以下、本開示の一実施形態に係る収納装置を、図面を参照しつつ説明する。なお、各図面において、同一又は等価な構成要素及び部品には同一の参照符号を付与している。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
各図に示す矢印UPは、鉛直方向であって収納装置10の上方向を示している。矢印LHは、水平方向であって収納装置10の第一パネル40の回転軸に対して左方向を示している。矢印RHは、水平方向であって収納装置10の第一パネル40の回転軸に対して右方向を示している。矢印FRは、水平方向であって収納装置10の前方向(収納部20を引き出す方向)を示している。矢印RRは、水平方向であって収納装置10の後方向を示している。
また、下記の説明では、「上下方向」を、「上方向及び下方向の両方向」又は「上方向及び下方向のいずれか一方向」という意味で用いる場合がある。「左右方向」を、「右方向及び左方向の両方向」又は「右方向及び左方向のいずれか一方向」という意味で用いる場合がある。なお、「左右方向」は、横方向、水平方向ともいえる。「前後方向」を、「前方向及び後方向の両方向」又は「前方向及び後方向のいずれか一方向」という意味で用いる場合がある。なお、「前後方向」は、横方向、水平方向ともいえる。また、上下方向、左右方向、前後方向は、互いに直交する方向である。
また、下記の説明では、「起立方向S1」とは収納部20に対して第一パネル40が傾倒した状態の傾倒位置から収納部20に対して起立した状態の起立位置へ回転する方向を示し、「傾倒方向S2」とは、第一パネル40が起立した状態の起立位置から傾倒した状態の傾倒位置へ回転する方向を示す。
また、下記の説明では、「展開方向D1」とは第一パネル40に対して第二パネル50が折り畳まれた状態の折り畳み位置からそれぞれ左右方向の外側に向かって開き展開した状態の展開位置へ回転する方向を示し、「折り畳み方向」とは、第二パネル50が展開した状態の展開位置から第一パネル40に対して折り畳まれた状態の折り畳み位置へ回転する方向を示す。
(構成)
図1は、本実施形態の収納装置10が、車両のシート90下の格納部98から引き出されて使用される状態を示す斜視図である。本実施形態の収納装置10は、一例として、収納部20と、第一パネル40と、第二パネル50と、を備える。
図1に示すように、収納部20は、収納装置10において図示しない荷物を載置可能な部位である。収納部20は、収納装置10の前後方向に延びる底板24と、底板24の左右方向両端から鉛直方向に立ち上がる側壁22とを有している。
図1に示すように、収納部20の前方には、引張部36が設けられている。引張部36は、収納部20においてユーザがシート90下に格納された収納装置10を引き出す際に引っ張られる部分である。
また、引張部36は、底板24に対して、収納部20の前方で立ち上がる部分を有している。すなわち、引張部36は、収納部20の前方の壁を兼ねている。
第一パネル40は、収納部20の前方に、引き出す方向に対して直交する水平方向、すなわち収納部20の左右方向を軸として回動可能(回転移動可能)に取り付けられており、図1に示すような起立位置における姿勢と、後述する、後方に傾倒した傾倒位置における姿勢をとることができる。ここで、第一パネル40の起立位置における姿勢とは、第一パネル40の起立状態のことをいい、第一パネル40の傾倒位置における姿勢とは、第一パネル40の傾倒状態のことをいう。
第二パネル50は、第一パネル40の左右方向両端に、前後方向に対して直交する鉛直方向を軸として回動可能に設けられており、第一パネル40が起立した状態で、図1に示すような展開位置における姿勢と、後述する、折り畳み位置における姿勢をとることができる。ここで、第二パネル50の展開位置における姿勢とは、第二パネル50の展開状態のことであり、第二パネル50の折り畳み位置における姿勢とは、第二パネル50の折り畳み状態のことである。
ここで、図1に示すように、本実施形態の収納装置10は、一例として、使用時にユーザによって車両のシート90下の格納部98から収納部20が引き出され、収納部20に取り付けられている第一パネル40が起立すると共に第二パネル50が展開した状態で用いられる。
なお、シート90の前後方向、左右方向及び上下方向は、収納装置10の前後方向、左右方向及び上下方向と一致する。
図1に示す状態のように、第一パネル40が起立し、第二パネル50が展開した状態では、収納部20の側壁22よりも第一パネル40及び第二パネル50の鉛直方向高さが高くなる。
すなわち、第一パネル40が起立し、第二パネル50が展開した状態とすることで、収納装置10は、収納部20に大型の荷物を載置したり、小型の荷物を多数載置したりすることができるようになる。
また、本実施形態の収納装置10の第一パネル40及び第二パネル50は、図1に示す状態から、第二パネル50が折り畳まれ、第一パネル40が収納部20に傾倒した状態とすることが可能である。
第二パネル50が折り畳まれ、第一パネル40が収納部20に傾倒した状態では、第一パネル40及び第二パネル50は、側壁22と底板24とを有する収納部20に収容されるため、収納装置10をシート90下の格納部98に格納することができる。
なお、ユーザが第一パネル40を起立させ第二パネル50を展開させる様子、及び第一パネル40を傾倒させ第二パネル50を折り畳む様子の説明は、後述する。
次に本実施形態の収納装置10を、図2から図15を適宜参照しながら説明する。
図2は、本実施形態の収納装置10を後方から見た状態を示す斜視図である。
図2に示すように、側壁22の上部には前後方向に沿って、側壁22の左右方向外側の面から、側壁22よりも左右方向外側に向けて突き出すレール嵌合部32が形成されている。
また、レール嵌合部32は、シート90下の格納部98に形成されたレール92(図5も参照)と遊嵌する形状とされている。
収納部20の後方側の端には、底板24から鉛直方向に立ち上がる後壁38が形成されている。すなわち、収納部20は、底板24と、底板24に対して左右方向両側に形成された側壁22と、後壁38と、引張部36とで、上方が開いた箱状を成している。
なお、本実施形態の収納部20は、一例として硬質性樹脂で形成されている。
また、本実施形態の収納部20は、一例として、底板24、引張部36、後壁38、及び側壁22のそれぞれが一体的に形成されているが、これに限らず別体として形成され、組み合わされることで収納部20とされていてもよい。
ここで、図3及び図4に示すように、後壁38の左右方向両側には、延出部96が形成されている。
(延出部96)
延出部96は、一例として、収納部20の後壁38から、レール嵌合部32よりも後方かつ、左右方向外側に向かって延出する部分である。
図3及び図4に示すように延出部96は、レール嵌合部32よりも鉛直方向の長さが長く形成されている。すなわち、収納装置10を後側から見た場合、延出部96は、レール嵌合部32よりも上方側又は下方側の少なくとも一方側が突き出して形成されている。
また、図3及び図4に示すように延出部96は、後壁38の後側の面から、レール嵌合部32よりも僅かに左右方向内側まで延出して形成されている。
なお、図3及び図4に示すように、延出部96の左右方向外側かつ前方側には、左右方向内側に向かって窪む窪み部33が設けられていることが望ましい。
図5は、本実施形態の収納装置10が、シート90下の格納部98に設けられたレール92の溝部と遊嵌される様子を、後方から見た図である。
図5に示すように、格納部98には、左右方向両側に略U字状とされ、左右方向内側に向かって開口する溝部を有するレール92が設けられている。
レール92は、収納装置10の前後方向、すなわち格納部98の前後方向に向かって、収納装置10の引出長さよりも伸びている。
ここで、レール92の溝部とレール嵌合部32は、組み合わされた状態で、僅かな間隙が生じるように形成されている。
すなわち、レール92の溝部とレール嵌合部32が互いに遊嵌するため、収納装置10は、レール嵌合部32によってレール92の溝部に支持されながら、前後方向に引出し、また格納することができる。
ところで、図1に示されるように収納装置10が引き出された状態では、レール嵌合部32に遊嵌されるレール92の溝部の長さは、収納装置10が格納された状態に比べて短くなる。このため、収納装置10の左右方向への傾きが懸念される。
(延出部96による作用及び効果)
本実施形態の収納装置10では、図5に示すように、レール嵌合部32が溝部に遊嵌された状態で、延出部96がレール92と僅かな間隙を有した状態で対向している。
このため、仮に収納装置10が左右方向に向かって傾いた場合、延出部96がレール92の溝部以外の箇所に接触するため、収納装置10の左右方向への傾き、すなわち、ガタツキが低減される。
なお、上述の説明において延出部96は、後壁38と一体的に形成されているが、後壁38と別体として形成されて取り付けられた部分とされていてもよい。
また、本実施形態の延出部96は、後壁38の左右方向両側のみに形成されているが、レール嵌合部32よりも後方まで延出し、レール92と僅かな間隙を有した状態で対向する形状とされていれば、これに限らない。
続いて、本実施形態の第一パネル40及び第二パネル50について説明する。
(第一パネル40及び第二パネル50)
図6は、本実施形態の第一パネル40が起立し、第二パネル50が展開した状態を説明する図である。
図6に示すように、本実施形態の第一パネル40は、起立した状態で上部に傾斜部42を有すると共に下部の左右方向両側にヒンジ取付部44を有する板材であり、一例として、前方から視て略矩形状とされている。
また、図1に示すように、第一パネル40の起立した状態における鉛直方向の長さは、収納部20の側壁22及び引張部36よりも長いものとされており、一例として収納部20よりも上方に100mm突き出している。
また、第一パネル40の左右方向の長さは、収納部20の側壁22の間に収容される長さとされている。
ヒンジ取付部44は、第一パネル40の下部の左右方向両側で、第一パネル40の左右方向両側から凹んだ凹み部分であり、ヒンジ機構60が取り付けられる(図8も参照)。
また、第一パネル40は、ヒンジ取付部44に取り付けられたヒンジ機構60を介して収納部20の側壁22に接続されている。このヒンジ機構60については、後述する。
なお、第一パネル40は、一例として硬質性樹脂で形成されている。
第二パネル50は、図6に示すように、第一パネル40の左右方向の両側に一対、展開機構80を介して設けられた板材である。
なお、第二パネル50は、一例として硬質性樹脂で形成されている。
収納装置10を構成する収納部20、第一パネル40及び第二パネル50は、同じ樹脂で形成されてもよいし、各々異なる樹脂で形成されてもよい。
また、第二パネル50の幅、すなわち図6に示す前後方向の長さは、第一パネル40の幅(左右方向の長さ)の半分以下とされている。
なお、第二パネル50は、図6に示すように、第一パネル40に対して左右方向に対称とされた部材である。以下の説明では、左右一対の第二パネル50のそれぞれを区別しない場合は、第二パネル50と称し、特に区別する場合は、右側第二パネル50A、左側第二パネル50Bと称する。
第二パネル50は、展開機構80のパネル付勢部材82によって、図6に示すように、第一パネル40に対して展開方向D1に付勢されている。なお、パネル付勢部材82は、どのような部材でもよいが、一例としてトーションバネである。
また、図6に示すように、第二パネル50の下部には、一例として前後方向の後方側で下方に向かって拡がる拡張部52と、拡張部52よりも前後方向の前方側で、下方に向かって突出する被ガイド部56が形成されている。
拡張部52は、図6及び後述する図7に示すように、下部縁部52Uに、下部縁部52Uを挟むようにクッション材54が取り付けられている。クッション材54は、軟質性の材料であればどのような材料でもよいが、本実施形態では一例としてフェルトを用いている。
また、クッション材54が取り付けられる位置及び長さは、後述するように拡張部52と側壁22とが当接する位置及び長さであれば特に限定されないが、一例として第二パネル50が展開した状態で、拡張部52の下側の端から、下部縁部52Uの下側の半分程度の長さとされる。また、図6及び図7以外の図では、クッション材54の図示を省略している。
図7は、右側第二パネル50Aを説明する図であり、図7(A)は、右側第二パネル50Aの正面図、図7(B)は、右側第二パネル50Aを7A-7A方向から見た場合の断面図である。
図7(B)に示すように、被ガイド部56は、一例として左右方向外側に摺接面58を有している。
摺接面58は、右側第二パネル50Aの左右方向内側から、左右方向外側に向かって膨らむと共に、右側第二パネル50Aの後方側に向かって左右方向内側に傾斜した部分である。
なお、左側第二パネル50Bは、第一パネル40に取り付けられた状態で、右側第二パネル50Aと面対称とされている。
続いて、図8から図10を適宜参照しながら、本実施形態の収納装置10が有するヒンジ機構60について説明する。
(ヒンジ機構60)
図8は、本実施形態の第一パネル40の右側の一部を破断して、ヒンジ構造を説明する図である。
図8に示されるように、ヒンジ機構60は、第一パネル40に設けられたシャフト64と、シャフト64の外周に配置され、シャフト64に沿って移動可能な第一カム66と、収納部20に着脱可能に装着され、第一カム66と係合して第一パネル40を起立位置と傾倒位置とで保持させる第二カム74と、第一カム66を第二カム74に向けて付勢するカム付勢部材62と、を備える。
シャフト64は、第一パネル40が起立した状態で、第一パネル40の下部に取り付けられた、第一パネル40の回転軸であり、第一パネル40に対して左右方向に向かって設けられている。
第一カム66は、図9に示されるように、シャフト64が挿入される略円筒側の軸受部72と、軸受部72の外周面において軸受部72から径方向に拡がる爪部70と、軸受部72に対して軸方向一方側の端部に形成され、軸方向一方側から見て山部68Mと谷部68Vとが周方向に並んで形成された第一係合部68とを有している。
爪部70は、第一パネル40のヒンジ取付部44に引っ掛かることで、第一カム66と第二カム74との相対移動を制限する。
第一係合部68の山部68Mは、第一係合部68の端部から、軸方向一方側に頂部を有して突出した部分であり、図9(B)に示されるように、第一係合部68の周方向に等間隔に4つ並んで形成されている。
なお、頂部を有するとは、第一係合部68の山部68Mを周方向に見た場合、一点が最も突出し、その一点の両側では、周方向に離れるにつれて軸方向一方側への突出し量が減少する形状を指す。
第一係合部68の谷部68Vは、第一係合部68の山部68Mと、周方向に並んだ他の山部68Mとの間に形成された部分であり、山部68Mの突出し形状に対して対称的に軸方向他方側へと窪んでいる。
第二カム74は、図10に示されるように、第二係合部76と、第二係合部76に対して反対側の面に形成された装着部78とを有する。
第二係合部76は、第一カム66の第一係合部68と係合する部分であり、第二カム74から突出して第一係合部68の谷部68Vと係合する山部76Mと、第二係合部76の山部76Mと他の山部76Mとの間に形成され、第一係合部68の山部68Mと係合する谷部76Vとを有している。
装着部78は、第二係合部76に対して反対側の部分で、収納部の側壁22に対して取り付け可能とされている。
なお、装着部78は、側壁22に対してどのように取り付けられていてもよいが、本実施形態では、図16に示すように、側壁22の前部内面に形成された側壁収容部に収容されて固定されている。この側壁収容部は、引張部36と、該引張部36から後方に間隔をあけて配置され側壁22から突出して上下方向に延びる突起22Pとによって構成されている。装着部78は、カム付勢部材62の付勢力を受けることで側壁収容部に収容された状態が維持されている。また、装着部78は、引張部36と突起22Pと接することにより前後方向の移動や回転が制限されている。装着部78は、上記突起22Pに対向する部分に、前方から後方に向かうにつれて左右方向内側に向けて傾斜する装着部傾斜面78S(図6及び図10B参照)を有している。
なお、第一カム66及び第二カム74は、容易に変形しない程度に剛性を有する材料であればどのような材料でもよい。
カム付勢部材62は、図8に示すように、一例として押しバネであり、一端側を第一パネル40によって固定されると共に、他端側で第一カム66を、軸方向一方側に付勢している。
なお、図8では、第一パネル40の右側の一部を破断してヒンジ機構60を説明しているが、第一パネル40の左側は、第一パネル40の右側と対称形とされている。すなわち、シャフト64、カム付勢部材62、第一カム66及び第二カム74は、それぞれ左右に一対設けられている。
(第一パネル40の起立方向S1への回転)
次に本実施形態の第一パネル40が傾倒位置から起立位置へと回転し、第二パネル50が折り畳み状態から展開状態へと変化する様子を図11及び図12を適宜参照して説明する。
図11は、本実施形態の第一パネル40が傾倒位置から起立位置へと回転すると共に、第二パネル50が折り畳み状態から展開状態へと変化する様子を説明する図である。
また、図12は、本実施形態の第一パネル40が傾倒位置から起立位置へと回転する際の、片側のヒンジ機構60の動作を、第一パネル40を省略した状態で示す図である。
なお、図12では、本実施形態のヒンジ機構60のうち右側のヒンジ機構60のみを図示しているが、左側のヒンジ機構60も同様に動作するものとする。
まず、図11(A)に示すように、第一パネル40が傾倒状態であるとき、第二パネル50は、第一パネル40と底板24との間に折り畳まれている。
また、図12(A)に示すように、第一カム66は、カム付勢部材62によって、左右方向外側に向かって付勢されているため、第一係合部68の山部68Mと第二係合部76の谷部76V、及び第一係合部68の谷部68Vと第二係合部76の山部76Mがそれぞれ係合した状態を保つ。
この状態で、ユーザは第一パネル40を起立方向S1へと回転させる。
図11(B)に示すように、第一パネル40が傾倒状態から起立状態へと回転する途中では、第二パネル50は、パネル付勢部材82が第二パネル50を展開方向D1に付勢しているため、第一パネル40の回転に伴って折り畳み状態から展開状態へと移行する。
また、図12(B)に示すように、第一カム66は、第一パネル40の回動に伴って回転するため、第一係合部68の山部68Mの頂部と第二係合部76の谷部76Vの窪み、及び第一係合部68の谷部68Vの窪みと第二係合部76の山部76Mの頂部とが周方向にずれる。
また、この状態では、第一係合部68の山部68Mが第二係合部76の山部76Mの頂部に向かうため、第一カム66は、軸方向他方側に向かってカム付勢部材62に付勢されながら移動する。
ここで、第一係合部68の山部68Mが第二係合部76の山部76Mの頂部を超えていない場合は、カム付勢部材62の付勢力によって、第一係合部68の山部68Mと第二係合部76の谷部76Vと係合する位置に戻る向きに付勢される。
すなわち、第一係合部68の山部68Mが第二係合部76の山部76Mの頂部を超えていない状態では、第一カム66には第二係合部76の山部76Mの傾倒方向S2側の形状に倣って傾倒方向S2に付勢されるため、第一パネル40が傾倒方向S2に付勢される。
一方、図12(B)に示すように、第一パネル40が略45°回転した状態では、第一係合部68の山部68Mの頂部は、第二係合部76の山部76Mの頂部と突き合う位置となる。
そして、第一係合部68の山部68Mの頂部が第二係合部76の山部76Mの頂部を第一パネル40が起立方向S1に超えた場合、第一係合部68の山部68Mは、第一パネル40が傾倒していた状態で係合していた谷部76Vに対して起立方向S1に隣り合う谷部76Vと係合する方向に向かって付勢される。
すなわち、第一係合部68の山部68Mの頂部が、第二係合部76の山部76Mの頂部を超えた状態では、第一カム66には第二係合部76の山部76Mの起立方向S1側の形状に倣って起立方向S1に付勢されるため、第一パネル40が起立方向S1に付勢される。
そして、図11(C)に示すように、第一パネル40が起立位置まで回転した状態では、第二パネル50は、パネル付勢部材82によって、拡張部52の下部縁部52Uがクッション材54を介して側壁22と当接するまで回転する。
すなわち、第一パネル40が起立した状態では、第二パネル50は、展開位置まで回転する。
また、図12(C)に示すように、第一係合部68の山部68Mは、第一パネル40が傾倒した状態で第一カム66と係合していた谷部76Vに対して起立方向S1に隣り合う谷部76Vと、それぞれ係合する。
このように、第一カム66は、カム付勢部材62によって、左右方向外側に向かって付勢されているため、第一パネル40は、起立状態を保つこととなる。
このようにして、第一パネル40を傾倒状態から起立状態へ回転させることにより、第二パネル50は、折り畳み状態から展開状態へと移行すると共にその状態を保持し、第一パネル40は、起立状態を保つ。
(第一パネル40の傾倒方向S2への回転)
ここで、図11、図13から図15に示すように、本実施形態の収納装置10は、左右方向の内側かつ第二パネル50の摺接面58と接触する位置に、ガイド部28を有している。
なお、第二パネル50の被ガイド部56及び、側壁22に設けられたガイド部28は、本実施形態の収納装置10の「ガイド機構」の一例である。
図13は、本実施形態の第二パネル50及びガイド部28を上部から切断して視た場合の図である。
図13に示すように、ガイド部28は、平面視で側壁22の前方から後方、すなわち第一パネル40の回転軸から離れる方向に向かうにつれて、左右方向の中央側、すなわち第一パネル40の回転軸の中央側に向けて傾斜する傾斜面30であり、第一パネル40が起立し、第二パネル50が展開した状態で、第二パネル50の被ガイド面に対して後方側に設けられている。
このため、ガイド部28は、第一パネル40が展開した状態の角度及び傾倒した状態の角度の間で、第二パネル50の摺接面58と摺接する。
なお、ガイド部28は、さらに側壁22の上方から下方に向かうにつれて、左右方向の中央側に向けて傾斜することが望ましい。
図14は、本実施形態の第一パネル40が起立し、第二パネル50が展開した状態の図である。
図14に示すように、ガイド部28は、第二パネル50が展開した状態において、被ガイド部56に対して後方かつ下方に位置している。
また、第一パネル40が傾倒方向S2にやや回転した状態において、第二パネル50の摺接面58は、ガイド部28の傾斜面30に摺接する。
そして、図15に示すように、第二パネル50の摺接面58がガイド部28の傾斜面30に摺接した状態では、第二パネル50は、ガイド部28の傾斜面30に倣って回転する。
すなわち、ガイド部28の傾斜面30に摺接面58が摺接することにより、第二パネル50は、折り畳み方向D2に回転する。
また、第一パネル40をさらに傾倒方向S2に回転させることにより、第二パネル50の下部縁部52Uが底板24に接触するため、第二パネル50はさらに折り畳み方向に回転する。
そして、第二パネル50が折り畳み方向に回転すると共に、第一パネル40を傾倒方向S2に回転させることで、第二パネル50は、第一パネル40と底板24との間に挟まれるように折り畳まれ、第一パネル40は、図11(A)に示すような傾倒状態となる。
(効果)
本実施形態の収納装置10による効果を、以下に説明する。
本実施形態の収納装置10では、第一パネル40を傾倒位置から起立位置へ向けて回転移動させると、付勢部材で付勢された第二パネル50がガイド機構(被ガイド部26及びガイド部28)に案内されて展開位置へ回転移動する。また、第一パネル40を起立位置から傾倒位置へ向けて回転移動させると、第二パネル50がガイド機構に案内されて、付勢部材の付勢力に抗して折り畳み位置へ回転移動する。
したがって、本実施形態の収納装置10によれば、第一パネル40の回転移動に連動して第二パネル50が回転移動するため、例えば、第一パネル40の回転移動と第二パネル50の回転移動が独立している構成と比べて、簡単な操作で第一パネル40と第二パネル50を拡げることができるので、使い勝手が良くなる。
また、本実施形態の収納装置10では、ガイド部28は、第一パネルの回転軸の中央側(言い換えると、左右方向の内側)に向かって傾斜する傾斜面30であるため、第一パネル40が傾倒位置へ回転移動する場合に第二パネル50は、傾斜面30に案内されて折り畳み位置へ回転する。
したがって、本実施形態の収納装置10によれば、第一パネル40を傾倒位置へ回転移動する場合に、第二パネル50をスムーズに回転させることができる。
また、本実施形態の収納装置10では、収納部20が側壁22を有するため、第一パネル40が起立した状態で、第二パネル50の回転が制限される。また、収納部20が側壁22を有するため、第一パネル40を側壁22に接続すること、及びガイド部28を側壁22に設けることができる。
したがって、本実施形態の収納装置10によれば、収納装置10の部品点数を削減することが可能となる。
また、本実施形態の収納装置10では、ヒンジ機構60が第一カム66及び第二カム74を有し、第一パネル40が起立位置の角度から傾倒位置の角度までの間の角度で、第一カム66及び第二カム74のそれぞれに形成された頂部が突き合うため、第一パネル40が起立した状態及び傾倒した状態の角度では、第一カム66が左右方向の外側に向かって付勢されて第一パネル40の起立した状態及び傾倒した状態が保持される。
したがって、本実施形態の収納装置10によれば、第一パネル40は、起立した状態及び傾倒した状態の姿勢を保つことができる。そして、ユーザは、第一パネル40を起立位置へ回転させる場合に第一パネル40が起立位置へ回転したこと及び、第一パネル40を傾倒位置へ回転させる場合に第一パネル40が傾倒位置へ回転したことを触覚的に把握することができる。
また、本実施形態の収納装置10において、第二パネル50は、第一パネル40の両方の側部にそれぞれ取り付けられており、第二パネル50の幅が第一パネル40の幅の半分以下である。
したがって、本実施形態の収納装置10によれば、第二パネル50の幅が第一パネル40の幅の半分以下であることから、各々の第二パネル50が回転移動するときに互いに干渉するのを防止することができる。
また、本実施形態の収納装置10において、第二パネル50の回転軸方向は第一パネル40の回転軸方向と直交する。
したがって、本実施形態の収納装置10によれば、第二パネル50の回転軸方向が第一パネル40の回転軸方向と直交することから、例えば、第二パネル50の回転軸方向が第一パネル40の回転軸方向に対して交差している構成と比べて、第一パネル40と第二パネル50との間で物品を保持しやすい。
また、本実施形態の収納装置10において、第二パネル50が展開位置にあるときの第二パネル50の拡張部52の下部縁部52Uには、側壁22と当接するクッション材54が取り付けられている。
したがって、本実施形態の収納装置10によれば、第二パネル50が下部縁部52Uにクッション材54を介して側壁22と当接するため、第二パネル50が直接側壁22に直接当接する場合と比べて、第二パネル50や側壁22に損傷が生じるのを抑制することができる。
また、本実施形態の収納装置10では、第一パネル40の収納部20に取り付けられる側と反対側の端部には、第一パネル40が傾倒する方向に向けて傾斜する傾斜部42が設けられている。
このため、本実施形態の収納装置10では、第一パネル40が起立した状態で、第一パネル40に上部から落下物等により鉛直方向の力が加えられた場合に、鉛直方向に加えられた力の一部が第一パネル40の傾斜部42によって第一パネル40が傾倒する方向に回転させる力に変換される。すなわち、第一パネル40に対して鉛直方向に加えられた力は、傾斜部42によって分散される。
したがって、本実施形態の収納装置10によれば、第一パネル40に上部から落下物等により鉛直方向の力が加えられた場合に、鉛直方向に加えられた力が第一パネル40の傾斜部42によって分散されるため、第一パネル40が破損するのを抑制することができる。
また、本実施形態の収納装置10では、装着部78に装着部傾斜面78Sが設けられ、側壁22に装着部傾斜面78Sに対向して突起22Pが設けられている。ここで、第一パネル40が起立した状態で、さらに第一パネル40を起立方向S1に回転させる力が加えられた場合、装着部傾斜面78Sが第二カム74を左右方向の内側に案内してカム付勢部材62が圧縮される。そして、カム付勢部材62が所定量圧縮されると、装着部78が(装着部傾斜面78S)が突起22Pを乗り越える。したがって、本実施形態の収納装置10では、第一パネル40が起立した状態で、さらに第一パネル40を起立方向S1に回転させる力が加えられた場合、ヒンジ機構60が側壁22から外れるため、第一パネル40の破損を抑制することができる。
また、本実施形態の収納装置10において、収納部20は、シート90下から引き出す方向に移動可能に構成されている。
したがって、本実施形態の収納装置10によれば、収納部20をシート90下から引き出してから第一パネル40と第二パネル50を拡げることで、収納部20に大型の物品を載置したり、小型の物品を多数載置したりすることができる。
以上のように、本開示に係る収納装置10によれば、ユーザの利便性を向上させ、普遍的な課題である快適な環境を提供することができる。
(変形例)
以下に、本実施形態の収納装置10の変形例を説明する。
上述の説明において、ガイド機構は、側壁22に設けられたガイド部28及び第二パネル50に形成された被ガイド部56とされていたが、展開した状態の第二パネル50を折り畳み方向D2に回転させる機構であれば、上述の説明の構成に限られない。
また、上述の説明において、ガイド部28は、傾斜面30を有しているが、被ガイド部56に摺接することで第二パネル50を回転方向に回転させることができれば、傾斜面30に限らず、例えば膨出しているだけでもよい。
また、上述の説明において、収納部20は、側板を有しているが、側板を有せず、底板24の左右方向の両側で、鉛直方向に突き出すストッパを設けることで第二パネル50の回転を止めてもよい。
また、上述の説明において、第一パネル40は、ヒンジ機構60によって回転可能とされているが、ヒンジ機構60は、起立状態を保つ構造とされていなくてもよい。例えばストッパなどの他の姿勢を保つ機構を用いることで、第一パネル40の起立状態を保持してもよい。
また、上述の説明において、第二パネル50は、左右が対称の形状とされていたが、左右の第二パネル50の形状を異ならせてもよく、また、左右のいずれか一方のみの第二パネル50を用いてもよい。
この場合においても第二パネル50を展開させることで、収納部20が収納することのできる荷物の量を増やすことができる。
また、上述の説明において、第二パネル50は、左右同時に回転するとされていたが、これに限らず、ガイド部28の前後方向の位置を左右のガイド部28でそれぞれ異ならせることによって、第二パネル50が回転するタイミングを異ならせてもよい。この場合、左右の第二パネル50の幅を第一パネル40の幅の半分以上とすることで、第二パネル50が折り畳まれた状態において左右のパネルを互いに重なり合うように折り畳むことができる。
この場合では、第二パネル50の長さを第一パネル40の左右方向の半分の長さよりも長くすることができるため、収納装置10をシート90下から引き出す長さを、第一パネル40の半分の長さよりも長くし、収納部20に載置することができる荷物を増やすことができる。
また、上述の説明において、第二パネル50の下部縁部52Uにはクッション材54が取り付けられていたが、第二パネル50及び側壁22の材料強度が十分に高い場合は、クッション材54を設けなくてもよい。
また、上述の説明において、第一パネル40は、傾斜部42を有していたが、傾斜部42を有さない平板状の部材とされていてもよい。
また、上述の説明において、第一パネル40は、ヒンジ機構60を介して側壁22に取り付けられていたが、これに限らず、底板24の前方の両側で鉛直方向に突き出す軸受けを設け、これに取り付けられていてもよい。
また、上述の説明において、第二カム74の装着部78は、側壁22に脱着可能とされていたが、これに限らず、固定されていてもよい。
また、上述の説明において、本実施形態の収納装置10は、シート90下から引き出されて使用されるとしたが、これに限らず、シート90の座面を持ち上げることによって用いる形態としてもよい。
以上、添付図面を参照しながら本開示の一実施形態を説明したが、本開示の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は応用例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。