JP7632332B2 - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ハイブリッド車両の制御装置に関する。
たとえば下記特許文献1には、排気通路に、排気中の粒子状物質(PM)を捕集するフィルタを備えた内燃機関が記載されている。この内燃機関を制御対象とする制御装置は、フューエルカット処理中にフィルタの温度が高温となる場合、スロットルバルブの開口度を小さくする。これは、フィルタに供給される酸素量を低減し、フィルタの温度上昇を抑制することを狙ったものである。
特開2017-177823号公報
ところで、フューエルカット処理を車両の減速度の生成に利用するときにおいては、フューエルカット処理時のスロットルバルブの開口度が小さい値とされる。そのため、スロットルバルブの開口度をさらに小さくすることには限界がある。
以下、上記課題を解決するための手段およびその作用効果について記載する。
1.内燃機関、および回転電機を備えるハイブリッド車両に適用され、前記内燃機関は、排気通路に、排気中の粒子状物質を捕集するフィルタを備え、第1減速制御処理、第2減速制御処理、および選択処理を実行するように構成され、前記第1減速制御処理は、フューエルカット処理を利用して前記ハイブリッド車両の減速要求に応じる処理であり、前記フューエルカット処理は、前記内燃機関の気筒内での燃料の燃焼制御を停止する処理であり、前記第2減速制御処理は、前記フューエルカット処理を利用することなく前記ハイブリッド車両の減速要求に応じる処理であり、前記選択処理は、PM堆積量が閾値以上の場合に前記第2減速制御処理を実行することを選択して且つ、前記PM堆積量が前記閾値よりも小さい場合に前記第1減速制御処理を実行することを選択する処理であり、前記PM堆積量は、前記フィルタに堆積されている粒子状物質の量であるハイブリッド車両の制御装置である。
PM堆積量が大きい場合には、フィルタに酸素が流入することにより粒子状物質が酸化される量が多くなる傾向にある。そのため、PM堆積量が大きい場合にフューエルカット処理を実行する場合には、フィルタの温度が過度に高くなるおそれがある。そこで上記構成では、PM堆積量が閾値以上の場合には、フューエルカット処理によらずにハイブリッド車両に対する減速要求に応じる。これにより、フィルタの温度が過度に上昇することを抑制できる。
2.前記選択処理は、前記フィルタの温度に応じて前記閾値を可変設定する処理であって且つ前記フィルタの温度が高い場合の前記閾値を前記フィルタの温度が低い場合の前記閾値以下とする処理である上記1記載のハイブリッド車両の制御装置である。
フィルタの温度が高い場合には、フューエルカット処理を実行した場合にフィルタの温度が許容範囲を超えやすい。そこで、上記構成では、フィルタの温度に応じて閾値を設定することにより、第1減速制御処理を極力実行することとフィルタの温度が過度に高くなることを抑制することとの好適な折衷を図ることができる。
3.前記ハイブリッド車両は、変速比調節装置、および蓄電装置を備え、前記内燃機関のクランク軸は、前記変速比調節装置を介して駆動輪に機械的に連結可能とされ、前記変速比調節装置は、前記クランク軸の回転速度と前記駆動輪の回転速度との比を調節する装置であり、前記蓄電装置は、前記回転電機の回生電力を充電する装置であり、前記第2減速制御処理は、前記蓄電装置の充電率に応じて前記回生電力および機関回転速度を設定する処理を含んで且つ、前記蓄電装置の充電率が大きい場合における前記回生電力を前記充電率が小さい場合における前記回生電力以下として且つ、前記蓄電装置の充電率が大きい場合における前記機関回転速度を前記充電率が小さい場合における前記機関回転速度以上とする処理を含む上記1または2記載のハイブリッド車両の制御装置である。
減速力を同一とする上では、回生電力が小さい場合には大きい場合よりも内燃機関の回転速度を上昇させる必要がある。そこで上記構成では、回生電力が小さい場合における機関回転速度を回生電力が大きい場合における機関回転速度以上とする。これにより、回生電力の大小によって減速力が変動することを抑制できる。しかも、PM堆積量が閾値以上の場合、充電率の大小にかかわらず第2減速制御処理を実行することにより、充電率の変動によって減速力が変動することも抑制できる。
4.告知処理を実行するように構成され、前記告知処理は、前記第2減速制御処理を実行するのに先立ってユーザに減速度が小さい側に制限される旨、告知する処理である上記1~3のいずれか1つに記載のハイブリッド車両の制御装置である。
上記構成では、告知処理を実行することにより、ユーザに予め減速度が小さい側に制限されることを認知させることができる。
5.徐変処理を実行するように構成され、前記徐変処理は、前記第1減速制御処理の実行中に前記PM堆積量が前記閾値以上となる場合、前記第2減速制御処理に切り替えるのに先立って前記第1減速制御処理において前記第2減速制御処理によって実現可能な減速度へと徐々に移行させる処理である上記1~4のいずれか1つに記載のハイブリッド車両の制御装置である。
上記構成では、第1減速制御処理から第2減速制御処理に切り替える際に減速度を徐変させる。これにより、ユーザがハイブリッド車両の挙動に違和感を抱くことを抑制できる。
6.1つのトリップ内において前記第2減速制御処理を実行した履歴がある場合、前記PM堆積量が前記閾値よりも小さくなっても前記ハイブリッド車両の減速要求に応じて前記第2減速制御処理を実行するように構成されている上記1~5のいずれか1つに記載のハイブリッド車両の制御装置である。
上記構成では、第2減速制御処理が一度実行されると、そのトリップにおいては、PM堆積量が閾値よりも小さくなっても第2減速制御処理が採用される。そのため、ハイブリッド車両の減速度が頻繁に切り替わることを抑制できる。
一実施形態にかかる車両の構成を示す図である。 同実施形態にかかる制御装置が実行する処理の手順を示す流れ図である。 同実施形態にかかるマップデータの傾向を示す図である。 同実施形態にかかる制御装置が実行する処理の手順を示す流れ図である。 同実施形態にかかる制御装置が実行する処理の手順を示す流れ図である。 第2の実施形態にかかる制御装置が実行する処理の手順を示す流れ図である。 同実施形態にかかる作用を示すタイムチャートである。
以下、一実施形態について図面を参照しつつ説明する。
「前提構成」
図1に示すように、内燃機関10は、4つの気筒#1~#4を備える。内燃機関10の吸気通路12には、スロットルバルブ14が設けられている。吸気通路12の下流部分である吸気ポート12aには、吸気ポート12aに燃料を噴射するポート噴射弁16が設けられている。吸気通路12に吸入された空気やポート噴射弁16から噴射された燃料は、吸気バルブ18の開弁に伴って、燃焼室20に流入する。燃焼室20には、筒内噴射弁22から燃料が噴射される。また、燃焼室20内の空気と燃料との混合気は、点火装置24の火花放電に伴って燃焼に供される。そのときに生成される燃焼エネルギは、クランク軸26の回転エネルギに変換される。
燃焼室20において燃焼に供された混合気は、排気バルブ28の開弁に伴って、排気として排気通路30に排出される。排気通路30には、酸素吸蔵能力を有した三元触媒32と、ガソリンパティキュレートフィルタ(GPF34)とが設けられている。なお、GPF34は、PMを捕集するフィルタに三元触媒が担持されたものである。
クランク軸26は、動力分割装置を構成する遊星歯車機構50のキャリアCに機械的に連結されている。遊星歯車機構50のサンギアSには、第1モータジェネレータ52の回転軸52aが機械的に連結されている。また、遊星歯車機構50のリングギアRには、第2モータジェネレータ54の回転軸54aと駆動輪60とが機械的に連結されている。第1モータジェネレータ52の端子には、第1インバータ56によって交流電圧が印加される。また、第2モータジェネレータ54の端子には、第2インバータ58によって交流電圧が印加される。第1インバータ56および第2インバータ58は、いずれも、直流電圧源としてのバッテリ59の端子電圧を交流電圧に変換して出力する電力変換回路である。
制御装置70は、内燃機関10を制御対象とする。制御装置70は、制御対象の制御量であるトルクおよび排気成分比率等を制御するために、スロットルバルブ14、ポート噴射弁16、筒内噴射弁22、および点火装置24等の内燃機関10の操作部を操作する。また、制御装置70は、制御対象としての第1モータジェネレータ52の制御量であるトルクを制御すべく、第1インバータ56を操作する。また、制御装置70は、制御対象としての第2モータジェネレータ54の制御量であるトルクを制御すべく、第2インバータ58を操作する。図1には、スロットルバルブ14、ポート噴射弁16、筒内噴射弁22、点火装置24、第1インバータ56および第2インバータ58のそれぞれの操作信号MS1~MS6を記載している。制御装置70は、内燃機関10の制御量を制御するために、エアフローメータ80によって検出される吸入空気量Ga、およびクランク角センサ82の出力信号Scrを参照する。また制御装置70は、水温センサ84によって検出される水温THW、およびリングギアRの回転角を検知する出力側回転角センサ86の出力信号Spを参照する。また、制御装置70は、電流センサ88によって検出されるバッテリ59の充放電電流Iを参照する。また、制御装置70は、温度センサ89によって検出されるバッテリ59の温度Tbを参照する。また、制御装置70は、第1モータジェネレータ52の制御量を制御するために、第1モータジェネレータ52の回転角を検知する第1回転角センサ90の出力信号Sm1を参照する。また、制御装置70は、第2モータジェネレータ54の制御量を制御するために、第2モータジェネレータ54の回転角を検知する第2回転角センサ92の出力信号Sm2を参照する。また、制御装置70は、アクセルセンサ94によって検出されるアクセルペダルの踏み込み量であるアクセル操作量ACCPと、シフトポジションセンサ96によって検出されるシフト変数Vsftと、を参照する。シフト変数Vsftは、Dレンジ、Bレンジ、Pレンジ、Nレンジ等のシフトポジションを示す変数である。
制御装置70は、CPU72、ROM74、および周辺回路76を備えており、それらが通信線78によって通信可能とされている。ここで、周辺回路76は、内部の動作を規定するクロック信号を生成する回路、電源回路、およびリセット回路等を含む。制御装置70は、ROM74に記憶されたプログラムをCPU72が実行することにより制御量を制御する。
「GPF34の保護に関する処理」
図2に、GPF34の保護に関する処理の手順を示す。図2に示す処理は、ROM74に記憶されたプログラムをCPU72がたとえば所定周期で繰り返し実行することにより実現される。なお、以下では、先頭に「S」が付与された数字によって、各処理のステップ番号を表現する。
図2に示す一連の処理において、CPU72は、まず、機関回転速度NE、充填効率ηおよび水温THWを取得する(S10)。機関回転速度NEは、CPU72により、出力信号Scrに基づき算出される。充填効率ηは、CPU72により、吸入空気量Gaおよび機関回転速度NEに基づき算出される。次にCPU72は、機関回転速度NE、充填効率ηおよび水温THWに基づき、GPF34の温度TgpfおよびPM堆積量DPMの更新量ΔDPMを算出する(S12)。ここで、PM堆積量DPMは、GPF34に捕集されているPMの量である。詳しくは、CPU72は、機関回転速度NE、充填効率ηおよび水温THWに基づき排気通路30に排出される排気中のPMの量を算出する。また、CPU72は、機関回転速度NEおよび充填効率ηに基づきGPF34の温度Tgpfを算出する。そしてCPU72は、排気中のPMの量やGPF34の温度Tgpfに基づき更新量ΔDPMを算出する。次にCPU72は、PM堆積量DPMに更新量ΔDPMを加算した値をPM堆積量DPMに代入する(S14)。
次にCPU72は、PM堆積量DPMおよび温度Tgpfを入力として、フューエルカット処理を継続して実行できる時間であるFC可能時間Tfcを算出する(S16)。FC可能時間Tfcは、GPF34の温度Tgpfが過度に高くなることがない上限時間である。この処理は、PM堆積量DPMおよび温度Tgpfを入力変数とし、FC可能時間Tfcを出力変数とするマップデータが予めROM74に記憶された状態で、CPU72によってFC可能時間Tfcがマップ演算されることにより実現される。
図3に、マップデータを例示する。
図3に示すように、PM堆積量DPMが大きい場合のFC可能時間TfcはPM堆積量DPMが小さい場合のFC可能時間Tfc以下とされる。これは、PM堆積量DPMが大きいほど、GPF34に酸素が流入した際の単位時間当たりのPMの酸化量が多くなることに鑑みたものである。また、温度Tgpfが高い場合のFC可能時間Tfcは、温度Tgpfが低い場合のFC可能時間Tfc以下とされる。これは、温度Tgpfが高いほど、温度Tgpfが上限値に到達するまでの時間が短くなることに鑑みたものである。
なお、マップデータとは、入力変数の離散的な値と、入力変数の値のそれぞれに対応する出力変数の値と、の組データである。また、マップ演算は、入力変数の値がマップデータの入力変数の値のいずれかに一致する場合、対応するマップデータの出力変数の値を演算結果とする処理とすればよい。また、マップ演算は、入力変数の値がマップデータの入力変数の値のいずれにも一致しない場合、マップデータに含まれる複数の出力変数の値の補間によって得られる値を演算結果とする処理とすればよい。また、マップ演算は、入力変数の値がマップデータの入力変数の値のいずれにも一致しない場合、マップデータに含まれる複数の出力変数の値のうちの最も近い値に対応するマップデータの出力変数の値を演算結果とする処理としてもよい。
図2に戻り、CPU72は、保護フラグF1が「1」であるか否かを判定する(S18)。保護フラグF1は、GPF34を過熱に対して保護する処理を実行する場合に「1」となる。保護フラグF1は、GPF34を過熱に対して保護する処理を実行しない場合に「0」となる。
CPU72は、保護フラグF1が「0」であると判定する場合(S18:NO)、FC可能時間Tfcが閾値Tth以下であるか否かを判定する(S20)。この処理は、アクセル操作量ACCPが所定値以下の場合の要求駆動トルクTp*の大きさを変更するか否かを判定する処理である。閾値Tthは、要求駆動トルクTp*が負となる平均的な継続時間に応じて設定されている。閾値Tthは、たとえば「5s」以下に設定してもよい。
S20の処理は、PM堆積量DPMが閾値以上であるか否かを判定する処理と等価である。ただし、閾値は、温度Tgpfに応じて設定される。すなわち、図3には、温度Tgpfが温度Tαおよび温度Tβのそれぞれの場合についての、PM堆積量DPMの閾値Dα,Dβを示した。図3に示すように、温度Tgpfが温度Tαであるときの閾値Dαは、温度Tgpfが温度Tαよりも低い温度Tβであるときの閾値Dβよりも小さい。
図2に戻り、CPU72は、閾値Tth以下であると判定する場合(S20:YES)、図1に示すヒューマンインターフェース98を操作することによって、ユーザに減速度を変更する旨を告知する(S22)。この処理は、たとえばヒューマンインターフェース98が警告灯の場合、これを点灯させる処理とすればよい。ただし、車両VCのマニュアルに、点灯がいなかる意味を有するかを記載しておく。もっとも、ヒューマンインターフェース98としては、視覚情報を出力する装置に限らない。たとえば、スピーカであってもよい。その場合、たとえば、「GPF34の保護を優先するモードに移行します」等の音声情報を出力すればよい。
そして、CPU72は、S22の処理の実行から予め定められた長さを有する所定時間T1が経過するまで待機する(S24:NO)。CPU72は、所定時間T1が経過したと判定する場合(S24:YES)、保護フラグF1に「1」を代入する(S26)。
一方、CPU72は、保護フラグF1が「1」であると判定する場合(S18:YES)、トリップが終了したか否かを判定する(S28)。ここで、トリップとは、車両の走行許可スイッチがオン状態とされている期間をいう。走行許可スイッチは、たとえば、バッテリ59と第1インバータ56および第2インバータ58との電気経路を開閉する開閉器を閉状態とするスイッチとしてもよい。
CPU72は、トリップが終了したと判定する場合(S28:YES)、保護フラグF1に「0」を代入する(S29)。
なおCPU72は、S26,S29の処理を完了する場合と、S20,S28の処理において否定判定する場合と、には、図2に示した一連の処理を一旦終了する。
「モータジェネレータの制御に関する処理」
図4に、第1モータジェネレータ52および第2モータジェネレータ54の出力の制御に関する処理の手順を示す。図4に示す処理は、ROM74に記憶されたプログラムをCPU72がたとえば所定周期で繰り返し実行することにより実現される。
図4に示す一連の処理において、CPU72は、アクセル操作量ACCP、出力側回転速度Np、およびシフト変数Vsftを取得する(S30)。ここで、出力側回転速度Npは、遊星歯車機構50のリングギアRの回転速度である。出力側回転速度Npは、駆動輪60の回転速度を示す変数である。換言すれば、車速を示す変数である。出力側回転速度Npは、CPU72により、出力信号Spに基づき算出される。
次に、CPU72は、保護フラグF1が「0」であるか否かを判定する(S32)。CPU72は、保護フラグF1が「0」であると判定する場合(S32:YES)、通常マップを用いて、駆動輪60に要求されるトルクである要求駆動トルクTp*を算出する(S36)。通常マップのマップデータは、アクセル操作量ACCPが所定値以下の場合の要求駆動トルクTp*が、フューエルカット処理を実行する場合に実現可能な値に設定されたデータである。ここで、フューエルカット処理を実行する場合に実現可能な値とは、充電率SOCの大小にかかわらず、フューエルカット処理を実行する場合に実現可能な値を意味する。換言すれば、第2モータジェネレータ54を回生制御しなくても実現可能な値であることを意味する。ちなみに、Bレンジにおける要求駆動トルクTp*の最小値は、フューエルカット処理を実行しつつ機関回転速度NEを最大回転速度としたときに実現可能な内燃機関10の出力に応じて設定すればよい。
一方、CPU72は、保護フラグF1が「1」であると判定する場合(S32:NO)、保護用マップを用いて、駆動輪60に要求されるトルクである要求駆動トルクTp*を算出する(S34)。保護用のマップデータは、アクセル操作量ACCPが所定値以下の場合の要求駆動トルクTp*が、フューエルカット処理を実行することなく内燃機関10の負荷トルクによって実現可能な値に設定されたデータである。ここで、フューエルカット処理を実行することなく内燃機関10の負荷トルクによって実現可能な値とは、充電率SOCの大小にかかわらず実現可能な値であることを意味する。この場合の要求駆動トルクTp*は、機関回転速度NEを極力高回転としつつ内燃機関10の燃焼を安定させることができる最小限の充填効率ηによって実現可能な値とされる。具体的には、Dレンジの場合には、要求駆動トルクTp*は、機関回転速度NEを最大値よりも一定量小さい値としつつ内燃機関10の燃焼を安定させることができる最小限の充填効率ηによって実現可能な値とされる。一方、Bレンジの場合には、要求駆動トルクTp*は、機関回転速度NEを最大値としつつ内燃機関10の燃焼を安定させることができる最小限の充填効率ηによって実現可能な値とされる。ちなみに、CPU72は、燃焼室20内の混合気の空燃比を理論空燃比に制御することが望ましい。これにより、GPF34に流入する酸素量をほぼゼロとすることができる。
CPU72は、S34,S36の処理を完了する場合、要求駆動トルクTp*と出力側回転速度Npとの積を、走行出力Pp*に代入する(S38)。次にCPU72は、バッテリ59の充電率SOCおよびバッテリ59の温度Tbに基づき、バッテリ59の要求充放電電力Pbatt*を算出する(S40)。要求充放電電力Pbatt*は、放電する場合を正とする。詳しくは、CPU72は、充電率SOCが所定以下の場合には、バッテリ59を充電させるべく、要求充放電電力Pbatt*を負とする。なお、充電率SOCは、CPU72により、充放電電流Iに基づき算出される。
次にCPU72は、要求充放電電力Pbatt*と変換効率Kefとの積を走行出力Pp*から減算した値を、システム出力Ps*に代入する(S42)。
次に、CPU72は、目標機関回転速度NE*と目標第1回転速度Nmg1*とを算出する(S44)。ここで、目標機関回転速度NE*は、機関回転速度NEの目標値である。また、目標第1回転速度Nmg1*は、第1モータジェネレータ52の回転軸52aの回転速度である第1回転速度Nmg1の目標値である。詳しくは、S44の処理は、以下の処理となる。
CPU72は、まず、システム出力Ps*に応じて要求機関出力Pe*を設定する。ここで、CPU72は、要求機関出力Pe*にシステム出力Ps*を代入してもよい。ただし、これに代えて、CPU72は、システム出力Ps*に、充放電電力Pbattを要求充放電電力Pbatt*に制御するための操作量を加算した値を、要求機関出力Pe*に代入してもよい。そしてCPU72は、要求機関出力Pe*に基づき、目標機関回転速度NE*を算出する。これは、ROM74にマップデータが予め記憶された状態でCPU72によって目標機関回転速度NE*をマップ演算することによって実現できる。ここで、マップデータは、要求機関出力Pe*を入力変数とし、目標機関回転速度NE*を出力変数とするデータである。
次にCPU72は、以下の式に基づき、目標第1回転速度Nmg1*を算出する。
NE*={ρ/(1+ρ)}・Nmg1*+{1/(1+ρ)}・Np
ただし、上述の式の中のプラネタリギア比ρは、サンギアSの歯数を、リングギアRの歯数で除算した値である。
次にCPU72は、目標第1回転速度Nmg1*から第1回転速度Nmg1を減算した値を、誤差err1に代入する(S46)。なお、第1回転速度Nmg1は、CPU72により、出力信号Sm1に基づき算出される。
次にCPU72は、要求機関出力Pe*を目標機関回転速度NE*で除算した値を、機関トルクベース値Tebに代入する(S48)。
次に、CPU72は、要求第1トルクTmg1*を算出する(S50)。要求第1トルクTmg1*は、第1モータジェネレータ52に対する要求トルクである。CPU72は、要求第1トルクTmg1*を、開ループ項と、フィードバック項との和とする。ここで、開ループ項は、「{-ρ/(1+ρ)}・Teb」である。ここで、「-ρ/(1+ρ)」は、キャリアCのトルクをサンギアSのトルクに換算する係数である。一方、フィードバック項は、第1回転速度Nmg1のフィードバック制御のための操作量である。フィードバック項は、比例要素の出力値と積分要素の出力値との和である。比例要素の出力値は、誤差err1に比例ゲインKpを乗算した値である。積分要素の出力値は、誤差err1に積分ゲインKiを乗算した値の積算値である。
次にCPU72は、「(-1)/ρ」に要求第1トルクTmg1*を乗算した値を直行トルクTedに代入する(S52)。ここで、「(-1)/ρ」は、サンギアSのトルクをリングギアRのトルクに換算する係数である。直行トルクTedは、リングギアRに加わると想定する計算上のトルクである。
次にCPU72は、要求駆動トルクTp*から直行トルクTedを減算することによって、要求第2トルクTmg2*を算出する(S54)。ここで、要求駆動トルクTp*から直行トルクTedを減算した値は、駆動輪60のトルクを、要求駆動トルクTp*とする上でのリングギアRの出力の不足分となる。
次にCPU72は、第1インバータ56に操作信号MS5を出力するとともに第2インバータ58に操作信号MS6を出力する(S56)。すなわち、CPU72は、第1モータジェネレータ52のトルクを要求第1トルクTmg1*に制御すべく、第1インバータ56を操作する。また、CPU72は、第2モータジェネレータ54のトルクを要求第2トルクTmg2*に制御すべく、第2インバータ58を操作する。
なお、CPU72は、S56の処理が完了する場合、図4に示した一連の処理を一旦終了する。
「スロットルバルブ14の操作処理」
図5に、スロットルバルブ14の操作に関する処理の手順を示す。図5に示す処理は、ROM74に記憶されたプログラムをCPU72がたとえば所定周期で繰り返し実行することにより実現される。
図5に示す一連の処理において、CPU72は、まず要求機関出力Pe*、および目標機関回転速度NE*を取得する(S60)。そして、CPU72は、要求機関出力Pe*を目標機関回転速度NE*で除算した値を要求機関トルクTe*に代入する(S62)。次にCPU72は、要求機関トルクTe*に基づき、スロットルバルブ14の開口度の指令値であるスロットル開口度指令値TA*を算出する(S64)。ここで算出されるスロットル開口度指令値TA*は、内燃機関10のトルクを要求機関トルクTe*とするための値である。そしてCPU72は、スロットルバルブ14の開口度をスロットル開口度指令値TA*に制御すべくスロットルバルブ14に操作信号MS1を出力する(S66)。
なお、CPU72は、S66の処理を完了する場合、図5に示す一連の処理を一旦終了する。
「本実施形態の作用および効果」
CPU72は、アクセル操作量ACCPおよび出力側回転速度Npに基づき要求駆動トルクTp*を算出し、これに基づき、内燃機関10の各種操作部と、第1インバータ56および第2インバータ58と、を操作する。CPU72は、アクセル操作量ACCPが所定量以下の場合、要求駆動トルクTp*を負の値に設定する。ここで、通常、CPU72は、要求駆動トルクTp*を、内燃機関10がフューエルカット処理を実行することにより、実現可能な値に設定する。
また、CPU72は、GPF34への粒子状物質の堆積量であるPM堆積量DPMとGPF34の温度Tgpfとを算出する。そしてCPU72は、それらに基づき、フューエルカット処理を継続すると仮定した場合に、GPF34の温度が許容範囲を超えない上限時間をFC可能時間Tfcとして算出する。そしてCPU72は、FC可能時間Tfcが閾値Tth以下となる場合、要求駆動トルクTp*を算出するマップデータを、GPF34の保護用のマップデータに変更する。保護用のマップデータは、フューエルカット処理を実行しない場合に内燃機関10の負荷トルクに基づき実現可能な値に設定されている。そのため、CPU72は、第2モータジェネレータ54の発電によって要求駆動トルクTp*を実現できない場合であっても、フューエルカット処理をすることなく内燃機関10の負荷トルクによって要求駆動トルクTp*を実現できる。すなわち、CPU72は、アクセル操作量ACCPに応じて、内燃機関10の充填効率ηを低下させ、また第1インバータ56の操作によって機関回転速度NEを制御することによって、負の駆動力を生成できる。そのため、GPF34に流入する流体中の酸素濃度を小さくすることができ、ひいてはGPF34におけるPMの酸化によってGPF34の温度が過度に上昇することを抑制できる。
以上説明した本実施形態によれば、さらに以下に記載する作用および効果が得られる。
(1)CPU72は、保護用のマップデータを選択するのに先立って、運転者にその旨を告知した。これにより、アクセル操作に対する減速度が突然変化したという印象を運転者が抱くことを抑制できる。そのため、運転者に不快感を与えることを抑制できる。
(2)CPU72は、現在の充電率SOCの大小にかかわらず、FC可能時間Tfcが閾値Tth以下となる場合、保護用のマップデータに切り替えた。これにより、充電率SOCの大小にかかわらず、アクセル操作に対する減速度を一定とすることができる。
(3)CPU72は、保護用マップを用いて車両VCを減速させる場合、バッテリ59の充電率SOCに応じて機関回転速度NEを設定した。すなわち、S42の処理によれば、充電率SOCに応じてシステム出力Ps*が定まる。すなわち、充電率SOCに応じて要求機関出力Pe*が定まる。そして、CPU72は、S44の処理において、要求機関出力Pe*に応じて目標機関回転速度NE*を定める。そのため、システム出力Ps*が車両VCを減速させる値である場合、充電率SOCが大きい場合における目標機関回転速度NE*は、充電率SOCが小さい場合における目標機関回転速度NE*以上となる。これにより、第2モータジェネレータ54の回生電力が小さい場合には大きい場合よりも機関回転速度NEを上昇させることができる。これにより、回生電力の大小によって減速力が変動することを抑制できる。
(4)CPU72は、現在、フューエルカット処理がなされているか否かにかかわらず、FC可能時間Tfcが閾値Tth以下となる場合、保護用のマップデータに切り替え、その旨告知した。そのため、アクセル操作に対する減速度が切り替わることを、予め確実に告知できる。
(5)保護用のマップデータにおいても、Dレンジにおける減速度よりもBレンジにおける減速度を大きくした。これにより、保護用のマップデータに切り替えた後であっても、シフトポジションによる減速度の相違を体感できる。
<第2の実施形態>
以下、第2の実施形態について、第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、減速中に保護フラグF1が「0」から「1」に切り替わる場合、駆動力を漸増させる処理を実行する。
図6に、上記処理に関する手順を示す。図6に示す処理は、ROM74に記憶されたプログラムをCPU72がたとえば所定周期で繰り返し実行することにより実現される。
図6に示す一連の処理において、CPU72は、徐変フラグF2が「1」であるか否かを判定する(S70)。徐変フラグF2は、「1」である場合に駆動力を保護用マップによって実現可能な値へと漸増させる処理を実行していることを示す。徐変フラグF2は、「0」である場合に、上記漸増させる処理を実行していないことを示す。
CPU72は、徐変フラグF2が「0」であると判定する場合(S70:NO)、保護フラグF1が「0」から「1」に切り替わったときであるか否かを判定する(S72)。PU72は、切り替わったときであると判定する場合(S72:YES)、車両VCが減速中であるか否かを判定する(S74)。CPU72は、減速中であると判定する場合(S74:YES)、徐変フラグF2に「1」を代入する(S76)。
CPU72は、徐変フラグF2が「1」であると判定する場合(S70:YES)とS76の処理を完了する場合と、には、要求駆動トルクTp*を漸増させる(S78)。そしてCPU72は、漸増処理が完了したか否かを判定する(S80)。CPU72は、要求駆動トルクTp*が、保護用マップを用いて実現可能な値となった場合に漸増処理が完了したと判定する。
CPU72は、漸増処理が完了したと判定する場合(S80:YES)、徐変フラグF2に「0」を代入する(S84)。
なお、CPU72は、S84の処理を完了する場合と、S72,S74,S80の処理において否定判定する場合と、には、図6に示す一連の処理を一旦終了する。
「第2の実施形態の作用および効果」
図7に、減速時に保護フラグF1が「0」から「1」に切り替わった場合の処理を例示する。図7には、FC可能時間Tfcが閾値Tth以下となるPM堆積量DPMであるPM堆積量DPMの閾値を一点鎖線にて示している。
図7に示すように、CPU72は、時刻t1に、FC可能時間Tfcが閾値Tth以下となると、それから所定時間T1が経過した時刻t2において、保護フラグF1を「0」から「1」に切り替える。そしてCPU72は、図7に実線にて示すように、要求駆動トルクTp*を漸増させる。そして、CPU72は、要求駆動トルクTp*が、保護用マップによって実現可能な値となる時刻t3において、要求駆動トルクTp*を算出するために用いるマップを、通常マップから保護用マップに切り替える。
<対応関係>
以下では、「課題を解決するための手段」の欄に記載した解決手段の番号毎に、対応関係を示している。[1]回転電機は、第2モータジェネレータ54に対応する。フィルタは、GPF34に対応する。第1減速制御処理は、要求駆動トルクTp*が負のときにおける、S36,S38~S56,S60~S66の処理に対応する。第2減速制御処理は、要求駆動トルクTp*が負のときにおける、S34,S38~S56,S60~S66の処理に対応する。フューエルカット処理は、S36の処理によって可能となる処理に対応する。選択処理は、図2に示す処理に対応する。閾値は、閾値Dα,Dβに対応する。[2]閾値Dαが閾値Dβよりも小さいことに対応する。[3]変速比調整装置は、遊星歯車機構50および第1モータジェネレータ52に対応する。蓄電装置は、バッテリ59に対応する。[4]告知処理は、S22の処理に対応する。[5]徐変処理は、S78の処理に対応する。[6]図2において、S26の処理が実行される場合、トリップが終了しない限り、S29の処理がなされないことに対応する。
<その他の実施形態>
なお、本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態および以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
「第1減速制御処理について」
・第1減速制御処理としては、S36,S38~S56,S60~S66の処理を実行する処理に限らない。たとえば、フューエルカット処理のみで制動力を生成する処理であってもよい。換言すれば、回転電機の回生制御とフューエルカット処理による負荷トルクとの協働で減速要求に応じることなく、内燃機関10の負荷トルクのみで減速要求に応じる処理としてもよい。
「第2減速制御処理について」
・第2減速制御処理としては、第1モータジェネレータ52の回転速度制御を利用して減速要求に応じる処理に限らない。たとえば、下記「変速比調節装置について」の欄に記載したように、車両が有段変速装置を備える場合、有段変速装置による変速比を調整することによって減速要求に応じてもよい。その場合、第2モータジェネレータ54による回生電力が小さい場合には、機関回転速度NEをより大きくするように変速比を操作する。
・第2減速制御処理としては、回転電機の回生電力との協働で所望の制動力を生成する処理に限らない。たとえば、内燃機関10の動力のみで所望の制動力を生成する処理であってもよい。換言すれば、回転電機の回生制御と内燃機関10の負荷トルクとの協働で減速要求に応じることなく、内燃機関10の負荷トルクのみで減速要求に応じる処理としてもよい。
・Bレンジと、Dレンジとで、要求駆動トルクTp*を異なる値とすることは必須ではない。
「選択処理について」
・FC可能時間Tfcが閾値Tth以下であるか否かに応じて、第1減速制御処理、および第2減速制御処理の2つの処理のうちのいずれを採用するかを選択する処理に限らない。たとえば、CPU72が、PM堆積量DPMが閾値以上であるか否かを判定する処理であってもよい。ここで、CPU72は、閾値を、温度Tgpfに応じて可変設定してもよい。ただし、閾値を可変設定することは必須ではない。
「第1減速制御処理、第2減速制御処理の実行期間について」
・上記実施形態では、保護フラグF1が「1」とされる場合、そのトリップの間は、保護フラグF1を「0」としないこととしたが、これに限らない。換言すれば、第2減速制御処理が一旦選択される状況となる場合、そのトリップの期間は、第1減速制御処理を選択しないこととしたが、これに限らない。たとえば、FC可能時間Tfcが閾値Tthよりも大きくなる状態の継続時間が規定時間以上となる場合には、保護フラグF1に「0」を代入してもよい。
・上記実施形態では、トリップの途中で、保護フラグF1を「0」から「1」に切り替えたが、これに限らない。たとえば図2の処理を、トリップの開始時と終了時とにのみ実行するようにしてもよい。換言すれば、第1減速制御処理と第2減速制御処理とのいずれを採用するかを選択する処理を、トリップの開始時に限って実行してもよい。
「変速比調節装置について」
・変速比調節装置としては、遊星歯車機構50および第1モータジェネレータ52を備えるものに限らない。たとえば、複数のギアの係合状態を変更することにより変速比を変更する有段変速装置等の変速装置であってもよい。
「ハイブリッド車両について」
・ハイブリッド車両としては、シリーズ・パラレルハイブリッド車両に限らない。たとえば、パラレルハイブリッド車両であってもよい。
<付記>
内燃機関、および変速比調節装置を備える車両に適用され、前記内燃機関は、排気通路に、排気中の粒子状物質を捕集するフィルタを備え、前記内燃機関のクランク軸は、前記変速比調節装置を介して駆動輪に機械的に連結可能とされ、前記変速比調節装置は、前記クランク軸の回転速度と前記駆動輪の回転速度との比を調節する装置であり、減速制御処理、予測処理、および制限処理を実行し、前記減速制御処理は、前記車両の減速要求が生じる場合、前記変速比調節装置を操作して前記車両の減速度を制御する処理であり、少なくとも前記制限処理が実行されていない場合の前記減速制御処理には、フューエルカット処理が含まれ、前記フューエルカット処理は、前記内燃機関の気筒への燃料の供給を停止する処理であり、前記予測処理は、前記フィルタに捕集される粒子状物質の量に基づき、前記減速要求に応じた前記フューエルカット処理が実行されることによって前記フィルタの温度が許容範囲を超えて上昇するか否かを予測する処理であり、前記制限処理は、前記予測処理によって上昇すると予測する場合、前記車両の減速要求が生じるときの前記車両の減速度を小さい側に制限する処理である車両の減速制御装置である。
フューエルカット処理を実行している場合に、駆動輪の回転速度に対して内燃機関のクランク軸の回転速度を高くするほど、減速度を大きくすることができる。ただし、フューエルカット処理によれば、フィルタに多量の酸素が流入することから、フィルタの温度上昇を招きやすい。特にフィルタ処理の実行時における回転速度が大きい場合には小さい場合よりも単位時間当たりにフィルタに流入する酸素量が大きくなる。そのため、フィルタが捕集した粒子状物質の酸化熱によってフィルタの温度が過度に高くなりやすい。そこで上記構成では、フィルタの温度が許容範囲を超えて上昇すると予測する場合には、減速度を小さい側に制限する。これにより、フィルタに流入する酸素量を低減できることから、フィルタの温度が過度に上昇することを抑制できる。
上記付記における減速制御処理について
・シフトポジションに応じて異なるマップを用いることは必須ではない。たとえば、DレンジとBレンジとで共通のマップとしてもよい。その場合、内燃機関10の燃焼制御を実行しつつ得られる最小の駆動トルクを、駆動トルクの最小値とすればよい。
・減速制御処理としては、各レンジにおける駆動トルクの最小値を大きい側に制限する処理に限らない。換言すれば、各レンジにおける減速トルクの最大値を小さい側に制限する処理に限らない。たとえば、Bレンジ等、駆動トルクが特に小さくなるレンジを禁止する処理であってもよい。
・減速制御処理としては、内燃機関10の燃焼制御を実行しつつ駆動輪60に負の駆動トルクを与える処理に限らない。たとえば、機関回転速度NEを小さい側に制限する処理であってもよい。これによっても、単位時間あたりにGPF34に流入する酸素量を低減できる。
上記付記における予測処理について
・予測処理としては、都度の温度TgpfおよびPM堆積量DPMに基づき予測をする処理に限らない。たとえば、「告知処理について」の欄に記載したように、車両VCの発進前に告知処理を実行するなら、発進前にFC可能時間Tfcが閾値Tth以下となるか否かを判定する処理としてもよい。この場合、FC可能時間Tfcは、たとえばPM堆積量DPMのみを入力として算出すればよい。またこれに代えてPM堆積量DPMと内燃機関10の始動時の温度とを入力として算出してもよい。さらに、たとえば、車両VCの目的地の設定がなされている場合、目的地までの経路を示す変数を入力に含めてもよい。その場合、目的地までの経路が全て市街地である場合には、下り坂を多く含む場合と比較して、PM堆積量DPMがより大きい場合にFC可能時間Tfcが閾値Tth以下となると判定すればよい。
上記付記における告知処理について
・図3には、車両VCの走行中に、減速度を制限する旨を告知することを例示したが、これに限らない。たとえば、車両VCの発進前に限って告知処理を実行してもよい。具体的には、たとえば第1インバータ56および第2インバータ58とバッテリ59とを接続するシステムメインリレーが閉状態に切り替えられることをトリガとして告知処理を実行してもよい。
10…内燃機関
26…クランク軸
30…排気通路
32…三元触媒
34…GPF
50…遊星歯車機構
52…第1モータジェネレータ
54…第2モータジェネレータ
56…第1インバータ
58…第2インバータ
59…バッテリ
60…駆動輪
70…制御装置

Claims (5)

  1. 内燃機関、および回転電機を備えるハイブリッド車両に適用され、
    前記内燃機関は、排気通路に、排気中の粒子状物質を捕集するフィルタを備え、
    第1減速制御処理、第2減速制御処理、および選択処理を実行するように構成され、
    前記第1減速制御処理は、フューエルカット処理を利用して前記ハイブリッド車両の減速要求に応じる処理であり、
    前記フューエルカット処理は、前記内燃機関の気筒内での燃料の燃焼制御を停止する処理であり、
    前記第2減速制御処理は、前記フューエルカット処理を利用することなく前記ハイブリッド車両の減速要求に応じる処理であり、
    前記選択処理は、PM堆積量が閾値以上の場合に前記第2減速制御処理を実行することを選択して且つ、前記PM堆積量が前記閾値よりも小さい場合に前記第1減速制御処理を実行することを選択する処理であり、
    前記PM堆積量は、前記フィルタに堆積されている粒子状物質の量であり、
    徐変処理を実行するように構成され、
    前記徐変処理は、前記第1減速制御処理の実行中に前記PM堆積量が前記閾値以上となる場合、前記第2減速制御処理に切り替えるのに先立って前記第1減速制御処理において前記第2減速制御処理によって実現可能な減速度へと徐々に移行させる処理であるハイブリッド車両の制御装置。
  2. 内燃機関、および回転電機を備えるハイブリッド車両に適用され、
    前記内燃機関は、排気通路に、排気中の粒子状物質を捕集するフィルタを備え、
    第1減速制御処理、第2減速制御処理、および選択処理を実行するように構成され、
    前記第1減速制御処理は、フューエルカット処理を利用して前記ハイブリッド車両の減速要求に応じる処理であり、
    前記フューエルカット処理は、前記内燃機関の気筒内での燃料の燃焼制御を停止する処理であり、
    前記第2減速制御処理は、前記フューエルカット処理を利用することなく前記ハイブリッド車両の減速要求に応じる処理であり、
    前記選択処理は、PM堆積量が閾値以上の場合に前記第2減速制御処理を実行することを選択して且つ、前記PM堆積量が前記閾値よりも小さい場合に前記第1減速制御処理を実行することを選択する処理であり、
    前記PM堆積量は、前記フィルタに堆積されている粒子状物質の量であり、
    1つのトリップ内において前記第2減速制御処理を実行した履歴がある場合、前記PM堆積量が前記閾値よりも小さくなっても前記ハイブリッド車両の減速要求に応じて前記第2減速制御処理を実行するように構成されているハイブリッド車両の制御装置。
  3. 前記選択処理は、前記フィルタの温度に応じて前記閾値を可変設定する処理であって且つ前記フィルタの温度が高い場合の前記閾値を前記フィルタの温度が低い場合の前記閾値以下とする処理である請求項1または2記載のハイブリッド車両の制御装置。
  4. 前記ハイブリッド車両は、変速比調節装置、および蓄電装置を備え、
    前記内燃機関のクランク軸は、前記変速比調節装置を介して駆動輪に機械的に連結可能とされ、
    前記変速比調節装置は、前記クランク軸の回転速度と前記駆動輪の回転速度との比を調節する装置であり、
    前記蓄電装置は、前記回転電機の回生電力を充電する装置であり、
    前記第2減速制御処理は、前記蓄電装置の充電率に応じて前記回生電力および機関回転速度を設定する処理を含んで且つ、前記蓄電装置の充電率が大きい場合における前記回生電力を前記充電率が小さい場合における前記回生電力以下として且つ、前記蓄電装置の充電率が大きい場合における前記機関回転速度を前記充電率が小さい場合における前記機関回転速度以上とする処理を含む請求項1~3のいずれか1項に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  5. 告知処理を実行するように構成され、
    前記告知処理は、前記第2減速制御処理を実行するのに先立ってユーザに減速度が小さい側に制限される旨、告知する処理である請求項1~のいずれか1項に記載のハイブリッド車両の制御装置。
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