JP7628286B2 - 外壁パネルの接続構造 - Google Patents
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Description
しかし、この特許文献1では、型枠締め付け用金具であるフォームタイ(登録商標)3・セパレータ5等が断熱材6、補強材7を貫通し、補強材7の表面(外側)まで突出しているため、貫通孔からノロ(セメント水)が漏れるという問題があった。また、このノロは、強アルカリであって補強材7の外面を汚損するため、硬化後にノロを拭き取ったり、補強材7の外面を仕上げ材(内装ボード11)で覆う必要があった。さらに、補強材7で兼用型枠を押さえるため、作業を兼用断熱材パネルAの外側から行う必要があり、足場を組むスペースが必要となり、狭小地(隣家との間に十分なスペースが無い等)での構築は難しかった。また、硬化後の化粧仕上げも、狭小地の場合、作業が困難になるという問題もあった。
しかし、この特許文献2では、図示されるように、アンカー部材5のボルトやナット、セパレータの端部などが仕上げ材3の表面に表れるため、意匠的に好ましくなかった。それを解消するためには、前記特許文献1と同様の処理が必要であった。
これらの型枠兼用パネルは、縦方向に長い断熱材に外装仕上げ材を沿わせた構成であって、両端の連結部のうち、一方には被重合片を、他方には重合片を設け、隣接する重合片を被重合片に重合させた状態で、棒状部材を断熱材の裏面側から面板部の内側に設けた定着部の螺子部に螺合させて連結するできる。そのため、隣接する型枠兼用パネルを容易に連結することができ、しかもパネル同士の連結部分(定着部)からのノロの漏れ出しをも防止でき、外装仕上げ材を拭き取りする必要が無く、そのまま外装材として用いることができる。
また、面板部の裏面側に空間部を設け、該空間部内に螺子部を有する定着材を取り付けて定着部を形成し、コンクリートの打設空間から棒状部材を伝ってノロが定着部に浸入しても、この空間部にて、面板部の表面への漏れ出しが防止される。
また、その接続部分、断面材の突き合わせ部分から、ノロが漏れ出し、前述のように硬化後にノロを拭き取ったり、表層材の外面を仕上げ材で覆う必要があることは、容易に想定されるものであった。
なお、高さ方向(上下方向)に隣接するパネルの接続に際しては、一般的に水切り(接続部材)を配することで外装材表面を流れる雨水が下段の外装材裏面に流入しない方法が採られることが多い。この水切りは、略横Z字状に成形され、一方の端部をパネル内(断熱材内)、他方の端部を下段の外装材表面に位置させることにより、外装材表面を流れ落ちる雨水を、接続部分で下段の外装材裏面に流入することが防がれている。
しかし、前記特許文献3~5のような型枠兼用パネルにあっては、このような水切りを採用しても、収納空間のノロが水切りによって外装材表面に流れ出て、水切りより下段の外装材表面にノロが付着し、拭き取り作業を行う必要があった。
さらに、高さ方向に隣り合う外壁パネルの端面間に接続部材が介在されるので、パネル同士の繋ぎ(ジョイント部分)の意匠性が高まる。
特に接続部材は、連結材にて左右方向に直列状(突き合わせ状)に連結されるので、外装パネル同士の接続に関与されることなく、前述の接続部材の作用を長さ方向に及ぼすことができる。また、連結材にて左右方向に連結された接続部材の繋ぎ(導出部や排出部)が、フラットになるため、意匠性が高められる。
このように、本発明の外壁パネルの接続構造では、外装面を流下する雨水等が、接続部材の導出部の傾斜に沿って外装材の表面側へ確実に導出され、更に排出部に沿って確実に流下される。
また、連結材に、左右方向に隣り合う接続部材の何れかへの陥入を防止する防止片が上端に形成されているので、左右に隣り合う接続部材を安定に連結できる。
なお、前記特許文献3~5に記載される型枠兼用パネルや後述する図示実施例に限定されず、各種の、例えば窯業系、セメント系、ALC等のコンクリート系、或いは金属からなる成形品、不燃や断熱等の機能性材を積層した複合材であってもよく、特に限定するものではない。
また、この外壁パネル同士の一体化とは、係合であっても重合であってもよい。即ち外装材同士は、係合又は嵌合又は重合によって接続可能であることが望ましく、裏面材同士は、重合によって接続できることが望ましい。
なお、前記収納空間は、側方又は裏面側が開放する略コ状に形成してもよいし、略ロ状(囲み状)に形成してもよく、これらを総じて筺状とする。
この収納空間は、裏面材の凹部に配置されることが好ましい。この凹部は、敷設した状態で凹状となるものでも予め凹状に形成するものであってもよい。この裏面材の凹部及び収納空間は、上下に連続するため、ノロが横方向等に流れることなく下方へ流下する。
前記部位は、後述する図示実施例における挿入空間のように下端から上方に向かって形成されたものであっても、裏面材と外装材との境界に形成されたものでもよい。即ち収納空間を形成する筺状部分の下端、上端から一定幅で形成しても、先細り状の凹部に形成しても、或いは外装材裏面に沿って収納空間を構成する壁部にスリット状に形成してもよい。
さらに、この導出部は、起立部の中間から下り傾斜状に表面側へ延出している構成であるから、裏面側に、起立部と導出部で隅部が形成され、連結材の上端が係止される部位となっている。
この水返しは、連結材の下端を係止できることが望ましい。即ち連結材の上端は、前述のように起立部と導出部で形成される隅部に係止されるので、この水返しに下端を係止させることにより、連結材を係合(嵌合)状に取り付けることができる。
なお、この水返しは、後述する図示実施例に示すように折返し状に形成された片を指すので、水返しと排出部との間に形成される隅部に連結材の下端を係止するという説明が正しいが、この実施例以外では水返しに連結材の下端を係止すると表記した。
この連結材には、左右方向に隣り合う接続部材の何れかへの陥入を防止する防止片が上端に形成されていることが望ましい。この場合には、左右に隣り合う接続部材を安定に連結できる。言い換えれば、この防止片が設けられない場合には、左右の何れかの接続部材へ連結材が陥入してしまい、接続部材を左右方向に連結できない状態となってしまう。
このように、本発明では、外装面を流下する雨水や起立部が内包又は添接された部位に至った雨水等が、接続部材の導出部の下り傾斜に沿って外装材の表面側へ確実に導出され、更に排出部に沿って確実に流下される。
また、接続部材の起立部と導出部で形成される隅部と水返しとの間に連結材が係合されている場合には、左右方向に隣り合う接続部材を安定に連結できる。
なお、外壁パネル1は、図2(a)及び図3に示すように断熱材である裏面材3と外装材2とからなり、図中に符号5にて示す帯状材は、裏面材3の高さ方向端面に形成された嵌入溝32に嵌め込まれる連結用板材である。
この接続部材4の起立部41は、上段側の外壁パネル1に形成された挿入空間31Aに内包される部位であって、外壁パネル1の下端(パネルの上下ジョイント)から雨水が裏面に回るのを防ぐ。
この接続部材4の導出部42は、起立部41の中間から下り傾斜状に表面側に突出されるので、例えば直交状に突出させた場合に比べて雨水等を滞留させることなく円滑に排出させることができる。
また、この接続部材4の排出部43は、下端に内側へ折返し状に形成された水返し431を備え、連結材6の下端612を係止できる。
なお、起立部41の中間、即ち導出部42の基端から更に下方へ垂直状に延在しているが、該起立部41の下方部分411は、左右方向に隣り合う端縁に位置する部分(端部410)が切り欠かれている。
その後、他方の接続部材4を図1(b)の手前側に示すように手前側から臨ませ、図1(a)の接続状態を得る。この場合も、一方の接続部材4に取り付けている連結材6の露出部分が、新たな接続部材4の隅部44,45間に係合状に取り付けられる状態としてスライド状に移動させる。
この裏面材3の表面側には、例えばそれぞれ二枚ずつの外装材が合計4枚添設(接着)されて一体化される構成を採用してもよく、裏面材3の表面側の略中央に凹部が形成され、該凹部に外装材2の収納空間25が配置されるようにしてもよい。
なお、この実施例1では、外装材2の下端を接続部材4の導出部42の傾斜に沿うように加工を施しているため、意匠性を高め、又、雨水の吹き込みに対して裏面側に回り難くしたものである。
なお、この外装材2の裏面側には、断熱材が裏面材3として配されているが、図示実施例の挿入空間31Aの裏面側には裏面材3の表面側端部を切り欠いて形成された段状部分が形成され、この段状部分と外装材2との間に挿入空間31Aが形成され、該挿入空間31Aに接続部材4の起立部41が内包される構成となっている。
さらに、高さ方向に隣り合う外壁パネル1,1の端面間に接続部材4が介在されるので、外壁パネル1,1同士の繋ぎ(ジョイント部分)の意匠性が高まる。
特に接続部材4は、連結材6にて左右方向に直列状に連結されるので、外装パネル1,1同士の接続に関与されることなく、前述の接続部材4の作用を長さ方向に及ぼすことができる。また、連結材6にて左右方向に連結された接続部材4,4の繋ぎ(導出部42,42や排出部43,43)が、段差なくフラット状になるため、意匠性が高められる。
そして、外装面を流下する雨水が、接続部材4の導出部42の下り傾斜に沿って外装材2の表面側へ確実に導出され、更に排出部43に沿って確実に流下される。
また、前記連結材6IIは、防止片62iiが実施例1における連結材6の防止片62に比べて半分程度に形成されている以外は実施例1における連結材6と全く同様である。
なお、図4(d)に示す接続部材4は、比較のために示した実施例1における接続部材4、連結材6であり、防止片62が存在しない部分の断面を示している。
そして、実施例1における挿入空間31A(=挿着溝35)に比べてこの実施例4における挿入空間31B(嵌入溝32)が表層から深い(遠い)位置に設けられているので、導出部42ivの幅長さや形状が導出部42と相違するように形成されている。
なお、図5(e)は、形成される防止片62ivが垂直状以外の半円状の何れでもよいことを示しており、図示していない接続部材の端縁にこの防止片62ivの側縁が当接できればよいので、どのように形成してもよい。
特に接続部材4IVは、連結材6にて左右方向に直列状に連結されるので、外装パネル1と建築物の基礎7との接続に関与されることなく、前述の接続部材4IVの作用を長さ方向に及ぼすことができる。
そして、外装面を流下する雨水等が、接続部材4IVの導出部42ivの下り傾斜に沿って外装材2の表面側へ確実に導出され、更に排出部43に沿って確実に流下される。
2 外装材
3 裏面材
31A 挿入空間(挿着溝)
31B 挿入空間(嵌入溝)
4,4II~4IV 接続部材
41,41iv 起立部
42,42iv 導出部
43,43iv 排出部
44,44iv,45,45iv 隅部
5 連結用板材
6,6II~6IV 連結材
62 防止片
7 建築物の基礎
Claims (5)
- 外壁パネルを接続部材を介して高さ方向に接続させる外壁パネルの接続構造にあって、
上段側の前記外壁パネルに、上方へ延在させた起立部が内包もしくは裏面に添接されるように前記接続部材を取り付け、前記起立部の中間から下り傾斜状の導出部が表面側に突出され、更に下端に水返しを備える排出部が下方へ延在され、
左右方向に隣り合う前記接続部材間に、前記接続部材の前記起立部及び前記導出部の裏面に沿う連結材を配して連結され、該連結材には左右の何れかの前記接続部材への陥入を防止する防止片が上端に形成されていることを特徴とする外壁パネルの接続構造。 - 前記連結材は、前記接続部材の前記起立部と前記導出部で形成される隅部と水返しとの間に係合されていることを特徴とする請求項1に記載の外壁パネルの接続構造。
- 前記外壁パネルは、裏面材と外装材とからなり、前記外装材は、裏面側に型枠としての間隔保持部材を構成する締着部材の端部が収納可能であって、長さ方向に連続する収納空間を有し、この外壁パネルに、前記接続部材の起立部が内包もしくは裏面に添接されると共に、高さ方向に隣り合う前記外壁パネルの対向部分から前記導出部が表面側に突出状に位置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の外壁パネルの接続構造。
- 前記外装材の収納空間は、前記裏面材の凹部に配置されることを特徴とする請求項3に記載の外壁パネルの接続構造。
- 前記外装材の収納空間は、前記外装材の裏面側に突出状に形成されることを特徴とする請求項3又は4に記載の外壁パネルの接続構造。
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