JP7628286B2 - 外壁パネルの接続構造 - Google Patents

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Description

本発明は、コンクリート打設後の仕上げを必要とすることなく、そのまま外装材として用いることができ、高さ方向(上下方向)に隣り合うパネル同士の接続部分から雨水の侵入を防止できる外壁パネルの接続構造に関する。
従来、コンクリート構造物を構築するにあたり、外装材や下地材(断熱材)を型枠として用いる兼用型枠が提案され、その多くは、断熱材を型枠として用い、コンクリート硬化後に断熱材表面に仕上げ処理(化粧材の貼付、外装材の敷設)を行っている。
特許文献1には、断熱材6に複合補強材7を一体化した構成の兼用断熱材パネルAを用いてコンクリートを打設する方法が開示されている。
しかし、この特許文献1では、型枠締め付け用金具であるフォームタイ(登録商標)3・セパレータ5等が断熱材6、補強材7を貫通し、補強材7の表面(外側)まで突出しているため、貫通孔からノロ(セメント水)が漏れるという問題があった。また、このノロは、強アルカリであって補強材7の外面を汚損するため、硬化後にノロを拭き取ったり、補強材7の外面を仕上げ材(内装ボード11)で覆う必要があった。さらに、補強材7で兼用型枠を押さえるため、作業を兼用断熱材パネルAの外側から行う必要があり、足場を組むスペースが必要となり、狭小地(隣家との間に十分なスペースが無い等)での構築は難しかった。また、硬化後の化粧仕上げも、狭小地の場合、作業が困難になるという問題もあった。
また、特許文献2は、断熱材2に、仕上げ材となるタイル3が一体化されたセメント系硬質材4を接合した建築物外断熱壁が開示されている。
しかし、この特許文献2では、図示されるように、アンカー部材5のボルトやナット、セパレータの端部などが仕上げ材3の表面に表れるため、意匠的に好ましくなかった。それを解消するためには、前記特許文献1と同様の処理が必要であった。
そこで、本願出願人らは、特許文献3~5として、接続部分からのノロの流出を防ぐことができる型枠兼用パネルを提案した。
これらの型枠兼用パネルは、縦方向に長い断熱材に外装仕上げ材を沿わせた構成であって、両端の連結部のうち、一方には被重合片を、他方には重合片を設け、隣接する重合片を被重合片に重合させた状態で、棒状部材を断熱材の裏面側から面板部の内側に設けた定着部の螺子部に螺合させて連結するできる。そのため、隣接する型枠兼用パネルを容易に連結することができ、しかもパネル同士の連結部分(定着部)からのノロの漏れ出しをも防止でき、外装仕上げ材を拭き取りする必要が無く、そのまま外装材として用いることができる。
また、面板部の裏面側に空間部を設け、該空間部内に螺子部を有する定着材を取り付けて定着部を形成し、コンクリートの打設空間から棒状部材を伝ってノロが定着部に浸入しても、この空間部にて、面板部の表面への漏れ出しが防止される。
さらに、外壁パネルを高さ方向に接続する場合、特許文献6に示されるような水切り材を配して接続することで外壁パネルの端部(下端あるいは上端)からの雨水等の吹き込みを防ぐものであった。しかし、その多くは薄板金属を折曲げ加工し、長手方向の接続は、重ねによって行うものである。しかし、重ねによる接続(連結)は、施工が簡単である一方、見栄えの問題、雨水の回り込み等の問題を有するものであった。
特公平7-6244号公報 特開平11-315601号公報 特開2013-133656号公報 特開2013-19243号公報 特開2013-2204号公報 特開2012-229565号公報
前述のように、前記特許文献1,2に記載される型枠パネルは、コンクリートの打設後に面倒な処理や仕上げ作業を必要とするものであって、そのまま外装材や内装材等として用いることができないものであった。
また、その接続部分、断面材の突き合わせ部分から、ノロが漏れ出し、前述のように硬化後にノロを拭き取ったり、表層材の外面を仕上げ材で覆う必要があることは、容易に想定されるものであった。
前記特許文献3~5に記載される型枠兼用パネルでは、左右方向の接続部分やセパレータ等を伝わって染み出るノロを、外装材表面に流出させることなく空間部内で下方へ流下できるが、高さ方向(上下方向)における接続については言及されていない。
なお、高さ方向(上下方向)に隣接するパネルの接続に際しては、一般的に水切り(接続部材)を配することで外装材表面を流れる雨水が下段の外装材裏面に流入しない方法が採られることが多い。この水切りは、略横Z字状に成形され、一方の端部をパネル内(断熱材内)、他方の端部を下段の外装材表面に位置させることにより、外装材表面を流れ落ちる雨水を、接続部分で下段の外装材裏面に流入することが防がれている。
しかし、前記特許文献3~5のような型枠兼用パネルにあっては、このような水切りを採用しても、収納空間のノロが水切りによって外装材表面に流れ出て、水切りより下段の外装材表面にノロが付着し、拭き取り作業を行う必要があった。
そこで、本発明は、コンクリート打設後の仕上げを必要とすることなく、そのまま外装材として用いることができ、高さ方向(上下方向)に隣り合うパネル同士の接続部分から雨水の侵入を防止できる外壁パネルの接続構造を提案することを目的とする。
本発明は、上記に鑑み提案されたもので、外壁パネルを接続部材を介して高さ方向に接続させる外壁パネルの接続構造にあって、上段側の前記外壁パネルに、上方へ延在させた起立部が内包もしくは裏面に添接されるように前記接続部材を取り付け、前記起立部の中間から下り傾斜状の導出部が表面側に突出され、更に下端に水返しを備える排出部が下方へ延在され、 左右方向に隣り合う前記接続部材間に、前記接続部材の前記起立部及び前記導出部の裏面に沿う連結材を配して連結され、該連結材には左右の何れかの前記接続部材への陥入を防止する防止片が上端に形成されていることを特徴とする外壁パネルの接続構造に関するものである。
また、本発明は、前記接続構造において、前記連結材は、前記接続部材の前記起立部と前記導出部で形成される隅部と水返しとの間に係合されていることを特徴とする外壁パネルの接続構造をも提案する。
また、本発明は、前記接続構造において、前記外壁パネルは、裏面材と外装材とからなり、前記外装材は、裏面側に型枠としての間隔保持部材を構成する締着部材の端部が収納可能であって、長さ方向に連続する収納空間を有し、この外壁パネルに、前記接続部材の起立部が内包もしくは裏面に添接されると共に、高さ方向に隣り合う前記外壁パネルの対向部分から前記導出部が表面側に突出状に位置されていることを特徴とする外壁パネルの接続構造をも提案する。
また、本発明は、前記接続構造において、前記外装材の収納空間は、前記裏面材の凹部に配置されることを特徴とする外壁パネルの接続構造をも提案する。
また、本発明は、前記接続構造において、前記外装材の収納空間は、前記外装材の裏面側に突出状に形成されることを特徴とする外壁パネルの接続構造をも提案する。
本発明の外壁パネルの接続構造は、外壁パネルを接続部材を介して高さ方向に接続させたものであって、外装面を流下する雨水等は、この接続部材上に滞留されることなく接続部材の導出部の傾斜に沿って外装材の表面側へ確実に排出でき、更に排出部に沿って流下させることができる。また、この外壁パネルを型枠パネルとしても用いることができる。その際、コンクリート打設後の仕上げを必要とすることなく、そのまま外装材として用いることができる。即ち外装材の表面にノロが付着することがないので、ノロを拭き取る等の後処理を必要としない。
さらに、高さ方向に隣り合う外壁パネルの端面間に接続部材が介在されるので、パネル同士の繋ぎ(ジョイント部分)の意匠性が高まる。
特に接続部材は、連結材にて左右方向に直列状(突き合わせ状)に連結されるので、外装パネル同士の接続に関与されることなく、前述の接続部材の作用を長さ方向に及ぼすことができる。また、連結材にて左右方向に連結された接続部材の繋ぎ(導出部や排出部)が、フラットになるため、意匠性が高められる。
このように、本発明の外壁パネルの接続構造では、外装面を流下する雨水等が、接続部材の導出部の傾斜に沿って外装材の表面側へ確実に導出され、更に排出部に沿って確実に流下される。
また、連結材に、左右方向に隣り合う接続部材の何れかへの陥入を防止する防止片が上端に形成されているので、左右に隣り合う接続部材を安定に連結できる。
また、連結材が、接続部材の起立部と導出部で形成される隅部と水返しとの間に係合されている場合には、その隅部に連結材の上端が、その水返しに連結材の下端がそれぞれ係止でき、しかもその間の介在部分を、接続部材の導出部の裏面や排出部の裏面に沿わせる(重合状に密接させる)ことで、連結材はより安定に係合状に取り付けられ、接続部材はより安定に接続される。
また、外壁パネルは、裏面材と外装材とからなり、外装材は、裏面側に型枠としての間隔保持部材を構成する締着部材の端部が収納可能であって、長さ方向に連続する収納空間を有し、この外壁パネルに、前記接続部材の起立部が内包もしくは裏面に添接されると共に、高さ方向に隣り合う前記外壁パネルの対向部分から導出部が表面側に突出状に位置されている場合、起立部が内包又は添接された部位に至った雨水等を導出部及び排出部にて確実に表面側へに導くことができる。
また、前記外装材の収納空間は、前記裏面材の凹部に配置される場合には、該収納空間を形成する筺状部分が変形等を生ずることなく凹部内に保護され、ノロが横方向等に流れることなく下方へ流下させることができる。
前記外装材の収納空間は、前記外装材の裏面側に突出状に形成される場合には、外装材の表面側が見かけ上、略平坦になるため、意匠性に優れたものとなる。
(a)本発明の一実施例(実施例1)に用いる接続部材を連結材を用いて左右方向に接続した状態を示す斜視図、(b)一方の接続部材に連結材を取り付けると共に他方の接続部材を臨ませた状態を示す斜視図、(c)組み付ける以前の接続部材と連絡材とを示す斜視図である。 (a)実施例1における外壁パネルを高さ方向(上下方向)に施工する際のパネル端部の接続部分(接続部材の連結材を省略している)を示す側断面図、(b)用いた接続部材の長手方向(左右方向)の接続部分を示す斜視図である。 下段側の外壁パネルの上端部分(接続部材の連結材を省略している)を示す斜視図である。 (a)異なる二種の接続部材を、実施例1とは異なる連結材にて左右方向に接続した状態(実施例2)を示す正断面図、(b)実施例3における接続部材を連結材を用いて左右方向に接続している状態を示す正断面図、(c)その側断面図、(d)防止片が存在しない部分の側断面図である。 (a)実施例4における外壁パネルと建築物の基礎の接続部分(接続部材の連結材を省略している)を示す側断面図、(b)用いた接続部材を示す側面図、(c)連結材を示す側面図、(d)接続部材に連結材を組み付けた状態を示す側面図、(e)連結材の防止片の態様を示す側面図である。
本発明の外壁パネルの接続構造は、外壁パネルを接続部材を介して高さ方向に接続させる接続構造にあって、上段側の前記外壁パネルに、上方へ延在させた起立部が内包もしくは裏面に添接されるように前記接続部材を取り付け、前記起立部の中間から下り傾斜状の導出部が表面側に突出され、更に下端に水返しを備える排出部が下方へ延在され、左右方向に隣り合う前記接続部材間に、前記接続部材の前記起立部及び前記導出部の裏面に沿う連結材を配して連結され、該連結材には左右の何れかの前記接続部材への陥入を防止する防止片が上端に形成されていることを特徴とする。
本発明に用いる外壁パネルは、後述する接続部材を除いて、前記特許文献3~5に記載される型枠兼用パネルとほぼ同様の構成を採用してもよい。即ち外装材については、前記特許文献3~5に記載される型枠兼用パネルにおける外装材と同様に、裏面側に型枠としての締着部材の端部が収納可能で、長手方向に連続する収納空間を有する構成としてもよい。例えば一枚の裏面材に対し、それぞれ二枚ずつの二種の外装材(合計4枚)をその表面に添設(接着)して一体化した構成としてもよい。
なお、前記特許文献3~5に記載される型枠兼用パネルや後述する図示実施例に限定されず、各種の、例えば窯業系、セメント系、ALC等のコンクリート系、或いは金属からなる成形品、不燃や断熱等の機能性材を積層した複合材であってもよく、特に限定するものではない。
また、この外壁パネル同士の一体化とは、係合であっても重合であってもよい。即ち外装材同士は、係合又は嵌合又は重合によって接続可能であることが望ましく、裏面材同士は、重合によって接続できることが望ましい。
なお、前記収納空間は、側方又は裏面側が開放する略コ状に形成してもよいし、略ロ状(囲み状)に形成してもよく、これらを総じて筺状とする。
この収納空間は、裏面材の凹部に配置されることが好ましい。この凹部は、敷設した状態で凹状となるものでも予め凹状に形成するものであってもよい。この裏面材の凹部及び収納空間は、上下に連続するため、ノロが横方向等に流れることなく下方へ流下する。
そして、前記特許文献3~5における型枠兼用パネルと相違する本発明の外壁パネルの構成としては、外装材の下端から延在して接続部材の起立部が内包もしくは添設される部位を備える構成である。
前記部位は、後述する図示実施例における挿入空間のように下端から上方に向かって形成されたものであっても、裏面材と外装材との境界に形成されたものでもよい。即ち収納空間を形成する筺状部分の下端、上端から一定幅で形成しても、先細り状の凹部に形成しても、或いは外装材裏面に沿って収納空間を構成する壁部にスリット状に形成してもよい。
本発明に用いる接続部材は、前述のように上段側パネルに内包もしくは裏面に添接される起立部と、該起立部の中間から下り傾斜状の導出部が表面側に突出され、更に下端に水返しを備える排出部が下方へ延在されている。この接続部材は、外装面を流下する雨水を滞留させることなく確実に表面側へ導出させる作用を果たすと共に、下段側パネルの外装材の裏面側への侵入を防ぐ作用を果たす。
前記導出部は、高さ方向(上下方向)に隣り合うパネル同士の対向部分から表面側へ且つ下方へ延在する部位であって、前記起立部の中間から下り傾斜状であるため、前述のように起立部が内包又は添設される部位に至った雨水等を導出部及び排出部にてを確実に流下させることができる。なお、後述する図示実施例に示すように上段側パネルと下段側パネルとの対向間隔に挟まれる下り傾斜状の被挟持部分がこの導出部に相当する。そのため、この接続部材は、下段側パネルの上端に跨るように配設することができ、安定に取り付けることができる。
さらに、この導出部は、起立部の中間から下り傾斜状に表面側へ延出している構成であるから、裏面側に、起立部と導出部で隅部が形成され、連結材の上端が係止される部位となっている。
また、この排出部の下端に設けられる水返しは、内側へ折返し状に形成される。
この水返しは、連結材の下端を係止できることが望ましい。即ち連結材の上端は、前述のように起立部と導出部で形成される隅部に係止されるので、この水返しに下端を係止させることにより、連結材を係合(嵌合)状に取り付けることができる。
なお、この水返しは、後述する図示実施例に示すように折返し状に形成された片を指すので、水返しと排出部との間に形成される隅部に連結材の下端を係止するという説明が正しいが、この実施例以外では水返しに連結材の下端を係止すると表記した。
左右方向に隣り合う接続部材間に取り付けられる連結材は、接続部材を左右方向に直列状に連結させる部材であって、接続部材の作用を長さ方向に及ぼす役割を果たす。この連結材は、前述のように上端が起立部と導出部で形成される隅部に係止され、下端が水返しに係止されることで、係合(嵌合)状に取り付けることができ、更に後述する図示実施例のように上端から下端までの介在部分が、接続部材の導出部及び排出部の裏面に沿う湾曲状に成形している場合には、より安定に係合状に取り付けられる。
この連結材には、左右方向に隣り合う接続部材の何れかへの陥入を防止する防止片が上端に形成されていることが望ましい。この場合には、左右に隣り合う接続部材を安定に連結できる。言い換えれば、この防止片が設けられない場合には、左右の何れかの接続部材へ連結材が陥入してしまい、接続部材を左右方向に連結できない状態となってしまう。
本発明の外壁パネルの接続構造は、前記構成の外壁パネルを前記構成の接続部材を介して高さ方向(上下方向)に隣接させて一体化させたものであって、外装面を流下する雨水や起立部が内包又は添接された部位に至った雨水等は、接続部材の導出部の傾斜に沿って外装材の表面側へ確実に排出でき、更に排出部に沿って流下させることができる。
このように、本発明では、外装面を流下する雨水や起立部が内包又は添接された部位に至った雨水等が、接続部材の導出部の下り傾斜に沿って外装材の表面側へ確実に導出され、更に排出部に沿って確実に流下される。
また、接続部材の起立部と導出部で形成される隅部と水返しとの間に連結材が係合されている場合には、左右方向に隣り合う接続部材を安定に連結できる。
後述する図示実施例のように前記外壁パネルが裏面材と外装材とからなり、その外装材が、裏面側に型枠としての間隔保持部材を構成する締着部材の端部が収納可能であり、長さ方向に連続する収納空間を有し、この外壁パネルの下端から接続部材の起立部が内包又は添設される部位が形成され、この部位(=後述する図示実施例では挿入空間とした)に前記接続部材の起立部が内包又は添設されると共に、高さ方向に隣り合う前記外壁パネルの対向部分から前記導出部が表面側に突出状に位置されている場合には、接続部材の起立部が内包又は添設される部位に至った雨水等を確実に表面側へ導くことができる。
本発明の実施例1は、コンクリート打設における型枠として使用でき、使用後もそのまま外装材として用いることができる外壁パネル1を、上方へ延在する起立部41と、起立部41の中間から下り傾斜状に表面側に突出される導出部42と、下端に水返し431を備えて下方へ延在される排出部43とからなる接続部材4を介して高さ方向に接続させる構造であって、左右方向に隣り合う接続部材4,4間に、接続部材4の起立部41及び導出部42の裏面に沿う連結材6を配して連結されている。
なお、外壁パネル1は、図2(a)及び図3に示すように断熱材である裏面材3と外装材2とからなり、図中に符号5にて示す帯状材は、裏面材3の高さ方向端面に形成された嵌入溝32に嵌め込まれる連結用板材である。
前記接続部材4は、図1(c)に示すように起立部41と導出部42と排出部43とで略h字状に成形され、h字状の縦部分が存在しない形状に成形されている連結材6にて左右方向に直列状(突き合わせ状)に連結されている。即ち接続部材4,4は、連結材6を介して対向状(突き合わせ状)となる。そのため、連結材6にて左右方向に連結された接続部材4,4の繋ぎ(導出部42,42や排出部43,43)が、段差なくフラット状になるため、意匠性が高められる。
この接続部材4の起立部41は、上段側の外壁パネル1に形成された挿入空間31Aに内包される部位であって、外壁パネル1の下端(パネルの上下ジョイント)から雨水が裏面に回るのを防ぐ。
この接続部材4の導出部42は、起立部41の中間から下り傾斜状に表面側に突出されるので、例えば直交状に突出させた場合に比べて雨水等を滞留させることなく円滑に排出させることができる。
また、この接続部材4の排出部43は、下端に内側へ折返し状に形成された水返し431を備え、連結材6の下端612を係止できる。
さらに、この接続部材4は、表面部分が垂直状の起立部41から傾斜状の導出部42、更に垂直状の排出部43へと連続して形成され、裏面部分は垂直状の縦面である起立部41の裏面で形成されている。そして、図1(b)に示すように起立部41と導出部42とで裏面側に形成される部分を隅部44とし、排出部43と水返し431とで裏面に形成される部分を隅部45としたので、連結材6を隅部44,45間に係合状に取り付けることができる。
なお、起立部41の中間、即ち導出部42の基端から更に下方へ垂直状に延在しているが、該起立部41の下方部分411は、左右方向に隣り合う端縁に位置する部分(端部410)が切り欠かれている。
前記連結材6は、図1(a)に示すように左右方向に隣り合う接続部材4,4間に取り付けられる部材であって、接続部材4,4を左右方向に直列状に連結させる。この連結材6は、上端611が起立部41と導出部42で形成される隅部44に係止され、下端612が隅部45に係止されることで、係合(嵌合)状に取り付けることができ、更に図1(c)に示すように上端611から下端612までの介在部分61が、接続部材4の導出部42及び排出部43の裏面に沿う傾斜状に成形されているので、連結材6は接続部材4の裏面に密着するように安定に係合状に取り付けられる。
この連結材6には、左右方向に隣り合う接続部材4,4の何れかへの陥入を防止する防止片62が上端に形成されているため、左右に隣り合う接続部材4,4を安定に連結できる。この防止片62が設けられない場合には、左右の何れかの接続部材4,4へ連結材6が陥入してしまい、接続部材4,4を左右方向に連結できない状態となってしまう。
これらの接続部材4と連結材6とを用いて図1(a)に示すように接続部材4,4を連結材6を介して左右方向に直列状に連結させるには、まず図1(c)に示すように接続部材4と連結材6とを並列状に臨ませ、続いて図1(b)の奥側に示すように一方の接続部材4に連結材6を挿入状に取り付ける。この状態では、連結材6は、接続部材4の隅部44,45間に係合状に取り付けられ、接続部材4の切り欠かれた端部410における下方部分411の端縁上方(図では手前端)に、連結材6の防止片62の側縁(図では奥端)が当接している。そのため、当該図1(b)では、奥側の略半分が、接続部材4の内側に連結材6が配設されており、手前側の略半分が、接続部材4の端部から連結材6が露出している部分である。
その後、他方の接続部材4を図1(b)の手前側に示すように手前側から臨ませ、図1(a)の接続状態を得る。この場合も、一方の接続部材4に取り付けている連結材6の露出部分が、新たな接続部材4の隅部44,45間に係合状に取り付けられる状態としてスライド状に移動させる。
前記外壁パネル1を構成する外装材2は、裏面側に型枠としての間隔保持部材(図示せず)を構成する締着部材の端部(頭部)が収納可能で、長手方向に連続する収納空間25を有する構成であって、接続部材4の構成を除いて、前記特許文献3~5に記載される型枠兼用パネルに用いた外装材とほぼ同様の構成を有する。なお、この型枠兼用パネルにおける断熱材は、本発明では裏面材3に相当する。
この裏面材3の表面側には、例えばそれぞれ二枚ずつの外装材が合計4枚添設(接着)されて一体化される構成を採用してもよく、裏面材3の表面側の略中央に凹部が形成され、該凹部に外装材2の収納空間25が配置されるようにしてもよい。
なお、この実施例1では、外装材2の下端を接続部材4の導出部42の傾斜に沿うように加工を施しているため、意匠性を高め、又、雨水の吹き込みに対して裏面側に回り難くしたものである。
前記外壁パネル1は、図2(a)及び図3に示すように外装材2の上端及び下端からそれぞれ内側へ延びる挿入空間31Aが形成されているが、この挿入空間31Aの先端には、前記収納空間25に連絡されている。
なお、この外装材2の裏面側には、断熱材が裏面材3として配されているが、図示実施例の挿入空間31Aの裏面側には裏面材3の表面側端部を切り欠いて形成された段状部分が形成され、この段状部分と外装材2との間に挿入空間31Aが形成され、該挿入空間31Aに接続部材4の起立部41が内包される構成となっている。
この実施例1の外壁パネル1の接続構造は、外壁パネル1,1を接続部材4を介して高さ方向(上下方向)に接続させたものであって、外装面を流下する雨水等は、この接続部材4上に滞留されることなく接続部材4の導出部42の傾斜に沿って外装材2の表面側へ確実に排出でき、更に排出部43に沿って流下させることができる。また、この外壁パネル1を型枠パネルとしても用いることができる。その際、コンクリート打設後の仕上げを必要とすることなく、そのまま外装材として用いることができる。即ち外装材の表面にノロが付着することがないので、ノロを拭き取る等の後処理を必要としない。
さらに、高さ方向に隣り合う外壁パネル1,1の端面間に接続部材4が介在されるので、外壁パネル1,1同士の繋ぎ(ジョイント部分)の意匠性が高まる。
特に接続部材4は、連結材6にて左右方向に直列状に連結されるので、外装パネル1,1同士の接続に関与されることなく、前述の接続部材4の作用を長さ方向に及ぼすことができる。また、連結材6にて左右方向に連結された接続部材4,4の繋ぎ(導出部42,42や排出部43,43)が、段差なくフラット状になるため、意匠性が高められる。
そして、外装面を流下する雨水が、接続部材4の導出部42の下り傾斜に沿って外装材2の表面側へ確実に導出され、更に排出部43に沿って確実に流下される。
図4(a)は、異なる接続部材4,4IIを、実施例1とは異なる連結材6IIにて左右方向に接続した状態を示す平面図である。なお、実施例1にて用いていない接続部材4IIについては、起立部41の下方部分411が、左右方向に隣り合う端縁に位置する部分でも切り欠かれていない以外は実施例1における接続部材4と全く同様である。
また、前記連結材6IIは、防止片62iiが実施例1における連結材6の防止片62に比べて半分程度に形成されている以外は実施例1における連結材6と全く同様である。
図4(b),(c)に示す接続部材4IIIは、導出部42iiiと排出部43iiiとが角状に連結されているのではなく緩やかに弧状に連結されている以外は実施例1における接続部材4と全く同様であり、連結材6IIIも同様に形成しているから、それ以外は同一の符号を付して説明を省略する。
なお、図4(d)に示す接続部材4は、比較のために示した実施例1における接続部材4、連結材6であり、防止片62が存在しない部分の断面を示している。
図5(a)に示す実施例4は、前記実施例1と同様にコンクリート打設における型枠として使用でき、使用後もそのまま外装材として用いることができる外壁パネル1を、起立部41ivと、導出部42ivと、排出部43ivとからなる接続部材4IVを介して上下に隣接させると共に左右方向にも接続させる構造であって、左右方向に隣り合う接続部材4IV,4IV間に、接続部材4IVの起立部41iv及び導出部42ivの裏面に沿う連結材6IVを配して連結されている。
なお、前記実施例1では、接続部材4の起立部41が内包される挿入空間31Aが、図示しない型枠としての間隔保持部材を構成する締着部材の端部(頭部)が収納可能で、長手方向に連続する収納空間25に連絡されている挿着溝35であったが、この実施例4では、接続部材4IVの起立部41ivが内包される挿入空間31Bが、帯状の連結用板材5を嵌め込むために形成された嵌入溝32である点で異なる。
そして、実施例1における挿入空間31A(=挿着溝35)に比べてこの実施例4における挿入空間31B(嵌入溝32)が表層から深い(遠い)位置に設けられているので、導出部42ivの幅長さや形状が導出部42と相違するように形成されている。
この実施例4における接続部材4IVは、図5(b)に示すように短尺な縦片に形成された起立部41ivと、幅広の下り傾斜状に形成された導出部42ivと、下端に折返し片状の水返し431ivが設けられて縦長片状に形成された排出部43ivとを備えており、その裏面側に配する連結材6IVも、図5(c)に示すようにその上端611ivから下端612ivの間の介在部分61ivが幅広の下り傾斜状に形成されている。
これらの接続部材4IVと連結材6IVは、図5(d)に示すように接続部材4IVの起立部41ivと導出部42ivで形成される隅部44ivに連結材6IVの上端611ivが、排出部43ivの下端に形成される隅部45ivに連結材6IVの下端612ivがそれぞれ係止でき、しかもその間の介在部分61ivを、接続部材4IVの導出部42ivの裏面や排出部43ivの裏面に密接状に沿わせているので、前記実施例1と同様であって、左右に隣り合う接続部材4IV,4IVは安定に接続される。
なお、図5(e)は、形成される防止片62ivが垂直状以外の半円状の何れでもよいことを示しており、図示していない接続部材の端縁にこの防止片62ivの側縁が当接できればよいので、どのように形成してもよい。
この実施例4の外壁パネル1の接続構造は、外壁パネル1を接続部材4IVを介して建築物の基礎と接続させたものであって、外装面を流下する雨水等は、接続部材4IVの導出部42ivの傾斜に沿って外装材2の表面側へ確実に排出でき、更に排出部43ivに沿って流下させることができる。また、この外壁パネル1を型枠パネルとしても用いることができるが、その場合には、外装材2の表面側へ確実に排出した雨水等を容易に拭き取ることができる。
特に接続部材4IVは、連結材6にて左右方向に直列状に連結されるので、外装パネル1と建築物の基礎7との接続に関与されることなく、前述の接続部材4IVの作用を長さ方向に及ぼすことができる。
そして、外装面を流下する雨水等が、接続部材4IVの導出部42ivの下り傾斜に沿って外装材2の表面側へ確実に導出され、更に排出部43に沿って確実に流下される。
1 外壁パネル
2 外装材
3 裏面材
31A 挿入空間(挿着溝)
31B 挿入空間(嵌入溝)
4,4II~4IV 接続部材
41,41iv 起立部
42,42iv 導出部
43,43iv 排出部
44,44iv,45,45iv 隅部
5 連結用板材
6,6II~6IV 連結材
62 防止片
7 建築物の基礎

Claims (5)

  1. 外壁パネルを接続部材を介して高さ方向に接続させる外壁パネルの接続構造にあって、
    上段側の前記外壁パネルに、上方へ延在させた起立部が内包もしくは裏面に添接されるように前記接続部材を取り付け、前記起立部の中間から下り傾斜状の導出部が表面側に突出され、更に下端に水返しを備える排出部が下方へ延在され、
    左右方向に隣り合う前記接続部材間に、前記接続部材の前記起立部及び前記導出部の裏面に沿う連結材を配して連結され、該連結材には左右の何れかの前記接続部材への陥入を防止する防止片が上端に形成されていることを特徴とする外壁パネルの接続構造。
  2. 前記連結材は、前記接続部材の前記起立部と前記導出部で形成される隅部と水返しとの間に係合されていることを特徴とする請求項1に記載の外壁パネルの接続構造。
  3. 前記外壁パネルは、裏面材と外装材とからなり、前記外装材は、裏面側に型枠としての間隔保持部材を構成する締着部材の端部が収納可能であって、長さ方向に連続する収納空間を有し、この外壁パネルに、前記接続部材の起立部が内包もしくは裏面に添接されると共に、高さ方向に隣り合う前記外壁パネルの対向部分から前記導出部が表面側に突出状に位置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の外壁パネルの接続構造。
  4. 前記外装材の収納空間は、前記裏面材の凹部に配置されることを特徴とする請求項3に記載の外壁パネルの接続構造。
  5. 前記外装材の収納空間は、前記外装材の裏面側に突出状に形成されることを特徴とする請求項3又は4に記載の外壁パネルの接続構造。
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