aは、置換されていてもよいC
3~C
10ヘテロアリールアルキルである。いくつかの態様では、R
2aは、置換されていない。いくつかのより具体的な態様では、R
2aは以下の構造:
を有する。
いくつかの態様では、XはOである。特定の態様では、XはSである。
いくつかの態様では、式(VI):
に記載のGPR174阻害性化合物もしくはその立体異性体、もしくはこれらの互変異性体、またはこれらの薬学的に許容される塩が本明細書で提供され、
式中、
R
1は、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールであり、かつ
R
2は、ハロゲンである。
式(VI)のいくつかの態様では、N=C結合は、(E)配置を有する。
式(VI)のいくつかの態様では、N=C結合は、(Z)配置を有する。
式(VI)のいくつかの態様では、R1は、置換されていてもよいピリジニルまたは置換されていてもよいフラニルである。
式(VI)のいくつかの態様では、R1はピリジン-4-イルである。
式(VI)のいくつかの態様では、R1は2,5-ジメチル-フル-3-イルである。
式(VI)のいくつかの態様では、R2はハロである。
式(VI)のいくつかの態様では、R2はクロロまたはブロモである。
式(VI)のいくつかの態様では、式(VI)の化合物は、化合物57または58:
もしくはその立体異性体、もしくはこれらの互変異性体、またはこれらの薬学的に許容される塩である。
本明細書に記載される態様のいずれにおいても、化合物は、表1に記載される化合物(例えば、化合物1~59のいずれか)であり得る。
別の局面では、本開示は、GPR174媒介性Gsシグナル伝達経路を調節することができる調節性物質を同定する方法であって、
(a)細胞を候補調節性物質と接触させる工程であって、前記細胞がGPR174を発現し、GPR174媒介性シグナル伝達経路を含む、工程、および
(b)候補調節性物質が、対照と接触させた細胞と比較してまたは参照標準と比較して、GPR174媒介性Gsシグナル伝達経路を調節するかどうかを判定する工程
を含む、方法を特徴とする。いくつかの態様では、前記候補調節性物質は、本明細書に開示される式I~VIのいずれかによる構造を含む化学的化合物である。特定の態様では、工程(b)は、転写レポーター遺伝子発現、GTPアーゼ活性、cAMPレベル、細胞内メッセンジャーレベル、カルシウムレベル、下流キナーゼ活性、下流遺伝子の転写活性化、細胞形態の変化、細胞増殖速度の変化、アラキドン酸放出、または細胞外酸性化速度のうちの少なくとも1つを検出するためのアッセイを行う工程をさらに含む。
いくつかの態様では、候補調節性物質は、化合物、核酸、天然抽出物、および気体からなる群より選択される。特定の態様では、化合物は小分子化合物である。特定の態様では、化学的化合物は、本明細書に開示される式I~VIのいずれかによる構造を含む。
別の局面では、本開示は、GPR174媒介性Gsシグナル伝達経路活性を調節することができる調節性物質を同定する方法であって、
(a)GPR174を発現する細胞を、
(i)少なくとも1つの候補調節性物質;および
(ii)GPR174媒介性Gsシグナル伝達経路活性を調節することがわかっている参照化学的化合物
と接触させる工程;
(b)工程(a)によって接触させた細胞におけるGPR174媒介性シグナル伝達経路活性レベルを測定する工程;ならびに
(c)参照化学的化合物のみと接触させた細胞におけるGPR174媒介性シグナル伝達経路活性レベルを、工程(b)で測定されたGPR174媒介性シグナル伝達経路活性と比較する工程であって、参照化合物の存在下で候補調節性物質を含有する細胞と、参照化合物のみと接触させた細胞との間のGPR174媒介性シグナル伝達活性の差によって、候補調節性物質がGPR174活性を調節することができることが示される、工程
を含む、方法を特徴とする。
いくつかの態様では、GPR174媒介性Gsシグナル伝達経路活性を調節することがわかっている前記参照化学的化合物は、本明細書に開示される式I~VIのいずれかによる構造を含む。特定の態様では、工程(b)は、転写レポーター遺伝子発現、GTPアーゼ活性、cAMPレベル、細胞内メッセンジャーレベル、カルシウムレベル、下流キナーゼ活性、下流遺伝子の転写活性化、細胞形態の変化、細胞増殖速度の変化、アラキドン酸放出、または細胞外酸性化速度のうちの少なくとも1つを検出するためのアッセイを行う工程をさらに含む。いくつかの態様では、候補調節性物質は、化合物、核酸、天然抽出物、および気体からなる群より選択される。特定の態様では、化合物は化学的化合物である。特定の態様では、小分子化合物は、式I~VIのいずれかによる構造を含む。
別の局面では、本開示は、GPR174媒介性シグナル伝達経路活性を調節することができる調節性物質を同定する方法を特徴とする。この方法は、(a)GPR174を発現する細胞を、(i)少なくとも1つの候補調節性物質、および(ii)GPR174媒介性シグナル伝達経路活性を調節することがわかっている参照化学的化合物と接触させる工程;(b)工程(a)によって接触させた細胞におけるGPR174媒介性シグナル伝達経路活性レベルを測定する工程;ならびに(c)参照化学的化合物のみと接触させた細胞におけるGPR174媒介性シグナル伝達経路活性レベルを、工程(b)で測定されたGPR174媒介性シグナル伝達経路活性と比較する工程であって、参照化合物の存在下で候補調節性物質を含有する細胞と、参照化合物のみと接触させた細胞との間のGPR174媒介性シグナル伝達活性の差によって、候補調節性物質がGPR174活性を調節することができることが示される、工程を含む。いくつかの態様では、参照化学的化合物は、式I~VIのいずれか1つによる構造(例えば、化合物1~59のいずれか)を含む。
特定の態様では、工程(b)は、転写レポーター遺伝子発現、GTPアーゼ活性、cAMPレベル、細胞内メッセンジャーレベル、カルシウムレベル、下流キナーゼ活性、下流遺伝子の転写活性化、細胞形態の変化、細胞増殖速度の変化、アラキドン酸放出、または細胞外酸性化速度のうちの少なくとも1つを検出するためのアッセイを行う工程をさらに含む。
いくつかの態様では、候補調節性物質は、化合物、核酸、天然抽出物、および気体からなる群より選択される。特定の態様では、化合物は小分子化学的化合物である。
別の局面では、本開示は、細胞におけるGPR174媒介性シグナル伝達経路を阻害するための小分子化学的化合物を使用する方法を特徴とする。方法は、
(a)小分子化学的化合物を提供する工程であって、小分子化学的化合物が、GPR174と機能的に相互作用し、かつGPR174を発現する細胞中のGPR174媒介性Gsシグナル伝達経路を阻害し、化合物が、以下の基準:
(i)化合物が、式I、II、III、IV、V、およびVI(または(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(Va)、もしくは(VI))からなる群より選択される構造を有する;または
(ii)化合物が、参照化合物1~59(表1に記載されている)のいずれか1つのGPR174に対する結合親和性を変化させる;または
(iii)化合物が、参照化合物の存在下で試験された場合に、参照化合物単独の阻害活性と比較して、GPR174媒介性シグナル伝達経路アッセイにおいて参照化合物1~59(表1に記載されている)のいずれか1つの阻害活性に差を生じさせる:
のうちの少なくとも1つによって特徴決定される、工程;ならびに
(b)GPR174媒介性シグナル伝達経路を含むGPR174を発現する細胞を、工程(a)に記載の化合物と接触させ、それにより、細胞におけるGPR174媒介性シグナル伝達経路を阻害する工程
を含む。
別の局面では、本開示は、細胞におけるGPR174媒介性シグナル伝達経路を阻害するための小分子化学的化合物を使用する方法を特徴とする。方法は、
(a)小分子化学的化合物を提供する工程であって、小分子化学的化合物が、GPR174と機能的に相互作用し、かつGPR174を発現する細胞中のGPR174媒介性Gsシグナル伝達経路を阻害し、化合物が、以下の基準:
(i)化合物が、式I、II、III、IV、V、およびVI(または(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(Va)、もしくは(VI))からなる群より選択される構造を有する;または
(ii)化合物が、参照化合物1~59(表1に記載されている)のいずれか1つのGPR174に対する見かけの結合親和性を変化させる;または
(iii)前記化合物が、前記参照化合物の存在下で試験された場合に、参照化合物単独の阻害活性と比較して、GPR174媒介性シグナル伝達経路アッセイにおいて参照化合物1~59(表1に記載されている)のいずれか1つの阻害活性に差を生じさせる:
のうちの少なくとも1つによって特徴決定される、工程;ならびに
(b)GPR174媒介性シグナル伝達経路を含むGPR174を発現する細胞を、工程(a)に記載の化合物と接触させ、それにより、細胞におけるGPR174媒介性シグナル伝達経路を阻害する工程
を含む。
いくつかの態様では、化合物は、参照化合物1~59(表1に記載されている)のいずれか1つのGPR174に対する結合親和性を変化させる。特定の態様において、化合物は、GPR174に対する参照化合物1~59のいずれか1つの結合親和性を減少させる(すなわち、阻害する)。特定の態様では、化合物は、GPR174に対する参照化合物1~59のいずれか1つの結合親和性を競合的に減少させる(すなわち、競合的に阻害する)。他の態様では、化合物は、参照化合物1~59(表1に記載されている)のいずれか1つのGPR174に対する結合親和性を増加させる。
いくつかの態様では、化合物は、GPR174に対する参照化合物1~59(表1に記載されている)のいずれか1つの見かけの結合親和性を変化させる。特定の態様では、化合物は、GPR174に対する参照化合物1~59のいずれか1つの見かけの結合親和性を減少させる。特定の態様では、化合物は、GPR174に競合的に結合し、GPR174に対する参照化合物1~59のいずれか1つの見かけの結合親和性を減少させる。代替の態様では、化合物は、GPR174にアロステリックに結合し、GPR174に対する参照化合物1~59のいずれか1つの見かけの結合親和性を減少させる。他の態様では、化合物は、参照化合物1~59(表1に記載されている)のいずれか1つのGPR174に対する結合親和性を増加させる。
本開示の上記局面のいずれかの特定の態様では、GPR174媒介性シグナル伝達経路はGs経路である。
上記局面のいずれかのいくつかの態様では、細胞は、本明細書に記載されている任意の状態、疾患、または障害に対する処置を必要とする哺乳動物対象中に存在する。
ATP-アデノシンA2aRおよび/またはA2bR媒介性シグナル伝達の阻害(A2aRアンタゴニスト、および/またはA2bRアンタゴニストおよび/またはCD73阻害物質および/またはCD38阻害物質および/またはCD39阻害物質など)
特にA2A受容体および/またはA2B受容体経路を介したアデノシンシグナル伝達は、がん免疫療法に対する有望なアプローチとして同定されている。Leoneら、“Targeting adenosine for cancer immunotherapy”,J. ImmunoTher.Cancer.,2018,6:57. Allardら、“The ectonucleotidases CD39 and CD73:novel checkpoint inhibitor targets”,Immunol. Rev.,2017,276(1),121-144(以下の表15も参照)。アデノシンは、腫瘍微小環境内において高レベルで産生される免疫抑制代謝産物である。アデノシンシグナル伝達は、腫瘍免疫を調節する重要な代謝経路として浮上している。特に、免疫細胞上に発現しているA2A受容体を介したアデノシンシグナル伝達は、炎症組織における免疫応答を強力に減弱させる。アデノシンは、酵素CD73(NT5E、5’-ヌクレオチダーゼ(5’-NT)またはエクト-5’-ヌクレオチダーゼ)およびCD39(エクトヌクレオシド三リン酸ジホスホヒドロラーゼ-1、NTPDase1)によって媒介されるATPの変換を介して、炎症および悪性組織において低酸素条件下で産生される。アデノシンは、アデノシン二リン酸リボース(ADPR)を生成するNAD+代謝CD38を中心とする軸によってNAD+からも産生され得る。CD38媒介性経路を介して生成されたアデノシンは、ヒト骨髄腫の進行と相関することが示されている(Horensteinら、Mol Med 22:694-704,2016)。特にA2A受容体を介したアデノシンの生成およびシグナル伝達は、組織傷害に応答した炎症の解消において役割を果たしており、免疫応答を弱める。しかしながら、創傷治癒と免疫抑制のこのカップリングは、がん免疫回避の機構を表す。したがって、低酸素-CD38-CD39-CD73-A2AR経路の阻害は、がん免疫療法の有望な標的として同定されている。
ATP-アデノシンA2Aおよび/またはA2B受容体経路の阻害物質
本明細書に記載されている組成物、方法、および使用においてGPR174阻害物質と組み合わせて使用することができるATP-アデノシンA2A受容体経路の阻害物質および/またはATP-アデノシンA2B受容体経路の阻害物質には、アデノシンA2A受容体アンタゴニスト、A2B受容体アンタゴニスト、およびATPをアデノシンに分解する酵素の阻害物質、例えばCD73の阻害物質およびCD38の阻害物質およびCD39の阻害物質の阻害物質、ならびにこのような作用物質の組み合わせが含まれる。
アデノシンA2A受容体アンタゴニスト
アデノシンA2A受容体アンタゴニストには、以下に構造が示されている化合物ATL-444、AZD4635、カフェイン、シフォラデナント(CPI-444;V81444)、CPI-445、EOS100850、MK-3814、イストラデフィリン(KW-6002)、MSX-3、PBF-509(NIR178)、プレラデナント(SCH-420,814)、SCH-58261、SCH-412,348、SCH-442,416、ST-1535、ST-4206、テオフィリン、トザデナント(SYN115)、VER-6623、VER-6947、VER-7835、ビパデナント(BIIB-014)、およびZM-241,385が含まれる。
さらなるA2A受容体アンタゴニストは、その開示が参照により本明細書に組み込まれるPreti,ら、“History and Perspectives of A2A Adenosine Receptor Antagonists as Potential Therapeutic Agents”,Med. Res. Rev.,2015,35(4),790-848、およびCongreveら、“Targeting adenosine A2A receptor antagonism for treatment of cancer”,Exp. Opin. Drug Discov.,2018,13(11),997-1003に記載されている。
他のA2A受容体アンタゴニストは、以下の国際特許出願に記載されており、その開示は、参照により本明細書に組み込まれる:PCT公報番号 国際公開公報第2019/007140号;国際公開公報第2018/166493号;国際公開公報第2018/161910号;国際公開公報第2018/130184号;国際公開公報第2018/059531号;国際公開公報第2017/136375号;国際公開公報第2017/112917号;国際公開公報第2017/008205号;国際公開公報第2017/011214号;国際公開公報第2016/200717号;国際公開公報第2016/126570号;国際公開公報第2016/087429号;国際公開公報第2016/081290号;国際公開公報第2015/020565号;国際公開公報第2014/105664号;国際公開公報第2014/105666号;国際公開公報第2014/101120号;国際公開公報第2014/101113号;国際公開公報第2013/156614号、国際公開公報第2013/058681号;国際公開公報第2012/129381号;国際公開公報第2012/112962号;国際公開公報第2012/061787号;国際公開公報第2012/060844号;国際公開公報第2012/038980号;国際公開公報第2011/061527号;国際公開公報第2011/060207号;国際公開公報第2011/053507号;国際公開公報第2010/040003号;国際公開公報第2010/037122号;国際公開公報第2009/055308号;国際公開公報第2009/050198号;国際公開公報第2008/055711号;国際公開公報第2007/047293号;国際公開公報第2007/038212号;国際公開公報第2006/137527号;国際公開公報第2006/129626号;国際公開公報第2006/124770号;国際公開公報第2006/083949号;国際公開公報第2012/03898号;国際公開公報第2011/06152号;国際公開公報第2011/06020号;国際公開公報第2011/05350号;国際公開公報第2010/04000号;国際公開公報第2010/03712号;国際公開公報第2009/055308号;国際公開公報第2009/050198号;国際公開公報第2008/055711号;国際公開公報第2007/047293号;国際公開公報第2007/038212号;国際公開公報第2006/137527号;国際公開公報第2006/129626号;国際公開公報第2006/124770号;および国際公開公報第2006/083949号。
アデノシンA2B受容体アンタゴニスト
アデノシンA2B受容体アンタゴニストには、化合物MRS-1754、GS-6201、ISAM-140、PSB-0788、PSB-1115、およびPSB-603が含まれ、それらの構造は以下:
に示される。
さらなるA2B受容体アンタゴニストには、ATL-801、CVT-6883、MRS-1706、OSIP-339,391、PSB-1901、PBF-1129、および、Vigano S.ら、Frontiers in Immunology vol 10:925,2019;Volpini R.ら、Journal of Med Chem 45(15):3271-9,2002;Volpini R.ら、Current Pharmaceutical Design 8(25):2285-98,2002;Baraldi P. G.ら、Journal of Med Chem 47(6):1434-47,2004;Cacciari B.ら、Mini Reviews in Med Chem 5(12):1053-60,2005;Baraldi P. G.ら、Current Med Chem 13(28):3467-82,2006;Beukers M. W.ら、Medicinal Research Reviews,26(5):667-98,2006;Elzein E.ら、Bioorganic&Medicinal Chemistry Letters 16(2):302-6,2006;Carotti A.ら、Journal of Med Chem 49(1):282-99,2006;Tabrizi M. A.ら、Bioorganic&Medicinal Chemistry 16(5):2419-30,2008;Stefanachi A.ら、Bioorganic&Medicinal Chemistry 16(6):2852-69,2008およびJiangら、Journal of Med Chem 62(8):4032-4055,2019に記載されているさらなるA2B受容体アンタゴニスト、ならびにStefanachi A.ら、Bioorganic&Medicinal Chemistry 16(22):9780-9,2008に記載されている化合物38が含まれる。
他のA2B受容体アンタゴニストは、以下の国際特許出願に記載されており、その開示は参照により本明細書に組み込まれる:PCT公報番号 国際公開公報第1995/011681号;国際公開公報第1999/042093号;国際公開公報第2000/049051号;国際公開公報第2000/073307号;国際公開公報第2009/157938号;国際公開公報第2011/005871号;国際公開公報第2012/112964号;国際公開公報第2007/149277号;国際公開公報第2019/123482号;国際公開公報第2007/134958号;国際公開公報第2005/051951号;国際公開公報第2003/042214号;国際公開公報第2007/039297号;国際公開公報第2005/040155号;国際公開公報第2005/042534号;国際公開公報第2004/106337号;国際公開公報第2001/016134号;国際公開公報第2008/027585号;国際公開公報第2003/053366号;国際公開公報第2003/053361号;国際公開公報第2005/070926号;国際公開公報第2008/080461号;国際公開公報第2016/150901号;国際公開公報第2005/051951号;国際公開公報第2003/042214号;国際公開公報第2003/063800号;および国際公開公報第2016/164838号。
CD73(NT5E、5’-ヌクレオチダーゼ(5’-NT)またはエクト-5’-ヌクレオチダーゼ)阻害物質
CD73阻害物質には、CD73抗体、CD73発現を阻害するヌクレオチド(例えば、阻害性RNA)の他、化学的(例えば、小分子)阻害物質が含まれ得る。
オレクルマブを含むCD73抗体は、以下の国際特許出願に記載されており、その開示は参照により本明細書に組み込まれる:PCT公報番号 国際公開公報第2018/237157号;国際公開公報第2018/237173号;国際公開公報第2018/215535号;国際公開公報第2018/187484号;国際公開公報第2018/137598号;国際公開公報第2018/013611号;国際公開公報第2017/152085号;国際公開公報第2017/118613号;国際公開公報第2017/100670号;国際公開公報第2017/064043号;国際公開公報第2016/131950号;国際公開公報第2016/081748号;国際公開公報第2016/075176号;国際公開公報第2016/075099号;および国際公開公報第2016/055609号。
CD73発現を阻害するヌクレオチドは、以下の国際特許出願に記載されており、その開示は参照により本明細書に組み込まれる:PCT公報番号 国際公開公報第2018/065627号。
CD73阻害物質には、N-ベンジル-α,β-メチレンアデノシン5’-二リン酸ナトリウム塩およびα,β-メチレンアデノシン5’-二リン酸ナトリウム塩(PSB 12379)、BMS-986179、MEDI9447、CPI-006およびNZV930が含まれる。CD73阻害物質は、以下の国際特許出願にも記載されており、その開示は参照により本明細書に組み込まれる:PCT公報番号 国際公開公報第2018/208727号;国際公開公報第2018/208980号;国際公開公報第2018/187512号;国際公開公報第2018/183635号;国際公開公報第2018/110555号;国際公開公報第2018/094148号;国際公開公報第2018/067424号;国際公開公報第2017/153952号;国際公開公報第2017/120508号;国際公開公報第2017/098421号;国際公開公報第2015/164573号;国際公開公報第2015/049447号;および国際公開公報第2007/135195号。
CD73阻害物質は、がんの処置のための本明細書中に記載されている組成物および方法において有用であるが、CD73由来のアデノシンは転移の防止に役立ち得る(血管内皮におけるバリアとして作用し得る)という事実のために、CD73阻害物質の使用は、初期の腫瘍形成中および転移の状況においては好ましくは回避され、したがって、このような状況においては、CD73を、活性な状態のままにしておくことが好ましい場合があることが注目される。
CD38(環状ADPリボース加水分解酵素)阻害物質
CD38は、NADP+からのNAADPの合成に加えて、NAD+からADP-リボースへの環状ADP-リボース(cADPR)の合成および加水分解を触媒する表面酵素である。
CD38阻害物質には、CD38抗体、CD38発現を阻害するヌクレオチド(例えば、阻害性RNA)の他、化学的(例えば、小分子)阻害物質が含まれ得る。
ダラツムマブを含むCD38抗体および他のCD38阻害物質は、以下の刊行物および国際特許出願に記載されており、その開示は参照により本明細書に組み込まれる:Xia Cら、Drugs of Today. 52(10):551-560,2016;Escande C.ら、Diabetes,62(4):1084-1093,2013;米国特許第9,840,496;米国特許出願公開第2018/85383号;同第2017/0260164号;PCT公報番号 国際公開公報第2019/140410号;国際公開公報第20190/74973号;国際公開公報第2019/0904931号;国際公開公報第2019/087151号;国際公開公報第2019/074973号;国際公開公報第2019/034753号;国際公開公報第2019/034752号;国際公開公報第2019/020643号;国際公開公報第2018/224685号;国際公開公報第2018/224683号;国際公開公報第2018/224682号;国際公開公報第2016/087975号;および国際公開公報第2013/002879号。
CD39(エクトヌクレオシド三リン酸ジホスホヒドロラーゼ-1、NTPDase1)阻害物質
CD39阻害物質には、CD39抗体、CD39発現を阻害するヌクレオチド(例えば、阻害性RNA)の他、化学的(例えば、小分子)阻害物質が含まれ得る。
TTX-030を含むCD39抗体は、以下の国際特許出願に記載されており、その開示は参照により本明細書に組み込まれる:PCT公報番号 国際公開公報第2018/167267号;国際公開公報第2018/065552号;国際公開公報第2017/191300号;国際公開公報第2017/157948号;国際公開公報第2017/089334号;国際公開公報第2017/064043号;国際公開公報第2016/073845号;国際公開公報第2012/085132号;および国際公開公報第2009/095478号。
CD39発現を阻害するヌクレオチドは、以下の国際特許出願に記載されており、その開示は参照により本明細書に組み込まれる:PCT公報番号 国際公開公報第2018/065622号。
CD39阻害物質には、メタタングステン酸ナトリウム(POM1);6-N,N-ジエチル-D-β、γ-ジブロモメチレンATP三ナトリウム塩(ARL-67156);1-アミノ-4-(1-ナフチル)アミノアントラキノン-2-スルホン酸ナトリウム塩(PSB 06126)、1-アミノ-4-(4-クロロフェニル)アミノアントラキノン-2-スルホン酸ナトリウム塩(PSB069)、およびIPH52が含まれる。CD39阻害物質は、以下の国際特許出願にも記載されており、その開示は参照により本明細書に組み込まれる:PCT公報番号 国際公開公報第2007/135195号。
本開示の他の特徴および利点は、以下の詳細な説明、図面、および特許請求の範囲から明らかとなるであろう。
詳細な説明
以下に詳しく記載されているように、本発明者らは、GPR174と機能的に相互作用し、かつ1つまたは複数のGPR174媒介性シグナル伝達経路を阻害することができる、化合物を同定した。本発明者らは、GPR174によって活性化されるシグナル伝達経路をさらに特徴決定し、Gsシグナル伝達経路を含むこの受容体に対するシグナル伝達プロファイルを明らかにした。本発明者らはさらに、GPR174の阻害とアデノシン2a受容体(A2aR)および/もしくはアデノシン2b受容体(A2bR)の阻害との組み合わせ、またはGPR174阻害物質(inhibitory)と、CD38、CD39、およびCD73によるアデノシンへのATP加水分解の阻害物質(CD73阻害物質および/またはCD38阻害物質および/またはCD39阻害物質など)、および/もしくはTreg減弱化物質との組み合わせが、ヒトPBMCにおけるIFN-γ、IL-2、TNF、およびGM-CSF産生の相乗的誘導をもたらすことを明らかにした。本発明者らはさらに、ホスファチジルセリン(PS)がGPR174媒介性Gsシグナル伝達のアゴニストであることを発見し、GPR174を介したPSシグナル伝達が多様な化学構造を有する複数のGPR174阻害性小分子化合物によって阻害されることを実証した。本明細書でさらに実証されるように、GPR174欠損は、マウスにおいて抗腫瘍免疫応答を増強する。
これらの発見に基づいて、本開示は、単独で、またはATP-アデノシンA2aRおよび/もしくはA2bR媒介性シグナル伝達の阻害(A2aRアンタゴニストおよび/またはA2bRアンタゴニストなど)と組み合わせて、またはGPR174媒介性シグナル伝達の阻害物質と、CD38、CD39、およびCD73によるアデノシンへのATP加水分解の阻害物質(CD73阻害物質またはCD38阻害物質またはCD39阻害物質など)、および/もしくはTreg減弱化物質との組み合わせで、GPR174媒介性シグナル伝達経路を阻害し、それにより、哺乳動物対象、特に本明細書に記載のがんなどの状態を患っている対象において免疫応答を刺激するインビボおよびインビトロ方法に関する。
定義
「Gタンパク質共役受容体」または「GPCR」または「GPR」という用語は、Gタンパク質経路および/またはアレスチン経路を介して細胞の外側から細胞の内側にシグナルを伝達することができる膜貫通受容体を指す。数百種類のそのような受容体が当技術分野で公知である;例えば、Fredrikssonら、Mol. Pharmacol. 63:1256-1272,2003、およびVassilatis,D.K.,Proc Natl Acad Sci USA 100:4903-4908(2003)を参照、これらの各々は参照により本明細書に組み込まれる。これらの参照文献は、配列相同性および機能に基づいてヒトおよびマウスGPCRを特徴決定している。ヒトGPCRは、セクレチン、ロドプシン、グルタマート、frizzled/Tas2、および接着の5つのクラスに分類することができる。あるいは、受容体は、それらのリガンド、例えばペプチドホルモンまたは小分子(例えば、生体アミン)によって分類され得る。他の分類スキームには、A~F分類が含まれ、クラスAはロドプシンおよびアドレナリン作動性受容体に関連する受容体を表し、クラスBはカルシトニンおよび副甲状腺ホルモン受容体に関連する受容体を表し、クラスCは代謝型受容体に関連する受容体を表し、クラスD~Fは真菌および古細菌に見られる受容体を表す。
「Gタンパク質共役受容体174」、「GPR174」、「FKSG79、または「GPCR17」という用語は、GPR174タンパク質の任意の天然に存在する形態、例えば図1に示されている配列番号:1、またはその天然に存在するバリアント、例えば配列番号:1に対する少なくとも90%の同一性(少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性など)を有するバリアントを指す。GPR174の好ましい形態は、Gsなどの少なくとも1つのGタンパク質共役受容体経路を介してシグナル伝達する能力を有する。
「Gタンパク質」という用語は、活性化されたGPCRから酵素およびイオンチャネルなどの細胞内のエフェクター分子にシグナルを伝達するヘテロ三量体タンパク質複合体を指す。Gタンパク質は、Gα、Gβ、およびGγサブユニットから構成される。Gαサブユニットのファミリーには、Gq、Gi、Gs、およびGα12/13が含まれる。Gタンパク質シグナル伝達経路の名称は、活性化されたGαサブユニット、すなわちGαs、Gαi、Gαq、およびGα12/13に由来する。ヘテロ三量体Gタンパク質は、活性化されたGPCRタンパク質、すなわち、リガンドまたはサロゲートリガンドに結合されているGPCRタンパク質に結合する。GPCRタンパク質に結合すると、Gαサブユニットは、結合したグアノシン二リン酸(GDP)をグアノシン-5’-三リン酸(GTP)と交換し、典型的にはヘテロ二量体複合体中で会合しているGβおよびGγサブユニットから解離する。解離すると、Gα-GTP結合されたタンパク質とGβγ複合体の両方がシグナル伝達経路を活性化することができる。Gqファミリーには、Gαq、Gα11、Gα14、およびGα15/16が含まれる。Giファミリーには、Gαi1-3、Gαo、Gαt、Gαgust、およびGαzが含まれる。Gsファミリーには、GαsおよびGαolfが含まれる。G12/13には、Gα12およびGα13が含まれる。
「シグナル伝達経路」という用語は、シグナルへの細胞内応答を指す。本開示において、Gタンパク質シグナル伝達経路は、リガンド、サロゲートリガンド、または任意の他の機能的活性化物質もしくは機能的不活性化物質がGタンパク質共役受容体、例えばGPR174に結合した後に起こり、Gタンパク質共役型経路を活性化する細胞内応答を指す。Gタンパク質シグナル伝達経路には、Gq、Gi、Gs、G12/13、およびβγ経路が含まれる。アレスチンシグナル伝達経路は、リガンド、サロゲートリガンドまたは任意の他の機能的活性化物質もしくは機能的不活性化物質のGタンパク質共役受容体、例えばGPR174への結合ならびにアレスチン1、アレスチン2、アレスチン3、およびアレスチン4シグナル伝達経路などのアレスチン媒介性シグナル伝達経路の活性化後に起こる細胞内応答を指す。
「Gqシグナル伝達経路」または「Gαqシグナル伝達経路」は、活性化されたGqαタンパク質によって活性化される細胞内シグナル伝達経路を指す。Gαqタンパク質は、活性化されたGPCRタンパク質への結合後、GDPをGTPに交換することによって活性化される。Gqシグナル伝達経路の活性化は、典型的には、ホスファチジルイノシトールを加水分解してジアシルグリセロール(DAG)およびイノシトール1,4,5-三リン酸(IP3)を生成するホスホリパーゼCβイソフォーム(PLCβ)を活性化する。IP3は可溶性であり、細胞質を通じて拡散し、小胞体上のIP3受容体と相互作用し、カルシウムの放出を引き起こし、細胞内カルシウムのレベルを上昇させる。DAGは、その疎水性のために原形質膜の内葉につながれたままであり、そこでプロテインキナーゼC(PKC)を動員し、PKCは結合しているカルシウムイオンと連動して活性化される。次いで、PKCは、他のタンパク質をリン酸化して、それらの機能を制御する。下流効果、例えば、適切な転写因子によって調節されるレポーター遺伝子の発現も検出することができる。
「Giシグナル伝達経路」または「Gαiシグナル伝達経路」は、活性化されたGiαタンパク質によって活性化される細胞内シグナル伝達経路を指す。Gαiタンパク質は、活性化されたGPCRタンパク質への結合後に活性化される。Gαi1-3、GαoおよびGαzは、アデニリルシクラーゼ(AC)の活性を阻害する。感覚Giタンパク質Gαtは環状グアノシン一リン酸(cGMP)依存性ホスホジエステラーゼを活性化し、細胞内cGMPの減少を引き起こし、GαgustがホスホリパーゼC(PLC)を活性化する。Gαzを除く全てのGiファミリーメンバーは、それらのαサブユニットのアデノシン二リン酸(ADP)リボシル化を介した百日咳毒素による阻害に対して感受性である(Siehler,Biotechnology 3:471-83,2008)。
「Gsシグナル伝達経路」または「Gαsシグナル伝達経路」は、活性化されたGsαタンパク質によって活性化される細胞内シグナル伝達経路を指す。Gαsタンパク質は、活性化されたGPCRタンパク質への結合後に活性化される。Gタンパク質のGsファミリー(GαsおよびGαolf)はACを活性化し、このACがセカンドメッセンジャー3’,5’-環状アデノシン一リン酸(cAMP)を生成する。
「G12/13シグナル伝達経路」または「Gα12/13シグナル伝達経路」は、活性化されたG12/13αタンパク質によって活性化される細胞内シグナル伝達経路を指す。Gα12/13タンパク質は、GPCRタンパク質への結合後に活性化される。Gタンパク質のG12/13ファミリー(Gα12およびGα13)は、Rhoグアニン交換因子(Rho-GEF)タンパク質を活性化する。Rho-GEFタンパク質は、GDPのGTPへの交換を触媒してRhoAを活性化する。次に、RhoAはRhoキナーゼを活性化し、これは活性化転写因子2(ATF2)の活性化をさらにもたらし、細胞応答をもたらす(Liuら、Methods Mol. Biol. 237:145-9,2004)。
「βγシグナル伝達経路」は、遊離の(すなわち、Gαタンパク質に結合していない)βγ複合体によって活性化される細胞内経路を指す。βγ複合体は、例えば、ホスホリパーゼA2を活性化し、ムスカリン性アセチルコリン受容体に結合されると、Gタンパク質共役型内向き整流性カリウムチャネル(GIRK)の開口を誘導し、L型カルシウムチャネルを活性化し、PLCを活性化することによってホスホリパーゼC経路を開始することができる。
「アレスチンシグナル伝達経路」は、アレスチン1、アレスチン2、アレスチン3またはアレスチン4によって活性化される細胞内シグナル伝達経路を指す。アレスチンは、ERK、JNK、p38、Akt、PI3キナーゼおよびRhoAを介したシグナル伝達に関与している(DeWireら、Annu. Rev. Physiol. 69:483-510、2007)。
「接触する」という用語は、本明細書において、と組み合わされる、に添加される、と混合される、に導入する、を通過する、とインキュベートされる、上を流されるなどと互換的に使用される。明確にするために、「細胞と接触する」という語句は、化合物がインビボで哺乳動物の細胞と接触するように、化合物を哺乳動物(例えば、経口的に、血漿中に、または筋肉内に)に導入することを含む。
「GPR174媒介性シグナル伝達経路」という用語は、その活性が少なくとも部分的にGPR174を介して調節されるシグナル伝達経路を意味する。
本明細書中で使用される場合、「少なくとも1つのGPR174媒介性シグナル伝達経路を調節する」という用語は、細胞を、GPR174と機能的に相互作用する化合物と接触させることによって、GPR174を発現する細胞中で機能的である少なくともGsシグナル伝達経路を調節すること(活性化することまたは阻害すること)を指す。
「調節物質」は、GPCRと機能的に相互作用し、単独で、または別の化合物がGPCR媒介性シグナル伝達活性に影響を及ぼす能力を変化させることによって、GPCR媒介性シグナル伝達活性に影響を及ぼす化合物である。調節物質には、GPCR媒介性シグナル伝達経路の活性化物質および阻害物質が含まれる。
「活性化物質」は、シグナル伝達経路においてGPCR媒介性シグナル伝達を増加させる化合物である。活性化物質は、受容体を直接活性化することができ(例えば、アゴニスト)、または別の化合物による受容体の活性化を増加させることができる(例えば、正のアロステリック調節物質)。活性化物質は、受容体に結合して受容体活性を増加させるか、増加するか、切り開くか、活性化するか、促進するか、活性化を増強するか、感作するか、刺激するか、受容体の立体構造を活性状態へ誘導するか、または受容体-タンパク質活性を上方制御することができる。活性化物質には、アゴニスト、部分アゴニストおよび正のアロステリック調節物質が含まれる。
完全アゴニストまたは部分アゴニストであり得る「アゴニスト」は、GPCRに結合し、受容体を活性化し、かつ、典型的にはGタンパク質の活性化を介して応答を開始する。アゴニストは、正常なベースラインレベルと比較して受容体活性を増加させる。化合物が最大50μMの濃度で適切な対照(例えば、バックグラウンドまたは基礎活性)を超えてGPCR媒介性シグナル伝達経路活性を少なくとも20%増加させれば、化合物は受容体アゴニストであると見なされる。完全アゴニストは常に活性化物質である。部分アゴニストは、完全アゴニストよりも低い固有の活性を有するが、基礎活性と比較して受容体活性を増加させる。部分アゴニストは、完全アゴニストの存在下で機能的阻害物質として作用し得る。
「正のアロステリック調節物質」または「PAM」は、リガンド結合部位とは異なる部位でGPCRに結合し、アゴニストに応答してGPCR媒介性シグナル伝達活性を増加させる、化合物である。
「阻害物質」は、シグナル伝達経路においてGPCR媒介性シグナル伝達を減少させる化合物である。阻害物質は、GPCRと機能的に相互作用し、活性を部分的または完全に遮断する、減少させる、抑制する、活性化を遅延させる、不活性化する、拮抗する、脱感作する、受容体の立体構造を不活性な立体構造へ誘導する、別の化合物(例えば、内因性アゴニストリガンド)が受容体と相互作用する能力を遮断する、またはさもなければ受容体の活性を下方制御する化合物である。阻害物質は、受容体の基礎活性を低下させることができ(例えば、インバースアゴニスト)、または別の化合物の活性を遮断もしくは低下させることができる(例えば、部分アゴニストまたはアンタゴニスト)。阻害物質には、アンタゴニスト、インバースアゴニスト、部分アゴニスト、部分インバースアゴニストおよびネガティブアロステリック調節物質が含まれる。阻害物質は、受容体核酸またはタンパク質の発現を減少させることによってのみ作用する化合物を含まない。
「アンタゴニスト」は、通常、リガンドまたはアゴニストと同じ部位でGPCRに結合する阻害物質である。それ自体、アンタゴニストは、受容体を介したシグナル伝達活性を活性化または阻害せず、受容体活性を基礎レベルから変化させない。しかしながら、アンタゴニストは、アゴニストもしくはリガンドの存在下での受容体の活性化を阻害もしくは遮断することができ、またはインバースアゴニストの存在下での受容体の阻害を阻害もしくは遮断することができる。化合物が、最大50μMの濃度で、CRAアッセイにおいて活性を有し、適切な対照(例えば、バックグラウンドまたは基礎)を超えてGPCR受容体媒介性シグナル伝達経路活性を20%未満の増加で増加させるか、または適切な対照(例えば、バックグラウンドまたは基礎)と比較してGPCR媒介性シグナル伝達経路活性を10%未満の阻害で減少させれば、受容体アンタゴニストまたはアロステリック調節物質であると見なされる。さらに、アゴニストまたはインバースアゴニストの効果を阻害する化合物は、アンタゴニストと考えることができる。
完全インバースアゴニストまたは部分インバースアゴニストであり得る「インバースアゴニスト」は、受容体に結合してGPCR媒介性シグナル伝達経路の基礎シグナル伝達を低下させる阻害物質である。化合物は、最大50μMの濃度で、GPCR媒介性シグナル伝達経路の基礎シグナル伝達を少なくとも10%低下させれば、インバースアゴニストであると見なされる。部分インバースアゴニストは、完全インバースアゴニストより低い固有の阻害活性を有する。
「負のアロステリック調節物質」は、リガンド結合部位とは異なる部位で受容体に結合し、アゴニストに応答してGPCR媒介性シグナル伝達活性を減少させる、化合物である。
「部分アゴニスト」は、所与の生物学的環境における完全アゴニストの存在または非存在に応じて、機能的活性化物質または機能的阻害物質であり得る。部分アゴニストは、受容体に結合し、活性の基礎レベルと比較して受容体活性を増加させるが、完全アゴニストと比較して部分的な有効性しか有さない。例えば、完全アゴニストの存在下では、部分アゴニストは受容体活性化を減少させ、それによって機能的阻害物質として作用することができる。完全アゴニストの非存在下では、部分アゴニストは受容体活性化を増加させることができ、それによって機能的活性化物質として作用する。
「部分インバースアゴニスト」は、所与の生物学的環境における完全インバースアゴニストの存在または非存在に応じて、機能的活性化物質または機能的阻害物質であり得る。部分インバースアゴニストは、受容体に結合し、活性の基礎レベルと比較して受容体活性を減少させるが、完全インバースアゴニストと比較して部分的な有効性しか有さない。例えば、完全インバースアゴニストの存在下では、部分インバースアゴニストは受容体活性化を増加させ、それによって機能的活性化物質として作用することができる。完全インバースアゴニストの非存在下では、部分インバースアゴニストは受容体活性化を減少させ、それによって機能的阻害物質として作用することができる。
本明細書で使用される場合、「活性の基礎レベル」または「基礎シグナル伝達活性」またはベースライン活性」という用語は、調節物質化合物の非存在下でのGPCR媒介性シグナル伝達活性のレベルを指す。一態様では、GPR174媒介性シグナル伝達経路活性の基礎レベルは、特定の細胞株を参照して確立され、この細胞株は、機能的GPR174活性または不完全なGPR174活性を有することがわかっている。別の態様では、(例えば、本明細書の実施例2、3、および4に記載されているように、)GPR174媒介性シグナル伝達経路活性の基礎レベルは、GPR174を過剰発現する細胞を参照して確立される。いくつかの態様では、GPR174媒介性シグナル伝達経路活性の基礎レベルは、内因性リガンドと相互作用することがわかっているもしくは内因性GPR174リガンドを含有することがわかっている細胞を参照して、または内因性GPR174リガンドが後に同定されると仮定して、内因性GPR174リガンドを含有しないことがわかっている細胞を参照して確立される。
「リガンド」は、受容体に結合して受容体の活性を調節する化合物である。
「内因性リガンド」は、起源の細胞、組織、または生物における受容体を調節する内因性実体(例えば、分子、ペプチドまたはイオン)である。
「サロゲートリガンド」は、受容体に結合してその活性を調節する非内因性分子である。サロゲートリガンドは、天然に存在していてもよいか、または合成であってもよい。サロゲートリガンドは、受容体の活性を活性化または阻害することができる。一態様では、サロゲートリガンドは小分子である。さらなる態様では、サロゲートリガンドは小有機分子である。
「バイアスドリガンド」は、GPCRに結合して、他のGPCR媒介性シグナル伝達経路と比較してGPCR媒介性シグナル伝達経路(例えば、Gq、Gi、Gs、G12/13、βγ、またはアレスチンシグナル伝達経路)のうちの1つの活性を選択的に調節する(2倍超)化合物である。
本明細書で使用される場合、「見かけの結合親和性」という用語は、追加の化合物の存在なしでGPR174に対して化合物に関して観察された結合親和性と比較して、GPR174に結合する追加の化合物の存在下でGPR174に対する化合物の結合親和性において観察された変化を指す。いくつかの態様では、化合物と追加の化合物は、GPR174上の同じ部位において結合に関して競合する。GPR174に対する各化合物の結合親和性は変化しないが、GPR174に結合する追加の化合物の存在下でGPR174に対する1つの化合物の結合親和性を決定することは、GPR174に対する化合物の測定された結合親和性の減少をもたらし得る。いくつかの態様では、2つの化合物は同じ部位に結合せず、一方の化合物のGPR174へのアロステリック結合が、他方の化合物のGPR174に対する結合親和性の減少または増加をもたらし得る。これは、他の化合物の結合部位に影響を及ぼす、化合物のうちの1つのGPR174への結合によって引き起こされるGPR174の立体構造の変化によるものであり得る。
化合物が、GPR174活性を調節する(例えば、阻害する)ことができるが、例えばタンパク質の参照パネル(例えば、GPR174以外のGPCRを含み、任意で、イオンチャネルおよび/または他の種類の輸送体も含む。)と比較して、他のGタンパク質共役受容体などの他のタンパク質で同様の活性を有さなければ、その化合物はGPR174「に対して特異的」である。一例では、参照パネルは、以下の受容体:ムスカリン性M1、CCRL2、CMKOR1、GPR3、GPR4、GPR12、GPR17、GPR18、GPR19、GPR20、GPR21、GPR22、GPR25、GPR26、GPR27、GPR31、GPR32、GPR34、GPR37、GPR37L1、GPR39、GPR43、GPR45、GPR48、GPR50、GPR52、GPR61、GPR62、GPR63、GPR65、GPR68、GPR78、GPR80、GPR83、GPR85、GPR87、GPR88、GPR101、GPR132、GPR135、GPR139、GPR141、GPR146、GPR148、GPR149、GPR150、GPR151、GPR152、GPR153、GPR160、GPR161、GPR162、GPR173、GPR182、GPR183、LGR5、LGR6、MAS1、MRGD、MRGE、MRGF、MRGI4、OPN3、OPN4、OPN5、P2Y8、P2Y10、TAAR6、およびTAAR8。
別の例では、参照パネルは以下の受容体を含む:ヒトアデノシンA1;ヒトアデノシンA2A;ラットアドレナリン作動性α1A;ラットアドレナリン作動性α1B;ヒトアドレナリン作動性α2A;ヒトアドレナリン作動性β1;ヒトアドレナリン作動性β2;ラットカルシウムチャネルL型ジヒドロピリジン;ヒトドーパミンD1;ヒトドーパミンD2;およびヒトGタンパク質共役受容体、GPR103。別の例では、参照パネルは以下の受容体を含む:ラットGABA A;ラットグルタミン酸NMDA;ヒトヒスタミンH1;ヒトムスカリン性M2;ヒトニコチン性アセチルコリンα1;ヒトオピエートμ(OP3、MOP);ヒトカリウムチャネル[KATP];ヒトカリウムチャネルhERG;ヒトシグマσ1;ラットシグマσ2;ラットナトリウムチャネル、部位2;およびヒト輸送体、ノルエピネフリン。
特定の態様では、GPR174に対して特異的な化合物は、他のGタンパク質共役受容体、例えば上記の参照パネルのうちの1つまたは複数における他のGPCRと比較して、GPR174活性を阻害する際に2倍、5倍、10倍、25倍、50倍、100倍、500倍、1000倍、5000倍、または10,000倍高い活性を有する。
特定の態様では、GPR174に対して特異的な化合物は、他のGPCR、例えば上記参照パネルの各々中の他のGPCRを発現する細胞におけるGsシグナル伝達活性と比較して、GPR174を発現する細胞において行われるGsシグナル伝達アッセイにおいて、2倍、5倍、10倍、25倍、50倍、100倍、500倍、1000倍、5000倍、または10,000倍高い活性を有する。
「機関承認された化合物」は、米国食品医薬品局(FDA)または同様の政府規制機関(例えば、欧州医薬品庁(EMA)、カナダ保健省、日本国厚生省)によって2016年11月4日より前にヒトまたは獣医学目的の臨床使用について承認された化合物を指す。
「GPR174と関連する疾患での使用が承認されていない」化合物は、GPR174活性と関連する適応症(例えば、本明細書に記載されるもののいずれか、例えばがんまたは神経系疾患または障害)について、FDAまたは類似の政府規制機関(例えば、EMA、カナダ保健省および日本国厚生省)によって、治療的使用に関して2016年11月4日より前に承認されていない化合物を指す。
「GPR174を標的とするとして承認されていない」化合物とは、2016年11月4日より前に、米国FDAまたは同様の政府規制機関(例えば、EMA、カナダ保健省および日本国厚生省)に提出された薬理データにGPR174を標的とするとして示されていない化合物を意味する。このようなターゲティングの適応症は、多くの場合、承認された薬物のラベルに見られる。
本明細書で使用される「化合物」という用語または文法上の等価物は、天然または合成の分子、例えばタンパク質;抗体、オリゴペプチド(例えば、約5~約25アミノ酸長、例えば、約10~20または12~18アミノ酸長、例えば、12、15または18アミノ酸長);GPR174発現を阻害するヌクレオチド(例えば、阻害性RNA)、小分子化学的化合物、例えば、小さな、有機分子、有機金属分子または無機分子;多糖類;オリゴヌクレオチド;脂質;および脂肪酸を指す。化合物は、十分な範囲の多様性を与えるコンビナトリアル、合成、天然、複素環式、薬物様、リード様、有機、無機、非ランダム化もしくはランダム化ライブラリーなどの化合物のライブラリー中に含まれることができ、または上記化合物の焦点を絞ったもしくは標的とした集合であってもよい。化合物は、融合パートナー、例えば、ターゲティング化合物、レスキュー化合物、二量体化化合物、安定化化合物、アドレス指定可能な(addressable)化合物、およびその他の機能的部分に任意で連結される。従来、有用な特性を有する新しい化学的実体は、いくつかの望ましい特性または活性、例えば阻害活性を有する化合物(「リード化合物」と呼ばれる)を同定し、リード化合物のバリアントを作製し、それらのバリアント化合物の特性および活性を評価することによって生成される。しばしば、このような分析のために、ハイスループットスクリーニング(「HTS」)法が用いられる。
「小分子」、「小有機分子」、および「小無機分子」という用語は、それぞれ、天然または合成のいずれかであり、約50Da超および約2500Da未満の分子量を有する分子(有機、有機金属または無機のいずれか)、有機分子および無機分子を指す。小有機(例えば)分子は、約2000Da未満、約100Da~約1000Da、または約100~約600Da、または約200~500Daであり得る。
「GPR174と機能的に相互作用すると予め判定された化合物」という用語は、GPR174を発現する細胞を接触させる前または化合物を対象に投与する前に、GPR174と機能的に相互作用することによってGPR174媒介性シグナル伝達経路を調節すると判定されている化合物である。この事前の判定は、いずれの場合にも、GPR174を発現する細胞を化合物と接触させる前にまたは化合物を対象に投与する前に、
(i)GPR174との機能的相互作用を測定するアッセイを実施することによってもしくはGPR174媒介性シグナル伝達活性を測定するアッセイを実行することによって、化合物がGPR174と機能的に相互作用することを物理的に実証することにより、化合物がGPR174と機能的に相互作用するという知見を直接取得すること、または
(ii)他の人もしくは入手源から、化合物のGPR174との機能的相互作用を測定するアッセイもしくはGPR174媒介性シグナル伝達活性を測定するアッセイを使用して、このような相互作用を物理的に実証する他者からの結果に関するこのような知見もしくは情報(例えば、例えば科学雑誌中のもしくは公開された特許出願中の公表からもしくは処方情報を読むことによって得られた、または私的なルート(例えば、個人的な会話)を通じて得られた、化合物のGPR174との機能的相互作用を測定するアッセイまたはGPR174媒介性シグナル伝達活性を測定するアッセイを用いてこのような相互作用を物理的に実証する、他者によって実施された研究からの結果に関する知見または情報を受領もしくは取得することにより、化合物がGPR174と機能的に相互作用するという知見を間接的に取得すること
のいずれかによって為され得る。一態様では、化合物が配列番号:1として示されるヒトGPR174と、または配列番号:1に対する少なくとも95%の同一性を有するGPR174の天然に存在するバリアントと機能的に相互作用するという知見を直接または間接的に取得することによって、化合物は、ヒトGPR174と機能的に相互作用すると予め判定される。
「治療有効量」とは、そのために投与される所望の効果、例えば処置されている疾患または状態と関連する少なくとも1つの症候の改善または遅延をもたらす量を意味する。正確な用量は、処置の目的に依存し、公知の技術を使用して当業者によって確認され得る(例えば、Lieberman,Pharmaceutical Dosage Forms(vols. 1-3,1992)Lloyd,The Art,Science and Technology of Pharmaceutical Compounding(1999);およびPickar,Dosage Calculations(1999)参照)。
「実質的に純粋な」または「単離された」とは、他の化学成分から分離された化合物(例えば、ポリペプチドまたは抱合体)を意味する。典型的には、化合物は、他の成分を少なくとも30重量%含まない場合に、実質的に純粋である。特定の態様では、調製物は、他の成分を少なくとも50重量%、60重量%、75重量%、85重量%、90重量%、95重量%、96重量%、97重量%、98重量%、または99重量%含まない。精製されたポリペプチドは、例えば、そのようなポリペプチドをコードする組換えポリヌクレオチドの発現によって、またはポリペプチドを化学的に合成することによって取得され得る。純度は、任意の適切な方法、例えばカラムクロマトグラフィー、ポリアクリルアミドゲル電気泳動によってまたはHPLC分析によって測定することができる。
天然に存在する化合物との関連において、「単離された」という用語は、(例えば、人間の介入を介して)天然の状態から変更されたかまたは取り除かれたものである。
「哺乳動物」という用語は、ヒト、非ヒト霊長類、イヌ、ネコ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ウシ、ウサギ、ブタ、およびげっ歯類を含むがこれらに限定されない全ての哺乳動物を含む。
本明細書で使用される場合、当技術分野で十分に理解されているように、疾患、障害、もしくは状態を「処置する」、疾患、障害、もしくは状態(例えば、炎症状態などの本明細書に記載されている状態)の「処置」、または「治療」は、臨床結果などの有益なまたは所望の結果を得るためのアプローチであり、予防のために、または臨床病理の過程中に行うことができる。有益なまたは所望の結果としては、検出可能かまたは検出不能かを問わない、1つまたは複数の症候または状態の緩和または改善;疾患、障害、または状態の程度の減少;疾患、障害、または状態を発症する可能性の低下;疾患、障害、または状態の安定化された(すなわち、悪化しない)状態;疾患、障害、または状態の発症または伝播を抑制すること;疾患、障害、または状態の進行を遅延させまたは遅らせること;疾患、障害、または状態の改善または緩和;寛解(部分的であるか、または完全であるかを問わない)を挙げることができるが、これらに限定されない。疾患、障害、または状態を「緩和する」とは、処置の非存在下での程度または時間経過と比較して、疾患、障害、もしくは状態の程度および/もしくは望ましくない臨床的所見が軽減されること、ならびに/または進行の時間経過が遅くなるもしくは長くなることを意味する。
本明細書で使用される場合、「対象」または「患者」という用語は、例えば実験、診断、予防および/または治療目的のために、本開示による化合物または組成物が投与され得る任意の生物を指す。本明細書に記載の化合物または組成物で処置されるべき対象は、本明細書に記載の疾患、障害、もしくは状態を有すると医師によって診断されたことがある者、または本明細書に記載の疾患、障害、もしくは状態を発症するリスクを有する者であり得る。診断は、当技術分野で公知の任意の技術または方法によって実施され得る。当業者は、対象が、標準的な試験もしくは検査を用いて疾患、障害、もしくは状態を有すると診断された可能性があり得る、または検査なしに、1つもしくは複数のリスク因子の存在のために高リスクの対象として同定された可能性があり得ることを理解するであろう。典型的な対象には、動物(例えば、マウス、ラット、ウサギ、非ヒト霊長類、およびヒトなどの哺乳動物)が含まれる。
本明細書で使用される場合、「新生物」という用語は、細胞の任意の新規かつ異常な増殖、特に細胞の分裂増殖が制御されず進行性であるものを指す。新生物は、非悪性(すなわち、良性)または悪性であり得る。
本明細書で使用される場合、「腫瘍」という用語は、固形および液性(すなわち、血液)新生物を含む新生物、ならびに原発性および/または転移性新生物を含む良性および悪性新生物を意味する。
本明細書で使用される「アルカノイル」という用語は、Rがアルキルである、構造-C(O)-Rを有する基を指す。アルカノイルは、アルキルについて記載されているように、置換されていなくてもよいかまたは置換されていてもよい(例えば、置換されていてもよいアルカノイル)。接尾辞「オイル」は、構造-C(O)-Rを有する他の基を定義するために使用され得る。例えば、アルケノイル基において、Rはアルケニルであり、アルキノイル(alknynoyl)基において、Rはアルキニルであり、シクロアルカノイル基において、Rはシクロアルキルであり、シクロアルケノイル基において、Rはシクロアルケニルであり、シクロアルキノイル基において、Rはシクロアルキニルである(全ての基は本明細書で定義されているとおりである)。さらに、接尾辞「オイル」で定義された基は、接尾辞「オキシ」を付加することによって、構造-O-C(O)-R’を有する基を定義するためにさらに使用することができ、例えば、R’がアルキルである場合、この基は「アルカノイルオキシ」である。例えば、アルケノイルオキシ基において、R’はアルケニルであり、アルキノイルオキシ(alknynoyloxy)基において、R’はアルキニルであり、シクロアルカノイルオキシ基において、R’はシクロアルカニルであり、シクロアルケノイルオキシ基において、R’はシクロアルケニルであり、シクロアルキノイルオキシ基において、R’はシクロアルキニルである(全ての基は本明細書で定義されているとおりである)。これらの基の各々は、それぞれの各基について記載されているように、置換されていなくてもよいかまたは置換されていてもよい(例えば、置換されていてもよい)。
本明細書で使用される「アルケニル」という用語は、1つまたは2つの炭素-炭素二重結合を含み、置換されていない場合にはCおよびHのみを含有する直鎖または分岐鎖の一価置換基を指す。アルケニル基は、特に明記しない限り、置換基が存在する場合には任意の置換基の炭素原子を除いて、2、3、4、5、または6個の炭素原子を含有し得る。アルケニル基の非限定的な例としては、エテニル、プロプ-1-エニル、プロプ-2-エニル、1-メチルエテニル、ブト-1-エニル、ブト-2-エニル、ブト-3-エニル、1-メチルプロプ-1-エニル、2-メチルプロプ-1-エニルおよび1-メチルプロプ-2-エニルが挙げられる。アルケニルは、アルキルについて記載されるように、置換されていなくてもよいかまたは置換されていてもよい(例えば、置換されていてもよいアルケニル)。
本明細書で使用される「アルケニレン」という用語は、1つまたは2つの炭素-炭素二重結合を含み、置換されていない場合にはCおよびHのみを含有する直鎖または分岐鎖二価置換基を指す。アルケニレン基は、特に明記しない限り、置換基が存在する場合には任意の置換基の炭素原子を除いて、2、3、4、5、または6個の炭素原子を含有し得る。アルケニレン基の非限定的な例としては、エテン-1,1-ジイル;エテン-1,2-ジイル;プロプ-1-エン-1,1-ジイル、プロプ-2-エン-1,1-ジイル;プロプ-1-エン-1,2-ジイル、プロプ-1-エン-1,3-ジイル;プロプ-2-エン-1,1-ジイル;プロプ-2-エン-1,2-ジイル;ブト-1-エン-1,1-ジイル;ブト-1-エン-1,2-ジイル;ブト-1-エン-1,3-ジイル;ブト-1-エン-1,4-ジイル;ブト-2-エン-1,1-ジイル;ブト-2-エン-1,2-ジイル;ブト-2-エン-1,3-ジイル;ブト-2-エン-1,4-ジイル;ブト-2-エン-2,3-ジイル;ブト-3-エン-1,1-ジイル;ブト-3-エン-1,2-ジイル;ブト-3-エン-1,3-ジイル;ブト-3-エン-2,3-ジイル;ブタ-1,2-ジエン-1,1-ジイル;ブタ-1,2-ジエン-1,3-ジイル;ブタ-1,2-ジエン-1,4-ジイル;ブタ-1,3-ジエン-1,1-ジイル;ブタ-1,3-ジエン-1,2-ジイル;ブタ-1,3-ジエン-1,3-ジイル;ブタ-1,3-ジエン-1,4-ジイル;ブタ-1,3-ジエン-2,3-ジイル;ブタ-2,3-ジエン-1,1-ジイル;およびブタ-2,3-ジエン-1,2-ジイルが挙げられる。アルケニレンは、アルキレンについて記載されているように、置換されていなくてもよいかまたは置換されていてもよい(例えば、置換されていてもよいアルケニレン)。
「アルコキシ」という用語は、式-ORの化学置換基を表し、式中、Rは置換されていてもよいアルキル基(例えば、置換されていてもよいC1~C6アルキル基)である。置換されたアルコキシ基は、本明細書で定義される1、2、3、4、5、または6個の置換基を有することができる。同様に、「アリールアルコキシ」という用語は、式-ORの化学置換基を表し、式中、Rは置換されていてもよいアリールアルキル基である 「シクロアルコキシ」という用語は、式-OR’の置換基を表し、式中、R’は、本明細書に記載されているとおりの置換されていてもよいシクロアルキル基である。同様に、「アルケノキシ」という用語は、式-OR’’の化学的置換基を表し、式中、R’’は、本明細書に記載されているとおりの置換されていてもよいアルケニル基である。
本明細書で使用される「アルキル」という用語は、置換されていない場合にはCおよびHのみを含有する飽和直鎖または分岐鎖一価置換基を指す。アルキル基は、特に明記しない限り、置換基が存在する場合には任意の置換基の炭素原子を除いて、1、2、3、4、5、または6個の炭素原子を含有し得る。アルキル基の非限定的な例としては、メチル、エチル、イソブチル、tert-ブチルなどが挙げられる。アルキル基は、置換されていなくてもよいか、またはハロ(例えば、F、Cl、BrまたはI)、CN、NO2、CF3、OCF3、COOR’、CONR’2、OR’、SR’、SOR’、SO2R’、NR’2、NR’(CO)R’、NR’C(O)OR’、NR’C(O)NR’2、NR’SO2NR’2、NR’SO2R’、オキソ(=O)、もしくはオキシミド(=NOR’’)からなる群より独立して選択される1、2、3、4、5、もしくは6個の置換基で置換されていてもよい(例えば、置換されていてもよいアルキル)、ここで、各R’は独立して、H、またはアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、ヘテロアリールおよびアリール(全て本明細書において定義されているとおりである)から選択される置換されていてもよい基であり、R’’は、Hまたはアルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル(heteralkynyl)、ヘテロアリール、およびアリール(全て本明細書において定義されているとおりである)から選択される置換されていてもよい基である。あるいは、置換されたアルキル基は、ペルフルオロアルキル基であり得る。特定の態様では、アルキル基上の置換基のうちの少なくとも1つがオキソである場合、オキソ基は、親分子基に結合された炭素原子に結合されていない。
本明細書で使用される「アルキレン」という用語は、置換されていない場合にはCおよびHのみを含有する飽和直鎖または分岐鎖二価置換基を指す。アルキレン基は、特に明記しない限り、置換基が存在する場合には任意の置換基の炭素原子を除いて、1、2、3、4、5、または6個の炭素原子を含有し得る。アルキレン基の非限定的な例としては、メチレン、エタン-1,2-ジイル、エタン-1,1-ジイル、プロパン-1,3-ジイル、プロパン-1,2-ジイル、プロパン-1,1-ジイル、プロパン-2,2-ジイル、ブタン-1,4-ジイル、ブタン-1,3-ジイル、ブタン-1,2-ジイル、ブタン-1,1-ジイル、およびブタン-2,2-ジイル、ブタン-2,3-ジイルが挙げられる。アルキレン基は、置換されていなくてもよいか、またはハロ(例えば、F、Cl、BrまたはI)、CN、NO2、CF3、OCF3、COOR’、CONR’2、OR’、SR’、SOR’、SO2R’、NR’2、NR’(CO)R’、NR’C(O)OR’、NR’C(O)NR’2、NR’SO2NR’2、NR’SO2R’、オキソ(=O)、もしくはオキシミド(=NOR’’)からなる群より独立して選択される1、2、3、4、5、もしくは6個の置換基で置換されていてもよい(例えば、置換されていてもよいアルキレン)、ここで、各R’は独立して、H、またはアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、ヘテロアリール、およびアリール(全て本明細書において定義されているとおりである)から選択される置換されていてもよい基であり、R’’は、Hまたはアルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル(heteralkynyl)、ヘテロアリールおよびアリール(全て本明細書において定義されているとおりである)から選択される置換されていてもよい基である。あるいは、置換されたアルキレン基はペルフルオロアルキレン基であり得る。
「アルキルスルフィニル」という用語は、アルキルが本明細書に記載のとおりである、構造アルキル-S(O)-を有する基を指す。アルキルスルフィニルは、アルキルについて記載されているように、置換されていなくてもよいかまたは置換されていてもよい(例えば、置換されていてもよいアルキルスルフィニル)。
「アルキルスルホニル」という用語は、アルキルが本明細書に記載のとおりである、構造アルキル-S(O)2-を有する基を指す。アルキルスルホニルは、アルキルについて記載されているように、置換されていなくてもよいかまたは置換されていてもよい(例えば、置換されていてもよいアルキルスルホニル)。
本明細書で使用される「アルキニル」という用語は、1つまたは2つの炭素-炭素三重結合を含み、置換されていない場合にはCおよびHのみを含有する直鎖または分岐鎖の一価置換基を指す。アルキニル基は、特に明記しない限り、置換基が存在する場合には任意の置換基の炭素原子を除いて、2、3、4、5、または6個の炭素原子を含有し得る。アルキニル基の非限定的な例としては、エチニル、プロプ-1-イニル、プロプ-2-イニル、ブチ-1-ニル、ブト-2-イニル、ブト-3-イニル、1-メチルプロプ-2-イニルなどが挙げられる。アルキニルは、アルキルについて記載されるように、置換されていなくてもよいかまたは置換されていてもよい(例えば、置換されていてもよいアルキニル)。
本明細書で使用される「アルキニレン」という用語は、1つまたは2つの炭素-炭素三重結合を含み、置換されていない場合にはCおよびHのみを含有する直鎖または分岐鎖二価置換基を指す。アルキニレン基は、特に明記しない限り、置換基が存在する場合には任意の置換基の炭素原子を除いて、2、3、4、5、または6個の炭素原子を含有し得る。アルケニレン基の非限定的な例としては、エチン-1,2-ジイル;プロプ-1-イン-1,3-ジイル;プロプ-2-イン-1,1-ジイル;ブト-1-イン-1,3-ジイル;ブト-1-イン-1,4-ジイル;ブト-2-イン-1,1-ジイル;ブト-2-イン-1,4-ジイル;ブト-3-イン-1,1-ジイル;ブト-3-イン-1,2-ジイル;ブト-3-イン-2,2-ジイル;およびブタ-1,3-ジイン-1,4-ジイルが挙げられる。アルケニレンは、アルキレンについて記載されているように、置換されていなくてもよいかまたは置換されていてもよい(例えば、置換されていてもよいアルケニレン)。
本明細書で使用される「アミド」という用語は、RN1が-H、-OH、-N(RN3)2、-C(O)RN4、-SO2ORN4、-SO2RN4、-SORN4、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリル(例えば、ヘテロアリール)、もしくはヘテロシクリルアルキル(例えば、ヘテロアリールアルキル)であるか、RN2が、-C(O)RN5、SO2ORN5、SO2RN5、もしくはSORN5であるか、またはRN1とRN5が結合して5、6、7、もしくは8員環を形成する、構造-N(RN1)RN2を有する基を指す。RN3は、H、アルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリル(例えば、ヘテロアリール)、またはヘテロシクリルアルキル(例えば、ヘテロアリールアルキル)であり、RN4およびRN5の各々は独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリル(例えば、ヘテロアリール)、またはヘテロシクリルアルキル(例えば、ヘテロアリールアルキル)である。好ましい態様では、RN1はHである。RN1がHであり、RN2中の基が置換されていない(例えば、RN3が、H、置換されていないアルキル、置換されていないアリール、置換されていないアリールアルキル、置換されていないシクロアルキル、置換されていないシクロアルキルアルキル、置換されていないヘテロシクリル(例えば、置換されていないヘテロアリール)、もしくは置換されていないヘテロシクリルアルキル(例えば、置換されていないヘテロアリールアルキル)であるか、またはRN4およびRN5の各々が、置換されていないアルキル、置換されていないアルケニル、置換されていないアルキニル、置換されていないアルコキシ、置換されていないアリール、置換されていないアリールアルキル、置換されていないシクロアルキル、置換されていないシクロアルキルアルキル、置換されていないヘテロシクリル(例えば、置換されていないヘテロアリール)、もしくは置換されていないヘテロシクリルアルキル(例えば、置換されていないヘテロアリールアルキル)である。)場合には、アミドは置換されていないことがあり得る。あるいは、RN3、RN4、またはRN5に列挙されている基のうちの少なくとも1つが置換されている場合および/またはRN1がHでない場合には、アミドが置換され得る。
本明細書で使用される「アミノ」という用語は、各RN1が独立して、H、OH、NO2、N(RN2)2、N-保護基、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリル(例えば、ヘテロアリール)、ヘテロシクリルアルキル(例えば、ヘテロアリールアルキル)であるか、または2つのRN1が結合してヘテロシクリルもしくはN-保護基を形成し、かつ、各RN2が独立して、H、アルキルまたはアリールである、-N(RN1)2を表す。アミノは、各RN1がHである場合には置換されていないことがあり得るか、または少なくとも1つのRN1がHでない場合には置換されていることがあり得る(例えば、置換されていてもよいアミノ)。好ましい態様では、アミノは、-NH2または-NHRN1であり、RN1は独立して、OH、NO2、NH2、NRN2
2、SO2ORN2、SO2RN2、SORN2、アルキル、またはアリールであり、各RN2は、H、アルキルまたはアリールであり得る。
本明細書で使用される「芳香族部分」および「アリール」という用語は、炭素環がヒュッケル則(単一のπ系中に4n+2電子)を満たし、芳香族安定化を有さない仮想分子と比較して芳香族安定化の特徴を有する(例えば、シクロヘキサトリエンと比較したベンゼン)、炭素環式一価基(単環式または縮合環二環式)を指す。アリールは、置換基が存在する場合には任意の置換基の炭素原子を除いて、6~10個の炭素を含有し得る。単環式および縮合二環式芳香族部分の非限定的な例としては、それぞれフェニルおよびナフチルが挙げられる。アリールは、置換されていなくてもよいか、または本明細書で定義されるように置換されていてもよい。「アリーレン」という用語は、アリーレンが二価の置換基であることを除いて、本明細書に記載のアリール基を指す。アリーレンは、置換されていなくてもよいか、または本明細書で定義されるように置換されていてもよい。
本明細書で使用される「アリールアルキル」という用語は、アリールおよびアルキレン基のそれぞれが本明細書に記載のとおりである化学置換基(アリール)-(アルキレン)-を表す。アリールアルキル基は、置換されていなくてもよいか(例えば、置換されていてもよいC6~C10アリールC1~C6アルキル)。アリールアルキルの非限定的な例は、一般にベンジルと呼ばれるフェニルメチルである。アリールアルケニル(例えば、C6~C10アリールC2~C6アルケニル)およびアリールアルキニル(例えば、C6~C10アリールC2~C6アルキニル)は、同様に、それぞれ(アリール)-(アルケニレン)-および(アリール)-(アルキニレン)-の一般構造を有すると定義される。アリールヘテロアルキル、アリールヘテロアルケニル、およびアリールヘテロアルキニルは、それぞれ、構造(アリール)-(ヘテロアルキレン)-、(アリール)-(ヘテロアルケニレン)-、および(アリール)-(ヘテロアルキニレン)-を有すると同様に定義される。同様に、他の基は、基を定義する用語と「アルキル」との組み合わせによって定義することができる。例えば、「ヘテロアリールアルキル」は、ヘテロアリールアルキル基の各部分のそれぞれの定義に従って、置換されていなくてもよいかまたは置換されていてもよい(例えば、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールC1~C6アルキル)一般構造(ヘテロアリール)-(アルキレン)-を有する化学置換基である。基のそれぞれは、置換されていなくてもよいかまたは置換されていてもよい(例えば、置換されていてもよい)。アリールまたはヘテロアリール部分の置換基は、芳香族基について記載したものである。アルキル、ヘテロアルキル、アルケニル、ヘテロアルケニル、アルキニル、またはヘテロアルキニル部分の置換基は、これらの基のそれぞれの定義に記載されているものである。
本明細書で使用される「アリーロイル」という用語は、構造(C6~C10アリール)-C(O)-を有する基を指す。アリーロイルは、置換されていなくてもよいか、またはアリール基の定義に従って置換されていてもよい(例えば、置換されていてもよいアリーロイル)。アリーロイル基の典型例はベンゾイル基である。同様に、本明細書で使用される「ヘテロアリーロイル」という用語は、構造(C1~C9ヘテロアリール)-C(O)-を有する基を指す。ヘテロアリーロイルは、ヘテロアリールについて記載されているように、置換されていなくてもよいかまたは置換されていてもよい(例えば、置換されていてもよいヘテロアリーロイル)。
本明細書で使用される「アリールオキシ」という用語は、酸素原子を介して別の残基に結合した炭素環式芳香族系、例えば(C6~C10アリール)-O-を指す。アリールオキシ基は、芳香族基について記載されるように、置換されていなくてもよいかまたは置換されていてもよい(例えば、置換されていてもよいアリール)。アリールオキシの典型例は、フェノキシ(例えば、置換されていてもよいフェノキシ)である。
本明細書で使用される「アリーロイルオキシ」という用語は、構造(C6~C10アリール)-C(O)-O-を有する基を指す。アリーロイルオキシは、置換されていなくてもよいか、またはアリール基の定義に従って置換されていてもよい(例えば、置換されていてもよいアリーロイルオキシ)。アリーロイルオキシ基の代表例は、ベンゾアートである。同様に、本明細書で使用される「ヘテロアリーロイルオキシ」という用語は、構造(C1~C9ヘテロ(hetereo)アリール)-C(O)-O-を有する基を指す。ヘテロアリーロイルオキシは、ヘテロアリールについて記載されているように、置換されていなくてもよいか(例えば、置換されていてもよいヘテロアリーロイルオキシ)。
「アリールスルフィニル」という用語は、構造(C6~C10アリール)-S(O)-を有する基を指す。アリールスルフィニル基は、本明細書に記載されているように、置換されていなくてもよいかまたは置換されていてもよい(例えば、置換されていてもよいアリールスルフィニル)。アリールスルフィニルの非限定的な例は、フェニルスルフィニルである。
「アリールスルホニル」という用語は、構造(C6~C10アリール)-S(O)2-を有する基を指す。アリールスルホニル基は、本明細書に記載されているように、置換されていなくてもよいかまたは置換されていてもよい(例えば、置換されていてもよいアリールスルホニル)。アリールスルホニルの非限定的な例は、フェニルスルホニルである。
「アリールチオ」という用語は、構造(C6~C10アリール)-S-を有する基を指す。アリールチオ基は、本明細書に記載されているように、置換されていなくてもよいかまたは置換されていてもよい(例えば、置換されていてもよいアリールチオ)。アリールチオの非限定的な例はフェニルチオである。
本明細書で使用される「炭素環式」という用語は、芳香族または非芳香族であり得る環が炭素原子によって形成されている、置換されていてもよいC3~12単環式、二環式または三環式構造を表す。炭素環式構造には、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニルおよびアリール基が含まれる。
本明細書で使用される「カルボニル」という用語は、2つの原子価が炭素原子上に存在する、C=Oからなる二価基を指す。この用語は、一般構造R-C(O)-を有する他の基を定義するために使用することができる。したがって、アルコキシカルボニル基において、Rはアルコキシであり、アリールオキシカルボニル基において、Rはアリールオキシであり、アミノカルボニル基において、Rはアミノであるか;ヘテロアリールオキシカルボニル基において、Rはヘテロアリールオキシであり、ヘテロシクリルオキシカルボニル基において、Rはヘテロシクリルオキシであるか;またはヒドロキシカルボニル基において、Rはヒドロキシである。基のそれぞれは、置換されていなくてもよいか、または本明細書に提供されている定義にしたがって置換されていてもよい。例えば、アルコキシカルボニル基は、置換されていなくてもよいか、またはアルコキシ基について定義されるように置換されていてもよい。
本明細書で使用される「カルボキサミド」および「カルボン酸アミド」という用語は、構造-CONR’R’’を有する基を表し、ここで、各R’およびR’’は独立して、H、置換されていてもよいC1~6アルキル、置換されていてもよいC3~C10シクロアルキル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリル、置換されていてもよいC6~C10アリール、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールから選択されるか、またはR’とR’’は結合して、置換されていてもよいヘテロシクリルを形成する。カルボキサミドは、R’基およびR’’基が置換されていない場合には置換されていなくてもよいか、またはR’およびR’’のうちの少なくとも1つが本明細書で定義される置換基である場合には置換されていてもよい。したがって、置換されていてもよいカルボキサミドは、置換されていなくてもよいかまたは置換されていてもよいカルボキサミドである。
本明細書で使用される「カルボン酸エステル」および「エステル」という用語は、構造-CO2R’を有する基を指し、ここで、R’は、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいヘテロシクリル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールから選択される。エステルは、R’基が置換されていない基である場合には置換されていなくてもよく、R’基が本明細書で定義される置換基である場合には置換されていてもよい。したがって、置換されていてもよいエステルは、置換されていなくてもよいかまたは置換されていてもよいエステルである。
「シアノ」とは、構造-CNを有する基を意味する。
本明細書で使用される「シクロアルケニル」という用語は、特に明記しない限り、1、2、または3個の炭素-炭素二重結合を有し、3~10個の炭素を有する非芳香族炭素環式基(例えば、C3~C10シクロアルキレン)を指す。シクロアルケニルの非限定的な例としては、シクロプロプ-1-エニル、シクロプロプ-2-エニル、シクロブト-1-エニル、シクロブト-1-エニル、シクロブト-2-エニル、シクロペント-1-エニル、シクロペント-2-エニル、シクロペント-3-エニル、ノルボルネン-1-イル、ノルボルネン-2-イル、ノルボルネン-5-イル、およびノルボルネン-7-イルが挙げられる。シクロアルケニル基は、シクロアルキルについて記載されるように、置換されていなくてもよいかまたは置換されていてもよい(例えば、置換されていてもよいシクロアルケニル)。
本明細書で使用される「シクロアルケニレン」という用語は、特に明記しない限り、1、2、または3個の炭素-炭素二重結合を有し、3~10個の炭素を有する二価の非芳香族炭素環式基(例えば、C3~C10シクロアルケニレン)を指す。シクロアルケニレンの非限定的な例としては、シクロプロプ-1-エン-1,2-ジイル;シクロプロプ-2-エン-1,1-ジイル;シクロプロプ-2-エン-1,2-ジイル;シクロブト-1-エン-1,2-ジイル;シクロブト-1-エン-1,3-ジイル;シクロブト-1-エン-1,4-ジイル;シクロブト-2-エン-1,1-ジイル;シクロブト-2-エン-1,4-ジイル;シクロペント-1-エン-1,2-ジイル;シクロペント-1-エン-1,3-ジイル;シクロペント-1-エン-1,4-ジイル;シクロペント-1-エン-1,5-ジイル;シクロペント-2-エン-1,1-ジイル;シクロペント-2-エン-1,4-ジイル;シクロペント-2-エン-1,5-ジイル;シクロペント-3-エン-1,1-ジイル;シクロペント-1,3-ジエン-1,2-ジイル;シクロペント-1,3-ジエン-1,3-ジイル;シクロペント-1,3-ジエン-1,4-ジイル;シクロペント-1,3-ジエン-1,5-ジイル;シクロペント-1,3-ジエン-5,5-ジイル;ノルボルナジエン-1,2-ジイル;ノルボルナジエン-1,3-ジイル;ノルボルナジエン-1,4-ジイル;ノルボルナジエン-1,7-ジイル;ノルボルナジエン-2,3-ジイル;ノルボルナジエン-2,5-ジイル;ノルボルナジエン-2,6-ジイル;ノルボルナジエン-2,7-ジイル;およびノルボルナジエン-7,7-ジイルが挙げられる。シクロアルケニレンは、シクロアルキルについて記載されるように、置換されていなくてもよいかまたは置換されていてもよい(例えば、置換されていてもよいシクロアルケニレン)。
本明細書で使用される「シクロアルキル」という用語は、特に明記しない限り、3~10個の炭素を有する一価炭素環基(例えば、C3~C10シクロアルキル)を指す。シクロアルキル基は、単環式または二環式であり得る。二環式シクロアルキル基は、ビシクロ[p.q.0]アルキル型であり得、pおよびqの各々は独立して、1、2、3、4、5、6、または7であり、ただし、pおよびqの合計は、2、3、4、5、6、7、または8である。あるいは、二環式シクロアルキル基は、架橋されたシクロアルキル構造、例えば、ビシクロ[p.q.r]アルキルを含むことができ、ここで、rは1、2、または3であり、pおよびqの各々は独立して、1、2、3、4、5、または6であり、ただし、p、q、およびrの合計は3、4、5、6、7、または8である。シクロアルキル基は、スピロ環式基、例えばスピロ[p.q]アルキルであり得、pおよびqの各々は独立して、2、3、4、5、6、または7であり、ただし、pおよびqの合計は、4、5、6、7、8、または9である。シクロアルキルの非限定的な例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、1-ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、2-ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、5-ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、7-ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、およびデカリニルが挙げられる。シクロアルキル基は、置換されていなくてもよいか、またはアルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ハロ(例えば、F、Cl、BrまたはI)、CN、NO2、CF3、OCF3、COOR’、CONR’2、OR’、SR’、SOR’、SO2R’、NR’2、NR’(CO)R’、NR’C(O)OR’、NR’C(O)NR’2、NR’SO2NR’2、NR’SO2R’、オキソ(=O)、もしくはオキシミド(=NOR’’)からなる群より独立して選択される1、2、3、4、5、もしくは6個の置換基で置換されていてもよい(例えば、置換されていてもよいシクロアルキル)、ここで、各R’は独立して、H、またはアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、ヘテロアリール、およびアリール(全て本明細書において定義されているとおりである)から選択される置換されていてもよい基であり、R’’は、Hまたはアルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル(heteralkynyl)、ヘテロアリール、およびアリール(全て本明細書において定義されているとおりである)から選択される置換されていてもよい基である。あるいは、置換されたシクロアルキル基は、ペルフルオロシクロアルキル基であってもよい。
本明細書で使用される「シクロアルキレン」という用語は、特に明記しない限り、3~10個の炭素を有する二価の炭素環式基(例えば、C3~C10シクロアルキル)を指す。シクロアルキレンの非限定的な例としては、シクロプロパン-1,1-ジイル;シクロプロパン-1,2-ジイル;シクロブタン-1,1-ジイル;シクロブタン-1,2-ジイル;シクロブタン-1,3-ジイル;ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-1,2-ジイル;ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-1,3-ジイル;ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-1,4-ジイル;ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-1,7-ジイル;ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2,2-ジイル;ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2,3-ジイル;ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2,7-ジイル;デカリン-1,2-ジイル;デカリン-1,3-ジイル;デカリン-1,4-ジイル;デカリン-1,5-ジイル;デカリン-1,6-ジイル;デカリン-2,2-ジイル;デカリン-2,3-ジイル;デカリン-2,4-ジイル;およびデカリン-2,5-ジイルが挙げられる。シクロアルキレン基は、シクロアルキルについて記載されるように、置換されていなくてもよいかまたは置換されていてもよい(例えば、置換されていてもよいシクロアルキレン)。
本明細書で使用される「シクロアルキニル」という用語は、特に明記しない限り、1つまたは2つの隣接していない炭素-炭素三重結合を有し、8~10個の炭素(例えば、C8~C10シクロアルキル)を有する一価の炭素環式基を指す。シクロアルキニルの非限定的な例としては、シクロオクチニル、シクロノニニル、シクロデシニルおよびシクロデカジイニルが挙げられる。シクロアルキニル基は、シクロアルキルについて記載されるように、置換されていなくてもよいかまたは置換されていてもよい(例えば、置換されていてもよいシクロアルキニル)。
ハロは、任意のハロゲン原子、特にF、Cl、Br、またはIであり得、より具体的には、フルオロまたはクロロである。
本明細書で使用される「ハロアルキル」という用語は、ハロゲン基(すなわち、F、Cl、BrまたはI)によって置換された、本明細書で定義されるアルキル基を表す。ハロアルキルは、1個、2個、3個、または2個もしくはそれを超える炭素のアルキル基の場合には4個のハロゲンで置換され得る。ハロアルキル基には、ペルフルオロアルキルが含まれる。いくつかの態様では、ハロアルキル基は、アルキル基について本明細書に記載されている1、2、3、または4個の置換基でさらに置換することができる。
本明細書で使用される「ヘテロアルケニル」という用語は、アルケニル鎖が、1、2、もしくは3個のヘテロ原子によって1回;各回独立して、1個、2個、もしくは3個のヘテロ原子によって2回;各回独立して、1個、2個、もしくは3個のヘテロ原子によって3回;または、各回独立して、1個、2個、もしくは3個のヘテロ原子によって4回中断されているアルケニル基を表す。各ヘテロ原子は独立して、O、N、またはSである。ヘテロアルケニル基のいずれも、2個を超える隣接した酸素原子を含まない。ヘテロアルケニル基は、置換されていなくてもよいかまたは置換されていてもよい(例えば、置換されていてもよいヘテロアルケニル)。ヘテロアルケニル基が置換されており、置換基がヘテロ原子に結合されている場合、置換基はそれに応じて選択される。結合価を許容する、ヘテロ原子に結合した置換基は、アルキル、アルカノイル、アルケニル、アルケノイル、アルキニル、アルキノイル、シクロアルキル、シクロアルカノイル、シクロアルケニル、シクロアルケノイル、シクロアルキニル、シクロアルキノイル、アリール、アリーロイル、ヘテロアリール、ヘテロアリーロイル、ヘテロシクリル、ヘテロシクロイル、アミノ、アミノカルボニル、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、ヘテロアリールオキシカルボニル、およびヘテロシクリルオキシカルボニルからなる群より選択される。ヘテロアルケニル基が置換されており、置換基が炭素に結合されている場合、ヘテロ原子に結合した炭素原子上の置換基がハロでない限り、置換基は、アルキルについて記載されるものから選択される。いくつかの態様では、ヘテロアルケニル基は、他の基に結合するCを末端に有する。いくつかの態様では、ヘテロ原子は、OまたはNである。
本明細書で使用される「ヘテロアルケニレン」という用語は、アルケニレン鎖が、1、2もしくは3個のヘテロ原子によって1回;各回独立して、1個、2個、もしくは3個のヘテロ原子によって2回;各回独立して、1個、2個、もしくは3個のヘテロ原子によって3回;または、各回独立して、1個、2個、もしくは3個のヘテロ原子によって4回中断されているアルケニレン基を表す。各ヘテロ原子は独立して、O、NまたはSである。ヘテロアルケニレン基のいずれも、2個を超える隣接した酸素原子を含まない。ヘテロアルケニレン基は、置換されていなくてもよいかまたは置換されていてもよい(例えば、置換されていてもよいヘテロアルケニレン)。ヘテロアルケニレン基が置換されており、置換基がヘテロ原子に結合されている場合、置換基はそれに応じて選択される。結合価を許容する、ヘテロ原子に結合した置換基は、アルキル、アルカノイル、アルケニル、アルケノイル、アルキニル、アルキノイル、シクロアルキル、シクロアルカノイル、シクロアルケニル、シクロアルケノイル、シクロアルキニル、シクロアルキノイル、アリール、アリーロイル、ヘテロアリール、ヘテロアリーロイル、ヘテロシクリル、ヘテロシクロイル、アミノ、アミノカルボニル、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、ヘテロアリールオキシカルボニル、およびヘテロシクリルオキシカルボニルからなる群より選択される。ヘテロアルケニレン基が置換されており、置換基が炭素に結合されている場合、ヘテロ原子に結合した炭素原子上の置換基がハロでない限り、置換基は、アルキルについて記載されるものから選択される。いくつかの態様では、ヘテロアルケニレン基は、他の基に結合するCを各末端に有する。いくつかの態様では、ヘテロ原子は、OまたはNである。
本明細書で使用される「ヘテロアルキル」という用語は、アルキル鎖が、1、2、もしくは3個のヘテロ原子によって1回;各回独立して、1個、2個、もしくは3個のヘテロ原子によって2回;各回独立して、1個、2個、もしくは3個のヘテロ原子によって3回;または、各回独立して、1個、2個、もしくは3個のヘテロ原子によって4回中断されているアルキル基を表す。各ヘテロ原子は独立して、O、N、またはSである。ヘテロアルキル基のいずれも、2個を超える隣接した酸素原子を含まない。ヘテロアルキル基は、置換されていなくてもよいかまたは置換されていてもよい(例えば、置換されていてもよいヘテロアルキル)。ヘテロアルキル基が置換されており、置換基がヘテロ原子に結合されている場合、置換基はそれに応じて選択される。結合価を許容する、ヘテロ原子に結合した置換基は、アルキル、アルカノイル、アルケニル、アルケノイル、アルキニル、アルキノイル、シクロアルキル、シクロアルカノイル、シクロアルケニル、シクロアルケノイル、シクロアルキニル、シクロアルキノイル、アリール、アリーロイル、ヘテロアリール、ヘテロアリーロイル、ヘテロシクリル、ヘテロシクロイル、アミノ、アミノカルボニル、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、ヘテロアリールオキシカルボニル、およびヘテロシクリルオキシカルボニルからなる群より選択される。ヘテロアルキル基が置換されており、置換基が炭素に結合されている場合、ヘテロ原子に結合した炭素原子上の置換基がハロでない限り、置換基は、アルキルについて記載されるものから選択される。いくつかの態様では、ヘテロアルキル基は、別の基に結合するCを末端に有する。いくつかの態様では、ヘテロ原子は、OまたはNである。
本明細書で使用される「ヘテロアルキレン」という用語は、アルキレン鎖が、1、2、もしくは3個のヘテロ原子によって1回;各回独立して、1個、2個、もしくは3個のヘテロ原子によって2回;各回独立して、1個、2個、もしくは3個のヘテロ原子によって3回;または、各回独立して、1個、2個、もしくは3個のヘテロ原子によって4回中断されているアルキレン基を表す。各ヘテロ原子は独立して、O、N、またはSである。ヘテロアルキレン基のいずれも、2個を超える隣接した酸素原子を含まない。ヘテロアルキレン基は、置換されていなくてもよいかまたは置換されていてもよい(例えば、置換されていてもよいヘテロアルキレン)。ヘテロアルキレン基が置換されており、置換基がヘテロ原子に結合されている場合、置換基はそれに応じて選択される。結合価を許容する、ヘテロ原子に結合した置換基は、アルキル、アルカノイル、アルケニル、アルケノイル、アルキニル、アルキノイル、シクロアルキル、シクロアルカノイル、シクロアルケニル、シクロアルケノイル、シクロアルキニル、シクロアルキノイル、アリール、アリーロイル、ヘテロアリール、ヘテロアリーロイル、ヘテロシクリル、ヘテロシクロイル、アミノ、アミノカルボニル、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、ヘテロアリールオキシカルボニル、およびヘテロシクリルオキシカルボニルからなる群より選択される。ヘテロアルキレン基が置換されており、置換基が炭素に結合されている場合、ヘテロ原子に結合した炭素原子上の置換基がハロでない限り、置換基は、アルキレンについて記載されるものから選択される。いくつかの態様では、ヘテロアルキレン基は、他の基に結合するCを各末端に有する。いくつかの態様では、ヘテロ原子は、OまたはNである。
本明細書で使用される「ヘテロアルキニル」という用語は、アルキニル鎖が、1、2、もしくは3個のヘテロ原子によって1回;各回独立して、1個、2個、もしくは3個のヘテロ原子によって2回;各回独立して、1個、2個、もしくは3個のヘテロ原子によって3回;または、各回独立して、1個、2個、もしくは3個のヘテロ原子によって4回中断されているアルキニル基を表す。各ヘテロ原子は独立して、O、N、またはSである。ヘテロアルキニル基のいずれも、2個を超える隣接した酸素原子を含まない。ヘテロアルキニル基は、ヘテロアルケニルについて記載されているように、置換されていなくてもよいかまたは置換されていてもよい(例えば、置換されていてもよいヘテロアルキニル)。
本明細書で使用される「ヘテロアルキニレン」という用語は、アルキニレン鎖が、1、2、もしくは3個のヘテロ原子によって1回;各回独立して、1個、2個、もしくは3個のヘテロ原子によって2回;各回独立して、1個、2個、もしくは3個のヘテロ原子によって3回;または、各回独立して、1個、2個、もしくは3個のヘテロ原子によって4回中断されているアルキニレン基を表す。各ヘテロ原子は独立して、O、N、またはSである。ヘテロアルキニレン基のいずれも、2個を超える隣接した酸素原子を含まない。ヘテロアルキニレン基は、置換されていなくてもよいかまたは置換されていてもよい(例えば、置換されていてもよいヘテロアルキニレン)。ヘテロアルキニレン基は、ヘテロアルケニレンについて記載されているように、置換されていなくてもよいまたは置換されていてもよい(例えば、置換されていてもよいヘテロアルキニレン)。
本明細書で使用される「ヘテロ芳香族部分」および「ヘテロアリール」という用語は、ヒュッケル則(単一のπ系中に4n+2電子)を満たし、したがって芳香族安定化の特徴を有する複素環構造(単環式または縮合二環式)を指す。置換基が存在する場合には任意の置換基のヘテロ原子を除いて、ヘテロアリール基は、O、S、およびNからなる群より選択される1、2、3、または4個のヘテロ原子を含む。ヘテロアリール基は、置換基が存在する場合には任意の置換基の炭素原子を除いて、1、2、3、4、5、6、7、8、または9個の炭素原子を含む。ヘテロ原子を含めることにより、6員環だけでなく5員環も含めることで芳香族であると考えることが可能となる。したがって、ヘテロ芳香族部分の非限定的な例としては、ピリジル、ピリミジル、インドリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾトリアゾリル、イソキノリル、キノリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾフラニル、チエニル、フリル、ピロリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、およびイミダゾリルが挙げられる。互変異性体が理論的に可能であるので、フタルイミドも芳香族と考えられる。典型的には、ヘテロアリール環系は5~12個の環員原子を含有する。例えば、ヘテロアリール基は、5~12員環系であり得る。いくつかの態様では、ヘテロ芳香族部分は、1~2個の窒素原子を含有する6員芳香族環系である。いくつかの態様では、ヘテロアリール基は、置換されていてもよい、ピリジル、インドリル、ピリミジル、ピリダジニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイミダゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、ベンゾチアゾリル、またはインドリルである。ある特定の態様では、ヘテロ芳香族部分は、ピリジルまたはピリミジルである。「ヘテロアリーレン」という用語は、ヘテロアリーレンが二価の置換基であることを除いて、本明細書に記載のヘテロアリール基を指す。
本明細書で使用される「ヘテロアリールアルキルチオ」という用語は、Rがヘテロアリールアルキル基である式-SRの化学置換基を表す。いくつかの態様では、ヘテロアリールアルキル基は、本明細書に記載の1、2、3、または4個の置換基でさらに置換することができる。
「ヘテロアリールスルフィニル」という用語は、ヘテロアリールが本明細書に記載されているとおりである、構造ヘテロアリール-S(O)-を有する基を指す。ヘテロアリールスルフィニル基は、本明細書に記載されているように、置換されていなくてもよいかまたは置換されていてもよい。
「ヘテロアリールスルホニル」という用語は、ヘテロアリールが本明細書に記載されているとおりである、構造ヘテロアリール-S(O)2-を有する基を指す。ヘテロアリールスルホニル基は、本明細書に記載されているように、置換されていなくてもよいかまたは置換されていてもよい。
「ヘテロアリールチオ」という用語は、ヘテロアリールが本明細書に記載されているとおりである、構造ヘテロアリール-S-を有する基を指す。ヘテロアリールチオ基は、本明細書に記載されているように、置換されていなくてもよいかまたは置換されていてもよい。
本明細書で使用される「ヘテロシクリル」という用語は、特に明記しない限り、例えば3、4、5、6、または7員環である環状ヘテロアルキルまたはヘテロアルケニルを表す。置換基が存在する場合には任意の置換基のヘテロ原子を除いて、ヘテロシクリル基は、O、S、およびNからなる群より選択される1、2、3、または4個のヘテロ原子を含む。ヘテロシクリル基は、特に明記しない限り、置換基が存在する場合には任意の置換基の炭素原子を除いて、1、2、3、4、5、6、7、8、または9個の炭素原子を含む(例えば、C1~C9ヘテロシクリル)。硫黄は、2価の硫黄(-S-)、4価の硫黄(-S(=O)-)または6価の硫黄(-S(=O)2-)として含まれ得る。5員環は0~2個の二重結合を有し、6員環および7員環は0~3個の二重結合を有する。「ヘテロシクリル」という用語は、1つもしくは複数の炭素および/またはヘテロ原子が単環式環の2つの非隣接メンバーを架橋する架橋された多環式構造を有する複素環式化合物、例えばキヌクリジニル基も表す。「ヘテロシクリル」という用語は、上記複素環式環のいずれかが、1、2、もしくは3個の炭素環式環、例えばアリール環、シクロヘキサン環、シクロヘキセン環、シクロペンタン環、シクロペンテン環、またはインドリル、キノリル、イソキノリル、テトラヒドロキノリル、ベンゾフリル、ベンゾチエニルなどの別の単環式複素環式環に縮合している二環式、三環式、および四環式基を含む。例示的な複素環としては、ピロリル、ピロリニル、ピロリジニル、ピラゾリル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、イミダゾリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピリジル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、ピラジニル、ピペラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、オキサゾリル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリル、イソオキサゾリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、チアゾリル、チアゾリジニル、イソチアゾリル、イソチアゾリジニル、インドリル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、フリル、チエニル、チアゾリジニル、イソチアゾリル、イソインダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサジアゾリル、プリニル、チアジアゾリル(例えば、1,3,4-チアジアゾール)、テトラヒドロフラニル、ジヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロインドリル、テトラヒドロキノリル、テトラヒドロイソキノリル、ピラニル、ジヒドロピラニル、ジチアゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニルなどが挙げられる。さらに他の例示的なヘテロシクリルとしては、以下のものが挙げられる。2,3,4,5-テトラヒドロ-2-オキソ-オキサゾリル;2,3-ジヒドロ-2-オキソ-1H-イミダゾリル;2,3,4,5-テトラヒドロ-5-オキソ-1H-ピラゾリル(例えば、2,3,4,5-テトラヒドロ-2-フェニル-5-オキソ-1H-ピラゾリル);2,3,4,5-テトラヒドロ-2,4-ジオキソ-1H-イミダゾリル(例えば、2,3,4,5-テトラヒドロ-2,4-ジオキソ-5-メチル-5-フェニル-1H-イミダゾリル);2,3-ジヒドロ-2-チオキソ-1,3,4-オキサジアゾリル(例えば、2,3-ジヒドロ-2-チオキソ-5-フェニル-1,3,4-オキサジアゾリル);4,5-ジヒドロ-5-オキソ-1H-トリアゾリル(例えば、4,5-ジヒドロ-3-メチル-4-アミノ5-オキソ-1H-トリアゾリル);1,2,3,4-テトラヒドロ-2,4-ジオキソピリジニル(例えば、1,2,3,4-テトラヒドロ-2,4-ジオキソ-3,3-ジエチルピリジニル);2,6-ジオキソ-ピペリジニル(例えば、2,6-ジオキソ-3-エチル-3-フェニルピペリジニル);1,6-ジヒドロ-6-オキソピリジミニル;1,6-ジヒドロ-4-オキソピリミジニル(例えば、2-(メチルチオ)-1,6-ジヒドロ-4-オキソ-5-メチルピリミジン-1-イル);1,2,3,4-テトラヒドロ-2,4-ジオキソピリミジニル(例えば、1,2,3,4-テトラヒドロ-2,4-ジオキソ-3-エチルピリミジニル);1,6-ジヒドロ-6-オキソ-ピリダジニル(例えば、1,6-ジヒドロ-6-オキソ-3-エチルピリダジニル);1,6-ジヒドロ-6-オキソ-1,2,4-トリアジニル(例えば、1,6-ジヒドロ-5-イソプロピル-6-オキソ-1,2,4-トリアジニル);2,3-ジヒドロ-2-オキソ-1H-インドリル(例えば、3,3-ジメチル-2,3-ジヒドロ-2-オキソ-1H-インドリルおよび2,3-ジヒドロ-2-オキソ-3,3’-スピロプロパン-1H-インドル-1-イル);1,3-ジヒドロ-1-オキソ-2H-イソ-インドリル;1,3-ジヒドロ-1,3-ジオキソ-2H-イソ-インドリル;1H-ベンゾピラゾリル(例えば、1-(エトキシカルボニル)-1H-ベンゾピラゾリル);2,3-ジヒドロ-2-オキソ-1H-ベンゾイミダゾリル(例えば、3-エチル-2,3-ジヒドロ-2-オキソ-1H-ベンゾイミダゾリル);2,3-ジヒドロ-2-オキソ-ベンゾオキサゾリル(例えば、5-クロロ-2,3-ジヒドロ-2-オキソ-ベンゾオキサゾリル);2,3-ジヒドロ-2-オキソ-ベンゾオキサゾリル;2-オキソ-2H-ベンゾピラニル;1,4-ベンゾジオキサニル;1,3-ベンゾジオキサニル;2,3-ジヒドロ-3-オキソ、4H-1,3-ベンゾチアジニル;3,4-ジヒドロ-4-オキソ-3H-キナゾリニル(例えば、2-メチル-3,4-ジヒドロ-4-オキソ-3H-キナゾリニル);1,2,3,4-テトラヒドロ-2,4-ジオキソ-3H-キナゾリル(例えば、1-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロ-2,4-ジオキソ-3H-キナゾリル);1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7H-プリニル(例えば、1,2,3,6-テトラヒドロ-1,3-ジメチル-2,6-ジオキソ-7H-プリニル);1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-1H-プリニル(例えば、1,2,3,6-テトラヒドロ-3,7-ジメチル-2,6-ジオキソ-1H-プリニル);2-オキソベンズ[c,d]インドリル;1,1-ジオキソ-2H-ナフト[1,8-c,d]イソチアゾリル;および1,8-ナフチレンジカルボキサミド。ヘテロシクリル基は、置換されていなくてもよいかまたは置換されていてもよい(例えば、置換されていてもよいヘテロシクリル)。「ヘテロシクリレン」という用語は、ヘテロシクリレンが二価の置換基であることを除いて、本明細書に記載のヘテロシクリル基を指す。
本明細書で使用される「ヘテロシクリルオキシ」という用語は、構造(C1~C9ヘテロシクリル)-O-を有する基を指す。ヘテロシクリルオキシは、置換されていなくてもよいか、またはヘテロシクリルの定義に従って置換されていてもよい(例えば、置換されていてもよいヘテロシクリルオキシ)。
本明細書で使用される「ヘテロシクリロイル」という用語は、構造(C1~C9ヘテロシクリル)-C(O)を有する基を指す。ヘテロシクリロイルは、置換されていなくてもよいか、またはヘテロシクリルの定義に従って置換されていてもよい(例えば、置換されていてもよいヘテロシクリロイル)。
本明細書で使用される「ヘテロシクリロイルオキシ」という用語は、構造(C1~C9ヘテロシクリル)-C(O)-O-を有する基を指す。ヘテロシクリロイルオキシは、置換されていなくてもよいか、またはヘテロシクリル(hetercyclyl)の定義に従って置換されていてもよい(例えば、置換されていてもよいヘテロシクリロイルオキシ)。
「ヘテロシクリルスルフィニル」という用語は、ヘテロシクリルが本明細書に記載されているとおりである、構造ヘテロシクリル-S(O)-を有する基を指す。ヘテロシクリルスルフィニル基は、本明細書に記載されているように、置換されていなくてもよいかまたは置換されていてもよい。
「ヘテロシクリルスルホニル」という用語は、ヘテロシクリルが本明細書に記載されているとおりである、構造ヘテロシクリル-S(O)2-を有する基を指す。ヘテロシクリルスルホニル基は、本明細書に記載されているように、置換されていなくてもよいかまたは置換されていてもよい。
「ヘテロシクリルチオ」という用語は、ヘテロシクリルが本明細書に記載されているとおりである、構造ヘテロシクリル-S-を有する基を指す。ヘテロシクリルチオ基は、本明細書に記載されているように、置換されていなくてもよいかまたは置換されていてもよい。
本明細書で使用される「ヒドロキシ」という用語は、-OH基を表す。
本明細書で使用される「ヒドロキシアルキル」という用語は、1~3個のヒドロキシ基によって置換された本明細書で定義されるアルキル基を表し、ただし、1個以下のヒドロキシ基がアルキル基の単一の炭素原子に結合していてもよく、ヒドロキシメチル、ジヒドロキシプロピルなどが例示される。
本明細書で使用される「ニトロ」という用語は、-NO2基を指す。
nが5、6、7、または8である「n員環」という用語は、本明細書で使用される場合、芳香族または非芳香族であり得る炭素環式または複素環式構造を指す。n員環が炭素環式芳香族である場合、芳香族部分に対する定義に従う。n員環が炭素環式非芳香族である場合、シクロアルキレンに対する定義に従う。n員環が複素環式芳香族である場合、ヘテロアリーレンに対する定義に従う。n員環が複素環式非芳香族である場合、ヘテロシクリレンに対する定義に従う。n員環は、特に明記しない限り、置換されていなくてもよいか、または本明細書で提供されるそれぞれの定義に従って置換されていてもよい(例えば、置換されていてもよいn員環)。いくつかの態様では、n員環は1、2、3、4、または5個の置換基で置換されることができ、各置換基は、H、ハロ、ヒドロキシ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアミド、チオール、シアノ、置換されていてもよいC1~C6アルキル、置換されていてもよいC2~C6アルケニル、置換されていてもよいC2~C6アルキニル、置換されていてもよいC1~C6アルコキシ、置換されていてもよいC6~C10アリールオキシ、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールオキシ、置換されていてもよいC2~C6アルカノイル、置換されていてもよいC7~C11アリーロイル、置換されていてもよいC2~C10ヘテロアリーロイル、置換されていてもよいC2~C10ヘテロシクリロイル、ヒドロキシカルボニル、置換されていてもよいエステル、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいC1~C6アルカノイルオキシ、置換されていてもよいC7~C11アリーロイルオキシ、置換されていてもよいC2~C10ヘテロアリーロイルオキシ、置換されていてもよいC2~C10ヘテロシクリロイルオキシ、置換されていてもよいC1~C6チオアルキル、置換されていてもよいC1~C6アルキルスルフィニル、置換されていてもよいC1~C6アルキルスルホニル、置換されていてもよいC6~C10アリールチオ、置換されていてもよいC6~C10アリールスルフィニル、置換されていてもよいC6~C10アリールスルホニル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールチオ、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールスルフィニル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールスルホニル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルスルフィニル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルスルホニル、置換されていてもよいスルファモイル、置換されていてもよいC1~C6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC2~C6ヘテロアルケニル、置換されていてもよいC2~C6ヘテロアルキニル、置換されていてもよいC3~C10シクロアルキル、置換されていてもよいC4~C10シクロアルケニル、置換されていてもよいC8~C10シクロアルキニル、置換されていてもよいC6~C10アリール、置換されていてもよいC6~C10アリールC1~C6アルキル、置換されていてもよいC6~C10アリールC2~C6アルケニル、置換されていてもよいC6~C10アリールC2~C6アルキニル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリール、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールC2~C6アルケニル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロアリールC2~C6アルキニル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルC1~C6アルキル、置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルC2~C6アルケニル、および置換されていてもよいC1~C9ヘテロシクリルC2~C6アルキニルからなる群より独立して選択される。
「オキソ」基は、酸素原子からなる二価の置換基、例えば=Oである。
本明細書で使用される「薬学的に許容される塩」という用語は、健全な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー反応などを伴わずにヒトおよび動物の組織と接触して使用するのに適しており、合理的な利益/リスク比に見合った塩を表す。薬学的に許容される塩は、当技術分野で周知である。例えば、S.M. Bergeらは、J. Pharm. Sci. 66:1-19,1977に薬学的に許容される塩を詳細に記載している。塩は、本開示の化合物の最終的な単離および精製中にインサイチューで、または遊離塩基基を適切な有機酸と反応させることによって別々に調製することができる。代表的な酸付加塩としては、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、ショウノウ酸塩、カンファースルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプトン酸塩、ヘキサン酸塩、臭化水素酸塩、塩化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2-ヒドロキシ-エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3-フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、吉草酸塩などが挙げられる。代表的なアルカリまたはアルカリ土類金属塩には、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなど、ならびにアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアンモニウム、ジメチルアンモニウム、トリメチルアンモニウム、トリエチルアンモニウム、エチルアンモニウムなどを含むがこれらに限定されない非毒性アンモニウム、第四級アンモニウムおよびアミンカチオンが含まれる。
本明細書で使用される「保護基」という用語は、化学合成(例えば、ポリヌクレオチド合成)中に1つまたは複数の望ましくない反応に関与することから官能基(例えば、ヒドロキシ、アミノまたはカルボニル)を保護することを意図した基を表す。本明細書で使用される「O-保護基」という用語は、化学合成中の1つまたは複数の望ましくない反応に関与することから酸素含有(例えば、フェノール、ヒドロキシルまたはカルボニル)基を保護することを意図した基を表す。本明細書で使用される「N-保護基」という用語は、化学合成中の1つまたは複数の望ましくない反応に関与することから窒素含有(例えば、アミノまたはヒドラジン)基を保護することを意図した基を表す。一般的に使用されるO-およびN-保護基は、参照により本明細書に組み込まれるGreene,’’Protective Groups in Organic Synthesis,’’3rd Edition(John Wiley&Sons,New York,1999)に開示されている。例示的なO-およびN-保護基としては、アシル、アリーロイルまたはカルバミル基、例えばホルミル、アセチル、プロピオニル、ピバロイル、t-ブチルアセチル、2-クロロアセチル、2-ブロモアセチル、トリフルオロアセチル、トリクロロアセチル、フタリル、o-ニトロフェノキシアセチル、α-クロロブチリル、ベンゾイル、4-クロロベンゾイル、4-ブロモベンゾイル、t-ブチルジメチルシリル、トリ-イソ-プロピルシリルオキシメチル、4,4’-ジメトキシトリチル、イソブチリル、フェノキシアセチル、4-イソプロピルフェノキシ(pehenoxy)アセチル、ジメチルホルムアミジノおよび4-ニトロベンゾイルが挙げられる。
カルボニル含有基を保護するための例示的なO保護基としては、アセタール、アシラール、1,3-ジチアン、1,3-ジオキサン、1,3-ジオキソラン、および1,3-ジチオランが挙げられるが、これらに限定されない。
他のO-保護基としては、置換されたアルキル、アリールおよびアリール-アルキレンエーテル(例えば、トリチル;メチルチオメチル;メトキシメチル;ベンジルオキシメチル;シロキシメチル;2,2,2-トリクロロエトキシメチル;テトラヒドロピラニル;テトラヒドロフラニル;エトキシエチル;1-[2-(トリメチルシリル)エトキシ]エチル;2-トリメチルシリルエチル;t-ブチルエーテル;p-クロロフェニル、p-メトキシフェニル、p-ニトロフェニル、ベンジル、p-メトキシベンジルおよびニトロベンジル);シリルエーテル(例えば、トリメチルシリル;トリエチルシリル;トリイソプロピルシリル;ジメチルイソプロピルシリル;t-ブチルジメチルシリル;t-ブチルジフェニルシリル;トリベンジルシリル;トリフェニルシリル;およびジフェニルメチルシリル);炭酸塩(例えば、メチル、メトキシメチル、9-フルオレニルメチル;エチル;2,2,2-トリクロロエチル;2-(トリメチルシリル)エチル;ビニル、アリル、ニトロフェニル;ベンジル;メトキシベンジル;3,4-ジメトキシベンジル;およびニトロベンジル)が挙げられるが、これらに限定されない。
他のN保護基には、アラニン、ロイシン、フェニルアラニンなどの保護されたもしくは保護されていないD、LまたはD、L-アミノ酸などのキラル助剤;ベンゼンスルホニル、p-トルエンスルホニルなどのスルホニル含有基;ベンジルオキシカルボニル、p-クロロベンジルオキシカルボニル、p-メトキシベンジルオキシカルボニル、p-ニトロベンジルオキシカルボニル、2-ニトロベンジルオキシカルボニル、p-ブロモベンジルオキシカルボニル、3,4-ジメトキシベンジルオキシカルボニル、3,5-ジメトキシベンジルオキシカルボニル、2,4-ジメトキシベンジルオキシカルボニル、4-メトキシベンジルオキシカルボニル、2-ニトロ-4,5-ジメトキシベンジルオキシカルボニル、3,4,5-トリメトキシベンジルオキシカルボニル、1-(p-ビフェニリル)-1-メチルエトキシカルボニル、α、α-ジメチル-3,5-ジメトキシベンジルオキシカルボニル、ベンズヒドリルオキシカルボニル、t-ブチルオキシカルボニル、ジイソプロピルメトキシカルボニル、イソプロピルオキシカルボニル、エトキシカルボニル、メトキシカルボニル、アリルオキシカルボニル、2,2,2-トリクロロエトキシカルボニル、フェノキシカルボニル、4-ニトロフェノキシカルボニル、フルオレニル-9-メトキシカルボニル、シクロペンチルオキシカルボニル、アダマンチルオキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル、フェニルチオカルボニルなどのカルバマート形成基、ベンジル、トリフェニルメチル、ベンジルオキシメチルなどのアリール-アルキレン基、およびトリメチルシリルなどのシリル基などのシリル基が含まれるが、これらに限定されない。有用なN-保護基は、ホルミル、アセチル、ベンゾイル、ピバロイル、t-ブチルアセチル、アラニル、フェニルスルホニル、ベンジル、t-ブチルオキシカルボニル(Boc)、およびベンジルオキシカルボニル(Cbz)である。
本明細書で使用される「スルファモイル」という用語は、構造-SO2-N(RN1)2を有する基を指し、各RN1は独立して、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリル(例えば、ヘテロアリール)、ヘテロシクリルアルキル(例えば、ヘテロアリールアルキル)であるか、または2つのRN1は結合してヘテロシクリルを形成する。スルファモイル基は、各RN1がHである場合には置換されていないことがあり得るか、または少なくとも1つのRN1がHでない場合には置換されていることがあり得る(例えば、置換されていてもよいスルファモイル)。好ましい態様では、スルファモイルは、-SO2NH2または-SO2NHRN1であり、RN1は独立して、アルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリル(例えば、ヘテロアリール)、ヘテロシクリルアルキル(例えば、ヘテロアリールアルキル)である。
本明細書で使用される「チオアルキル」という用語は、Rがアルキル基である式-SRの化学置換基を表す。いくつかの態様では、アルキル基は、本明細書に記載の1、2、3、または4個の置換基でさらに置換することができる。
「チオール」という用語は-SH基を表す。
芳香族基またはヘテロ芳香族基上の典型的な任意の置換基としては、独立して、ハロ(例えば、F、Cl、Br、またはI)、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいシクロアルケニル、置換されていてもよいシクロアルキニル、CN、NO2、CF3、OCF3、COOR’、CONR’2、OR’、SR’、SOR’、SO2R’、NR’2、NR’(CO)R’、NR’C(O)OR’、NR’C(O)NR’2、NR’SO2NR’2、またはNR’SO2R’が挙げられ、ここで、各R’は独立して、H、またはアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、ヘテロアリールおよびアリール(全て上記で定義されているとおりである)から選択される置換されていてもよい基であるか;または置換基は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、O-アリール、O-ヘテロアリール、およびアリールアルキルから選択される置換されていてもよい基であり得る。
特に明記しない限り、非芳香族基上の典型的な任意の置換基としては、独立して、ハロ(例えば、F、Cl、Br、またはI)、CN、NO2、CF3、OCF3、COOR’、CONR’2、OR’、SR’、SOR’、SO2R’、NR’2、NR’(CO)R’、NR’C(O)OR’、NR’C(O)NR’2、NR’SO2NR’2、またはNR’SO2R’が挙げられ、ここで、各R’は独立して、H、もしくはアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、ヘテロアリール、およびアリール(全て上記で定義されているとおりである)から選択される置換されていてもよい基であるか;または置換基は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、O-アリール、O-ヘテロアリール、およびアリールアルキルから選択される置換されていてもよい基であり得る。非芳香族基は、=OおよびR’がHである=NOR’から選択される置換基、またはアルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、ヘテロアリール、およびアリール(全て上記で定義されるとおりである)から選択される置換されていてもよい基も含み得る。
一般に、置換基(例えば、アルキル、アルケニル、アルキニル、またはアリール(上記で定義された全てのヘテロ形態を含む))は、それ自体がさらなる置換基によって置換されていてもよい。これらの置換基の性質は、上記の基本構造上の置換基に関して列挙したものと同様である。したがって、置換基の態様がアルキルである場合、このアルキルは、化学的に意味がある場合およびアルキル自体のサイズ限界を損なわない場合には置換基として列記されている残りの置換基によって置換されていてもよく、例えば、アルキルによってまたはアルケニルによって置換されたアルキルは、これらの態様に対して炭素原子の上限を単に延長するものであり、含まれない。しかしながら、アリール、アミノ、ハロなどによって置換されたアルキルは含まれる。例えば、基が置換されている場合、その基は、1、2、3、4、5、または6個の置換基で置換され得る。任意の置換基としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない。C1~C6アルキルまたはヘテロアルキル、C2~C6アルケニルまたはヘテロアルケニル、C2~C6アルキニルまたはヘテロアルキニル、ハロゲン;アリール、ヘテロアリール、アジド(-N3)、ニトロ(-NO2)、シアノ(-CN)、アシルオキシ(-OC(=O)R’)、アシル(-C(=O)R’)、アルコキシ(-OR’)、アミド(-NR’C(=O)R’’)、カルボキサミド(例えば、-C(=O)NRR’)、アミノ(-NRR’)、カルボン酸(-CO2H)、カルボン酸エステル(-CO2R’)、カルバモイル(-OC(=O)NR’R’’または-NRC(=O)OR’)、ヒドロキシ(-OH)、イソシアノ(-NC)、スルホナート(-S(=O)2OR)、スルホンアミド(-S(=O)2NRR’または-NRS(=O)2R’)またはスルホニル(-S(=O)2R)、ここで、各RまたはR’は独立して、H、C1~C6アルキルまたはヘテロアルキル、C2~C6アルケニルまたはヘテロアルケニル、C2~C6アルキニルまたはヘテロアルキニル、アリールまたはヘテロアリールから選択される。置換された基は、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、または9個の置換基を有し得る。
いくつかの態様では、本開示は、アミノ酸残基である部分を特徴とする。アミノ酸残基は、天然に存在するアミノ酸(例えば、Ala、Arg、Asn、Asp、Cys、Gln、Glu、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Met、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、Tyr、またはVal)のものであり得るか、またはアミノ酸残基は、天然に存在しないアミノ酸のものであり得る。「天然に存在しないアミノ酸」は、哺乳動物において天然に産生されないかまたは見出されないアミノ酸である。天然に存在しないアミノ酸の例としては、D-アミノ酸;システインの硫黄原子に結合したアセチルアミノメチル基を有するアミノ酸;ペグ化アミノ酸;nが2~6である式NH2(CH2)nCOOHのオメガアミノ酸、中性非極性アミノ酸、例えばサルコシン、t-ブチルアラニン、t-ブチルグリシン、N-メチルイソロイシンおよびノルロイシン;フェニルグリシン;シトルリン;メチオニンスルホキシド;システイン酸;オルニチン;およびヒドロキシプロリンが挙げられる。
GPR174阻害性抗体
特定の態様では、GPR174阻害性化合物は、GPR174に結合する抗体または抗体断片である。特定の態様では、GPR174抗体または受容体結合断片は、本明細書で同定される化合物のいずれかによって結合されたエピトープに結合する。そのような抗体には、任意の抗体産生脊椎動物に由来するポリクローナル抗体、モノクローナル抗体および組換え抗体が含まれ、多重特異性、キメラ、ヒト化、抗イディオタイプおよび抗体断片であり得る。抗体断片には、Fab、Fab’、F(ab)2、F(ab’)2、Fv断片、scFv断片、および一本鎖抗体が含まれる。
GPR174阻害性抗体は、当技術分野で公知の任意の方法を使用して作製することができる。ポリクローナル抗体は、例えば、GPR174ポリペプチドまたはその免疫原性部分で動物を免疫することによって調製することができる。GPR174阻害性モノクローナル抗体は、無傷のモノクローナル抗体および完全長モノクローナル抗体だけでなく、その断片(Fab、Fab’、F(ab’)2、Fvなど)、一本鎖(ScFv)、これらのバリアント、抗原結合部分を含む融合タンパク質、ヒト化モノクローナル抗体、キメラモノクローナル抗体、ならびに必要とされる特異性およびエピトープに結合する能力の抗原結合断片(エピトープ認識部位)を含む免疫グロブリン分子の任意の他の改変された立体配置も包含する。抗体の供給源または抗体が作製される様式(例えば、ハイブリドーマ、ファージ選択、組換え発現、トランスジェニック動物などによって)に関して限定されることは意図されない。この用語は、完全な免疫グロブリンの他に、「抗体」の定義の下で上記された断片などを含む。
GPR174阻害性モノクローナル抗体は、周知のハイブリドーマ技術を使用して、またはナイーブなもしくは免疫化された動物から培養されたもしくは不死化された細胞の集団をスクリーニングすることによって、ナイーブなもしくは免疫化された動物またはこれらの動物に由来するBリンパ球細胞株から得ることができる。モノクローナル抗体は、選択されたハイブリドーマから直接調製することができ、または組換えにより作製することができる。ヒト化されたモノクローナル抗体は、非ヒト(例えば、マウス)相補性決定領域(CDR)をマウス免疫グロブリンの重鎖可変ドメインおよび軽鎖可変ドメインからヒト可変ドメイン中に移すことによって作製される。ヒトモノクローナル抗体は、抗原負荷に応答して特異的ヒト抗体を産生するように操作されたトランスジェニックマウスの使用によっても得ることができる。さらに、ヒトモノクローナル抗体は、培養されたヒトBリンパ球のスクリーニング、またはファージ、酵母もしくは脊椎動物細胞を含む様々な状況で提示されるヒト抗体ライブラリーのスクリーニングを通じて取得することができる。IgG2またはIgG4アイソタイプで構成されるヒトGPR101に特異的なヒト化抗体または完全ヒト抗体は、Vaughanら、Nature Biotechnical 16:535-539,1998に記載されているように、当業者に公知のいくつかの方法のうちの1つによって作製することができる。
GPR174抗体は、GPR174ポリペプチド(例えば、配列番号:1として示される完全長ヒトGPR174)を使用して、または抗原性GPR174エピトープ保持ペプチド(例えば、GPR174ポリペプチドの一部)を使用して誘導することができる。免疫原性ペプチドは、5アミノ酸残基の小ささであり得る。例えば、本開示の方法において有用なGPR174抗体を誘導するために、配列番号:1のアミノ酸配列全体を含むGPR174ポリペプチドが使用され得る。受容体-リガンド相互作用に関与することがわかっている特定のGPR174ドメインは、組換えポリペプチドとして発現し、抗原として使用され得る。さらに、GPR174ポリペプチドの少なくとも6アミノ酸の部分(配列番号:1)を含むペプチドも、GPR174抗体を誘導するのに有用である。抗体を産生するために使用されるGPR174ペプチドおよびポリペプチドは、天然の、組換えまたは合成のポリペプチドとして単離され得る。
GPR174抗体を誘導するのに有用な抗原には、GPR174またはその一部の免疫グロブリンポリペプチドとのまたはマルトース結合タンパク質との融合物などの融合ポリペプチドも含まれる。ポリペプチド免疫原は、完全長分子またはその一部であり得る。ポリペプチド部分がハプテン様である場合、このような部分は、免疫化のために高分子担体(キーホールリンペットヘモシアニン(KLH)、ウシ血清アルブミン(BSA)または破傷風トキソイドなど)に有利に結合または連結され得る。
GPR174抗原は、脂質膜または界面活性剤内に提示されたポリペプチドまたはその一部も含み得る。Gタンパク質共役受容体として、GPR174は7つの疎水性膜貫通ドメインを含み、このタンパク質を水性環境中に溶解することを困難にする。GPR174の疎水性に対応するための多数の戦略が採用され得る。例えば、このような戦略は、水溶液中の受容体の親水性サブドメインで、動物を免疫化することまたは抗体ライブラリーをスクリーニングすることを含む。あるいは、完全長タンパク質もしくは疎水性セグメントを含有するサブドメインを含む免疫原は、界面活性剤中に可溶化され得るか、またはタンパク質を過剰発現するように操作された全細胞の膜中もしくはこのような細胞に由来する膜調製物もしくはエキソソーム中もしくはリポソーム中で、動物もしくは抗体ライブラリーに提示され得る。
いくつかの態様では、GPR174阻害性化合物はGPR174モノクローナル抗体である。GPR174モノクローナル抗体は高度に特異的であり、単一のGPR174エピトープに対して作られる。本明細書で使用される場合、「モノクローナル」という修飾語は、抗体の実質的に均一な集団から得られる抗体の特徴を示し、任意の特定の方法による抗体の産生を必要とすると解釈されるべきではない。モノクローナル抗体は、培養下の連続継代性細胞株による抗体分子の産生を提供する任意の技術、例えばKohlerら、Nature 256:495,1975によって記載されているハイブリドーマ法を使用して得ることができ、または組換えDNA法(例えば、Cabillyの米国特許第4,816,567号を参照)によって作製され得る。モノクローナル抗体は、Clacksonら、Nature 352:624-8,1991およびMarksら、J. Mol. Biol. 222:581-97,1991に記載されている技術を用いて、ファージ抗体ライブラリーからも単離され得る。このような抗体は、IgG、IgM、IgE、IgA、IgDおよびこれらの任意のサブクラスを含む任意の免疫グロブリンクラスであり得る。
例えば、モノクローナル抗体は、GPR174ポリペプチドまたはその一部を含む組成物を適切な哺乳動物(例えば、BALB/cマウス)に注射することによって得ることができる。所定の時間後、脾細胞をマウスから取り出し、細胞培養培地中に懸濁させる。次いで、脾細胞を不死細胞株と融合させてハイブリドーマを形成する。形成されたハイブリドーマを細胞培養で増殖させ、GPR174に対するモノクローナル抗体を産生する能力についてスクリーニングする。(Current Protocols in Immunology,Vol. 1.,John Wiley&Sons,pages 2.5.1-2.6.7,1991も参照。)
ヒトまたは非ヒトモノクローナル抗体を発見するために、多数のエクスビボディスプレイ法も開発されている。このような方法において、ポリヌクレオチド抗体ライブラリーは、宿主中での発現のための要素、例えば転写エンハンサーおよびプロモーター、ならびにポリアデニル化シグナル配列の他、宿主の表面上での抗体の発現を確実にするためのファージ表面タンパク質または膜貫通ドメインなどのドメインをコードするポリヌクレオチド配列を含有するベクターに、天然または合成の免疫グロブリン重鎖および軽鎖のレパートリーをクローニングすることによって作製される。抗体ライブラリーは、形質移入、形質導入または部位特異的ゲノムターゲティングなどの技術によって宿主細胞中に導入される。前述のような戦略は、ファージ(例えば、Clacksonら、Nature 352:624-8,1991;Marksら、J Mol Biol,222:581-97,1991を参照)、酵母(例えば、Barnardら、J Ind Microbiol Biotechnol 37:961-71,2010を参照)、哺乳動物(例えば、Bowersら、PNAS,108:20455-60,2011を参照)およびニワトリ(例えば、Yabukiら、PLoS One 7:e36032,2012を参照)細胞上に抗体ライブラリーを提示するために使用されている。モノクローナル抗体は、様々な十分に確立された技術によってハイブリドーマ培養物から単離および精製することができる。このような単離技術としては、プロテインAセファロースを用いたアフィニティークロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィーおよびイオン交換クロマトグラフィーが挙げられる(例えば、Coliganの2.7.1-2.7.12ページおよび2.9.1-2.9.3ページ;Bainesら、’’Purification of Immunoglobulin G(IgG)’’,in Methods in Molecular Biology,The Humana Press,Inc.,Vol. 10,pages 79-104,1992参照)。
産生されると、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体またはファージ由来抗体は、まず、特異的GPR174結合について試験される。GPR174に特異的に結合する抗体を検出するために、当業者に公知の様々なアッセイが用いられ得る。例示的なアッセイとしては、標準的な方法(例えば、Ausubelら、に記載されているような)によるウエスタンブロットまたは免疫沈降分析、免疫電気泳動、酵素結合免疫吸着検定法、ドットブロット、阻害または競合アッセイ、およびサンドイッチアッセイ(Harlow and Land,Antibodies:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory Press,1988に記載されているような)が挙げられる。GPR174に特異的に結合する抗体が同定されると、抗体は、本明細書に記載されるアッセイなどのいくつかのアッセイのうちの1つにおいて、GPR174阻害性化合物として機能する能力について試験される。
キメラ/ヒト化抗体
本発明の方法において有用なGPR174阻害性モノクローナル抗体には、重鎖および/または軽鎖の一部が、特定の種に由来する抗体または特定の抗体クラスもしくはサブクラスに属する抗体中の対応する配列と同一または相同であり、鎖の残りが、別の種に由来する抗体または別の抗体クラスもしくはサブクラスに属する抗体中の対応する配列と同一または相同であるキメラ抗体、ならびにこのような抗体の断片が含まれる(Cabillyの米国特許第4,816,567号;およびMorrison,S.L.ら、Proc. Nat’l Acad. Sci. USA81:6851-6855、(1984))。本開示において有用なキメラ抗体の1つの形態は、ヒト化モノクローナルGPR174抗体である。非ヒト(例えば、マウス)抗体のヒト化形態は、非ヒト免疫グロブリンに由来する最小の配列を含有するキメラ抗体である。ヒト化されたモノクローナル抗体は、非ヒト(例えば、マウス)相補性決定領域(CDR)をマウス免疫グロブリンの重および軽可変鎖からヒト可変ドメイン中に移すことによって作製される。典型的には、その後、非ヒト対応物のフレームワーク領域中で、ヒト抗体の残基が置換される。さらに、ヒト化抗体は、レシピエント抗体中にまたはドナー抗体中に見られない残基を含み得る。これらの修飾は、抗体の性能をさらに改良するために行われる。一般に、ヒト化抗体は、少なくとも1つ、典型的には2つの可変ドメインの実質的に全てを含み、超可変ループの全てまたは実質的に全てが非ヒト免疫グロブリンの超可変ループに対応し、Fvフレームワーク領域の全てまたは実質的に全てがヒト免疫グロブリン配列のFvフレームワーク領域である。ヒト化抗体は、任意で、免疫グロブリン定常領域(Fc)の少なくとも一部、典型的にはヒト免疫グロブリンの免疫グロブリンの定常領域(Fc)の少なくとも一部も含むと考えられる。さらなる詳細については、Jones,P.T.ら、Nature 321:522-525,(1986)Reichmann,Lら、Nature 332:323-329、(1988);およびPresta,Curr. Op. Struct. Biol. 2:593-596,(1992)を参照されたい。
本開示において有用なヒト化抗体には、少なくともGPR174結合CDR3領域を含むヒトモノクローナル抗体が含まれる。さらに、Fc部分は、IgAまたはIgMならびにヒトIgG抗体を産生するように置換され得る。このようなヒト化抗体は、ヒトGPR174を特異的に認識するが、抗体自体に対する免疫応答をヒトにおいて誘発しないので、特定の臨床的有用性を有する。したがって、このようなヒト化抗体は、特に反復投与または長期投与が必要な場合、ヒトにおけるインビボ投与により適している。ヒト化されたモノクローナル抗体を作製するための技術は、例えば、Jones,P.T.ら、Nature 321:522,(1986);Carter,P.ら、Proc. Nat’l. Acad. Sci. USA 89:4285,(1992);Sandhu,J. S.,Crit. Rev. Biotech. 12:437,(1992);Singer,I.I.ら、J. Immun. 150:2844,(1993);Sudhir(ed.),Antibody Engineering Protocols,Humana Press,Inc.,(1995);Kelley,’’Engineering Therapeutic Antibodies,’’in Protein Engineering:Principles and Practice,Clelandら(eds.),John Wiley&Sons,Inc.,pages 399-434,(1996);およびQueen、1997年の米国特許第5,693,762号にも記載されている。さらに、特定のマウス抗体領域からヒト化抗体を合成する商業団体、例えば、Protein Design Labs(Mountain View,CA)が存在する。
組換え抗体
GPR174阻害性モノクローナル抗体は、組換え法を使用して作製することもできる。例えば、ヒト抗体の断片(VH、VL、Fv、D因子、FabまたはF(ab’)2)を作製するために、ヒト免疫グロブリン発現ライブラリー(例えば、Stratagene,Corp.,La Jolla,CAから入手可能である。)を使用してヒト抗体を作製することができる。次いで、これらの断片を使用して、キメラ抗体を産生するための技術と同様の技術を使用して全ヒト抗体を構築する。
免疫グロブリン断片
本開示の方法において有用なGPR174阻害性化合物は、完全な状態の免疫グロブリン分子だけでなく、Fab、Fab’、F(ab)2、F(ab’)2およびFv断片、scFv断片、ダイアボディ、直鎖抗体、一本鎖抗体分子、ならびに抗体断片から形成された多重特異性(例えば、二重特異性および三重特異性)抗体を含む周知の断片も包含する。抗体分子のごく一部、パラトープのみが抗体のそのエピトープへの結合に関与することは当技術分野で周知である(例えば、Clark,W.R.,The Experimental Foundations of Modern Immunology,Wiley&Sons,Inc.,NY,1986を参照)。抗体のpFc’およびFc領域は古典的補体経路のエフェクターであるが、抗原結合には関与しない。pFc’領域が酵素的に切断された抗体、またはpFc’領域なしで産生された抗体は、F(ab’)2断片と呼ばれ、完全な状態の抗体の抗原結合部位の両方を保持する。単離されたF(ab’)2断片は、その2つの抗原結合部位のために二価モノクローナル断片と呼ばれる。同様に、Fc領域が酵素的に切断された抗体、またはFc領域なしで産生された抗体は、Fab断片と呼ばれ、完全な状態の抗体分子の抗原結合部位のうちの1つを保持する。抗体断片は、従来の方法による全抗体のペプシンまたはパパイン消化などによるタンパク質分解加水分解によって得ることができる。例えば、抗体断片は、F(ab’)2で示される5S断片を提供するためのペプシンによる抗体の酵素的切断によって産生され得る。この断片は、チオール還元剤を使用してさらに切断されて、3.5SFab’一価断片を生成することができる。任意で、切断反応は、ジスルフィド結合の切断から生じるスルフヒドリル基に対するブロッキング基を使用して行うことができる。代替として、ペプシンを使用する酵素的切断は、2つの一価Fab断片とFc断片を直接生成する。これらの方法は、例えば、Goldenbergの米国特許第4,331,647号;Nisonoff,A.ら、Arch. Biochem. Biophys. 89:230,(1960);Porter,R.R.,Biochem. J. 73:119,(1959);Edelmanら、Methods in Enzymology,1:422,Academic Press、(1967);およびColigan、2.8.1-2.8.10および2.10.-2.10.4ページによって記載されている。
一本鎖抗体断片
あるいは、重鎖および軽鎖Fv領域がその中において連結されているGPR174に対して特異的な単一ペプチド鎖結合分子を作製することができる。Fv断片は、ペプチドリンカーによって接続されて、一本鎖抗原結合タンパク質(scFv)を形成し得る。これらの一本鎖抗原結合タンパク質は、オリゴヌクレオチドによって接続されているVHドメインおよびVLドメインをコードするDNA配列を含む構造遺伝子を構築することによって調製される。構造遺伝子は発現ベクター中に挿入され、続いて大腸菌などの宿主細胞中に導入される。組換え宿主細胞は、2つのVドメインを架橋するリンカーペプチドを有する単一のポリペプチド鎖を合成する。scFvを作製するための方法は、例えば、Whitlowら、’’Methods:A Companion to Methods in Enzymology’’2:97,(1991);Birdら、Science 242:423,(1988);Ladnerの米国特許第4,946,778号;Pack,P.ら、Bio/Technology 11:1271,(1993)によって記載されている。
説明的な例として、インビトロでリンパ球をGPR174ポリペプチドに曝露し、(例えば、固定化または標識されたGPR174タンパク質またはペプチドの使用を通じて)ファージまたは類似のベクター中の抗体ディスプレイライブラリーを選択することによって、GPR174特異的scFvを得ることができる。潜在的なGPR174ポリペプチド結合ドメインを有するポリペプチドをコードする遺伝子は、ファージまたは大腸菌などの細菌上に提示されたランダムペプチドライブラリーをスクリーニングすることによって得ることができる。これらのランダムペプチドディスプレイライブラリーを使用して、GPR174と相互作用するペプチドをスクリーニングすることができる。このようなランダムペプチドディスプレイライブラリーを作製およびスクリーニングするための技術は当技術分野で周知であり(Lardnerの米国特許第5,223,409号明細書;Ladnerの米国特許第4,946,778号明細書;Lardnerの米国特許第5,403,484号明細書;Lardnerの米国特許第5,571,698号明細書;Kayら、Phage Display of Peptides and Proteins Academic Press,Inc.,1996)、このようなライブラリーをスクリーニングするためのランダムペプチドディスプレイライブラリーおよびキットは、例えば、CLONTECH Laboratories,Inc.(Palo Alto,Calif.)、Invitrogen Inc.(San Diego,Calif.)、New England Biolabs,Inc.(Ipswich、Mass.)、およびPharmacia LKB Biotechnology Inc.(Piscataway,N.J.)から市販されている。
B. スクリーニング方法
本明細書に記載されているように、本発明者らは、GPR174媒介性シグナル伝達活性を阻害することができる多数の化合物を同定し、GPR174によって調節されるGタンパク質シグナル伝達経路を同定した。このような化合物を同定するために使用することができるスクリーニング方法およびシグナル経路活性化を測定するための方法を以下に記載する。
1. CRA
受容体を調節することができる化合物を同定するための1つの方法は、細胞再分布アッセイ(「CRA」)を使用することである。例示的なCRA方法は、O’Dowdらに発行された米国特許第7,309,576号およびO’Dowdら、J. Biomol. Screen.12:175-85,2007に見出される。手短に言えば、この方法は、内因性の機能的なNLSを含有しない膜貫通タンパク質中への核局在化配列(NLS)の組み込みを含む。NLSの組み込みは、NLS修飾された受容体の大部分が細胞内部に存在するようにGPCRの細胞局在化を変化させる。NLS修飾されたGPCRは、機能的に活性な化合物と相互作用すると、ほとんどが細胞表面に局在する。したがって、内因性リガンドまたはサロゲートリガンドの知識なしに受容体調節物質を同定することが可能になる。
本発明者らは、米国特許第7,309,576号およびO’Dowdら、J. Biomol. Screen. 12:175-85,2007に記載されているものと同様のCRAアッセイを使用して、GPR174を阻害する多くの化合物を同定した。これらの化合物について以下に詳細に説明する。
2. CRA検証
CRAアッセイで同定された化合物がGタンパク質シグナル伝達経路を調節することができることを実証するために、本発明者らは、いくつかの非オーファン受容体におけるシグナル伝達を測定するCRAアッセイにおいて同定された化合物を試験した。実施例1に示されているように、本発明者らは、CRAを使用してCHRM1、NPSRおよびADRA1a受容体に対して化合物ライブラリーをスクリーニングすることによって同定された化合物の全てが、これらの受容体の下流シグナル伝達経路を調節することを実証した。これらの結果は、CRAスクリーニング「ヒット」が一般に受容体活性に関連することを実証している。
3. Gタンパク質共役受容体によって制御されるシグナル伝達経路の概要
数百種類のGPCRタンパク質が同定されているが、少数のヘテロ三量体Gタンパク質のみがGPCRタンパク質によって活性化される。ヘテロ三量体Gタンパク質は、3つのサブユニット、α、βおよびγサブユニットを含む。Gタンパク質の命名法は、αサブユニット、例えばGαq、Gαs、Gαi、Gαz、Gαo、Gα12、Gα13、Gα15、およびGα16によって決定される。Gタンパク質は、いくつかのシグナル伝達特性も共有する相同性に基づいてファミリーに分類される。Gタンパク質シグナル伝達経路には、Gq、Gs、Gi、およびGα12/13シグナル伝達経路が含まれる。Gタンパク質シグナル伝達経路に加えて、GPCRは、βγサブユニット複合体、アレスチン1、アレスチン2、アレスチン3、およびアレスチン4を介してシグナル伝達することができる。
GPCR刺激およびGPCRによって活性化されるシグナル伝達経路を測定するための多数のアッセイが開発されている(Siehler S.,Biotechnology 3:471-83,2008およびその中の参照文献)。GPCR活性化を測定するいくつかの一般的なアッセイ技術が存在する。Gαサブユニットへのグアノシン-5’-O-(3’-[35S]チオ)-三リン酸([35S]GTPγS)の結合は、受容体活性化を測定するために広く使用されている(Milligan,Trends Pharmocol. Sci. 24:87-90,2003)。
受容体活性化を測定するための別の一般的なアプローチは、リガンド誘導性受容体内部移行の測定である。GPCRは、典型的には、GPCRリン酸化およびその後のβ-アレスチンの結合の過程を介してアゴニスト刺激後1~2時間以内に内部移行され、β-アレスチンは、受容体をクラスリン被覆ピットに結合させるためのアダプターとして作用し、エンドソームへの内部移行のために受容体を標的とする(Kahoutら、Mol. Pharmacol. 63:9-18,2003)。アゴニスト誘導性受容体活性化を示すために受容体内部移行のいくつかの局面を用いるいくつかの技術が開発されている(Siehler,Biotechnology 3:471-83,2008およびその中の参照文献)。これらの一般的なアッセイは、アゴニスト誘導性受容体活性化を測定することに限定され、いずれのGタンパク質がGPCRに共役し、したがってGPCRがその生物学的応答を誘発するために活性化するシグナル伝達経路に共役しているかについては対処しない。
a. Gqシグナル伝達経路
Gタンパク質Gαq、Gα11、Gα14、Gα15/16(集合的に、Gqファミリー)は、Gqシグナル伝達経路を活性化し、酵素PLCの活性化と関連し、次いで酵素PLCの活性化はリン脂質PIP2を加水分解し、2つの細胞内メッセンジャー:DAGおよびIP3を放出する。IP3は可溶性であり、細胞質を通って拡散し、小胞体上のIP3受容体と相互作用し、カルシウムの放出を引き起こして、細胞質カルシウムのレベルを上昇させる。この増加は、細胞内カルシウムを検出する蛍光色素によって直接測定することができる。DAGは、その疎水性のために原形質膜の内葉につながれたままであり、そこでプロテインキナーゼC(PKC)を動員し、PKCは結合しているカルシウムイオンと連動して活性化される。これは、カルモジュリンなどのカルシウム感受性タンパク質の刺激を介して多数の細胞応答をもたらす(Kawakamiら、J. Biochem. 132:677-82,2002)。
IP3の蓄積の増加は、Gq関連受容体の活性化と関連する。候補化合物が、例えば、Gq関連受容体に対するアゴニストであるかどうかを判定するために(すなわち、そのような化合物は、IP3のレベルを増加させると考えられる)、IP3蓄積を検出するアッセイを用いることができる。Gq関連受容体は、転写レポーターアッセイを使用してアッセイすることもできる。例えば、Gq依存性PLCは、AP-1エレメントとしても知られる活性化タンパク質1(AP1)エレメントを含有する遺伝子の活性化を引き起こす。したがって、活性化されたGq関連受容体は、そのような遺伝子の発現の増加を証明すると考えられる。Gq関連受容体のインバースアゴニストは、そのような発現の減少をもたらし、アゴニストは、そのような発現の増加をもたらす。AP1および他のGq調節転写活性化因子、例えば血清応答配列(SRE)および活性化T細胞核内因子応答配列(NFAT)は、都合よくアッセイされるレポーター酵素、例えばルシフェラーゼ、β-ガラクトシダーゼ、アルカリホスファターゼまたは他の検出可能な出力をコードする核酸に機能的に連結され得る。このような検出のためのアッセイは、例えばPromegaおよびStratageneから市販されている。
b. Gsシグナル伝達経路
活性化されたGsタンパク質(GαSおよびGαolf)は、ATPのcAMPへの変換を触媒する酵素ACを刺激する。Gsタンパク質に共役するGPCRは、直接測定することが可能なcAMPの細胞レベルの増加と関連する。cAMPの増加はプロテインキナーゼA(PKA)を活性化し、他の下流効果を有する。例えば、PKAは、cAMP応答配列結合(CREB)タンパク質をリン酸化し、したがって、cAMP応答配列結合(CREB)タンパク質によって調節される遺伝子の転写を活性化する(Nevesら、Science,296:1636-39、2002)。Gs活性は、ルシフェラーゼ、β-ガラクトシダーゼまたはその他の検出可能な出力などの都合よくアッセイされるレポーター酵素をコードする核酸に機能的に連結されたCREB要素を使用して転写レポーターアッセイにおいてアッセイすることができる。さらに、Gsシグナル伝達活性を評価するために、細胞内cAMPレベルを検出するアッセイを用いることができる。cAMPを測定するための当技術分野で公知の様々なアプローチを用いることができる。いくつかの態様では、好ましいアプローチは、ELISAベースのフォーマットでの抗cAMP抗体の使用に依存する。
c. Giシグナル伝達経路
Gタンパク質G1(Gαi1、Gαi2、Gαi3)、Gαo、Gαt1、Gαt2、Gαgust、Gαz(総称して、Giファミリー)は、Giシグナル伝達経路を活性化し、ACの阻害およびcAMP生成の抑制と関連する。感覚性Giタンパク質Gαtは、cGMP依存性ホスホジエステラーゼを活性化し、細胞内cGMPの減少を引き起こし、GαgustはPLCを活性化する。したがって、Giシグナル伝達経路活性を評価するために、上記のように、細胞内cAMPレベルを検出するアッセイを用いることができる。一部の細胞は比較的低レベルのcAMPを有するので、cAMPの細胞レベルを上昇させることは、Giシグナル伝達活性の基礎レベルを決定するのに役立ち得る。当業者は、細胞を例えばホルボールエステルまたはフォルスコリンと接触させることによって細胞cAMPレベルを上昇させることができる。あるいは、Gi受容体活性は、Giシグナル伝達をGqまたはGsのいずれかに向け直すためにハイブリッドGタンパク質を使用し、本明細書に記載されている方法を使用してアッセイすることができる。Gαzを除く全てのGiファミリーメンバーは、それぞれのαサブユニットのADPリボシル化を介した百日咳毒素による阻害に感受性である(Siehler S.,Biotechnology 3:471-83(2008))。
d. 他のGタンパク質シグナル伝達経路
Gα12/13タンパク質は、(RhoGEFスーパーファミリーを通じた)RhoファミリーGTPアーゼシグナル伝達に関与しており、細胞の細胞骨格再構築を調節して、これにより、細胞遊走を制御する。Rho-GEFタンパク質は、GDPのGTPへの交換を触媒してRhoAを活性化する。次に、RhoAはRhoキナーゼを活性化し、これは活性化転写因子2(ATF2)の活性化をさらにもたらし、細胞応答をもたらす(Liuら、Methods Mol. Biol. 237:145-9,2004)。
e. βサブユニットおよびγサブユニットの役割
16個のGαサブユニットに加えて、記載されている5個の異なるβサブユニットおよび12個のγサブユニットが存在する(Milliganら、Br. J. Pharmacol. 147:S46-S55,2006)。βγサブユニットはヘテロ二量体を形成し、当初は、自発的なシグナル伝達を抑制し、Gαサブユニットに対して膜アンカーを与えるためのGαサブユニットに対する結合パートナーに過ぎないと考えられていた。βγサブユニットの役割はなお新たに浮上しているが、βγサブユニットがGPCRシグナル伝達においてより大きな役割を果たしており、酵素およびイオンチャネルを直接活性化することができることは明らかである(Dupreら、Annu. Rev. Pharmacol. Toxicol. 49:31-56,2009)。
f. アレスチンシグナル伝達経路
Gタンパク質ベースのシグナル伝達経路に加えて、GPCRは、アレスチン1、アレスチン2、アレスチン3およびアレスチン4を介してシグナルを伝達することができる。Gタンパク質シグナル伝達およびGPCR内部移行を終結させる役割を果たすことに加えて、アレスチンは、ERK、JNK、p38、Akt、PI3キナーゼおよびRhoAを介したシグナル伝達に関与している(DeWireら、Annu. Rev. Physiol. 69:483-510,2007)。
4. シグナル伝達活性についての最初のCRAヒットの試験
本発明者らは、GPR174と相互作用する化合物についてCRAアッセイを使用して特定された最初のヒットが、GPR174を通じたGsシグナル伝達経路を阻害することができることを確認した。したがって、本発明者らは、同定された化合物がGPR174と機能的に相互作用することを明確に突き止めた。特に(表1を参照して)、化合物1、2、5~18および22~56は、GPR174の基礎活性を阻害することが見出され、この系において、これらの化合物がGPR174インバースアゴニストであることを実証した。これらの結果は、以下の実施例4に詳しく記載されている。化合物3、19~21および57~58は、CRAにおいて活性を有することが見出され、GPR174 Gsシグナル伝達アッセイにおいて非調節物質であることが見出されたので、これらの化合物は、GPR174アンタゴニストまたはアロステリック調節物質として特徴決定される。化合物4は、CRAにおいて活性を有することが見出され、GPR174 Gsシグナル伝達アッセイにおいて非調節物質であることが見出され、GPR174アゴニストLysoPSと競合することが見出されたので、化合物4はGPR174アンタゴニストとして特徴決定される。これらの結果は、以下の実施例4に詳しく記載されている。
C. GPR174
GPCRは7つの膜貫通αヘリックスを有する。GPCRは、細胞外N末端、3つの細胞外ループ、3つの細胞内ループ、および細胞内C末端を有する。細胞外ループおよび膜貫通ドメインはリガンド結合に関与し、一方、膜貫通ドメインおよび細胞内ループはシグナル伝達を促進する。例えば、Luttrell,Methods Mol. Biol. 332:3-49,2006を参照。ほとんどのGPCRタンパク質は、細胞外ループ中にジスルフィド架橋を形成する保存されたシステイン残基を有する。多くのGPCRタンパク質は、それらのN末端においてグリコシル化されている。保存されたシステイン残基もC末端に見られ、パルミトイル化のための部位として機能することができる。例えば、前出のLutrellを参照されたい。いくつかのGPCRタンパク質について構造が解明されており、GPCR構造のコンセンサスモデルが利用可能である。例えば、Lagerstrom and Schioth,Nat. Rev. 7:339-57,2008参照。
FKSG79およびGPCR17としても知られるGPR174は、オーファンGタンパク質共役受容体(GPCR)である(Davenportら、IUPHAR/BPS,Class A Orphans:GPR174,11/1/2016にアクセス)。ヒトGPR174タンパク質は、図1Aに示される配列番号:1(NP_115942.1)に示すように333アミノ酸であり、図1Bに示されるように配列番号:2(NM_032553.1)によってコードされる。GPR174タンパク質は、7つの膜貫通ドメインを有する。ヒトGPR174遺伝子は、単一のコーディングエクソンを有し(Takedaら、FEBS Lett 520:97-101,2002)、染色体Xq21.1にマッピングされている(Sugitaら、Biochem Biophys Res Commun 430:190-195,2013)。マウスGPR174タンパク質(NP_001028423.1)のアミノ酸配列が、(図1Cに示されている)配列番号:3として記載されている。ラットGPR174タンパク質(NP_001100408.1)のアミノ酸配列が、(図1Dに示されている)配列番号:4として記載されている。
GPR174は、比較的少数の組織中で発現する。定量的リアルタイムPCR(qPCR)によって、GPR174は、図22に示されるように、胸腺、リンパ節、脾臓、および骨髄において最も豊富に発現することが見出された(Regardら、Cell 135:561-71,2008;Chuら、J Med Genet 50:479-85,2013;Sugitaら、Biochem Biophys Res Commun 430:190-195,2013も参照)。リンパ系組織内では、GPR174は、図23に示されるように、ナイーブBおよびT細胞、特に制御性T細胞において高レベルで発現する(Barnesら、J Exp Med 212:1011-20、2015も参照)。近年の報告では、GPR174のリガンドとしてリゾホスファチジルセリン(LysoPS)が同定されている(Inoueら、Nat Methods9:1021-9,2012)。LysoPSは、膜リン脂質であるホスファチジルセリン(PS)の酵素的加水分解によって生成されるリゾリン脂質メディエーターである。LysoPSは免疫系の細胞によって分泌され、T細胞抑制および肥満細胞脱顆粒を含む複数の細胞応答を誘導することができる(Makideら、Prostaglandins Other Lipid Mediat 89:135-9,2009)。GPR174に対するLysoPSのEC50は、使用されるアッセイに応じて、80nM~520nMで変動する(Inoueら、Nat Methods 9:1021-9,2012;Uwamizuら、J Biochem 157(3):151-160,2015;Ikuboら、J Med Chem 58(10):4204-19,2015)。さらに、LysoPSは、2つの他のGPCR、すなわちGPR34およびP2Y10に対するリガンドである。P2Y10に対するLysoPSのEC50は、GPR174に対するEC50が520nMである条件下で28nMである。国際基礎臨床薬理学連合(IUPHAR)は、GPR174をオーファンGPCRとして列挙し続けていることに留意すべきである(guidetopharmacology.org/GRAC)。
GPR174は、いくつかの自己免疫疾患に関連している。GPR174遺伝子はX染色体に局在し、この遺伝子の近くまたはこの遺伝子内の一塩基多型(SNP)のクラスターは、アジア人種集団とコーカサス人種集団の両方においてグレーブス病に対する感受性と関連付けられている(Chuら、J Med Genet 50:479-85、Szymanskiら、Tissue Antigens 83:41-4,2014)。リードSNPであるrs3827440とグレーブス病との関連の強さは、疾患に対する最も強い公知の遺伝的リスク因子である特定のHLA-DRB1対立遺伝子の関連の強さと同様である(Kulaら、Thyroid 16:447-53,2006;Barlowら、Clin Endocrinol(Oxf)44:73-7,1996)。同じSNPは、副腎損傷に起因する別の自己免疫性内分泌障害である自己免疫性アジソン病とも有意に関連する(Napierら、J Clin Endocrinol Metab 100:E187-90,2015)。
Barnesら(J Exp Med 212:1011-20,2015)は、マウスにおいて、GPR174がナイーブB細胞およびナイーブT細胞中で発現し、制御性T細胞(Treg)として知られるT細胞のサブセットでも高度かつ優先的に発現することを実証した。GPR174を欠く雄マウス(Gpr174-/Y)では、Treg細胞数が特定の組織において有意に増加し、これは、CD4+T細胞の増殖およびTreg細胞への分化がGPR174シグナル伝達の結果として抑制されるという観察結果と一致していた(Barnesら、2015、前出)。実験的自己免疫性脳脊髄炎モデルにおいて、疾患重症度のピークは、Gpr174-/Yマウスにおいて有意に低下した(Barnesら、2015 前出)。総合すると、これらの結果は、Treg細胞を調節する際のGPR174の重要性を強調し、自己免疫を抑制する際にGPR174アンタゴニストの使用が治療的に有用であり得ることを示唆する。
GPR174と特定のがんとの関連が報告されている。Qinら、(2011)は、GPR174が転移性黒色腫において、特にリンパ節または脳転移のいずれかと比較して皮下転移において発現することを発見した(Qinら、Pigment Cell Melanoma Res,24:207-18,2011)。Sugitaら(2013、前出)は、CHO細胞におけるGPR174の異所性過剰発現が、異常な細長い紡錘状の形態および増殖遅延をもたらしたことを観察し、この受容体が表現型変化に影響を及ぼし得ることを実証した。また、GPR174メッセージの中程度の発現がリンパ腫において認められた(Unigene EST Profileデータベース)。
腫瘍内Tregの発がん性の影響(Savageら、2013、前出)に鑑みて、本発明者らは、Tregの量および/または活性を調節するGPR174阻害物質の可能性を調査した。実施例6に記載され、図24A、図24B、図25、および図26に示されるように、本発明者らは、驚くべきことに、ヒトPBMCにおいて、GPR174の阻害が、Treg細胞の存在量も減少させながら、免疫系の活性化を増強することを明らかにした。これは、GPR174を欠く雄マウスにおいて、Treg細胞数が特定の組織において有意に増加することを示したBarnesら(2015、前出)に記載されているマウスデータを考慮すると、驚くべき発見である。
本明細書において、表1および図5~図21に示される実施例3および4にさらに記載されているように、本発明者らは、GPR174が、構成的にまたはリガンド活性化を介して細胞内cAMPレベルを上昇させると予想されるGs共役受容体であることを突き止めた。cAMPは、免疫系の重要な調節因子である(Mosenden and Tasken,Cellular Signaling23:1009-1016,2011)。cAMPは、IL-2産生およびT細胞受容体(TCR)媒介性シグナル伝達を阻害し、続いてT細胞活性化を阻害することがわかっている(Vangら、J Exp Med 193:497-507,2001;Ruppeltら、J Immunol 179:5159-5168,2007を参照)。IL-2は、T細胞の生存およびエフェクター、メモリーおよび制御性T細胞への分化を決定する主要なサイトカインである。本明細書に開示されるものなどのGPR174阻害物質は、TCRシグナル伝達およびIL-2分泌を刺激することによってcAMP濃度を低下させ、したがってT細胞活性化を促進すると予想され、これはTreg細胞の下方制御およびエフェクターT細胞の活性化を説明し、したがってがん免疫療法における重要な要素であるT細胞媒介性免疫の全体的な増強を説明する機序である。多数のがんが、T細胞媒介性免疫を刺激するGPR174阻害物質などの作用物質によって促進されるより強固な免疫系に対してより感受性であると予想される(Jiangら、Oncoimmunology,5(6):e1163462,2016;Papaioannouら、Ann Transl Med 4(14):261,2016;Parkら、Immune checkpoint inhibitors for cancer treatment,Arch Pharm Res,Oct 21,2016;Sukariら、Anticancer Res 36:5593-5606,2016)。
本明細書の実施例16および17にさらに記載されているように、本発明者らは、ホスファチジルセリン(PS)がGPR174媒介性Gsシグナル伝達のアゴニストであることを発見した。実施例17は、アポトーシス細胞がGPR174を発現する細胞においてGPR174 Gsシグナル伝達経路を刺激することを実証する実験結果を提供する。実施例16にさらに記載され、図47A~図47Fに示されているように、PS媒介性GPR174 Gsシグナル伝達は、異なる化学クラス(すなわち、グループI、IIおよびIV)に属する代表的なGPR174阻害性化合物6、10、11、20、23、および30によって阻害される。このデータは、化合物6、10、11、20、23、および30がGPR174アンタゴニストとして作用し、PSリポソーム媒介性cAMPシグナル伝達を阻害することを実証する。したがって、GPR174を介したPSリポソームシグナル伝達は、多様な化学構造を有する複数のGPR174阻害性小分子化合物によって阻害される。本明細書に記載されるように、細胞外PSは、腫瘍微小環境において高度に濃縮されており、腫瘍細胞の表面上の他、固形腫瘍を透過する血管の内皮細胞にも見出される。さらに、いずれもPSを露出するアポトーシス性好中球および活性化血小板も固形腫瘍に動員される(A.K.and Rao D.A.,Blood 120:4667-4668,2012;Schlesinger,M.,Journal of Hematology and Oncology(11)125,2018;Treffers L.W.ら、Immunological Reviews vol 273:312-328,2016;およびGregory A.D. and Houghton A.M.,Cancer Research Vol 71(7):2411-6,2011参照)。したがって、高濃度のPSは、腫瘍媒介性免疫抑制の主要な原因と考えられ、チェックポイント阻害物質などのがん免疫療法に対する耐性において役割を果たし得る。
したがって、一態様は、GPR174阻害物質の治療有効量を患者に投与する工程であって、GPR174阻害物質が、GPR174G-α-sシグナル伝達を阻害し、それにより患者における免疫応答を刺激する、工程を含む、がんを処置する方法を提供する。別のより具体的な態様では、免疫細胞上に発現しているGPR174を、腫瘍微小環境におけるホスファチジルセリン(PS)もしくはリゾホスファチジルセリン(lysoPS)または関連するリンパ系組織中のPSもしくはlysoPSに接触させ、前記GPR174阻害物質がPS媒介性またはlysoPS媒介性GPR174シグナル伝達を阻害する。特定の態様では、その表面にホスファチジルセリン(PS)を有する生細胞、死細胞、または細胞外小胞をがんは含む。
いくつかの態様では、患者は哺乳動物患者である。特定の具体的な態様では、方法は、
i. アデノシン-A2A(A2A)受容体アンタゴニスト;
ii. アデノシン-A2B(A2B)受容体アンタゴニスト;
iii. CD73阻害物質;
iv. CD38阻害物質;
v. CD39阻害物質;または
vi. Treg減弱物質
からなる群より選択される少なくとも1つのさらなる作用物質を投与することをさらに含み、GPR174阻害物質および少なくとも1つのさらなる作用物質は、同時に投与されるか、または、第2の投与された阻害物質もしくはアンタゴニストの時点でも第1の投与された阻害物質もしくはアンタゴニストの効果が依然として存在することを条件に任意の順序で連続的に投与される。
さらに、一態様では、本開示は、がんを患っている対象におけるT細胞媒介性免疫を刺激する方法であって、T細胞媒介性免疫を刺激するのに有効な量でGPR174阻害物質を前記対象に投与する工程を含む、方法を提供する。いくつかの態様では、対象は、乳がん、黒色腫、大腸がん、泌尿器がん、肺がん、小細胞および非小細胞肺がん、再発性または難治性悪性腫瘍、非ホジキンリンパ腫およびホジキンリンパ腫、リンパ腫、濾胞性リンパ腫、リンパ球性リンパ腫、CNSリンパ腫、T細胞リンパ腫、AIDS関連リンパ腫、急性リンパ芽球性白血病、消化器がん、肝臓がん、肝細胞がん腫、卵巣がん、膵臓がん、胆管がん、前立腺がん、腎がん、膀胱がん、結腸直腸がん、多発性骨髄腫、中皮腫、子宮頸がん、膣がん、肛門がん、中咽頭がん、骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、胃がん、上咽頭がん腫、頭頸部がん腫、神経膠芽腫、神経膠肉腫、扁平上皮脳がん、悪性神経膠腫、びまん性橋膠腫、食道がん、甲状腺がん、星状細胞腫、胸部がん、子宮内膜がん、皮膚細胞がん腫、白血病、腺房細胞がん腫、腺がん、細気管支肺胞がん腫、胆管細胞がん腫、脊索腫、巨細胞がん腫、腸がん腫、大唾液腺がん腫、悪性歯原性新生物、悪性末梢神経鞘腫瘍、皮膚がん、精巣がん、胚細胞腫瘍、神経内分泌がん腫、副甲状腺がん腫、下垂体がん腫、胎盤性絨毛がん腫、陰嚢がん、気管がん、移行上皮がん腫、子宮のがん、外陰がん、腎臓がん、直腸がん、卵管がん腫、腹膜がん腫、上皮がん、胸膜中皮腫、肉腫様がん腫、滑膜肉腫、腎芽細胞腫、神経芽細胞腫、成体急性骨髄性白血病、骨髄異形成/骨髄増殖性新生物、胚性がん腫、カポジ肉腫、骨がん、子宮がん、胃がん、子宮内膜のがん腫、小腸のがん、内分泌系のがん、副腺(paragland)のがん、副腎のがん、軟部組織の肉腫、尿道のがん、陰茎のがん、尿管のがん、骨盤(pelvis)のがん、中枢神経系の新生物、原発性腫瘍血管新生、脊髄の軸の腫瘍、類表皮がん、アスベストによって誘発されたがんを含む環境によって誘発されたがん、腺肉腫、腺扁平上皮がん腫、副腎皮質がん腫、星状細胞腫瘍、基底細胞がん腫、軟骨肉腫(chondosarcoma)、ユーイング肉腫、胆嚢がん、下咽頭がん、眼球内黒色腫、喉頭がん、平滑筋肉腫、口唇および口腔がん、悪性中皮腫瘍、悪性胸腺腫、髄芽腫、髄上皮腫、メルケル細胞がん腫、粘液類上皮がん腫、骨髄異形成症候群、鼻腔および副鼻腔がん、骨肉腫、肺芽腫、松果体およびテント上原始神経外胚葉性腫瘍、形質細胞新生物、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、肉腫、神経外胚葉性腫瘍、ならびにウィルムス腫瘍からなる群より選択されるがんを患っている。
それらの免疫機能に加えて、動物実験は、T細胞およびサイトカインはCNS機能にも影響を及ぼすことを示した。T細胞欠乏は、髄膜常在性のT細胞によって産生されるIL-4によって媒介される効果である認知(Dereckiら、J Exp Med,207:1067-1080、2010)を損なう(Kipnisら、PNAS,101:8180-8185,2004)。IL-4は、脊髄または視神経損傷後の軸索再成長の促進においても実施された(Walshら、J Clin Invest 125:699-714,2015)。リンパ球欠損マウスは社会性が低く、この効果は脈絡叢に存在するT細胞によって産生されるIFN-γによって媒介される(Filanoら、Nature 535:425-429、2016)。Tregの枯渇を通じて(Baruchら、Nat Commun 6:7967,2015)またはT細胞チェックポイントタンパク質PD-1を遮断することによって(Baruchら、Nat Med 22:135-137,2016)T細胞を刺激すると、マウス脳内のアミロイド-βプラークが減少し、学習および記憶スコアが改善された。これらのデータは、T細胞およびそれらのそれぞれのサイトカインが、CNSの正常な機能、神経変性疾患および損傷後の神経組織修復に関係していることを示す。したがって、実施例3および4に示されているように、T細胞の活性、分化、およびサイトカイン産生に影響を及ぼすGPR174阻害性化合物は、統合失調症、パーキンソン病、自閉症、軽度認知障害、加齢性認知低下、アルツハイマー病、前頭側頭型認知症、筋萎縮性側索硬化症、ならびに脊髄および外傷性脳損傷などの精神疾患および神経変性疾患を処置するための治療的可能性を有する。
ナチュラルキラー細胞(NK細胞)は自然免疫系において重要な役割を果たし、免疫系中の他の細胞とは異なり、NK細胞は前刺激なしで細胞傷害性であり得る(Mandalら、Hematol Oncol Stem Cell Ther.(2):47-55,2015)。例えば、MHCクラスI分子の発現が存在しない場合または下方制御されている場合でさえ、NK細胞は腫瘍細胞を攻撃することができる。腫瘍細胞上のNKG2Dリガンドが上方制御されると、腫瘍細胞はNK細胞によっても攻撃され得る(Mandalら、Hematol Oncol Stem Cell Ther.(2):47-55,2015)。しかしながら、NK細胞はTreg細胞によって抑制され得、Treg細胞の頻度の増加とがんの進行には相関が存在する(Pedroza-Pachecoら、Cell Mol Immunol. 10(3):222-9,2013)。したがって、NK細胞を促進し、患者の予後を改善するために、多くの療法がTreg細胞を抑制しようとしてきた。NK細胞は、ウイルスおよび他の病原体に対する免疫応答にも不可欠である他、自己免疫過程にも関与している(Zwimerら、Front Immunol. 8:25,2017)。NK細胞の機能、分化、成長、および/または増殖は、IL-2、IL-21、IL-12、IL-15、IL-18、IL-10、IFN-α、IFN-β、およびTGF-β(Wuら、Front Immunol. 8:930,2017)などのサイトカインによって活性化され得る。したがって、NK細胞の機能、分化、成長および/または増殖は、例えば、T細胞の分化および/またはサイトカイン産生に対するGPR174阻害の効果を介してGPR174阻害性化合物によって影響され得る。したがって、GPR174阻害性化合物は、がんなどの疾患に対してさらなる治療的可能性を有し得る。
上記に従って、一局面では、本開示は、そのような処置を必要とする対象においてがんを処置し、予防し、かつ/またはがんを発症する可能性を低減する方法を提供する。方法は、対象に、または対象から得られ、対象中に再導入された細胞にGPR174媒介性シグナル伝達経路を阻害する化合物を投与する工程を含み、GPR174媒介性シグナル伝達経路の阻害は、疾患、障害、または状態の処置または予防または重症度の低下をもたらす。本開示の方法を使用して処置または予防することができる適応症の例は、以下に論述されている。
D. GPR174相互作用化合物
本発明者らは、上記のCRAアッセイの改変形態を使用して、GPR174受容体と機能的に相互作用するものとして以下の化合物を同定した。同定された代表的な化合物の構造を以下の表1に示す。
(表1)代表的な化合物
*EC
50値については、表1に含まれる全ての化合物が、40μMで試験した場合のアッセイの平均バックグラウンドの3倍を超える少なくとも最小活性レベルを示したことに留意されたい。存在する場合、複数のEC
50値は、別個の実験で得られた値に対応する。「IA」は、「インバースアゴニスト」を指す。「NM」は、「非調節物質」を指す。化合物4は、GPR174アゴニストLysoPSと競合することが見出されたので、アンタゴニストとして分類されている(実施例4を参照のこと)。
本明細書に記載されているGPR174相互作用化合物(例えば、式I、II、III、IV、V、もしくはVI(または(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(Va)、もしくは(VI))のいずれかに記載の化合物または表1の例示的化合物1~59のいずれか)は、従来の出発材料を使用して当技術分野で公知の方法に従って調製することができる。例示的な合成を本明細書中に提供する。
式(I)の化合物は、当技術分野で公知の方法に従って調製することができる。スキーム1Aに示されるように、ピペラジン誘導体Aおよび求電子試薬Bは、クロスカップリング反応または求核芳香族置換反応(例えば、X3およびX7の一方または両方がNである場合)に供され得る。クロスカップリング反応は、C-Cクロスカップリング反応(例えば、Suzukiカップリング、Hiyamaカップリング、Stilleカップリング、Negishiカップリング、Tamao-KumadaカップリングまたはMurahashiカップリング)、C-Nクロスカップリング反応(例えば、Buchwald-HartwigカップリングまたはUllmannカップリング)、C-Oクロスカップリング反応などであり得る。典型的なクロスカップリング反応条件としては、触媒量の金属塩、例えばパラジウム、銅、鉄またはニッケル塩(例えば、PdCl2、Pd(OAc)2、CuBr、CuI、(CuOTf)2・トルエン錯体、Fe(OTf)3、FeCl3、FeBr3、NiCl2またはNiBr2)の存在下での求電子試薬(例えば、化合物B)と求核試薬(例えば、化合物A)との間の反応が含まれる。反応を促進するために、任意のリガンド、例えば、ホスフィン(例えば、PPh3、P(2-フリル)3、P(t-Bu)3、dppf、dppbまたはBINAP)、N-複素環式カルベン(例えば、SIMesまたはSIPr)またはジ-ピリジン(例えば、2,2’-ビピリジルまたは1,10-フェナントロリン)を添加し得る。あるいは、追加のリガンドを用いてまたは用いずに、有機金属錯体、例えばPd(PPh3)4または(dppf)PdCl2を直接用いてもよい。脱ハロゲン化を最小限に抑えるためにまたはクロスカップリング反応を促進するために、添加剤、例えば、フッ化テトラブチルアンモニウム、LiCl、KOAcまたはAgOTfを添加し得る。当業者は、日常的なスクリーニングによって反応に対して適切な溶媒を決定することができるであろう。クロスカップリング反応において使用される溶媒の非限定的な例は、水、エタノール、アセトン、テトラヒドロフラン、トルエン、1,4-ジオキサンおよびこれらの混合物である。クロスカップリング化学において使用することができる条件および触媒の非限定的な例については、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、Miyauraら、’’Cross-Coupling Reactions:A Practical Guide’’in Topics in Current Chemistry,Springer,2002;Nicolaouら、Angew. Chem. Int. Ed.,44:4442-4489,2005;Maitiら、Chem. Sci.,2:57-68,2011を参照されたい。例えば、SuzukiクロスカップリングまたはBuchwald-Hartwigクロスカップリングにおける触媒ターンオーバーのために、適切な塩基も必要であり得る。典型的な塩基としては、K3PO4、Na2CO3、Cs2CO3、トリアルキルアミン(例えば、ヒューニッヒ塩基またはトリエチルアミン)およびピリジンまたは置換されたピリジン(例えば、ルチジンまたはコリジン)が挙げられる。求核芳香族置換反応条件は当技術分野で周知であり、通常、脱離基(LG)としてFまたはClの使用を含む。求核芳香族置換反応条件の非限定的な例は、Petit and Vo-Thanh,15th International Electronic Conference on Synthetic Organic Chemistry,Section C004,2011に提供されており、その開示はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。Cを与えるために、この変換の生成物を脱保護(PGNの除去)に供し得、これは、還元的アミノ化、アミド化、クロスカップリング、アシル化またはスルホン化によってHではないR1を含むようにさらに官能化することができる。典型的なアミド化条件には、EDC/DMAP、HATU/HOAt、またはHBTU/HOAtなどの試薬の使用が含まれる。当業者は、還元的アミノ化条件および適切な水素化物供給源(例えば、NaBH(OAc)3またはNaBH3CN)を認識しているであろう。式(I)の化合物を調製するための例示的な合成手順は、Sythana S.ら、Organic Process Research and Development,(2014),18,912-918およびGarinoら、J. Med. Chem.(2006),49,4275-4285に記載されており、これらは参照により本明細書に組み込まれる。さらに、スキーム1Bに図示されている式(I)の他の化合物を提供するために、式(I)の化合物をさらに修飾することができる。
式(II)の化合物は、当技術分野で公知の方法に従って調製することができる。スキーム2に示されているように、環状無水物AをBまたはCでのアルキル化に供して化合物Dを得ることができる。Bとの反応は、本明細書に記載されているクロスカップリング反応条件下で行うことができる(例えば、[M]がCu、Sn、SiまたはBである場合)。この変換に適したクロスカップリング反応条件の非限定的な例は、Xinら、Synthesis,1970-1978,2007に提供されており、その開示はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。Bの[M]がLi、MgまたはZn(例えば、ジアリール-Znまたはジヘテロアリール-Zn)である場合、AとBとの反応は触媒なしで進行し得る。当業者は、特定の置換基の存在または非存在に基づいて適切な条件を選択することができるであろう(例えば、反応を受けている部分の一部ではないカルボニル基の存在は、例えば、Li、Mg、およびジアリール-またはジヘテロアリール-Zn試薬の使用を排除すると考えられる)。あるいは、Dが環状無水物Aおよび化合物Cから調製される場合、適切な条件は、(例えば、触媒量または化学量論量の求オキソ性ルイス酸(例えば、AlCl3またはBF3)の存在下での)フリーデルクラフツ反応条件であり得る。化合物Dは、エステル化およびヒドラジン(例えば、ヒドラジン水和物)との縮合時に、化合物Eを与えることができる。エステル化反応条件には、シュテ-クリヒエステル化(例えば、EDC/DMAP)、または中間体混成無水物を調製するためにクロロギ酸イソブチルおよびN-メチルモルホリンで化合物Dを処理し、次いで、中間体混成無水物を求核剤(例えば、アルコール)と反応させることが含まれる。あるいは、エステル化反応は、極性非プロトン性溶媒(例えば、アセトン)中の弱塩基(例えば、K2CO3)および求電子試薬(例えば、Me2SO4)の使用を含み得る。o-アシル安息香酸エステルからのフタラジン形成のための反応条件の非限定的な例は、Liら、Molecules,11:574-582,2006に提供されており、その開示はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。化合物Eは、(例えば、PCl5、POCl3、PCl3、または2つの試薬もしくは3つの試薬の混合物との)ハロゲン化反応およびR1を導入するためのその後の求核芳香族置換またはクロスカップリングに供し、それによって式(II)の化合物を得ることができる。クロスカップリング反応および求核芳香族置換反応条件は、本明細書に記載されているとおりである。
式(III)の化合物は、当技術分野で公知の方法に従って調製することができる。式(III)の化合物を調製するための一般的な方法は、Endoら、Journal of Organic Chemistry,77(17):7223-7231 2012に記載されており、その開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。式(III)の化合物への合成経路の非限定的な例は、スキーム3、経路1に示されている。
スキーム3に示されているように、式(III)の化合物(例えば、化合物D)は、ハロゲン化アリール、好ましくは臭化物、AおよびBなどの単純な出発物質から、ジボリルメタンCを使用するワンポット連続Suzuki-Miyauraクロスカップリング反応によって調製することができる。化合物Dは、例えば、任意の保護基の除去またはアリール環内の置換基の修飾によってさらに修飾することができる。あるいは、スキーム3、経路2に示されているように、その全体が参照により本明細書に組み込まれるWangら、Organic&Biomolecular Chemistry,(2015),13(17),4925-4930によって記載されるように、化合物Eを出発材料として使用することができる。
式(IV)の化合物は、当技術分野で公知の方法に従って調製することができる。例えば、スキーム4に示されるように、化合物Aおよび化合物Bを適切な条件下でアリールアルデヒドCおよびアミンDと反応させて、化合物E(式(IV)の化合物)を得ることができる。化合物Eの合成において有用な反応条件の非限定的な例は、Tuら、Organic&Biomolecular Chemistry,4(21):3980-3985;2006;Kosalら、Angew. Chem. Int. Ed.,51,12036-12040,2012;およびHeraviら、Synthetic Communications,40(15):2191-2200;2010;Chenら、Journal of Heterocyclic Chemistry,(2007),44(5),1201-1205;Abdolmohammadi,Chinese Chemical Letters,24(4),318-320;2013;Heraviら、Synthetic Communications(2010),40(15),2191-2200;Quangら、Bulletin of the Korean Chemical Society,(2012),33(4),1170~1176;Laengleら、European J. Med. Chem,(2015),95,249-266、およびShiriniら、Dyes and Pigments(2013),97,19-25に提供されており、これらの開示はその全体が本明細書に組み込まれる。
上記の反応では、反応における反応性官能基の望ましくない関与を回避するために、反応性官能基(例えば、ヒドロキシ、アミノ、チオまたはカルボキシ基)を保護することが必要であり得る。このような基の取り込みならびにこのような基を導入および除去するために必要とされる方法は、当業者に公知である(例えば、Greene、前出)。脱保護工程は、保護基の除去が、本明細書に開示される式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(Va)、または(VI)の化合物を与えるように、合成の最終工程であり得る。上記のスキームのいずれかで使用される出発材料は、購入することができ、または当業者に公知の方法を使用して、化学文献に記載されている方法によってもしくはその改変によって調製することができる。工程が実施される順序は、導入される基および使用される試薬に応じて異なり得るが、当業者には明らかであろう。
式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(Va)、もしくは(VI)のいずれかの化合物または上記のスキームに記載された中間体のいずれもが、当業者に公知の1つまたは複数の標準的な合成方法を使用することによってさらに誘導体化することができる。そのような方法は、置換、酸化または還元反応を含み得る。これらの方法は、適切な官能基を修飾、導入または除去することによって、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(Va)、もしくは(VI)の化合物または任意の先行の中間体を取得しまたは修飾するために使用することもできる。具体的な置換アプローチとしては、アルキル化、アリール化、ヘテロアリール化、アシル化、チオアシル化、ハロゲン化、スルホニル化、ニトロ化、ホルミル化、加水分解およびカップリング手順が挙げられる。これらの手順は、親分子上に官能基を導入するために(例えば、芳香環のニトロ化またはスルホニル化)、または2つの分子を一緒に結合するために(例えば、アミンをカルボン酸に結合させてアミドを得るために、または2つの複素環の間に炭素-炭素結合を形成するために)使用することができる。例えば、溶媒、例えばテトラヒドロフラン中、ホスフィン(例えば、トリフェニルホスフィン)および脱水剤(例えば、ジエチル-、ジイソプロピル-またはジメチルアゾジカルボキシラート)の存在下でフェノールをアルコールと結合させることによって、アルコールまたはフェノール基をエーテル基に変換することができる。あるいは、エーテル基は、適切な塩基(例えば、水素化ナトリウム)を用いたアルコールの脱プロトン化とそれに続くアルキル化剤(例えば、ハロゲン化アルキルまたはアルキルスルホナート)の添加によって調製することができる。
別の例では、第一級または第二級アミンは、還元的アルキル化過程を使用してアルキル化することができる。例えば、アミンは、溶媒(例えば、ハロゲン化炭化水素、例えば、ジクロロメタン、またはアルコール、例えば、エタノール)中および必要な場合には酸(例えば、酢酸)の存在下で、アルデヒドおよび水素化ホウ素(例えば、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムまたはシアノ水素化ホウ素ナトリウム)で処理することができる。
別の例では、-OH基は、適切な還元剤、例えば錯体金属水素化物、例えば溶媒(例えば、テトラヒドロフラン)中の水素化リチウムアルミニウムでの還元によって、対応するエステル、酸、酸塩化物またはアルデヒドから生成され得る。
別の例では、当業者に公知の条件を使用して、ヒドロキシ基(フェノール性OH基を含む)を脱離基、例えばハロゲン原子またはスルホニルオキシ基(例えば、アルキルスルホニルオキシ、例えば、トリフルオロメチルスルホニルオキシ、またはアリールスルホニル、例えば、p-トルエンスルホニルオキシ)に変換することができる。例えば、脂肪族アルコールをハロゲン化炭化水素(例えば、ジクロロメタン)中で塩化チオニルと反応させて、対応する塩化アルキルを得ることができる。塩基(例えば、トリエチルアミン)も反応において使用することができる。
別の例では、エステル基の性質に応じて酸または塩基触媒加水分解によって、エステル基を対応するカルボン酸に変換することができる。酸触媒加水分解は、有機酸または無機酸(例えば、水性溶媒中のトリフルオロ酢酸、または無機酸、例えば、溶媒、例えば、ジオキサン中の塩酸)での処理によって達成することができる。塩基触媒加水分解は、アルカリ金属水酸化物(例えば、水性アルコール、例えばメタノール中の水酸化リチウム)での処理によって達成することができる。
別の例では、溶媒(例えば、テトラヒドロフラン)中、任意で低温(例えば、-78°C)での塩基(例えば、リチウム塩基、例えば、n-ブチルまたはt-ブチルリチウム)での処理によって、化合物中の芳香族ハロゲン置換基をハロゲン-金属交換に供してもよく、次いで、混合物を求電子試薬でクエンチして所望の置換基を導入し得る。したがって、例えば、求電子剤としてジメチルホルムアミドを使用することによって、ホルミル基を導入することができる。芳香族ハロゲン置換基はパラジウム触媒反応に供されて、基、例えば、カルボン酸、エステル、シアノまたはアミノ置換基を導入することもできる。
別の例では、化合物中の芳香族ハロゲン置換基は、代替的な官能基、例えばアミン、アミド、エーテル、チオール、アリール基またはヘテロアリール基を導入するための様々な金属触媒反応に関与し得る。
特定の酸化アプローチには、脱水素および芳香族化、ならびに特定の官能基への酸素の付加が含まれる。例えば、アルデヒド基は、当業者に周知の条件を使用して、対応するアルコールの酸化によって調製することができる。例えば、アルコールは、溶媒(例えば、ハロゲン化炭化水素、例えばジクロロメタン)中で酸化剤(例えば、デス・マーチン試薬)で処理することができる。別の酸化条件、例えば、塩化オキサリルおよび活性化量のジメチルスルホキシドによる処理、およびアミン(例えば、トリエチルアミン)の添加によるその後のクエンチを使用することができる。このような反応は、適切な溶媒(例えば、ハロゲン化炭化水素、例えばジクロロメタン)中、適切な条件下(例えば、室温未満、例えば-78°Cに冷却した後、室温に加温する)で行うことができる。別の例では、周囲温度付近の不活性溶媒(例えばハロゲン化炭化水素、例えばジクロロメタン)中で酸化剤(例えば、ペルオキシ酸、例えば、3-クロロペルオキシ安息香酸)を使用して、硫黄原子を対応するスルホキシドまたはスルホンに酸化することができる。
特定の還元アプローチとしては、特定の官能基からの酸素原子の除去、芳香環を含む不飽和化合物の飽和(または部分飽和)が挙げられる。例えば、第一級アルコールは、金属水素化物(例えば、溶媒、例えばメタノール中の水素化アルミニウムリチウムまたは水素化ホウ素ナトリウム)を使用して、還元によって対応するエステルまたはアルデヒドから生成することができる。あるいは、-OH基は、金属水素化物(例えば、溶媒、例えばテトラヒドロフラン中の水素化アルミニウムリチウム)を使用して、還元によって対応するカルボン酸から生成することができる。別の例では、溶媒(例えば、エーテル、例えば、テトラヒドロフラン、またはアルコール、例えば、メタノール)中、金属触媒(例えば、固体支持体、例えば、炭素上のパラジウム)の存在下での接触水素化によって、または酸(例えば、塩酸)の存在下での金属(例えば、スズまたは鉄)を用いた化学的還元によって、ニトロ基がアミンに還元され得る。さらなる例では、アミンは、ニトリルの還元によって、例えば、溶媒(例えば、テトラヒドロフラン)中および適切な条件下(例えば、室温未満、例えば-78°Cへの冷却、または加熱、例えば還流)での金属触媒(例えば、固体支持体、例えば、炭素上のパラジウム)またはラネーニッケルの存在下での接触水素化によって得ることができる。
GPR174相互作用参照化合物
本明細書に記載されているように、様々な態様において、本開示は、GPR174と機能的に相互作用すると明確に予め判定されており、式I、II、III、IV、V、またはVI(例えば、表1中の化合物1~59または式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(Va)、もしくは(VI)など)による構造を含み、検出可能な部分を任意でさらに含む参照化合物を特徴とし、本明細書において「検出可能な部分を含む参照化合物」とも呼ばれる。例えば放射性同位体、蛍光タグ、生物発光タグ、化学発光タグ、光親和性標識などの検出可能な部分を含むGPR174相互作用参照化合物は、従来の出発材料を使用して当技術分野で公知の方法に従って調製することができる。
例えば、一態様では、GPR174相互作用参照化合物は、当技術分野で公知の方法を使用して、125I、14C、3H、11C、18F、99mTcなどの放射性同位体または別の適切な放射性標識を組み込んだ分子タグで標識されるか、またはこれを組み込むのに適した条件下で合成される。例えば、Seevers R.H and Counsell,R.E.,’’Radioiodination Techniques for Small Organic Molecules,Chem Rev 82:575-590,1982;Voges R.ら、’’Preparation of Compounds Labeled with Tritium and Carbon-14,’’John Wiley&Sons,2009;Amatamey,S.M.ら、’’Molecular Imaging with PET,’’Chem Rev 108:1501-1516,2008およびCheng Y.ら、J Med Chem,55:2279-2286,2012を参照、これらの各々は参照により本明細書に組み込まれる。
別の態様では、GPR174相互作用参照化合物は、当技術分野で公知の方法を使用して、光親和性標識を組み込むのに適した条件下で標識または合成される。例えば、参照により本明細書に組み込まれるSpletstoser J.T.ら、J. Med. Chem. 47:6459-6465,2004を参照。
別の態様では、GPR174相互作用参照化合物は、当技術分野で公知の方法を使用して、6-カルボキシフルオレセイン(FAM)、Alexa Fluor(登録商標)(Molecular Probes,Inc)、フルオレセインイソチオシアネート(FITC)などの蛍光タグを組み込むのに適した条件下で標識または合成される。例えば、参照により本明細書に組み込まれるGoncalves,M.S.,Chem Rev 109:190-212,2009を参照されたい。
別の態様では、GPR174相互作用参照化合物は、当技術分野で公知の方法を使用して、増強化学発光(ECL)基質を使用するさらに増幅された読み出しのために、イソルミノールもしくはアクリジニウムエステルなどの生物発光もしくは化学発光タグ、または西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)もしくはアルカリホスファターゼ(AP)などの酵素標識で標識される。例えば、参照により本明細書に組み込まれるBarton V.ら、J Med Chem 53:4555-4559,2010を参照されたい。
E. GPR174シグナル伝達経路
本明細書に開示されているように、本発明者らは、GPR174がGsシグナル伝達経路を調節することを発見した。一群の転写レポーターアッセイにおいてGPR174の基礎活性を測定した後に、GPR174のGsシグナル伝達経路への割り当てを行った後、CRAにおいて膜結合GPR174と機能的に相互作用するそれらの能力によって別個のスクリーニングアッセイで同定されたGPR174に対する小分子サロゲートリガンドの存在下および非存在下でこの割り当てを検証した。本明細書で詳細に説明されているように、CRAは、GPCR細胞内ポート内の特定の配列をNLSで置き換えることにより、改変された結合していない受容体が細胞表面から効果的に除去され、この効果は受容体特異的リガンドの存在によって元に戻るという観察に基づいている。
簡潔には、Gsシグナル伝達経路におけるGPR174の基礎活性を測定するために、5つのプロモーターのうちの1つの転写制御下で、レポータータンパク質であるルシフェラーゼを有する発現カセットも含む哺乳動物組織培養細胞中でGPR174を過剰発現させた。プロモーターは、cAMP応答配列(CRE)、NFAT、AP1、血清応答配列(SRE)および血清応答因子(SRF)であった。Gsシグナル伝達経路は、CREプロモーターからの転写を誘導する。Gqシグナル伝達経路は、NFAT、AP1、SRE、CREおよびSRFプロモーターからの転写を誘導する。Giシグナル伝達経路は、GsキメラGタンパク質の存在下でCREからの転写を誘導することができ、またはG15、G16もしくはGqキメラGタンパク質とともにNFAT AP1、SRE、CREおよびSRFプロモーターの転写を誘導することができる。G12/13シグナル伝達経路は、SREおよびSRFプロモーターからの転写を誘導する。当業者は、他のレポーター、例えば、β-ガラクトシダーゼまたは他の検出可能なもしくはアッセイ可能なタンパク質をアッセイにおいて使用することができることを認識するであろう。
以下の実施例に示されているように、GPR174がGsシグナル伝達経路を調節すると判定された。
GPR174相互作用化合物の有効性
一態様では、本開示の方法において有用なGPR174阻害物質は、40μM未満の化合物濃度(25、10、5、1、0.5、0.25、0.1未満、または0.5μM未満など)での受容体自体の基礎活性と比較して、GPR174媒介性シグナル伝達経路(例えば、Gs経路)を少なくとも0.5倍(少なくとも1.5倍、少なくとも2倍、少なくとも5倍、少なくとも10倍、少なくとも50倍、または少なくとも100倍など)阻害する化合物である。
いくつかの態様では、GPR174調節物質は、GPR174媒介性シグナル伝達経路の阻害物質であり、40μM未満の化合物濃度(25、10、5、1、0.5、0.25、0.1未満または0.5μM未満など)での受容体自体の基礎活性と比較して、少なくとも1つのGPR174媒介性シグナル伝達経路(例えば、Gs経路)の活性を少なくとも10%(少なくとも0.5倍、少なくとも2倍、少なくとも5倍、少なくとも10倍、少なくとも50倍または少なくとも100倍など)減少させる。
いくつかの態様では、GPR174調節物質は、GPR174媒介性シグナル伝達経路の阻害物質であり、アゴニストありおよび阻害物質なしでの受容体の活性と比較して、アゴニストの存在下での少なくとも1つのGPR174媒介性シグナル伝達経路(例えば、Gs経路)の活性を、40μM未満(25、10、5、1、0.5、0.25、0.1未満または0.5μM未満など)の阻害物質濃度で少なくとも20%(少なくとも0.5倍、少なくとも2倍、少なくとも5倍、少なくとも10倍、少なくとも50倍または少なくとも100倍など)減少させる。
いくつかの態様では、GPR174調節物質は、GPR174媒介性シグナル伝達経路の阻害物質であり、活性化物質ありおよび阻害物質なしでの受容体の活性と比較して、活性化物質の存在下での少なくとも1つのGPR174媒介性シグナル伝達経路(例えば、Gs経路)の活性を、40μM未満(25、10、5、1、0.5、0.25、0.1未満または0.5μM未満など)の阻害物質濃度で少なくとも20%(少なくとも0.5倍、少なくとも2倍、少なくとも5倍、少なくとも10倍、少なくとも50倍または少なくとも100倍など)減少させる。
GPR174基礎活性と比較してGPR174調節物質(活性化物質または阻害物質)の活性を測定するのに適した例示的なアッセイは本明細書の実施例3および4に提供されており、GPR174調節物質化合物の非存在下(基礎活性を測定するため)または存在下でGPR174媒介性シグナル伝達経路活性(例えば、Gs経路活性)を測定するためのレポーターアッセイの使用を記載する。
F. さらなる化合物を同定するためのスクリーニング方法
ここで、本開示に従って、GPR174およびこの受容体によって調節されるシグナル伝達経路を阻害する化合物を同定したので、他のGPR174調節物質を同定するためのさらなる方法を使用することができる。
天然リガンドが未知のままであるオーファンGPCRの場合には、他の受容体調節性作用物質との競合(すなわち、競合的結合)または非競合的結合を判定することができるように、天然受容体および/または操作された受容体構築物への結合を測定する手段として、標識されたサロゲートリガンドが参照化合物として使用され得る。サロゲートリガンド(例えば、表1に挙げられている化合物1~59)は、天然の結合部位(オルソステリック部位)に結合し得るか、またはGPR174受容体上のアロステリック結合部位に結合し得る。
GPR174シグナル伝達活性を調節する作用物質を同定するためのそのようなスクリーニング方法の例を以下に記載する。
本明細書で使用される場合、GPR174活性を調節する作用物質を同定するためのスクリーニング方法の文脈における「候補調節性作用物質」という用語は、本明細書で定義されている化合物を含む任意の調節性作用物質を指す(すなわち、天然または合成の分子、例えばタンパク質を含む。ペプチド(例えば、約5~約25アミノ酸長、例えば、約10~20または12~18アミノ酸長、例えば、12、15、または18アミノ酸長);抗体、またはその断片もしくは模倣物;アプタマー、小分子化学的化合物、例えば有機小分子、有機金属小分子または無機小分子;多糖類;オリゴヌクレオチド;脂質;および脂肪酸を含む。化合物は、十分な範囲の多様性を与えるコンビナトリアル、合成、天然、複素環式、薬物様、リード様、有機、無機、非ランダム化もしくはランダム化ライブラリーなどの化合物のライブラリー中に含まれることができ、または上記化合物の焦点を絞ったもしくは標的とした集合であってもよい)。候補調節性作用物質は、天然抽出物、ヌクレオチド、核酸分子(調節性作用物質をコードするcDNAライブラリーなどの核酸分子のライブラリーを含む)、ヌクレオチド類似体、ヌクレオシドおよびヌクレオシド類似体、ならびに気体(例えば、硫化水素(H2S)または一酸化窒素(NO)など)も包含する。
本明細書で使用される場合、「天然抽出物」という用語は、真核細胞(例えば、哺乳動物細胞(哺乳動物細胞株を含む)または哺乳動物組織)、細菌、動物、植物、果実、樹木などの天然源から得られる任意の抽出物を意味する。
上記に従って、一局面では、本開示は、GPR174媒介性シグナル伝達経路(例えば、Gs経路)を調節することができる調節性作用物質を同定する方法であって、(a)GPR174を発現する細胞を、(i)少なくとも1つの候補調節性化合物および(ii)検出可能な部分を含む参照化合物と接触させる工程であって、参照化合物(すなわち、サロゲートリガンド)がGPR174媒介性シグナル伝達経路活性を調節することがわかっている、工程と、(b)候補調節性化合物がGPR174に対する参照化合物の結合親和性を変化させる(すなわち、増加または減少させる)かどうかを判定する工程とを含む、方法を提供する。いくつかの態様では、GPR174に対する参照化合物の結合親和性を減少させる(すなわち、結合を阻害する)候補調節性化合物は、GPR174媒介性シグナル伝達経路を調節することができる調節性物質として同定される。いくつかの態様では、GPR174に対する参照化合物の結合親和性を競合的に減少させる(すなわち、結合を競合的に阻害する)候補化合物は、参照化合物と同じGPR174の領域に結合しかつGPR174媒介性シグナル伝達経路を調節することができる、化合物として同定される。いくつかの態様では、GPR174に対する参照化合物の結合親和性を増加させる(すなわち、結合を強化する)候補調節性化合物は、GPR174媒介性シグナル伝達経路を調節することができるアロステリック調節性物質として作用する調節性物質として同定される。いくつかの態様では、候補調節性物質は、GPR174に対する参照化合物の結合親和性を少なくとも2倍減少させる。いくつかの態様では、候補調節性物質は、GPR174に対する参照化合物の結合親和性を少なくとも2倍増加させる。いくつかの態様では、方法は、任意で、少なくとも1つのGPR174媒介性シグナル伝達経路を調節することがわかっている参照化合物の存在下で、GPR174媒介性シグナル伝達経路に対する同定された化合物の効果を測定するためにシグナル伝達アッセイを実施することをさらに含む。
上記に従って、一局面では、本開示は、GPR174媒介性シグナル伝達経路(例えば、Gs経路)を調節することができる調節性物質を同定する方法であって、(a)GPR174を発現する細胞を、(i)少なくとも1つの候補調節性化合物、および(ii)検出可能な部分を含む参照化合物と接触させる工程であって、参照化合物(すなわち、サロゲートリガンド)がGPR174媒介性シグナル伝達経路活性を調節することがわかっている、工程、ならびに(b)候補調節性化合物がGPR174に対する参照化合物の見かけの結合親和性を変化させる(すなわち、増加または減少させる)かどうかを判定する工程を含む、方法を提供する。いくつかの態様では、GPR174に対する参照化合物の見かけの結合親和性を減少させる候補調節性化合物は、GPR174媒介性シグナル伝達経路を調節することができる調節性物質として同定される。いくつかの態様では、GPR174に対する参照化合物の見かけの結合親和性を競合的に減少させる候補化合物は、参照化合物と同じGPR174の領域に結合しかつGPR174媒介性シグナル伝達経路を調節することができる、化合物として同定される。いくつかの態様では、GPR174に対する参照化合物の結合親和性を減少させる候補調節性化合物は、GPR174上のアロステリック部位に結合する負のアロステリック調節性物質として作用する調節性物質として同定される。いくつかの態様では、GPR174に対する参照化合物の見かけの結合親和性を増加させる候補調節性化合物は、GPR174媒介性シグナル伝達経路を調節することができる正のアロステリック調節性物質として作用する調節性物質として同定される。いくつかの態様では、候補調節性物質は、GPR174に対する参照化合物の見かけの結合親和性を少なくとも2倍減少させる。いくつかの態様では、候補調節性物質は、GPR174に対する参照化合物の見かけの結合親和性を少なくとも2倍増加させる。いくつかの態様では、方法は、任意で、少なくとも1つのGPR174媒介性シグナル伝達経路を調節することがわかっている参照化合物の存在下で、GPR174媒介性シグナル伝達経路に対する同定された化合物の効果を測定するためにシグナル伝達アッセイを実施することをさらに含む。いくつかの態様では、GPR174との参照化合物と比較してGPR174媒介性シグナル伝達の見かけの活性を減少させる候補調節性化合物は、GPR174媒介性シグナル伝達経路を調節することができる調節性物質として同定される。いくつかの態様では、候補調節性物質は、参照化合物によるGPR174媒介性シグナル伝達の見かけの活性を少なくとも10%減少させる。いくつかの態様では、GPR174との参照化合物と比較してGPR174媒介性シグナル伝達の見かけの活性を増加させる候補調節性化合物は、GPR174媒介性シグナル伝達経路を活性化することができる調節性物質として同定される。いくつかの態様では、候補調節性物質は、参照化合物によるGPR174媒介性シグナル伝達の見かけの活性を少なくとも20%増加させる。
いくつかの態様では、本開示は、GPR174媒介性シグナル伝達経路(例えば、Gs経路)を調節することができる調節性物質を同定する方法であって、
(a)GPR174を発現する細胞を、
(i)少なくとも1つの候補調節性物質、および
(ii)GPR174媒介性シグナル伝達経路活性を調節することがわかっている参照化合物と接触させる工程、ならびに
(b)候補調節性化合物および参照化合物と接触させた細胞におけるGPR174媒介性シグナル伝達活性を、参照化合物単独と接触させた細胞におけるGPR174媒介性シグナル伝達活性と比較する工程であって、参照化合物の組み合わせと接触させた細胞におけるシグナル伝達活性の差(すなわち、少なくとも2倍の差)によって、候補調節性化合物がGPR174媒介性シグナル伝達経路活性を調節する化合物であることが示される、工程
を含む、方法を提供する。
本開示のこの局面によれば、少なくとも1つのGPR174媒介性シグナル伝達経路を調節することがわかっている参照化合物は、本明細書に開示されている式I、II、III、IV、V、またはVI(または(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(Va)、もしくは(VI))のいずれかによる構造を含む。一態様では、少なくとも1つのGPR174媒介性シグナル伝達経路を調節することがわかっている参照化合物は、表1に提供される化合物1~59のいずれかである。
「検出可能な部分を含む参照化合物」という用語は、放射性同位体、蛍光、蛍光偏光(FP)、蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)、生物発光、生物発光共鳴エネルギー移動(BRET)、化学発光、光親和性標識、時間分解蛍光測定法(TRF)などの使用を含むがこれらに限定されない、当業者に周知の多種多様な異なる結合アッセイ形式のいずれかにおいて、GPR174結合された参照化合物の読み出しを提供するのに適した任意の種類の検出可能な部分を含むように修飾されているか、またはこのような検出可能な部分に共有結合されている、参照化合物を指す。例えば、一態様では、参照化合物は、125I、14C、3H、11C、18F、99mTcなどの放射性同位体または別の適切な放射性標識を組み込んだ分子タグで標識される。別の態様では、参照化合物は、6-カルボキシフルオレセイン(FAM)、Alexa Fluor(登録商標)(Molecular Probes,Inc.)、フルオレセインイソチオシアネート(FITC)などの蛍光タグで標識される。別の態様では、参照化合物は、増強化学発光(ECL)基質を使用するさらに増幅された読み出しのために、イソルミノールもしくはアクリジニウムエステルなどの生物発光もしくは化学発光タグ、または西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)もしくはアルカリホスファターゼ(AP)などの酵素標識で標識される。さらに別の態様では、参照化合物は、上記の様々なストレプトアビジン連結タグまたは酵素を用いるために、ビオチンなどの高親和性結合分子に共有結合される。
本開示のこの局面の一態様によれば、結合アッセイは、GPR174を発現する細胞またはこれに由来する細胞膜を、少なくとも1つの候補調節性化合物および検出可能な部分を含む参照化合物と接触させることを含む。一般に、GPR174を発現する細胞は、標準的な細胞培養技術を使用して80~90%の集密状態まで培養され、次いで、全細胞、破壊された細胞調製物または細胞膜調製物を調製するために使用され、これらは、その後、-80°Cで凍結される。あるいは、全細胞または細胞調製物は、凍結せずに新鮮な状態で使用され得る。解凍されたまたは新鮮な状態で使用された細胞または膜調製物は、様々な濃度の候補競合物質(すなわち、候補調節性物質)の存在下または非存在下で、好ましくはマルチウェルフォーマットで、最適濃度の参照化合物(サロゲートリガンド)(例えば、0.01から10,000nM)とともにインキュベートされる。適切な結合緩衝液中で、適切な温度(すなわち、約20~37°C)で適切な時間(すなわち、10分~2時間)インキュベートした後、細胞はマルチウェルフィルタープレートに移され、冷洗浄緩衝液で複数回洗浄される。検出可能な部分を含む結合した参照化合物は、適切な機器で測定されて、結合親和性の読み取り値を得る。あるいは、結合した参照化合物は、遠心分離、透析、樹脂結合、および様々な種類のクロマトグラフィー(アフィニティー、薄層、イオン交換、HPLC、FPLCなど)を含む様々な分離技術によって、遊離化合物から分離され得る。均質なアッセイ技術を使用する場合、分離洗浄工程(separation the wash steps)は省略してもよい。候補調節性物質の非存在下でインキュベートされた対照ウェルと比較した、候補調節性物質とのインキュベーション後のGPR174からの標識された参照化合物の解離を検出するために、結合した標識された参照化合物の量が定量される。
陰性対照ウェル(競合物質が添加されない)での非特異的結合(NSB)を評価するために、過剰の非標識参照化合物(サロゲートリガンド)が使用され得、タグ付きサロゲートリガンドからの最大シグナルを測定するために陽性対照(競合物質が添加されない)ウェルが使用される。パーセント活性は、使用された各競合物質濃度について100×(競合物質でのシグナル-NSB)/(陽性対照-NSB)として計算され、IC50値(50%活性をもたらす競合物質の濃度)は、4もしくは5パラメータロジスティックフィット、ヒル方程式またはデータの飽和結合モデルに基づく他の方程式などの適切なカーブフィッティングモデルを使用して求められる。一態様では、アッセイは、IC50値が阻害性分子の解離定数を反映するように構成される(例えば、IC50=Ki(1+[参照化合物]/KD)、ここで、[参照化合物]<<KD)。競合阻害が弱く、IC50値を求めることができない場合には、値は、>試験された最高濃度として報告される。試験した最高濃度での%活性が100%活性より有意に低い(P≧95%、n=3)場合、化合物は「活性な競合物質」と見なされる。正のアロステリック調節などのその他の事例では、結合は、結合部位の増強された親和性および/または接近可能性のために、参照化合物単独の結合を超えるEC50(半最大有効濃度)によって特徴決定され得る。正の調節物質に対してEC50値を求めることができない事例では、試験した最高濃度での%活性が100%より有意に大きい(P≧95%、n=3)場合、化合物は「活性な正の調節物質」と見なされる。
一態様では、同定された調節性物質は、参照化合物と同じGPR174の領域を競合的に結合し、参照化合物(サロゲートリガンド)と競合するために使用されたときに適切な用量曲線を示し、得られるIC50<100μMまたはより好ましくはIC50<10μMである、小分子化合物である。
本明細書に記載されているように、本発明者らは、GPR174と機能的に相互作用しかつ1つまたは複数のGPR174媒介性シグナル伝達経路を阻害する化学的化合物(すなわち、サロゲートリガンド)を同定し、さらに、Gsシグナル伝達経路を含むGPR174受容体シグナル伝達プロファイルを特徴決定した。GPR174を調節する化合物が同定されたので、GPR174に対するこれらの新たに同定されたサロゲートリガンドは、GPR174媒介性シグナル伝達を調節する際に使用するためのGPR174上の正確な関心対象領域に結合するさらなる化合物を同定するために、当業者に公知の日常的な方法を使用して、本明細書に記載されている競合結合アッセイにおいて参照化合物として使用することができる。当技術分野で周知のように、結合アッセイは、競合阻害物質、ならびに非競合阻害物質または不競合阻害物質を検出することができる。これらの結合アッセイは、相加効果または相乗効果を伴って結合を刺激または阻害し得るアロステリック調節物質も検出し得る。
上記に従って、一態様では、本開示は、細胞中のGPR174媒介性シグナル伝達経路を阻害するために小分子化学的化合物を使用する方法であって、(a)小分子化学的化合物を提供する工程であって、小分子化学的化合物が、GPR174と機能的に相互作用し、かつGPR174を発現する細胞中のGPR174媒介性シグナル伝達経路(例えば、Gs経路)を阻害し、化合物が、以下の基準:
化合物が、式I、II、III、IV、V、もしくはVI(または(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(Va)、もしくは(VI))からなる群より選択される構造を有する;または
化合物が、参照化合物1~59(表1に記載されている)のいずれか1つのGPR174に対する結合親和性を変化させる;または
化合物が、前記参照化合物の存在下で試験された場合に、参照化合物単独の調節活性と比較して、GPR174媒介性シグナル伝達経路アッセイにおいて参照化合物1~59(表1に記載されている)のいずれか1つの調節活性に差を生じさせる:
のうちの少なくとも1つによって特徴決定される、工程;および
GPR174媒介性シグナル伝達経路を含むGPR174を発現する細胞を、工程(a)に記載の化合物と接触させ、それにより、前記細胞中のGPR174媒介性シグナル伝達経路を調節する工程
を含む、方法を特徴とする。
いくつかの態様では、化合物は、基準(ii)に従って、参照化合物1~59のいずれか1つのGPR174に対する結合親和性を変化させる(すなわち、増加または減少させる)。いくつかの態様では、化合物は、GPR174に対する参照化合物1~59のいずれか1つの結合親和性を減少させる(すなわち、阻害する)。いくつかの態様では、化合物は、GPR174に対する参照化合物1~59のうちの少なくとも1つの競合的に阻害する(すなわち、結合親和性を減少させる)。いくつかの態様では、化合物は、GPR174に対する参照化合物1~59のいずれか1つの結合親和性を増加させる(結合を増強する)。
上記に従って、一態様では、本開示は、細胞中のGPR174媒介性シグナル伝達経路を阻害するために小分子化学的化合物を使用する方法であって、(a)小分子化学的化合物を提供する工程であって、小分子化学的化合物が、GPR174と機能的に相互作用し、かつGPR174を発現する細胞中のGPR174媒介性シグナル伝達経路(例えば、Gs経路)を阻害し、化合物が、以下の基準:
化合物が、式I、II、III、IV、V、もしくはVI(または(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(Va)、もしくは(VI))からなる群より選択される構造を有する;または
化合物が、参照化合物1~59(表1に記載されている)のいずれか1つのGPR174に対する見かけの結合親和性を変化させる;または
化合物が、前記参照化合物の存在下で試験された場合に、参照化合物単独の調節活性と比較して、GPR174媒介性シグナル伝達経路アッセイにおいて参照化合物1~59(表1に記載されている)のいずれか1つの調節活性に差を生じさせる:
のうちの少なくとも1つによって特徴決定される、工程;および
GPR174媒介性シグナル伝達経路を含むGPR174を発現する細胞を、工程(a)に記載の化合物と接触させ、それにより、前記細胞中のGPR174媒介性シグナル伝達経路を調節する工程
を含む、方法を特徴とする。
いくつかの態様では、化合物は、基準(ii)に従って、参照化合物1~59のいずれか1つのGPR174に対する見かけの結合親和性を変化させる(すなわち、増加または減少させる)。いくつかの態様では、化合物は、GPR174に対する参照化合物1~59のいずれか1つの見かけの結合親和性を減少させる。いくつかの態様では、化合物は、GPR174への参照化合物1~59のうちの少なくとも1つと比較して、GPR174に競合的に結合する(すなわち、より高い結合親和性を有する)。いくつかの態様では、化合物は、GPR174への参照化合物1~59のうちの少なくとも1つと比較して、GPR174に非競合的にまたは不競合的に結合する(すなわち、アロステリック部位で結合し、見かけの結合親和性を減少させる)。いくつかの態様では、化合物は、GPR174に対する参照化合物1~59のいずれか1つの結合親和性を増加させる(結合を増強し、正のアロステリック調節物質である)。
別の態様では、本開示は、検出可能な部分を含み、本明細書に開示されている式I、II、III、IV、V、もしくはVI(または(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(Va)、もしくは(VI))のいずれかによる構造を含み、GPR174媒介性シグナル伝達経路(例えば、Gs経路)を調節する、化合物を特徴とする。一態様では、検出可能な部分を含む化合物は、表1に開示される化合物1~59のいずれかによる構造を含む。一態様では、検出可能な部分は、放射性同位体、蛍光タグ、化学発光タグ、生物発光タグ、または光親和性標識のうちの少なくとも1つである。一態様では、参照化合物は、125I、14C、3H、11C、18F、および99mTcからなる群より選択される放射性同位体を含む。式I、II、III、IV、V、もしくはVI(または(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(Va)、もしくは(VI))のいずれかによる構造を有し、検出可能な部分をさらに含む化合物(例えば、表1の化合物1~59)は、GPR174媒介性シグナル伝達経路を調節することができる1つまたは複数の調節性物質を同定する方法において使用することができ、インビトロで試験試料中のGPR174受容体の存在もしくは量を検出するための診断プローブとして、または例えば陽電子放射型断層撮影法(PET)などのインビボで分子イメージングプローブとして使用するために使用することもできる。
上記に従って、一局面では、本開示は、GPR174媒介性シグナル伝達経路(例えば、Gs経路)を調節することができる調節性物質を同定する方法であって、(a)細胞を、該細胞に導入されている候補調節性物質と接触させる工程であって、前記細胞がGPR174を発現し、前記シグナル伝達経路を含む、工程、および(b)候補調節性物質が、対照と接触させた細胞と比較してまたは参照標準と比較して、GPR174媒介性シグナル伝達経路のうちの少なくとも1つを調節するかどうかを判定する工程を含む、方法を提供する。一態様では、工程(b)は、転写レポーター遺伝子発現、GTPアーゼ活性、cAMPレベル、細胞内メッセンジャーレベル、カルシウムレベル、下流キナーゼ活性、下流遺伝子の転写活性化、細胞形態の変化、細胞増殖速度の変化、アラキドン酸放出または細胞外酸性化速度のうちの少なくとも1つを検出するためのアッセイを行うことを含む。一態様では、前記候補調節性物質は、化合物、核酸、天然抽出物および気体からなる群より選択される。一態様では、前記候補調節性物質は化学的化合物である。一態様では、前記化学的化合物は、本明細書に開示されている式I、II、III、IV、V、もしくはVI(または(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(Va)、もしくは(VI))のいずれかによる構造を含む。例えば、本開示のこの局面による方法は、本明細書に開示されている式I、II、III、IV、もしくはV(または(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(Va)、もしくは(VI))のいずれかによる構造を含む特定の化学的化合物のGPR174調節活性を評価するために実行することができる。
一態様では、前記化学的化合物は、本明細書に開示されている式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(Va)、または(VI)のいずれかによる構造を含む。例えば、本開示のこの局面による方法は、本明細書に開示されている式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(Va)、または(VI)のいずれかによる構造を含む特定の化学的化合物のGPR174調節活性を評価するために実行することができる。
候補調節性物質は、対照と接触させた細胞と比較してまたは参照標準と比較して、GPR174媒介性経路(例えば、Gs経路)のうちの少なくとも1つを調節する(すなわち、阻害または活性化する)ことができる。候補作用物質の存在下でのGsシグナル伝達経路活性は対照の活性と比較され、対照は、GPR174調節性物質であることがわかっている作用物質と接触させた細胞であり得るか、またはGPR174調節性物質であることがわかっている作用物質と接触させた細胞から得られた参照値と比較される。あるいは、対照は、候補作用物質の非存在下の細胞におけるGsシグナル伝達経路活性であり得る。このようなアッセイにおいて使用される候補調節性物質は、溶液中に遊離していてもよく、固体支持体に結合されていてもよく、細胞表面上に担持されもしくは細胞内に位置していてもよいか、または細胞の一部と会合していてもよい。
別の態様では、本開示は、GPR174媒介性シグナル伝達経路活性(例えば、Gs経路活性)を調節することができる調節性物質を同定する方法であって、
(a)GPR174を発現する細胞を、
(i)少なくとも1つの候補調節性物質;および
(ii)GPR174媒介性シグナル伝達経路活性を調節することがわかっている参照化学的化合物
と接触させる工程;
(b)工程(a)によって接触させた細胞におけるGPR174媒介性シグナル伝達経路活性レベルを決定する工程;ならびに
(c)参照化学的化合物のみと接触させた細胞におけるGPR174媒介性シグナル伝達経路活性レベルを、工程(b)で決定されたGPR174媒介性シグナル伝達経路活性と比較する工程であって、参照化合物の存在下で候補調節性物質を含有する細胞と、参照化合物のみと接触させた細胞との間のGPR174媒介性シグナル伝達活性の差によって、候補調節性物質がGPR174活性を調節することができることが示される、工程
を含む、方法を特徴とする。一態様では、参照化学的化合物は、本明細書に開示される式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(Va)、または(VI)のいずれかによる構造を含む。
一態様では、工程(b)は、転写レポーター遺伝子発現、GTPアーゼ活性、cAMPレベル、細胞内メッセンジャーレベル、カルシウムレベル、下流キナーゼ活性、下流遺伝子の転写活性化、細胞形態の変化、細胞増殖速度の変化、アラキドン酸放出、または細胞外酸性化速度のうちの少なくとも1つを検出するためのアッセイを行うことを含む。一態様では、前記候補調節性物質は、化合物、核酸、天然抽出物および気体からなる群より選択される。一態様では、前記化合物は化学的化合物である。
本開示のスクリーニング方法に従って使用するためのアッセイは、例えば、GTPアーゼ活性、細胞内メッセンジャーレベル、下流キナーゼ活性または下流遺伝子の転写活性化を検出することによって、GPCRタンパク質のシグナル伝達出力を測定することができる。アッセイの選択は、GPCRタンパク質によって活性化されるシグナル伝達経路、およびユーザの必要性に依存する。
一般に、GPR174タンパク質を含む試料またはアッセイは、候補化合物などの候補調節性物質で処理される。次いで、これらの試料は、アゴニストの場合には、候補化合物で処理されておらず、GPR174活性に対する効果を調べるために任意で対照剤で処理された対照試料と比較される。対照試料(例えば、活性化物質、阻害物質、アゴニスト、インバースアゴニストまたはアンタゴニストで処理されていない)には、100%の相対タンパク質活性値が割り当てられる。アンタゴニストまたはインバースアゴニストなどの阻害物質の活性は、典型的には、本明細書に開示されているGPR174アゴニストなどのアゴニストもしくはリガンドの存在下で測定されか、または過剰発現試験において測定することができる。試験されている条件に応じて、対照に対する活性値が、約80%、好ましくは約50%、より好ましくは約25~0%である場合に、GPR174の阻害が達成される。対照(活性化物質またはアゴニストで処理されていない)に対する活性値が少なくとも110%、より好ましくは150%、より好ましくは200~500%(すなわち、対照と比較して2~5倍高い)、より好ましくは1000~3000%高い場合に、GPR174の活性化が達成される。いくつかの態様では、複数の対照試料(例えば、活性化物質、阻害物質、アゴニスト、インバースアゴニストまたはアンタゴニストで処理されていない)を平均化することによって決定された数値(例えば、閾値)であり得る参照標準が方法において使用される。
1. 転写レポーターアッセイ
ルシフェラーゼなどのアッセイ可能なレポータータンパク質は、転写レポーターアッセイによって測定されるGPCR活性をアッセイするための有用なツールを提供する。GPR174発現構築物と、cAMP応答配列(CRE)、AP-1、血清応答配列(SRE)、またはNFATもしくは血清応答因子(SRF)結合部位などの転写因子結合部位の下流にレポータータンパク質のcDNAを含むレポーター構築物の両方を細胞(例えば、HEK293細胞、CHO細胞またはCOS7細胞)に一過性に同時形質移入する。Gタンパク質のGsサブタイプに共役された受容体へのアゴニスト結合は、cAMPの増加をもたらし、それによってCRE転写因子を活性化し、レポーター遺伝子の発現をもたらす。Gタンパク質のGqサブタイプに共役された受容体へのアゴニスト結合は、プロテインキナーゼCを活性化するジアシルグリセロールの産生をもたらし、これはSRE、AP-1 NFAT、SRFおよびCRE転写因子の活性化をもたらし、次いでレポーター遺伝子の発現をもたらす。Gi活性化は、必要であれば、cAMPの細胞内レベルを増加させるために最初に細胞をフォルスコリンなどとともにインキュベートすることによって、CREレポーター系を介して検出することができる。Gi発現は、キメラGqおよびGsタンパク質の使用によっても検出することができる。G12/13活性化は、SRFおよびSREレポーター遺伝子を介して検出することができる。レポータータンパク質の発現レベルは、シグナル伝達事象の活性化状態を反映する。例えば、Georgeら、J. Biomol. Screen. 2:235-40(1997)およびStratowaら、Curr. Opin. Biotechnol. 6:574-81(1995)。GPR174活性の阻害または活性化の程度を判定するために、GPR174発現構築物または対照発現構築物で形質移入された細胞と比較を行う。
GPR174活性の評価のために、GPR174発現構築物と、転写因子結合部位、すなわちSFE、NFAT、SRE、SRFまたはCREの下流にレポータータンパク質のcDNAを含むレポーター構築物の両方で細胞を一過性に同時形質移入する。GPR174活性の阻害または活性化の程度を判定するために、GPR174発現構築物または対照発現構築物で形質移入された細胞と比較を行う。
2. GPCR活性化の無標識バイオセンサ測定
GPCR活性の変化は、バイオセンサを使用して検出することができる細胞形態の変化をもたらす。このような系は、GPCRタンパク質または試験化合物のいずれの標識化も必要としない。細胞形態は、インピーダンスまたは光信号のいずれかの測定を使用して検出することができる。例えば、Fangら、Comb. Chem. High Throughput Screen. 11:357-68,2008およびPetersら、Assay Drug Dev. Technol. 8:219-27,2010を参照されたい。インピーダンス測定システムとしては、例えば、CellKey(商標)システム(MDS Sciex、South San Francisco、CA)が挙げられる。光学シグナル測定は、Epic(商標)システム(Corning、NY)またはBIND(登録商標)アッセイシステム(SRU Biosystems,Inc.)によって提供される。これらの系は、特定のGPCRタンパク質の活性化を検出するためにリガンドまたはサロゲートリガンドを必要とする。関心対象のGPCRタンパク質、すなわち、GPR174を発現する細胞をリガンドまたはサロゲートリガンドと接触させ、インピーダンスまたは光学シグナルの変化についてモニターする。リガンドまたはサロゲートリガンドで処理されていない細胞と比較を行う。
3. 標識リガンドまたはサロゲートリガンド結合アッセイ
GPR174リガンドまたはサロゲートリガンド、例えば阻害物質または活性化物質に特異的に結合する能力について細胞をアッセイする。GPR174タンパク質を一過性にまたは安定に発現する細胞をサブコンフルエンスまで増殖させ、PBS中のフラスコから採取し、ペレット化する。細胞ペレットをホモジナイズする。ホモジネートを47,000gで15分間遠心分離する。膜ペレットを1mLの組織中に再懸濁する。膜調製物の分割量を使用してタンパク質濃度を決定する。飽和結合の測定のために、細胞膜を様々な濃度の標識されたリガンドまたはサロゲートリガンドとともにインキュベートする。非特異的結合は、非標識リガンドまたはサロゲートリガンドを含めることによって定義される。結合インキュベーション後に、0.3%脱脂粉乳中に予め浸したGF/Cフィルター上にプレートを回収する。フィルターを乾燥させ、96ウェルマイクロプレートシンチレーションカウンターで計数する。Kd値を計算する。
4. GTPγS結合アッセイ
GPR174などのGタンパク質共役受容体は、その活性がGTP結合および結合したGDPを生じる加水分解を伴う細胞内Gタンパク質を介してシグナル伝達するので、候補阻害物質または活性化物質の存在下および非存在下での非加水分解性GTP類似体[35S]-GTPγSの結合の測定は、GPR174活性に対する別のアッセイを提供する。例えば、Kowalら、Neuropharmacology 37:179-187(1998)を参照のこと。1つの例示的なアッセイでは、GPR174発現ベクターで安定に形質移入された細胞を10cm組織培養皿中でサブコンフルエンスまで増殖させ、5mLの氷冷Ca2+/Mg2+非含有リン酸緩衝生理食塩水で1回すすぎ、5mLの同じ緩衝液中に掻き取る。遠心分離(500g、5分)によって細胞をペレット化し、TEE緩衝液(25mM Tris、pH7.5、5mM EDTA、5mM EGTA)中に再懸濁し、液体窒素中で凍結する。解凍後、Dounceホモジナイザーを用いて細胞をホモジナイズし(細胞のプレート1枚あたり1mLのTEE)、1,000gで5分間遠心分離して、核および未破壊細胞を除去する。
ホモジネート上清を20,000gで20分間遠心分離して膜画分を単離し、膜ペレットをTEEで1回洗浄し、結合緩衝液(20mM HEPES、pH7.5、150mM NaCl、10mm MgCl2、1mM EDTA)中に再懸濁する。再懸濁した膜は液体窒素中で凍結し、使用するまで-70°Cで保存することができる。上記のように調製され、-70°Cで保存された細胞膜の分割量を解凍し、ホモジナイズし、希釈する。様々な濃度の候補化合物またはグアノシン-5’-三リン酸(GTP)とともに、最終のホモジネートを30°Cで30分間インキュベートし、次いで氷上に配置する。各試料に、グアノシン5’-0-(3[35Sチオ)三リン酸(NEN、1200Ci/mmol;[35S]-GTPγS)を100~200pMの最終濃度まで添加する。試料を30°Cでさらに30分間インキュベートし、4°Cの1mLの10mM HEPES、pH7.4、10mM MgCl2を添加し、反応を濾過により停止する。
WhatmanGF/Bフィルターで試料を濾過し、20mLの氷冷10mM HEPES、pH7.4、10mM MgCl2でフィルターを洗浄する。フィルターを液体シンチレーション分光法によって計数する。[35S]-GTPγSの非特異的結合をGTPの存在下で測定し、総数から差し引く。GPR174活性の変化を判定するために、形質移入されていない対照細胞との比較を行う。
5. FLIPRを用いた細胞内カルシウム測定
細胞内カルシウムレベルの変化は、Gタンパク質共役受容体活性の別の認知された指標であり、このようなアッセイは、GPR174活性の調節物質をスクリーニングするために使用することができる。このようなアッセイの1つの具体的な例では、プレート上の様々なウェルから発する蛍光シグナルを識別するように特別に設計された96ウェルプレート中に、40,000細胞/ウェルの密度でGPR174発現ベクターで安定に形質移入された哺乳動物細胞を播種する。1%ウシ胎児血清およびFluo-3(商標)AM、Fluo-4(商標)AM、Calcium Green(商標)-1 AMまたはOregon Green(商標)BAPTA-1 AMなどのカルシウム指示薬色素を添加した、ピルバートおよび1g/Lグルコースを含有する改変ダルベッコPBS中で、37°Cで60分間、細胞をインキュベートする。1%ウシ胎児血清を含まない改変ダルベッコPBSでプレートを1回洗浄し、37°Cで10分間インキュベートして、細胞膜から残留色素を除去する。カルシウム応答は、1つまたは複数の候補GPR174阻害物質または活性化物質、カルシウムイオノフォアA23187(陽性対照)またはATP(陽性対照)の添加によって開始される。蛍光は、アルゴンレーザー(488nmでの励起144)を用いるMolecular DeviceのFLIPRによって測定される。例えば、Kuntzweilerら、Drug Dev. Res. 44:14-20(1998)を参照。GPR174活性の変化を判定するために、形質移入されていない対照細胞との比較を行う。
6. エクオリンアッセイ
タンパク質エクオリンは、Gqシグナル伝達経路の活性化後に細胞内カルシウムを測定するための別の方法を提供する。補助因子セレンテラジンの存在下では、エクオリンは、細胞内(細胞質)遊離カルシウムの量に比例する測定可能な発光を放出する。例えば、Cobboldら、’’Aequorin measurements of cytoplasmic free calcium,’’’’ In:McCormack J.G. and Cobbold P.H.,eds.,Cellular Calcium:A Practical Approach. Oxford:IRL Press(1991);Stablesら、Anal. Biochem. 252:115-26(1997);およびHaugland,Handbook of Fluorescent Probes and Research Chemicals,Sixth edition. EugeneOre.:Molecular Probes(1996)を参照。
典型的なアッセイでは、GPR174発現構築物および光タンパク質アポエクオリンをコードする構築物の両方を哺乳動物細胞に一過性に同時移入する。例えば、10%ウシ胎児血清、2mMグルタミン、10U/mLペニシリンおよび10μg/mLストレプトマイシンを補充したMEM(Gibco/BRL,Gaithersburg,MD)中で、37°Cで24時間細胞を培養し、その時点で培地をセレンテラジン(Molecular Probes,Eugene,OR)を含有する無血清培地に交換する。37°Cでさらに2時間、細胞をインキュベートする。続いて、洗浄したプレートから細胞を剥離し、無血清MEM中に200,000細胞/mLで再懸濁する。
GPR174の阻害物質または活性化物質を無血清MEM中に調製し、不透明な96ウェルアッセイプレートのウェルに分注する。次いで、MLXマイクロタイタープレートルミノメーター(Dynex Technologies,Inc.,Chantilly,VA)上にプレートを装填する。装置は、一度に1ウェルずつ各ウェル中に細胞懸濁液を分注し、15秒間発光を直ちに読み取るようにプログラムされている。GPR174阻害物質または活性化物質の用量応答曲線は、各光シグナルピークの曲線下面積を使用して構築される。データを分析し、EC50値を得る。化合物によって引き起こされる発光の変化は、GPR174活性の変化を示す。
7. アラキドン酸放出
GPCRの活性化は、細胞におけるアラキドン酸放出を増強することも観察されており、GPCR活性の阻害物質または活性化物質の同定のためのさらに別の有用なアッセイを提供する。例えば、Kantermanら、Mol. Pharmacol. 39:364-9(1991)を参照。例えば、GPR174発現ベクターで安定に形質移入されたCHO細胞を24ウェルプレートに15,000細胞/ウェルの密度で播種し、10%ウシ胎児血清、2mMグルタミン、10U/mLペニシリンおよびストレプトマイシンを補充したMEM培地中で、使用前に37°Cで48時間増殖させる。[3H]-アラキドン酸(Amersham Corp.,210Ci/mmol)と37°Cで2時間インキュベートすることによって、各ウェルの細胞を標識する。次いで、1mLの緩衝液で細胞を2回洗浄する。1mLの同じ緩衝液中に単独でまたはATPとともに候補化合物を添加し、細胞を37°Cで30分間インキュベートする。緩衝液単独および偽形質移入細胞を対照として使用する。各ウェルからの試料(0.5mL)を液体シンチレーション分光法によって計数する。
8. 細胞外酸性化速度
さらに別のアッセイでは、GPCR活性の候補阻害物質または活性化物質の効果を、試験化合物によって誘導されるpHの細胞外変化をモニタリングすることによってアッセイする。例えば、Dunlopら、J. Pharmacol. Toxicol. Methods 40:47-55(1998)を参照。一態様では、10%ウシ胎児血清、2mML-グルタミン、10U/mLペニシリンおよび10μg/mLストレプトマイシンを補充したMEM中、400,000細胞/カップで、12mmカプセルカップ(Molecular Devices Corp.)中に、GPCR発現ベクターで形質移入された細胞を播種する。この培地中で、37°C、5%CO2で24時間、細胞をインキュベートする。Cytosensorマイクロフィジオメーター(Molecular Devices Corp.)を使用して、細胞外酸性化速度を測定する。候補アゴニストまたは他の作用物質をランニング緩衝液中に希釈し、第2の流体経路を通して灌流する。センサーチャンバー内のランニング緩衝液のpHは43~58秒のサイクル中に記録され、ポンプは、次のサイクルを開始するために60秒で再起動される。記録時間中のランニング緩衝液の酸性化の速度は、Cytosoftプログラムによって計算される。酸性化の速度の変化は、候補化合物の添加後に得られた最高速度測定値からベースライン値(候補化合物の添加直前の4つの速度測定値の平均)を差し引くことによって計算される。
9. cAMPアッセイ
1種類のアッセイでは、環状アデノシン一リン酸(cAMP)のレベルが、GPCR発現ベクターで形質移入された細胞において測定される。GPCR発現細胞を候補化合物に曝露する。cAMPアッセイのプロトコールは文献に記載されている。例えば、Sutherlandら、Circulation 37:279-306,1968;Frandsenら、Life Sci. 18:529-41,1976;Dooleyら、J. Pharmacol. Exp. Ther. 283:735-41,1997;およびGeorgeら、J. Biomol. Screen. 2:235-40,1997を参照。cAMPアッセイを記載するさらなるプロトコールとしては、Hillら、Br. J. Pharmacol. 161(6):1266-1275,2010;Smithら、Appl. Biochem. Biotechnol. 41(3):189-218,1993;およびBerreraら、Handb. Exp. Pharmacol.(186):285-98,2008が挙げられる。NEN(登録商標)Life Science Productsのアデニリルシクラーゼ活性化FlashPlate(登録商標)アッセイを使用するこのようなアッセイのための例示的なプロトコールを以下に示す。
簡潔には、GPCRコード配列(例えば、cDNAまたはイントロンなしのゲノムDNA)を発現ベクター中にサブクローニングし、公知の方法を使用して宿主細胞株、例えばチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞中に一過性に形質移入する。FlashPlate(登録商標)マイクロプレート(cAMPに対する抗血清が結合された固体シンチラントでコーティングされている)からの96ウェルマイクロプレート中に、形質移入されたCHO細胞を播種する。対照として、いくつかのウェルには野生型(形質移入されていない)CHO細胞を播種する。プレート中の他のウェルは、標準曲線の作成に使用するために、様々な量のcAMP標準溶液を受容する。
1つまたは複数の試験化合物(すなわち、候補阻害物質または活性化物質)を、対照としての役割を果たす水および/または化合物を含まない培地/希釈剤を、各ウェル中の細胞に添加する。処理後に、室温で正確に15分間、cAMPを細胞中に蓄積させる。標識されたcAMPを含有する溶解緩衝液の添加によってアッセイを終了し、Packard Topcount(登録商標)96ウェルマイクロプレートシンチレーションカウンターを使用してプレートを計数する。溶解された細胞からの(または標準からの)非標識cAMPおよび一定量のcAMPは、プレートに結合された抗体について競合する。標準曲線を作成し、未知のものに対するcAMP値を内挿によって得る。試験化合物への曝露に応答した細胞の細胞内cAMPレベルの変化は、GPCR阻害または活性化活性を示す。cAMPレベルを検出するための他のアッセイ、例えば標識されたcAMPの検出を使用することができる。
さらに、cAMPレベルを測定するための多くの他のキット、例えばAbcamのcAMP Direct Immunoassay Detection Kit(カタログ番号ab138880)、Perkin ElmerのLANCE(登録商標)cAMP Detection Kit、Enzo Life Sciences,Inc.のDirect cAMP ELISAキット、およびMolecular DevicesのCatchPoint(登録商標)cAMP Fluorescent Assay Kitが市販されている。
いくつかの態様では、cAMPレベルは、小分子阻害物質と接触させていないGPR174を発現する対照細胞と比較して、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質と接触させたGPR174を発現する細胞において、少なくとも20%、少なくとも50%、または少なくとも75%減少する。
10. GPR174タンパク質の発現
完全長またはその断片のいずれかの組換えGPR174ポリペプチドは、当技術分野で公知の標準的な技術を使用して製造し得る。次いで、これらのタンパク質は、本明細書に記載されているアッセイにおいて使用することができる。特に、このような組換えGPR174ポリペプチドは、例えば、GPR174の阻害物質または活性化物質を同定するためのインビトロアッセイにおいて有用である。組換え産生は、当技術分野で公知のように、宿主細胞中または無細胞翻訳系中で起こり得る。
典型的な融合発現ベクターには、グルタチオンS-トランスフェラーゼ(GST)、マルトースE結合タンパク質、プロテインAまたはIgG Fcをそれぞれ標的組換えタンパク質に融合するpGEX(Pharmacia Biotech Inc;Smithら、Gene,67:31-40,1988)、pMAL(New England Biolabs,Ipswich,MA)、pRIT5(Pharmacia,Piscataway,N.J.)およびpFUSE(Invivogen,San Diego,CA)が含まれる。
スクリーニングアッセイで使用するためにGPR174ポリペプチドを発現させるべき場合には、GPR174ポリペプチドは細胞の表面で産生され得る。この場合、細胞は、スクリーニングアッセイで使用する前に採取され得る。ポリペプチドが培地中に分泌される場合、ポリペプチドを回収および精製するために培地を回収することができる。細胞内で産生される場合、ポリペプチドを回収する前に、最初に細胞を溶解しなければならない。
組換えポリペプチド(あるいは、生物から単離されたGPR174ポリペプチド)は、細胞膜を標的にし得る。膜に結合したGPR174は、適切な細胞または細胞株、例えばピキア・パストリス(Pichia pastoris)細胞、卵母細胞またはCOS細胞中でGPR174を発現させることによって調製することができる。次いで、当技術分野で公知の標準的な方法によって、他の細胞成分から組換えポリペプチドを含有する膜を単離し得る。
11. キナーゼ活性アッセイ
別の種類のアッセイでは、シグナル伝達経路、例えばGsシグナル伝達経路におけるGPR174の下流のキナーゼの活性を測定することができる。GPR174の下流のキナーゼには、PKAが含まれるがこれに限定されず、GPR174の下流のキナーゼのうちの1つまたは複数の活性は、GPR174阻害物質の存在下で調節され得る。例えば、GPR174媒介性Gsシグナル伝達経路の変化をcAMPとして判定するために、プロテインキナーゼA(PKA)の活性を使用することができ、cAMPのレベルはGsシグナル伝達によって調節され、PKAを活性化する。PKAアッセイのプロトコールは文献に記載されている。例えば、Karegeら、Brain Res. 903(1-2):86-93,2001を参照されたい。PKA活性を測定するために、AbcamのcPKA Kinase Activity Assay Kit(カタログ番号ab139435)、Life Technologies CorporationのPKA Colorimetric Activity KitおよびEnzo Life Sciences,Inc.のPKAキナーゼ活性キットなど、多くのキットも市販されている。例えば、GPCR発現ベクターで形質移入され、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露された細胞と、GPCR発現ベクターで形質移入されたが、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されていない細胞との間のPKAの活性の差を比較するために、これらのアッセイおよび類似のアッセイを使用することができる。
いくつかの態様では、PKA活性は、小分子阻害物質と接触させていないGPR174を発現する対照細胞と比較して、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質と接触させたGPR174を発現する細胞において、少なくとも20%、少なくとも50%、または少なくとも75%減少する。
12. サイトカイン産生アッセイ
IL-2などのサイトカインのレベルは、cAMPレベルおよびGsシグナル伝達によって調節することができる。GPR174媒介性Gsシグナル伝達経路の変化を判定するために、1つまたは複数のサイトカインのレベルを測定するアッセイを使用し得る。1つまたは複数のサイトカインのレベルは、ELISAサンドイッチイムノアッセイによって測定することができる。例えば、IL-2およびIFN-γは、ThermoFisher ScientificのELISAキットを使用して測定することができる。1つまたは複数のサイトカインのレベルは、サイズによっておよびフローサイトメトリーを使用する蛍光強度によって区別される、異なるサイトカインに対して特異的なビーズを用いるビーズベースのイムノアッセイを使用して測定することもできる。ビーズベースのアッセイキットも市販されており、例えば、BioLegendのLEGENDplex(商標)Human Th Cytokine Panelは、IL-2、IL-4、IL-5、IL-6、IL-9、IL-10、IL-12、IL-13、IL-17A、IL-17F、IL-21、IL-22、GM-CSF、IFN-γ、およびTNF-αの同時測定を可能にする。あるいは、これらのサイトカインは、MSD(MesoScale)プラットフォームを用いて上清中に検出することもできる。
細胞内サイトカインレベルも決定することができる。例えば、末梢血単核細胞(PBMC)をBD GolgiStop(BD Biosciences)試薬で処理して、小胞の輸送を遮断し、細胞内サイトカインで充填された分泌小胞の蓄積を引き起こすことができる。次いで、細胞型特異的表面マーカーに対する蛍光性抗体、ならびにIL-2、IL-10、GM-CSF、IFN-γ、およびTNF-αなどの特異的サイトカインに対する抗体(例えば、BioLegendからの抗体)で、これらの細胞を染色することができる。染色された細胞は、1つまたは複数のサイトカインのレベルを決定するために、フローサイトメトリーによって分析することができる。
別の例として、これらおよび類似のアッセイを使用して、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されたPBMCの集団と、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されていないPBMCの集団との間で、1つまたは複数のサイトカインのレベルの差を比較することができる。
いくつかの態様では、1つまたは複数のサイトカインのレベルは、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されていないPBMCの集団と比較して、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されたPBMCの集団において、少なくとも20%、少なくとも50%、または少なくとも80%減少する。いくつかの態様では、IL-17Aのレベルは、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されていないPBMCの集団と比較して、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されたPBMCの集団において少なくとも20%、少なくとも50%、または少なくとも80%減少する。
いくつかの態様では、1つまたは複数のサイトカインのレベルは、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されていないPBMCの集団と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、および/もしくはCD73阻害物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されたPBMCの集団において、少なくとも20%、少なくとも50%、または少なくとも80%増加する。いくつかの態様では、サイトカインは、IL-2、IFN-γ、TNF、およびGM-CSFから選択される。
いくつかの態様では、1つまたは複数のサイトカインのレベルは、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されていないPBMCの集団と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質および/もしくはCD73阻害物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されたPBMCの集団において、少なくとも20%、少なくとも50%、少なくとも100%、少なくとも500%、または少なくとも1000%増加する。いくつかの態様では、サイトカインは、IL-2、IFN-γ、TNF、GM-CSF、IL-6、IL-12、IL-17AおよびIL-10から選択される。いくつかの態様では、IL-2、IFN-γ、TNF、またはGM-CSFのうちの1つまたは複数のレベルは、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されていないPBMCの集団と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質および/もしくはCD73阻害物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されたPBMCの集団において、少なくとも20%、少なくとも50%、少なくとも100%、少なくとも500%、または少なくとも1000%増加する。
いくつかの態様では、IL-2のレベルは、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されていないPBMCの集団と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質および/もしくはCD73阻害物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されたPBMCの集団において、少なくとも100%、少なくとも500%、または少なくとも1000%増加する。いくつかの態様では、IFN-γのレベルは、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されていないPBMCの集団と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質および/もしくはCD73阻害物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されたPBMCの集団において、少なくとも50%、少なくとも100%、または少なくとも500%増加する。いくつかの態様では、TNF-αのレベルは、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されていないPBMCの集団と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質および/もしくはCD73阻害物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されたPBMCの集団において、少なくとも50%、少なくとも100%、または少なくとも500%増加する。
いくつかの態様では、1つまたは複数のサイトカインのレベルは調節されず、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されていないPBMCの集団と比較して、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されたPBMCの集団において、20%を超えて増加も減少もしない。いくつかの態様では、1つまたは複数のサイトカインは、IL-4、IL-5、IL-9、IL-13、IL-17F、IL-21、およびIL-22からなる群より選択される。
さらに、これらおよび類似のアッセイは、例えば、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質および/もしくはCD73阻害物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されたGPR174を発現する細胞と、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質に曝露されていないGPR174を発現する細胞との間の1つまたは複数のサイトカインのレベルの差を比較するために、使用することができる。
いくつかの態様では、1つまたは複数のサイトカインの産生は、小分子阻害物質と接触したGPR174を発現する細胞において、小分子阻害物質と接触していないGPR174を発現する対照細胞と比較して、少なくとも20%、少なくとも50%、または少なくとも80%減少する。いくつかの態様では、IL-17Aの産生は、小分子阻害物質と接触させていないGPR174を発現する対照細胞と比較して、小分子阻害物質と接触させたGPR174を発現する細胞において、少なくとも20%、少なくとも50%、または少なくとも80%減少する。
いくつかの態様では、1つまたは複数のサイトカインの産生は、GPR174の小分子阻害物質と接触させていないGPR174を発現する対照細胞と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質および/もしくはCD73阻害物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質と接触させたGPR174を発現する細胞において、少なくとも20%、少なくとも50%、少なくとも100%、少なくとも500%、または少なくとも1000%増加する。いくつかの態様では、IL-2、IFN-γ、TNF、またはGM-CSFのうちの1つまたは複数の産生は、GPR174の小分子阻害物質と接触させていないGPR174を発現する対照細胞と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質および/もしくはCD73阻害物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174の小分子阻害物質と接触させたGPR174を発現する細胞において、少なくとも20%、少なくとも50%、少なくとも100%、少なくとも500%、または少なくとも1000%増加する。
いくつかの態様では、IL-2の産生は、GPR174の小分子阻害物質と接触させていないGPR174を発現する対照細胞と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質および/もしくはCD73阻害物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質と接触させたGPR174を発現する細胞において、少なくとも100%、少なくとも500%または少なくとも1000%増加する。いくつかの態様では、IFN-γの産生は、GPR174の小分子阻害物質と接触させていないGPR174を発現する対照細胞と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質および/もしくはCD73阻害物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質と接触させたGPR174を発現する細胞において、少なくとも50%、少なくとも100%または少なくとも500%増加する。いくつかの態様では、TNF-αの産生は、GPR174の小分子阻害物質と接触させていないGPR174を発現する対照細胞と比較して、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質および/もしくはCD73阻害物質のうちの少なくとも1つと組み合わせたGPR174シグナル伝達の小分子阻害物質と接触させたGPR174を発現する細胞において、少なくとも50%、少なくとも100%、または少なくとも500%増加する。
いくつかの態様では、IL-4、IL-5、IL-9、IL-13、IL-17F、IL-21、およびIL-22の(or)1つまたは複数の産生は調節されず、小分子阻害物質と接触させていないGPR174を発現する対照細胞と比較して、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質と接触させたGPR174を発現する細胞においては、20%を超えて増加も減少もしない。
13. 受容体内部移行アッセイ
生細胞との関連におけるGPCR-アゴニスト相互作用は、Gタンパク質およびそれらのそれぞれの下流シグナル伝達カスケードを活性化することができる他、さらなるシグナル伝達に関与し、受容体内部移行を誘導することができるβ-アレスチンを動員することができる(例えば、Patersonら、Pharmacol Rev. 69(3):256-297,2017を参照)。アレスチン動員および受容体内部移行を用いて、アゴニスト-受容体相互作用またはアゴニスト-受容体相互作用のアンタゴニストによる阻害を評価する多くのアッセイが存在する。両方のアッセイには、市販されているものを含む多数のバージョンが存在する。例えば、Discoverxは、β-アレスチン結合アッセイおよび受容体内部移行アッセイの両方を提供し、ThermoFisher ScientificおよびMolecular Devicesは、β-アレスチン動員の定量化のために、それぞれTango GPCRアッセイおよびTransFluor技術を供給する。
いくつかの態様では、受容体内部移行は、小分子阻害物質と接触させていないGPR174を発現する対照細胞と比較して、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質と接触させたGPR174を発現する細胞において、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも50%、または少なくとも80%低下する。いくつかの態様では、受容体内部移行は、小分子阻害物質と接触させていないGPR174を発現する対照細胞と比較して、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質と接触させたGPR174を発現する細胞において、1~99%低下する。いくつかの態様では、受容体内部移行は、小分子阻害物質と接触させていないGPR174を発現する対照細胞と比較して、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質と接触させたGPR174を発現する細胞において、1~20%、20~40%、40~60%、60~80%、または80~99%低下する。
いくつかの態様では、β-アレスチン動員は、小分子阻害物質と接触させていないGPR174を発現する対照細胞と比較して、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質と接触させたGPR174を発現する細胞において、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも50%、または少なくとも80%低下する。いくつかの態様では、β-アレスチン動員は、小分子阻害物質と接触させていないGPR174を発現する対照細胞と比較して、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質と接触させたGPR174を発現する細胞において、1~99%低下する。いくつかの態様では、β-アレスチン動員は、小分子阻害物質と接触させていないGPR174を発現する対照細胞と比較して、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質と接触させたGPR174を発現する細胞において、1~20%、20~40%、40~60%、60~80%ま、たは80~99%低下する。
G. 化合物
本開示において使用される化合物には、小分子が含まれる。そのようなものは、スクリーニングアッセイ(例えば、本明細書に記載されているもの)を用いて同定することができる。化合物の具体的な種類およびそのような化合物を生成する方法を以下に記載する。
1. 小分子
さらなる阻害物質には、大きいまたは小さい無機分子、有機金属分子または有機分子が含まれる。特定の態様では、阻害物質は、小有機分子またはその誘導体もしくは類似体である。このような小分子は、好ましくは2,000ダルトン未満、例えば200ダルトン~1,000ダルトンまたは400ダルトン~700ダルトンの分子量を有する。これらの小分子は有機分子であることが好ましい。GPR174活性を阻害する小分子の例を上に記載する。
ある特定の態様において、阻害物質は、保護基を含む。「保護基」という用語は、少なくともいくつかの反応性部分をブロックし、保護基が除去される(または「切断される」)までそのような基が化学反応に関与するのを防ぐ化学部分を指す。ブロッキング/保護基の例は、例えば、Greene and Wuts,Protective Groups in Organic Synthesis,3rd Ed.,John Wiley&Sons,New York,NY,1999に記載されている。
阻害物質のいずれもが1つまたは複数のキラル中心を有し得、各中心はRまたはS配置で存在し得る。本開示の阻害物質には、全てのジアステレオマー、エナンチオマーおよびエピマー形態ならびにこれらの混合物が含まれる。立体異性体は、所望であれば、例えば、キラルクロマトグラフィーカラムによる立体異性体の分離として当技術分野で公知の方法によって取得され得る。阻害物質には、N-オキシド、結晶形態(多形としても知られる)、および薬学的に許容される塩、ならびに任意の阻害物質または活性化物質の活性代謝産物がさらに含まれる。全ての互変異性体が、本明細書に提示される阻害物質または活性化物質の範囲内に含まれる。さらに、本明細書に記載されている阻害物質は、水、エタノールなどの薬学的に許容される溶媒との非溶媒和および溶媒和形態で存在することができる。本明細書に提示される阻害物質の溶媒和形態も本開示に含まれる。阻害物質は、同位体標識された化合物を含み得る。有用な同位体としては、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素、および塩素(例えば、2H、3H、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18F、および36Cl)が挙げられる。同位体標識された化合物は、同位体で標識されていない試薬の代わりに容易に入手可能な同位体標識された試薬を用いて化合物を合成することにより調製することができる。
特定の態様では、小分子阻害物質はGPR174に結合する。小分子は、GPR174の細胞外または膜貫通領域に結合し、GPR174へのリガンド結合を妨害または低減し、したがって阻害物質として作用し得る。さらなる態様では、小分子阻害物質は、GPR174の細胞外領域に結合し、GPR174活性、すなわち関連するGタンパク質調節されるシグナル伝達経路をシグナル伝達することを阻害するためのアンタゴニストとして作用する。別の態様では、小分子は、GPR174活性、すなわち関連するGタンパク質調節されるシグナル伝達経路をシグナル伝達することを阻害する小有機分子である。正または負のアロステリック調節などの他の作用機序も同様に含まれる。
2. ポリペプチドおよびポリヌクレオチド
特定の態様では、本開示の方法は、GPR174のペプチドまたはポリペプチド調節物質を使用して実施される。ペプチドおよびポリペプチドは、当技術分野において公知であり利用可能な日常的な方法を使用して、容易に合成または組換え生産され得る。例えば、ポリヌクレオチドは、適切な細胞中でポリペプチドを発現させるためのツールとして使用することができる。関心対象のポリヌクレオチドまたはポリペプチドをコードする配列ならびに適切な転写および翻訳制御エレメントを含有する発現ベクターを構築するために、当業者に周知の方法を使用し得る。これらの方法には、インビトロ組換えDNA技術、合成技術およびインビボ遺伝子組換えが含まれる。このような技術は、例えば、Sambrook,J.ら、(1989)Molecular Cloning,A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Press,Plainview,N.Y.およびAusubel,F.M.ら、(1989)Current Protocols in Molecular Biology,John Wiley&Sons,New York. N.Y.に記載されている。
H. 治療方法
GPR174のシグナル伝達経路の本発明者らの発見と相まって、GPR174受容体阻害物質の本発明者らの同定に基づいて、GPR174およびその関連するGタンパク質調節されるシグナル伝達経路を阻害するための方法であって、GPR174阻害性化合物が、単剤として、またはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質および/もしくはCD73阻害物質のうちの少なくとも1つと組み合わせて使用される、方法が本明細書に記載されている。方法は、インビトロ、エクスビボまたはインビボで細胞における(例えば、ヒト細胞などの哺乳動物細胞における)シグナル伝達を増加または減少させるために使用することができる。特定の態様では、化合物は、疾患の症候または根底に存在する疾患の病態を軽減または改善するために、GPR174活性と関連する疾患を有する対象に投与される。他の態様では、化合物は、疾患を発症するリスクを低下させるために、GPR174活性と関連する疾患を発症するリスクを有する対象に投与される。エクスビボ適用においては、対象の外で細胞を化合物と接触させる。次いで、これらの細胞は対象中に移植して戻される。GPR174活性と関連する医学的状態、またはGPR174が障害および/もしくはその処置において役割を果たすことができる医学的状態には、がんが含まれる。
本明細書にさらに記載されているように、本発明者らは、GPR174の複合阻害ならびにA2aRおよび/もしくはA2bRの阻害、またはGPR174阻害物質と、CD38、CD39、およびCD73などのアデノシンの産生に関与する酵素経路の阻害物質(CD73阻害物質および/またはCD38阻害物質および/またはCD39阻害物質など)との組み合わせが、ヒトPBMCにおけるIFN-γ、IL-2、TNF、およびGM-CSF産生の相乗的誘導をもたらすことを実証し、したがって、特定の態様では、GPR174阻害物質ならびにATP-アデノシン-A2aR-および/またはA2bR媒介性シグナル伝達の阻害物質(A2aRアンタゴニストおよび/またはA2bRアンタゴニストおよび/またはCD73阻害物質および/またはCD38阻害物質および/またはCD39阻害物質など)の治療有効量を対象に投与し、それにより前記対象における免疫応答を刺激することによって、がんを処置する方法が提供される。
いくつかの態様では、がんは、乳がん、黒色腫、大腸がん、泌尿器がん、肺がん、小細胞および非小細胞肺がん、再発性または難治性悪性腫瘍、非ホジキンリンパ腫およびホジキンリンパ腫、リンパ腫、濾胞性リンパ腫、リンパ球性リンパ腫、CNSリンパ腫、T細胞リンパ腫、AIDS関連リンパ腫、急性リンパ芽球性白血病、消化器がん、肝臓がん、肝細胞がん腫、卵巣がん、膵臓がん、胆管がん、前立腺がん、腎がん、膀胱がん、結腸直腸がん、多発性骨髄腫、中皮腫、子宮頸がん、膣がん、肛門がん、中咽頭がん、骨髄性白血病、胃がん、上咽頭がん腫、頭頸部がん腫、神経膠芽腫、神経膠肉腫、扁平上皮脳がん、悪性神経膠腫、びまん性橋膠腫、食道がん、甲状腺がん、星状細胞腫、胸部がん、子宮内膜がん、皮膚細胞がん腫、白血病、腺房細胞がん腫、腺がん、細気管支肺胞がん腫、胆管細胞がん腫、脊索腫、巨細胞がん腫、腸がん腫、大唾液腺がん腫、悪性歯原性新生物、悪性末梢神経鞘腫瘍、皮膚がん、精巣がん、胚細胞腫瘍、神経内分泌がん腫、副甲状腺がん腫、下垂体がん腫、胎盤性絨毛がん腫、陰嚢がん、気管がん、移行上皮がん腫、子宮のがん、外陰がん、腎臓がん、直腸がん、卵管がん腫、腹膜がん腫、上皮がん、胸膜中皮腫、肉腫様がん腫、滑膜肉腫、腎芽細胞腫、神経芽細胞腫、成体急性骨髄性白血病、骨髄異形成/骨髄増殖性新生物、胚性がん腫、カポジ肉腫、骨がん、子宮がん、胃がん、子宮内膜のがん腫、小腸のがん、内分泌系のがん、副腺(paragland)のがん、副腎のがん、軟部組織の肉腫、尿道のがん、陰茎のがん、尿管のがん、骨盤(pelvis)のがん、中枢神経系の新生物、原発性腫瘍血管新生、脊髄の軸の腫瘍、類表皮がん、アスベストによって誘発されたがんを含む環境によって誘発されたがん、腺肉腫、腺扁平上皮がん腫、副腎皮質がん腫、星状細胞腫瘍、基底細胞がん腫、軟骨肉腫(chondosarcoma)、ユーイング肉腫、胆嚢がん、下咽頭がん、眼球内黒色腫、喉頭がん、平滑筋肉腫、口唇および口腔がん、悪性中皮腫瘍、悪性胸腺腫、髄芽腫、髄上皮腫、メルケル細胞がん腫、粘液類上皮がん腫、骨髄異形成症候群、鼻腔および副鼻腔がん、骨肉腫、肺芽腫、松果体およびテント上原始神経外胚葉性腫瘍、形質細胞新生物、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、肉腫、神経外胚葉性腫瘍ならびにウィルムス腫瘍からなる群より選択される。
いくつかの態様では、がんを患っている対象は、例えば、乳がん、肺がん(小細胞肺がんまたは非小細胞肺がんなど)、結腸直腸がん、子宮頸がん、腎がん、卵巣がん、黒色腫、膵臓がん、肝細胞がん、胃がん、神経膠芽腫、神経膠腫、膀胱がん、骨髄腫(多発性骨髄腫など)、前立腺がん、甲状腺がん、精巣がん、および食道がんなどの制御性T細胞が浸潤した1つまたは複数の腫瘍を有する。
いくつかの態様では、がんを患っている対象は、抗PD-1(例えば、Keytruda(登録商標)およびOpdivo(登録商標))および抗CTLA-4(Yervoy(登録商標))などのチェックポイント阻害物質、ならびに/またはCAR-T細胞および養子T細胞療法などの細胞療法に対して耐性である。チェックポイント阻害物質は少数の患者でのみ有効であり、非応答患者では高レベルのアデノシン生成分子が観察されている。さらに、固形腫瘍における自然の免疫抑制を克服することは、細胞療法の大きな障害である。PSおよびアデノシンはいずれも、固形腫瘍における細胞ストレスおよび細胞死の産物であるので、チェックポイント阻害物質および/または細胞療法に耐性のこれらの患者は、GPR174およびアデノシン経路の複合阻害から大いに恩恵を受けると予想される。
いくつかの態様では、方法は、1つまたは複数のさらなる治療用物質を投与する工程をさらに含む。特定の態様では、がん細胞を化学療法剤とさらに接触させる。
2. 投与および投薬量
(それらの組成物の形態での)化合物は、当技術分野で公知の通常の手段、例えば、注射、経口、静脈内、皮下、腹腔内、筋肉内、注入、浸潤、灌注、関節内、吸入、皮下、局所、直腸、膣、皮膚、鼻、経皮または眼投与などによって患者に投与される。注射および/または浸潤または注入による投与のために、本開示による組成物または製剤は、注射および/または浸潤または注入に適したビヒクル中に当技術分野で公知のように懸濁または溶解され得る。このようなビヒクルには、緩衝化されたまたは緩衝化されていない等張の生理食塩水などが含まれる。意図される用途に応じて、組成物または製剤は、当技術分野で知られているように、他の活性成分、例えば等張剤、塩化ナトリウム、pH調整剤、着色剤、防腐剤、抗体、酵素、抗生物質、抗真菌剤、抗ウイルス剤、他の抗感染剤および/または放射線不透過性色素、放射性標識剤などの診断助剤を含む他の成分も含有し得る。しかしながら、本開示の組成物は、蒸留水または生理食塩水中に、化合物または化合物の薬学的に許容される塩の単純な溶液または懸濁液を含み得る。
あるいは、治療用化合物は、鼻腔内、吸入などの他の手段によって、またはリポソーム、ナノカプセル、小胞などの形態で送達され得る。鼻腔内投与のための組成物は、通常、活性化合物の液体形態(溶液、懸濁液、エマルジョン、リポソームなど)を含有する液滴、スプレーの形態をとる。吸入による投与は、一般に、蒸気、ミスト、乾燥粉末またはエアロゾルの形成を伴い、ここでも活性治療用物質を含有する溶液、懸濁液、エマルジョンなどを含み得る。
本明細書に記載されている治療用組成物の投与の経路および頻度ならびに投与量は、個体ごとに異なり、標準的な技術を使用して容易に確立され得る。好ましくは、1~100回の用量が52週の期間にわたって投与され得る。適切な用量は、上記のように投与された場合、がんまたはがん細胞を死滅させまたはその増殖を遅らせることができる化合物の量である。
一般に、適切な投与量および処置レジメンは、治療的および/または予防的利益を提供するのに十分な量の活性化合物を提供する。特定の態様では、投与量は、0.1~500mg、例えば、約0.1~50、0.1~40、0.1~20、0.1~10、0.2~20、0.3~15、0.4~10、0.5~1、0.5~100、0.5~50、0.5~30、0.5~20、0.5~10、0.5~5、1~50、1~30、1~20、1~10、1~5、5~50、5~20、5~10、10~100、20~200、30~150、40~100、50~100、50~300、50~250、100~300、および100~250mgのそれぞれの活性成分である。このような応答は、非処置患者と比較して処置された患者において改善された臨床転帰(例えば、炎症の低下、がん細胞増殖の阻害、より頻繁な寛解、完全なもしくは部分的な、より長い無病生存率、罹患率の減少、または疾患、状態、もしくは障害の状態を評価するための当技術分野で公知の1つまたは複数の標準的な試験もしくはアッセイの改善)を確立することによってモニターすることができる。
本出願に記載されている化合物の治療量は、所望の治療応答をもたらすのに有効な量、例えば、炎症を減少させるのに有効な量、またはがんの成長を遅延させるのに有効な量、またはがんを縮小させるもしくは転移させないのに有効な量を意味する。投与されるのが化合物(または複数の化合物)ではなく、化合物(または複数の化合物)のエナンチオマー、プロドラッグ、塩または代謝産物である場合、「治療有効量」という用語は、治療有効量の化合物自体の投与によってもたらされる当該化合物の同じ血中濃度を患者において生成するような物質の量を意味する。
本開示の方法に従って、本出願に記載されている化合物ならびにそのような化合物の薬学的に許容される塩、プロドラッグ、エナンチオマー、および代謝産物で処置することができる患者には、例えば、本明細書に記載されている疾患または障害のいずれかを有すると診断された患者が含まれる。
このような方法において、薬学的組成物は典型的には患者に投与される。本明細書で使用される場合、「患者」または「対象」は、任意の温血動物、好ましくはヒトを指す。患者は、炎症状態または自己免疫障害またはがんに罹患していることがあり得るか、または罹患していないことがあり得る。したがって、上記の薬学的組成物は、炎症状態もしくは自己免疫障害もしくはがんの発症を予防するために、または炎症状態もしくは自己免疫障害もしくはがんに罹患した患者を処置するために使用され得る。炎症状態または自己免疫障害またはがんは、当技術分野で一般的に受け入れられている基準を使用して診断され得る。がんの場合には、薬学的組成物は、原発腫瘍の外科的除去および/または放射線療法もしくは従来の化学療法薬の投与もしくは骨髄移植(自己、同種、または同系)などの処置の前または後のいずれかに投与され得る。
本明細書で提供される化合物または組成物は、単独で、または特定の適応症の処置に適した1つもしくは複数の追加の治療用物質と組み合わせて使用され得る。例えば、本開示の化合物または組成物は、がんを有するかまたはがんを発症するリスクを有する対象に、手術、放射線照射、化学療法、および/もしくは骨髄移植(自己、同系、同種、または無関係)などの従来の抗がん治療レジメンとともに、または炎症状態もしくは自己免疫障害もしくはがんを処置するための従来の治療レジメンと組み合わせて同時投与され得る。治療成分を投与するための慣用的な物品とともに、当該化合物の組成物もしくは製剤、またはこれらのいずれかのエナンチオマー、プロドラッグ、代謝産物、もしくは薬学的に許容される塩を含有する、化合物を投与するためのキットが調製され得る。
3. 併用療法
GPR174阻害物質(アンタゴニスト、インバースアゴニスト、部分アゴニスト、および負のアロステリック調節物質を含む)は、アデノシンの産生に関与する酵素経路の阻害物質、ならびに/またはATP-アデノシン-A2aRおよび/もしくはA2bR媒介性シグナル伝達の阻害物質(A2aRアンタゴニストおよび/またはA2bRアンタゴニストおよび/またはCD73阻害物質および/またはCD38阻害物質および/またはCD39阻害物質など)と、任意で1つまたは複数の追加の治療用物質(例えば、治療用化合物、組成物、処置、治療、および/または医学的処置)と組み合わせて使用することができる。このような併用療法において、本開示の治療用物質は、1つまたは複数の他の所望の治療とともに製剤化され得、1つまたは複数の他の所望の治療と同時に、前に、または後に投与され得る。併用レジメンにおいて使用するための治療の特定の組み合わせは、所望の治療薬および/または手順の適合性、ならびに達成されるべき所望の治療効果を考慮に入れる。使用される治療は、同じ状態、疾患、または障害に対して所望の効果を達成し得るか、または異なる効果(例えば、任意の有害作用の制御)を達成し得ることも理解されよう。
一般に、処置において使用するために、本明細書に記載されている化合物は、単独で、2つもしくはそれを超える化合物の混合物として、または他の作用物質、化合物、および/もしくは薬剤と組み合わせて使用され得る。本明細書に記載されている化合物と組み合わせることができる他の作用物質の例としては、炎症状態、自己免疫障害、またはがんの処置のために使用されることが知られている作用物質が挙げられる。本明細書に記載されている化合物と組み合わせる可能性のある作用物質の別の例には、異なるが随伴するまたは関連する症候または適応症の処置のための作用物質が含まれる。投与様式に応じて、作用物質は、容易な送達を可能にするために適切な組成物に製剤化され得る。併用療法の各成分は、当技術分野で公知の様々な方法で製剤化され得る。例えば、併用療法の第1および第2の作用物質は、一緒にまたは別々に製剤化され得る。本開示の化合物およびさらなる作用物質は、一度にまたは一連の処置にわたって患者に適切に投与され得る。
本明細書に記載されるように、いくつかの態様では、併用療法は、「相乗効果」を提供し、「相乗的」であることが証明され得る、すなわち、一緒に使用される活性成分が、化合物を別々に使用することから生じる効果の合計より大きい場合に達成される効果である。相乗効果は、活性成分が(1)同時製剤化され、組み合わせた単位投与製剤で同時に投与もしくは送達される場合;(2)別々の製剤として交互にもしくは同時に送達される場合;または(3)何らかの他のレジメンによる場合に達成され得る。交互療法で送達される場合には、化合物、剤、および/または処置が連続的に、例えば別々のシリンジでの異なる注射によって投与(実施)または送達(提供)される場合に、相乗効果が達成され得る。一般に、交互療法の間、各活性成分の有効投与量は連続的に、すなわち順次に投与されるのに対して、併用療法では、2つまたはそれを超える活性成分の有効投与量は一緒に投与される。上記共投与された作用物質のいずれかに対する適切な投与量は、現在使用されている投与量であり、本開示の化合物と他の共投与された作用物質または処置との複合作用(相乗作用)のために減少され得る。
併用療法の各化合物は、本明細書に記載されるように、当技術分野で公知の様々な方法で製剤化され得る。例えば、併用療法の第1および第2の作用物質は、一緒にまたは別々に製剤化され得る。個別にまたは別々に製剤化された作用物質は、キットとして一緒に包装することができる。非限定的な例には、例えば、2種類の丸剤、1種類の丸剤と1種類の粉末、1種類の坐剤およびバイアル内の1種類の液体、2種類の局所クリームなどを含有するキットが含まれるが、これらに限定されない。キットは、粉末形態を再構成するためのバイアル、注射用シリンジ、カスタマイズされたIV送達システム、吸入器など、患者への単位用量の投与を補助する任意の構成要素を含むことができる。さらに、単位用量キットは、組成物の調製および投与のための説明書を含むことができる。キットは、1人の患者に対する単回使用単位用量、特定の1人の患者に対する複数回使用(一定用量で、または治療が進行するにつれて個々の化合物の有効性が変化し得る)として製造され得るか、またはキットは、複数の患者への投与に適した複数回用量を含有し得る(「バルク包装」)。キット構成要素は、箱(carton)、bI-Verパック、瓶、チューブなどに入れてまとめられ得る。2つまたはそれを超える化合物は、錠剤、カプセルもしくは他のビヒクル中で一緒に混合されてもよいか、または分配されてもよい。1つの例において、第2の化合物のかなりの部分が第1の化合物の放出前に放出されるように、第1の化合物は錠剤の内側に含有され、第2の化合物は外側に存在する。
4. 組成物
対象への投与のために、例えばがんなどの疾患の処置のために、GPR174阻害物質は、任意でATP-アデノシン-A2aRおよび/またはA2bR媒介性シグナル伝達の阻害物質(A2aRアンタゴニストおよび/またはA2bRアンタゴニストおよび/またはCD73阻害物質および/またはCD38阻害物質および/またはCD39阻害物質)のうちの少なくとも1つと組み合わせて、組成物中に含まれまたは製剤化され、組成物は、包装、貯蔵、輸送および投与のための薬学的担体を含む。さらに、ラセミ混合物、エナンチオマー、ラセミ混合物もしくは立体異性体のいずれかのプロドラッグ、ラセミ混合物もしくは立体異性体のいずれかの代謝産物、またはこれらのいずれかの塩が、薬学的担体を含む製剤または組成物中に含まれ得る。組成物は、1つまたは複数の薬学的に許容される担体を含有し、他の治療的活性成分、ならびに薬学的組成物中に見出され得る佐剤およびその他の成分も含有し得る。
したがって、本開示の化合物は、対象への投与のための薬学的に許容される担体とともに製剤化することができる。当業者に公知の任意の適切な担体が本開示の薬学的組成物中で使用され得るが、担体の種類は投与様式に応じて変化する。薬学的組成物は、典型的には、問題の化合物が治療有効量、すなわち対象を処置する観点から所望の効果を達成するために必要とされる化合物の量で存在するように製剤化される。
薬学的組成物を調製するために、薬学的に許容される担体は、固体または液体のいずれかであり得る。固形形態の調製物には、散剤、錠剤、丸剤、カプセル剤、カシェ剤、坐剤および分散性顆粒剤が含まれる。固体担体は、希釈剤、香味剤、結合剤、防腐剤、錠剤崩壊剤またはカプセル化材料としても作用し得る1つまたは複数の物質であり得る。
粉末において、担体は、微粉化された活性成分との混合物中に存在する微粉化された固体である。錠剤において、活性成分は、必要な結合特性を有する担体と適切な割合で混合され、所望の形状およびサイズに圧縮される。
本開示の固体組成物に適した担体としては、例えば、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖、ラクトース、ペクチン、デキストリン、デンプン、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、低融点ワックス、ココアバターなどが挙げられる。あるいは、組成物は、他の担体ありまたはなしで、活性成分が担体によって取り囲まれており、したがって、活性成分が担体と一緒になっているカプセルを提供する担体としてカプセル化材料を有する形態で調製され得る。同様に、カシェ剤およびロゼンジ剤が含まれる。錠剤、散剤、カプセル剤、丸剤、カシェ剤、およびロゼンジ剤は、経口投与に適した固体剤形として使用することができる。
特定の態様では、GPR174阻害物質は、単剤として、またはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質および/もしくはTreg減弱物質のうちの少なくとも1つと組み合わせて、1つまたは複数の薬学的に許容されるポリマーまたはワックス中に分散させ、例えば固体剤形に調製され得る。GPR174阻害物質または活性化物質は、様々な過程を介して1つまたは複数の薬学的に許容されるポリマー中に分散させることができる。例えば、1つまたは複数の薬学的活性薬品成分を固体分散体に調製するために、溶媒系の過程、溶融-融解(fusion-melt)過程、ハイブリッド溶融-溶媒過程またはその他の分散過程を使用することができる。融解および溶媒系の技術はいずれも、活性成分およびポリマーの一方または両方を溶解するためのアプローチを定義する。
一局面では、溶媒系過程は、薬物および1つまたは複数の薬学的に許容されるポリマーを溶解し、密接に分散または溶解するために、水、非有機溶媒および有機溶媒などの溶媒を使用する。薬物/ポリマー固体分散体を固体剤形へと収集しながら、その後、溶媒は蒸発によってまたはその他の方法によって除去される。有機溶媒の使用は、環境に有害かつ有毒な廃棄物を発生させる可能性がある。可能であれば、分散液を調製するために、水溶性薬物に対しては水を使用する。他の適切な溶媒は、例えば、水不溶性ポリマーを使用するためのアルコールおよびアセトンであり得る。
固体剤形を調製するための得られた分散体は、追加のポリマー、制御放出剤、結合剤、潤滑剤および/または充填剤と混合することができる。例えば、得られた分散液は、錠剤または他の固体剤形に圧縮する前に造粒によって、ポリマー、制御放出剤、結合剤、潤滑剤および/または充填剤の混合物と混合することができる。
別の局面では、溶融-融解過程は、1つまたは複数の薬学的に許容されるポリマーおよび/または阻害物質もしくは活性化物質のいずれかの融点またはそれを超える温度でGPR174阻害物質および1つまたは複数の薬学的に許容されるポリマーを一緒に融解することを含む。溶融-融解過程では、阻害物質または活性化物質および1つまたは複数の薬学的に許容されるポリマーを、まず、適切なミキサー中で混合し、融解することができる。次いで、融解された混合物を急速に冷却して凝固した塊を得る。あるいは、1つまたは複数の薬学的に許容されるポリマーは、阻害物質または活性化物質と混合して均一な状態にする前に、融解された状態へと融解することができる。阻害物質または活性化物質と1つまたは複数の薬学的に許容されるポリマーとの融解混合物は、温度を下げることによって凝固され、次いで、固体剤形、例えば散剤および錠剤などの薬学的剤形に調製され得る。例えば、粉末形態を生成するために、冷却された混合物は続いて粉砕することができる。あるいは、冷却された混合物は、粉砕され、追加の充填剤、潤滑剤または結合剤と混合され、圧縮されて錠剤にすることができる。
さらに別の局面では、ハイブリッド融解-溶媒過程を使用することができる。例えば、阻害物質または活性化物質と1つまたは複数の薬学的に許容されるポリマーとの間に熱的不安定性および不混和性が存在する場合には、最初に、阻害物質または活性化物質を少量の溶媒中に溶解し、融解された薬学的に許容されるポリマーに添加することができる。次いで、溶媒を蒸発させて生成物を生成し、次いでこの生成物を粉砕して粉末形態などの固体剤形を生成し、または圧縮して錠剤にする。
液体形態の調製物としては、溶液、懸濁液およびエマルジョン、例えば、水または水/プロピレングリコール溶液もしくは懸濁液が挙げられる。経口使用に適した水性懸濁液は、天然または合成ゴム、樹脂、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムおよび他の周知の懸濁化剤などの粘性材料とともに、微粉化された化合物を水の中に分散させることによって作製することができる。非経口注射のために、液体調製物をポリエチレングリコール水溶液中の溶液に製剤化することができる。特定の態様では、薬学的組成物は、安定なエマルジョン製剤(例えば、油中水型エマルジョンまたは水中油型エマルジョン)または好ましくは1つもしくは複数の界面活性剤を含む水性製剤で製剤化される。当業者に周知の適切な界面活性剤がこのようなエマルジョン中で使用され得る。一態様では、問題の化合物を含む組成物は、少なくとも1つの適切な界面活性剤を含むミセル分散液の形態である。このようなミセル分散液において有用な界面活性剤としては、リン脂質が挙げられる。リン脂質の例としては、ジミリストイルホスファチジルグリセロール(DPMG)、ジパルミトイルホスファチジルグリセロール(DPPG)およびジステアロイルホスファチジルグリセロール(DSPG)などのジアシルホスファチジルグリセロール;ジミリストイルホスファチジルコリン(DPMC)、ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)およびジステアロイルホスファチジルコリン(DSPC)などのジアシルホスファチジルコリン;ジミリストイルホスファチジン酸(DPMA)、ジパルミトイルホスファチジン酸(DPPA)およびジステアロイルホスファチジン酸(DSPA)などのジアシルホスファチジン酸;ならびにジミリストイルホスファチジルエタノールアミン(DPME)、ジパルミトイルホスファチジルエタノールアミン(DPPE)およびジステアロイルホスファチジルエタノールアミン(DSPE)などのジアシルホスファチジルエタノールアミンが挙げられる。他の例としては、エタノールアミンの誘導体(上記のホスファチジルエタノールアミン、またはセファリンなど)、セリンの誘導体(ホスファチジルセリンなど)および3’-O-リジルグリセロールの誘導体(3’-O-リシル-ホスファチジルグリセロールなど)が挙げられるが、これらに限定されない。
本開示における使用のための組成物には、使用の直前に、経口投与のための液体形態の調製物に変換されることが意図される固体形態の調製物も含まれる。このような液体形態には、溶液、懸濁液およびエマルジョンが含まれる。これらの調製物は、活性化合物に加えて、着色剤、香料、安定剤、緩衝剤、人工甘味料および天然甘味料、分散剤、増粘剤、可溶化剤などを含有し得る。
本開示の組成物はまた、当技術分野において公知の制御放出または持続放出組成物の形態、例えば、生分解性または非生分解性の注入可能なポリマー性ミクロスフェアまたはマイクロカプセルのマトリックス中、リポソーム中、エマルジョン中などであり得、皮下デポ剤としての使用を含む。
GPR174阻害物質を単剤として、またはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質および/もしくはTreg減弱物質のうちの少なくとも1つと組み合わせて含む薬学的調製物は、単位剤形であり得る。このような形態では、調製物は、適切な量の活性成分を含有する単位用量に細分される。単位剤形は、包装された調製物とすることができ、包装された錠剤、カプセルおよびバイアルまたはアンプル中の粉末など、包装は分割した量の調製物を含む。また、単位剤形は、カプセル剤、錠剤、カシェ剤もしくはロゼンジ剤自体とすることができ、または包装された形態での適切な数のこれらのいずれかとすることができる。
いくつかの態様では、GPR174阻害物質を単剤として、またはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質および/もしくはTreg減弱物質のうちの少なくとも1つと組み合わせて含む薬学的調製物は、局所、皮下、皮内、真皮下、皮下または経皮投与用に製剤化され得る。局所投与は、局所作用を発揮するために皮膚の表面(例えば、創傷、病変または傷の部位)に適用される組成物の使用に関する。したがって、このような局所組成物には、顔、首、腕、脚および/または胴体などの処置されるべき皮膚表面との直接の接触によって組成物が外部に適用される薬学的形態または化粧品形態が含まれる。この目的のための従来の薬学的形態または化粧品形態には、軟膏、塗布薬、クリーム、シャンプー、ローション、ペースト、ゼリー、スプレー、エアロゾルなどが含まれ、例えば、処置されるべき創傷/傷および皮膚領域に応じて、直接的にまたはパッチもしくは含浸包帯でさらに適用され得る。「軟膏」という用語は、油性、水溶性およびエマルジョン型基剤、例えばペトロラタム、ラノリン、ポリエチレングリコールならびにこれらの混合物を有する製剤(クリームを含む)を包含する。いくつかの態様では、創傷治癒の促進において使用するためのGPR174阻害物質を含む薬学的調製物は、創傷を被覆および保護するために用いられる様々な材料のいずれかを含む「創傷被覆材」として製剤化される。例としては、密封包帯、接着性包帯、消毒用包帯および保護用包帯が挙げられる。薬学的調製物において、「クリーム」は、局所投与に適した水中油型または油中水型の半固体エマルジョンである。本開示によれば、使用されるクリームおよびフォームは、本明細書に記載されている治療用物質との使用にも適している。
以下の実施例は、本開示を限定するのではなく例示することを意図している。
実施例1
CRAおよびCRAの検証
本発明者らは、約37万個の化学的実体のライブラリーを使用してGPR174と相互作用することができる化合物を同定するために、米国特許第7,309,576号およびO’Dowdら、J. Biomol. Screen. 12:175-85,2007に記載されているものと同様のCRAを使用した。簡単に記載すると、米国特許第7,309,576号に記載されているCRAアッセイは、NLSをドーパミンD1受容体(DRD1)中に人工的に挿入することを伴い、これにより、受容体が細胞膜から細胞内部に移動することが可能になり、受容体へのアンタゴニストの結合は、受容体を細胞表面に保持し、一方、リガンドの除去によって、受容体が細胞表面から内部に移行し続けることが可能になった。受容体に選択的に結合するアンタゴニストおよびアゴニストの両方が、原形質膜上に受容体を保持した。CRAベースの化合物スクリーニングアッセイで使用するために、GPR174構築物を生成した。このスクリーニングから、本発明者らは、本明細書に記載され、表1に含まれる式I~VIの化合物を最初に同定した。
CRAアッセイにおいてGPR174に対して活性を有するとして本発明者らによって同定された化合物(すなわち、式I~VIの化合物)は、これらの化合物もスクリーニングされた68個の他のGPCRの参照パネルと比較して、GPR174と特異的に相互作用することが見出されたことにさらに留意されたい。例えば、CRAアッセイにおいてGPR174に対して活性を有するとして同定された化合物は、ムスカリンM1、CCRL2、CMKOR1、GPR3、GPR4、GPR12、GPR15、GPR17、GPR18、GPR19、GPR20、GPR21、GPR22、GPR25、GPR26、GPR27、GPR31、GPR37、GPR37L1、GPR39、GPR43、GPR45、GPR48、GPR50、GPR52、GPR61、GPR62、GPR63、GPR65、GPR68、GPR78、GPR80、GPR83、GPR85、GPR87、GPR88、GPR101、GPR132、GPR135、GPR139、GPR141、GPR146、GPR148、GPR149、GPR150、GPR151、GPR152、GPR153、GPR160、GPR161、GPR162、GPR173、GPR182、GPR183、LGR5、LGR6、MAS1、MRGD、MRGE、MRGF、MRGI4、OPN3、OPN4、OPN5、P2Y8、P2Y10、TAAR6およびTAAR8を含む参照パネル中の他のGPCRに対してCRAアッセイにおいて試験された場合に(例えば、実施例1に記載されているCRAアッセイにおいて、2μMの濃度で試験された場合に)、活性を有さないことが見出された。
本発明者らは、CRAを使用して同定された化合物が調節性化合物であることも検証しようとした。この目的のために、上記のCRAを使用して、3つの対照非オーファン受容体と相互作用する化合物に対してライブラリーをスクリーニングし、このスクリーニングの結果を、Ca++を介して非オーファンGPCRシグナル伝達と相互作用する化合物を同定するために一般的に使用される従来技術であるFluorometric Imaging Plate Reader(FLIPR)を使用して同定された化合物に対して同じライブラリーをスクリーニングした結果と比較した。3つの非オーファンGPCR、すなわちムスカリン性アセチルコリン受容体M1(CHRM1)、アドレナリン受容体α1a(ADRA1a)および神経ペプチドS受容体(NPSR)を、GPCRに焦点を絞った10,000化合物ライブラリー(10,000-compound GPCR-focused library)に対してスクリーニングした。これらの研究の結果を表2に要約する。CHRM1受容体に対しては、CRAを使用して30個の相互作用する化合物の「ヒット」が同定され、FLIPRを使用して81個のヒットが同定され;NPS受容体に対しては、9個のCRAヒットおよび29個のFLIPRヒットが同定され;ADRA1aに対しては、110個のCRAヒットおよび110個のFLIPRヒットが同定された。CRAスクリーニングで同定された化合物は全て、対応する受容体に対するFLIPRヒットでもあり、CRAヒットのそれぞれが受容体シグナル伝達に影響を及ぼすことを実証している。
(表2)GPCRに焦点を絞った10,000化合物ライブラリーに対してそれぞれがスクリーニングされた3つの異なる受容体との、CRAおよびFLIPRの比較
さらに、CRAは、標的受容体に対する化合物の相対的な作用強度も提供することができる。これは、CHRM1受容体およびCHRM1を標的とする様々な化合物を使用して実証された。図2に見られるように、報告された化合物の作用強度は、蛍光シグナルがCRAにおいて観察される濃度の順序と同じ順序である。図5Aに示すように、GPR174と相互作用する化合物として、CRAアッセイにおいてヒットとして同定された代表的な化合物1(グループI)、化合物2(グループI)、化合物3(グループI)、化合物4(グループI)および化合物20(グループII)は、GPR174に対して用量反応曲線を示すのに対して、同じ化合物の組はCHRM1に対して活性を示さない(図5B)。
実施例2
GPCRシグナル伝達経路の同定のためのアッセイ
活性化されたGPCRがその生物学的応答を誘発するために用いるシグナル伝達経路を同定するために、多数のアッセイ技術が開発されている(Siehler,Biotechnology 3:471-83,2008およびその中の参照文献)。Gタンパク質のGαsファミリーはACの活性を刺激するのに対して、Gタンパク質のGαiファミリーのGαi1-3、GαoおよびGαzメンバーはACの活性を阻害する。ACは、ATPを基質として使用してセカンドメッセンジャーcAMPを生成する。cAMPのレベルを測定する多数のcAMPアッセイキットが利用可能である(Siehler,Biotechnology 3:471-83,2008およびその中の参照文献)。Gαs共役GPCRの活性化を検出するために、典型的には、アゴニスト刺激の15~60分後にcAMPレベルの増加が測定される(Williams,Nat. Rev. Drug. Discov. 3:125-35、2004)。Gタンパク質のGαiファミリーによるACの阻害を測定するために、細胞は、典型的には、細胞内cAMPのレベルを上昇させるために、ACの非特異的活性化因子であるフォルスコリンで処理される。Gタンパク質のGαiファミリーの活性は、フォルスコリン刺激された細胞のcAMPレベルの低下を測定することによって決定される(Wangら、Assay Drug. Dev. Technol. 9:522-31,2011)。
Gタンパク質のGαqファミリー(Gαq、Gα11、Gα14およびGα15/16)は、ホスホリパーゼCβアイソフォーム(PLCβ)を活性化して、セカンドメッセンジャーDAGおよびIP3を生成する。IP3は可溶性であり、細胞質を通じて拡散し、小胞体上のIP3受容体と相互作用し、カルシウムの放出を引き起こし、細胞内カルシウムのレベルを上昇させる。DAGはPKCを動員し、PKCはカルシウムイオンの結合と同時に活性化される。セカンドメッセンジャーIP3およびカルシウムを同定するために、細胞アッセイが利用可能である。IP3およびIP2は細胞のホスファターゼによって急速に分解されるので、イノシトールリン酸蓄積を測定するためのアッセイは、典型的には、イノシトール一リン酸(IP1)を検出する(Liuら、Anal. Biochem. 318:91-99,2003;Trinquetら、Anal. Biochem. 358:126-135,2006)。カルシウム検出は、Gαq共役GPCRの活性化をモニターするための十分に確立された方法であった。カルシウム応答は一過性であり、カルシウムのレベルは典型的には数分でベースライン値に戻る。カルシウムアッセイは、細胞中に搭載された蛍光色素へのCa2+結合に対する応答に依存する(Meritら、J. Biomol. Screen. 10:780-7,2005;Xinら、J. Biomol. Screen. 12:705-14,2007)。
Gタンパク質のG12/13ファミリー(Gα12およびGα13)は、Rho-GEFタンパク質を活性化する。Rho-GEFタンパク質は、GDPのGTPへの交換を触媒してRhoAを活性化する。RhoAは次にRhoキナーゼを活性化し、これはさらにATF2の活性化をもたらす。RhoAのGα12/13活性化を直接測定するためのアッセイは、定量化の欠如、低処理量および特殊なイメージング機器の必要性のために制限される(Renら、Methods Enzymol. 325:264-72,2000)。
GαsおよびGαiによるアデニリルシクラーゼの活性化または阻害、GαqによるPLC-βの刺激およびGα12/13によるRhoAキナーゼの活性化を介してGPCRによって活性化されるシグナル伝達経路に加えて、マイトジェン活性化プロテインキナーゼ(MAPK)シグナル伝達カスケードがGタンパク質によって活性化される(Siehler,Biotechnology 3:471-83,2008およびその中の参照文献)。MAPKシグナル伝達カスケードの活性化は、プロリンリッチチロシンキナーゼ2(Pyk2)のCa2+媒介性活性化またはRaf-1のPKC活性化によって、Gαqを介して起こり得る(Marinissenら、Trends Pharmacol. Sci. 22:368-76,2001;Pierceら、Oncogene 20:1532-9,2001)。MAPKシグナル伝達カスケードのGαq活性化に加えて、Gi共役GPCRから放出されたβγサブユニットは、受容体チロシンキナーゼ(RTK)または非受容体チロシンキナーゼ(Src)のいずれかを活性化し、RasおよびMAPKカスケードの活性化をもたらす(Marinissenら、Trends Pharmacol. Sci. 22:368-76,2001;Pierceら、Oncogene 20:1532-9,2001)。
上記で概説したように、活性化されたGPCRに共役されたシグナル伝達経路を同定するために利用可能な多くのアッセイが存在する。しかしながら、これらの従来のアッセイは、受容体を刺激するためにアゴニストに依存する。そのアゴニストがわかっていない受容体であるオーファンGPCRの場合、これらのアッセイは適切ではない。ペプチド、脂質、神経伝達物質またはヌクレオチドなどの内因性シグナルに応答する約370個のヒトGPCRのうち(Vassilatisら、Proc. Nat. Acad. Sci. USA 100:4903-8,2003)、120個を超えるGPCRがオーファンであると推定される(Howardら、Trends Pharmacol. Sci. 22:132-40,2001;www.iuphar-db.org)。従来のアッセイは、GPCRを活性化してセカンドメッセンジャー分子のレベルの増加を測定するために、または活性化されたシグナル伝達成分を同定するためにアゴニストを必要とする。レポーターアッセイの開発および受容体過剰発現の使用は、オーファンGPCRに対する可能性のあるシグナル伝達経路の同定を可能にするが(Bresnickら、Assay Drug Dev. Technol. 1:239-49,2003)、以下に記載されるように、GPCR過剰発現はレポーター遺伝子の偽の活性化をもたらし得ることが観察されている。したがって、GPR174のシグナル伝達プロファイルの正確な決定を得るために、本発明者らは、最初に、過剰発現させたGPR174によって影響を受けるレポーターアッセイにおいてシグナル伝達経路を決定し、次いで、GPR174と相互作用するものとしてCRAアッセイにおいて同定された化合物でこれらの結果を検証した。
レポーターアッセイは、調査されているシグナル伝達カスケードの活性化に応答してその産物が合成されるDNAの配列を含有するレポーター遺伝子を使用する。DNA配列は、レポーター遺伝子の転写を制御するために、転写因子に対して特異的なプロモーターを含有する。レポーター遺伝子は、理想的には低い基底発現を有し、シグナル伝達経路に対して特異的であり、関心対象のシグナル伝達経路の活性化時にレポーター遺伝子の転写が大きく増加し、再現可能に測定することができる(Dingerら、Molecular Biology in Medicinal Chemistry 73-94,2004;Schenbornら、Mol. Biotechnol. 13:29-44,1999)。いくつかのレポーター遺伝子が市販されている。ホタルルシフェラーゼは、その低い内因性活性、高い感度、大きなダイナミックレンジおよび検出の容易さのために、シグナル経路を研究するための優れたレポーター遺伝子として浮上している(Cheng,Curr. Chem. Genomics 4:84-91,2010;Dingerら、Molecular Biology in Medicinal Chemistry,73-94,2004)。ホタルルシフェラーゼの別の利点は、ウミシイタケルシフェラーゼの存在下で測定できることである。ウミシイタケルシフェラーゼの基質であるセレンテラジンは、ホタルルシフェラーゼの基質であるD-ルシフェリンとは異なる。基質が異なるために、ウミシイタケは、哺乳動物の遺伝子発現のルシフェラーゼに基づくアッセイ系のための内部対照として使用されている(Shiferaら、Anal. Biochem. 396:167-72,2010)。これらのアッセイにおいて、ウミシイタケルシフェラーゼを構成的プロモーターの制御下で発現させ、ホタルルシフェラーゼを誘導性プロモーターの制御下で発現させる。Promega(Madison,WI,USA)によって開発されたこのシステムは、ホタルルシフェラーゼアッセイ測定の結果の正規化を可能にし、それにより、形質移入された遺伝子産物からのおよび化合物による細胞の処理からの形質移入効率または毒性などの実験差によって引き起こされ得る変動を低減する。
GPCRシグナル伝達経路を同定するために、活性化されたシグナル伝達経路の特異的シグナル伝達成分によってのみレポーター遺伝子が活性化されるように、単一タイプの転写因子結合部位のみを含有する合成プロモーターをレポーター遺伝子中に導入する(Hillら、Curr. Opin. Pharmacol. 1:526-32,2001;Cheng,Curr. Chem. Genomics 4:84-91,2010)。GPCRによって活性化されるシグナル伝達経路の各々を同定および区別するために使用することができるホタルルシフェラーゼに連結されたプロモーターエレメント(CRE、SRE、NFAT、AP1およびSRF)を含有するレポーター構築物が開発されている(Stratagene、CAおよびPromega、WI)。
Gタンパク質のGsファミリーに共役するGPCRはACを活性化してcAMPを生成する。cAMPはプロテインキナーゼA(PKA)を活性化し、CREBのリン酸化をもたらす。リン酸化されたCREBはcAMP応答配列(CRE)に結合し、CRE依存性プロモーターを活性化する。Gsシグナル伝達経路のGPCR活性化を同定するために、CRE依存性プロモーターはホタルルシフェラーゼ(Luc)レポーター遺伝子の発現を指示する。一例では、本発明者らは、cAMPレベルに感受性であり、cAMPレベルが増加すると転写活性化およびルシフェラーゼの合成増加をもたらすpCRE-Luc(Stratagene、CA)およびpGL4.29(Promega、WI)CRE-Lucレポータープラスミドを使用した(表3)。アルゴリズムも、図3に図式的に示されている。
(表3)オーファンGPCRのシグナル伝達経路を試験するために使用されるレポーター構築物
Gタンパク質のGqファミリー(Gαq、Gα11、Gα14、およびGα16)に共役するGPCRは、ホスファチジルイノシトールを加水分解してDAGおよびIP3を生成するPLCβを活性化する。DAGおよびIP3は、小胞体からのカルシウム流出を制御する。次に、DAGおよびカルシウムは、PKCのいくつかのアイソフォームの活性を制御する。PKCアイソフォームは、FOSおよびJUNタンパク質を活性化し、これらが組み合わさって、活性化タンパク質1(AP1)応答エレメントに結合し、これを活性化する。カルシウムはカルシニューリンにも結合してカルシニューリンを活性化し、カルシニューリンは、転写因子である活性化T細胞核内因子(NFAT)を脱リン酸化する。脱リン酸化されたNFATは、NFAT応答エレメントに結合してこれを活性化する。Gq共役GPCRによるPLCαの活性化を測定するために、本発明者らは、Lucレポーター遺伝子の発現を指示するためにAP1およびNFAT依存性プロモーターを使用した。具体的には、本発明者らは、AP1-Lucレポーター構築物pAP1-Luc(Stratagene,CA)およびNFAT-Lucレポーター構築物pNFAT-LucおよびpGL4.30(Stratagene、CAおよびPromega、WI)を使用した。AP1-LucおよびNFAT-Lucレポーター構築物の活性化は、ホタルルシフェラーゼの転写活性化をもたらす(Stratagene、CAおよびPromega、WI)。Gタンパク質のGqファミリーの活性化を通じたAP1-LucおよびNFAT-Lucレポーター構築物の刺激に加えて、Gq-活性化GPCRからのシグナル伝達成分は、MAPK、RhoAおよびGsシグナル伝達経路を活性化することができる。MAPK、RhoAおよびGsシグナル伝達経路のためのレポーター構築物も、Gq共役GPCRを介して活性化される(Siehler S.,Biotechnology 3:471-83,2008およびその中の参照文献;Maoら、J. Biol. Chem. 273:118-27,1998;Hillら、Curr. Opin. Pharmacol. 1:526-532,2001;Paguioら、Promega,Cell notes 16:22-25,2006)。これらのシグナル伝達経路のためのレポーター構築物、pCRE-Luc、pGL4.29、pSRE-Luc、pGL4.33およびpGL4.34(Stratagene、CAおよびPromega、WI)をレポーターアッセイにおいて用いて、GPCRによるGqシグナル伝達を同定する(表3)。
Gタンパク質のGiファミリー(Gαi1-3、GαoおよびGαz)に共役するGPCRは、AC活性を阻害し、cAMPの生成を抑制する(Siehler S.,Biotechnology 3:471-83,2008)。AC活性の阻害を測定することは困難であるため、本発明者らは、PLCまたはACのいずれかを活性化するために、Gi共役GPCRを再指示するキメラGタンパク質を使用した(Cowardら、Anal. Biochem. 270:242-8,1999)。キメラGタンパク質は、Gタンパク質のカルボキシル末端が受容体認識に関与する一方、Gタンパク質の残りがエフェクター活性化に関与するという観察後に最初に開発された。GqおよびGs経路中のシグナル伝達分子の活性化の測定が容易であり、Gi共役GPCRの活性化を測定することが困難であるために、Gαqの最後の5つのアミノ酸がGαiまたはGαoのいずれかの最後の5つのアミノ酸で置き換えられてキメラGタンパク質Gqi5またはGqo5を形成するキメラGタンパク質がGqに対して開発された(Cowardら、Anal. Biochem. 270:242-8,1999;Molecular Devices、CA)。Gqi5およびGqo5キメラGタンパク質は、Gi共役GPCRを再指示してホスホリパーゼCを活性化することができる。GqキメラGタンパク質を用いると、Gαq活性化を測定するレポーター構築物によって、本来はACを阻害するGPCRを測定することができるようになる。同様に、Gαsの最後の13個のカルボキシル末端アミノ酸が、Gαt、Gαi、Gαo、またはGαzのいずれかの最後の13個のカルボキシル末端アミノ酸で置き換えられて、キメラGタンパク質Gαs-t、Gαs-i、Gαs-o、およびGαs-zを形成するキメラGタンパク質がGsに対して調製された。Gαs-t、Gαs-i、Gαs-oおよびGαs-zキメラGタンパク質は、Gi共役GPCRを再指示してACを活性化することができる。GsキメラGタンパク質を用いると、Gαs活性化を測定するレポーター構築物によって、本来はACを阻害するGPCRを測定することができるようになる。Gi活性化GPCRを測定により適した他のシグナル伝達経路に共役させるための有用なツールであるキメラGタンパク質と同様に、プロミスカスGタンパク質Gα15およびGα16は、多種多様なGPCRをPLCβに共役させることが報告されている(Offermannsら、J. Biol. Chem. 270:15175-80,1995)。Gα15/16は、キメラGqGタンパク質に加えて、Gi GPCRをGqシグナル伝達経路に共役するための有用なツールである。Gi共役GPCRの活性化は、CRE、SRE、NFAT、AP1またはSRFレポーター構築物を活性化しない。Gi共役GPCRはβγサブユニットを介してMAPKシグナル伝達カスケードを活性化することが報告されているが、本発明者らは、GiGPCR活性化時に、MAPK依存性レポーター構築物SRE-Lucまたはレポーター構築物のいずれの活性化も観察しない(表3)。同時発現させたGsキメラGタンパク質でGi共役GPCRが活性化されると、Cre-Lucは、キメラGsGタンパク質によるACの活性化を介して刺激される。同様に、Gi共役GPCRが、共発現させたGqキメラGタンパク質またはプロミスカスGα16Gタンパク質で活性化されると、CRE、SRE、NFAT、AP1およびSRFレポーター構築物は、キメラGqまたはGα16Gタンパク質によるPLCβの活性化を介して刺激される(表3)。
Gタンパク質のG12/13ファミリー(Gα12およびGα13)は、Rho-GEFタンパク質を活性化し、これはGDPのGTPへの交換を触媒してRhoA GTPアーゼを活性化する。次に、RhoAはRhoキナーゼを活性化し、これはさらにATF2の活性化をもたらす。ATF2は、血清応答因子(SRF)エレメントに結合し、SRFおよびSRE依存性プロモーターを活性化する(Siehler,Biotechnology3:471-83,2008およびその中の参照文献)。これらのシグナル伝達経路のためのレポーター構築物、pSRE-Luc、pGL4.33およびpGL4.34(Stratagene、CAおよびPromega、WI)は、GPCRによるGα12/13シグナル伝達を同定するために、レポーターアッセイにおいて使用される(表3)。
オーファンGPCRはアゴニストを有さず、シグナル伝達経路を活性化するためにオーファンGPCRの基底活性に依存する。基底状態にあるGPCRは、活性状態と不活性状態との間で平衡状態にある(Bondら、Trends Pharmacol. Sci. 27:92-96,2006)。基底活性化の程度は受容体に依存し、一部のGPCRはアゴニストの非存在下で構成的に活性であり、他のGPCRは非常に低いレベルの基底活性を有する(Hebert、Biochem. Cell. Biol. 76:1-11,1998)。GPCRの基底活性のために、一過性形質移入において過剰発現させたGPCRは、活性化リガンドの非存在下でそれらの予想されるシグナル伝達経路を活性化し得る(Bresnickら、Assay Drug Dev. Technol. 1:239-249,2003)。レポーター遺伝子の誘導を介した基底活性の増幅のため、レポーターアッセイは、オーファンGPCRのシグナル伝達経路を調査するためのツールとして使用され得る。しかしながら、以下に実証されるように、GPCRの一過性形質移入に基づく過剰発現のみに依存するレポーターアッセイは、クラスA GPCR(例えば、GPR174)などの関心対象のGPCRのシグナル伝達プロファイルの正確な決定には信頼できないことがあり得る。
GPCRに対する化合物ライブラリーの高処理量スクリーニングにより、相互作用しかつGPCR活性を調節する化合物が同定されている。従来の高処理量スクリーニングは、通常、放射性標識されたリガンドを置換するまたはGPCRに対する活性化物質の機能的応答に拮抗するアッセイを伴った(Xiao,Comb. Chem. High Throughput Screen. 11:195-215,2008)。現在では、GPCRと相互作用する化合物は、異なる方法で受容体の基底活性を調節することが認められている(Bondら、Trends Pharmacol. Sci. 27:92-96,2006)。アゴニストは受容体の立体構造を活性状態に誘導し、インバースアゴニストは受容体の立体構造を不活性な立体構造に誘導し、アンタゴニストは受容体の基礎平衡に影響を及ぼさない。細胞をベースとする系においてGPCRを過剰発現させることによって、上記のようなレポーター構築物を用いて、最初に、GPCRのシグナル伝達経路を予測することができる。高処理量アッセイにおいてGPCRと相互作用することが同定された化合物は、過剰発現させたGPCRによって予測された基底シグナルの調節によって化合物の性質を決定し、それにより、レポーターアッセイにおいてGPCRを過剰発現することによって最初に予測されたGPCRのシグナル伝達プロファイルを検証するために試験することができる。シグナルが増加すれば、化合物はアゴニストであり、シグナルが阻害されれば、化合物はインバースアゴニストであり、化合物がシグナルに影響を及ぼさなければ、化合物はアンタゴニストまたはアロステリック調節物質である。本発明者らのレポーターアッセイ系では、本発明者らは、シグナル伝達に対する予想される効果を示すために、とりわけ、β-2-アドレナリン作動性(ADBR2)GPCRおよびこの受容体と相互作用するいくつかの化合物を使用した(図4A)。
特定のGPCRと相互作用する化合物の使用は、受容体のシグナル伝達プロファイルの正確な決定に不可欠である。以下で実証されるように、GPCRの過剰発現は、レポーター遺伝子の誤った活性化をもたらし得る。したがって、過剰発現させた受容体とその対応する化合物の両方によって影響を受けるレポーターアッセイのみが、GPCRシグナル伝達プロファイルの正確な決定を与える。
ADBR2を用いた実験結果は化合物調節を用いたシグナル伝達経路一過性形質移入アッセイ結果を検証する必要性を実証する
クラスA GPCRであるβ-2-アドレナリン作動性(ADBR2)は、Gsシグナル伝達経路の活性化を介してアデニル酸シクラーゼ活性を刺激することがわかっている(Wenzel-Seifert,K.ら、Biochem Pharmacol.,64:9-20(2002))。ADBR2においてインバースアゴニストとして作用することがわかっている化合物(ICI118551)が報告されている(Hothersall J.D.ら、Br J Pharmacol.,164(2):317-31(2011))。形質移入試験単独でADBR2のシグナル伝達経路を正確に同定するかどうかを判定するために、(1)異なるレポーター構築物を用いたレポーターアッセイにおけるADBR2の過剰発現および(2)ADBR2と相互作用しかつインバースアゴニストとして作用することがわかっている化合物ICI118551の存在下/非存在下でのADBR2の過剰発現の結果を比較するための実験を行った。
レポーターアッセイ:
レポーターアッセイは、製造業者の指示に従って、リポフェクタミン2000(2μg)(Invitrogen、CA)を用いて、漸増量のADBR2構築物pCMV6-XL4-ADBR2(SC107904、Origene、MD)、pNFAT-Luc、pGL4.30、pAP1-Luc、pCRE-Luc、pGL4.29(100ng)、pSRE-Luc、pGL4.33またはpGL4.34および内部対照としてのTK-renilla(0.3ng)(Promega)を一過性に形質移入することによって行った。DNA/リポフェクタミン2000混合物(100μL)を室温で30分間インキュベートし、次いで、500μLの培地中の70~90%集密状態の培養細胞(HEK293またはCHO細胞株(ATCC、VA))を含有する24ウェル組織培養プレート(Corning、NY)中に添加した。37□Cで4~6時間、細胞をさらにインキュベートし、次いで500~1000μLの追加培地を形質移入された細胞の各ウェルに添加した。翌日、培地を除去し、細胞を溶解した。製造業者の指示に従ってデュアル-ルシフェラーゼアッセイシステム(Promega、WI)を用いて、ルシフェラーゼ活性およびウミシイタケ活性を測定した。溶解緩衝液(100μL)を細胞に添加し、室温で20~30分間インキュベートして、細胞を溶解させた。SpectraMaxL(Molecular Devices、CA)とともにLARIIおよびStop&Glo試薬(それぞれ50μL)を用いて、ルシフェラーゼ活性およびウミシイタケ活性について、可溶化液(10μL)を測定した。Excel(Microsoft、WA)またはPrism 4.03(GraphPad、CA)のいずれかを用いてデータを分析した。
化合物アッセイ:
化合物アッセイは、製造業者の指示に従って、リポフェクタミン2000(60μg)(Invitrogen、CA)を用いて、ADBR2構築物pCMV6-XL4-ADBR2(SC107904、Origene、MD)、pNAFT-Luc、pGL4.30またはpGL4.29(3000ng)のいずれかおよび内部対照としてのTK-renilla(10ng;Promega)を一過性に形質移入することによって行った。DNA/リポフェクタミン2000混合物(3000μL)を室温で30分間インキュベートし、次いで、15mLの培地中の70~90%集密状態の培養細胞(HEK293またはCHO細胞株(ATCC、VA))を含有する10cm組織培養皿(Corning、NY)中に添加した。37°Cで4~6時間、細胞をさらにインキュベートし、次いで培地を除去し、2mLのトリプシン(Life Technologies、CA)で細胞を剥離した。剥離された細胞に培地(26mL)を添加し、120□Lの形質移入された細胞を96ウェルプレート上の各ウェルに移した。96ウェルプレート中に播種した後に、DMSO(1.2μl)中の増加する濃度のICI118551またはピレンゼピンを細胞に添加した。細胞を37°Cでさらに様々な時間インキュベートした。培地を除去し、細胞を溶解した。製造業者の指示に従ってデュアル-ルシフェラーゼアッセイシステム(Promega、WI)を用いて、ルシフェラーゼ活性およびウミシイタケ活性を測定した。溶解緩衝液(25μL)を細胞に添加し、室温で20~30分間インキュベートして、細胞を溶解させた。SpectraMaxL(Molecular Devices、CA)とともにLARIIおよびStop&Glo試薬(それぞれ50μL)を用いて、ルシフェラーゼ活性およびウミシイタケ活性について、可溶化液(10μL)を測定した。Excel(Microsoft、WA)またはPrism 4.03(GraphPad、CA)のいずれかを用いてデータを分析した。
レポーターアッセイにおけるADBR2の過剰発現は、予想通り、StratageneCRE-Lucレポーター(pGL4.29)の強い刺激をもたらした(図4B)。しかしながら、NFAT-Lucレポーターも刺激されたが、程度は低かった(図4C)。ADBR2においてインバースアゴニストとして作用することがわかっている化合物ICI118551をADBR2およびCRE-Lucで形質移入された細胞に添加すると、図4Dに示されているように、非特異的対照化合物(ピレンゼピン)と比較して、ICI118551がCRE-LucレポーターによりADBR2の活性を特異的に阻害すると判定された。対照的に、ADBR2およびNFAT-lucで形質移入された細胞に化合物ICI118551を添加した場合、化合物ICI118551はADBR2過剰発現によりNFAT-Lucレポーターの活性を調節しないと判定され(図4E)、一過性に形質移入されたADBR2によるNFAT-Lucレポーターの活性化は非特異的であることが示された。
この実験は、GPCRの過剰発現がレポーター遺伝子の誤った活性化をもたらし得ることを実証している。したがって、GPCR過剰発現のみに依存するアッセイにおけるレポーター構築物の活性化に基づいて最初に予測されたシグナル伝達経路の精度を検証するために、GPCRの化合物調節が必要とされる。
実施例3
GPR174シグナル伝達経路の同定
どのシグナル伝達経路GPR174が活性化し得るかを決定するために、レポーター構築物pAP1-Luc、pNFAT-Luc、pGL4.30、pCRE-Luc、pGL4.29、pSRE-Luc、pGL4.33およびpGL4.34(Stratagene、CAおよびPromega、WI)を用いてGPR174を試験した。使用したアルゴリズムを図3に示す。
レポーターアッセイは、製造業者の指示に従って、リポフェクタミン2000(2μg、Invitrogen、CA)を用いて、漸増量のGPR174構築物pCMV6-XL4-GPR174(SC104514、Origene、MD)、pNFAT-Luc、pGL4.30、pAP1-Luc、pCRE-Luc、pGL4.29(100ng)、pSRE-Luc、pGL4.33またはpGL4.34および内部対照としてのTK-renilla(0.3ng、(Promega)を一過性に形質移入することによって行った。DNA/リポフェクタミン2000混合物(100μL)を室温で30分間インキュベートし、次いで、500μLの培地中の70~90%集密状態の培養細胞、典型的にはHEK293またはCHO細胞株(ATCC、VA)を含有する24ウェル組織培養プレート(Corning、NY)中に添加した。37°Cで4~6時間、細胞をさらにインキュベートし、次いで500~1000μLの追加培地を形質移入された細胞の各ウェルに添加した。翌日、培地を除去し、細胞を溶解した。製造業者の指示に従ってデュアル-ルシフェラーゼアッセイシステム(Promega、WI)を用いて、ルシフェラーゼ活性およびウミシイタケ活性を測定した。典型的には、溶解緩衝液(100μL)を細胞に添加し、室温で20~30分間インキュベートして、細胞を溶解させた。SpectraMaxL(Molecular Devices、CA)とともにLARIIおよびStop&Glo試薬(それぞれ50μL)を用いて、ルシフェラーゼ活性およびウミシイタケ活性について、可溶化液(10μL)を測定した。Excel(Microsoft、WA)またはPrism 4.03(GraphPad、CA)のいずれかを用いてデータを分析した。
GPR174の過剰発現は、2つのCre-lucレポーター構築物を強く活性化し(表4)、GPR174がGsシグナル伝達経路を活性化してアデニル酸シクラーゼを活性化することを示唆した。データは、GPR174がGタンパク質のGqまたはG12/13ファミリーを活性化しないことも示す。本明細書に記載されているように、GPR174はGiシグナル伝達経路を活性化しないと判定された。
(表4)GPR174タイトレーションによるレポーター構築物の刺激倍率
注:「S」は、Stratageneのレポーター構築物を示す。「P」は、Promegaのレポーター構築物を示す。
GPR174がGsシグナル伝達経路に加えてGiシグナル伝達経路に共役し得るかどうかを調べるために、以下のようにGqおよびGsキメラGタンパク質を用いてGPR174を試験した。
Gsキメラタンパク質を用いたGiレポーターアッセイは、製造業者の仕様に従って、リポフェクタミン2000(2ug)(Invitrogen、CA)を用いて、漸増量のGPR174構築物pCMV6-XL4-GPR174(SC104514、Origene、MD)、様々な量のGαs-t、Gαs-i、Gαs-o、またはGαs-zのいずれか、pCRE-LucまたはpGL4.29(100ng)および内部対照としてのTK-renilla(0.3ng)を一過性に形質移入することによって行った。
DNA/リポフェクタミン2000混合物(100μL)を室温で30分間インキュベートし、次いで、500μlの培地中の70~90%集密状態の培養細胞、典型的にはHEK293またはCHO細胞株(ATCC、VA)を含有する24ウェル組織培養プレート(Corning、NY)中に添加した。細胞をさらに37°Cで4~6時間インキュベートし、次いで500~1000μLの追加培地をトランスフェクト細胞の各ウェルに添加した。翌日、培地を除去し、細胞を溶解した。製造業者の指示に従ってデュアル-ルシフェラーゼアッセイシステム(Promega、WI)を用いて、ルシフェラーゼ活性およびウミシイタケ活性を測定した。典型的には、溶解緩衝液(100μL)を細胞に添加し、室温で20~30分間インキュベートして、細胞を溶解させた。SpectraMaxL(Molecular Devices、CA)とともにLARIIおよびStop&Glo試薬(それぞれ50μL)を用いて、ルシフェラーゼ活性およびウミシイタケ活性について、可溶化液(100μL)を測定した。Excel(Microsoft、WA)またはPrism 4.03(GraphPad、CA)のいずれかを用いてデータを分析した。Gqキメラタンパク質を用いたGiレポーターアッセイは、製造業者の指示に従って、リポフェクタミン2000(2μg)(Invitrogen、CA)を用いて、漸増量のGPR174構築物pCMV6-XL4-GPR174、様々な量のRD-PGQI5(Gqi5)またはRD-PGQO5(Gqo5)(Molecular Devices、CA)、pNFAT-Luc、pGL4.30、pAP1-Lucおよび内部対照としてのTK-renilla(0.3ng、Promega)を一過性に形質移入することによって行った。DNA/リポフェクタミン2000混合物(100μL)を室温で30分間インキュベートし、次いで、500μLの培地中の70~90%集密状態の培養細胞、典型的にはHEK293またはCHO細胞株(ATCC、VA)を含有する24ウェル組織培養プレート(Corning、NY)中に添加した。37°Cで4~6時間、細胞をさらにインキュベートし、次いで500~1000μlの追加培地を形質移入された細胞の各ウェルに添加した。翌日、培地を除去し、細胞を溶解した。製造業者の指示に従ってデュアル-ルシフェラーゼアッセイシステム(Promega、WI)を用いて、ルシフェラーゼ活性およびウミシイタケ活性を測定した。典型的には、溶解緩衝液(100μL)を細胞に添加し、室温で20~30分間インキュベートして、細胞を溶解させた。SpectraMaxL(Molecular Devices、CA)とともにLARIIおよびStop&Glo試薬(50μL)を用いて、ルシフェラーゼ活性およびウミシイタケ活性について、可溶化液(10μL)を測定した。Excel(Microsoft、WA)またはPrism 4.03(GraphPad、CA)のいずれかを用いてデータを分析した。
表5に示されているように、GqキメラGタンパク質Gαq-i5およびGαq-o5によるGPR174のタイトレーションは、AP1、NFAT、またはSREレポーターを有意に活性化しなかった。同様に、GsキメラGタンパク質、Gαs-t、Gαs-i、Gαs-o、またはGαs-zによるGPR174のタイトレーションは、GsキメラGタンパク質の非存在下と比較してCreレポーターをさらに活性化しなかった(表6)。これらの結果は、GPR174がGiシグナル伝達経路に共役していないことを示している。
(表5)GPR174タイトレーションおよびGqi5またはGqo5のいずれかによるレポーター構築物の刺激倍率
(表6)GPR174タイトレーションおよびGs-t、Gs-o、Gs-l、Gs-z、またはGsキメラなしのいずれかによるCreレポーター構築物の刺激倍率
要約すると、上記レポーターアッセイに記載されている結果は、GPR174がGsシグナル伝達経路を刺激し、Gi、Gq、またはG12/13シグナル伝達経路に共役しないことを示す。
実施例4
同定された化合物の機能的相互作用
実施例3において上に記載されたレポーターアッセイは、GPR174がGsシグナル伝達経路を刺激することを示す。CRAアッセイにおいてGPR174と相互作用すると判定された化学基I~VI(表1に示されている)のそれぞれからの代表的な化合物をレポーターアッセイで試験し、GPR174シグナル伝達の特異性および相互作用するGPR174化合物の性質を決定した。
レポーターアッセイ
漸増濃度のGPR174相互作用化合物を用いてレポーター系で化合物を試験した。製造業者の指示に従って、リポフェクタミン2000(60ug)(Invitrogen、CA)を用いて、GPR174構築物pCMV6-XL4-GPR174またはADBR2、関心対象のレポーター、pCRE-LucまたはGL4.29(3000ng)および内部対照としてのTK-renilla(10ng)。
DNA/リポフェクタミン2000混合物(3000μL)を室温で30分間インキュベートし、次いで、15mLの培地中の70~90%集密状態の培養細胞、典型的にはHEK293またはCHO細胞株(ATCC、VA)を含有する10cm組織培養皿(Corning、NY)中に添加した。37°Cで4~6時間、細胞をさらにインキュベートし、次いで培地を除去し、2mLのトリプシン(Life Technologies、CA)で細胞を剥離した。剥離された細胞に培地(26mL)を添加し、120μLの形質移入された細胞を96ウェルプレート上の各ウェルに移した。96ウェルプレート中に播種した後に、DMSO(1.2μl)中の増加する濃度の各化合物を細胞に添加した。細胞を37°Cでさらに様々な時間インキュベートした。培地を除去し、細胞を溶解した。製造業者の指示に従ってデュアル-ルシフェラーゼアッセイシステム(Promega、WI)を用いて、ルシフェラーゼ活性およびウミシイタケ活性を測定した。典型的には、溶解緩衝液(25μL)を細胞に添加し、室温で20~30分間インキュベートして、細胞を溶解させた。SpectraMaxL(Molecular Devices、CA)とともにLARIIおよびStop&Glo試薬(それぞれ50μL)を用いて、ルシフェラーゼ活性およびウミシイタケ活性について、可溶化液(10μL)を測定した。Excel(Microsoft、WA)またはPrism 4.03(GraphPad、CA)のいずれかを用いてデータを分析した。
表1に示すように、GPR174と相互作用する化合物1~59を、GPR174および対照受容体ADBR2に対してそれぞれタイトレートした。ADBR2は、GPR174と同様に、Gsシグナル伝達経路を活性化するGPCRである。
pCRE-Lucおよび増加する濃度の表1に示されている化合物でヒトGPR174をタイトレートするシグナル伝達アッセイの結果が表1に示されている(EC50値および効果倍率)。表1に示されているように、グループIでは、化合物1、2、5~18、および53はインバースアゴニストであり、化合物3~4はシグナル伝達アッセイで非調節物質であることが見出され、したがって、GPR174アンタゴニストまたはアロステリック調節物質のいずれかとして特徴決定される。本実施例にさらに記載されているように、化合物4はGPR174アゴニストLysoPSと競合すると判定され、したがってGPR174アンタゴニストであることが確認された。グループIIでは、化合物19および20はいずれも、シグナル伝達アッセイにおいて非調節物質であることが見出され、したがって、GPR174アンタゴニストまたはアロステリック調節物質のいずれかとして特徴決定される。グループIIIでは、化合物21は、シグナル伝達アッセイにおいて非調節物質であることが見出され、したがって、GPR174アンタゴニストまたはアロステリック調節物質として特徴決定される。グループIVでは、化合物22~55はインバースアゴニストである。グループVでは、化合物56がインバースアゴニストであることが見出された。グループVIでは、化合物57および58は、GPR174アンタゴニストまたはアロステリック調節物質であることが見出された。
代表的なGPR174相互作用化合物のシグナル伝達アッセイの結果を図6~図20に提供する。
図6Aに示されるように、化合物1(グループI)はGPR174の存在下でGs経路を阻害したが、ADBR2の存在下ではGs経路を阻害せず(図6B)、化合物1がGPR174の特異的インバースアゴニストであることを示している。
図7Aに示されるように、化合物2(グループI)はGPR174の存在下でGs経路を阻害したが、ADBR2の存在下ではGs経路を阻害せず(図7B)、化合物2がGPR174の特異的インバースアゴニストであることを示している。
図5Aおよび表1に示されるように、化合物4は、CRAアッセイにおいてGPR174に対する用量反応曲線を示す。図8Aに示されるように、化合物4(グループI)は、GPR174の存在下ではGs経路を調節せず、ADBR2の存在下ではGs経路を調節せず(図8B)、したがって、化合物4は、GPR174アンタゴニストとして特徴決定される。
図9Aに示されるように、化合物6(グループI)はGPR174の存在下でGs経路を阻害したが、ADBR2の存在下ではGs経路を阻害せず(図9B)、化合物6がGPR174の特異的インバースアゴニストであることを示している。
図10Aに示されるように、化合物7(グループI)はGPR174の存在下でGs経路を阻害したが、ADBR2の存在下ではGs経路を阻害せず(図10B)、化合物7がGPR174の特異的インバースアゴニストであることを示している。
図11Aに示されるように、化合物10(グループI)はGPR174の存在下でGs経路を阻害したが、ADBR2の存在下ではGs経路を阻害せず(図11B)、化合物10がGPR174の特異的インバースアゴニストであることを示している。
図12Aに示されるように、化合物11(グループI)はGPR174の存在下でGs経路を阻害したが、ADBR2の存在下ではGs経路を阻害せず(図12B)、化合物11がGPR174の特異的インバースアゴニストであることを示している。
表1に示されるように、化合物19はCRAアッセイにおいて活性を有する。図13Aに示されるように、化合物19(グループII)は、GPR174の存在下ではGs経路を調節せず、ADBR2の存在下ではGs経路を調節せず(図13B)、したがって、化合物19は、GPR174アンタゴニストまたはアロステリック調節物質として特徴決定される。
表1に示されるように、化合物21はCRAアッセイにおいて活性を有する。図14Aに示されるように、化合物21(グループIII)は、GPR174の存在下ではGs経路を調節せず、ADBR2の存在下ではGs経路を調節せず(図14B)、したがって、化合物21は、GPR174アンタゴニストまたはアロステリック調節物質として特徴決定される。
図15Aに示されるように、化合物22(グループIV)はGPR174の存在下でGs経路を阻害したが、ADBR2の存在下ではGs経路を阻害せず(図15B)、化合物22がGPR174の特異的インバースアゴニストであることを示している。
図16Aに示されるように、化合物23(グループIV)はGPR174の存在下でGs経路を阻害したが、ADBR2の存在下ではGs経路を阻害せず(図16B)、化合物23がGPR174の特異的インバースアゴニストであることを示している。
図17Aに示されるように、化合物31(グループIV)はGPR174の存在下でGs経路を阻害したが、ADBR2の存在下ではGs経路を阻害せず(図17B)、化合物31がGPR174の特異的インバースアゴニストであることを示している。
図18Aに示されるように、化合物33(グループIV)はGPR174の存在下でGs経路を阻害したが、ADBR2の存在下ではGs経路を阻害せず(図18B)、化合物33がGPR174の特異的インバースアゴニストであることを示している。
図19Aに示されるように、化合物36(グループIV)はGPR174の存在下でGs経路を阻害したが、ADBR2の存在下ではGs経路を阻害せず(図19B)、化合物36がGPR174の特異的インバースアゴニストであることを示している。
図20Aに示されるように、化合物42(グループIV)はGPR174の存在下でGs経路を阻害したが、ADBR2の存在下ではGs経路を阻害せず(図20B)、化合物42がGPR174の特異的インバースアゴニストであることを示している。
化合物4はGPR174のアンタゴニストであることが確認される。
GPR174相互作用化合物4がGPR174媒介性Gsシグナル伝達のアンタゴニストであることを確認するために、以下のように、一定濃度(1μM)のGPR174アゴニストLysoPSの存在下または非存在下で、漸増濃度の化合物4を用いて、GloSensorアッセイを実施した。
製造業者の指示に従って、リポフェクタミン2000(60μg)(Invitrogen、CA)を用いて、GPR174構築物、pCMV6-XL4-GPR174またはADBR2、pGlo22(300ng)(Promega)を一過性に形質移入することによって、GloSensor Assayを実施した。DNA/リポフェクタミン2000混合物(3000μL)を室温で30分間インキュベートし、次いで、15mLの培地中の70~90%集密状態の培養細胞、典型的にはHEK293またはCHO細胞株(ATCC、VA)を含有する10cm組織培養皿(Corning、NY)中に添加した。37°Cで4~6時間、細胞をさらにインキュベートし、次いで培地を除去し、2mLのトリプシン(Life Technologies、CA)で細胞を剥離した。剥離された細胞に培地(26mL)を添加し、100μLの形質移入された細胞を96ウェルプレート上の各ウェルに移した。37°Cで一晩、細胞をさらにインキュベートした。翌日、培地を除去し、製造業者の指示に従って、100μlの平衡培地(Promega)を各ウェルに添加した。次いで、細胞を室温で2時間インキュベートし、SpectraMaxL(Molecular Devices、CA)を用いて、細胞プレートを事前に読み取った。事前に読み取った後、DMSO(1.0μl)中の漸増濃度の各化合物を細胞に添加した。化合物を添加した直後および化合物を添加してから最長30分後までの様々な時点で、化合物を含む細胞プレートをSpectraMaxL(Molecular Devices、CA)で読み取った。Excel(Microsoft、WA)またはPrism 4.03(GraphPad、CA)のいずれかを用いてデータを分析した。
図21Aに示されているように、化合物4は、GPR174の存在下でGs経路を調節しないが、GPR174アゴニストのLysoPSと競合する。図21Bに示されているように、化合物4およびLysoPSはいずれも、ADBRの存在下ではGsシグナル伝達を調節せず、それにより化合物4がGPR174に対する特異的アンタゴニストであることが確認される。
これらの結果に照らすと、化合物1、2、5~18、および22~55は、GPR174インバースアゴニストとして特徴決定される。化合物3、19~21、および57~58は、GPR174アンタゴニストまたはアロステリック調節物質として特徴決定される。化合物4は、GPR174アンタゴニストとして特徴決定される。CRE-Lucレポーターアッセイにおいて観察されたGPR174シグナル伝達の調節は、GPR174がGsを介してシグナル伝達することを実証する。本実施例に記載されているように、本発明者らは、GPR174と機能的に相互作用する化合物がGPR174 Gsシグナル伝達を調節することを明確に突き止めた。
実施例5
RT-PCRによるヒト組織におけるGPR174発現プロファイル
GPR174の発現プロファイルを以下のようにヒト組織において分析した。
ヒト正常cDNAアレイをOriGene(カタログ番号HMRT103)から購入した。GAPDH(正規化対照)およびGPR174特異的プライマーを用いて、各cDNA試料に対して定量的PCR(qPCR)を4つ組で行った。図22は、qPCRによって測定した場合のヒト組織におけるGPR174の相対的な転写物存在量をグラフで例示する。図22に示すように、GPR174は、胸腺、リンパ節、脾臓、および骨髄を含む様々な組織中で強く発現している。
ヒトリンパ系細胞、ヒト好中球、樹状細胞、B細胞、CD4+T細胞、およびCD8+T細胞におけるGPR174の発現プロファイルを決定するために、Astarte Biologicsから購入した。PureLink RNA Micro Scale Kit(Life Technologies)を使用して、RNAを単離した。ランダムプライミングを用い、SuperScript III First-Strand Synthesis Kit(Life Technologies)を使用して、全RNAからcDNAを作製した。GAPDH(正規化対照)およびGPR174特異的プライマーを用いて、各cDNA試料に対して定量的PCR(qPCR)を4つ組で行った。図23は、qPCRによって測定した場合のヒトリンパ球系細胞におけるGPR174の相対的な転写物存在量をグラフで例示する。図23に示すように、ヒトリンパ系組織内では、GPR174はナイーブBおよびT細胞、特に制御性T細胞において高レベルで発現している(Barnesら、2015、上記を参照)。
実施例6
本実施例は、代表的なGPR174阻害性化合物10が培養されたヒトPBMC中の高度に抑制性のT-Reg(FoxP3+Helios+)の画分を減少させることを実証する。
代表的なGPR174阻害性化合物10(グループI)が制御性T細胞(Treg)挙動を調節することができるかどうかを分析するために、以下の実験を行った。
参照により本明細書に組み込まれるGavinら、Proc Natl Acad Sci 103:6659-664,2006に記載されている方法を使用して、Tregの形成および生存を試験するために、ヒト末梢血単核細胞(PBMC)を用いて実験を行った。
簡単に記載すると、ボランティアドナーから得たヒトPBMCを2×106細胞/mLの密度に調整し、100ng/mLの抗CD3抗体および100ng/mLの抗CD28抗体で刺激し、100μMのGPR174インバースアゴニスト化合物10(表1に示されている)または100U/mLのIL-2で処理した。刺激後3日目に染色のために細胞の一部を採取し、細胞の残りを新鮮な培地で1:4に分割し、刺激後7日目に染色のために使用した。天然のTreg(nTreg)細胞(FoxP3+Helios+)の画分を決定するために、PBMCを洗浄し、蛍光標識された抗CD4抗体で染色し、固定し、透過処理し、蛍光性の抗FoxP3抗体と抗Helios抗体の混合物で染色した。これらの3つのマーカーに対して染色された集団に対するフローサイトメトリーによって、標識された細胞を分析した。各実験は3つ組で行い、5回繰り返した。
ヒトPBMCにおけるIL-2およびIFN-γ産生に対する化合物10の効果を以下のように判定した。単一ドナー由来のPBMCを2×106細胞/mLの密度に調整し、100ng/mLの抗CD3抗体および100ng/mLの抗CD28抗体で刺激し、1μM、3μMまたは10μMの化合物10で処理した。これらの細胞からの上清を刺激後2日目に採取し、Affimetrix EbioscienceのReady-SET-Go ELISAキットを製造業者の説明書に従って使用して、ELISAアッセイによってIL-2およびIFN-γのレベルを決定した。
図24Aは、ビヒクル、化合物10またはIL-2で処理されたPBMC培養物における刺激後3日目のCD4+細胞集団中でのFoxP3+Helios-細胞のパーセンテージをグラフで示す(化合物10対ビヒクルについてp=0.03;IL-2対ビヒクルについてp=0.003)。図24Bは、ビヒクル、化合物10またはIL-2で処理されたPBMC培養物における刺激後7日目のCD4+細胞集団中でのFoxP3+Helios+細胞のパーセンテージをグラフで示す(化合物10対ビヒクルについてp=0.01;IL-2対ビヒクルについてp=0.01)。図24Aに示されるように、GPR174インバースアゴニストである化合物10は、従来の(FoxP3+Helios-)T細胞の割合を有意に増加させた一方、7日目に、化合物10は、二重陽性(FoxP3+Helios+)nTreg細胞の存在量を有意に減少させた(図24B)。
図25は、ビヒクルまたは化合物10(1μM、3μM、または10μM)で処理されたPBMC培養物における刺激後2日目の培養上清中のIL-2の量(ビヒクルレベルに対する倍率)をグラフにより示す。図26は、ビヒクルまたは化合物10(1μM、3μM、または10μM)で処理されたPBMC培養物における刺激後2日目の培養上清中のIFN-γの量(ビヒクルレベルに対する倍率)をグラフにより示す。図25に示されるように、化合物10は、用量依存的様式でかつ1μMという低濃度で、IL-2レベルを増加させた。化合物6で処理した後のPBMC培養物を用いた実験では、IL-2レベルの増加を示す同様の効果が観察された(データは示さず)。同様に、図26に示されるように、化合物10はインターフェロンガンマ(IFN-γ)を用量依存的様式で増加させた。
本実施例に記載されるように、Gavinら(PNAS 103:6659-6665,2006)によって行われた一連の観察に沿ってTregの形成および生存を試験するために、ヒトPBMCを用いて細胞に基づくアッセイを行った。抗原提示細胞によるT細胞活性化を模倣するために、抗CD3抗体および抗CD28抗体でPBMCを刺激し、試験物(GPR174を標的とする化合物10;IL-2;またはビヒクル対照のいずれか)をその直後に添加した。3日後および7日後に細胞を収集し、固定し、ヘルパーT細胞マーカーCD4およびTreg転写因子フォークヘッドボックスP3(FoxP3)およびHeliosに対する蛍光性抗体で染色した。
T細胞活性化の後、FoxP3は、従来の(すなわち、エフェクターT細胞)(FoxP3-Helios-)T細胞において一過性に上方制御され、3日目に低下するまたは7日目までに存在しないFoxP3+Helios-集団を生成する。対照的に、FoxP3+Helios+として定義される既存の天然のTreg(nTreg)集団は、この時間枠の間存続し、7日目になおCD4+T細胞の1~5%を占める。nTreg細胞は、T細胞活性化後に従来のT細胞ほど急速に増殖しないので、nTregの相対存在量は、T細胞刺激の強度に応じてこの時間枠の間に減少し得る。
図24Aに示されるように、GPR174インバースアゴニストである化合物10は、従来の(FoxP3+Helios-)T細胞の割合を有意に増加させた一方、7日目に、化合物10は、二重陽性(FoxP3+Helios+)nTreg細胞の存在量を有意に減少させた(図24B)。これらの結果は、ヒトPBMCにおいて、GPR174の阻害が免疫系の活性化を増強し、一方でnTreg細胞の存在量も低下させることを示している。これは、GPR174を欠如する雄マウスにおいてTreg細胞数が特定の組織中で有意に増加したことを示した、Barnesら(2015、上記)に記載されたマウスデータを考慮すると驚くべき発見である。本実施例に示されるように、ヒト細胞では、GPR174阻害は、マウス細胞におけるGPR174阻害と比較してTregに対して反対の効果を有する。ヒトとマウスのエフェクターおよび制御性T細胞サブセットの相違は、別のGPCRであるGPR15についても記載されている(Nguyenら、Nat Immunol 16:207-213,2015を参照)ことに留意されたい。
ヒト細胞におけるGPR174阻害の特性をさらに評価するために、本発明者らは、増加する濃度の化合物10でのPBMCの処理に応答して産生される選択されたサイトカインのレベルを調べた。図25に示されるように、化合物10は、用量依存的様式でかつ1μMという低濃度で、IL-2レベルを増加させた。同様に、図26に示されるように、化合物10はインターフェロンガンマ(IFN-γ)を用量依存的様式で増加させた。
これらの結果は、GPR174阻害が、炎症状態およびがんの処置にとって重要な細胞集団であるエフェクターT細胞の活性を増強することを示している(Ramsayら、British Journal of Haematology 162:313-325,2013)。さらに、これらの結果は、GPR174阻害がTregの存在量を低下させることを示している。腫瘍微小環境はTreg中に選択的に濃縮されており、ひいてはこれらの腫瘍の検出における免疫監視の失敗に寄与することが十分に確立されているので、免疫抑制性Tregの低下はがん免疫療法においても有用であるはずである(例えば、Takeuchi and Nishikawa,Roles of regulatory T cells in cancer immunity,International Immunol 28:401-409,2016を参照)。Treg細胞の低下は、がん処置の転帰を改善するはずである。腫瘍は、免疫監視を回避するために複数の方法を用いる。これらの戦略のうちの1つは、TGF-βの誘導または他の手段によってTregの発達を促進することによって免疫抑制性の微小環境を作り出すことによるものである。Tregは様々ながんにおいて見出されており、腫瘍抗原に応答して特異的に増殖し得る。マウスモデルでは、Tregの低下または除去は、がんに対する身体抵抗性を増加させる(Klagesら、Cancer Res 70:7788-7799,2010;Liら、2010;Tengら、Cancer Res 70:7800-7809,2010;Bosら、J Exp Med,210:2435-2466,2013)。固形臓器腫瘍中でのTreg細胞の高い頻度は、ほとんどの場合、患者の転帰不良と相関する。複数の研究のメタ分析により、腫瘍におけるTreg浸潤が、乳がんおよび肺がん、ならびに結腸直腸がん、子宮頸がん、腎がん、卵巣がん、黒色腫、膵臓がん、肝細胞がんおよび胃がんなどの他のがんにおける全生存の予後不良と相関することが明らかになった(Shangら、Sci Rep 5:15179-15187,2015)。
免疫チェックポイント遮断後の臨床的有効性は、腫瘍細胞における体細胞遺伝子変異数と関連する(Rizviら、Science 348:124-128,2015;Snyderら、N. Engl. J. Med. 371:2189-2199,2014;Van Allenら、Science 350:207-211,2015;Leら、N. Engl. J. Med. 372:2509-2520,2015)。すなわち、このような治療の臨床的利益は、がん細胞が変異由来のネオアンチゲンを保有しており、免疫系によって「非自己」として認識されている患者に限定される(Matsushitaら、Nature 482:400-404,2012;Gubinら、Nature 515:577-581,2014)。自己寛容に関与するTregは、自己成分(共通抗原)に由来するがん抗原に対するT細胞応答の活性化を良好に制御するが、外来抗原を認識するT細胞に対しては抑制性がより低い(Maedaら、Science 346:1536-1540,2014)。したがって、Tregの抑制活性および/または数を低下させるためのアプローチと免疫チェックポイント分子を遮断するためのアプローチとの統合は、より少ない数のネオアンチゲンを有するがん患者に対するがん免疫療法の治療範囲を広げることが予想される。
実施例7
本実施例は、野生型マウスまたはGPR174ノックアウトマウスから得られたマウス脾細胞におけるIL-2産生に対するGPR174阻害性化合物10の効果の分析を記載する。
Gragerov A.ら、PNAS vol104(36):14406-14411,2007に記載されているように、GPR174ノックアウト(KO)マウス(「FKSG79」とも称される)を作製した。4匹のGPR174 KOマウスおよび4匹の野生型(WT)マウスから脾細胞培養物を作製した。個々のマウス脾臓の単一細胞懸濁液を遠心分離によってペレット化し、赤血球を除去するためにRBC溶解緩衝液中に再懸濁し、再び遠心沈殿させ、T細胞培地(RPMI-1640、10%FBS、6mM L-グルタミン、12.5mM HEPES、50μM 2-メルカプトエタノール、Pen/Strep)中に再懸濁した。このように、調製された脾細胞を3×106細胞/mL、250μL/ウェルの密度で96ウェルプレート中に播種し、100ng/mLの抗CD3抗体および100ng/mLの抗CD28で刺激した。ビヒクル(0.1%DMSO)またはGPR174阻害性化合物10(10μM)のいずれかで細胞を処理した。48時間後に、LEGENDplexマウスTh1サイトカイン検出キット(BioLegend)を使用して、サイトカインレベルについて細胞上清を分析した。4つのGPR174 KO脾臓および4つのWT脾臓をそれぞれ3つ組で分析した。
図27は、ビヒクルまたは化合物10(10μM)で処置されたWTマウスまたはGPR174 KOマウスからの脾細胞培養物における刺激の48時間後の培養上清中のIL-2の量(pg/mL)をグラフで示す。図27に示されるように、IL-2のレベルは、WTにおいてGPR174阻害性化合物10での処理によって増加するが、GPR174 KO脾細胞では増加せず、ここでIL-2は処理なしで高い。ビヒクル処理された脾細胞におけるKOとWTの差のp値はp=0.02である。化合物10処理群におけるKOとWTの間、または化合物10処理細胞とビヒクル処理KO細胞の間には有意差は存在しない。
これらの結果は、IL-2産生に対する化合物10の効果(実施例6に記載され、図25に示されている)がGPR174阻害によって媒介されることを示している。
実施例8
本実施例は、代表的なGPR174阻害性化合物10が、免疫抑制性T-Reg(FoxP3+Helios+)の割合を低下させ、単一のドナーから得られた培養ヒト末梢血単核細胞(PBMC)において、用量依存的にIL-2産生を刺激することを実証する。
実験は、ヒト末梢血単核細胞を用いて、実施例6で上述したのと同様の方法を使用して行ったが、GPR174阻害性化合物10の効果を様々な濃度(3μM~60μM)で分析した点が異なる。
簡単には、ボランティアドナーから得たヒトPBMCを2×106細胞/mLの密度に調整し、100ng/mLの抗CD3抗体および100ng/mLの抗CD28抗体で刺激し、3μM、10μMまたは30μMのGPR174インバースアゴニスト化合物10(表1に示されている)またはビヒクル対照で処理した。刺激後3日目に染色のために細胞の一部を採取し、細胞の残りを新鮮な培地で1:4に分割し、刺激後7日目に染色のために使用した。天然のTreg(nTreg)細胞(FoxP3+Helios+)の画分を決定するために、PBMCを洗浄し、蛍光標識された抗CD4抗体で染色し、固定し、透過処理し、蛍光性の抗FoxP3抗体と抗Helios抗体の混合物で染色した。これらの3つのマーカーに対して染色された集団に対するフローサイトメトリーによって、標識された細胞を分析した。各実験は3つ組で行い、3回繰り返した。
ヒトPBMCにおけるIL-2産生に対する化合物10の効果を以下のように判定した。単一ドナー由来のPBMCを2×106細胞/mLの密度に調整し、100ng/mLの抗CD3抗体および100ng/mLの抗CD28抗体で刺激し、3μM、10μMまたは30μMの化合物10で処理した。これらの細胞からの上清を刺激後3日目に採取し、Affimetrix EbioscienceのReady-SET-Go(商標)ELISAキットおよびBioLegendのLEGENDplex(商標)ビーズをベースとしたイムノアッセイを製造業者の説明書に従って使用して、ELISAアッセイによってIL-2のレベルを決定した。
図28は、ビヒクルまたは化合物10(3μM、10μM、または30μM)で処置されたPBMC培養物における刺激後7日目のCD4+細胞集団中のFoxP3+Helios+細胞のパーセンテージをグラフで示す(n=3、*p<0.05;**p<0.01)。図28に示されるように、刺激後7日目に、GPR174インバースアゴニスト化合物10は、用量依存的に二重陽性(FoxP3+Helios+)nTreg細胞の存在量を有意に低下させ、結果は実施例6に記載されている結果と一致した。
図29は、個々のボランティア由来のPBMC培養物における刺激後3日目の培養上清中のIL-2の量(pg/mL)をグラフで示し、PBMCはビヒクルまたはGPR174阻害性化合物10(3μM、10μM、30μM、または60μM)で処理された。図29に示されるように、化合物10は、培養上清中のIL-2レベルを用量依存的に増加させ、これは実施例6に記載されている結果と一致する。IL-2は、T細胞の生存およびエフェクター、メモリー、および制御性T細胞への分化を決定する主要なサイトカインである。
実施例9
本実施例は、複数のドナーから得られたPBMC中のTreg、IL-2および他のサイトカインに対する代表的なGPR174阻害性化合物10の効果の分析を記載する。
実施例6および8に記載される結果を検証し、さらに拡張するために、Treg、IL-2および他のサイトカインに対する代表的なGPR174阻害性化合物10の効果を、複数のボランティアドナーから得られた培養ヒトPBMCにおいて分析した。
簡単には、8人のボランティアドナーから得たヒトPBMCを2×106細胞/mLの密度に調整し、100ng/mLの抗CD3抗体および100ng/mLの抗CD28抗体で刺激し、30μMのGPR174インバースアゴニスト化合物10(表1に示されている)で処理した。刺激後2日目に染色のために細胞の一部を採取し、細胞の残りを新鮮な培地で1:4に分割し、刺激後7日目に染色のために使用した。天然のTreg(nTreg)細胞(FoxP3+Helios+)の画分を決定するために、PBMCを洗浄し、蛍光標識された抗CD4抗体で染色し、固定し、透過処理し、蛍光性の抗FoxP3抗体と抗Helios抗体の混合物で染色した。これらの3つのマーカーに対して染色された集団に対するフローサイトメトリーによって、標識された細胞を分析した。各実験は3つ組で行い、5回繰り返した。
各ドナーからのヒトPBMCにおけるIL-2産生に対する化合物10の効果を以下のように判定した。各ドナー由来のPBMCを2×106細胞/mLの密度に調整し、100ng/mLの抗CD3抗体および100ng/mLの抗CD28抗体で刺激し、30μMの化合物10で処理した。これらの細胞からの上清を刺激後2日目に採取し、BioLegend(San Diego、CA)のLEGENDplex(商標)ビーズをベースとしたイムノアッセイを製造業者の説明書に従って使用して、ELISAアッセイによってIL-2のレベルを決定した。
8名のドナーから得られたプールされたヒトPBMCにおける一連のさらなるサイトカイン(インターロイキン5(IL-5)、インターロイキン13(IL-13)、インターロイキン6(IL-6)、インターロイキン9(IL-9)、インターロイキン10(IL-10)、インターフェロンガンマ(IFN-γ)、腫瘍壊死因子アルファ(TNF-α)、インターロイキン17A(IL-17A)、インターロイキン17F(IL-17F)、インターロイキン4(IL-4)、およびインターロイキン22(IL-22))の産生に対する化合物10の効果を以下のように判定した。8名のドナー由来のPBMCをプールし、次いで、2×106細胞/mLの密度に調整し、100ng/mLの抗CD3抗体および100ng/mLの抗CD28抗体で刺激し、30μMの化合物10で処理した。これらの細胞からの上清を刺激後2日目に採取し、BioLegend(San Diego、CA)のLEGENDplex(商標)ビーズをベースとしたイムノアッセイを製造業者の説明書に従って使用して、ELISAによってIL-5、IL-13、IL-6、IL-9、IL-10、IFN-γ、TNF-α、IL-17A、IL-17F、IL-4、およびIL-22のレベルを決定した。
図30は、ビヒクルまたは化合物10(30μM)で処置された8人の異なるドナー由来のヒトPBMC培養物における刺激後7日目のCD4+細胞集団中のFoxP3+Helios+細胞のビヒクルの割合をグラフで示す。図30に示されるように、刺激後7日目に、GPR174インバースアゴニスト化合物10は、8人のドナーの全てからのPBMC培養物中の二重陽性(FoxP3+Helios+)nTreg細胞の存在量を有意に低下させ、結果は実施例6および8に記載されている結果と一致した。
図31は、ビヒクルまたは化合物10(30μM)で処理された8人の異なるドナーからのヒトPBMC培養物における刺激後2日目の培養上清中のIL-2の量(ビヒクルに対する倍率)をグラフで示す。図31に示されるように、化合物10は、8人のドナーからのPBMC培養物のそれぞれにおいて、IL-2レベルを平均約5倍増加させ、これは実施例6および8に記載される結果と一致する。
図32は、ビヒクルまたは(of)化合物10(30μM)で処理された8人のドナーから得たヒトPBMCから刺激後2日目の培養上清中の様々なサイトカインの量(ビヒクルに対する倍率)をグラフで示している。図32に示されるように、ビヒクル対照と比較して、IL-6(***p<0.001)、IL-10(*p<0.05)、IFN-γ(*p<0.05)およびTNF-α(*p<0.05)について統計学的に有意な倍率増加が観察された。図32にさらに示されるように、ビヒクル対照と比較して、IL-17Aについて統計学的に有意な倍率減少が観察された(***p<0.001)。
IFN-γ誘導は、非ヒト霊長類、イヌ、およびラットでも観察されたが、マウスPBMCでは観察されなかったことに留意されたい。
本実施例で得られた結果は、実施例6および8に記載された結果を検証し、さらに拡張し、代表的なGPR174阻害物質である化合物10が、8人の異なるドナーからのヒトPBMC培養物のそれぞれにおいてTregの集団を有意に低下させたことを示す。8人のドナーから得られたプールされたヒトPBMCにおいて、GPR174阻害が、統計学的有意性を有して、サイトカインIL-2およびIFN-γならびにIL-6、IL-10およびTNF-αのレベルを増加させることがさらに実証される。サイトカインのこのサブセット(IL-2、IFN-γ、IL-6、IL-10、およびTNF-α)の増加は、GPR174阻害が、主に細胞内感染因子に対する応答を生成するT細胞のTh1サブセットを活性化することを示す。
実施例10
本実施例は、異なるマウス系統から得られた混合された培養脾細胞中で産生されたサイトカインに対する代表的なGPR174阻害性化合物10の効果の分析を記載する。
マウスにおいてT細胞を刺激するために、2つの異なるマウス系統、C57BL/6およびDBA1から得られた脾細胞を培養下で混合した。
共培養された脾細胞のサイトカイン産生の時間経過を測定するために、化合物10の非存在下で混合した後、2日目、4日目、および6日目に共培養上清中でサイトカイン産生(IFN-γ、IL-5、TNF-α、IL-2、IL-6、IL-4、IL-10、IL-9、IL-17A、IL-17F、IL-21、IL-22、およびIL-13)を測定する初期実験を行った。結果を以下の表7に示す。
上記の表7に示されているように、C57BL/6+DBA1脾細胞共培養で測定された各サイトカインのピークレベルは、混合後4日目に観察され、6日目に維持された。
マウス脾細胞共培養物中のサイトカイン(IFN-γ、IL-5、TNF-α、IL-2、IL-6、IL-4、IL-10、IL-9、IL17A、IL17F、IL-21、IL-22、およびIL-13)の産生に対する化合物10の効果が以下のように判定された。30μMの化合物10の存在下または非存在下で、2つの異なるマウス系統、C57BL/6およびDBA1から得られた脾細胞を培養下で混合した。混合後4日目および6日目に、共培養上清中のIFN-γ、IL-5、TNF-α、IL-2、IL-6、IL-4、IL-10、IL-9、IL-17A、IL-17F、IL-21、IL-22、およびIL-13のサイトカイン産生を測定した。製造業者の説明書に従ってBioLegend(San Diego、CA)のLEGENDplex(商標)ビーズをベースとしたイムノアッセイによって、サイトカインレベルを決定した。
図33は、化合物10の非存在下で共培養されたC57BL/6+DBA1脾細胞中で6日目に測定されたサイトカインレベルと比較した、混合後6日目の共培養されたマウスC57BL/6+DBA1脾細胞中のサイトカインのパネルに対する化合物10(30μM)による誘導倍率をグラフで示す。これらの結果は、化合物10が脾細胞同種刺激中に産生されるサイトカインの量の強い変化を引き起こすことを実証しており、GPR174の阻害が免疫応答を有意に調節することを示している。実質的に無菌の保護された施設中で飼育された動物の比較的ナイーブな免疫系の応答を、複数の抗原に曝露されてきたヒトボランティアのものと比較することは困難であるので、マウス脾細胞と比較した(実施例9に記載の)ヒトPBMCにおいて誘導されたサイトカインのセット間の明らかな違いは、必ずしも意味がないことに留意されたい。
実施例11
本実施例は、ヒトPBMC培養物中のどの細胞型が、代表的なGPR174阻害性化合物10によって誘導されるサイトカイン産生の原因であるかを決定するために行われた研究を記載する。
第一の実験では、2人の異なるドナーからのヒトPBMCを化合物10(10μM)の存在下または非存在下で一晩インキュベートした。抗CD3および抗CD28抗体でPBMC培養物を刺激し、小胞輸送をGolgiStop(商標)で同時にブロックした。4時間後に細胞を固定し、細胞型マーカー(FITC-抗CD3およびPerCP-Cy5.5-抗CD4)およびIL-2(PE-抗IL-2)に対する抗体で染色した。細胞をフローサイトメトリーによって分析した。次いで、細胞内IL-2(PE標識されている)を有する細胞の割合を、CD4+およびCD8+T細胞集団ならびに非T細胞において決定した。
第二の実験では、2人の異なるドナーからのヒトPBMCを抗CD3および抗CD28抗体で刺激し、漸増濃度の化合物10(0、0.1、0.3、1.0または3.0μM)の非存在下または存在下でインキュベートした。2日後、GolgiStop(商標)を用いて小胞輸送を遮断した。4時間後に細胞を固定し、細胞型マーカーに対する抗体(FITC-抗CD3、PerCP-Cy5.5-抗CD4、PE-抗CD56およびPacific Blue-抗CD16)およびサイトカインIL-2、IL-10、およびIFN-γ(抗サイトカイン抗体は全てAPC標識されていた)のいずれかで染色した。細胞をフローサイトメトリーによって分析した。次いで、細胞内IL-2、IFN-γ、IL-10、およびTNF-αを有する細胞の割合を、異なる細胞集団において決定した。
2人のドナーのうちの1人に対する第1の実験の結果を図34A~図34Cに示す。第2のドナーからも同様の結果が観察された(データは示さず)。
図34Aは、化合物10(10μM)の存在下で抗CD3および抗CD28抗体で刺激した4時間後の、代表的なPBMC培養物中に存在するCD4+(46.2%)、CD8+(17.1%)、および非T細胞(33.9%)集団を示す。
図34Bは、ビヒクル対照と比較して、化合物10(10μM)で処理された、図34Aに示されるCD4+T細胞集団における細胞内IL-2染色を有する細胞の割合をグラフで示し;
図34Cは、ビヒクル対照と比較して、化合物10(10μM)で処理された、図34Aに示されるCD8+T細胞集団における細胞内IL-2染色を有する細胞の割合をグラフで示す。
2人のドナーのうちの1人に対する第2の実験の結果を図35A~図35Mに示す。第2のドナーからも同様の結果が観察された(データは示さず)。
図35Aは、化合物10の存在下で抗CD3および抗CD28抗体で刺激した2日後の、代表的なPBMC培養物中に存在するCD4+(31.8%)、CD8+(27.5%)、および非T細胞(33.1%)集団を示す。
図35Bは、化合物10(0、0.1、0.3、1.0、または3.0μM)で処理されたPBMC培養物中のCD4+T細胞集団における細胞内IL-2染色を有する細胞の割合をグラフで示しており、その代表が図35Aに示されている。
図35Cは、化合物10(0、0.1、0.3、1.0、または3.0μM)で処理されたPBMC培養物中のCD8+T細胞集団における細胞内IL-2染色を有する細胞の割合をグラフ示しており、その代表が図35Aに示されている。
図35Dは、化合物10(0、0.1、0.3、1.0、または3.0μM)で処理されたPBMC培養物中の非T細胞集団における細胞内IL-2染色を有する細胞の割合をグラフで示しており、その代表が図35Aに示されている。
図35Eは、化合物10(0、0.1、0.3、1.0、または3.0μM)で処理されたPBMC培養物中のCD4+T細胞集団における細胞内IL-10染色を有する細胞の割合をグラフで示しており、その代表が図35Aに示されている。
図35Fは、化合物10(0、0.1、0.3、1.0、または3.0μM)で処理されたPBMC培養物中のCD8+T細胞集団における細胞内IL-10染色を有する細胞の割合をグラフで示しており、その代表が図35Aに示されており;
図35Gは、化合物10(0、0.1、0.3、1.0、または3.0μM)で処理されたPBMC培養物中の非T細胞集団における細胞内IL-10染色を有する細胞の割合をグラフで示しており、その代表が図35Aに示されている。
図35Hは、化合物10(0、0.1、0.3、1.0、または3.0μM)で処理されたPBMC培養物中のCD4+T細胞集団における細胞内IFN-γ染色を有する細胞の割合をグラフで示しており、その代表が図35Aに示されている。
図35Iは、化合物10(0、0.1、0.3、1.0、または3.0μM)で処理されたPBMC培養物中のCD8+T細胞集団における細胞内IFN-γ染色を有する細胞の割合をグラフで示しており、その代表が図35Aに示されている。
図35Jは、化合物10(0、0.1、0.3、1.0、または3.0μM)で処理されたPBMC培養物中の非T細胞集団における細胞内IFN-γ染色を有する細胞の割合をグラフで示しており、その代表が図35Aに示されている。
図35Kは、化合物10(0、0.1、0.3、1.0、3.0、または10μM)で処理されたPBMC培養物中のCD4+T細胞集団における細胞内TNF-α染色を有する細胞の割合をグラフで示しており、その代表が図35Aに示されている。
図35Lは、化合物10(0、0.1、0.3、1.0、3.0、または10μM)で処理されたPBMC培養物中のCD8+T細胞集団における細胞内TNF-α染色を有する細胞の割合をグラフで示しており、その代表が図35Aに示されている。
図35Mは、化合物10(0、0.1、0.3、1.0、3.0、または10μM)で処理されたPBMC培養物中の非T細胞集団における細胞内TNF-α染色を有する細胞の割合をグラフで示しており、その代表が図35Aに示されている。
非T細胞(図35A、図35J、および図35Mから)におけるIFNγおよびTNF-αの発現のさらなる特徴決定の結果を図36A~図36Eに示す。これらの結果は、単一のドナーから得られた。第2のドナーからも同様の結果が観察された(データは示さず)。
図36Aは、抗CD3抗体および抗CD28抗体による刺激の2日後の代表的なPBMC培養物中の非T細胞集団中に存在するCD56+CD16-(2.27%)、CD56+CD16+(11.8%)、および非NK(78.5%)集団に分別された図35Aからの非T細胞集団を示す。
図36Bは、化合物10(0、0.1、0.3、1.0、または3.0μM)で処理されたPBMC培養物中の非T-CD56+CD16+細胞集団における細胞内IFN-γ染色を有する細胞の割合をグラフで示しており、その代表が図36Aに示されており、
図36Cは、化合物10(0、0.1、0.3、1.0、または3.0μM)で処理されたPBMC培養物中の非T-CD56+CD16-細胞集団における細胞内IFN-γ染色を有する細胞の割合をグラフで示しており、その代表が図36Aに示されている。
図36Dは、化合物10(0、0.1、0.3、1.0、3.0、または10μM)で処理されたPBMC培養物中の非T-CD56+CD16+細胞集団における細胞内TNF-α染色を有する細胞の割合をグラフで示しており、その代表が図36Aに示されており、
図36Eは、化合物10(0、0.1、0.3、1.0、3.0、または10μM)で処理されたPBMC培養物中の非T-CD56+CD16-細胞集団における細胞内TNF-α染色を有する細胞の割合をグラフで示しており、その代表が図36Aに示されている。
図35A~図35Mおよび図36A~図36Eに示される結果は、化合物10によるGPR174の阻害によって影響を受ける細胞型を特定する:IL-2およびIL-10産生は、CD4およびCD8陽性のT細胞において特異的に誘導されるが、IFN-γおよびTNF-α産生は、CD4およびCD8陽性T細胞ならびにNK細胞において増強される。これらのデータは、GPR174阻害による免疫刺激の機構を特定する。
実施例12
本実施例は、野生型マウスおよびGPR174(KO)ノックアウトマウスにおけるflu抗原特異的CD8+T細胞のレベルに対するインフルエンザウイルスによる免疫化の効果を比較することによって、GPR174活性の非存在のインビボでの結果を評価するために行われた研究を記載する。
マウス適応インフルエンザウイルスHIN1A/PR/8/34への動物曝露は、急性感染に対する免疫応答を評価するために広く使用されているモデルである(Allen I.C.,Mouse Models of Innate Immunity:Methods and Protocols,Methods in Molecular Biology,vol 1031:pp 177-188(2013);Castiglioni P.ら、J Immunol 180:4956-64,2008;Zak O.,Sande MA(eds),Handbook of Animal Models of Infection,Academic Press:pp981-986,1999を参照)。したがって、本実施例に記載されているように、研究は、野生型マウスおよびGPR174(KO)ノックアウトマウスにおけるflu抗原特異的CD8+T細胞のレベルに対するインフルエンザウイルスによる免疫化の効果を比較することによって、GPR174活性の非存在のインビボでの結果を評価するために行われた。
第一の実験では、野生型(WT)およびGPR174KOマウス(実施例7に記載のように作製)を、1000HAU(赤血球凝集素単位)のインフルエンザウイルスA/PR/8/34の腹腔内(ip)注射によって免疫化した。3週間後、2匹のナイーブマウス、4匹の免疫されたWTマウスおよび4匹の免疫されたGPR174KOマウスから脾細胞を得て、MHCクラスI提示分子との複合体中のこの抗原を認識するCD8+T細胞の優先的増殖を誘導するために、2μMの公知のインフルエンザ核タンパク質(NP)抗原性ペプチド「ASNENMETM」(配列番号:5)の存在下に置いた。5日後に、抗CD8抗体およびMHC-ASNENMETMデキストラマー(Immudex、デンマーク)で脾細胞を染色することによって、MHC-インフルエンザペプチド複合体を認識するT細胞受容体(TCR)を提示するCD8+細胞の量を評価した。蛍光標識されたMHCデキストラマーは、複数のMHC-ペプチド複合体を有する試薬であり、したがって、単一のT細胞上の複数のTCRと同時に相互作用する能力を有し、試薬とT細胞との間の安定な相互作用を可能にし、その結果、抗原特異的T細胞の検出および定量に有用である。
第二の実験では、1000HAUのインフルエンザウイルスA/PR/8/34を腹腔内注射することによって、4匹のWTマウスおよび4匹のGPR174KOマウスを免疫した。免疫化の3週間後、1000HAUのインフルエンザウイルスA/PR/8/34の2回目の注射によってこれらのマウスを追加免疫し、11日後に、2匹のナイーブ動物由来の脾細胞とともに、事前のインビトロインキュベーションなしのデキストラマー染色によってその脾細胞を分析した。
第一の実験の結果を図37に示す。
図37は、インフルエンザウイルスA/PR/8/34による免疫化の3週間後にWTマウスおよびGPR174 KOマウスから得られ、NP抗原性ペプチドの存在下で5日間培養された脾細胞培養物中の総CD8+細胞のパーセントとしてデキストラマー染色された細胞(抗原特異的T細胞)の量をグラフで示す。対照ナイーブWTマウスから得られた脾細胞も図37に示されている。図37に示されるように、GPR174KOマウスからの脾細胞培養物は、ナイーブマウスおよびWTマウスから得られた脾細胞培養物中のデキストラマー染色CD8+細胞の割合と比較して、より高い割合のデキストラマー染色されたCD8+細胞(抗原特異的T細胞)を有する。
第二の実験の結果を図38に示す。図38は、1000HAUのインフルエンザウイルスA/PR/8/34で免疫化され、3週間後に追加免疫されたWTマウスおよびGPR174KOマウスから得られた脾細胞における総CD8+細胞のパーセントとしてデキストラマー染色された細胞(抗原特異的T細胞)の量をグラフで示しており、脾細胞は追加免疫の11日後に分析された。対照ナイーブ(N)WTマウスから得られた脾細胞も図38に示されている。図38に示されるように、GPR174KOマウスからの脾細胞は、WTマウスおよびナイーブマウスから得られた脾細胞中のデキストラマー染色されたCD8+細胞の量と比較して、より高い割合のデキストラマー染色されたCD8+細胞(抗原特異的T細胞)を有する。
要約すると、本実施例における結果は、両実験設定において、すなわち、抗原特異的T細胞の事前のインビトロインキュベーションありまたはなしで、WTマウスと比較して、GPR174KOマウスからの脾細胞におけるインフルエンザ抗原特異的CD8+T細胞の数がより多くなる傾向があることを実証しており、GPR174が免疫応答を制限し、GPR174の阻害が免疫刺激性であることを示している。
実施例13
本実施例は、ヒトナイーブT細胞およびヒトメモリーT細胞上の細胞傷害性Tリンパ球関連抗原4(CTLA4)発現に対する代表的なGPR174阻害性化合物10の効果を評価するために行われた研究を記載する。
背景/理論的根拠:CTLA4は、T細胞受容体およびCD28を介して活性化されたT細胞によって発現される。CTLA4は、T細胞共刺激タンパク質CD28と相同であり、両分子は、それぞれB7-1およびB7-2とも呼ばれる抗原提示細胞上のCD80およびCD86に結合する。CTLA-4は、CD28よりも大きな親和性および結合活性でCD80およびCD86に結合し、このため、そのリガンドについてCD28に優越することが可能となる。CTLA4は、制御性T細胞においても見出され、それらの阻害機能に寄与する。CTLA4を遮断または阻害することは、腫瘍に対する免疫系寛容を逆転させ、それによって免疫療法戦略をがん患者のために提供する手段として役立つ(例えば、Baumeister S.H.ら、Ann Rev Immunol 34:539-73,2016を参照のこと)。このアプローチは、免疫チェックポイント遮断療法と呼ばれる。
様々な濃度のGPR174阻害性化合物10(0.019μM~6μM)または同等の濃度のビヒクル(DMSO)の存在下で、単一のドナーからのPBMC細胞を、さらなる照射された抗原提示細胞(APC)とともに一晩培養した。次いで、抗CD3(OKT3)をさらに24時間培養物に添加した。FOXP3、CTLA-4、CD4、CD3、CD45RAおよびCD25の発現について、フローサイトメトリーによって細胞を分析した。
図39Aは、刺激後1日目における、化合物10(0、0.19、0.38、0.75、1.5、3.0または6.0μM)で処理されたPBMC培養物中のCTLA-4陽性染色を有するナイーブ制御性T細胞(Treg)の割合(ナイーブTreg細胞(CD45RA+FOXP3+)の百分率をグラフで示しており、ビヒクル対照処理された細胞と比較して、GPR174阻害性化合物10で処理されたナイーブTreg細胞中でCTLA4発現が用量依存的に低下していることを示している。
図39Bは、刺激後1日目における、化合物10(0、0.19、0.38、0.75、1.5、3.0または6.0μM)で処理されたPBMC培養物中のCTLA4陽性染色を有する非制御性T細胞(非Treg)の割合(ナイーブ非Treg細胞(CD45RA+FOXP3-)の百分率をグラフで示しており、ビヒクル対照処理された細胞と比較して、GPR174阻害性化合物10で処理された非Treg細胞中でCTLA4発現が用量依存的に低下していることを示している。
図40Aは、刺激後1日目における、GPR174阻害性化合物10(0、0.19、0.38、0.75、1.5、3.0または6.0μM)で処理されたPBMC培養物中のCTLA4陽性染色を有するメモリーTregの割合(メモリーTreg(CD45RA-FOXP3+)の百分率をグラフで示しており、ビヒクル対照処理された細胞と比較して、化合物10で処理されたメモリーTreg細胞中でCTLA4発現が用量依存的に低下していることを示している。
図40Bは、刺激後1日目における、GPR174阻害性化合物10(0、0.19、0.38、0.75、1.5、3.0または6.0μM)で処理されたPBMC培養物中のCTLA4陽性染色を有するメモリー非Treg細胞の割合(メモリー非Treg(CD45RA-FOXP3-)の百分率をグラフで示しており、ビヒクル対照処理された細胞と比較して、化合物10で処理されたメモリー非Treg細胞中でCTLA4発現が用量依存的に低下していることを示している。
要約すると、本実施例における結果は、GPR174の阻害が、TCRとその共刺激タンパク質CD28を結合させることによって刺激されたT細胞における免疫応答を活性化するだけでなく、T細胞活性化を通常制限する免疫チェックポイントCTLA-4の誘導も防止することを示している。
実施例14
本実施例は、ヒトT細胞上でのPD-L1、TIGITおよび他のT細胞発現免疫チェックポイント分子の発現に対する代表的なGPR174阻害性化合物10の効果を評価するために行われた研究を記載する。
CD274またはB7-H1としても知られるプログラム死リガンド1(PD-L1)は、免疫系を抑制する役割を有する膜貫通タンパク質である。PD-1またはB7.1へのPD-L1の結合は、T細胞の増殖を低下させ、アポトーシスも誘導することができる阻害シグナルを伝達する。PD-L1の上方制御は、がんが宿主免疫系を回避することを可能にすると思われる。多くのPD-L1阻害物質が免疫腫瘍療法として開発中であり、良好な結果を示している(例えば、Baumeister S.H.ら、Ann Rev Immunol 34:539-73,2016TengF.ら、Cancer Lett. 414:166-173,2017参照)。臨床的に利用可能な例としては、デュルバルマブ、アテゾリズマブおよびアベルマブが挙げられる。
IgおよびITIMドメインを有するT細胞免疫受容体(TIGIT)は、活性化された細胞傷害性T細胞および制御性T細胞によって発現され、複数のがんモデルにおいてT細胞上で上方制御されることも示されている。リガンドCD155およびCD112は、樹状細胞およびマクロファージ上に見出され、いくつかのタイプのがんにおいても高度に発現する。TIGIT発現は、PD-1を含む他の共阻害分子の発現と高度に相関している。研究により、TIGITが他の阻害性免疫チェックポイントに対する固有の潜在的に相補的な標的であることが明らかになっている。第1に、細胞傷害性T細胞活性を直接阻害することに加えて、TIGITは、他の免疫細胞に対するその影響を通して免疫抑制性微小環境を促進することができる。例えば、樹状細胞の表面上のCD155に結合することによって、TIGITは免疫抑制性サイトカインインターロイキン-10の分泌を増加させ、制御性T細胞上のTIGITの結合は制御性T細胞の免疫抑制機能を増強する(例えば、Blake S.J.ら、Clin Cancer Res 22(21):5183-5188,2016;GroganJ.ら、J Immunother Cancer 4(suppl1):P209,2016;Kurtulis S.ら、J Clin Invest 125(11):4053-4062,2015;Lozano E.ら、J Immunol 188(8):3869-3875,2012を参照)。
最近の研究は、Treg細胞が、その免疫抑制能から分離可能な様式で組織修復に関与し得ることを示唆している。マウスの肺腫瘍の移植可能なモデルを使用して、上皮成長因子ファミリーのメンバーであるアンフィレグリン(AREG)が腫瘍内Treg細胞において顕著に上方制御されることが見出された。さらに、T細胞拘束性のアンフィレグリン欠損は、肺腫瘍の進行を著しく遅延させた。腫瘍進行におけるこの観察された抑止は、T細胞免疫応答性またはTregおよびエフェクターT細胞数の検出可能な変化を伴わなかった。これらの観察は、組織の修復および維持に通常関与する因子の産生を介して腫瘍成長を促進する際の新規な「非免疫」様式を腫瘍内TregおよびエフェクターT細胞について示唆している(例えば、Green J.A.ら、J Exp Med Oct 16 2017,doi:10.1084/jem.20170356を参照。印刷前に電子出版)。
さらなる照射された抗原提示細胞(APC)および抗CD3抗体(UCHT1)と混合された単一ドナー由来のPBMC細胞を、様々な濃度のGPR174阻害性化合物10(1.25~5μM)または同等の濃度のビヒクル(DMSO)の存在下でインキュベートした。CD4、CD8、PD-L1、TIGITおよびAREGの発現について、フローサイトメトリーによって細胞を分析した。
図41は、刺激の1日後における、GPR174阻害性化合物10(0、1.25、または5μM)で処理されたPBMC培養物中のPD-L1陽性染色を有するヒトCD4+T細胞の割合をグラフで示しており、化合物10で処理されたCD4+T細胞では、ビヒクル対照処理された細胞と比較してPD-L1発現が用量依存的に低下していることを示している。
図42は、刺激の1日後における、GPR174阻害性化合物10(0、1.25、または5μM)で処理されたPBMC培養物中のTGIT陽性染色を有するヒトCD8+T細胞の割合をグラフで示しており、化合物10で処理されたCD8+T細胞では、ビヒクル対照処理された細胞と比較してTGIT発現が用量依存的に低下していることを示している。
図43は、刺激の1日後における、GPR174阻害性化合物10(0、1.25または5μM)で処理されたPBMC培養物中のAREG陽性染色を有するヒトCD4+T細胞の割合をグラフで示しており、化合物10で処理されたCD4+T細胞では、ビヒクル対照処理された細胞と比較してAREG発現が用量依存的に低下していることを示している。
実施例13で上述したように、GPR174阻害性化合物10が、T細胞活性化を通常制限する免疫チェックポイントCTLA-4の誘導を抑制することが実証された。本実施例に示されるように、GPR174阻害性化合物10は、2つのさらなる免疫チェックポイント分子、PD-L1およびTIGITの発現を減少させた。これらの結果は、GPR174阻害性化合物が腫瘍免疫寛容に関与するいくつかの分子を下方制御することができ、悪性細胞に対するT細胞動員をさらに増加させるはずであることを実証している。さらに、T細胞によって産生される腫瘍促進成長因子アンフィレグリン(AREG)も、GPR174阻害性化合物での処置後に下方制御され、これも腫瘍成長を制限すると予想される。
実施例15
本実施例は、GPR174阻害物質とアデノシン2a受容体(A2aR)阻害物質との組み合わせがヒトPBMCにおけるIFN-γ産生の相乗的誘導をもたらすことを実証する。
ヒトボランティアドナーから得られたヒトPBMCを96ウェル平底プレート中に1×106細胞/ウェルの密度で分注し、以下の存在下で、1μg/mLの抗CD3抗体(UCHT1)および0.1μg/mLの抗CD28抗体(CD28.2)で3つ組で刺激した。
GPR174阻害性化合物10(3μM);
A2aR阻害性化合物(ZM241385、1μMまたは10μM);
化合物10(3μM)+1μM ZM241385の組み合わせ;
化合物10(3μM)+10μM ZM241385の組み合わせ;または
ビヒクル対照(DMSO)。
刺激の24時間後にこれらの細胞から上清を収集し、IFN-γのレベルをELISAアッセイによって決定した。統計解析は、テューキーの事後多重比較の補正を伴う一元配置ANOVAを使用して行った。
図44は、GPR174阻害性化合物10(3μM);A2aR阻害性化合物(ZM241385、1μMまたは10μM);化合物10(3μM)+1μM ZM241385の組み合わせ;化合物10(3μM)+10μM ZM241385の組み合わせ;またはビヒクル対照(DMSO)の存在下で培養された、単一ドナー由来のヒトPBMC培養物における刺激の24時間後の培養上清中のIFN-γの量をグラフにより例示す。
図44に示されるように、GPR174i(3μM化合物10)について2.3倍の増加が観察され、A2Ai(ZM241385、1μMおよび10μM)について1.2倍の増加が観察され、GPR174i(3μM化合物10)+A2Ai(ZM241385、1μM)の組み合わせについて9.3倍の増加が観察され、GPR174i(3μM化合物10)+A2Ai(ZM241385、10μM)の組み合わせについて17.1倍の増加が観察された。下記の表8に示されるように、統計学的解析(テューキーの事後多重比較補正による一元配置ANOVA)は、阻害物質の組み合わせのみが、各阻害物質単独またはビヒクル対照と比較して、IFN-γ産生の有意な増加をもたらしたことを示す。
(表8)図44に示されている結果の統計解析
「ns」=有意ではない
図44および表8に示される結果は、GPR174およびA2aRの組み合わせ阻害がIFN-γ産生の相乗的誘導を促進することを実証している。IFN-γは抗腫瘍免疫応答の中心的なメディエーターであるので、この結果は、組み合わされたGPR174阻害とA2aR阻害が、効果的ながん免疫療法のために重要なTヘルパー1またはTh1として知られる免疫細胞機能の類型を有意に増幅することを示す。重要なことに、GPR174とA2aRの両方がGαS/サイクリックAMPシグナル伝達経路を活性化し、この経路はTh1免疫応答に対する抑制性チェックポイントとして十分に特徴決定されている。さらに、A2aRアンタゴニストは、現在、ATPをA2aRリガンドのアデノシンに変換する酵素であるCD38、CD39、およびCD73の阻害物質と同様に、がん免疫療法チェックポイント阻害物質として臨床開発中である(以下の表15参照)。腫瘍微小環境における細胞ストレスおよび細胞死は、アデノシンおよび細胞膜脂質ホスホチジルセリン(PS)の代謝産物であるGPR174リガンドリゾホスファチジルセリン(lysoPS)の両方の濃度の増加をもたらす。したがって、腫瘍組織中および腫瘍組織周囲の免疫細胞は、アデノシン、PSおよびリゾホスファチジルセリンの組み合わされた活性によって抑制され得、この抑制からのTh1応答の効果的な開放には、GPR174およびCD38/CD39/CD73/A2aR/A2bR軸の両方の複合的阻害が必要であるようである。したがって、本実施例で提供される結果は、堅牢なTh1免疫を可能にするレベルまでサイクリックAMPシグナル伝達を低下させるためには、GPR174とアデノシンシグナル伝達の両方を阻害しなければならないことを示している。
実施例16
本実施例は、ホスファチジルセリン(PS)がGPR174媒介性Gsシグナル伝達のアゴニストであるという発見を記載する。
本明細書に記載されているように、最近の報告は、GPR174のリガンドとしてリゾホスファチジルセリン(LysoPS)を同定した(Inoueら、Nat Methods 9:1021-9,2012)。LysoPSは、膜リン脂質であるホスファチジルセリン(PS)の酵素的加水分解によって生成されるリゾリン脂質メディエーターである。LysoPSは免疫系の細胞によって分泌され、T細胞抑制および肥満細胞脱顆粒を含む複数の細胞応答を誘導することができる(Makideら、Prostaglandins Other Lipid Mediat 89:135-9,2009)。
本実施例に記載されるように、本発明者らは、ホスファチジルセリン(PS)もGPR174のアゴニストであることを突き止めた。PSはリン脂質であり、細胞膜の成分である。PSは、酵素フリッパーゼによって細胞膜の細胞質ゾル(内側)側に面するように積極的に保持される。しかしながら、細胞がアポトーシスを受けると、PSはもはやフリッパーゼによって細胞質ゾル側に拘束されない。代わりに、スクランブラーゼが、細胞膜の2つの側の間でPSの迅速な交換を触媒する。PSが細胞の細胞外(外側)表面に反転すると、PSはマクロファージがこれらの細胞を貪食するためのシグナルとして作用する(Verhoven B.ら、J of Exp Med. 182(5):1597-601,1995。
主に単球、マクロファージおよび樹状細胞などの食細胞によって発現されるいくつかの膜貫通受容体は、PSまたはPS/タンパク質複合体を結合し、エフェロサイトーシスを媒介する。これらには、GAS6またはPROS1血清タンパク質に複合体化したPSを認識する受容体チロシンキナーゼのTAMファミリー(Tyro3、Axl、MerTK);PSと直接相互作用するTIM(T細胞免疫グロブリンおよびムチンドメイン含有分子)タンパク質、CD300およびBAI1;ならびにPSをインテグリンに架橋するMFG-E8が含まれる(Arandjelovic S and Ravichandran K,Nature Immunology 16:907-917,2015;Lemke G and Burstyn-Cohen T.,Ann NY Acad Sci 1209:23-29,2010;Morizono K and Chen I.S.Y.,Journal of Virology,Vol 88(8):4275-4290,2014;およびPark,S. and Kin,I.,Experimental&Molecular Medicine 49 e331,2017を参照)。これらの受容体がPSを能動的に認識し、エフェロサイトーシスを媒介する細胞に送達するシグナルは、大部分が免疫抑制性である。
アポトーシス細胞に加えて、細胞外PSは、腫瘍微小環境において高度に濃縮されており、腫瘍細胞の表面上の他、固形腫瘍を透過する血管の内皮細胞にも見出される。さらに、いずれもPSを露出するアポトーシス性好中球および活性化血小板も固形腫瘍に動員される(A.K. and Rao D.A.,Blood 120:4667~4668,2012;Schlesinger,M.,Journal of Hematology and Oncology(11)125,2018;Treffers L.W.ら、Immunological Reviews vol 273:312-328,2016;およびGregory A.D.and Houghton A.M.,Cancer Research Vol 71(7):2411-6,2011参照)。PSは、微小胞、エキソソームおよびエクソメア(exomere)などの腫瘍およびアポトーシス細胞に由来する細胞外小胞(EV)中にも見られる(例えば、Zhangら、Cell Reports 27:940-954,2019およびRaposo G and Stoorvogel W.,Jour Cell Biol 200(4):373,2013を参照)。注目すべきことに、PSに結合するタンパク質は、全動物イメージングによって検出されるように、マウスモデル中の固形腫瘍に高度に濃縮されている(LiR.ら、Mol Cancer Ther 17(1):169-82,2018;Desai T.J.ら、Oncotarget 7:30678-30690,2016;およびBirge R.B.ら、Cell Death&Differentiation 23:962-978,2016)。したがって、高濃度のPSは、腫瘍媒介性免疫抑制の主要な原因と考えられ、チェックポイント阻害物質などのがん免疫療法に対する耐性において役割を果たし得る。
lysoPSおよびPSは構造が非常に類似しているが、水溶解度が異なるので、本発明者らは、本実施例において、PSから生成されたリポソームがGPR174をlysoPSと同程度に刺激するかどうかを検討した。PSを曝露する膜がGPR174を刺激することが可能であることは、腫瘍中の豊富なPSがGPR174発現細胞に作用するために、PSをlysoPSに加水分解するために必要とされる酵素が必要とされないことを示すと考えられる。
野生型GPR174または変異型GPR174で形質移入されたHEK293細胞におけるPSおよびLysoPS Gsシグナル伝達の比較
PBS中での水和および小型押出機(Avanti)を使用した0.1ミクロンフィルターを通した50~54°Cでの押出によって、ホスファチジルセリン(PS)および他のリン脂質の単層リポソームを調製した。リゾホスファチジルセリン(Lyso-PS)は可溶性である。
6ウェルプレート中でHEK293細胞を成長させ、Lipofectamine 2000(Thermo Fisher Scientific)を使用して、300ng/ウェルのcAMPバイオセンサ発現プラスミドpGlo22F(Promega)および2ngの野生型GPR174を発現するプラスミドまたは「GPR174-v38」と称される、2ngの低下した基底活性を有するGPR174変異体を発現するプラスミドで形質移入した。
形質移入の5~6時間後、細胞をトリプシン処理し、5000細胞/ウェルの密度で96ウェルプレート中に播種し、一晩インキュベートした。翌日、培地を、2%GloSensor Assay試薬(Promega)を含む100μL/ウェルの無血清培地X-vivo15(Lonza)と交換した。プレートを室温で1時間インキュベートし、ルミノメーターで測定して化合物添加前の値を得た。10nM~10,000nMの濃度範囲のホスファチジルセリンリポソーム(PS)または10nM~10,000nMの濃度範囲のリゾホスファチジルセリン(Lyso-PS)をウェルに添加し、室温で15分間インキュベートした。プレートをルミノメーターで測定して、化合物添加後の測定値を得た。化合物添加前測定値に対する化合物添加後測定値の比(すなわち、アゴニストによるGlosensorシグナル誘導の程度)を決定した。
図45Aは、漸増濃度のホスファチジルセリンリポソーム(PS)またはリゾホスファチジルセリン(Lyso-PS)の存在下での、野生型GPR174およびcAMPバイオセンサ発現プラスミドpGlo22Fを発現するHEK293細胞におけるGsシグナル伝達活性の誘導倍率をグラフで示す。図45Aに示されるように、PSおよびLysoPSはいずれも、濃度依存的にGPR174 Gsシグナル伝達を刺激する(PSのEC50=83nM)。PSの見かけの作用強度がLysoPSの作用強度より4~5倍高い(すなわち、より低い濃度のPSで同じ信号が達成される。)ことは注目すべきであり、リポソーム誘導性シグナルがシグナル伝達実験中のPSのLysoPSへの分解によって説明され得る可能性は低い。さらに、これに関して、本発明者らの調製物中のPSおよびLysoPSの量の直接的なLC-MS測定は、本発明者らのPS調製物中に少量のLysoPS(3%)のみが存在することを示し、これは、シグナル伝達実験における細胞および培地とのPSのインキュベーション後に増加しなかったことが注目される(データは示さず)。
図45Bは、図45Aと比べて増加したシグナルウィンドウを用いて、漸増濃度のホスファチジルセリンリポソーム(PS)またはリゾホスファチジルセリン(Lyso-PS)の存在下での、変異体GPR174-v38およびcAMPバイオセンサ発現プラスミドpGlo22Fを発現するHEK293細胞におけるGsシグナル伝達活性の誘導倍率をグラフで示す。図45Bに示されるように、PSおよびLysoPSはいずれも、濃度依存的にGPR174 Gsシグナル伝達を刺激する。GPR174-v38のシグナル伝達ウィンドウは、野生型GPR174受容体(GPR174-WT)よりも優れているが、脂質の用量応答はいくらか右にシフトしており、PSおよびLyso-PSの両方に対する親和性がより低いことを示している。GPR174のこの変異体様式については、GPR174-WTで観察された結果と同様に、PSリポソームは、Lyso-PSよりも強力なアゴニストとして働く。
GPR174アゴニストとして機能する能力についてのさらなるリン脂質の分析
PBS中での水和および小型押出機(Avanti)を用いる0.1ミクロンフィルターを通した50~54°Cでの押出によって、追加のリン脂質:ホスファチジルコリン(PC)、ホスファチジルエタノールアミン(PE)、ホスファチジルイノシトール(PI)およびホスファチジルセリン(PS)を単層リポソームとして調製し、GPR174アゴニストとして機能する能力についてPSと比較して分析した。全ての脂質を4μMの最終濃度で使用した。図45について上記されているとおりにシグナル伝達実験を行ったが、一過性形質移入の代わりに、WT GPR174およびGloSensor cAMPバイオセンサ-で安定的に形質移入されたHEK293細胞のプールを使用した。
図46は、ホスファチジルセリン(PS)、ホスファチジルコリン(PC)、ホスファチジルエタノールアミン(PE)およびホスファチジルイノシトール(PI)リポソームの存在下での、GPR174およびcAMPバイオセンサ発現プラスミドpGlo22Fを発現するHEK293細胞におけるGPR174 Gsシグナル伝達活性のレベル(読み取り前発光値に対するリン脂質添加後の発光の比として示される)をグラフで示す。
図46に示されるように、GPR174 Gsシグナル伝達はPSの存在下で刺激されたが、ホスファチジルコリン(PC)、ホスファチジルエタノールアミン(PE)およびホスファチジルイノシトール(PI)リポソームは完全に不活性であった。したがって、GPR174 Gsシグナル伝達はLysoPSおよびPS特異的であることが実証される。
代表的なGPR174阻害性化合物の存在下でのPS媒介性GPR174シグナル伝達の分析
図45について記載されるようにシグナル伝達実験を行ったが、一過性形質移入の代わりに、WT GPR174(図47Aに示されているように、化合物10の場合)またはGPR174-v38(図47B~図47Fに示されているように、残りの試験化合物の場合)のいずれかおよびGloSensor cAMPバイオセンサ-で安定的に形質移入されたHEK293細胞のプールを使用した。GPR174阻害性化合物10(グループI)、6(グループI)、11(グループI)、20(グループII)、23(グループIV)および30(グループIV)のそれぞれの希釈系列をDMSO中で調製した。プレートをルミノメーターで事前に読み取った後、1ウェルあたり1μLの化合物希釈物を添加し(対照ウェルには、1μLのDMSOを添加)、続いて1μMの最終濃度になるようにPSリポソームを添加した。プレートを15分間のインキュベーション後にルミノメーターで読み取った。読み取り前発光値に対するPS添加後の発光の比を、受容体媒介性シグナル伝達の尺度として使用した。
図47Aは、約20~40nMの見かけのIC50で、GPR174阻害性化合物10(グループI)によってPS誘導性GPR174 Gsシグナル伝達が用量応答性の様式で阻害されることをグラフで示す。このデータは、化合物10がPS媒介性GPR174 Gsシグナル伝達の比較的強力なアンタゴニストであることを実証している。1~2μMの濃度で、化合物10は、GPR174受容体を介したPSシグナル伝達のほぼ完全な阻害を達成する。
図47Bは、約0.1μMの見かけのIC50で、GPR174阻害性化合物6(グループI)によってPS誘導性GPR174 Gsシグナル伝達が用量応答性の様式で阻害されることをグラフで示す。
図47Cは、約0.1μMの見かけのIC50で、GPR174阻害性化合物11(グループI)によってPS誘導性GPR174 Gsシグナル伝達が用量応答性の様式で阻害されることをグラフで示す。
図47Dは、約3.0μMの見かけのIC50で、GPR174阻害性化合物20(グループII)によってPS誘導性GPR174 Gsシグナル伝達が用量応答性の様式で阻害されることをグラフで示す。
図47Eは、約1.3μMの見かけのIC50で、GPR174阻害性化合物30(グループIV)によってPS誘導性GPR174 Gsシグナル伝達が用量応答性の様式で阻害されることをグラフで示す。
図47Fは、約0.15μMの見かけのIC50で、GPR174阻害性化合物23(グループIV)によってPS誘導性GPR174 Gsシグナル伝達が用量応答性の様式で阻害されることをグラフで示す。
また、GPR174阻害性化合物59(グループVa)によるPS誘導性GPR174 Gsシグナル伝達の阻害が用量応答様式で起こり、約10μMの見かけのIC50であると判定された(データは示さず)。
図47A~図47Fに示されているように、PS媒介性GPR174 Gsシグナル伝達は、異なる化学クラス(すなわち、グループI、II、およびIV)に属する代表的なGPR174阻害性化合物6、10、11、20、23、および30によって阻害される。これらのデータは、化合物6、10、11、20、23、および30がGPR174アンタゴニストとして作用しかつPSリポソーム媒介性cAMPシグナル伝達を阻害することを実証する。したがって、GPR174を介したPSリポソームシグナル伝達は、多様な化学構造を有する複数のGPR174阻害性小分子化合物によって阻害される。
これらのデータは、PSが強力かつ特異的なGPR174アゴニストであり、化合物10が比較的強力なGPR174阻害物質であることを実証している。GPR174を直接刺激するPSの能力は、がん免疫療法に多くの意味を有する。PSは、固形腫瘍、腫瘍細胞および好中球を含むアポトーシス細胞、腫瘍およびその他の細胞からの細胞外小胞(エキソソーム)、生きた腫瘍細胞、活性化T細胞およびB細胞、活性化血小板、単球およびマクロファージならびに血管内皮上に露出される。PSは、典型的には、エフェロサイトーシス受容体を介して骨髄系統の免疫細胞に作用すると考えられているので(上記)、GPR174は、T細胞、B細胞およびNK細胞を含むリンパ球上に主に発現し、PSは適応免疫応答を直接調節することができるという可能性を提起する。GPR174は、Th1およびNK細胞機能を抑制するGs-cAMP経路を介してシグナルを伝達し(Zidek K.,Eur Cytokine Netw 10(3):319-28,1999;およびSerezani C.H.ら、American Journal of Respiratory Cell and Molecular Biology Vol 39(2):127-132,2008)、したがって、GPR174の阻害は、抗腫瘍T細胞およびNK細胞応答を増大させるはずである。
本発明者らは、本実施例において、1~2μMの化合物10がGPR174を介したPSシグナル伝達のほぼ完全な阻害を達成することも実証し、したがって、これらの濃度の阻害物質は、T細胞応答のGPR174およびPS調節を調べるための機能的研究に適している。
実施例17
アポトーシスK562細胞への曝露後のHEK293細胞におけるGPR174シグナル伝達
本実施例は、アポトーシス細胞がGPR174を発現する細胞においてGPR174 Gsシグナル伝達経路を刺激することを実証する実験結果を記載する。
実施例16に記載されているように、本発明者らは、PSがGPR174 Gsシグナル伝達経路の天然に存在するアゴニストであることを発見した。実施例16で紹介されているように、PSは腫瘍微小環境における多くの細胞型上に露出されることができる。しかしながら、実施例16では、本発明者らはGPR174を刺激するためにPS含有リポソームのみを使用した。本実施例では、本発明者らは、細胞上に露出されたPSが本発明者らのシグナル伝達アッセイにおいてGPR174も刺激するかどうかを調査した。このために、本発明者らは、1)アポトーシスを受ける細胞株、2)アポトーシス性の初代好中球および3)活性化血小板を使用した。
0.8mM H2O2で一晩処理することによって、K562細胞においてアポトーシスを誘導した。H2O2での処理後のアポトーシス細胞の高い割合の存在は、アネキシンV染色後のフローサイトメトリーによって確認された(データは示さず)。
GPR174野生型およびGloSensor発現プラスミドで安定に形質移入されたHEK293細胞を96ウェルプレート中に5000細胞/ウェルの密度で播種し、50μL/ウェルの、非処理K562細胞もしくは0.8mMH2O2で一晩処理されたK562細胞の10×106/mL懸濁液または細胞培地でプローブした。発光の変化を15分後に測定した。GloSensor発現プラスミドのみで安定に形質移入されたHEK293細胞は、アポトーシス細胞に応答しなかった(データは示さず)。
図48Aは、培養培地または非処理(非アポトーシス)K562細胞またはアポトーシスK562細胞(H2O2で20時間処理された)に曝露された、GPR174とGloSensorとを発現するHEK293細胞の添加後発光の読み取り前発光に対する比をグラフで示す。図48Aに示されるように、アポトーシス性K562細胞に曝露されたHEK293細胞におけるGPR174シグナル伝達は、非処理のK562細胞に曝露されたHEK293細胞または培地のみに曝露されたHEK293細胞よりも有意に高かった(p<10-4)。
アポトーシス性好中球への曝露後のHEK293細胞におけるGPR174シグナル伝達
アゴニスト抗Fas抗体(Fisher Scientific)とともに一晩インキュベートすることによって、ドナー血液好中球においてアポトーシスを誘導した。抗Fas抗体での処理後のアポトーシス細胞の高いパーセンテージは、アネキシンV染色後のフローサイトメトリーによって確認された(データは示さず)。
GPR174野生型およびGloSensor発現プラスミドで安定的に形質移入されたHEK293細胞を96ウェルプレート中に5000細胞/ウェルの密度で播種し、50μL/ウェルの、単離された直後のドナー好中球もしくは抗Fas抗体とともに一晩インキュベートされた好中球の10×106細胞/mL懸濁液または細胞培地でプローブした。
図48Bは、培養培地または単離された直後の好中球またはアポトーシス好中球(抗Fas抗体で処理された)に曝露された、GPR174とGloSensorとを発現するHEK293細胞の添加後発光の読み取り前発光に対する比をグラフで示す。図48Bに示されるように、アポトーシス性好中球に曝露されたHEK293細胞におけるGPR174シグナル伝達は、単離された直後の好中球に曝露されたHEK293細胞(p=0.0006)または培地のみに曝露されたHEK293細胞よりも有意に高かった。
活性化血小板への曝露後のHEK293細胞におけるGPR174シグナル伝達
ドナー血液の血小板を分画遠心分離によって単離した。アネキシンV染色後にフローサイトメトリーによって確認されたとおり、このようにして単離された血小板の高い割合が活性化されていた(データは示さず)。
GPR174野生型およびGloSensor発現プラスミドで安定的に形質移入されたHEK293細胞を96ウェルプレート中に5000細胞/ウェルの密度で播種し、50μL/ウェルの、5×108細胞/mLの血小板(図48Cでは「Pl」と示されている)または血小板由来の上清(図48Cでは「Sup」と示されている)でプローブした。
図48Cは、培養上清(Sup)または血小板(Pl)に曝露された、GPR174とGloSensorとを発現するHEK293細胞の添加後発光の読み取り前発光に対する比をグラフで示す。図48Cに示されるように、活性化血小板に曝露されたHEK293細胞におけるGPR174シグナル伝達は、培養上清に曝露されたHEK293細胞(p=0.03)またはHEK293細胞におけるよりも有意に高かった。
PSリポソームが強力なGPR174アゴニストとして作用する能力と一致して、本実施例のデータは、K562細胞および好中球の場合のようにアポトーシスの結果として、または血小板活性化の結果として、細胞表面に露出されたPSがGPR174アゴニストとして働くことを実証している。これらの効果は高い細胞濃度で観察され、細胞間接触がこのタイプのシグナル伝達にとって重要であることを示唆した。PSがGPR174の強力な天然リガンドであり、PSが免疫抑制性GPCR、すなわちTリンパ球上のGPR174を刺激するという発見は、PSがどのように腫瘍免疫に影響を及ぼし得るかについての本発明者らの理解における著しい進歩を表す。GPR174はGs共役受容体であり、cAMPは免疫抑制シグナルであることがわかっているので、本発明者らは、リンパ球によって発現されるGPR174がアポトーシスによって誘導された細胞表面PS露出に応答する能力が、アポトーシス細胞が適応免疫系を抑制する能力に寄与すると考えている。いくつかのタイプの腫瘍およびウイルス感染は、PSに富む表面環境を提供することによって免疫監視を回避するためにこの調節機能を用いる可能性がある。したがって、GPR174阻害性化合物は、PS媒介性およびLyso-PS媒介性GPR174シグナル伝達を阻害し、それによってアポトーシス細胞および/または腫瘍の存在下で典型的に誘導される免疫抑制を回避するための治療的有用性を有すると考えられる。
実施例18
本実施例は、様々なアデノシン2a受容体(A2aR)阻害物質と組み合わせたGPR174阻害性化合物がヒトPBMCにおいてTh1サイトカインを相乗的に誘導することをさらに実証する実験結果を記載する。
実施例15に記載されているように、代表的なGPR174阻害物質(化合物10)とアデノシン2a受容体(A2aR)阻害物質ZM-241385との組み合わせが、ヒトPBMCにおけるIFN-γ産生の相乗的誘導をもたらすと判定された。
本発明者らの最初の知見を拡張するために、様々なA2aR阻害物質と組み合わされた代表的なGPR174阻害物質(化合物10)を用いて相乗的なサイトカイン誘導が観察可能であることを確認するためにさらなる実験を行った。
A2aR阻害物質SCH-58261(「SCH」)
ヒトボランティアドナー(ドナー1)から得られたヒトPBMCを、Glutamax、ペニシリンおよびストレプトマイシンを補充したX-vivo15培地(Lonza)中に、96ウェル平底プレート中、1×106細胞/ウェルの密度で分注し、以下の存在下で1μg/mL抗CD3抗体(UCHT1)および0.1μg/mL抗CD28抗体(CD28.2)で刺激した。
GPR174阻害性化合物10(2μM);
A2aR阻害性化合物(SCH-58261、0.2μM、0.6μM、もしくは2μM);
GPR174阻害性化合物10(2μM)+A2aR阻害性化合物(SCH-58261、0.2μM、0.6μM、もしくは2μM);または
ビヒクル対照(DMSO)。
刺激の24時間後にこれらの細胞からの上清を収集し、IFN-γ、IL-2、およびTNFのレベルをELISAアッセイによって決定した。
図49Aは、GPR174阻害性化合物10(2μM);A2aR阻害性化合物(SCH-58261、0.2μM、0.6μMまたは2μM);化合物10(2μM)+0.2μM SCH-58261の組み合わせ;化合物10(2μM)+0.6μM SCH-58261の組み合わせまたは化合物10(2μM)+2μM SCH-58261の組み合わせ;またはビヒクル対照(DMSO)の存在下で培養された単一ドナー(ドナー1)由来のヒトPBMC培養物中の、刺激の24時間後における、培養上清中のIFN-γ(pg/mL)の量をグラフで示す。
図49Aに示され、表9に要約されるように、低濃度のA2aR阻害物質(0.2μMおよび0.6μMのSCH-58261)は、IFN-γレベルを2倍未満増加させ、GPR174阻害性化合物10(2μM)は、IFN-γレベルを4.9倍増加させた。これに対して、阻害物質の組み合わせは、IFN-γレベルを11倍~12倍増加させ、これらの値は各阻害物質単独で得られた増加の合計を超えたので、A2aRiとGPR174iの間での相乗的活性を示している。
図49Bは、GPR174阻害性化合物10(2μM);A2aR阻害性化合物(SCH-58261、0.2μM、0.6μMまたは2μM);化合物10(2μM)+0.2μM SCH-58261の組み合わせ;化合物10(2μM)+0.6μM SCH-58261の組み合わせまたは化合物10(2μM)+2μM SCH-58261の組み合わせ;またはビヒクル対照(DMSO)の存在下で培養された単一ドナー(ドナー1)由来のヒトPBMC培養物中の、刺激の24時間後における、培養上清中のIL-2(pg/mL)の量をグラフで示す。
図49Bに示され、表9に要約されるように、全ての濃度のA2aR阻害物質(0.2μM、0.6μMおよび2μMのSCH-58261)およびGPR174阻害物質(2μMの化合物10)は、IL-2蓄積に影響を及ぼさなかった。これに対して、阻害物質の組み合わせは、IL-2レベルを有意に1.4倍~1.5倍増加させ、これらの値は各阻害物質単独で得られた増加の合計を超えたので、A2aRiとGPR174iの間での相乗的活性を示している。
図49Cは、GPR174阻害性化合物10(2μM);A2aR阻害性化合物(SCH-58261、0.2μM、0.6μMまたは2μM);化合物10(2μM)+0.2μM SCH-58261の組み合わせ;化合物10(2μM)+0.6μM SCH-58261の組み合わせまたは化合物10(2μM)+2μM SCH-58261の組み合わせ;またはビヒクル対照(DMSO)の存在下で培養された単一ドナー(ドナー1)由来のヒトPBMC培養物中の、刺激の24時間後における、培養上清中のTNF(pg/mL)の量をグラフで示す。
図49Cに示され、表9に要約されるように、低濃度のA2aR阻害物質(0.2μMおよび0.6μMのSCH-58261)はTNFレベルを3倍未満増加させ、GPR174阻害物質(2μMの化合物10)はTNFレベルを4.2倍増加させた。これに対して、A2aRiとGPR174iの組み合わせは、TNFレベルを14倍~16倍増加させ、これらの値は各阻害物質単独で得られた増加の合計を超えたので、2つの阻害物質の間での相乗的活性を示している。
(表9)図49A~図49Cの結果の要約
1ビヒクル対照と比較した、示された濃度でのGPR174阻害性化合物10およびA2aR阻害性化合物SCH-58261の変化倍率値。
*、p<0.05、t検定、両側分布、二標本等分散。
A2aR阻害物質ZM-241385(「ZM」)およびA2aR阻害物質PBF-509(「PBF」)
2人の個々のヒトボランティアドナー(ドナー2およびドナー3)から得たヒトPBMCを、96ウェル平底プレート中に1×106細胞/ウェルの密度で分注し、以下の存在下で、1μg/mL抗CD3抗体(UCHT1)および0.1μg/mL抗CD28抗体(CD28.2)で刺激した。
GPR174阻害性化合物10(1μM);
A2aR阻害性化合物(ZM-241385、0.2μM);
A2aR阻害性化合物(PBF-509、0.1μMまたは0.2μM)
GPR174阻害性化合物10(1μM)+A2aR阻害性化合物(ZM-241385、0.2μM);または
GPR174阻害性化合物10(1μM)+A2aR阻害性化合物(PBF-509、0.1μMまたは0.2μM);または
ビヒクル対照(DMSO)。
刺激の24時間後にこれらの細胞からの上清を収集し、IFN-γ、IL-2、およびTNFのレベルをELISAアッセイによって決定した。
図50Aは、GPR174阻害性化合物10(1μM);A2aR阻害性化合物(ZM、0.2μM);A2aR阻害性化合物(PBF-509 0.1μM);化合物10(1μM)+0.2μM ZMの組み合わせ;化合物10(1μM)+0.1μM PBF-509の組み合わせ;またはビヒクル対照(DMSO)の存在下で培養された単一ドナー(ドナー2)由来のヒトPBMC培養物中の、刺激の24時間後における、培養上清中のIFN-γ(pg/mL)の量をグラフで示す。
図50Aに示され、表10に要約されるように、高度のIFN-γ誘導が、化合物10の存在下においてZMまたはPBF-509を用いて観察された(それぞれ、8.8倍および3.5倍)。これに対して、ZMまたはPBF-509単独は、それぞれ1.8倍および1.4倍のIFN-γ誘導をもたらした。化合物10単独は、IFN-γを1.6倍誘導した。このように、A2aR阻害性化合物(例えば、ZMまたはPBF-509)とGPR174阻害性化合物(例えば、化合物10)の組み合わせで得られた値は、各阻害物質単独で得られた増加の合計を超えるため、相乗的活性を示した。
図50Bは、GPR174阻害性化合物10(1μM);A2aR阻害性化合物(ZM、0.2μM);A2aR阻害性化合物(PBF-509 0.1μM);化合物10(1μM)+0.2μM ZMの組み合わせ;化合物10(1μM)+0.1μM PBF-509の組み合わせ;またはビヒクル対照(DMSO)の存在下で培養された単一ドナー(ドナー2)由来のヒトPBMC培養物中の、刺激の24時間後における、培養上清中のIL-2(pg/mL)の量をグラフで示す。
図50Bに示され、表10に要約されるように、高度のIL-2誘導が、化合物10の存在下においてZMまたはPBF-509を用いて観察された(それぞれ、2.6倍および2.0倍)。これに対して、ZMまたはPBF-509単独は、それぞれ1.6倍および1.3倍のIL-2誘導をもたらした。化合物10単独は、IL-2を1.1倍誘導した。このように、A2aR阻害性化合物(例えば、ZMまたはPBF-509)とGPR174阻害性化合物(例えば、化合物10)の組み合わせで得られた値は、各阻害物質単独で得られた増加の合計を超えるため、相乗的活性を示した。
図50Cは、GPR174阻害性化合物10(1μM);A2aR阻害性化合物(ZM、0.2μM);A2aR阻害性化合物(PBF-509 0.1μM);化合物10(1μM)+0.2μM ZMの組み合わせ;化合物10(1μM)+0.1μM PBF-509の組み合わせ;またはビヒクル対照(DMSO)の存在下で培養された単一ドナー(ドナー2)由来のヒトPBMC培養物中の、刺激の24時間後における、培養上清中のTNF(pg/mL)の量をグラフで示す。
図50Cに示され、表10に要約されるように、高度のTNF誘導が、化合物10の存在下においてZMまたはPBF-509を用いて観察された(それぞれ、4.0倍および2.3倍)。これに対して、ZMまたはPBF-509単独は、それぞれ1.7倍および1.3倍のTNF誘導をもたらした。化合物10単独は、TNFを1.5倍誘導した。このように、A2aR阻害性化合物(例えば、ZMまたはPBF-509)とGPR174阻害性化合物(例えば、化合物10)の組み合わせで得られた値は、各阻害物質単独で得られた増加の合計を超えるため、相乗的活性を示した。
図51Aは、GPR174阻害性化合物10(1μM);A2aR阻害性化合物(ZM、0.2μM);A2aR阻害性化合物(PBF-509 0.2μM);化合物10(1μM)+0.2μM ZMの組み合わせ;化合物10(1μM)+0.2μM PBF-509の組み合わせ;またはビヒクル対照(DMSO)の存在下で培養された単一ドナー(ドナー3)由来のヒトPBMC培養物中の、刺激の24時間後における、培養上清中のIFN-γ(pg/mL)の量をグラフで示す。
図51Aに示され、表10に要約されるように、IFN-γの有意な誘導が、化合物10の存在下においてZMまたはPBF-509を用いて観察された(それぞれ、2.5倍および1.8倍)。これに対して、ZMまたはPBF-509単独は、それぞれ1.3倍および1.2倍のIFN-γ誘導をもたらした。化合物10単独は、IFN-γを1.2倍誘導した。このように、A2aR阻害性化合物(例えば、ZMまたはPBF-509)とGPR174阻害性化合物(例えば、化合物10)の組み合わせで得られた値は、各阻害物質単独で得られた増加の合計を超えるため、相乗的活性を示した。
図51Bは、GPR174阻害性化合物10(1μM);A2aR阻害性化合物(ZM、0.2μM);A2aR阻害性化合物(PBF-509 0.2μM);化合物10(1μM)+0.2μM ZMの組み合わせ;化合物10(1μM)+0.2μM PBF-509の組み合わせ;またはビヒクル対照(DMSO)の存在下で培養された単一ドナー(ドナー3)由来のヒトPBMC培養物中の、刺激の24時間後における、培養上清中のIL-2(pg/mL)の量をグラフで示す。
図51Bに示され、表10に要約されるように、高度のIL-2誘導が、化合物10の存在下においてZMまたはPBF-509を用いて観察された(それぞれ、2.3倍および1.6倍)。これに対して、ZMまたはPBF-509単独は、それぞれ1.3倍および1.2倍のIL-2誘導をもたらした。化合物10単独は、IL-2を1.1倍誘導した。このように、A2aR阻害性化合物(例えば、ZMまたはPBF)とGPR174阻害性化合物(例えば、化合物10)の組み合わせで得られた値は、各阻害物質単独で得られた増加の合計を超えるため、相乗的活性を示した。
図51Cは、GPR174阻害性化合物10(1μM);A2aR阻害性化合物(ZM、0.2μM);A2aR阻害性化合物(PBF-509 0.2μM);化合物10(1μM)+0.2μM ZMの組み合わせ;化合物10(1μM)+0.2μM PBF-509の組み合わせ;またはビヒクル対照(DMSO)の存在下で培養された単一ドナー(ドナー3)由来のヒトPBMC培養物中の、刺激の24時間後における、培養上清中のTNF(pg/mL)の量をグラフで示す。
図51Cに示され、表10に要約されるように、高度のTNF誘導が、化合物10の存在下においてZMまたはPBF-509を用いて観察された(それぞれ、4.6倍および2.9倍)。これに対して、ZMまたはPBF-509単独は、それぞれ2.1倍および1.8倍のTNF誘導をもたらした。化合物10単独は、TNFを1.5倍誘導した。このように、A2aR阻害性化合物(例えば、ZMまたはPBF-509)とGPR174阻害性化合物(例えば、化合物10)の組み合わせで得られた値は、各阻害物質単独で得られた増加の合計を超えるため、相乗的活性を示した。
(表10)図50A~図50Cおよび図51A~図51Cに示される結果の要約
1ビヒクル対照と比較した、GPR174阻害性化合物10ならびにA2aR阻害性化合物ZM-241385およびPBF-509の変化倍率値。
*、p<0.05、t検定、両側分布、二標本等分散。
実施例15に記載されているように、代表的なGPR174阻害物質(化合物10)とアデノシン2a受容体(A2aR)阻害物質ZM-241385との組み合わせが、ヒトPBMCにおけるIFN-γ産生の相乗的誘導をもたらすと判定された。実施例15に記載されるのと同じPBMC刺激系を使用して、本実施例で実証されるように、本発明者らは、ここで、図49A、図50A、および図51Aに示されるように、GPR174阻害性化合物10と組み合わせた3つのA2aR阻害物質:ZM-241385、SCH-58261、およびPBF-509との相乗的なIFN-γ誘導を観察した。全ての事例で、A2aR阻害物質は、GPR174阻害性化合物10の存在下でより大きなIFN-γ誘導を示し、同様に、化合物10は、A2aR阻害物質と組み合わせた場合に最も効果的であった。図49B、図50Bおよび図51Bにさらに示されるように、本発明者らは、化合物10と組み合わせた3つのA2aR阻害物質:ZM-241385、SCH-58261、およびPBF-509との相乗的IL-2誘導も観察した。図49C、50C、および51Cに示されるように、化合物10と組み合わせた3つのA2aR阻害物質:ZM-241385、SCH-58261およびPBF-509との相乗的TNF誘導も観察された。
これらの知見は、A2aRおよびGPR174の阻害がT細胞活性化およびサイトカイン産生の協調的増強をもたらすという本発明者らの初期の知見を裏付けている。この活性によって上昇されるサイトカイン、IFN-γ、IL-2およびTNFはTh1細胞に特徴的であるので、これらの知見は、GPCR A2aRおよびGPR174の複合阻害が抗腫瘍免疫応答を増強するという結論をもたらす。
試験されたA2aR阻害物質は4つの異なる化学クラスに属すること、およびシグナル伝達アッセイで試験された場合に、それらのいずれもがGPR174シグナル伝達に影響を及ぼさないことに留意すべきである(データは示さず)。同様に、GPR174阻害物質は、シグナル伝達アッセイで評価された場合に、A2aRシグナル伝達に影響を及ぼさない(データは示さず)。これらのデータは、全ての事例において、観察された効果が所期の標的に対するものであることを実証している。
本発明者らの最初の知見は、A2aRおよびA2bRの両方を阻害するはずである1μMおよび10μMのZM-241385用量を用いた。これに対して、本実施例で示される実験は、A2bRよりも大きなA2aR特異性を有する2つの追加のA2aR阻害性化合物を用いて同様の活性を実証する(実施例20の表12参照)。
結論として、GPR174阻害性化合物10と組み合わせたA2aR選択的用量のPBF-509(0.1μM)およびSCH-58261(0.2μM)の存在下で観察された相乗的サイトカイン誘導は、GPR174阻害性化合物(例えば、化合物10)の存在下でのA2aR単独の阻害がTh1応答を増幅し、それによって抗腫瘍応答を増強することができることを示す。
実施例19
本実施例は、12人の健康なドナーから単離されたPBMCにおいて、A2aR阻害物質ZM-241385およびGPR174阻害性化合物10についての合計44回の個別の試験が単独でおよび一緒に分析された、相乗的Th1サイトカイン誘導の拡張評価を記載する。
背景
実施例15および18で上述したように、3つの異なるA2aR阻害物質:ZM-241385、SCH-58261およびPBF-509がそれぞれGPR174i(化合物10)と組み合わされると、いくつかの異なるドナーから単離されたPBMCにおいて、各阻害物質単独の存在下でのサイトカイン誘導と比較して、相乗的なIFN-γ誘導が観察された。
本実施例は、12人の健康なドナーから単離されたPBMCにおいて、ZM-241385および化合物10についての合計44回の個別の試験が単独でおよび一緒に分析された、相乗的IFN-γ誘導の拡張評価を記載する。
方法
12人の個々のヒトボランティアドナーから得たヒトPBMCを、96ウェル平底プレート中に1×106細胞/ウェルの密度で分注し、以下の存在下で1μg/mLの抗CD3抗体(UCHT1)および0.1μg/mLの抗CD28抗体(CD28.2)で3つ組で刺激した。
GPR174阻害性化合物10(1μM、2μM);
A2aR阻害性化合物(ZM-241385、0.2μM、1μM);
GPR174阻害性化合物10(1μM、2μM)+A2aR阻害性化合物(ZM-241385、0.2μM、1μM);またはビヒクル対照(DMSO)。
12人の健康なドナーからのPBMCを使用した合計44の実験を試験し(GM-CSFについては9人のドナー)、ドナーに応じて1~8の別々の実験で各ドナーを試験した(GM-CSFについてはそれぞれ1~4つの実験)。複数回試験したドナーについては、各ドナーが単一の値で表されるように、表示されたデータに対して反復実験の平均を使用した。Legendplex(Biolegend)またはMSD(MesoScale)プラットフォームを用いて、上清中でサイトカインを検出した。集約データの中央値(線)、平均値(ドット)および範囲(エラーバー)を図52A~図52Eに示す。化合物10およびZMを合わせて相乗的活性を示すドナーのパーセンテージ(各化合物単独で観察された増加の合計よりも大きいサイトカイン増加として定義される)を各プロットに示す。有意差を同定するために、テューキーの事後多重比較補正を用いた一元配置ANOVAを行った(FC、平均変化倍率;****、p<0.0001;***、p<0.001;**、p<0.01;*、p<0.05、ns、有意ではない)。
結果
図52Aは、GPR174阻害性化合物10(1~2μM)、A2aR阻害性化合物(ZM、0.2~1μM);化合物10(1~2μM)+0.2~1μM ZMの組み合わせ;またはビヒクル対照(DMSO)の存在下で培養された12名のドナー由来のヒトPBMC培養物における、刺激の24時間後での培養上清中のIFN-γの量のビヒクルからの変化倍率をグラフで示す。
図52Aに示され、表11に要約されるように、高度のIFN-γ誘導が、化合物10の存在下でZMにより観察された(平均8.8倍、最大25倍)。これに対して、ZM単独は、2.1倍の平均IFN-γ誘導をもたらした。単独では、化合物10はZMよりもわずかに有効であり、表11に示されるように、2.8倍の平均IFN-γ誘導であった(p=0.06)。両方の阻害物質で得られた値が各阻害物質単独で得られた増加の合計を超えたので、個々のドナーのうち、75%(9/12)がIFN-γの相乗的誘導を示した。
図52Bは、GPR174阻害性化合物10(1~2μM)、A2aR阻害性化合物(ZM、0.2~1μM);化合物10(1~2μM)+0.2~1μM ZMの組み合わせ;またはビヒクル対照(DMSO)の存在下で培養された12名のドナー由来のヒトPBMC培養物における、刺激の24時間後での培養上清中のIL-2の量のビヒクルからの変化倍率をグラフで示す。
図52Bに示され、表11に要約されるように、高度のIL-2誘導が、化合物10の存在下でZMにより観察された(平均2.7倍、最大4.3倍)。これに対して、ZM単独は、平均で1.4倍のIL-2を誘導した。化合物10単独は、ZMよりわずかに効果的であり、IL-2の誘導は平均で1.7倍であった。両方の阻害物質(すなわち、A2aRiおよびGPR174i)で得られた値が各阻害物質単独で得られた増加の合計を超えたので、個々のドナーのうち、92%(11/12)がIL-2の相乗的誘導を示した。
図52Cは、GPR174阻害性化合物10(1~2μM)、A2aR阻害性化合物(ZM、0.2~1μM);化合物10(1~2μM)+0.2~1μM ZMの組み合わせ;またはビヒクル対照(DMSO)の存在下で培養された12名のドナー由来のヒトPBMC培養物における、刺激の24時間後での培養上清中のTNFの量のビヒクルからの変化倍率をグラフで示す。
図52Cに示され、表11に要約されるように、平均すると、高度のTNF誘導が、化合物10の存在下でZMにより観察された(平均8.0倍、最大25倍)。これに対して、ZM単独は、平均で2.1倍のTNFを誘導した。化合物10単独は、ZMよりわずかに効果的であり、平均で2.7倍TNFを誘導した。両方の阻害物質(すなわち、A2aRiおよびGPR174i)で得られた値が各阻害物質単独で得られた増加の合計を超えたので、個々のドナーのうち、67%(8/12)がTNFの相乗的誘導を示した。
図52Dは、GPR174阻害性化合物10(1~2μM)、A2aR阻害性化合物(ZM、0.2~1μM);化合物10(1~2μM)+0.2~1μM ZMの組み合わせ;またはビヒクル対照(DMSO)の存在下で培養された12名のドナー由来のヒトPBMC培養物における、刺激の24時間後での培養上清中のGM-CSFの量のビヒクルからの変化倍率をグラフで示す。
図52Dに示され、表11に要約されるように、平均して、高度の顆粒球-マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)誘導が、化合物10の存在下でZMにより観察された(平均2.5倍、最大5.5倍)。これに対して、ZM単独は、GM-CSFを1.3倍誘導した。化合物10単独は、ZMよりわずかに効果的であり、平均で1.4倍GM-CSFを誘導した。両方の阻害物質(すなわち、A2aRiおよびGPR174i)で得られた値が各阻害物質単独で得られた増加の合計を超えたので、個々のドナーのうち、89%(8/9)がGM-CSFの相乗的誘導を示した。
(表11)図52A~図52Dに示される結果の要約
1示された化合物比較の変化倍率
2テューキーの多重比較検定のp値
PBMCにおける相乗的サイトカイン誘導の本発明者らの拡張評価のために、本発明者らは、A2aR阻害物質ZM-241385およびGPR174阻害性化合物10についての合計44回の個別の試験を単独でおよび一緒に行った。本発明者らは、12人の健康なドナーからのPBMCを使用し、同じドナーを用いた個々の試験は、凍結保存されたPBMCの別個のバイアルを用いて行われた1から8の反復実験に及んだ。データ表示および有意性の分析のために、本発明者らは、12人のドナー由来の12個のデータポイントがサイトカイン産生に対する化合物の効果について比較されるように、最初に、同じドナーを用いた反復実験の平均を導出した。本発明者らの最初の実験(実施例15および17に記載されている)と一致して、ZM-241385および化合物10は、中程度のIFN-γの誘導を示したのに対して(それぞれ、平均2.1倍および2.8倍)、それらの組み合わせは、8.8倍の平均IFN-γ誘導を誘発し、ビヒクル対照と比較して最大25倍に及んだ(図52Aを参照のこと)。ドナーの75%(9/12)について、併用された阻害物質で誘導されたIFN-γの量は、各阻害物質単独で誘導されたIFN-γの量の合計を超え、このことは、GPR174阻害物質およびA2aR阻害物質が、ヒトPBMC中でIFN-γ産生を調節する同じ経路において相乗的に働いたことを示している。IL-2(図52B、ドナーの92%)、TNF(図52C、ドナーの67%)およびGM-CSF(図52D、ドナーの89%)の誘導について同様の相乗効果が観察され、各サイトカインについて、大部分のドナーに対して、ZM-241385と化合物10の組み合わせの存在下で相乗効果が見られた。
Th1応答を促進する阻害物質と一致して、Th2細胞およびTh17細胞に特徴的なさらなるサイトカイン、すなわち、IL-4、IL-6、IL-10、IL-13およびIL-17も、本実施例に記載されている実験のいくつかにおいて測定され、これらの全てが、化合物処理単独または組み合わせによって、ほとんど変化しなかったか、またはわずかに低下したことが注目される(データは示さず)。
AdoRに対するアゴニスト(例えば、AdoまたはNECA)およびGPR174に対するアゴニスト(PSまたはLysoPS)が本実施例に記載されている実験には含まれなかったことも注目に値する。以前の実験において、本発明者らは、これらのアゴニストの添加がサイトカイン産生を変化させなかったが、AdoR阻害物質およびGPR174阻害物質がアゴニストの補充にかかわらずサイトカインを同程度に増加させることを見出し(データは示さず)、本発明者らの高密度PBMC培養物中に存在するアデノシンおよびPS/LysoPSの天然レベルが飽和していることを示唆した。この知見は、いずれも腫瘍微小環境において高度に濃縮されている細胞ストレスおよび細胞死の産物である(Vaupel,P. and Multhoff,G. Front Immunol(8):1887,2017)内因性AdoおよびPS/LysoPSの免疫抑制活性が、それらのGS共役GPCR(すなわち、A2aRおよびGPR174)の複合阻害によって効果的に克服され得る一方、それらの個々のGPCRの阻害は最適に満たない免疫活性化をもたらす可能性も提起する。ほとんどの実験において、化合物10単独で観察されたサイトカイン増加は、ZM-241385単独で得られたサイトカイン増加よりも大きかったことは注目に値する。
本発明者らは、0.2μM ZM-241385がA2aRおよびA2bRの両方を阻害することを観察したので(実施例20の表12を参照)、本発明者らは、本実施例に示されているデータについて両方の受容体が阻害されたという可能性を除外することができなかった。それにもかかわらず、これらの知見は、GPR174のA2aR、A2bRまたは両方(すなわち、GPR174i+A2aRiまたはGPR174i+A2bRiまたはGPR174i+A2aRi+A2bRi)のいずれかとの複合阻害が、複数のヒトドナー由来の全ヒトPBMCにおいてTh1サイトカイン応答を強力かつ相乗的に誘導することを確証する。GPR174との相乗効果に対するA2aRおよびA2bRの寄与のさらなる評価は、以下の実施例20において示されている。
実施例20
本実施例は、GPR174iとの相乗効果に対するA2aRiおよびA2bRiの寄与のさらなる評価を記載する。
本発明者らの実験の大部分は、A2aRおよびA2bRの両方を阻害すると予測された用量のZM-241385を使用したので、本発明者らは次に、観察されたサイトカイン増加がA2aR単独の遮断に起因するかどうか、またはA2bRの阻害も役割を果たすかどうかを判定しようとした。両受容体は、Gs-cAMP経路を介してシグナルを伝達し、免疫応答を抑制することがわかっており、両受容体は、受容体特異的阻害物質およびA2aRとA2bRの両方を標的とする阻害物質を用いたがん免疫療法の重要な標的と考えられている(例えば、Vigano S.ら、Front Immunol vol 10:925,2019を参照)。両方またはいずれかの受容体の阻害が、GPR174阻害物質と組み合わせた場合に最大のサイトカイン誘導を達成するかどうかを判定することは、両方の経路を最適に標的にする戦略の開発にとって重要な意味を有するはずである。
化合物10との相乗効果に対するA2aRおよびA2bR阻害の相対的寄与を調査するために、本発明者らは、A2bR阻害物質MRS-1754(1μM)ありまたはなしで、PBF-509(0.1μM)およびSCH-58261(0.2μM)のA2aR特異的用量を評価した。さらに、本発明者らは、アデノシンをイノシンに異化し、A2aRおよびA2bR二重阻害と同様の効果を促進するはずの酵素であるアデノシンデアミナーゼ(ADA;0.75ug/mL)の効果を評価した。
方法
最初の実験では、いくつかのA2aRおよびA2bR阻害物質を各受容体での特異性について分析し、IC50値を以下のように決定した:製造業者の指示に従って、リポフェクタミン2000(Invitrogen、CA)を用いて、A2aRまたはA2bR発現構築物(Origene、MD)、Cre-ルシフェラーゼおよび内部対照としてのTK-renilla(Promega)を、HEK293細胞に一過性に同時形質移入した。形質移入した細胞を37°Cで4~6時間インキュベートし、次いでトリプシン処理し、96ウェルプレートに移した。漸増濃度の阻害物質(ZM-241385、SCH-58261、PBF-509およびMRS-1754)を細胞に添加し、次いで、37°Cで一晩インキュベートした。一晩インキュベートした後、培地を除去し、細胞を溶解した。製造業者の指示に従ってデュアル-ルシフェラーゼアッセイシステム(Promega、WI)を用いて、ルシフェラーゼ活性およびウミシイタケ活性を測定した。溶解緩衝液(25μL)を細胞に添加し、室温で20~30分間インキュベートして、細胞を溶解させた。SpectraMaxL(Molecular Devices、CA)とともにLARIIおよびStop&Glo試薬(それぞれ50μL)を用いて、ルシフェラーゼ活性およびウミシイタケ活性について、可溶化液(10μL)を測定した。結果を以下の表12に示す。
(表12)様々なA2aRおよびA2bR阻害物質の特異性
シグナル伝達アッセイで試験した場合、MRS-1754はGPR174シグナル伝達に影響を及ぼさなかったことに留意されたい(データは示さず)。同様に、GPR174阻害物質は、シグナル伝達アッセイで評価した場合、A2bRシグナル伝達に影響を及ぼさなかった(データは示さず)。
ドナー3およびドナー6から得たヒトPBMC(96ウェル平底プレート中1×106細胞/ウェル)を、1μg/mLの抗CD3抗体(UCHT1)および0.1μg/mLの抗CD28抗体(CD28.2)によって、以下の存在下で刺激した。
GPR174阻害性化合物10(1μM);
A2aR阻害性化合物ZM-241385(0.1μM);
A2aR阻害性化合物PBF-509(0.1μM);
A2aR阻害性化合物SCH-58261(0.2μM);
A2bR阻害性化合物MRS-1754(1μM);
アデノシンデアミナーゼ(「ADA」)(0.75μg/mL);
および、以下の表13に示されるようなこれらの試薬の組み合わせ。
刺激の24時間後にこれらの細胞からの上清を収集し、IFN-γ、IL-2、およびTNFのレベルをMSDプラットフォーム(MesoScale Discovery)で決定した。
図53Aは、GPR174阻害性化合物10(1μM);ZM、0.1μM);単独でもしくは化合物10と組み合わせた、PBF-509(0.1μM)、SCH(0.2μM)、MRS(1μM)、アデノシンデアミナーゼ(ADA、0.75μg/mL)、またはビヒクル対照の存在下で培養された単一ドナー(ドナー3)由来のヒトPBMC培養物の刺激後24時間での培養上清中のIFN-γ(pg/mL)の量をグラフで示す。
図53Aに示され、表13に要約されるように、化合物10をA2aR阻害物質(ZM、PBF-509またはSCH)またはアデノシンデアミナーゼ(ADA)と組み合わせた場合に、最高度のIFN-γ誘導が観察され、ビヒクル対照と比較して、IFN-γが3.3倍~4.5倍増加した。単独で、化合物10はIFN-γレベルを2.8倍増加させたが、A2aRおよびA2bR阻害物質ならびにADA単独は比較的穏やかな効果(1.0~2.1倍の増加)を有した。A2bR阻害物質(MRS)を含めることは、いずれの組み合わせにおいてもIFN-γレベルをさらに増強しなかった。まとめると、これらの知見は、ドナー3PBMCからのIFN-γ産生に対するGPR174阻害とA2aR/A2bR阻害との間の相乗的活性が、A2bRの関与を伴わないA2aR阻害に依存したことを実証している。
図53Bは、GPR174阻害性化合物10(1μM);ZM、0.1μM);単独でもしくは化合物10と組み合わせた、PBF-509(0.1μM)、SCH(0.2μM)、MRS(1μM)、アデノシンデアミナーゼ(ADA、0.75μg/mL)、またはビヒクル対照の存在下で培養された単一ドナー(ドナー3)由来のヒトPBMC培養物の刺激後24時間での培養上清中のIL-2(pg/mL)の量をグラフで示す。
図53Bに示され、表13に要約されるように、化合物10をA2aR阻害物質(ZM、PBF-509またはSCH)またはアデノシンデアミナーゼ(ADA)と組み合わせた場合に、最高度のIL-2誘導が観察され、ビヒクル対照と比較して4.7倍~5.9倍増加した。単独で、化合物10はIL-2レベルを2.9倍増加させたが、A2aR阻害物質単独ならびにADA単独は比較的穏やかな効果(1.6~2.3倍の増加)を有した。A2aR阻害物質またはADAとともにA2bR阻害物質(MRS)を含めることは、IL-2レベルをさらに増大しなかった;しかしながら、A2aR阻害物質を欠く培養物では、MRS単独がIL-2レベルを1.7倍増加させ、化合物10では4.3倍増加させた。まとめると、これらの知見は、ドナー3PBMCからのIL-2産生に対するGPR174阻害とA2aR/A2bR阻害との間の相乗的活性が、主にA2aR阻害に依存したが、A2bR阻害もGPR174阻害と協働してIL-2レベルを増強し得ることを実証している。
図53Cは、GPR174阻害性化合物10(1μM);ZM、0.1μM);単独でもしくは化合物10と組み合わせた、PBF-509(0.1μM)、SCH(0.2μM)、MRS(1μM)、アデノシンデアミナーゼ(ADA、0.75μg/mL)、またはビヒクル対照の存在下で培養された単一ドナー(ドナー3)由来のヒトPBMC培養物の刺激後24時間での培養上清中のTNF(pg/mL)の量をグラフで示す。
図53Cに示され、表13に要約されるように、化合物10をA2aR阻害物質(ZM、PBF-509またはSCH)またはアデノシンデアミナーゼ(ADA)と組み合わせた場合に、最高度のTNF誘導が観察され、ビヒクル対照と比較して6.0倍~8.6倍増加した。単独で、化合物10はTNFレベルを4.1倍増加させたが、A2aR阻害物質単独ならびにADA単独は比較的穏やかな効果(1.9~3.9倍の増加)を有した。A2aR阻害物質またはADAとともにA2bR阻害物質(MRS)を含めることは、IL-2レベルをさらに増大しなかったが;しかしながら、MRS単独がIL-2レベルを1.8倍増加させ、PBF-509、MRSもTNFレベルをわずかに増加させた。まとめると、これらの知見は、ドナー3PBMCからのTNF産生に対するGPR174阻害とA2aR/A2bR阻害との間の相乗的活性が主にA2aR阻害に依存したことを実証している。
図54Aは、GPR174阻害性化合物10(1μM);ZM、0.1μM);単独でもしくは化合物10と組み合わせた、PBF-509(0.1μM)、SCH(0.2μM)、MRS(1μM)、アデノシンデアミナーゼ(ADA、0.75μg/mL)、またはビヒクル対照の存在下で培養された単一ドナー(ドナー6)由来のヒトPBMC培養物の刺激後24時間での培養上清中のIFN-γ(pg/mL)の量をグラフで示す。
図54Aに示され、表13に要約されるように、化合物10をA2bR阻害物質MRSおよびA2aR阻害物質またはアデノシンデアミナーゼ(ADA)と組み合わせた場合に最高度のIFN-γ誘導が観察され、ビヒクル対照と比較して1.5~2.0倍の増加をもたらした。単独では、化合物10はIFN-γレベルを有意に増加させなかった。同様に、A2aRおよびA2bR阻害物質ならびにADAは、単独では有意な効果を有さなかった。この実験におけるIFN-γレベルに対する全ての化合物の穏やかな効果は、ドナー6が抗CD3、抗CD28刺激に激しく応答し、GPR174およびA2aR/A2bR阻害物質によってさらに大幅に増強することができない非常に高いIFN-γ産生(8,000~16,000pg/mL)をもたらしたという事実による可能性が高い。それにもかかわらず、A2aRおよびGPR174阻害物質と組み合わせた場合、A2bR阻害の関与が観察可能であった。同様に、A2bR阻害物質の非存在下でのIFN-γレベルの唯一の有意な増加が、ADA(1.4倍)と組み合わされたGPR174阻害物質を用いて観察され、これはA2aRおよびA2bRの両方でのアデノシン活性を低下させたはずである。MRSを化合物10およびADAに添加した場合に観察されたIFN-γレベルのさらなる増強(ビヒクル対照の2.0倍)は、ADAが飽和濃度においてこのドナーに対して使用されず、A2bRに対するアデノシンのいくらかの活性が直接的または間接的にIFN-γ発現を抑制することを可能にしたという可能性に起因し得る。
図54Bは、GPR174阻害性化合物10(1μM);ZM、0.1μM);単独でもしくは化合物10と組み合わせた、PBF-509(0.1μM)、SCH(0.2μM)、MRS(1μM)、アデノシンデアミナーゼ(ADA、0.75μg/mL)、またはビヒクル対照の存在下で培養された単一ドナー(ドナー6)由来のヒトPBMC培養物の刺激後24時間での培養上清中のIL-2(pg/mL)の量をグラフで示す。
図54Bに示され、表13に要約されるように、化合物10をA2bR阻害物質(MRS)またはアデノシンデアミナーゼ(ADA)と組み合わせた場合に、最高度のIL-2誘導が観察され、ビヒクル対照と比較して2.3倍~2.7倍増加した。単独で、化合物10はIL-2レベルを1.7倍増加させたが、A2aR阻害物質単独ならびにADA単独は効果を有さずまたは比較的穏やかな効果(1.0~1.3倍の増加)を有した。A2aR阻害物質との化合物10の組み合わせは、IL-2を中間レベルまで増加させた(1.7~2.2倍)。A2aR阻害物質を欠く培養物では、MRS単独はIL-2レベルを1.2倍増加させ、化合物10は1.4倍増加させた。まとめると、これらの知見は、ドナー6PBMCからのIL-2産生に対するGPR174阻害とA2aR/A2bR阻害との間の相乗的活性が、A2aRおよびA2bRの両方の阻害の複合効果に依存したことを実証している。
図54Cは、GPR174阻害性化合物10(1μM);ZM、0.1μM);単独でもしくは化合物10と組み合わせた、PBF-509(0.1μM)、SCH(0.2μM)、MRS(1μM)、アデノシンデアミナーゼ(ADA、0.75μg/mL)、またはビヒクル対照の存在下で培養された単一ドナー(ドナー6)由来のヒトPBMC培養物の刺激後24時間での培養上清中のTNF(pg/mL)の量をグラフで示す。
図54Cに示され、表13に要約されるように、化合物10をA2bR阻害物質(MRS)またはアデノシンデアミナーゼ(ADA)と組み合わせた場合に、最高度のTNF誘導が観察され、ビヒクル対照と比較して2.1倍~2.5倍増加した。単独で、化合物10はTNFレベルを1.4倍増加させたが、A2aR阻害物質単独ならびにADA単独は効果を有さずまたは比較的穏やかな効果(1.1~1.4倍の増加)を有した。A2aR阻害物質との化合物10の組み合わせは、TNFを中間レベルまで増加させた(1.3~1.8倍)。A2aR阻害物質を欠く培養物では、MRS単独はTNFレベルを1.4倍増加させ、化合物10は2.1倍増加させた。まとめると、これらの知見は、ドナー6PBMCからのTNF産生に対するGPR174阻害とA2aR/A2bR阻害との間の相乗的活性が、A2aRおよびA2bRの両方の阻害の複合効果に依存したことを実証している。
(表13)図53A~図53Cおよび図54A~図54Cに示される結果の要約
1ビヒクル対照に対する、示された化合物の組み合わせについてのサイトカイン濃度値の比。
2MRS-1754の存在下対非存在下での各化合物の組み合わせに対するサイトカイン濃度値の比。
*、p<0.05、t検定、両側分布、二標本等分散。
本実施例で示された知見は、A2aRおよびA2bRの両方の阻害がGPR174阻害と協働して最大のサイトカイン誘導を誘発し得ること、および3つ全てのGPCRの阻害が最も高いサイトカイン誘導をもたらす条件が存在し得ることを示している。ドナー3では、A2bR阻害物質(MRS)を含めることまたはADAによってアデノシンを除去することは、(A2aR阻害物質の非存在下でのIL-2のわずかな増加を除いて)サイトカインレベルをさらに増加させなかったので、A2aR単独の阻害は、化合物10と組み合わせた場合に最大のサイトカイン誘導を提供した。ドナー6では、最高レベルのIFN-g、IL-2およびTNFを達成するために、A2bRの添加が必要であった。
アデノシン経路中の3つの他のがん免疫療法標的は、アデノシンの産生に関与するエクトヌクレオチダーゼであるCD38、CD39、およびCD73である。CD39およびCD73は、リン酸を除去することによってATPをアデノシンに変換する。アデノシンは、アデノシン二リン酸リボース(ADPR)を生成するNAD+代謝性のCD38を中心とする軸によって、NAD+からも産生され得る。
GPR174阻害物質の存在下で、ADAによるアデノシン枯渇が、A2aR/A2bR複合阻害で達成されるのと同様の最大サイトカイン誘導をもたらすという本発明者らの発見は、GPR174阻害物質の、CD38、CD39またはCD73の阻害物質との組み合わせも抗腫瘍免疫応答を増強するはずであることを示す。
実施例21
本実施例は、2つの化学クラスのGPR174阻害物質中の4つの化合物が、有糸分裂促進性抗CD3抗体および抗CD28抗体で刺激された総PBMCからほぼ同一のTh1サイトカインプロファイルを誘発したこと、ならびにA2aR阻害物質ZM-241385と同様の程度の相乗効果が4つの全てのGPR174阻害物質について得られたことを実証する。
PBMCサイトカイン放出アッセイにおいてこれまでに提示されたデータは、単一のGPR174阻害物質(化合物10)を使用したので、本発明者らが観察した活性が、特定の化合物に固有のオフターゲット活性ではなく、GPR174に作用する阻害物質によるものであったことを実証することが重要であった。化合物特異的なオフターゲット活性の可能性を排除するために、本発明者らは、化合物10と同じ化学系列からの2つ(化合物6および11、グループI)および異なる化学クラスの第3の化合物(化合物20、グループII)という3つのさらなるGPR174阻害物質を試験した。シグナル伝達アッセイにおいてこれらの化合物を用いて得られたIC50値に基づいて(実施例16、図47を参照)、本発明者らはこれらの化合物を2つの濃度で試験した。1つはGPR174を効率的に阻害すると予測され、1つは総PBMC刺激アッセイにおいて部分的阻害を示し得る。
ドナー7から得られたヒトPBMC(96ウェル平底プレート中1×106細胞/ウェル)を、1μg/mLの抗CD3抗体(UCHT1)および0.1μg/mLの抗CD28抗体(CD28.2)で、以下の存在下で刺激した。
GPR174阻害性化合物10(1および0.3μM);
GPR174阻害性化合物6(1および0.3μM);
GPR174阻害性化合物11(1および0.3μM);
GPR174阻害性化合物20(10および3μM);
それぞれ、A2aR阻害性化合物ZM-241385(0.1μM)ありおよびなし。
これらの細胞からの上清を刺激の24時間後に回収し、IFN-γ、IL-2、TNF、およびGM-CSFのレベルをMSDプラットフォーム(MesoScale Discovery)で決定した。
結果
図55Aは、それぞれZMの存在下または非存在下で、GPR174阻害性化合物6、10、11、または20の存在下でのヒトPBMC(ドナー7)の刺激後24時間における上清中のIFN-γの量(pg/mL)をグラフで示す。
図55Aに示され、表14に要約されるように、4つのGPR174阻害性化合物6、10、11、および20は全て、ZMと相乗作用して、IFN-γを各阻害物質単独で得られた増加の合計よりも大きいレベルに増加させた。ZMと高濃度および低濃度の各GPR174阻害物質の両方との間で相乗効果が観察された。
図55Bは、それぞれZMの存在下または非存在下で、GPR174阻害性化合物6、10、11、または20の存在下でのヒトPBMC(ドナー7)の刺激後24時間における上清中のIL-2の量(pg/mL)をグラフで示す。
図55Bに示され、表14に要約されるように、4つのGPR174阻害性化合物6、10、11および20は全て、ZMと相乗作用して、IL-2を各阻害物質単独で得られた増加の合計よりも大きいレベルに増加させた。4つの化合物のうち最も効力が低い低用量の化合物20を除いて(実施例16、図47を参照)、ZMと高濃度および低濃度の各GPR174阻害物質の両方との間で相乗効果が観察された。
図55Cは、それぞれZMの存在下または非存在下で、GPR174阻害性化合物6、10、11または20の存在下でのヒトPBMC(ドナー7)の刺激後24時間における上清中のTNFの量(pg/mL)をグラフで示す。
図55Cに示され、表14に要約されるように、4つのGPR174阻害性化合物6、10、11および20は全て、ZMと相乗作用してTNFを各阻害物質単独で得られた増加の合計よりも大きいレベルまで増加させた。4つの化合物のうち最も効力が低い低用量の化合物20を除いて(実施例16、図47を参照)、ZMと高濃度および低濃度の各GPR174阻害物質の両方との間で相乗効果が観察された。
図55Dは、それぞれZMの存在下または非存在下で、GPR174阻害性化合物6、10、11または20の存在下でのヒトPBMC(ドナー7)の刺激後24時間における上清中のGM-CSFの量(pg/mL)をグラフで示す。
図55Dに示され、表14に要約されるように、4つのGPR174阻害性化合物6、10、11および20は全て、ZMと相乗作用してGM-CSFを各阻害物質単独で得られた増加の合計よりも大きいレベルまで増加させた。4つの化合物のうち最も効力が低い低用量の化合物20を除いて(実施例16、図47を参照)、ZMと高濃度および低濃度の各GPR174阻害物質の両方との間で相乗効果が観察された。
(表14)図55A~図55Dに示される結果の要約
1ビヒクル対照(Veh、Veh)に対する、示された化合物の組み合わせについてのサイトカイン濃度値の比。
*、p<0.05、t検定、両側分布、二標本等分散。
本実施例において、本発明者らは、2つの化学クラスのGPR174阻害物質をカバーする4つの化合物が、有糸分裂促進性抗CD3抗体および抗CD28抗体で刺激された総PBMCからほぼ同一のTh1サイトカインプロファイルを誘発したこと、ならびにA2aR阻害物質ZM-241385と同様の程度の相乗効果が4つの全てのGPR174阻害物質について得られたことを実証した。この知見は、観察された効果が、他の分子標的ではなくGPR174に作用する4つの化合物のそれぞれに起因することをさらに確認する。
要約すると、本発明者らの知見は、GPR174およびアデノシン/A2aR/A2bR経路の複合阻害が免疫応答の相乗的増強をもたらすことを実証する。GPR174およびA2aR/A2bR阻害物質を組み合わせた場合に観察された相乗効果は、いくつかの事例では、IFN-γおよびTNFレベルの著しい25倍の増加をもたらした。増幅された応答はTh1極性であるので、ならびにアデノシンおよびGPR174アゴニストPS/lysoPSの両方が腫瘍微小環境において高度に濃縮されているので(例えば、Vigano S.ら、Front Immunol vol 10:925,2019;Liら、Molecular Cancer Therapeutics,vol 17(1):169-82,2017;およびDesai T.J.ら、Oncotarget 7:30678-30690,2016を参照)、本発明者らの知見は、がん患者における両経路の複合阻害が腫瘍微小環境の免疫抑制性に効果的に抵抗し、殺腫瘍性免疫応答を増強するために重要であることを示唆する。
実施例22
本実施例は、A2aR阻害物質(ZM-241385)、A2bR阻害物質(MRS1754)およびGPR174阻害物質(化合物10)を単独で、および組み合わせて、5人の健康なドナーから単離されたPBMCにおいて分析された相乗的Th1サイトカイン誘導の拡張評価を記載する。
方法
方法は、5人の健康なドナー由来のヒトPBMCをA2aR阻害物質(ZM-24138:0.2μM)、A2bR阻害物質(MRS1754:2μM)およびGPR174阻害性化合物10(1μM)の存在下で刺激し、単独でおよび組み合わせて分析するという改変を施して、実施例20に記載されているとおりに実施した。刺激の24時間後にこれらの細胞からの上清を収集し、IFN-γ、IL-2、およびTNFのレベルをMSDプラットフォーム(MesoScale Discovery)で決定した。
結果
5人のヒトドナーからの正規化されたデータにおけるGPR174、A2aR、およびA2bRの複合阻害の効果を示す結果を図56A~図56Cに示す。注:GPR174i=化合物10。
図56Aは、GPR174阻害性化合物10(1μM);A2aR阻害性化合物(ZM、0.2μM);A2bR阻害性化合物MRS(2μM);または化合物10(1μM)+0.2μM ZM+2μM MRSの組み合わせ;またはビヒクル対照(DMSO)の存在下で培養された5名のドナー由来のヒトPBMC培養物における、刺激の24時間後での培養上清中のIFN-γの量のビヒクルからの変化倍率をグラフで示す。
図56Bは、GPR174阻害性化合物10(1μM);A2aR阻害性化合物(ZM、0.2μM);A2bR阻害性化合物MRS(2μM);または化合物10(1μM)+0.2μM ZM+2μM MRSの組み合わせ;またはビヒクル対照(DMSO)の存在下で培養された5名のドナー由来のヒトPBMC培養物における、刺激の24時間後での培養上清中のIL-2の量のビヒクルからの変化倍率をグラフで示す。
図56Cは、GPR174阻害性化合物10(1μM);A2aR阻害性化合物(ZM、0.2μM);A2bR阻害性化合物MRS(2μM);または化合物10(1~2μM)+0.2μM ZM+2μM MRSの組み合わせ;またはビヒクル対照(DMSO)の存在下で培養された5名のドナー由来のヒトPBMC培養物における、刺激の24時間後での培養上清中のTNFの量のビヒクルからの変化倍率をグラフで示す。
考察
本実施例で示された結果は、実施例20に示されている結果をさらに確認および拡張し、A2aRおよびA2bR阻害の両方がGPR174阻害と協働して最大のサイトカイン誘導を誘発することができること、および3つ全てのGPCRの阻害が最も高いサイトカイン誘導をもたらす条件が存在し得ることを示す。
実施例23
本実施例は、アンフィレグリン(AREG)の発現に対する、単独でのまたはA2aR阻害物質(ZM-241385)と組み合わせた代表的なGPR174阻害性化合物10の効果を評価するために実施された研究を記載する。
方法
方法は、1μMのGPR174阻害性化合物10(GPR174i)、0.2μMのA2aR阻害物質ZM-241385または化合物10(1μM)+ZM(0.2μM)の組み合わせの存在下で細胞がインキュベートされるように改変して、実施例14に記載されているとおりに実施した。
結果
図57は、ビヒクル;GPR174阻害性化合物10(1μM);ZM-241385(0.2μM);または化合物10(1μM)+ZM(0.2μM)の組み合わせの存在下でのAREG+細胞の低下倍率をグラフで示す。
考察
本実施例に示される結果は、実施例14に記載される結果と一致し、GPR174阻害物質とA2aR阻害物質との組み合わせが、各作用物質単独と比較して、活性化CD4+T細胞におけるAREGの発現をさらに低下させることを実証する。
要約
本明細書に記載および実証されているように、GPR174は、ほとんど専ら免疫細胞(T、BおよびNK細胞)中で発現するオーファンGPCRであり、本明細書に記載されるように、6つの異なる化学クラスに分類される多数のGPR174阻害物質が同定されてきた。本明細書にさらに開示されているように、本発明者らは、ホスファチジルセリン(PS)がGPR174アゴニストであることを発見した。本明細書にさらに開示されているように、GPR174阻害は免疫系、特にTh1応答を増強し、腫瘍プロモーターを抑制する。本明細書にさらに開示されているように、GPR174およびアデノシン経路の複合阻害は、Th1サイトカイン産生を相乗的に増強する。これらの知見は、全ての固形腫瘍に対するがん免疫療法における新しい治療的アプローチを表す。この治療的アプローチは、その必要のある対象における固形腫瘍の処置のための、単剤としてのGPR174阻害物質、またはA2aR阻害物質、A2bR阻害物質、CD38阻害物質、CD39阻害物質および/もしくはCD73阻害物質の1つもしくは複数と組み合わされたGPR174阻害物質の使用を含む。このアプローチは、チェックポイント阻害物質および細胞療法との組み合わせにも適している。
図58は、GPR174およびアデノシン受容体の両方がどのようにして細胞ストレスおよび細胞死の産物に応答するかを例示する概略図である。図58に例示されるように、GPR174およびアデノシン受容体はいずれも、細胞ストレスおよび細胞死の産物に応答する。図58に示されるように、GPR174媒介性経路において、アポトーシスおよびストレスは、GPR174のアゴニストであるホスファチジルセリン(PS)をもたらし、Gs/cAMPシグナル伝達を引き起こし、免疫抑制をもたらす。図58にさらに示されるように、アデノシン経路では、損傷された/活性化された/ストレスを受けた細胞は、Gs/cAMPシグナル伝達および免疫抑制も引き起こすA2AおよびA2B受容体のアゴニストであるアデノシンに変換される細胞外ATPをもたらす。図58にさらに示されるように、アデノシン経路は、CD39阻害物質(例えば、POM1、IPH52)によって、またはCD73阻害物質(例えば、MEDI9447、BMS-986179)によって、またはA2aR阻害物質(例えば、CPI-444、PBF-509、MK-3814またはAZD4635)もしくはA2bR阻害物質によって阻害され得る。本明細書で実証されるように、GPR174媒介性経路およびアデノシン経路の両方の阻害は、効果的なcAMP低下および免疫刺激をもたらす。
要約すると、本明細書に記載されている結果は、(1)GPR174によって制御されるがん免疫経路;(2)GPR174の強力な天然リガンドとしてのホスファチジルセリン(PS)の同定;(3)GPR174の新規小分子阻害物質の集合;ならびに(4)GPR174および腫瘍免疫を調節する別の重要な代謝経路であるアデノシン経路の両方の複合阻害後における、T細胞による「腫瘍と戦う」サイトカイン産生の劇的かつ相乗的な増強を実証する。さらにこの点に関して、本明細書で実証されるように、GPR174阻害物質は、アデノシン経路阻害物質の腫瘍と戦うサイトカイン産生を最大25倍増強する。結果は、GPR174の阻害を標的とする新しいがん免疫療法アプローチであり、これはアデノシン経路阻害物質の腫瘍殺傷効果と組み合わせて、アデノシン経路阻害物質の腫瘍殺傷効果を有意に改善することができる。GPR174ターゲティング免疫療法は、全ての固形腫瘍に適用可能であると予想される(例えば、乳房、肺、膵臓、結腸、脳など)。
GPR174と同様に、A2A/A2Bアデノシン受容体はGPCRである。以下の表15に示されているように、アデノシン経路の中心成分であるA2A/A2B受容体は、いくつかの企業によってがん免疫療法の標的とされている。GPR174およびA2A/A2B受容体は、特定の特徴を共有する。第1に、それらの各々は、腫瘍細胞を死滅させるために必要な免疫応答のタイプを抑制することが周知である細胞内環状アデノシン一リン酸(cAMP)を増加させる。第2に、これらの受容体は、腫瘍微小環境において高度に濃縮されている分子(すなわち、それぞれPSおよびアデノシン)によって活性化される。驚くべきことに、PSおよびアデノシンが天然に豊富である全ヒト末梢血単核細胞(PBMC)を用いた実験では、GPR174阻害物質はA2A/A2B阻害物質と相乗作用してT細胞応答を劇的に増加させた。知見としては、以下が含まれる:
A2A/A2B阻害単独では、平均して、インターフェロン-ガンマ(IFN-γ)および腫瘍壊死因子(TNF)の両方の2倍の増加をもたらし、顆粒球-マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)およびインターロイキン-2(IL-2)のより小さな増加をもたらしたこと;
GPR174阻害単独は、平均すると、IFN-γについては2.8倍、TNFについては2.7倍、IL-2については1.7倍およびGM-CSFについては1.4倍の増加であったこと;
GPR174阻害物質をA2Aおよび/またはA2B阻害と組み合わせると、IFN-γおよびTNFレベルが平均8~9倍に増加し、IL-2およびGM-CSFレベルがほぼ3倍に増加し、最大増加はIFN-γおよびTNFについては25倍に達し、IL-2およびGM-CSFについては4倍を超えたこと。
アデノシン経路は、製薬業界全体で免疫療法薬の開発努力の焦点となってきた(表15参照)。本明細書中に記載されている結果は、A2AまたはA2B受容体の単独または両方の阻害時に観察されるT細胞によるサイトカイン産生の比較的穏やかな上昇が、GPR174経路の阻害と組み合わせた場合に顕著に増強され得ることをここに示した。さらに、PS自体がTリンパ球上の免疫抑制性GPCR、すなわちGPR174を刺激するという発見は、PSがどのように腫瘍免疫に影響を及ぼし得るかについての本発明者らの理解における著しい進歩を表す。
これらの知見は、抗PD-1(例えば、Keytruda(登録商標)およびOpdivo(登録商標))および抗CTLA-4(Yervoy(登録商標))などのチェックポイント阻害物質、ならびにCAR-T細胞などの(such at)細胞療法および養子T細胞療法に耐性の患者にも特に関連する。チェックポイント阻害物質は少数の患者でのみ有効であり、非応答患者では高レベルのアデノシン生成分子が観察されている。さらに、固形腫瘍における自然の免疫抑制を克服することは、細胞療法の大きな障害である。PSおよびアデノシンはいずれも、固形腫瘍における細胞ストレスおよび細胞死の産物であるので、チェックポイント阻害物質または細胞療法に耐性のこれらの患者は、GPR174およびアデノシン経路の複合阻害から大いに恩恵を受けると予想される。簡単に述べると、本発明者らは、cAMPブレーキペダル上には腫瘍免疫を抑制する2本の足が存在し、より効果的な腫瘍死滅活性を可能にするためには、図58に示されるように、GPR174とアデノシン経路の両方を阻害しなければならないことを発見した。
(表15)がん免疫療法試験におけるアデノシン経路阻害物質
1
1Viganoら、Frontiers in Immunology,vol 10,Article 925,June 2019
実施例24
本実施例は、制御性T細胞(Treg)を枯渇させる抗GITR抗体で処置されたマウスにおけるCT26.cl25マウス結腸がん腫の成長に対するGPR174遺伝子欠損の効果を記載する。
腫瘍成長のマウスモデルは、腫瘍免疫を監視および操作するための実験プラットフォームを提供する。特定の遺伝子産物が抗腫瘍免疫応答の性質および強度を指示するために重要であるかどうかを評価するために、一般的なアプローチは、関心対象の遺伝子を欠く正常マウスまたは変異マウスに腫瘍細胞株を接種することである。免疫応答が腫瘍成長の速度を低下させなければ、または腫瘍をマウスから完全に取り除かれなければ、腫瘍はマウスの安楽死を必要とする体積まで成長する。予備研究において、本発明者らは、CT26.cl25結腸がん腫がWTマウスおよび完全な状態のGPR174遺伝子を欠くマウス(GPR174-KOマウス)において同一の速度で増殖することを見出した。マウスT細胞およびマウス脾細胞を用いた本発明者らのインビトロ試験は、GPR174欠損またはGPR174阻害が他のサイトカインよりも有意にIL-2産生を増加させることを明らかにした(実施例7参照)。IL-2は、免疫抑制性のTregと腫瘍を死滅させるTh1およびCD8T細胞の両方に対する成長因子であるので、本発明者らは、担腫瘍マウスにおけるIL-2の上昇が、腫瘍促進性のTregと腫瘍を死滅させるTh1およびCD8T細胞の両方を刺激し、抗腫瘍応答のTreg媒介性の中和をもたらすと推論した。
TregとTh1/CD8T細胞の間でのIL-2消費のバランスに関しては、ヒト疾患のマウスモデルを活用および解釈する際に考慮されるべき基本的な相違がヒトとマウスの間に存在する。腫瘍細胞接種材料を受けたばかりのマウスを含む未操作の実験用マウスでは、高親和性IL-2受容体であるCD25を発現するT細胞の大部分はTregであり、CD25発現レベルは他のCD4T細胞上のCD25よりも著しく高い。対照的に、ヒトにおけるTregと他のCD4T細胞の間でのCD25分布は逆であり、CD25を発現するCD4T細胞の大部分は、Tregと大部分が重複するレベルでCD25を発現するエフェクターT細胞である(Churlaud G.ら、Frontiers in Immunology vol 6,article 171,2015;Akimova T.ら、PLoS ONE,Vol 6,Issue 8,2011参照)。エフェクターT細胞は、抗腫瘍免疫に必須のサイトカインであるIFN-γの産生を含む炎症誘発様式でIL-2に応答する。したがって、マウスでは、GPR174欠損によるIL-2レベルの上昇は、Tregに主に利益をもたらすが、ヒトでは、GPR174阻害物質投与後のIL-2の上昇は、Th1細胞、CD8T細胞およびNK細胞を含む殺腫瘍性エフェクター細胞に利益をもたらすより大きな可能性を有する。
GPR174-KOマウスでの推定されるIL-2の上昇が殺腫瘍性免疫細胞に対して優先的に作用することを可能にするために、本発明者らは、Treg細胞を枯渇させ、他のT細胞において抗腫瘍応答を刺激することがわかっている抗GITR(糖質コルチコイド誘導性TNFR関連遺伝子)抗体(DTA-1)でマウスを処置することを選択した(Coe D.ら、Cancer Immunol Immunother 59(9):1367-77,2010参照)。高い抗GITR抗体用量による完全なTreg細胞枯渇は、WTマウスにおいて強力な抗腫瘍応答を活性化することがわかっており、この状況では、本発明者らはWTマウスとGPR174-KOマウスとの間の差を観察しない可能性がある。対照的に、部分的または一過性のTreg細胞枯渇は、他の免疫刺激療法で増強することができる部分的な抗腫瘍免疫を促進する(Zapposodi R.ら、Nat Med 25(5):759-766,2019参照)。部分的なTreg枯渇は、IL-2が殺腫瘍性T細胞によってより効率的に消費されることを可能にするので、このアプローチは、マウス腫瘍モデルの「ヒト化」の一形態であると考えることができる。したがって、本発明者らは、腫瘍接種後のわずか2~3日の選択された日に低用量の抗GITR DTA-1抗体で処置されたWTまたはGPR174-KOマウスにおける腫瘍細胞株の増殖を比較した。
方法
CT26.cl25結腸がん腫は、BALB/cマウス系統のものである。GPR174-KOマウスを実施例7に記載のように作製した。GPR174はX染色体上に存在するので、本発明者らは、129S GPR174-KO雌をBALB/c雄と交雑させることによって、BALB/c寛容免疫系を有するWTおよびGPR174-KO雄マウスを使用することができた。WTまたはGPR174-KO(n=15)[BALB/c×129S]F1雄同腹仔に、0日目に50万個のCT26.cl25細胞を皮下接種した。第一の実験では、7日目および9日目に(図59Aおよび図59B)、または第二の実験では、7日目、9日目および14日目に(図61Aおよび図61B)、全てのマウスに200μgの抗GITR抗体(クローンDTA-1;Bio-X-Cell)の腹腔内注射を行った。式(長さ×幅2)/2)によって腫瘍体積を計算し、1500mm3を超える腫瘍を有するマウスを安楽死させた。
結果
図59Aおよび図59Bは、0日目にCT26.cl25マウス結腸がん腫細胞を接種し、7日目および9日目に抗GITR抗体で処置された個々のWTマウス(図59A)およびGPR174-KOマウス(図59B)におけるCT26腫瘍の成長をグラフで示す。
図59Bに示されるように、腫瘍成長は、平均して、WTマウスと比較してGPR174-KOマウスにおいて遅延した(図59A)。
図60は、0日目にCT26.cl25マウス結腸がん腫細胞を接種され、7日目および9日目に抗GITR抗体で処置された腫瘍担持WTおよびGPR174-KOマウスのパーセント生存率をグラフで示している。図60に示されるように、GPR174-KOマウスは、WTマウス(p=0.03、ログランク検定)よりも高いパーセント生存率を有した(すなわち、有意に後に安楽死された)。
図61Aおよび図61Bは、0日目にCT26.cl25マウス結腸がん腫細胞を接種され、7、9、および14日目に抗GITR抗体で処置された個々のWTマウス(図61A)およびGPR174-KOマウス(図61B)における腫瘍の成長をグラフで示す。
図61Bに示されるように、腫瘍成長は、平均して、WTマウスと比較してGPR174-KOマウスにおいて遅延した(図61A)。
図62は、0日目にCT26.cl25マウス結腸がん腫細胞を接種され、7日目、9日目、および14日目に抗GITR抗体で処置された腫瘍担持WTおよびGPR174-KOマウスのパーセント生存率をグラフで示している。
図62に示されるように、GPR174-KOマウスは、WTマウスよりも高いパーセント生存率を有した(すなわち、有意に後に安楽死された)。
考察
これらの実験では、本発明者らの目的は、Treg細胞を抗GITR DTA-1抗体で部分的に枯渇させた場合に、GPR174欠損マウスがより攻撃的な抗腫瘍免疫応答を開始したかどうかを判定することであった。図59A~図62に示されるように、CT26.cl25マウス結腸がん腫腫瘍の成長は、WT同腹仔と比較してGPR174-KOマウスにおいて遅延し、生存率が有意に改善された。
実施例25
本実施例は、制御性T細胞(Treg)を枯渇させる抗GITR抗体で処置されたマウスにおけるB16F10黒色腫の成長に対するGPR174遺伝子欠損の効果を記載した。
B16F10黒色腫腫瘍モデルでは、4日目に投与された単回高用量の抗GITR抗体は、全てのマウスにおいて遅延した腫瘍成長をもたらすが、完全な腫瘍拒絶をもたらさないことが以前に観察された(Zapposodi R.ら、Nature Medicine 25:759-766,2019)。実施例24に記載されている結果に照らして、抗GITR抗体による一過性のTreg枯渇が、より悪性度の高い腫瘍であるB16F10黒色腫を接種された後のWTマウスと比較して、腫瘍成長を遅延させ、GPR174-KOマウスの生存を改善するかどうかを判定するために以下の研究を行った。
B16F10黒色腫は、C57BL/6マウス系統のものである。GPR174-KOマウスを実施例7に記載のように作製した。GPR174はX染色体上に存在するので、本発明者らは、129S GPR174-KO雌をC57BL/6雄と交雑させることによって、C57BL/6寛容免疫系を有するWTおよびGPR174-KO雄マウスを使用することができた。WTまたはGPR174-KO(n=12)[C57BL/6×129S]F1雄同腹仔に、0日目に75,000個のB16F10-Kb細胞(CD8T細胞への抗原提示を増加させるためにH-2Kbを形質移入されたB16F10細胞)を皮内接種した(Ohta A.ら、PNAS 103(35):13132-13137,2006参照)。4日目および14日目に、全てのマウスに、500μgの抗GITR抗体(クローンDTA-1;Bio-X-Cell)の腹腔内注射を行った。式(長さ×幅2)/2)によって腫瘍体積を計算し、1500mm3を超える腫瘍を有するマウスを安楽死させた。
図63Aおよび図63Bは、0日目にB16F10-Kb細胞を接種され、4日目および14日目に抗GITR抗体で処置された個々のWT(図63A)およびGPR174-KOマウス(図63B)におけるB16F10-Kb黒色腫腫瘍の成長をグラフで示す。
図63Bに示されるように、GPR174欠損は、WTマウスにおける腫瘍成長と比較して、腫瘍成長を遅延させた(図63A)。平均腫瘍サイズは、14日目(p=0.01)および16日目(p=0.00005)のKOマウスで有意に小さかった。
図63Cは、0日目にB16F10-Kb細胞を接種され、4日目および14日目に抗GITR抗体で処置されたWTマウスおよびGPR174-KOマウスにおけるB16F10-Kb黒色腫腫瘍の平均腫瘍体積をグラフで示す。図63Cに示されるように、平均腫瘍サイズは、GPR174KOマウスでは14日目(「*」は、p=0.01を示す。)および16日目(「***」は、p=0.00005を示す。)に有意に小さかった。
図64は、0日目にB16F10-Bb細胞を接種され、4日目および14日目に抗GITR抗体で処置されたB16F10-Kb黒色腫腫瘍担持WTマウスおよびGPR174-KOマウスのパーセント生存率をグラフで示している。図64に示されるように、GPR174-KOマウスは、WTマウス(p=0.006、ログランク検定)よりも高いパーセント生存率を有した(すなわち、有意に後に安楽死された)。
考察
本実施例において実証されたように、B16F10黒色腫モデルにおいて、GPR174欠損は、抗GITR抗体処置後の腫瘍成長の有意な減弱および長期生存をもたらした。Treg減弱療法(すなわち、Treg細胞を枯渇させるか、減弱させるか、またはそうでなければ損なわせる作用物質)は現在がん免疫療法として開発中であるため、本発明者らのデータは、GPR174阻害物質がこのような併用療法の存在下でより有効であり得ることを示唆している。Tregを減弱させる、または同時にTregを減弱させ、他のT細胞および/もしくはNK細胞の腫瘍死滅活性を増強する薬物には、それらの各々が参照により本明細書に組み込まれる、例えば、Tanaka A and Sakaguchi S,European Journal of Immunology vol 49(8):1140-1146,2019;Yano H.ら、Immunology vol 157(3):232-247,2019;Ohue Y and Nishikawa H.,Cancer Science vol 110(7):2080-2089,2019;Han S.ら、Front Oncol vol9,Article 279,2019に記載されているような、以下のうちの1つまたは複数:GITR、CTLA-4、CD25、LAG3、TIGIT、NRP1、TGF-β、CCR2、CCR4、CCR8、TNFR2、および/またはEZH2を結合する抗体またはその他の分子が含まれる。
したがって、本開示の一態様では、GPR174阻害性物質は、1つまたは複数のTreg減弱物質(すなわち、Treg細胞の腫瘍抑制因子機能を枯渇させるか、減弱させるか、またはそうでなければ損なわせる作用物質)と組み合わせて使用される。いくつかの態様では、Treg減弱物質は、GITR、CTLA-4、CD25、LAG3、TIGIT、NRP1、TGF-β、CCR2、CCR4、CCR8、TNFR2、および/またはEZH2のうちの1つまたは複数に結合する。
本明細書に記載されている組成物、方法および使用においてGPR174阻害物質と組み合わせて使用するための例示的なTreg減弱物質は以下に提供されている。
本明細書に記載されている組成物、方法および使用においてGPR174阻害物質と組み合わせて使用することができるGITR結合物質の結合物質には、抗GITR抗体、ならびに例えばTRX518、DTA-1、およびMK-4166などの、GITRを結合する小分子が含まれる。
本明細書に記載されている組成物、方法および使用においてGPR174阻害物質と組み合わせて使用することができるCTLA-4(細胞傷害性Tリンパ球関連タンパク質4)結合物質には、抗CTLA-4抗体ならびに、例えば、イピリムマブ(Bristol-Myers Squibb);トレメリムマブ(MedImmune);AGEN1884(Agenus);BCD-145(Biocad);REGN4659(Regeneron Pharmaceuticals);ADU-1604(Aduro Biotech);およびCS1002(CStone Pharmaceuticals)などの、CTLA-4を結合する小分子が含まれる。
本明細書に記載されている組成物、方法、および使用においてGPR174阻害物質と組み合わせて使用することができるCD25結合物質には、抗CD25抗体、ならびに、例えばダクリズマブ;バシリキシマブ、およびCD25を標的にするNIR-PITなどの、CD25を結合する小分子が含まれる。
本明細書に記載されている組成物、方法および使用においてGPR174阻害物質と組み合わせて使用することができるTIGIT(IgおよびITIMドメインを有するT細胞免疫受容体)結合物質には、抗TIGIT抗体、ならびに、例えばMK-7684(Merck Sharp&Dohme);AB154(Arcus Biosciences);MTIG7192A(Genentech);BMS-986207(Bristol-Myers Squibb);およびASP8374(Astellas Pharma)などの、TIGITを結合する小分子が含まれる。
本明細書に記載されている組成物、方法および使用においてGPR174阻害物質と組み合わせて使用することができるNRP1(Neuropilin 1)結合物質には、抗NRP1抗体および例えば、ASP1948(Astellas Pharma)などの、NRP1を結合する小分子が含まれる。
本明細書に記載されている組成物、方法および使用においてGPR174阻害物質と組み合わせて使用することができるTGF-β結合物質には、抗TGF-β抗体、ならびに例えば、ガルニセルチブ(Eli Lilly);LY320082(Eli Lilly);PF-06952229(Pfizer)およびフレソリムマブ(Cambridge Antibody Technology)などの、TGF-βを結合する小分子が含まれる。
本明細書に記載されている組成物、方法および使用においてGPR174阻害物質と組み合わせて使用することができるLAG-3結合物質には、抗LAG-3抗体、ならびに例えば、Sym022(Symphogen);リラトリマブ(Bristol-Myers Squibb);REGN3767(Regeneron Pharmaceuticals);TSR-033(Tesaro);IMP321(Immutep);INCAGN02385(Agenus);LAG525(Novartis);およびMK4280(Merck Sharp&Dohme)などの、LAG-3を結合する小分子が含まれる。
本明細書に記載されている組成物、方法および使用においてGPR174阻害物質と組み合わせて使用することができるCCR2結合物質には、抗CCR2抗体、および例えば、BMS-813160(Bristol-Myers Squibb)、MLN1202(Millennium Pharmaceuticals)、C775、STI-B0201、STI-B0211、STI-B0221、STI-B0232、カルルマブ(CNTO888;Centocor,Inc.)またはSTI-B0234などの、CCR2を結合する小分子が含まれる。
本明細書に記載されている組成物、方法および使用においてGPR174阻害物質と組み合わせて使用することができるCCR4結合物質には、抗CCR4抗体ならびに例えば、WIPO国際公開公報第2010/097395号および米国特許出願公開第20100216860号に記載されているモガムリズマブ(Kyowa Kirin)、N-[(3-{[3-{[(5-クロロ-2-チエニル)スルホニル]アミノ}-4-(メチルオキシ)-1H-インダゾル-1-イル]メチル}フェニル)メチル]-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパンアミドなどの、CCR4を結合する小分子が含まれる。
本明細書に記載されている組成物、方法および使用においてGPR174阻害物質と組み合わせて使用することができるCCR8結合物質には、抗CCR8抗体および例えば米国特許第10,087,259号中などの、CCR8を結合する小分子が含まれる。
本明細書に記載されている組成物、方法および使用においてGPR174阻害物質と組み合わせて使用することができるTNFR2結合物質には、抗TNFR2抗体、ならびに例えば、参照により本明細書に組み込まれるVanamee EおよびFaustman D,Trends in Molecular Medicine vol 23,Issue 11:1037-1046,2017中などの、TNFR2を結合する小分子が含まれる。
本明細書に記載されている組成物、方法および使用においてGPR174阻害物質と組み合わせて使用することができるEZH2(zesteホモログ2のエンハンサー)結合物質には、抗EZH2抗体、ならびに例えば、UNC1999、3-デアザネプラノシンA(DZNcp)、EI1、EPZ-5676、EPZ-6438、GSK343、EPZ005687、EPZ011989およびGSK126などの、EZH2を結合する小分子が含まれる。
さらに、実施例15および18~23に記載されているような組み合わされたA2aR/A2bRおよびGPR174の阻害を用いた本発明者らの知見を考慮すると、がん患者のための最適なアプローチは、1つまたは複数のTreg減弱物質の存在下でアデノシン経路とGPR174の両方を阻害することであり得る。このようなアプローチは、A2aR/A2bR/GPR174阻害物質によって誘導されたIL-2がTregよりも腫瘍反応性エフェクターT細胞に対してより多く作用することを確実にすると考えられる。
実施例26
本実施例は、総PBMCまたは脾細胞の存在下ではなく、単離したヒトおよびマウスT細胞の応答に対するPSリポソームおよびGPR174阻害物質の効果を記載する。
上記の実施例では、GPR174の阻害は、細胞が高密度で(96ウェル平底プレートの1ウェルあたり100万)播種されたPBMCまたはマウス脾細胞の培養物中で行われた。GPR174阻害物質は追加のPSリポソームの非存在下で活性であるので、およびリポソームの形態での1μMPSの補充はT細胞応答またはGPR174阻害物質に対する応答を劇的に変化させなかったので、これらの条件では、PSは豊富であると考えられた。これに対して、少数の精製されたT細胞の培養物では、GPR174はPSに同じ程度に曝露されない可能性がある。このため、本実施例に記載されているように、本発明者らは、PSリポソームがヒトおよびマウスの精製されたT細胞応答を抑制するかどうか、およびGPR174阻害物質がその抑制を元に戻すことができるかどうかを調べた。さらに、本発明者らは、WTおよびGPR174-KOマウスT細胞における応答を比較することによって、これらの効果の特異性を評価した。
PSリポソームに加えて、本発明者らは、GPR174を刺激する能力について腫瘍エキソソームを試験した。腫瘍エキソソーム(がん細胞由来エキソソームとも呼ばれる)は、腫瘍細胞から大量に放出され、露出されたPSに富む小胞である(Kelleher R.J.ら、Cancer Immunology Research Vol 3(11):1269-78,2015;Birge R.B.ら、Cell Death&Differentiation Vol 23:962-978,2016参照)。腫瘍エキソソームは、がん関連免疫抑制において役割を果たすと考えられており、したがって、本発明者らは、部分的にはGPR174に対する腫瘍エキソソームの活性を通じて腫瘍エキソソームが抗腫瘍免疫を抑制し得ると仮定した。
Fc受容体結合を介して抗CD3およびCD80.Fcを提示するK562細胞(人工の抗原提示細胞として)の存在下で、X-vivo-15培地を含有する96ウェルU底プレート中において、精製されたヒトT細胞(Astarte Biologics,Inc)を以下の条件で活性化した。
1ウェルあたり50,000個のT細胞
1ウェルあたり10,000個のK562細胞
抗CD3(クローンUCHT1;0.5μg/mL)
CD80.Fc融合タンパク質(R&D Systems;2μg/mL)
PSリポソーム(1μM)
ヒト乳がん腫瘍細胞株MDA-MB-231からのエキソソーム(12μg/mL)(System Biosciences,LLCのEXOP-105A-1)
GPR174阻害物質(化合物10、0.5μMまたは3μM)
細胞を24時間培養し、サイトカイン濃度について上清を評価した(Legendplex、Biolegend)。
精製されたマウスT細胞の調製:
WTまたはGPR174-KOマウス由来のマウスT細胞(Stemcell untouched pan T cell isolation kit)を、以下の条件で、50μg/mLヤギ抗ハムスターIgG(Jackson Immunochemicals)で予めコーティングした96ウェル平底プレート中のX-vivo-15培地中で培養した。
1ウェルあたり100,000個のT細胞
抗CD3(クローン2C11;0.01μg/mL)
抗CD28(クローン37.51;0.1μg/mL)
PSリポソーム(1μM)
GPR174阻害物質(化合物10、1μM)
細胞を24時間培養し、サイトカイン濃度について上清を評価した(LegendPlex、Biolegend)。
図65は、PSリポソーム(PSL)またはGPR174阻害物質(化合物10、3μM)の存在下または非存在下での刺激されたヒトT細胞の培養物中のIL-2濃度をグラフで示す。
図65に示されるように、PSリポソームはIL-2産生を抑制し(0.55倍、p=4×10-4)、一方、GPR174阻害性化合物10はこの抑制を逆転させる(2.4倍、p=3×10-4)。対照的に、PSリポソームの非存在下では、化合物10はIL-2産生を1.3倍しか増加させない(p=0.01)。
図66A、図66B、および図66Cは、PSリポソーム、腫瘍エキソソームまたはGPR174阻害性化合物(化合物10、0.5μM)の存在下または非存在下での刺激されたヒトT細胞の培養物中のIL-2(図66A)、IFN-γ(図66B)、およびTNF(図66C)の濃度をグラフで示す。図66A、図66B、および図66Cに示されるように、ヒト乳がん腫瘍由来エキソソームは、GPR174阻害を介したサイトカイン誘導応答の誘発においてPSリポソームよりも効果的であった。培地、PSリポソームまたはエキソソームの存在下でのIL-2(図66A)、IFN-γ(図66B)、およびTNF(図66C)の増加は、以下の表16に要約されている。エキソソームは、PSリポソームのようにはサイトカイン産生を抑制しなかったが、エキソソームも、そのPS媒介性の抑制を打ち消す免疫賦活性のタンパク質を有し得る。したがって、エキソソーム関連PSの抑制的効果と他のエキソソーム関連機構の仮定的賦活的効果は全体でサイトカイン産生の無視できる正味の変化をもたらし、GPR174阻害物質の添加はPSの効果を中和し、エキソソームなしで観察されるものを超えるサイトカイン産生の正味の増加をもたらす。
(表16)図66A~図66Cに示されるように、培地、PSリポソーム、またはエキソソームの存在下でのIL-2、IFN-γ、およびTNF産生の要約
FC、変化倍率;p値、TTEST、両側、等分散;ns、有意でない。
図67は、PSリポソーム(PSL)またはGPR174阻害物質(化合物10、1μM)の存在下または非存在下での刺激されたWTまたはGPR174-KOマウスT細胞の培養物中におけるビヒクルからのIL-2変化倍率をグラフで示す。
図67に示されるように、PSリポソームは、GPR174 WT T細胞からのみIL-2産生を抑制する(WT:0.19倍、p=8×10-4;KO:1.8倍、p=0.04)。さらに、化合物10は、WT T細胞におけるPSリポソーム媒介性の抑制を逆転させるが(3.5倍、p=5×10-4)、GPR174-KO T細胞に対しては影響を及ぼさない(0.9倍、p=0.6)。上記のように、PSリポソームは、GPR174-KO T細胞においてIL-2レベルをわずかに増加させた。これは、P2Y10およびGPR34などのGαsに共役されておらず、サイトカイン産生を抑制するのではなく増強し得る他のlysoPS受容体に対して作用するPSによるものであり得る。
精製されたヒトT細胞およびマウスT細胞を用いて本実施例に記載されている結果は、PSリポソームがGPR174を介して特異的にT細胞応答を抑制すること、GPR174阻害性化合物10がこの抑制を逆転させること、およびPSまたはGPR174の非存在下で化合物10が無視できる効果を有することを確立する。さらに、本実施例における結果は、腫瘍細胞由来エキソソームがGPR174を刺激し、エキソソームの存在下でのGPR174の阻害が、PSリポソームの存在下におけるよりTh1サイトカインレベルをさらに大きく高めることを示す。したがって、GPR174阻害物質によるがん細胞由来エキソソーム媒介性免疫抑制の逆転は、GPR174阻害物質の抗腫瘍有効性において役割を果たし得る。さらに、腫瘍エキソソーム(すなわち、がん細胞由来エキソソーム)は、患者の身体全体に移動し、腫瘍転移を促進することがわかっているので(Wu Mら、Molecular Cancer,18:53、2019を参照)、GPR174阻害物質は、腫瘍排出リンパ節における抗腫瘍免疫応答を増幅するのみならず、転移形成および増殖を減少させ得る。
実施例27
本実施例は、総マウス脾細胞の培養物を使用して、A2a/A2bアデノシン受容体の小分子調節物質と組み合わされた場合のGPR174欠損およびGPR174阻害のマウスT細胞応答に対する効果を記載する。
GPR174およびA2a/A2bアデノシン受容体はいずれも、Gαs/cAMP経路を介してシグナルを伝達し、T細胞活性化を抑制する。ヒトPBMCを用いて、本発明者らは、本明細書の実施例15および18~22に記載されているように、両方の軸の阻害がTh1サイトカイン産生の相乗的増強をもたらすことを観察した。本実施例に記載されているように、本発明者らは、WTおよびGPR174欠損マウス脾細胞を用いてこれらの観察を拡張した。GPR174およびアデノシン受容体シグナル伝達は、マウス脾細胞からのIL-2産生を主に抑制したので、本明細書では、これらの実験についてIL-2レベルのみを提示する。
マウス脾細胞から単一細胞懸濁液を作製するために、脾臓をカミソリ刃で1~2mm3片に切断し、撹拌しながら10μg/mL DNaseおよび1mg/mLコラゲナーゼDとともに37℃で90分間インキュベートした。次いで、ナイロンスクリーンを通して脾臓断片および細胞を押し付け、得られた細胞懸濁液を洗浄した。96ウェル平底プレート中で、以下の条件を用いて2日間、四つ組で脾細胞を培養し、その後、上清をMSDプラットフォームによってサイトカインレベルについて試験した。
1ウェルあたり100万個の脾細胞
抗CD3(クローン2C11;0.1μg/mL)
抗CD28(クローン37.51;0.1μg/mL)
GPR174阻害物質(化合物10、1μMもしくは0.3μM、またはDMSOビヒクル対照)
GPR174阻害物質(化合物6、0.3μM、またはDMSOビヒクル対照)
アデノシン受容体アゴニスト(NECA、0.1μM)
A2a/A2bアデノシン受容体アンタゴニスト(ZM-241385、0.1μMもしくは0.2μM、またはDMSOビヒクル対照)
図68Aおよび図68Bは、抗CD3抗体および抗CD28抗体で2日間刺激した後の、n=3のWTマウス(図68A)またはn=3のGPR174-KO(図68B)同腹仔マウスから単離された培養脾細胞の上清中のIL-2レベルに対する、A2a/A2bアデノシン受容体アンタゴニストZM-241385(0.1μM)、GPR174阻害性化合物10(1μM)または両化合物(ZN-241385+化合物10)の効果をグラフで示す。
図68Aに示されるように、化合物10は、WT脾細胞培養物においてのみIL-2レベルを4倍超増加させ(p<10-5)、一方、GPR174-KO培養物におけるビヒクル対照レベル(図68B)は、WT培養物のビヒクル対照レベルより平均で6倍超高く(p<10-9)、化合物10のこの活性はGPR174に特異的であること、およびGPR174欠損は化合物10の活性を模写することを実証した。これに対して、ZM-241385は穏やかな効果を有し、WTおよびGPR174-KOマウスの両方でIL-2レベルを平均1.3倍増加させた(p<0.05)。本発明者らは、A2a/A2b受容体拮抗作用に対する不十分な応答が、培養条件における低レベルの内因性アデノシンに起因すると仮定した。このため、以下に示されているように、本発明者らは、アデノシン受容体アゴニストNECAの存在下でWT脾細胞を用いてこの実験を繰り返した。
図69は、アデノシン受容体アゴニストNECA(0.1μM)の存在下で抗CD3抗体および抗CD28抗体で2日間刺激した後の3匹のWTマウスから単離された培養脾細胞の上清中のIL-2レベルに対する、A2a/A2bアデノシン受容体アンタゴニストZM-241385(0.2μM)、GPR174阻害性化合物10(0.3μM)もしくはGPR174阻害性化合物6(0.3μM)、またはZM-241385+化合物10もしくはZM-241385+化合物6の効果をグラフで示す。
図69に示されるように、GPR174阻害性化合物10および6はいずれも、IL-2レベルを2~3倍増加させた(p<0.05)。NECAが培養物中に含まれた場合、ZM-241385は、GPR174阻害性化合物10または6の非存在下または存在下の両方で、IL-2レベルを平均2倍増加させた(p<0.01)。
図70Aおよび図70Bは、アデノシン受容体アゴニストNECA(0.1μM)の存在下で抗CD3抗体および抗CD28抗体で2日間刺激した後の3匹のWTマウス(図70A)および3匹のGPR174-KOマウス(図70B)から単離された培養脾細胞の上清中のIL-2レベルに対する、A2a/A2bアデノシン受容体アンタゴニストZM-241385(0.2μM)、GPR174阻害性化合物10(0.3μM)もしくは化合物6(0.3μM)、または単独のもしくはいずれかのGPR174阻害性化合物と組み合わされたZM-241385の効果をグラフで示す。
図70Aに示されるように、ZM-241383を加えたWT脾細胞では、IL-2レベルは2.3~2.6倍増加し(p<0.01)、GPR174阻害性化合物10および6は、IL-2レベルを1.7~2.0倍増加させた(p<0.02)。これに対して、GPR174阻害性化合物10と組み合わされたZMはIL-2レベルを5.7~6.7倍増加させ(p<0.001)、GPR174阻害物質化合物6と組み合わされたZMはIL-2レベルを4.9~5.9倍増加させ、NECAの存在下でA2aR/A2bRとGPR174の両方が阻害された場合のIL-2産生の相乗的増強を示した。
この相乗作用モデルと一致して、図70Bに示されるように、ZM-241385は、GPR174-KO脾細胞でより効果的であり、IL-2レベルを3.5倍~4.1倍増加させた(p<0.001)。予想されたように、GPR174阻害性化合物は、3つの脾細胞培養物のうち2つにおける化合物6による穏やかなオフターゲット活性を除いては(KO1およびKO2、p<0.05)、GPR174-KO脾細胞に対して活性ではなかった。
マウス脾細胞の培養物では、GPR174阻害およびGPR174欠損はいずれもIL-2産生を著しく増加させたが、GPR174阻害物質はGPR174-KO脾細胞に対しては不活性であった。アデノシン受容体がNECAで刺激された場合、2つの経路の阻害は相乗作用して、両方の阻害物質で達成されたレベルが各阻害物質単独で観察された増加の合計よりも大きかったという点で、IL-2産生を増強した。さらに、GPR174欠損は、単独およびA2aR/A2bR阻害物質の存在下の両方で、GPR174阻害物質の効果を模写し、2つの経路が相乗的に作用してIL-2産生を調節する能力のさらなる裏付けを提供した。GPR174阻害物質は、これらの脾細胞培養物における内因性PSシグナル伝達の影響を逆転させるので、GPR174阻害物質の影響の規模の小さな差は、GPR174へのPS曝露の実験的な差から生じる可能性があり、調節することが困難である細胞組成および活性化状態の小さな差に起因する可能性がある。
実施例28
本実施例は、培養ヒトPBMCからのIL-2の誘導に対するGPR174阻害物質および2つのアデノシン軸阻害物質の複合効果を記載する。
細胞外アデノシンは、活性化された細胞または死細胞から放出される細胞外ATPからリン酸を除去する酵素によって主に生成される。エクトヌクレオチダーゼCD39およびCD73は、それぞれATPから最初の2および3番目のリン酸を切断し、アデノシンを残してアデノシン受容体を活性化する。本実施例において、本発明者らは、CD73の阻害がPBMC培養物に対してA2aR/A2bR阻害と同じ効果を有するかどうか、ならびにCD73およびA2a/A2bの両方の阻害がT細胞応答を増幅する際にGPR174阻害と相乗作用するかどうかを判定しようと試みた。
Glutamax、ペニシリン、およびストレプトマイシンを補充したX-vivo15培地(Lonza)中に、96ウェル平底プレート中に1×106細胞/ウェルの密度で、ヒトボランティアドナー(ドナー8)から得たヒトPBMCを分注し、以下の存在下で4つ組で3時間培養した。
GPR174阻害性化合物10(1μM);
A2aR/A2bR阻害性化合物ZM-241385(0.1μM);
CD73阻害性化合物:アデノシン5’-(α,β-メチレン)二リン酸ナトリウム塩(APCP、Tocris、10μM);
上記の作用物質の組み合わせ;
ビヒクル対照(DMSO)。
その後、1μg/mLの抗CD3抗体(UCHT1)および0.1μg/mLの抗CD28抗体(CD28.2)を添加してT細胞を活性化した。刺激の24時間後にこれらの細胞から上清を収集し、IL-2のレベルをELISAによって決定した。
図71は、示された化合物の存在下で抗CD3および抗CD28により刺激されたPBMCの上清におけるIL-2のレベルをグラフにより示す。
図71に示されるように、化合物10によるGPR174阻害はIL-2レベルを1.4倍増加させ、ZM-241385またはAPCPによるアデノシン軸阻害はIL-2をそれぞれ1.4倍および1.5倍増加させた(それぞれについてp<0.05)。ZM-241385またはAPCPのいずれかとのGPR174阻害性化合物10の組み合わせは、IL-2を2.5倍増加させた(p<0.001)。
本実施例に示される結果は、A2aR/A2bR阻害物質(ZM-241385)およびCD73阻害物質(APCP)がいずれも、単独でまたはGPR174阻害性化合物10の存在下で、IL-2レベルを同程度に増加させたことを実証している。さらに、GPR174およびアデノシン軸の組み合わされた阻害によるIL-2誘導の程度は、各阻害物質単独で得られた増加の合計を超え、いずれかの阻害物質によるアデノシン軸の阻害がGPR174阻害物質と相乗作用してIL-2産生を増加させることを示した。
実施例29
本実施例は、PSリポソーム、アデノシン受容体アゴニストNECAおよび両方の組み合わせによる精製されたヒトT細胞からのサイトカイン産生の抑制を記載する。
腫瘍微小環境においては、A2aR/A2bRアデノシン受容体およびGPR174の両方が阻害されなければ、アデノシンおよびPSの両方への高度な曝露からの免疫抑制を克服することができないのであれば、アデノシン類似体NECAおよびPSリポソームの両方の曝露は、いずれかの阻害物質単独で達成される抑制と同様の程度までインビトロでT細胞を抑制するはずであるということになる。本実施例では、本発明者らは、精製されたヒトT細胞からのIL-2産生を抑制する能力について完全な受容体活性化作用を与える濃度のNECAおよびPSを使用してこの仮説を試験する。
精製されたヒトT細胞(抗体などが付着していない総T細胞、Astarte Biologics,Inc.図72Aおよび図72BのCD3+T細胞ならびに図72CのCD8+T細胞)を、以下の試薬を用いて、96ウェル平底プレートおよびX-vivo15培地中、1ウェルあたり10万細胞で4つ組で刺激した。
ImmunoCult(商標)ヒトCD3/CD28T Cell Activator(StemCell)(1:50希釈)
PSリポソーム(1μM)または培地対照
アデノシン受容体アゴニスト(NECA、0.1μMまたは0.05μM)または培地対照
両方の試薬の組み合わせ
24時間の培養後(図72Cに示される結果については44時間)、培養培地をサイトカインについて分析した(MesoScale Discovery)。
結果
図72Aおよび図72Bは、単独で、または一緒に、PSリポソームおよびNECAによる精製されたT細胞からのIL-2(図72A)およびIFN-γ(図72B)産生の抑制をグラフで示している。CD8T細胞培養物(図72C)については、示された濃度のZM-241385および化合物10を含めた。
図72A、図72B、および図72Cに示され、下記の表17に要約されているように、PSおよびNECAはいずれも、両方が一緒になって達成する抑制とほぼ同程度にサイトカインを抑制する。
(表17)図72Aおよび図72Bに示される様々な条件下でのIL-2およびIFN-γ産生の要約
FC、変化倍率;p、TTEST、両側、等分散のp値。
これらの知見は、高度のGPR174およびA2aR/A2bR活性化作用の存在下では、T細胞をcAMP媒介性抑制から開放するためには両経路の阻害が必要であるというモデルをさらに支持する。この仮説は、NECAまたはPSリポソーム単独で達成された抑制が、両アゴニストを組み合わせることによって観察されたものとほぼ同程度に強力であったという知見によって裏付けられる。これは、GPR174およびA2aR/A2bRはいずれも同一のcAMPコンパートメントに供給するか、または、それらの個々のcAMPコンパートメントは、サイトカイン産生のcAMP媒介性の抑制を完全に作動させることができ、この抑制がPS/lysoPSおよびアデノシンの存在下で効果的に中和されるためには、GPR174およびA2aR/A2bRの両方が阻害されなければならないことを示唆する。
要約すると、本明細書で実証されるように、GPR174は免疫系に限定されたGαs共役GPCRであり、リポソームおよび細胞膜上に曝露されたPSはGPR174を刺激し、腫瘍微小環境における活発なGPR174媒介性免疫抑制のモデルを支持する。PS/lysoPSおよびアデノシンの両方が存在する条件下では、T細胞機能の効果的な回復のために両方の軸の阻害が必要である(例えば、ヒトCD8T細胞からのIFN-γ産生のPS+NECA媒介性抑制の逆転には、ZMおよび化合物10の相乗的活性が必要であるようである;図72Cを参照)。本明細書でさらに実証されるように、GPR174欠損は、マウスにおいて抗腫瘍免疫応答を増強する。
本明細書に記載されるように、細胞外ホスファチジルセリン(PS)は免疫応答の強力な調節物質である。様々なリン脂質スクランブラーゼは、アポトーシスの間にまたは血小板、リンパ球、内皮細胞および腫瘍細胞を含む複数の細胞型の活性化の間に、異なる細胞過程に応答してPSを曝露する。アポトーシスの間に曝露されたPSが、エフェロサイトーシス中の食細胞における炎症応答を抑制することは十分に確立されているが、曝露されたPSのいずれかの形態がTリンパ球に対して直接作用するかどうかは広く研究されていない。本明細書に記載されるように、本発明者らは、PSの可溶性異化産物であるリゾホスファチジルセリン(lysoPS)の受容体として以前に記載されたGαs共役GPCRであるGPR174を介してPSがT細胞を抑制することを示す。PSリポソームは、GPR174依存性cAMP生成の促進においてlysoPSよりも5倍強力であることが判明し、アポトーシス細胞、血小板および活性化T細胞上に曝露されたPSは全て、レポーター細胞株においてGPR174シグナル伝達を誘導した。cAMPシグナル伝達の十分に記載された免疫抑制性と一致して、PSリポソームは、ヒトT細胞のIL-2産生およびWT T細胞からのマウスIL-2産生を抑制したが、GPR174-KO T細胞からのマウスIL-2産生は抑制しなかった。新規なGPCR調節化学ライブラリースクリーニングを用いて、本発明者らは、複数の化学クラスに及ぶ多数のGPR174阻害物質を同定し、GPR174阻害物質は、ヒトT細胞およびWTマウスT細胞のPSリポソーム媒介性抑制を逆転させたが、GPR174-KOマウスT細胞に対しては影響を有さなかった。同系マウス腫瘍モデルでは、GPR174欠損は、最適を下回る抗GITR共療法の存在下で腫瘍増殖の抑制を有意に増加させた。いずれも腫瘍微小環境において豊富に存在する細胞ストレスおよび細胞死の産物に応答してcAMPシグナル伝達を介してT細胞を抑制するという点で、GPR174は、多くの点でA2A/A2Bアデノシン受容体に類似しており、本発明者らは、両経路が相乗的に作用してT細胞応答を抑制することを見出した。内因性レベルのアデノシンおよびPSを含有するマウス脾細胞培養物では、A2A阻害物質は、WT細胞よりGPR174ノックアウト細胞においてT細胞応答をより効果的に増強した。ヒトPBMCの同様の培養物では、GPR174およびA2A/A2B阻害物質、またはGPR174阻害物質およびアデノシンデアミナーゼは、IL-2産生を相乗的に増強した。本発明者らの知見は、GPR174およびアデノシン経路の両方の阻害が、腫瘍微小環境におけるcAMP媒介性免疫抑制を効果的に克服するために重要であることを示している。
その他の態様
本明細書中で言及される全ての刊行物、特許出願、および特許は、参照により本明細書に組み込まれる。
本開示の記載された方法、組成物および化合物の様々な改変および変形が、本開示の範囲および精神から逸脱することなく当業者には自明であろう。特定の所望の態様に関連して本開示を説明してきたが、特許請求される本開示はそのような特定の態様に不当に限定されるべきではないことを理解すべきである。実際に、医学、免疫学、薬理学、腫瘍学、または関連分野の当業者に明らかな、本開示を実施するための記載された様式の様々な改変は、本開示の範囲内であることが意図される。
上記に従って、本開示は以下の態様を特徴とする。
1. 細胞におけるGPR174媒介性シグナル伝達経路とATP-アデノシン-A2aRおよび/もしくはATP-アデノシンA2bR媒介性シグナル伝達ならびに/またはCD38、CD39、および/もしくはCD73の阻害物質ならびに/またはTreg免疫抑制のうちの少なくとも1つの両方を阻害する方法であって、GPR174を発現しGPR174媒介性Gsシグナル伝達経路を含む細胞をGPR174阻害性化合物と接触させる工程;ならびに、該細胞をATP-アデノシン-A2aRの阻害物質および/またはATP-アデノシン-A2bR媒介性シグナル伝達の阻害物質のうちの少なくとも1つと接触させ、それにより、該細胞におけるGPR174媒介性シグナル伝達経路とATP-アデノシン-A2aRおよび/またはA2bR媒介性シグナル伝達ならびに/またはCD38、CD39、および/もしくはCD73の阻害物質、および/またはTreg減弱物質の両方を阻害する工程であって、該阻害物質を細胞と、同時に接触させる(例えば、別個にもしくは一緒に同時投与する)か、または、第二の投与された阻害物質もしくは減弱物質の時点でも第一の投与された阻害物質の効果が残存することを条件に任意の順序で連続的に接触させる、該工程を含む、該方法。
2. 前記GPR174が、配列番号:1として示されている配列を有するヒトGPR174、または配列番号:1に対する少なくとも95%の同一性を有するGPR174の天然に存在するバリアントである、項目1に記載の方法。
3. 前記GPR174阻害性化合物が、小分子化合物、GPR174に特異的に結合する抗体、および発現阻害物質からなる群より選択される、項目1または2に記載の方法。
4. 前記GPR174阻害性化合物が合成または半合成化合物などの小分子である、項目1または2に記載の方法。
5. 前記GPR174阻害性化合物がGPR174媒介性シグナル伝達経路のアンタゴニストである、項目1または2に記載の方法。
6. 前記GPR174阻害性化合物がGPR174媒介性シグナル伝達経路のインバースアゴニストである、項目1または2に記載の方法。
7. 前記GPR174阻害性化合物がGPR174媒介性シグナル伝達経路の部分インバースアゴニストである、項目1または2に記載の方法。
8. 前記GPR174阻害性化合物がGPR174受容体のLysoPS依存性活性化を阻害する、項目1または2に記載の方法。
9. 前記GPR174阻害性化合物が、該化合物の非存在下での組換えGPR174ポリペプチドの細胞分布と比較して、核局在化シグナルを含むように改変された該組換えGPR174ポリペプチドの細胞分布を変化させる、項目1または2に記載の方法。
10. 前記GPR174阻害性化合物が、以下の式(I):
による構造もしくはその立体異性体、またはこれらの薬学的に許容される塩を有し、
式中、
X
1は、NまたはCR
10であり;
X
2は、NまたはCR
11であり;
X
3は、NまたはCR
12であり;
X
4は、NまたはCR
13であり;
X
5は、NまたはCR
14であり;
X
6は、NまたはCR
15であり;
X
7は、NまたはCR
16であり;
R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、R
8、およびR
9のそれぞれは独立して、H、ヒドロキシ、チオール、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアミド、シアノ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
6アルコキシ、置換されていてもよいC
6~C
10アリールオキシ、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールオキシ、置換されていてもよいC
2~C
6アルカノイル、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイル、ヒドロキシカルボニル、置換されていてもよいC
2~C
7アルコキシカルボニル、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいC
1~C
6アルカノイルオキシ、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイルオキシ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルフィニル、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルホニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールスルフィニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールスルフィニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルスルフィニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC
2~C
6ヘテロアルケニル、置換されていてもよいC
2~C
6ヘテロアルキニル、置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキル、置換されていてもよいC
4~C
10シクロアルケニル、置換されていてもよいC
8~C
10シクロアルキニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
2~C
6アルケニル、もしくは置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
2~C
6アルキニルであるか;または
R
2とR
3は、結合して=O、=S、もしくは=NR
17を形成するか;または
R
4とR
5は、結合して=O、=S、もしくは=NR
17を形成するか;または
R
6とR
7は、結合して=O、=S、もしくは=NR
17を形成するか;または
R
8とR
9は、結合して=O、=S、もしくは=NR
17を形成し;
R
10、R
11、R
12、R
13、R
14、R
15、およびR
16のそれぞれは独立して、H、ヒドロキシ、ハロゲン、チオール、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアミド、シアノ、ニトロ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
6アルコキシ、置換されていてもよいC
6~C
10アリールオキシ、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールオキシ、置換されていてもよいC
2~C
6アルカノイル、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイル、ヒドロキシカルボニル、置換されていてもよいC
2~C
7アルコキシカルボニル、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいC
1~C
6アルカノイルオキシ、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイルオキシ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルフィニル、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルホニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールスルフィニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールスルフィニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC
2~C
6ヘテロアルケニル、置換されていてもよいC
2~C
6ヘテロアルキニル、置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキル、置換されていてもよいC
4~C
10シクロアルケニル、置換されていてもよいC
8~C
10シクロアルキニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
2~C
6アルケニル、もしくは置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
2~C
6アルキニルであるか;または
(i)R
12とR
13は、それぞれが結合している原子と一緒に、結合して、置換されていてもよい5員、6員、もしくは7員環を形成すること;
(ii)R
13とR
14は、それぞれが結合している原子と一緒に、結合して、置換されていてもよい5員、6員、もしくは7員環を形成すること;
(iii)R
14とR
15は、それぞれが結合している原子と一緒に、結合して、置換されていてもよい5員、6員、もしくは7員環を形成すること;および
(iv)R
15とR
16は、それぞれが結合している原子と一緒に、結合して、置換されていてもよい5員、6員、もしくは7員環を形成すること
のうちの1つであり、かつ
R
17は、H、ヒドロキシル、シアノ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアミド、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
6アルカノイル、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイル、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルフィニル、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルホニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールスルフィニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールスルフィニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC
2~C
6ヘテロアルケニル、置換されていてもよいC
2~C
6ヘテロアルキニル、置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキル、置換されていてもよいC
4~C
10シクロアルケニル、置換されていてもよいC
8~C
10シクロアルキニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
2~C
6アルケニル、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
2~C
6アルキニルであり;
ここで、X
3、X
4、X
5、X
6、およびX
7のうちの3つまたはそれ未満はNであり;かつ
X
1およびX
2のうちの少なくとも1つはNである、
項目1または2に記載の方法。
11. X
1がNである、項目10に記載の方法。
12. X
2がNである、項目10または11に記載の方法。
13. X
3がCR
12である、項目10~12のいずれかに記載の方法。
14. X
4がCR
13である、項目10~13のいずれかに記載の方法。
15. X
5がCR
14である、項目10~14のいずれかに記載の方法。
16. X
6がCR
15である、項目10~15のいずれかに記載の方法。
17. X
7がCR
16である、項目10~16のいずれかに記載の方法。
18. 単離された前記化合物が、式(IA):
による構造を有する、項目10に記載の方法。
19. R
2が、H、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリル、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
1~C
6アルキルである、項目10~18のいずれかに記載の方法。
20. R
2が、Hまたは置換されていてもよいC
1~C
6アルキルである、項目19に記載の方法。
21. R
2がHである、項目20に記載の方法。
22. R
3が、H、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリル、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
1~C
6アルキルである、項目10~21のいずれかに記載の方法。
23. R
3が、Hまたは置換されていてもよいC
1~C
6アルキルである、項目22に記載の方法。
24. R
3がHである、項目23に記載の方法。
25. R
4が、H、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリル、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
1~C
6アルキルである、項目10~24のいずれかに記載の方法。
26. R
4が、Hまたは置換されていてもよいC
1~C
6アルキルである、項目25に記載の方法。
27. R
4がHである、項目26に記載の方法。
28. R
5が、H、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリル、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
1~C
6アルキルである、項目10~27のいずれかに記載の方法。
29. R
5が、Hまたは置換されていてもよいC
1~C
6アルキルである、項目28に記載の方法。
30. R
5がHである、項目29に記載の方法。
31. R
6が、H、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリル、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
1~C
6アルキルである、項目10~30のいずれかに記載の方法。
32. R
6が、Hまたは置換されていてもよいC
1~C
6アルキルである、項目31に記載の方法。
33. R
6がHである、項目32に記載の方法。
34. R
7が、H、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリル、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
1~C
6アルキルである、項目10~33のいずれかに記載の方法。
35. R
7が、Hまたは置換されていてもよいC
1~C
6アルキルである、項目34に記載の方法。
36. R
7がHである、項目35に記載の方法。
37. R
8が、H、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリル、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
1~C
6アルキルである、項目10~36のいずれかに記載の方法。
38. R
8が、Hまたは置換されていてもよいC
1~C
6アルキルである、項目37に記載の方法。
39. R
8がHである、項目38に記載の方法。
40. R
9が、H、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリル、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
1~C
6アルキルである、項目10~39のいずれかに記載の方法。
41. R
9が、Hまたは置換されていてもよいC
1~C
6アルキルである、項目40に記載の方法。
42. R
9がHである、項目41に記載の方法。
43. R
13が、H、ヒドロキシ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキル、置換されていてもよいC
1~C
6アルコキシ、置換されていてもよいC
6~C
10アリールオキシ、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールオキシ、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルである、項目10~42のいずれかに記載の方法。
44. R
13が、Hまたは置換されていてもよいC
1~C
6アルキルである、項目43に記載の方法。
45. R
13がHである、項目44に記載の方法。
46. R
16が、H、ハロゲン、シアノ、ニトロ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、置換されていてもよいC
2~C
6アルカノイル、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイル、ヒドロキシカルボニル、置換されていてもよいC
2~C
7アルコキシカルボニル、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルである、項目10~45のいずれかに記載の方法。
47. R
16が、Hまたは置換されていてもよいC
1~C
6アルキルである、項目46に記載の方法。
48. R
16がHである、項目47に記載の方法。
49. 単離された前記化合物が、式(IB):
による構造を有する、項目10に記載の方法。
50. R
12が、H、ハロゲン、シアノ、ニトロ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
6アルコキシ、置換されていてもよいC
1~C
6アルカノイル、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイル、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルホニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールスルホニル、ヒドロキシカルボニル、置換されていてもよいC
2~C
7アルコキシカルボニル、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいC
1~C
6アルカノイルオキシ、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイルオキシ、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルである、項目10~49のいずれかに記載の方法。
51. R
12が、H、ハロゲン、シアノ、ニトロ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
6アルコキシ、置換されていてもよいC
1~C
6アルカノイル、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルホニル、ヒドロキシカルボニル、置換されていてもよいC
2~C
7アルコキシカルボニル、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいC
1~C
6アルカノイルオキシ、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルである、項目50に記載の方法。
52. R
12が、H、ハロゲン、シアノ、ニトロ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
2~C
7アルコキシカルボニル、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいC
1~C
6アルカノイルオキシ、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールである、項目51に記載の方法。
53. R
12が、H、ハロゲン、ニトロ、置換されていてもよいC
2~C
7アルコキシカルボニル、または置換されていてもよいC
1~C
6アルカノイルオキシである、項目52に記載の方法。
54. R
12がハロゲンである、項目53に記載の方法。
55. R
12がフッ素である、項目54に記載の方法。
56. R
12がニトロである、項目53に記載の方法。
57. R
14が、H、ハロゲン、シアノ、ニトロ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、ヒドロキシカルボニル、置換されていてもよいC
2~C
7アルコキシカルボニル、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいC
1~C
6アルカノイルオキシ、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイルオキシ、置換されていてもよいC
1~C
6アルカノイル、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイル、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルホニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールスルフィニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルである、項目10~56のいずれかに記載の方法。
58. R
14が、H、ハロゲン、シアノ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
2~C
7アルコキシカルボニル、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいC
1~C
6アルカノイルオキシ、置換されていてもよいC
1~C
6アルカノイル、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイル、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルホニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールスルホニル、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールである、項目57に記載の方法。
59. R
14が、H、ハロゲン、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
2~C
7アルコキシカルボニル、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいC
1~C
6アルカノイルオキシ、置換されていてもよいC
1~C
6アルカノイルである、項目58に記載の方法。
60. R
14が、ハロゲン、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、または置換されていてもよいC
1~C
6アルカノイルである、項目59に記載の方法。
61. R
14がハロゲンである、項目60に記載の方法。
62. R
14がフッ素である、項目61に記載の方法。
63. R
14が、置換されていてもよいC
1~C
6アルカノイルである、項目60に記載の方法。
64. R
14が、置換されていてもよいC
2~C
4アルカノイルである、項目63に記載の方法。
65. R
14が、置換されていないC
2~C
4アルカノイルである、項目64に記載の方法。
66. R
15が、H、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアミド、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
6アルコキシ、置換されていてもよいC
6~C
10アリールオキシ、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールオキシ、置換されていてもよいC
1~C
6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリル、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
1~C
6アルキルである、項目10~65のいずれかに記載の方法。
67. R
15が、H、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
6アルコキシ、置換されていてもよいC
6~C
10アリールオキシ、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールオキシ、置換されていてもよいC
1~C
6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルである、項目66に記載の方法。
68. R
15が、Hまたは置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルである、項目67に記載の方法。
69. R
15がHである、項目68に記載の方法。
70. R
15が、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルである、項目68に記載の方法。
71. R
15がピペリジニルである、項目70に記載の方法。
72. R
15がメチル置換されたピペリジニルである、項目70に記載の方法。
73. R
15がベンズピペリジニルである、項目70に記載の方法。
74. 単離された前記化合物が、式(IC):
による構造を有し、
式中、R
16はHまたはC
1~C
6アルキルである、項目10~73のいずれかに記載の方法。
75. R
16がHまたはメチルである、項目74に記載の方法。
76. R
1が、H、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
2~C
6アルカノイル、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイル、置換されていてもよいC
2~C
7アルコキシカルボニル、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルホニル、置換されたC
6~C
10アリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリル、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
1~C
6アルキルである、項目10~75のいずれかに記載の方法。
77. R
1が、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
2~C
6アルカノイル、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイル、置換されていてもよいC
2~C
7アルコキシカルボニル、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルホニル、置換されたC
6~C
10アリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルスルホニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
1~C
6アルキル、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
1~C
6アルキルである、項目76に記載の方法。
78. R
1が、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
2~C
6アルカノイル、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
7アルコキシカルボニル、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルホニル、置換されたC
6~C
10アリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールスルホニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
1~C
6アルキル、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
1~C
6アルキルである、項目77に記載の方法。
79. R
1が、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
2~C
6アルカノイル、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
7アルコキシカルボニル、または置換されていてもよいC
6~C
10アリールスルホニルである、項目78に記載の方法。
80. R
1が、置換されていてもよいC
2~C
7アルコキシカルボニルである、項目79に記載の方法。
81. R
1が、メトキシ(mehoxy)カルボニルまたはエトキシカルボニルであってもよい、項目80に記載の方法。
82. R
1が、置換されていてもよいC
2~C
6アルカノイルである、項目79に記載の方法。
83. R
1が、アセチル、プロパノイル、n-ブタノイル、イソブタノイル、またはt-ペンタノイルである、項目82に記載の方法。
84. R
1が、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイルである、項目79に記載の方法。
85. R
1が、4-フルオロベンゾイルまたはベンゾイルである、項目84に記載の方法。
86. R
1が、置換されていてもよいC
6~C
10アリールスルホニルである、項目79に記載の方法。
87. R
1が、p-トリルスルホニルまたはフェニルスルホニルである、項目86に記載の方法。
88. R
1が、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイルである、項目79に記載の方法。
89. R
1が2-チオフェンカルボニルである、項目88に記載の方法。
90. 単離された前記化合物が、化合物1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、または18:
である、項目10に記載の方法。
91. 前記GPR174阻害性化合物が、式(II):
による構造もしくはその立体異性体、もしくはこれらの互変異性体、またはこれらの薬学的に許容される塩を有し、
式中、
X
1は、NまたはCR
2であり;
X
2は、NまたはCR
3であり;
R
AとR
Bは、結合している原子と一緒に、結合して、置換されていてもよい5員環、置換されていてもよい6員環、または置換されていてもよい7員環を形成し;
R
1は、H、ハロ、ヒドロキシ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアミド、チオール、シアノ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
6アルコキシ、置換されていてもよいC
6~C
10アリールオキシ、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールオキシ、置換されていてもよいC
2~C
6アルカノイル、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイル、ヒドロキシカルボニル、置換されていてもよいエステル、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいC
1~C
6アルカノイルオキシ、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイルオキシ、置換されていてもよいC
1~C
6チオアルキル、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルフィニル、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルホニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールチオ、置換されていてもよいC
6~C
10アリールスルフィニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールチオ、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールスルフィニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルスルフィニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルスルホニル、置換されていてもよいスルファモイル、置換されていてもよいC
1~C
6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC
2~C
6ヘテロアルケニル、置換されていてもよいC
2~C
6ヘテロアルキニル、置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキル、置換されていてもよいC
4~C
10シクロアルケニル、置換されていてもよいC
8~C
10シクロアルキニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
2~C
6アルケニル、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
2~C
6アルキニルであり;かつ
Ar
1は、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルである、
項目1または2に記載の方法。
92. R
AおよびR
Bが、それぞれが結合している原子と一緒に、結合して、置換されていてもよい炭素環を形成する、項目91に記載の方法。
93. R
AおよびR
Bが、それぞれが結合している原子と一緒に、結合して、置換されていてもよい複素環を形成する、項目91に記載の方法。
94. R
AおよびR
Bが、それぞれが結合している原子と一緒に、結合して、置換されていてもよい6員環を形成する、項目91~93のいずれかに記載の方法。
95. R
AおよびR
Bが、それぞれが結合している原子と一緒に、結合して、置換されていてもよい非芳香環を形成する、項目91~94のいずれかに記載の方法。
96. R
AおよびR
Bが、それぞれが結合している原子と一緒に、結合して、置換されていてもよい芳香環を形成する、項目91~94のいずれかに記載の方法。
97. 単離された前記化合物が、式(IIA):
による構造を有し、
式中、
X
3は、NまたはCR
4であり;
X
4は、NまたはCR
5であり;
X
5は、NまたはCR
6であり;
X
6は、N、CR
7、または非存在であり;かつ
R
4、R
5、R
6、およびR
7のそれぞれは独立して、H、ハロ、ヒドロキシ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアミド、チオール、シアノ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
6アルコキシ、置換されていてもよいC
6~C
10アリールオキシ、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールオキシ、置換されていてもよいC
2~C
6アルカノイル、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイル、ヒドロキシカルボニル、置換されていてもよいエステル、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいC
1~C
6アルカノイルオキシ、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイルオキシ、置換されていてもよいC
1~C
6チオアルキル、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルフィニル、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルホニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールチオ、置換されていてもよいC
6~C
10アリールスルフィニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールチオ、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールスルフィニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルスルフィニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルスルホニル、置換されていてもよいスルファモイル、置換されていてもよいC
1~C
6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC
2~C
6ヘテロアルケニル、置換されていてもよいC
2~C
6ヘテロアルキニル、置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキル、置換されていてもよいC
4~C
10シクロアルケニル、置換されていてもよいC
8~C
10シクロアルキニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
2~C
6アルケニル、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
2~C
6アルキニルであり;
ここで、X
1、X
2、X
3、X
4、X
5、およびX
6のうちの3つまたはそれ未満はNである、
項目91に記載の方法。
98. X
3がCR
4である、項目97に記載の方法。
99. X
4がCR
5である、項目97または98に記載の方法。
100. X
5がCR
6である、項目97~99のいずれかに記載の方法。
101. X
6がCR
7である、項目97~100のいずれかに記載の方法。
102. X
1がNである、項目91~101のいずれかに記載の方法。
103. X
2がNである、項目91~102のいずれかに記載の方法。
104. 単離された前記化合物が式(IIB):
の構造を有する、項目97に記載の方法。
105. R
4が、H、置換されていてもよいアミノ、ハロ、置換されていてもよいアミド、シアノ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
6アルコキシ、置換されていてもよいC
6~C
10アリールオキシ、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールオキシ、置換されていてもよいC
2~C
6アルカノイル、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイル、ヒドロキシカルボニル、置換されていてもよいエステル、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいC
1~C
6アルカノイルオキシ、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイルオキシ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルホニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルスルホニル、置換されていてもよいスルファモイル、置換されていてもよいC
1~C
6チオアルキル、置換されていてもよいC
1~C
6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリル、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
1~C
6アルキルである、項目97~104のいずれかに記載の方法。
106. R
4は、H、置換されていてもよいアミノ、ハロ、置換されていてもよいアミド、シアノ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいエステル、置換されていてもよいエステル、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいC
1~C
6アルカノイルオキシ、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイルオキシ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルホニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールスルホニル、置換されていてもよいスルファモイル、置換されていてもよいC
1~C
6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルである、項目105に記載の方法。
107. R
4が、H、ハロ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルホニル、置換されていてもよいカルボキサミド、または置換されていてもよいスルファモイルである、項目106に記載の方法。
108. R
4がHである、項目107に記載の方法。
109. R
5が、H、置換されていてもよいアミノ、ハロ、置換されていてもよいアミド、置換されていてもよいカルボキサミド、シアノ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
6アルコキシ、置換されていてもよいC
6~C
10アリールオキシ、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールオキシ、置換されていてもよいC
2~C
6アルカノイル、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイル、ヒドロキシカルボニル、置換されていてもよいエステル、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルホニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
6チオアルキル、置換されていてもよいC
1~C
6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリル、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
1~C
6アルキルである、項目97~108のいずれかに記載の方法。
110. R
5が、H、置換されていてもよいアミノ、ハロ、シアノ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
6アルコキシ、置換されていてもよいC
6~C
10アリールオキシ、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールオキシ、置換されていてもよいC
1~C
6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルである、項目109に記載の方法。
111. R
5が、H、置換されていてもよいアミノ、ハロ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールオキシ、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールオキシ、または置換されていてもよいC
6~C
10アリールである、項目109に記載の方法。
112. R
5がHである、項目109に記載の方法。
113. R
6が、H、置換されていてもよいアミノ、ハロ、置換されていてもよいアミド、置換されていてもよいカルボキサミド、シアノ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
6アルコキシ、置換されていてもよいC
6~C
10アリールオキシ、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールオキシ、置換されていてもよいC
2~C
6アルカノイル、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイル、ヒドロキシカルボニル、置換されていてもよいエステル、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルホニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
6チオアルキル、置換されていてもよいC
1~C
6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリル、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
1~C
6アルキルである、項目97~112のいずれかに記載の方法。
114. R
6が、H、置換されていてもよいアミノ、ハロ、置換されていてもよいアミド、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいエステル、置換されていてもよいC
1~C
6アルコキシ、置換されていてもよいC
6~C
10アリールオキシ、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールオキシ、置換されていてもよいC
1~C
6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルである、項目113に記載の方法。
115. R
6が、H、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアミド、ハロ、または置換されていてもよいC
1~C
6アルキルである、項目114に記載の方法。
116. R
6がHである、項目115に記載の方法。
117. R
7が、H、置換されていてもよいアミノ、ハロ、置換されていてもよいアミド、シアノ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
6アルコキシ、置換されていてもよいC
6~C
10アリールオキシ、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールオキシ、置換されていてもよいC
2~C
6アルカノイル、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイル、ヒドロキシカルボニル、置換されていてもよいエステル、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいC
1~C
6アルカノイルオキシ、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイルオキシ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルホニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルスルホニル、置換されていてもよいスルファモイル、置換されていてもよいC
1~C
6チオアルキル、置換されていてもよいC
1~C
6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリル、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
1~C
6アルキルである、項目97~116のいずれかに記載の方法。
118. R
7が、H、置換されていてもよいアミノ、ハロ、置換されていてもよいアミド、シアノ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいエステル、置換されていてもよいエステル、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいC
1~C
6アルカノイルオキシ、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイルオキシ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルホニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールスルホニル、置換されていてもよいスルファモイル、置換されていてもよいC
1~C
6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルである、項目117に記載の方法。
119. R
7が、H、ハロ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルホニル、置換されていてもよいカルボキサミド、または置換されていてもよいスルファモイルである、項目118に記載の方法。
120. R
7がHである、項目119に記載の方法。
121. 単離された前記化合物が式(IIC):
による構造を有する、項目91に記載の方法。
122. Ar
1が、置換されていてもよいC
6~C
10アリールである、項目91~121のいずれかに記載の方法。
123. Ar
1が、置換されていてもよいC
6アリールである、項目122に記載の方法。
124. 単離された前記化合物が、式(IID):
による構造を有し、
式中、
R
8、R
9、R
10、R
11、およびR
12のそれぞれは独立して、H、ハロ、ヒドロキシ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアミド、チオール、シアノ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
6アルコキシ、置換されていてもよいC
6~C
10アリールオキシ、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールオキシ、置換されていてもよいC
2~C
6アルカノイル、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイル、ヒドロキシカルボニル、置換されていてもよいエステル、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいC
1~C
6アルカノイルオキシ、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイルオキシ、置換されていてもよいC
1~C
6チオアルキル、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルフィニル、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルホニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールチオ、置換されていてもよいC
6~C
10アリールスルフィニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールチオ、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールスルフィニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルスルフィニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルスルホニル、置換されていてもよいスルファモイル、置換されていてもよいC
1~C
6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC
2~C
6ヘテロアルケニル、置換されていてもよいC
2~C
6ヘテロアルキニル、置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキル、置換されていてもよいC
4~C
10シクロアルケニル、置換されていてもよいC
8~C
10シクロアルキニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
2~C
6アルケニル、もしくは置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
2~C
6アルキニルであるか;
または、隣接するR
8、R
9、R
10、R
11、およびR
12のうちの任意の2つは、それらが結合されている2つの隣接する炭素原子と一緒に、5員、6員、もしくは7員の置換されていてもよい炭素環もしくは複素環を形成する、
項目91に記載の方法。
125. R
8が、H、ハロ、または置換されていてもよいC
1~C
6アルキルである、項目124に記載の方法。
126. R
8がHである、項目125に記載の方法。
127. R
11が、H、ハロ、または置換されていてもよいC
1~C
6アルキルである、項目124~126のいずれかに記載の方法。
128. R
11がHである、項目127に記載の方法。
129. R
12が、H、ハロ、または置換されていてもよいC
1~C
6アルキルである、項目124~128のいずれかに記載の方法。
130. R
12がHである、項目129に記載の方法。
131. R
9が、H、置換されていてもよいアミノ、ハロ、置換されていてもよいアミド、置換されていてもよいカルボキサミド、シアノ、ニトロ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
6アルコキシ、置換されていてもよいC
6~C
10アリールオキシ、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールオキシ、置換されていてもよいC
2~C
6アルカノイル、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイル、ヒドロキシカルボニル、置換されていてもよいエステル、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルフィニル、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルホニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールスルフィニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールスルフィニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルスルホニル、置換されていてもよいスルファモイル、置換されていてもよいC
1~C
6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリル、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
1~C
6アルキルである、項目124~130のいずれかに記載の方法。
132. R
9が、H、置換されていてもよいアミド、ハロ、シアノ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいエステル、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルホニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルスルホニル、置換されていてもよいスルファモイル、置換されていてもよいC
1~C
6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルである、項目131に記載の方法。
133. R
9が、H、置換されていてもよいカルボキサミド、ハロ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルスルホニル、または置換されていてもよいスルファモイルである、項目132に記載の方法。
134. R
9が、置換されていてもよいスルファモイルである、項目133に記載の方法。
135. R9が、置換されていないスルファモイルである、項目134に記載の方法。
136. R
10が、H、ハロ、シアノ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
2~C
6アルカノイル、ヒドロキシカルボニル、置換されていてもよいエステル、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいC
1~C
6チオアルキル、置換されていてもよいC
1~C
6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリル、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
1~C
6アルキルである、項目124~135のいずれか一項に記載の方法。
137. R
10が、H、ハロ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリル、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
1~C
6アルキルである、項目136に記載の方法。
138. R
10が、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
6ヘテロアルキル、または置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキルである、項目137に記載の方法。
139. R
10が、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルである、項目137に記載の方法。
140. R
10がメチルである、項目139に記載の方法。
141. R
1が、H、ヒドロキシ、置換されていてもよいアミノ、ハロ、チオール、置換されていてもよいアミド、置換されていてもよいカルボキサミド、シアノ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
6アルコキシ、置換されていてもよいC
6~C
10アリールオキシ、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールオキシ、置換されていてもよいC
1~C
6アルカノイルオキシ、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイルオキシ、置換されていてもよいC
1~C
6チオアルキル、置換されていてもよいC
1~C
6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリル、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
1~C
6アルキルである、項目91~140のいずれかに記載の方法。
142. R
1が、H、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアミド、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
6アルコキシ、置換されていてもよいC
6~C
10アリールオキシ、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールオキシ、置換されていてもよいC
1~C
6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリル、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
1~C
6アルキルである、項目141に記載の方法。
143. R
1が、H、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいC
6~C
10アリールオキシ、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールオキシ、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルである、項目142に記載の方法。
144. R
1が、置換されていてもよいアミノである、項目143に記載の方法。
145. R
10が置換されたアミノであり、少なくとも1つの置換基がフェニルである、項目144に記載の方法。
146. R
1が置換されたアミノであり、少なくとも1つの置換基がo-トリルである、項目144に記載の方法。
147. 単離された前記化合物が、19または20:
である、項目91に記載の方法。
148. 単離された前記化合物が、式(III):
による構造もしくはその立体異性体、もしくはこれらの互変異性体、またはこれらの薬学的に許容される塩を有し、
式中、
R
1およびR
2のそれぞれは独立して、H、ハロ、シアノ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、または置換されていてもよいC
1~C
6ヘテロアルキルであり;かつ
Ar
1およびAr
2のそれぞれは独立して、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールである、
項目1または2に記載の方法。
149. Ar
1が、置換されていてもよいC
6~C
10アリールである、項目148に記載の方法。
150. Ar
1が、置換されていてもよいC
6アリールである、項目149に記載の方法。
151. Ar
1が、置換されたフェニルである、項目150に記載の方法。
152. Ar
2が、置換されていてもよいC
6~C
10アリールである、項目149~151のいずれかに記載の方法。
153. Ar
2が、置換されていてもよいC
6アリールである、項目152に記載の方法。
154. Ar
2が、置換されたフェニルである、項目153に記載の方法。
155. 単離された前記化合物が、式(IIIA):
による構造を有し、
式中、
R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11、およびR
12のそれぞれは独立して、H、ハロ、ヒドロキシ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアミド、チオール、シアノ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
6アルコキシ、置換されていてもよいC
6~C
10アリールオキシ、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールオキシ、置換されていてもよいC
2~C
6アルカノイル、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイル、ヒドロキシカルボニル、置換されていてもよいエステル、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいC
2~C
6アルカノイルオキシ、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
6アルカノイルアミノ、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイルアミノ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイルアミノ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイルアミノ、置換されていてもよいC
1~C
6チオアルキル、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルフィニル、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルホニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールチオ、置換されていてもよいC
6~C
10アリールスルフィニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールチオ、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールスルフィニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルスルフィニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルスルホニル、置換されていてもよいスルファモイル、置換されていてもよいC
1~C
6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC
2~C
6ヘテロアルケニル、置換されていてもよいC
2~C
6ヘテロアルキニル、置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキル、置換されていてもよいC
4~C
10シクロアルケニル、置換されていてもよいC
8~C
10シクロアルキニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
2~C
6アルケニル、もしくは置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
2~C
6アルキニルである、
項目148に記載の方法。
156. R
1が、H、ハロ、または置換されていてもよいC
1~C
6アルキルである、項目148~155のいずれか一つに記載の方法。
157. R
1が、H、ハロ、またはメチルである、項目156に記載の方法。
158. R
1がHである、項目157に記載の方法。
159. R
2が、H、ハロ、または置換されていてもよいC
1~C
6アルキルである、項目148~158のいずれかに記載の方法。
160. R
2が、H、ハロ、またはメチルである、項目159に記載の方法。
161. R
2がHである、項目160に記載の方法。
162. 単離された前記化合物が、式(IIIB):
による構造を有する、項目148に記載の方法。
163. R
3が、H、ハロ、または置換されていてもよいC
1~C
6アルキルである、項目148~162のいずれかに記載の方法。
164. R
3がHである、項目163に記載の方法。
165. R
4が、H、ハロ、または置換されていてもよいC
1~C
6アルキルである、項目148~164のいずれかに記載の方法。
166. R
4がHである、項目165に記載の方法。
167. R
7が、H、ハロ、または置換されていてもよいC
1~C
6アルキルである、項目148~166のいずれかに記載の方法。
168. R
7がHである、項目167に記載の方法。
169. 単離された前記化合物が、式(IIIC):
による構造を有する、項目148に記載の方法。
170. R
11が、H、ハロ、または置換されていてもよいC
1~C
6アルキルである、項目148~169のいずれかに記載の方法。
171. R
11がHである、項目170に記載の方法。
172. R
12が、H、ハロ、または置換されていてもよいC
1~C
6アルキルである、項目148~171のいずれかに記載の方法。
173. R
12がHである、項目172に記載の方法。
174. R
8が、H、ハロ、または置換されていてもよいC
1~C
6アルキルである、項目148~173のいずれかに記載の方法。
175. R
8がHである、項目174に記載の方法。
176. 単離された前記化合物が、式(IIID):
による構造を有する、項目148に記載の方法。
177. R
5が、H、ハロ、シアノ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
2~C
6アルカノイル、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイル、置換されていてもよいC
2~C
6アルカノイルオキシ、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
6アルカノイルアミノ、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイルアミノ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイルアミノ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイルアミノ、ヒドロキシカルボニル、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルホニル、置換されたC
6~C
10アリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリル、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
1~C
6アルキルである、項目148~176のいずれかに記載の方法。
178. R
5が、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいC
2~C
6アルカノイルオキシ、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
6アルカノイルアミノ、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイルアミノ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイルアミノ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイルアミノ、ヒドロキシカルボニル、または置換されていてもよいカルボキサミドである、項目177に記載の方法。
179. R
5が、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいC
2~C
6アルカノイルアミノ、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイルアミノ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイルアミノ、または置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイルアミノである、項目178に記載の方法。
180. R
10が、H、ハロ、シアノ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
2~C
6アルカノイル、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイル、置換されていてもよいC
2~C
6アルカノイルオキシ、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
6アルカノイルアミノ、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイルアミノ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイルアミノ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイルアミノ、ヒドロキシカルボニル、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルホニル、置換されたC
6~C
10アリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリル、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
1~C
6アルキルである、項目148~179のいずれかに記載の方法。
181. R
10が、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいC
2~C
6アルカノイルオキシ、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
6アルカノイルアミノ、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイルアミノ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイルアミノ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイルアミノ、ヒドロキシカルボニル、または置換されていてもよいカルボキサミドである、項目180に記載の方法。
182. R
10が、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいC
2~C
6アルカノイルアミノ、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイルアミノ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイルアミノ、または置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイルアミノである、項目181に記載の方法。
183. 単離された前記化合物が、式(IIIE):
による構造を有し、
式中、
R
AおよびR
Bのそれぞれは独立して、Hまたは置換されていてもよいC
1~C
6アルキルであり、かつ
R
CおよびR
Dのそれぞれは独立して、H、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルである、
項目148に記載の方法。
184. R
AがHである、項目183に記載の方法。
185. R
BがHである、項目183または184に記載の方法。
186. R
Cが、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールである、項目183~185のいずれかに記載の方法。
187. R
Cが、置換されていてもよいC
4ヘテロアリールである、項目184に記載の方法。
188. R
Cが、置換されていてもよいチオフェン-2-イルである、項目187に記載の方法。
189. R
Dが、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールである、項目183~188のいずれかに記載の方法。
190. R
Dが、置換されていてもよいC
4ヘテロアリールである、項目189に記載の方法。
191. R
Dが、置換されていてもよいチオフェン-2-イルである、項目190に記載の方法。
192. R
6が、H、ハロ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリル、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
1~C
6アルキルである、項目148~191のいずれかに記載の方法。
193. R
6が、H、ハロ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
6ヘテロアルキル、または置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキルである、項目192に記載の方法。
194. R
6が、H、ハロ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
6ヘテロアルキル、または置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキルである、項目193に記載の方法。
195. R
6が、Hまたは置換されていてもよいC
1~C
6アルキルである、項目194に記載の方法。
196. R
6がHである、項目195に記載の方法。
197. R
6がC
1~C
6アルキルである、項目195に記載の方法。
198. R
6がメチルである、項目197に記載の方法。
199. R
9が、H、ハロ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリル、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
1~C
6アルキルである、項目148~198のいずれかに記載の方法。
200. R
9が、H、ハロ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
6ヘテロアルキル、または置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキルである、項目199に記載の方法。
201. R
9が、H、ハロ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
6ヘテロアルキル、または置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキルである、項目200に記載の方法。
202. R
9が、Hまたは置換されていてもよいC
1~C
6アルキルである、項目201に記載の方法。
203. R
9がHである、項目202に記載の方法。
204. R
9がC
1~C
6アルキルである、項目202に記載の方法。
205. R
9がメチルである、項目204に記載の方法。
206. 単離された前記化合物が、化合物21:
である、項目148に記載の方法。
207. 前記GPR174阻害性化合物が、式(IV):
による構造もしくはその立体異性体、もしくはこれらの互変異性体、またはこれらの薬学的に許容される塩を有し、
式中、
R
1およびR
2のそれぞれは独立して、H、ヒドロキシ、ハロ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアミド、チオール、シアノ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
6アルコキシ、置換されていてもよいC
6~C
10アリールオキシ、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールオキシ、置換されていてもよいC
2~C
6アルカノイル、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイル、ヒドロキシカルボニル、置換されていてもよいエステル、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいC
1~C
6アルカノイルオキシ、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイルオキシ、置換されていてもよいC
1~C
6チオアルキル、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルフィニル、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルホニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールチオ、置換されていてもよいC
6~C
10アリールスルフィニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールチオ、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールスルフィニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルスルフィニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC
2~C
6ヘテロアルケニル、置換されていてもよいC
2~C
6ヘテロアルキニル、置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキル、置換されていてもよいC
4~C
10シクロアルケニル、置換されていてもよいC
8~C
10シクロアルキニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
2~C
6アルケニル、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
2~C
6アルキニルであり;
R
3およびR
4のそれぞれは独立して、H、ヒドロキシ、ハロ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアミド、チオール、シアノ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
6アルコキシ、置換されていてもよいC
6~C
10アリールオキシ、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールオキシ、置換されていてもよいC
2~C
6アルカノイル、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイル、ヒドロキシカルボニル、置換されていてもよいエステル、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいC
1~C
6アルカノイルオキシ、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイルオキシ、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイルオキシ、置換されていてもよいC
1~C
6チオアルキル、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルホニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールチオ、置換されていてもよいC
6~C
10アリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールチオ、置換されていてもよいC
1~C
6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC
2~C
6ヘテロアルケニル、置換されていてもよいC
2~C
6ヘテロアルキニル、置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキル、置換されていてもよいC
4~C
10シクロアルケニル、置換されていてもよいC
8~C
10シクロアルキニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
2~C
6アルケニル、もしくは置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
2~C
6アルキニルであり;
R
5は、H、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
6アルコキシ、置換されていてもよいC
6~C
10アリールオキシ、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールオキシ、置換されていてもよいC
2~C
6アルカノイル、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイル、置換されていてもよいC
1~C
6アルコキシカルボニル、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルフィニル、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルホニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールスルフィニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールスルフィニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルスルフィニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルスルホニル、置換されていてもよいC
1~C
6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC
2~C
6ヘテロアルケニル、置換されていてもよいC
2~C
6ヘテロアルキニル、置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキル、置換されていてもよいC
4~C
10シクロアルケニル、置換されていてもよいC
8~C
10シクロアルキニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
2~C
6アルケニル、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
2~C
6アルキニルであり;
nは、0、1、2、3、または4であり;かつ
mは、0、1、2、3、4、5、または6である、
項目1または2に記載の方法。
208. mが0である、項目207に記載の方法。
209. 単離された前記化合物が、式(IVA):
による構造を有する、項目207に記載の方法。
210. R
1が、H、ハロ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアミド、チオール、シアノ、または置換されていてもよいC
1~C
6アルキルである、項目207~209のいずれかに記載の方法。
211. R
1が、H、ハロ、または置換されていてもよいC
1~C
6アルキルである、項目210に記載の方法。
212. R
1がHである、項目211に記載の方法。
213. 単離された前記化合物が、式(IVB):
による構造を有する、項目207に記載の方法。
214. R
5が、H、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
2~C
6アルカノイル、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロアリーロイル、置換されていてもよいC
2~C
10ヘテロシクリロイル、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルオキシカルボニル、置換されていてもよいC
1~C
6アルキルスルホニル、または置換されていてもよいC
6~C
10アリールスルホニルである、項目207~213のいずれかに記載の方法。
215. R
5が、H、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
2~C
6アルカノイル、置換されていてもよいC
7~C
11アリーロイル、または置換されていてもよいC
1~C
6アルキルオキシカルボニルである、項目214に記載の方法。
216. R
5が、H、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、または置換されていてもよいC
2~C
6アルカノイルである、項目215に記載の方法。
217. R
5がHである、項目216に記載の方法。
218. 単離された前記化合物が、式(IVC):
による構造を有する、項目207に記載の方法。
219. R
2が、H、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
6ヘテロアルキル、置換されていてもよいC
2~C
6ヘテロアルケニル、置換されていてもよいC
2~C
6ヘテロアルキニル、置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキル、置換されていてもよいC
4~C
10シクロアルケニル、置換されていてもよいC
8~C
10シクロアルキニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
2~C
6アルケニル、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルC
2~C
6アルキニルである、項目207~218のいずれかに記載の方法。
220. R
2が、置換されていてもよいC
3~C
10シクロアルキル、置換されていてもよいC
4~C
10シクロアルケニル、置換されていてもよいC
8~C
10シクロアルキニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルである、項目219に記載の方法。
221. R
2が、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリール、または置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロシクリルである、項目220に記載の方法。
222. R
2が、置換されていてもよいC
6~C
10アリールまたは置換されていてもよいC
1~C
9ヘテロアリールである、項目221に記載の方法。
223. R
2が、置換されていてもよいC
6~C
10アリールである、項目222に記載の方法。
224. R
2が、置換されていてもよいフェニルである、項目223に記載の方法。
225. R
2が、置換されていてもよいピリジルである、項目222に記載の方法。
226. 単離された前記化合物が、式(IVD):
による構造を有し、
式中、
R
6は、各出現において独立して、ハロ、置換されていてもよいC
1~C
6アルキル、置換されていてもよいC
2~C
6アルケニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリール、置換されていてもよいC
2~C
6ヘテロアリール、置換されていてもよいC
2~C
6ヘテロシクリル、置換されていてもよいC
2~C
6アルキニル、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアミド、チオール、シアノ、ニトロ、C
1~C
6アルキルスルホニル、ヒドロキシカルボニル、置換されていてもよいC
2~C
7アルコキシカルボニル、置換されていてもよいC
6~C
10アリールオキシ、または置換されていてもよいC
2~C
6ヘテロアリールオキシであり;
Z
1は、CまたはNであり;
Z
2は、CまたはNであり;
Z
3は、NまたはCであり;かつ
pは、0、1、2、3、4、または5である、
項目207に記載の方法。
227. Z
1がCであり、Z
2がCであり、Z
3がNである、項目226に記載の方法。
228. Z
1がCであり、Z
2がNであり、Z
3がCである、項目226に記載の方法。
229. Z
1がNであり、Z
2がCであり、Z
3がCである、項目226に記載の方法。
230. Z
1がCであり、Z
2がCであり、Z
3がCである、項目226に記載の方法。
231. pが0である、項目226~230のいずれかに記載の方法。
232. pが1である、項目226~231のいずれかに記載の方法。
233. pが2である、項目226~232のいずれかに記載の方法。
234. R
6がp位またはm位に存在する、項目232に記載の方法。
235. R
6が、メトキシ、メチル、ヒドロキシル、エトキシ、エチル、置換されていてもよいフェノキシ、置換されていてもよいシクロペンチルオキシ、t-ブトキシ、アリオキシ(allyoxy)、イソプロピルオキシ、n-ペンチルオキシ、トリフルオロメチルオキシ、ジフルオロメチルオキシ、フルオロ、クロロ、ニトロ、2-ヒドロキシエチルオキシ、置換されていてもよい1,3,4-オキサジアゾリル、または置換されていてもよいピロリジルである、項目226~234のいずれかに記載の方法。
236. R
3が、H、ハロ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアミド、チオール、シアノ、ヒドロキシカルボニル、置換されていてもよいエステル、または置換されていてもよいC
1~C
6アルキルである、項目207~235のいずれかに記載の方法。
237. nが0である、項目207~235のいずれかに記載の方法。
238. 単離された前記化合物が、化合物22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、45、47、48、49、50、51、または52である、項目207に記載の方法。
239. 前記化合物が、表1に記載されている構造を有する、項目1に記載の方法。
240. 前記GPR174阻害性化合物が、インバースアゴニストであり、10μM未満の濃度での基礎活性と比較して少なくとも1つのGPR174媒介性シグナル伝達経路を少なくとも1/2減少させる、項目1~239のいずれかに記載の方法。
241. 前記GPR174阻害性化合物が、アンタゴニストであり、アゴニストの存在下で少なくとも1つのGPR174媒介性シグナル伝達経路を阻害する、項目1~239のいずれかに記載の方法。
242. 前記GPR174阻害性化合物が、GPCRの参照パネル中の1つまたは複数のGPCRと比較してGPR174に対して特異的である、項目1~239のいずれかに記載の方法。
243. 前記細胞が真核細胞である、項目1~239のいずれかに記載の方法。
244. 前記細胞が哺乳動物細胞である、項目243に記載の方法。
245. 前記細胞が哺乳動物中に存在する、項目244に記載の方法。
246. 前記細胞がヒト細胞である、項目244または245に記載の方法。
247. 前記哺乳動物がヒトである、項目245に記載の方法。
248. 前記細胞をインビボで接触させる、項目1~247のいずれかに記載の方法。
249. 前記哺乳動物が、がんを患っているか、またはがんを発症するリスクを有する、項目245または247のいずれかに記載の方法。
250. 前記対象が、がんを患っているか、またはがんを発症するリスクを有し、
細胞がGPR174を発現し、GPR174シグナル伝達経路の阻害がT-Regの成長および/または増殖を抑制する制御性T細胞であること;
細胞がエフェクターT細胞であり、GPR174の阻害が成長および/または増殖を刺激すること
のうちの少なくとも1つまたは複数が該当することを細胞が特徴とする、
項目245、247、または249のいずれかに記載の方法。
251. 前記対象が、腫瘍を患っているか、または腫瘍を発症するリスクを有する、項目245、247、または249のいずれかに記載の方法。
252. ATP-アデノシン-A2aR媒介性シグナル伝達の前記阻害物質がアデノシン-A2A(A2A)受容体アンタゴニストである、項目1~251のいずれかに記載の方法。
253. ATP-アデノシン-A2bR媒介性シグナル伝達の前記前記阻害物質がアデノシン-A2b(A2B)受容体アンタゴニストである、項目1~251のいずれかに記載の方法。
254. ATPをアデノシンに分解する酵素の阻害物質がCD73阻害物質である、項目1~251のいずれかに記載の方法。
255. ATPをアデノシンに分解する酵素の阻害物質がCD38阻害物質またはCD39阻害物質である、項目1~251のいずれかに記載の方法。
256. GPR174媒介性シグナル伝達経路とTreg免疫抑制の両方を阻害する工程であって、前記細胞が、がんを患っているヒト対象中に存在する、該工程を含み、かつ、該細胞をGPR174阻害性化合物およびTreg減弱物質と接触させる工程を含む、項目1~251のいずれかに記載の方法。
257. 前記Treg減弱物質が、GITR、CTLA-4、CD25、LAG3、TIGIT、NRP1、TGF-β、CCR2、CCR4、CCR8、TNFR2、および/またはEZH2のうちの1つまたは複数に結合する、項目256に記載の方法。
258. 前記Treg減弱物質が、小分子または抗GITR、抗CTLA-4、抗CD25、抗LAG3、抗TIGIT、抗NRP1、抗TGF-β、抗CCR2、抗CCR4、抗CCR8、抗TNFR2、および/もしくは抗EZH2抗体である、項目257に記載の方法。
259. 前記細胞を、ATP-アデノシン-A2aRの阻害物質および/もしくはATP-アデノシン-A2bR媒介性シグナル伝達の阻害物質ならびに/またはCD38、CD39、および/もしくはCD73の阻害物質のうちの少なくとも1つと接触させる工程をさらに含む、項目256~258のいずれかに記載の方法。
260. その必要のある対象においてがんを処置または予防する方法であって、
GPR174媒介性シグナル伝達経路を阻害する化合物と、A2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱物質のうちの少なくとも1つとを該対象に投与する工程を含み、GPR174阻害性化合物が、以下の基準:
化合物が、式I~VIからなる群より選択される構造を有する;
化合物が、参照化合物1~59(表1に記載されている)のいずれか1つのGPR174に対する見かけの結合親和性を変化させる;または
化合物が、参照化合物の存在下で試験された場合に、参照化合物単独の調節活性と比較して、GPR174媒介性シグナル伝達経路アッセイにおいて参照化合物1~59(表1に記載されている)のいずれか1つの調節活性に差を生じさせる:
のうちの少なくとも1つによって特徴決定され、
GPR174媒介性シグナル伝達経路とATP-アデノシン-A2aRおよび/もしくはA2bR経路ならびに/またはTreg減弱の両方の阻害が、その必要のある該対象において該がんの処置または予防をもたらし、GPR174阻害物質およびATP-アデノシン-A2aRもしくはA2bR経路の阻害物質またはTreg減弱物質が、同時に投与される(例えば、別個にもしくは一緒に同時投与される)か、または、第二の投与された阻害物質もしくは減弱物質の時点でも第一の投与された阻害物質の効果が残存することを条件に任意の順序で連続的に投与される、
該方法。
261. 前記化合物がGPR174媒介性Gsシグナル伝達経路を阻害する、項目260に記載の方法。
262. GPR174媒介性シグナル伝達経路を阻害する化合物とATP-アデノシン-A2aRまたはA2bR経路の阻害物質との組み合わせを投与する工程を含む、項目260に記載の方法。
263. GPR174媒介性シグナル伝達経路を阻害する化合物とTreg減弱物質との組み合わせを投与する工程を含む、項目260に記載の方法。
264. 前記Treg減弱物質が、GITR、CTLA-4、CD25、LAG3、TIGIT、NRP1、TGF-β、CCR2、CCR4、CCR8、TNFR2、および/またはEZH2のうちの1つまたは複数に結合する、項目263に記載の方法。
265. 前記Treg減弱物質が、小分子または抗GITR、抗CTLA-4、抗CD25、抗LAG3、抗TIGIT、抗NRP1、抗TGF-β、抗CCR2、抗CCR4、抗CCR8、抗TNFR2、および/もしくは抗EZH2抗体である、項目264に記載の方法。
266. ATP-アデノシン-A2aRの阻害物質および/もしくはATP-アデノシン-A2bR媒介性シグナル伝達の阻害物質ならびに/またはCD38、CD39、および/もしくはCD73の阻害物質のうちの少なくとも1つを投与する工程をさらに含む、項目263~265のいずれかに記載の方法。
267. 前記対象が、Tregを含む1つまたは複数の腫瘍と関連するがんを患っている、項目260~266のいずれかに記載の方法。
268. 前記がんが、乳がん、黒色腫、大腸がん、泌尿器がん、肺がん、小細胞および非小細胞肺がん、再発性または難治性悪性腫瘍、非ホジキンリンパ腫およびホジキンリンパ腫、リンパ腫、濾胞性リンパ腫、リンパ球性リンパ腫、CNSリンパ腫、T細胞リンパ腫、AIDS関連リンパ腫、急性リンパ芽球性白血病、消化器がん、肝臓がん、肝細胞がん腫、卵巣がん、膵臓がん、胆管がん、前立腺がん、腎がん、膀胱がん、結腸直腸がん、多発性骨髄腫、中皮腫、子宮頸がん、膣がん、肛門がん、中咽頭がん、骨髄性白血病、胃がん、上咽頭がん腫、頭頸部がん腫、神経膠芽腫、神経膠肉腫、扁平上皮脳がん、悪性神経膠腫、びまん性橋膠腫、食道がん、甲状腺がん、星状細胞腫、胸部がん、子宮内膜がん、皮膚細胞がん腫、白血病、腺房細胞がん腫、腺がん、細気管支肺胞がん腫、胆管細胞がん腫、脊索腫、巨細胞がん腫、腸がん腫、大腸がん腫、大唾液腺がん腫、悪性歯原性新生物、悪性末梢神経鞘腫瘍、皮膚がん、精巣がん、胚細胞腫瘍、神経内分泌がん腫、副甲状腺がん腫、下垂体がん腫、胎盤性絨毛がん腫、陰嚢がん、気管がん、移行上皮がん腫、子宮のがん、外陰がん、腎臓がん、直腸がん、卵管がん腫、腹膜がん腫、上皮がん、胸膜中皮腫、肉腫様がん腫、滑膜肉腫、腎芽細胞腫、神経芽細胞腫、成体急性骨髄性白血病、骨髄異形成/骨髄増殖性新生物、胚性がん腫、カポジ肉腫、骨がん、子宮がん、胃がん、子宮内膜のがん腫、小腸のがん、内分泌系のがん、副腺(paragland)のがん、副腎のがん、軟部組織の肉腫、尿道のがん、陰茎のがん、尿管のがん、骨盤(pelvis)のがん、中枢神経系の新生物、原発性腫瘍血管新生、脊髄の軸の腫瘍、類表皮がん、アスベストによって誘発されたがんを含む環境によって誘発されたがん、腺肉腫、腺扁平上皮がん腫、副腎皮質がん腫、星状細胞腫瘍、基底細胞がん腫、軟骨肉腫(chondosarcoma)、ユーイング肉腫、胆嚢がん、下咽頭がん、眼球内黒色腫、喉頭がん、平滑筋肉腫、口唇および口腔がん、悪性中皮腫瘍、悪性胸腺腫、髄芽腫、髄上皮腫、メルケル細胞がん腫、粘液類上皮がん腫、骨髄異形成症候群、鼻腔および副鼻腔がん、骨肉腫、肺芽腫、松果体およびテント上原始神経外胚葉性腫瘍、形質細胞新生物、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、肉腫、神経外胚葉性腫瘍、ならびにウィルムス腫瘍からなる群より選択される、項目260~267のいずれかに記載の方法。
269. 前記対象が、Treg細胞を含む腫瘍を有し、乳がん、肺がん(小細胞肺がんまたは非小細胞肺がんなど)、結腸直腸がん、子宮頸がん、腎がん、卵巣がん、黒色腫、膵臓がん、肝細胞がん、胃がん、神経膠芽腫、神経膠腫、膀胱がん、骨髄腫(多発性骨髄腫など)、前立腺がん、甲状腺がん、精巣がん、および食道がんからなる群より選択されるがんを患っている、項目260~267のいずれかに記載の方法。
270. 1つまたは複数のさらなる治療用物質を投与する工程をさらに含む、項目260~269のいずれかに記載の方法。
271. 前記GPR174阻害性化合物が、項目10~239のいずれかによる構造を有する、項目260~270のいずれかに記載の方法。
272. 対象におけるT細胞媒介性免疫を刺激する方法であって、GPR174阻害性化合物と、A2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/またはTreg減弱物質のうちの少なくとも1つとを含む組成物を該対象に投与する工程を含み、GPR174媒介性シグナル伝達経路ならびにATP-アデノシン-A2aRおよび/もしくはA2bR経路の阻害ならびに/またはTreg減弱が、該対象におけるT細胞媒介性免疫を刺激することをもたらし、GPR174阻害物質ならびにATP-アデノシン-A2aRおよび/またはA2bR経路阻害物質および/またはTreg減弱物質が、同時に投与される(例えば、別々にもしくは一緒に同時投与される)か、または、第2の投与された阻害物質もしくは減弱物質の時点でも第1の投与された阻害物質の効果が残存するという条件に任意の順序で連続的に投与される、該方法。
273. 前記GPR174阻害性化合物が、項目3~239のいずれかに記載の化合物からなる群より選択される、項目272に記載の方法。
274. 前記組成物がA2aRアンタゴニストを含む、項目272または273に記載の方法。
275. 前記組成物がA2bRアンタゴニストを含む、項目272または273に記載の方法。
276. 前記組成物がCD38阻害物質を含む、項目272または273に記載の方法。
277. 前記組成物がCD73阻害物質を含む、項目272または273に記載の方法。
278. 前記組成物がTreg減弱物質を含む、項目272または273に記載の方法。
279. 前記Treg減弱物質が、GITR、CTLA-4、CD25、LAG3、TIGIT、NRP1、TGF-β、CCR2、CCR4、CCR8、TNFR2、および/またはEZH2のうちの1つまたは複数に結合する、項目278に記載の方法。
280. 前記Treg減弱物質が、小分子または抗GITR、抗CTLA-4、抗CD25、抗LAG3、抗TIGIT、抗NRP1、抗TGF-β、抗CCR2、抗CCR4、抗CCR8、抗TNFR2、および/もしくは抗EZH2抗体である、項目279に記載の方法。
281. 前記組成物が、A2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、および/またはCD73阻害物質のうちの少なくとも1つをさらに含む、項目278~280のいずれかに記載の方法。
282. 薬学的に許容される担体中に、GPR174阻害性化合物と、アデノシンA2A受容体アンタゴニスト、アデノシンA2B受容体アンタゴニスト、CD73阻害物質および/またはCD38阻害物質および/またはCD39阻害物質のうちの少なくとも1つとの組み合わせの治療有効量を含む、薬学的組成物。
283. 前記GPR174阻害性化合物が、項目3~239のいずれかに記載されている化合物からなる群より選択される、項目282に記載の組成物。
284. GPR174阻害物質とアデノシンA2A受容体アンタゴニストとの組み合わせを含む、項目282または283に記載の組成物。
285. GPR174阻害物質とアデノシンA2B受容体アンタゴニストとの組み合わせを含む、項目282または283に記載の組成物。
286. GPR174阻害物質、アデノシンA2A受容体アンタゴニスト、およびアデノシンA2B受容体アンタゴニストとの組み合わせを含む、項目282または283に記載の組成物。
287. GPR174阻害物質とCD73阻害物質との組み合わせを含む、項目282または283に記載の組成物。
288. GPR174阻害物質とCD38阻害物質またはCD39阻害物質との組み合わせを含む、項目282または283に記載の組成物。
289. Treg減弱物質をさらに含む、項目282~288のいずれか一項に記載の組成物。
290. 前記Treg減弱物質が、GITR、CTLA-4、CD25、LAG3、TIGIT、NRP1、TGF-β、CCR2、CCR4、CCR8、TNFR2、および/またはEZH2のうちの1つまたは複数に結合する、項目289に記載の組成物。
291. 前記Treg減弱物質が、小分子または抗GITR、抗CTLA-4、抗CD25、抗LAG3、抗TIGIT、抗NRP1、抗TGF-β、抗CCR2、抗CCR4、抗CCR8、抗TNFR2、および/もしくは抗EZH2抗体である、項目290に記載の組成物。
292. 単位剤形である、項目282~291のいずれかに記載の組成物。
293. 経口、静脈内、腹腔内、筋肉内、局所、直腸、皮膚、皮下、経鼻、皮膚(経皮パッチ)、脳室内、実質内、髄腔内、吸入、頭蓋内、または眼投与用に製剤化されている、項目282~292のいずれかに記載の組成物。
294. GPR174阻害性化合物とTreg減弱物質との組み合わせの治療有効量を薬学的に許容される担体中に含む、薬学的組成物。
295. 前記Treg減弱物質が、GITR、CTLA-4、CD25、LAG3、TIGIT、NRP1、TGF-β、CCR2、CCR4、CCR8、TNFR2、および/またはEZH2のうちの1つまたは複数に結合する、項目294に記載の組成物。
296. 前記Treg減弱物質が、小分子または抗GITR、抗CTLA-4、抗CD25、抗LAG3、抗TIGIT、抗NRP1、抗TGF-β、抗CCR2、抗CCR4、抗CCR8、抗TNFR2、および/もしくは抗EZH2抗体である、項目295に記載の組成物。
297. アデノシンA2A受容体アンタゴニスト、アデノシンA2B受容体アンタゴニスト、CD73阻害物質および/またはCD38阻害物質および/またはCD39阻害物質のうちの少なくとも1つをさらに含む、請求項294~296のいずれかに記載の組成物。
298. 単位剤形である、項目294~297のいずれかに記載の組成物。
299. 経口、静脈内、腹腔内、筋肉内、局所、直腸、皮膚、皮下、経鼻、皮膚(経皮パッチ)、脳室内、実質内、髄腔内、吸入、頭蓋内、または眼投与用に製剤化されている、項目294~298のいずれかに記載の組成物。
300. その必要のある対象において抗腫瘍免疫応答を増大させる方法であって、GPR174阻害化合物ならびにアデノシンA2A受容体アンタゴニストおよび/またはアデノシンA2B受容体アンタゴニストおよび/またはTreg減弱物質の治療有効量を対象に投与する工程を含み、該GPR174阻害性化合物ならびに該A2A受容体アンタゴニストおよび/またはA2B受容体アンタゴニストおよび/または該Treg減弱物質が、同時に投与される(例えば、別々にもしくは一緒に同時投与される)か、または、第2の投与された阻害物質または減弱物質の時点でも第1の投与された阻害物質の効果が残存することを条件に任意の順序で連続的に投与される、該方法。
301. アデノシンA2A受容体アンタゴニストを投与する工程を含む、項目300に記載の方法。
302. アデノシンA2B受容体アンタゴニストを投与する工程を含む、項目300に記載の方法。
303. アデノシンA2A受容体アンタゴニストおよびA2B受容体アンタゴニストを投与する工程を含む、項目300に記載の方法。
304. Treg減弱物質を投与する工程を含む、項目300~303のいずれかに記載の方法。
305. 前記Treg減弱物質が、GITR、CTLA-4、CD25、LAG3、TIGIT、NRP1、TGF-β、CCR2、CCR4、CCR8、TNFR2、および/またはEZH2のうちの1つまたは複数に結合する、項目304に記載の方法。
306. 前記Treg減弱物質が、小分子または抗GITR、抗CTLA-4、抗CD25、抗LAG3、抗TIGIT、抗NRP1、抗TGF-β、抗CCR2、抗CCR4、抗CCR8、抗TNFR2、および/もしくは抗EZH2抗体である、項目305に記載の方法。
307. A2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、および/またはCD73阻害物質のうちの少なくとも1つによる処置を現在受けているかまたは受けたことがある対象において抗腫瘍免疫応答を増強する方法であって、該対象において、増強された抗腫瘍応答を刺激するためにGPR174阻害物質の有効量を投与する工程を含む、該方法。
308. 前記GPR174阻害性化合物が、項目3~239のいずれかに記載されている化合物からなる群より選択される、項目307に記載の組成物。
309. Treg減弱物質を投与する工程をさらに含む、項目307または308に記載の方法。
310. 前記Treg減弱物質が、GITR、CTLA-4、CD25、LAG3、TIGIT、NRP1、TGF-β、CCR2、CCR4、CCR8、TNFR2、および/またはEZH2のうちの1つまたは複数に結合する、項目309に記載の方法。
311. 前記Treg減弱物質が、小分子または抗GITR、抗CTLA-4、抗CD25、抗LAG3、抗TIGIT、抗NRP1、抗TGF-β、抗CCR2、抗CCR4、抗CCR8、抗TNFR2、および/もしくは抗EZH2抗体である、項目310に記載の方法。
312. Treg減弱物質による処置を現在受けているかまたは受けたことがある対象において抗腫瘍免疫応答を増強する方法であって、該対象において、増強された抗腫瘍応答を刺激するためにGPR174阻害物質の有効量を投与する工程を含む、該方法。
313. 前記Treg減弱物質が、GITR、CTLA-4、CD25、LAG3、TIGIT、NRP1、TGF-β、CCR2、CCR4、CCR8、TNFR2、および/またはEZH2のうちの1つまたは複数に結合する、項目312に記載の方法。
314. 前記Treg減弱物質が、小分子または抗GITR、抗CTLA-4、抗CD25、抗LAG3、抗TIGIT、抗NRP1、抗TGF-β、抗CCR2、抗CCR4、抗CCR8、抗TNFR2、および/もしくは抗EZH2抗体である、項目313に記載の方法。
315. 前記GPR174阻害性化合物が、項目3~239のいずれかに記載されている化合物からなる群より選択される、項目312~314のいずれかに記載の方法。
316. GPR174を発現する免疫細胞におけるGPR174 Gsシグナル伝達のPS媒介性活性化を阻害する方法であって、単剤としてのまたはA2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/もしくはTreg減弱物質のうちの少なくとも1つと組み合わせた、GPR174 Gsシグナル伝達の阻害物質と、該免疫細胞を接触させる工程を含む、該方法。
317. GPR174 Gsシグナル伝達の前記PS媒介性活性化が、膜結合したPSである、項目316に記載の方法。
318. GPR174 Gsシグナル伝達の前記PS媒介性活性化が、膜結合していないPSである、項目316に記載の方法。
319. 前記膜に結合したPSが、アポトーシス細胞上、腫瘍細胞上、エキソソーム上、固形腫瘍を透過する血管の内皮細胞上、または活性化血小板上のうちの少なくとも1つに存在する、項目316に記載の方法。
320. GPR174の前記阻害物質が、項目10~239のいずれかに記載されている化合物からなる群より選択される小分子阻害物質である、項目316~319のいずれかに記載の方法。
321. 前記小分子阻害物質が、GPR174を発現する免疫細胞におけるGPR174シグナル伝達のPS依存的活性化を少なくとも25%阻害する、項目320に記載の方法。
322. GPR174 Gsシグナル伝達の前記阻害物質が、GPR174に特異的に結合する抗体である、項目316に記載の方法。
323. GPR174を発現する前記免疫細胞が哺乳動物対象中に存在し、GPR174 Gsシグナル伝達の前記阻害物質が該対象においてインビボで接触させられる、項目316に記載の方法。
324. 前記哺乳動物対象がヒト対象である、項目323に記載の方法。
325. 前記対象が、自己として身体によって認識されない新生物を患っているかまたは保有している、項目323または324に記載の方法。
326. 前記対象が、がんを患っているか、またはがんを発症するリスクを有する、項目323または324に記載の方法。
327. 前記Treg減弱物質が、GITR、CTLA-4、CD25、LAG3、TIGIT、NRP1、TGF-β、CCR2、CCR4、CCR8、TNFR2、および/またはEZH2のうちの1つまたは複数に結合する、項目316~326のいずれかに記載の方法。
328. 前記Treg減弱物質が、小分子または抗GITR、抗CTLA-4、抗CD25、抗LAG3、抗TIGIT、抗NRP1、抗TGF-β、抗CCR2、抗CCR4、抗CCR8、抗TNFR2、および/もしくは抗EZH2抗体である、項目327に記載の方法。
329. がんもしくはがん転移を患っているかまたはがんもしくはがん転移を発症するリスクを有する哺乳動物対象において免疫応答を刺激および/または増幅する方法であって、
(a)該哺乳動物対象から得られた試料において、ホスファチジルセリン(PS)を発現するがん細胞由来エキソソームの存在を判定する工程;および
(b)治療有効量のGPR174阻害物質を該対象に投与する工程
を含む、該方法。
330. 前記GPR174阻害物質が、PS媒介性免疫抑制を阻害する小分子である、項目329に記載の方法。
331. 前記GPR174阻害物質が、GPR174 Gsシグナル伝達を阻害する小分子である、項目329または330に記載の方法。
332. 前記試料が、組織、細胞、もしくは細胞抽出物、または血液、血清、血漿、痰、尿、唾液、および涙からなる群より選択される体液である、項目329に記載の方法。
333. 工程(a)が、前記試料をPS結合物質と接触させそれにより前記がん細胞由来エキソソームの存在を判定することを含む、項目329に記載の方法。
334. PSを発現する前記がん細胞由来エキソソームが、肺がん細胞、膵臓がん細胞、卵巣がん細胞、乳がん細胞、大腸がん細胞、腎臓がん細胞、肝臓がん細胞、皮膚がん細胞、脳がん細胞、頭頸部がん細胞、または甲状腺がん細胞に由来する、項目329に記載の方法。
335. 前記GPR174阻害性化合物が、項目3~239のいずれかに記載されている化合物からなる群より選択される、項目329~334のいずれかに記載の方法。
336. A2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/またはTreg減弱物質のうちの少なくとも1つを投与する工程をさらに含む、項目329~335のいずれかに記載の方法。
337. GPR174阻害物質の治療有効量を患者に投与する工程であって、該GPR174阻害物質が、GPR174G-α-sシグナル伝達を阻害し、それにより患者における免疫応答を刺激する、該工程を含む、がんを処置する方法。
338. 免疫細胞上に発現しているGPR174を、腫瘍微小環境におけるホスファチジルセリン(PS)もしくはリゾホスファチジルセリン(lysoPS)または関連するリンパ系組織中のPSもしくはlysoPSに接触させ、前記GPR174阻害物質がPS媒介性またはlysoPS媒介性GPR174シグナル伝達を阻害する、項目337記載の方法。
339. その表面にホスファチジルセリン(PS)を有する生細胞、死細胞、または細胞外小胞を前記がんが含む、項目337または338記載の方法。
340. 前記患者が哺乳動物患者である、項目337~339のいずれか記載の方法。
341. i. アデノシンA2A(A2A)受容体アンタゴニスト;
ii. アデノシンA2B(A2B)受容体アンタゴニスト;
iii. CD73阻害物質;
iv. CD38阻害物質;
v. CD39阻害物質;または
vi. Treg減弱化物質
からなる群より選択される少なくとも1つのさらなる作用物質を投与する工程をさらに含み、前記GPR174阻害物質および該少なくとも1つのさらなる作用物質が、同時に投与されるか、または、第2の投与された阻害物質もしくはアンタゴニストの時点でも第1の投与された阻害物質もしくはアンタゴニストの効果が依然として存在することを条件に任意の順序で連続的に投与される、項目337~340のいずれか記載の方法。
342. 前記さらなる作用物質が、アデノシンA2A受容体アンタゴニスト、アデノシンA2B受容体アンタゴニスト、またはこれらの組み合わせである、項目341記載の方法。
343. 前記さらなる作用物質がTreg減弱化物質である、項目341または342記載の方法。
344. 前記Treg減弱化物質が、GITR、CTLA-4、CD25、LAG3、TIGIT、NRP1、TGF-β、CCR2、CCR4、CCR8、TNFR2、またはEZH2のうちの1つまたは複数に結合する、項目343記載の方法。
345. 前記Treg減弱化物質が小分子である、項目343~345のいずれか記載の方法。
346. 前記Treg減弱化物質が、抗GITR、抗CTLA-4、抗CD25、抗LAG3、抗TIGIT、抗NRP1、抗TGF-β、抗CCR2、抗CCR4、抗CCR8、抗TNFR2、または抗EZH2抗体である、項目343~345のいずれか記載の方法。
347. 前記GPR174阻害物質が、小分子GPR174阻害物質、またはGPR174に特異的に結合する抗体である、項目337~346のいずれか記載の方法。
348. 前記小分子GPR174阻害物質がGPR174シグナル伝達のインバースアゴニストである、項目347記載の方法。
349. 前記小分子GPR174阻害物質がGPR174シグナル伝達のアンタゴニストである、項目347記載の方法。
350. 前記小分子GPR174阻害物質が、GPR174を発現する細胞におけるGPR174シグナル伝達のPS依存性、LysoPS依存性、またはペプデュシン依存性活性化を少なくとも25%阻害する、項目347記載の方法。
351. 刺激された前記免疫応答がT細胞媒介性免疫応答を含む、項目337~350のいずれか記載の方法。
352. 前記T細胞媒介性免疫応答がTh1サイトカインの産生を含む、項目351記載の方法。
353. 前記T細胞媒介性免疫応答が、T-Regの活性、分化、成長、増殖、またはこれらの組み合わせの抑制を含む、項目351記載の方法。
354. 前記T細胞媒介性免疫応答が、Tエフェクターの活性、分化、成長、増殖、またはこれらの組み合わせの刺激を含む、項目351記載の方法。
355. 前記T細胞媒介性免疫応答が、Th1細胞の活性、分化、成長、増殖、またはこれらの組み合わせの刺激を含む、項目351記載の方法。
356. 前記T細胞媒介性免疫応答が、Th17細胞の活性、分化、成長、増殖、またはこれらの組み合わせの抑制を含む、項目351記載の方法。
357. 刺激された前記免疫応答が、免疫細胞もしくはがん細胞関連プログラム死リガンド1(PD-L1)発現または細胞傷害性Tリンパ球関連抗原4(CTLA4)発現またはIgおよびITIMドメインを有するT細胞免疫受容体(TIGIT)発現またはアンフィレグリン(AREG)発現の低下を含む、項目337記載の方法。
358. 刺激された前記免疫応答がNK細胞媒介性免疫応答を含む、項目337記載の方法。
359. 前記T細胞または前記NK細胞の少なくとも一部がGPR174を発現する、項目351~358のいずれか記載の方法。
360. 前記がんが固形腫瘍である、項目337~359のいずれか記載の方法。
361. 前記がんが血液がんである、項目337~359のいずれか記載の方法。
362. 前記腫瘍が、GPR174を発現するリンパ球細胞で浸潤されている、項目361記載の方法。
363. 前記患者がヒトである、項目337~362のいずれか記載の方法。
364. T細胞の活性、分化、増殖、成長、またはこれらの組み合わせが、前記GPR174阻害物質と接触させていない末梢血単核細胞(PBMC)の対照集団と比較して、該GPR174阻害物質と接触させたPBMCの集団において刺激される、項目337~363のいずれか記載の方法。
365. cAMPのレベルが、小分子GPR174阻害物質と接触させていないGPR174を発現する対照細胞と比較して、該小分子GPR174阻害物質と接触させたGPR174を発現する細胞において少なくとも20%減少する、項目337~364のいずれか記載の方法。
366. IL-2、INF-γ、TNF-α、およびGM-CSFのうちの1つまたは複数の産生が、前記GPR174阻害物質と接触させていない対照細胞と比較して、該GPR174阻害物質およびA2Aアンタゴニスト、A2Bアンタゴニスト、またはこれらの組み合わせと接触させた末梢血単核細胞(PBMC)において少なくとも20%増加する、項目365記載の方法。
367. ヒト末梢血単核細胞(PBMC)を、GPR174シグナル伝達の小分子阻害物質、および、アデノシンA2A(A2A)受容体アンタゴニスト、アデノシンA2B(A2B)受容体アンタゴニスト、またはこれらの組み合わせのうちの少なくとも1つと接触させる工程を含む、該ヒトPBMC中のTh1サイトカインのレベルを増加させる方法。
368. 前記ヒトPBMCをTreg減弱化物質と接触させる工程をさらに含む、項目367記載の方法。
369. 前記Treg減弱化物質が、GITR、CTLA-4、CD25、LAG3、TIGIT、NRP1、TGF-β、CCR2、CCR4、CCR8、TNFR2、またはEZH2のうちの1つまたは複数に結合する、項目368記載の方法。
370. 前記Treg減弱化物質が小分子である、項目369記載の方法。
371. 前記Treg減弱化物質が、抗GITR、抗CTLA-4、抗CD25、抗LAG3、抗TIGIT、抗NRP1、抗TGF-β、抗CCR2、抗CCR4、抗CCR8、抗TNFR2、または抗EZH2抗体である、項目369記載の方法。
372. 前記接触させる工程がインビボである、項目367記載の方法。
373. 前記接触させる工程がインビトロである、項目367記載の方法。
374. 前記PBMCが免疫細胞を含む、項目367記載の方法。
375. 前記PBMCがT細胞またはNK細胞を含む、項目367記載の方法。
376. IFN-γ、IL-2、TNF、またはGM-CSFのうちの少なくとも1つのレベルが少なくとも20%増加する、項目367~375のいずれか記載の方法。
377. GPR174シグナル伝達の阻害物質と、
アデノシンA2A(A2A)受容体アンタゴニスト、アデノシンA2B(A2B)受容体アンタゴニスト、CD73阻害物質および/またはCD38阻害物質、またはCD39阻害物質のうちの少なくとも1つと
の組み合わせならびに薬学的に許容される賦形剤を含む、薬学的組成物。
378. GPR174の前記阻害物質が、GPR174に特異的に結合する抗体である、項目377記載の組成物。
379. GPR174の前記阻害物質が小分子である、項目377記載の組成物。
380. GPR174の前記小分子阻害物質が、10個またはそれ以上のC原子を含むアルキル鎖を含まない、項目379記載の薬学的組成物。
381. GPR174阻害物質が、ペプデュシンでも、LysoPSでも、US20150361119A1に開示されている化合物でもない、項目377記載の薬学的組成物。
382. GPR174阻害物質が約50Da~約2500Daの分子量を有する、項目379記載の薬学的組成物。
383. GPR174阻害物質が約50Da~約800Daの分子量を有する、項目379記載の薬学的組成物。
384. GPR174阻害物質が、化合物1~59のいずれか1つと比較してGPR174に競合的に結合する、項目377記載の薬学的組成物。
385. Treg減弱化物質をさらに含む、項目377~384のいずれか記載の薬学的組成物。
386. 前記Treg減弱化物質が、GITR、CTLA-4、CD25、LAG3、TIGIT、NRP1、TGF-β、CCR2、CCR4、CCR8、TNFR2、および/またはEZH2のうちの1つまたは複数に結合する、項目385記載の薬学的組成物。
387. 前記Treg減弱化物質が小分子である、項目386記載の組成物。
388. 前記Treg減弱化物質が、抗GITR、抗CTLA-4、抗CD25、抗LAG3、抗TIGIT、抗NRP1、抗TGF-β、抗CCR2、抗CCR4、抗CCR8、抗TNFR2、および/または抗EZH2抗体である、項目387記載の組成物。
387. 薬学的に許容される担体中にGPR174阻害性化合物とTreg減弱化物質との組み合わせの治療有効量を含む、薬学的組成物。
388. 前記Treg減弱化物質が、GITR、CTLA-4、CD25、LAG3、TIGIT、NRP1、TGF-β、CCR2、CCR4、CCR8、TNFR2、および/またはEZH2のうちの1つまたは複数に結合する、項目387記載の組成物。
389. 前記Treg減弱化物質が小分子である、項目388記載の組成物。
390. 前記Treg減弱化物質が、抗GITR、抗CTLA-4、抗CD25、抗LAG3、抗TIGIT、抗NRP1、抗TGF-β、抗CCR2、抗CCR4、抗CCR8、抗TNFR2、および/または抗EZH2抗体である、項目388記載の組成物。
391. アデノシンA2A受容体アンタゴニスト、アデノシンA2B受容体アンタゴニスト、CD73阻害物質および/またはCD38阻害物質および/またはCD39阻害物質のうちの少なくとも1つをさらに含む、項目387~390のいずれか記載の組成物。
392. 単位剤形である、項目377~391のいずれか記載の組成物。
393. 経口、静脈内、腹腔内、筋肉内、局所、直腸、皮膚、皮下、経鼻、皮膚(経皮パッチ)、脳室内、実質内、髄腔内、吸入、頭蓋内、または眼投与用に製剤化されている、項目385~392のいずれか記載の組成物。
394. A2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/またはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つによる処置を現在受けているかまたは受けたことがある対象において抗腫瘍免疫応答を増強する方法であって、該対象において、増強された抗腫瘍応答を刺激するためにGPR174阻害物質の有効量を投与する工程を含む、該方法。
395. 前記対象が、アデノシンA2A受容体アンタゴニストもしくはアデノシンA2B受容体アンタゴニストまたはこれらの組み合わせによる処置を現在受けているかまたは受けたことがある、項目394記載の方法。
396. 前記対象が、Treg減弱化物質による処置を現在受けているかまたは受けたことがある、項目394記載の方法。
397. 前記Treg減弱化物質が、GITR、CTLA-4、CD25、LAG3、TIGIT、NRP1、TGF-β、CCR2、CCR4、CCR8、TNFR2、および/またはEZH2のうちの1つまたは複数に結合する、項目396記載の方法。
398. GPR174 Gsシグナル伝達の前記阻害物質が、GPR174に特異的に結合する小分子阻害物質または抗体である、項目394、395、または396のいずれか記載の方法。
399. 前記小分子がGPR174シグナル伝達のインバースアゴニストである、項目398記載の方法。
400. 前記小分子がGPR174シグナル伝達のアンタゴニストである、項目398記載の方法。
401. 前記小分子GPR174阻害物質が、GPR174を発現する細胞におけるGPR174シグナル伝達のPS依存性、LysoPS依存性、またはペプデュシン依存性活性化を少なくとも25%阻害する、項目398記載の方法。
402. がんもしくはがん転移を患っているかまたはがんもしくはがん転移を発症するリスクを有する哺乳動物対象において免疫応答を刺激および/または増幅する方法であって、
(a)該哺乳動物対象から得られた試料において、ホスファチジルセリン(PS)を発現するがん細胞由来エキソソームの存在を判定する工程;および
(b)治療有効量のGPR174阻害物質を該対象に投与する工程
を含む、該方法。
403. 前記GPR174阻害物質が、PS媒介性免疫抑制を阻害する小分子である、項目402記載の方法。
404. 前記試料が、組織、細胞、もしくは細胞抽出物であるか、または血液、血清、血漿、痰、尿、唾液、および涙からなる群より選択される体液である、項目402記載の方法。
405. 工程(a)が、前記試料をPS結合物質と接触させそれにより前記がん細胞由来エキソソームの存在を判定することを含む、項目402記載の方法。
406. PSを発現する前記がん細胞由来エキソソームが、肺がん細胞、膵臓がん細胞、卵巣がん細胞、乳がん細胞、大腸がん細胞、腎臓がん細胞、肝臓がん細胞、皮膚がん細胞、脳がん細胞、頭頸部がん細胞、または甲状腺がん細胞に由来する、項目402記載の方法。
407. A2aRアンタゴニスト、A2bRアンタゴニスト、CD38阻害物質、CD39阻害物質、CD73阻害物質、および/またはTreg減弱化物質のうちの少なくとも1つを前記対象に投与する工程をさらに含む、項目402~406のいずれか記載の方法。